以下、本発明の実施形態の例を図面に基づいて説明する。
[1.ゲームシステムの構成]図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1はゲーム端末10とサーバ30とを含む。ゲーム端末10はサーバ30とネットワークNを介して相互にデータ通信を行うことが可能である。
ゲーム端末10は、ユーザがゲームをプレイするために使用するコンピュータである。例えば、ゲーム端末10は、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、デスクトップ型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、又は遊戯施設等に設置される業務用ゲーム機である。
図1に示すように、ゲーム端末10は制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、表示部15、及び音声出力部16を含む。操作部14、表示部15、及び音声出力部16はゲーム端末10自体に設けられていてもよいし、ゲーム端末10に接続された外部装置として設けられてもよい。
制御部11は少なくとも1つのマイクロプロセッサを含み、記憶部12に記憶されたプログラムに従って情報処理を実行する。記憶部12は主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ、ハードディスクドライブ、又はソリッドステートドライブ)を含み、プログラムやデータを記憶する。通信部13は、ネットワークNを介して他の装置とデータ通信するためのものである。
操作部14は、ユーザが各種操作を行うためのものである。例えば、操作部14は、タッチパネル又はマウス等のポインティングデバイスを含む。また例えば、操作部14は、ボタン(キー)又はレバー(スティック)を含むようにしてもよい。また例えば、操作部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって操作を行うためのものであってもよい。なお以下では、ゲーム端末10がタッチパネルを備えている場合を想定して説明する。
表示部15は各種画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等である。音声出力部16は音声データを出力するためのものであり、例えばスピーカ又はヘッドホン等である。
サーバ30は例えばサーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33はゲーム端末10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。サーバ30はデータベースDBにアクセスできるようになっている。データベースDBはサーバ30内に構築されていてもよいし、サーバ30とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよい。
プログラムやデータはネットワークNを介して遠隔地からゲーム端末10又はサーバ30に供給されて、記憶部12又は記憶部32に記憶される。なお、情報記憶媒体(例えば光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラムやデータを読み取るための構成要素(例えば光ディスクドライブ又はメモリーカードスロット等)がゲーム端末10又はサーバ30に備えられていてもよい。そして、プログラムやデータが情報記憶媒体を介してゲーム端末10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。
[2.ゲームの概要]ゲームシステム1では各種ゲームを実行することが可能である。なお、ゲームは、ゲーム端末10とサーバ30との間でデータ通信が行われることによって実行されるクライアント/サーバ方式のゲームであってもよいし、ゲーム端末10単体によって実行されるスタンドアロン方式のゲームであってもよい。
ゲーム(ゲームプログラム)の初回起動時には初期処理が実行される。「初期処理」とは、ゲームを開始するのに先立って実行される処理であって、ゲームを開始するために必要な処理である。なお、初期処理は、ゲーム端末10とサーバ30とがデータを授受し合うことによって実行されるようにしてもよいし(クライアント/サーバ方式)、ゲーム端末10単体によって実行されるようにしてもよい(スタンドアロン方式)。
図2は初期処理の一例を示す。例えば図2に示すように、初期処理では、コンテンツ利用規約への同意をユーザから受け付ける(S100)。ステップS100では、コンテンツ利用規約への同意を受け付けるための画面画像である同意受付画像が表示部15に表示される。
図3は同意受付画像の一例を示す。図3に示すように、同意受付画像G100は、ゲームを開始するためにコンテンツ利用規約への同意が必要であることを示すメッセージM105を含む。なお、「コンテンツ利用規約」とは、ゲームをプレイするためにユーザが同意すべき事項を定めたものである。
また同意受付画像G100は第1オブジェクトP101、第2オブジェクトP102、第3オブジェクトP103、及び第4オブジェクトP104を含む。ここでの「オブジェクト」とは、画面画像を構成する要素(パーツ)であって、ユーザによる選択の対象となるものである。例えば、ボタン又はアイコン等の画像やテキストが「オブジェクト」の一例に相当する。ユーザはオブジェクトをタップする(すなわち、オブジェクトが表示されたタッチパネル上の領域に指等を接触させて離す)ことによって当該オブジェクトを選択する。オブジェクトには処理が関連付けられており、オブジェクトがユーザによって選択された場合には、当該オブジェクトに関連付けられた処理が実行される。
第1オブジェクトP101は、コンテンツ利用規約の内容を表示するためのものである。すなわち、第1オブジェクトP101には、コンテンツ利用規約の内容を表示するための処理が関連付けられており、第1オブジェクトP101がタップ(選択)されると、コンテンツ利用規約の内容が表示部15に表示される。
第2オブジェクトP102は、コンテンツ利用規約に同意しない旨を意思表示するためのものである。このため、ユーザはコンテンツ利用規約に同意しない場合に第2オブジェクトP102をタップする。例えば、第2オブジェクトP102には、初期処理を中止して終了するための処理が関連付けられている。このため、第2オブジェクトP102がタップ(選択)されると、初期処理が中止され、ゲームの起動も中止される。
第4オブジェクトP104は、コンテンツ利用規約に同意する旨を意思表示するためのものである。しかしながら、図3では第4オブジェクトP104に斜線が付されている。これは、第4オブジェクトP104がいわゆるグレーアウトの状態(無効状態)に設定されており、第4オブジェクトP104に対するタップが無効であることを示している。
第3オブジェクトP103がタッチされている(すなわち、第3オブジェクトP103が表示されたタッチパネル上の領域に指等が接触されている)場合に、第4オブジェクトP104に対するタップが有効になる。図4はこの場合の同意受付画像G100を示している。図4では第4オブジェクトP104に斜線が付されておらず、これは、第4オブジェクトP104がグレーアウトでない状態(有効状態)に設定されており、第4オブジェクトP104に対するタップが有効であることを示している。
