[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る貨幣処理システムを図1〜図6を参照して以下に説明する。
第1実施形態に係る貨幣処理システム1は、銀行等の金融機関の店舗に設置されるものであり、図1に示すように、出納機2(貨幣処理親機)と、重要物管理金庫3(規制手段)と、現金管理装置4(貨幣処理子機)とを有している。
出納機2は、金融機関等の店舗の建屋の例えば執務室のフロア上に設置されるものであり、店舗全体の貨幣の全体在高データを管理する貨幣処理親機となっている。出納機2は、貨幣の入出金が可能であり、自身に収納している貨幣および小切手等の在高である出納機在高データを記憶している。この出納機在高データは、出納機2で行われる貨幣の入出金処理によって増減する。
重要物管理金庫3は、金融機関等の店舗の建屋の例えば執務室のフロアに設置されるオープン型のものであり、出納機2によって在高データが管理される下位機としての貨幣管理中間機となっている。重要物管理金庫3は、簡易設置型の保管装置であり、保管状態にある物品へのアクセスを規制する。重要物管理金庫3は、自身に収納している貨幣および小切手等の在高である管理金庫在高データを記憶している。この管理金庫在高データは、重要物管理金庫3への操作入力によって増減する。重要物管理金庫3は、無線あるいは有線で出納機2と通信可能であり、管理金庫在高データを出納機2に送信可能となっている。
現金管理装置4は、フロアを走行移動可能であり、図2に示すテラー用の窓口機7、顧客用の現金自動預払機8、両替機9等の他の貨幣処理機と共に出納機2によって在高が管理される下位機としての貨幣処理子機となっている。現金管理装置4は、貨幣および小切手等を取り出し可能に収納し自身に収納している貨幣および小切手等の在高である管理装置在高データを記憶している。この管理装置在高データは、現金管理装置4における貨幣の入出金処理によって増減する。現金管理装置4は、無線あるいは有線で接続することにより出納機2と通信可能であり、管理装置在高データを出納機2に送信可能となっている。
窓口機7は、貨幣の入出金の計数値から自身に収納している貨幣の在高である窓口機在高データを記憶している。この窓口機在高データは、窓口機7における貨幣の入出金処理によって増減する。窓口機7は、無線あるいは有線で出納機2と通信可能であり、窓口機在高データを出納機2に送信可能となっている。
現金自動預払機8は、貨幣の入出金の計数値から自身に収納している貨幣の在高であるATM在高データを記憶している。このATM在高データは、現金自動預払機8における貨幣の入出金処理によって増減する。現金自動預払機8は、無線あるいは有線で出納機2と通信可能であり、ATM在高データを出納機2に送信可能となっている。
両替機9は、貨幣の出金の計数値から自身に収納している貨幣の在高である両替機在高データを記憶している。この両替機在高データは、両替機9における貨幣の補充処理および出金処理によって増減し、両替処理で金種変更する。両替機9は、無線あるいは有線で出納機2と通信可能であり、両替機在高データを出納機2に送信可能となっている。
現金管理装置4は、図3に示すように、箱型の現金管理装置本体11とこの現金管理装置本体11に上下方向に複数段具体的には5段設けられた収納庫12とを有している。これら収納庫12は、その左右側壁に設けられた図示略のスライドレールを介して現金管理装置本体11に対して水平前後方向にスライド開閉可能となっている。これら収納庫12は、現金管理装置本体11から引き出されて開状態となり、現金管理装置本体11に押し込まれて閉鎖状態となる。すべての収納庫12が、このように前後方向にのみ所定範囲で移動可能となるように現金管理装置本体11に連結されている。これら収納庫12は、開状態で現金が出し入れ可能となる一方、閉鎖状態では現金の出し入れが不可となる。現金管理装置4において収納庫12の引き出し方向の手前側の面が操作者側の装置前面となっている。
複数段の収納庫12のうち、最も上側のものは、予備収納庫12(a)となっており、結束されていないバラ紙幣、包装されていないバラ硬貨、汚損紙幣や汚損硬貨、新券、小切手等を収納する。また、残りの収納庫12は、上側2段が小束紙幣や大束紙幣を収納する束紙幣収納庫12(b)となっており、下側2段が棒金を収納する棒金収納庫12(c)となっている。勿論、収納庫12の全体の数や、そのうちの束紙幣収納庫12(b)および棒金収納庫12(c)の個々の数、レイアウト等は任意に設定可能であり、例えば、予備収納庫12(a)以外の全てを、束紙幣収納庫12(b)としたり、棒金収納庫12(c)としたり、上側2段を棒金収納庫12(c)とし下側2段を束紙幣収納庫12(b)とすることも勿論可能である。ただし、現金管理装置4は、人力によりフロア上を走行移動させられることから、予備収納庫12(a)を1段、束紙幣収納庫12(b)を2段、棒金収納庫12(c)を2段程度とするのが重量的に好ましい。
現金管理装置本体11の上部の装置後面側には、現金管理装置4を移動させる際に操作者により把持されるハンドルバー15が左右方向に延在して取り付けられている。現金管理装置本体11の上部には、ハンドルバー15よりも装置前面側に、揺動可能なタッチパネル式の現金管理操作表示部16が設けられており、現金管理操作表示部16よりも装置前面側に、現金管理カードリーダ17と、テンキーを含む着脱式の現金管理キー操作部18とが設けられている。現金管理操作表示部16は、操作者により操作入力が行われると共に操作者に表示を行うものであり、現金管理キー操作部18は、操作者により操作入力が行われるものである。現金管理カードリーダ17は操作者により通されたカードから記憶データを読み取るものであり、言い換えれば、カードを介してその記憶データが入力されるものである。
現金管理装置本体11の下部には、フロア上で転動するローラ37を有するキャスタ38が四隅位置に設けられている。すべてのキャスタ38は、ローラ37が鉛直軸を中心に水平旋回自在となっており、ローラ37が水平軸を中心に回転可能となっている。
現金管理装置本体11には、全ての収納庫12のそれぞれに対して、収納庫12を閉鎖状態で個別にロックする図2に示す収納庫ロック機構22が設けられている。例えば、収納庫ロック機構22は、複数の収納庫12のそれぞれに設けられて収納庫12を現金管理装置本体11に閉鎖状態で電磁的にロックする。図3に示すように、現金管理装置本体11には、複数の収納庫12のそれぞれの側方に、収納庫ロック機構22のロック解除時のみ点灯する表示灯23が設けられている。
現金管理装置本体11には、図2に示すように、現金管理操作表示部16、現金管理カードリーダ17、現金管理キー操作部18、収納庫ロック機構22および表示灯23に接続されてこれらを制御する現金管理制御部25と、収納しているバラ紙幣、バラ硬貨、棒金、小束紙幣および小切手等のそれぞれの数量情報および種類情報や処理関連のデータ等を記憶する現金管理記憶部26と、が設けられている。現金管理制御部25は、複数の収納庫ロック機構22のロックを個別に解除可能となっており、現金管理記憶部26を用いて複数の収納庫12の現金の収納量つまり在高を個別に管理する。
各収納庫12と現金管理装置本体11との間には、現金管理装置本体11に対する各収納庫12の引き出し位置を検出する引出位置検出機構35が設けられている。引出位置検出機構35は、各収納庫12が現金管理装置本体11に最も押し込まれた全閉位置にあること、および、収納庫12が現金管理装置本体11から最も引き出された全開位置にあることを含んで各収納庫12の引き出し位置を検出する。
