JP2017141642A - 深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法 - Google Patents

深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法 Download PDF

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Abstract

【課題】深海のレアアース資源泥層の広がりに対応し、安全に採掘し、揚泥できる深海におけるレアアース資源泥の採掘。【解決手段】下側が解放された鋼函製の採掘室用容器10と、海面上の作業船から垂下され、下端が採掘室用容器10の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管3とを有し、揚泥管3には、下端開口からの海底の泥土を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、採掘室用容器10は、揚泥管3の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、揚泥管3が作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、揚泥管3は、採掘室用容器10が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている。【選択図】図1

Description

本発明は、深海の水底の表層部分や表層から数m程度下の部分に存在しているレアアースを高濃度に含有するレアアース資源泥を採掘する深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法関する。
近年、深海の水底に、レアアースを高濃度に含有したレアアース資源泥地盤の存在が判明しており、その量は中国などの陸上埋蔵量より遥かに多く、その品質も陸上埋蔵型の鉱床に比べて有害物質を含まず、資源泥からのレアアースの分離も容易であることなどからその有用性が注目されている。しかし、レアアース資源泥は、水深3500m〜6000mの深海に存在しており、従来の浚渫や海底鉱物採掘技術をそのまま使用することはできない。
水底のレアアース資源泥床の採掘方法として、水中ブルドーザや水中バツクホー等の土木機械を使用してレアアース資源泥を採掘し、これを水底に設置したステーションに集め、集められたレアアース資源泥を、ホースを通して水上に揚泥する方法が提案されている。
また、海底油田の採掘のように、水上の作業船から鋼管(例えばライザー管)を垂下させてその下端を深海の水底資源泥床に到達させ、鋼管内に空気を送り込むことにより上昇流を発生させ、これに乗せて資源泥を上昇させ船上まで移動させる方法(例えば特許文献1)が提案されている。
特開2013−36421号公報
しかし、上述したいずれの従来技術も、レアアース資源泥層が水深3500m以上もの深海に存在しているため、深海条件下で稼働可能な水中ブルドーザ等の土木機械の開発が未だ完成に至っていない。また、特に鋼管を使用する方法は有効ではあるが、レアアース資源泥層は、水平方向に大きな広がりを持っているため、鋼管を水平移動させながらレアアース資源泥を吸い上げる必要があるため、石油やガス資源の採掘のように固定位置での採掘では効率が悪い。
このため鋼管の上端を支持させた船を移動させてレアアース資源泥採掘位置を移動させる方法が考えられるが、3500m以上もの長さのある鋼管は、潮流によって湾曲するため、操船による移動では、鋼函下端位置の正確性を欠き、現実的でないという問題がある。
また、従来考えられている鋼管を水底に挿入して水底地盤下の資源を採取する技術は、深海から石油や天然ガスを採取する技術を基本としており、作業船上で鋼管を連結して降下させる作業の繰り返し、鋼管の先端が海底に着底したら予め装備しておいた採掘機を回転させて掘り進む。これによって海底から数百m程度掘るものであるが、最近は技術の進歩によりさらに深い深度まで採掘が可能になっている。
近年の水底探査船である地球船号では海底下7000mまで掘る技術力があるが、あくまでも調査のための採掘であり、実際の海底下資源の採掘には実用的ではない。
また、大水深といえども鋼管が海底に突き刺されば先端の振動や水平移動は規制されるが、水底のレアアース資源泥採取においては、鋼管を海底地盤に突き刺さないため、水底地盤による水平移動の拘束ができず、海流や潮流により、大水深における鋼管は振動し始めることとなる。
本発明はこのような従来の問題に鑑み、水深3500mよりも深い深海においても、レアアース資源泥層の水平方向の広範な広がりに対応し、安全に採掘し、揚泥できる深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法の提供を目的としてなされたものである。
上述した従来の問題を解決するための本発明の第1の特徴は、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている深海におけるレアアース資源泥の採掘装置にある。
本発明の第2の特徴は、前記第1の特徴たる構成に加え、揚泥管には、その長さ方向に所定の間隔をあけて浮力体を固定していることにある
本発明の第3の特徴は、前記第1又は第2の特徴たる構成に加え、採掘室用容器には、その下端に水平配置の水底泥土内沈降防止板を一体に備えていることにある。
本発明の第4の特徴は、前記第1〜第3の何れか1の特徴たる構成に加え、採掘室用容器には、それ自体の水中重量を軽減させる浮力体が取り付けられていることにある。
本発明の第5の特徴は、前記第1〜第4の何れか1の特徴たる構成に加え、採掘室用容器には、前記揚泥管を水平方向に強制的に相対移動させる強制水平移動手段を備えていることにある。
本発明の第6の特徴は、前記第1〜第5の何れか1の特徴に加え、採掘室用容器は、鋼製の外筒と内筒とをもって構成された鋼殻体をもって構成され、該鋼殻体の前記外筒と内筒との間に、浮力調整用空洞部と該浮力調整用空洞部内への注排水手段とを有する浮力調整装置を備えていることにある。
本発明の第7の特徴は、前記第1〜第6の何れか1の特徴に加え、採掘室用容器には、該採掘室用容器が水底から離れている状態時に水平位置をコントロールするための水平移動用推進装置を備えていることにある。
本発明の第8の特徴は、前記第1〜第7の何れか1の特徴に加え、採掘室用容器には、該採掘室用容器を上下方向に移動させる上下移動用推進装置を備えている請求項1〜4に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
本発明の第9の特徴は、前記第1〜第8の何れか1の特徴に加え、揚泥管の下端には、海底にレアアース資源泥地盤をかく乱する水底地盤攪乱手段を備えていることにある。
本発明の第10の特徴は、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている装置を使用し、前記採掘室用容器に対し、前記揚泥管の下端部分を挿入した状態で支持させ、該揚泥管を順次継ぎ足しつつ前記作業船から降下させ、前記採掘室用容器の着底後、前記上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管をレアアース資源泥地盤に挿入して揚泥した後、該揚泥管をその下端が前記水底地盤表面上まで引き上げ、該揚泥管を前記強制水平移動手段によって、水平方向に移動させた後水底地盤表面より所望の深さまで該揚泥管の下端を水底地盤に挿入する操作を繰り返してレアアース資源泥を採掘する深海におけるレアアース資源泥の採掘方法にある。
本発明の第11の特徴は、前記第10の特徴に加え、揚泥管を採掘室用容器に対して所望の幅だけ水平移動させつつレアアース資源泥を採掘した後、該揚泥管の下端及び前記採掘室用容器を水底地盤から離れるまで上昇させ、前記採掘室用容器に備えた水平移動用推進装置によって該採掘室用容器を水平移動させた後、前記所望幅のレアアース資源泥採掘を行うことにある。
本発明は、前記第1の特徴のように、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっていることとにより、揚泥管の下端は、水底面上に着底させた採掘室用容器によって水平方向の移動が規制されるため、揚泥管を海上の作業船から3500m〜6000mもの深さまで垂下させ場合においても、水底の泥土を吸い上げる揚泥管の下端位置の調整が、容易にコントロールできることとなる。
また、採掘室用容器により揚泥管の下端位置を拘束できるため、潮流によって揚泥管にたわみが生じたとしても、繰り返し曲げ力が作用する振動の発生が抑制され、揚泥管の繰り返し曲げ作用による劣化、損傷を少なくできる。
本発明は、前記第2のように、揚泥管には、その長さ方向に所定の間隔をあけて浮力体を固定していることにより、数千メートルもの構成の揚泥管の水中重量を軽減することができ、レアアース資源泥採取船の負担を少なくできる。
また、揚泥管は、これに鋼管を使用したとしても数千メートルもの大水深となると長さに比べて直径は小さく,管は糸のような挙動となる。このため、その下端が自由端の状態、即ちハングオフ状態では、作業船に定点保持装置が付いている場合であっても、ヒービングにより揚泥管に軸方向加速度が生じ、その際の変動分により縦振動が発生し、その際の圧縮力によって座屈破壊が生じる可能性があるが、上記のように揚泥管に浮力体を固定することで揚泥管の水中重量を軽減することにより縦振動を抑制することができる。
本発明は前記第3の特徴のように、採掘室用容器には、その下端に水平配置の水底泥土内沈降防止板を一体に備えていることにより、水底でのレアアース資源泥層内への沈み込みを少なくでき、所望の採泥効率を達成できる。
本発明は前記第4の特徴のように、採掘室用容器には、それ自体の水中重量を軽減させる浮力体が取り付けられていることにより、採掘室用容器の沈降途中において、揚泥管に掛かる縦方向の荷重を軽減することができ、揚泥管の縦振動が抑制されるとともに、水底に達した後においては、レアアース資源泥層内への沈み込みを少なくできるとともに、その上昇移動操作が容易となる。
