JP2017137276A - 化合物、それを含む組成物及び該組成物を用いたデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】KrFエキシマレーザやArFエキマレーザの様な極紫外線(EUV)又は電子線を効率よく吸収し、且つ、OoBに対して感度が低く高コントラストである化合物の提供。
【解決手段】式(1)式(2)で表される化合物。
(R1a及びR1aは各々独立にアルキレン基等より選択される2価の炭化水素基を含む1価の第1有機;硫黄原子(S+)と直接結合する基は前記2価の炭化水素基であり;R2は、水素原子、アルキル基等、であり;R3〜R6は、水素原子、ヒドロキシ基等又は1価の第2有機基から;X−は1価のアニオン;式(1)において、R1a、R1b、等、或いは式(2)において、R1a、R1b、等は、互いに結合して環を形成してもよい)
【選択図】なし
【解決手段】式(1)式(2)で表される化合物。
(R1a及びR1aは各々独立にアルキレン基等より選択される2価の炭化水素基を含む1価の第1有機;硫黄原子(S+)と直接結合する基は前記2価の炭化水素基であり;R2は、水素原子、アルキル基等、であり;R3〜R6は、水素原子、ヒドロキシ基等又は1価の第2有機基から;X−は1価のアニオン;式(1)において、R1a、R1b、等、或いは式(2)において、R1a、R1b、等は、互いに結合して環を形成してもよい)
【選択図】なし
Description
本発明のいくつかの態様は化合物に関する。また、本発明のいくつかの態様は、上記化合物を含む組成物及び該組成物を用いたデバイスの製造方法に関する。
近年、フォトレジストを用いるフォトリソグラフィ技術を駆使して、液晶ディスプレイ(LCD)及び有機ELディスプレイ(OLED)等の表示装置の製造並びに半導体素子の形成が盛んに行われている。上記の電子部品や電子製品のパッケージ等には、活性エネルギー線として波長365nmのi線、それより長波長のh線(405nm)及びg線(436nm)等の光が広く用いられている。そのため、長波長の紫外線から可視光までの波長領域に対し高い感応性を示す光酸発生剤として、種々の光酸発生剤が知られている(特許文献1参照)。光酸発生剤は、光を照射することにより酸を発生する機能を有する感光剤である。
近年、デバイスの高集積化が進み、リソグラフィ技術の微細化に対する要求が高まっており、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、極紫外線(EUV、波長13.5nm)及び電子線(EB)のような非常に波長の短い光が露光に使用される傾向にある。これらの波長の短い光、特にEUV又は電子線を用いたリソグラフィ技術はシングルパターニングでの製造が可能であることから、EUV又は電子線に対し高い感応性を示す光酸発生剤の必要性は、今後更に高まると考えられる。
現在主流となっているLPP(Laser Produced Plasma)光源により発生するEUVは、13.5nmにスペクトルのピークを有するが、アウトオブバンド(以下、「OoB」ともいう)と呼ばれる13.5nm帯以外の真空紫外線から近赤外線領域の光(190〜300nm)も放射することが知られている。
EUVリソグラフィ技術に向けたレジスト開発では、いかに光酸発生剤の酸発生効率を向上させてコントラストを得るかが重要な課題の一つである。また、露光時に発生するアウトガスを低減することもリソグラフィ技術において重要な課題の一つとなっている。
EUVリソグラフィ技術に向けたレジスト開発では、いかに光酸発生剤の酸発生効率を向上させてコントラストを得るかが重要な課題の一つである。また、露光時に発生するアウトガスを低減することもリソグラフィ技術において重要な課題の一つとなっている。
EUVリソグラフィにおいて、EUV又は電子線の吸収や酸発生効率を高めるだけでなく、同時に発生するOoBへの感度を低下させることにより高コントラストが得られる。しかしながら、従来の光酸発生剤はOoBに対しても感度があるため、良好なコントラストを得るには課題がある。また、EUV又は電子線等の活性エネルギー線の露光時に分解により生じる低分子化合物がアウトガスを発生するという点で課題がある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ヒドロキシ基と、光を吸収して励起することで該ヒドロキシ基の水素を引き抜く基とを有するベンゼン環を骨格に含む化合物を光酸発生剤として用いた組成物は、EUVリソグラフィ用レジスト組成物として用いたときにOoBに対する感度を低下させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、化合物がスルホニウムのカチオン部分に環構造をさらに有すると、活性エネルギー線の露光時に発生するアウトガスをより低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一つの態様に係る化合物は、下記一般式(1)又は一般式(2)で表されることを特徴とする。
また、化合物がスルホニウムのカチオン部分に環構造をさらに有すると、活性エネルギー線の露光時に発生するアウトガスをより低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一つの態様に係る化合物は、下記一般式(1)又は一般式(2)で表されることを特徴とする。
上記式(1)及び前記式(2)中、R1a及びR1bは、それぞれ独立に、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキレン基、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルケニレン基及びアリーレン基からなる群より選択されるいずれかの2価の炭化水素基を含む1価の第1有機基であり、硫黄原子(S+)と直接結合する基は前記2価の炭化水素基であり;
R2は、水素原子、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかであり;
R3〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、チオール基及び1価の第2有機基からなる群より選択されるいずれかであり;
X−は1価のアニオンであり、
上記式(1)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR5の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよく;
上記式(2)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR6の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。
R2は、水素原子、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかであり;
R3〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、チオール基及び1価の第2有機基からなる群より選択されるいずれかであり;
X−は1価のアニオンであり、
上記式(1)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR5の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよく;
上記式(2)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR6の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。
本発明の一つの態様は、上記化合物と、酸により反応する化合物と、を含む組成物である。
本発明の一つの態様は、上記組成物を用いて基板上に塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、活性エネルギー線を用いて、前記塗布膜をパターン状に露光するフォトリソグラフィ工程と、露光された塗布膜を現像してフォトレジストパターンを得るパターン形成工程と、を含むデバイスの製造方法である。
本発明のいくつかの態様に係る化合物は、活性エネルギー線のうち、特にEUV又は電子線を効率よく吸収し、且つ、OoBに対して感度が低いため、EUVリソグラフィレジスト組成物として用いたときに高コントラストとすることができる。また、本発明のいくつかの態様に係る化合物は、活性エネルギー線の露光時に発生するアウトガスを低減することができる。
以下、本発明について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
<化合物>
本発明の一つの態様に係る化合物は、上記一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」ともいう)又は一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」ともいう)である。
化合物(1)及び(2)について説明する。
<化合物>
本発明の一つの態様に係る化合物は、上記一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」ともいう)又は一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」ともいう)である。
化合物(1)及び(2)について説明する。
上記式(1)及び上記式(2)中、R1a及びR1bは、それぞれ独立に、上記1価の第1有機基であり;
R2は、水素原子、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかであり;
R3〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、チオール基及び1価の第2有機基からなる群より選択されるいずれかであり;
X−は1価のアニオンであり、
前記式(1)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR5の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよく;
前記式(2)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR6の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。
