JP2017133650A - 免震機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動子が上部案内部材および下部案内部材から外れることを防止することができる。【解決手段】上側突出部42は、上側部分421が下側部分422よりもY方向(他の水平方向)の寸法が大きく形成され、上側溝部25に挿入されると上側部分421が上側溝部25の内部の上側領域251に配置され、下側部分422が前記上側溝部の内部の下側領域252に配置されている。上側突出部42の上側部分421は、上側溝部25の内部の下側の領域よりもY方向の寸法が大きい。下側突出部は、下側部分が上側部分よりもX方向(一の水平方向)の寸法が大きく形成され、下側溝部に挿入されると下側部分が下側溝部の内部の下側領域に配置され、上側部分が下側溝部の内部の上側領域に配置されている。下側突出部の下側部分は、下側溝部の内部の上側領域よりもX方向の寸法が大きく形成されている。【選択図】図9

Description

本発明は、建物や精密機器等の免震対象を支持するための免震機構に関する。
従来、建物や精密機器等の地震被害を防止(抑止)するための免震機構が知られている。例えば、特許文献1には、免震対象となる上部構造体の底部に固定された上部案内部材と、下部構造体の上部に固定された下部案内部材との間に摺動子となる可動子を介装した免震機構が開示されている。この免震機構では、可動子と上部案内部材との摺動面が一の水平方向に沿って逆V字型状となる傾斜面に形成され、可動子と下部案内部材との摺動面が一の水平方向に直交する他の水平方向に沿ってV字状となる傾斜面に形成されている。可動子が傾斜面に沿って移動することにより、地震が生じた際の加速度の低減、振動の減衰、および変位の回復を図ることができる。
特開2013−130216号公報
しかしながら、可動子が上部案内部材および下部案内部材と繋がれていないため、鉛直方向の地震動が1Gを超えると、可動子、上部案内部材、および下部案内部材がそれぞれ飛び上がり再び着地した際に可動子が上部案内部材および下部案内部材と位置ずれして外れてしまう虞がある。
また、可動子、上部案内部材および下部案内部材を初期状態の位置に設置する場合、これらをそれぞれ上下方向に外れないように仮留めし、初期状態の位置に設置した後に仮留めを外す必要があり、手間がかかるという問題がある。
また、地震による応答変位が想定を超えた場合、上部案内部材および下部案内部材に対して可動子が大きく移動してしまい可動子が上部案内部材および下部案内部材から水平方向に外れてしまう虞がある。また、長時間にわたる風などによる一方向からの外力によって、可動子が上部案内部材および下部案内部材から水平方向に外れてしまう虞がある。
そこで、本発明は、可動子が上部案内部材および下部案内部材から外れることを防止することができる免震機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る免震機構は、水平方向に相対変位可能な上部構造体と下部構造体との間に設けられる免震機構において、前記上部構造体の底部に固定される上部案内部材と、前記下部構造体の上部に固定される下部案内部材と、前記上部案内部材および前記下部案内部材との間に介装され、前記上部案内部材と一の水平方向に相対変位可能であるとともに、前記下部案内部材と前記一の水平方向に直交する他の水平方向に相対変位可能な可動子と、を有し、前記上部案内部材は、前記可動子が当接する上部当接面を有するとともに、前記一の水平方向に延在し下側に開口する上側溝部が形成され、前記上部当接面は、前記一の水平方向に沿って上側に凸となる逆V字型状に傾斜していて、前記下部案内部材は、前記可動子が当接する下部当接面を有するとともに、前記他の水平方向に延在し上側に開口する下側溝部が形成され、前記下部当接面は、前記他の水平方向に沿って下側に凸となるV字型状に傾斜していて、前記可動子は、本体部と、該本体部に固定されて前記上部当接面に当接した状態で該上部当接面に沿って移動可能な上部当接部材と、前記本体部に固定されて前記下部当接面に当接した状態で該下部当接面に沿って移動可能な下部当接部材と、前記本体部から上側に突出し前記上側溝部に挿入された上側突出部と、前記本体部から下側に突出し前記下側溝部に挿入された下側突出部と、を有し、前記上側溝部の内部は、上側の上側領域が該上側領域の下側の下側領域よりも前記他の水平方向の寸法が大きく形成され、前記上側突出部は、上側の上側部分が該上側部分よりも下側の下側部分よりも前記他の水平方向の寸法が大きく形成され、前記上側溝部に挿入されると上側部分が前記上側溝部の内部の上側領域に配置され、下側部分が前記上側溝部の内部の下側領域に配置され、前記上側突出部の上側部分は、前記上側溝部の内部の下側の領域よりも前記他の水平方向の寸法が大きく、前記下側溝部の内部は、下側の下側領域が該下側領域よりも上側の上側領域よりも前記一の水平方向の寸法が大きく形成され、前記下側突出部は、下側の下側部分が該下側部分よりも上側の上側部分よりも前記一の水平方向の寸法が大きく形成され、前記下側溝部に挿入されると下側部分が前記下側溝部の内部の下側領域に配置され、上側部分が前記下側溝部の内部の上側領域に配置され、前記下側突出部の下側部分は、前記下側溝部の内部の上側の領域よりも前記一の水平方向の寸法が大きく形成されていることを特徴とする。
本発明では、上側突出部の上側部分が上側溝部の内部における下側領域よりも他の水平方向の寸法が大きく形成されていることにより、上側突出部の上側部分が上側溝部の内部における下側領域に入り込むことができず、上側領域と下側領域との境界部分に引っ掛かるため、上側突出部が上側溝部から下側へ外れることを防止することができる。これにより、可動子が上部案内部材から上下方向に外れることを防止できる。
また、下側突出部の下側部分が下側溝部の内部における上側領域よりも一の水平方向の寸法が大きく形成されていることにより、下側突出部の下側部分が下側溝部の内部における上側領域に入り込むことができず、下側領域と上側領域との境界部分に引っ掛かるため、下側突出部が下側溝部から上側へ外れることを防止することができる。これにより、可動子が下部案内部材から上下方向に外れることを防止できる。
また、本発明に係る免震機構では、前記上部当接面は、前記一の水平方向の中央部となる上側中央部から前記一の水平方向の一方側に配置され、前記上側中央部から前記一の水平方向の一方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成された第1上部傾斜面と、前記上側中央部から前記一の水平方向の他方側に配置され、前記上側中央部から前記一の水平方向の他方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成された第2上部傾斜面と、を有し、前記上側溝部の内部には、前記第1上部傾斜面よりも前記一の水平方向の一方側に配置され、前記一の水平方向の一方側に向かうに従って前記第1上部傾斜面よりも大きな勾配で漸次下側に向かう平面状の第3上部傾斜面と、前記第2上部傾斜面よりも前記一の水平方向の他方側に配置され、前記一の水平方向の他方側に向かうに従って前記第2上部傾斜面よりも大きな勾配で漸次下側に向かう平面状の第4上部傾斜面と、が形成され、前記下部当接面は、前記他の水平方向の中央部となる下側中央部から前記他の水平方向の一方側に配置され、前記下側中央部から前記他の水平方向の一方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成された第1下部傾斜面と、前記下側中央部から前記他の水平方向の他方側に配置され、前記下側中央部から前記他の水平方向の他方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成された第2下部傾斜面と、を有し、前記下側溝部の内部には、前記第1下部傾斜面よりも前記他の水平方向の一方側に配置され、前記他の水平方向の一方側に向かうに従って前記第1下部傾斜面よりも大きい勾配で漸次上側に向かう平面状の第3下部傾斜面と、前記第2下部傾斜面よりも前記他の水平方向の他方側に配置され、前記他の水平方向の他方側に向かうに従って前記第2下部傾斜面よりも大きい勾配で漸次上側に向かう平面状の第4下部傾斜面と、を有し、前記上部当接部材は、前記第1上部傾斜面と当接可能な第1上部当接部材と、前記第2上部傾斜面と当接可能な第2上部当接部材と、を有し、前記上側突出部は、前記第3上部傾斜面と当接可能な第3上部当接部材と、前記第4上部傾斜面と当接可能な第4上部当接部材と、を有し、前記下部当接部材は、