JP2017135882A - 電源装置および溶接用電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低出力ときに発生する主変圧器の偏磁を抑制し、出力が安定する溶接用電源装置を提供することにある。
【解決手段】 商用交流電圧を直流電圧に変換する直流変換回路と、前記直流電圧を高周波交流電圧に変換して出力するインバータ回路と、前記高周波交流電圧を所定の電圧に変換して出力する主変圧器と、前記インバータ回路を所定のスイッチング周波数でパルス制御する出力制御信号を出力する出力制御回路と、を備えた電源装置において、
前記出力制御回路は、出力電流値が所定電流値以下且つ前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング周波数を定常値よりも低い周波数に切り替えて出力制御する、ことを特徴とする電源装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】 商用交流電圧を直流電圧に変換する直流変換回路と、前記直流電圧を高周波交流電圧に変換して出力するインバータ回路と、前記高周波交流電圧を所定の電圧に変換して出力する主変圧器と、前記インバータ回路を所定のスイッチング周波数でパルス制御する出力制御信号を出力する出力制御回路と、を備えた電源装置において、
前記出力制御回路は、出力電流値が所定電流値以下且つ前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング周波数を定常値よりも低い周波数に切り替えて出力制御する、ことを特徴とする電源装置である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、小電流領域で安定した制御をすることができる電源装置または溶接用電源装置に関するものである。
従来の非消耗電極の溶接用電源装置は、商用電源(三相交流電源)を整流回路にて整流し平滑コンデンサにて平滑化した直流電圧に変換する直流変換回路と、複数のスイッチング素子でブリッジを構成するインバータ回路とを備えている。このインバータ回路は、所定の組み合わせのスイッチング素子が同期してオンオフ制御(PWM制御)され、直流変換回路からの直流電圧を所定の高周波交流電圧に変換する。そして、高周波交流電圧がアーク溶接やアーク切断に適した直流電圧に変換されて負荷に供給する。
しかし、非消耗電極の溶接用電源装置において、例えば、電流の出力範囲が、500A〜5Aという広い範囲を要求される機種があるが、5A近傍の低電流領域では、インバータ回路の出力制御信号のパルス幅が狭くなり出力が不安定になる。
特許文献1では、出力電力に応じてインバータ回路のスイッチング周波数を変化することが記載されている。
特許文献1では、出力電力に応じてインバータ回路のスイッチング周波数を変化することが記載されている。
従来の非消耗電極の溶接用電源装置では、出力電流が5A近傍の低出力では図4(C)及び図4(D)示すようにインバータ回路を駆動するスイッチング駆動信号のパルス幅が狭くなり、負荷に応じてスイッチング駆動信号が間欠して各スイッチング動作が導通しなくなるという不具合が生じ、主変圧器の偏磁を招いてしまう。
主変圧器の偏磁を防止するには、低出力のときにインバータ回路のスイッチング周波数を低くし、スイッチング駆動信号のパルス幅が所定幅以下にならないように抑制して、スイッチング駆動信号の間欠を防止することが考えられる。
しかし、インバータ回路のスイッチング周波数を単純に低くするだけでは、デッドタイムが長くなりリアクトルに充電している電力が放電され、電力不足が生じてアークが切れが生じる。
しかし、インバータ回路のスイッチング周波数を単純に低くするだけでは、デッドタイムが長くなりリアクトルに充電している電力が放電され、電力不足が生じてアークが切れが生じる。
本発明は、上記課題を解決するものであって、低出力時に主変圧器の偏磁が発生しにくく、出力が安定する溶接用電源装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、第1の発明は、商用交流電圧を直流電圧に変換する直流変換回路と、前記直流電圧を高周波交流電圧に変換して出力するインバータ回路と、前記高周波交流電圧を所定の電圧に変換して出力する主変圧器と、前記インバータ回路を所定のスイッチング周波数でパルス制御する出力制御信号を出力する出力制御回路と、を備えた電源装置において、前記出力制御回路は、出力電流値が所定電流値以下且つ前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング周波数を定常値よりも低い周波数に切り替えて出力制御する、ことを特徴とする電源装置である。