R2は、水素原子、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかであり;
R3〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、チオール基及び1価の第2有機基からなる群より選択されるいずれかであり;
X−は1価のアニオンであり、
前記式(1)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR5の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよく;
前記式(2)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR6の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。
R1a及びR1bの1価の第1有機基は、炭素原子を含む基であり、炭素以外の原子、例えば、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等を含んでいても良い。上記第1の有機基は、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキレン基、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルケニレン基及びアリーレン基からなる群より選択されるいずれかの2価の炭化水素基を含む1価の基であり、硫黄原子(S+)と直接結合する基は上記2価の炭化水素基である。R1a及びR1bは、炭素原子数が1〜20である基であることが好ましい。上記アルキレン基、アルケニレン基及びアリーレン基は、置換基を有していてもよい。
R1a及びR1bとして、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基;置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルケニル基;置換基を有していてもよいアリール基;等が好ましく挙げられる。なお、R1a及びR1bのうちのどちらか一方がポリマー鎖を有していても良い。
R1a及びR1bとして、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基;置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルケニル基;置換基を有していてもよいアリール基;等が好ましく挙げられる。なお、R1a及びR1bのうちのどちらか一方がポリマー鎖を有していても良い。
上記式(1)及び式(2)において、R1a及びR1bにおける直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基として具体的には、それぞれ、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタン−1−イル基、アダマンタン−2−イル基、ノルボルナン−1−イル基及びノルボルナン−2−イル基等のアルキル基等が挙げられる。
R1a及びR1bのアルキル基において、少なくとも1つの炭素原子に代えて、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−NHCO−、−CONH−、−NH−CO−O−、−O−CO−NH−、−NH−、−N(R7)−、−N(Ar1)−、−S−、−SO−及び−SO2−からなる群より選ばれる1種のヘテロ原子含有基を骨格に含んでいてもよい。ただし、硫黄原子(S+)はヘテロ原子含有基に直接結合せずに、上記2価の炭化水素基と結合していることが好ましい。R7及びAr1については後述する。
硫黄原子(S+)と直接結合する2価の炭化水素基としては、R1a及びR1bとして例示したアルキル基、アルケニル基及びアリール基から水素原子を1つ除いた2価の基が挙げられる。
R1a及びR1bのアルキル基において、少なくとも1つの炭素原子に代えて、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−NHCO−、−CONH−、−NH−CO−O−、−O−CO−NH−、−NH−、−N(R7)−、−N(Ar1)−、−S−、−SO−及び−SO2−からなる群より選ばれる1種のヘテロ原子含有基を骨格に含んでいてもよい。ただし、硫黄原子(S+)はヘテロ原子含有基に直接結合せずに、上記2価の炭化水素基と結合していることが好ましい。R7及びAr1については後述する。
硫黄原子(S+)と直接結合する2価の炭化水素基としては、R1a及びR1bとして例示したアルキル基、アルケニル基及びアリール基から水素原子を1つ除いた2価の基が挙げられる。
また、R1a及びR1bのアルケニル基は、上記アルキル基の少なくとも1つの炭素炭素一重結合が、炭素炭素二重結合に置換されたものが挙げられる。
R1a及びR1bのアリール基として具体的には、芳香族炭化水素基;並びに、該芳香族炭化水素基の少なくとも1つの炭素原子に代えて、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択されるいずれかを骨格に含む芳香族複素環基;が挙げられる。
R1a及びR1bの芳香族炭化水素基としては、単環芳香族炭化水素基、及び、該単環芳香族炭化水素が少なくとも2環縮合した縮合多環芳香族炭化水素基等を挙げることができる。これら芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよい。
上記単環芳香族炭化水素基としては、ベンゼン等の骨格を有する基が挙げられる。
上記縮合多環芳香族炭化水素基としては、インデン、ナフタレン、アズレン、アントラセン及びフェナントレン等の骨格を有する基が挙げられる。
上記単環芳香族炭化水素基としては、ベンゼン等の骨格を有する基が挙げられる。
上記縮合多環芳香族炭化水素基としては、インデン、ナフタレン、アズレン、アントラセン及びフェナントレン等の骨格を有する基が挙げられる。
上記一般式(1)及び(2)のR1a及びR1bの1価の芳香族複素環基としては、単環芳香族複素環基、及び、該単環芳香族複素環の少なくとも1つが上記芳香族炭化水素基又は脂肪族複素環基等と縮合した縮合多環芳香族複素環基等を挙げることができる。これら芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい。
上記単環芳香族複素環基としては、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラン、ピリジン、ピリミジン及びピラジン等の骨格を有する基が挙げられる。
縮合多環芳香族複素環基としては、インドール、プリン、キノリン、イソキノリン、クロメン、フェノキサジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン及びカルバゾール等の骨格を有する基が挙げられる。
縮合多環芳香族複素環基としては、インドール、プリン、キノリン、イソキノリン、クロメン、フェノキサジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン及びカルバゾール等の骨格を有する基が挙げられる。
R1a及びR1bが有してもよい置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、アルコキシ基(−OR7)、アシル基(−COR7)、アルコキシカルボニル基(−COOR7)、アリール基(−Ar1)、アリーロキシ基(−OAr1)、アミノ基、アルキルアミノ基(−NHR7)、ジアルキルアミノ基(−N(R7)2)、アリールアミノ基(−NHAr1)、ジアリールアミノ基(−N(Ar1)2)、N−アルキル−N−アリールアミノ基(−NR7Ar1)ホスフィノ基、シリル基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基(−Si−(R7)3)、該トリアルキルシリル基のアルキル基の少なくとも1つがAr1で置換されたシリル基、アルキルチオ基(−SR7)及びアリールチオ基(−SAr1)等を挙げることができるが、これらに制限されない。
R1a及びR1bが有してもよい置換基中の上記R7は、炭素数1以上のアルキル基であることが好ましい。炭素数1以上のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基及びn−デシル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、2−エチルエキシル基等の分岐状アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタン−1−イル基、アダマンタン−2−イル基、ノルボルナン−1−イル基及びノルボルナン−2−イル基等の脂環式アルキル基;これらの水素の1つがトリメチルシリル基、トリエチルシリル基及びジメチルエチルシリル基等のトリアルキルシリル基で置換されたシリル基置換アルキル基;これらの水素原子の少なくとも1つがシアノ基又はフルオロ基等で置換されたアルキル基;等が好ましく挙げられる。
R1a及びR1bが有してもよい置換基中のAr1は、アリール基であることが好ましい。上記Ar1のアリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クアテルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基、ペンタレニル基、インデニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、ヘプタレニル基、ナフタセニル基、ピレニル基、クリセニル基、テトラセニル基、フラニル基、チエニル基、ピラニル基、チオピラニル基、ピロリル基、イミダゾイル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾイル基、及びピリジル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾフラニル基、イソクロメニル基、クロメニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾイミダゾイル基、キサンテニル基、アクアジニル基及びカルバゾイル基等が好ましく挙げられる。