図4に示すように、束紙幣収納庫12(b)は、結束された小束紙幣Tを入出庫可能に収納するもので、複数、具体的には前後に3つ配列された合成樹脂製の小束トレイ40を有している。小束紙幣Tは、単一金種の紙幣(貨幣)を所定枚数(100枚)集積し、規定位置に結束テープtを巻回して、この結束テープtを接着することで形成されるものである。各小束トレイ40には10束の小束紙幣Tが収納可能であり、10束の小束紙幣Tを結束した大束紙幣を収納することもできる。また、小束トレイ40の左スペースに後述する棒金トレイを前後に金種径に応じて4つまたは3つ備えるようにしてもよい。
各小束トレイ40は、上方に開口し下方に凹む形状をなすトレイ本体41と、トレイ本体41に、その後壁部42と平行を維持しつつ前後移動可能に設けられた札押さえ板43と、札押さえ板43を後壁部42に向けて付勢する図示略の付勢部材とを有している。各小束トレイ40には、小束紙幣Tが、その長辺方向を左右にし短辺方向を上下にし厚さ方向を前後にした立位状態で、上方から挿入されることになり、小束紙幣Tは、この立位状態のまま、底部に載置され、後壁部42と札押さえ板43とに挟持されて収納されることになる。各小束トレイ40に収納すべき設定金種を示す収納金種データは、予め設定されて現金管理記憶部26に記憶されることになる。
図5に示すように、棒金収納庫12(c)は、単一金種の硬貨(貨幣)が所定枚数(50枚)集積されて包装紙で包装されてなる棒金Bを入出庫可能に収納するもので、複数、具体的には、前後に金種径に応じて4つまたは3つ、左右に3列の合成樹脂製の棒金トレイ50を有している。
棒金トレイ50は、棒金Bが中心軸線を上下にした立位状態で収納されるものである。棒金トレイ50は、下方に凹む上方開口形状の棒金収納凹部51を構成している。棒金トレイ50の棒金収納凹部51には、例えば、合計10本の棒金Bが5本ずつセパレートで収納されるようになっている。棒金Bは、棒金収納凹部51に、その上部開口を介して上方から挿入されることになる。棒金収納凹部51に10本の棒金Bが収納されると、10本の棒金Bは棒金収納凹部51および他の棒金Bで支持されて中心軸線を鉛直配置した立位状態に維持される。ここで、最前列の棒金トレイ50は、端数用となっており、棒金Bの転倒防止用の複数の補助棒52が立設されていて、収納本数が不足した状態でも棒金Bを倒さずに収納可能となっている。各棒金トレイ50に収納すべき設定金種を示す収納金種データは、予め設定されて現金管理記憶部26に記憶されることになる。
現金管理装置本体11の各束紙幣収納庫12(b)が挿入される部分の上部の前端部には、束紙幣収納庫12(b)の左右2列の小束トレイ40のそれぞれの上方近接位置に、束紙幣収納庫12(b)に収納された小束紙幣Tの左端位置を検出する図2に示す左端検出ラインセンサ61、小束紙幣Tの左側に結束テープtつまり帯がある場合にこれを検出する左側帯検出ラインセンサ62、小束紙幣Tの右側に結束テープtがある場合にこれを検出する右側帯検出ラインセンサ63および小束紙幣Tの右端位置を検出する右端検出ラインセンサ64が、それぞれ検出素子を左右方向に並べた状態で固定されている。
束紙幣収納庫12(b)が最も現金管理装置本体11から引き出されて図示略の前端位置ストッパに当接し停止する前端位置から最も現金管理装置本体11に押し込まれて図示略の後端位置ストッパに当接し停止する後端位置まで移動すると、各列用の左端検出ラインセンサ61、左側帯検出ラインセンサ62、右側帯検出ラインセンサ63および右端検出ラインセンサ64が、この束紙幣収納庫12(b)に収納された小束紙幣Tの上端部の反射光データを取得することになる。
現金管理制御部25は、引出位置検出機構35の検出結果と、左端検出ラインセンサ61、左側帯検出ラインセンサ62、右側帯検出ラインセンサ63および右端検出ラインセンサ64の検出結果とに基づいて束紙幣収納庫12(b)内の小束紙幣Tの数量および金種を取得する。すなわち、現金管理制御部25は、右側帯検出ラインセンサ63および右端検出ラインセンサ64の検出結果から帯の数つまり束数を取得し、左端検出ラインセンサ61および左側帯検出ラインセンサ62の検出結果から長さつまり金種を取得する。このようにして、現金管理制御部25は、各束紙幣収納庫12(b)内の小束紙幣Tの各金種別の束数、合計金額等の在高を管理する。
棒金トレイ50の各棒金収納位置の底部には、棒金Bの有無および材質を検出する磁気センサからなる棒金検出センサ68がそれぞれ設けられている。現金管理制御部25は、各棒金検出センサ68の検出結果から、棒金収納庫12(c)内の棒金Bの数量および金種を取得する。このようにして、現金管理制御部25は、各棒金収納庫12(c)内の棒金Bの各金種別の本数、合計金額等の在高を管理する。
現金管理制御部25は、予備収納庫12(a)の在高については、予備収納庫12(a)へのバラ紙幣、バラ硬貨、小切手等の入出庫を含む入出取引の際に、現金管理操作表示部16を介して入力される、バラ紙幣の入庫数、バラ紙幣の出庫数、バラ硬貨の入庫数およびバラ硬貨の出庫数等に基づいて在高を管理する。
また、現金管理装置本体11には、全ての収納庫12のそれぞれに対して、収納庫12を閉鎖状態で個別にロックする上記した収納庫ロック機構22が設けられている。各収納庫ロック機構22は、それぞれ、給電されるとロックを解除して対応する収納庫12を引き出し可能とし開作動を許容する状態となる。また、各収納庫ロック機構22は、それぞれ、対応する収納庫12の引き出し後に給電が停止されることになり、その後は、対応する収納庫12が全閉位置に戻されると収納庫12を引き出し不可に自動的かつ機械的にロックする。
現金管理装置4は、操作者が、例えば、他の入出金機に現金を補充したり、顧客に現金を渡したり、顧客から預かった現金を収納したり、顧客から受け取った現金貨幣を同額の異金種の貨幣へ両替する際等に使用される。つまり、現金管理装置4は、操作者が、バラ硬貨、バラ紙幣、棒金Bおよび小束紙幣Tのうちの少なくともいずれか一つを現金管理装置4から取り出す出庫時、現金管理装置4にバラ硬貨、バラ紙幣、棒金Bおよび小束紙幣Tのうちの少なくともいずれか一つを収納する入庫時、および入庫と出庫とを同時並行で行う入庫・出庫時のいずれかからなる入出取引時に使用される。
まず、入出取引の開始にあたって、現金管理カードリーダ17にIDカードが通されると、現金管理カードリーダ17にはIDカードから操作者ID(操作者識別情報)が入力され、現金管理カードリーダ17は、この操作者IDを現金管理制御部25に出力する。すると、現金管理制御部25が、入力された操作者IDが現金管理記憶部26に記憶された管理装置操作者IDリストにあって適正であるか、管理装置操作者IDリストになく適正でないかを判定する。入力された操作者IDが適正であると、この操作者IDを認証することになり、この場合、現金管理制御部25は、入出取引のデータ入力を促す表示を、現金管理操作表示部16に表示させる。これを見た操作者によって現金管理操作表示部16にデータ入力が行われて最後に現金管理操作表示部16に完了操作が入力されると、現金管理制御部25は、この入出取引のデータを現金管理記憶部26に記憶させる。現金管理装置4におけるID認証として、磁気カードやICカード等のIDカードから操作者IDを入力させる以外にも、種々の認証手段を採用することができ、操作者の指紋あるいは静脈等の生体情報を用いた認証手段であってもよいし、これらを併用してもよい。
