JP2017142901A - コネクタ - Google Patents

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愛次 平山
Aiji Hirayama
愛次 平山
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Abstract

【課題】電線に衝撃的な引っ張り力が作用した場合にも電線の端末を端子金具から外れることなく接続状態に保持する機能、すなわち耐衝撃機能を高める。
【解決手段】前後方向に長いキャビティ33が形成されたハウジング30と、電線10の端末に接続されキャビティ33に対し後方から挿入される端子金具20と、端子金具20を抜け止めする係止部材36,50と、が具備されたコネクタC1において、キャビティ33の後端部には、端子金具20から引き出された電線10を同電線10の軸線と交差する方向に押圧して屈曲させる弾性材からなる押圧部66を備えた緩衝部材60が装着されている。
【選択図】図4

Description

本明細書によって開示される技術は、ハウジングに端子金具が収容されたコネクタに関する。
従来この種のコネクタの一例として、特開2002−352892号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。このコネクタは、ハウジングに形成されたキャビティ内に、電線の端末に圧着により接続された端子金具が挿入され、ランスとリテーナとにより二重に係止されて端子金具の抜け止めが図られている。また、キャビティの後端部に電線保持部材を装着することにより、端子金具から引き出された電線を押さえて屈曲させ、同屈曲部分において電線に作用した引っ張り力を低減させることで、端子金具の保持力をさらに高めるようにしている。
特開2002−352892号公報
上記構造のコネクタでは、端子金具の抜け止めについては十分に有効であると言えるが、例えばハウジングから引き出された電線に対し、衝撃的なすなわち急激に大きな引っ張り力が作用した場合には、端子金具がランスとリテーナにより強固に係止されているが故に、端子金具における電線の端末の圧着部分に過大な荷重が作用し、電線が圧着部分から引き抜かれることが懸念される。上記のように、電線保持部材を設けて電線の引っ張り力の低減が図られてはいるものの、低減効果は主に電線と電線保持部材の摩擦係合に依るものであるため、特に衝撃的な引っ張り力が作用したときには引っ張り力の低減効果が十分には得られず、結果、電線が端子金具から引き抜かれる事態を招くおそれがあった。なお、このような事象の発生は、特に径の小さい電線いわゆる細物電線が適用されている場合に顕著である。
本明細書によって開示される技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、電線に衝撃的な引っ張り力が作用した場合にも電線の端末を端子金具から外れることなく接続状態に保持する機能、すなわち耐衝撃機能を高めるところにある。
本明細書によって開示される技術は、前後方向に長いキャビティが形成されたハウジングと、電線の端末に接続され前記キャビティに対し後方から挿入される端子金具と、前記端子金具を抜け止めする係止部材と、が具備されたコネクタにおいて、前記キャビティの後端部には、前記端子金具から引き出された前記電線を同電線の軸線と交差する方向に押圧して屈曲させる弾性材からなる押圧部を備えた緩衝部材が装着されている構成である。
緩衝部材が装着されると、緩衝部材に備えられた押圧部が端子金具から引き出された電線を軸線と交差する方向に押圧して屈曲させた状態となる。ハウジングから後方に引き出された電線に衝撃的な引っ張り力が作用すると、電線は押圧部を弾性力に抗して変位させつつ真っ直ぐな姿勢となって引っ張られる。このように押圧部を弾性力に抗して変位させつつ電線が真っ直ぐに引っ張られる過程では、引っ張り力に係る仕事(エネルギ消費)が発生し、その分引っ張り力が吸収されることとなって、端子金具における電線の端末の接続部分に作用する引っ張り力が低減し、電線の端末が引き抜かれることが抑制される。すなわち、耐衝撃機能が高められる。
また、以下のような構成としてもよい。
前記緩衝部材が、前記押圧部が前記キャビティの外部に退避した仮係止位置と、前記押圧部が前記電線を押圧可能に前記キャビティの内部に進出した本係止位置との間で移動可能に設けられ、かつ、前記緩衝部材に設けられた被係止部が、前記ハウジングに設けられた仮係止部または本係止部に係止することにより、前記緩衝部材が前記仮係止位置または前記本係止位置に保持される。
