JP2017137284A - ターピリジン誘導体、それよりなる発光材料及びそれを用いた有機el素子 - Google Patents

ターピリジン誘導体、それよりなる発光材料及びそれを用いた有機el素子 Download PDF

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Abstract

【課題】熱活性化遅延蛍光(TADF)材料として発光効率の高いの新規ターピリジン誘導体並びにこれを用いた発光材料及び有機EL素子の提供。
【解決手段】下記反応で得られるターピリジン誘導体等。
Figure 2017137284

【選択図】なし

Description

本発明は、発光効率の高い新規ターピリジン誘導体、それを用いた発光材料及び有機EL素子に関する。
有機EL(エレクトロニクス)素子では、一対の電極間に電圧を印加することにより、陽極から正孔が、陰極から電子が、発光材料として有機化合物を含む発光層にそれぞれ注入され、注入された電子及び正孔が再結合することによって、発光性の有機化合物中に励起子が形成され、励起された有機化合物から発光を得ることができる。
このような有機EL素子の実用性を向上させる手段の一つは、発光効率を上げることにある。有機化合物が形成する励起子には、一重項励起子(ES)及び三重項励起子(ET)があり、一重項励起子(ES)からの蛍光発光と、三重項励起子(ET)からのリン光発光とがあるが、素子におけるこれらの統計的な生成比率は、ES:ET=1:3であり、蛍光発光を用いる有機EL素子では内部量子効率25%が限界といわれていた。そのため、電子からフォトンへの変換効率(内部量子効率)を向上させるべく、三重項励起状態を発光に変換することが可能なリン光材料を用いた発光素子の開発が近年盛んに行われてきた。リン光材料ではイリジウムや白金のような重原子による重原子効果から、項間交差が促進され、すべての励起子を発光に利用することができる。しかしながら、リン光材料に用いられるイリジウムや白金などの貴金属を中心金属とした錯体は高コストであること、また、高電流密度下での励起子失活や青色発光素子の安定性の面で課題があった。
最近、このようなリン光性化合物を用いずに、三重項励起状態の一部を発光に変換可能な材料として、遅延蛍光を発する材料の研究が行われている。具体的には、三重項励起子(ET1)を一重項励起子(ES1)へアップコンバージョンさせる、熱活性化遅延蛍光(thermally activated delayed fluorescence;TADF)材料を利用した有機EL素子が開発されている。このTADF材料を用いれば、一重項励起子(ES)は蛍光を発光する一方で、三重項励起子(ET)は、素子や周囲の熱を吸収して励起一重項へ逆項間交差されて蛍光を発光するため、電流励起によって生成するすべての励起子を光エネルギーとして取り出すことができ、同時に内部量子効率100%を実現することができる。
例えば、非特許文献1では、金属を含まないリン光性化合物として、カルバゾリルジシアノベンゼン(CDCB)誘導体が報告され、該CDCB誘導体が、一重項励起状態と三重項励起状態との間のエネルギー差(ΔEST)が小さく、高い発光量子収率を維持しながら、励起三重項状態から励起一重項励起子への高効率なアップコンバージョンを促進することが報告されている。
さらに、TADF材料は、上記した発光機構ゆえに、高い内部量子収率だけでなく、外部量子収率の向上も期待できる。外部量子効率に関しては、従来の蛍光材料では7.5%程度であったのが、緑色TADF材料ではリン光発光材料に匹敵する30%に迫る外部量子効率が実現されている。
非特許文献2では、TADFを示す青色発光有機分子のデザインルールのひとつが示され、該デザインルールに基づく有機分子は、広範囲で電子が非局在化したHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital;最高被占軌道)及びLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital;最低空軌道)を有し、2つの波動関数の重なりが小さい場合でも、高い振動子強度が誘導されて発光量子収率が高くなることが報告されている。そして、前記有機分子は、高い発光量子収率、及び三重項励起子から一重項励起子への効率的なアップコンバージョンを示し、発光効率及び内部量子効率ともに100%に近い状態を実現する旨の開示がある。
遅延蛍光発光材料を発光層に用いた有機EL素子は、高い外部量子効率を示すと考えられる。遅延蛍光を高効率で得るためには、三重項準位から励起一重項準位へ逆項間交差するだけでなく、励起一重項から効率良く発光が得られることが必要である。このような発光材料を得るためには、例えば、一重項励起状態と三重項励起状態との間のエネルギー差(ΔEST)を小さくするため、有機化合物において、ドナー性を持つ電子供与基と、アクセプター性を持つ電子求引基とを適切に選択して組み合わせる、といった精密な分子設計が必要である。
特許文献1では、有機EL素子に用いる発光材料として、カルバゾール構造を含むトリアジン化合物やカルバゾール構造を含むターピリジン化合物がTADF材料になりうることが報告されている。
さらに、非特許文献3では、TADF材料として9,10−ジヒドロアクリジン/ジフェニルスルホン誘導体を用いた青色の有機EL素子が記載され、既存のリン光有機EL素子に匹敵する性能を有し、該TADF材料を含む素子は外部量子効率19.5%を示し、高輝度時の発光効率低下を抑制することが報告されている。
上記文献はいずれもTADF材料の分子設計を行っている。しかしながら、現在のところ、例えば、より高い発光エネルギーを必要とする青色TADF材料では、要求される発光効率が充分に達成できておらず、低い値にとどまっている。よって、TADF材料へのさらなる検討が望まれている。
特許第5679496号公報
H. Uoyama, K. Goushi, K. Shizu,H. Nomura, C. Adachi, Nature 2012, 492, 234. S. Hirata, Y. Sakai, K. Masui, H. Tanaka, S. Y. Lee, H. Nomura, N. Nakamura, M. Yasumatsu, H. Nakanotani, Q. Zhang, K. Shizu, H. Miyazaki, C. Adachi, Nature Materials 2015, 14, 330. Q. Zhang, B. Li, S. P. Huang, H. Nomura, H. Tanaka, C. Adachi, Nature Photonics 2014, 8, 326.