前記第1下部傾斜面と当接可能な第1下部当接部材と、前記第2下部傾斜面と当接可能な第2下部当接部材と、を有し、前記下側突出部は、前記第3下部傾斜面と当接可能な第3下部当接部材と、前記第4下部傾斜面と当接可能な第4下部当接部材と、を有し、初期状態では、前記可動子が前記上側中央部の下側に配置されて、前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接し、前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接し、前記第3上部当接部材および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間するとともに、前記可動子が前記下側中央部の上側に配置されて、前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接し、前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接し、前記第3下部当接部材および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間していて、前記初期状態から前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の一方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位し、前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接するとともに前記第3上部当接部材が前記第3上部傾斜面と当接するまでの間は、前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接し、前記第2上部当接部材、前記第3上部当接部材、および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間し、前記初期状態から前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の他方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位し、前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接するとともに前記第4上部当接部材が前記第4上部傾斜面と当接するまでの間は、前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接し、前記第1上部当接部材、前記第3上部当接部材、および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間し、前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接するとともに前記第3上部当接部材が前記第3上部傾斜面と当接した状態から、前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の一方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位すると、前記第3上部当接部材が前記第3上部傾斜面と当接し、前記第1上部当接部材、前記第2上部当接部材、および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間し、前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接するとともに前記第4上部当接部材が前記第4上部傾斜面と当接した状態から、前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の他方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位すると、前記第4上部当接部材が前記第4上部傾斜面と当接し、前記第1上部当接部材、前記第2上部当接部材、および前記第3上部当接部材が前記上部当接面と離間し、前記初期状態から前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の一方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位し、前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接するとともに前記第3下部当接部材が前記第3下部傾斜面と当接するまでの間は、前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接し、前記第2下部当接部材、前記第3下部当接部材、および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間し、前記初期状態から前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の他方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位し、前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接するとともに前記第4下部当接部材が前記第4下部傾斜面と当接するまでの間は、前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接し、前記第1下部当接部材、前記第3下部当接部材、および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間し、前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接するとともに前記第3下部当接部材が前記第3下部傾斜面と当接した状態から、前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の一方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位すると、前記第3下部当接部材が前記第3下部傾斜面と当接し、前記第1下部当接部材、前記第2下部当接部材、および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間し、前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接するとともに前記第4下部当接部材が前記第4下部傾斜面と当接した状態から、前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の他方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位すると、前記第4下部当接部材が前記第4下部傾斜面と当接し、前記第1下部当接部材、前記第2下部当接部材、および前記第3下部当接部材が前記下部当接面と離間していることが好ましい。
第3上部傾斜面の勾配が第1上部傾斜面の勾配よりも大きいことにより、可動子が上部案内部材に対して一の水平方向の一方側に向かうように可動子と上部案内部材とが相対変位した際に、第1上部傾斜面に沿って移動してきた可動子が第3上部傾斜面に沿って移動することで、可動子と上部案内部材との相対変位が減速されるため、可動子が上部案内部材の一の水平方向の一方側に外れることを防止することができる。
第4上部傾斜面の勾配が第2上部傾斜面の勾配よりも大きいことにより、可動子が上部案内部材に対して一の水平方向の他方側に向かうように可動子と上部案内部材とが相対変位した際に、第2上部傾斜面に沿って移動してきた可動子が第4上部傾斜面に沿って移動することで、可動子と上部案内部材との相対変位が減速されるため、可動子が上部案内部材の一の水平方向の他方側に外れることを防止することができる。
第3下部傾斜面の勾配が第1下部傾斜面の勾配よりも大きいことにより、可動子が下部案内部材に対して他の水平方向の一方側に向かうように可動子と下部案内部材とが相対変位した際に、第1下部傾斜面に沿って移動してきた可動子が第3下部傾斜面に沿って移動することで、可動子と下部案内部材との相対変位が減速されるため、可動子が下部案内部材の他の水平方向の一方側に外れることを防止することができる。