R1a及びR1bのアルキル基は炭素数1〜20が好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることがさらに好ましい。R1a及びR1bのアリール基は、炭素数1〜12が好ましく、炭素数1〜10であることがより好ましい。R1a及びR1bがベンゼン環を有する場合はベンゼン環が2つ以下であることが好ましい。
R1a及びR1bが置換基を有している場合、その置換基の炭素数も含めて上記炭素数であることが好ましい。
R1a及びR1bとしては、置換基を有していても良いアルキル基及び置換基を有してもよいアリール基の中で、電子受容性が向上する点からヘテロ原子含有基を骨格に含むアルキル基、及び、アリール基が好ましく、さらには電子受容性が向上しオニウム塩の安定性が増す点からアリール基がより好ましい。
R1a及びR1bが置換基を有している場合、その置換基の炭素数も含めて上記炭素数であることが好ましい。
R1a及びR1bとしては、置換基を有していても良いアルキル基及び置換基を有してもよいアリール基の中で、電子受容性が向上する点からヘテロ原子含有基を骨格に含むアルキル基、及び、アリール基が好ましく、さらには電子受容性が向上しオニウム塩の安定性が増す点からアリール基がより好ましい。
R2は、水素原子;置換基を有しても良い直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基;置換基を有してもよいアリール基;等が挙げられる。
R2の直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基としては、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。R2のアリール基としては、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。R2が有してもよい置換基としては、上記R1a及びR1bの置換基と同様のものが挙げられる。
R2としては、アリール基が好ましく、さらには単環芳香族炭化水素基が好ましく、特にフェニル基が好ましい。また、これらは置換基を有していても良い。
R2の直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基としては、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。R2のアリール基としては、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。R2が有してもよい置換基としては、上記R1a及びR1bの置換基と同様のものが挙げられる。
R2としては、アリール基が好ましく、さらには単環芳香族炭化水素基が好ましく、特にフェニル基が好ましい。また、これらは置換基を有していても良い。
R3〜R6は、水素原子、ヒドロキシ基、チオール基及び1価の第2有機基が挙げられる。
R3〜R6の1価の第2有機基としては、R1a及びR1bの第1有機基と同様のものが挙げられる。第2有機基としては、第1有機基に加え、R3〜R6がヘテロ原子含有基を有する場合、ベンゼン環に直接ヘテロ原子含有基が結合していてもよい基も挙げられる。好ましくは、炭素数1〜20の電子供与性基及び電子吸引性基が挙げられる。
上記電子供与性基としては、アルキル基、アルコキシ基及びアルキルチオ基、アルケニル基等が挙げられる。上記電子供与性基に含まれるアルキル基は、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。上記電子供与性基に含まれるアルケニル基は、例えば、上記電子供与性基に含まれるアルキル基の炭素−炭素の一重結合の少なくとも一部が炭素−炭素二重結合になったものである。
R3〜R6の1価の第2有機基としては、R1a及びR1bの第1有機基と同様のものが挙げられる。第2有機基としては、第1有機基に加え、R3〜R6がヘテロ原子含有基を有する場合、ベンゼン環に直接ヘテロ原子含有基が結合していてもよい基も挙げられる。好ましくは、炭素数1〜20の電子供与性基及び電子吸引性基が挙げられる。
上記電子供与性基としては、アルキル基、アルコキシ基及びアルキルチオ基、アルケニル基等が挙げられる。上記電子供与性基に含まれるアルキル基は、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。上記電子供与性基に含まれるアルケニル基は、例えば、上記電子供与性基に含まれるアルキル基の炭素−炭素の一重結合の少なくとも一部が炭素−炭素二重結合になったものである。
上記電子吸引性基としては、アルキルカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルケニルカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アルケニルスルホニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基及びアルケニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。上記電子吸引性基に含まれるアルキル基は、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。上記電子吸引性基に含まれるアルケニル基は、例えば、上記電子吸引性基に含まれるアルキル基の炭素−炭素の一重結合の少なくとも一部が炭素−炭素二重結合になったものである。
R3及びR4が電子供与性基であると、スルホニウム塩合成における反応選択性を高めることができるため好ましい。
R5及びR6が電子吸引性基であると、電子受容性が向上し、EUV及び電子線に対して感度が増大するため好ましい。
R3〜R6はアリール基であってもよい。R3〜R6のアリール基としては、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。
R3〜R6の少なくともいずれかは、アクリロイル基及びメタクリロイル基等の重合性基を有していてもよい。
R5及びR6が電子吸引性基であると、電子受容性が向上し、EUV及び電子線に対して感度が増大するため好ましい。
R3〜R6はアリール基であってもよい。R3〜R6のアリール基としては、上記R1a及びR1bと同様のものが挙げられる。
R3〜R6の少なくともいずれかは、アクリロイル基及びメタクリロイル基等の重合性基を有していてもよい。
上記式(1)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR5の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。また、上記式(2)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR6の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。
形成される環の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、チアピラン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環、テトラヒドロチオフェン環、テトラヒドロチオピラン環等が挙げられる。OoBに対する吸収の点から、形成される環は2環以下となるものが好ましい。
形成される環の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、チアピラン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環、テトラヒドロチオフェン環、テトラヒドロチオピラン環等が挙げられる。OoBに対する吸収の点から、形成される環は2環以下となるものが好ましい。
上記式(1)におけるR1a及びR3の2つの基、並びに、R1a及びR4の2つの基の少なくともいずれか、又は、前記式(2)におけるR1a及びR4の2つの基が、硫黄原子(S+)を介して環を形成してもよい。つまり、本発明の一つの態様における化合物は、下記の矢印に示すベンゼン環の少なくとも一辺と硫黄原子(S+)とを介して形成された環を有してもよい。
本発明のいくつかの態様における化合物は、下記一般式(1a)又は一般式(2a)で表される化合物(ぞれぞれ、「化合物(1a)」、「化合物(2a)」ともいう)であることが好ましい。
下記一般式(1a)又は一般式(2a)で表されるように、カチオン部分にカチオン中心となる硫黄原子(S+)と、Tで表される酸素原子又はもう一つの硫黄原子と、で形成される環構造(以下、「S含有環構造」ともいう)を含み、且つ、該S含有環構造がヒドロキシ基と光を吸収して励起することで該ヒドロキシ基の水素を引き抜く基とを有するベンゼン環と縮環していることで、活性エネルギー線としてEUV又は電子線を用い、OoBが放射された場合でも1つの分子状態を保つことが可能なため、OoBに対して感度が低くなり、また、アウトガスを低減することができる。
下記一般式(1a)又は一般式(2a)で表されるように、カチオン部分にカチオン中心となる硫黄原子(S+)と、Tで表される酸素原子又はもう一つの硫黄原子と、で形成される環構造(以下、「S含有環構造」ともいう)を含み、且つ、該S含有環構造がヒドロキシ基と光を吸収して励起することで該ヒドロキシ基の水素を引き抜く基とを有するベンゼン環と縮環していることで、活性エネルギー線としてEUV又は電子線を用い、OoBが放射された場合でも1つの分子状態を保つことが可能なため、OoBに対して感度が低くなり、また、アウトガスを低減することができる。
上記化合物(1a)及び(2a)におけるR2〜R6及びXは、上記式(1)及び前記(2)と同じである。
R1は、R1a及びR1bと同様の1価の第1有機基が挙げられ、好ましくは、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかである。
Tは酸素原子又は硫黄原子である。
R1は、R1a及びR1bと同様の1価の第1有機基が挙げられ、好ましくは、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかである。
Tは酸素原子又は硫黄原子である。
Lは2価の第3有機基であり、炭素原子を含む2価の基であり、炭素以外の原子、例えば、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等を含んでいても良い。Lは、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキレン基、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルケニレン基及びアリーレン基からなる群より選択されるいずれかの2価の炭化水素基を含む2価の第3有機基であり、硫黄原子(S+)と直接結合する基は上記2価の炭化水素基である。より具体的には、上記1価の第1有機基を2価としたものが挙げられる。
