JP2017136526A - 濾布ベルトの蛇行検出装置、濾布ベルトの蛇行修正装置及び脱水機 - Google Patents

濾布ベルトの蛇行検出装置、濾布ベルトの蛇行修正装置及び脱水機 Download PDF

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Abstract

【課題】濾布ベルトの蛇行検出精度の低下を抑制する。【解決手段】蛇行検出装置32は、ローラーの回転により走行して対象物中の水分を除去する濾布ベルト12の側部に配置されて、濾布ベルト12が蛇行した際に濾布ベルト12と接触する接触部52と、接触部52を、濾布ベルト12の表面12Bに略垂直な面に平行な方向であって、濾布ベルト12の走行方向Aに交差する方向である移動方向Xに移動可能に固定する位置調整部40と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、濾布ベルトの蛇行検出装置、濾布ベルトの蛇行修正装置及び脱水機に関する。
汚泥などを脱水する脱水機として、ベルトプレス型の脱水機が用いられることがある。ベルトプレス型の脱水機は、ローラーによって走行する2枚の濾布ベルトを有している。2枚の濾布ベルトは、下方側の主濾布ベルトと、主濾布ベルトの上方に配置されて主濾布ベルトと同方向に走行する副濾布ベルトから構成される。この脱水機により汚泥を脱水する場合、汚泥を主濾布ベルトにのせて搬送し、その汚泥を副濾布ベルトと共に挟みこむことにより、汚泥をプレスして脱水する。
ここで、濾布ベルトは、濾布ベルト上で汚泥を搬送したり、汚泥を挟み込む際に圧力がかかったりすることにより、適切な走行位置から外れて蛇行する場合がある。ベルトプレス型の脱水機は、例えば特許文献1に示すように、濾布ベルトの両側に配置され、濾布ベルトとの接触を検出することにより蛇行を検出する板状の接触部(蛇行検出体)を有する。
特開平5−137916号公報
この接触部は、使用時間の経過に伴い、接触の検出精度が低下するおそれがある。接触の検出精度が低下した場合、濾布ベルトの蛇行検出精度も低下する。
本発明は、上記課題を解決するために、濾布ベルトの蛇行検出精度の低下を抑制する濾布ベルトの蛇行検出装置、濾布ベルトの蛇行修正装置及び脱水機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の濾布ベルトの蛇行検出装置は、ローラーの回転により走行して対象物中の水分を除去する濾布ベルトの側部に配置されて、前記濾布ベルトが蛇行した際に前記濾布ベルトと接触する接触部と、前記接触部を、前記濾布ベルトの表面に略垂直な面に平行な方向であって、前記濾布ベルトの走行方向に交差する方向である移動方向に移動可能に固定する位置調整部と、を有する。
前記濾布ベルトの蛇行検出装置において、前記接触部の前記移動方向に沿った長さは、前記濾布ベルトの側部の前記移動方向に沿った長さよりも長いことが好ましい。
前記濾布ベルトの蛇行検出装置において、前記接触部は、板状の部材であり、表面において前記濾布ベルトと接触することが好ましい。
前記濾布ベルトの蛇行検出装置において、前記移動方向は、前記濾布ベルトの走行方向に略垂直な方向であることが好ましい。
前記濾布ベルトの蛇行検出装置は、前記接触部から前記移動方向に沿って延在する延在部を更に有し、前記位置調整部は、前記延在部を前記移動方向に沿って移動可能に固定することが好ましい。
前記濾布ベルトの蛇行検出装置は、前記接触部と前記濾布ベルトとの接触を検出することにより、前記濾布ベルトの蛇行を検出する検出部を更に有することが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の濾布ベルトの蛇行修正装置は、前記蛇行検出装置と、前記蛇行検出装置の検出部による前記濾布ベルトの蛇行検出結果に基づいて前記濾布ベルトの走行方向を修正することにより、前記濾布ベルトの蛇行を修正する蛇行修正部と、を有する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の脱水機は、ローラーと、ローラーの回転により走行し、対象物中の水分を除去する濾布ベルトと、前記濾布ベルトの蛇行修正装置と、を有する。