第4下部傾斜面の勾配が第2下部傾斜面の勾配よりも大きいことにより、可動子が下部案内部材に対して他の水平方向の他方側に向かうように可動子と下部案内部材とが相対変位した際に、第2下部傾斜面に沿って移動してきた可動子が第4下部傾斜面に沿って移動することで、可動子と下部案内部材との相対変位が減速されるため、可動子が下部案内部材の他の水平方向の他方側に外れることを防止することができる。
本発明によれば、可動子が上部案内部材および下部案内部材から外れることを防止することができる。
本発明の実施形態による免震機構をX方向から見た一例を示す模式図である。 本発明の実施形態による免震機構をY方向から見た一例を示す模式図である。 本発明の実施形態による免震機構の一例を示す分解斜視図である。 図3のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。 図3のD−D線断面図である。 本発明の実施形態による免震機構の平面図である。 可動子が上部当接面の上側中央部と重なる位置に配置された状態の上側溝部および上側突出部の様子を説明する図である。 可動子が上側当接面のX方向の両端部近傍と重なる位置に配置された状態の上側溝部および上側突出部の様子を説明する図である。 可動子が下部当接面の下側中央部と重なる位置に配置された状態の下側溝部および下側突出部の様子を説明する図である。 可動子が下側当接面のY方向の両端部近傍と重なる位置に配置された状態の下側溝部および下側突出部の様子を説明する図である。 可動子が初期状態からY方向の一方側に移動した様子、および可動子が初期状態からY方向の他方側に移動した様子を説明する図である。 可動子が図13の様子からY方向の一方側に更に移動した様子、および可動子が図13の様子からY方向の他方側に更に移動した様子を説明する図である。 可動子が初期状態からX方向の一方側に移動した様子、および可動子が初期状態からX方向の他方側に移動した様子を説明する図である。 可動子が図15の様子からX方向の一方側に更に移動した様子、および可動子が図13の様子からX方向の他方側に更に移動した様子を説明する図である。 復元力特性(荷重−変形関係)を説明する図である。 本発明の実施形態の変形例による上側突出部および上側溝部を説明する図で図9に対応する図である。 本発明の実施形態の変形例による上側突出部および上側溝部を説明する図で図10に対応する図である。 本発明の実施形態の変形例による下側突出部および下側溝部を説明する図で図11に対応する図である。 本発明の実施形態の変形例による下側突出部および下側溝部を説明する図で図121に対応する図である。 本発明の実施形態の変形例による下部案内部材を示す図である。
以下、本発明の実施形態による免震機構について、図1乃至図17に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態による免震機構1は、上部構造体11と下部構造体12との間の免震層13に設けられている。下部構造体12は地盤に支持されている。上部構造体11と下部構造体12とは水平方向に相対変位可能に構成されている。なお、免震層13には複数の免震機構1が設けられているものとする。
図1乃至図3に示すように、免震機構1は、上部構造体11(図1および図2参照)の底部に固定される上部案内部材2と、上部案内部材2の下側に配置され下部構造体12(図1および図2参照)の上部に固定される下部案内部材3と、上部案内部材2および下部案内部材3との間に介装される可動子4と、を有している。
上部案内部材2と下部案内部材3とは、水平方向に相対変位可能に構成されていて、鉛直方向の相対変位は水平方向の相対変位により決定される。
図1乃至図3に示すように、上部案内部材2は、長尺のブロック状の部材で構成され、長手方向が一の水平方向(X方向とする)となる向きに配置されている。本実施形態では上部案内部材2は、平板状の固定板部22を介して上部構造体11に固定されている。
図2に示すように、上部案内部材2の下面は、X方向に沿ってX方向の略中央部が上側に凸となるように形成されている。この上部案内部材2の下面を上部当接面21とし、上部当接面21のX方向の略中央部を上側中央部21aとする。
図1および図2に示すように、上部案内部材2には、X方向に直交するY方向(他の水平方向)の略中央部に、X方向全体に延在し下側に開口し上側に窪んだ上側溝部25が形成されている。
図2、図4および図5に示すように、上側溝部25の内部のうちの上側の領域を上側領域251とし、この上側領域251よりも下側の領域を下側領域252とすると、上側溝部25は、上側領域251のY方向の寸法が下側領域252のY方向の寸法よりも大きく設定されている。上側溝部25は、上側領域251と下側領域252との境界部分に段部253を有していて、断面形状が略T字型状となるように形成されている。
上側溝部25の段部253は、上部当接面21と平行となるように延びていて、X方向に沿ってX方向の略中央部が上側に凸となるように形成されている。
図2および図3に示すように、上部当接面21は、上側中央部21aからX方向の一方側に延びる第1上部傾斜面211と、上側中央部21aからX方向の他方側に延びる第2上部傾斜面212と、を有している。
また、上側溝部25の内部には、第1上部傾斜面211のX方向の一方側の端部近傍とX方向の位置が略同じとなる第3上部傾斜面213と、第2上部傾斜面212のX方向の他方側の端部近傍とX方向の位置が略同じとなる第4上部傾斜面214と、が形成されている。図2および図5に示すように、第3上部傾斜面213および第4上部傾斜面214は、上側溝部25の上側領域251に形成されている。
第1上部傾斜面211は、上側中央部21aからX方向の一方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第1上部傾斜面211の水平面に対する傾斜角度はθとなっている。
第2上部傾斜面212は、上側中央部21aからX方向の他方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第2上部傾斜面212の水平面に対する傾斜角度は、第1上部傾斜面211の水平面に対する傾斜角度と同じθとなっている。第1上部傾斜面211と第2上部傾斜面212とは、上側中央部21aにおいて連続している。
第3上部傾斜面213は、X方向の一方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第3上部傾斜面213の水平面に対する傾斜角度は、第1上部傾斜面211の水平面に対する傾斜角度θよりも大きいθとなっている。第3上部傾斜面213は、第1上部傾斜面211よりも上側に配置されている。
第4上部傾斜面214は、X方向の他方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第4上部傾斜面214の水平面に対する傾斜角度は、第2上部傾斜面212の水平面に対する傾斜角度θよりも大きく、かつ第3上部傾斜面213の水平面に対する傾斜角度と同じθとなっている。第4上部傾斜面214は、第2上部傾斜面212よりも上側に配置されている。
傾斜角度のθとθとは、θ>θとなっている。
これらの第1〜第4上部傾斜面211〜214には、それぞれテフロン(登録商標)などの滑り材が設けられている。
上部案内部材2には、X方向の両端部それぞれに上部当接面21から下側に突出する一対のストッパ23,23が形成されている。ストッパ23,23は、上部案内部材2と可動子4とが相対変位する際の可動子4の軌道上に配置されていて、可動子4が上部案内部材2からX方向に外れることを防止している。
ストッパ23,23は、例えば、鋼板や緩衝材機能を有する材料で形成されていて、可動子4がストッパ23,23に衝突した場合の衝撃を吸収できるように構成されていてもよい。緩衝材機能を有する材料としては、例えば、弾性体材料、粘性体材料、粘弾性体材料などで、具体的には、防振ゴム、シリコン系粘性体、高減衰ゴムなどが用いられることが好ましい。
図1乃至図3に示すように、下部案内部材3は、上部案内部材2と略同じ長尺のブロック状の部材で構成され、長手方向が平面視においてY方向となる向きに配置されている。本実施形態では、下部案内部材3は、平板状の固定板部32を介して下部構造体12に固定されている。
図1および図3に示すように、下部案内部材3の上面は、Y方向に沿ってY方向の略中央部が下側に凸となるように形成されている。この下部案内部材3の上面を下部当接面31とし、下部当接面31のY方向の略中央部を下側中央部31aとする。
図1乃至図3に示すように、下部案内部材3には、X方向の略中央部に、Y方向全体に延在し上側に開口し下側に窪んだ下側溝部35が形成されている。
