JP2017146485A - レンズ装置 - Google Patents

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Tatsuro Iwasaki
達郎 岩▲崎▼
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Atsushi Kawanago
睦 川中子
周平 松下
Shuhei Matsushita
周平 松下
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Abstract

【課題】精度よくレンズ枠を位置調整することができ、位置調整した状態を維持して好適に接着固定できる構造を備えたレンズ装置を提供する。
【解決手段】
レンズ装置1が、レンズL1と、レンズ枠12と、レンズL1の光軸に垂直な基準面13Aでレンズ枠12と当接してレンズ枠12を保持する保持枠13とを備える。レンズ枠12は、基準面13Aと当接する当接面12Bと、当接面12Bから基準面13Aに向かう向きに向かって径が大きくなる外周傾斜面12Aを有し、保持枠13は、外周傾斜面12Aを取り囲む筒部13Bを有する。筒部13Bと外周傾斜面12Aとの間は接着剤充填空間Cを形成する。筒部13Bは、外周傾斜面12Aと対向する位置に、接着口とレンズ枠位置調整口として設けられた開口P、Qを有する。
【選択図】図1

Description

本発明はレンズ装置に係り、特にレンズ枠の位置調整及び接着のための構造に関する。
従来、種々のカメラに用いられるレンズ装置において、レンズを保持するレンズ枠をレンズ装置本体に対して光軸と直交する方向に移動させて位置調整をした状態で、レンズ装置本体にレンズ枠を固定している(特許文献1及び2)。
特許文献1及び2には、レンズ枠に光軸周りのテーパ面を設け、テーパ面に向かって突設された複数の支持部をテーパ面に対して前後移動することによって、レンズ枠を光軸に垂直な面に沿って移動させてレンズ枠の位置調整を行う技術が開示されている。
特開2007−310067号公報 特開平05−45550号公報
ここで、レンズ枠の位置調整を行った状態で、レンズ枠をレンズ装置本体に好適に固定する構造が望まれている。特許文献1及び2には、位置調整後にレンズ枠をレンズ装置に固定する構造について記載がなく、レンズ枠を固定するための具体的な構造が明らかでない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、精度よくレンズ枠を位置調整することができ、位置調整した状態を維持して好適に接着固定できる構造を備えたレンズ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るレンズ装置は、レンズと、レンズの外周を保持するレンズ枠と、レンズの光軸に垂直な基準面でレンズ枠と当接してレンズ枠を保持する保持枠とを備え、レンズ枠が、基準面と当接する当接面と、当接面から基準面に向かう向きに向かって径が大きくなる外周傾斜面であって、光軸と垂直方向の外力である垂直方向外力を受けることにより、レンズ枠の位置を前記基準面に沿って移動調整させる外周傾斜面を有し、保持枠が、外周傾斜面を取り囲む筒部であって、筒部と外周傾斜面との間に接着剤充填空間を形成する筒部を有し、筒部が、外周傾斜面と対向する位置に、接着剤充填用の接着口として設けられた開口と垂直方向外力付与用のレンズ枠位置調整口として設けられた開口を有することを特徴とする。
上記「接着剤充填用の接着口として設けられた開口と垂直方向外力付与用のレンズ枠位置調整口として設けられた開口」は、接着口又はレンズ枠位置調整口として用いることができる開口を意味する。接着口として設けられた開口は、接着剤を充填可能な任意の形状とすることができ、例えば、筒部の外周傾斜面と対向する位置に設けられた貫通孔又は切り欠きとすることができる。レンズ枠位置調整口として設けられた開口は、位置調整治具などの外力付与手段が挿入可能な任意の形状とすることができ、例えば、筒部の外周傾斜面と対向する位置に設けられた貫通孔又は切り欠きとすることができる。
