JP5489535B2 - システム構成設計装置、システム構成設計プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
表示装置に画面を表示すると共に前記画面に配置されたネットワーク構成の編集を受け付けるネットワーク構成エディタと、表示装置に画面を表示すると共に前記画面に配置された機器の構成の編集を受け付ける機器構成エディタとを実行するエディタ実行部と、
前記ネットワーク構成エディタと前記機器構成エディタとのいずれかが表示した前記画面上に配置可能なユニットに関するユニット情報を一元管理するユニット情報管理部と、
前記エディタ実行部によって実行可能な数種類のネットワーク構成エディタと数種類の機器構成エディタとに関するエディタ情報を一元管理するエディタ管理部と、
前記エディタ実行部によって実行されたネットワーク構成エディタと機器構成エディタとによって編集されたネットワークと機器とからなる制御システムの実機における接続関係を一元管理するシステム構成管理部と
を備えたことを特徴とする。
以下に図1〜図24を参照して実施の形態1のシステム構成設計装置1を説明する。なお、以下に登場する「Ethernet」は登録商標である。
図1において、システム構成設計装置1は、複数の構成エディタ(ネットワーク構成エディタA2、機器構成エディタA3、機器構成エディタB4)を持ち、それぞれの構成エディタを用いて、ネットワーク構成や機器構成を設計できる。構成エディタは、制御システムのネットワーク構成や機器構成のレイアウト図をビジュアルに定義できるグラフィカルユーザインタフェース部分である。
本実施の形態1では、構成エディタ2〜4に配置できる機器、PLCユニット、オプションユニット、ネットワーク、および機器アイコンを総称してユニットと呼称する。また、構成エディタ2〜4に配置されたユニットをオブジェクトと呼ぶ。機器アイコンとは、幾つかのユニットを組み合わせて構成されたものであり、その構成のレイアウト図を定義する構成エディタを用意する。構成エディタ2〜4上に配置された機器アイコンを選択して実行(例えばダブルクリック操作)すると、その機器アイコンに対応した構成エディタを起動する。
ユニット情報管理部5は、構成エディタ2〜4に配置可能であるユニットを表示部220に一覧表示(後述のユニット一覧表示)する。システム構成設計装置1では、ユニット情報データベース6として、各ユニットに関する情報ファイルを持つ。情報ファイルには、例えば、
(1)プロファイル記述ファイル、
(2)制約条件ファイル、
(3)ビットマップファイル
がある。「情報ファイル格納フォルダ」を予め決めておき、情報ファイルはそのフォルダに置く。システム構成設計装置1では、新規に追加する情報ファイルを「情報ファイル格納フォルダ」に置いた後に、システム構成設計装置1のメニュー(図示せず)からユニット情報データベース6の更新を実行することで、「情報ファイル格納フォルダ」に置かれた情報ファイルをもとに、ユニット一覧(図示せず)を更新する。
(1)プロファイル記述ファイルは、そのユニットの製造ベンダ、機種、形名などの属性を記述したものである。
(2)制約条件ファイルは、ユニットに関する制約事項を記述したものである。例えば、PLCユニットの制約条件ファイルには、各種PLCユニットがベースユニットのどのスロットに装着可能であるかや、各種PLCユニットが他のどのPLCユニットと組み合わせ可能であるかなどが記述される。また、ネットワークの制約条件ファイルには、そのネットワークに接続可能な機器やPLCユニットの台数などが記述される。また、機器アイコンの制約条件ファイルは、その機器アイコンをどの構成エディタに配置可能であるかなどが記述される。
(3)ビットマップファイルは、ユニットの画像を示すファイルであり、構成エディタに配置されたユニットを表示する際に使用する。
エディタ管理部7は、各構成エディタを一意に識別するためにエディタIDを割り当てる。また、エディタ管理部7は、構成エディタ2〜4に配置されたユニットに、システム構成設計装置1内で一意のオブジェクトIDを割り当てる。