本発明では、HOMO−LUMO間のエネルギー差(ΔEH-L)、及び、一重項励起状態と三重項励起状態との間のエネルギー差(ΔEST)に着目し、三重項励起子(ET)を一重項励起子(ES)へ効率良くアップコンバージョンさせることができる熱活性化遅延蛍光(TADF)材料としての新規ターピリジン誘導体、及びこれを用いた発光材料及び有機EL素子を提供することを課題としている。
本発明者らは、発光部位であるターピリジン骨格に、特定の電子供与部位を導入した特定のターピリジン誘導体が、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料として有効であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の事項からなる。
本発明のターピリジン誘導体は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
Figure 2017137284
一般式(1)中、Xはジアルキルメチレン(−CRab−)基、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)又はスルホニル基(−SO2−)を表し、Ra及びRbは互いに連結して環を形成してもよく、R1〜R6はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。)
前記一般式(1)中、2つの置換基Aはピリジン環を介して、下記式で表されるターピリジン基を形成し、また、前記置換基Bは電子供与性部位であることが好ましい。
Figure 2017137284
本発明の発光材料は、上記ターピリジン誘導体よりなる。
本発明の有機EL素子は、上記ターピリジン誘導体を用いたものである。
本発明のターピリジン誘導体によれば、発光部位であるターピリジン骨格に、特定の電子供与部位を導入することにより、一重項と三重項とのエネルギー差(ΔEST)が0.2eVに近い値を示すため、三重項励起子から一重項励起子への逆項間交差を介した効率的なアップコンバージョンが実現される。具体的には、一般式(1)で表されるターピリジン誘導体において、発光部位であるターピリジン骨格に、置換基Bとしてカルバゾール部位、アクリジン部位、ジアルキルアクリジン誘導体部位、又はインドール部位といった電子供与性部位を導入することにより、アップコンバージョン発光を観測することができる。すなわち、上記ターピリジン誘導体は、量子化学計算の結果から、励起一重項エネルギー(ES)−三重項エネルギー(ET)間のエネルギー差(ΔEST)が0.2eVに近い値を示し、高い発光量子効率を有する。よって、上記ターピリジン誘導体は、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料として好適である。
さらに、上記ターピリジン誘導体において、ターピリジン骨格、並びに、置換基Dであるカルバゾール部位、ジメチルアクリジン部位、ジアルキルアクリジン誘導体部位、又はインドール部位は、それぞれ高い三重項エネルギー(ET)を有する。よって、上記ターピリジン誘導体は、量子化学計算の結果、HOMO(最高被占軌道)−LUMO(最低空軌道)間のエネルギー差(ΔEH-L)が3.3eV以上と大きく、青色の発光色が期待される。
上記ターピリジン誘導体は、比較的に簡便な方法で、良好な収率で合成することができる。また、IrやPtなどの貴金属を含まないため、発光材料の低コスト化が実現できる。
本発明の熱活性化遅延蛍光型有機ELデバイスは、上記ターピリジン誘導体を用いることで、理論上限で最大外部量子効率30%以上を実現する。このような外部量子効率は、従来の蛍光材料と比べて4倍以上である。
図1はAc−2TPの1H−NMRスペクトルを表す図である。 図2はAcCz−2TPの1H−NMRスペクトルを表す図である。 図3はAcDPA−2TPの1H−NMRスペクトルを表す図である。 図4(a)はAc−2TPのTGAによる5%分解温度を表し、図4(b)はAc−2TPのDSCサーモグラムを表す図である。 図5(a)はAcCz−2TPのTGAによる5%分解温度を表し、図5(b)はAcCz−2TPのDSCサーモグラムを表す図である。 図6(a)はAc−2TP単膜のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表し、図6(b)はAc−2TP単膜のPYS測定結果を表す図である。 図7(a)はAc−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表し、図7(b)はAc−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜の300K及び5Kにおける過渡PLスペクトルを表し、図7(c)はAc−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜の5KにおけるPLスペクトルを表す図である。 図8は、Ac−2TPの10-5Mトルエン溶液のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表す図である。 図9(a)は、AcCz−2TP単膜のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表し、図9(b)は、AcCz−2TP単膜のPYS測定結果を表す図である。 図10(a)はAcCz−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表し、図10(b)はAcCz−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜の300K及び5Kにおける過渡PLスペクトルを表し、図10(c)はAcCz−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜の5KにおけるPLスペクトルを表す図である。 図11は、AcCz−2TPの10-5Mトルエン溶液のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表す図である。 図12(a)は、AcDPA−2TP単膜のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表し、図12(b)はAcDPA−2TP単膜のPYS測定結果を表す図である。 図13(a)は、AcDPA−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表し、図13(b)は、AcDPA−2TPの10wt%CBPドープ共蒸着膜のUV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトルを表す図である。 図14は、AcDPA−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜の300K及び5Kにおける過渡PLスペクトルを表す図である。 