出力電流値が所定電流値以下及び出力制御信号のパルス幅が所定幅以下になると、偏磁の発生率が高くなる。第1の構成によれば、出力制御回路がインバータ回路のスイッチング周波数を定常周波数より低くなるように制御して、出力制御信号のパルス幅が狭くなるのを抑制する。このように構成することにより、インバータ回路の間欠動作が防止でき主変圧器の偏磁発生を減少させることができる。
第2の発明は、前記出力制御回路は、前記出力電流値が所定電流値以下且つ前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング周波数を2/3倍以上、1/2倍以下にする、ことを特徴とする請求項1記載の電源装置である。
第2の構成によれば、出力制御回路が、インバータ回路のスイッチング周波数を定常周波数の2/3から1/2にするに設定することによって、主変圧器の偏磁発生の減少に加えてリアクトルに充電している電力の放電が抑制される。この結果、電力不足までに至らないので出力を安定させることができる。
第3の発明は、前記主変圧器の出力側に主巻線、鉄芯及び補助巻線から形成される可飽和リアクトルと、スイッチング素子を介して前記補助巻線に所定の電流を供給する補助電源と、を設け、
前記出力制御回路は、前記スイッチング素子を導通させ、前記出力電流値が前記所定電流値以下及び前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング素子を遮断させて前記可飽和リアクトルのインダクタンス値を増加させる、ことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の電源装置である。
前記出力制御回路は、前記スイッチング素子を導通させ、前記出力電流値が前記所定電流値以下及び前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング素子を遮断させて前記可飽和リアクトルのインダクタンス値を増加させる、ことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の電源装置である。
第3の構成によれば、出力電流が小さくなると飽和リアクトルのインダクタンス値を大きくなるように制御する。この制御により、インバータ回路のスイッチング周波数を定常周波数から、例えば、1/2から1/3程度に低くしても、リアクトルに充電している電力が放電しきれず充分残っているので、主変圧器の偏磁発生が更に減少すると共に出力の安定が更に改善される。
第4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電源装置は、アーク溶接加工用の溶接電源装置であることを特徴とする電源装置である。
第4の構成によれば、主変圧器の偏磁発生が減少し、低電流でもアークが切れにくいという溶接用電源装置が実現できる。
本発明によると、出力電流値が所定電流値以下及び出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、インバータ回路のスイッチング周波数を定常時の周波数より低くするようにしたことによって、出力制御信号のパルス幅がインバータ回路の間欠動作を招くパルス幅にならないよう抑制するので、主変圧器の偏磁発生の防止効果に繋がる。
図1〜図3を参照して本発明の実施形態1について説明する。
図1は、実施形態1の溶接用電源装置の電気接続図である。同図において、主電源回路PSは、商用交流電源を入力としてアーク負荷に適した電圧に変換して出力する。出力電流検出回路IDは、主電源回路PSの出力電流を検出し出力電流検出信号Idとして出力する。図示省略の電流設定回路ISは、予め定めた出力電流値を設定して電流設定信号Isとして出力する。
図1は、実施形態1の溶接用電源装置の電気接続図である。同図において、主電源回路PSは、商用交流電源を入力としてアーク負荷に適した電圧に変換して出力する。出力電流検出回路IDは、主電源回路PSの出力電流を検出し出力電流検出信号Idとして出力する。図示省略の電流設定回路ISは、予め定めた出力電流値を設定して電流設定信号Isとして出力する。