また、本発明に係るレンズ装置において、接着口として設けられた開口が、筒部の周方向に等間隔で複数設けられていることが好ましい。その場合に、接着口として設けられた開口が、筒部の周方向に120度間隔で設けられていることが好ましい。
また、本発明に係るレンズ装置において、レンズ枠位置調整口として設けられた開口が、筒部の周方向に等間隔で複数設けられていることが好ましい。その場合に、レンズ枠位置調整口として設けられた開口が、筒部の周方向に120度間隔で設けられていることが好ましい。
また、本発明に係るレンズ装置において、開口が周方向に幅を有する長孔であり、長孔の周方向の異なる部分が接着口とレンズ枠位置調整口としてそれぞれ用いられる構成としてもよい。
また、本発明に係るレンズ装置において、接着剤充填空間が周方向に離間して複数設けられ、各々の接着剤充填空間に対応する位置に接着口として設けられた開口が設けられる構成としてもよい。
また、本発明に係るレンズ装置において、接着剤充填空間が光軸方向に離間して複数設けられ、各々の接着剤充填空間に対応する位置に接着口として設けられた開口が設けられる構成としてもよい。
上記「各々の接着剤充填空間に対応する位置に接着口として設けられた開口が設けられる」とは、各接着剤充填空間に接着剤を挿入可能な位置に接着口として設けられた開口が設けられることを意味する。なお、各接着剤充填空間に対して、接着口として設けられた開口は1つでもよく複数でもよい。
また、本発明に係るレンズ装置において、物体側から像側に向かって外周傾斜面を有するレンズ枠を含む複数のレンズ枠を備え、外周傾斜面を有するレンズ枠を、複数のレンズ枠のうち最も物体側に位置するレンズ枠とすることができる。
また、本発明に係るレンズ装置において、基準面から当接面に向かう向きを上向きとした場合に、レンズ枠が、外周傾斜面の上端部から、半径方向外側に延びる延出面を備え、延出面と外周傾斜面と筒部とが接着剤充填空間を包囲することにより、接着剤充填空間が接着口として設けられた開口のみから接着剤が充填されることができる。
上記「半径方向外側」とは、光軸を中心とする半径方向外側を意味する。
本発明によれば、精度よくレンズ枠を位置調整することができ、位置調整した状態を維持して好適に接着固定できる構造を備えたレンズ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るレンズ装置の断面図である。 図1の保持枠の斜視図である。 図1の基準面近傍の部分拡大図である。 図1の接着口近傍の部分拡大図であり、接着剤充填空間の第1の例を示す図である。 図1の接着口近傍の部分拡大図であり、接着剤充填空間の第2の例を示す図である。 図4の第1レンズ枠の外周傾斜面とその近傍形状を変形した例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るレンズ装置の変形例を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンズ装置1の光軸を含む面で切断した断面図である。以下、本発明に係る一実施形態として、いわゆるMV/FA(Machine Vision / Factory Automation)カメラである産業用のカメラのレンズ装置1に本発明を適用した例について説明する。
レンズ装置1は図1中の下端部で、不図示のマウント部材を介して、不図示のカメラ本体に装着される。カメラ本体内で、レンズ装置1に収容される光学系の結像面に不図示のCCD(Charge Coupled Device)或いはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子が配置される。
図1に示すように、レンズ装置1は、第1レンズ群L1と、第1レンズ群L1の外周を保持する第1レンズ枠12と、第1レンズ枠12を保持する保持枠13と、第2レンズ群L2と、第2レンズ群L2の外周を保持する第2レンズ枠14と、鏡胴本体11とを備える。なお、ここでは、第1レンズ群L1が、本発明のレンズに相当し、第1レンズ枠12が本発明のレンズ枠に相当する。