図15は、AcDPA−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜の5KにおけるPLスペクトルを表す図である。 図16は、AcDPA−2TPの10wt%CBPドープ共蒸着膜の300K及び5Kにおける過渡PLスペクトルを表す図である。 図17は、AcDPA−2TPの10wt%CBPドープ共蒸着膜の5KにおけるPLスペクトルを表す図である。 図18は、デバイス1及び4において、発光層をAc−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜(デバイス1)又はAcCz−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜(デバイス4)としたときの正孔輸送層、発光層及び電子輸送層のエネルギーダイアグラムと、デバイス2及び5において、発光層をホスト材料及びAc−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜からなる層(デバイス2)、又はホスト材料及びAcCz−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜からなる層(デバイス5)としたときの正孔輸送層、発光層及び電子輸送層のエネルギーダイアグラムと、デバイス3及び6において、一方の発光層をホスト材料及びAc−2TPからなる層(デバイス3)、又はホスト材料及びAcCz−2TPからなる層(デバイス6)とし、他方の発光層をAc−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜(デバイス3)又はAcCz−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜(デバイス6)としたときの正孔輸送層、発光層、発光層及び電子輸送層のエネルギーダイアグラムである。 図19は、デバイス3、6及び7において、発光層をAc−2TPの10wt%mCPドープ共蒸着膜、及びAc−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜としたとき(デバイス3)、AcCz−2TPの10wt%mCPドープ共蒸着膜、及びAcCz−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜としたとき(デバイス6)、又は、AcDPA−2TPの10wt%mCPドープ共蒸着膜、及びAcDPA−2TPの10wt%DPEPOドープ共蒸着膜としたとき(デバイス7)の正孔輸送層、発光層、発光層及び電子輸送層のエネルギーダイアグラムと、デバイス8〜12において、発光層をAcDPA−2TPの5wt%TCTAドープ共蒸着膜、及びAcDPA−2TPの5wt%CBPドープ共蒸着膜としたとき(デバイス8)、AcDPA−2TPの10wt%TCTAドープ共蒸着膜、及びAcDPA−2TPの10wt%CBPドープ共蒸着膜としたとき(デバイス9)、AcDPA−2TPの15wt%TCTAドープ共蒸着膜、及びAcDPA−2TPの15wt%CBPドープ共蒸着膜としたとき(デバイス10)、AcDPA−2TPの20wt%TCTAドープ共蒸着膜、及びAcDPA−2TPの20wt%CBPドープ共蒸着膜としたとき(デバイス11)、又は、AcDPA−2TPの30wt%TCTAドープ共蒸着膜、及びAcDPA−2TPの30wt%CBPドープ共蒸着膜としたとき(デバイス12)の正孔輸送層、発光層、発光層及び電子輸送層のエネルギーダイアグラムである。 図20(a)は、デバイス1〜3に電流1mAを流したときのELスペクトルを表し、図20(b)は、デバイス1〜3に電流5mAを流したときのELスペクトルを表し、図20(c)は、デバイス1〜3の電力効率−輝度特性の関係を表し、図20(d)は、デバイス1〜3の電流密度−電圧特性及び輝度−電圧特性の関係を表し、図20(e)は、デバイス1〜3の外部量子効率−輝度特性の関係を表す図である。 図21(a)は、デバイス4〜6に電流1mAを流したときのELスペクトルを表し、図21(b)は、デバイス4〜6の電力効率−輝度特性の関係を表し、図21(c)は、デバイス4〜6の電流密度−電圧特性及び輝度−電圧特性の関係を表し、図21(d)は、デバイス4〜6の外部量子効率−輝度特性の関係を表す図である。 図22(a)は、デバイス3、6及び7に電流1.0mAを流したときのELスペクトルを表し、図22(b)は、デバイス3、6及び7の電流密度−電圧特性及び輝度−電圧特性の関係を表し、図22(c)は、デバイス3、6及び7の電力効率−輝度特性の関係を表し、図22(d)は、デバイス3、6及び7の電流効率−輝度特性の関係を表し、図22(e)は、デバイス3、6及び7の外部量子効率−輝度特性の関係を表す図である。 図23(a)は、デバイス8〜12に電流1mAを流したときのELスペクトルを表し、図23(b)は、デバイス8〜12の電流密度−電圧特性及び輝度−電圧特性の関係を表し、図23(c)は、デバイス8〜12の電力効率−輝度特性の関係を表し、図23(d)は、デバイス8〜12の電流効率−輝度特性の関係を表し、図23(e)は、デバイス8〜12の外部量子効率−輝度特性の関係を表す図である。 図24は有機EL素子の典型的な構成を示す図である。
以下、本発明について、詳細に説明する。
[ターピリジン誘導体]
本発明のターピリジン誘導体は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2017137284
上記一般式(1)中、R1〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
1〜R6において、具体的には、アルキル基には、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基及びt-ブチル基が挙げられ、アリール基には、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ピリジル基、ターピリジル基、ジフェニルアミノ基、アルキルアミノ基、カルバゾリル基、ナフチル基及びアントラセニル基が挙げられる。
上記一般式(1)中、Xはジアルキルメチレン(−CRab−)基、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)又はスルホニル基(−SO2−)を表す。Xにおいて、−CRab−の具体例には、ジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、ジトリルメチレン基及びジピリジルメチレン基等が挙げられる。また、Ra及びRbは、互いに連結して、例えば、シクロペンテン、シクロヘキサン及びシクロヘプタン等の5〜7員環を形成してもよく、またこれらの環は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、アルコキシ基、チオアルコキシ基、カルボニル基及びエステル基等の置換基を有していてもよい。