この構成によれば、初めに緩衝部材を仮係止位置に保持しておくと、端子金具及び電線は、押圧部と干渉することなくキャビティ内に挿入され、端子金具がキャビティ内に正規に挿入されて係止部材で抜け止めされたら、緩衝部材を本係止位置に移動させて保持すると、押圧部がキャビティ内に進出して端子金具から引き出された電線を押圧して屈曲させる。
特に緩衝部材をハウジングに対して仮係止位置に仮組みできるようにしたから、端子金具の挿入から緩衝部材の装着に到るコネクタの組み立て作業を能率良く行うことができる。
前記押圧部が、前記緩衝部材の移動方向と直交する方向において前記キャビティを横切る形態で片持ち状に形成されている。
この構成によれば、緩衝部材が装着されることに伴い、片持ち状の押圧部が端子金具から引き出された電線を押圧して屈曲させ、電線に衝撃的な引っ張り力が作用した場合は、電線は片持ち状の押圧部を弾性的に撓み変位させつつ真っ直ぐな姿勢となって引っ張られる。緩衝部材の構造が簡単に纏められる。
前記係止部材が、前記ハウジングに対して前記端子金具の挿入方向と交差する方向に移動可能に装着されたリテーナであって、前記リテーナは、同リテーナに設けられた被係止部が前記ハウジングに設けられた仮係止部に係止されることで前記端子金具の挿入を許容するべく前記キャビティの外部に退避した仮係止位置に保持され、また前記被係止部が前記ハウジングに設けられた本係止部に係止されることで前記端子金具に係止するべく前記キャビティの内部に進出した本係止位置に保持されるようになっており、前記リテーナが前記緩衝部材と一体的に形成されている。
この構成によれば、リテーナと緩衝部材とが仮係止位置に保持された状態において、端子金具及び電線がキャビティ内に挿入され、端子金具がキャビティ内に正規に挿入されたところで、リテーナと緩衝部材を本係止位置に移動させて保持すると、リテーナが端子金具に係止し、併せて押圧部が端子金具から引き出された電線を押圧して屈曲させる。
緩衝部材をリテーナと一体的に形成したから、両者が別々の場合と比べて部品点数の減少が図れ、装着動作も簡単となる。また緩衝部材は、自身の係止手段に加えてリテーナの係止手段が利用されることで、保持力の向上が図られる。
本明細書によって開示されるコネクタによれば、電線に衝撃的な引っ張り力が作用した場合にも電線の端末を端子金具から外れることなく接続状態に保持する機能、すなわち耐衝撃機能を高めることができる。
実施形態1に係るハウジングの分解斜視図 リテーナ及び緩衝部材が仮係止位置に保持された状態のコネクタの縦断面図 同背面図 リテーナ及び緩衝部材が本係止位置に保持された状態のコネクタの縦断面図 同背面図 実施形態2に係るハウジングの分解斜視図
<実施形態1>
実施形態1を図1ないし図5によって説明する。本実施形態では、2極の雌側のコネクタC1を例示しており、図2に示すように、電線10の端末に接続された2個の雌端子20と、これらの雌端子20を収容する雌ハウジング30と、両雌端子20を係止(二次係止)するためのリテーナ50(係止部材)と、緩衝部材60と、を備えて構成されている。
電線10は、径寸法が小さい被覆電線、いわゆる細物電線である。
雌端子20は、導電性に優れた金属板をプレス加工して形成されており、図2に示すように、角筒状をなす端子接続部21の後方に、ワイヤバレル22とインシュレーションバレル23とが設けられた構造である。端子接続部21内には、図示しない相手の雄端子のタブが前方から挿入可能とされ、同端子接続部21内には雄端子のタブに弾性的に接触する弾性接触片25が設けられている。端子接続部21の上面(図2の下側)の先端部には、被係止突部26が形成されている。
電線10には、絶縁被覆12の端末の所定量が皮剥される端末処理が施されており、電線10における露出された芯線11の端末が雌端子20のワイヤバレル22に、残った絶縁被覆12の端末がインシュレーションバレル23にそれぞれ圧着により固定される。これにより、電線10の端末に雌端子20が接続された形態を採る。
雌ハウジング30は合成樹脂製であって、図1及び図2に示すように、概ね前後方向に長いブロック状をなすハウジング本体31を備えている。雌ハウジング30は、図示しない相手の雄ハウジングと嵌合されるようになっており、ハウジング本体31の上面には、雄ハウジングとの間を嵌合状態にロックするためのロックアーム32が、先端部から後方に延出した形態で設けられている。