図1、図6および図7に示すように、下側溝部35の内部のうちの下側の領域を下側領域351とし、この下側領域351よりも上側の領域を上側領域352とすると、下側溝部35は、下側領域351のX方向の寸法が上側領域352のX方向の寸法よりも大きく設定されている。下側溝部35は、下側領域351と上側領域352との境に段部353を有していて、断面形状が略逆T字型状となるように形成されている。
下側溝部35の段部353は、下部当接面31と平行となるように延びていて、Y方向に沿ってY方向の略中央部が下側に凸となるように形成されている。
図1および図3に示すように、下部当接面31は、下側中央部31aからY方向の一方側に延びる第1下部傾斜面311と、下側中央部31aからY方向の他方側に延びる第2下部傾斜面312と、を有している。
また、下側溝部35の内部には、第1下部傾斜面311のY方向の一方側の端部近傍とY方向の位置が略同じとなる第3下部傾斜面313と、第2下部傾斜面312のY方向の他方側の端部近傍とY方向の位置が略同じとなる第4下部傾斜面314が形成されている。図1および図7に示すように、第3下部傾斜面313および第4下部傾斜面314は、下側溝部35の下側領域351に形成されている。
第1下部傾斜面311は、下側中央部31aからY方向の一方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第1下部傾斜面311の水平面に対する傾斜角度はθとなっている。
第2下部傾斜面312は、下側中央部31aからY方向の他方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第2下部傾斜面312の水平面に対する傾斜角度は、第1下部傾斜面311の水平面に対する傾斜角度と同じθとなっている。第1下部傾斜面311第2下部傾斜面312とは、下側中央部31aにおいて連続している。
第3下部傾斜面313は、Y方向の一方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第3下部傾斜面313の水平面に対する傾斜角度は、第1下部傾斜面311の水平面に対する傾斜角度θよりも大きいθとなっている。第3下部傾斜面313は、第1下部傾斜面311よりも下側に配置されている。
第4下部傾斜面314は、Y方向の他方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第4下部傾斜面314の水平面に対する傾斜角度は、第2下部傾斜面312の水平面に対する傾斜角度θよりも大きく、かつ第3下部傾斜面313の水平面に対する傾斜角度と同じθとなっている。第4下部傾斜面314は、第2下部傾斜面312よりも下側に配置されている。
傾斜角度のθとθとは、θ>θとなっている。
これらの第1〜第4下部傾斜面311〜314には、それぞれテフロン(登録商標)などの滑り材が設けられている。
下部案内部材3には、Y方向の両端部それぞれに下部当接面31から上側に突出する一対のストッパ33,33が形成されている。ストッパ33,33は、下部案内部材3と可動子4とが相対変位する際の可動子4の軌道上に配置されていて、可動子4が下部案内部材3から外れることを防止している。
ストッパ33,33は、例えば、鋼板や緩衝材機能を有する材料で形成されていて、可動子4がストッパ33,33に衝突した場合の衝撃を吸収できるように構成されていてもよい。緩衝材機能を有する材料としては、例えば、弾性体材料、粘性体材料、粘弾性体材料などで、具体的には、防振ゴム、シリコン系粘性体、高減衰ゴムなどが用いられることが好ましい。
このような上部案内部材2と下部案内部材3とは、上下方向に可動子4が配置される間隔をあけて重なるように配置されている。図8に示すように、上部案内部材2と下部案内部材3とが上下方向に重なる交差部5に可動子4が配置されている。
図1乃至図3に示すように、可動子4は、本体部41と、本体部41から上側に突出する上側突出部42と、本体部41から下側に突出する下側突出部43と、本体部41の上部に設けられた第1上部当接部材44および第2上部当接部材45と、上側突出部42の上部に設けられた第3上部当接部材46および第4上部当接部材47と、本体部41の下部に設けられた第1下部当接部材48および第2下部当接部材49と、下側突出部43の下部に設けられた第3下部当接部材50および第4下部当接部材51と、を有している。
上側突出部42は、本体部41の上面のY方向の略中央部から上方に突出していて、X方向に延びている。
図9および図10に示すように、上側突出部42の先端部側を上側部分421とし、基端部側を下側部分422とすると、上側突出部42は、上側部分421のY方向の寸法が下側部分422のY方向の寸法よりも大きく設定されている。上側突出部42は、上側部分421と下側部分422との境に段部423を有していて、断面形状が略T字型状となるように形成されている。
上側突出部42は、上側溝部25の内部に挿入されると、上側部分421が上側溝部25の上側領域251に配置され、下側部分422が上側溝部25の下側領域252に配置される。
上側突出部42の上側部分421のY方向の寸法は、上側溝部25の下側領域252のY方向の寸法よりも大きくなるように設定されている。このため、上側突出部42の上側部分421は、上側溝部25の上側領域251から下側領域252に入り込めないように構成されている。
上側突出部42の下側部分422には、Y方向の両側に上側溝部25の下側領域252の側面と接触した際の摩擦力を小さくするための摩擦材424,424が設けられている。
なお、摩擦材424,424と下側領域252の側面との間には、それぞれ所定の間隔tが設けられていて、通常時には摩擦材424,424と下側領域252の側面とが離間するように構成されている。このため、可動子4は、上部案内部材2に対して鉛直軸回りに回転角可能となる。
この上部案内部材2に対する可動子4の鉛直軸回りの回転角を最小限に抑えるように、摩擦材424,424と下側領域252の側面との間隔t1、および上側溝部25の下側領域252の高さ寸法を設定している。
上部案内部材2に対する可動子4の鉛直軸回りの回転角を最小限に抑えることにより、摩擦材424,424の端部への応力集中、摩耗、および潰れが減少し、摩擦材424,424の劣化を抑制することができる。
また、上部案内部材2に対する可動子4の鉛直軸回りの回転による可動子4と上部案内部材2との摩擦力が小さくなるため、上部構造体11に生じる加速度を抑えることができる。
また、上部案内部材2に対する可動子4の鉛直軸回りの回転を調整することができるため、回転を考慮した評価を行うことが可能であるとともに、回転角を最小限に抑えて可動子4の挙動を理論値に近づけることができる。
図1乃至図3に示すように、下側突出部43は、本体部41の下面のX方向の略中央部から下方に突出していて、Y方向に延びている。
図110および図12に示すように、下側突出部43の先端部側を下側部分431とし、基端部側を上側部分432とすると、下側突出部43は、下側部分431のX方向の寸法が上側部分432のX方向の寸法よりも大きく設定されている。下側突出部43は、下側部分431と上側部分432との境に段部433を有していて、断面形状が略逆T字型状となるように形成されている。
下側突出部43は、下側溝部35の内部に挿入されると、下側部分431が下側溝部35の下側領域351に配置され、下側部分422が下側溝部35上側領域352に配置される。
下側突出部43の下側部分431のX方向の寸法は、下側溝部35の上側領域352のX方向の寸法よりも大きくなるように設定されている。このため、下側突出部43の下側部分431は、下側溝部35の下側領域351から上側領域352に入り込めないように構成されている。
下側突出部43の上側部分432には、X方向の両側に下側溝部35の上側領域532の側面と接触した際の摩擦力を小さくするための摩擦材434,434が設けられている。
なお、摩擦材434,434と上側領域352の側面との間には、それぞれ所定の間隔tが設けられていて、通常時には摩擦材434,434と上側領域352の側面とが離間するように構成されている。このため、可動子4は、下部案内部材3に対して鉛直軸回りに回転角可能となる。
この下部案内部材3に対する鉛直軸回りの可動子4の回転角を最小限に抑えるように、摩擦材434,434と上側領域352の側面との間隔t、および下側溝部35の上側領域352の高さ寸法を設定している。
下部案内部材3に対する鉛直軸回りの可動子4の回転角を最小限に抑えることにより、摩擦材434,434の端部への応力集中、摩耗、および潰れが減少し、摩擦材434,434の劣化を抑制することができる。
