JP2017144785A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動力伝達機構のピニオンギヤの耐久性を確保しつつ、両駆動を実行する機会を増やす。
【解決手段】推定ピニオン温度が所定ピニオン温度Aを超えているときに、EOP回転速度が所定回転速度Bを超え且つ潤滑油温が所定温度C未満、である場合には、電動機MG1,MG2の両駆動の実行が許可されるので、遊星歯車機構を潤滑するオイルoilによってピニオンギヤPの冷却が十分に行われて実ピニオン温度が所定ピニオン温度Aを超えていないと判断できるときには、推定ピニオン温度が所定ピニオン温度Aを超えていても両駆動を実行することが可能となる。よって、遊星歯車機構のピニオンギヤPの耐久性を確保しつつ、両駆動を実行する機会を増やすことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、走行用の動力を発生する第1電動機及び第2電動機を備えた車両の制御装置に関するものである。
走行用の動力を発生する、第1電動機及び第2電動機と、前記第1電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた、ピニオンギヤを有する動力伝達機構とを備えた車両が良く知られている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車両がそれである。この特許文献1には、第1電動機及び第2電動機と、第1電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた動力分配装置とを備え、第1電動機の動力及び第2電動機の動力の双方を用いてモータ走行する両駆動走行モードで走行することができる車両において、両駆動走行モードでの走行時に、動力分配装置の温度が所定閾値以上である場合には、両駆動走行モードでの走行を中断することが開示されている。
国際公開第2014/091582号
ところで、第1電動機及び第2電動機を共に作動させてモータ走行する両駆動時には、動力伝達機構のピニオンギヤに負荷が入力される為、ピニオンギヤの温度(以下、ピニオン温度という)が上昇し易く、ピニオンギヤの耐久性の低下を招くおそれがある。これに対して、ピニオンギヤの温度が所定ピニオン温度を超えている場合、両駆動を禁止するという態様が考えられる。しかしながら、ピニオンギヤは回転体であるので、ピニオン温度を直接的に検出することは困難である。その為、ピニオン温度を間接的に推定する必要がある。このような場合、ピニオン温度の実際値とピニオン温度の推定値との乖離が発生する可能性がある。そうすると、ピニオン温度の実際値は所定ピニオン温度を超えていない状態であるのに、ピニオン温度の推定値が所定ピニオン温度を超えた為に両駆動を禁止することで、不必要に両駆動を制限してしまう可能性がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、動力伝達機構のピニオンギヤの耐久性を確保しつつ、両駆動を実行する機会を増やすことができる車両の制御装置を提供することにある。
第1の発明の要旨とするところは、(a) 走行用の動力を発生する、第1電動機及び第2電動機と、前記第1電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた、ピニオンギヤを有する動力伝達機構とを備えた車両において、前記第1電動機及び前記第2電動機を共に作動させてモータ走行する両駆動を実行する駆動制御部を備えた、車両の制御装置であって、(b) 前記車両は、前記動力伝達機構を潤滑するオイルを吐出する電動オイルポンプを更に備えるものであり、(c) 前記ピニオンギヤの推定温度を算出するピニオン温度算出部と、(d) 前記ピニオンギヤの推定温度が所定ピニオン温度を超えているときに、前記電動オイルポンプの回転速度が所定回転速度を超え且つ前記オイルの温度が所定温度未満、である場合には、前記両駆動の実行を許可する一方で、前記ピニオンギヤの推定温度が前記所定ピニオン温度を超えているときに、前記電動オイルポンプの回転速度が前記所定回転速度を超え且つ前記オイルの温度が前記所定温度未満、でない場合には、前記両駆動の実行を禁止する両駆動実行可否判定部とを、更に備えていることにある。
前記第1の発明によれば、ピニオンギヤの推定温度が所定ピニオン温度を超えているときに、電動オイルポンプの回転速度が所定回転速度を超え且つオイルの温度が所定温度未満、である場合には、両駆動の実行が許可されるので、動力伝達機構を潤滑するオイルによってピニオンギヤの冷却が十分に行われてピニオンギヤの実際の温度が所定ピニオン温度を超えていないと判断できるときには、ピニオンギヤの推定温度が所定ピニオン温度を超えていても両駆動を実行することが可能となる。一方で、ピニオンギヤの推定温度が所定ピニオン温度を超えているときに、電動オイルポンプの回転速度が所定回転速度を超え且つオイルの温度が所定温度未満、でない場合には、両駆動の実行が禁止されるので、動力伝達機構を潤滑するオイルによってピニオンギヤの冷却が十分に行われておらず、ピニオンギヤの実際の温度も所定ピニオン温度を超えていると判断できるときには、両駆動を実行することができない。よって、動力伝達機構のピニオンギヤの耐久性を確保しつつ、両駆動を実行する機会を増やすことができる。