本発明は、前記第5の特徴のように、採掘室用容器には、前記揚泥管を水平方向に強制的に相対移動させる強制水平移動手段を備えていることにより、水底への降下作業時には、揚泥管によって採掘室用容器をその重心上の位置に吊り持ちさせた状態で降下させることができ、更に、レアアース資源泥の採掘作業に際しては、採掘室用容器内における揚泥管の下端位置を移動させることによって、採掘室用容器の幅を限度として揚泥管下端の移動が可能となり、水底を揚泥管下端でスキャンする如き動きの採掘作業が可能となり、採掘効率が高いものとなる。
本発明は、前記第6の特徴のように採掘室用容器は、鋼製の外筒と内筒とをもって構成された鋼殻体をもって構成され、該鋼殻体の前記外筒と内筒との間に、浮力調整用空洞部と該浮力調整用空洞部内への注排水手段とを有する浮力調整装置を備えていることにより、採掘室用容器を浮上させることができ、水底への降下時には、揚泥管の水中での重量を全て作業船が受け持つこととなるが、採掘室用容器自体の水中重量が軽減できることとなり、洋上の曳航作業や沈降初期の作業が容易となる。
本発明は、前記第7の特徴のように、採掘室用容器には、該採掘室用容器が水底から離れている状態時に水平位置をコントロールするための水平移動用推進装置を備えていることにより、揚泥管を水面から水底面まで垂下させる際に、潮流の作用によって湾曲するような場合であっても、自らの位置をコントロールすることができ、水底の適切な位置に揚泥管の下端位置を移動させることができる。
また、採掘室用容器の沈降時や沈降後に水底から離れた状態のときに、潮流速度が大きいと揚泥管には大きな水平方向の力が作用し、撓みが大きくなるが、水平移動用推進装置を使用して、水平方向力作用により揚泥管に加わる張力を適切に調整できる。
本発明は、前記第8の特徴のように、採掘室用容器には、該採掘室用容器を上下方向に移動させる上下移動用推進装置を備えていることにより、着底させた採掘室用容器を移動させる動作を上下移動用推進装置によって行うこと、又は浮力調整装置とともに作動させて行うことが可能となる。
また、上下移動用推進装置によって沈降途中において採掘室用容器に対し、上向きの推進力を作用させることにより、揚泥管に掛かる重量が軽減され、前述と同様に縦方向の振動を抑制することができる。
本発明は、前記第9の特徴のように、揚泥管の下端には、海底にレアアース資源泥地盤をかく乱する水底地盤攪乱手段を備えていることにより、採掘しようとする水底地盤が、揚泥管内に上昇流による吸い込み力では、採掘効率が好ましくない場合においても、確実な採掘が可能となる。
本発明は、前記第10の特徴のように、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている装置を使用し、前記採掘室用容器に対し、前記揚泥管の下端部分を挿入した状態で支持させ、該揚泥管を順次継ぎ足しつつ前記作業船から降下させ、前記採掘室用容器の着底後、前記上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管をレアアース資源泥地盤に挿入して揚泥した後、該揚泥管をその下端が前記水底地盤表面上まで引き上げ、該揚泥管を前記強制水平移動手段によって、水平方向に移動させた後水底地盤表面より所望の深さまで該揚泥管の下端を水底地盤に挿入する操作を繰り返してレアアース資源泥を採掘することにより、水底の表面あるいはその数m下に広範な広がりをもって堆積しているレアアース資源泥を、堀残しを少なくし、効率よく、低コストでの採掘が可能となる。
本発明は、前記第11の特徴のように、揚泥管を採掘室用容器に対して所望の幅だけ水平移動させつつレアアース資源泥を採掘した後、該揚泥管の下端及び前記採掘室用容器を水底地盤から離れるまで上昇させ、前記採掘室用容器に備えた水平移動用推進装置によって該採掘室用容器を水平移動させた後、前記所望幅のレアアース資源泥採掘を行うことにより、水底の表面あるいはその数m下に広範な広がりをもって堆積しているレアアース資源泥を、堀残しを極力少なくし、より低コストでの採掘が可能となる。
本発明に係る深海におけるレアアース資源泥の採掘装置の一例の概略を示す縦断面図である。 図1に示す装置におけるエアリフト用給気管の例を示す部分断面図である。 図1に示す装置の揚泥管途中に設置する脱気装置の例を示す部分断面図である。 図1に示す装置における採掘室用容器を示す縦断面図である。 同上の平面図である。 図4に示す採掘室容器に備えた水平移動架台を示す縦断正面図である。 同縦断側面図である。 (a)〜(c)は、本発明方法における採掘室用容器を水底へ降下する工程の説明図である。 (a)〜(d)は、本発明方法における揚泥管の採掘室容器に対する移動状態を示す説明図である。 (a)〜(d)は、本発明方法における採掘時における水底面の採掘穴の状態を示す説明図である。
本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る深海におけるレアアース資源泥の採掘装置の一例の概略構成を示している。図において符号1はレアアース資源泥採取船1である。このレアアース資源泥採取船1には、水底のレアアース資源泥層2からレアアース資源泥を上昇させるための揚泥管3であり、その下端が水底のレアアース資源泥層2に達する長さに垂下されている。
揚泥管3は、複数の鋼管を順次継ぎ足しつつ水底に達する長さとしており、船上の揚泥管垂下装置5によって上下に移動させることができるようになっている。また、揚泥管3は、図2に示すように、内部にエアリフト用給気管6が固定されており、その下端が揚泥管3の開口部内に上向きに開口され、エアリフト用の空気を揚泥管3内に供給するようになっている。
尚、揚泥管3としては、鋼管の他に、またCFPR(炭素繊維補強管)を使用してもよく、このCFPRの使用によって揚泥管の水中重量を軽減され、鋼管使用の際の水中重量増大に関する問題は解決される。
揚泥管3には、潮流によって繰り返し曲げ力が作用した場合においても材料の疲労が防止されるために、その外周に補強凸条を一体に固着させることが好ましい。この補強凸条は揚泥管3の外周に螺旋状に巻きつけた形状や、揚泥管3の長さ方向に向けた直線状のものを揚泥管3周囲に一定間隔を隔てて複数設けた形状のものを使用できる。
更に、揚泥管3には、上下に間隔を隔てた所定の位置に脱気装置7を設け、揚泥管3の下端に供給されたエアリフト用空気が揚泥管3中を上昇中における水圧低下によって必要以上に膨張した空気の一部を揚泥管3外に排気させるようになっている。
脱気装置7は、例えば図3に示すように揚泥管3の途中にリボンスクリュー8を設置しておき、螺旋流を形成させることにより、遠心力を利用して水管中心部に空気を集め、その一部を管中心部に挿入した脱気管9を通じて排気させる構造が採用できる。
揚泥管3の下端は、水底に沈めた採掘室用容器10内に挿入され、その天井部の挿入位置を規制するとともに揚泥管3を水平方向に強制的に相対移動させることができるようになっている。
更に、揚泥管3には、その長さ方向に所定の間隔をあけて浮力体38が固定されている。この浮力体としては、一例としてシンタクチックフォーム(syntactic foam)と称されている、ガラス・金属・高分子などでできた中空の微小球を樹脂で固めた、軽量かつ高強度の複合材料であって、従来深海調査船の浮力体として利用される材料が利用できる。
採掘室用容器10は、図4に示すように筒状をした中空の胴部11を有し、その下端が解放され上端が天井板12により閉鎖された円筒状に形成されている。胴部11の下端外周には、水平配置の水底泥土内沈降防止板39が一体に備えられており、これによって水底の軟弱土上に着底させた際の泥土内への沈み込みを少なくするようになっているとともに、採掘室用容器10の下端の変形防止のための補強となっている。
胴部11は鋼板性の内筒11aと外筒11bとによる二重壁構造となっており、両筒11a,11bを同心配置とし、両者間の空隙部にスペーサを介在させて、所定の間隔を維持させている。この二重壁間に浮力調整装置を構成する浮力調整用空洞部13が形成されており、内部空洞の容積を調整することによって、浮力を調整するようになっている。また、二重壁構造は、水圧に対する補強の役目をも受け持つ。
尚、この浮力調整用空洞部13は、胴部11の上半部に、その周方向に複数設け、各浮力調整用空洞部13、13......の浮力を個別に調整することによって採掘室用容器10全体の姿勢を制御できるようになっている。
浮力調整用空洞部13による浮力は、内部に注排水することによって行っており、図には示してないがポンプによって内部に水を強制的に注排水させることによって空気容積を変化させることにより調整するようになっている。
胴部11の上端には、図5に示すように鋼材を使用した桁材による格子状の天端補強構15が、天端内を閉じる配置に一体化され、その下側に天井板12が固定されている。この天井板12により胴部11の上端を、後述するスリット17部分を除き閉鎖している。
天端補強構15の上には、採掘室用容器自体の水中重量を軽減させる浮力体40が取り付けられている。この浮力体としては、前述したシンタクチックフォームが使用できる。
天端補強構15及び天井板12には、胴部11の中心を通る配置に揚泥管3移動用のスリット17が形成されており、このスリット17に沿って移動する水平移動架台18が備えられ、この架台18に開けられた揚泥管挿入穴19内に揚泥管3が上下に移動可能に挿入されている。
移動架台18は、駆動手段によって強制移動されるようになっており、駆動手段としては、例えば図5〜図7に示すように、スリット17の両縁に備えたラック20と、架台18に備えたピニオン21と、該ピニオン21を正逆方向に回転させる駆動モータ22とを使用することができる。
揚泥管3の下端部外周には、採掘室用容器10内から抜け止めさせるための抜け止め手段が備えられている。この抜け止め手段23によって揚泥管3がその下端部分を採掘室用容器10内に挿入された状態で抜け止めされ、これによって揚泥管3をレアアース資源泥採取船1によって引き上げることにより、採掘室用容器10が水底面より引き離されて上昇されるようになっている。
抜け止め手段23としては、揚泥管3の外周に突設したフランジ24を使用することができ、このフランジ24がスリット17の下側に当たり、採掘室用容器10に対する上側への相対移動を阻止させることができる。