そして、現金管理制御部25は、この入出取引にて入力されたデータに基づいて、予備収納庫12(a)、全ての束紙幣収納庫12(b)および全ての棒金収納庫12(c)の中から、この入出取引にて現金が入出庫される対象収納庫12をロックしている収納庫ロック機構22のロックを解除して、対象収納庫12を現金管理装置本体11から引き出し可能とする。
例えば、この入出取引にて入力されたデータに、バラ紙幣およびバラ硬貨の少なくともいずれか一方に関するものが含まれる場合、現金管理制御部25は、予備収納庫12(a)を対象収納庫12とし、この予備収納庫12(a)をロックしている収納庫ロック機構22のロックを解除する。これにより、この予備収納庫12(a)が現金管理装置本体11から引き出し可能となる。それと共に、現金管理制御部25は、この予備収納庫12(a)用のその側方にある表示灯23を点灯させる。
また、例えば、この入出取引にて入力されたデータに、小束紙幣Tに関するものが含まれる場合、現金管理制御部25は、含まれる金種の小束紙幣Tを収納している束紙幣収納庫12(b)を対象収納庫12とし、この束紙幣収納庫12(b)をロックしている収納庫ロック機構22のロックを解除する。これにより、この束紙幣収納庫12(b)が現金管理装置本体11から引き出し可能となる。それと共に、現金管理制御部25は、この束紙幣収納庫12(b)用のその側方にある表示灯23を点灯させる。
また、例えば、この入出取引にて入力されたデータに、棒金Bに関するものが含まれる場合、現金管理制御部25は、含まれる金種の棒金Bを収納している棒金収納庫12(c)を対象収納庫12とし、この棒金収納庫12(c)をロックしている収納庫ロック機構22のロックを解除する。これにより、この棒金収納庫12(c)が現金管理装置本体11から引き出し可能となる。それと共に、現金管理制御部25は、この棒金収納庫12(c)用のその側方にある表示灯23を点灯させる。
操作者は、対象収納庫12を引き出し開状態として、現金を取り出したり装填したりする入出庫作業を行う。
例えば、対象収納庫12が一の束紙幣収納庫12(b)である場合、現金管理制御部25は、この一の束紙幣収納庫12(b)をロックしている収納庫ロック機構22を駆動してロックを解除すると共に、この一の束紙幣収納庫12(b)用の表示灯23を点灯させることになる。そして、この一の束紙幣収納庫12(b)の現金管理装置本体11からの引き出しが開始されたことを引出位置検出機構35の検出結果から検出すると、この一の束紙幣収納庫12(b)用の収納庫ロック機構22の駆動を終了する。
その後、引出位置検出機構35が、この一の束紙幣収納庫12(b)について、全開状態になったことを検出した後、閉方向の移動開始を検出すると、現金管理制御部25は、この一の束紙幣収納庫12(b)に対して設けられた左端検出ラインセンサ61、左側帯検出ラインセンサ62、右側帯検出ラインセンサ63および右端検出ラインセンサ64の組の左右二組について、これらに給電してこれらによる反射光データの取り込みを開始させる。そして、引出位置検出機構35がこの一の束紙幣収納庫12(b)が全閉鎖状態になったことを検出すると、現金管理制御部25は、反射光データの取り込みを終了させると共に、この一の束紙幣収納庫12(b)用の表示灯23を消灯させる。この一の束紙幣収納庫12(b)が全閉鎖状態になると、この一の束紙幣収納庫12(b)用の収納庫ロック機構22がこれを自動的にロック状態になる。
そして、現金管理制御部25は、上記した反射光データから、この一の束紙幣収納庫12(b)に収納された小束紙幣Tの金種別の数量データを取得して現金管理記憶部26に記憶させると共に、この金種別の数量データと、現金管理記憶部26に記憶されている前回のこの一の束紙幣収納庫12(b)の金種別の数量データとから、増減分を割り出す。そして、現金管理制御部25は、この増減分を、今回の入出取引に対して入力されたデータと照合して差異があるか否かを判定し、差異がなければ、今回の入出取引の終了を判定する。
また、対象収納庫12が一の棒金収納庫12(c)である場合、現金管理制御部25は、この一の棒金収納庫12(c)について、引出位置検出機構35が、全開状態になったことを検出した後、全閉鎖状態になったことを検出すると、この一の棒金収納庫12(c)用の表示灯23を消灯させると共に、この一の棒金収納庫12(c)に対して設けられた棒金検出センサ68に磁気データを取得させる。
そして、現金管理制御部25は、上記した磁気データから、この一の棒金収納庫12(c)に収納された棒金Bの金種別の数量データを取得して現金管理記憶部26に記憶させると共に、この金種別の数量データと、現金管理記憶部26に記憶されている前回のこの一の棒金収納庫12(c)の金種別の数量データとから、増減分を割り出す。そして、現金管理制御部25は、この増減分を、今回の入出取引に対して入力されたデータと照合して差異があるか否かを判定し、差異がなければ、今回の入出取引の終了を判定する。
重要物管理金庫3は、図1に示すように、コンポーネント化された複数個の保管庫121〜125が選択的に組み合わせられて一体に構成されてなるものである。保管庫121〜125は、被管理物の保管を行うもので、管理種別毎に設けられている。保管庫121〜125は、複数の大きさのものがある。また、保管庫121〜125は、必要に応じて耐火構造に構成される。
重要物管理金庫3は、前面側に引き出される引き出し開閉式の横方向に長い複数の保管庫121と、前面側に引かれて揺動する片側扉の揺動開閉式の縦方向に長い複数の保管庫122と、前面側に引かれて揺動する両側扉の揺動開閉式の縦方向に短い複数の保管庫123と、前面側に引かれて揺動する両側扉の揺動開閉式の縦方向に長い複数の保管庫124と、前面側に引かれて揺動する両側扉の揺動開閉式の縦方向に中間の長さの保管庫125と、を有している。保管庫121〜125には、被管理物として、大束紙幣、小束紙幣、棒金、バラ紙幣、バラ硬貨、通帳、鍵、カード、金券等が適宜収納される。
例えば、引き出し開閉式であって横方向に長い複数の保管庫121には、そのうちの一つの保管庫121(a)に、被管理物としての大束紙幣、小束紙幣、棒金およびバラ紙幣が収納され保管される。また、他の一つの保管庫121(b)に、被管理物としてのバラ硬貨が収納され保管される。また、他の一つの保管庫121(c)に通帳が収納され保管される。
また、両側扉の揺動開閉式の縦方向に長い複数の保管庫124のうち、最下段に設けられた一つの保管庫124(a)は、図6に示すように、現金管理装置4を収納し取り出し可能に保管する耐火構造の保管部となっている。保管庫124(a)が耐火構造であるため、現金管理装置4自体を耐火構造に構成しなくても、火災等の災害に対して現金管理装置4に収納された現金を安全に管理することができる。現金管理装置4を収納する保管庫124(a)は、扉126(開閉部材)が開かれることにより、現金管理装置4が出し入れされ、扉126が閉じられることにより現金管理装置4への操作者のアクセスを不可とする。現金管理装置4は、収納庫12の引き出し方向を扉126側に向けた姿勢で保管庫124(a)に収納されることになる。このため、扉126が開かれると、現金管理装置4は、保管庫124(a)に収納された状態のままでも、現金管理操作表示部16への操作入力と、すべての収納庫12の前方への物理的な引き出しが可能となり、貨幣の取り出しおよび収納が可能となる。保管庫124(a)には、現金管理装置4が収納されると、この現金管理装置4に給電しその内蔵バッテリに充電する図示略の給電部が設けられている。