レンズ装置1に取り付けられた光学系は、物体側から順に、固定レンズ群である第1レンズ群L1と固定レンズ群である第2レンズ群L2と第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との間に配置される絞り(不図示)を備えてなる2群構成の光学系である。レンズ装置1に取り付けられる光学系は、要求される事項に応じて種々の光学系が採用可能である。例えば、光学系をリアフォーカス式又はインナーフォーカス式の固定焦点光学系として構成してもよい。この場合には、ボイスコイルモータ等で光軸方向に移動させてフォーカシングを行うための機構、位置センサ、駆動手段及び制御手段等公知の構成を備えればよい。また、光学系は、必要に応じてレンズフード又は各種フィルタ等を備える構成としてもよい。なお、図1中、上側が物体側であり、下側が像側である。また、各図において対応する要素には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
鏡胴本体11は、位置調整された第1レンズ枠12と第2レンズ枠14を支持する筒状部材である。第2レンズ群L2の外周を保持する第2レンズ枠14は、鏡胴本体11に挿入されて支持されている。第1レンズ群L1の外周を保持する第1レンズ枠12は、保持枠13に保持されている。第1レンズ枠12を保持する保持枠13は、鏡胴本体11にネジ15で120度間隔に固定されて支持されている。
図2は、保持枠13の斜視図である。保持枠13は、円筒形状であり、光軸Zに垂直な基準面13Aを内周に備える。また、保持枠13は、第1レンズ枠12を基準面13Aに当接した状態で第1レンズ枠12の後述する外周傾斜面12Aを取り囲む筒部13Bを有する。図1及び2に示すように、筒部13Bは基準面13Aの半径方向外側から光軸Zに平行に物体側に延びる筒状部分である。また、保持枠13の外周には、鏡胴本体11に固定用のネジ穴13Eが設けられている
なお、筒部13Bにより取り囲まれる領域は、第1レンズ枠12の一部が収容される領域であり、この筒部13Bの内径は第1レンズ枠12の外径よりも大きく形成されている。このため、第1レンズ枠12の外周面と筒部13Bとの間には隙間が設けられている。従って、第1レンズ枠12は基準面13Aに当接した状態で、光軸Zと垂直な方向に移動可能である。
図1に戻って説明を続ける。図1に示すように、第1レンズ枠12は、光軸Zに垂直な当接面12Bを備え、当接面12Bで保持枠13の基準面13Aと当接する。第1レンズ枠12は、当接面12Bから基準面13Aに向かう向きに向かって径が大きくなる外周傾斜面12Aであって、光軸Zと垂直方向の外力である垂直方向外力を受けることにより、第1レンズ枠12の位置を基準面13Aに沿って移動調整させる外周傾斜面12Aを有する。
外周傾斜面12Aが傾きを有するため、第1レンズ枠12は、外周傾斜面12Aに位置調整治具Sから外力を受けることにより、第1レンズ枠12の当接面12Bが保持枠13の基準面13Aに押し付けられた状態で光軸垂直方向に位置調整される。詳細には、位置調整治具Sから外周傾斜面12Aに向かって外力を受けると、外力の光軸方向の分力が第1レンズ枠12の当接面12Bを基準面13Aに押し付ける向きに働き、外力の光軸垂直方向の分力が第1レンズ枠12を光軸Zに向かって押す向きに働く。このため、第1レンズ枠12は、基準面13Aに押し付けられた状態で、基準面13Aに沿って光軸垂直方向に移動することができる。
なお、外周傾斜面12Aに与えられる外力は、光軸Zと垂直方向に光軸に向かう成分を有し、第1レンズ枠12の当接面12Bを保持枠13の基準面13Aに押し付けるものであり、第1レンズ枠12の位置を基準面13Aに沿って移動調整させるものであればよい。例えば、外周傾斜面12Aに与えられる外力は、光軸Zに対して厳密に垂直でなくてもよい。
当接面12Bと基準面13Aとを比較すると、当接面12Bは、表面粗さが相対的に粗く、基準面13Aは、表面が相対的に滑らかとされることが好ましい。この場合には、両表面が互いに張り付くことを防止して摺動性を向上でき、高精度な位置調整が可能である。図3は、図1の基準面近傍の部分拡大図である。図3に示すように、例えば、当接面12Bを、切削痕が残る所定の値の表面粗さの金属面であって、アルマイト処理を施したものとすることができる。この場合、基準面13Aを、切削痕を研磨処理することで所定の値より小さな値の表面粗さとした金属表面であって、アルマイト処理を施さない金属素地とすることが好ましい。