また、下部案内部材3に対する可動子4の鉛直軸回りの回転による可動子4と下部案内部材3との摩擦力が小さくなるため、下部構造体12に生じる加速度を抑えることができる。
また、下部案内部材3に対する可動子4の鉛直軸回りの回転を調整することができるため、回転を考慮した評価を行うことが可能であるとともに、回転角を最小限に抑えて可動子4の挙動を理論値に近づけることができる。
図2および図3に示すように、第1上部当接部材44および第2上部当接部材45は、それぞれ略板状に形成されていて、一方の板面44a,45aが上部当接面21に向いていて、他方の板面が本体部41に固定されている。この一方の板面44a,45aをそれぞれ上面44a,45aとする。
第1上部当接部材44および第2上部当接部材45は、X方向の一方側に第1上部当接部材44、他方側に第2上部当接部材45となるようにX方向に配列されている。第1上部当接部材44と第2上部当接部材45とは同じ高さに配置されている。第1上部当接部材44および第2上部当接部材45は、それぞれ上側突出部42のY方向の両側に設けられている。
第1上部当接部材44は、上面44aがX方向の一方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第1上部当接部材44の上面44aの水平面に対する傾斜角度はθとなっている。第1上部当接部材44は、第1上部傾斜面211と面接触可能に構成されている。
第2上部当接部材45は、上面45aがX方向の他方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第2上部当接部材45の上面45aの水平面に対する傾斜角度は、第1上部当接部材44の上面44aの水平面に対する傾斜角度θと同じθとなっている。第2上部当接部材45は、第2上部傾斜面212と面接触可能に構成されている。
第3上部当接部材46、第4上部当接部材47は、それぞれ略板状に形成されていて、一方の板面46a,47aが上側溝部25の底部に向いていて、他方の板面側が上側突出部42の上面に固定されている。この一方の板面46a,47aをそれぞれ上面46a,47aとする。
第3上部当接部材46および第4上部当接部材47は、X方向の一方側に第3上部当接部材46、他方側に第4上部当接部材47となるようにX方向に配列されている。
また、第3上部当接部材46と第4上部当接部材47とは同じ高さに配置されていて、第1上部当接部材44および第2上部当接部材45よりも上側に配置されている。
第3上部当接部材46は、上面46aがX方向の一方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第3上部当接部材46の上面46aの水平面に対する傾斜角度は、第1上部当接部材44の上面44aの水平面に対する傾斜角度θよりも大きいθとなっている。
第4上部当接部材47は、上面47aがX方向の他方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成されている。第4上部当接部材47の上面47aの水平面に対する傾斜角度は、第2上部当接部材45の上面45aの水平面に対する傾斜角度θよりも大きく、第3上部当接部材46の上面46aの水平面に対する傾斜角度と同じθとなっている。第4上部当接部材47は、第4上部傾斜面214と面接触可能に構成されている。
図1および図3に示すように、第1下部当接部材48および第2下部当接部材49は、それぞれ略板状に形成されていて、一方の板面48a,49aが下部当接面31に向いていて、他方の板面側が本体部41に固定されている。この一方の板面48a,49aをそれぞれ下面48a,49aとする。
第1下部当接部材48および第2下部当接部材49は、Y方向の一方側に第1下部当接部材48、他方側に第2下部当接部材49となるようにY方向に並んで配置されている。第1下部当接部材48および第2下部当接部材49は、それぞれ下側突出部43のX方向の両側に配置されている。
また、第1下部当接部材48と第2下部当接部材49とは同じ高さに配置されている。
第1下部当接部材48は、下面48aがY方向の一方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第1下部当接部材48の下面48aの水平面に対する傾斜角度はθとなっている。第1下部当接部材48は、第1下部傾斜面311と面接触可能に構成されている。
第2下部当接部材49は、下面49aがY方向の他方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第2下部当接部材49の下面49aの水平面に対する傾斜角度は、第1下部当接部材48の下面48aの水平面に対する傾斜角度θと同じθとなっている。第2下部当接部材49は、第2下部傾斜面312と面接触可能に構成されている。
第3下部当接部材50および第4下部当接部材51は、それぞれ略板状に形成されていて、一方の板面50a,51aが下側溝部35の底部に向いていて、他方の板面側が本体部41に固定されている。この一方の板面50a,51aをそれぞれ下面50a,51aとする。
第3下部当接部材50および第4下部当接部材51は、Y方向の一方側に配列されていて、Y方向の他方側に向かって第3下部当接部材50、第1下部当接部材48、第2下部当接部材49、第4下部当接部材51の順番に配置されている。
また、第1下部当接部材48と第2下部当接部材49とは同じ高さに配置され、第3下部当接部材50と第4下部当接部材51とは同じ高さに配置されていて、第1下部当接部材48および第2下部当接部材49が第3下部当接部材50および第4下部当接部材51よりも下側に配置されている。
第3下部当接部材50は、下面50aがY方向の一方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第3下部当接部材50の下面50aの水平面に対する傾斜角度は、第1下部当接部材48の下面48aの水平面に対する傾斜角度θよりも大きいθとなっている。第3下部当接部材50は、第3下部傾斜面313と面接触可能に構成されている。
第4下部当接部材51は、下面51aがY方向の他方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成されている。第4下部当接部材51の下面51aの水平面に対する傾斜角度は、第2下部当接部材49の下面49aの水平面に対する傾斜角度θよりも大きく、第3下部当接部材50の下面50aの水平面に対する傾斜角度と同じθとなっている。第4下部当接部材51は、第4下部傾斜面314と面接触可能に構成されている。
このような免震機構1は、初期状態では、図1、図2および図4に示すように、上部案内部材2の上側中央部21aと、下部案内部材3の下側中央部31aとが上下方向に重なり、これらの上部案内部材2の上側中央部21aと、下部案内部材3の下側中央部31aとの間に可動子4が配置されている。
第1上部当接部材44は、上面44aが第1上部傾斜面211と面接触し、第2上部当接部材45は、上面45aが第2上部傾斜面212と面接触している(図2参照)。なお、第3上部当接部材46および第4上部当接部材47は、上面46aが上側溝部25の底部と間隔をあけて対向している。
第1下部当接部材48は、下面46aが第1下部傾斜面311と面接触し、第2下部当接部材49は、下面46aが第2下部傾斜面312と面接触している(図1参照)。なお、第3下部当接部材50および第4下部当接部材51は、下面50a,51aが下側溝部の底部と間隔をあけて対向している。
初期状態では、第1上部当接部材44、第2上部当接部材45、第1下部当接部材48および第2下部当接部材49は、それぞれ上部構造物の荷重を負担している。
このような免震機構1は、図13乃至図16に示すように、地震が生じて上部構造体11と下部構造体12とが水平方向に相対変位すると、上部案内部材2と下部案内部材3とが水平方向に相対変位して、上部案内部材2と下部案内部材3との交差部5が移動する。上部構造体11と下部構造体12とが水平方向に相対変位しても、可動子4は常に上部案内部材2と下部案内部材3との交差部5に配置されている。なお、図13および図14では、上部案内部材2を省略し、図15および図16では、下部案内部材3を省略している。
