JP2017141698A - 圧縮機のサージ発生防止装置および圧縮機システム - Google Patents

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博幸 高木
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Abstract

【課題】吐出側の流量から吸込側の流量を高い精度で求めることができる圧縮機のサージ発生防止装置を提供すること。
【解決手段】サージ発生防止装置20は、ガスGを圧縮する圧縮機の吸込側圧力Psと吸込側温度Tsと吐出側圧力Pdと吐出側温度Tdと吐出側流量Qdの各情報を取得し、ガスGの吸込側圧縮係数Zsとガスの吐出側圧縮係数Zdを特定する圧縮係数特定部21と、吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdが特定されると、吸込側流量Qs・calcを下記の式(2)に基づいて算出する流量算出部23と、算出されたQs・calcに基づいて、アンチサージ弁の開度を制御すると、を備える。圧縮係数特定部21は、水分濃度が富化された条件における吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定することを特徴とする。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機、特に複数段の圧縮機を備える場合にサージの発生を防止する装置およびこれを備える圧縮機システムに関する。
上流に位置するプラントの負荷変化や圧縮機のトリップなどの現象が起きた際に、圧縮機への流量が少なくなると、周期的な強い圧力変動が生じる現象、すなわちサージ現象が発生して圧縮機が損傷する可能性がある。サージを防ぐために、緊急時にも圧縮機へと最低限の流量の流体を流すべく、圧縮機の吸込側と吐出側を接続したバイパス流路を設けるとともに、バイパス流路に流量を制御するアンチサージ弁を設ける。そして、サージの発生が予想されると、アンチサージ弁を開いて、吐出側のガスを吸込側へ戻して、吸込流量を増加させる。または、通常運転時から、圧縮機への流量が少なくなりすぎないよう、アンチサージ弁の開度を制御するアンチサージ制御が行われる。
圧縮機におけるサージ発生防止について、特許文献1は、圧縮機の吸込側流量Qsと吸込側圧力Psと吸込側温度Tsと吐出側圧力Pdと吐出側温度Tdの各情報を取得し、ポリトロープヘッドを算出し、算出されたポリトロープヘッド値を基にガスの分子量を推定するなどして、サージが発生するか否かを判定することを提案している。
特開2014−43795号公報
ここで、ガスの流量は、特許文献1のように圧縮機の吸込側で測定できるが、吐出側で測定することもできる。吐出側は吸込側に比べてガスが圧縮されているので、小さいサイズの流量計を用いることができるので、コスト的に有利である。コスト面から考えると、流量計はガスが圧縮され、小さいサイズを選択できる吐出側に設置することが好ましい。なお、吐出側で測定したガスの流量から吸込側のガスの流量(Qs・calc)を求めるには、吐出側のガスの流量(Qd)、圧力(Pd)、温度(Td)、及び、吸込側の流体の圧力(Ps)、温度(Ts)を測定しておき、下記の式(1)を用いて計算する。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td… (1)
しかし、式(1)により求められるQs・calcは、圧縮機を複数備える多段圧縮機構において、以下の問題がある。つまり、多段の圧縮機を順番に経る度に吐出側のガスに含まれる水分の量が減少するので、吐出側のガスの水分量は吸込側のガスの水分量に比べて少なくなる。また、多段の圧縮機を順番に経ることでガスが高圧になるにつれて、吐出側のガスの圧縮係数が吸込側のガスの圧縮係数からずれてしまう。これらの理由により、式(1)を用いて吐出側の流量から吸込側の流量(Qscalc)を計算すると、実際の流量からずれた値になってしまう。
以上より、本発明は、吐出側の流量から吸込側の流量(Qs・calc)を高い精度で求めることができる圧縮機のサージ発生防止装置を提供することを目的とする。また、本発明は、そのようなサージ発生防止装置を備えることで、サージの発生を高い精度で防止できる多段の圧縮機を備える圧縮機システム提供することを目的とする。
本発明のサージ発生防止装置は、ガスを圧縮する圧縮機の吸込側圧力Psと吸込側温度Tsと吐出側圧力Pdと吐出側温度Tdと吐出側流量Qdの各情報を取得し、ガスの吸込側圧縮係数Zsとガスの吐出側圧縮係数Zdを特定する圧縮係数特定部と、吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdが特定されると、吸込側流量Qs・calcを下記の式(2)に基づいて算出する流量算出部と、算出された吸込側流量Qs・calcに基づいて、アンチサージ弁の開度を制御する開度制御部と、を備え、圧縮係数特定部は、水分濃度が富化された条件における吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する、ことを特徴とする。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
本発明のサージ発生防止装置において、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する形態を、少なくとも二つ含む。
一つ目の形態による圧縮係数特定部は、水分が飽和状態における吸込側圧力Ps及び吸込側温度Tsに対応する吸込側圧縮係数Zsと、水分が飽和状態における吐出側圧力Pd及び吐出側温度Tdに対応する吐出側圧縮係数Zdと、を特定するというものである。
一つ目の形態は、飽和水蒸気量を含む状態のガスにおける圧力と温度と圧縮係数とを対応付けた情報である第一対応情報を記憶する記憶部を備え、圧縮係数特定部が、吸込側圧力Ps、吸込側温度Ts、吐出側圧力Pd及び吐出側温度Tdを取得すると、第一対応情報に照合することで、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する、ことができる。
二つ目の形態による圧縮係数特定部は、一定値の水分濃度に基づいて吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する、と言うものである。