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御系統及び制御機能の要部を説明する図である。 遊星歯車機構における各回転要素の回転速度を相対的に表すことができる共線図であり、実線はHV走行モード時の走行状態の一例を示し、破線はEV走行モード時の走行状態の一例を示している。 電子制御装置の制御作動の要部すなわち遊星歯車機構のピニオンギヤの耐久性を確保しつつ両駆動を実行する機会を増やす為の制御作動を説明するフローチャートである。 電子制御装置の制御作動の要部すなわち遊星歯車機構のピニオンギヤの耐久性を確保しつつ両駆動を実行する機会を増やす為の制御作動を説明するフローチャートであって、図3とは別の実施例である。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御の為の制御系統の要部を説明する図である。図1において、車両10は、走行用の動力を発生する走行用駆動力源である、エンジン12、第1電動機MG1、及び第2電動機MG2を備えたハイブリッド車両である。又、車両10は、駆動輪14と、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置16とを備えている。
動力伝達装置16は、車体に取り付けられる非回転部材である回転不能のケース18内に収容されている。動力伝達装置16は、エンジン12に連結された入力軸20、入力軸20に連結された変速部22、変速部22の出力回転部材としてのドライブギヤ24と噛み合うドリブンギヤ26、ドリブンギヤ26を相対回転不能に固設するドリブン軸28に相対回転不能に設けられた、ドリブンギヤ26よりも小径のファイナルギヤ30、デフリングギヤ32aを介してファイナルギヤ30と噛み合うディファレンシャルギヤ32、ディファレンシャルギヤ32に連結された車軸34、ドリブンギヤ26と噛み合うと共に第2電動機MG2に連結された、ドリブンギヤ26よりも小径のリダクションギヤ36、エンジン12によって入力軸20が回転駆動されることにより入力軸20を介して駆動される機械式オイルポンプ38(以下、MOP38という)等を備えている。このように構成された動力伝達装置16では、エンジン12の動力や第1電動機MG1の動力や第2電動機MG2の動力がドリブンギヤ26へ伝達され、そのドリブンギヤ26から、ファイナルギヤ30、ディファレンシャルギヤ32、車軸34等を順次介して駆動輪14へ伝達される。
変速部22は、エンジン12から入力軸20を介して伝達された動力を第1電動機MG1及びドライブギヤ24へ分配する動力分配機構としての遊星歯車機構40を有している。遊星歯車機構40は、サンギヤS、ピニオンギヤP、そのピニオンギヤPを自転及び公転可能に支持するキャリヤCA、ピニオンギヤPを介してサンギヤSと噛み合うリングギヤRを備える公知のシングルピニオン型の遊星歯車装置であり、差動作用を生じる差動機構として機能する。遊星歯車機構40においては、サンギヤSは第1電動機MG1に連結され、キャリヤCAは入力軸20を介してエンジン12に連結され、リングギヤRはドライブギヤ24の内周面に形成されている。このように構成された遊星歯車機構40では、第1電動機MG1に分配されたエンジン12の動力で第1電動機MG1が発電され、その発電された電力が蓄電されたりその電力で第2電動機MG2が駆動される。これにより、変速部22は、第1電動機MG1の運転状態が制御されることにより変速比が制御される電気式差動部(電気式無段変速機)として機能する。
MOP38は、エンジン12により回転駆動されることで、車両10に備えられた油圧制御回路50の元圧となる油圧を発生すると共に、ディファレンシャルギヤ32、リダクションギヤ36、遊星歯車機構40、ボールベアリング等の動力伝達装置16の各部の潤滑や冷却に用いられるオイルを供給(吐出)する。
車両10は、更に、入力軸20をケース18に対して固定する(すなわちエンジン12の回転軸であるクランク軸をケース18に対して固定する)ロック機構としてのブレーキB、第1電動機MG1及び第2電動機MG2の各々に対して要求された出力トルク(力行トルク又は回生トルク)が得られるように各電動機MG1,MG2の作動に関わる電力の授受を制御するインバータ52、第1電動機MG1及び第2電動機MG2の各々に対して電力を授受する蓄電装置としてのバッテリ54、遊星歯車機構40を潤滑するオイルoilを吐出する電動オイルポンプ56(以下、EOP56という)を備えている。
第1電動機MG1及び第2電動機MG2は、何れも、電力から機械的な動力を発生させる発動機(モータ)としての機能及び機械的な動力から電力を発生させる発電機(ジェネレータ)としての機能を有しており、発動機又は発電機として選択的に作動させられるモータジェネレータである。電動機MG1,MG2は、各々、インバータ52を介してバッテリ54に接続されており、後述する電子制御装置60によってインバータ52が制御されることにより、第1電動機MG1の出力トルクであるM1トルクTm1、及び第2電動機MG2の出力トルクであるM2トルクTm2が制御される。