各保管庫121〜125には、それぞれを個別に閉鎖状態でロックする電磁式の図2に示す保管庫ロック機構127が設けられており、この保管庫ロック機構127は、ロック解除信号が入力されると図1に示す保管庫121〜125の対応するものが開放可能となるようにロックを解除する一方、ロック信号が入力されると保管庫121〜125の対応するものを閉鎖状態で開作動不可にロックする。現金管理装置4を保管する保管庫124(a)用の保管庫ロック機構127は、扉126を閉鎖状態でロックしたり、扉126を開放可能となるようにロックを解除したりする。閉鎖状態で保管庫ロック機構127にロックされた扉126は、保管庫124(a)内に保管された現金管理装置4への操作者のアクセスを規制する。
各保管庫121〜125には、それぞれの開閉鎖状態を検出する図2に示す開閉検知センサ128と、それぞれの状態を点灯状態によって示すLEDランプからなる状態表示部129とが設けられている。保管庫124(a)には、これが現金管理装置4を収納しているか否かを検知する保管検知センサ130が設けられている。
また、重要物管理金庫3は、図1に示すように前面側に、操作者により操作入力が行われるタッチパネル式の管理金庫操作表示部135と、管理金庫カードリーダ136(識別情報入力手段)とが設けられている。管理金庫操作表示部135は、操作者により操作入力が行われると共に操作者に表示を行うものである。管理金庫カードリーダ136は操作者により通されたIDカードからその記憶データである操作者IDを読み取るものであり、言い換えれば、カードを介してその記憶データである操作者IDが入力されるものである。重要物管理金庫3におけるID認証も、IDカードから操作者IDを入力させる以外の種々のID認証を採用することができる。
重要物管理金庫3は、内部に重要物管理金庫3の各部を制御する図2に示す管理金庫制御部137と、重要物管理金庫3の各保管庫121〜125内に保管される貨幣類の在高データ等を記憶する管理金庫記憶部139とを内蔵する一つの図1に示す管理金庫制御ユニット140を有している。この管理金庫制御ユニット140は、管理金庫操作表示部135、管理金庫カードリーダ136、管理金庫制御部137および管理金庫記憶部139を一体に有してコンポーネント化されており、保管庫125の下側に配置されている。管理金庫制御部137は、管理金庫操作表示部135への入力に基づいて重要物管理金庫3内に保管される貨幣類の在高データ等を管理金庫記憶部139に記憶させる。
重要物管理金庫3は、管理金庫制御ユニット140と、複数個の保管庫121〜125の適宜のものとが、前面を揃えた状態で、隣り合うもの同士が図示略の連結具で連結されることで、正面視矩形状に組み上げられることになる。その際に、重要物管理金庫3は、後面側に設けられた通信ケーブルで、各保管庫121〜125と管理金庫制御ユニット140とが通信可能に接続されている。重要物管理金庫3の後面側には、通信ケーブルを覆うカバーが取り付けられている。
上記のようにして組み立てられた重要物管理金庫3が後面を壁に近接させて例えば執務室のフロア上に設置されることになり、これにより、重要物管理金庫3の管理金庫制御ユニット140の前面および複数個の保管庫121〜125の前面が執務室の室内側に向いて設置されることになる。
図1に示す出納機2は、被管理物のうちの紙幣、硬貨および金券等の貨幣類を取り扱うもので、金融機関等の店舗に設置されて店舗全体の貨幣処理を管理するものである。出納機2は、例えば、大口顧客に対する係員による入金、出金等の取引処理、係員による渉外先への持ち出し金の出金処理や、渉外先からの持ち帰り金の入金処理、さらには、営業終了後の金融機関店舗全体での入出金状況の締め上げ管理等を行うものである。
出納機2は、紙幣についての入出金処理等を行う紙幣処理装置155と、紙幣の特に新券についての出金処理等を行う新券処理装置156と、硬貨についての入出金処理等を行う硬貨処理装置157とが左右に並設されて構成されている。
紙幣処理装置155は、その前面側の上部に、機外からバラ紙幣が投入されると共に機内から出金用のバラ紙幣が繰り出されるバラ紙幣入出金口160が設けられている。バラ紙幣入出金口160の下側には、入金処理で受け付け不可と判定された入金リジェクト紙幣が機内から繰り出される入金リジェクト口161が設けられている。バラ紙幣入出金口160よりも上側には、機内でバラ紙幣を所定枚数集積して結束してなる小束紙幣を機外に取り出し可能とする束出金口162が設けられている。
新券処理装置156には、その前面側の上部に、機内から出金用の新券のバラ紙幣が繰り出される新券出金口165が設けられている。
硬貨処理装置157は、その前面側の上部に、機外からバラ硬貨が投入されるバラ硬貨入金口168が設けられている。バラ硬貨入金口168の下側には、入金処理で受け付け不可と判定された入金リジェクト硬貨が機内から繰り出される入金リジェクト口169が設けられている。入金リジェクト口169の下側には、機内から出金用のバラ硬貨が繰り出されるバラ硬貨出金口170が設けられている。前面側の上部には、機内でバラ硬貨を所定枚数集積して包装してなる棒金硬貨を機外に取り出し可能とする棒金出金口171が設けられている。
出納機2は、硬貨処理装置157の上部に、タッチパネル式の出納機操作表示部175と、出納機キー操作部181と、出納機カードリーダ182とを有している。出納機操作表示部175は、操作者により操作入力が行われると共に操作者に表示を行うものであり、出納機キー操作部181は、操作者により操作入力が行われるものである。出納機カードリーダ182は、操作者により通されたIDカードから記憶データを読み取るものであり、言い換えれば、カードを介してその記憶データである記憶データが入力されるものである。出納機2は、図2に示すように、出納機2の各部を制御する出納機制御部177と、出納機2内の在高データおよび店舗内の在高データ等を記憶する出納機記憶部179とを有している。
出納機2は、その出納機制御部177が、この出納機2が管理対象とする現金管理装置4の現金管理制御部25と通信可能であり、この出納機2が管理対象とする窓口機7との間で通信であり、この出納機2が管理対象とする現金自動預払機8と通信可能であり、この出納機2が管理対象とする両替機9と通信可能である。また、出納機制御部177は、この出納機2と同じ店舗内に設けられた重要物管理金庫3の管理金庫制御部137と通信可能である。
出納機2は、その出納機制御部177が、管理在高データとして、これが設けられた出納機2の出納機在高データと、この出納機2と同じ店舗内に設けられた重要物管理金庫3の管理金庫在高データとを出納機記憶部179に記憶させており、これら出納機在高データと管理金庫在高データとを管理する。また、出納機2は、その出納機制御部177が、管理在高データとして、この出納機2と同じ店舗内に設けられた現金管理装置4の管理装置在高データと、この出納機2が管理対象とする窓口機7の窓口機在高データと、この出納機2が管理対象とする現金自動預払機8のATM在高データと、この出納機2が管理対象とする両替機9の両替機在高データとを出納機記憶部179に記憶させており、これらの管理装置在高データと窓口機在高データとATM在高データと両替機在高データとを管理する。出納機制御部177は、出納機在高データと管理金庫在高データと管理装置在高データと窓口機在高データとATM在高データと両替機在高データとを区別しつつ関連データとして管理する。これにより、出納機2は、店舗内のすべての管理対象機器の貨幣類の在高データを一元管理するようになっている。