以上より、ユーザはコンテンツ利用規約に同意する場合に第3オブジェクトP103をタッチしながら第4オブジェクトP104をタップする必要がある。つまり、ユーザは第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方をタッチする必要がある。
例えば、第4オブジェクトP104には次のステップS102の処理が関連付けられている。このため、ユーザが第3オブジェクトP103をタッチしながら第4オブジェクトP104をタップ(選択)すると、例えば図2に示すように、ユーザ情報の入力の受付が行われる(S102)。ステップS102では、ユーザ情報の入力を受け付けるための画面画像が表示部15に表示される。ここでの「ユーザ情報」とは、ユーザに関連する情報であり、例えばユーザ自身に関する情報(例えば名前等)である。入力されたユーザ情報は記憶部12、記憶部32、又はデータベースDBに記憶され、ゲームで利用される。
また図2に示すように、初期処理ではチュートリアルが提供される(S104)。「チュートリアル」とは、ユーザが実際にゲームをプレイしながらゲームのプレイ方法を学ぶことが可能なモードである。チュートリアルが提供されることによって、ユーザはゲームのプレイ方法を習得することができる。
ところで、ユーザがゲームキャラクタ(又はゲームアイテム)を使用するようなゲームのチュートリアルでは、ゲーム開始時にユーザが保有するゲームキャラクタとして、複数のゲームキャラクタのうちから抽選で選択されたゲームキャラクタがユーザに付与される場合がある。例えば、ゲーム開始後では入手できない又は入手し難いゲームキャラクタ(例えば稀少性の高いゲームキャラクタ)のうちから抽選で選択された少なくとも一つがユーザに付与される場合がある。なお、このようなゲームキャラクタの付与はチュートリアル中に行われる場合もあれば、チュートリアルの完了後に行われる場合もある。
例えば図2に示すように、チュートリアルの完了によって初期処理は終了し、ゲームが開始され、ユーザはゲームのプレイを開始することができる。
以上に説明したゲームシステム1では、同意受付画像G100の第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方がタッチされた状態となった場合に、後続の処理(ステップS102,S104)が実行され、初期処理が完了する。仮に、自動プログラムを利用することによって所望のゲームキャラクタを得るまで初期処理を自動的に繰り返し実行させようとするユーザが存在したとしても、自動プログラムによって第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方がタッチされた状態とすることは困難であるため、ゲームシステム1によれば、初期処理を自動的に繰り返し実行させることが困難になる。すなわち、自動プログラムによって初期処理が繰り返し実行されてしまうことを抑制することが可能になる。
[3.機能ブロック]以上のような機能を実現するための構成について説明する。図5はゲームシステム1で実現される機能ブロックの一例を示す。図5に示すように、ゲームシステム1は、受付部100、表示制御部110、判定部120、及び処理制御部130を含む。例えば、これらの機能ブロックはゲーム端末10(ゲーム制御装置の一例)の制御部11によって実現される。または、これらの機能ブロックはサーバ30(ゲーム制御装置の一例)の制御部31によって実現されてもよい。あるいは、一部の機能ブロックがゲーム端末10の制御部11によって実現され、残りの機能ブロックがサーバ30の制御部31によって実現されてもよい。
受付部100は処理の実行要求を受け付ける。また、表示制御部110は、処理の実行前又は処理の実行中において、処理の実行を開始、続行、又は完了するために指示されるべき複数の位置を表示手段に表示するための制御を行う。
ここで、「処理」とは、ゲームに関連する処理である。例えば、「処理」とは、ゲームを開始するための処理である。具体的には、ゲームを開始するための各種設定を行う処理である。例えば、ユーザがゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ又はゲームアイテム等)を使用するゲームの場合であれば、ゲーム開始時にユーザが保有するゲームオブジェクトとして、複数のゲームオブジェクトのうちから抽選で選出されたゲームオブジェクトをユーザに付与する処理が「初期処理」に含まれる場合である。また例えば、「処理」とは、ゲームプログラム又はゲームデータを配信する(ゲーム端末10へダウンロードする)処理であってもよい。
「実行要求」とは、処理の実行を要求することである。「実行要求を受け付ける」とは、例えば、実行要求を行うための操作をユーザから受け付けることである。なお、受付部100がサーバ30の制御部31によって実現される場合、「実行要求を受け付ける」とは、実行要求を示すデータをゲーム端末10(ユーザが使用している端末)から受信することであってもよい。
「処理の実行前」とは処理の開始前である。すなわち、「処理の実行前」とは、処理の実行が開始される前(言い換えれば処理の開始前)である。また、「処理の実行中」とは処理の途中である。すなわち、「処理の実行中」とは、処理の実行が開始された後であって、当該処理の実行が完了される前である。
「処理を開始する」とは、処理の実行を最初から開始することである。「処理を続行する」とは、実行中の処理を引き続き実行することである。「処理を完了する」とは、処理を最後まで正常に実行し終えることである。
「複数の位置」とは、処理の実行を開始、続行、又は完了するためにユーザが指示する必要のある複数の位置である。
「表示手段」とは、例えば、ユーザが使用している端末に備えられた表示装置である。例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、又は携帯ゲーム機等に備えられた表示装置である。また例えば、ユーザが使用している端末に接続された表示装置である。例えば、据置型ゲーム機やデスクトップ型コンピュータに接続された表示装置である。
「複数の位置を表示する」とは、処理の実行を開始、続行、又は完了するために指示されるべき複数の位置をユーザが認識できるように表示することである。例えば、複数の位置をそれぞれ示す複数のオブジェクトを表示することである。より具体的には、複数の位置の各々にオブジェクトを表示することである。
「複数の位置を表示手段に表示するための制御を行う」とは、例えば、複数の位置を示す画面画像を生成して、当該画面画像を表示手段に表示させることである。また例えば、複数の位置を示す画面画像を表示するために必要なデータを生成して、当該データを表示手段又は表示手段に接続された端末に送信することによって、当該画面画像を表示手段に表示させることであってもよい。すなわち、表示制御部110がサーバ30の制御部31によって実現される場合、「複数の位置を表示手段に表示するための制御を行う」とは、複数の位置を示す画面画像を表示するために必要なデータを生成して、当該データをゲーム端末10に送信することによって、当該画面画像を表示部15に表示させることであってもよい。なお、「画面画像を表示するために必要なデータ」とは、画面画像自体を示すデータであってもよいし、画面画像を生成するために必要なデータであってもよい。
例えば、表示制御部110は、処理の実行を開始、続行、又は完了するにあたってユーザが同意又は承知すべき事項に関するオブジェクトを、上記複数の位置のうちの少なくとも1つに表示するための制御を行うようにしてもよい。
