JP2017143003A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極体の変形時における極板間の短絡を低減する蓄電素子を提供する。【解決手段】積層された正極板21及び負極板22を有する電極体20を備える蓄電素子100において、正極板21及び負極板22はそれぞれ、正極基材21a及び負極基材22aと、正極基材21a及び負極基材22a上に形成される正極活物質層21b及び負極活物質層22bと、正極基材21a上で正極活物質層21bと隣り合って形成される絶縁性の被覆層25とを有する。被覆層25は、積層された正極板21が変形を受ける変形部位21e1の正極基材21aに形成される。【選択図】図5

Description

本発明は、電極体を備える蓄電素子に関する。
リチウムイオン二次電池などの蓄電素子には、正極板と負極板とシート状のセパレータとが重ねられて形成される電極体を備えるものがある。例えば、特許文献1には、セパレータ、負極板、セパレータ、正極板の順番で重ね合わされて軸芯のまわりに巻回されている巻回電極群を電極体として備える二次電池が、記載されている。正極板は、正極金属箔の両面に正極活物質からなる正極合材層が形成された構成を有し、負極板は、負極金属箔の両面に負極活物質からなる負極合材層が形成された構成を有している。巻回電極群における軸芯に沿う方向に位置する2つの端部の一方の端部では、露出した正極金属箔によって正極箔積層部が形成され、他方の端部では、露出した負極金属箔によって負極箔積層部が形成されている。正極箔積層部は、正極端子の正極集電板の一対の集電接続片の間で狭持されるようにして集電接続片と接続される。負極箔積層部は、負極端子の負極集電板の一対の集電接続片の間で狭持されるようにして集電接続片と接続される。
特開2013−251123号公報
特許文献1では、正極集電板の一対の集電接続片は、正極箔積層部から巻回電極群の中央に向かう方向に沿って互いの間隔が狭くなる構成を有している。同様に、負極集電板の一対の集電接続片も、負極箔積層部から巻回電極群の中央に向かう方向に沿って互いの間隔が狭くなる構成を有している。このため、正極箔積層部と集電接続片との接続部分、及び負極箔積層部と集電接続片との接続部分では、巻回電極群は、その幅を狭くするような幅方向に絞られる変形を、受ける。また、正極箔積層部では、正極金属箔は、隣り合う正極金属箔との間に間隙を有して延在し、負極箔積層部では、負極金属箔は、隣り合う負極金属箔との間に間隙を有して延在している。このため、正極金属箔及び負極金属箔は、変形を受けやすい。よって、上記の変形部分では、正極金属箔又は負極金属箔が、それぞれに隣り合う負極板又は正極板に向かって変形して接触し、それにより互いの間にあるセパレータを破断して、負極板又は正極板と短絡する可能性がある。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、電極体の変形時における正極板及び負極板の短絡を低減する蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る蓄電素子は、積層された極板を有する電極体を備える蓄電素子であって、極板は、基材と、基材上に形成される活物質層と、基材上で活物質層と隣り合って形成される絶縁性の被覆層とを有し、被覆層は、積層された極板が変形を受ける変形部位の基材に形成される。
上述の構成において、被覆層は、変形を受ける極板の基材が異なる極板と接触する場合に互いの間に介在し基材と極板とが直接接触することを低減し得る。よって、電極体の変形時における極板間の短絡の低減が可能になる。
被覆層は、基材の端部に位置する活物質層の非形成部に形成されてもよい。上述の構成において、被覆層は、変形を受けやすい基材の端部に形成されるため、極板間の短絡を効果的に低減することができる。
被覆層は、極板のうちの正極板に形成され、正極板の被覆層は、極板のうちの正極板に隣り合う負極板の活物質層と対向する正極板の非形成部上の領域を覆ってもよい。上述の構成において、被覆層は、正極板に隣り合う負極板の活物質層と、正極板の活物質層の非形成部との短絡を低減する。これにより、正極板と負極板との短絡が効果的に低減し得る。
電極体は、極板を巻回して形成され、変形部位は、極板の湾曲部分に位置し、極板を密にする変形を受けてもよい。上述の構成において、被覆層は、極板の湾曲部分における極板を密にする変形を受ける部位での極板同士の短絡を低減する。
蓄電素子は、電極体に接続される少なくとも2つの接続部を有する集電部材をさらに備え、変形部位は、電極体が挿入される接続部同士の間の間隙の形状に対応する形状への変形を受けてもよい。さらに、上記間隙は、接続部間の距離が小さくなる間隙縮小部位を含み、変形部位は、間隙縮小部位に位置してもよい。上述の構成において、被覆層は、集電部材の接続部同士の間の間隙の形状に対応する変形を受ける部位での極板同士の短絡を低減する。よって、電極体と集電部材との接続に起因する極板同士の短絡が低減する。