出納機2においても、現金管理装置4用の上記した入出取引のデータを作成可能となっている。まず、出納機カードリーダ182にIDカードが通されると、出納機カードリーダ182にはIDカードから操作者IDが入力されることになり、出納機カードリーダ182は、この操作者IDを出納機制御部177に出力する。すると、出納機制御部177が、入力された操作者IDが出納機記憶部179に記憶された出納機操作者IDリストにあって適正であるか、出納機操作者IDリストになく適正でないかを判定する。入力された操作者IDが適正であると、この操作者IDを認証し、その場合、出納機操作表示部175に現金管理装置の入出取引のメニューを表示させる。この入出取引のメニューが選択されると、出納機制御部177は、入出取引のデータ入力を促す表示を、出納機操作表示部175に表示させる。これを見た操作者によって出納機操作表示部175にデータ入力が行われると、出納機制御部177は、この入出取引のデータを出納機記憶部179に記憶させると共に、この入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を現金管理装置4の現金管理制御部25に送信する。つまり、出納機2が現金管理装置4に貨幣処理指令信号を出力する。出納機2におけるID認証も、IDカードから操作者IDを入力させる以外の種々のID認証を採用することができる。
入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を受信すると、現金管理制御部25は、現金管理操作表示部16に完了操作の入力を促す表示を表示させ、完了操作が入力されると、この入出取引のデータを現金管理記憶部26に記憶させる。以後、現金管理制御部25は、受信した貨幣処理指令信号に含まれる入出取引のデータに基づいて、上記と同様に貨幣の取り出しおよび収納が可能になり、この入出取引の終了を判定するまでの入出取引が可能となる。その際に、現金管理制御部25は、現金管理カードリーダ17でのIDカードの認証を不要とすることができる。または、完了操作の入力前に、現金管理カードリーダ17に入力された操作者IDが現金管理記憶部26に記憶された管理装置操作者IDリストにあって適正であるか、管理装置操作者IDリストになく適正でないかを判定し、入力された操作者IDが適正であってこの操作者IDを認証した場合に、完了操作の入力が可能となるようにしても良い。管理装置操作者IDリストに、上記した入出取引のデータを作成した操作者よりも上席者のみを記載しても良い。
出納機2から入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を受信した現金管理装置4が重要物管理金庫3の保管庫124(a)に保管されている場合、現金管理装置4から貨幣の取り出しおよび収納を行う操作者は、重要物管理金庫3に行って、管理金庫カードリーダ136にIDカードを通す。すると、IDカードから管理金庫カードリーダ136に操作者IDが入力され、管理金庫カードリーダ136は、この入力された操作者IDを管理金庫制御部137に出力する。これを受けて、管理金庫制御部137は、入力された操作者IDが管理金庫記憶部139に記憶された、保管庫124(a)を開放可能な操作者IDを含む管理金庫許可者IDリストにあって適正であるか、この管理金庫許可者IDリストになく適正でないかを判定する。入力された操作者IDが適正であると判定した場合、管理金庫制御部137は、入力された操作者IDを認証し、保管庫124(a)の保管庫ロック機構127のロックを解除して扉126を開放可能な状態とすると共に、入力された操作者IDをこの保管庫124(a)の開放時刻に関連付けたアクセス履歴を管理金庫記憶部139に記憶させる。つまり、重要物管理金庫3は、管理金庫カードリーダ136に入力された操作者IDの認証後に扉126の開放が可能となる。
保管庫124(a)の扉126が開放されると、そこに収納されている現金管理装置4の現金管理制御部25は、既に貨幣処理指令信号を受信していることから現金管理操作表示部16に完了操作の入力を促す表示を表示させている。よって、現金管理操作表示部16に完了操作が入力されると、現金管理制御部25は、既に受信している貨幣処理指令信号に含まれる入出取引のデータに基づいて、上記と同様に貨幣の取り出しおよび収納が可能になり、この入出取引の終了を判定するまでの入出取引が可能となる。
ここで、保管庫124(a)の扉126が開放されると、現金管理装置4は、保管庫124(a)に収納された状態のまま移動なしで、現金管理操作表示部16への操作入力と、すべての収納庫12の前方への物理的な引き出しが可能となり、貨幣の取り出しおよび収納が可能となる。このため、操作者が現金管理装置4を保管庫124(a)から外に出すことなく、入出取引を行うことができる。入出取引を終了後、扉126が閉じられると、保管庫ロック機構127が保管庫124(a)の扉126を閉鎖状態でロックすることになる。さらに、セキュリティのため、管理金庫制御部137は、保管庫124(a)の扉126の開放状態が一定時間以上継続した場合にアラームを発生させたり、この保管庫124(a)の閉鎖時刻を上記アクセス履歴に関連付けて管理金庫記憶部139に記憶させるようにしてもよい。
以上の第1実施形態によれば、移動可能であって貨幣を取り出し可能に収納する現金管理装置4に、出納機2が貨幣処理指令信号を出力すると、現金管理装置4は貨幣処理指令信号に基づいて貨幣の取り出しおよび収納が可能になるが、重要物管理金庫3の扉126が閉鎖状態にあると、重要物管理金庫3に収納された現金管理装置4への操作者のアクセスが規制されることになる。重要物管理金庫3の管理金庫カードリーダ136に入力された操作者IDが管理金庫制御部137で認証されると扉126の開放が可能となって、現金管理装置4への操作者のアクセスが可能となり、現金管理装置4の実際の貨幣の取り出しおよび収納が可能になる。このように、管理金庫カードリーダ136および管理金庫制御部137が操作者IDを認証するため、セキュリティ性を確保することができる。
また、重要物管理金庫3が、管理金庫カードリーダ136および管理金庫制御部137で認証した操作者IDを管理金庫記憶部139に記憶することになるため、セキュリティ性をより確保することができる。つまり、管理金庫記憶部139に記憶された重要物管理金庫3へのアクセス履歴から重要物管理金庫3に収納されている現金管理装置4にアクセスした操作者を特定できるため、セキュリティ性をより確保することができる。
また、重要物管理金庫3の管理金庫カードリーダ136および管理金庫制御部137で操作者IDを認証させれば、扉126を開放して現金管理装置4へアクセスできるため、現金管理装置4での操作者IDの認証等の面倒な操作を減らすことができ、利便性を高くすることができる。あるいは、認証処理の重複にはなるが、現金管理装置4での操作者IDの認証を行うようにすれば、よりセキュリティの高い運用が可能になる。
また、重要物管理金庫3は、建屋とは別体であって現金管理装置4を取り出し可能に保管するものであるため、建屋に金庫室がなくても高いセキュリティ性で現金管理装置4を保管することができる。したがって、低コスト化が図れる。