また、免震機構1は、図1および図2に示す初期状態から、図13および図14に示す可動子4と下部案内部材3とがY方向に相対変位した状態となると、下部案内部材3に対する可動子4の位置が初期状態よりも高い位置となり、ポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)が蓄積される。また、図1および図2に示す初期状態から図15および図16に示す可動子4と上部案内部材2とがX方向に相対変位した状態となると、可動子4に対する上部案内部材2の位置が初期状態よりも高い位置となり、ポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)が蓄積される。
続いて、本実施形態による免震機構1の挙動について説明する。
図1に示す初期状態から、可動子4と下部案内部材3とが相対移動して可動子4が下部案内部材3に対してY方向の一方側に向かうと、可動子4は第2下部当接部材49が第2下部傾斜面312から離間し、第1下部当接部材48が第1下部傾斜面311と当接した状態で下部案内部材3と相対移動する。
更に、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の一方側に向かうと、図13に示すように、可動子4は第1下部当接部材48が第1下部傾斜面311と当接と当接したまま第3下部当接部材50が第3下部傾斜面313と当接した状態となる。
更に、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の一方側に向かうと、図14に示すように、第3下部当接部材50が第3下部傾斜面313と当接したまま、第1下部当接部材48が第1下部傾斜面311と離間した状態で下部案内部材3と相対移動する。
更に、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の一方側に向かうと、可動子4は、下部案内部材3のストッパ33と当接して、下部案内部材3に対するY方向の一方側へ向かう移動が拘束される。
同様に、図1に示す初期状態から、可動子4と下部案内部材3とが相対移動して可動子4が下部案内部材3に対してY方向の他方側に向かうと、可動子4は第1下部当接部材48が第1下部傾斜面311から離間し、第2下部当接部材49が第2下部傾斜面312と当接した状態で下部案内部材3と相対移動する。
更に、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の他方側に向かうと、図13に示すように、可動子4は第2下部当接部材49が第2下部傾斜面312と当接すると当接したまま第4下部当接部材51が第4下部傾斜面314と当接した状態となる。
更に、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の他方側に向かうと、図14に示すように、第4下部当接部材51が第4下部傾斜面314と当接したまま、第2下部当接部材49が第2下部傾斜面312と離間した状態で下部案内部材3と相対移動する。
更に、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の他方側に向かうと、可動子4は、下部案内部材3のストッパ33と当接して、下部案内部材3に対するY方向の他方側へ向かう移動が拘束される。
図2に示す初期状態から、可動子4と上部案内部材2とが相対移動して可動子4が上部案内部材2に対してX方向の一方側に向かうと、可動子4は第2上部当接部材45が第2上部傾斜面212から離間し、第1上部当接部材44が第1上部傾斜面211と当接した状態で上部案内部材2と相対移動する。
更に、可動子4が上部案内部材2に対してX方向の一方側に向かうと、図15に示すように、可動子4は第1上部当接部材44が第1上部傾斜面211と当接と当接したまま第3上部当接部材46が第3上部傾斜面213と当接した状態となる。
更に、可動子4が上部案内部材2に対してX方向の一方側に向かうと、図16に示すように、第3上部当接部材46が第3上部傾斜面213と当接したまま、第1上部当接部材44と第1上部傾斜面211とが離間した状態で上部案内部材2と相対移動する。
更に、可動子4が上部案内部材2に対してX方向の一方側に向かうと、可動子4は、上部案内部材2のストッパ23と当接して、上部案内部材2に対するX方向の一方側へ向かう移動が拘束される。
同様に、図2に示す初期状態から、可動子4と上部案内部材2とが相対移動して可動子4が上部案内部材2に対してX方向の他方側に向かうと、可動子4は第1上部当接部材44が第1上部傾斜面211から離間し、第2上部当接部材45が第2上部傾斜面212と当接した状態で上部案内部材2と相対移動する。
更に、可動子4が上部案内部材2に対してX方向の他方側に向かうと、図15に示すように、可動子4は第2上部当接部材45が第2上部傾斜面212と当接したまま第4上部当接部材47が第4上部傾斜面214と当接した状態となる。
更に、可動子4が上部案内部材2に対してX方向の他方側に向かうと、図16に示すように、第4上部当接部材47が第4上部傾斜面214と当接したまま、第2上部当接部材45と第2上部傾斜面212とが離間した状態で上部案内部材2と相対移動する。
更に、可動子4が上部案内部材2に対してX方向の他方側に向かうと、可動子4は、上部案内部材2のストッパ23と当接して、上部案内部材2に対するX方向の他方側へ向かう移動が拘束される。
なお、可動子4が上部案内部材2および下部案内部材3に対して初期状態となるように移動する際には、上述した挙動と反対の挙動が行われる。
免震機構1の支持する軸力(自重)をWとすると、第1上部傾斜面211の傾斜による復元力(水平力)Fは、以下の式で表される。
=Wtanθ
これは、上部構造体11と下部構造体12との間に予引張力Fの定荷重ばねを設置した場合と同じで、上部構造体11と下部構造体12の相対変位量によらず一定の復元力Fが作用することになる。tanθ≧μならば、残留変位を完全に除去できる。しかし、残留変位を略なくせる傾斜復元力は、摩擦力の0.1〜0.4倍あればよいという先願(特願2011−201873)の知見から、μ=0.1とすると、Fは以下の式であれわされる。
=Wtanθ=(0.1〜0.4)μW=(0.01〜0.04)W
なお、第3上部傾斜面213の傾斜による復元力(水平力)Fは、以下の式で表される。
=Wtanθ
θについてもθと同様に残留変位を完全に除去できるようにtanθ≧μとする。更に、F=Wtanθ=(0.1〜0.4)μWとする。
ここで、θ>θであるため、F>Fとなる。
本実施形態による免震機構1の復元力特性(荷重−変形関係)を図17に示す。
第1〜4上部当接部材42〜45および第1〜4下部当接部材46〜49が摺動する際の摩擦抵抗による復元力特性(μW、μW)、傾斜による復元力特性(F=Wtanθ、F=Wtanθ)およびストッパ23,33による復元力特性を合成したものが本実施形態による免震機構1の復元力特性となる。
図17におけるLは、上部当接面21および下部当接面31の傾斜角度がθの範囲を示し、Lは上部当接面21および下部当接面31の傾斜角度がθの範囲を示している。
なお、Lにおける復元力(μ+Wtanθ)をLにおける復元力(μ+Wtanθ)よりも大きく設定することにより、可動子4の上部案内部材2および下部案内部材3に対する水平移動を停止させることが可能となる。
次に、上述した免震機構1の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本実施形態による免震機構1では、上側突出部42の上側部分421が上側溝部25の下側領域252よりもY方向の寸法が大きく形成されていることにより、上側突出部42の上側部分421が上側溝部25の下側領域252に入り込むことができず、上側溝部25の段部253に引っ掛かるため、上側突出部42が上側溝部25から外れることを防止することができる。これにより、可動子4が上部案内部材2から上下方向に外れることを防止できる。
なお、上側突出部42の上側部分421のX方向およびY方向の寸法、上側溝部25の上側領域251および下側領域252のY方向の寸法、は、可動子4が上部案内部材2から上下方向に外れないために必要な抵抗力を考慮した寸法に形成されている。
また、下側突出部43の下側部分431が下側溝部35の上側領域352よりもY方向の寸法が大きく形成されていることにより、下側突出部43の下側部分431が下側溝部35の上側領域352に入り込むことができず、下側溝部35の段部353に引っ掛かるため、下側突出部43が下側溝部35から外れることを防止することができる。これにより、可動子4が下部案内部材3から上下方向に外れることを防止できる。
なお、下側突出部43の下側部分431のX方向およびY方向の寸法、下側溝部35の下側領域351および上側領域352のY方向の寸法、は、可動子4が下部案内部材3から上下方向に外れないために必要な抵抗力を考慮した寸法に形成されている。