また、エディタ管理部7は、構成図情報データベース8を管理する。構成図情報データベース8は、構成図毎に、エディタID、その構成図上に配置されているユニットのオブジェクトIDのリスト(以降、オブジェクトIDリストと呼称する)、各ユニットの座標情報などを管理する。ネットワーク構成エディタA用構成図情報12は、ネットワーク構成エディタA2上で配置されたユニットに関する情報の集合である。機器構成エディタA用構成図情報13は、機器構成エディタA3上で配置されたユニットに関する情報の集合である。機器構成エディタB用構成図情報14は、機器構成エディタB4上で配置されたユニットに関する情報の集合である。
構成エディタ2〜4とエディタ管理部7との間は、構成エディタの種類に依存しない共通インタフェース(図中では共通I/Fと示す)を定義し、データの受け渡しはこの共通インタフェースを用いて行う。このように、構成エディタ2〜4とエディタ管理部7のデータの受け渡しのインタフェースを共通化し、後から追加する構成エディタ4はこの共通インタフェースに従って開発することで、既存の構成エディタと新規の構成エディタを統一的に扱えるとともに、システム構成設計装置1のそれ以外の処理部には影響しないようにすることができる。
エディタ情報データベース9は、エディタIDと構成エディタクラスの関係を示す。エディタ管理部7は、エディタIDをもとに、対応するクラスを特定し、構成エディタを起動する。
システム構成管理部10は、接続関係情報データベース11を管理する。接続関係情報データベース11は、どの機器/PLCユニット/オプションユニットとどの機器/PLCユニット/オプションユニットがどのネットワークで接続されているかを示す。この接続関係情報データベース11では、標準装備の構成エディタ(ネットワーク構成エディタA2と機器構成エディタA3)によって設計された情報と、プラグインした構成エディタ(機器構成エディタB4)によって設計された情報を統合して管理する。また、接続関係情報データベース11ではユニットの接続関係のみを管理し、ユニットの種別に依存する情報(例えば、エディタの座標やパラメータ情報など)は、接続関係情報データベース11とは別に管理する。例えば、エディタの座標情報は構成図情報データベース8で管理する。接続関係情報データベース11と構成図情報データベース8において対応する情報は、ユニットに一意に割り当てたオブジェクトIDにより紐付ける。システム構成管理部10は、構成エディタ2〜4においてユニットを配置または削除する操作と同期して、接続関係情報データベース11を更新する。そのため、接続関係情報データベース11は、常に、構成エディタ2〜4に配置されているオブジェクトと整合性を保つ。システム構成管理部10は、ユニット情報管理部5およびエディタ管理部7との間でデータの受け渡しを行い、各構成エディタ2〜4とは直接アクセスしない。
図6は、ユニット情報データベース6を示したものである。ユニット情報データベース6は、システム構成設計装置1において、いずれかの構成エディタ2〜4上に配置可能であるユニットに関する情報の集合である。このユニット情報データベース6をもとに、ユニット一覧(図示せず)にユニットの一覧を表示する。
ユニット情報は、
(1)ユニット識別コード、
(2)ユニット種別、
(3)ユニット形名、
(4)エディタID、
(5)ビットマップ、
(6)制約条件
から構成される。
(1)ユニット識別コードは、ユニットの形名を一意に識別するために定義した値である。
(2)ユニット種別は、ユニットの分類を示すために定義したものである。ユニット種別は、システム構成設計装置1で自由に定義することができ、後から追加することもできる。例えば、PLCユニットの場合、実施の形態1では、ベースユニット、電源ユニット、CPUユニット、ネットワークユニット、入力ユニット、出力ユニットに分類している。機器の場合、表示器、数値演算装置、センサ、バルブ、モータ、サーボアンプ、インバータ、ロボットなどに分類される(実施の形態1では示していない)。また、ネットワークの場合、情報ネットワーク、コントローラネットワーク、フィールドネットワークなどに分類される。また、機器アイコンの場合、ネットワーク構成と機器アイコンに分類される。