Lは、上記2価の炭化水素基;又は、該2価の炭化水素基とカルボニル基とを含む2価の基;のいずれかであることが好ましい。上記アルキレン基、上記アルケニレン基、上記アリーレン基は、それぞれ置換基を有しても良い。
Lは、上記2価の炭化水素基;又は、該2価の炭化水素基とカルボニル基とを含む2価の基;のいずれかであることが好ましい。上記アルキレン基、上記アルケニレン基、上記アリーレン基は、それぞれ置換基を有しても良い。
上記化合物(1a)及び(2a)は、カチオン部分に、カチオン中心となる硫黄原子(S+)とTで表される酸素原子又はもう一つの硫黄原子とで形成される環構造(以下、「S含有環構造」ともいう)を含み、且つ、該S含有環構造がヒドロキシ基及びカルボニル基を有するベンゼン環と縮環していることで、活性エネルギー線としてEUV又は電子線を用い、OoBが放射された場合でも1つの分子状態を保つことが可能なため、OoBに対してさらに感度が低くなり、アウトガスが低減する傾向がある。
より詳しくは、下記の通りである。
上記化合物(1)及び(2)は、ヒドロキシ基と光を吸収して励起することで該ヒドロキシ基の水素を引き抜く基とを有するベンゼン環を骨格に含むことで、活性エネルギー線としてEUV又は電子線を照射することにより電子付着の還元が起こり、カチオン部分が分解して酸を発生させることができる。一方、OoBに対しては上記ベンゼン環のヒドロキシ基の水素引き抜きにより励起エネルギーを失活させることができるため、OoBに対して感度が低くなる。
また、上記化合物(1a)及び(2a)は、スルホニウムのカチオン部分のS+−C結合の少なくとも2つがS含有環構造内に存在する。そのため、活性エネルギー線としてEUV又は電子線を照射することにより電子付着の還元が起こりカチオン部分が分解して酸を発生する際に、上記S含有環構造内のS+−C結合の1つが切断されたとしても、残りの1つのS+−C結合が存在するためにカチオン部分が分解しにくく1つの分子状態を保つことが可能である。それにより、活性エネルギー線照射後も分子量が小さくなりにくく、アウトガス化しにくい傾向がある。
上記化合物(1)及び(2)は、ヒドロキシ基と光を吸収して励起することで該ヒドロキシ基の水素を引き抜く基とを有するベンゼン環を骨格に含むことで、活性エネルギー線としてEUV又は電子線を照射することにより電子付着の還元が起こり、カチオン部分が分解して酸を発生させることができる。一方、OoBに対しては上記ベンゼン環のヒドロキシ基の水素引き抜きにより励起エネルギーを失活させることができるため、OoBに対して感度が低くなる。
また、上記化合物(1a)及び(2a)は、スルホニウムのカチオン部分のS+−C結合の少なくとも2つがS含有環構造内に存在する。そのため、活性エネルギー線としてEUV又は電子線を照射することにより電子付着の還元が起こりカチオン部分が分解して酸を発生する際に、上記S含有環構造内のS+−C結合の1つが切断されたとしても、残りの1つのS+−C結合が存在するためにカチオン部分が分解しにくく1つの分子状態を保つことが可能である。それにより、活性エネルギー線照射後も分子量が小さくなりにくく、アウトガス化しにくい傾向がある。
また、上記化合物(1)及び(2)は、カチオン部分の分子量を200以上となるように設定することで、露光時のアウトガスの発生を抑制できることから好ましい。
上記化合物(1)及び(2)のカチオン部分の具体例として、例えば、下記に示される構造が例示できる。下記例示中、S含有環構造を有する化合物として、T=酸素原子の例を主に開示したが、酸素原子に代えて硫黄原子であってもよい。しかしながら、本発明のいくつかの態様に係る化合物は下記に限定されない。
上記化合物(1)及び(2)のカチオン部分の具体例として、例えば、下記に示される構造が例示できる。下記例示中、S含有環構造を有する化合物として、T=酸素原子の例を主に開示したが、酸素原子に代えて硫黄原子であってもよい。しかしながら、本発明のいくつかの態様に係る化合物は下記に限定されない。
上記化合物のアニオンX−としては、具体的には、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、ビスアルキルスルホニルアミドアニオン、トリスアルキルスルホニルメチドアニオン及びこれらが有する少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された化合物等からなる群より選ばれるアニオンが好ましく挙げられる。
アニオンが有するアルキル基及びアリール基は、上記R6及び上記Ar1と同様のものが挙げられる。
アニオンが有するアルキル基及びアリール基は、上記R6及び上記Ar1と同様のものが挙げられる。
<化合物の製造方法>
上記化合物は、例えば下記のようにして合成できる。しかしながら、本発明に係る化合物の製造方法はこれに限定されない。
上記化合物は、例えば下記のようにして合成できる。しかしながら、本発明に係る化合物の製造方法はこれに限定されない。
例えば、上記化合物(1)及び(2)において、R2がフェニル基であり、R4がアルコキシ基であり、R3、R5、R6が水素の場合、下記反応式に示すように合成できる。詳しくは、下記の通りである。まず、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの4位のヒドロキシ基をアルコキシ化し、2−ヒドロキシベンゾフェノン−4−アルコキシベンゾフェノンを得る。該2−ヒドロキシベンゾフェノン−4−アルコキシベンゾフェノンに対して、R1a及びR1bに対応する基を有するスルホキシドを脱水縮合反応させ脱水縮合物を得た後に、該脱水縮合物と一般式X−Y+(式中、X−は上記化合物(1)等と同じであり、Y+はアルカリ金属イオン又は水素イオン等が挙げられる。)で表される塩化合物又は酸化合物と反応させることで、得ることが可能である。
例えば、S含有含構造を有する上記化合物(1a)及び(2a)において、R2がフェニル基であり、R4がアルコキシ基であり、R3、R5、R6が水素の場合は下記の通りである。まず、アルキルチオアルコール又はアリールチオアルコールをメシル化したメシルオキシスルフィド誘導体を得る。該メシルオキシスルフィド誘導体と2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンとを反応させ、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの4位にスルフィド含有基を導入する。その後、過酸化水素等で酸化しスルフィニル化した後、環化反応、上記一般式X−Y+(式中、X−は上記化合物(1)等と同じであり、Y+はアルカリ金属イオン又は水素イオン等が挙げられる。)で表される塩化合物又は酸化合物と反応させることで、得ることが可能である。
なお、アルキルチオアルコールはハロゲン化アルコールとチオールとを反応させることで得られる。
なお、アルキルチオアルコールはハロゲン化アルコールとチオールとを反応させることで得られる。
具体的には実施例において説明する。
<組成物>
本発明の一つの態様に係る組成物は、上記化合物の少なくともいずれかと、酸により反応する化合物と、を含むことを特徴とする。
本発明の一つの態様に係る組成物は、上記化合物の少なくともいずれかと、酸により反応する化合物と、を含むことを特徴とする。
本発明の一つの態様の組成物は、上記化合物に代えて又は組み合わせて、下記一般式(1A)又は一般式(2A)で表される化合物を光酸発生剤として用いても良い。
上記式(1A)及び上記式(2A)中、Mは、光を吸収して励起することでベンゼン環上のヒドロキシ基の水素を引き抜く基となれば特に制限はないが、例えば、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子及び−N−R8、−P−R8、−As−R8、−Sb−R8及び−Bi−R8からなる群より選択されるいずれかであることが好ましい。
上記式(1A)及び上記式(2A)のR1a、R1a、R2〜R6及びXは、上記式(1)及び式(2)のR1a、R1a、R2〜R6及びXと同じものが挙げられる。
上記R8は、1価の有機基であり、R3〜R6と同様のものが挙げられる。
上記式(1A)及び上記式(2A)のR1a、R1a、R2〜R6及びXは、上記式(1)及び式(2)のR1a、R1a、R2〜R6及びXと同じものが挙げられる。
上記R8は、1価の有機基であり、R3〜R6と同様のものが挙げられる。
また、本発明の一つの態様の組成物は、一般式(1A)又は一般式(2A)で表される化合物のスルホニウムをヨードニウムに代えた化合物を光酸発生剤として用いても良い。具体的には、例えば、下記一般式(3)又は一般式(4)で表される化合物が挙げられる。なお、カルボニル基の酸素原子に代えて、上記式(1A)等のMと同様の基としてもよい。
上記式(3)及び上記式(3)のR1、R2〜R6及びXは、上記式(1)及び式(2)のR1a及びR1b、R2〜R6及びXと同じものが挙げられる。
(酸により反応する化合物)
上記酸により反応する化合物は、酸により脱保護する保護基を有する、酸により重合する、又は、酸により架橋することが好ましい。つまり、上記酸により反応する化合物は、酸により脱保護する保護基を有する化合物、酸により重合する重合性基を有する化合物、及び、酸により架橋作用を有する架橋剤からなる群より選択される少なくともいずれかであることが好ましい。
上記酸により反応する化合物は、酸により脱保護する保護基を有する、酸により重合する、又は、酸により架橋することが好ましい。つまり、上記酸により反応する化合物は、酸により脱保護する保護基を有する化合物、酸により重合する重合性基を有する化合物、及び、酸により架橋作用を有する架橋剤からなる群より選択される少なくともいずれかであることが好ましい。
酸により脱保護する保護基を有する化合物とは、酸によって保護基が脱保護することにより極性基を生じ、現像液に対する溶解性が変化する化合物である。例えばアルカリ現像液等を用いる水系現像の場合、アルカリ現像液に対して不溶性であるが、露光により上記化合物(1)又は(2)から発生する酸によって露光部において保護基が脱保護することにより、アルカリ現像液に対して可溶となる化合物である。