また、上部案内部材2、下部案内部材3、および可動子4は、設置されると上下方向に外れないようになるため、施工の際に仮留めの設置および外し作業を行わなくてよく、施工の手間およびコストを削減することができる。
第3上部傾斜面213の勾配が第1上部傾斜面211の勾配よりも大きいことにより、可動子4が上部案内部材2に対してY方向の一方側に向かうように可動子4と上部案内部材2とが相対変位した際に、第1上部傾斜面211に沿って移動してきた可動子4が第3上部傾斜面213に沿って移動することで、可動子4と上部案内部材2との相対変位が減速されるため、可動子4が上部案内部材2のY方向の一方側に外れることを防止できる。
また、第4上部傾斜面214の勾配が第2上部傾斜面212の勾配よりも大きいことにより、可動子4が上部案内部材2に対してY方向の他方側に向かうように可動子4と上部案内部材2とが相対変位した際に、第2上部傾斜面212に沿って移動してきた可動子4が第4上部傾斜面214に沿って移動することで、可動子4と上部案内部材2との相対変位が減速されるため、可動子4が上部案内部材2のX方向の他方側に外れることを防止できる。
また、可動子4と下部案内部材3との相対変位についても可動子4と上部案内部材2との相対変位と同様に、第3下部傾斜面313の勾配が第1下部傾斜面311の勾配よりも大きいことにより、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の一方側に向かうように可動子4と下部案内部材3とが相対変位した際に、第1下部傾斜面311に沿って移動してきた可動子4が第3下部傾斜面313に沿って移動することで、可動子4と下部案内部材3との相対変位が減速されるため、可動子4が下部案内部材3のY方向の一方側に外れることを防止することができる。第4下部傾斜面314の勾配が第2下部傾斜面312の勾配よりも大きいことにより、可動子4が下部案内部材3に対してY方向の他方側に向かうように可動子4と下部案内部材3とが相対変位した際に、第2下部傾斜面312に沿って移動してきた可動子4が第4下部傾斜面314に沿って移動することで、可動子4下部案内部材3との相対変位が減速されるため、可動子4が下部案内部材3のY方向の他方側に外れることを防止することができる。
また、上側溝部25の内部に第3上部傾斜面213および第4上部傾斜面214が形成され、下側溝部35の内部に第3下部傾斜面313および第4下部傾斜面314が形成されるため、免震機構1の小型化を図ることができる。
以上、本発明による免震機構の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、例えば、上記の実施形態では、第1〜第4上部当接部材42〜45は上部当接面を摺動可能に構成されているが、転動可能に構成されていてもよい。また、第1〜第4下部当接部材46〜49は下部当接面を摺動可能に構成されているが、転動可能に構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、上側突出部42の下側部分422のY方向の両側に、上側溝部25の下側領域252の側面と接触した際の摩擦力を小さくするための摩擦材424,424が設けられている。このような摩擦材424,424に代わって、図18および図19に示すように、上側突出部42の上側部分421のY方向の両側に上側溝部25の上側領域251と接触した際の摩擦力を小さくするための摩擦材424B,424Bが設けられていてもよい。
また、下側突出部43の上側部分432のX方向の両側には、下側溝部35の上側領域532の側面と接触した際の摩擦力を小さくするための摩擦材434,434が設けられているが、このような摩擦材434,434に代わって、図20および図21に示すように、下側突出部43の下側部分431のX方向の両側に、下側溝部35の下側領域351の側面と接触した際の摩擦力を小さくするための摩擦材434B,434Bが設けられていてもよい。
また、下部案内部材3のストッパ33,33は、下側溝部35のY方向の端部の開口全体を覆う大きさに形成されているが、可動子4の少なくとも一部が当接して可動子4の水平方向の脱落を防止可能であれば、図22に示すストッパ33B,33Bのように、下側溝部35のY方向の端部の開口の少なくとも一部を覆う大きさに形成されていてもよい。
同様に、上部案内部材2のストッパ23,23についても、可動子4の少なくとも一部が当接して可動子4の水平方向の脱落を防止可能であれば、上側溝部25のX方向の端部の開口の少なくとも一部を覆う大きさに形成されていてもよい。
1 免震機構
2 上部案内部材
3 下部案内部材
4 可動子
5 交差部
11 上部構造体
12 下部構造体
13 免震層
21 上部当接面
21a 上側中央部
23 ストッパ
25 上側溝部
31 下部当接面
31a 下側中央部
33 ストッパ
35 下側溝部
42 上側突出部
43 下側突出部
44 第1上部当接部材
45 第2上部当接部材
46 第3上部当接部材
47 第4上部当接部材
48 第1下部当接部材
49 第2下部当接部材
50 第3下部当接部材
51 第4下部当接部材
211 第1上部傾斜面
212 第2上部傾斜面
213 第3上部傾斜面
214 第4上部傾斜面
311 第1下部傾斜面
312 第2下部傾斜面
313 第3下部傾斜面
314 第4下部傾斜面
251 上側領域
252 下側領域
351 下側領域
352 上側領域
421 上側部分
422 下側部分
431 下側部分
432 上側部分

Claims (2)

  1. 水平方向に相対変位可能な上部構造体と下部構造体との間に設けられる免震機構において、
    前記上部構造体の底部に固定される上部案内部材と、
    前記下部構造体の上部に固定される下部案内部材と、
    前記上部案内部材および前記下部案内部材との間に介装され、前記上部案内部材と一の水平方向に相対変位可能であるとともに、前記下部案内部材と前記一の水平方向に直交する他の水平方向に相対変位可能な可動子と、を有し、
    前記上部案内部材は、前記可動子が当接する上部当接面を有するとともに、前記一の水平方向に延在し下側に開口する上側溝部が形成され、
    前記上部当接面は、前記一の水平方向に沿って上側に凸となる逆V字型状に傾斜していて、
    前記下部案内部材は、前記可動子が当接する下部当接面を有するとともに、前記他の水平方向に延在し上側に開口する下側溝部が形成され、
    前記下部当接面は、前記他の水平方向に沿って下側に凸となるV字型状に傾斜していて、
    前記可動子は、本体部と、
    該本体部に固定されて前記上部当接面に当接した状態で該上部当接面に沿って移動可能な上部当接部材と、
    前記本体部に固定されて前記下部当接面に当接した状態で該下部当接面に沿って移動可能な下部当接部材と、
    前記本体部から上側に突出し前記上側溝部に挿入された上側突出部と、
    前記本体部から下側に突出し前記下側溝部に挿入された下側突出部と、を有し、
    前記上側溝部の内部は、上側の上側領域が該上側領域の下側の下側領域よりも前記他の水平方向の寸法が大きく形成され、
    前記上側突出部は、上側の上側部分が該上側部分よりも下側の下側部分よりも前記他の水平方向の寸法が大きく形成され、前記上側溝部に挿入されると上側部分が前記上側溝部の内部の上側領域に配置され、下側部分が前記上側溝部の内部の下側領域に配置され、
    前記上側突出部の上側部分は、前記上側溝部の内部の下側の領域よりも前記他の水平方向の寸法が大きく、
    前記下側溝部の内部は、下側の下側領域が該下側領域よりも上側の上側領域よりも前記一の水平方向の寸法が大きく形成され、
    前記下側突出部は、下側の下側部分が該下側部分よりも上側の上側部分よりも前記一の水平方向の寸法が大きく形成され、前記下側溝部に挿入されると下側部分が前記下側溝部の内部の下側領域に配置され、上側部分が前記下側溝部の内部の上側領域に配置され、
    前記下側突出部の下側部分は、前記下側溝部の内部の上側の領域よりも前記一の水平方向の寸法が大きく形成されていることを特徴とする免震機構。
  2. 前記上部当接面は、前記一の水平方向の中央部となる上側中央部から前記一の水平方向の一方側に配置され、前記上側中央部から前記一の水平方向の一方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成された第1上部傾斜面と、