本発明における蓄電素子によれば、電極体の変形時における極板間の短絡を低減することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る蓄電素子の外観を模式的に示す斜視図である。 図1の蓄電素子の分解斜視図である。 図2の電極体の一部を展開した斜視図である。 図3の電極体が正極集電体に接合された状態を示す電極体の側面図である。 図3の電極体の端部付近の拡大断面図であり、電極体の湾曲部分を通り且つ電極体の扁平な方向に略垂直な方向の断面を方向Vから見た図である。 図5の正極未塗工部が変形を受けたときの状態の一例を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、添付の図面における各図は、模式的な図であり、必ずしも厳密に図示されたものでない。さらに、各図において、同一又は同様な構成要素については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。他の「略」を伴った表現についても同様である。
[実施の形態]
実施の形態に係る蓄電素子100の構成を説明する。図1は、実施の形態に係る蓄電素子100の外観を模式的に示す斜視図である。図1に示されるように、蓄電素子100は、扁平な直方体状の外形を有している。蓄電素子100は、充放電可能な二次電池である。例えば、蓄電素子100は、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。しかしながら、蓄電素子100は、非水電解質二次電池に限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよく、キャパシタであってもよい。
図1及び図2を参照すると、蓄電素子100は、扁平な直方体状の容器10と、容器10の中に含まれる電極体20と、正極端子30及び負極端子40とを備えている。なお、図2は、図1の蓄電素子100の分解斜視図である。容器10は、有底角筒状の容器本体11と、容器本体11の細長い矩形形状の開口部11aを閉鎖可能である細長い矩形板状の蓋体12とを有している。容器本体11は、扁平な直方体状の外形を有している。蓋体12の外面12a上に、正極端子30及び負極端子40が配置されている。容器10の内部には、電極体20と共に電解液(本実施の形態では、非水電解液)などの電解質が封入されるが、当該電解質の図示は省略する。容器10に封入される電解質としては、蓄電素子100の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく様々なものを選択することができる。
容器本体11と蓋体12とは、溶接等の接合方法によって、互いの接合部を気密な状態にして固定される。これにより、容器10は、内部に密閉された空間を形成する。限定するものではないが、容器本体11及び蓋体12は、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の溶接可能な金属から作製され得る。
導電性を有する正極端子30及び負極端子40はそれぞれ、蓋体12を貫通して蓋体12の外面12aと反対側に延在し、上記反対側において、導電性を有する正極集電体50及び負極集電体60と接続される。正極集電体50及び負極集電体60はさらに、電極体20と接続される。ここで、正極集電体50は、集電部材の一例である。
上部絶縁部材31が、正極端子30と蓋体12との間に設けられ、これらを互いに電気的に絶縁し、下部絶縁部材32が、蓋体12と正極集電体50との間に設けられ、これらを互いに電気的に絶縁する。上部絶縁部材41が、負極端子40と蓋体12との間に設けられ、これらを互いに電気的に絶縁し、下部絶縁部材42が、蓋体12と負極集電体60との間に設けられ、これらを互いに電気的に絶縁する。絶縁部材31、32、41及び42はいずれも、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料から形成され、例えば、パッキン、ガスケット等によって構成される。電極体20は、正極集電体50及び負極集電体60を介して、蓋体12から吊り下げられるように設けられる。そして、電極体20は、正極集電体50及び負極集電体60と共に、容器本体11に収容される。電極体20と容器本体11との間を電気的に絶縁するために、電極体20が絶縁フィルムなどで覆われる場合もある。電極体20と容器本体11との間に、スペーサ等の緩衝材が設けられる場合もある。
図2及び図3を参照して、電極体20の構成を説明する。なお、図3は、図2の電極体20の一部を展開した斜視図である。電極体20は、電気を蓄積可能な発電要素である。電極体20は、長尺な矩形帯状の平面形状をしたシート状の正極板21と、長尺な矩形帯状の平面形状をしたシート状の負極板22と、長尺な矩形帯状の平面形状をしたシート状の2つのセパレータ23及び24とを、層状に重ねるように含んでいる。ここで、正極板21及び負極板22は、極板の一例である。
そして、電極体20は、第一セパレータ23、負極板22、第二セパレータ24及び正極板21がこの順で層状に重ね合わせられ、巻回軸Aを中心に巻回方向Bで一緒に渦巻き状に多重に巻回されることによって、形成される。巻回軸Aは、図2及び図3において一点鎖線で示される仮想の軸であり、電極体20は、巻回軸Aに関して略対称な構成を有している。限定されるものではないが、本実施の形態では、電極体20は、巻回軸Aに垂直な断面が扁平な長円形状である扁平な外形を有している。しかしながら、電極体20の断面形状は、長円形以外であってもよく、円形、楕円形、矩形、その他の多角形であってもよい。