二つ目の形態は、ガスにおける基準値との偏差が最も大きい圧縮係数である第二対応情報を記憶する記憶部を備え、圧縮係数特定部は、基準値との偏差が最も大きい圧縮係数を、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdに特定する、ことができる。
本発明のサージ発生防止装置は、ガスを圧縮する複数段の圧縮機を備える圧縮機構を備える圧縮機システムに好適に適用される。この圧縮機構は、最も上流側に位置する圧縮機にガスを供給する吸込管路と、最も下流側に位置する圧縮機からのガスが吐出される吐出管路と、吸込管路と吐出管路との間に接続され、吐出管路を流れるガスの一部を吸込管路に戻すバイパス管路と、バイパス管路に設けられ、吐出管路に戻されるガスの流量を調整するアンチサージ弁と、を備える。そして、このアンチサージ弁は、本発明によるサージ発生防止装置によりその開度が制御されることを特徴とする。
本発明のサージ発生防止装置によれば、アンチサージ制御を安全サイドに機能させることを考慮し、吸込側ガスは水分が富化された状態と仮定して吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する。これにより、アンチサージ制御における流量の計算値の精度は保ちつつ、実際の流量に近い流量を算出できる。
本発明の実施形態に係る多段の圧縮機を備える圧縮機システムの概略構成を示す図である。 図1のシステムが備えるサージ発生防止装置の構成を示す図である。 図2のサージ発生防止装置によるアンチサージ制御の手順を示すフローチャートである。 図2のサージ発生防止装置が備える、水分が飽和状態のガスの圧力及び温度と圧縮係数とが対応付けられた第一対応情報を示すグラフである。 図2のサージ発生防止装置によるアンチサージ弁の制御量を特定する手順を示す図である。 ガスの圧力及び温度と圧縮係数とが対応付られたテーブル形式の情報を示す表である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るサージ発生防止装置20を適用した圧縮機システム1ついて説明する。
圧縮機システム1は、図1に示すように、ガスGを圧縮する複数段の圧縮機を備える圧縮機構10と、圧縮機構10のサージの発生を抑制するサージ発生防止装置20と、を備えている。なお、圧縮機システム1において、圧縮の対象となるガスGが流れる向きを基準にして、上流及び下流が定義される。
[圧縮機構10]
圧縮機構10は、第一段圧縮機11、第二段圧縮機12、第三段圧縮機13及び第四段圧縮機14と、複数段の圧縮機を備える。それぞれの圧縮機は例えば遠心圧縮機からなり、ガスGは、最も上流側に配置される第一段圧縮機11から第二段圧縮機12、第三段圧縮機13及び第四段圧縮機14の順に所望される圧力まで昇圧される。
第一段圧縮機11、第二段圧縮機12及び第三段圧縮機13のそれぞれのガスGの上流側、つまり吸込側には、ガスGの吸込量を調整する吸込調整弁15が設けられている。
最も上流側の第一段圧縮機11に付属する吸込調整弁15の吸込側には、ガスGを吸込むための吸込管路L1が接続されている。吸込管路L1は、ガスGの供給源である例えばプラント設備からガスGが送り込まれる。また、最も下流側の第四段圧縮機14には吐出管路L2が接続されている。吐出管路L2は、昇圧されたガスGを利用する例えばプラント設備に向けてガスGを送り出す。
吸込管路L1には、吸込側圧力計3と吸込側温度計4が設置されている。吸込側圧力計3と吸込側温度計4とは、それぞれ吸込管路L1を流れるガスGの吸込側圧力Psと吸込側温度Tsとを継続して測定する。
吐出管路L2には、吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8が設置されている。吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8は、それぞれ吐出管路L2を流れるガスGの吐出側圧力Pd、吐出側温度Td及び吐出側流量Qdを継続して測定する。
測定された吸込側の圧力Ps、温度Tsに関する情報と、吐出側の圧力Pd、温度Td及び流量Qdに関する情報は、電気信号としてサージ発生防止装置20に送られる。
第一段圧縮機11と第二段圧縮機12は第一接続管路L12で接続され、第二段圧縮機12と第三段圧縮機13は第二接続管路L23で接続され、第三段圧縮機13と第四段圧縮機14は、第三接続管路L34で接続されている。第一段圧縮機11で圧縮されたガスGは、第一接続管路L12を通って第二段圧縮機12に吸込まれ、第二段圧縮機12で圧縮されたガスGは、第二接続管路L23を通って第三段圧縮機13に吸込まれ、第三段圧縮機13で圧縮されたガスGは、第三接続管路L34を通って第四段圧縮機14に吸込まれる。
第一接続管路L12、第二接続管路L23及び第三接続管路L34のそれぞれには、冷却機能及び除湿機能を備えるドレインセパレータ17が設けられている。第一段圧縮機11、第二段圧縮機12、第三段圧縮機13で圧縮されたガスGは、圧縮により生じた熱がこのドレインセパレータ17を通過することで冷却され、さらにこの冷却によって結露した水分がドレイン(drain)として外部に排出される。なお、ここでは冷却機能及び除湿機能を備えるドレインセパレータ17を用いているが、冷却機能と除湿機能のそれぞれを備える機器を独立して設けることもできる。
吸込管路L1と吐出管路L2との間には、サージの発生を予防または抑制するために、圧縮機構10から吐出されるガスGの一部を吸込側に戻すバイパス管路L3が接続されている。バイパス管路L3には、サージの発生を予防または抑制する際に開かれる制御弁であるアンチサージ弁18が設けられている。アンチサージ弁18は、常時は閉じられているが、サージの発生を予防する必要があるときに開かれるものとする。
[サージ発生防止装置20]
サージ発生防止装置20は、吸込側圧力計3、吸込側温度計4、吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8で測定された吸込側圧力Ps、吸込側温度Ts、吐出側圧力Pd、吐出側温度Td及び吐出側流量Qdを用いて、吸込側のガスGの流量Qs・calcを算出により求める。次いで、サージ発生防止装置20は、流量Qs・calcに基づいて、アンチサージ弁18の制御量を特定し、特定された制御量でアンチサージ弁18を動作させる。この手順を行うために、サージ発生防止装置20は以下の構成を備える。
なお、サージ発生防止装置20は、処理装置であるCPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリ手段と、を含むコンピュータ装置によって実現される。