上記一般式(1)中、2つの置換基Aはピリジン環を介して、下記式で表されるターピリジル基を形成していることが好ましい。これらのうち、環構造の内側に窒素原子を有する2,2’:6’,2’’−ターピリジル基が、発光色のワイドギャップ化(青色化)の点から特に好ましい。
Figure 2017137284
置換基Bは電子供与性部位であることが好ましい。一般式(1)中に、置換基Bを有することにより、一般式(1)で表されるターピリジン誘導体において、発光部位であるターピリジン骨格に適度に電子を供給することができ、一重項と三重項とのエネルギー差(ΔEST)を小さくすることができる。置換基Bは、いずれも高い三重項エネルギーを有するという観点から、ジメチルアクリジン誘導体(Ra及びRbがメチル基)、又はカルバゾール骨格を含む置換基であることが好ましい。
上記一般式(1)で表されるターピリジン誘導体は、より具体的には、下記構造式で表される。
Figure 2017137284
一般式(1)で表されるターピリジン誘導体は、種々の公知の方法により製造することができる。例えば、Ac−2TPは、公知のクロスカップリング反応を用いて製造することができる。
Figure 2017137284
すなわち、四つ口フラスコに4’−(4−ブロモフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンと9,10−ジヒドロ−9,9−ジメチルアクリジンとを入れて、Pd(II)触媒及びホスフィンの存在下、ナトリウムt−ブトキシドなどの塩基とともに加熱還流することにより、81.8%の収率で合成することができる。
ただし、一般式(1)で表されるターピリジン誘導体は、上記方法に限られることなく、公知の種々の方法を組み合わせて製造することができる。
上記のようにして得られる本発明の一般式(1)で表されるターピリジン誘導体は、励起一重項エネルギー(ES)と三重項励起エネルギー(ET)との間のエネルギー差(ΔEST)が0.38eV以下であり、高い発光量子効率を有する。このような励起一重項エネルギー(ES)と三重項励起エネルギー(ET)との間のエネルギー差(ΔEST)は、例えば、低温(5K)及び常温(300K)においてPLスペクトルを測定し、低温(5K)において観測されるりん光スペクトルの立ち上がりと、常温(300K)において観測される蛍光発光スペクトルの立ち上がりから、それぞれ励起一重項エネルギー(ES1)及び三重項励起エネルギー(ET1)を見積もり、三重項励起エネルギー(ET1)から励起一重項エネルギー(ES1)を引いて求めることができる。また、上記ターピリジン誘導体では、発光部位であるターピリジン骨格に、カルバゾール部位、アクリジン部位、ジメチルアクリジン誘導体部位、又はインドール部位を有する電子供与性部位を導入することにより、三重項励起子から一重項励起子への逆項間交差が生じ、アップコンバージョン発光を観測することができる。よって、上記ターピリジン誘導体は、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料として期待できる。
さらに、上記ターピリジン誘導体において、ターピリジン骨格、並びに、置換基Bであるカルバゾール部位、ジメチルアクリジン部位、ジメチルアクリジン誘導体部位、又はインドール部位は、それぞれ高い三重項エネルギー(ET1)を有し、HOMOとLUMOとのエネルギー差(ΔEH-L)が大きくなる傾向が見られる。このため、上記ターピリジン誘導体には、短波長領域の発光色である青色の発光が期待できる。
[発光材料・有機EL素子]
本発明の発光材料は、上記ターピリジン誘導体よりなる。
本発明の有機EL素子は、上記ターピリジン誘導体を用いたものである。
ここで、図14に上記有機EL素子の典型的な層構造を示す。
上記有機EL素子は、典型的には、基板1上に陽極2として、例えば、ITO等を成膜し、その上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極がこの順に積層されてなる。
基板1には、透明かつ平滑であって、少なくとも70%以上の全光線透過率を有するものが用いられ、具体的には、フレキシブルな透明基板である、数μm厚のガラス基板や特殊な透明プラスチック等が用いられる。
基板上に形成される、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、電子輸送層6、電子注入層7、陰極8といった薄膜は、真空蒸着法又は塗布法で積層される。真空蒸着法を用いる場合、通常10-3Pa以下に減圧した雰囲気で、蒸着物を加熱して行う。各層の膜厚は、層の種類や使用する材料によって異なるが、通常、陽極2及び陰極8は100nm程度、発光層5を含む他の層は50nm未満である。なお、電子注入層7等は、例えば1nm以下の厚みで形成されることもある。
陽極2には、仕事関数が大きく、また全光線透過率は通常80%以上であるものが用いられる。具体的には、陽極2から発光した光を透過させるため、正孔注入層3には、ITOやZnO等の透明導電性セラミックス、ポリ(エチレンジオキシチオフェン):ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)やポリアニリン等の透明導電性高分子、その他の透明導電性材料が用いられる。陽極2の膜厚は、通常10〜200nmである。
発光層5には、有機EL素子で用いられる他の発光層と同様に、本発明の発光材料であるターピリジン誘導体と共にホスト化合物を併用することが好ましい。ホスト化合物としては、蛍光及びTADFに基づく発光特性を損なわないものであれば、特に制限されないが、例えば、DPEPO、PO9、4,4’−ビス(N−カルバゾリル)−1,1’−ビフェニル(CBP)、2,8−ビス(ジフェニルホスホリル)ジベンゾチオフェン(PPT)、アダマンタン・アントラセン(Ad−Ant)、ルブレン、及び2,2’−ビ(9,10−ジフェニルアントラセン)(TPBA)等が挙げられる。発光層5を構成する成分中、本発明の発光材料(すなわち、ターピリジン誘導体)及びホスト化合物の含有率は、通常1〜50wt%、好ましくは5〜10wt%である。
陽極2から正孔を効率良く発光層に輸送するために陽極2と発光層5の間に正孔輸送層4が設けられる。正孔輸送層4を形成する正孔輸送材料には、例えば、TAPC、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(TPD)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)、(4,4’,4’’トリ−9−カルバゾリルトリフェニルアミン(TCTA))及び(4,4’,4’’トリス[フェニル(m−トリル)アミノ]トリフェニルアミン))等が挙げられる。