(3)ユニット形名は、ユニットの製品形名である。また、ネットワークの場合は、情報ネットワークであるEthernet、コントローラネットワークであるMELSECNET(登録商標)やCC−Link IE Controlネットワーク、フィールドネットワークであるCC−Link(登録商標)などに分類される。また、機器アイコンの場合、システム構成設計装置1で用意されている構成エディタの種類に分類される。
(4)エディタIDは、ネットワーク構成及び機器アイコンの場合のみ有効であり、その機器アイコンに対応する構成エディタのエディタID(エディタ管理部7により割り当て)を示す。
(5)ビットマップは、そのユニットに対応するビットマップファイル名を指す。
(6)制約条件は、そのユニットに関する制約条件を明記した制約条件ファイル名を指す。
構成図情報データベース8は、構成エディタで設計されたネットワーク構成および機器構成毎に、どの構成エディタで設計され、どのユニットを組み合わせているかを管理する。構成図情報データベース8は、(1)構成図ID、
(2)エディタID、
(3)オブジェクトID、
(4)エディタフラグ、
(5)支線フラグ
から構成される。これら以外の項目(例として座標情報のみを図示する)は、構成エディタ毎に異なる可能性があるため、データの固まりとして扱い、エディタ管理部7はデータの中味を関知しないことで、構成エディタの増減に影響を受けないようにする。
(1)構成図IDは、構成図を一意に識別するためにエディタ管理部7によって割り当てられた値である。構成図IDは、設計された構成図に割り当てられるものである。そのため、図4のように同じ機器構成エディタA3で設計されても、機器アイコンA#αオブジェクト(02)131と機器アイコンA#βオブジェクト(03)141は異なる構成図であるため、別々の構成図IDが割り当てられる。なお、ネットワーク構成エディタA2により設計された構成図は、構成図ID=00と定義する。また、機器構成エディタにより設計された構成図の構成図IDには、機器アイコンのオブジェクトIDを使用すると定義する。また、実施の形態1では示さないが、ネットワーク構成エディタA2以外のネットワーク構成エディタにより設計された構成図の構成図IDには、ネットワーク幹線のオブジェクトIDを使用すると定義する。
(2)エディタIDは、構成エディタを一意に識別するために定義した値である。
(3)オブジェクトIDは、いずれかの構成エディタにユニットを配置した時に割り当てられた制御システムで一意の識別番号である。オブジェクトIDは、エディタ管理部7が一元管理する。
(4)エディタフラグは、そのユニットが他の構成エディタを起動できるかを示す。エディタ=YESの場合は他の構成エディタを起動できることを示し、エディタ=NOの場合は他の構成エディタを起動できないことを示す。例えば、構成図情報に機器アイコンを登録する場合は、エディタ=YESとして登録される。
(5)支線フラグは、そのオブジェクトがネットワークの支線であるかを示す。構成エディタでは、ネットワークをネットワーク幹線とネットワーク支線に分類して表現する。ネットワーク幹線は実体があるもの(すなわちネットワークケーブルとして存在する)、ネットワーク支線は構成図上では存在するものの実体がないものと定義する。例えば、図4において、ネットワーク構成エディタA2では、Ethernet30を、ネットワーク幹線オブジェクト(01)130、ネットワーク支線オブジェクト(04)161、ネットワーク支線オブジェクト(05)162の3つに分けて表現している。構成図としては、これらの直線はそれぞれ別々の座標情報を持つため、分けて管理する必要がある。しかし、実体としては一本のネットワークであるため、接続関係を示す際には、ネットワーク幹線/支線を分ける意味がない。そのため、システム構成設計装置1では、便宜上、ネットワーク幹線をネットワークの実体と捉え、接続関係ではネットワーク幹線に接続された機器/PLCユニット/オプションユニットとして管理することとしている。つまり、構成図情報データベース8ではネットワーク支線は必要であるが、接続関係情報データベース11ではネットワーク支線は不要である。エディタ管理部7からシステム構成管理部10へオブジェクト情報を渡す場合に、システム構成管理部10では不要であるネットワーク支線のオブジェクト情報が渡らないように、この支線フラグを見て判定する。すなわち、エディタ管理部7は、支線フラグ=NOの場合はシステム構成管理部10へ渡し、支線フラグ=YESの場合はシステム構成管理部10へ渡さない。