サージ発生防止装置20は、図2に示すように、圧縮係数特定部21、流量算出部23、制御量特定部25及びデータ記憶部27と、を備えている。これら圧縮係数特定部21、流量算出部23、制御量特定部25及びデータ記憶部27の各機能は、ソフトウェアによって具現化できる。
圧縮係数特定部21は、圧縮機構10で圧縮されるガスGの吸込側の圧縮係数Zsと吐出側の圧縮係数Zdを特定する(図3 S101)。
圧縮係数特定部21は、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを求めるのに、吸込側圧力計3、吸込側温度計4、吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8で測定された吸込側圧力Ps、吸込側温度Ts、吐出側圧力Pd及び吐出側温度Tdに関する情報を取得する。圧縮係数特定部21は、取得した吸込側圧力Ps、吸込側温度Ts、吐出側圧力Pd及び吐出側温度Tdを、第一対応情報に照合することで、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを求める。
第一対応情報は、データ記憶部27に記憶されており、圧縮係数特定部21は吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを求める際に、データ記憶部27から第一対応情報を読み出す。
ここで、本実施形態における第一対応情報は、飽和水蒸気量を含み水分が飽和状態のガスGにおける圧力と温度及と圧縮係数とが対応付けられた情報である。一例を図4に示すが、この第一対応情報は、横軸が圧力Pで縦軸が圧縮係数Zの二次元座標上に、温度をプロットした形態を有している。つまり、温度T1,T2,T3,T4,T5ごとに対応する圧力Pと圧縮係数Zの関係が線図として表されている。なお、ここでは二次元座標上に第一対応情報を表してしているが、テーブル形式の第一対応情報でもよい。また、第一対応情報は、関数式であってもよい。
第一対応情報は、圧縮の対象となるガスGの種類ごとに用意され、図4の例では、ガス種別A,B,Cの三種類を含んでいる。圧縮係数特定部21は、圧縮の対象となっているガスGの種別に応じて、第一対応情報を読み出す。ガスGの種別は、コンピュータ装置の入力手段であるキーボードからあらかじめ圧縮係数特定部21に指示しておき、圧縮係数特定部21はこの指示に従って、ガスGの種別に応じた第一対応情報を読み出すことができる。
圧縮係数特定部21は、読み出した第一対応情報に、吸込側圧力Ps、吸込側温度Ts、吐出側圧力Pd及び吐出側温度Tdを照合する。例えば、図4において、吸込側圧力Psと吸込側温度Ts(=T)に対応する線図上の吸込側圧縮係数Zsが特定される(図3 S103)。同様にして、吐出側圧力Pd及び吐出側温度Tdに対応する線図上の吐出側圧縮係数Zdが特定される。
吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdが特定されると、この情報は電気信号として、圧縮係数特定部21から流量算出部23に送られる。そうすると、流量算出部23は、式(2)を用いて流量Qs・calcを算出する(図3 S105)。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
ここで、第一対応情報における圧縮係数Zは、水分が飽和状態、つまり水分が富化されたガスの圧力・温度の関数で表されている。したがって、圧縮係数特定部21で特定された吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを用いて算出された流量Qs・calcは、ガスGに含まれる水分量の最大値を考慮しているため、アンチサージ制御における流量の計算値の精度は保ちつつ、実際に近い流量が計算できる。
流量Qs・calcが算出されると、この情報は電気信号として、流量算出部23から制御量特定部25に送られる。そうすると、制御量特定部25は、例えば図5に示されるガスGの流量Qと圧力比(Pd/Ps)で特定される性能曲線に流量Qs・calcを照合し、運転点OPを求める。この際に、コントロールラインCLを考慮する。つまり、閾値であるコントロールラインCLより左の領域ではサージが発生し、コントロールラインCLを含みそれよりも右の領域だとサージが発生しないものとすると、コントロールラインCL、つまりサージが発生しない最小の吸込み側の流量にマージンMを設定して運転点OPを特定する。
制御量特定部25は、特定された運転点OPが得られるアンチサージ弁18の制御量を算出し、算出された制御量に基づいて、アンチサージ弁18の開閉及び開く場合の開度を調整するように指令する。
[圧縮機システム1の動作]
次に、圧縮機システム1の動作について、図1〜図3を用いて説明する。
上流に位置するプラントからガスGが吸込管路L1に供給されると、ガスGは第一段圧縮機11、第二段圧縮機12、第三段圧縮機13及び第四段圧縮機14の順に圧縮されてから吐出管路L2に吐出される。この過程において、第一接続管路L12、第二接続管路L23及び第三接続管路L34のそれぞれに設けられるドレインセパレータ17によって、ガスGから水分がドレインとして除去されるので、第四段圧縮機14から吐出されるガスGの水分は第一段圧縮機11に吸込まれるガスGに比べて少ない。
以上のガスGの圧縮を継続している間に、吸込管路L1に設けられ吸込側圧力計3及び吸込側温度計4により、吸込管路L1を流れるガスGの吸込側圧力Ps及び吸込側温度Tsが測定される。また、吐出管路L2に設けられている吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8により、吐出管路L2を流れるガスGの吐出側圧力Pd、吐出側温度Td及び吐出側流量Qdが測定される。測定された吸込側圧力Ps、吸込側温度Ts、吐出側圧力Pd、吐出側温度Td及び吐出側流量Qdに関する情報(以下、プロセス値情報ということがある)は、サージ発生防止装置20の圧縮係数特定部21に継続的に送られる(図3 S101)。
圧縮係数特定部21は、プロセス値情報を取得すると、データ記憶部27に記憶されている第一対応情報を読み出し、プロセス値情報(吐出側流量Qdを除く)を第一対応情報に照合する。これにより、圧縮係数特定部21は吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定する(図3 S103)。
吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdは流量算出部23に送られ、流量算出部23は、取得した吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを式(2)に代入することで、流量を算出する(図3 S103)。流量Qs・calcは、制御量特定部25に送られる。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
制御量特定部25は、流量Qs・calcを性能曲線(図5)に照合することで、制御量を特定する(図3 S107)。制御量特定部(開度制御部)25は、制御量に応じてアンチサージ弁18の開度を制御するように指令を出す(図3 S109)。
サージ発生防止装置20は、以上の一連の手順を、圧縮機構10が運転されている間に、継続して行う。
[圧縮機システム1の効果]
次に、圧縮機システム1のサージ発生防止装置20による効果を説明する。
圧縮機システム1は、水分が飽和状態、水分が富化された条件として、水分が飽和状態における吸込側圧力Ps及び吸込側温度Tsに対応する吸込側圧縮係数Zsと、水分が飽和状態における吐出側圧力Pd及び吐出側温度Tdに対応する吐出側圧縮係数Zdを用いて吸込側流量Qs・calcを求める。そして、このガスGに含まれる水分量の最大値を考慮した吸込側流量Qs・calcに基づいてアンチサージ弁18の開度を制御するので、アンチサージ制御における流量の計算値の精度は保ちつつ、サージの発生を高い精度で防止できる。
また、圧縮機システム1によれば、計算した吸込側流量Qs・calcのずれが小さくなるため、負荷が下がりアンチサージ制御が働く状況になっても、余分な動力を消費せずに、圧縮機を運転できる。
また、圧縮機システム1は、ガスGの吐出側に設けられた吐出側流量計8により流量Qを測定するのが、吸込側で測定するのに比べて、流量計のサイズを小さくできる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
以上の形態は、第一段圧縮機11に吸込まれるガスGの水分が飽和水蒸気量に達しているものと仮定して吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定した。しかし、本発明における水分が富化かされた条件とはこれに限らず、ガスGの水分濃度を一定値として吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定することもできる。水分濃度が富化された条件においてこの一定と仮定する水分濃度は、圧縮機システム1の運転範囲内で圧縮係数が最もずれた値に設定される。例えば、図6のテーブル形式の圧力−温度−圧縮係数対応情報において、上段のテーブルにおいては、基準となる「1.0」から最もずれの大きい、つまり基準値との偏差が最も大きい圧縮係数Zである「0.97」を吸込側圧縮係数Zs又は吐出側圧縮係数Zdとして採用する。同様に、中段のテーブルにおいて、基準値である「1.0」との偏差が最も大きい圧縮係数Zである「0.95」を吐出側圧縮係数Zd又は吐出側圧縮係数Zdとして採用する。さらに、下段のテーブルにおいて、基準値である「1.0」との偏差が最も大きい圧縮係数Zである「1.04」を吐出側圧縮係数Zd又は吐出側圧縮係数Zdとして採用する。
この吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdの特定手法は、水分の飽和状態を考慮せず、一定値を用いるために演算を簡略化できる。
ここで、以上のガスGの水分濃度を一定値として吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定する手法の場合には、データ記憶部27に記憶される情報は以下の通りである。つまり、図6に示すテーブル形式の圧力−温度−圧縮係数対応情報の中で、基準値との偏差が最も大きい圧縮係数Zdがガス種と対応付けた情報(第二対応情報)としてデータ記憶部27に記憶される。例えば、図6において、ガス種Aの場合、ガス種Aと圧縮係数Z「0.9」とが対応付けてデータ記憶部27に記憶される。
この場合、ガス種Aが、上述した手順で圧縮係数特定部21に指示されると、圧縮係数特定部21はこの指示に従って圧縮係数Z「0.9」を読み出し、吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdとして流量算出部23に送る。流量算出部23は、取得した吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを前述した式(2)に代入することで流量を算出するとともに、制御量特定部25に送る。制御量特定部25は、上述した手順により、アンチサージ弁18の開閉及び開く場合の開度を調整する。
また、アンチサージ制御については、アンチサージ弁が常時開かれており、その開度を調整するという方式を採用することもできる。この方式を含めて、本発明はアンチサージ弁の開度を制御するという。
1 圧縮機システム
3 吸込側圧力計
4 吸込側温度計
6 吐出側圧力計
7 吐出側温度計
8 吐出側流量計
10 圧縮機構
11 第一段圧縮機
12 第二段圧縮機
13 第三段圧縮機
14 第四段圧縮機
15 吸込調整弁
17 ドレインセパレータ
18 アンチサージ弁
20 サージ発生防止装置
21 圧縮係数特定部
23 流量算出部
25 制御量特定部
27 データ記憶部
G ガス
本発明は、圧縮機、特に複数段の圧縮機を備える場合にサージの発生を防止する装置およびこれを備える圧縮機システムに関する。
上流に位置するプラントの負荷変化や圧縮機のトリップなどの現象が起きた際に、圧縮機への流量が少なくなると、周期的な強い圧力変動が生じる現象、すなわちサージ現象が発生して圧縮機が損傷する可能性がある。サージを防ぐために、緊急時にも圧縮機へと最低限の流量の流体を流すべく、圧縮機の吸込側と吐出側を接続したバイパス流路を設けるとともに、バイパス流路に流量を制御するアンチサージ弁を設ける。そして、サージの発生が予想されると、アンチサージ弁を開いて、吐出側のガスを吸込側へ戻して、吸込流量を増加させる。または、通常運転時から、圧縮機への流量が少なくなりすぎないよう、アンチサージ弁の開度を制御するアンチサージ制御が行われる。
