JP2009098462A - 固体撮像装置およびこれを搭載する撮像機器、並びに、固体撮像装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学素子を含む光学系と、固体撮像素子とを、簡易な構造体を用いて、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高性能な固体撮像装置およびこれを搭載する撮像機器、並びに、固体撮像装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る固体撮像装置1は、第1のレンズ群14および第1のレンズ群14を通る光を結像する固体撮像素子6を備える固体撮像装置において、第1のレンズ群14を保持するバレル15と、バレル15の周囲にバレル15と接合して配置されており、第1のレンズ群14における光軸方向にバレル15を摺動することによって、第1のレンズ群14の位置を調整するアクチュエータ5と、第1のレンズ群14を固体撮像素子6に対し対向させるようバレル15を固定するための構造体13とを備え、第1のレンズ群14はバレル15に挟持されている構成である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る固体撮像装置1は、第1のレンズ群14および第1のレンズ群14を通る光を結像する固体撮像素子6を備える固体撮像装置において、第1のレンズ群14を保持するバレル15と、バレル15の周囲にバレル15と接合して配置されており、第1のレンズ群14における光軸方向にバレル15を摺動することによって、第1のレンズ群14の位置を調整するアクチュエータ5と、第1のレンズ群14を固体撮像素子6に対し対向させるようバレル15を固定するための構造体13とを備え、第1のレンズ群14はバレル15に挟持されている構成である。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体撮像装置およびこれを搭載する撮像機器、並びに、固体撮像装置の製造方法に関するものである。
従来、レンズからの光を固体撮像素子の受光面で受けて撮像情報を得ることができる固体撮像装置が、デジタルスチルカメラや、カメラ機能を有する携帯電話などの撮像機器および情報機器に用いられている。
中でも携帯電話や小型情報端末に搭載される固体撮像装置は、その筐体における大きさの制限などにより、年々小型化が進められている。更に、近年では、固体撮像素子の高画素化・高機能化が求められており、携帯電話などに搭載される小型カメラにおいても300万〜500万画素でオートフォーカスやズーム機能が搭載されたカメラも登場している。このような、小型でかつ高機能な固体撮像装置(カメラモジュール)においては、光学系を構成するレンズ同士の高精度組立てや光学系と固体撮像素子との高精度な位置合わせが必須である。位置合わせのための位置決め部が、正確な形状で形成されていなかったり、位置決め機能を充分に果たすことができなかったりする場合、所望の撮像品位を実現することができない結果となる。
具体的には、固体撮像装置において、レンズからの光を固体撮像素子における所定範囲の受光領域に照射させるとともに、設計された光学性能を十分引き出し、鮮明で片ボケ等のない画像を得るためには、レンズからの光を、撮像面の所定領域に位置精度良く、且つ良好な垂直精度で結像させる必要がある。しかしながら、レンズと撮像面との間に相対位置のズレや光軸のズレがあると、レンズからの光束の位置が撮像面から外れてしまったり、撮像された画のケラレ、アオリを生じたり、片ボケを生じたりする。このような不具合が生じないようにするためには、レンズと固体撮像素子との相対位置や、光軸と撮像面との垂直度を正確に合わせ、且つバックフォーカス(レンズ群のなかで一番撮像面に近い面から撮像面までの距離)を正確に合わせる必要がある。
従来の固体撮像装置として、基板などの素子固定材に固体撮像素子が取付けられている構成を挙げることができる。本構成では、この素子固定材に、レンズが保持されたレンズホルダが、位置調整用のねじで位置調整可能な姿勢で組付けられており、レンズからの光束が固体撮像素子の撮像面に良好に位置決めされ、レンズの光軸と固体撮像素子の撮像面とが垂直となるように、位置調整用のねじを用いて調整される。
具体例として、特許文献1に開示された固体撮像素子は、素子固定材とレンズホルダとの間に介して位置調整用基板が備えられている。この位置調整用基板の素子固定材やレンズホルダに対する取付位置は、位置調整用基板に設けたねじによって調整されるため、レンズと固体撮像素子との相対位置や、レンズの光軸と固体撮像素子の撮像面との垂直精度が調整される。
次に、例えば、特許文献2には、自動焦点機能付き撮像装置における、光学系と撮像系の組立構造に関する固体撮像装置が開示されている。特許文献2では、レンズの焦点位置を調整できる光学構造体と、固体撮像素子を実装した素子基板とを備えた固体撮像装置において、光学構造体と素子基板との間に中間構造体が設けられ、光学構造体および中間構造体の少なくとも一方は、他方の構造体を係止するための係止部を備え、もう一方に、他方の構造体を嵌合するための嵌合部を備えている。この構成によれば容易に固体撮像装置を組立てることができる。
特開平6−167644号公報(1994年6月14日公開)
特開2007−116740号公報(2007年5月10日公開)
しかしながら、上記従来の固体撮像装置では、固体撮像素子の固定について不十分であるという問題点を有している。
具体的には、特許文献1の構成では、固体撮像素子と素子固定材との位置規制や、素子固定材とレンズホルダとの位置規制を行わずに、固体撮像素子と素子固定材とレンズホルダとを組付けた後に、位置調整用のねじを調整したり、位置調整用基板の取付位置をねじで調整したりする必要がある等、各撮像ユニット毎に、レンズと固体撮像素子との相対位置や、レンズの光軸と撮像面との垂直精度等を調整している。このため、これらの調整作業を必ず行わなければならないとともに、これらの調整作業に極めて多くの手間や時間がかかるという問題点がある。
