JP2017144489A - 作業領域推定装置、制御装置、制御システム、作業領域推定方法およびプログラム - Google Patents

作業領域推定装置、制御装置、制御システム、作業領域推定方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】作業者が作業を行う領域を推定することが可能な作業領域推定装置、制御装置、制御システム、作業領域推定方法およびプログラムを提供する。【解決手段】作業者が作業を行う領域を推定する作業領域推定装置40であって、作業者の向き情報を取得する向き演算部24と、前記向き情報と作業者の人体モデルとに基づいて、作業者の動作が予測される領域を演算する作業領域演算部26とを備え、さらに、前記向き情報と前記人体モデルとに基づいて、作業者の可動域を演算する可動域演算部25を備え、作業領域演算部26は、前記可動域に基づいて作業者の動作が予測される領域を演算するように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、作業領域推定装置、制御装置、制御システム、作業領域推定方法およびプログラムに関する。
従来、工場の生産ラインが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1の生産ラインは、車両の組立工程などに用いられるものであり、車両を搬送する車両用コンベアと、車両の搬送方向に沿って作業者を移動させる作業者用コンベアと、作業者用コンベアを制御するコントローラと、作業者に装着されるセンサとを備えている。センサは、作業者の向きと、作業者の移動の加速度とを検出する機能を有する。そして、コントローラは、作業者の向きおよび移動の加速度に応じて、作業者用コンベアの作動方向および作動速度を制御するように構成されている。これにより、作業者が歩行での移動を強いられることがほとんどないので、作業者の歩行疲労を軽減することが可能である。
特開2004−230541号公報
ここで、工場の生産ラインなどにおいて、産業機械および作業者が作業を行う状況下では、作業者が作業を行う領域を推定することが望まれる。たとえば、作業者が作業を行う領域を推定することができれば、作業者の邪魔になる(産業機械の動作と作業者の動作とが干渉する)状況を抑制しながら、産業機械の作業領域を広くすることができるので、安全性を確保しつつ生産性を向上させることが可能である。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、作業者が作業を行う領域を推定することが可能な作業領域推定装置、制御装置、制御システム、作業領域推定方法およびプログラムを提供することである。
本発明による作業領域推定装置は、作業者が作業を行う領域を推定するものであり、作業者の向き情報を取得する向き取得部と、向き情報と作業者の人体モデルとに基づいて、作業者の動作が予測される領域を演算する作業領域演算部とを備える。
このように構成することによって、作業者の意図が反映された情報である向き情報に基づいて、動作が予測される領域を推定することにより、作業者が作業を行う領域を高い精度で推定することができる。
上記作業領域推定装置において、向き情報と人体モデルとに基づいて、作業者の可動域を演算する可動域演算部を備え、作業領域演算部は、可動域に基づいて作業者の動作が予測される領域を演算するように構成されていてもよい。
上記作業領域推定装置において、向き情報は、作業者の胴体の向き情報と、作業者の頭部の向き情報とを含み、作業領域演算部は、胴体の向き情報と頭部の向き情報とに基づいて、作業者の動作が予測される領域内における動作可能性を重み付け評価するように構成されていてもよい。
上記作業領域推定装置において、作業者の位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方を取得する状態取得部を備えていてもよい。
上記状態取得部を備える作業領域推定装置において、状態取得部は、加速度データ、角速度データ、速度データ、角加速度データ、圧力データおよび磁気データのうちの少なくとも1つを取得し、その取得したデータを用いて位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方を算出するように構成されていてもよい。
上記状態取得部を備える作業領域推定装置において、向き取得部は、位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方と人体モデルとに基づいて、向き情報を演算するように構成されていてもよい。
上記状態取得部を備える作業領域推定装置において、位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方から人体モデルを演算する人体モデル演算部を備えていてもよい。
上記作業領域推定装置において、人体モデルが記録された人体モデル記録部を備えていてもよい。