圧縮機におけるサージ発生防止について、特許文献1は、圧縮機の吸込側流量Qsと吸込側圧力Psと吸込側温度Tsと吐出側圧力Pdと吐出側温度Tdの各情報を取得し、ポリトロープヘッドを算出し、算出されたポリトロープヘッド値を基にガスの分子量を推定するなどして、サージが発生するか否かを判定することを提案している。
特開2014−43795号公報
ここで、ガスの流量は、特許文献1のように圧縮機の吸込側で測定できるが、吐出側で測定することもできる。吐出側は吸込側に比べてガスが圧縮されているので、小さいサイズの流量計を用いることができるので、コスト的に有利である。コスト面から考えると、流量計はガスが圧縮され、小さいサイズを選択できる吐出側に設置することが好ましい。なお、吐出側で測定したガスの流量から吸込側のガスの流量(Qs・calc)を求めるには、吐出側のガスの流量(Qd)、圧力(Pd)、温度(Td)、及び、吸込側の流体の圧力(Ps)、温度(Ts)を測定しておき、下記の式(1)を用いて計算する。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td… (1)
しかし、式(1)により求められるQs・calcは、圧縮機を複数備える多段圧縮機構において、以下の問題がある。つまり、多段の圧縮機を順番に経る度に吐出側のガスに含まれる水分の量が減少するので、吐出側のガスの水分量は吸込側のガスの水分量に比べて少なくなる。また、多段の圧縮機を順番に経ることでガスが高圧になるにつれて、吐出側のガスの圧縮係数が吸込側のガスの圧縮係数からずれてしまう。これらの理由により、式(1)を用いて吐出側の流量から吸込側の流量(Qscalc)を計算すると、実際の流量からずれた値になってしまう。
以上より、本発明は、吐出側の流量から吸込側の流量(Qs・calc)を高い精度で求めることができる圧縮機のサージ発生防止装置を提供することを目的とする。また、本発明は、そのようなサージ発生防止装置を備えることで、サージの発生を高い精度で防止できる多段の圧縮機を備える圧縮機システム提供することを目的とする。
本発明のサージ発生防止装置は、ガスを圧縮する圧縮機の吸込側ガス圧力Psと吸込側ガス温度Tsと吐出側ガス圧力Pdと吐出側ガス温度Tdと吐出側ガス流量Qdの各情報を取得し、ガスの吸込側圧縮係数Zsとガスの吐出側圧縮係数Zdを特定するように構成される圧縮係数特定部と、吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdが特定されると、吸込側ガス流量Qs・calcを下記の式(2)に基づいて算出するように構成される流量算出部と、算出された吸込側ガス流量Qs・calcに基づいて、アンチサージ弁の開度を制御するように構成される開度制御部と、を備え、圧縮係数特定部は、水分濃度が富化された条件における吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する、ことを特徴とする。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
本発明のサージ発生防止装置において、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する形態を、少なくとも二つ含む。
一つ目の形態による圧縮係数特定部は、水分が飽和状態における吸込側ガス圧力Ps及び吸込側ガス温度Tsに対応する吸込側圧縮係数Zsと、水分が飽和状態における吐出側ガス圧力Pd及び吐出側ガス温度Tdに対応する吐出側圧縮係数Zdと、を特定するというものである。
一つ目の形態は、水分が飽和状態のガスにおける圧力と温度と圧縮係数とが対応付けられた情報である第一対応情報を記憶する記憶部を備え、圧縮係数特定部が、吸込側ガス圧力Ps、吸込側ガス温度Ts、吐出側ガス圧力Pd及び吐出側ガス温度Tdを取得すると、第一対応情報照合することで、ガスの吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する、ことができる。
二つ目の形態による圧縮係数特定部は、一定値の水分濃度に基づいてガスの吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する、と言うものである。
二つ目の形態は、ガスにおける基準値との偏差が最も大きい圧縮係数である第二対応情報を記憶する記憶部を備え、圧縮係数特定部は、基準値との偏差が最も大きい圧縮係数を、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdに特定する、ことができる。
本発明のサージ発生防止装置は、ガスを圧縮する複数段の圧縮機を備える圧縮機構を備える圧縮機システムに好適に適用される。この圧縮機構は、最も上流側に位置する圧縮機にガスを供給する吸込管路と、最も下流側に位置する圧縮機からのガスが吐出される吐出管路と、吸込管路と吐出管路との間に接続され、吐出管路を流れるガスの一部を吸込管路に戻すバイパス管路と、バイパス管路に設けられ、吸込管路に戻されるガスの流量を調整するアンチサージ弁と、を備える。そして、このアンチサージ弁は、本発明によるサージ発生防止装置によりその開度が制御されることを特徴とする。
本発明のサージ発生防止装置によれば、アンチサージ制御を安全サイドに機能させることを考慮し、吸込側ガスは水分が富化された状態と仮定して吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを特定する。これにより、アンチサージ制御における流量の計算値の精度は保ちつつ、実際の流量に近い吸込側ガス流量Qs・calcを算出できる。
本発明の実施形態に係る多段の圧縮機を備える圧縮機システムの概略構成を示す図である。 図1のシステムが備えるサージ発生防止装置の構成を示す図である。 図2のサージ発生防止装置によるアンチサージ制御の手順を示すフローチャートである。 図2のサージ発生防止装置が備える、水分が飽和状態のガスの圧力及び温度と圧縮係数とが対応付けられた第一対応情報を示すグラフである。 図2のサージ発生防止装置によるアンチサージ弁の制御量を特定する手順を示す図である。 ガスの圧力及び温度と圧縮係数とが対応付られたテーブル形式の情報を示す表である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るサージ発生防止装置20を適用した圧縮機システム1ついて説明する。
圧縮機システム1は、図1に示すように、ガスGを圧縮する複数段の圧縮機を備える圧縮機構10と、圧縮機構10のサージの発生を抑制するサージ発生防止装置20と、を備えている。なお、圧縮機システム1において、圧縮の対象となるガスGが流れる向きを基準にして、上流及び下流が定義される。