実施形態1の出力制御回路SCは、電流誤差増幅回路EI、三角波発生回路OSC、パルス幅変調制御回路PWM、比較回路CP、パルス幅判別回路PD及び基準電流設定回路IRによって形成される。電流誤差増幅回路EIは、フィードバック信号である出力電流検出信号Idと、目標値である電流制御設定信号Isとの誤差を増幅して電流誤差増幅信号Eiとして出力する。三角波発生回路OSCは、予め定めた周波数の三角波を出力する。パルス幅変調制御回路PWMは、電流誤差増幅信号Eiと三角波発生回路OSCからの三角波発生信号Oscとを比較し、出力制御信号Scを生成して出力する。
図1に示す、比較回路CPは、基準電流設定値Irと出力電流検出値Idとを比較し、出力電流検出値Idが基準電流設定値Irより小さいとき、比較信号CpをLowレベルにし、大きいとき比較信号CpをHighレベルにして出力する。パルス幅判別回路PDは、比較信号CpがHighレベルのとき、パルス幅判別信号PdをHighレベルにし、比較信号CpがLowレベルのとき、出力制御信号Scのパルス幅と基準幅とを比較し、パルス幅が基準幅(例えば、0,5μsec)以下のとき、パルス幅判別信号PdをLowレベルにする。そして、比較信号CpがLowレベルからHighレベルになるまで、パルス幅判別信号PdのLowレベルを維持する。
三角波発生回路OSCは、比較信号Cp、パルス幅判別信号Pdの両方又はどちらか一方がHighレベルのとき、三角波形の周波数を定常周波数(例えば、50KHz)とし、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルのとき、三角波形の定常周波数を1/2(例えば、50KHzから25KHz)に低くする。
図2に示す主電源回路PSの詳細図は、ダイオードを用いてブリッジ回路を形成し三相交流電源を全波整流する一次側整流回路DR1と、一次側整流回路DR1の出力側の第1及び第2の電源線L1,L2間に直列に接続され整流回路DR1の出力電圧を平滑化する平滑コンデンサC1とで直流変換回路を形成し直流電圧をインバータ回路に供給する。
図2に示すインバータ回路は、第1スイッチング素子TR1〜第4スイッチング素子TR4で形成されるフルブリッジ形のインバータ回路を使用しているが、図示省略のハーフブリッジ形のインバータ回路を使用してもよい。インバータ駆動回路SDは、出力制御回路SCからの出力制御信号Scに基づいて、第1スイッチング素子駆動信号Tr1〜第4スイッチング素子駆動信号Tr4を生成し、インバータ回路の第1スイッチング素子TR1及び第4スイッチング素子TR4の組みと、第2スイッチング素子TR2及び第3スイッチング素子TR3の組みとを交互にオンオフし、直流電圧を高周波交流電圧にして、インバータ出力電圧として主変圧器INTの一次側コイルに供給させる。
図2に示す主変圧器INTは、一次側コイルに入力された高周波交流電圧を、アーク加工に適した高周波交流電圧に変換し出力する。主変圧器INTの二次側には、二次整流回路DR2と、実施形態1の直流リアクトルDCLが備えられる。直流リアクトルDCLは、二次整流回路DRで整流された高周波交流電圧を平滑してトーチTHに直流電力を供給する。
つぎに、図3〜図6を参照して実施形態1の動作について説明する。
図3に示す時刻t=t1において、主電源回路PSが動作を開始すると、比較回路CPは出力電流検出信号Idの値と基準電流設定信号Irの値とを比較し、出力電流検出信号Idの値が基準電流設定信号Irの値より大きいとき、図3(F)に示す比較信号CpがHighレベルになる。三角波発生回路OSCは、図3(F)に示す比較信号CpがHighレベル又は図3(D)に示すパルス幅判別信号PdがHighレベルのとき、図3(B)に示す三角波形の周波数を定常周波数(例えば、50KHz)にする。
図3に示す時刻t=t1において、主電源回路PSが動作を開始すると、比較回路CPは出力電流検出信号Idの値と基準電流設定信号Irの値とを比較し、出力電流検出信号Idの値が基準電流設定信号Irの値より大きいとき、図3(F)に示す比較信号CpがHighレベルになる。三角波発生回路OSCは、図3(F)に示す比較信号CpがHighレベル又は図3(D)に示すパルス幅判別信号PdがHighレベルのとき、図3(B)に示す三角波形の周波数を定常周波数(例えば、50KHz)にする。