    前記上側中央部から前記一の水平方向の他方側に配置され、前記上側中央部から前記一の水平方向の他方側に向かうに従って漸次下側に向かう平面に形成された第2上部傾斜面と、を有し、
    前記上側溝部の内部には、前記第1上部傾斜面よりも前記一の水平方向の一方側に配置され、前記一の水平方向の一方側に向かうに従って前記第1上部傾斜面よりも大きな勾配で漸次下側に向かう平面状の第3上部傾斜面と、
    前記第2上部傾斜面よりも前記一の水平方向の他方側に配置され、前記一の水平方向の他方側に向かうに従って前記第2上部傾斜面よりも大きな勾配で漸次下側に向かう平面状の第4上部傾斜面と、が形成され、
    前記下部当接面は、前記他の水平方向の中央部となる下側中央部から前記他の水平方向の一方側に配置され、前記下側中央部から前記他の水平方向の一方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成された第1下部傾斜面と、
    前記下側中央部から前記他の水平方向の他方側に配置され、前記下側中央部から前記他の水平方向の他方側に向かうに従って漸次上側に向かう平面に形成された第2下部傾斜面と、を有し、
    前記下側溝部の内部には、前記第1下部傾斜面よりも前記他の水平方向の一方側に配置され、前記他の水平方向の一方側に向かうに従って前記第1下部傾斜面よりも大きい勾配で漸次上側に向かう平面状の第3下部傾斜面と、前記第2下部傾斜面よりも前記他の水平方向の他方側に配置され、前記他の水平方向の他方側に向かうに従って前記第2下部傾斜面よりも大きい勾配で漸次上側に向かう平面状の第4下部傾斜面と、を有し、
    前記上部当接部材は、前記第1上部傾斜面と当接可能な第1上部当接部材と、前記第2上部傾斜面と当接可能な第2上部当接部材と、を有し、
    前記上側突出部は、前記第3上部傾斜面と当接可能な第3上部当接部材と、前記第4上部傾斜面と当接可能な第4上部当接部材と、を有し、
    前記下部当接部材は、前記第1下部傾斜面と当接可能な第1下部当接部材と、前記第2下部傾斜面と当接可能な第2下部当接部材と、を有し、
    前記下側突出部は、前記第3下部傾斜面と当接可能な第3下部当接部材と、前記第4下部傾斜面と当接可能な第4下部当接部材と、を有し、
    初期状態では、前記可動子が前記上側中央部の下側に配置されて、前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接し、前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接し、前記第3上部当接部材および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間するとともに、前記可動子が前記下側中央部の上側に配置されて、前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接し、前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接し、前記第3下部当接部材および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間していて、
    前記初期状態から前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の一方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位し、前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接するとともに前記第3上部当接部材が前記第3上部傾斜面と当接するまでの間は、前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接し、前記第2上部当接部材、前記第3上部当接部材、および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間し、
    前記初期状態から前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の他方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位し、前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接するとともに前記第4上部当接部材が前記第4上部傾斜面と当接するまでの間は、前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接し、前記第1上部当接部材、前記第3上部当接部材、および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間し、
    前記第1上部当接部材が前記第1上部傾斜面と当接するとともに前記第3上部当接部材が前記第3上部傾斜面と当接した状態から、前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の一方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位すると、前記第3上部当接部材が前記第3上部傾斜面と当接し、前記第1上部当接部材、前記第2上部当接部材、および前記第4上部当接部材が前記上部当接面と離間し、
    前記第2上部当接部材が前記第2上部傾斜面と当接するとともに前記第4上部当接部材が前記第4上部傾斜面と当接した状態から、前記上部案内部材に対して前記一の水平方向の他方側に向かうように前記上部案内部材と相対変位すると、前記第4上部当接部材が前記第4上部傾斜面と当接し、前記第1上部当接部材、前記第2上部当接部材、および前記第3上部当接部材が前記上部当接面と離間し、
    前記初期状態から前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の一方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位し、前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接するとともに前記第3下部当接部材が前記第3下部傾斜面と当接するまでの間は、前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接し、前記第2下部当接部材、前記第3下部当接部材、および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間し、
    前記初期状態から前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の他方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位し、前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接するとともに前記第4下部当接部材が前記第4下部傾斜面と当接するまでの間は、前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接し、前記第1下部当接部材、前記第3下部当接部材、および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間し、
    前記第1下部当接部材が前記第1下部傾斜面と当接するとともに前記第3下部当接部材が前記第3下部傾斜面と当接した状態から、前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の一方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位すると、前記第3下部当接部材が前記第3下部傾斜面と当接し、前記第1下部当接部材、前記第2下部当接部材、および前記第4下部当接部材が前記下部当接面と離間し、
    前記第2下部当接部材が前記第2下部傾斜面と当接するとともに前記第4下部当接部材が前記第4下部傾斜面と当接した状態から、前記下部案内部材に対して前記他の水平方向の他方側に向かうように前記下部案内部材と相対変位すると、前記第4下部当接部材が前記第4下部傾斜面と当接し、前記第1下部当接部材、前記第2下部当接部材、および前記第3下部当接部材が前記下部当接面と離間していることを特徴とする請求項1に記載の免震機構。
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