[圧縮機構10]
圧縮機構10は、第一段圧縮機11、第二段圧縮機12、第三段圧縮機13及び第四段圧縮機14と、複数段の圧縮機を備える。それぞれの圧縮機は例えば遠心圧縮機からなり、ガスGは、最も上流側に配置される第一段圧縮機11から第二段圧縮機12、第三段圧縮機13及び第四段圧縮機14の順に所望される圧力まで昇圧される。
第一段圧縮機11、第二段圧縮機12及び第三段圧縮機13のそれぞれのガスGの上流側、つまり吸込側には、ガスGの吸込量を調整する吸込調整弁15が設けられている。
最も上流側の第一段圧縮機11に付属する吸込調整弁15の吸込側には、ガスGを吸込むための吸込管路L1が接続されている。吸込管路L1は、ガスGの供給源である例えばプラント設備からガスGが送り込まれる。また、最も下流側の第四段圧縮機14には吐出管路L2が接続されている。吐出管路L2は、昇圧されたガスGを利用する例えばプラント設備に向けてガスGを送り出す。
吸込管路L1には、吸込側圧力計3と吸込側温度計4が設置されている。吸込側圧力計3と吸込側温度計4とは、それぞれ吸込管路L1を流れるガスGの吸込側圧力Psと吸込側温度Tsとを継続して測定する。
吐出管路L2には、吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8が設置されている。吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8は、それぞれ吐出管路L2を流れるガスGの吐出側ガス圧力Pd、吐出側ガス温度Td及び吐出側ガス流量Qdを継続して測定する。
測定された吸込側の圧力Ps、温度Tsに関する情報と、測定された吐出側の圧力Pd、温度Td及び流量Qdに関する情報は、電気信号としてサージ発生防止装置20に送られる。
第一段圧縮機11と第二段圧縮機12は第一接続管路L12で接続され、第二段圧縮機12と第三段圧縮機13は第二接続管路L23で接続され、第三段圧縮機13と第四段圧縮機14は、第三接続管路L34で接続されている。第一段圧縮機11で圧縮されたガスGは、第一接続管路L12を通って第二段圧縮機12に吸込まれ、第二段圧縮機12で圧縮されたガスGは、第二接続管路L23を通って第三段圧縮機13に吸込まれ、第三段圧縮機13で圧縮されたガスGは、第三接続管路L34を通って第四段圧縮機14に吸込まれる。
第一接続管路L12、第二接続管路L23及び第三接続管路L34のそれぞれには、冷却機能及び除湿機能を備えるドレインセパレータ17が設けられている。第一段圧縮機11、第二段圧縮機12、第三段圧縮機13で圧縮されたガスGは、圧縮により生じた熱がこのドレインセパレータ17を通過することで冷却され、さらにこの冷却によって結露した水分がドレイン(drain)として外部に排出される。なお、ここでは冷却機能及び除湿機能を備えるドレインセパレータ17を用いているが、冷却機能を備える機器と除湿機能を備える機器を独立して設けることもできる。
吸込管路L1と吐出管路L2との間には、サージの発生を予防または抑制するために、圧縮機構10から吐出されるガスGの一部を吸込側に戻すバイパス管路L3が接続されている。バイパス管路L3には、サージの発生を予防または抑制する際に開かれる制御弁であるアンチサージ弁18が設けられている。アンチサージ弁18は、常時は閉じられているが、サージの発生を予防する必要があるときに開かれるものとする。
[サージ発生防止装置20]
サージ発生防止装置20は、吸込側圧力計3、吸込側温度計4、吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8で測定された吸込側ガス圧力Ps、吸込側ガス温度Ts、吐出側ガス圧力Pd、吐出側ガス温度Td及び吐出側ガス流量Qdを用いて、吸込側のガスGの流量Qs・calcを算出により求める。次いで、サージ発生防止装置20は、流量Qs・calcに基づいて、アンチサージ弁18の制御量を特定し、特定された制御量でアンチサージ弁18を動作させる。この手順を行うために、サージ発生防止装置20は以下の構成を備える。
なお、サージ発生防止装置20は、処理装置であるCPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリ手段と、を含むコンピュータ装置によって実現される。
サージ発生防止装置20は、図2に示すように、圧縮係数特定部21、流量算出部23、制御量特定部25及びデータ記憶部27と、を備えている。これら圧縮係数特定部21、流量算出部23、制御量特定部25及びデータ記憶部27の各機能は、ソフトウェアによって具現化できる。
圧縮係数特定部21は、圧縮機構10で圧縮されるガスGの吸込側の圧縮係数Zsと吐出側の圧縮係数Zdを特定する(図3 S101)。
圧縮係数特定部21は、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを求めるのに、吸込側圧力計3、吸込側温度計4、吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8で測定された吸込側ガス圧力Ps、吸込側ガス温度Ts、吐出側ガス圧力Pd及び吐出側ガス温度Tdに関する情報を取得する。圧縮係数特定部21は、取得した吸込側ガス圧力Ps、吸込側ガス温度Ts、吐出側ガス圧力Pd及び吐出側ガス温度Tdを、第一対応情報照合することで、吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを求める。
第一対応情報は、データ記憶部27に記憶されており、圧縮係数特定部21は吸込側圧縮係数Zsと吐出側圧縮係数Zdを求める際に、データ記憶部27から第一対応情報を読み出す。
ここで、本実施形態における第一対応情報は、飽和水蒸気量を含み水分が飽和状態のガスGにおける圧力と温度と圧縮係数とが対応付けられた情報である。一例を図4に示すが、この第一対応情報は、横軸が圧力Pで縦軸が圧縮係数Zの二次元座標上に、温度をプロットした形態を有している。つまり、温度T1,T2,T3,T4,T5ごとに対応する圧力Pと圧縮係数Zの関係が線図として表されている。なお、ここでは二次元座標上に第一対応情報を表してしているが、テーブル形式の第一対応情報でもよい。また、第一対応情報は、関数式であってもよい。