正極板21は、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属からなる長尺な矩形帯状の金属箔である正極基材21aと、正極基材21aの両側の幅広な主面上の略全体に塗工等の方法で積層された正極活物質層21b(図3において斜線表示)とを含む。負極板22は、銅、銅合金等の金属からなる長尺な矩形帯状の金属箔である負極基材22aと、負極基材22aの両側の幅広な主面上の略全体に塗工等の方法で積層された負極活物質層22b(図3において斜線表示)とを含む。正極活物質層21bに用いられる正極活物質又は負極活物質層22bに用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質又は負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。なお、本実施の形態では、正極活物質層21b及び負極活物質層22bはそれぞれ、正極基材21a及び負極基材22aの両側の主面上に形成されているが、片側の主面上のみに形成されてもよい。セパレータ23及び24はいずれも、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料からなる微多孔性のシートである。ここで、正極基材21a及び負極基材22aは、極板の基材の一例であり、正極活物質層21b及び負極活物質層22bは、極板の活物質層の一例である。
正極板21の長手方向に沿った2つの縁21c及び21dのうちの一方の縁21cの近傍の帯状領域では、正極基材21aのいずれの主面にも、正極活物質層21bが積層されていない。上記帯状領域を形成する正極板21の縁部分を正極未塗工部21eと呼ぶ。正極未塗工部21eは、露出した正極基材21aによって形成されており、正極板21の集電領域を形成している。さらに、正極未塗工部21eと正極活物質層21bとの境界、つまり、正極未塗工部21e側の正極活物質層21bの端縁21ba上では、正極未塗工部21e及び正極活物質層21bを部分的に覆う被覆層25が形成されている。被覆層25は、電気的な絶縁性を有している。被覆層25は、端縁21baに沿って帯状に延在し、端縁21baと端縁21baの両側の正極活物質層21b及び正極未塗工部21eを覆う。被覆層25は、正極基材21aの両側の主面上の正極活物質層21bの端縁21ba上に形成されている。被覆層25の詳細な構成は、後述する。ここで、正極未塗工部21eは、活物質層の非形成部の一例である。
負極板22の長手方向に沿った2つの縁22c及び22dのうちの一方の縁22dの近傍の帯状領域では、負極基材22aのいずれの主面にも、負極活物質層22bが積層されていない。上記帯状領域を形成する負極板22の縁部分を負極未塗工部22eと呼ぶ。負極未塗工部22eは、露出した負極基材22aによって形成されており、負極板22の集電領域を形成している。
正極板21と負極板22とは、巻回のために、それぞれの長手方向を同方向にして、重ねられる。このとき、正極未塗工部21eと負極未塗工部22eとは、正極板21及び負極板22の重なり部分を挟んで互いに反対側に位置する。巻回軸Aに沿う方向である巻回軸A方向において、正極未塗工部21eの縁を構成する縁21cは、縁21cと上記重なり部分の同じ側に位置する負極板22の縁22cよりも突出する。負極未塗工部22eの縁を構成する縁22dは、縁22dと上記重なり部分の同じ側に位置する正極板21の縁21dよりも突出する。
セパレータ23及び24が、1つの負極板22の両側の平坦な主面上にそれぞれ設けられる。第一セパレータ23は、巻回時に負極板22に外側で隣り合うように配置され、第二セパレータ24は、巻回時に負極板22に内側で隣り合うように配置される。そして、負極未塗工部22eを除く負極板22全体が、セパレータ23及び24によって覆われる。このとき、負極未塗工部22eが、セパレータ23及び24の間を通ってセパレータ23及び24よりも突出する。
さらに、1つの正極板21が、巻回時に負極板22に内側で隣り合う第二セパレータ24のさらに内側に位置するように、第二セパレータ24上に重ねて設けられる。このとき、正極未塗工部21eを除く正極板21全体が、負極板22並びにセパレータ23及び24によって覆われており、負極板22に面している。そして、正極未塗工部21eが、2つのセパレータ23及び24よりも突出している。
上述のように積層された1つの正極板21と1つの負極板22と2つのセパレータ23及び24とが重ね合わされた状態で、巻回軸Aを中心に、巻回方向Bで渦巻き状に巻回され、それにより、電極体20が形成される。巻回後の電極体20では、積層された正極未塗工部21eの縁21cが、面状に並び、電極体20の端部20aを形成している。また、積層された負極未塗工部22eの縁22dが、面状に並び、電極体20の端部20bを形成している。端部20a及び20bは、巻回軸Aに略垂直に延在している。