ここで、「処理の実行を開始、続行、又は完了するのにあたって同意又は承知すべき事項」とは、例えば、ユーザが同意又は承知すべく規約又は注意事項等である。また、「オブジェクト」とは、例えば画像又はテキスト等である。具体的には、ボタン又はアイコン等の画像が「オブジェクト」の一例に相当する。
また、表示制御部110は、上記複数の位置に含まれる第1位置を、第1位置を指示することをユーザに促す表示態様で表示するようにしてもよい。また、第1位置がユーザによって指示されていない場合に、表示制御部110は、上記複数の位置に含まれる第2位置を、第2位置を指示することをユーザに促さない表示態様で表示するようにしてもよい。一方、第1位置が指示されている場合に、表示制御部110は、第2位置を、第2位置を指示することをユーザに促す表示態様で表示するようにしてもよい。
ここで、「表示態様」とは、例えば、色、形状、模様等である。また、「位置を指示することをユーザに促す表示態様」とは、例えば、位置を指示する必要があるとユーザが認識できるような表示態様である。また例えば、位置を指示することが有効であるとユーザが認識できるような表示態様である。さらに、「位置を指示することをユーザに促さない表示態様」とは、例えば、位置を指示する必要がないとユーザが認識できるような表示態様である。また例えば、位置を指示することが無効であるとユーザが認識できるような表示態様である。いわゆるグレーアウトが「位置を指示することをユーザに促さない表示態様」の一例に相当する。
先述の例(図2〜4)の場合であれば、初期処理(図2)が「処理」の一例に相当し、ゲームの初回起動要求が「実行要求」の一例に相当する。すなわち、受付部100は、ゲームの初回起動要求を初期処理の実行要求として受け付ける。また表示制御部110は、初期処理中に、同意受付画像G100を表示部15に表示するための制御を行う。この場合、第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の表示位置が「複数の位置」の一例に相当する。またこの場合、コンテンツ利用規約が「ユーザが同意又は承知すべき事項」の一例に相当し、第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104が「ユーザが同意又は承知すべき事項に関するオブジェクト」の一例に相当する。また、第3オブジェクトP103が「第1位置」に相当し、第4オブジェクトP104が「第2位置」に相当する。さらに、図3に示す第4オブジェクトP104の表示態様(グレーアウト)が「位置を指示することをユーザに促さない表示態様」の一例に相当し、図3,4に示す第3オブジェクトP103の表示態様や、図4に示す第4オブジェクトP104の表示態様が「位置を指示することをユーザに促す表示態様」の一例に相当する。
なお、表示制御部110は図2のステップS102,S104の実行前に同意受付画像G100を表示部15に表示するための制御を行うものであるということもできる。この場合、ステップS102,S104が「処理」の一例に相当することになる。
判定部120は、表示制御部110によって表示された複数の位置が指示されているか否かを判定する。
ここで、「位置を指示する」とは、複数の位置を同時に指し示すことが可能なタッチパネル等のポインティングデバイスを用いて位置を指し示すことである。例えば、タッチパネルの場合であれば、位置に接触することである。また、「複数の位置が指示されているか否かを判定する」とは、複数の位置のすべてが指示されている状態であるか否かを判定することである。
先述の例(図2〜4)の場合であれば、判定部120は、同意受付画像G100の第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方がタッチされている状態であるか否かを判定する。
処理制御部130は、判定部120によって複数の位置が指示されていると判定された場合に、処理の実行を開始、続行、又は完了するための制御を行う。
ここで、「処理の実行を開始するための制御」とは、処理の実行を開始すること自体であってもよいし、処理の実行を開始するように他の装置に要求することであってもよい。例えば、処理制御部130がゲーム端末10の制御部11によって実現され、かつ、処理がゲーム端末10によって実行されるものである場合であれば、処理の実行を開始すること自体が「処理の実行を開始するための制御」の一例に相当する。一方、処理制御部130がゲーム端末10の制御部11によって実現され、かつ、処理がサーバ30によって実行されるものである場合であれば、処理の実行の開始を要求する要求データをサーバ30に送信することが「処理の実行を開始するための制御」の一例に相当する。
同様に、「処理の実行を続行するための制御」とは、処理の実行を続行すること自体であってもよいし、処理の実行を続行するように他の装置に要求することであってもよい。例えば、処理制御部130がゲーム端末10の制御部11によって実現され、かつ、処理がゲーム端末10によって実行されるものである場合であれば、処理の実行を続行すること自体が「処理の実行を続行するための制御」の一例に相当する。一方、処理制御部130がゲーム端末10の制御部11によって実現され、かつ、処理がサーバ30によって実行されるものである場合であれば、処理の実行の続行を要求する要求データをサーバ30に送信することが「処理の実行を続行するための制御」の一例に相当する。
また同様に、「処理の実行を完了するための制御」とは、処理の実行を完了すること自体であってもよいし、処理の実行を完了するように他の装置に要求することであってもよい。例えば、処理制御部130がゲーム端末10の制御部11によって実現され、かつ、処理がゲーム端末10によって実行されるものである場合であれば、処理の実行を完了すること自体が「処理の実行を完了するための制御」の一例に相当する。一方、処理制御部130がゲーム端末10の制御部11によって実現され、かつ、処理がサーバ30によって実行されるものである場合であれば、処理の実行の完了を要求する要求データをサーバ30に送信することが「処理の実行を完了するための制御」の一例に相当する。
「複数の位置が指示されていると判定された場合に制御を行う」とは、複数の位置が指示されていると判定されなかった場合に制御を行わず(すなわち、処理の実行の開始、続行、又は完了を抑止し)、複数の位置が指示されていると判定された場合に制御を行う(すなわち、処理の実行の開始、続行、又は完了を許容する)ことである。また、「複数の位置が指示されていると判定された場合に制御を行う」とは、複数の位置が指示されていると判定された場合に、無条件に(直ちに)、制御を行うことであってもよいし、複数の位置が指示されていると判定された場合に、所定の条件の下で、制御を行うことであってもよい。
先述の例(図2〜4)の場合であれば、処理制御部130は、同意受付画像G100の第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方がタッチされている状態であると判定された場合、その後で第4オブジェクトP104へのタッチが解除された(すなわち、第4オブジェクトP104がタッチされていない状態へと変わった)時点で初期処理(図2)を続行し、図2に示すステップS102,S104を実行する。なお、処理制御部130は、同意受付画像G100の第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方がタッチされている状態であると判定された場合、直ちに初期処理(図2)を続行するようにしてもよい。