また、筒部13Bは、基準面13Aと当接面12Bとを当接させた状態で、外周傾斜面12Aと対向する位置に接着剤充填用の接着口として設けられた開口(接着用開口Q)と外周傾斜面12Aに垂直方向外力付与用のレンズ枠位置調整口として構成された開口(位置調整用開口P)を備える。
保持枠13において、接着用開口Qは、筒部13Bの周方向に等間隔で複数設けられていることが好ましい。この場合には、外周傾斜面12Aに向かって等間隔の方向からバランス良く第1レンズ枠12と保持枠13を接着することができる。この効果を高めるために、例えば、図2に示すように、接着用開口Qが、筒部13Bの周方向に120度間隔で設けられていることが好ましい。また、接着用開口Qは2方向に固定可能に2個以上設けられることが好ましく、3個以上とすることが好ましい。
また、保持枠13において、位置調整用開口Pが、筒部13Bの周方向に等間隔で複数設けられていることが好ましい。この場合には、外周傾斜面12Aに向かって等間隔の方向からバランス良く力を付勢して位置調整を行うことができる。この効果を高めるために、例えば、図2に示すように、位置調整用開口Pが、筒部13Bの周方向に120度間隔で設けられていることが好ましい。また、3つの位置調整用開口Pに、ネジ等で前後移動可能な軸状の位置調整治具Sを用いて位置調整を行う場合に、各位置調整治具Sを外周傾斜面12Aに好適に突き当てることができるため安定して位置調整を行うことができる。また、位置調整用開口Pは2方向に位置調整可能に2個以上設けられることが好ましく、3個以上としてもよい。
なお、図2の保持枠13では、保持枠13の内周面から外周面まで貫通する貫通口として、周方向に60度間隔に6箇所に同形状の開口が設けられている。位置調整用開口Pが位置調整治具Sなどの垂直外力付与手段を挿入可能な形状であり、接着用開口Qが接着剤を充填可能であれば、位置調整用開口Pと接着用開口Qを任意の大きさや形状とでき、位置調整用開口Pと接着用開口Qとで大きさ又は形状を異ならせてもよい。
また、保持枠13の変形例として、保持枠13に設けられた開口が周方向に幅を有する長孔Rであり、長孔Rの周方向の異なる部分をそれぞれ接着用開口Qと位置調整用開口Pとして用いてもよい。例えば、図2の破線に示すように、開口を長孔Rとして、長孔Rの周方向の一方の端部を接着用開口Qとして用い、長孔Rの周方向の他方の端部を位置調整用開口Pとして用いてもよい。この場合には、保持枠13をより単純な形状とすることができる。
また、外周傾斜面12Aと筒部13Bとの間に、接着剤充填空間Cが形成されている。接着剤充填空間Cは、周方向に離間して複数設けられ、各々の接着剤充填空間Cに対応する位置に接着用開口Qが設けられる構成としてもよい。この場合にも、各接着用開口Qから流入された接着剤が、周方向の複数の位置で、第1レンズ枠12の外周傾斜面12Aと筒部13Bの内周面の間に充填されて第1レンズ枠12と保持枠13を好適に接着することができる。
図4乃至図5は、図1の部分拡大図であり、接着剤充填空間の第1及び第2の例を示す。図4に示すように、接着剤充填空間C1、C2が光軸方向に離間して複数設けられ、各々の接着剤充填空間C1、C2に対応する位置に接着用開口Qが設けられる構成としてもよい。この場合には、好適に外周傾斜面12Aと筒部13Bとの間隙に、接着剤を充填して第1レンズ枠12と保持枠13を接着することができる。
なお、各接着剤充填空間C1、C2に接着剤を流入可能であれば、複数の接着剤充填空間C1、C2のそれぞれに個々に接着用開口Qを設けてもよく、複数の接着剤充填空間C1、C2に共通の接着用開口Qを設けてもよい。また、外周傾斜面12Aに対してどの位置に任意の数の接着剤充填空間を設けてもよく、例えば、図4に示す接着剤充填空間C1及び接着剤充填空間C2のいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。或いは、図5に示すように、例えば、外周傾斜面12Aと保持枠13の内面による間隙に全体的に接着剤を充填して、接着剤充填空間Cとして構成してもよい。