採掘室用容器10には、図4、図5に示すように、水平移動用推進装置28と、上下移動用推進装置29が装備されている。水平移動用推進装置28は、回転軸を水平方向に向けた水平移動用スクリュー30,30......が使用され、これらは回転軸方向を水平360度方向に調整することができるようになっている。上下移動用推進装置29は、回転軸を上下方向に向けた上下移動用スクリュー31,31......が使用されている。これらのスクリュー30,31は図示してないが電動モータにて駆動されるようになっている。
これらのスクリュー30の回転軸方向をすべて同じ向きとすることによって採掘室用容器10を所望の向きに推進させることができ、また、全てのスクリュー30を採掘室用容器10の外周縁方向に向けることによって採掘室用容器10を旋回させることができる。
採掘室用容器10の下部外周及び内部の適宜の位置にライト付カメラ32(図4に示す)が設置され、このカメラを通じて水底の状態、これに対する採掘室用容器10の下端及び揚泥管3の下端の状態を船上にて監視できるようになっている。
また、レアアース資源泥採取船1上では、図には示してないが、揚泥管3の上端と、空気と水及びレアアース資源泥を分離する分離槽との間が送泥ホースにより連通され、分離槽内に沈殿したレアアース資源泥を底部から泥溜槽に送り出すようになっている。
次に、上述した深海におけるレアアース資源泥の採掘装置を使用した採掘方法について説明する。
採掘室用容器10を陸上の制作ヤードやドックで製造し、自らの浮力によって洋上に浮かべるか、台船に乗せる等してレアアース資源泥採掘現場に移動させる。採掘現場では、図8(a)に示すように、揚泥管3の最下端部管3aを採掘室用容器10上の水平移動架台18の揚泥管挿入穴19に下側より通し、これをレアアース資源泥採取船1の揚泥管垂下装置5にセットする。
尚、この時揚泥管挿入穴19が採掘室用容器10の重心を通る垂直線状にあるように水平移動架台18の位置を調整するとともに、採掘室用容器10の浮力調節用空洞部に注水し、浮力を採掘室用容器10の自重により後述する揚泥管3の降下速度程度の速度で沈降する状態とし、採掘室用容器10が最下端部管3aによって水面下に吊り下げられた状態とする。
この状態で最下端部管3aを降下させ、その上端がレアアース資源泥採取船1上で次の分割揚泥管3b、3b......順次継ぎ足しつつ降下させる。この降下中に潮流の影響によって揚泥管3に対して横向きの力が加わり、採掘室用容器10がレアアース資源泥採取船1の直下に降下されない場合は、水平移動用スクリュー30を必要な向きに調整してこれを駆動させることにより、レアアース資源泥採取船1の直下に降下されるようにコントロールする。
このようにして分割揚泥管3bを順次連結しつつ採掘室用容器10を水底のレアアース資源泥層2上に着底させる。この状態では図8(b)に示すように揚泥管3の下端は採掘室用容器10のほぼ中央内に垂下され、レアアース資源泥層2に達しない高さにある。採掘室用容器10の着底後、その浮力調整用空洞部13内に注水し、浮力を減じ、自重によって着底状態を安定させる。レアアース資源泥採取船1上では揚泥管3の上端に分離槽32に通じる送泥ホース33を連結する。
尚、浮力調整空洞部13の水圧対する耐力以上の水深である場合には、その水深に到る前に内部を水で満たすことによって浮力調整空洞部の破損を防ぐことができる。
次いで、水平移動架台18を図8(c)に示すようにスリット17の一端側に移動させ、エアリフト用給気管6にエアリフト用の空気を送り込み、揚泥管3内に噴出させ、揚泥管3内部に上昇流を生じさせる。この状態でレアアース資源泥採取船1の揚泥管垂下装置5を揚泥管垂下側に作動させ、揚泥管3の下端をレアアース資源泥層2に徐々に近づける。
これによってレアアース資源泥層2の表面のレアアース資源泥は揚泥管3内に上昇流によって揚泥管3の下端開口より吸い上げられて上昇し、送泥管を通して分離槽に送り込まれる。
このようにして図9(a)に示すように、所望の深さまで揚泥管3を降下させてレアアース資源泥を採掘する。この時、水底面採掘状態は図9(a)に示すようにほぼ円形の採掘孔36aが形成される。
このように採掘穴36aを形成した後、レアアース資源泥採取船1上から揚泥管3をその下端がレアアース資源泥層2の表面高さまで引き上げる。図9(b)図10(b)に示すように、水平移動架台18を所定の採掘穴ピッチ分だけ水平移動させる。この時、揚泥管3の下端部はレアアース資源泥採取船1に対して振り子軌跡上を移動することとなるが、水深が3500m以上もある深海では、揚泥管3の下端はほとんど上下等することなくほぼ水平に移動する。
このようにして1採掘ピッチ分だけ水平移動させた状態で、図9(c)、図10(c)に示すように、再度揚泥管3を降下させ、先に採掘した採掘穴36aの側部を同様にして採掘する。このようにして次の採掘穴36bを先の採掘穴36a隣に連続させた状態に形成する。
このように揚泥管3を降下−上昇−水平移動−降下−上昇を繰り返し、図9(d)、図10(d)に示すように採掘穴36a、36b......を互いに側面間が連なった状態に順次形成することにより採掘溝37が形成されるようにレアアース資源泥採掘を行う。
このようにして水平移動架台18が図9(d)に示すように、スリット17の他端側まで到達した後、図10(e)に示すように採掘室用容器10を採掘溝37と直交する側に、該採掘溝37の幅分だけ移動させる。この時の採掘室用容器10の移動は、揚泥管3を作業船上から、その下端が水底面から離れる高さまで上昇させ、採掘室用容器10をその浮力調整用空洞部13内を排水して自らの浮力を増加させるとともに、上下移動用推進装置29を作動させて離底させる。この状態で水平移動用スクリュー30を稼働させて、前記採掘溝の幅方向にその幅分だけ移動させる。
尚、水底地盤の条件等の要因によって採掘室用容器10の浮力増加分及び上下移動用推進装置29の上向きの推進力だけでは離底させることができない場合は、船上より揚泥管3を引き上げることによって採掘室用容器10を離底させる。
尚、上述した採掘室用容器10を使用した採掘作業を行う水底の深さが浮力調整空洞部13の水圧対する耐力以上の水深である場合には、その水深に到る前に内部を水で満たしておき、上下移動用推進装置29の上向きの推進力及び船上における揚泥管3の上下操作によって採掘室用容器10を上下させる。
尚、上述した実施例では、揚泥管3内に上昇流発生手段としてエアリフトを使用しているが、この他、揚泥管3の途中にスクリュー羽根や水中ポンプなどの各種の水流発生手段を使用してもよく、作業船上での減圧ポンプによって揚泥管3内に負圧を生じさせることによって上昇流を発生させてもよい。
また、事前の水底地質調査によって、レアアース資源泥を採取しようとする水底の地盤が、揚泥管3内に上昇流による吸引のみでは採取できない程度の硬さであることが判明している場合には、予め揚泥管3の下端に、海底地盤を攪乱する水底地盤攪乱手段を取り付けた揚泥管3を使用する。
水底地盤攪乱手段としては、港湾等で使用している浚渫用回転カッターや、揚泥管3の下端からジェット水を噴射して地盤を掘削するジェット水式の掘削装置等、各種の掘削装置が使用できる。
1 レアアース資源泥採取船
2 レアアース資源泥層
3 揚泥管
3a 最下端部管
3b 分割揚泥管
5 揚泥管垂下装置
6 エアリフト用給気管
7 脱気装置
8 リボンスクリュー
9 脱気管
10 採掘室用容器
11 胴部
12 天井板
11a 内筒
11b 外筒
13 浮力調整用空洞部
15 天端補強構
17 スリット
18 水平移動架台
19 揚泥管挿入穴
20 ラック
21 ピニオン
22 駆動モータ
23 抜け止め手段
24 フランジ
28 水平移動用推進装置
29 上下移動用推進装置
30 水平移動用スクリュー
31 上下移動用スクリュー
32 ライト付カメラ
36a,36b 採掘穴
37 採掘溝
38 浮力体
39 水底泥土内沈降防止板
40 浮力体
本発明は、深海の水底の表層部分や表層から数m程度下の部分に存在しているレアアースを高濃度に含有するレアアース資源泥を採掘する深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法関する。
近年、深海の水底に、レアアースを高濃度に含有したレアアース資源泥地盤の存在が判明しており、その量は中国などの陸上埋蔵量より遥かに多く、その品質も陸上埋蔵型の鉱床に比べて有害物質を含まず、資源泥からのレアアースの分離も容易であることなどからその有用性が注目されている。しかし、レアアース資源泥は、水深3500m〜6000mの深海に存在しており、従来の浚渫や海底鉱物採掘技術をそのまま使用することはできない。
水底のレアアース資源泥床の採掘方法として、水中ブルドーザや水中バツクホー等の土木機械を使用してレアアース資源泥を採掘し、これを水底に設置したステーションに集め、集められたレアアース資源泥を、ホースを通して水上に揚泥する方法が提案されている。
また、海底油田の採掘のように、水上の作業船から鋼管(例えばライザー管)を垂下させてその下端を深海の水底資源泥床に到達させ、鋼管内に空気を送り込むことにより上昇流を発生させ、これに乗せて資源泥を上昇させ船上まで移動させる方法(例えば特許文献1)が提案されている。
特開2013−36421号公報
しかし、上述したいずれの従来技術も、レアアース資源泥層が水深3500m以上もの深海に存在しているため、深海条件下で稼働可能な水中ブルドーザ等の土木機械の開発が未だ完成に至っていない。また、特に鋼管を使用する方法は有効ではあるが、レアアース資源泥層は、水平方向に大きな広がりを持っているため、鋼管を水平移動させながらレアアース資源泥を吸い上げる必要があるため、石油やガス資源の採掘のように固定位置での採掘では効率が悪い。
このため鋼管の上端を支持させた船を移動させてレアアース資源泥採掘位置を移動させる方法が考えられるが、3500m以上もの長さのある鋼管は、潮流によって湾曲するため、操船による移動では、鋼函下端位置の正確性を欠き、現実的でないという問題がある。
また、従来考えられている鋼管を水底に挿入して水底地盤下の資源を採取する技術は、深海から石油や天然ガスを採取する技術を基本としており、作業船上で鋼管を連結して降下させる作業の繰り返し、鋼管の先端が海底に着底したら予め装備しておいた採掘機を回転させて掘り進む。これによって海底から数百m程度掘るものであるが、最近は技術の進歩によりさらに深い深度まで採掘が可能になっている。