[4.処理]次に、上記機能ブロックを実現するためにゲームシステム1で実行される処理について説明する。図6は、ゲームの初回起動時に実行される処理の一例を示すフロー図である。図6は、図2に示す初期処理のうちのステップS100の詳細に相当している。例えば、ゲーム端末10の制御部11がプログラムに従って図6に示す処理を実行することによって、制御部11が図5に示す機能ブロックとして機能するようになる。
図6に示すように、まず、制御部11は同意受付画像G100を表示部15に表示する(S110)。同意受付画像G100が表示されている間、制御部11は下記の処理を実行する。
すなわち、制御部11は規約表示ボタンがタップ(選択)されたか否かを判定する(S112)。ここで、「規約表示ボタン」とは同意受付画像G100の第1オブジェクトP101である。このため、制御部11は第1オブジェクトP101がタップされたか否かを判定する。制御部11は、タッチパネルからの信号に基づいて、タッチパネルがタッチされたか否かを判定したり、タッチされた位置を特定したり、タッチパネルがタッチされていない状態へと変わったか否かを判定したりすることが可能である。また記憶部12には、同意受付画像G100に含まれる各オブジェクトに対応する領域を特定する情報(表示位置情報又は表示領域情報等)が記憶されている。例えば、タッチパネルがタッチされ、かつ、タッチされた位置が第1オブジェクトP101に対応する領域に含まれる状態となった後に、タッチパネルがタッチされていない状態へと変わった場合に、制御部11は第1オブジェクトP101がタップされたと判定する。
規約表示ボタンがタップされたと判定された場合、制御部11はコンテンツ利用規約を表示部15に表示する(S114)。例えば、制御部11はコンテンツ利用規約を示す画面画像を表示部15に表示する。一方、規約表示ボタンがタップされたと判定されなかった場合、制御部11は非同意ボタンがタップ(選択)されたか否かを判定する(S116)。ここで、「非同意ボタン」とは同意受付画像G100の第2オブジェクトP102である。このため、タッチパネルからの信号に基づき、制御部11は第2オブジェクトP102がタップされた否かを判定する。
非同意ボタンがタップされたと判定された場合、制御部11は初期処理の実行を中止する(S118)。一方、非同意ボタンがタップされたと判定されなかった場合、制御部11はタッチボタンがタッチされているか否かを判定する(S120)。ここで、「タッチボタン」とは同意受付画像G100の第3オブジェクトP103である。このため、タッチパネルからの信号に基づき、制御部11は第3オブジェクトP103がタッチされている状態であるか否かを判定する。
タッチボタンがタッチされていると判定されなかった場合、制御部11は同意ボタンを無効にする(S122)。ここで、「同意ボタン」とは同意受付画像G100の第4オブジェクトP104である。このため、制御部11は第4オブジェクトP104を例えばグレーアウトの状態に設定する。すなわち、第4オブジェクトP104がグレーアウトの状態になっていなければ、制御部11は第4オブジェクトP104をグレーアウトの状態に変更する。一方、第4オブジェクトP104がすでにグレーアウトの状態になっていれば、制御部11は第4オブジェクトP104をそのままグレーアウトの状態に維持する。ステップS122の後、制御部11はステップS112を実行する。
一方、タッチボタンがタッチされていると判定された場合、制御部11は同意ボタンを有効にする(S124)。先述の通り、「同意ボタン」とは同意受付画像G100の第4オブジェクトP104である。このため、制御部11は第4オブジェクトP104を有効にする。すなわち、第4オブジェクトP104がグレーアウトの状態になっていれば、制御部11は第4オブジェクトP104をグレーアウトでない状態(有効状態)に変える。一方、第4オブジェクトP104がすでにグレーアウトの状態になっていなければ、制御部11は第4オブジェクトP104をそのままの状態に維持する。
ステップS124の後、制御部11は同意ボタンがタップ(選択)されたか否かを判定する(S126)。先述の通り、「同意ボタン」とは同意受付画像G100の第4オブジェクトP104である。このため、タッチパネルからの信号に基づき、制御部11は第4オブジェクトP104がタップされた否かを判定する。
同意ボタンがタップされたと判定されなかった場合、制御部11はステップS112を実行する。一方、同意ボタン画像が選択されたと判定されなかった場合、制御部11は初期処理を続行する(S128)。すなわち、制御部11は後続の処理(図2のステップS102,S104)を実行する。
[5.まとめ]以上に説明したゲームシステム1では、同意受付画像G100の第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方がタッチされた状態となった場合に初期処理が続行される。仮に、自動プログラムによって初期処理を自動的に繰り返し実行させようとするユーザが存在したとしても、自動プログラムによって第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方がタッチされた状態とすることは困難であるため、ゲームシステム1によれば、初期処理を自動的に繰り返し実行させることが困難になる。すなわち、ゲームシステム1によれば、自動プログラムによって初期処理が繰り返し実行されてしまうことを抑制することが可能になる。
自動プログラムによって初期処理が繰り返し実行されてしまうことを抑制するための方法としては、文字列又は数字列を見難い状態(例えば歪んだ状態)で埋め込んだ画像を表示して当該文字列又は数字列をユーザに入力させる方法(CAPTCHA)が知られている。しかしながら、このような方法を採用した場合、見難い状態で表示された文字列又は数字列を入力する必要があるため、ユーザにとって煩雑である場合があった。この点、ゲームシステム1によれば、ユーザは複数の位置を指示(タップ)するという簡易な操作を行うだけですむため、上記のような煩雑さを軽減することができる。
また、ゲームシステム1では、同意受付画像G100の第3オブジェクトP103がタッチされていない場合には第4オブジェクトP104を無効状態(グレーアウトの状態)で表示し、第3オブジェクトP103がタッチされている場合に第4オブジェクトP104を有効状態で表示する。このようにすることによって、第3オブジェクトP103をタッチしている状態で第4オブジェクトP104をタップするようにユーザを誘導することが可能になる。
また、以上のように、ゲームシステム1では、複数の位置をタッチする操作をユーザに課すことによって、自動プログラムを利用した初期処理の繰り返し実行を抑制している。仮に、このような操作を、従来よりユーザに課せられている操作とは別個にユーザに課すようにすると、ユーザの手間が増大してしまうことになるが、ゲームシステム1では、このような操作を、従来よりユーザに課せられている操作(コンテンツ利用規約に同意する操作)と兼ねるようにしているため、ユーザの手間の増大を抑制することが可能になる。
[6.変形例]本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
[6−1]例えば、ユーザによって指示されるべき上記複数の位置(すなわち、表示制御部110によって表示される複数の位置)は3つ以上の位置であってもよい。すなわち、図3,4に示す同意受付画像G100では、ユーザによってタッチされるべき位置として、2つの位置(第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104)を表示していたが、3つ以上の位置を表示するようにしてもよい。