本発明による制御装置は、上記作業領域推定装置と、制御対象を制御する制御部とを備える。
上記制御装置において、制御部は、作業者の動作が予測される領域の外側で、制御対象を動作させるように構成されていてもよい。
上記制御装置において、向き情報は、作業者の胴体の向き情報と、作業者の頭部の向き情報とを含み、作業領域演算部は、胴体の向き情報と頭部の向き情報とに基づいて、作業者の動作が予測される領域内における動作可能性を重み付け評価するように構成され、制御部は、動作可能性が所定値以上の領域の外側で、制御対象を動作させるように構成されていてもよい。なお、所定値は、たとえば、予め設定された値であり、動作可能性が高いと判断される境界値である。
本発明による制御システムは、上記制御装置と、作業者に装着される検出装置とを備える。
上記制御システムにおいて、検出装置は、加速度データ、角速度データ、速度データ、角加速度データ、圧力データおよび磁気データのうちの少なくとも1つを検出するように構成され、作業領域推定装置は、作業者の位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方を取得する状態取得部を含み、状態取得部は、検出装置の検出結果を取得し、その取得した検出結果を用いて位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方を算出するように構成されていてもよい。
本発明による作業領域推定方法は、作業者が作業を行う領域を推定するものであり、作業者の向き情報を取得するステップと、向き情報と作業者の人体モデルとに基づいて、作業者の動作が予測される領域を演算するステップとを備える。
本発明によるプログラムは、上記した作業領域推定方法をコンピュータに実行させるためのものである。
本発明の作業領域推定装置、制御装置、制御システム、作業領域推定方法およびプログラムによれば、作業者が作業を行う領域を推定することができる。
本発明の一実施形態による制御システムの構成を示したハードウェアブロック図である。 図1の制御システムにおける制御装置の機能ブロック図である。 本実施形態の制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による制御システム100の構成について説明する。
制御システム100は、図1に示すように、ロボット50を制御する制御装置1と、作業者に装着される検出装置2とを備えている。この制御システム100は、たとえば、工場の生産ラインなどにおいて作業者の作業領域(動作が予測される領域)を推定し、その作業者の作業領域に応じてロボット50を制御するように構成されている。なお、ロボット50は、たとえば工場の生産ラインなどに設置されるロボットアームであり、本発明の「制御対象」の一例である。
検出装置2は、作業者の各部位に取り付けられており、各検出装置2は、取り付けられた部位についての動作を検出するために設けられている。なお、図1では2つの検出装置2を示したが、作業者の全身の動作を検出するためにより多数の検出装置2が設けられていてもよい。作業者に対する検出装置2の取付位置の一例としては、頭部、両肩部、両腕部(上腕、前腕、手)、背中部、腰部、および、両脚部(腿、脛、足)である。
この検出装置2は、加速度データを検出する加速度センサ2aと、角速度データを検出する角速度センサ2bと、加速度センサ2aおよび角速度センサ2bの検出結果を制御装置1に出力する出力部2cとを含んでいる。なお、検出装置2は、たとえば無線で制御装置1に接続されているが、有線で制御装置1に接続されていてもよい。
制御装置1は、作業者の向き情報を取得し、その向き情報と人体モデルとに基づいて作業者の作業領域を推定するように構成されている。また、制御装置1は、作業者の向き情報(胴体および頭部の向き情報)に基づいて、作業領域内における動作可能性が高い領域を推定するように構成されている。そして、制御装置1は、作業者の動作可能性が高い領域の外側で、ロボット50を動作させるように構成されている。なお、作業者の人体モデルとは、たとえば、作業者の身体の各部位についての寸法をデータベース化したものである。
制御装置1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、入出力部14とを含んでいる。CPU11は、ROM12に記憶されたプログラム12aなどに基づいて演算処理を実行するように構成されている。ROM12は、不揮発性のメモリであり、プログラム12aやそのプログラム12aの実行の際に用いられる設定値などを記憶している。なお、プログラム12aにはロボット50の制御プログラムなどが含まれている。RAM13は、揮発性のメモリであり、CPU11による演算結果や検出装置2の検出結果などを一時的に記憶する機能を有する。入出力部14には、複数の検出装置2、ロボット50、および、制御装置1の設定変更などを行うためのツール装置60などが接続されている。