本発明によれば、濾布ベルトの蛇行検出精度の低下を抑制することができる。
図1は、本実施形態に係る脱水機の構成を示す模式図である。 図2は、本実施形態に係る蛇行修正装置の構成を示す模式図である。 図3は、本実施形態に係る蛇行検出装置の構成を示す模式図である。 図4は、本実施形態に係る蛇行検出装置の構成を示す模式図である。 図5は、本実施形態に係る蛇行検出装置の構成を示す模式図である。 図6Aは、本実施形態の接触部を示す図である。 図6Bは、本実施形態の接触部の断面図である。 図7は、ストライカ部の移動方法の例を説明する説明図である。 図8は、ストライカ部の移動方法の例を説明する説明図である。 図9は、ストライカ部の移動方法の例を説明する説明図である。 図10は、ストライカ部の移動方法の例を説明する説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る脱水機の構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る脱水機1は、主ベルト機構10と、副ベルト機構20と、電気浸透脱水機構21と、蛇行修正装置30と、を有する。脱水機1は、例えば汚泥等の、水分を含有する対象物S1を脱水するベルトプレス型の脱水機である。
主ベルト機構10は、対象物S1を搬送する機構である。図1に示すように、主ベルト機構10は、濾布ベルト12と、ローラー14と、を有する。濾布ベルト12は、対象物S1の搬送経路に沿って設けられるベルトである。濾布ベルト12は、搬送経路に沿って複数設けられたローラー14の回転によって走行方向Aに沿って走行し、対象物S1中の水分を除去する。対象物S1の搬送経路は、走行方向Aに沿って、対象物供給区間100、重力脱水区間101、プレス脱水区間102、電気浸透脱水区間104、及び対象物排出区間106の各区間に区分される。対象物供給区間100は、対象物S1が供給される区間であり、プレス脱水区間102は、対象物S1をプレスすることにより脱水する区間であり、電気浸透脱水区間104は、対象物S1を電気浸透脱水する区間であり、対象物排出区間106は、脱水された対象物S1を脱水対象物S2として排出する区間である。各区間の具体的な説明は後述する。
図1に示すように、副ベルト機構20は、副ベルト22と、ローラー24とを有する。副ベルト22は、プレス脱水区間102において濾布ベルト12の上部に設けられるベルトであり、走行方向Aに沿って設けられている。副ベルト22は、ローラー24の回転によって走行方向Aに沿って走行する。副ベルト22は、濾布ベルト12と共に対象物S1を挟んでプレスすることにより、対象物S1を脱水する。
電気浸透脱水機構21は、ドラム部21Aと、電気浸透ベルト21Bとを有する。ドラム部21Aは、電気浸透脱水区間104において濾布ベルト12の上部に設けられるドラムであり、走行方向Aに沿って回転する。電気浸透ベルト21Bは、電気浸透脱水区間104において濾布ベルト12の下部に設けられるベルトであり、走行方向Aに沿って走行する。電気浸透ベルト21Bは、濾布ベルト12との摩擦力で走行する。電気浸透脱水機構21は、ドラム部21Aと電気浸透ベルト21Bとの間に電圧を印加することにより、濾布ベルト12上の対象物S1を電気浸透脱水する。
以下、脱水機1による対象物S1の脱水工程について説明する。図1に示すように、対象物S1は、対象物供給区間100において、濾布ベルト12上に供給される。濾布ベルト12は、走行方向Aに沿って走行して、対象物S1を重力脱水区間101に搬送する。対象物S1は、重力脱水区間101において、自重により脱水(重力濃縮)する。
その後、濾布ベルト12は、自重により脱水された対象物S1を、重力脱水区間101からプレス脱水区間102に搬送する。プレス脱水区間102において、濾布ベルト12と副ベルト22とは、対象物S1を挟んで圧搾脱水する。