また、特許文献2に開示された構成の場合、位置決め構造のうち、一方は光学構造体の駆動機構部材に設けられ、一方は中間構造体に設けられている。したがってレンズ群および固体撮像素子はどちらも相対的に位置決めが行なわれているためレンズ群と固体撮像素子の位置精度が正確に出ているとは言い難い。さらに、レンズ群から固体撮像素子までの高さ方向の距離は、上記位置決め構造では規制できず、組立工程とは別に、撮像しながらレンズ群と固体撮像素子の高さ方向の距離を調整する焦点調整工程が必要であるため、工程数の増加につながっている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学素子を含む光学系と、固体撮像素子とを、簡易な構造体を用いて、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高性能な固体撮像装置およびこれを搭載する撮像機器、並びに、固体撮像装置の製造方法を提供するものである。
本発明の固体撮像装置は、上記課題を解決するために、第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置において、第1のレンズを保持するバレルと、上記バレルの周囲にバレルと接合して配置されており、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構と、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるようバレルを当接させるための構造体とを備え、上記第1のレンズはバレルに挟持されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、第1のレンズはバレルに挟持されており、駆動機構がバレルを摺動することによって、第1のレンズは光軸方向に位置調整されることができる。上記構成によれば、第1のレンズはバレルに挟持されることにより簡便に構成することができ、例えば、ネジ部材によって螺合される必要はない。また、第1のレンズの初期位置は、第1のレンズが上記バレルに挟持され、構造体に当接される状態にて決定されるため、省スペースかつ容易に初期位置を決定することができる。さらに、上記駆動機構によって、バレルが摺動されることによって、第1のレンズが光軸方向に位置調整されることができる。その結果、レンズを含む光学系と、固体撮像素子とを、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高い光学性能を有する固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明の固体撮像装置は、上記課題を解決するために、第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置において、第1のレンズを保持するバレルと、上記バレルの周囲にバレルと接合して配置されており、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構と、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるよう第1のレンズを当接させるための構造体を備え、上記第1のレンズは構造体に挟持されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、第1のレンズは構造体に挟持されており、駆動機構がバレルを摺動することによって、第1のレンズは光軸方向に位置調整されることができる。上記構成によれば、第1のレンズを構造体に挟持されることにより簡便に配置させることができ、例えば、ネジ部材によって螺合される必要はない。また、第1のレンズの初期位置は、上記構造体に挟持される状態にて決定されるため、省スペースかつ容易に初期位置を決定することができる。さらに、上記駆動機構によって、バレルが摺動されることによって、バレルと接合されている構造体が摺動し、第1のレンズが光軸方向に位置調整されることができる。その結果、レンズを含む光学系と、固体撮像素子とを、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高い光学性能を有する固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記第1のレンズが複数備えられていることが好ましい。
これにより、さらに種々の結像を行うことができる固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記構造体の形状は、上記第1のレンズと固体撮像素子とが水平に配置されるよう形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1のレンズと、固体撮像素子とが水平であることによって、解像度が高く、片ボケおよびアオリが抑制された光学特性の良好な固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記構造体の形状は、上記第1のレンズの光軸と固体撮像素子の中心とを上記光軸方向に沿って一致させる形状であることが好ましい。
上記構造体が、固体撮像素子の中心と、第1のレンズに係る光軸の方向とを一致させる形状であることによって、光軸方向における、固体撮像素子と第1のレンズとの配置を固定することができ、光学性能の良好な固体撮像装置を得ることができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記構造体は、樹脂材料からなることが好ましい。
上記構成によって、構造体の形状を容易に形成することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記構造体の内周部に、第2のレンズを備えることが好ましい。
上記の構成によって、光学系が2分割された、光学系の高精度な位置調整が可能である固体撮像装置を提供することができる。また、上記構造体の内周部に第2のレンズを配置させることによって、より小型化された固体撮像装置を提供することが可能となる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記構造体は、上記第2のレンズと一体化されていることが好ましい。