また、制御装置1は、図2に示すように、作業者情報取得部21と、人体モデル演算部22と、人体モデル記録部23と、向き演算部24と、可動域演算部25と、作業者用の作業領域演算部26と、ロボット情報取得部27と、ロボット動作演算部28と、ロボット50用の作業領域演算部29と、ロボット制御部30とを含んでいる。なお、作業者情報取得部21、人体モデル演算部22、向き演算部24、可動域演算部25、作業領域演算部26、ロボット情報取得部27、ロボット動作演算部28、作業領域演算部29およびロボット制御部30は、CPU11がプログラム12aを実行することにより実現される。また、人体モデル記録部23は、ROM12の記憶領域の一部によって構成されている。
また、作業者情報取得部21、人体モデル演算部22、人体モデル記録部23、向き演算部24、可動域演算部25および作業領域演算部26により、作業者の作業領域を推定する作業領域推定部40が構成されている。なお、作業領域推定部40は、本発明の「作業領域推定装置」の一例である。
作業者情報取得部21は、各検出装置2の検出結果が入力されるように構成されている。すなわち、作業者情報取得部21は、作業者の各部位の加速度データおよび角速度データを経時的に取得している。そして、作業者情報取得部21は、その加速度データおよび角速度データを用いて位置情報および姿勢情報を算出するように構成されている。つまり、作業者情報取得部21は、作業者の部位毎についての位置情報および姿勢情報を経時的に取得している。なお、位置情報は、たとえば3次元座標の座標値であり、姿勢情報は、たとえば各座標軸に対する回転角である。また、作業者情報取得部21は、本発明の「状態取得部」の一例である。
人体モデル演算部22は、作業者情報取得部21により取得した位置情報および姿勢情報に基づいて、作業者の人体モデルを演算するために設けられている。この人体モデル演算部22は、作業者の各部位の位置情報および姿勢情報の経時変化から、各部位の寸法を算出することにより人体モデルを作成するようになっている。なお、人体モデル演算部22による人体モデルの演算時に、作業者に対して所定の動作を行うように促すようにしてもよい。
人体モデル記録部23には、作業者の人体モデルが記録されている。この人体モデル記録部23には、人体モデル演算部22の演算結果である人体モデルが記録されていてもよいし、ツール装置60を用いて作業者によって入力された人体モデルが記録されていてもよい。すなわち、本実施形態では、人体モデル記録部23に対する人体モデルの記録方法が2つあり、いずれの方法で記録されていてもよい。
向き演算部24は、作業者情報取得部21により取得した位置情報および姿勢情報と、人体モデル記録部23に記録された人体モデルとに基づいて、作業者の向き情報を演算するために設けられている。この向き情報には、たとえば、作業者の胴体の向き情報と、作業者の頭部の向き情報とが含まれている。なお、胴体の向きとは、たとえば、胴体の正面が向いている方向であり、位置および姿勢の経時変化からその向きの変化をトレースすることが可能である。同様に、頭部の向きとは、たとえば、頭部の正面が向いている方向であり、位置および姿勢の経時変化からその向きの変化をトレースすることが可能である。なお、向き演算部24は、本発明の「向き取得部」の一例である。
可動域演算部25は、作業者の可動域を演算するために設けられている。この可動域演算部25は、向き演算部24により演算された作業者の向き情報と、人体モデル記録部23に記録された人体モデルとに基づいて、作業者の可動域を演算するように構成されている。なお、可動域とは、作業者の周囲を取り囲む所定の領域であり、現在の状態から作業者が身体を移動させることが可能な領域である。たとえば、肩部が固定されている場合において、腕部の可動域は、腕部を延ばして届く範囲である。
作業領域演算部26は、作業者の作業領域を演算するとともに、その作業領域内における動作可能性が高い領域を推定するために設けられている。たとえば、作業領域演算部26は、可動域演算部25により演算された可動域を作業領域であると推定するように構成されている。また、作業領域演算部26は、向き演算部24により演算された作業者の向き情報(胴体および頭部の向き情報)に基づいて、作業領域内における動作可能性を重み付け評価するように構成されている。そして、作業領域演算部26は、重み付け値(動作可能性)が所定値以上の領域を、動作可能性が高い領域であると推定するようになっている。なお、所定値は、たとえば、予め設定された値であり、動作可能性が高いと判断される境界値である。重み付け評価の具体例としては、作業者は頭部が向いている方向側の領域で作業を行う可能性が高いことから、その領域の重み付け値を高くし、その領域から離れるほど重み付け値を低くする。