第一対応情報は、圧縮の対象となるガスGの種類ごとに用意され、図4の例では、ガス種別A,B,Cの三種類を含んでいる。圧縮係数特定部21は、圧縮の対象となっているガスGの種別に応じて、第一対応情報を読み出す。ガスGの種別は、コンピュータ装置の入力手段であるキーボードからあらかじめ圧縮係数特定部21に指示しておき、圧縮係数特定部21はこの指示に従って、ガスGの種別に応じた第一対応情報を読み出すことができる。
圧縮係数特定部21は、読み出した第一対応情報取得した吸込側ガス圧力Ps、吸込側ガス温度Ts、吐出側ガス圧力Pd及び吐出側ガス温度Tdを照合する。例えば、図4において、吸込側ガス圧力Psと吸込側ガス温度Ts(=T)に対応する線図上の吸込側圧縮係数Zsが特定される(図3 S103)。同様にして、吐出側ガス圧力Pd及び吐出側ガス温度Tdに対応する線図上の吐出側圧縮係数Zdが特定される。
吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdが特定されると、この情報は電気信号として、圧縮係数特定部21から流量算出部23に送られる。そうすると、流量算出部23は、式(2)を用いて流量Qs・calcを算出する(図3 S105)。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
ここで、第一対応情報における圧縮係数Zは、水分が飽和状態、つまり水分が富化されたガスの圧力・温度の関数で表されている。したがって、圧縮係数特定部21で特定された吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを用いて算出された流量Qs・calcは、ガスGに含まれる水分量の最大値を考慮しているため、アンチサージ制御における流量の計算値の精度は保ちつつ、実際に近い流量Qs・calcが計算できる。
流量Qs・calcが算出されると、この情報は電気信号として、流量算出部23から制御量特定部25に送られる。そうすると、制御量特定部25は、例えば図5に示されるガスGの流量Qと圧力比(Pd/Ps)で特定される性能曲線に流量Qs・calcを照合し、運転点OPを求める。この際に、コントロールラインCLを考慮する。つまり、閾値であるコントロールラインCLより左の領域ではサージが発生し、コントロールラインCLを含みそれよりも右の領域だとサージが発生しないものとすると、コントロールラインCL、つまりサージが発生しない最小の吸込み側の流量にマージンMを設定して運転点OPを特定する。
制御量特定部25は、特定された運転点OPが得られるアンチサージ弁18の制御量を算出し、算出された制御量に基づいて、アンチサージ弁18の開閉及び開く場合の開度を調整するように指令する。
[圧縮機システム1の動作]
次に、圧縮機システム1の動作について、図1〜図3を用いて説明する。
上流に位置するプラントからガスGが吸込管路L1に供給されると、ガスGは第一段圧縮機11、第二段圧縮機12、第三段圧縮機13及び第四段圧縮機14の順に圧縮されてから吐出管路L2に吐出される。この過程において、第一接続管路L12、第二接続管路L23及び第三接続管路L34のそれぞれに設けられるドレインセパレータ17によって、ガスGから水分がドレインとして除去されるので、第四段圧縮機14から吐出されるガスGの水分は第一段圧縮機11に吸込まれるガスGに比べて少ない。
以上のガスGの圧縮を継続している間に、吸込管路L1に設けられ吸込側圧力計3及び吸込側温度計4により、吸込管路L1を流れるガスGの吸込側ガス圧力Ps及び吸込側ガス温度Tsが測定される。また、吐出管路L2に設けられている吐出側圧力計6、吐出側温度計7及び吐出側流量計8により、吐出管路L2を流れるガスGの吐出側ガス圧力Pd、吐出側ガス温度Td及び吐出側ガス流量Qdが測定される。測定された吸込側ガス圧力Ps、吸込側ガス温度Ts、吐出側ガス圧力Pd、吐出側ガス温度Td及び吐出側ガス流量Qdに関する情報(以下、プロセス値情報ということがある)は、サージ発生防止装置20の圧縮係数特定部21に継続的に送られる(図3 S101)。
圧縮係数特定部21は、プロセス値情報を取得すると、データ記憶部27に記憶されている第一対応情報を読み出し、プロセス値情報(吐出側ガス流量Qdを除く)を第一対応情報照合する。これにより、圧縮係数特定部21は吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定する(図3 S103)。
吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdは流量算出部23に送られ、流量算出部23は、取得した吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを式(2)に代入することで、流量を算出する(図3 S105)。流量Qs・calcは、制御量特定部25に送られる。
Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
制御量特定部25は、流量Qs・calcを性能曲線(図5)照合することで、制御量を特定する(図3 S107)。制御量特定部(開度制御部)25は、制御量に応じてアンチサージ弁18の開度を制御するように指令を出す(図3 S109)。
サージ発生防止装置20は、以上の一連の手順を、圧縮機構10が運転されている間に、継続して行う。
[圧縮機システム1の効果]
次に、圧縮機システム1のサージ発生防止装置20による効果を説明する。
圧縮機システム1は、水分が飽和状態、水分が富化された条件として、水分が飽和状態における吸込側ガス圧力Ps及び吸込側ガス温度Tsに対応する吸込側圧縮係数Zsと、水分が飽和状態における吐出側ガス圧力Pd及び吐出側ガス温度Tdに対応する吐出側圧縮係数Zdを用いて吸込側ガス流量Qs・calcを求める。そして、このガスGに含まれる水分量の最大値を考慮した吸込側流量Qs・calcに基づいてアンチサージ弁18の開度を制御するので、アンチサージ制御における流量の計算値の精度は保ちつつ、サージの発生を高い精度で防止できる。
また、圧縮機システム1によれば、計算した吸込側ガス流量Qs・calcのずれが小さくなるため、負荷が下がりアンチサージ制御が働く状況になっても、余分な動力を消費せずに、圧縮機を運転できる。
また、圧縮機システム1は、ガスGの吐出側に設けられた吐出側流量計8により流量Qを測定するの、吸込側で測定するのに比べて、流量計のサイズを小さくできる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