近年の水底探査船である地球船号では海底下7000mまで掘る技術力があるが、あくまでも調査のための採掘であり、実際の海底下資源の採掘には実用的ではない。
また、大水深といえども鋼管が海底に突き刺されば先端の振動や水平移動は規制されるが、水底のレアアース資源泥採取においては、鋼管を海底地盤に突き刺さないため、水底地盤による水平移動の拘束ができず、海流や潮流により、大水深における鋼管は振動し始めることとなる。
本発明はこのような従来の問題に鑑み、水深3500mよりも深い深海においても、レアアース資源泥層の水平方向の広範な広がりに対応し、安全に採掘し、揚泥できる深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法の提供を目的としてなされたものである。
上述した従来の問題を解決するための本発明の第1の特徴は、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からの海底の泥土を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対し、該揚泥管の下端部分が採掘室用容器内に位置した状態で抜け落ち不能に連結されているとともに前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっており、該採掘室用容器が着底した状態で前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって、その下端が、前記採掘室用容器の下側の解放部分より下側に降下されるようになっている深海におけるレアアース資源泥の採掘装置にある。
本発明の第2の特徴は、前記採掘室用容器には、その下端に水平配置の水底泥土内沈降防止板を一体に備えていることにある。
本発明の第3の特徴は、前記採掘室用容器には、前記揚泥管を水平方向に強制的に相対移動させる強制水平移動手段を備えていることにある。
本発明の第4の特徴は、前記採掘室用容器には、該採掘室用容器が水底から離れている状態時に水平位置をコントロールするための水平移動用推進装置を備えていることにある。
本発明の第5の特徴は、前記採掘室用容器には、該採掘室用容器を上下方向に移動させる上下移動用推進装置を備えていることにある。
本発明の第6の特徴は、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からの海底の泥土を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている装置を使用し、前記採掘室用容器に対し、前記揚泥管の下端部分を挿入した状態で支持させ、該揚泥管を順次継ぎ足しつつ前記作業船から降下させ、前記採掘室用容器の着底後、前記上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管を海底の泥土地盤に挿入して揚泥することにある。
本発明の第7の特徴は、前記採掘室用容器の着底後、上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管を海底の泥土地盤に挿入して揚泥した後、該揚泥管をその下端が前記水底地盤表面上まで引き上げ、該揚泥管を強制水平移動手段によって、水平方向に移動させた後水底地盤表面より所望の深さまで該揚泥管の下端を水底地盤に挿入する操作を繰り返して海底の泥土を採掘することにある。
本発明の第8の特徴は、前記揚泥管を採掘室用容器に対して所望の幅だけ水平移動させつつ海底の泥土を採掘した後、該揚泥管の下端及び前記採掘室用容器を水底地盤から離れるまで上昇させ、前記採掘室用容器に備えた水平移動用推進装置によって該採掘室用容器を水平移動させた後、前記所望幅の海底の泥土採掘を行うことにある。
本発明では、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっていることとにより、揚泥管の下端は、水底面上に着底させた採掘室用容器によって水平方向の移動が規制されるため、揚泥管を海上の作業船から3500m〜6000mもの深さまで垂下させ場合においても、水底の泥土を吸い上げる揚泥管の下端位置の調整が、容易にコントロールできることとなる。
また、採掘室用容器により揚泥管の下端位置を拘束できるため、潮流によって揚泥管にたわみが生じたとしても、繰り返し曲げ力が作用する振動の発生が抑制され、揚泥管の繰り返し曲げ作用による劣化、損傷を少なくできる。
本発明では、採掘室用容器には、その下端に水平配置の水底泥土内沈降防止板を一体に備えていることにより、水底でのレアアース資源泥層内への沈み込みを少なくでき、所望の採泥効率を達成できる。
本発明では、採掘室用容器には、前記揚泥管を水平方向に強制的に相対移動させる強制水平移動手段を備えていることにより、水底への降下作業時には、揚泥管によって採掘室用容器をその重心上の位置に吊り持ちさせた状態で降下させることができ、更に、レアアース資源泥の採掘作業に際しては、採掘室用容器内における揚泥管の下端位置を移動させることによって、採掘室用容器の幅を限度として揚泥管下端の移動が可能となり、水底を揚泥管下端でスキャンする如き動きの採掘作業が可能となり、採掘効率が高いものとなる。
本発明では、採掘室用容器には、該採掘室用容器が水底から離れている状態時に水平位置をコントロールするための水平移動用推進装置を備えていることにより、揚泥管を水面から水底面まで垂下させる際に、潮流の作用によって湾曲するような場合であっても、自らの位置をコントロールすることができ、水底の適切な位置に揚泥管の下端位置を移動させることができる。
また、採掘室用容器の沈降時や沈降後に水底から離れた状態のときに、潮流速度が大きいと揚泥管には大きな水平方向の力が作用し、撓みが大きくなるが、水平移動用推進装置を使用して、水平方向力作用により揚泥管に加わる張力を適切に調整できる。
本発明では、採掘室用容器には、該採掘室用容器を上下方向に移動させる上下移動用推進装置を備えていることにより、着底させた採掘室用容器を移動させる動作を上下移動用推進装置によって行うこと、又は浮力調整装置とともに作動させて行うことが可能となる。
また、上下移動用推進装置によって沈降途中において採掘室用容器に対し、上向きの推進力を作用させることにより、揚泥管に掛かる重量が軽減され、前述と同様に縦方向の振動を抑制することができる。
本発明では、下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている装置を使用し、前記採掘室用容器に対し、前記揚泥管の下端部分を挿入した状態で支持させ、該揚泥管を順次継ぎ足しつつ前記作業船から降下させ、前記採掘室用容器の着底後、前記上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管をレアアース資源泥地盤に挿入して揚泥した後、該揚泥管をその下端が前記水底地盤表面上まで引き上げ、該揚泥管を前記強制水平移動手段によって、水平方向に移動させた後水底地盤表面より所望の深さまで該揚泥管の下端を水底地盤に挿入する操作を繰り返してレアアース資源泥を採掘することにより、水底の表面あるいはその数m下に広範な広がりをもって堆積しているレアアース資源泥を、堀残しを少なくし、効率よく、低コストでの採掘が可能となる。
本発明では、揚泥管を採掘室用容器に対して所望の幅だけ水平移動させつつレアアース資源泥を採掘した後、該揚泥管の下端及び前記採掘室用容器を水底地盤から離れるまで上昇させ、前記採掘室用容器に備えた水平移動用推進装置によって該採掘室用容器を水平移動させた後、前記所望幅のレアアース資源泥採掘を行うことにより、水底の表面あるいはその数m下に広範な広がりをもって堆積しているレアアース資源泥を、堀残しを極力少なくし、より低コストでの採掘が可能となる。
本発明に係る深海におけるレアアース資源泥の採掘装置の一例の概略を示す縦断面図である。 図1に示す装置におけるエアリフト用給気管の例を示す部分断面図である。 図1に示す装置の揚泥管途中に設置する脱気装置の例を示す部分断面図である。 図1に示す装置における採掘室用容器を示す縦断面図である。 同上の平面図である。 図4に示す採掘室容器に備えた水平移動架台を示す縦断正面図である。 同縦断側面図である。 (a)〜(c)は、本発明方法における採掘室用容器を水底へ降下する工程の説明図である。 (a)〜(d)は、本発明方法における揚泥管の採掘室容器に対する移動状態を示す説明図である。 (a)〜(d)は、本発明方法における採掘時における水底面の採掘穴の状態を示す説明図である。
本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る深海におけるレアアース資源泥の採掘装置の一例の概略構成を示している。図において符号1はレアアース資源泥採取船1である。このレアアース資源泥採取船1には、水底のレアアース資源泥層2からレアアース資源泥を上昇させるための揚泥管3であり、その下端が水底のレアアース資源泥層2に達する長さに垂下されている。
揚泥管3は、複数の鋼管を順次継ぎ足しつつ水底に達する長さとしており、船上の揚泥管垂下装置5によって上下に移動させることができるようになっている。また、揚泥管3は、図2に示すように、内部にエアリフト用給気管6が固定されており、その下端が揚泥管3の開口部内に上向きに開口され、エアリフト用の空気を揚泥管3内に供給するようになっている。
尚、揚泥管3としては、鋼管の他に、またCFPR(炭素繊維補強管)を使用してもよく、このCFPRの使用によって揚泥管の水中重量を軽減され、鋼管使用の際の水中重量増大に関する問題は解決される。
揚泥管3には、潮流によって繰り返し曲げ力が作用した場合においても材料の疲労が防止されるために、その外周に補強凸条を一体に固着させることが好ましい。この補強凸条は揚泥管3の外周に螺旋状に巻きつけた形状や、揚泥管3の長さ方向に向けた直線状のものを揚泥管3周囲に一定間隔を隔てて複数設けた形状のものを使用できる。
更に、揚泥管3には、上下に間隔を隔てた所定の位置に脱気装置7を設け、揚泥管3の下端に供給されたエアリフト用空気が揚泥管3中を上昇中における水圧低下によって必要以上に膨張した空気の一部を揚泥管3外に排気させるようになっている。