ロボット情報取得部27には、ロボット50から各種情報50aが入力されている。各種情報50aは、たとえば、ロボット50に関する位置情報、速度情報、加速度情報および経路情報などであり、ロボット50に設けられたセンサ(図示省略)によって検出される。
ロボット動作演算部28は、ロボット50の動作情報を演算するために設けられている。このロボット動作演算部28は、たとえば、ロボット情報取得部27により取得した各種情報50aと、ロボット50を制御する制御プログラムとに基づいて、ロボット50の動作情報を演算するようになっている。
作業領域演算部29は、ロボット50の作業領域(動作が予測される領域)を演算するために設けられている。この作業領域演算部29は、たとえば、ロボット動作演算部28の演算結果に基づいて、ロボット50の作業領域を演算するように構成されている。
ロボット制御部30は、ロボット50に対して動作指示を出力するために設けられている。このロボット制御部30は、作業者の作業領域内における動作可能性が高い領域へのロボット50の進入を禁止して、動作可能性が高い領域の外側でロボット50を動作させるように構成されている。たとえば、ロボット制御部30は、作業者の動作可能性が高い領域とロボット50の作業領域とが干渉しない(重なり合わない)場合に、ロボット50を制御プログラムに基づいて動作させ、作業者の動作可能性が高い領域とロボット50の作業領域とが干渉する(重なり合う)場合に、ロボット50を停止させて作業者の動作可能性が高い領域に進入しないようになっている。なお、ロボット制御部30は、本発明の「制御部」の一例である。
−制御システムの動作−
次に、図3を参照して、本実施形態の制御システム100の動作について説明する。この動作には、制御装置1による作業領域推定方法が含まれている。
なお、以下の各ステップはCPU11(図1参照)がプログラム12a(図1参照)を実行することにより行われる。すなわち、プログラム12aは、以下の各ステップを制御装置1(図1参照)に実行させるためのものであり、制御装置1が読み取り可能な記録媒体であるROM12(図1参照)に格納されている。
また、人体モデル記録部23(図2参照)には作業者の人体モデルが予め記録されている。この人体モデルは、人体モデル演算部22(図2参照)により記録されていてもよいし、ツール装置60(図2参照)を用いて記録されていてもよい。また、作業者の各部位には検出装置2が装着されている。
まず、図3のステップS1において、作業者とロボット50(図2参照)との協調動作が開始されたか否かが判断される。たとえば、作業者が開始ボタン(図示省略)を操作した場合に、協調動作が開始されたと判断される。そして、協調動作が開始されたと判断された場合には、ステップS2に移る。その一方、協調動作が開始されていないと判断された場合には、ステップS1が繰り返し行われる。すなわち、協調動作が開始されるまで制御装置1が待機する。
次に、ステップS2において、作業者情報取得部21(図2参照)により、作業者の部位毎についての位置情報および姿勢情報が取得される。具体的には、各検出装置2から入力される加速度データおよび角速度データに基づいて、各部位の位置情報および姿勢情報が算出される。
次に、ステップS3において、向き演算部24(図2参照)により、作業者の向き情報が演算される。具体的には、作業者の位置情報および姿勢情報と人体モデル記録部23に記録された人体モデルとに基づいて、作業者の胴体および頭部の向き情報が演算される。
次に、ステップS4において、可動域演算部25(図2参照)により、作業者の可動域が演算される。具体的には、作業者の向き情報と人体モデルとに基づいて、作業者の可動域が演算される。
次に、ステップS5において、作業領域演算部26(図2参照)により、作業者の作業領域が演算されるとともに、作業領域内における動作可能性が高い領域が推定される。具体的には、可動域が作業領域であると推定される。そして、胴体および頭部の向き情報に基づいて作業領域内における動作可能性が重み付け評価される。たとえば、頭部が向いている方向側の領域について重み付け値を高くし、その領域から離れるほど重み付け値が低く設定される。そして、重み付け値が所定値以上の領域が、動作可能性が高い領域であると推定される。
次に、ステップS6において、ロボット情報取得部27(図2参照)により、ロボット50の各種情報50a(図2参照)が取得される。そして、ステップS7において、ロボット動作演算部28(図2参照)により、ロボット50の動作情報が演算される。その後、ステップS8において、作業領域演算部29(図2参照)により、ロボット50の作業領域が演算される。
そして、ステップS9では、ロボット制御部30(図2参照)により、ロボット50が制御される。このロボット制御部30は、作業者の動作可能性が高い領域の外側でロボット50を動作させる。具体的には、ステップS5で算出された作業者の動作可能性が高い領域と、ステップS8で算出されたロボット50の作業領域とに基づいて、作業者の動作可能性が高い領域とロボット50の作業領域とが干渉するか否かが判断される。そして、作業者の動作可能性が高い領域とロボット50の作業領域とが干渉しないと判断された場合には、ロボット50を制御プログラムに基づいて動作させる。その一方、作業者の動作可能性が高い領域とロボット50の作業領域とが干渉すると判断された場合には、作業者の動作可能性が高い領域にロボット50を進入させないために、たとえばロボット50を停止させる。