また、陽極2と正孔輸送層4との間に、バッファとしての正孔注入層3が設けられる。正孔注入層3を形成する正孔注入材料には、上記したPEDOT/PSSやポリアニリンの他に、例えば、KLHIP:PPBi、1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリル(HATCN)及び銅フタロシアニン(CuPc)等が挙げられる。
陰極から電子を効率良く発光層に輸送するために陰極8と発光層5の間に電子輸送層6が設けられる。電子輸送層6を形成する電子輸送材料には、例えば、B3PymPm、2−(4−ビフェニリル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(tBu−PBD)、1,3−ビス[5−(4−t−ブチルフェニル)−2−[1,3,4]オキサジアゾリル]ベンゼン(OXD−7)、3−(ビフェニル−4−イル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−4−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、バソクプロイン(BCP)、1,3,5−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBi)等が挙げられる。
また、陰極にはAlなどの金属を使用することが多いため、電子輸送層6と発光層5との間に、電子注入層7が設けられる。電子注入層7を形成する電子注入材料には、例えば、フッ化リチウム(LiF)、8−ヒドロキシキノリノラト−リチウム(Liq)及びリチウム2−(2’,2’’−ビピリジン−6’−イル)フェノラート(Libpp)等が挙げられる。
電子注入材料に、電子の輸送性に向いた材料を選択することで、より速く電子を移動させたり、電子注入性のよい材料を選択することで、より電子の注入効率を上げる役割を果たす。
上記各層の他に、さらに、正孔阻止層、電子阻止層及び励起子阻止層等の層が必要に応じて形成される。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
[合成物の同定]
合成物の同定に使用した機器及び測定条件は以下のとおりである。
(1)1H核磁気共鳴(NMR)装置
日本電子(株)製(400MHz)JNM−EX270FT−NMR型
(2)質量分析(MS)装置
日本電子(株)製JMS−K9[卓上GCQMS]及びWaters(株)製Zspray(SQ検出器2))
(3)元素分析装置
Perkin Elmer 2400II CHNS/O アナライザー
測定モード:CHNモード
[光学特性評価]
光学特性評価に用いた機器及び測定条件は以下のとおりである。
(1)紫外・可視(UV−vis)分光光度計
(株)島津製作所製 UV−3150
測定条件;スキャンスピード 中速、測定範囲 200〜800nm サンプリングピッチ 0.5nm、スリット幅 0.5nm
(2)フォトルミネッセンス(PL)測定装置
(株)堀場製作所製 Fluoro MAX−2
常温及び低温において、PLスペクトル、及び、ストリークカメラ(浜松ホトニクス(株)製 C4334)を用いた時間分解PLスペクトル(過渡PLスペクトル)を測定した。
(3)光電子収量分光(PYS)装置
住友重機械工業(株)製イオン化ポテンシャル測定装置
イオン化ポテンシャル測定装置を用いて、真空中でイオン化ポテンシャル(Ip)の測定を行った。
(4)発光量子収率(PLQY)測定装置
浜松ホトニクス(株)製 絶対PL量子収率測定装置
[素子性能評価]
有機EL素子の評価に用いた機器は以下のとおりである。
EL(エレクトロルミネッセンス)測定装置
(株)浜松ホトニクス製 PHOTONIC MULTI−CHANNEL ANALYZER PMA−1
〔実施例1〕
[Ac−2TPの合成]
Figure 2017137284
50ml四つ口フラスコに9,10−ジヒドロ−9,9−ジメチルアクリジン(DMAC)0.627g(3.00mmol)、4’−(4−ブロモフェニル)−2,2’:6,2’’−ターピリジン(Br2TP)1.16g(3.00mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(t−BuONa)0.865g(9.00mmol)を加えて15分間窒素フローを行った。窒素フロー後、キシレン30mlを加えて窒素バブリングを1時間行った。窒素バブリング後、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)0.0337g(0.150mmol)、トリ(t−ブチルホスフィン)(P(t−Bu)3)0.106ml(0.450mmol)を加えて130℃で21時間還流させた。薄層クロマトグラフィー(TLC)により原料の消失を確認し、反応を終了した(赤黒色溶液)。室温まで冷却し、吸引濾過し、分液ロートで抽出した。抽出後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った(シリカゲル;500cc、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1)。目的物と思われるフラクションを回収し、赤黒色粘体を得、60℃で減圧下に乾燥後、赤色固体1.48gを得た。少しゴミが混ざっていたので、ヘキサンで分散洗浄を行い、60℃で減圧下乾燥後、赤色固体1.26g(収率81.8%)を得た。
目的物の同定は1H−NMR(図1)及びMSにて行った。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):8.85(s,2H)、8.79(d,2H,J=3.6Hz)、8.72(d,2H,J=8.4Hz)、8.26(d,2H,J=8.4Hz)、8.09−8.05(m,2H)、7.60−7.51(m,6H)、7.08−6.92(m,4H)、6.27(d,2H,7.2Hz)、1.65(s,6H)
EIMS:m/z=517[M
さらに、Ac−2TPの赤色固体600mgを、昇華分析装置を用いて、窒素ガス100cc/min、高温部300℃、低温部150℃の条件下に昇華精製を行い、透明黄色結晶278mg(収率46.3%)を得た。
精製後のAc−2TPの元素分析を行った。
Anal.Calcd for C36284;C,83.69%;H,5.46%;N,10.84%.Found:C,83.70%;H,5.35%;N,10.84%
理論値と測定値との誤差がすべての元素において0.3%以内であり、目的物を充分に精製できたことが確認された。
[熱特性評価]
昇華精製後のAc−2TPの熱特性評価をTGA及びDSCにて行った。
図3に示すように、Ac−2TPの5%分解温度は401℃であり、吸熱ピークが238℃に観察された。
[光学特性評価]
真空蒸着機を用いた抵抗加熱蒸着法にて、Ac−2TP単膜を作製し、UV−vis吸収スペクトル(図6a)、PLスペクトル(図6a)、PYS(図6b)、及びPLQYの測定を行った。