脱気装置7は、例えば図3に示すように揚泥管3の途中にリボンスクリュー8を設置しておき、螺旋流を形成させることにより、遠心力を利用して水管中心部に空気を集め、その一部を管中心部に挿入した脱気管9を通じて排気させる構造が採用できる。
揚泥管3の下端は、水底に沈めた採掘室用容器10内に挿入され、その天井部の挿入位置を規制するとともに揚泥管3を水平方向に強制的に相対移動させることができるようになっている。
更に、揚泥管3には、その長さ方向に所定の間隔をあけて浮力体38が固定されている。この浮力体としては、一例としてシンタクチックフォーム(syntactic foam)と称されている、ガラス・金属・高分子などでできた中空の微小球を樹脂で固めた、軽量かつ高強度の複合材料であって、従来深海調査船の浮力体として利用される材料が利用できる。
採掘室用容器10は、図4に示すように筒状をした中空の胴部11を有し、その下端が解放され上端が天井板12により閉鎖された円筒状に形成されている。胴部11の下端外周には、水平配置の水底泥土内沈降防止板39が一体に備えられており、これによって水底の軟弱土上に着底させた際の泥土内への沈み込みを少なくするようになっているとともに、採掘室用容器10の下端の変形防止のための補強となっている。
胴部11は鋼板性の内筒11aと外筒11bとによる二重壁構造となっており、両筒11a,11bを同心配置とし、両者間の空隙部にスペーサを介在させて、所定の間隔を維持させている。この二重壁間に浮力調整装置を構成する浮力調整用空洞部13が形成されており、内部空洞の容積を調整することによって、浮力を調整するようになっている。また、二重壁構造は、水圧に対する補強の役目をも受け持つ。
尚、この浮力調整用空洞部13は、胴部11の上半部に、その周方向に複数設け、各浮力調整用空洞部13、13......の浮力を個別に調整することによって採掘室用容器10全体の姿勢を制御できるようになっている。
浮力調整用空洞部13による浮力は、内部に注排水することによって行っており、図には示してないがポンプによって内部に水を強制的に注排水させることによって空気容積を変化させることにより調整するようになっている。
胴部11の上端には、図5に示すように鋼材を使用した桁材による格子状の天端補強構15が、天端内を閉じる配置に一体化され、その下側に天井板12が固定されている。この天井板12により胴部11の上端を、後述するスリット17部分を除き閉鎖している。
天端補強構15の上には、採掘室用容器自体の水中重量を軽減させる浮力体40が取り付けられている。この浮力体としては、前述したシンタクチックフォームが使用できる。
天端補強構15及び天井板12には、胴部11の中心を通る配置に揚泥管3移動用のスリット17が形成されており、このスリット17に沿って移動する水平移動架台18が備えられ、この架台18に開けられた揚泥管挿入穴19内に揚泥管3が上下に移動可能に挿入されている。
移動架台18は、駆動手段によって強制移動されるようになっており、駆動手段としては、例えば図5〜図7に示すように、スリット17の両縁に備えたラック20と、架台18に備えたピニオン21と、該ピニオン21を正逆方向に回転させる駆動モータ22とを使用することができる。
揚泥管3の下端部外周には、採掘室用容器10内から抜け止めさせるための抜け止め手段が備えられている。この抜け止め手段23によって揚泥管3がその下端部分を採掘室用容器10内に挿入された状態で抜け止めされ、これによって揚泥管3をレアアース資源泥採取船1によって引き上げることにより、採掘室用容器10が水底面より引き離されて上昇されるようになっている。
抜け止め手段23としては、揚泥管3の外周に突設したフランジ24を使用することができ、このフランジ24がスリット17の下側に当たり、採掘室用容器10に対する上側への相対移動を阻止させることができる。
採掘室用容器10には、図4、図5に示すように、水平移動用推進装置28と、上下移動用推進装置29が装備されている。水平移動用推進装置28は、回転軸を水平方向に向けた水平移動用スクリュー30,30......が使用され、これらは回転軸方向を水平360度方向に調整することができるようになっている。上下移動用推進装置29は、回転軸を上下方向に向けた上下移動用スクリュー31,31......が使用されている。これらのスクリュー30,31は図示してないが電動モータにて駆動されるようになっている。
これらのスクリュー30の回転軸方向をすべて同じ向きとすることによって採掘室用容器10を所望の向きに推進させることができ、また、全てのスクリュー30を採掘室用容器10の外周縁方向に向けることによって採掘室用容器10を旋回させることができる。
採掘室用容器10の下部外周及び内部の適宜の位置にライト付カメラ32(図4に示す)が設置され、このカメラを通じて水底の状態、これに対する採掘室用容器10の下端及び揚泥管3の下端の状態を船上にて監視できるようになっている。
また、レアアース資源泥採取船1上では、図には示してないが、揚泥管3の上端と、空気と水及びレアアース資源泥を分離する分離槽との間が送泥ホースにより連通され、分離槽内に沈殿したレアアース資源泥を底部から泥溜槽に送り出すようになっている。
次に、上述した深海におけるレアアース資源泥の採掘装置を使用した採掘方法について説明する。
採掘室用容器10を陸上の制作ヤードやドックで製造し、自らの浮力によって洋上に浮かべるか、台船に乗せる等してレアアース資源泥採掘現場に移動させる。採掘現場では、図8(a)に示すように、揚泥管3の最下端部管3aを採掘室用容器10上の水平移動架台18の揚泥管挿入穴19に下側より通し、これをレアアース資源泥採取船1の揚泥管垂下装置5にセットする。
尚、この時揚泥管挿入穴19が採掘室用容器10の重心を通る垂直線状にあるように水平移動架台18の位置を調整するとともに、採掘室用容器10の浮力調節用空洞部に注水し、浮力を採掘室用容器10の自重により後述する揚泥管3の降下速度程度の速度で沈降する状態とし、採掘室用容器10が最下端部管3aによって水面下に吊り下げられた状態とする。
この状態で最下端部管3aを降下させ、その上端がレアアース資源泥採取船1上で次の分割揚泥管3b、3b......順次継ぎ足しつつ降下させる。この降下中に潮流の影響によって揚泥管3に対して横向きの力が加わり、採掘室用容器10がレアアース資源泥採取船1の直下に降下されない場合は、水平移動用スクリュー30を必要な向きに調整してこれを駆動させることにより、レアアース資源泥採取船1の直下に降下されるようにコントロールする。
このようにして分割揚泥管3bを順次連結しつつ採掘室用容器10を水底のレアアース資源泥層2上に着底させる。この状態では図8(b)に示すように揚泥管3の下端は採掘室用容器10のほぼ中央内に垂下され、レアアース資源泥層2に達しない高さにある。採掘室用容器10の着底後、その浮力調整用空洞部13内に注水し、浮力を減じ、自重によって着底状態を安定させる。レアアース資源泥採取船1上では揚泥管3の上端に分離槽32に通じる送泥ホース33を連結する。
尚、浮力調整空洞部13の水圧対する耐力以上の水深である場合には、その水深に到る前に内部を水で満たすことによって浮力調整空洞部の破損を防ぐことができる。
次いで、水平移動架台18を図8(c)に示すようにスリット17の一端側に移動させ、エアリフト用給気管6にエアリフト用の空気を送り込み、揚泥管3内に噴出させ、揚泥管3内部に上昇流を生じさせる。この状態でレアアース資源泥採取船1の揚泥管垂下装置5を揚泥管垂下側に作動させ、揚泥管3の下端をレアアース資源泥層2に徐々に近づける。
これによってレアアース資源泥層2の表面のレアアース資源泥は揚泥管3内に上昇流によって揚泥管3の下端開口より吸い上げられて上昇し、送泥管を通して分離槽に送り込まれる。
このようにして図9(a)に示すように、所望の深さまで揚泥管3を降下させてレアアース資源泥を採掘する。この時、水底面採掘状態は図9(a)に示すようにほぼ円形の採掘孔36aが形成される。
このように採掘穴36aを形成した後、レアアース資源泥採取船1上から揚泥管3をその下端がレアアース資源泥層2の表面高さまで引き上げる。図9(b)図10(b)に示すように、水平移動架台18を所定の採掘穴ピッチ分だけ水平移動させる。この時、揚泥管3の下端部はレアアース資源泥採取船1に対して振り子軌跡上を移動することとなるが、水深が3500m以上もある深海では、揚泥管3の下端はほとんど上下等することなくほぼ水平に移動する。
このようにして1採掘ピッチ分だけ水平移動させた状態で、図9(c)、図10(c)に示すように、再度揚泥管3を降下させ、先に採掘した採掘穴36aの側部を同様にして採掘する。このようにして次の採掘穴36bを先の採掘穴36a隣に連続させた状態に形成する。
このように揚泥管3を降下−上昇−水平移動−降下−上昇を繰り返し、図9(d)、図10(d)に示すように採掘穴36a、36b......を互いに側面間が連なった状態に順次形成することにより採掘溝37が形成されるようにレアアース資源泥採掘を行う。
このようにして水平移動架台18が図9(d)に示すように、スリット17の他端側まで到達した後、図10(e)に示すように採掘室用容器10を採掘溝37と直交する側に、該採掘溝37の幅分だけ移動させる。この時の採掘室用容器10の移動は、揚泥管3を作業船上から、その下端が水底面から離れる高さまで上昇させ、採掘室用容器10をその浮力調整用空洞部13内を排水して自らの浮力を増加させるとともに、上下移動用推進装置29を作動させて離底させる。この状態で水平移動用スクリュー30を稼働させて、前記採掘溝の幅方向にその幅分だけ移動させる。
尚、水底地盤の条件等の要因によって採掘室用容器10の浮力増加分及び上下移動用推進装置29の上向きの推進力だけでは離底させることができない場合は、船上より揚泥管3を引き上げることによって採掘室用容器10を離底させる。
尚、上述した採掘室用容器10を使用した採掘作業を行う水底の深さが浮力調整空洞部13の水圧対する耐力以上の水深である場合には、その水深に到る前に内部を水で満たしておき、上下移動用推進装置29の上向きの推進力及び船上における揚泥管3の上下操作によって採掘室用容器10を上下させる。