さらに、巻回後の電極体20では、積層された正極板21、負極板22並びにセパレータ23及び24が、巻回方向Bに沿って延在する壁状体を形成している。具体的には、壁状体は、巻回軸Aを挟んで対向して位置し且つ幅広で平坦である2つの平坦壁状部20c及び20dと、巻回軸Aを挟んで対向して位置し且つ半円状に湾曲した2つの湾曲壁状部20e及び20fとから構成されている。平坦壁状部20c及び20dは、互いに略平行に延在している。湾曲壁状部20e及び20fはそれぞれ、平坦壁状部20cと平坦壁状部20dとを互いに両端で連結する。ここで、正極未塗工部21eにおける湾曲壁状部20eは、極板の湾曲部分の一例である。
図2〜図4を参照すると、電極体20の端部20aでは、平坦壁状部20cの複数層の正極未塗工部21eと、平坦壁状部20dの複数層の正極未塗工部21eとが、平坦壁状部20c及び20dの延在方向と略垂直な方向に分けられる。さらに、2つに分けられた平坦壁状部20c及び20dの正極未塗工部21eがそれぞれ、集束され、集束部21fa及び21fbを形成する。集束部21fa及び21fbの正極未塗工部21eは、正極集電体50と接続される。なお、図4は、図3の電極体20が正極集電体50に接合された状態を示す電極体20の側面図であり、端部20a側から電極体20を見た図である。
正極集電体50は、1つの矩形板状の第一接続部50aと、第一接続部50aから延びる2つの細長の板状の第二接続部50bとを一体に有する。正極集電体50は、電極体20の正極板21の正極基材21aと同様の材料から形成され得る。第二接続部50bはそれぞれ、第一接続部50a付近において、その板面の向きを変えるように第二接続部50bの長手方向の軸周りに捩じられている。2つの第二接続部50bは、第一接続部50aから捩れ部分までの近位部分50baでは、第一接続部50aに向かうに従って互いの間隔を狭くするように延在する。2つの第二接続部50bは、捩れ部分から第一接続部50aと反対側の遠位部分50bbでは、互いに略平行に直線的に延在する。2つの第二接続部50bの間に形成される間隙Gは、近位部分50baの位置に、2つの第二接続部50bの間の距離を第一接続部50aに向かって縮小する先細の両テーパー形状の間隙縮小部位Gaを含む。
第一接続部50aは、蓋体12を貫通して延在する正極端子30の軸部30aと、かしめ接合、溶接等の種々の接続方法で接続される。第二接続部50bはそれぞれ、互いに略平行で直線的な遠位部分50bbにおいて、遠位部分50bbの間で電極体20の正極未塗工部21eを挟むようにして、正極未塗工部21eの集束部21fa及び21fbと接続される。遠位部分50bbはそれぞれ、当て板51と共に集束部21fa及び21fbを挟み込み、超音波溶接、抵抗溶接などの溶接によって、当て板51と接合される。これにより、遠位部分50bb、当て板51及び正極未塗工部21eが共に接合される。当て板51は、遠位部分50bbと集束部21fa又は21fbとを共に外方の両側から挟むクリップでもよい。
平坦壁状部20cから平坦壁状部20dに向かう方向での幅に関して、2つの第二接続部50bの遠位部分50bbの間の幅である間隙Gの幅B1は、電極体20の幅B2よりも小さい。さらに、第二接続部50bはそれぞれ、平坦壁状部20c及び20dの外面よりも電極体20の中心側つまり巻回軸A側に位置している。さらに、電極体20は、湾曲壁状部20eから平坦壁状部20c及び20dの一部にわたる正極未塗工部21eを、間隙G内に位置させて、2つの第二接続部50bと接合される。ここで、正極集電体50の第二接続部50bは、集電部材の接続部の一例である。
このため、間隙G内に位置する湾曲壁状部20eから平坦壁状部20c及び20dにわたって、正極未塗工部21eの幅B2が、間隙Gの幅B1内に収まるように狭められる。さらに、正極未塗工部21eにおける湾曲壁状部20e及びその近傍の部位である変形部位21e1が、両テーパー形状の間隙縮小部位Ga内に収まるような楔形状を有するように、変形を受ける。つまり、正極未塗工部21eの変形部位21e1が、平坦壁状部20c及び平坦壁状部20dそれぞれの外方から平坦壁状部20c及び20dの内方に向かう方向である電極体20の中央に向かう方向の押圧を受けて、先細にする傾斜を伴って幅方向に絞られる。これにより、変形を受ける変形部位21e1の正極未塗工部21eは、湾曲壁状部20eの幅方向中央に寄せ集められ、隣り合う正極未塗工部21eと密な状態となる。
また、電極体20の端部20bでは、平坦壁状部20cの複数層の負極未塗工部22eと、平坦壁状部20dの複数層の負極未塗工部22eとが、平坦壁状部20c及び20dの延在方向と略垂直な方向に分けられて集束される。集束された負極未塗工部22eは、負極集電体60と接続される。
負極集電体60も、正極集電体50と同様の構成を有している。負極集電体60は、1つの矩形板状の第一接続部60aと、第一接続部60aから延びる2つの細長の板状の第二接続部60bとを一体に有する。負極集電体60は、電極体20の負極板22の負極基材22aと同様の材料から形成され得る。第二接続部60bはそれぞれ、第一接続部60a付近で捩じられている。2つの第二接続部60bは、第一接続部60aから捩れ部分までの近位部分で第一接続部60aに向かうに従って互いの間隔を狭くし、捩れ部分から第一接続部60aと反対側の遠位部分で互いに略平行に直線的に延在する。