また、ドープ膜(Ac−2TP:DPEPO(10wt%)共蒸着膜)を作製し、UV−vis吸収スペクトル(図7a)、PLスペクトル(図7a)、ストリークカメラによる過渡減衰PLスペクトル(図7b)、低温リン光スぺクトル(@5K)(図7c)、及びPLQYの測定を行った。
Figure 2017137284
また、Ac−2TPの1.0×10-5Mトルエン溶液を調製し、UV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトル測定を行った。測定結果を図8に示す。
図6a、7a及び8では、UV−vis吸収スペクトルの吸収端及びPLスペクトルの立ち上がりから、光学バンドギャップ(Eg)を3.48eVと求め、図6bからイオン化ポテンシャル(Ip)を5.55eVと求めた。
図7bから、温度が5Kのときよりも300Kのときのほうが、強度が増大しており、熱により効率が上がることがわかる。これにより、素子においてTADFが起こることが示唆される。
図7cでは、各グラフの立ち上がりから、励起一重項エネルギー(Es1)が3.09eV、励起三重項エネルギー(ET1)が2.71eVと求められ、一重項励起状態と三重項励起状態との間のエネルギー差(ΔEST)が0.38eVと小さいことがわかる。
〔実施例2〕
[AcCz−2TPの合成]
(1)AcClの合成
Figure 2017137284
温度計、滴下ロートを付した200ml四つ口フラスコに9,10−ジヒドロ−9,9−ジメチルアクリジン4.18g(20mmol)を加えて15分間窒素フローを行った。窒素フロー後、ジクロロメタン170mlを加えた。この系をアルミホイルで覆い、水浴(氷、水、食塩)で0℃に冷やした。冷やしている間にN−クロロスクシンイミド(NCS)5.34g(40mmol)をジクロロメタン230mlに溶かし、NCS溶液を90分かけて滴下させた。滴下終了後、0℃で3時間撹拌させた。TLCにより原料の消失を確認し、反応を終了した。反応終了後、分液操作により洗浄し、エバポレーターで濃縮し黒緑粘体を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した(シリカゲル;450cc、展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:20)。目的物とゴミが一緒に出てきたため、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて再精製した(シリカゲル;350cc、展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:20)。目的物と思われるフラクションを回収し、黄色粘体を得、減圧下乾燥後、黄茶固体1.05g(収率19.0%)得た。
目的物の同定は1H−NMR及びMSにて行った。
1H−NMR(400 MHz、DMSO−d):9.13(s,1H)、7.32(d,2H,J=2.8Hz)、7.07(q,2H,J=8.6Hz)、6.75(d,2H,J=8.8Hz)、1.44(s,6H)
EIMS:m/z=278[M
(2)AcCl−2TPの合成
Figure 2017137284
還流管、温度計を付した50ml四つ口フラスコに4’−(4−ブロモフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン(Br2TP)1.16g(3mmol)、AcCl0.834g(3mmol)、炭酸カリウム(K2CO3)1.24g(9mmol)を加えて15分間窒素フローを行った。窒素フロー後、キシレン50mlを加えて2時間窒素バブリングを行った。窒素バブリング後、Pd(OAc)2 0.0337g(0.15mmol)、P(t−Bu)3 0.106ml(0.45mmol)を加えて120℃で4時間還流させた。TLCにより原料の消失を確認し、反応を終了した。反応終了後、吸引濾過により不要物を取り除き、分液操作により洗浄し、得られた橙色溶液を濃縮し、赤色粘体を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った(シリカゲル;350cc、展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:5)。目的物と思われるフラクションを回収し、黄色粘体を得、減圧下乾燥後、黄色固体1.34g(収率76.5%)を得た。
目的物の同定は1H−NMR及びMSにて行った。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):8.77(m,6H)、8.25(d,2H,J=8.4Hz)、8.06(t,2H,J=8Hz)、7.55(m,6H)、7.07(d,2H,J=8.8Hz)、6.26(d,2H,J=8.8Hz)、1.65(s,6H)
EIMS:m/z=584[M
(3)AcCz−2TPの合成
Figure 2017137284
還流管、温度計を付した50ml四つ口フラスコにAcCl−2TP 1.34g(2.3mmol)、カルバゾール1.15g(6.9mmol)、K2CO3 0.953g(6.9mmol)を加えて15分間窒素フローを行った。窒素フロー後、キシレン50mlを加えて1時間窒素バブリングを行った。窒素バブリング後、Pd(OAc)2 0.0258g(0.0115mmol)、P(t−Bu)3 0.0810ml(0.345 mmol)を加えて130℃で7時間還流させた。TLCにより原料の消失を確認し、反応を終了した。反応終了後、吸引濾過により不要物を取り除き、分液操作により洗浄し、得られた透明橙色溶液を濃縮し、橙色粘体を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った(シリカゲル;350cc、展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:10)。目的物と思われるフラクションを回収し、黄色粘体を得、減圧下乾燥後、黄色固体0.70g(収率36.1%)を得た。
目的物の同定は1H−NMR(図2)及びMSにて行った。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):8.79(m,6H)、8.34(s,2H)、8.24(d,4H,J=7.6Hz)、8.06(s,2H)、7.80(m,4H)、7.55(s,2H)、7.50(m,14H)、6.61(d,2H,J=8.4Hz)、1.80(s,6H)
EIMS:m/z=846[M
(4)AcCz−2TPの精製
AcCz−2TPの黄色固体519mgを、高真空昇華精製装置を用いて、高温部390℃、低温部260℃の条件下に昇華精製を行い、透明黄色結晶178mg(収率34.3%)を得た。
精製後のAcCz−2TPの元素分析を行った。
Anal.Calcd for C60426;C,85.08%;H,5.00%;N,9.92%.Found:C,85.15%;H,4.88%;N,9.88%