図6は、図4(及び図5)の第1レンズ枠12の外周傾斜面12Aとその光軸方向の上下形状を変形した例を示す図である。図6に示すように、外周傾斜面12Aの近傍に周方向に凹部12C(ここでは凹溝)を形成し、接着用開口Qから凹部12Cにも接着剤を充填するようにしてもよい。この場合には、凹部12Cに接着剤を充填することにより、接着剤充填空間Cの容積を確保することができる。図6に示す例においても、接着剤充填空間C1及び接着剤充填空間C2のいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
また、接着剤充填空間C1及び接着剤充填空間C2のいずれか一方のみを設ける場合、基準面13Aから当接面12Bに向かう向きを上向きとすると、下側の接着剤充填空間C2を設けて第1レンズ枠12と保持枠13を接着することが好ましい。この場合に、接着口を形成する面のうち上向きの上向面より上側に接着剤を盛り上げて、上向面と上向面より上方の第1レンズ枠12の外周面との間に接着剤の一部が充填されるようにすることにより、接着剤の収縮により基準面13Aを当接面12Bに押し付ける方向の力を発生させて、接着後も第1レンズ枠12の軸倒れを抑制することができる。
また、基準面13Aから当接面12Bに向かう向きを上向きとした場合に、第1レンズ枠12が、外周傾斜面12Aの上端部12Fから、光軸Zを中心として半径方向外側に延出する延出面12Dを備え、延出面12Dと外周傾斜面12Aと筒部13Bとが接着剤充填空間Cを包囲することにより、接着剤充填空間Cが接着用開口Qのみから接着剤が充填される構成であることが好ましい。この場合には、接着剤を延出面12Dと外周傾斜面12Aと筒部13Bとにしっかり保持することができる。また、図1に示すように、レンズ装置1が物体側から像側に向かって外周傾斜面12Aを有するレンズ枠(第1レンズ枠12)を含む複数のレンズ枠を備え、外周傾斜面12Aを有するレンズ枠が、複数のレンズ枠のうち最も物体側に位置するレンズ枠である構成とした場合には、第1レンズ枠12が延出面12Dを有することで、接着剤充填空間Cがレンズ装置の外側に露出されることを防ぐことができるため、美観の上でも好ましい。
なお、外周傾斜面12Aは、当接面12Bから基準面13Aに向かう向きに向かって径が大きくなる傾斜を有し、光軸Zと垂直方向の外力を受けることにより、第1レンズ枠12が光軸方向に基準面13Aに向かって押し付けられる方向の力を発生させて第1レンズ枠12の位置を基準面13Aに沿って移動調整させる方向に傾斜するものであれば、第1レンズ枠12の移動調整が可能な範囲で任意の傾きの傾斜に構成してよい。
例えば、外周傾斜面12Aは、図1に示した例のように、基準面13Aに近くなるほど光軸Zとの距離が大きくなる傾斜を備えるようにすることができる。図7に、レンズ装置1の変形例を示す。図7で示す例のように、外周傾斜面12Aは、基準面13Aに近くなるほど光軸Zとの距離が小さくなる傾斜を備えるものであってもよい。外周傾斜面12Aは、図1及び図7どちらの場合においても、当接面12Bから基準面13Aに向かう向きに向かって径が大きくなる傾斜を有しているため、第1レンズ枠12を基準面13Aに向かって押し付けつつ、基準面13Aに沿って移動させることができる構造となっている。
図2に示すように、保持枠13は、本実施形態では鏡胴本体11と別部材として構成された筒状部材である。このため、保持枠13を簡易な構造として製造が容易である。なお、保持枠13は、光軸Zに垂直な基準面13Aと、第1レンズ枠12の当接面12Bを基準面13Aに当接された状態で第1レンズ枠12の外周傾斜面12Aに対抗する位置に延びる筒部13Bとを備えるものであれば、鏡胴本体11の別部材でなく鏡胴本体11の一部として構成されてもよい。