これにより、第2のレンズと構造体とが一体的に製造されることができるため、第2のレンズの初期位置がより精度よく調整可能な構成にすることができ、より光学性能の良好な固体撮像装置を得ることができる。さらに、光学素子と構造体とを同じ金型等によって同時に形成できるため、固体撮像装置の製造工程を簡略化することもできる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記駆動機構は、バレルを摺動する摺動部を有し、上記バレルは、摺動部と嵌合されていることが好ましい。
上記構成によれば、バレルは摺動部と嵌合されることによって、より強固に固定されることとなるので、バレルを摺動させ易い構成にすることができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記駆動機構は、コイルおよびマグネットを備えており、電磁誘導現象によって、バレルを駆動させる構成であることが好ましい。
駆動機構として電磁誘導現象を用いた駆動機構を採用することにより、バレルの周囲に駆動機構を配置し易いため、より簡便に製造可能な固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記駆動機構は、上記摺動部を光軸方向に変位させると共に、摺動部とバレルとの間に摩擦力を生じさせる構成であることが好ましい。
上記構成の駆動機構、例えば、バイモルフのような駆動機構はバレルの周囲に容易に配置させることが可能であり、さらに簡便に製造可能な固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記摺動部の一部がバレルに備えられていることが好ましい。
上記構成によって、バレルと駆動機構とを一体的に構成することができ、より小型の固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置では、上記摺動部の一部が、コイルまたはマグネットであることが好ましい。
上記構成により、バレルの周囲に駆動機構を配置させ易く、かつ、小型の固体撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る撮像機器では、上記固体撮像装置を搭載していることが好ましい。
撮像機器が上記固体撮像装置を搭載していることによって、上記固体撮像装置は、簡便に構成することができ、第1のレンズの初期位置は、上記バレルまたは構造体に挟持される状態にて決定されるため、省スペースかつ容易に第1のレンズの初期位置を決定することができる。さらに、上記駆動機構によって、第1のレンズが光軸方向に位置調整されることができる。その結果、レンズを含む光学系と、固体撮像素子とを、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高い光学性能を有する固体撮像装置を備える撮像装置を提供することができる。
また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、上記課題を解決するために、第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置の製造方法において、固体撮像素子に対向する面に、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるようバレルを固定するための構造体を形成し、第1のレンズを保持しているバレルを上記構造体に当接させ、上記バレルの周囲にバレルと接合するよう、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構を配置し、上記第1のレンズはバレルに挟持されていることを特徴としている。
また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、上記課題を解決するために、第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置の製造装置において、固体撮像素子に対向する面に、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるよう第1のレンズを保持する構造体を形成し、第1のレンズを上記構造体に当接させ、上記第1のレンズの周囲にバレルを配置し、上記バレルの周囲にバレルと接合するよう、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構を配置し、上記第1のレンズは構造体に挟持されていることを特徴としている。
上記の両製造方法によれば、固体撮像装置を簡便に構成することができ、第1のレンズの初期位置は、上記バレルまたは構造体に挟持される状態にて決定されるため、省スペースかつ容易に初期位置を決定することができ、上記駆動機構によって、第1のレンズが光軸方向に位置調整されることができる。その結果、レンズを含む光学系と、固体撮像素子とを、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高い光学性能を有する固体撮像装置を製造することができる。
本発明の固体撮像装置は、以上のように、第1のレンズを保持するバレルと、上記バレルの周囲にバレルと接合して配置されており、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構と、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるようバレルを当接させるための構造体とを備え、上記第1のレンズはバレルに挟持されているものである。
また、本発明の固体撮像装置は、以上のように、第1のレンズを保持するバレルと、上記バレルの周囲にバレルと接合して配置されており、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構と、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるよう第1のレンズを当接させるための構造体を備え、上記第1のレンズは構造体に挟持されているものである。