本発明においては、アルカリ現像液に限定されず、中性現像液あるいは有機溶剤現像であってもよい。そのため、有機溶剤現像液を用いる場合は、酸により脱保護する保護基を有する化合物は、露光により上記化合物(1)又は(2)から発生する酸によって露光部において保護基が脱保護して極性基を生じ、有機溶剤現像液に対して溶解性が低下する化合物である。
上記極性基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基及びスルホ基等が挙げられる。
酸で脱保護する保護基の具体例としては、エステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニル基、カーボネート基、シロキシ基及びベンジロキシ基等が挙げられる。該保護基を有する化合物として、これら保護基がペンダントしたスチレン骨格、メタクリレート又はアクリレート骨格を有する化合物等が好適に用いられる。
酸により脱保護する保護基を有する化合物は、保護基含有低分子化合物であっても、保護基含有ポリマー成分であってもよい。本発明において、低分子化合物とは重量平均分子量が2000未満のものであり、ポリマー成分とは重量平均分子量が2000以上のものとする。
酸で脱保護する保護基の具体例としては、エステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニル基、カーボネート基、シロキシ基及びベンジロキシ基等が挙げられる。該保護基を有する化合物として、これら保護基がペンダントしたスチレン骨格、メタクリレート又はアクリレート骨格を有する化合物等が好適に用いられる。
酸により脱保護する保護基を有する化合物は、保護基含有低分子化合物であっても、保護基含有ポリマー成分であってもよい。本発明において、低分子化合物とは重量平均分子量が2000未満のものであり、ポリマー成分とは重量平均分子量が2000以上のものとする。
酸により重合する重合性基を有する化合物とは、酸によって重合することにより現像液に対する溶解性を変化させる化合物である。例えば水系現像の場合、水系現像液に対して可溶である化合物に対して作用し、重合後に該化合物を水系現像液に対して溶解性を低下させるものである。具体的には、エポキシ基、アセタール基、ビニルオキシ基及びオキセタニル基等を有する化合物が挙げられる。
酸により重合する重合性基を有する化合物は、重合性低分子化合物であっても、重合性ポリマー成分であってもよい。
酸により重合する重合性基を有する化合物は、重合性低分子化合物であっても、重合性ポリマー成分であってもよい。
酸により架橋作用を有する架橋剤とは、酸によって架橋することにより現像液に対する溶解性を変化させる化合物である。例えば水系現像の場合、水系現像液に対して可溶である化合物に対して作用し、重合後又は架橋後に該化合物を水系現像液に対して溶解性を低下させるものである。具体的には、エポキシ基、アセタール基、ビニルオキシ基、1−アルコキシアミノ基及びオキセタニル基等を有する架橋剤が挙げられる。該化合物が架橋作用を有する架橋剤であるとき、架橋する相手の化合物、つまり架橋剤と反応して現像液に対する溶解性が変化する化合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物等が挙げられる。
酸により架橋作用を有する化合物は、重合性低分子化合物であっても、重合性ポリマー成分であってもよい。
酸により架橋作用を有する化合物は、重合性低分子化合物であっても、重合性ポリマー成分であってもよい。
(組成物)
本発明の一つの態様である組成物として、より具体的には下記が例示できる。
上記酸により脱保護する保護基を有する化合物と上記化合物(1)又は(2)とを含むレジスト組成物;上記酸により重合する重合性基を有する化合物と上記化合物(1)又は(2)とを含むレジスト組成物;上記酸により架橋作用を有する架橋剤と、該架橋剤と反応して現像液に対する溶解性が変化する化合物と、上記化合物(1)又は(2)と、を含むレジスト組成物;等が挙げられる。上記化合物(1)と(2)とは、組み合わせて用いても良い。
本発明の一つの態様である組成物として、より具体的には下記が例示できる。
上記酸により脱保護する保護基を有する化合物と上記化合物(1)又は(2)とを含むレジスト組成物;上記酸により重合する重合性基を有する化合物と上記化合物(1)又は(2)とを含むレジスト組成物;上記酸により架橋作用を有する架橋剤と、該架橋剤と反応して現像液に対する溶解性が変化する化合物と、上記化合物(1)又は(2)と、を含むレジスト組成物;等が挙げられる。上記化合物(1)と(2)とは、組み合わせて用いても良い。
本発明の一つの態様のレジスト組成物中の上記化合物(1)及び(2)の含有量は、該化合物(1)及び(2)を除くレジスト組成物成分100質量部に対し1〜50質量部であることが好ましく、1〜15質量部であることがより好ましく、5〜8質量部であることがさらに好ましく、2〜5質量部であることが特に好ましい。上記範囲内で上記化合物(1)及び/又は(2)を光酸発生剤として組成物中に含有させることで、EUV用レジスト組成物として用いた場合に高コントラスを得ることができ、さらに、露光時に発生するアウトガスの発生を抑制することができる。
なお、上記化合物(1)及び(2)は低分子量成分としてそれ自体で用いてもよいが、上記化合物(1)又は(2)が重合性基を有する場合、その他のモノマー成分と重合させて重合体成分として用いてもよい。具体的には、その他のモノマー成分として、脱保護する保護基を有する化合物及び酸により重合する重合性基を有する化合物等が挙げられ、これらと上記化合物(1)又は(2)と任意によりその他のモノマー成分とを重合体の構成成分として重合させ、重合体成分として用いてもよい。
本発明の一つの態様の組成物は、いずれの態様においても、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を配合してもよい。配合可能な成分としては、上記ポリマー成分、並びに、公知の添加剤、例えば、上記化合物(1)及び(2)以外の公知の光酸発生剤、増感剤、トリオクチルアミン等のクエンチャー、界面活性剤、充填剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、光安定剤、酸化防止剤、イオン補足剤及び溶剤等から選ばれる少なくとも1つを添加してもよい。が挙げられる。
本発明の一つの態様の組成物の調製方法は特に制限はなく、上記化合物(1)及び/又は(2)、上記酸により反応する化合物、並びに、その他の任意成分を混合、溶解又は混練する等の公知の方法により調製することができる。
本発明の一つの態様の組成物の調製方法は特に制限はなく、上記化合物(1)及び/又は(2)、上記酸により反応する化合物、並びに、その他の任意成分を混合、溶解又は混練する等の公知の方法により調製することができる。
<デバイスの製造方法>
本発明の一つの形態は、上記組成物を用いて基板上に塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
活性エネルギー線を用いて、上記塗布膜をパターン状に露光するフォトリソグラフィ工程と、
露光された塗布膜を現像してフォトレジストパターンを得るパターン形成工程と、を含むデバイスの製造方法である。
本発明の一つの形態は、上記組成物を用いて基板上に塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
活性エネルギー線を用いて、上記塗布膜をパターン状に露光するフォトリソグラフィ工程と、
露光された塗布膜を現像してフォトレジストパターンを得るパターン形成工程と、を含むデバイスの製造方法である。
フォトリソグラフィ工程において露光に用いる活性エネルギー線としては、上記化合物(1)又は(2)が活性化して酸を発生させ得る光であればよく、UV、可視光線、X線、電子線、イオン線、i線、及び、EUV等を意味する。本発明の一形態に係る上記化合物(1)又は(2)は、EUV及び電子線に高い感応性を有することから、活性エネルギー線がEUV又は電子線であることが好ましい。
光の照射量は、組成物中の各成分の種類及び配合割合、並びに塗膜の膜厚等によって異なるが、1J/cm2以下又は100μC/cm2以下であることが好ましい。
光の照射量は、組成物中の各成分の種類及び配合割合、並びに塗膜の膜厚等によって異なるが、1J/cm2以下又は100μC/cm2以下であることが好ましい。
本発明の一つの形態は、上記組成物を用いて、塗布膜形成工程とフォトリソグラフィ工程とパターン形成工程とを含み、個片化チップを得る前のパターンを有する基板の製造方法であってもよい。
以下、本発明のいくつかの態様を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。
<化合物Aの合成>
(合成例1)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンの合成
(合成例1)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンの合成
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン10gと炭酸カリウム7.0gをアセトン60gに添加して室温で10分撹拌する。そこにジメチル硫酸6.5gを添加し、還流温度として15時間撹拌する。撹拌後にろ過して得た、ろ液に純水300gを添加してトルエン150gで抽出する。これを純水80gで4回洗浄した後に、トルエンを留去する。得られた残渣をエタノールで再結晶することで、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノンを6.6g得る。
(合成例2)ジエチル−(2-メトキシ―4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及びジエチル−(2-ヒドロキシ―3−ベンゾイル−6−メトキシ)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物(化合物A)の合成
上記合成例1で得た2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン5.0gとジエチルスルホキシド2.3gをメタンスルホン酸28.2gに溶解する。これに五酸化リン2.8gを添加して3時間撹拌する。その後、純水100gを加えて10分間撹拌する。これにノナフルオロブタンスルホン酸カリウム6.6gと塩化メチレン80gとを添加して、さらに1時間撹拌する。その後分液し、有機層を純水30gで4回洗浄した後に、塩化メチレンを留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=90/10(体積比))により精製することでジエチル−(2-メトキシ―4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及びジエチル−(2-ヒドロキシ―3−ベンゾイル−6−メトキシ)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物を5.4g得る。
