JP2017146640A - 電気機器収納盤の設計支援システムおよび設計支援方法 - Google Patents
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Abstract
Description
先ず、新たな電気機器収納盤を流用設計しようとする設計者(以下、本システムの「ユーザ」という。)は、何れかの端末4からホストコンピュータ2にログインして、システムを起動させる。このとき、ホストコンピュータ2は、アクセスした端末4のディスプレイに、例えば図9に示すような作図基本データ画面101を表示させる。ユーザは、流用設計元の設計データを示すマスター図番を、入力兼用表示項目欄(以下、単に「ボックス」という。)101aに入力する(ステップS11)。
ホストコンピュータ2は、入力された図番に対応する流量元の設計データを設計データベース3の作図基本データリスト(図7(a)参照)から検索して、記憶装置のワーキングエリアにロードする。ワーキングエリアにロードされる流用元データは、少なくとも、流用元の当該電気機器収納盤を構成するユニットを特定するユニット特定情報、各ユニットの配置に関するユニット配置情報および前記各ユニットを構成する内部機器に関する機器情報が含まれる。
ワーキングエリアは、ホストコンピュータ2の記憶装置に形成してもよいし、ネットワーク上の所定の記憶装置に形成してもよいし、ユーザがアクセスした端末4の記憶装置に形成してもよい。ホストコンピュータ2は、ワーキングエリアにロードした作図基本データのうち、所定の項目(例えば盤の品名や型番など)を、作図基本データ画面101の所定のボックス101b、101c、・・・に表示させる(ステップS12)。
<キャビネットの変更>
このように、流用元の電気機器収納盤が特定されると、作図基本データ画面101のボックス10b、101c等には、流用元の盤の品名や、その盤に使用されているキャビネットの品名または型番等が表示される。ユーザは、その品名または型番を確認し、もしキャビネットを変更する場合には、ボックス101cに新たなキャビネットの品名または型番を入力して指定することができる(ステップS13)。そして、流用元データ変更手段は、ユーザによる入力指定に応じて、バックグラウンド処理により、ワーキングエリアのキャビネット情報を直ちに変更する。
また、ユーザは、流用元の電気機器収納盤で使用されているユニットの仕様変更や、追加、除去、搭載位置等の変更も容易に行うことができる。すなわち、作図基本データ画面101のユニット名ボタン101gをクリックすると、端末4のディスプレイには、例えば図10に示すような、当該流用元の電気機器収納盤に使用されているユニットの一覧を示すユニット名画面102が表示される(ユニット特定情報)。
この処理は、ワーキングエリアにロードされた作図基本データから参照されるユニット情報リスト(図7(c)参照)に基づいて、その情報をホストコンピュータ2が端末4に表示させることにより行われる。
また、ユーザは、流用元の電気機器収納盤で使用されている内部機器(単に「機器」、「電気機器」ともいう)の仕様変更や、追加、除去、配置等の変更も容易に行うことができる。ここで、ユーザが、作図基本データ画面101の主回路ボタン101jまたはユニット名画面102の主回路ボタン102jをクリックすると、端末4のディスプレイには、例えば図11に示すような主回路画面103が表示される(機器情報)。この処理は、ワーキングエリアにロードされた作図基本データから参照される主回路情報リスト(図7(b)参照)に基づいて、その情報をホストコンピュータ2が端末4に表示させることにより行われる。
<搭載可否判定手段>
ホストコンピュータ2は、ユーザが端末4に入力した情報に基づいて内部機器が変更されると、指定された機器の仕様データを、設計データベース3や電子化データブックから検索し、ワーキングエリアにロードする。機器の仕様データには、その機器の外形寸法、取付タイプ(ネジ穴付き、プラグイン)などの仕様が記載されている。内部機器配置演算手段は、これらの仕様データを参照して、流用するキャビネットまたは変更指定されたキャビネット内のユニットへの配置、具体的には取付位置、占有スペース、配線スペースなどを演算する。そして、搭載可否判定手段は、変更指定した内部機器(設置個数が増える場合もある)が、対応するユニットに搭載可能か否かを判定する(ステップS17)。
内部機器とユニットとの適合性およびキャビネット内への収納性が認められると、外面機器配置演算手段が、演算された内部機器の配置情報に基づいて、キャビネット外面に現れる外面機器のデフォルトの配置を演算する(ステップS18)。
このような、外面機器配置演算処理は、上述したワーキングエリアで、ユーザによる機器に関する情報の指定入力に応じてリアルタイムに行われる。
なお、扉機器画面の<扉1>、<扉2>は、キャビネットに2枚ある左扉、右扉にそれぞれ対応している。
ユーザは、このデフォルトで表示された外面機器(扉機器)の変更や配置変更を望む場合(ステップS20:YES)、扉機器画面110上で外面機器を指定して容易にその配置変更を行うことができる(ステップS21、S22)。
第一の例として、デフォルトの初期情報に基づいて例えば左扉に配置された一部または全部の外面機器を右扉に移動させる設計変更をする場合には、扉機器画面110の<扉1>の移動させる機器項目欄の情報を、<扉2>の移動先の機器項目欄にコピー・アンド・ペースト、またはドラッッグさせることで指定することができる(ステップS21)。