それゆえ、第1のレンズの初期位置は、第1のレンズが上記バレルまたは構造体に挟持され、構造体に当接される状態にて決定されるため、省スペースかつ容易に初期位置を決定することができる。さらに、上記駆動機構によって、バレルが摺動されることによって、第1のレンズが光軸方向に位置調整されることができる。その結果、レンズを含む光学系と、固体撮像素子とを、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高い光学性能を有する固体撮像装置を提供することができる。その結果、レンズを含む光学系と、固体撮像素子とを、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高い光学性能を有する固体撮像装置を製造することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下の説明では、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の実施形態および図面に限定されるものではない。
<固体撮像装置1>
図1は、本実施の形態に係る固体撮像装置1を示す断面図である。固体撮像装置1は、例えば、携帯電話機器(携帯情報端末)等に備えることができ、撮像対象物を撮像する目的に用いることができる。固体撮像装置1は、撮像パッケージ2上には第2のレンズ3が備えられており、第2のレンズ(光学素子)3の上方には、さらに光学素子4が備えられている。また、第2のレンズ3および光学素子4の周囲を覆うようにアクチュエータ(駆動機構)5が備えられている。このように、固体撮像装置1は、光学素子が分割され、一部の光学素子である第2のレンズ3が撮像パッケージ2上に固着されている。以下、各構成部材について詳述する。
図1は、本実施の形態に係る固体撮像装置1を示す断面図である。固体撮像装置1は、例えば、携帯電話機器(携帯情報端末)等に備えることができ、撮像対象物を撮像する目的に用いることができる。固体撮像装置1は、撮像パッケージ2上には第2のレンズ3が備えられており、第2のレンズ(光学素子)3の上方には、さらに光学素子4が備えられている。また、第2のレンズ3および光学素子4の周囲を覆うようにアクチュエータ(駆動機構)5が備えられている。このように、固体撮像装置1は、光学素子が分割され、一部の光学素子である第2のレンズ3が撮像パッケージ2上に固着されている。以下、各構成部材について詳述する。
撮像パッケージ2は、光を受光し、撮像をなす部材であって、基板10の中心部分に、固体撮像素子ユニット9が備えられており、固体撮像素子ユニット9の周囲は封止樹脂12にて封止がなされている。一方、基板10の固体撮像素子ユニット9が備えられている面の反対面における端部には、電極11が配置されている構成である。
基板10は、固体撮像素子ユニット9を実装させるための部材である。基板10の材料としては、例えばセラミックやガラスエポキシを用いることができる。
電極11は、基板10における固体撮像素子ユニット9の実装側とは反対側の面に形成されており、固体撮像素子6からの電気信号を外部に送信するための部材である。固体撮像素子6で生成される電気信号は、例えば、ワイヤーボンディングを介して、電極11に出力される。
基板10の上面における、透光性蓋部8と固体撮像素子6とで密閉された領域以外の部分は、上記封止樹脂12によって封止されている。封止樹脂12は、半導体パッケージ用モールド樹脂等の従来公知の材料から構成することができる。
固体撮像素子ユニット9は、基板10側に固体撮像素子6が配置され、固体撮像素子6の中央部における第2のレンズ3側には有効画素領域(光受光面)7が設けられている。さらに有効画素領域7の表面には、第2のレンズ3側に面して透光性蓋部8が形成されている。
固体撮像素子6は、基板10上に短形状に形成されており、第1のレンズを通る光を結像する部材である。固体撮像装置1では、第2のレンズ3が備えられており、第2のレンズ3側からの光を受光して電気信号に変換する。固体撮像装置1においては、固体撮像素子6の中心部が撮像パッケージ2の中心に位置するように設定されている。
固体撮像素子6は、具体的には、CCDもしくはCMOSイメージセンサーを用いて構成することができる。有効画素領域7は、固体撮像素子6に形成されており、実際に光を受光可能な領域である。
透光性蓋部8は、固体撮像素子ユニット9の透光性蓋部8は、外部の湿気、ダスト(ゴミ、切りくず)などから有効画素領域を保護するための部材であり、有効画素領域7を覆うよう配置されている。透光性蓋部8の材料として、具体的にはガラスなどの材料を用いることができる。透光性蓋部8には、その片面またはその両面に、必要に応じて機能性膜が設けられていてもよい。機能性膜としては、反射防止(AR:anti-reflection)コート膜や赤外線(IR)カット膜等が挙げられるが、これに限定されるものではなく、固体撮像素子6に入射する光に対して何らかの作用を及ぼす従来公知の機能性膜を採用することができる。
以上のような構成を備えた撮像パッケージ2における、透光性蓋部8と、封止樹脂12とによって形成される面(以下、この面を「撮像パッケージ2の上面」と称する)には、図1に示すように、第2のレンズ3が形成されている。第2のレンズ3は、光学素子4と固体撮像素子6とが対向する面に備えられている。
第2のレンズ3は、主に固体撮像素子6への光の入射角を緩和し、周辺部の光量不足を改善する役割を有しているが、必要に応じて、光学系として結像の一端を担う構造としてもよい。第2のレンズ3は必須の構成ではないが、上記の役割を担うことができ、光学系が2分割された、光学系の高精度な位置調整が可能である固体撮像装置を提供することができるため、固体撮像装置1に備えられていることが好ましい。
固体撮像装置1では、第2のレンズ3として平凸レンズが備えられており、この平凸レンズのうち円形の凸レンズ側が、光学素子4側に面している。また、第2のレンズ3としては、平凸レンズに限定されるものではなく、平凹レンズを採用してもよい。
第2のレンズ3はレンズとして構成されるため、その材料としては、例えば、透光性を有するガラス、樹脂などを用いることができる。
第2のレンズ3の外周部には、光学素子4と、上記撮像パッケージ2との位置決めを行うために設けられた構造体13が形成されている。固体撮像装置1におけるように、構造体13は第2のレンズ3の周囲に形成されており、さらに第2のレンズ3と一体として形成されていることが好ましい。構造体13は、光学素子4に含まれるバレル15の土台となる部材である。