<化合物Bの合成>
(合成例3)2−メシルオキシジエチルスルフィドの合成
(合成例3)2−メシルオキシジエチルスルフィドの合成
2−(エチルチオ)エタノール10g及び塩化メタンスルホニル11.5gをアセトニトリル50gに溶解して10℃とする。これにトリエチルアミン11.8gを滴下して25℃で2時間撹拌する。撹拌後、純水50gを添加してさらに10分間撹拌した後に、アセトニトリルを留去する。残渣を酢酸エチル50gで抽出し、有機層を純水30gで洗浄する。回収した有機層を溶媒留去することで2−メシルオキシジエチルスルフィドを含む液体を11.2g得る。
(合成例4)2-ヒドロキシ-4-(2-エチルチオ)エトキシベンゾフェノンの合成
上記合成例3で得た2−メシルオキシジエチルスルフィドを含む液体5gと2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン5.8g及び炭酸カリウム7.5をアセトニトリル40gに加える。これを80℃で4時間撹拌する。撹拌後に純水80gを添加してトルエン40gで抽出する。その後、純水40gを用いて3回分液洗浄した後にトルエン層を回収し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=10/90(体積比))により精製することで2-ヒドロキシ-4-(2-エチルチオ)エトキシベンゾフェノンを5.6g得る。
(合成例5)2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンの合成
上記合成例4で得た2-ヒドロキシ-4-(2-エチルチオ)エトキシベンゾフェノン5.0gをアセトン35gに溶解する。これに35%過酸化水素水1.8gを添加して50℃で8時間撹拌する。その後、純水70gを添加して撹拌後にトルエン40gで抽出する。得られたトルエン層を、純水40gを用いて3回分液洗浄した後にトルエン層を回収し、溶媒を留去することで、2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンを4.3g得る。
(合成例6)エチル−(6-ベンゾイル-7-ヒドロキシ)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及びエチル−(5−ヒドロキシ−6-ベンゾイル)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物(化合物B)の合成
上記合成例5で得た2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノン4.0gをメタンスルホン酸16.2gに溶解する。これに五酸化リン1.6gを添加して3時間撹拌する。その後、純水60gを加えて10分間撹拌する。これにノナフルオロブタンスルホン酸カリウム3.8gと塩化メチレン60gとを添加して、さらに1時間撹拌する。その後分液し、有機層を純水30gで4回洗浄した後に、塩化メチレンを留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=90/10(体積比))により精製することでエチル−(6-ベンゾイル-7-ヒドロキシ)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及びエチル−(5−ヒドロキシ−6-ベンゾイル)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物を5.4g得る。
<化合物Cの合成>
(合成例7)2−フェニルチオエタノールの合成
(合成例7)2−フェニルチオエタノールの合成
ベンゼンチオール10gと炭酸カリウム13.2gをアセトン60gに添加して室温で10分撹拌する。そこに2-ブロモエタノール10.4gを添加して還流温度として15時間撹拌する。撹拌後、ろ過して得たろ液に純水300gを添加して酢酸エチル150gで抽出する。これをを純水30gで4回洗浄した後に、酢酸エチルを留去することで2−フェニルチオエタノールを10.3g得る。
(合成例8)2−メシルオキシエチルフェニルスルフィドの合成
2−(エチルチオ)エタノールに代えて2−フェニルチオエタノールを用いる以外は上記合成例3と同様の操作を行うことで、2−メシルオキシエチルフェニルスルフィドを9.4g得る。
(合成例9)2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルチオ)エトキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて2−メシルオキシエチルフェニルスルフィドを用いる以外は上記合成例4と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルチオ)エトキシベンゾフェノンを7.4g得る。
(合成例10)2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルチオ)エトキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例4と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンを5.3g得る。
(合成例11)フェニル−(6-ベンゾイル-7-ヒドロキシ)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及びフェニル−(5−ヒドロキシ−6-ベンゾイル)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物(化合物C)の合成
2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンに代えて2-ヒドロキシ-4-(2-フェニルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例6と同様の操作を行うことで、フェニル−(6-ベンゾイル-7-ヒドロキシ)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及びフェニル−(5−ヒドロキシ−6-ベンゾイル)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物を6.8g得る。
<化合物Dの合成>
(合成例12)4−(2−ヒドロキシエチル)チオアセトフェノンの合成
(合成例12)4−(2−ヒドロキシエチル)チオアセトフェノンの合成
2−(エチルチオ)エタノール10gと4−フルオロアセトフェノン15.2gと炭酸カリウム11.5gとをDMF50gに溶解して100℃とする。これを2時間撹拌し、撹拌後、純水100gを添加してさらに10分間撹拌する。酢酸エチル80gで抽出し、有機層を純水40gで洗浄する。その後、回収した有機層の溶媒を留去する。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=30/70(体積比))により精製することで4−(2−ヒドロキシエチル)チオアセトフェノンを14.2g得る。
(合成例13)4−(2−メシルオキシエチル)チオアセトフェノンの合成
2−(エチルチオ)エタノールに代えて4−(2−ヒドロキシエチル)チオアセトフェノンを用いる以外は上記合成例1と同様の操作を行うことで4−(2−メシルオキシエチル)チオアセトフェノンを含む油状物を9.4g得る。
(合成例14)2−ヒドロキシ−4−[2−(4−アセチル)フェニルチオ]エトキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて4−(2−メシルオキシエチル)チオアセトフェノンを用いる以外は上記合成例4と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−[2−(4−アセチル)フェニルチオ]エトキシベンゾフェノンを7.4g得る。
(合成例15)2−ヒドロキシ−4−[2−(4−アセチル)フェニルスルフィニル]エトキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて2−ヒドロキシ−4−[2−(4−アセチル)フェニルチオ]エトキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例5と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−[2−(4−アセチル)フェニルスルフィニル]エトキシベンゾフェノンを6.1g得る。
(合成例16)4−アセチルフェニル−(6-ベンゾイル-7-ヒドロキシ)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及び4−アセチルフェニル−(5−ヒドロキシ−6-ベンゾイル)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物(化合物D)の合成
2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンに代えて2−ヒドロキシ−4−[2−(4−アセチル)フェニルスルフィニル]エトキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例6と同様の操作を行うことで、4−アセチルフェニル−(6-ベンゾイル-7-ヒドロキシ)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネート及び4−アセチルフェニル−(5−ヒドロキシ−6-ベンゾイル)-1,4-ベンゾキサチアニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの混合物を5.4g得る。
<化合物Eの合成>
(合成例17)4−フェニルチオエタノールの合成
(合成例17)4−フェニルチオエタノールの合成
2−ブロモエタノールに代えて4−ブロモブタノールを用いる以外は上記合成例7と同様の操作を行うことで、4−フェニルチオブタノールを8.5g得る。
(合成例18)4−(メシルオキシ)ブチルフェニルスルフィドの合成