図3に示す時刻t=t1〜t2のTaの期間において、三角波発生回路OSCは、比較信号CpがHighレベル及びパルス幅判別信号PdもHighレベルのため、図3(B)に示す三角波の周波数は、定常周波数(例えば、50KHz)を維持する。このとき、図2に示すインバータ回路は、4個のIGBTよりなる第1〜第4のスイッチング素子TR1〜TR4を用いたブリッジ回路で構成されている。そして、第1〜第4のスイッチング素子TR1〜TR4は、出力制御回路SCのPWM制御に基づいて、図4(A)に示す第1及び第4のスイッチング駆動信号Tr1,Tr4の組みと図4(B)に示す第2及び第3のスイッチング駆動信号Tr2,Tr3の組みとが交互にオンオフ駆動される。これにより、直流変換回路にて生成した直流電圧が所定の高周波交流電圧に変換され、主変圧器INTの一次側コイルに供給される。このとき、各スイッチング駆動信号のオンパルス幅は充分広くなっている。
図3に示す時刻t=t2において、電流設定値Isを基準電流設定信号Irの値近傍まで低くする、比較回路CPは、図3(E)に示す出力電流検出信号Idの値と基準電流設定信号Irの値とを再度比較し、出力電流検出信号Idの値が基準電流設定信号Irの値より大きいので、図3(F)に示す比較信号CpのHighレベルを維持する。しかし、電流設定値Isの値が低く設定されているため第1から第4のスイッチング駆動信号は、図4(C)及び図4(D)に示すようにオンパルス幅がかなり狭くなる。このとき、図3に示す時刻t=t2〜t3のTbの期間において、負荷変動の要因で各スイッチング駆動信号が歯抜け状態になる危険性が高くなる。しかし、比較信号CpがHighレベルのため、図3(B)に示す三角波の周波数は、定常周波数(例えば、50KHz)を維持する。
図3に示す時刻t=t3において、電流設定値Isの値が更に低く設定すると、出力電流検出信号Idの値が基準電流設定信号Ir(例えば、10A)の値より小さくなり、比較回路CPは、図3(F)に示す比較信号CpをLowレベルにする。パルス幅判別回路PDは、比較信号CpがLowレベルになると、図3(C)に示す出力制御信号Scのパルス幅と基準幅とを比較し、パルス幅が基準幅(例えば、0,5μsec)以下のとき、時刻t=t31のとき、図3(D)に示すパルス幅判別信号PdをLowレベルにする。そして、比較信号CpがLowレベルからHighレベルになる時刻t=t4まで、パルス幅判別信号PdのLowレベルを維持する。
三角波発生回路OSCは、時刻t=t31のとき、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルになると、三角波発生回路OSCは、図3(B)に示す三角波の周波数を、例えば、50KHzから25KHzに低くする。そして、第1〜第4のスイッチング素子TR1〜TR4は、出力制御回路SCのPWM制御に基づいて、図4(E)に示す第1及び第4のスイッチング駆動信号Tr1,Tr4の組みと図4(F)に示す第2及び第3のスイッチング駆動信号Tr2,Tr3の組みとが交互にオンオフ駆動される。この動作によりインバータ回路のスイッチング周波数は定常周波数50KHzから25KHzに低くなる。
低出力のとき、インバータ回路のスイッチング周波数を定常周波数から低くすることで、時刻t=t31〜t=t4の間の図3(C)に示す出力制御信号Scのパルス幅が広くなり、これに応じて図4(E)及び(F)に示す各スイッチング駆動信号のオンパルス幅も広くなるので、負荷変動の要因で各スイッチング駆動信号の間欠動作(歯抜け状態)が抑制され、主変圧器に偏磁発生を減少させることができる。
時刻t=t4において、図3(F)に示す比較信号CpがLowレベルからHighレベルになると、三角波発生回路OSCは、出力の三角波形の周波数を(例えば、25KHzから50KHzにする)定常周波数に戻す。
(実施形態2)
次に、実施形態2について、図1、図3、図5及び図6を参照して説明する。また、実施形態1と同一符号を付与した回路、信号等は同一動作を行うので説明は省略する。
次に、実施形態2について、図1、図3、図5及び図6を参照して説明する。また、実施形態1と同一符号を付与した回路、信号等は同一動作を行うので説明は省略する。
図6は、実施形態2の可飽和リアクトルDCLの構成図であり、主巻線L1に加えて補助巻線L2を付加した可飽和リアクトルを備えている。補助巻線L2には、補助電源CC及び第5スイッチング素子TR5が接続される。第5スイッチング素子TR5が導通し補助電源CCからは可飽和リアクトルDCLに所定電流の定電流Icが供給されると、図5に示すように定電流Icの値に応じてインダクタンス値が変化する。主巻線L1には溶接電流Iwが導通し、補助巻線L2には定電流Icが導通する。