上記のように、第2のレンズ3の周囲に構造体13が形成されている構成であることによって、より小型化された固体撮像装置1を提供することができる。また、構造体13と第2のレンズ3とが一体化されていることによって、構造体13と第2のレンズ3とを同じ金型等によって同時に形成できるため、一体的に製造することができ、固体撮像装置の製造工程を簡略化することができる。
構造体13はバレル15とともに、その形状によって、光学素子4の位置調整をなす部材として機能する。固体撮像装置1において、構造体13はその端部にかけて傾斜が高くなる形状となっている。
<光学素子4>
光学素子4は、第1のレンズ群(第1のレンズ)14と、第1のレンズ群14を保持するためのバレル15によって構成されている。
光学素子4は、第1のレンズ群(第1のレンズ)14と、第1のレンズ群14を保持するためのバレル15によって構成されている。
光学素子4は、複数のレンズを備えており、固体撮像装置1においては、両凸レンズが2枚備えられている。用いるレンズの種類および枚数については、固体撮像装置1の構成に応じて適宜変更すればよく、例えば、枚数が1枚であってもよいが、複数枚備えられていることによって、固体撮像装置1によって、さらに種々の結像を行うことできるため好ましい。
バレル15は、第1のレンズ群14を保持するために備えられており、第1のレンズ群14のコバ部(外周部)は、バレル15によって挟持されている。さらに、バレル15は、構造体13に設けられた傾斜部分と当接する形状となっている。
上記のように構造体13およびバレル15が当接することによって、固定されるので、光学素子4は構造体13に設置されることができ、光学素子4および第2のレンズ3、さらには、光学素子4および固体撮像素子6の中心及び高さの関係を設定することができる。
このような構成によれば、第1のレンズ群14はバレル15に挟持されることにより簡便に構成することができ、例えば、ネジ部材によって螺合される必要はない。また、固体撮像装置1が製造された時点における、第1のレンズ群14の初期位置は、バレル15に挟持される状態にて決定されるため、省スペースかつ容易に初期位置を決定することができる。
また、固体撮像装置1においては、構造体13の形状は、上記第1のレンズと固体撮像素子とが水平に配置されるよう形成されているため、第1のレンズ群14と有効画素領域7とが水平に配置されている。構造体13が上記のような形状であることで、第1のレンズ群14と有効画素領域7とが水平である配置であれば、解像度が高く、片ボケおよびアオリが抑制された光学性能の良好な固体撮像装置1を提供することができるという利点がある。
また、第1のレンズ群14に係る初期位置の調整に寄与する部材である構造体13の形状は、固体撮像素子6の中心と、第1のレンズ群14の光軸とが、上記光軸方向に沿って一致させる形状であることが好ましい。上記形状であることによって、光軸方向における固体撮像素子6および第1のレンズ群14との方向を一致させることができ、さらに光学性能の良好な固体撮像装置を得ることができる。
なお、構造体13およびバレル15は、互いに当接する形状あり、第1のレンズ群を固体撮像素子6に対し初期位置に設定することができる形状であればよく、特に限定されるものではない。
光学素子4の外周には、アクチュエータ5が搭載されている。アクチュエータ5は、光学素子4を光軸方向に駆動させるために搭載されている。アクチュエータ5よって、光学素子のレンズ焦点距離を変化させることができ、あらゆる距離の被写体にピントを合わせることが可能である。これによって、固体撮像装置1は、オートフォーカス機能を備えることができる。オートフォーカスの方式としては、アクティブ方式またはパッシブ方式などの公知の方式を採用することができる。
アクチュエータ5としては、従来公知のアクチュエータを用いることができ、例えば、ボイスコイルモーター(VCM)、圧電素子、ステッピングモーター等の機構を用いることができる。ボイスコイルモーターはコイル、マグネット等からなり、電磁誘導現象を利用して駆動を行う部材である。上記のコイルおよびマグネット等からなる電磁誘導現象を用いた駆動機構によれば、バレル15の周囲に駆動機構を配置し易いため、より簡便に製造可能な固体撮像装置を提供することができる。
また、圧電素子は、摩擦による摺動によって駆動を行う部材である。具体的にはバイモルフを挙げることができる。上記の圧電素子のように、上記摺動部を光軸方向に変位させると共に、摺動部とバレルとの間に摩擦力を生じさせる構成であれば、バレルの周囲に容易に配置させることが可能であり、さらに簡便に製造可能な固体撮像装置を提供することができる。
また、ステッピングモーターはモーターを回転させることでカムを駆動させる機構である。
アクチュエータ5には、電気信号によって駆動する駆動部と、駆動しない非駆動部とが備えられている。駆動部は、光学素子4を駆動させるため、バレル15の周辺に配置されており、バレル15を介して光学素子4と接合されている。一方、非駆動部は撮像パッケージ2の上面に固定されている。
固体撮像装置1においては、アクチュエータ5の駆動部とバレル15とを嵌合させ、さらに接着剤等が用いられ接合がなされている。接合の方法については、上記の方法に限定されるものではなく、アクチュエータ5とバレル15との間に間隙を設け、その間隙に接着剤等を注入し固定することによって、接合を行うこともできる。何れの方法で接合を行うかは、用いるアクチュエータ5の構成によって、適宜変更すればよい。
アクチュエータ5およびバレル15の接合面は、アクチュエータ5およびバレル15の平面同士が接着剤等によって接合されていてもよいが、上記のように、アクチュエータ5の駆動部とバレル15とが嵌合されていることが好ましい。すなわち、アクチュエータ5とバレル15とが契合する形状となっていることによって、両部材を強固に契合することができる。なお、アクチュエータ5およびバレル15とを螺合することは好ましくない。アクチュエータ5およびバレル15にネジ形状を設けた場合、ネジ形状部分に大きなスペースを割くこととなり、固体撮像装置が大型化する結果となるからである。