接続関係情報データベース11は、ユニット毎に他のどのユニットと接続されているかを管理する。接続関係情報データベース11では、あくまでも機器/PLCユニット/オプションユニット(実機)とネットワーク(実体)の接続関係を示す。接続関係情報データベース11は、
(1)オブジェクトID、
(2)種類、
(3)ユニット識別コード、
(4)接続IDリスト
から構成される。
(1)オブジェクトIDは、いずれかの構成エディタにユニットを配置した時に割り当てられた制御システムで一意の識別番号である。オブジェクトIDは、エディタ管理部7により割り当てられる。
(2)種類は、そのユニットがネットワークまたは機器のいずれに該当するかを示す。ユニットが機器/PLCユニット/オプションユニットの場合は機器、ユニットがネットワーク幹線の場合はネットワークと設定する。なお、機器アイコンやネットワーク支線は、エディタ管理部7からシステム構成管理部10へは渡されないため、接続関係情報データベース11に登録されることはない。
(3)ユニット識別コードは、ユニットの形名を一意に識別するために定義した値である。これは、システム構成管理部10が、ユニット情報データベース6から該当するユニットに関する情報を取得するための検索キーとして使用する。
(4)接続IDリストは、制御システム(実機)において、そのユニットに接続されているユニットのオブジェクトIDのリストである。この接続IDリストは、構成エディタで設計したシステム構成図での接続関係ではなくて、制御システム(実機)での接続関係を示す。すなわち、構成図上ではネットワーク幹線とネットワーク支線を分けているが、制御システム(実機)では一つのネットワークとして捉える。また、構成図上では機器アイコンで表現しているが、制御システム(実機)では機器アイコンは存在せず、PLCユニットを組み合わせたPLCである。例えば、図4の構成図では、ネットワーク幹線オブジェクト(01)130と機器アイコンA#αオブジェクト(02)131はネットワーク支線オブジェクト(04)161で接続されているように見えるが、制御システム(実機)では、機器アイコンA#αオブジェクト(02)131の構成要素であるEthernet通信ユニット#α135と、ネットワーク幹線130とが直接接続されている。
システム構成設計装置1を起動した時に、エディタ管理部7は、ネットワークAタイプ構成エディタクラスをもとにネットワーク構成エディタA2を作成する。エディタ管理部7は、ネットワーク構成エディタA2を作成した後に、構成図情報データベース8に、構成図ID=00、エディタID=ネットワーク構成エディタA2のエディタID(12345678)を登録する。この時点では、ネットワーク構成エディタA2には何も配置されていないため、構成図情報データベース8には、構成図IDとエディタIDのみが登録される。前述のように図8が、構成図情報の初期化が完了した時点の構成図情報データベース8を示している。
図9(S101〜S109)を参照して説明する。図9は構成エディタ2〜4のフローチャートを示す。
ネットワーク構成エディタA2は、ユニット情報内のビットマップを見て、そのユニットのビットマップファイルを特定する(S102)。また、ネットワーク構成エディタA2は、ユニット情報内の制約条件に記載されている制約条件ファイルをもとに、そのユニットが配置可能であるかを判定する(S103)。そのユニットが配置不可と判定した場合は何もしないで終了する(S104の[配置不可の場合])。
ユニット情報により取得したユニット識別コード、
ユニット種別、
エディタID、
ビットマップイメージを配置した場所の座標情報(以降では、座標情報と呼称する)、
エディタ管理部7より取得したオブジェクトID、
ネットワーク幹線/支線の区別、