尚、上述した実施例では、揚泥管3内に上昇流発生手段としてエアリフトを使用しているが、この他、揚泥管3の途中にスクリュー羽根や水中ポンプなどの各種の水流発生手段を使用してもよく、作業船上での減圧ポンプによって揚泥管3内に負圧を生じさせることによって上昇流を発生させてもよい。
また、事前の水底地質調査によって、レアアース資源泥を採取しようとする水底の地盤が、揚泥管3内に上昇流による吸引のみでは採取できない程度の硬さであることが判明している場合には、予め揚泥管3の下端に、海底地盤を攪乱する水底地盤攪乱手段を取り付けた揚泥管3を使用する。
水底地盤攪乱手段としては、港湾等で使用している浚渫用回転カッターや、揚泥管3の下端からジェット水を噴射して地盤を掘削するジェット水式の掘削装置等、各種の掘削装置が使用できる。
1 レアアース資源泥採取船
2 レアアース資源泥層
3 揚泥管
3a 最下端部管
3b 分割揚泥管
5 揚泥管垂下装置
6 エアリフト用給気管
7 脱気装置
8 リボンスクリュー
9 脱気管
10 採掘室用容器
11 胴部
12 天井板
11a 内筒
11b 外筒
13 浮力調整用空洞部
15 天端補強構
17 スリット
18 水平移動架台
19 揚泥管挿入穴
20 ラック
21 ピニオン
22 駆動モータ
23 抜け止め手段
24 フランジ
28 水平移動用推進装置
29 上下移動用推進装置
30 水平移動用スクリュー
31 上下移動用スクリュー
32 ライト付カメラ
36a,36b 採掘穴
37 採掘溝
38 浮力体
39 水底泥土内沈降防止板
40 浮力体
本発明は、深海の水底の表層部分や表層から数m程度下の部分に存在しているレアアースを高濃度に含有するレアアース資源泥を採掘する深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法関する。
近年、深海の水底に、レアアースを高濃度に含有したレアアース資源泥地盤の存在が判明しており、その量は中国などの陸上埋蔵量より遥かに多く、その品質も陸上埋蔵型の鉱床に比べて有害物質を含まず、資源泥からのレアアースの分離も容易であることなどからその有用性が注目されている。しかし、レアアース資源泥は、水深3500m〜6000mの深海に存在しており、従来の浚渫や海底鉱物採掘技術をそのまま使用することはできない。
水底のレアアース資源泥床の採掘方法として、水中ブルドーザや水中バツクホー等の土木機械を使用してレアアース資源泥を採掘し、これを水底に設置したステーションに集め、集められたレアアース資源泥を、ホースを通して水上に揚泥する方法が提案されている。
また、海底油田の採掘のように、水上の作業船から鋼管(例えばライザー管)を垂下させてその下端を深海の水底資源泥床に到達させ、鋼管内に空気を送り込むことにより上昇流を発生させ、これに乗せて資源泥を上昇させ船上まで移動させる方法(例えば特許文献1)が提案されている。
特開2013−36421号公報
しかし、上述したいずれの従来技術も、レアアース資源泥層が水深3500m以上もの深海に存在しているため、深海条件下で稼働可能な水中ブルドーザ等の土木機械の開発が未だ完成に至っていない。また、特に鋼管を使用する方法は有効ではあるが、レアアース資源泥層は、水平方向に大きな広がりを持っているため、鋼管を水平移動させながらレアアース資源泥を吸い上げる必要があるため、石油やガス資源の採掘のように固定位置での採掘では効率が悪い。
このため鋼管の上端を支持させた船を移動させてレアアース資源泥採掘位置を移動させる方法が考えられるが、3500m以上もの長さのある鋼管は、潮流によって湾曲するため、操船による移動では、鋼函下端位置の正確性を欠き、現実的でないという問題がある。
また、従来考えられている鋼管を水底に挿入して水底地盤下の資源を採取する技術は、深海から石油や天然ガスを採取する技術を基本としており、作業船上で鋼管を連結して降下させる作業の繰り返し、鋼管の先端が海底に着底したら予め装備しておいた採掘機を回転させて掘り進む。これによって海底から数百m程度掘るものであるが、最近は技術の進歩によりさらに深い深度まで採掘が可能になっている。
近年の水底探査船である地球船号では海底下7000mまで掘る技術力があるが、あくまでも調査のための採掘であり、実際の海底下資源の採掘には実用的ではない。
また、大水深といえども鋼管が海底に突き刺されば先端の振動や水平移動は規制されるが、水底のレアアース資源泥採取においては、鋼管を海底地盤に突き刺さないため、水底地盤による水平移動の拘束ができず、海流や潮流により、大水深における鋼管は振動し始めることとなる。
本発明はこのような従来の問題に鑑み、水深3500mよりも深い深海においても、レアアース資源泥層の水平方向の広範な広がりに対応し、安全に採掘し、揚泥できる深海におけるレアアース資源泥の採掘装置及び同採掘方法の提供を目的としてなされたものである。
上述した従来の問題を解決するための本発明の第1の特徴は、下側が開放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からの海底の泥土を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対し、該揚泥管の下端部分が採掘室用容器内に位置した状態で抜け落ち不能に連結されているとともに前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっており、該採掘室用容器が着底した状態で前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって、その下端が、前記採掘室用容器の下側の開放部分より下側に降下されるようになっており、前記採掘室用容器には、その下端に水平配置の水底泥土内沈降防止板を一体に備えていることにある。
本発明の第2の特徴は、前記採掘室用容器には、前記揚泥管を水平方向に強制的に相対移動させる強制水平移動手段を備えていることにある。
本発明の第3の特徴は、前記採掘室用容器には、該採掘室用容器が水底から離れている状態時に水平位置をコントロールするための水平移動用推進装置を備えていることにある。
本発明の第4の特徴は、前記採掘室用容器には、該採掘室用容器を上下方向に移動させる上下移動用推進装置を備えていることにある。
本発明の第5の特徴は、下側が開放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からの海底の泥土を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている装置を使用し、前記採掘室用容器に対し、前記揚泥管の下端部分を挿入した状態で支持させ、該揚泥管を順次継ぎ足しつつ前記作業船から降下させ、前記採掘室用容器の着底後、前記上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管を海底の泥土地盤に挿入して揚泥することにある。
本発明の第6の特徴は、前記採掘室用容器の着底後、上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管を海底の泥土地盤に挿入して揚泥した後、該揚泥管をその下端が前記水底地盤表面上まで引き上げ、該揚泥管を強制水平移動手段によって、水平方向に移動させた後水底地盤表面より所望の深さまで該揚泥管の下端を水底地盤に挿入する操作を繰り返して海底の泥土を採掘することにある。
本発明の第7の特徴は、前記揚泥管を採掘室用容器に対して所望の幅だけ水平移動させつつ海底の泥土を採掘した後、該揚泥管の下端及び前記採掘室用容器を水底地盤から離れるまで上昇させ、前記採掘室用容器に備えた水平移動用推進装置によって該採掘室用容器を水平移動させた後、前記所望幅の海底の泥土採掘を行うことにある。
本発明では、下側が開放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっていることとにより、揚泥管の下端は、水底面上に着底させた採掘室用容器によって水平方向の移動が規制されるため、揚泥管を海上の作業船から3500m〜6000mもの深さまで垂下させ場合においても、水底の泥土を吸い上げる揚泥管の下端位置の調整が、容易にコントロールできることとなる。
また、採掘室用容器により揚泥管の下端位置を拘束できるため、潮流によって揚泥管にたわみが生じたとしても、繰り返し曲げ力が作用する振動の発生が抑制され、揚泥管の繰り返し曲げ作用による劣化、損傷を少なくできる。
本発明では、採掘室用容器には、その下端に水平配置の水底泥土内沈降防止板を一体に備えていることにより、水底でのレアアース資源泥層内への沈み込みを少なくでき、所望の採泥効率を達成できる。
本発明では、採掘室用容器には、前記揚泥管を水平方向に強制的に相対移動させる強制水平移動手段を備えていることにより、水底への降下作業時には、揚泥管によって採掘室用容器をその重心上の位置に吊り持ちさせた状態で降下させることができ、更に、レアアース資源泥の採掘作業に際しては、採掘室用容器内における揚泥管の下端位置を移動させることによって、採掘室用容器の幅を限度として揚泥管下端の移動が可能となり、水底を揚泥管下端でスキャンする如き動きの採掘作業が可能となり、採掘効率が高いものとなる。
本発明では、採掘室用容器には、該採掘室用容器が水底から離れている状態時に水平位置をコントロールするための水平移動用推進装置を備えていることにより、揚泥管を水面から水底面まで垂下させる際に、潮流の作用によって湾曲するような場合であっても、自らの位置をコントロールすることができ、水底の適切な位置に揚泥管の下端位置を移動させることができる。
また、採掘室用容器の沈降時や沈降後に水底から離れた状態のときに、潮流速度が大きいと揚泥管には大きな水平方向の力が作用し、撓みが大きくなるが、水平移動用推進装置を使用して、水平方向力作用により揚泥管に加わる張力を適切に調整できる。
本発明では、採掘室用容器には、該採掘室用容器を上下方向に移動させる上下移動用推進装置を備えていることにより、着底させた採掘室用容器を移動させる動作を上下移動用推進装置によって行うこと、又は浮力調整装置とともに作動させて行うことが可能となる。
また、上下移動用推進装置によって沈降途中において採掘室用容器に対し、上向きの推進力を作用させることにより、揚泥管に掛かる重量が軽減され、前述と同様に縦方向の振動を抑制することができる。