以上の形態は、第一段圧縮機11に吸込まれるガスGの水分が飽和水蒸気量に達しているものと仮定して吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定した。しかし、本発明における水分が富化された条件とはこれに限らず、ガスGの水分濃度を一定値として吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定することもできる。水分濃度が富化された条件においてこの一定と仮定する水分濃度は、圧縮機システム1の運転範囲内で圧縮係数が最もずれた値に設定される。例えば、図6のテーブル形式の圧力−温度−圧縮係数対応情報において、上段のテーブルにおいては、基準となる「1.0」から最もずれの大きい、つまり基準値との偏差が最も大きい圧縮係数Zである「0.97」を吸込側圧縮係数Zs又は吐出側圧縮係数Zdとして採用する。同様に、中段のテーブルにおいて、基準値である「1.0」との偏差が最も大きい圧縮係数Zである「0.95」を吸込側圧縮係数Zs又は吐出側圧縮係数Zdとして採用する。さらに、下段のテーブルにおいて、基準値である「1.0」との偏差が最も大きい圧縮係数Zである「1.04」を吸込側圧縮係数Zs又は吐出側圧縮係数Zdとして採用する。
この吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdの特定手法は、水分の飽和状態を考慮せず、一定値を用いるために演算を簡略化できる。
ここで、ガスGの水分濃度を一定値として吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを特定する手法の場合には、データ記憶部27に記憶される情報は以下の通りである。つまり、図6に示すテーブル形式の圧力−温度−圧縮係数対応情報の中で、基準値との偏差が最も大きい圧縮係数Zdがガス種と対応付けた情報(第二対応情報)としてデータ記憶部27に記憶される。例えば、図6において、ガス種Aの場合、ガス種Aと圧縮係数Z「0.97」とが対応付けられてデータ記憶部27に記憶される。
この場合、ガス種Aが、上述した手順で圧縮係数特定部21に指示されると、圧縮係数特定部21はこの指示に従って圧縮係数Z「0.97」を読み出し、吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdとして流量算出部23に送る。流量算出部23は、取得した吸込側圧縮係数Zs及び吐出側圧縮係数Zdを前述した式(2)に代入することで流量を算出するとともに、制御量特定部25に送る。制御量特定部25は、上述した手順により、アンチサージ弁18の開閉及び開く場合の開度を調整する。
また、アンチサージ制御については、アンチサージ弁が常時開かれており、その開度を調整するという方式を採用することもできる。この方式を含めて、本発明はアンチサージ弁の開度を制御するという。
1 圧縮機システム
3 吸込側圧力計
4 吸込側温度計
6 吐出側圧力計
7 吐出側温度計
8 吐出側流量計
10 圧縮機構
11 第一段圧縮機
12 第二段圧縮機
13 第三段圧縮機
14 第四段圧縮機
15 吸込調整弁
17 ドレインセパレータ
18 アンチサージ弁
20 サージ発生防止装置
21 圧縮係数特定部
23 流量算出部
25 制御量特定部
27 データ記憶部
G ガス

Claims (6)

  1. ガスを圧縮する圧縮機の吸込側圧力Psと吸込側温度Tsと吐出側圧力Pdと吐出側温度Tdと吐出側流量Qdの各情報を取得し、前記ガスの吸込側圧縮係数Zsと前記ガスの吐出側圧縮係数Zdを特定する圧縮係数特定部と、
    前記吸込側圧縮係数Zs及び前記吐出側圧縮係数Zdが特定されると、吸込側流量Qs・calcを下記の式(2)に基づいて算出する流量算出部と、
    算出された前記吸込側流量Qs・calcに基づいて、アンチサージ弁の開度を制御する開度制御部と、を備え、
    前記圧縮係数特定部は、
    水分濃度が富化された条件における前記吸込側圧縮係数Zsと前記吐出側圧縮係数Zdを特定する、ことを特徴とするサージ発生防止装置。
    Qs・calc = Qd×Pd/Ps×Ts/Td×Zs/Zd … (2)
  2. 前記圧縮係数特定部は、
    水分が飽和状態における前記吸込側圧力Ps及び前記吸込側温度Tsに対応する前記吸込側圧縮係数Zsと、
    水分が飽和状態における前記吐出側圧力Pd及び前記吐出側温度Tdに対応する前記吐出側圧縮係数Zdと、を特定する、
    請求項1に記載のサージ発生防止装置。
  3. 水分が飽和状態の前記ガスにおける圧力と温度と圧縮係数とが対応付けられた情報である第一対応情報を記憶する記憶部を備え、
    前記圧縮係数特定部は、
    前記吸込側圧力Ps、前記吸込側温度Ts、前記吐出側圧力Pd及び前記吐出側温度Tdを取得すると、前記第一対応情報に照合することで、前記吸込側圧縮係数Zsと前記吐出側圧縮係数Zdを特定する、
    請求項2に記載のサージ発生防止装置。
  4. 前記圧縮係数特定部は、
    一定値の水分濃度に基づいて前記吸込側圧縮係数Zsと前記吐出側圧縮係数Zdを特定する、
    請求項1に記載のサージ発生防止装置。
  5. 前記ガスにおける基準値との偏差が最も大きい圧縮係数である第二対応情報を記憶する記憶部を備え、
    前記圧縮係数特定部は、
    基準値との偏差が最も大きい前記圧縮係数を、前記吸込側圧縮係数Zsと前記吐出側圧縮係数Zdとして特定する、
    請求項4に記載のサージ発生防止装置。
  6. ガスを圧縮する複数段の圧縮機を備える圧縮機構と、
    前記圧縮機構のサージの発生を抑制する、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のサージ発生防止装置と、を備える圧縮機システムであって、
    前記圧縮機構は、
    最も上流側に位置する前記圧縮機に前記ガスを供給する吸込管路と、
    最も下流側に位置する前記圧縮機からの前記ガスが吐出される吐出管路と、
    前記吸込管路と前記吐出管路との間に接続され、前記吐出管路を流れる前記ガスの一部を前記吸込管路に戻すバイパス管路と、
    前記バイパス管路に設けられ、前記吐出管路に戻される前記ガスの流量を調整するアンチサージ弁と、を備え、
    前記アンチサージ弁の開度が、前記サージ発生防止装置により制御される
    ことを特徴とする圧縮機システム。
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