第一接続部60aは、蓋体12を貫通して延在する負極端子40の軸部40aと、かしめ接合、溶接等の種々の接続方法で接続される。第二接続部60bはそれぞれ、第二接続部60bの間で電極体20の負極未塗工部22eを挟むようにして、集束された負極未塗工部22eと接続される。第二接続部60bは、当て板61と共に集束された負極未塗工部22eを挟み込み、溶接によって当て板61と接合される。これにより、第二接続部60b、当て板61及び負極未塗工部22eが共に接合される。当て板61は、第二接続部60bと負極未塗工部22eとを共に外方の両側から挟むクリップでもよい。
このとき、電極体20は、湾曲壁状部20eから平坦壁状部20c及び20dの一部にわたる負極未塗工部22eを、2つの第二接続部60bの間の間隙内に位置させて、第二接続部60bと接合される。また、湾曲壁状部20e及びその近傍の負極未塗工部22eが、間隙内で第二接続部60bが形成する両テーパー形状の間隙縮小部位内に収まる形状を有するように、平坦壁状部20c及び平坦壁状部20dそれぞれの外方から電極体20の中央に向かう方向の押圧を受けて、楔状に幅方向に絞られる。
上述のように、正極集電体50及び負極集電体60それぞれを介して正極端子30及び負極端子40と電気的及び物理的に接続された電極体20は、その巻回軸Aを蓋体12に沿う方向にして蓋体12に固定される。上述のような電極体20は、縦巻き型の電極体と呼ばれる。
次に、図5及び図6を参照して、被覆層25及びその周辺の構成を説明する。図5には、図3の電極体20の端部20a及び20b付近の拡大断面図が示されており、この断面図は、電極体20の湾曲部分である湾曲壁状部20eを通り且つ電極体20の扁平な方向に略垂直な方向の断面を方向Vから見た図である。図6は、図5の正極未塗工部21eが変形を受けたときの状態の一例を示す断面図である。
端部20aでは、負極板22の負極活物質層22bは、端部20bから端部20aに向かう方向D1での負極基材22aの縁にまで延在している。負極基材22aの上記縁は、負極板22の縁22cを構成している。方向D1での負極活物質層22bの縁端と負極基材22aの縁22cとは、略面一になるが、負極基材22aの縁22cが、負極活物質層22bの縁端よりも突出してしてもよい。
負極活物質層22bは、負極基材22aの幅広の主面に沿って延在する幅広の主面22bcと、主面22bcの端から縁22cへ向かって延在する傾斜面22bbとを形成する。傾斜面22bbは、方向D1に沿って負極活物質層22bにおける負極基材22aと垂直な方向の厚さを減少させるように、負極基材22aの主面に対して傾斜している。負極活物質層22bの主面22bcは、負極活物質層22bの厚さを略一定に維持するように延在し、負極活物質層22bと隣り合うセパレータ23又は24と接触する。
セパレータ23及び24は、方向D1で負極基材22aの縁22cよりも突出している。正極板21の正極基材21aは、方向D1でセパレータ23及び24よりも突出している。方向D1での正極板21の縁は、正極板21の縁21cを構成している。正極基材21a上における正極活物質層21bの端縁21baは、方向D1で負極基材22aの縁22cよりも後退している。端縁21baから縁21cにわたって正極未塗工部21eが形成される。
正極活物質層21bは、正極基材21aの幅広の主面に沿って延在する幅広の主面21bcと、主面21bcの端から端縁21baにまで延在する傾斜面21bbとを形成する。傾斜面21bbは方向D1に沿って正極活物質層21bの厚さを減少させるように、正極基材21aの主面に対して傾斜している。正極活物質層21bの主面21bcは、正極活物質層21bの厚さを略一定に維持するように延在し、正極活物質層21bと隣り合うセパレータ23又は24と接触する。正極活物質層21bの傾斜面21bbは、セパレータ23又は24と正極基材21aつまり正極未塗工部21eとの間に位置する。
正極基材21aの2つの主面のそれぞれの一部を形成する正極未塗工部21eの表面21ea及び21ebのうちの表面21eaは、正極未塗工部21eを有する正極板21と隣り合う第一セパレータ23側の表面であり、表面21ebは、正極未塗工部21eを有する正極板21と隣り合う第二セパレータ24側の表面である。表面21ea及び21ebそれぞれの上には、電気的な絶縁性を有する被覆層25が形成されている。被覆層25は、表面21ea上では、表面21eaから正極活物質層21bの端縁21ba及び傾斜面21bbにわたって延在している。被覆層25は、表面21eb上では、表面21ebから正極活物質層21bの端縁21ba及び傾斜面21bbにわたって延在している。被覆層25は、正極活物質層21bの厚さ以下の厚さを有して形成される。
表面21ea上において、被覆層25は、第一セパレータ23を介して表面21eaと隣り合う負極板22における負極活物質層22bの主面22bc及び傾斜面22bbと対向する表面21ea上の領域と、傾斜面21bbとを少なくとも覆うように形成される。このとき、被覆層25は、主面22bc及び傾斜面22bbと対向する表面21ea上の領域の全体を覆ってもよく、一部を覆ってもよい。さらに、被覆層25は、傾斜面21bbの全体を覆ってもよく、一部を覆ってもよい。