および、そのオブジェクトに接続されている他のオブジェクトに関する情報(以降では、接続オブジェクトリストと呼称する)
から構成される。
なお、ネットワーク幹線/支線の区別は、ユニット一覧から選択された場合はネットワーク幹線、ネットワーク構成エディタA2上の2つのオブジェクトを直線で結んだ場合はネットワーク支線と判定する。また、接続オブジェクトリストには、オブジェクトIDの他に、どのオブジェクトのどこに(例えば、PLCの場合は、ベースユニットのスロット番号で指定される)といった情報も含まれる。また、ネットワーク構成エディタA2は、エディタ管理部7に対して、ネットワーク幹線オブジェクト(01)130に関するオブジェクト情報を渡す(S109)。
図15を参照して説明する(S401〜S409)。ネットワーク構成エディタ上の機器アイコンA#αオブジェクト(02)131を選択して実行(例えばダブルクリック操作)すると、ネットワーク構成エディタA2は、エディタ管理部7に対して、機器アイコンA#αオブジェクト(02)131に関するオブジェクト情報、および、機器アイコンA#αオブジェクト(02)131が起動要求されたことを通知する(S401)。エディタ管理部7は、機器アイコンA#αオブジェクト(02)131に関するオブジェクト情報からユニット識別コード=8011を抜き出す(S402)。そして、エディタ管理部7は、ユニット情報管理部5に要求して(S403)、そのユニット識別コード=8011に該当するユニット情報を取得する(S404)。
第一に、ユニット一覧からベースユニットの一つであるQ33Bを選択して、機器構成エディタA3上に配置する。この時、機器構成エディタA3は、エディタ管理部7に要求してオブジェクトIDを取得することで、ベースユニットオブジェクトにオブジェクトID=06を割り当てる。また、機器構成エディタA3は、エディタ管理部7に対して、ベースユニット#αオブジェクト(06)132に関するオブジェクト情報を渡す。エディタ管理部7は、ベースユニット#αオブジェクト(06)132に関するオブジェクト情報をもとに、オブジェクトID=06、エディタ=NO、支線=NO、座標情報を、構成図ID=02に関する構成図情報として構成図情報データベース8に登録する。また、エディタ管理部7は、システム構成管理部10に対して、ベースユニット#αオブジェクト(06)132に関するオブジェクト接続情報を渡す。システム構成管理部10は、ベースユニット#αオブジェクト(06)132に関するオブジェクト接続情報をもとに、オブジェクトID=06、ユニット識別コード=0001、接続IDリスト=未接続を、オブジェクトID=06の接続関係情報として接続関係情報データベース11に登録する。
同一種類の機器構成エディタを起動する場合の処理は基本的に同じであるため、<(3)機器アイコンA#αオブジェクト(02)131を選択して、機器構成エディタA3を起動>で示したネットワーク構成エディタ上の機器アイコンA#αオブジェクト(02)131を選択して実行(例えばダブルクリック操作)した場合の処理と同様になる。
第一に、ユニット一覧からベースユニットの一つであるQ33Bを選択して、機器構成エディタA3上に配置する。この時、機器構成エディタA3は、エディタ管理部7に要求してオブジェクトIDを取得することで、ベースユニットオブジェクトにオブジェクトID=10を割り当てる。また、機器構成エディタA3は、エディタ管理部7に対して、ベースユニット#βオブジェクト(10)142に関するオブジェクト情報を渡す。エディタ管理部7は、ベースユニット#βオブジェクト(10)142に関するオブジェクト情報をもとに、オブジェクトID=10、エディタ=NO、支線=NO、座標情報を、構成図ID=03の構成図情報として構成図情報データベース8に登録する。また、エディタ管理部7は、システム構成管理部10に対して、ベースユニット#βオブジェクト(10)142に関するオブジェクト接続情報を渡す。システム構成管理部10は、ベースユニット#βオブジェクト(10)142に関するオブジェクト接続情報をもとに、オブジェクトID=10、ユニット識別コード=0001、接続IDリスト=未接続を、オブジェクトID=10の接続関係情報として接続関係情報データベース11に登録する。