ブレーキBは、例えば油圧アクチュエータによって係合制御される多板式の油圧式摩擦係合装置である。このブレーキBは、油圧制御回路50から供給される係合油圧に応じてその係合状態が係合(スリップ係合を含む)と解放との間で制御される。ブレーキBの解放時には、エンジン12のクランク軸はケース18に対して相対回転可能な状態とされる。一方で、ブレーキBの係合時には、エンジン12のクランク軸はケース18に対して相対回転不能な状態とされる。すなわち、ブレーキBの係合により、エンジン12のクランク軸はケース18に固定(ロック)される。
車両10は、更に、変速部22の制御や電動機MG1,MG2の制御などに関連する車両10の制御装置を含む電子制御装置60を備えている。よって、図1は、電子制御装置60の入出力系統を示す図であり、又、電子制御装置60による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。電子制御装置60は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置60は、エンジン12、第1電動機MG1、第2電動機MG2などに関するハイブリッド駆動制御等の車両制御を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用、電動機制御用、油圧制御用等の各コンピュータを含んで構成される。
電子制御装置60には、車両10に備えられた各種センサ(例えばエンジン回転速度センサ70、出力回転速度センサ72、レゾルバ等のMG1回転速度センサ74、レゾルバ等のMG2回転速度センサ76、EOP回転速度センサ78、油温センサ80、アクセル開度センサ82、バッテリセンサ84など)により検出された検出信号に基づく各種実際値(例えばエンジン回転速度Ne、車速Vに対応するドライブギヤ24の回転速度である出力回転速度No、第1電動機MG1の回転速度であるM1回転速度Nm1、第2電動機MG2の回転速度であるM2回転速度Nm2、EOP56の回転速度(すなわちEOP56を回転駆動するモータの回転速度)であるEOP回転速度Neop、遊星歯車機構40等を潤滑するオイルoilの温度である潤滑油温THoil、アクセル開度θacc、バッテリ54の充電状態(充電容量)SOCなど)が供給される。又、電子制御装置60からは、車両10に備えられた各装置(例えばスロットルアクチュエータや燃料噴射装置等のエンジン制御装置、インバータ52、油圧制御回路50、EOP56など)に各種指令信号(例えばエンジン12を制御する為のエンジン制御指令信号Se、電動機MG1,MG2を各々制御するインバータ52を作動させる為の電動機制御指令信号Sm、ブレーキBを制御する為の油圧制御指令信号Sp、EOP56を制御する為のEOP制御指令信号Sopなど)が、それぞれ出力される。
電子制御装置60は、車両10における各種制御の為の制御機能を実現する為に、駆動制御手段すなわち駆動制御部62、ロック機構作動制御手段すなわちロック機構作動制御部64、及びポンプ作動制御手段すなわちポンプ作動制御部66を備えている。
駆動制御部62は、電子スロットル弁を開閉制御し、燃料噴射量や噴射時期を制御し、点火時期を制御するエンジン制御指令信号Seを出力して、エンジントルクTeの目標値が得られるようにエンジン12の出力制御を実行する。又、駆動制御部62は、第1電動機MG1や第2電動機MG2の作動を制御する電動機制御指令信号Smをインバータ52へ出力して、M1トルクTm1やM2トルクTm2の目標値が得られるように第1電動機MG1や第2電動機MG2の出力制御を実行する。
具体的には、駆動制御部62は、アクセル開度θaccからそのときの車速Vにて要求される駆動トルク(要求駆動トルク)を算出し、充電要求値(充電要求パワー)等を考慮して低燃費で排ガス量の少ない運転となるように、エンジン12、第1電動機MG1、及び第2電動機MG2の少なくとも1つから要求駆動トルクを発生させる。駆動制御部62は、走行モードとして、後述するEV走行モード或いはHV走行モードを走行状態に応じて選択的に成立させる。例えば、駆動制御部62は、要求駆動トルクが予め実験的に或いは設計的に求められて記憶された(すなわち予め定められた)閾値よりも小さなモータ走行領域にある場合には、EV走行モードを成立させる一方、要求駆動トルクが予め定められた閾値以上となるエンジン走行領域にある場合には、HV走行モードを成立させる。又、駆動制御部62は、要求駆動トルクがモータ走行領域にあるときであっても、充電容量SOCが予め定められた閾値未満となる場合には、HV走行モードを成立させる。