2−(エチルチオ)エタノールに代えて4−(フェニルチオ)エタノールを用いる以外は上記合成例3と同様の操作を行うことで、4−(メシルオキシ)ブチルフェニルスルフィドを7.4g得る。
(合成例19)2−ヒドロキシ−4−(4−フェニルチオ)ブトキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて4−(メシルオキシ)ブチルフェニルスルフィドを用いる以外は上記合成例4と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−(4−フェニルチオ)ブトキシベンゾフェノンを8.2g得る。
(合成例20)2−ヒドロキシ−4−(4−フェニルスルフィニル)ブトキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて2−ヒドロキシ−4−(4−フェニルチオ)ブトキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例4と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−(4−フェニルスルフィニル)ブトキシベンゾフェノンを7.1g得る。
(合成例21)下記化合物Eの合成
2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンに代えて2−ヒドロキシ−4−(4−フェニルスルフィニル)ブトキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例6と同様の操作を行うことで、混合物である化合物Eを6.8g得る。
<化合物Fの合成>
(合成例22)2−ホルミルフェニルフェニルスルフィドの合成
(合成例22)2−ホルミルフェニルフェニルスルフィドの合成
チオフェノール10gと炭酸カリウム12.5gをDMF55gに添加して10分撹拌する。そこに2−クロロベンズアルデヒド11g添加して70℃で2時間撹拌する。撹拌後、純水150gを添加してさらに10分間撹拌した後に、トルエン150gで抽出し、有機層を純水100gで3回洗浄する。回収した有機層を溶媒留去することで2−ホルミルフェニルフェニルスルフィドを15.7g得る。
(合成例23)2-ヒドロキシメチルフェニルフェニルスルフィドの合成
上記合成例22で得た2−ホルミルフェニルフェニルスルフィド15gをエタノール60gに溶解する。これに水素化ホウ素ナトリウム1.3gを5回に分割して添加する。これを50℃で1時間撹拌する。撹拌後に冷却し、純水120gを添加してトルエン60gで抽出する。その後、純水60gを用いて3回分液洗浄した後にトルエン層を回収し、溶媒を留去することで2-ヒドロキシメチルフェニルフェニルスルフィドを14.6g得る。
(合成例24)2-メシロキシメチルフェニルフェニルスルフィドの合成
2−(エチルチオ)エタノールに代えて2-ヒドロキシメチルフェニルフェニルスルフィドを用いる以外は上記合成例3と同様の操作を行うことで、2-メシロキシメチルフェニルフェニルスルフィドを16.2g得る。
(合成例25)2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルチオ)ベンジルオキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて2-メシロキシメチルフェニルフェニルスルフィドを用いる以外は上記合成例4と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルチオ)ベンジルオキシベンゾフェノンを13.2g得る。
(合成例26)2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンの合成
2−メシルオキシジエチルスルフィドに代えて2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルチオ)ベンジルオキシベンゾフェノン用いる以外は上記合成例5と同様の操作を行うことで、2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンを9.3g得る。
(合成例27)化合物Fの合成
2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンに代えて2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例6と同様の操作を行うことで、混合物として化合物Fを8.8g得る。
<化合物Gの合成>
(合成例28)2,4-ジメトキシベンゾフェノンの合成
(合成例28)2,4-ジメトキシベンゾフェノンの合成
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン10gと炭酸カリウム7.0gをアセトン60gに添加して室温で10分撹拌する。そこにジメチル硫酸19.5gを添加し、還流温度として15時間撹拌する。撹拌後にろ過して得た、ろ液に純水300gを添加してトルエン150gで抽出する。これを純水80gで4回洗浄した後に、トルエンを留去する。得られた残渣をエタノールで再結晶することで、2,4-ジメトキシベンゾフェノンを6.4g得る。
(合成例29)ジエチル−(2,4−ジメトキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネートの合成
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノンに代えて2,4-ジメトキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例2と同様の操作を行うことで、ジエチル−(2,4−ジメトキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネートを6.2g得る。
(合成例30)ジエチル−(2-メトキシ―4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネート(化合物G)の合成
上記合成例29で得たジエチル−(2,4−ジメトキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネート 5.0gと48%臭化水素酸水溶液1.3gを酢酸40gに添加して50度で2時間撹拌する。撹拌後に純水160gを添加して塩化メチレン150gで抽出する。これを純水80gで4回洗浄した後に、塩化メチレンをを留去する。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=90/10(体積比))により精製することでジエチル−(2-メトキシ―4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネートを2.9g得る。
<化合物Hの合成>
(合成例31)2−メトキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンの合成
(合成例31)2−メトキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンの合成
2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンに代えて2−ヒドロキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例1と同様の操作を行うことで、2−メトキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンを4.2g得る。
(合成例32)化合物hの合成
2-ヒドロキシ-4-(2-エチルスルフィニル)エトキシベンゾフェノンに代えて2−メトキシ−4−(2−フェニルスルフィニル)ベンジルオキシベンゾフェノンを用いる以外は上記合成例6と同様の操作を行うことで、化合物hを5.8g得る。
(合成例33)化合物Hの合成
ジエチル−(2,4−ジメトキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネートに代えて上記化合物hを用いる以外は上記合成例30と同様の操作を行うことで、化合物Hを3.9g得る。
<共重合体の合成の調製>
(合成例34)共重合体Aの合成
α−メタクリルオキシ−γ−ブチロラクトン5.0gと、2−メチルアダマンタン−2−メタクリレート6.0gと、3−ヒドロキシアダマンタン−1−メタクリレート4.3gと、ジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.51gと、をプロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセテート(PGMEA)26gに溶解して脱酸素する。これをあらかじめ85℃に加熱した7.5gのPGMEAに4時間かけて滴下する。2時間撹拌した後、冷却する。冷却後に180gのヘキサンに滴下することで再沈殿する。これをろ過し、ヘキサン70gで分散洗浄後に再度ろ過し、その後に真空乾燥することで、酸により反応する化合物として、下記式で表される共重合体Aを8.5g得る。
(合成例34)共重合体Aの合成
α−メタクリルオキシ−γ−ブチロラクトン5.0gと、2−メチルアダマンタン−2−メタクリレート6.0gと、3−ヒドロキシアダマンタン−1−メタクリレート4.3gと、ジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.51gと、をプロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセテート(PGMEA)26gに溶解して脱酸素する。これをあらかじめ85℃に加熱した7.5gのPGMEAに4時間かけて滴下する。2時間撹拌した後、冷却する。冷却後に180gのヘキサンに滴下することで再沈殿する。これをろ過し、ヘキサン70gで分散洗浄後に再度ろ過し、その後に真空乾燥することで、酸により反応する化合物として、下記式で表される共重合体Aを8.5g得る。
[実施例1〜3]
<組成物の調製>
上記共重合体Aを600mgと、上記化合物A、B及びGのいずれかを0.048mmolと、をシクロヘキサノン8mlに溶解して組成物サンプル1〜32をそれぞれ調製する。
上記共重合体Aを600mgと、上記化合物A、B及びGのいずれかを0.048mmolと、をシクロヘキサノン8mlに溶解して組成物サンプル1〜32をそれぞれ調製する。
<電子線感度評価>