実施の形態1では、システム構成設計装置1が、既存のPLC−Aタイプとは異なる構成方針であるPLC−Bタイプの設計も後から可能となった場合を想定する。すなわち、ユニット情報データベース6には、PLC−Bタイプの機器アイコンおよびPLC−BタイプのPLCの構成要素であるユニット群が追加され、ユニット一覧から選択可能になる。また、PLC−Bタイプの機器構成を設計するための機器構成エディタB4が起動できるようになる。
ユニット一覧から新規に追加されたPLC−Bタイプの機器アイコンBを選択して、ネットワーク構成エディタA2上に配置する。この時、ネットワーク構成エディタA2は、エディタ管理部7に要求してオブジェクトIDを取得することで、機器アイコンBオブジェクトにオブジェクトID=21を割り当てる。また、ネットワーク構成エディタA2は、エディタ管理部7に対して、機器アイコンBオブジェクト(21)151に関するオブジェクト情報を渡す。エディタ管理部7は、機器アイコンBオブジェクト(21)151に関するオブジェクト情報をもとに、オブジェクトID=21、エディタ=YES、支線=NO、座標情報を、構成図ID=00の構成図情報として構成図情報データベース8に登録する。なお、機器アイコンオブジェクトの場合は、その機器の構成を設計するための機器構成エディタがあるため、エディタ=YESとする。また、機器アイコンは、前述した通り、ユニットを組み合わせたものを抽象化して表現したものであり実機ではないため、エディタ管理部7は、システム構成管理部10に対して、機器アイコンBオブジェクト(21)151に関するオブジェクト接続情報は渡さない。
ネットワーク構成エディタ上の機器アイコンBオブジェクト(21)151を選択して実行(例えばダブルクリック操作)すると、ネットワーク構成エディタA2は、エディタ管理部7に対して、機器アイコンBオブジェクト(21)151に関するオブジェクト情報、および、機器アイコンBオブジェクト(21)151が起動要求されたことを通知する。エディタ管理部7は、機器アイコンBオブジェクト(21)151に関するオブジェクト情報から、ユニット識別コード=8012を抜き出す。そして、エディタ管理部7は、ユニット情報管理部5に要求して、そのユニット識別コード=8012に該当するユニット情報をユニット情報データベース6から取得する。次に、エディタ管理部7は、取得したユニット情報からエディタID=11119999を抜き出す。そして、エディタ管理部7は、そのエディタIDをキーとしてエディタ情報データベース9を検索して、PLC−Bタイプの機器構成エディタBクラスを特定する。次に、エディタ管理部7は、特定したPLC−Bタイプの機器構成エディタBクラスをもとに、機器構成エディタB4を作成する。エディタ管理部7は、機器アイコンBオブジェクト(21)151のオブジェクトID=21をキーとして、構成図情報データベース8から構成図ID=21の構成図情報を取得し、機器構成エディタB4に構成図情報を渡す。機器構成エディタB4は、構成図ID=21の構成図情報をもとに、機器構成エディタB4上に機器構成を表示する。機器アイコンBオブジェクト(21)151を選択して実行した例では、構成図ID=21の構成図情報にはオブジェクトIDが存在しないため、何も表示されない。
第一に、ユニット一覧から電源内蔵CPUユニットの一つであるFX3UCを選択して、機器構成エディタB4上に配置する。この時、機器構成エディタB4は、エディタ管理部7に要求してオブジェクトIDを取得することで、電源内蔵CPUユニットオブジェクトにオブジェクトID=23を割り当てる。また、機器構成エディタB4は、エディタ管理部7に対して、電源内蔵CPUユニットオブジェクト(23)152に関するオブジェクト情報を渡す。エディタ管理部7は、電源内蔵CPUユニットオブジェクト(23)152に関するオブジェクト情報をもとに、オブジェクトID=23、エディタ=NO、支線=NO、座標情報を、構成図ID=21の構成図情報として構成図情報データベース8に登録する。また、エディタ管理部7は、システム構成管理部10に対して、電源内蔵CPUユニットオブジェクト(23)152に関するオブジェクト接続情報を渡す。システム構成管理部10は、電源内蔵CPUユニットオブジェクト(23)152に関するオブジェクト接続情報をもとに、オブジェクトID=23、ユニット識別コード=0121、接続IDリスト=未接続を、オブジェクトID=23の接続関係情報として接続関係情報データベース11に登録する。