実施形態2の出力制御回路SCには、図1に示すスイッチング素子駆動回路DRが設けられ、スイッチング素子駆動回路DRは、比較信号Cp、パルス幅判別信号Pdの両方又はどちらか一方がHighレベルのとき、スイッチング素子駆動信号DrをHighレベルにして第5スイッチング素子TR5を導通させ、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルのとき、スイッチング素子駆動信号DrをLowレベルにし、第5スイッチング素子TR5を遮断させる。
つぎに、実施形態2の動作について説明する。
図1に示す三角波発生回路OSCは、図3に示す時刻t=t31のとき、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルになると、三角波発生回路OSCは、図3(B)に示す三角波の周波数を、例えば、50KHzから25KHzに低くする。そして、スイッチング素子駆動回路DRは、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルのとき、スイッチング素子駆動信号DrをLowレベルにして第5スイッチング素子TR5を遮断させる。
図1に示す三角波発生回路OSCは、図3に示す時刻t=t31のとき、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルになると、三角波発生回路OSCは、図3(B)に示す三角波の周波数を、例えば、50KHzから25KHzに低くする。そして、スイッチング素子駆動回路DRは、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルのとき、スイッチング素子駆動信号DrをLowレベルにして第5スイッチング素子TR5を遮断させる。
第5スイッチング素子TR5が遮断すると、補助電源CCから補助巻線L2に定電流Icの供給を停止する。このとき、リアクトルDCLのインダクタンス値が増加する。例えば、図5に示すように、定電流Icの20Aの供給を停止すると飽和リアクトルDCLのインダクタンス値が、40μHから120μHと増加する。そして、時刻t=t31〜t4の期間、飽和リアクトルDCLのインダクタンス値が増加する。この増加により、インバータ回路のスイッチング周波数を定常周波数の3倍程度まで長くしてもリアクトルに充電している電力が放電しきれないで充分残っているので、電力不足が解消されて出力を安定させることができる。
時刻t=t4において、図3(F)に示す比較信号CpがLowレベルからHighレベルになると、三角波発生回路OSCは、三角波形の周波数を(例えば、25KHzから50KHzにする)定常周波数に戻し、スイッチング素子駆動回路DRも比較信号CpがLowレベルからHighレベルになると、スイッチング素子駆動信号DrをHighレベルにし、第5スイッチング素子TR5を導通させる。このとき、定電流Icの20Aの供給が開始しリアクトルDCLのインダクタンス値は、120μHから40μHの減少する。
上述より、飽和リアクトルのインダクタンス値を出力電流に応じて最適な値に設定することで、インバータ回路のスイッチング周波数を低くし過ぎてもアーク切れが抑制できるので、インバータ回路のスイッチング周波数の調整幅が大きくなり、インバータ回路の間欠動作が減少し、主変圧器の偏磁が非常に発生しにくくなる。
(実施形態3)
次に、実施形態3について、図7を参照して説明する。また、実施形態1及び実施形態2と同一符号を付与した回路、信号等は同一動作を行うので説明は省略する。
実施形態3の溶接用電源装置は、可飽和リアクトルDCLに変えて、第1リアクトルDCL1と第2リアクトルDCL2とを直列接続し、第2リアクトルDCL2に並列に第6スイッチング素子TR6が接続される点について、実施の形態2とは異なっている。そして、直列接続された2つのリアクトルの特性を同一特性とは限らず、特性が違ってもよい。
次に、実施形態3について、図7を参照して説明する。また、実施形態1及び実施形態2と同一符号を付与した回路、信号等は同一動作を行うので説明は省略する。
実施形態3の溶接用電源装置は、可飽和リアクトルDCLに変えて、第1リアクトルDCL1と第2リアクトルDCL2とを直列接続し、第2リアクトルDCL2に並列に第6スイッチング素子TR6が接続される点について、実施の形態2とは異なっている。そして、直列接続された2つのリアクトルの特性を同一特性とは限らず、特性が違ってもよい。