本発明では、下側が開放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、前記揚泥管には、下端開口からのレアアース資源泥を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている装置を使用し、前記採掘室用容器に対し、前記揚泥管の下端部分を挿入した状態で支持させ、該揚泥管を順次継ぎ足しつつ前記作業船から降下させ、前記採掘室用容器の着底後、前記上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管をレアアース資源泥地盤に挿入して揚泥した後、該揚泥管をその下端が前記水底地盤表面上まで引き上げ、該揚泥管を前記強制水平移動手段によって、水平方向に移動させた後水底地盤表面より所望の深さまで該揚泥管の下端を水底地盤に挿入する操作を繰り返してレアアース資源泥を採掘することにより、水底の表面あるいはその数m下に広範な広がりをもって堆積しているレアアース資源泥を、堀残しを少なくし、効率よく、低コストでの採掘が可能となる。
本発明では、揚泥管を採掘室用容器に対して所望の幅だけ水平移動させつつレアアース資源泥を採掘した後、該揚泥管の下端及び前記採掘室用容器を水底地盤から離れるまで上昇させ、前記採掘室用容器に備えた水平移動用推進装置によって該採掘室用容器を水平移動させた後、前記所望幅のレアアース資源泥採掘を行うことにより、水底の表面あるいはその数m下に広範な広がりをもって堆積しているレアアース資源泥を、堀残しを極力少なくし、より低コストでの採掘が可能となる。
本発明に係る深海におけるレアアース資源泥の採掘装置の一例の概略を示す縦断面図である。 図1に示す装置におけるエアリフト用給気管の例を示す部分断面図である。 図1に示す装置の揚泥管途中に設置する脱気装置の例を示す部分断面図である。 図1に示す装置における採掘室用容器を示す縦断面図である。 同上の平面図である。 図4に示す採掘室容器に備えた水平移動架台を示す縦断正面図である。 同縦断側面図である。 (a)〜(c)は、本発明方法における採掘室用容器を水底へ降下する工程の説明図である。 (a)〜(d)は、本発明方法における揚泥管の採掘室容器に対する移動状態を示す説明図である。 (a)〜(d)は、本発明方法における採掘時における水底面の採掘穴の状態を示す説明図である。
本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る深海におけるレアアース資源泥の採掘装置の一例の概略構成を示している。図において符号1はレアアース資源泥採取船1である。このレアアース資源泥採取船1には、水底のレアアース資源泥層2からレアアース資源泥を上昇させるための揚泥管3であり、その下端が水底のレアアース資源泥層2に達する長さに垂下されている。
揚泥管3は、複数の鋼管を順次継ぎ足しつつ水底に達する長さとしており、船上の揚泥管垂下装置5によって上下に移動させることができるようになっている。また、揚泥管3は、図2に示すように、内部にエアリフト用給気管6が固定されており、その下端が揚泥管3の開口部内に上向きに開口され、エアリフト用の空気を揚泥管3内に供給するようになっている。
尚、揚泥管3としては、鋼管の他に、またCFPR(炭素繊維補強管)を使用してもよく、このCFPRの使用によって揚泥管の水中重量を軽減され、鋼管使用の際の水中重量増大に関する問題は解決される。
揚泥管3には、潮流によって繰り返し曲げ力が作用した場合においても材料の疲労が防止されるために、その外周に補強凸条を一体に固着させることが好ましい。この補強凸条は揚泥管3の外周に螺旋状に巻きつけた形状や、揚泥管3の長さ方向に向けた直線状のものを揚泥管3周囲に一定間隔を隔てて複数設けた形状のものを使用できる。
更に、揚泥管3には、上下に間隔を隔てた所定の位置に脱気装置7を設け、揚泥管3の下端に供給されたエアリフト用空気が揚泥管3中を上昇中における水圧低下によって必要以上に膨張した空気の一部を揚泥管3外に排気させるようになっている。
脱気装置7は、例えば図3に示すように揚泥管3の途中にリボンスクリュー8を設置しておき、螺旋流を形成させることにより、遠心力を利用して水管中心部に空気を集め、その一部を管中心部に挿入した脱気管9を通じて排気させる構造が採用できる。
揚泥管3の下端は、水底に沈めた採掘室用容器10内に挿入され、その天井部の挿入位置を規制するとともに揚泥管3を水平方向に強制的に相対移動させることができるようになっている。
更に、揚泥管3には、その長さ方向に所定の間隔をあけて浮力体38が固定されている。この浮力体としては、一例としてシンタクチックフォーム(syntactic foam)と称されている、ガラス・金属・高分子などでできた中空の微小球を樹脂で固めた、軽量かつ高強度の複合材料であって、従来深海調査船の浮力体として利用される材料が利用できる。
採掘室用容器10は、図4に示すように筒状をした中空の胴部11を有し、その下端が開放され上端が天井板12により閉鎖された円筒状に形成されている。胴部11の下端外周には、水平配置の水底泥土内沈降防止板39が一体に備えられており、これによって水底の軟弱土上に着底させた際の泥土内への沈み込みを少なくするようになっているとともに、採掘室用容器10の下端の変形防止のための補強となっている。
胴部11は鋼板性の内筒11aと外筒11bとによる二重壁構造となっており、両筒11a,11bを同心配置とし、両者間の空隙部にスペーサを介在させて、所定の間隔を維持させている。この二重壁間に浮力調整装置を構成する浮力調整用空洞部13が形成されており、内部空洞の容積を調整することによって、浮力を調整するようになっている。また、二重壁構造は、水圧に対する補強の役目をも受け持つ。
尚、この浮力調整用空洞部13は、胴部11の上半部に、その周方向に複数設け、各浮力調整用空洞部13、13......の浮力を個別に調整することによって採掘室用容器10全体の姿勢を制御できるようになっている。
浮力調整用空洞部13による浮力は、内部に注排水することによって行っており、図には示してないがポンプによって内部に水を強制的に注排水させることによって空気容積を変化させることにより調整するようになっている。
胴部11の上端には、図5に示すように鋼材を使用した桁材による格子状の天端補強構15が、天端内を閉じる配置に一体化され、その下側に天井板12が固定されている。この天井板12により胴部11の上端を、後述するスリット17部分を除き閉鎖している。
天端補強構15の上には、採掘室用容器自体の水中重量を軽減させる浮力体40が取り付けられている。この浮力体としては、前述したシンタクチックフォームが使用できる。
天端補強構15及び天井板12には、胴部11の中心を通る配置に揚泥管3移動用のスリット17が形成されており、このスリット17に沿って移動する水平移動架台18が備えられ、この架台18に開けられた揚泥管挿入穴19内に揚泥管3が上下に移動可能に挿入されている。
移動架台18は、駆動手段によって強制移動されるようになっており、駆動手段としては、例えば図5〜図7に示すように、スリット17の両縁に備えたラック20と、架台18に備えたピニオン21と、該ピニオン21を正逆方向に回転させる駆動モータ22とを使用することができる。
揚泥管3の下端部外周には、採掘室用容器10内から抜け止めさせるための抜け止め手段が備えられている。この抜け止め手段23によって揚泥管3がその下端部分を採掘室用容器10内に挿入された状態で抜け止めされ、これによって揚泥管3をレアアース資源泥採取船1によって引き上げることにより、採掘室用容器10が水底面より引き離されて上昇されるようになっている。
抜け止め手段23としては、揚泥管3の外周に突設したフランジ24を使用することができ、このフランジ24がスリット17の下側に当たり、採掘室用容器10に対する上側への相対移動を阻止させることができる。
採掘室用容器10には、図4、図5に示すように、水平移動用推進装置28と、上下移動用推進装置29が装備されている。水平移動用推進装置28は、回転軸を水平方向に向けた水平移動用スクリュー30,30......が使用され、これらは回転軸方向を水平360度方向に調整することができるようになっている。上下移動用推進装置29は、回転軸を上下方向に向けた上下移動用スクリュー31,31......が使用されている。これらのスクリュー30,31は図示してないが電動モータにて駆動されるようになっている。
これらのスクリュー30の回転軸方向をすべて同じ向きとすることによって採掘室用容器10を所望の向きに推進させることができ、また、全てのスクリュー30を採掘室用容器10の外周縁方向に向けることによって採掘室用容器10を旋回させることができる。
採掘室用容器10の下部外周及び内部の適宜の位置にライト付カメラ32(図4に示す)が設置され、このカメラを通じて水底の状態、これに対する採掘室用容器10の下端及び揚泥管3の下端の状態を船上にて監視できるようになっている。
また、レアアース資源泥採取船1上では、図には示してないが、揚泥管3の上端と、空気と水及びレアアース資源泥を分離する分離槽との間が送泥ホースにより連通され、分離槽内に沈殿したレアアース資源泥を底部から泥溜槽に送り出すようになっている。
次に、上述した深海におけるレアアース資源泥の採掘装置を使用した採掘方法について説明する。
採掘室用容器10を陸上の制作ヤードやドックで製造し、自らの浮力によって洋上に浮かべるか、台船に乗せる等してレアアース資源泥採掘現場に移動させる。採掘現場では、図8(a)に示すように、揚泥管3の最下端部管3aを採掘室用容器10上の水平移動架台18の揚泥管挿入穴19に下側より通し、これをレアアース資源泥採取船1の揚泥管垂下装置5にセットする。
尚、この時揚泥管挿入穴19が採掘室用容器10の重心を通る垂直線状にあるように水平移動架台18の位置を調整するとともに、採掘室用容器10の浮力調節用空洞部に注水し、浮力を採掘室用容器10の自重により後述する揚泥管3の降下速度程度の速度で沈降する状態とし、採掘室用容器10が最下端部管3aによって水面下に吊り下げられた状態とする。
