JP2017145312A - 紫外線反射膜形成用塗料および紫外線反射膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】紫外線反射膜形成用塗料を、オルガノポリシロキサンからなる液体成分中に、粒状のアルカリ土類金属のフッ化物を分散した組成とする。また、この塗料を基材に塗布し、その後に加熱して脱水重合反応して硬化させることで、課題を解決する紫外線反射膜が得られる。この紫外線反射膜は、200〜350nm程度の深紫外線に対しても、高い反射率と耐久性を維持できる。
【選択図】図2
Description
これらの部材に比較的適した材質は、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどである。これらのセラミック材は、紫外線に対する耐久性、反射率ともに、金属材や炭素−炭素結合を多く有する有機物よりも明らかに高い。
(1)加熱などの処理により脱水重合反応させることで、短波長の紫外線に耐久性と反射率の高い紫外線反射膜を形成できる紫外線反射膜形成用塗料(以下、単に「塗料」とも記載する)を得る
(2)塗布方法に制約を生じにくく、塗布した際に平滑な面が得られやすく、短波長の紫外線に耐久性があり、また、反射率の高い紫外線反射膜(以下、単に「被膜」とも記載する)を形成できる塗料を得る
(3)紫外線照射装置の紫外線発生部近傍や内壁部に用いても、劣化しにくく、反射率が高いまま維持できる紫外線反射膜を、比較的低コストにて得る
式1:R1mSi(OR2)4−m(ただし、R1は炭素数1のメチル基もしくはトリフルオロメチル基、R2は炭素数1〜4のアルキル基、m=0、1、2、3のいずれか)
で表されるオルガノアルコキシシランから選択すればよく、1種類もしくは2種類以上を組み合わせて選択できる。選択できるオルガノアルコキシシランは、その中の炭素に対して95%以上が「炭素−炭素」結合を有していないものが適している。これは、「炭素−水素」結合、「炭素−フッ素」結合、「ケイ素−炭素」結合、「ケイ素−水素」結合、および「ケイ素−酸素結合」と比較して、「炭素−炭素結合」が紫外線に対して切れやすいためである。「炭素−炭素」結合を有さない炭素は、水素原子(H)、ケイ素原子(Si)およびフッ素原子(F)のみと結合している。
以上の方法により、本発明の塗料を得ることができる。
なお、脱水重合後に硬化した被膜においては、オルガノポリシロキサン硬化体中の炭素原子のうち、95%以上が水素およびケイ素原子のみと結合し、炭素原子と結合(「炭素−炭素」結合)していない事が好ましい。「炭素−炭素」結合が5%以上あると紫外線照射した際に、紫外線を吸収し、「炭素−炭素」結合が切断され、劣化しやすくなる。
また、本発明の紫外線反射膜は、250〜350nmの任意の紫外線に対して常に80%以上、250〜350nmの任意の紫外線に対しても常に65%以上という高い反射率を有している。そのため、紫外線光源を有するような装置、たとえば紫外線照明ユニットや紫外線照射装置などにおいて、効率よい紫外光の取出しや、紫外線の減衰を防ぐための反射部材として利用可能である。
(実施例1)
最初に、一次エージングとしてメチルトリエトキシシラン20molに対して、水20mol、触媒として酢酸3molを加え、70℃で12時間撹拌することにより、加水分解を行った。次に、二次エージングとして水70mol、酢酸10molを追添加し、70℃で24時間撹拌することで脱水重合させ、オルガノポリシロキサン溶液を得た。
(実施例2)
本発明の紫外線反射膜は、深紫外線に晒される部材の表面に設けることで、部材の新紫外線による劣化を著しく妨げることができる。一方で、紫外線をほとんど吸収せずに、ほとんど反射するために、紫外線の取り出し効率を高めることが可能となる。一例として、波長200〜350nm程度で水等液体の殺菌を行う装置に応用できる。紫外線発生部の近傍にあたる装置部分、容器や流動パイプの内壁部分などに適用が可能である。
(実施例3)
また、紫外線硬化装置の紫外線発生部近傍や、装置の壁面に応用することで、照射効率を向上でき、装置に使用される部材の耐久性を上げることができる。そのために、現在まで実用化できていなかった、より波長の短い波長(たとえば200〜300nm程度)で硬化する樹脂を紫外線硬化樹脂として用いることが可能となる。
Claims (14)
- オルガノポリシロキサンからなる液体成分と、
前記液体成分中に分散した粒状のアルカリ土類金属のフッ化物とを有する、
紫外線反射膜形成用塗料。 - 消泡剤、表面改質剤のうちの1種または2種以上の液体成分をさらに有する、
請求項1に記載の紫外線反射膜形成用塗料。 - 前記オルガノポリシロキサンの数平均分子量が300〜10,000の範囲内である、
請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の紫外線反射膜形成用塗料。 - 前記オルガノポリシロキサン中の炭素原子のうち、その95%以上が「炭素−炭素」結合を有していない、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紫外線反射膜形成用塗料。
- 前記オルガノポリシロキサン中の炭素原子のうち、その95%以上が水素原子、ケイ素原子およびフッ素原子のみと結合している、請求項1から請求項4のいずれ1項に記載の紫外線反射膜形成用塗料。
- 前記アルカリ土類金属がCaである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の紫外線反射膜形成用塗料。
- オルガノポリシロキサン硬化体のマトリクス中に、粒状のアルカリ土類金属のフッ化物が分散した紫外線反射膜。
- 紫外線反射膜の体積100%に対し、粒状のアルカリ土類金属のフッ化物の体積割合が5〜98%である、請求項7に記載の紫外線反射膜。
- 紫外線反射膜の体積100%に対し、粒状のアルカリ土類金属のフッ化物の体積割合が40〜70%である、請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の紫外線反射膜。
- 前記オルガノポリシロキサンの炭素原子のうち、その95%以上が「炭素−炭素」結合を有していない、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の紫外線反射膜。
- 前記オルガノポリシロキサンの炭素原子のうち、その95%以上が水素原子、ケイ素原子およびフッ素原子のみと結合している、請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の紫外線反射膜。
- 波長250nm〜350nmの任意の紫外線に対する反射率が80%以上である、請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の紫外線反射膜。
- 波長200nm〜350nmの任意の紫外線に対する反射率が65%以上である、請求項7から請求項12のいずれか1項に記載の紫外線反射膜。
- 前記アルカリ土類金属がCaである、請求項7から請求項13のいずれか1項に記載の紫外線反射膜。
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