理論値と測定値との誤差がすべての元素において0.3%以内であり、目的物を充分に精製できたことが確認された。
[熱特性評価]
昇華精製後のAcCz−2TPの熱特性評価をTGA及びDSCにて行った。
図5に示すように、AcCz−2TPの5%分解温度は456℃であり、吸熱ピークが367℃に観察された。
[光学特性評価]
ガラスチャンバーを用いてAcCz−2TP単膜を作製し、UV−vis吸収スペクトル(図9a)、PLスペクトル(図9a)、PYS(図9b)、及びPLQY測定を行った。
また、ドープ膜(AcCz−2TP:DPEPO(10wt%)共蒸着膜)を作製し、UV−vis吸収スペクトル(図10a)、PLスペクトル(図10a)、PLQY測定、ストリークカメラによる過渡減衰PLスペクトル(図10b)、及び低温リン光スぺクトル(@5K)(図10c)の測定を行った。
また、AcCz−2TPの1.0×10-5Mトルエン溶液を調製し、UV−vis吸収スペクトル及びPLスペクトル測定を行った。測定結果を図11に示す。
図9a、10a及び11では、UV−vis吸収スペクトルの吸収端及びPLスペクトルの立ち上がりから、光学バンドギャップ(Eg)を3.29eVと求め、図9bからイオン化ポテンシャル(Ip)を5.62eVと求めた。
図10bから、温度が5Kのときよりも300Kのときのほうが、強度が増大しており、熱により効率が上がることがわかる。これにより、素子においてTADFが起こることが示唆される。
図910cでは、各グラフの立ち上がりから、励起一重項エネルギー(Es)が3.00eV、励起三重項エネルギー(ET1)が2.75eVと求められ、一重項励起状態と三重項励起状態との間のエネルギー差(ΔEST)が0.25eVと、目標値である0.2eVに近い値を示した。
実施例1及び2の光学特性評価の測定結果に基づき、Ac−2TP及びAcCz−2TPの熱的及び光物理的性質を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2017137284
〔実施例3〕
(1)AcDPA−2TPの合成
還流管、温度計を付した25ml四つ口フラスコにAcCl−2TP 0.701g(1.2mmol)、ジフェニルアミン0.406g(2.4mmol)、ナトリウムt−ブトキシド0.346g(3.6mmol)を加えて15分間窒素フローを行った。窒素フロー後、キシレン25mlを加えて100分間窒素バブリングを行った。窒素バブリング後、Pd(OAc)2 0.0135g(0.06mmol)、P(t−Bu)3 0.0423 ml(0.18mmol)を加えて127℃で21時間還流させた。TLCにより原料の消失を確認し、反応を終了した。反応終了後、吸引濾過により不要物を取り除き、分液操作により洗浄し、得られた透明橙色溶液を濃縮し、赤色粘体を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行なった(シリカゲル;350cc、展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:5)。目的物と思われるフラクションを回収し、黄色粘体を得、減圧下乾燥後、黄色固体0.57g(収率57%)を得た。
目的物の同定は1H−NMR(図3)及びMSにて行った。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):8.84−8.67(m,8H)、8.24(t,2H,J=7.8Hz)、8.06(t,2H,J=7.8Hz)、7.66−7.47(m,5H)、7.22(q,9H,J=7.6Hz)、6.95(d,12H,J=7.6Hz)、6.77(d,2H,J=9.2)、6.23(t,2H,J=7.8Hz)、1.56(s,3H)、1.46(s,3H)
EIMS:m/z=851[M
(2)AcDPA−2TPの精製
AcDPA−2TPの黄色固体257mgを、高真空昇華精製装置を用いて、高温部340℃の条件下に昇華精製を行い、黄色結晶113mg(収率43.9%)を得た。これを数回繰り返して黄色結晶を集めた。
得られた黄色結晶をさらにもう一度昇華精製し、最終的に100mgの黄色結晶を得た。
精製後のAcDPA−2TPの元素分析を行った。
Anal.Calcd for C60466;C,84.68%;H,5.45%;N,9.87%.Found:C,84.38%;H,5.17%;N,9.85%
[光学特性評価]
ガラスチャンバーを用いてAcDPA−2TP単膜(ニート薄膜)を作製し、UV−vis吸収スペクトル(図12a)、PLスペクトル(図12a)、PYS(図12b)測定を行った。
また、AcDPA−2TP:DPEPO(10wt%)共蒸着膜(以下「DPEPOドープ膜」ともいう。)を作製し、UV−vis吸収スペクトル(図13a)、PLスペクトル(図13a)、過渡減衰PLスペクトル(図14)、低温リン光スペクトル(図15)測定を行った。同様に、AcDPA−2TP:CBP(10wt%)共蒸着膜(以下「CBPドープ膜」ともいう。)を作製し、UV−vis吸収スペクトル(図13b)、PLスペクトル(図13b)、過渡減衰PLスペクトル(図16)、低温リン光スペクトル(図17)測定を行った。
Figure 2017137284
実施例3の光学特性評価の測定結果に基づき、AcDPA−2TPの熱的及び光物理的性質を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2017137284
〔実施例4〕
ガラスチャンバーにてAc−2TP(デバイス1、2及び3)及びAcCz−2TP(デバイス4、5及び6)を発光層に用いたデバイスを作製した。
各デバイスの構成は以下のとおりである。
(i)デバイス1
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(20nm)/EML2(20nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al]
(ii)デバイス2
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(20nm)/mCP(5nm)/EML2(20nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al]
(iii)デバイス3
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(20nm)/mCP(5nm)/EML1(10nm)/EML2(10nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al]
(iv)デバイス4
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(20nm)/EML4(20nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al]