あらかじめヘキサメチレンジシラザンを修飾したシリコンウェハ上に上記サンプル1〜3を2000rpm、20秒の条件でスピンコートする。これを110℃のホットプレート上に1分間プレベークすることで、厚さ500nmの塗布膜が形成された基板を得る。該基板の塗布膜に対し、電子線描画装置(JSM−6500F、日本電子(株)製)を用いて30keVの電子線により2μmのラインアンドスペースパターンとなるように描画する。照射後の基板を120℃のホットプレート上で1分間ポストベークした後に、2.38質量%のテトラメチルアンモニウム水溶液を用いて1分間現像し、その後に純水でリンスすることで2μmのラインアンドスペースパターンを得る。この時の照射量をE01[μC/cm2]として電子線照射による感度を求める。結果を表1に示す。
あらかじめヘキサメチレンジシラザンを修飾したシリコンウェハ上に上記サンプル1〜3を2000rpm、20秒の条件でスピンコートする。これを110℃のホットプレート上に1分間プレベークすることで、厚さ500nmの塗布膜が形成された基板を得る。該基板の塗布膜に対し、電子線描画装置(JSM−6500F、日本電子(株)製)を用いて30keVの電子線により2μmのラインアンドスペースパターンとなるように描画する。照射後の基板を120℃のホットプレート上で1分間ポストベークした後に、2.38質量%のテトラメチルアンモニウム水溶液を用いて1分間現像し、その後に純水でリンスすることで2μmのラインアンドスペースパターンを得る。この時の照射量をE01[μC/cm2]として電子線照射による感度を求める。結果を表1に示す。
<UV感度評価>
上記電子線感度評価と同様にして、塗布膜が形成された基板を準備する。該基板の塗布膜に対し、高圧水銀灯に254nmのバンドパスフィルターを通して透過波長を254nm±5nmとした光を、フォトマスクを介して100μmのラインアンドスペースパターンとなるように露光装置(HMW−661C−3、(株)オーク製作所製)を用いて照射する。照射後の基板を2.38質量%のテトラメチルアンモニウム水溶液を用いて現像し、その後に純水でリンスすることで100μmのラインアンドスペースパターンを得た。この時の照射量をE02として感度を求める。結果を表1に示す。
上記電子線感度評価と同様にして、塗布膜が形成された基板を準備する。該基板の塗布膜に対し、高圧水銀灯に254nmのバンドパスフィルターを通して透過波長を254nm±5nmとした光を、フォトマスクを介して100μmのラインアンドスペースパターンとなるように露光装置(HMW−661C−3、(株)オーク製作所製)を用いて照射する。照射後の基板を2.38質量%のテトラメチルアンモニウム水溶液を用いて現像し、その後に純水でリンスすることで100μmのラインアンドスペースパターンを得た。この時の照射量をE02として感度を求める。結果を表1に示す。
[比較例1]
化合物Aに代えて、上記合成例29で得られたジエチル−(2,4−ジメトキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネート(下記式で表される化合物I)を用いる以外は、実施例と同様にして組成物サンプル4を調製する。得られた組成物サンプル3の電子線感度及びUV感度の評価を実施例1〜3と同様にして行う。結果を表1に示す。
化合物Aに代えて、上記合成例29で得られたジエチル−(2,4−ジメトキシ−5−ベンゾイル)フェニルスルホニウム-ノナフルオロブタンスルホネート(下記式で表される化合物I)を用いる以外は、実施例と同様にして組成物サンプル4を調製する。得られた組成物サンプル3の電子線感度及びUV感度の評価を実施例1〜3と同様にして行う。結果を表1に示す。
実施例1〜3で用いた化合物A、B及びGと比べて、比較例1の化合物Iは電子線評価で低感度であった。これは、化合物Iは2位にメトキシ基を持つためにヒドロキシル基と比較して電子供与性が高くなり電子受容性が低下したためと考えられる。一方、ベンゾフェノンの2位にヒドロキシ基を有する場合、カルボニル基との水素結合相互作用により芳香環の電子供与性が低下するため、化合物Iと比べて相対的に電子受容性が高かくなり、化合物Iよりも高感度になると考えられる。
UV感度評価においては化合物A、B及びGは1000mJ/cm2以上の露光でもパターン形成が出来なかった。ベンゾフェノンの2位にヒドロキシ基を有する場合、光を吸収して励起することでカルボニルがヒドロキシル基の水素を引き抜く光反応が起きて、その後に無放射失活することで基底状態に戻るため、酸発生が起きないと考えられる。一方、化合物Iは2位がメトキシ基で水酸基を持たないため、光励起により化合物A、B及びGのような水素引き抜き反応が起こらずに酸発生の光反応が起きるためにパターン形成が出来る。
実施例1と3の比較より、化合物Aと化合物Gは電子線感度評価においては同等の感度を示し、かつ、UV感度評価では解像しない結果であることから、オニウム塩の置換位置に依らず同等の電子線評価の感度を得られ、UV照射により酸発生しないことがわかる。
化合物A、B及びGのような構造は、例えば193nmのモル吸光係数の強度に依らず光吸収による酸発生を抑えることが出来る。そのため、化合物A、B及びGを含む組成物を例えば193nmの紫外線が含まれるEUVを用いたリソグラフィ用レジスト組成物として用いることで、高いコントラストの潜像が得られるため好ましいと言える。
さらに、化合物BのようにS含有環構造を含む縮環構造を有する場合、UV照射の際に、上記S含有環構造内のS+−C結合の1つが切断されたとしても残りの1つが存在するため、1つの分子状態を保つことが可能である。それにより、酸発生後も分子量が小さくならずアウトガス化しにくい。この性質は例えば真空中でリソグラフィを行うEUV及び電子線リソグラフィ等に有効である。
本発明のいくつかの態様により、EUV又は電子線を効率よく吸収し、且つ、OoBに対して感度が低く高コントラストである化合物を提供できる。また、本発明のいくつかの態様に係る化合物は、露光時に発生するアウトガスを低減することができる。これを光酸発生剤として用いたレジスト組成物は、EUV又は電子線に対して感度がよく、且つ、OoBに対して感度が低いため、高コントラストのパターンが得られる。
Claims (9)
- 下記一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物。
(前記式(1)及び前記式(2)中、R1a及びR1aは、それぞれ独立に、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキレン基、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルケニレン基及びアリーレン基からなる群より選択されるいずれかの2価の炭化水素基を含む1価の第1有機基であり、硫黄原子(S+)と直接結合する基は前記2価の炭化水素基であり;
R2は、水素原子、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかであり;
R3〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、チオール基及び1価の第2有機基からなる群より選択されるいずれかであり;
X−は1価のアニオンであり、
前記式(1)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR5の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよく;
前記式(2)において、R1a、R1b、R2、R3、R4及びR6の少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。) - 前記式(1)におけるR1a及びR3の2つの基、並びに、R1a及びR4の2つの基の少なくともいずれか、又は、前記式(2)におけるR1a及びR4の2つの基が、硫黄原子(S+)を介して環を形成してもよい、請求項1に記載の化合物。
- 前記一般式(1)が下記一般式(1a)で、前記一般式(2)が下記一般式(2a)で表される請求項1又は2に記載の化合物。
(前記式(1a)及び前記(2a)におけるR2〜R6及びXは、前記式(1)及び前記(2)と同じであり;
R1は、置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいアリール基のいずれかであり;
Tは酸素原子又は硫黄原子であり;
Lは、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルキレン基、直鎖、分岐鎖又は脂環式のアルケニレン基及びアリーレン基からなる群より選択されるいずれかの2価の炭化水素基を含む2価の第3有機基であり、硫黄原子(S+)と直接結合する基は前記2価の炭化水素基である。) - Lは、前記2価の炭化水素基;又は、該2価の炭化水素基とカルボニル基とを含む2価の基;のいずれかであり、
前記アルキレン基、前記アルケニレン基、及び、前記アリーレン基は置換基を有しても良い、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。 - Tは酸素原子である請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
- 前記X−は、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、ビスアルキルスルホニルアミドアニオン、トリスアルキルスルホニルメチドアニオン及びこれらが有する少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された化合物からなる群より選ばれるアニオンである請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物と、酸により反応する化合物と、を含む組成物。
- 前記酸により反応する化合物が、酸により脱保護する保護基を有する化合物、酸により重合する重合性基を有する化合物、及び、酸により架橋作用を有する架橋剤からなる群より選択される少なくともいずれかである請求項7に記載の組成物。
- 請求項7又は8に記載の組成物を用いて基板上に塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
活性エネルギー線を用いて、前記塗布膜をパターン状に露光するフォトリソグラフィ工程と、
露光された塗布膜を現像してフォトレジストパターンを得るパターン形成工程と、を含むデバイスの製造方法。
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