このようにすれば、表示部15に表示される3つ以上の位置のすべてが指示されている状態にならなければ、初期処理が続行されないようになる。表示部15に表示される3つ以上の位置を自動プログラムを利用して自動的に指示することは非常に困難であるため、このようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
[6−2]例えば、以上に説明した実施形態では、コンテンツ利用規約への同意を求める同意受付画像G100において、複数の位置をタッチするようにユーザに求めるようになっていたが、同意受付画像G100とは別個の画面画像において、複数の位置をタッチするようにユーザに求めるようにしてもよい。
例えば、図7に示すような認証画像G110を初期処理(図2)の実行を開始する前に表示するようにしてもよい。この場合、同意受付画像G100では第3オブジェクトP103を省略し、複数の位置へのタッチをユーザに求めないようにしてもよい。
図7に示す認証画像G110では、ユーザがタッチすべき3つの位置をそれぞれ示す第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113が表示されている。当然ながら、2つのオブジェクトを表示することによって、ユーザによってタッチされるべき位置として2つの位置を表示するようにしてもよいし、4つ以上のオブジェクトを表示することによって、ユーザによってタッチされるべき位置として4つ以上の位置を表示するようにしてもよい。
図7に示す認証画像G110では、ユーザが第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113のすべてをタッチしている状態になった場合に、初期処理(図2)が実行される。
図8は、当該変形例においてゲームプログラムの初回起動時に実行される処理の一例を示すフロー図である。
図8に示すように、まず、制御部11は認証画像G110を表示部15に表示する(S130)。認証画像G110が表示されている間、制御部11は下記の処理を実行する。
すなわち、制御部11は、タッチパネルからの信号に基づいて、第1オブジェクトP111がタッチ(指示)されているか否かを判定する(S132)。第1オブジェクトP111がタッチされていると判定されなかった場合、制御部11はステップS132を再度実行する。
第1オブジェクトP111がタッチされていると判定された場合、制御部11は、タッチパネルからの信号に基づいて、第2オブジェクトP112がタッチ(指示)されているか否かを判定する(S134)。第2オブジェクトP112がタッチされていると判定されなかった場合、制御部11はステップS132を再度実行する。
第2オブジェクトP112がタッチされていると判定された場合、制御部11は、タッチパネルからの信号に基づいて、第3オブジェクトP113がタッチ(指示)されているか否かを判定する(S136)。第3オブジェクトP113がタッチされていると判定されなかった場合、制御部11はステップS132を再度実行する。
第3オブジェクトP113がタッチされていると判定された場合、制御部11は初期処理(図2)の実行を開始する(S138)。すなわち、制御部11は図2のステップS100〜S104を実行する。
以上のようにしても、自動プログラムによって初期処理を実行させることが困難になるため、自動プログラムによって初期処理が繰り返し実行されてしまうことを抑制することが可能になる。
なお以上では、認証画像G110を初期処理(図2)の実行を開始する前に表示することとして説明したが、認証画像G110を初期処理中に表示してもよい。このようにすることによって、自動プログラムによって初期処理を続行させることが困難になるようにしてもよい。または、認証画像G110を、図2に示すステップS104の後であって、かつ、ゲームの開始前に表示してもよい。このようにすることによって、第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113のすべてがタッチされている状態にならない限り、初期処理が正常に完了しない(すなわち、ゲームが開始されない)ようにしてもよい。
[6−3]例えば、同意受付画像G100を表示するごとに第3オブジェクトP103の表示位置を変えるようにしてもよい。例えば図6のステップS110では、制御部11が第3オブジェクトP103の表示位置を予め用意された複数の候補位置のうちから選択したり、同意受付画像G100内でランダムに決定したりすることによって、同意受付画像G100を表示するごとに第3オブジェクトP103の表示位置を変えるようにしてもよい。
同様に、認証画像G110を表示するごとに第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113の表示位置を変えるようにしてもよい。例えば図8のステップS130では、制御部11が第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113の表示位置を予め用意された複数の候補位置のうちから選択したり、認証画像G110内でランダムに決定したりすることによって、認証画像G110を表示するごとに第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113の表示位置を変えるようにしてもよい。なお、第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113のすべての表示位置を変えるのではなく、一部の表示位置のみを変えるようにしてもよい。
要するに、表示制御部110は、ユーザによって指示されるべき上記複数の位置を表示手段に表示するごとに、表示手段に表示される位置を変更するための制御を行うようにしてもよい。
ここで、「複数の位置を表示手段に表示するごとに、表示手段に表示される位置を変更する」とは、例えば、複数の位置を表示手段に表示する度に、複数の位置の少なくとも1つを前回表示時とは異なる位置に変更することである。例えば、複数の位置のすべてを前回表示時とは異なる位置に変更することである。また例えば、複数の位置の一部を前回表示時とは異なる位置に変更することである。また例えば、複数の位置のうちの一部を毎回同じ位置とし、残りを毎回異なる位置とすることである。
このようにすれば、同意受付画像G100又は認証画像G110を表示するごとに、初期処理の実行のために指示されるべき複数の位置が変更されるため、これらの位置を予測することが困難になる。その結果、初期処理の実行のために指示されるべき複数の位置を自動プログラムを利用して自動的に指示することがさらに困難になる。これにより、さらに、自動プログラムの利用による初期処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
[6−4]例えば、認証画像G110を表示するごとに、ユーザによってタッチ(指示)されるべき位置の数を変えるようにしてもよい。例えば、認証画像G110を表示するごとに、ユーザによってタッチされるべき位置の数を増加させるようにしてもよい。この場合、タッチされるべき位置の数を記憶部12(又は記憶部32、データベースDB)に記憶しておき、認証画像G110を表示するごとに、当該記憶された数を増加させていくようにしてもよい。また、認証画像G110を表示する際には、当該記憶された数の位置を表示するようにしてもよい。このようにしても、さらに、自動プログラムの利用による初期処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