濾布ベルト12は、圧搾脱水された対象物S1を、プレス脱水区間102から電気浸透脱水区間104に搬送する。ドラム部21Aと電気浸透ベルト21Bとの間に電圧が印加されることにより、濾布ベルト12、ドラム部21A、及び電気浸透ベルト21Bは、電気浸透脱水区間104において、対象物S1を電気浸透脱水する。
濾布ベルト12は、電気浸透脱水された対象物S1を、電気浸透脱水区間104から対象物排出区間106に搬送する。対象物排出区間106において、濾布ベルト12は、脱水された対象物S1を脱水対象物S2(例えば、汚泥ケーキ)として排出する。脱水機1は、以上のような工程で対象物S1を脱水する。
ここで、濾布ベルト12は、対象物S1を搬送するものであり、対象物S1の濾布ベルト12上での分布や、副ベルト22にプレスされる圧力等により、走行方向Aから外れて蛇行する場合がある。蛇行修正装置30は、この濾布ベルト12の蛇行を修正する。
図1に示すように、蛇行修正装置30は、重力脱水区間101、プレス脱水区間102、及び電気浸透脱水区間104に設けられているが、濾布ベルト12の側部に設けられていれば、これらの区間に配置されることに限られない。また、蛇行修正装置30は、本実施形態では3つ設けられているが、個数は任意であり、例えば1つであってもよい。また、蛇行修正装置30は、濾布ベルト12の蛇行を修正するものであるが、電気浸透ベルト21B及び副ベルト22の蛇行も修正するものであってもよい。
図2は、本実施形態に係る蛇行修正装置の構成を示す模式図である。図2に示すように、蛇行修正装置30は、濾布ベルト12の側部に設けられており、蛇行検出装置32と、蛇行修正部34と、を有する。蛇行検出装置32と蛇行修正部34とは、濾布ベルト12の両側部にそれぞれ1つずつ設けられている。蛇行検出装置32は、濾布ベルト12の蛇行を検出する装置である。詳しくは後述するが、蛇行検出装置32は、濾布ベルト12が蛇行した際に、ストライカ部50が濾布ベルト12に接触し、検出部60がストライカ部50の接触を検出することにより、濾布ベルト12の蛇行を検出する。蛇行修正部34は、蛇行検出装置32の蛇行検出結果に基づき、濾布ベルト12の蛇行を修正するものである。具体的には、蛇行修正部34は、蛇行検出装置32の蛇行検出結果に基づき、ローラー14の軸14Aの端部を走行方向Aに沿って動かす。これにより、ローラー14は、軸方向が、走行方向Aと直角の位置から斜めにずれる。これにより、濾布ベルト12の蛇行が修正される。例えば、濾布ベルト12の右側の蛇行検出装置32のストライカ部50が濾布ベルト12に接触した場合、右側の検出部60は、濾布ベルト12が右側に蛇行していると検出する。右側の蛇行修正部34は、この検出結果に基づき、軸14Aの右端部を走行方向Aに動かす。これにより、ローラー14は、走行方向Aと直角の位置から左斜めにずれる。そのため、このローラー14上の濾布ベルト12の走行方向も、左向きにずれて、右側への蛇行が修正される。
以下、蛇行検出装置32について説明する。図3から図5は、本実施形態に係る蛇行検出装置の構成を示す模式図である。図3は、蛇行検出装置32の構成を模式的に示す斜視図である。図4は、蛇行検出装置32の構成を模式的に示す正面図である。図5は、図4の方向Zから蛇行検出装置32を見た側面図である。図3から図5では、濾布ベルト12の一方の側部に配置された蛇行検出装置32を説明するが、反対側の側部に配置された蛇行検出装置32も、同様の構成となる。
図3から図5に示すように、蛇行検出装置32は、位置調整部40と、ストライカ部50と、検出部60と、を有する。蛇行検出装置32は、濾布ベルト12が蛇行した際に、ストライカ部50の接触部52が濾布ベルト12と接触し、検出部60が接触部52の接触を検出することにより、濾布ベルト12の蛇行を検出する装置である。また、位置調整部40は、ストライカ部50の位置を調整するものである。
図3から図5に示すように、位置調整部40は、台部42と、固定部44と、留め部46、47と、を有する。台部42は、固定部44の台座としての機能を有し、位置が固定されている。固定部44は、台部42の所定位置に取付けられて、濾布ベルト12の側部から移動方向Xに沿って所定距離だけ離れた箇所に位置する。固定部44は、台部42の所定位置から走行方向Aに沿って延在する部材であり、円筒の移動方向に沿って対向する両側面が、平坦となった形状になっている。また、固定部44は、移動方向Xに沿って貫通する穴部44Hを有する。なお、固定部44は、図4に示すように、円筒の周方向Rに沿って回転可能である。