また、重要物管理金庫3に収納された現金管理装置4は、重要物管理金庫3の扉126が開かれると重要物管理金庫3に収納された状態のままでも操作者による貨幣の取り出しおよび収納が可能となるため、出納機2による貨幣処理指令信号の出力後に、重要物管理金庫3の管理金庫カードリーダ136および管理金庫制御部137で操作者IDを認証させて扉126を開ければ、現金管理装置4を取り出さなくても貨幣処理指令信号に基づいた貨幣の取り出しおよび収納が可能になる。よって、例えば、繁忙期には、現金管理装置4を重要物管理金庫3から取り出して出納機2の近くで使用する一方、閑散期には、重要物管理金庫3に収納した状態のまま使用すること等ができる。したがって、より利便性を高くすることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る貨幣処理システムを図1〜図6を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。
第2実施形態においても、出納機2で、現金管理装置4用の上記した入出取引のデータを作成する際に、出納機カードリーダ182にIDカードから操作者IDが入力され、これを出納機制御部177が認証した場合に限り、出納機操作表示部175に入出取引のデータ入力が行われることになる。そして、出納機制御部177は、入力された入出取引のデータを出納機記憶部179に記憶させると共に、この入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を現金管理装置4の現金管理制御部25に送信する。その際に、第2実施形態の出納機制御部177は、重要物管理金庫3の保管庫124(a)を開放可能な操作者を示す許可者ID(許可者識別情報)を重要物管理金庫3の管理金庫制御部137に送信する。つまり、出納機2は、現金管理装置4に貨幣処理指令信号を出力する際に、許可者IDを重要物管理金庫3に送信する。
許可者IDを受信すると、管理金庫制御部137は、この許可者IDを管理金庫記憶部139に記憶させる。許可者IDは、例えば、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に出納機カードリーダ182および出納機制御部177で認証された操作者IDが設定される。なお、この認証された操作者IDとは別の操作者IDを、出納機2で現金管理装置4用の入出取引のデータを作成する際に許可者IDに設定することも可能である。許可者IDとして、現金管理装置4用の入出取引のデータを作成した操作者よりも上席者の操作者IDを設定しても良いし、認証された操作者IDと上席者の操作者IDのように複数の操作者IDを設定することもできる。
出納機2から入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を受信した現金管理装置4が重要物管理金庫3の保管庫124(a)に保管されている場合、現金管理装置4から貨幣の取り出しおよび収納を行う操作者は、重要物管理金庫3に行って、管理金庫カードリーダ136にIDカードを通す。すると、IDカードから管理金庫カードリーダ136に操作者IDが入力され、管理金庫カードリーダ136は、この入力された操作者IDを管理金庫制御部137に出力する。管理金庫制御部137は、この操作者IDが、管理金庫記憶部139に記憶された上記の許可者IDと一致して適正であるか、許可者IDと不一致で適正でないかを判定する。入力された操作者IDが適正である場合に、管理金庫制御部137は、この操作者IDを認証して、保管庫124(a)の保管庫ロック機構127のロックを解除して扉126を開放可能な状態とする。つまり、重要物管理金庫3は、管理金庫カードリーダ136に入力された操作者IDが許可者IDである場合に、扉126の開放が可能となる。ここで、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に出納機カードリーダ182および出納機制御部177で認証された操作者IDが許可者IDに設定されている場合、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成した操作者が、重要物管理金庫3の保管庫124(a)の扉126を開放可能となる。
保管庫124(a)の扉126を開放すると、そこに収納されている現金管理装置4の現金管理制御部25は、既に貨幣処理指令信号を受信していることから現金管理操作表示部16に完了操作の入力を促す表示を表示させている。よって、現金管理操作表示部16に完了操作が入力されると、現金管理制御部25は、既に受信している貨幣処理指令信号に含まれる入出取引のデータに基づいて、上記と同様に貨幣の取り出しおよび収納が可能になり、この入出取引の終了を判定するまでの入出取引が可能となる。
ここで、出納機2から許可者IDを現金管理装置4にも送信するようにして、完了操作の入力前に、現金管理カードリーダ17に入力された操作者IDが、この許可者IDと一致して適正であるか、許可者IDと一致せず適正でないかを判定し、入力された操作者IDが適正であって、この操作者IDを認証した場合に、完了操作の入力が可能となるようにしても良い。
保管庫124(a)の扉126が開放されると、現金管理装置4は、保管庫124(a)に収納された状態のまま、現金管理操作表示部16への操作入力と、すべての収納庫12の前方への物理的な引き出しが可能となり、貨幣の取り出しおよび収納が可能となる。勿論、現金管理装置4は、保管庫124(a)から引き出されても、現金管理操作表示部16への操作入力と、すべての収納庫12の前方への物理的な引き出しが可能となり、貨幣の取り出しおよび収納が可能となる。
以上の第2実施形態によれば、出納機2が、現金管理装置4に貨幣処理指令信号を出力する際に、重要物管理金庫3に許可者IDを送信することになり、重要物管理金庫3は、管理金庫カードリーダ136に入力された操作者IDが許可者IDである場合に、扉126の開放が可能となる。よって、セキュリティ性をより高めることができる。
第2実施形態において、現金管理装置4が複数あって、現金管理装置4を一台ずつ保管する保管庫124(a)が複数ある場合には、出納機2で、所定の装置IDの現金管理装置4用の上記した入出取引のデータを作成すると、作成した入出取引のデータを、この装置IDを有する現金管理装置4の現金管理制御部25に送信すると共に、重要物管理金庫3の管理金庫制御部137に、この装置IDと許可者IDとを送信する。装置IDと許可者IDを受信すると、管理金庫制御部137は、この装置IDと許可者IDとを関連付けて管理金庫記憶部139に記憶させる。
そして、現金管理装置4から貨幣の取り出しおよび収納を行う操作者は、重要物管理金庫3に行って、管理金庫カードリーダ136にIDカードを通す。すると、IDカードから管理金庫カードリーダ136に操作者IDが入力され、管理金庫カードリーダ136は、この入力された操作者IDを管理金庫制御部137に出力する。これを受けて、管理金庫制御部137は、入力された操作者IDが管理金庫記憶部139に記憶された、上記の許可者IDと一致して適正であるか、許可者IDと不一致で適正でないかを判定する。入力された操作者IDが適正である場合、管理金庫制御部137は、この許可者IDと関連する装置IDの現金管理装置4を保管している保管庫124(a)の保管庫ロック機構127のロックを解除してその扉126を開放可能な状態とする。現金管理装置4が複数ある場合に、重要物管理金庫3に収納した状態のまま貨幣の取り出しおよび収納が行われる現金管理装置4と、重要物管理金庫3から取り出されて例えば出納機2の近くに移動させられて貨幣の取り出しおよび収納が行われる現金管理装置4とを使い分けることもできる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る貨幣処理システムを主に図7,図8を参照して第2実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。