次に、ステップS10において、作業者とロボット50との協調動作が終了されたか否かが判断される。たとえば、作業者が終了ボタン(図示省略)を操作した場合に、協調動作が終了されたと判断される。そして、協調動作が終了されたと判断された場合には、エンドに移る。その一方、協調動作が終了されていないと判断された場合には、ステップS2に戻る。
−効果−
本実施形態では、上記のように、作業者の向き情報を演算する向き演算部24と、その向き情報と人体モデルとに基づいて作業者の可動域を演算する可動域演算部25と、可動域に基づいて作業者の作業領域を演算する作業領域演算部26とが設けられている。このように構成することによって、作業者の意図が反映された情報である向き情報に基づいて作業領域を推定することにより、作業者の作業領域を高い精度で推定することができる。
また、本実施形態では、作業領域演算部26が、向き情報に基づいて作業領域内における動作可能性が高い領域を推定するように構成され、かつ、作業者の動作可能性が高い領域の外側でロボット50を動作させるロボット制御部30が設けられている。このように構成することによって、ロボット50および作業者が協調して作業を行う状況下において、ロボット50が作業者に衝突するのを抑制することができるので、安全性の向上を図ることができる。また、作業者に対してロボット50を限界まで接近させることが可能であることから、ロボット50の作業領域を広くすることができるので、生産性の向上を図ることができる。
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、本実施形態では、ロボット50がロボットアームである例を示したが、これに限らず、制御対象が部品を搬送する搬送装置などであってもよい。すなわち、制御対象はたとえば産業機械である。
また、本実施形態では、複数の検出装置2により作業者の全身の動作を検出する例を示したが、これに限らず、作業者の局部(たとえば、上半身)の動作のみを検出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、CPU11がプログラム12aを実行することにより、作業者情報取得部21、人体モデル演算部22、向き演算部24、可動域演算部25、作業者用の作業領域演算部26、ロボット情報取得部27、ロボット動作演算部28、ロボット50用の作業領域演算部29およびロボット制御部30が実現される例を示したが、これに限らず、作業者情報取得部、人体モデル演算部、向き演算部、可動域演算部、作業者用の作業領域演算部、ロボット情報取得部、ロボット動作演算部、ロボット用の作業領域演算部およびロボット制御部がそれぞれハードウェアで構成されていてもよい。
また、本実施形態では、加速度データおよび角速度データに基づいて、位置情報および姿勢情報を算出する例を示したが、これに限らず、速度データ、角加速度データ、圧力データおよび磁気データなどに基づいて、位置情報および姿勢情報を算出するようにしてもよい。すなわち、検出装置2が加速度データおよび角速度データを検出する例を示したが、これに限らず、検出装置は、加速度データ、角速度データ、速度データ、角加速度データ、圧力データおよび磁気データのうちの少なくとも1つを検出するように構成されていればよい。
また、本実施形態では、作業者情報取得部21が、加速度データおよび角速度データを取得し、その加速度データおよび角速度データを用いて位置情報および姿勢情報を算出する例を示したが、これに限らず、作業者情報取得部が、加速度データ、角速度データ、速度データ、角加速度データ、圧力データおよび磁気データのうちの少なくとも1つを取得し、その取得したデータを用いて位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方を算出するようにすればよい。
また、本実施形態では、人体モデル演算部22が位置情報および姿勢情報に基づいて作業者の人体モデルを演算する例を示したが、これに限らず、人体モデル演算部が位置情報または姿勢情報に基づいて作業者の人体モデルを演算するようにしてもよい。
また、本実施形態では、制御装置1に人体モデル演算部22が設けられるとともに、ツール装置60から人体モデルを入力可能に構成する例を示したが、これに限らず、人体モデル演算部22が設けられていれば、ツール装置60から人体モデルを入力できないようにしてもよいし、ツール装置60から人体モデルを入力可能であれば、人体モデル演算部22が設けられていなくてもよい。