ここで、移動方向Xは、図4及び図5に示す平面Pに平行な方向であって、走行方向Aに交差する方向である。平面Pは、濾布ベルト12の表面12Bに略垂直な面である。本実施形態において、略垂直とは、垂直(90°)に一般的な公差を含んだ角度の範囲である。より具体的には、本実施形態における移動方向Xは、平面Pに平行な方向であって、走行方向Aに略垂直な方向である。従って、走行方向Aが水平方向に沿った方向である場合、移動方向Xは、鉛直方向であるということができる。ただし、移動方向Xは、走行方向Aに交差した方向であれば、走行方向Aに略垂直な方向でなくてもよい。
留め部46、47は、固定部44と共にストライカ部50を移動可能に固定するものである。本実施形態において、留め部46、47は、めねじを有するナットである。
次に、ストライカ部50について説明する。図3から図5に示すように、ストライカ部50は、接触部52と、延在部54とを有する。図6Aは、本実施形態の接触部を示す図である。図6Bは、本実施形態の接触部の断面図である。図6Aに示すように、接触部52は、板状の部材である。接触部52の表面は、縦方向Cに沿っては傾斜してないが、縦方向Cに垂直な方向である横方向Dに沿っては、傾斜している。具体的には、横方向Dにおける中央の領域にある表面52Aに対し、表面52Aの横方向Dに沿った両側にある表面52Bは、表面52Aと反対側の表面52C側の方向に傾斜している。ただし、接触部52の形状は、以上説明したものに限られず、表面が傾斜しない平板状であってもよいし、柱状であるなど、板状でなくてもよい。
また、図6Aに示すように、本実施形態において、接触部52は、表面52Aに、マークMを有する。マークMは、位置調整部40により接触部52の位置を動かす際に基準となるマークであり、作業者は、このマークMに基づき接触部52の位置と濾布ベルト12の側部12Aの位置を調整する。マークMは、横方向Dに沿った線であり、縦方向Cに沿って、一定の距離毎に複数設けられている。なお、マークMの形状は任意であるし、接触部52は、マークMを有してなくてもよい。
図6Bに示すように、接触部52は、基板53A上に積層体53Bが積層(コーティング)されている。基板53Aは、本実施形態において、ステンレス鋼であるが、材料はこれに限られない。ただし、基板53Aは、金属材料であることが好ましい。積層体53Bは、基板53Aの濾布ベルト12と対向する側の表面(ここでは表面52A、52B)に積層されているが、基板53Aの全面に積層されていてもよい。本実施形態において、積層体53Bは、セラミックであるが、これに限られず、任意の材料を用いることができる。ただし、積層体53Bは、耐摩耗性が高い材料であることが好ましい。また、積層体53Bは、一部が摩耗して基板53Aが露出した場合に、作業者が、基板53Aが露出していると認識できる材料であることが好ましい。具体的には、例えば積層体53Bは、基板53Aと異なる色であることが好ましい。
次に、延在部54について説明する。図3から図5に示すように、延在部54は、接触部52に固定されて、所定方向に延在する部材である。本実施形態において、延在部54は、一方の端部が接触部52の表面52Cに固定されており、接触部52の縦方向Cに沿って延在する。また、延在部54は、断面が円形の棒状の部材であり、少なくとも一部がおねじとなっている。延在部54は、おねじが、留め部46、47のめねじと噛み合うようになっている。また、延在部54の外径は、穴部44Hの内径より小さくなっている。