駆動制御部62は、EV走行モードを成立させたときには、エンジン12の運転を停止させると共に、第1電動機MG1及び第2電動機MG2のうちの少なくとも一方の電動機を走行用の駆動力源とするモータ走行(EV走行)を可能とする。駆動制御部62は、EV走行モードを成立させたときに、第2電動機MG2のみで要求駆動トルクを賄える場合には、後述する単独駆動EVモードを成立させる一方で、第2電動機MG2のみでは要求駆動トルクを賄えない場合には、後述する両駆動EVモードを成立させる。駆動制御部62は、単独駆動EVモードを成立させた場合には、第2電動機MG2のみを走行用の駆動力源とするEV走行を可能とする一方で、両駆動EVモードを成立させた場合には、第1電動機MG1及び第2電動機MG2の両方を走行用の駆動力源とするEV走行を可能とする。このように、駆動制御部62は、両駆動EVモードでは、第1電動機MG1及び第2電動機MG2を共に作動させてモータ走行する両駆動を実行する。駆動制御部62は、第2電動機MG2のみで要求駆動トルクを賄えるときであっても、M2回転速度Nm2及びM2トルクTm2で表される第2電動機MG2の動作点(運転点)が第2電動機MG2の効率を悪化させる動作点として予め定められた領域内にある場合には(換言すれば第1電動機MG1及び第2電動機MG2を併用した方が効率が良い場合には)、両駆動EVモードを成立させる。駆動制御部62は、両駆動EVモードを成立させた場合には、第1電動機MG1及び第2電動機MG2の運転効率に基づいて、第1電動機MG1及び第2電動機MG2にて要求駆動トルクを分担させる。
駆動制御部62は、HV走行モードを成立させた場合には、エンジン12の動力に対する反力を第1電動機MG1の発電により受け持つことでドライブギヤ24にエンジン直達トルクを伝達すると共に第1電動機MG1の発電電力により第2電動機MG2を駆動することで駆動輪14にトルクを伝達して少なくともエンジン12を走行用の駆動力源とするエンジン走行を可能とする。すなわち、駆動制御部62は、HV走行モードを成立させた場合には、第1電動機MG1の運転状態を制御することによりエンジン12の動力を駆動輪14へ伝達して走行するエンジン走行を可能とする。このHV走行モードでは、バッテリ54からの電力を用いた第2電動機MG2の駆動トルクを更に付加して走行することも可能である。
ロック機構作動制御部64は、駆動制御部62により成立させられた走行モードに基づいて、ブレーキBの作動を制御する油圧制御指令信号Spを油圧制御回路50へ出力する。具体的には、ロック機構作動制御部64は、油圧制御回路50からブレーキBの油圧アクチュエータへ供給される係合油圧を制御することで、ブレーキBの係合又は解放、すなわちエンジン12のクランク軸のケース18に対する固定又はその固定の解除を制御する。ロック機構作動制御部64は、駆動制御部62によりEV走行モードにおいて両駆動EVモードが成立させられた場合には、係合油圧を増加させることでブレーキBを係合させて、エンジン12のクランク軸をケース18に対して固定する。又、ロック機構作動制御部64は、駆動制御部62によりHV走行モードが成立させられたか又はEV走行モードにおいて単独駆動EVモードが成立させられた場合には、係合油圧を減少させることでブレーキBを解放させて、エンジン12のクランク軸のケース18に対する固定を解除する。
ポンプ作動制御部66は、EOP56を作動する所定駆動電流としてのEOP制御指令信号SopをEOP56へ出力する。具体的には、両駆動EVモードでは、エンジン12が回転停止されてMOP38によるオイルの供給が停止されると共に、後述するように第1電動機MG1の動力は遊星歯車機構40(特には、遊星歯車機構40を構成するピニオンギヤP)を介してリングギヤRから駆動輪14へ伝達される。その為、両駆動EVモードでは、EOP56を作動させて、遊星歯車機構40を潤滑するオイルoilを供給することが望ましい。従って、ポンプ作動制御部66は、少なくとも、駆動制御部62によりEV走行モードにおいて両駆動EVモードが成立させられた場合には、EOP56を作動させる。つまり、ポンプ作動制御部66は、少なくとも両駆動の実行中は、EOP56を作動させる。
図2は、遊星歯車機構40における3つの回転要素RE1,RE2,RE3の回転速度を相対的に表すことができる共線図である。この共線図において、縦線Y1−Y3は紙面向かって左から順に、縦線Y1が第1電動機MG1に連結された第2回転要素RE2であるサンギヤSの回転速度を、縦線Y2がエンジン(ENG)12に連結された第1回転要素RE1であるキャリアCAの回転速度を、縦線Y3がドリブンギヤ26及びリダクションギヤ36等を介して第2電動機MG2に連結された第3回転要素RE3であるリングギヤRの回転速度をそれぞれ示している。図2の実線はHV走行モード時の走行状態における各回転要素の相対速度の一例を、図2の破線はEV走行モード時の走行状態における各回転要素の相対速度の一例をそれぞれ示している。
図2の実線を用いてHV走行モードにおける車両10の作動について説明する。この状態では、ブレーキBが解放されており、エンジン12のクランク軸はケース18に対して固定されていない。キャリアCAに入力されるエンジントルクTeに対して、M1トルクTm1がサンギヤSに入力される。この際、例えばエンジン回転速度Ne及びエンジントルクTeで表されるエンジン12の動作点を燃費が最も良い動作点に設定する制御を、第1電動機MG1の力行制御又は反力制御により実行することができる。この種のハイブリッド形式は、機械分配式或いはスプリットタイプと称される。