さらにまた、表面21ea上の被覆層25は、上記負極板22の負極活物質層22b及び負極基材22aつまり負極板22と対向する表面21ea上の領域と、傾斜面21bbとを少なくとも覆うように形成されてもよい。
また、表面21ea上の被覆層25は、図6に示すように、正極未塗工部21eが、第二セパレータ24に向かって端縁21ba又はその近傍で屈曲した場合でも、第一セパレータ23に向かって端縁21ba又はその近傍で屈曲した場合でも、負極活物質層22bに正極未塗工部21eを接触させることなく被覆層25のみが接触し得るように、端縁21baから縁21cに向かって延在することが、より望ましい。
正極未塗工部21eが、端縁21ba又はその近傍以外の部分でも屈曲し、第一セパレータ23を介して隣り合う負極板22における縁22c及び傾斜面22bbの全体を覆う場合に、表面21ea上の被覆層25も、縁22c及び傾斜面22bbの全体を覆って延在するように形成されてもよい。上述の場合、表面21ea上の被覆層25は、上記縁22c及び傾斜面22bbを有する負極板22に第二セパレータ24を介して隣り合う正極板21を覆うようにまで延在しても延在しなくてもよい。
また、表面21eb上に形成される被覆層25は、表面21ea上に形成される被覆層25と同様の構成を有する。
上述のような被覆層25は、正極未塗工部21eが変形した場合に正極未塗工部21eと負極板22とが直接接触し短絡することを妨げる。そして、電極体20の正極未塗工部21eが変形部位21e1において、正極集電体50の第二接続部50bへの接続のために幅方向に絞られる絞り変形を受ける場合でも、被覆層25は、正極未塗工部21eと負極板22とが短絡することを妨げ得る。正極未塗工部21eが変形した場合の正極未塗工部21eと負極板22との直接接触を妨げ得る被覆層25は、正極板21における正極活物質層21bの端縁21baの全長にわたって形成されてもよく、正極未塗工部21eが変形を受ける部位の端縁21baのみに形成されてもよい。
また、端部20bでは、正極板21の正極活物質層21bは、端部20aから端部20bに向かう方向D2での正極基材21aの縁にまで延在している。正極基材21aの上記縁は、正極板21の縁21dを構成している。負極板22の負極活物質層22bは、方向D2で正極基材21a及び正極活物質層21bよりも突出している。セパレータ23及び24は、方向D2で負極活物質層22bよりも突出している。負極基材22aは、方向D2でセパレータ23及び24よりも突出している。上述のような負極活物質層22bから突出する負極基材22aによって構成される負極未塗工部22eの全体は、方向D2で正極板21よりも突出した位置に位置するため、負極未塗工部22eは、屈曲しても正極板21と接触しない。このため、端部20bでは、被覆層25は設けられなくてもよい。
また、本実施の形態では、被覆層25は、以下に説明する材料によって構成され得る。そして、このような被覆層25は、電気的な絶縁性を有すると共に、可撓性を有する。さらに、被覆層25は、正極板21の正極基材21a及び正極活物質層21b、並びに負極板22の負極基材22a及び負極活物質層22bよりも可撓性及び弾性を有する。このような被覆層25は、クッション性を有するため、セパレータ23又は24を介して負極活物質層22bと接触する場合、セパレータ23又は24へ与える損傷を低減する。
被覆層25の形成材料は、バインダと粒子とを含有する。具体的には、被覆層25の形成材料は、複数の粒子及びバインダを約90:10等の比率で含有し得る。粒子の平均粒子径は、0.1〜1μmが好ましい。粒子は、例えば無機粒子である。この無機粒子としては、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄、バリウムチタン酸化物、アルミナ−シリカ複合酸化物等の酸化物、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の窒化物、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウム等の難溶性イオン結晶、シリコン、ダイヤモンド等の共有結合性結晶、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレイ、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ベーマイト、アパタイト、ムライト、スピネル、オリビン等、又は、これらの少なくとも1つを含む化合物等が挙げられる。また、上記の無機粒子は、SnO、スズ−インジウム酸化物(ITO)等の酸化物、カーボンブラック、グラファイト等の炭素質材料等の導電性粒子の表面を、電気的絶縁性を有する材料(例えば、上記の電気絶縁性の無機粒子を構成する材料)で表面処理することで、電気的絶縁性を持たせた粒子であってもよい。なお、粒子は、有機系の粒子であってもよい。