[6−5]例えば、同意受付画像G100では、第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104の両方が同時又は略同時にタッチされた場合にのみ、初期処理を続行するようにしてもよい。
同様に、認証画像G110では、第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113のすべてが同時又は略同時にタッチされた場合にのみ、初期処理を開始するようにしてもよい。
要するに、判定部120は、表示制御部110によって表示された複数の位置が同時又は略同時に指示されたか否かを判定するようにしてもよい。また、処理制御部130は、判定部120によって複数の位置が同時又は略同時に指示されたと判定された場合に、処理を開始、続行、又は完了するための制御を行うようにしてもよい。
ここで、「複数の位置が同時に指示された」場合とは、複数の位置の各々が指示された時点が同一であるか否かを判定することである。また、「複数の位置が略同時に指示された」場合とは、複数の位置の各々が指示された時点が所定時間(ほぼ同時であるとみなすことができる程度に短時間)内に収まっている場合である。言い換えれば、複数の位置のうち、ユーザが最初に指示した位置が指示された時点から、ユーザが最後に指示した位置が指示された時点までの時間が所定時間内である場合である。
このようにすれば、表示部15に表示される複数の位置が同時又は略同時に指示されなければ、初期処理が続行(開始又は完了)されないようになる。表示部15に表示される複数の位置を自動プログラムを利用して自動的に同時又は略同時に指示することは非常に困難であるため、このようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
[6−6]例えば、同意受付画像G100では、第3オブジェクトP103及び第4オブジェクトP104を順次表示するようにしてもよい。すなわち、最初から第4オブジェクトP104を表示しないようにし、第3オブジェクトP103がタッチされている状態になったら、第4オブジェクトP104を表示するようにしてもよい。つまり、図6のステップS110,S122では第4オブジェクトP104を表示しないようにし、ステップS124で第4オブジェクトP104を表示するようにしてもよい。
同様に、認証画像G110では、第1オブジェクトP111、第2オブジェクトP112、及び第3オブジェクトP113を順次表示するようにしてもよい。すなわち、最初から第2オブジェクトP112及び第3オブジェクトP113を表示しないようにし、第1オブジェクトP111がタッチされている状態になったら、第2オブジェクトP112を表示し、第1オブジェクトP111及び第2オブジェクトP112の両方がタッチされている状態になったら、第3オブジェクトP113を表示するようにしてもよい。つまり、図8のステップS130では第2オブジェクトP112及び第3オブジェクトP113を表示しないようにし、ステップS132で第1オブジェクトP111がタッチされていると判定された場合に第2オブジェクトP112を表示し、ステップS134で第2オブジェクトP112がタッチされていると判定された場合に第3オブジェクトP113を表示するようにしてもよい。
要するに、表示制御部110は、ユーザによって指示されるべき上記複数の位置を表示手段に順次表示するようにしてもよい。例えば、表示制御部110は、複数の位置に含まれる第1位置が指示されていない場合に、複数の位置に含まれる第2位置を表示手段に表示せず、第1位置が指示されている場合に第2位置を表示手段に表示することによって、第1位置及び第2位置を順次表示するようにしてもよい。
ここで、「複数の位置を順次表示する」とは、例えば、複数の位置のすべてを一度に表示するのではなく、複数の位置を順番に表示することである。例えば、複数の位置を1つずつ順番に表示することである。また例えば、複数の位置を一部ずつ順番に表示することである。例えば、最初には1つの位置(又は一部の位置)のみを表示し、当該1つの位置(又は一部の位置)が指示されたら、他の1つの位置(又は他の一部の位置)を表示するというように、複数の位置を順番に表示することである。
このようにすれば、表示部15に順次表示される複数の位置が指示されている状態にならなければ、初期処理が続行(開始又は完了)されないようになる。自動プログラムを利用してこのような状態とすることは困難であるため、このようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
また、以上のようにすれば、例えば認証画像G110の場合であれば、初期処理を開始するために、第1オブジェクトP111をタッチした後、その状態のままで第2オブジェクトP112をタッチし、さらにその状態のままで第3オブジェクトP113をタッチする操作を行う必要がある。自動プログラムを利用してこのような操作を実現することは困難であるため、以上のようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
[6−7]例えば、図9に示すような認証画像G110Aを、図7に示した認証画像G110の代わりに表示するようにしてもよい。
図9に示す認証画像G110Aでは、ユーザがタッチ(指定)すべき2つの位置をそれぞれ示す第1オブジェクトP111A及び第2オブジェクトP112Aと、ユーザが入力すべき軌跡を示す第3オブジェクトP113Aとが表示されている。
例えば、図9に示す認証画像G110Aは初期処理(図2)の実行が開始される前に表示される。この場合、ユーザが第1オブジェクトP111A及び第2オブジェクトP112Aの両方をタッチしている状態で、第3オブジェクトP113Aによって示される軌跡を入力した場合に、初期処理が実行される。すなわち、ユーザが第1オブジェクトP111A及び第2オブジェクトP112Aの両方を第1及び第2の指でタッチしている状態で、第3オブジェクトP113Aよって示される軌跡を描くように、第3の指を、第3オブジェクトP113Aに沿って一方の端から他方の端までタッチパネル上で移動させた場合に、初期処理が実行される。
この際、第3オブジェクトP113Aの両端のうちのいずれを軌跡入力の始点とするのか(言い換えれば軌跡入力の方向)はユーザが任意に選択できるようにしてもよい。例えば図9に示す例であれば、ユーザが指を第3オブジェクトP113Aに沿って上側から下側に向かって移動させた場合でも、下側から上側に向かって移動させた場合でも、軌跡が入力されたと判定するようにしてもよい。
または、第3オブジェクトP113Aの両端のうちのいずれを軌跡入力の始点とすべきかをゲームシステム1(ゲーム端末10又はサーバ30)が指定するようにしてもよい。この場合、例えば、オブジェクト(輝点又はマーク等)を所定速度で第3オブジェクトP113A上を移動させることによって、軌跡入力の始点(方向)をユーザに提示するようにしてもよい。また例えば、矢印オブジェクトを第3オブジェクトP113Aとして表示することによって、軌跡入力の始点(方向)をユーザに提示するようにしてもよい。