雌ハウジング30のハウジング本体31内には、前後方向に延びた後面開口の2本のキャビティ33が左右に並んで形成されている。キャビティ33内には、上記した電線10の端末に接続された雌端子20が後方から挿入され、端子接続部21の前面がキャビティ33の前壁34に当接したところで挿入が停止されるようになっている。キャビティ33の前壁34には、相手の雄端子のタブが挿入される端子挿入口35が開口されている。
キャビティ33の底面における先端寄りの位置には、樹脂ランス36が弾性的な撓み変位可能に設けられている。雌端子20が、図2に示すように、上下反転させた姿勢においてキャビティ33内に後方から挿入されると、挿入動作の終盤において樹脂ランス36を下方に向けて弾性変位させつつ押し込まれ、前壁34に当たる正規位置まで押し込まれたところで、樹脂ランス36が復元弾力で元姿勢に復動して雌端子20の被係止突部26に係止(一次係止)するようになっている。
ハウジング本体31には、上記のようにキャビティ33内に挿入されて一次係止された雌端子20に対し、さらに係止(二次係止)して抜け止めの強化を図るべくリテーナ50が装着されるようになっている。
そのため、ハウジング本体31の下面における前後方向の略中央部には、リテーナ装着孔40が形成されている。リテーナ装着孔40は詳細には、図2に示すように、前後方向に所定の長さ寸法を備え、ハウジング本体31の下面の全幅に亘ってキャビティ33の略中央高さ位置に到るように切り込まれた形態で形成されている。
また、ハウジング本体31の左右の側面には、図1に示すように、リテーナ装着孔40から前後両側に張り出した所定の長さ領域に亘り、縦向きのガイド溝41が一段凹んだ形態で形成されている。
リテーナ50は合成樹脂製であって、図1及び図2に示すように、リテーナ装着孔40に上下動可能に嵌る係止基部51の左右両端に、左右のガイド溝41に上下動可能に嵌合するガイド板52が形成された形状である。後記するように、係止基部51における前面上部の角部が、雌端子20における端子接続部21の後面角部(あご部27)に係止するように機能する。
図1に示すように、各ガイド板52の対向面における上縁に寄った位置には、方形状をなす被係止凹部53が形成され、被係止凹部53の上側の周面が被係止面54となっている。
一方、左右のガイド溝41の底面におけるリテーナ装着孔40の上方の領域には、下側に第1仮係止突条42が、上側に第1本係止突条43が、所定間隔を開けて形成されている。両係止突条42,43は、上記の被係止凹部53内に嵌合可能な長さ寸法を有している。
第1仮係止突条42では、下面がテーパ状のガイド面42A、上面が切り立った係止面42Bとされているのに対し、第1本係止突条43では、下面のガイド面43Aと上面の係止面43Bとが共にテーパ状に形成されている。
リテーナ50は、左右のガイド板52がガイド溝41に沿って案内されつつリテーナ装着孔40に向けて下方から挿入され、左右のガイド板52が第1仮係止突条42に乗り上げて弾性的に拡がりつつ押し込まれる。所定量押し上げられると、左右のガイド板52が元姿勢に復動しつつ、第1仮係止突条42が被係止凹部53の上端部に嵌り、被係止凹部53の上側の周面である被係止面54が、第1仮係止突条42の係止面42Bに係止されることで落下不能に保持される。
これにより、リテーナ50は仮係止位置に仮組みされた状態となり、このときには、図2に示すように、リテーナ50の係止基部51がリテーナ装着孔40の下端部に若干嵌るものの、キャビティ33の底面よりも下方に退避した状態となる。そのため、雌端子20並びに電線10が、キャビティ33内に挿入されることが許容される。
雌端子20がキャビティ33内に正規位置まで挿入されたのち、リテーナ50は仮係止位置から押し上げられる。リテーナ50は、左右のガイド板52が第1本係止突条43に乗り上げて再び弾性的に拡がりつつ押し込まれる。所定量押し上げられると、左右のガイド板52が元姿勢に復動しつつ、第1本係止突条43が第1仮係止突条42ともども被係止凹部53の上端部に嵌り、被係止凹部53の被係止面54が、第1本係止突条43の係止面43Bに係止されることで落下が抑制された形態に保持される。
これにより、リテーナ50は本係止位置に保持された状態となり、このときには、図4に示すように、リテーナ50の係止基部51がキャビティ33の底部内に進入し、正規に挿入された雌端子20のあご部27に係止することで、雌端子20を抜け方向に二次係止することになる。