以上説明したストライカ部50は、図3から図5に示すように、位置調整部40により固定される。具体的には、延在部54は、固定部44の穴部44H内に通され、留め部46、47が固定部44を挟み込むように締め付けられている。これにより、延在部54は、固定部44に対して固定され、延在する方向が移動方向Xとなる。また、接触部52は、濾布ベルト12の側部12Aに対向する位置に固定される。さらに言えば、接触部52は、表面52Aが、濾布ベルト12の側部12Aに対向し、走行方向Aに略平行になるように固定される。ここで略平行とは、平行(180°)に一般的な公差を含んだ角度の範囲である。また、接触部52の縦方向Cは、移動方向Xと平行な方向になる。この場合の接触部52の縦方向C(移動方向X)に沿った長さは、濾布ベルト12の側部12Aの移動方向Xに沿った長さよりも長くなっている。
接触部52は、濾布ベルト12が蛇行していない場合は、濾布ベルト12の側部12Aに対向する位置であって、かつ、濾布ベルト12の側部12Aに接触しない位置に固定されている。接触部52は、濾布ベルト12が接触部52の方向に蛇行した際に、濾布ベルト12の側部12Aと接触する。一方、表面52Bは、表面52Cの方向、すなわち濾布ベルト12の反対方向に向かって傾斜しているため、濾布ベルト12が蛇行した際にも、濾布ベルト12の側部12Aに接触しない。なお、上述のように、固定部44は、周方向Rに沿って回転可能であり、固定部44を周方向Rに回転させることにより、接触部52を、濾布ベルト12から離れる方向に移動させることができる。例えば、ストライカ部50を取り換える際に、作業者は、固定部44を回転させて接触部52を濾布ベルト12から離れる方向に移動させ、ストライカ部50の取り換え作業時に濾布ベルト12に当たらないようにする。
次に、検出部60について説明する。図3及び図4に示すように、検出部60は、検出軸部62と、検出体64と、を有する。検出軸部62は、一方の端部が、濾布ベルト12の側部12Aに対向する位置に設けられており、接触部52の表面52Cに接触している。検出軸部62は、一方の端部が接触部52の表面52Cに接触していれば、接触部52に固定されていてもよいし、固定されてなくてもよい。検出軸部62は、接触部52が濾布ベルト12の側部12Aと接触した場合に、その接触圧に対応する圧力を受ける。検出軸部62に取付けられた検出体64は、その圧力を検出し、圧力値を蛇行修正部34に出力する。蛇行修正部34は、この圧力値に基づき、軸14Aの端部を動かす量を決定する。
ここで、ストライカ部50は、位置調整部40に固定されているため、接触部52は、一定の位置で濾布ベルト12の側部12Aに接触する。ただし、ストライカ部50は、位置調整部40により、移動方向Xに沿って移動可能に固定されている。従って、接触部52は、濾布ベルト12の側部12Aに接触する位置を変化させることができる。以下、位置調整部40によるストライカ部50の移動方法について説明する。
前述のように、穴部44Hは、移動方向Xに沿って貫通しているため、延在部54の延在方向も、移動方向Xとなっている。従って、留め部46、47を緩めると、延在部54は、穴部44Hにガイドされて移動方向Xに沿って動かすことが可能となる。延在部54を移動方向Xに沿って動かした後、留め部46、47を再度締め付けると、延在部54は、移動方向Xに沿った別の箇所で固定される。これにより、接触部52も、移動方向Xに沿った別の箇所で固定されるため、濾布ベルト12の側部12Aに接触する位置が変わる。
図7から図10は、ストライカ部の移動方法の例を説明する説明図である。ここで、移動方向Xに沿った一方の方向を方向X1とし、他方の方向を方向X2とする。図7に示すように、方向X1は、濾布ベルト12から固定部44に向かう方向であり、方向X2は、固定部44から濾布ベルト12に向かう方向である。図7から図10は、ストライカ部50を方向X1に移動させる場合の例を示している。
図7は、ストライカ部50を移動させる前の状態を示している。図7に示すように、移動前の状態において、ストライカ部50は、接触部52の箇所Po1が、濾布ベルト12の側部12Aに対向する位置(側部12Aに接触可能な位置)になるように固定されている。
ストライカ部50を方向X1に移動させる場合、作業者は、図8に示すように、最初に、固定部44よりも方向X2側にある留め部47を、方向X2側に緩める。これにより、留め部47と固定部44との間にスペースが生じ、かつ、延在部54は、固定部44による固定が解除される。なお、留め部46、47は、延在部54にねじ込まれているため、延在部54に対して固定されている。