なお、軌跡入力の始点を第3オブジェクトP113Aの両端のうちのいずれかに限定しなくてもよい。とにかくユーザの指が第3オブジェクトP113Aをすべてなぞれば、ユーザの指の移動経路がどのような経路であったかに関わらず、軌跡が入力されたと判定するようにしてもよい。例えば、ユーザが、第3オブジェクトP113Aの両端以外の途中点を始点として、第3オブジェクトP113A上で指を1又は複数回往復させた結果として、第3オブジェクトP113Aがすべてなぞられた場合であっても、軌跡が入力されたと判定するようにしてもよい。
要するに、表示制御部110は、処理の実行前又は処理の実行中において、当該処理を開始、続行、又は完了するために入力されるべき軌跡を示す軌跡オブジェクトと、当該処理を開始、続行、又は完了するために指示されるべき、上記軌跡上の位置とは異なる少なくとも1つの位置とを表示手段に表示するための制御を行うようにしてもよい。また、判定部120は、当該少なくとも1つの位置が指示されているか否かと、当該軌跡上の位置が指示されることによって当該軌跡が入力されたか否かとを判定するようにしてもよい。そして、処理制御部130は、上記少なくとも1つの位置が指示されている状態で上記軌跡が入力されたと判定された場合に、処理を開始、続行、又は完了するための制御を行うようにしてもよい。
ここで、「少なくとも1つの位置が指示されている状態で軌跡が入力されたと判定された場合」とは、軌跡上の位置とは異なる少なくとも1つの位置が指示されている状態で、軌跡の一方の端から他方の端に向かって軌跡上の位置が順番に指示されたと判定された場合である。言い換えれば、軌跡上の位置とは異なる少なくとも1つの位置が指示されている状態で、他の指示位置が軌跡の一方の端から他方の端に向かって移動(スライド)したと判定された場合である。
図9に示す認証画像G110Aの場合、第3オブジェクトP113Aによって示される軌跡が「軌跡」の一例に相当し、第1オブジェクトP111A及び第2オブジェクトP112Aの表示位置が「少なくとも1つの位置」の一例に相当する。
このようにすれば、軌跡上の位置とは異なる少なくとも1つの位置がタッチされている状態で当該軌跡が入力されたと判定されなければ、初期処理が開始(続行又は完了)されないようになる。このように判定されることを自動プログラムを利用して実現することは非常に困難であるため、以上のようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
[6−8]以上に説明した変形例のうちの複数を組み合わせるようにしてもよい。
[6−9]以上では、ゲームにおける初期処理が自動プログラムによって繰り返し実行されてしまうことを抑制する場合について主に説明したが、対象となる「処理」は、ゲームにおける初期処理には限られず、ゲームに関連する他の処理であってもよい。
また、本発明はゲームシステム又はゲーム制御装置以外の情報処理システム又は情報処理装置に適用することも可能であり、「処理」は、ゲームに関連する処理以外の処理であってもよい。例えば、「処理」は、ゲームプログラム又はゲームデータ以外のプログラム又はデータを配信する(ユーザの端末装置へダウンロードする)ための処理であってもよいし、インターネットを介して提供される各種サービス(例えばソーシャルネットワーキングサービス等)における処理であってもよい。
[7.付記]以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、処理(例えば初期処理:図2)の実行要求を受け付ける受付手段(100)と、前記処理の実行前又は前記処理の実行中において、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するために指示されるべき複数の位置(P103及びP104、又は、P111〜P113、又は、P111A〜P113A)を表示手段(15)に表示するための制御を行う表示制御手段(110)と、前記複数の位置が指示されているか否かを判定する判定手段(120)と、前記複数の位置が指示されていると判定された場合に、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するための制御を行う処理制御手段(130)とを含む。
10)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10又は30)は、処理の実行前又は処理の実行中において表示手段(15)に表示される、前記処理を開始、続行、又は完了するために指示されるべき複数の位置が指示されているか否かの判定結果を取得する手段(120)と、前記複数の位置が指示されていると判定された場合に、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するための制御を行う処理制御手段(130)とを含む。
11)また、本発明の一態様に係るプログラムは、1)〜9)のいずれかに記載のゲームシステム(1)、又は、10)に記載のゲーム制御装置(10又は30)としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
12)また、本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、11)に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
13)また、本発明の一態様に係るゲームシステム(1)の制御方法は、処理の実行要求を受け付ける受付ステップと、前記処理の実行前又は前記処理の実行中において、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するために指示されるべき複数の位置を表示手段に表示するための制御を行う表示制御ステップ(S110)と、前記複数の位置が指示されているか否かを判定する判定ステップ(S120,S126)と、前記複数の位置が指示されていると判定された場合に、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するための制御を行う処理制御ステップ(S128)とを含む。
14)また、本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10又は30)の制御方法は、処理の実行前又は処理の実行中において表示手段(15)に表示される、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するために指示されるべき複数の位置が指示されているか否かの判定結果を取得するステップ(S120,S126)と、前記複数の位置が指示されていると判定された場合に、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するための制御を行う処理制御ステップ(S128)とを含む。
上記1)、10)〜14)に記載の発明によれば、処理の実行前又は処理の実行中において表示手段に表示される複数の位置が指示されている場合に処理が開始、続行、又は完了され、該複数の位置が指示されていなければ、処理が開始、続行、又は完了されないようになる。表示手段に表示される複数の位置を自動プログラムを利用して自動的に指示することは困難であるため、本発明によれば、処理の実行を自動的に繰り返し要求するような自動プログラムの利用によって、処理を自動的に開始したり、処理を最後まで完了させたりすることができなくなる。その結果、そのような自動プログラムの利用によって処理が繰り返し実行されてしまうことを抑制することが可能になる。
2)本発明の一態様では、前記表示制御手段(110)は、前記複数の位置を前記表示手段(15)に表示するごとに、前記表示手段に表示される位置を変更するための制御を行う手段を含むようにしてもよい。