以下に、上記のようなレンズ装置1の組立の工程について説明する。レンズ装置1の組み立て時には、レンズ装置1は、鏡胴本体11が軸心を鉛直方向とするように配置される。そして、鏡胴本体11に、第2レンズ群L2の外周を保持する第2レンズ枠14が挿入されて、鏡胴本体11に光軸Zが軸心と一致するように公知の方法で軸倒れが補正され、かつ、位置調整された状態で固定される。この状態で、鏡胴本体11に保持枠13がネジ15により固定される。
次いで、鏡胴本体11の保持枠13に、第1レンズ枠12を挿入する。そして、保持枠13の基準面13Aに第1レンズ枠12の当接面12Bを当接させ、MTF(Modulation Transfer Function)測定機などを用いてその測定値や像を見ながら、図1に示すように各位置調整用開口Pに軸状の位置調整治具Sを挿入して外周傾斜面12Aに向かって突き当てて前後移動させることにより第1レンズ枠12を光軸垂直方向に移動させて位置調整を行なう。
次に、位置調整が完了すると、各位置調整用開口Pから外周傾斜面12Aに位置調整治具Sを突き当てて位置調整した状態(第1レンズ枠12の当接面12Bが保持枠13の基準面13Aに押し付けられた状態)で、保持枠13の接着用開口Q(図2参照)から接着剤ディスペンサTを挿入して外周傾斜面12Aに向かって紫外線硬化樹脂である接着剤を流し込む。そして、接着用開口Qから接着剤ディスペンサTを離して、接着用開口Qから不図示の紫外光照射手段の紫外光を設定された時間照射する。ここでは、図4に示すように、外周傾斜面12Aと延出面12Dと保持枠13の内周面により形成される空間の上下方向に離間して接着剤充填空間C1及びC2がそれぞれ設けられ、各接着剤充填空間C1及びC2の組み合わせが、筒部13Bの周方向に120度間隔で3箇所設けられる。
なお、ここでは、保持枠13の表面を、アルマイト処理を施さない金属素地としてもよい。この場合には、接着剤充填空間Cにおいて保持枠13の内周面による反射光や散乱光が生じ、紫外線硬化樹脂の硬化を促進することができる。すなわち、保持枠13を金属素地とすることで、図3に示した摺動性を向上させる効果に加えて、紫外線硬化樹脂の硬化を促進するという効果も得られる。
上記のように、レンズ装置1によれば、保持枠13の位置調整用開口Pを介して外周傾斜面12Aに外力を与えることにより、保持枠13の基準面13Aに第1レンズ枠12の当接面12Bを押し当てながら、好適に位置調整をすることができ、かつ、位置調整した状態を保ちつつ、保持枠13の接着用開口Qを介して接着剤を流入することにより、外周傾斜面12Aと保持枠13の筒部13Bの間隙を接着剤充填空間Cとして利用して好適に第1レンズ枠12と保持枠13とを接着することができる。従って、簡易な構造により、精度よくレンズ枠を保持枠に位置調整して接着固定することができる。
保持枠13の位置調整用開口P及び接着用開口Qと対向する位置のみに外周傾斜面12Aを設けても良いが、本実施例のように光軸Zを中心にその外周360度に渡って外周傾斜面12Aを設けることで、加工及び位置決め等を考慮してさらに簡易な構造により、精度よくレンズ枠を保持枠に位置調整して接着固定することができる。
また、上記の例は、最も物体側のレンズ枠である第1レンズ枠12を位置調整対象かつ接着対象のレンズ枠としているが、上記例に限定されず、レンズ装置1に備えられるどのレンズ枠を本発明の外周傾斜面を有するよう構成し、かつ、係る外周傾斜面を有するレンズ枠を保持する保持枠を、外周傾斜面を取り囲み、光軸に垂直な基準面を有する筒部であって、外周傾斜面に対向する位置に接着口とレンズ枠位置調整口を有する本発明の筒部を備えるよう構成してよい。
例えば、物体側から順に、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、の3群構成であって、この第2レンズ群に本発明の構成を適用してもよい。この場合、物体側に第1レンズ群が存在するため、物体側から光軸方向の力を加えるスペースが無いので、レンズ枠を基準面に押しつける力が加えにくい。しかしながら、本発明のように光軸と垂直方向の外力によってレンズ枠を基準面に押しつけることができるようになるため、効果的である。