また、本実施形態では、人体モデル記録部23が設けられる例を示したが、これに限らず、作業者の人体モデルを外部から入手可能であれば、人体モデル記録部が設けられていなくてもよい。
また、本実施形態では、向き演算部24が、作業者の位置情報および姿勢情報と人体モデルとに基づいて作業者の向き情報を演算する例を示したが、これに限らず、向き演算部が、作業者の位置情報または姿勢情報と人体モデルとに基づいて作業者の向き情報を演算するようにしてもよいし、人体モデルによらず、位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方に基づいて作業者の向き情報を演算するようにしてもよい。また、作業者の向き情報を取得する向き取得部が設けられていれば、向き演算部および作業者情報取得部が設けられていなくてもよい。
また、本実施形態では、向き演算部24が、作業者の胴体の向き情報と、作業者の頭部の向き情報とを演算する例を示したが、これに限らず、向き演算部が、作業者の胴体の向き情報のみを演算するようにしてもよい。
また、本実施形態では、可動域演算部25が設けられる例を示したが、これに限らず、可動域演算部が設けられていなくてもよい。この場合には、作業領域演算部が、作業者の向き情報および人体モデルに基づいて作業領域を推定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、作業領域演算部26が、可動域を作業領域であると推定する例を示したが、これに限らず、作業領域演算部が、可動域から予め設定された範囲分だけ広い領域を作業領域として推定するようにしてもよいし、可動域から予め設定された範囲分だけ狭い領域を作業領域として推定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、作業領域演算部26が、作業領域内における動作可能性が高い領域を推定する例を示したが、これに限らず、作業領域演算部が、作業領域内における動作可能性が高い領域を推定しないようにしてもよい。この場合には、ロボット制御部が、作業者の作業領域の外側でロボットを動作させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ロボット動作演算部28および作業領域演算部29が設けられる例を示したが、これに限らず、制御装置のROMにロボットの動作情報および作業領域が予め記録されている場合には、ロボット動作演算部および作業領域演算部が設けられていなくてもよい。この場合には、図3のフローチャートにおけるステップS7およびS8を省略することが可能である。
また、本実施形態では、制御装置1のROM12にロボット50の制御プログラムが記録されている例を示したが、これに限らず、制御装置のROMにロボットの制御プログラムが記録されていなくてもよい。すなわち、自律的に動作するロボットに対して、そのロボットが作業者の動作可能性が高い領域に進入するのを制御装置が禁止するようにしてもよい。この場合には、ロボットの各種情報から動作情報を演算するとともに、ロボットの作業領域を演算し、作業者の動作可能性が高い領域とロボットの作業領域とが干渉する場合にロボットに対して停止指示などを出力するようにすればよい。
また、本実施形態では、作業者の動作可能性が高い領域とロボット50の作業領域とが干渉する場合に、ロボット制御部30がロボット50を停止させる例を示したが、これに限らず、作業者の動作可能性が高い領域とロボットの作業領域とが干渉する場合に、作業者の動作可能性が高い領域の外側でロボットにその他の作業を行わせるようにしてもよい。
また、本実施形態では、開始ボタンが操作された場合に、協調動作が開始されたと判断する例を示したが、これに限らず、作業者が所定の区画に進入した場合に、協調動作が開始されたと判断するようにしてもよい。同様に、終了ボタンが操作された場合に、協調動作が終了されたと判断する例を示したが、これに限らず、作業者が所定の区画から退出した場合に、協調動作が終了されたと判断するようにしてもよい。
また、本実施形態のフローチャートでは、作業者の作業領域を演算した後に、ロボット50の作業領域を演算する例を示したが、これに限らず、作業者の作業領域とロボットの作業領域とを同時に演算してもよいし、ロボットの作業領域を演算した後に、作業者の作業領域を演算するようにしてもよい。すなわち、図3のフローチャートは、一例であってその手順に限定されるものではない。
本発明は、作業領域推定装置、制御装置、制御システム、作業領域推定方法およびプログラムに利用可能である。
1 制御装置(コンピュータ)
2 検出装置
12a プログラム
21 作業者情報取得部(状態取得部)
22 人体モデル演算部
23 人体モデル記録部
24 向き演算部(向き取得部)
25 可動域演算部
26 作業領域演算部
30 ロボット制御部(制御部)
40 作業領域推定部(作業領域推定装置)
50 ロボット(制御対象)
100 制御システム

Claims (15)