又、図2の破線を用いてEV走行モードでの単独駆動EVモードにおける車両10の作動について説明する。エンジン12の駆動は行われず(すなわちエンジン12が運転停止状態とされ)、又、第1電動機MG1は無負荷状態(フリー)とされており、エンジン回転速度Neはゼロとされる。この状態では、ブレーキBが解放されており、エンジン12のクランク軸はケース18に対して固定されていない。この状態においては、第2電動機MG2の力行トルクが車両前進方向の駆動力として駆動輪14へ伝達される。
又、図2の破線を用いてEV走行モードでの両駆動EVモードにおける車両10の作動について説明する。エンジン12の駆動は行われず、エンジン回転速度Neはゼロとされる。この状態では、ロック機構作動制御部64によりエンジン12のクランク軸をケース18に対して固定するようにブレーキBが係合されている。従って、エンジン12が回転不能に固定(ロック)されている。ブレーキBが係合された状態においては、第2電動機MG2の力行トルクが車両前進方向の駆動力として駆動輪14へ伝達される。又、第1電動機MG1の反力トルクが車両前進方向の駆動力として駆動輪14へ伝達される。この状態では、第2電動機MG2の動力は遊星歯車機構40を介することなく駆動輪14へ伝達される。一方で、第1電動機MG1の動力は遊星歯車機構40(特には、遊星歯車機構40を構成するピニオンギヤP)を介してリングギヤRから駆動輪14へ伝達される。従って、遊星歯車機構40は、第1電動機MG1と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達機構である。このように、車両10では、エンジン12のクランク軸がブレーキBによりロックされることで、第1電動機MG1及び第2電動機MG2を走行用の駆動源として併用することができる。これにより、例えば所謂プラグインハイブリッド車両等において、バッテリ54が大容量化(高出力化)される場合、第2電動機MG2の大型化を抑制しつつモータ走行の高出力化を実現することができる。
ここで、電動機MG1,MG2の両駆動時には、遊星歯車機構40のピニオンギヤPに負荷が入力される為、ピニオンギヤPの温度(以下、ピニオン温度THpという)が上昇し易く、ピニオンギヤPの耐久性の低下を招くおそれがある。その為、電子制御装置60は、ピニオンギヤPの耐久性を確保する為に、基本的には、ピニオン温度THpが所定ピニオン温度A[℃]を超えたときに、電動機MG1,MG2の両駆動を禁止し、ピニオンギヤPに負荷が入力されないようにする。所定ピニオン温度A[℃]は、例えば電動機MG1,MG2の両駆動を実行してもピニオンギヤPの耐久性が確保できるピニオン温度THpとなっていることを判断する為の予め定められた判定閾値である。
ところで、ピニオンギヤPは回転体である為、ピニオン温度THpを直接測定することは困難である。従って、電子制御装置60は、ピニオンギヤPの発熱状態を決める複数のパラメータ(例えば負荷発生源となる第1電動機MG1のトルクや回転速度)、ピニオンギヤPの冷却状態を決める複数のパラメータ(例えば潤滑油温THoil、EOP回転速度Neop)を用いて間接的にピニオン温度THpの推定を行う。この場合、ピニオン温度THpの推定計算を複雑化することなく部品(ピニオンギヤP)保護を確実に行う為に、複数のパラメータを用いてピニオン温度THpを推定するときの定数を厳しく(例えばピニオン温度THpが上昇し易く、又は下降し難く)設定すると、両駆動の時間が長くなる程、ピニオン温度THpの実際値(すなわちピニオンギヤPの実際の温度である実ピニオン温度THpr)とピニオン温度THpの推定値(すなわちピニオンギヤPの推定温度である推定ピニオン温度THpe)との乖離が発生し易くなる可能性がある。或いは、ピニオン温度THpの推定計算を複雑化して、推定ピニオン温度THpeと実ピニオン温度THprとを近づけようとしても、推定に用いるセンサが増えれば誤差の重なりが大きくなり、又は、センサ精度の良さの程度により、実ピニオン温度THprと推定ピニオン温度THpeとの乖離が発生する可能性がある。そうすると、実ピニオン温度THprは所定ピニオン温度Aを超えていない状態であるのに、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えた為に両駆動を禁止することで、不必要に両駆動を制限してしまう可能性がある。
そこで、電子制御装置60は、ピニオンギヤPの耐久性を確保しつつ、電動機MG1,MG2の両駆動を実行する機会を増やす為に、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えていても、ピニオンギヤPの冷却が十分に行われており、実ピニオン温度THprは所定ピニオン温度Aを超えていないと判断できるときには、両駆動の実行を禁止しない。
電子制御装置60は、上述したピニオンギヤPの耐久性を確保しつつ、電動機MG1,MG2の両駆動を実行する機会を増やす制御を実現する為に、ピニオン温度算出手段すなわちピニオン温度算出部67、及び両駆動実行可否判定手段すなわち両駆動実行可否判定部68を更に備えている。
駆動制御部62は、要求駆動トルクが両駆動EVモードを成立させる走行領域にあるか否か、すなわち要求駆動トルクに基づいて電動機MG1,MG2の両駆動を実行する要求(以下、両駆動要求という)が有るか否かを判定する。この両駆動要求が有るか否かを判定することは、両駆動の実行中であるか否かを判定することでもある。