従来、オートフォーカス機能付きの固体撮像装置(カメラモジュール)の製造工程において、まず、アクチュエータ内径およびレンズユニット(光学素子)外径にネジ形状を設けていた。その後、レンズユニットをアクチュエータにねじ込み、これを自動搭載機により光学系と撮像素子の中心位置合わせを行いながら、撮像パッケージ上面に搭載した後、撮像チャートを撮影しながらレンズユニットのねじ込み高さの調整により、光学系の初期位置を決定していた。光学系の初期位置は通常、無限遠にピントが合う位置とされることが一般的である。
上記従来の固体撮像装置に対し、本実施形態では、構造体13と光学素子4は、構造体13とバレル15とが当接することにより、固体撮像素子と光学系の中心および初期位置の高さを規定している。したがって、自動搭載機による光学系と撮像素子の中心位置合わせを必要とせず、また、撮像による光学系の高さ方向の調整を行う必要が無いため、工程数および組立時間を削減することが可能である。
本実施の形態では、構造体13と光学素子4のバレル15が当接することにより組立てる構造としているが、より位置精度よく組立てるために光学素子4に含まれる第1のレンズ群14のコバ部(外周部)と構造体13とが当接する構造としてもよい。
光学素子4はアクチュエータ5によって、光軸方向において駆動するため、その都度、構造体13と光学素子4は接触することになる。第1のレンズ群14と構造体13とが接触した場合であっても、第1のレンズ群14の摺動が妨げられることを抑制できるので、構造体13は摺動性の高い材料によって構成されていることが好ましい。摺動性が高い材料とは、摩擦係数が小さい材料が挙げられ、構造体13は摩擦係数の小さな材料によって構成されていることが好ましい。
また、固体撮像装置1の構造では、従来のように光学素子4およびアクチュエータ5をネジ形状とする必要がないため、これまでネジ部分として使用していた空間を他の目的で利用することができる。具体的には光学素子4に含まれるレンズの外形やレンズコバを拡大することができ、光学性能の向上や設計の自由度の向上が見込まれる。あるいは、空いた空間分を縮小してカメラモジュール外形サイズの小型化を実現することができる。
固体撮像装置1においては、第1のレンズ群14は、バレル15に挟持されている構成となっているが、他の固体撮像装置の構成として、第1のレンズ群14が構造体13に挟持されている構成とすることもできる。この場合、構造体13の周囲にはバレル15が配置されることこととなり、その他の部材の構成については、固体撮像装置1の構成と同様である。図2は、第1のレンズ群14が構造体13に挟持されている構成を有する固体撮像装置1aを示す断面図である。
同図に示す構成によれば、第1のレンズ群14が構造体13に保持される構成とできる。第1のレンズ群14の一方は構造体13に挟持されており、アクチュエータ5がバレル15を摺動することによって、構造体13が摺動し、第1のレンズ群14は光軸方向に位置調整されることができる。上記構成によれば、第1のレンズ群14は構造体13に挟持されることにより簡便に構成することができ、例えば、ネジ部材によって螺合される必要はない。また、第1のレンズ群14の初期位置は、構造体13に挟持される状態にて決定されるため、省スペースかつ容易に初期位置を決定することができる。さらに、アクチュエータ5によって、バレル15が摺動されることによって、第1のレンズ群14が光軸方向に位置調整されることができる。その結果、レンズを含む光学系と、固体撮像素子6とを、容易且つ高精度で位置決めでき、小型および高い光学性能を有する固体撮像装置を提供することができる。
さらに、本構成によれば、構造体13によって第1のレンズ群14が挟持されているため、バレル15によって挟持されている構成に比べ、より組立精度を向上させることができる。
<固体撮像装置1の製造方法>
固体撮像装置1の製造方法について、図3を用いて説明する。同図は撮像パッケージ2の上面に第2のレンズ3および位置決めのための構造体13を形成した固体撮像装置1の製造過程を示す装置の断面図である。第2のレンズ3および構造体13は、透明なガラスまたは樹脂で形成される。例えば紫外線硬化樹脂を用いた場合、金型を用いて直接撮像パッケージ2の上面に形成することができる。
固体撮像装置1の製造方法について、図3を用いて説明する。同図は撮像パッケージ2の上面に第2のレンズ3および位置決めのための構造体13を形成した固体撮像装置1の製造過程を示す装置の断面図である。第2のレンズ3および構造体13は、透明なガラスまたは樹脂で形成される。例えば紫外線硬化樹脂を用いた場合、金型を用いて直接撮像パッケージ2の上面に形成することができる。
第2のレンズ3および構造体13は、第1のレンズ群14と固体撮像素子6とが配置される間の位置であり、かつ、撮像パッケージ2上に第1のレンズ群14の外周部と対向する位置に形成される。
図4は、図3に示す装置に、光学素子4が固定された状態を示す断面図である。図4に示すように、さらに光学素子4が取付けられるが、光学素子4の取付けは、構造体13と光学素子4に形成された形状とが当接することにより搭載される。第1のレンズ群14はバレル15に挟持された状態にて固定される。
最後に、図5は図4に示す装置に、アクチュエータ5が取付けられた状態を示す断面図である。図5に示すように、バレル15に接合するようアクチュエータ5の摺動部がバレル15と嵌合され、固定される。アクチュエータ5の固定部は撮像パッケージ2上に接着剤等で搭載される。
また、他の固体撮像装置の構成として、第1のレンズ群14が構造体13によって挟持された固体撮像装置1aを製造する場合には、上記の固体撮像装置1を製造する場合と同様に、第2のレンズ3および構造体13は、第1のレンズ群14と固体撮像素子6とが配置される間の位置であり、かつ、撮像パッケージ2上に第1のレンズ群14の外周部と対向する位置に形成される。
次に、第1のレンズ群14のうち、一方のレンズが構造体13に挟持されるよう取付けられる。さらに、第1のレンズ群14のうち他方のレンズが備えられたバレル15が、先に備えられた第1のレンズ郡14のレンズに当接するよう配置される。
最後に、図5に示すように、バレル15に接合するようアクチュエータ5の摺動部が光学素子4と嵌合され、固定される。アクチュエータ5の固定部は撮像パッケージ2上に接着剤等で搭載される。
<アクチュエータの具体例1>