例えば図15には、変更後の扉機器画面111が示される。扉機器画面111には、<扉1>の(2)分岐/警報部の3段目にあった回路No.3が、<扉2>の(2)分岐/警報部の1段目に移されている。この操作により、回路No.3のメータ、ランプおよびスイッチを右扉に移動させることができ、例えば図16に示すキャビネット外観図211が端末4のディスプレイに表示される(ステップS22)。
また第二の例として、図17には、左扉に配置された外面機器の配列順を設計変更した扉機器画面112が例示される。この扉機器画面112には、<扉1>の(2)分岐/警報部の項目欄の1段目にあった回路No.1が3段目に移され、3段目にあった回路No.3が1段目に移されている。この操作により、回路No.1およびNo.3の配置を入れ替えることができ、例えば図18に示すようなメータおよびランプ類が入れ替えられたキャビネット外観図212が、端末4のディスプレイに表示される。
また第三の例として、図19には、左扉に配置された1回路の外面機器を除去した扉機器画面113が例示される。この扉機器画面113には、<扉1>の(2)分岐/警報部の項目欄の回路No.2が削除されている。この操作により、回路No.2の外面機器を除去することができ、例えば図20に示すような、1回路のメータおよびランプ類が除去されたキャビネット外観図213が、端末4のディスプレイに表示される。
以上のステップにより、ワーキングエリア上では、流量元の設計データに基づいて新たな設計データが作成される。図面データ作成手段は、作成された設計データに基づいて、新たな電気機器収納盤のキャビネット外観図、盤面図、キャビネット加工図、盤面加工図などの電子データ図面を作成する作図処理を実行し、プリンターなどの出力装置5に出力する(ステップS23)。例えば、キャビネット加工図は、上述した外面機器配置演算手段や外面機器配置変更手段により決定された外面機器の配置に基づいて作成される。
加工データ作成手段は、作成されたキャビネット加工図、盤面加工図などの設計データに基づいて、新たな電気機器収納盤のキャビネットや盤面を加工するための、例えばNCデータなどの加工データを作成することができる。
設計データ更新手段は、作成した新たな電気機器収納盤の設計データに新規図番(マスター図番および各図面の図番)を、上述したルールに従って自動的に割り当てる。そして、図番と対応させた態様で、新たな設計データを設計データベース3に保存し登録する(ステップS24)。これにより、新たに作成された設計データが、更に他の電気機器収納盤の設計に流用可能となる。
2 ホストコンピュータ
3 設計データベース
4 端末
5 出力装置
11、12 取付レール
13 主幹ブラケット
13a 主幹ブレーカ
14 分岐ブラケット
14a 分岐ブレーカ
15R、15S、15T ブスバー
16 機器ブラケット
17 端子台ブラケット
18 電磁開閉器ブラケット
20 追加機器用空きスペース
101 作図基本データ画面
102 ユニット名画面
103 主回路画面
110、111、112,113 扉機器画面
210、211、212、213 キャビネット外観図
Claims (6)
- 既存の設計データを流用して新たな電気機器収納盤の設計を支援する設計支援システムであって、
既存の電気機器収納盤の設計データを格納するデータベースと、
前記データベースにアクセス可能に接続され、利用者の入力操作を受けて、流用する電気機器収納盤の設計データである流用元データを選択する流用元データ選択手段と、
選択された流用元データから、少なくとも、当該電気機器収納盤を構成するユニットを特定するユニット特定情報、前記各ユニットの配置に関するユニット配置情報および前記各ユニットを構成する内部機器に関する機器情報をそれぞれロードする流用元データロード手段と、
前記流用元データの前記ユニット特定情報、前記ユニット配置情報または前記機器情報の少なくとも何れかを変更を、利用者の入力操作に応じて許容する流用元データ変更手段と、
前記流用元データ変更手段により変更された情報に基づいて、新たな電気機器収納盤の設計データを作成する設計データ作成手段と
を備える、電気機器収納盤の設計支援システム。 - 利用者が入力指定したユニットに搭載予定の内部機器が当該ユニットに搭載可能か否かを判定する搭載可否判定手段を更に備える、請求項1に記載の電気機器収納盤の設計支援システム。
- 作成された設計データに基づいて、新たな電気機器収納盤の図面を作図する図面データ作成手段を備える、請求項1または2に記載の電気機器収納盤の設計支援システム。
- 作成された設計データに基づいて、新たな電気機器収納盤を加工するための加工データを作成する加工データ作成手段を備える、請求項1または2に記載の電気機器収納盤の設計支援システム。
- 前記データベースには、既存の電気機器収納盤の設計データ毎に、少なくともユニット特定情報、ユニット配置情報および機器情報が、それぞれ相互に対応付けられたデータ構造を有して格納されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の電気機器収納盤の設計支援システム。
- 利用者の入力操作により、流用する既存の電気機器収納盤の設計データを選択するステップと、
選択された流用元データから、少なくとも、当該電気機器収納盤を構成するユニットを特定するユニット特定情報、前記各ユニットの配置に関するユニット配置情報および前記各ユニットを構成する内部機器に関する機器情報をそれぞれロードするステップと、
前記流用元データの前記ユニット特定情報、前記ユニット配置情報または前記機器情報の少なくとも何れかを、利用者の入力操作により変更するステップと、
変更された情報に基づいて、新たな電気機器収納盤の設計データを作成するステップと
を含む、電気機器収納盤の設計支援方法。
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