バインダは、水系又は非水系のバインダである。水系バインダは、水に分散又は溶解するバインダである。水系バインダとしては、20℃において、水100質量部に対して1質量部以上溶解する水溶性バインダ(水に溶解する水系バインダ)が好ましい。例えば、水系バインダとしては、ポリエチレンオキサイド(ポリエチレングリコール)、ポリプロピレンオキサイド(ポリプロピレングリコール)、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリオレフィン、ニトリル−ブタジエンゴム、セルロースからなる群より選択された少なくとも1種が好ましく、ポリエチレンオキサイド(ポリエチレングリコール)、ポリプロピレンオキサイド(ポリプロピレングリコール)、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸からなる群より選択された少なくとも1種の水溶性バインダがより好ましい。
非水系バインダは、水系バインダよりも水溶性が低いバインダ(溶剤系バインダ)である。非水系バインダとしては、20℃において、水100質量部に対して1質量部未満溶解するものが好ましい。例えば、非水系バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、エチレンとビニルアルコールとの共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、セルロースとキトサンピロリドンカルボン酸塩との架橋重合体、キチン又はキトサンの誘導体などが挙げられる。キトサンの誘導体としては、キトサンをグリセリル化した高分子化合物、キトサンの架橋体などが挙げられる。
上述したように、本実施の形態に係る蓄電素子100は、積層された正極板21及び負極板22を有する電極体20を備える。正極板21及び負極板22はそれぞれ、正極基材21a及び負極基材22aと、正極基材21a及び負極基材22a上に形成される正極活物質層21b及び負極活物質層22bと、正極基材21a上で正極活物質層21bと隣り合って形成される絶縁性の被覆層25とを有する。被覆層25は、積層された正極板21が変形を受ける変形部位21e1の正極基材21aに形成される。上述の構成において、被覆層25は、変形を受ける正極板21の正極基材21aが負極板22と接触する場合に互いの間に介在し、正極基材21aと負極板22とが直接接触することを低減し得る。よって、電極体20の変形時における正極板21及び負極板22の間の短絡の低減が可能になる。
実施の形態に係る蓄電素子100において、被覆層25は、正極基材21aの端部に位置する正極活物質層21bの非形成部である正極未塗工部21eに形成される。上述の構成において、被覆層25は、変形を受けやすい正極基材21aの端部の正極未塗工部21eに形成されるため、正極板21及び負極板22の間の短絡を効果的に低減することができる。
実施の形態に係る蓄電素子100において、正極板21の被覆層25は、この正極板21に隣り合う負極板22の負極活物質層22bと対向する正極未塗工部21e上の領域を覆う。上述の構成において、被覆層25は、正極板21に隣り合う負極板22の負極活物質層22bと、正極板21の正極未塗工部21eとの短絡を低減する。これにより、正極板21と負極板22との短絡が効果的に低減し得る。
実施の形態に係る蓄電素子100において、電極体20は、正極板21及び負極板22を巻回して形成され、電極体20における変形部位21e1は、正極板21の湾曲部分に位置し、正極板21を密にする変形を受ける。上述の構成において、被覆層25は、正極板21の湾曲部分における正極板21を密にする変形を受ける部位での正極板21と負極板22との短絡を低減する。
実施の形態に係る蓄電素子100は、電極体20に接続される2つの第二接続部50bを有する正極集電体50を備える。電極体20における変形部位21e1は、電極体20が挿入される第二接続部50b同士の間の間隙Gの形状に対応する形状への変形を受ける。さらに、間隙Gは、第二接続部50b間の距離が小さくなる間隙縮小部位Gaを含み、電極体20における変形部位21e1は、間隙縮小部位Gaに位置する。上述の構成において、被覆層25は、正極集電体50の第二接続部50b同士の間の間隙Gの形状に対応する変形、つまり縮小する間隙の形状に対応する変形を受ける変形部位21e1での正極板21と負極板22との短絡を低減する。よって、電極体20と正極集電体50との接続に起因する正極板21と負極板22との短絡が低減する。
[その他の変形例]
以上、本発明の実施の形態係る蓄電素子について説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
実施の形態に係る蓄電素子100では、被覆層25は、電極体20の湾曲壁状部20e及びその近傍の正極未塗工部21eに形成されていたが、これに限定されるものでない。被覆層25は、電極体20における変形を受け得る部位の正極未塗工部21eに形成されてもよく、電極体20における変形を受け得る部位の負極未塗工部22eに形成されてもよい。さらに、電極体20における変形を受け得る部位において、被覆層25は、正極板21の正極基材21aのおける正極未塗工部21eと異なる正極活物質層21bの非形成部又は負極板22の負極基材22aのおける負極未塗工部22eと異なる負極活物質層22bの非形成部に形成されてもよい。