この状態で最下端部管3aを降下させ、その上端がレアアース資源泥採取船1上で次の分割揚泥管3b、3b......順次継ぎ足しつつ降下させる。この降下中に潮流の影響によって揚泥管3に対して横向きの力が加わり、採掘室用容器10がレアアース資源泥採取船1の直下に降下されない場合は、水平移動用スクリュー30を必要な向きに調整してこれを駆動させることにより、レアアース資源泥採取船1の直下に降下されるようにコントロールする。
このようにして分割揚泥管3bを順次連結しつつ採掘室用容器10を水底のレアアース資源泥層2上に着底させる。この状態では図8(b)に示すように揚泥管3の下端は採掘室用容器10のほぼ中央内に垂下され、レアアース資源泥層2に達しない高さにある。採掘室用容器10の着底後、その浮力調整用空洞部13内に注水し、浮力を減じ、自重によって着底状態を安定させる。レアアース資源泥採取船1上では揚泥管3の上端に分離槽32に通じる送泥ホース33を連結する。
尚、浮力調整空洞部13の水圧対する耐力以上の水深である場合には、その水深に到る前に内部を水で満たすことによって浮力調整空洞部の破損を防ぐことができる。
次いで、水平移動架台18を図8(c)に示すようにスリット17の一端側に移動させ、エアリフト用給気管6にエアリフト用の空気を送り込み、揚泥管3内に噴出させ、揚泥管3内部に上昇流を生じさせる。この状態でレアアース資源泥採取船1の揚泥管垂下装置5を揚泥管垂下側に作動させ、揚泥管3の下端をレアアース資源泥層2に徐々に近づける。
これによってレアアース資源泥層2の表面のレアアース資源泥は揚泥管3内に上昇流によって揚泥管3の下端開口より吸い上げられて上昇し、送泥管を通して分離槽に送り込まれる。
このようにして図9(a)に示すように、所望の深さまで揚泥管3を降下させてレアアース資源泥を採掘する。この時、水底面採掘状態は図9(a)に示すようにほぼ円形の採掘孔36aが形成される。
このように採掘穴36aを形成した後、レアアース資源泥採取船1上から揚泥管3をその下端がレアアース資源泥層2の表面高さまで引き上げる。図9(b)図10(b)に示すように、水平移動架台18を所定の採掘穴ピッチ分だけ水平移動させる。この時、揚泥管3の下端部はレアアース資源泥採取船1に対して振り子軌跡上を移動することとなるが、水深が3500m以上もある深海では、揚泥管3の下端はほとんど上下等することなくほぼ水平に移動する。
このようにして1採掘ピッチ分だけ水平移動させた状態で、図9(c)、図10(c)に示すように、再度揚泥管3を降下させ、先に採掘した採掘穴36aの側部を同様にして採掘する。このようにして次の採掘穴36bを先の採掘穴36a隣に連続させた状態に形成する。
このように揚泥管3を降下−上昇−水平移動−降下−上昇を繰り返し、図9(d)、図10(d)に示すように採掘穴36a、36b......を互いに側面間が連なった状態に順次形成することにより採掘溝37が形成されるようにレアアース資源泥採掘を行う。
このようにして水平移動架台18が図9(d)に示すように、スリット17の他端側まで到達した後、図10(e)に示すように採掘室用容器10を採掘溝37と直交する側に、該採掘溝37の幅分だけ移動させる。この時の採掘室用容器10の移動は、揚泥管3を作業船上から、その下端が水底面から離れる高さまで上昇させ、採掘室用容器10をその浮力調整用空洞部13内を排水して自らの浮力を増加させるとともに、上下移動用推進装置29を作動させて離底させる。この状態で水平移動用スクリュー30を稼働させて、前記採掘溝の幅方向にその幅分だけ移動させる。
尚、水底地盤の条件等の要因によって採掘室用容器10の浮力増加分及び上下移動用推進装置29の上向きの推進力だけでは離底させることができない場合は、船上より揚泥管3を引き上げることによって採掘室用容器10を離底させる。
尚、上述した採掘室用容器10を使用した採掘作業を行う水底の深さが浮力調整空洞部13の水圧対する耐力以上の水深である場合には、その水深に到る前に内部を水で満たしておき、上下移動用推進装置29の上向きの推進力及び船上における揚泥管3の上下操作によって採掘室用容器10を上下させる。
尚、上述した実施例では、揚泥管3内に上昇流発生手段としてエアリフトを使用しているが、この他、揚泥管3の途中にスクリュー羽根や水中ポンプなどの各種の水流発生手段を使用してもよく、作業船上での減圧ポンプによって揚泥管3内に負圧を生じさせることによって上昇流を発生させてもよい。
また、事前の水底地質調査によって、レアアース資源泥を採取しようとする水底の地盤が、揚泥管3内に上昇流による吸引のみでは採取できない程度の硬さであることが判明している場合には、予め揚泥管3の下端に、海底地盤を攪乱する水底地盤攪乱手段を取り付けた揚泥管3を使用する。
水底地盤攪乱手段としては、港湾等で使用している浚渫用回転カッターや、揚泥管3の下端からジェット水を噴射して地盤を掘削するジェット水式の掘削装置等、各種の掘削装置が使用できる。
1 レアアース資源泥採取船
2 レアアース資源泥層
3 揚泥管
3a 最下端部管
3b 分割揚泥管
5 揚泥管垂下装置
6 エアリフト用給気管
7 脱気装置
8 リボンスクリュー
9 脱気管
10 採掘室用容器
11 胴部
12 天井板
11a 内筒
11b 外筒
13 浮力調整用空洞部
15 天端補強構
17 スリット
18 水平移動架台
19 揚泥管挿入穴
20 ラック
21 ピニオン
22 駆動モータ
23 抜け止め手段
24 フランジ
28 水平移動用推進装置
29 上下移動用推進装置
30 水平移動用スクリュー
31 上下移動用スクリュー
32 ライト付カメラ
36a,36b 採掘穴
37 採掘溝
38 浮力体
39 水底泥土内沈降防止板
40 浮力体

Claims (11)

  1. 下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、
    前記揚泥管には、下端開口からの海底の泥土を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、
    前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっていることを特徴としてなる深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  2. 前記揚泥管には、その長さ方向に所定の間隔をあけて浮力体を固定している請求項1に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  3. 前記採掘室用容器には、その下端に水平配置の水底泥土内沈降防止板を一体に備えている請求項1又は2に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  4. 前記採掘室用容器には、それ自体の水中重量を軽減させる浮力体が取り付けられている請求項1〜3の何れか1に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  5. 前記採掘室用容器には、前記揚泥管を水平方向に強制的に相対移動させる強制水平移動手段を備えている請求項1〜4の何れか1に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  6. 前記採掘室用容器は、鋼製の外筒と内筒とをもって構成された鋼殻体をもって構成され、該鋼殻体の前記外筒と内筒との間に、浮力調整用空洞部と該浮力調整用空洞部内への注排水手段とを有する浮力調整装置を備えている請求項1〜5の何れか1に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  7. 前記採掘室用容器には、該採掘室用容器が水底から離れている状態時に水平位置をコントロールするための水平移動用推進装置を備えている請求項1〜6の何れか1に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  8. 前記採掘室用容器には、該採掘室用容器を上下方向に移動させる上下移動用推進装置を備えている請求項1〜7の何れか1に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  9. 前記揚泥管の下端には、海底の泥土地盤を攪乱する泥質地盤攪乱手段を備えている請求項1〜8の何れか1に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘装置。
  10. 下側が解放された鋼函製の採掘室用容器と、海面上の作業船から垂下され、下端が前記採掘室用容器の天井部分から軸方向には移動可能で水平方向の相対移動が規制された状態で挿入された中空筒状の揚泥管とを有し、
    前記揚泥管には、下端開口からの海底の泥土を水とともに上昇させるための上昇流発生手段が備えられ、
    前記採掘室用容器は、前記揚泥管の下端部に対して抜け落ち不能に連結されていて、前記揚泥管が前記作業船から水底に向けて繰り出されることによって水底に着底されるようになっているとともに、前記揚泥管は、前記採掘室用容器が着底した状態でその下端を海底表面の泥質地盤に挿入可能となっている装置を使用し、
    前記採掘室用容器に対し、前記揚泥管の下端部分を挿入した状態で支持させ、該揚泥管を順次継ぎ足しつつ前記作業船から降下させ、
    前記採掘室用容器の着底後、前記上昇流発生手段を作動させつつ前記揚泥管の下端を水底地盤に挿入し、所望の深さまで前記揚泥管を海底の泥土地盤に挿入して揚泥した後、該揚泥管をその下端が前記水底地盤表面上まで引き上げ、該揚泥管を前記強制水平移動手段によって、水平方向に移動させた後水底地盤表面より所望の深さまで該揚泥管の下端を水底地盤に挿入する操作を繰り返して海底の泥土を採掘することを特徴としてなる深海におけるレアアース資源泥の採掘方法。
  11. 前記揚泥管を採掘室用容器に対して所望の幅だけ水平移動させつつ海底の泥土を採掘した後、該揚泥管の下端及び前記採掘室用容器を水底地盤から離れるまで上昇させ、前記採掘室用容器に備えた水平移動用推進装置によって該採掘室用容器を水平移動させた後、前記所望幅の海底の泥土採掘を行う請求項10に記載の深海におけるレアアース資源泥の採掘方法。
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