(1)第一に、既存の構成エディタでは扱えない新シリーズの製品(機器またはネットワーク)を、ソフトウェア全体に影響せずに、拡張モジュールを追加するだけで対応可能とすることができる。
(2)第二に、既存の構成エディタとは異なる構成方針の構成エディタを、他の構成エディタや構成図設計機能以外の機能に影響せずに、追加可能とすることができる。
(3)第三に、既存の構成エディタと新規の構成エディタを統一的に扱い、構成エディタの種類によらない処理を共通化することで、ソフトウェアの開発効率を向上することができる。
(4)第四に、新規に追加した構成エディタと既存の構成エディタとの間、あるいは、新規に追加した構成エディタ同士で、他の構成エディタを起動できるようにすることができる。
図25、図26を参照して実施の形態2を説明する。実施の形態2は、システム構成設計装置1をコンピュータで実現する具体的な実施形態を示す。
以下の構成要素を備えたシステム構成設計装置を説明した。
(a)ネットワーク構成を設計するネットワーク構成エディタ;
(b)機器構成を設計する機器構成エディタ;
(c)ネットワーク構成エディタまたは機器構成エディタに配置可能なユニットに関する情報を一元管理するユニット情報管理部;
(d)数種類のネットワーク構成エディタおよび数種類の機器構成エディタに関するエディタ情報を一元管理するエディタ管理部;
(e)数種類のネットワーク構成エディタおよび数種類の機器構成エディタで設計された制御システムを実機レベルで接続関係を一元管理するシステム構成管理部。
それまで未サポートであったシリーズの製品の機器構成を設計するための新規の機器構成エディタ、
および、その新シリーズの製品に関する情報ファイル(プロファイル記述ファイル、制約条件ファイル、ビットマップファイル)を読み込むことで、ユニット一覧に新しいユニット(機器、PLCモジュール、機器アイコン)を追加表示し、新規のユニットの選択、および新規の機器構成エディタでの設計を可能にすること、を特徴とするシステム構成設計装置。
それまで未サポートであったシリーズのネットワーク構成を設計するための新規のネットワーク構成エディタ、および、その新シリーズのネットワークおよびそのネットワークに接続される機器に関する情報ファイル(プロファイル記述ファイル、制約条件ファイル、ビットマップファイル)を読み込むことで、ユニット一覧に新しいユニット(機器、機器アイコン、またはネットワーク)を追加表示し、新規のユニットの選択、および新規のネットワーク構成エディタでの設計を可能にすること、を特徴とするシステム構成設計装置。
既存/新規に関係なく、任意の構成エディタ上の任意の機器アイコンから、その機器アイコンに対応した構成エディタを起動可能であること、を特徴とするシステム構成設計装置。
構成エディタに配置するユニット情報を保持するユニット情報管理部、および、構成エディタで設計された設計データを保持するエディタ管理部は、構成エディタの種類によらない構成設計用インタフェースを提供すること、を特徴とするシステム構成設計装置。
構成エディタにおけるユニットの配置に関する情報を主とする構成図情報と、実機の接続関係を示す接続関係情報を分離して管理すること、を特徴とするシステム構成設計装置。
Claims (6)
- 表示装置に画面を表示すると共に前記画面に配置されたネットワーク構成の編集を受け付けるネットワーク構成エディタと、表示装置に画面を表示すると共に前記画面に配置された機器の構成の編集を受け付ける機器構成エディタとを実行するエディタ実行部と、
前記ネットワーク構成エディタと前記機器構成エディタとのいずれかが表示した前記画面上に配置可能なユニットに関するユニット情報を一元管理し、それまで編集対象とされていなかった非対象機器に関するユニット情報を、新たに一元管理の対象に含めるユニット情報管理部と、