2)に記載の発明によれば、処理の開始、続行、又は完了のために指示されるべき複数の位置を表示手段に表示するごとに、当該複数の位置のうちの少なくとも1つが変更されるため、当該複数の位置を予測することが困難になる。その結果、処理の開始、続行、又は完了のために指示されるべき複数の位置を自動プログラムを利用して自動的に指示することがさらに困難になる。これにより、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
3)本発明の一態様では、前記複数の位置は3つ以上の位置であってもよい。
3)に記載の発明によれば、表示手段に表示される3つ以上の位置が指示されている場合に処理が開始又は続行され、当該3つ以上の位置が指示されていなければ、処理が開始、続行、又は完了されないようになる。表示手段に表示される3つ以上の位置を自動プログラムを利用して自動的に指示することは非常に困難であるため、このようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
4)本発明の一態様では、前記表示制御手段(110)は、前記処理を開始、続行、又は完了するにあたってユーザが同意又は承知すべき事項に関するオブジェクト(P113,P114)を、前記複数の位置のうちの少なくとも1つに表示するための制御を行う手段を含むようにしてもよい。
4)に記載の発明によれば、複数の位置がユーザによって指示された場合には、上記オブジェクトも指示されることになり、処理を開始、続行、又は完了するのにあたって同意又は承知すべき事項にユーザが同意又は承知したことになる。ゲームシステムでは、処理を開始、続行、又は完了するのにあたって同意又は承知すべき事項がユーザに提示され、ユーザが当該事項に同意又は承知した場合に限って、処理が開始、続行、又は完了されるようになっている場合がある。本発明では、自動プログラムの利用によって処理が繰り返し実行されてしまうことを抑制するために、表示手段に表示される複数の位置を指示するための操作がユーザに課せられることになる。この点、複数の位置を指示するための操作が、上記の同意又は承知のための操作とは別個にユーザに課せられると、ユーザの手間が増大することになってしまうが、本発明にすれば、複数の位置を指示するための操作が、上記の同意又は承知のための操作を兼ねることになるため、ユーザの手間の増大を抑制することが可能になる。
5)本発明の一態様では、前記複数の位置は、第1位置(P103)と第2位置(P104)とを含み、前記表示制御手段は、前記第1位置を、前記第1位置を指示することをユーザに促す表示態様(図3,4)で表示し、前記第1位置が指示されていない場合に、前記第2位置を、前記第2位置を指示することを前記ユーザに促さない表示態様(図3)で表示し、前記第1位置が指示されている場合に、前記第2位置を、前記第2位置を指示することを前記ユーザに促す表示態様(図4)で表示するようにしてもよい。
5)に記載の発明によれば、第1位置が、当該第1位置を指示することをユーザに促す表示態様で表示され、第1位置が指示されていない場合には、第2位置が、当該第2位置を指示することをユーザに促さない表示態様で表示され、第1位置が指示されていると、第2位置が、当該第2位置を指示することをユーザに促す表示態様で表示されるようになるため、処理を開始、続行、又は完了するために、第1位置を指示した後でその状態のままで第2位置を指示するようにユーザを誘導することが可能になる。すなわち、処理を開始、続行、又は完了するために、第1位置及び第2位置の両方を指示するようにユーザを誘導することが可能になる。
6)本発明の一態様では、前記判定手段(120)は、前記複数の位置が同時又は略同時に指示されたか否かを判定し、前記処理制御手段(130)は、前記複数の位置が同時又は略同時に指示されたと判定された場合に、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するための制御を行うようにしてもよい。
6)に記載の発明によれば、複数の位置が同時又は略同時に指示された場合に処理が開始、続行、又は完了され、複数の位置が同時又は略同時に指示されなければ、処理が開始、続行、又は完了されないようになる。表示手段に表示される複数の位置を自動プログラムを利用して自動的に同時又は略同時に指示することは非常に困難であるため、このようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
7)本発明の一態様では、前記表示制御手段(110)は、前記複数の位置を前記表示手段(15)に順次表示するようにしてもよい。
7)に記載の発明によれば、処理の開始、続行、又は完了のために指示されるべき複数の位置が表示手段に順次表示されるため、処理を開始、続行、又は完了するためには、順次表示される複数の位置が指示されている状態になる必要がある。自動プログラムを利用してこのような状態とすることは困難であるため、上記のようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
8)本発明の一態様では、前記複数の位置は、第1位置(例えば103又は111)と第2位置(例えば104又は112)とを含み、前記表示制御手段(110)は、前記第1位置が指示されていない場合に前記第2位置を前記表示手段(15)に表示せず、前記第1位置が指示されている場合に前記第2位置を前記表示手段(15)に表示するようにしてもよい。
8)に記載の発明によれば、第1位置が指示されていない場合に第2位置は表示されず、第1位置が指示されている場合に第2位置が表示手段に表示されるため、処理を開始、続行、又は完了するためには、第1位置を指示した後でその状態のままで第2位置を指示する操作を行う必要がある。自動プログラムを利用してこのような操作を実現することは困難であるため、上記のようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。
9)本発明の一態様では、前記表示制御手段(110)は、前記処理の実行前又は前記処理の実行中において、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するために入力されるべき軌跡(113A)と、前記処理の実行を開始、続行、又は完了するために指示されるべき、前記軌跡上の位置とは異なる少なくとも1つの位置(111A,112A)とを前記表示手段(15)に表示するための制御を行う手段を含み、前記判定手段(120)は、前記少なくとも1つの位置が指示されているか否かと、前記軌跡上の位置が指示されることによって前記軌跡が入力されたか否かとを判定する手段を含み、前記処理制御手段(130)は、前記少なくとも1つの位置が指示されている状態で前記軌跡が入力されたと判定された場合に、前記処理を開始、続行、又は完了するための制御を行うようにしてもよい。
9)に記載の発明によれば、軌跡上の位置とは異なる少なくとも1つの位置が指示されている状態で軌跡が入力されたと判定された場合に処理が開始、続行、又は完了され、そのように判定されなければ、処理が開始、続行、又は完了されないようになる。自動プログラムを利用して、自動的に、軌跡上の位置とは異なる少なくとも1つの位置が指示されている状態で軌跡が入力されたと判定されるような状態とすることは非常に困難であるため、上記のようにすれば、さらに、自動プログラムの利用による処理の繰り返し実行が行われ難くなる。