本発明に係るレンズ装置は、上記実施形態に限定されず、デジタルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、放送用カメラ、携帯電話用カメラ、タブレット端末用カメラ、車載カメラなど種々の任意のカメラ装置に適用可能である。また、レンズ装置に取り付けられる光学系は、変倍光学系であってもよく、固定焦点光学系であってもよく、任意の群構成としてよい。また、光学系を構成する各レンズ群を1枚以上の任意の枚数で構成してよく、各レンズに任意の材質、形状を採用可能である。
以上、本発明のレンズ装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよい。
1 レンズ装置
11 鏡胴本体
12 第1レンズ枠
12A 外周傾斜面
12B 当接面
12C 凹溝
12D 延出面
12F 上端部
13 保持枠
13A 基準面
13B 筒部
13E ネジ穴
14 第2レンズ枠
15 ネジ
C、C1、C2 接着剤充填空間
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
P レンズ枠位置調整口として設けられた開口(位置調整用開口)
Q 接着口として設けられた開口(接着用開口)
R 長孔
S 位置調整治具
T 接着剤ディスペンサ
Z 光軸

Claims (10)

  1. レンズと、
    該レンズの外周を保持するレンズ枠と、
    前記レンズの光軸に垂直な基準面で前記レンズ枠と当接して前記レンズ枠を保持する保持枠とを備え、
    前記レンズ枠が、前記基準面と当接する当接面と、該当接面から前記基準面に向かう向きに向かって径が大きくなる外周傾斜面であって、前記光軸と垂直方向の外力である垂直方向外力を受けることにより、前記レンズ枠の位置を前記基準面に沿って移動調整させる外周傾斜面を有し、
    前記保持枠が、前記外周傾斜面を取り囲む筒部であって、該筒部と前記外周傾斜面との間に接着剤充填空間を形成する前記筒部を有し、
    該筒部が、前記外周傾斜面と対向する位置に、接着剤充填用の接着口として設けられた開口と前記垂直方向外力付与用のレンズ枠位置調整口として設けられた開口を有することを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記接着口として設けられた開口が、前記筒部の周方向に等間隔で複数設けられている請求項1記載のレンズ装置。
  3. 前記接着口として設けられた開口が、前記筒部の周方向に120度間隔で設けられている請求項2記載のレンズ装置。
  4. 前記レンズ枠位置調整口として設けられた開口が、前記筒部の周方向に等間隔で複数設けられている請求項1から3のいずれか1項記載のレンズ装置。
  5. 前記レンズ枠位置調整口として設けられた開口が、前記筒部の周方向に120度間隔で設けられている請求項4記載のレンズ装置。
  6. 前記開口が幅を有する長孔であり、該長孔の周方向の異なる部分が前記接着口と前記レンズ枠位置調整口としてそれぞれ用いられる請求項1から5のいずれか1項記載のレンズ装置。
  7. 前記接着剤充填空間が周方向に離間して複数設けられ、各々の前記接着剤充填空間に対応する位置に前記接着口として設けられた開口が設けられる請求項1から6のいずれか1項記載のレンズ装置。
  8. 前記接着剤充填空間が光軸方向に離間して複数設けられ、各々の前記接着剤充填空間に対応する位置に前記接着口として設けられた開口が設けられる請求項1から7のいずれか1項記載のレンズ装置。
  9. 物体側から像側に向かって前記外周傾斜面を有するレンズ枠を含む複数のレンズ枠を備え、
    前記外周傾斜面を有するレンズ枠は、前記複数のレンズ枠のうち最も物体側に位置するレンズ枠である請求項1から8のいずれか1項記載のレンズ装置。
  10. 前記基準面から前記当接面に向かう向きを上向きとした場合に、前記レンズ枠が、前記外周傾斜面の上端部から、半径方向外側に延びる延出面を備え、該延出面と前記外周傾斜面と前記筒部とが前記接着剤充填空間を包囲することにより、該接着剤充填空間が前記接着口として設けられた開口のみから接着剤が充填される構成である請求項1から9のいずれか1項記載のレンズ装置。
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