実施の形態に係る蓄電素子100では、被覆層25が形成される電極体20の正極未塗工部21eの変形部位21e1は、楔形状を形成するような変形を受けていたが、変形部位21e1はいかなる形状を形成するような変形を受けてもよい。例えば、変形部位21e1への変形は、正極未塗工部21eの間隔を密にするような変形であってよい。
実施の形態に係る蓄電素子100では、電極体20は、帯状の正極未塗工部21e及び負極未塗工部22eがそれぞれ正極集電体50及び負極集電体60に接続される構成であったが、これに限定されるものでない。電極体は、正極未塗工部及び負極未塗工部の位置に、正極基材及び負極基材から一体的に突出し且つ正極活物質層及び負極活物質層が形成されていないタブを有する構成であってもよい。そして、正極集電体50及び負極集電体60が、タブに接続されてよい。このとき、被覆層25は、タブの根元部分における正極活物質層又は負極活物質層の端縁に形成されてもよい。
実施の形態に係る蓄電素子100では、正極集電体50及び負極集電体60はそれぞれ、電極体20と接続される2つの第二接続部50b及び60bを有していたが、3つ以上の第二接続部を有してもよい。
実施の形態に係る蓄電素子100では、積層された電極体は、重ねられた正極板、負極板及びセパレータを巻回して形成される巻回型の電極体20であったが、これに限定されるものでない。積層された電極体は、多数の正極板、負極板及びセパレータを重ねて形成されるスタック型の電極体であってもよく、重ねた一組の、又は、二組以上の、正極板、負極板及びセパレータを複数回折り曲げて形成されるZ型の電極体であってもよい。
実施の形態に係る蓄電素子100は、1つの電極体20を備えていた。しかしながら、蓄電素子は、2つ以上の電極体を備えるものであってもよい。
実施の形態に係る蓄電素子100は、縦巻き型の電極体20を備える蓄電素子であったが、電極体の巻回軸A方向の端部を容器10の蓋体12に対向させる向きで電極体が配置される横巻き型の電極体を備える蓄電素子であってもよい。
また、実施の形態及び変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。また、本発明は、上述のような蓄電素子として実現することができるだけでなく、1つ以上の蓄電素子を備える蓄電装置においても実現することができる。例えば、本発明は、複数の蓄電素子100を備える蓄電装置として実現することができる。蓄電装置は、並べて配置された複数の蓄電ユニットを備え、各蓄電ユニットは、例えば一列に並べられ且つ互いに電気的に接続された複数の蓄電素子100によって、構成される。上述の構成によって、複数の蓄電素子100が、1ユニットとして使用され、蓄電装置に必要な電気容量、蓄電装置の形状及び寸法等に対応して、蓄電ユニットの数量及び配列が選択され得る。複数の蓄電素子100を備え且つ高出力である蓄電装置は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の自動車用電源として搭載することもできる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子、蓄電ユニット、蓄電装置等に適用できる。
20 電極体
21 正極板
21a 正極基材(基材)
21b 正極活物質層(活物質層)
21e 正極未塗工部(活物質層の非形成部)
21e1 変形部位
22 負極板
22a 負極基材(基材)
22b 負極活物質層(活物質層)
25 被覆層
50 正極集電体(集電部材)
50b 第二接続部
100 蓄電素子
G 間隙
Ga 間隙縮小部位

Claims (6)

  1. 積層された極板を有する電極体を備える蓄電素子であって、
    前記極板は、基材と、前記基材上に形成される活物質層と絶縁性の被覆層とを有し、
    前記被覆層は、積層された前記極板が変形を受ける変形部位の前記基材に形成される
    蓄電素子。
  2. 前記被覆層は、前記基材の端部に位置する前記活物質層の非形成部に形成される
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記被覆層は、前記極板のうちの正極板に形成され、
    前記正極板の前記被覆層は、
    前記極板のうちの前記正極板に隣り合う負極板の前記活物質層と対向する前記正極板の前記非形成部上の領域を覆う
    請求項2に記載の蓄電素子。
  4. 前記電極体は、前記極板を巻回して形成され、
    前記変形部位は、前記極板の湾曲部分に位置し、前記極板を密にする変形を受ける
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電素子。
  5. 前記電極体に接続される少なくとも2つの接続部を有する集電部材をさらに備え、
    前記変形部位は、前記電極体が挿入される前記接続部同士の間の間隙の形状に対応する形状への変形を受ける
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓄電素子。
  6. 前記間隙は、前記接続部間の距離が小さくなる間隙縮小部位を含み、
    前記変形部位は、前記間隙縮小部位に位置する
    請求項5に記載の蓄電素子。
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