第3実施形態に係る貨幣処理システム1は、第2実施形態とは一部異なる出納機2と、第2実施形態とは一部異なる現金管理装置4とを有している。貨幣処理システム1には、建屋200に設けられた金庫室202(規制手段)を有している。金庫室202は、現金管理装置4を取り出し可能に保管する。金庫室202は、現金管理装置4が出し入れされる出入口203を開閉する扉204(開閉部材)と、扉204を閉鎖状態でロックする金庫室ロック機構205とを有している。
金庫室ロック機構205は、着脱可能な対応する鍵211で解錠操作されると扉204を開放可能となるようにロックを解除する一方、この鍵211で施錠操作されると扉204を閉鎖状態で開作動不可にロックする。現金管理装置4は、金庫室202に収納可能であり、閉鎖状態でロックされた金庫室202の扉204は、金庫室202内に保管された現金管理装置4への操作者のアクセスを規制する。
第3実施形態に係る貨幣処理システム1は、扉204を開放可能な金庫室202用を含む複数の鍵211を管理する鍵管理装置215を有している。鍵管理装置215には、鍵211を装着状態でロックする鍵ロック機構216が設けられている。鍵ロック機構216は、給電されるとロックを解除してそれまで装着されていた鍵211の取り外しを許容する状態となる。また、鍵ロック機構216は、それまで装着されていた鍵211の取り外し後に給電が停止されることになり、その後は、対応する鍵211が装着されるとこれを取り外し不可に自動的かつ機械的にロックする。金庫室202用の鍵ロック機構216には、これに対応する金庫室202用の鍵211が装着される。
鍵管理装置215には、タッチパネル式の鍵管理操作表示部221と、鍵管理カードリーダ222(識別情報入力手段)とが設けられている。鍵管理操作表示部221は、操作者により操作入力が行われると共に操作者に表示を行うものである。鍵管理カードリーダ222は、操作者により通されたカードの記憶データである操作者IDを読み取るものであり、言い換えれば、カードを介してその記憶データである操作者IDが入力されるものである。鍵管理装置215におけるID認証も、IDカードから操作者IDを入力させる以外の種々のID認証を採用することができる。鍵管理装置215は、内部に鍵管理装置215の各部を制御する鍵管理制御部223と、鍵管理装置215へのアクセス履歴等を記憶する鍵管理記憶部224とを有している。鍵管理制御部223は、出納機2の出納機制御部177と通信可能である。
第3実施形態においても、出納機2で、現金管理装置4用の上記した入出取引のデータを作成する際に、IDカードから出納機カードリーダ182に入力された操作者IDを出納機制御部177が認証した場合に限り、出納機操作表示部175に、入出取引のデータ入力が行われることになる。そして、出納機制御部177は、入力された入出取引のデータを出納機記憶部179に記憶させると共に、この入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を現金管理装置4の現金管理制御部25に送信する。その際に、第3実施形態の出納機制御部177は、許可者IDを鍵管理装置215の鍵管理制御部223に送信する。つまり、出納機2が現金管理装置4に貨幣処理指令信号を出力する際に、許可者IDを鍵管理装置215に送信する。
許可者IDを受信すると、鍵管理制御部223は、この許可者IDを鍵管理記憶部224に記憶させる。許可者IDは、例えば、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に出納機カードリーダ182および出納機制御部177で認証された操作者IDが設定される。なお、この認証された操作者IDとは別の操作者IDを、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に許可者IDに設定することも可能である。許可者IDとして、上記した入出取引のデータを作成した操作者よりも上席者の操作者IDを設定しても良いし、認証された操作者IDと上席者の操作者IDのように複数の操作者IDを設定することもできる。
出納機2から入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を受信した現金管理装置4が金庫室202に保管されている場合、現金管理装置4から貨幣の取り出しおよび収納を行う操作者は、まず、鍵管理装置215に行って、鍵管理カードリーダ222にIDカードを通す。すると、IDカードから鍵管理カードリーダ222に操作者IDが入力され、鍵管理カードリーダ222は、この入力された操作者IDを鍵管理制御部223に出力する。これを受けて、鍵管理制御部223は、入力された操作者IDが鍵管理記憶部224に記憶された、上記の許可者IDと一致して適正であるか、許可者IDと不一致で適正でないかを判定する。
入力された操作者IDが適正である場合、鍵管理制御部223は、金庫室202用の鍵211を保持する鍵ロック機構216のロックを解除して金庫室202用の鍵211を取り外し可能な状態とする。すると、操作者は、この金庫室用の鍵211を鍵管理装置215から取り外して金庫室202に行き、この鍵211で金庫室ロック機構205のロックを解除する。すると、金庫室202の扉204が開放可能となる。つまり、鍵管理装置215および金庫室202は、鍵管理カードリーダ222に入力された操作者IDが許可者IDである場合に、扉204の開放が可能となる。ここで、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に出納機カードリーダ182および出納機制御部177で認証された操作者IDが許可者IDに設定されている場合、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成した操作者が、金庫室202の扉204を開放可能となる。
金庫室202の扉204を開放すると、そこに収納されている現金管理装置4の現金管理制御部25は、既に貨幣処理指令信号を受信していることから現金管理操作表示部16に完了操作の入力を促す表示を表示させている。よって、現金管理操作表示部16に完了操作が入力されると、現金管理制御部25は、既に受信している貨幣処理指令信号に含まれる入出取引のデータに基づいて、上記と同様に貨幣の取り出しおよび収納が可能になり、この入出取引の終了を判定するまでの入出取引が可能となる。
ここでも、出納機2から許可者IDを現金管理装置4にも送信するようにして、完了操作の入力前に、現金管理カードリーダ17に入力された操作者IDが、この許可者IDと一致して適正であるか、許可者IDと一致せず適正でないかを判定し、入力された操作者IDが適正である場合に、完了操作の入力が可能となるようにしても良い。金庫室202内にあって貨幣処理指令信号を受信している現金管理装置4は、金庫室202に収納された状態のまま、現金管理操作表示部16への操作入力と、すべての収納庫12の物理的な引き出しが可能となり、貨幣の取り出しおよび収納が可能となる。