図7に示す、スイッチング素子駆動回路DRは、比較信号Cp、パルス幅判別信号Pdの両方又はどちらか一方がHighレベルのとき、スイッチング素子駆動信号DrをHighレベルにして第6スイッチング素子TR6を導通し、第2リアクトルDCL2を短絡させる。また、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルのとき、スイッチング素子駆動信号DrをLowレベルにし、第6スイッチング素子TR6を遮断し、第1リアクトルDCL1と第2リアクトルDCL2とを直列接続させる。
つぎに、図3、図7を参照して実施形態3の動作について説明する。
図3に示す時刻t=t1〜t3の期間の動作は、実施形態1と同一動作を行うので説明は省略する。
図3に示す時刻t=t1〜t3の期間の動作は、実施形態1と同一動作を行うので説明は省略する。
図7に示す三角波発生回路OSCは、図3に示す時刻t=t31のとき、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルになると、三角波発生回路OSCは、図3(B)に示す三角波の周波数を、例えば、50KHzから25KHzに低くする。そして、スイッチング素子駆動回路DRは、比較信号CpがLowレベル及びパルス幅判別信号PdがLowレベルのとき、スイッチング素子駆動信号DrをLowレベルにし、第6スイッチング素子TR6を遮断させて第1リアクトルDCL1と第2リアクトルDCL2とを直列接続させる。このとき、インダクタンス値が大きくなりインバータ回路の間欠動作が減少し、主変圧器の偏磁が非常に発生しにくくなる。
上述に示すように、実施形態2の可飽和リアクトルDCLの代わりに、2つのリアクトルを使用しているが、2つに限定されず3つ以上使用してもよい。
上述に示すように、実施形態2の可飽和リアクトルDCLの代わりに、2つのリアクトルを使用しているが、2つに限定されず3つ以上使用してもよい。
次に、本発明の特徴的な作用効果を記載する。
(1)実施形態1では、低出力の要求がなされた場合、インバータ回路のスイッチング周波数を、例えば、定常時の周波数である50KHzから35KHz〜25KHzの範囲になるように低くしている。このように、各スイッチング駆動信号のオンパルス幅が各スイッチング素子を充分に導通可能なパルス幅を確保できるので、インバータ回路の間欠動作が抑制でき、主変圧器の偏磁防止の効果につながる。
(2)実施形態2では、低出力の要求がなされた場合、可飽和リアクトルDCLのインダクタンス値を増加させるので、インバータ回路のスイッチング周波数を定常周波数の3倍程度に長くしても、アーク切れが抑制でき出力をより安定させることができる。
(1)実施形態1では、低出力の要求がなされた場合、インバータ回路のスイッチング周波数を、例えば、定常時の周波数である50KHzから35KHz〜25KHzの範囲になるように低くしている。このように、各スイッチング駆動信号のオンパルス幅が各スイッチング素子を充分に導通可能なパルス幅を確保できるので、インバータ回路の間欠動作が抑制でき、主変圧器の偏磁防止の効果につながる。
(2)実施形態2では、低出力の要求がなされた場合、可飽和リアクトルDCLのインダクタンス値を増加させるので、インバータ回路のスイッチング周波数を定常周波数の3倍程度に長くしても、アーク切れが抑制でき出力をより安定させることができる。
WC 溶接電源
C1 平滑コンデンサ
CC 補助電源
CP 比較回路
Cp 比較信号
DR スイッチング素子駆動回路
Dr スイッチング素子駆動信号
DCL 可飽和リアクトル
DCL1 第1リアクトル
DCL2 第2リアクトル
DR1 一次側整流回路
DR2 二次側整流回路
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
ID 出力電流検出回路
Id 出力電流検出信号
IR 基準電流設定回路
Ir 基準電流設定信号
IS 電流設定回路
Is 電流設定信号
INT 主変圧器
OSC 三角波発生回路
Osc 三角波発生信号
PD パルス幅判別回路
Pd パルス幅判別信号
PS 主電源回路
PWM パルス幅変調制御回路
SC 出力制御回路
Sc 出力制御信号
SD インバータ駆動回路
TH トーチ
TR1 第1スイッチング素子