ピニオン温度算出部67は、推定ピニオン温度THpeを算出する。具体的には、ピニオン温度算出部67は、駆動制御部62により両駆動要求が有ると判定された場合には、両駆動開始時点での推定ピニオン温度THpeを所定の計算方法により上昇させることで、両駆動実行時の推定ピニオン温度THpeを算出する。例えば、ピニオン温度算出部67は、ピニオン温度THpeを上昇させる計算に用いる定数として昇温勾配定数を選択し、その昇温勾配定数と両駆動が実行されている継続時間とを用いて両駆動開始時点での推定ピニオン温度THpeを上昇させることで、両駆動実行時の推定ピニオン温度THpeを算出する。ピニオン温度算出部67は、例えばM1トルクTm1、M1回転速度Nm1、潤滑油温THoil、及びEOP回転速度Neopをパラメータとして予め定められた関係(昇温勾配定数マップ)に、M1トルクTm1、M1回転速度Nm1、潤滑油温THoil、及びEOP回転速度Neopを適用することで昇温勾配定数を算出する。尚、両駆動開始時点での推定ピニオン温度THpeとしては、例えば後述する両駆動の非実行時の推定ピニオン温度THpeが用いられる。又、両駆動の非実行時の推定ピニオン温度THpeが算出されていない場合には、両駆動開始時点での潤滑油温THoilを用いれば良い。
一方で、ピニオン温度算出部67は、駆動制御部62により両駆動要求が無いと判定された場合には、両駆動終了時点での推定ピニオン温度THpeを所定の計算方法により下降させることで、両駆動の非実行時の推定ピニオン温度THpeを算出する。例えば、ピニオン温度算出部67は、ピニオン温度THpeを下降させる計算に用いる定数として降温勾配定数を選択し、その降温勾配定数と両駆動が非実行となっている継続時間とを用いて両駆動終了時点での推定ピニオン温度THpeを下降させることで、両駆動の非実行時の推定ピニオン温度THpeを算出する。降温勾配定数としては予め定められた定数が用いられるが、例えば両駆動の非実行時にEOP56が作動している場合には、潤滑油温THoil及びEOP回転速度Neopをパラメータとして予め定められた関係(降温勾配定数マップ)に、潤滑油温THoil及びEOP回転速度Neopが適用されることで算出された降温勾配定数が用いられる。又、例えばMOP38がエンジン12により回転駆動されてオイルoilによって遊星歯車機構40が潤滑される場合には、潤滑油温THoilをパラメータとして予め定められた関係(降温勾配定数マップ)に潤滑油温THoilが適用されることで算出された降温勾配定数が用いられる。
両駆動実行可否判定部68は、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度A[℃]を超えているか否かを判定する。両駆動実行可否判定部68は、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えていると判定した場合には、EOP回転速度Neopが所定回転速度B[rpm]を超え且つ潤滑油温THoilが所定温度C[℃]未満、であるか否かを判定する。所定回転速度B及び所定温度Cは、例えばオイルoilによって遊星歯車機構40のピニオンギヤPの冷却が十分に行われていることを判断する為の予め定められた判定閾値である。
両駆動実行可否判定部68は、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度A[℃]を超えていないと判定した場合には、両駆動の実行を禁止せず、両駆動の実行を許可する指令を駆動制御部62へ出力する。
EOP回転速度Neopが所定回転速度Bを超える程に十分高く、且つ、潤滑油温THoilが所定温度C未満となる程に十分低い場合は、ピニオンギヤPの冷却が十分に行われており、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えていたとしても、実ピニオン温度THprは所定ピニオン温度Aに達する前に飽和している(すなわち実ピニオン温度THprは所定ピニオン温度Aに到達していない)と判断できる。すなわち、EOP回転速度Neopが十分高く、且つ、潤滑油温THoilが十分低い場合は、ピニオンギヤPにおける発熱よりもピニオンギヤPにおける放熱(抜熱)の方が大きいと判断できる。従って、両駆動実行可否判定部68は、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えていると判定したときに、EOP回転速度Neopが所定回転速度Bを超え且つ潤滑油温THoilが所定温度C未満、であると判定した場合には、両駆動の実行を禁止せず、両駆動の実行を許可する指令を駆動制御部62へ出力する。一方で、両駆動実行可否判定部68は、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えていると判定したときに、EOP回転速度Neopが所定回転速度Bを超え且つ潤滑油温THoilが所定温度C未満、でないと判定した場合には、両駆動の実行を禁止する指令を駆動制御部62へ出力する。このように、両駆動実行可否判定部68は、EOP回転速度Neopが所定回転速度Bを超え且つ潤滑油温THoilが所定温度C未満、であるか否かを判定することで、ピニオンギヤPの冷却が十分に行われているか否か(すなわち実ピニオン温度THprは所定ピニオン温度Aを超えていないか否か)を判定している。