光学素子4を駆動するアクチュエータ5としてボイスコイルモーター(駆動機構)5aを用いた場合の具体例について図6に基づいて説明する。図6は、ボイスコイルモーター5aを備える固体撮像装置1bを示す断面図である。
光学素子4を駆動するアクチュエータ5としてボイスコイルモーター(駆動機構)5aを用いた場合の具体例について図6に基づいて説明する。図6は、ボイスコイルモーター5aを備える固体撮像装置1bを示す断面図である。
まず、ボイスコイルモーター5aの各構成部材について説明する。ボイスコイルモーター5aは、封止樹脂12上に設置されたベース20にマグネット19が設置されており、マグネット19の表面にはヨーク18が固定されている。ヨーク18と対向し、バレル15と接するようホルダー(摺動部)16が配置されており、ベース20の上部およびホルダー16の上部には板バネが配置され、ベース20およびホルダー16を連結させている。ホルダー16には、ヨーク18と対向する位置にコイル17が配置されている。ヨーク18は、マグネット19およびコイル17を覆うための部材である。
ホルダー16は、光学素子4を保持する部材であり、公知の樹脂材料で形成される。ヨーク18は鉄板などの磁性体で構成されていればよい。
上記構成により、コイル17に電流を印加すると、電磁誘導現象によりコイル17およびコイル17が固定されたホルダー16に対して上下方向(光軸方向)に推力が発生することとなる。
ボイスコイルモーター5aにおいて、コイル17は板バネ21によって固体撮像素子ユニット9側に一定の力(予圧)が加えられており、印加した電流量に比例してコイル17の変位量がコントロールされる。固体撮像装置1bの構成によれば、アクチュエータとして電磁誘導現象を用いたボイスコイルモーター5aを採用することにより、バレル15の周辺にボイスコイルモーター5aを配置し易いため、固体撮像装置1bは、より簡便に製造されることができる。
固体撮像装置1bが製造される際には、前述したように撮像パッケージ2の上面に第2のレンズ3が形成されたのち、光学素子4が構造体13に当接して搭載される。その後、ボイスコイルモーター5aが挿入され、光学素子4周囲のバレル15とボイスコイルモーター5aの駆動部であるホルダー16とが接着剤により固定される。なお、ホルダー16には、コイル17が固定される。さらに、撮像パッケージ2とボイスコイルモーター5aの非駆動部であるベース20は接着剤で封止樹脂12に固定される。
(アクチュエータの具体例2)
アクチュエータ5の他の具体例として、アクチュエータ5の一部とバレル15とが一体構造になっているボイスコイルモーター(駆動機構)5bを備える固体撮像装置1cについて図7に基づいて説明する。同図は、固体撮像装置1cを示す断面図である。
アクチュエータ5の他の具体例として、アクチュエータ5の一部とバレル15とが一体構造になっているボイスコイルモーター(駆動機構)5bを備える固体撮像装置1cについて図7に基づいて説明する。同図は、固体撮像装置1cを示す断面図である。
固体撮像装置1cのボイスコイルモーター5bは、上述したボイスコイルモーター5aと近似する構成であるが、ボイスコイルモーター5aとは異なり、ホルダー16が備えられておらず、板バネ21が直接バレル15に接続されている。
具体的には光学素子4に含まれるバレル15の外周部にコイル17が接着される構成となっている。バレル15の外周部にヨーク18、マグネット19、ベース20からなるボイスコイルモーター5bが搭載されている。最上部には板バネが配置され、その一端がバレル15、もう一端がベース20に接着されている。
固体撮像装置1cの製造方法は、上述した固体撮像装置1の製造方法に準拠する。すなわち、まず、撮像パッケージ2の上面に第2のレンズ3と構造体13とが固着される。この構造体13と当接するように外周にコイル17が接着された光学素子4が取付けられる。さらにその外周にボイスコイルモーター5bの部材が取付けられる。最後に固体撮像装置1cの上面に板バネが配置され、一端が光学素子4のバレル15にもう一端がボイスコイルモーター5bのベース20に接着され、組立てが完了する。このような構成とすることによって、ホルダー16が不要となり、より小型化された固体撮像装置1cを得ることができる。
上述したように、固体撮像装置におけるアクチュエータと、固体撮像素子(センサー)および光学素子とは、これまで、それぞれの外周部でネジなどの止め部等により固定されていた。しかし、固体撮像装置の小型化、薄型化、高性能化に伴い、組立精度も要求されている。本発明は、組立調整をできるだけ少なくする構成の1つであり、アクチュエータで摺動する光学素子と固体撮像素子との組立精度を簡便な構造体で行い、その後、光学素子の外周にアクチュエータを固定することで、組立精度も確保している。
ここでは、主にボイスコイルモーター方式のアクチュエータを備える固体撮像装置について説明したが、本実施の形態の範囲内において、他の方式のアクチュエータを用いることによっても、小型で高性能の個体撮像装置を得ることができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜、組合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、固体撮像装置およびこれを備える撮像機器を用いる分野において広く応用することができる。具体的には、デジタルスチルカメラや、カメラ機能を有する携帯電話などの撮像機器および情報機器に応用することができる。
1・1a・1b・1c 固体撮像装置
2 撮像パッケージ
3 第2のレンズ
4 光学素子
5 アクチュエータ(駆動機構)
5a ボイスコイルモーター(駆動機構)
5b ボイスコイルモーター(駆動機構)
6 固体撮像素子
7 有効画素領域(光受光面)
8 透光性蓋部
9 固体撮像素子ユニット
10 基板
11 電極
12 封止樹脂
13 構造体
14 第1のレンズ群(第1のレンズ)
15 バレル
16 ホルダー
17 コイル
18 ヨーク
19 マグネット
20 ベース
21 板バネ
2 撮像パッケージ
3 第2のレンズ
4 光学素子
5 アクチュエータ(駆動機構)
5a ボイスコイルモーター(駆動機構)
5b ボイスコイルモーター(駆動機構)
6 固体撮像素子
7 有効画素領域(光受光面)
8 透光性蓋部
9 固体撮像素子ユニット
10 基板
11 電極
12 封止樹脂
13 構造体