さて、ハウジング本体31の後端部には、緩衝部材60が装着されるようになっている。
そのため、ハウジング本体31の後端部には、緩衝部材60の装着部45が形成されている。装着部45は詳細には、図1ないし図3に示すように、両キャビティ33に亘る底壁の所定長さ領域が、両キャビティ33間の仕切壁ともども切除されることで開口部46が形成されているとともに、ハウジング本体31における開口部46が形成された領域の左右の側面には、緩衝部材60の保持面47が、上記したリテーナ50のためのガイド溝41の底面と面一をなすように凹み形成されている。
緩衝部材60は合成樹脂製であって、図1および図3に示すように、開口部46に嵌る底板62の左右両端部から、保持面47を覆うようにして側板63が立ち上がり形成された溝形をなす本体部61を有している。本体部61の底板62の後端部の下面からは、指掛け部64が垂設されている。
本体部61の底板62の上面における中央幅位置には、切除された仕切壁に代わって左右のキャビティ33の間に進出する仕切板65が立ち上がり形成されている。
この仕切板65の左右両面には、図3に示すように、中央高さ位置よりも少し下方位置において、押圧板66が、キャビティ33を横切るような水平姿勢をなして片持ち状に突出形成されている。
緩衝部材60は、ハウジング本体31の装着部45に対して仮係止位置と本係止位置とでそれぞれ保持可能とされている。
そのため、左右の側板63の上縁には、それぞれ被係止鈎部67が対向するようにして形成されている。
一方、左右の保持面47の上端部には、下側に第2仮係止突条48が、上側に第2本係止突条49が、所定間隔を開けて形成されている。
第2仮係止突条48と第2本係止突条49とは、上記したリテーナ50の係止用の第1仮係止突条42と第1本係止突条43と同じ高さ位置に形成されている。また、断面形状も同様であって、繰り返すと、第2仮係止突条48では、下面がテーパ状のガイド面48A、上面が切り立った係止面48Bであり、第2本係止突条49では、下面のガイド面49Aと上面の係止面49Bとが共にテーパ状に形成されている。
緩衝部材60は、左右の側板63が左右の保持面47を挟んだ姿勢から押し上げられ、仕切板65が開口部46から上方に進出し、また、左右の側板63が第2仮係止突条48に乗り上げて弾性的に拡がりつつ押し込まれる。所定量押し上げられると、図3に示すように、左右の側板63が元姿勢に復動しつつ、被係止鈎部67が第2仮係止突条48の係止面48Bに係止されることで落下不能に保持される。
これにより、緩衝部材60は仮係止位置に仮組みされた状態となり、このときには、図2に示すように、押圧板66が開口部46内においてキャビティ33の概ね底面に相当する位置に留まる。そのため、電線10の端末に接続された雌端子20が、キャビティ33内に挿入されることが許容される。また、押圧板66は、雌端子20から引き出された電線10の所定寸法下方に位置している。
仮係止位置にある緩衝部材60を押し上げると、左右の側板63が第2本係止突条49に乗り上げて再び弾性的に拡がりつつ押し込まれる。所定量押し上げられると、図5に示すように、左右の側板63が元姿勢に復動しつつ、被係止鈎部67が、第2本係止突条49の係止面49Bに係止されることで落下が抑制された形態に保持される。
これにより、緩衝部材60は本係止位置に保持された状態となり、このときには、仕切板65が両キャビティ33を略全高に亘って仕切るようにさらに上方に進出することに伴い、図4に示すように、押圧板66がキャビティ33の略中央高さ位置まで進出し、押圧板66が、雌端子20から引き出された電線10を台形状をなすように屈曲させつつ、キャビティ33の天井面に押し付けた形態を採るようになっている。
続いて、本実施形態の作用を説明する。
コネクタC1の組み立ては、以下のようにして行われる。既述のように、電線10の端末には、雌端子20がワイヤバレル22とインシュレーションバレル23とを圧着することで接続される。このように、端末に雌端子20を接続した電線10が2本備えられる。
一方、雌ハウジング30(ハウジング本体31)には、図2に示すように、リテーナ50並びに緩衝部材60が共に仮係止位置に組み付けられて保持される。この状態では、リテーナ50の係止基部51並びに緩衝部材60の押圧板66が、キャビティ33の概ね底面に相当する位置に退避している。