上述のように、延在部54の外径は、固定部44の穴部44Hの内径より小さい。従って、図8の状態では、ストライカ部50は、方向X1に沿って移動可能な状態となる。その後、図9に示すように、作業者は、ストライカ部50を方向X1に移動させ、固定部44と留め部47とを接触させる。この場合、図9で示すように、接触部52は、濾布ベルト12の側部12Aに対向する位置(側部12Aに接触可能な位置)になる箇所が、箇所Po2となる。箇所Po2は、箇所Po1よりも方向X2側の箇所である。また、このとき、固定部44の方向X1側にある留め部46は、固定部44から方向X1側に離れる。この場合、作業者は、ストライカ部50を移動方向Xの移動のために回転させる必要がないため、接触部52の、濾布ベルト12の側部12Aに対する平行状態を保持することが可能となる。
その後、作業者は、図10に示すように、ストライカ部50の位置を図9の状態に保ったまま、留め部46を方向X2側に締め付けることにより、固定部44を留め部46、47で挟み込む。これにより、ストライカ部50は、接触部52の箇所Po2が、濾布ベルト12の側部12Aに対向する位置(側部12Aに接触可能な位置)になるように固定される。
位置調整部40は、以上のような工程で、ストライカ部50を移動方向Xに移動可能に固定する。なお、位置調整部40は、ストライカ部50を移動方向Xに移動可能に固定することにより、接触部52の濾布ベルト12に接触する位置を移動させるものであれば、以上説明したような構成に限られない。
以上説明した蛇行検出装置32は、濾布ベルト12の側部に配置されて、濾布ベルト12が蛇行した際に濾布ベルト12と接触する接触部52と、接触部52を移動方向Xに移動可能に固定することにより、接触部52の濾布ベルト12に接触する位置を移動させる位置調整部40とを有する。移動方向Xは、濾布ベルト12の表面12Bに略垂直な面に平行な方向であって、濾布ベルト12の走行方向Aに交差する方向である。
接触部52は、移動方向Xに移動可能に固定されない場合、使用される時間の経過に伴い、接触検出の精度が低下する。具体的には、接触部52は、濾布ベルト12が蛇行した際、濾布ベルト12に接触する。濾布ベルト12は、走行方向Aに移動しているため、接触部は、濾布ベルト12との接触により、接触箇所が摩耗する。接触部52は、接触箇所の摩耗が進むと、濾布ベルト12が蛇行した場合に、適切に濾布ベルトと接触しなくなるおそれがある。この場合、蛇行を適切に検出することができないおそれが生じる。しかし、本実施形態に係る接触部52は、移動方向Xに移動可能に固定される。従って、蛇行検出装置32は、接触箇所がある程度摩耗した後に、接触部52を移動方向Xに移動することにより、上述の箇所Po1から箇所Po2のように、異なる箇所を接触箇所とすることができる。これにより、蛇行検出装置32は、摩耗していない箇所を新たな接触箇所とすることにより、接触検出の精度低下を抑制し、蛇行の検出精度の低下を抑制することができる。また、接触部52は、移動方向Xに移動可能に固定されない場合、ある程度摩耗した後に、取り換える必要がある。ストライカ部50を新たに取り付けてから別のものに取り換えるまでの期間をストライカ部50の寿命とした場合、蛇行検出装置32は、接触部52を移動方向Xに移動させて摩耗していない箇所を新たな接触箇所とすることにより、この寿命を長くすることができる。
また、接触部52の移動方向Xに沿った長さは、濾布ベルト12の側部12Aの移動方向Xに沿った長さよりも長い。従って、蛇行検出装置32は、接触部52の移動方向Xに移動させた場合に、摩耗していない箇所を確実に接触箇所とすることが可能となる。
また、接触部52は、板状の部材であり、板の表面52Aにおいて濾布ベルト12と接触する。接触部52は、板の表面において濾布ベルト12と接触するため、濾布ベルト12と均一に接触することができる。従って、蛇行検出装置32は、蛇行を適切に検出することができる。