  1. 作業者が作業を行う領域を推定する作業領域推定装置であって、
    作業者の向き情報を取得する向き取得部と、
    前記向き情報と作業者の人体モデルとに基づいて、作業者の動作が予測される領域を演算する作業領域演算部とを備えることを特徴とする作業領域推定装置。
  2. 請求項1に記載の作業領域推定装置において、
    前記向き情報と前記人体モデルとに基づいて、作業者の可動域を演算する可動域演算部を備え、
    前記作業領域演算部は、前記可動域に基づいて作業者の動作が予測される領域を演算するように構成されていることを特徴とする作業領域推定装置。
  3. 請求項1または2に記載の作業領域推定装置において、
    前記向き情報は、作業者の胴体の向き情報と、作業者の頭部の向き情報とを含み、
    前記作業領域演算部は、前記胴体の向き情報と前記頭部の向き情報とに基づいて、作業者の動作が予測される領域内における動作可能性を重み付け評価するように構成されていることを特徴とする作業領域推定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の作業領域推定装置において、
    作業者の位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方を取得する状態取得部を備えることを特徴とする作業領域推定装置。
  5. 請求項4に記載の作業領域推定装置において、
    前記状態取得部は、加速度データ、角速度データ、速度データ、角加速度データ、圧力データおよび磁気データのうちの少なくとも1つを取得し、その取得したデータを用いて前記位置情報および前記姿勢情報の少なくともいずれか一方を算出するように構成されていることを特徴とする作業領域推定装置。
  6. 請求項4または5に記載の作業領域推定装置において、
    前記向き取得部は、前記位置情報および前記姿勢情報の少なくともいずれか一方と前記人体モデルとに基づいて、前記向き情報を演算するように構成されていることを特徴とする作業領域推定装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1つに記載の作業領域推定装置において、
    前記位置情報および前記姿勢情報の少なくともいずれか一方から前記人体モデルを演算する人体モデル演算部を備えることを特徴とする作業領域推定装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の作業領域推定装置において、
    前記人体モデルが記録された人体モデル記録部を備えることを特徴とする作業領域推定装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の作業領域推定装置と、
    制御対象を制御する制御部とを備えることを特徴とする制御装置。
  10. 請求項9に記載の制御装置において、
    前記制御部は、作業者の動作が予測される領域の外側で、前記制御対象を動作させるように構成されていることを特徴とする制御装置。
  11. 請求項9に記載の制御装置において、
    前記向き情報は、作業者の胴体の向き情報と、作業者の頭部の向き情報とを含み、
    前記作業領域演算部は、前記胴体の向き情報と前記頭部の向き情報とに基づいて、作業者の動作が予測される領域内における動作可能性を重み付け評価するように構成され、
    前記制御部は、前記動作可能性が所定値以上の領域の外側で、前記制御対象を動作させるように構成されていることを特徴とする制御装置。
  12. 請求項9〜11のいずれか1つに記載の制御装置と、
    作業者に装着される検出装置とを備えることを特徴とする制御システム。
  13. 請求項12に記載の制御システムにおいて、
    前記検出装置は、加速度データ、角速度データ、速度データ、角加速度データ、圧力データおよび磁気データのうちの少なくとも1つを検出するように構成され、
    前記作業領域推定装置は、作業者の位置情報および姿勢情報の少なくともいずれか一方を取得する状態取得部を含み、
    前記状態取得部は、前記検出装置の検出結果を取得し、その取得した検出結果を用いて前記位置情報および前記姿勢情報の少なくともいずれか一方を算出するように構成されていることを特徴とする制御システム。
  14. 作業者が作業を行う領域を推定する作業領域推定方法であって、
    作業者の向き情報を取得するステップと、
    前記向き情報と作業者の人体モデルとに基づいて、作業者の動作が予測される領域を演算するステップとを備えることを特徴とする作業領域推定方法。
  15. 請求項14に記載の作業領域推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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