係る状態から、電線10の端末に接続された雌端子20がそれぞれ対応するキャビティ33内に、後方から挿入される。雌端子20は、緩衝部材60の押圧板66並びにリテーナ50の係止基部51と干渉することなくスムーズに挿入され、挿入の終盤では、樹脂ランス36を下方に撓み変位させつつ押し込まれて、図2に示すように、雌端子20がキャビティ33の前壁34に当たる正規位置まで押し込まれたところで、樹脂ランス36が復動変位して被係止突部26に係止し、いわゆる一次係止される。
次に、仮係止位置に保持されたリテーナ50を、図2の矢線Aに示すように押し込んで本係止位置に保持する。これにより、図4に示すように、リテーナ50の係止基部51が、雌端子20のあご部27に係止することでいわゆる二次係止され、すなわち雌端子20が二重に抜け止めされた状態となる。
なお、雌端子20が正規位置まで挿入されておらず、いわゆる半挿入状態に留められている場合は、リテーナ50を本係止位置に向けて押し込んだ場合に、係止基部51が端子接続部21に当たることで押し込みができず、これにより雌端子20が半挿入状態に留められていることが検知される。その場合は、雌端子20をさらに押し込んで正規位置に持ち来したのち、改めてリテーナ50を本係止位置に押し込んで二重係止すればよい。
両雌端子20についてリテーナ50による二重係止がなされたら、仮係止位置にある緩衝部材60を、図2の矢線Bに示すように押し込んで、図5に示すように本係止位置に保持する。これに伴い、図4に示すように、緩衝部材60に設けられた押圧板66がキャビティ33の後端部内を上昇し、雌端子20から真っ直ぐな姿勢で引き出されていた電線10が、台形状をなすように屈曲しつつキャビティ33の天井面に押し付けられた状態となる。
以上によりコネクタC1の組み立てが完了し、使用に際しては、同コネクタC1が、例えば機器に設けられたり、あるいは定位置に備えられた相手の雄側のコネクタに嵌合されることによって、対応する雌端子20と雄端子(図示せず)同士が電気的に接続され、ロックアーム32によって嵌合状態にロックされる。
このような使用状態から、コネクタC1の後方に引き出された電線10に対して、図4の矢線Pに示す方向に衝撃的な引っ張り力が作用すると、電線10は、片持ち状をなす押圧板66を下方に向けて弾性的に撓み変位させつつ、真っ直ぐな姿勢となって引っ張られるような現象を呈する。このように、押圧板66を弾性力に抗して変位させつつ電線10が真っ直ぐに引っ張られる過程では、引っ張り力に係る相応の仕事が発生してエネルギ消費が生じ、その分引っ張り力が吸収されることとなって、雌端子20における電線10の端末の接続部分(ワイヤバレル22やインシュレーションバレル23)に作用する引っ張り力が低減し、電線10の端末が引き抜かれることが抑制される。
なお、メンテナンス等において、雌端子20を雌ハウジング30から外す場合は、治具等を用いて緩衝部材60とリテーナ50とを仮係止位置に戻して、押圧板66と係止基部51とをキャビティ33の底壁側に退避させておき、さらに別の治具により樹脂ランス36を強制的に撓み変位させて係止を解除したのち、電線10を後方に引っ張ることにより、雌端子20をキャビティ33から後方に引き抜くことができる。
本実施形態のコネクタC1では、緩衝部材60が装着されることにより、同緩衝部材60に設けられた弾性変位可能な押圧板66が、雌端子20から引き出された電線10を押圧して屈曲させる形態となる。そのため、電線10に対して衝撃的な引っ張り力が作用した場合には、押圧板66を弾性力に抗して撓み変位させつつ真っ直ぐな姿勢となって引っ張られる現象を呈し、この押圧板66を撓み変位させる過程では、引っ張り力に係る仕事(エネルギ消費)が発生し、その分引っ張り力が吸収されることで、雌端子20における電線10の端末の接続部分に作用する引っ張り力が低減する。その結果、電線10の端末が引き抜かれることが抑制され、すなわち耐衝撃機能が高められる。
緩衝部材60は、正規の装着位置である本係止位置に保持する前に、仮係止位置に仮組みできるようになっているから、雌端子20をキャビティ33に挿入することから緩衝部材60を正規に装着することに到るコネクタC1の組み立て作業を、能率良く行うことができる。