以上の第3実施形態によれば、出納機2が、現金管理装置4に貨幣処理指令信号を出力する際に、鍵管理装置215に許可者IDを送信することになり、鍵管理装置215は、鍵管理カードリーダ222に入力された操作者IDが、この許可者IDである場合に、金庫室202の扉204の鍵211を取り外し可能となる。これにより、金庫室202の扉204の開放が可能となる。よって、より高いセキュリティ性で現金管理装置4を保管することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る貨幣処理システムを主に図9を参照して第3実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。
第4実施形態に係る貨幣処理システム1は、第3実施形態とは一部異なる出納機2と、第3実施形態とは一部異なる現金管理装置4とを有している。現金管理装置4は、現金管理操作表示部16(操作部)を覆う開閉部材であるカバー304と、カバー304を閉鎖状態でロックするカバーロック機構305とを有している。なお、カバー304およびカバーロック機構305に代えてまたはこれらと共に、現金管理キー操作部18を覆う開閉部材であるカバー(図示略)およびカバーロック機構(図示略)を設けてもよい。現金管理操作表示部16と現金管理キー操作部18との両方にカバーおよびカバーロック機構を設ける場合には、これらのカバーロック機構を解錠する鍵を共通にしてもよいし、別々にすることもできる。
カバーロック機構305は、着脱可能な対応する鍵311で解錠操作されるとカバー304を開放可能となるようにロックを解除する一方、この鍵311で施錠操作されるとカバー304を閉鎖状態で開作動不可にロックする。カバー304は、閉鎖状態でロックされると、現金管理装置4の現金管理操作表示部16への操作者のアクセスを規制する。
第4実施形態に係る貨幣処理システム1は、第3実施形態と同様の鍵管理装置215を有している。第4実施形態の鍵管理装置215は、カバー304用の鍵ロック機構216に、対応するカバー304用の鍵311が装着される。
第4実施形態においても、出納機2で、現金管理装置4用の上記した入出取引のデータを作成する際に、出納機カードリーダ182にIDカードから入力された操作者IDを出納機制御部177が認証した場合に限り、出納機操作表示部175に入出取引のデータ入力が行われることになる。そして、出納機制御部177は、入力された入出取引のデータを出納機記憶部179に記憶させると共に、この入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を現金管理装置4の現金管理制御部25に送信する。その際に、第4実施形態の出納機制御部177は、許可者IDを鍵管理装置215の鍵管理制御部223に送信する。つまり、出納機2が現金管理装置4に貨幣処理指令信号を出力する際に、許可者IDを鍵管理装置215に送信する。
許可者IDを受信すると、鍵管理制御部223は、この許可者IDを鍵管理記憶部224に記憶させる。許可者IDは、例えば、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に出納機カードリーダ182および出納機制御部177で認証された操作者IDが設定される。なお、この認証された操作者IDとは別の操作者IDを、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に許可者IDに設定することも可能である。許可者IDとして、上記した入出取引のデータを作成した操作者よりも上席者の操作者IDを設定しても良いし、認証された操作者IDと上席者の操作者IDのように複数の操作者IDを設定することもできる。
出納機2から入出取引のデータを含む貨幣処理指令信号を受信した現金管理装置4から貨幣の取り出しおよび収納を行う操作者は、まず、鍵管理装置215に行って、鍵管理カードリーダ222にIDカードを通す。すると、IDカードから鍵管理カードリーダ222に操作者IDが入力され、鍵管理カードリーダ222は、この入力された操作者IDを鍵管理制御部223に出力する。これを受けて、鍵管理制御部223は、入力された操作者IDが鍵管理記憶部224に記憶された、上記の許可者IDと一致して適正であるか、許可者IDと不一致で適正でないかを判定する。
入力された操作者IDが適正である場合、鍵管理制御部223は、カバー304用の鍵ロック機構216のロックを解除してカバー304用の鍵311を取り外し可能な状態とする。すると、操作者は、このカバー304用の鍵311を鍵管理装置215から取り外して現金管理装置4に行き、この鍵311でカバーロック機構305のロックを解除する。すると、カバー304が開放可能となる。つまり、鍵管理装置215および現金管理装置4は、鍵管理カードリーダ222に入力された操作者IDが許可者IDである場合に、カバー304の開放が可能となる。ここで、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成する際に出納機カードリーダ182および出納機制御部177で認証された操作者IDが許可者IDに設定されている場合、出納機2で現金管理装置4の入出取引のデータを作成した操作者が、現金管理装置4のカバー304を開放可能となる。
現金管理装置4のカバー304を開放すると、現金管理装置4の現金管理制御部25は、既に貨幣処理指令信号を受信していることから現金管理操作表示部16に完了操作の入力を促す表示を表示させており、完了操作が入力されると、受信している貨幣処理指令信号に含まれる入出取引のデータに基づいて、上記と同様に貨幣の取り出しおよび収納が可能になり、この入出取引の終了を判定するまでの入出取引が可能となる。ここでも、出納機2から許可者IDを現金管理装置4にも送信するようにして、完了操作の入力前に、現金管理カードリーダ17に入力された操作者IDが、この許可者IDと一致して適正であるか、この許可者IDと一致せず適正でないかを判定し、入力された操作者IDが適正である場合に、完了操作の入力が可能となるようにしても良い。
以上の第4実施形態によれば、出納機2が、現金管理装置4に貨幣処理指令信号を出力する際に、鍵管理装置215に許可者IDを送信することになり、鍵管理装置215は、鍵管理カードリーダ222に入力された操作者IDが、この許可者IDである場合に、現金管理装置4の現金管理操作表示部16を覆うカバー304の鍵311を取り外し可能とする。これにより、現金管理操作表示部16を覆うカバー304の開放が可能となる。よって、簡素な構造でセキュリティ性を確保することができる。
なお、変形例として、現金管理操作表示部16を覆うカバー304を設けずに、第4実施形態の鍵管理装置215で取り外しが制御される鍵を、現金管理装置4へのアクセスを許可および規制する鍵としたり、鍵に代えて現金管理装置4へのアクセスを許可するカードの取り出しを鍵管理装置215で制御することも可能である。
第3,第4実施形態において、鍵管理装置215が、鍵管理カードリーダ222に入力された操作者IDが許可者IDである場合に、鍵211,311を取り外し可能とするのではなく、鍵管理カードリーダ222に入力された操作者IDが認証されると、鍵211,311を取り外し可能としても良い。