図3は、電子制御装置60の制御作動の要部すなわち遊星歯車機構40のピニオンギヤPの耐久性を確保しつつ両駆動を実行する機会を増やす為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば車両10のイグニッションオン時に繰り返し実行される。
図3において、先ず、駆動制御部62の機能に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、要求駆動トルクに基づいて両駆動要求が有るか否かが判定される。前記S10の判断が肯定される場合はピニオン温度算出部67の機能に対応するS20において、昇温勾配定数を用いることが選択され、その昇温勾配定数が算出される一方で、前記S10の判断が否定される場合はピニオン温度算出部67の機能に対応するS30において、降温勾配定数を用いることが選択され、その降温勾配定数が算出される。前記S20又は前記S30に次いでピニオン温度算出部67の機能に対応するS40において、前記S20が実行された場合は昇温勾配定数と両駆動が実行されている継続時間とを用いて両駆動実行時の推定ピニオン温度THpeが算出される一方で、前記S30が実行された場合は降温勾配定数と両駆動が非実行となっている継続時間とを用いて両駆動の非実行時の推定ピニオン温度THpeが算出される。前記S40に次いで両駆動実行可否判定部68の機能に対応するS50において、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度A[℃]を超えているか否かが判定される。このS50の判断が肯定される場合は両駆動実行可否判定部68の機能に対応するS60において、EOP回転速度Neopが所定回転速度B[rpm]を超え且つ潤滑油温THoilが所定温度C[℃]未満、であるか否かが判定される。前記S60の判断が否定される場合は両駆動実行可否判定部68の機能に対応するS70において、両駆動の実行が禁止される。一方で、前記S50の判断が否定されるか又は前記S60の判断が肯定される場合は両駆動実行可否判定部68の機能に対応するS80において、両駆動の実行が禁止されず、両駆動の実行が許可される(又は両駆動実行の許可が継続される)。
上述のように、本実施例によれば、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えているときに、EOP回転速度Neopが所定回転速度Bを超え且つ潤滑油温THoilが所定温度C未満、である場合には、電動機MG1,MG2の両駆動の実行が許可されるので、遊星歯車機構40を潤滑するオイルoilによってピニオンギヤPの冷却が十分に行われて実ピニオン温度THprが所定ピニオン温度Aを超えていないと判断できるときには、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えていても両駆動を実行することが可能となる。一方で、推定ピニオン温度THpeが所定ピニオン温度Aを超えているときに、EOP回転速度Neopが所定回転速度Bを超え且つ潤滑油温THoilが所定温度C未満、でない場合には、電動機MG1,MG2の両駆動の実行が禁止されるので、遊星歯車機構40を潤滑するオイルoilによってピニオンギヤPの冷却が十分に行われておらず、実ピニオン温度THprも所定ピニオン温度Aを超えていると判断できるときには、両駆動を実行することができない。よって、遊星歯車機構40のピニオンギヤPの耐久性を確保しつつ、両駆動を実行する機会を増やすことができる。
また、本実施例によれば、推定ピニオン温度THpeの計算を複雑化することなく、部品(ピニオンギヤP)保護を確実に行うことができる。又、両駆動実行の許可領域を拡大でき、例えば電動機MG1,MG2の両駆動が可能なプラグインハイブリッド車両の商品性を高められる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例において、ピニオン温度算出部67による推定ピニオン温度THpeの算出では、必ずしも両駆動の非実行時の推定ピニオン温度THpeを算出する必要はなく、両駆動要求が有るときに又は両駆動の実行中に、推定ピニオン温度THpeを上昇させる計算が行われて両駆動実行時の推定ピニオン温度THpeを算出すれば良い。図4は、電子制御装置60の制御作動の要部すなわち遊星歯車機構40のピニオンギヤPの耐久性を確保しつつ両駆動を実行する機会を増やす為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば両駆動要求が有るとき又は両駆動の実行中に繰り返し実行される。この図4は、図3とは別の実施例である。図4のフローチャートは、図3のフローチャートとは、図3のS10−S30のステップが削除され、又、図3のS40のステップがS45のステップに置き換えられている点が主に相違する。この相違する点について主に説明する。図4において、先ず、ピニオン温度算出部67の機能に対応するS45において、昇温勾配定数が算出され、その昇温勾配定数と両駆動が実行されている継続時間とを用いて両駆動実行時の推定ピニオン温度THpeが算出される。前記S45に次いで前記S50以降が実行される。図4のフローチャートに示すような実施態様によれば、前述の実施例と同様の効果が得られる。尚、図4のフローチャートに示すような実施態様の場合、両駆動開始時点での推定ピニオン温度THpeとしては、両駆動開始時点での潤滑油温THoilを用いれば良い。