緩衝部材60は、引っ張り力を吸収するための弾性変位可能な押圧板66を、一体形成して設けた構造となっているから、構造がコンパクトに纏まって簡易に製造することができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2を図6によって説明する。この実施形態2のコネクタC2では、上記実施形態1に対し、緩衝部材60に関連した構造に変更が加えられており、以下には、実施形態1との相違点を主に説明し、実施形態1と同一機能を有する部位、部材については、同一符号を付すことで改めての説明は省略しまたは簡略化する。
この実施形態2では、上記実施形態1に例示した緩衝部材60とリテーナ50とが、側板63とガイド板52とを連結板72で連結した形態で一体的に形成されている。なお、以下では、一体化された緩衝部材60とリテーナ50とを合わせて装着部材70と称し、また、側板63、連結板72及びガイド板52を合わせて係止板71と称する。装着部材70における左右の係止板71の上縁には、その前端から少し入った位置から後端に亘り、被係止鈎部74が対向するようにして形成されている。
一方、ハウジング本体31Aの左右の側面には、装着部材70の係止板71で覆われる装着面80が、一段凹んだ形態で形成されている。この装着面80の上端部に沿って、下側に仮係止突条81が、上側に本係止突条82が、所定間隔を開けて形成されている。両係止突条81,82は、上記の被係止鈎部74に匹敵する長さ寸法を有している。また、実施形態1と同様に、仮係止突条81では、下面がテーパ状のガイド面81A、上面が切り立った係止面81Bとされているのに対し、本係止突条82では、下面のガイド面82Aと上面の係止面82Bとが共にテーパ状に形成されている。
コネクタC2は、以下のようにして組み立てられる。
雌ハウジング30(ハウジング本体31A)には、装着部材70(一体化されたリテーナ50と緩衝部材60)が仮係止位置に保持される。詳細には、装着部材70は、左右の係止板71が左右の装着面80を挟んだ姿勢から押し上げられ、左右の係止板71が仮係止突条81に乗り上げて弾性的に拡がりつつ押し込まれる。所定量押し上げられると、左右の係止板71が元姿勢に復動しつつ、被係止鈎部74が仮係止突条81の係止面81Bに係止されることで落下不能に保持される。これにより、装着部材70は仮係止位置に仮組みされた状態となり、このときには、図2に参照して示すように、リテーナ50の係止基部51並びに緩衝部材60の押圧板66が、キャビティ33の底壁側に退避している。
この状態から、電線10の端末に接続された雌端子20がそれぞれ対応するキャビティ33内に後方から挿入され、雌端子20がキャビティ33の前壁34に当たる正規位置まで押し込まれたところで、樹脂ランス36が被係止突部26に係止していわゆる一次係止される。
次に、仮係止位置にある装着部材70を押し上げると、左右の係止板71が本係止突条82に乗り上げて再び弾性的に拡がりつつ押し込まれ、所定量押し上げられると、左右の係止板71が元姿勢に復動しつつ、被係止鈎部74が本係止突条82の係止面82Bに係止されることで落下が抑制された形態に保持される。
これにより、図4に参照して示すように、リテーナ50の係止基部51が、雌端子20のあご部27に係止することで雌端子20が二重係止される。それとともに、緩衝部材60に設けられた押圧板66がキャビティ33の後端部内を上昇し、雌端子20から真っ直ぐな姿勢で引き出されていた電線10が、台形状をなすように屈曲しつつキャビティ33の天井面に押し付けられた状態となる。
以上によりコネクタC2の組み立てが完了する。
このように組み立てられたコネクタC2において、後方に引き出された電線10に対して衝撃的な引っ張り力が作用したとしても、実施形態1と同様に、電線10は、片持ち状をなす押圧板66を下方に向けて弾性的に撓み変位させつつ、真っ直ぐな姿勢となって引っ張られるような現象を呈し、その過程で、引っ張り力に係る相応の仕事が発生してエネルギ消費が生じ、その分引っ張り力が吸収されることとなって、雌端子20における電線10の端末の接続部分(ワイヤバレル22やインシュレーションバレル23)に作用する引っ張り力が低減する。その結果、電線10の端末が引き抜かれることが抑制され、すなわち耐衝撃機能が高められる。
実施形態2では、緩衝部材60とリテーナ50とを一体化して装着部材70として備えたから、緩衝部材60とリテーナ50とが別体として設けられている場合と比べて部品点数の減少が図れ、また雌ハウジング30に対する装着動作も簡単となる。