前記エディタ実行部によって実行可能な数種類のネットワーク構成エディタと数種類の機器構成エディタとに関するエディタ情報を一元管理し、それまで前記非対象機器の構成を編集する新規の機器構成エディタを、新たに一元管理の対象に含めるエディタ管理部と、
前記エディタ実行部によって実行されたネットワーク構成エディタと機器構成エディタとによって編集されたネットワークと機器とからなる制御システムの実機における接続関係を一元管理するシステム構成管理部と
を備え、
前記ユニット情報管理部と前記エディタ管理部とは、
前記エディタ実行部によって実行されている前記ネットワーク構成エディタあるいは前記機器構成エディタと、前記ネットワーク構成エディタ及び前記機器構成エディタの種類によらない共通インタフェースを介して、情報をやり取りすることを特徴とするシステム構成設計装置。 - 前記エディタ管理部は、
それまで編集対象とされていなかった非対象ネットワークの構成を編集する新規のネットワーク構成エディタを、新たに一元管理の対象に含め、
前記ユニット情報管理部は、
前記非対象ネットワークに関するユニット情報を、新たに一元管理の対象に含めることを特徴とする請求項1記載のシステム構成設計装置。 - 前記機器構成エディタと前記ネットワーク構成エディタとは、
それぞれが表示した画面上に、所定の機器を示す機器アイコンを表示し、
前記エディタ管理部は、
前記所定の機器を示す機器アイコンに対して所定の操作が実行されると、対応する機器構成エディタを起動することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のシステム構成設計装置。 - 前記エディタ管理部は、
前記ネットワーク構成エディタと前記機器構成エディタとの少なくともいずれかによって編集されたユニットに関する情報を示す構成図情報を管理し、
前記システム構成管理部は、
前記ネットワーク構成エディタと前記機器構成エディタとによって編集されたネットワークと機器とからなる前記制御システムの実機における接続関係を示す接続関係情報を、前記構成図情報と分離して管理することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシステム構成設計装置。 - コンピュータを、
表示装置に画面を表示すると共に前記画面に配置されたネットワーク構成の編集を受け付けるネットワーク構成エディタと、表示装置に画面を表示すると共に前記画面に配置された機器の構成の編集を受け付ける機器構成エディタとを実行するエディタ実行ステップ、
前記ネットワーク構成エディタと前記機器構成エディタとのいずれかが表示した前記画面上に配置可能なユニットに関するユニット情報を一元管理し、それまで編集対象とされていなかった非対象機器に関するユニット情報を、新たに一元管理の対象に含めるユニット情報管理ステップ、
前記エディタ実行ステップによって実行可能な数種類のネットワーク構成エディタと数種類の機器構成エディタとに関するエディタ情報を一元管理し、それまで前記非対象機器の構成を編集する新規の機器構成エディタを、新たに一元管理の対象に含めるエディタ管理ステップ、
前記エディタ実行ステップによって実行されたネットワーク構成エディタと機器構成エディタとによって編集されたネットワークと機器とからなる制御システムの実機における接続関係を一元管理するシステム構成管理ステップ、
として機能させ、
前記ユニット情報管理ステップと前記エディタ管理ステップとは、
前記エディタ実行ステップによって実行されている前記ネットワーク構成エディタあるいは前記機器構成エディタと、前記ネットワーク構成エディタ及び前記機器構成エディタの種類によらない共通インタフェースを介して、情報をやり取りするシステム構成設計プログラム。 - 請求項5記載のシステム構成設計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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