TR2 第2スイッチング素子
TR3 第3スイッチング素子
TR4 第4スイッチング素子
TR5 第5スイッチング素子
TR6 第6スイッチング素子
M 被加工物
C1 平滑コンデンサ
CC 補助電源
CP 比較回路
Cp 比較信号
DR スイッチング素子駆動回路
Dr スイッチング素子駆動信号
DCL 可飽和リアクトル
DCL1 第1リアクトル
DCL2 第2リアクトル
DR1 一次側整流回路
DR2 二次側整流回路
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
ID 出力電流検出回路
Id 出力電流検出信号
IR 基準電流設定回路
Ir 基準電流設定信号
IS 電流設定回路
Is 電流設定信号
INT 主変圧器
OSC 三角波発生回路
Osc 三角波発生信号
PD パルス幅判別回路
Pd パルス幅判別信号
PS 主電源回路
PWM パルス幅変調制御回路
SC 出力制御回路
Sc 出力制御信号
SD インバータ駆動回路
TH トーチ
TR1 第1スイッチング素子
TR2 第2スイッチング素子
TR3 第3スイッチング素子
TR4 第4スイッチング素子
TR5 第5スイッチング素子
TR6 第6スイッチング素子
M 被加工物
Claims (4)
- 商用交流電圧を直流電圧に変換する直流変換回路と、前記直流電圧を高周波交流電圧に変換して出力するインバータ回路と、前記高周波交流電圧を所定の電圧に変換して出力する主変圧器と、前記インバータ回路を所定のスイッチング周波数でパルス制御する出力制御信号を出力する出力制御回路と、を備えた電源装置において、
前記出力制御回路は、出力電流値が所定電流値以下且つ前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング周波数を定常値よりも低い周波数に切り替えて出力制御する、ことを特徴とする電源装置。 - 前記出力制御回路は、前記出力電流値が所定電流値以下且つ前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング周波数を2/3倍以上、1/2倍以下にする、ことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
- 前記主変圧器の出力側に主巻線、鉄芯及び補助巻線から形成される可飽和リアクトルと、スイッチング素子を介して前記補助巻線に所定の電流を供給する補助電源と、を設け、
前記出力制御回路は、前記スイッチング素子を導通させ、前記出力電流値が前記所定電流値以下及び前記出力制御信号のパルス幅が所定幅以下のとき、前記スイッチング素子を遮断させて前記可飽和リアクトルのインダクタンス値を増加させる、ことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の電源装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電源装置は、アーク溶接加工用の溶接電源装置であることを特徴とする電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016014447A JP2017135882A (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | 電源装置および溶接用電源装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016014447A JP2017135882A (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | 電源装置および溶接用電源装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112468057A (zh) * | 2020-10-10 | 2021-03-09 | 蔚来汽车科技(安徽)有限公司 | 用于车辆的电机控制方法和电路、电机驱动系统以及车辆 |
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2016
- 2016-01-28 JP JP2016014447A patent/JP2017135882A/ja active Pending
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