14 第1のレンズ群(第1のレンズ)
15 バレル
16 ホルダー
17 コイル
18 ヨーク
19 マグネット
20 ベース
21 板バネ
Claims (16)
- 第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置において、
第1のレンズを保持するバレルと、
上記バレルの周囲にバレルと接合して配置されており、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構と、
第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるようバレルを当接させるための構造体とを備え、
上記第1のレンズはバレルに挟持されていることを特徴とする固体撮像装置。 - 第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置において、
第1のレンズを保持するバレルと、
上記バレルの周囲にバレルと接合して配置されており、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構と、
第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるよう第1のレンズを当接させるための構造体を備え、
上記第1のレンズは構造体に挟持されていることを特徴とする固体撮像装置。 - 上記第1のレンズが複数備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像装置。
- 上記構造体の形状は、上記第1のレンズと固体撮像素子とが水平に配置されるよう形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の固体撮像装置。
- 上記構造体の形状は、上記第1のレンズの光軸と固体撮像素子の中心とを上記光軸方向に沿って一致させる形状であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の固体撮像装置。
- 上記構造体は、樹脂材料からなることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の固体撮像装置。
- 上記構造体の内周部に、第2のレンズを備えることを特徴とする請求項6に記載の固体撮像装置。
- 上記構造体は、上記第2のレンズと一体化されていることを特徴とする請求項7に記載の固体撮像装置。
- 上記駆動機構は、バレルを摺動する摺動部を有し、
上記バレルは、摺動部と嵌合されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の固体撮像装置。 - 上記駆動機構は、コイルおよびマグネットを備えており、
電磁誘導現象によって、バレルを駆動させる構成であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の固体撮像装置。 - 上記駆動機構は、上記摺動部を光軸方向に変位させると共に、摺動部とバレルとの間に摩擦力を生じさせる構成であることを特徴とする請求項9に記載の固体撮像装置。
- 上記摺動部の一部がバレルに備えられていることを特徴とする請求項11に記載の固体撮像装置。
- 上記摺動部の一部が、コイルまたはマグネットであることを特徴とするとする請求項10に記載の固体撮像装置。
- 請求項1〜13の何れか1項に記載の固体撮像装置を搭載していることを特徴とする撮像機器。
- 第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置の製造方法において、
固体撮像素子に対向する面に、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるようバレルを固定するための構造体を形成し、
第1のレンズを保持しているバレルを上記構造体に当接させ、
上記バレルの周囲にバレルと接合するよう、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構を配置し、
上記第1のレンズはバレルに挟持されていることを特徴とする固体撮像装置の製造方法。 - 第1のレンズおよび第1のレンズを通る光を結像する固体撮像素子を備える固体撮像装置の製造装置において、
固体撮像素子に対向する面に、第1のレンズを固体撮像素子に対し対向させるよう第1のレンズを保持する構造体を形成し、
第1のレンズを上記構造体に当接させ、上記第1のレンズの周囲にバレルを配置し、
上記バレルの周囲にバレルと接合するよう、上記第1のレンズにおける光軸方向にバレルを摺動することによって、上記第1のレンズの位置を調整する駆動機構を配置し、
上記第1のレンズは構造体に挟持されていることを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007270694A JP2009098462A (ja) | 2007-10-17 | 2007-10-17 | 固体撮像装置およびこれを搭載する撮像機器、並びに、固体撮像装置の製造方法 |
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ID=40701512
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JP (1) | JP2009098462A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015198909A1 (ja) * | 2014-06-27 | 2017-04-27 | ソニー株式会社 | 撮像装置、電子機器 |
US9733447B2 (en) | 2013-11-20 | 2017-08-15 | Sharp Kabushiki Kaisha | Imaging module and manufacturing method therefor |
-
2007
- 2007-10-17 JP JP2007270694A patent/JP2009098462A/ja active Pending
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