(v)デバイス5
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(20nm)/mCP(5nm)/EML4(20nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al]
(vi)デバイス6
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(20nm)/mCP(5nm)/EML3(10nm)/EML4(10nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al]
(vii)デバイス7
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(20nm)/mCP(5nm)/EML5(10nm)/EML6(10nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al]
(viii)デバイス8
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(30nm)/EML7(5nm)/EML8(5nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm)]
(ix)デバイス9
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(30nm)/EML9(5nm)/EML10(5nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm)]
(x)デバイス10
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(30nm)/EML11(5nm)/EML12(5nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm)]
(xi)デバイス11
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(30nm)/EML13(5nm)/EML14(5nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm)]
(xii)デバイス12
[ITO/KLHIP:PPBi(20nm)/TAPC(30nm)/EML15(5nm)/EML16(5nm)/B3PyPB(50nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm)]
上記デバイス1〜6を構成するKLHIP:PPBiはトリフェニルアミン含有ポリマー:(4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(PPBI)(triphenylamine-containingpolymer: 4-isopropyl-4′-methyldiphenyl-iodoniumtetrakis(pentafluorophenyl)borate (PPBI))を表し、mCPd、B3PyPB、TAPCは以下の構造式で表される。
Figure 2017137284
また、EMLは発光層であり、EML1〜4は以下の材料で構成される。
EML1=10wt% Ac−2TP:mCP
EML2=10wt% Ac−2TP:DPEPO
EML3=10wt% AcCz−2TP:mCP
EML4=10wt% AcCz−2TP:DPEPO
EML5=10wt% AcDPA−2TP:mCP
EML6=10wt% AcDPA−2TP:DPEPO
EML7=5wt% AcDPA−2TP:TCTA
EML8=5wt% AcDPA−2TP:CBP
EML9=10wt% AcDPA−2TP:TCTA
EML10=10wt% AcDPA−2TP:CBP
EML11=15wt% AcDPA−2TP:TCTA
EML12=15wt% AcDPA−2TP:CBP
EML13=20wt% AcDPA−2TP:TCTA
EML14=20wt% AcDPA−2TP:CBP
EML15=30wt% AcDPA−2TP:TCTA
EML16=30wt% AcDPA−2TP:CBP
デバイス1〜6のエネルギーダイアグラムを図18に示す。
Ac−2TPを用いたデバイス1、2及び3の特性を図20に示す。
AcCz−2TPを用いたデバイス4、5及び6の特性を図21に示す。
デバイス1〜6の輝度が1cd/m2及び100cd/m2の場合の素子性能を表3に示す。
表3より、1cd/m2時の電圧(V)は3.06〜3.23V、輝度(P.E.)は6.37〜18.7m/W、外部量子効率(E.Q.E.)は3.55〜10.2%であり、100cd/m2時の電圧(V)は4.20〜5.04V、輝度(P.E.)は2.23〜7.97lm/W、外部量子効率(E.Q.E.)は1.84〜6.03%であった。また、1cd/m2時のCIEは0.16〜0.19、0.21〜0.30、100cd/m2時のCIEは0.16〜0.18、0.18〜0.28となり、青色領域の発光を示した。これらの結果から、TADF由来による発光が強く示唆された。
Figure 2017137284
デバイス3、6〜12のエネルギーダイアグラムを図19に示す。
デバイス3、6及び7の輝度が1cd/m2、100cd/m2及び1000cd/m2の場合の素子性能を表4に表し、デバイス8〜12の輝度が1cd/m2、100cd/m2及び1000cd/m2の場合の素子性能を表5に表す。
Figure 2017137284
Figure 2017137284
1 基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 電子輸送層
7 電子注入層
8 陰極

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されるターピリジン誘導体。
    Figure 2017137284
    (一般式(1)中、Xは−CRab−、−O−、−S−、又は−S(=O)2−を表し、Ra及びRbは互いに連結して環を形成してもよく、R1〜R6はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。)
  2. 前記一般式(1)中、2つの置換基Aはピリジン環を介して、下記式で表されるターピリジン基を形成し、前記置換基Bが電子供与性部位である、請求項1に記載のターピリジン誘導体。
    Figure 2017137284
  3. 請求項1又は2に記載のターピリジン誘導体よりなる発光材料。
  4. 請求項1又は2に記載のターピリジン誘導体を用いた有機EL素子。
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