また、緩衝部材60は、自身とリテーナ50の両方を合わせて係止するべく長い係止手段(被係止鈎部74と係止突条81,82)により保持される構造であるから、仮係止位置及び本係止位置での保持力の向上が図られる。リテーナ50についても、同様に保持力が高められる。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も含まれる。
(1)上記実施形態に示したコネクタの組立方法や手順はあくまでも一例であって、例えば実施形態1において、緩衝部材を仮係止位置に装着する場合に後方からスライド装着する等、適宜に変更し得るものである。
(2)緩衝部材は仮係止位置に仮組みされることなく直接に本係止位置に装着されるようになっていてもよい。
(3)端子金具を抜け止めするランスとリテーナとは、いずれか一方のみが備えられたものであってもよく、そのようなものも技術的範囲に含まれる。
(4)上記実施形態では、端子金具を一次係止する手段として、キャビティ内に設けた樹脂ランスを例示したが、これに代えて端子金具に設けた金属ランスをキャビティの内壁に係止するものであってもよい。
(5)上記実施形態では、緩衝部材に備える押圧部として、片持ち状の形態で一体形成された合成樹脂製の押圧板を例示したが、押圧板の形状はこれに限らず、要は電線を軸線と交差する方向に押圧して屈曲させ得、かつ押圧方向に弾性撓み可能なものであれば、他の形状であってもよい。
(6)また、緩衝部材に備える押圧部としては、別体に形成されて後から装着される金属ばね等の金属製の押圧部であってもよい。
(7)実施形態2では、一体化された緩衝部材とリテーナとを仮係止位置と本係止位置とに係止する手段として、一本に纏められた長い仮係止突条と本係止突条を利用したのであるが、仮係止突条と本係止突条とは、実施形態1に例示したように分断されたままであってもよい。
(8)本開示技術は、雄端子を雄ハウジングに収容する形式の雄側のコネクタにも適用可能である。極数も不問である。
C1,C2…コネクタ
10…電線
20…雌端子(端子金具)
30…雌ハウジング(ハウジング)
33…キャビティ
36…樹脂ランス(係止部材)
42…第1仮係止突条(仮係止部)
43…第1本係止突条(本係止部)
48…第2仮係止突条(仮係止部)
49…第2本係止突条(本係止部)
50…リテーナ(係止部材)
54…被係止面(被係止部)
60…緩衝部材
66…押圧板(押圧部)
67…被係止鈎部(被係止部)
70…装着部材
72…連結板
74…被係止鈎部(被係止部)
81…仮係止突条(仮係止部)
82…本係止突条(本係止部)

Claims (4)

  1. 前後方向に長いキャビティが形成されたハウジングと、
    電線の端末に接続され前記キャビティに対し後方から挿入される端子金具と、
    前記端子金具を抜け止めする係止部材と、が具備されたコネクタにおいて、
    前記キャビティの後端部には、前記端子金具から引き出された前記電線を同電線の軸線と交差する方向に押圧して屈曲させる弾性材からなる押圧部を備えた緩衝部材が装着されているコネクタ。
  2. 前記緩衝部材が、前記押圧部が前記キャビティの外部に退避した仮係止位置と、前記押圧部が前記電線を押圧可能に前記キャビティの内部に進出した本係止位置との間で移動可能に設けられ、
    かつ、前記緩衝部材に設けられた被係止部が、前記ハウジングに設けられた仮係止部または本係止部に係止することにより、前記緩衝部材が前記仮係止位置または前記本係止位置に保持される請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記押圧部が、前記緩衝部材の移動方向と直交する方向において前記キャビティを横切る形態で片持ち状に形成されている請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記係止部材が、前記ハウジングに対して前記端子金具の挿入方向と交差する方向に移動可能に装着されたリテーナであって、前記リテーナは、同リテーナに設けられた被係止部が前記ハウジングに設けられた仮係止部に係止されることで前記端子金具の挿入を許容するべく前記キャビティの外部に退避した仮係止位置に保持され、また前記被係止部が前記ハウジングに設けられた本係止部に係止されることで前記端子金具に係止するべく前記キャビティの内部に進出した本係止位置に保持されるようになっており、
    前記リテーナが前記緩衝部材と一体的に形成されている請求項2または請求項3に記載のコネクタ。
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