また、前述の実施例では、昇温勾配定数と両駆動が実行されている継続時間とを用いて両駆動実行時の推定ピニオン温度THpeを算出したが、この態様に限らない。例えば、M1トルクTm1及びM1回転速度Nm1にて両駆動されたときに飽和する推定ピニオン温度THpeが予めマップ化されており、そのマップを用いて推定ピニオン温度THpeを算出したり、又は、潤滑油温THoilとM1トルクTm1の時間積分値とに基づいて推定ピニオン温度THpeを算出するなど種々の態様が可能である。
また、前述の実施例において、センサの故障等の何らかの理由によって推定ピニオン温度THpeが算出できない場合には、又は、EOP回転速度センサ78の故障又は油温センサ80の故障によってピニオンギヤPの冷却が十分に行われているか否かを判定できない場合には、両駆動を禁止する制御を実行するようにしても良い。
また、前述の実施例では、ロック機構としてブレーキBを例示したが、これに限らない。ロック機構は、例えばエンジン12のクランク軸の正回転方向の回転を許容し且つ負回転方向の回転を阻止するワンウェイクラッチ、噛合クラッチ(ドッグクラッチ)、乾式の係合装置、電磁アクチュエータによってその係合状態が制御される電磁式摩擦係合装置(電磁クラッチ)、磁粉式クラッチなどであっても良い。
また、前述の実施例において、第2電動機MG2は、直接的に又は歯車機構等を介して間接的に、ドライブギヤ24或いはドリブン軸28或いは駆動輪14等に連結されたり、又は、駆動輪14とは別の一対の車輪に直接的に又は間接的に連結されたりしても良い。そのように第2電動機MG2が別の一対の車輪に連結されておればその別の一対の車輪も駆動輪に含まれる。要するに、第1電動機MG1からの動力で駆動される駆動輪と第2電動機MG2からの動力で駆動される駆動輪とは、別個の車輪であっても差し支えないということである。
また、前述の実施例において、遊星歯車機構40は、シングルプラネタリであるが、ダブルプラネタリであっても良い。又、遊星歯車機構40は、エンジン12によって回転駆動されるピニオンと、そのピニオンに噛み合う一対のかさ歯車が第1電動機MG1及びドライブギヤ24に作動的に連結された差動歯車装置であっても良い。又、遊星歯車機構40は、2以上の遊星歯車装置がそれを構成する一部の回転要素で相互に連結された構成において、その遊星歯車装置の回転要素にそれぞれエンジン、電動機、駆動輪が動力伝達可能に連結される機構であっても良い。
また、前述の実施例では、車両10は、エンジン12を備えていたが、エンジン12を必ずしも備えていなくても良い。要は、走行用の動力を発生する、第1電動機及び第2電動機と、その第1電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた、ピニオンギヤを有する動力伝達機構とを備え、その第1電動機及びその第2電動機の両駆動を実行することが可能な車両であれば、本発明を適用することができる。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
14:駆動輪
40:遊星歯車機構(動力伝達機構)
P:ピニオンギヤ
56:電動オイルポンプ
60:電子制御装置(制御装置)
62:駆動制御部
67:ピニオン温度算出部
68:両駆動実行可否判定部
oil:オイル
MG1:第1電動機
MG2:第2電動機

Claims (1)

  1. 走行用の動力を発生する、第1電動機及び第2電動機と、前記第1電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた、ピニオンギヤを有する動力伝達機構とを備えた車両において、前記第1電動機及び前記第2電動機を共に作動させてモータ走行する両駆動を実行する駆動制御部を備えた、車両の制御装置であって、
    前記車両は、前記動力伝達機構を潤滑するオイルを吐出する電動オイルポンプを更に備えるものであり、
    前記ピニオンギヤの推定温度を算出するピニオン温度算出部と、
    前記ピニオンギヤの推定温度が所定ピニオン温度を超えているときに、前記電動オイルポンプの回転速度が所定回転速度を超え且つ前記オイルの温度が所定温度未満、である場合には、前記両駆動の実行を許可する一方で、前記ピニオンギヤの推定温度が前記所定ピニオン温度を超えているときに、前記電動オイルポンプの回転速度が前記所定回転速度を超え且つ前記オイルの温度が前記所定温度未満、でない場合には、前記両駆動の実行を禁止する両駆動実行可否判定部と
    を、更に備えていることを特徴とする車両の制御装置。
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