また、移動方向Xは、濾布ベルト12の走行方向Aに略垂直な方向である。接触部52は、走行方向Aに沿って濾布ベルト12と接触する。従って、移動方向Xが走行方向Aに垂直な場合、接触部52が接触箇所として使用できる領域を、大きく取ることが可能になる。これにより、蛇行検出装置32は、蛇行の検出精度の低下を抑制することができる。
また、蛇行検出装置32は、接触部52から移動方向Xに沿って延在する延在部54を更に有し、位置調整部40は、延在部54を移動方向Xに沿って移動可能に固定する。この蛇行検出装置32は、位置調整部40により延在部54を移動可能に固定するため、適切に接触部52を移動可能に固定することができる。
また、蛇行検出装置32は、接触部52と濾布ベルト12との接触を検出することにより、濾布ベルトの蛇行を検出する検出部60を更に有する。蛇行検出装置32は、検出部60により、接触部52の接触を検出することにより、適切に蛇行を検出することができる。
また、本実施形態の蛇行修正装置30は、蛇行検出装置32と、蛇行検出装置32の検出部60による濾布ベルト12の蛇行検出結果に基づいて濾布ベルト12の走行方向を修正することにより、濾布ベルト12の蛇行を修正する蛇行修正部34と、を有する。この蛇行修正装置30は、蛇行検出装置32によって適切に蛇行を検出し、蛇行修正部34により蛇行を適切に修正することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これら実施形態の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
1 脱水機
10 主ベルト機構
12 濾布ベルト
14 ローラー
20 副ベルト機構
21 電気浸透脱水機構
30 蛇行修正装置
32 蛇行検出装置
40 位置調整部
42 台部
44 固定部
46、47 留め部
50 ストライカ部
52 接触部
54 延在部
60 検出部
A 走行方向
X 移動方向

Claims (8)

  1. ローラーの回転により走行して対象物中の水分を除去する濾布ベルトの側部に配置されて、前記濾布ベルトが蛇行した際に前記濾布ベルトと接触する接触部と、
    前記接触部を、前記濾布ベルトの表面に略垂直な面に平行な方向であって、前記濾布ベルトの走行方向に交差する方向である移動方向に移動可能に固定する位置調整部と、を有する、濾布ベルトの蛇行検出装置。
  2. 前記接触部の前記移動方向に沿った長さは、前記濾布ベルトの側部の前記移動方向に沿った長さよりも長い、請求項1に記載の濾布ベルトの蛇行検出装置。
  3. 前記接触部は、板状の部材であり、表面において前記濾布ベルトと接触する、請求項2に記載の濾布ベルトの蛇行検出装置。
  4. 前記移動方向は、前記濾布ベルトの走行方向に略垂直な方向である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の濾布ベルトの蛇行検出装置。
  5. 前記接触部から前記移動方向に沿って延在する延在部を更に有し、
    前記位置調整部は、前記延在部を前記移動方向に沿って移動可能に固定する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の濾布ベルトの蛇行検出装置。
  6. 前記接触部と前記濾布ベルトとの接触を検出することにより、前記濾布ベルトの蛇行を検出する検出部を更に有する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の濾布ベルトの蛇行検出装置。
  7. 請求項6に記載の濾布ベルトの蛇行検出装置と、
    前記蛇行検出装置の検出部による前記濾布ベルトの蛇行検出結果に基づいて前記濾布ベルトの走行方向を修正することにより、前記濾布ベルトの蛇行を修正する蛇行修正部と、を有する、濾布ベルトの蛇行修正装置。
  8. ローラーと、
    前記ローラーの回転により走行し、対象物中の水分を除去する濾布ベルトと、
    前記濾布ベルトの両側部に配置された請求項7に記載の濾布ベルトの蛇行修正装置と、を有する、脱水機。
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