JP2017132311A - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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耕司 鉾井
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康二 吉原
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Abstract

【課題】電動走行を行なう機会が減少するのを抑制する。【解決手段】HV走行モードからのエンジンの回転停止処理中に加速要求が行なわれたとき、両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチでの係合音が許容範囲を超える(ユーザに聞こえる)と予測されるときには(S100〜S112)、エンジンを再始動してHV走行モードに復帰し(S120)、両駆動モードに移行してもワンウェイクラッチでの係合音が許容範囲内になる(係合音が生じないまたは係合音がユーザに聞こえない)と予測されるときには(S100〜S112)、EV走行モードにおける両駆動モードに移行する(S130)。【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、エンジンと第1モータとプラネタリギヤと第2モータとバッテリとワンウェイクラッチとを備えるハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジン,第1モータ,車軸に連結された駆動軸および第2モータが遊星歯車機構のキャリヤ,サンギヤ,リングギヤにそれぞれ接続されたハイブリッド自動車において、エンジンの逆回転(負回転)を禁止するワンウェイクラッチを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、ワンウェイクラッチを備えることにより、エンジンを運転せずにその逆回転を規制して第1モータおよび第2モータからのトルクによって走行する両駆動走行を可能にしている。
特開平8−195140号公報
こうしたハイブリッド自動車では、エンジンの運転を伴う走行からのエンジンの回転停止処理中に車両の加速要求が行なわれたときに、直ちに両駆動走行に移行すると、ワンウェイクラッチである程度の係合音を生じることがある。これを考慮して、エンジンの回転停止処理中に車両の加速要求が行なわれたときに、常時エンジンを始動するものとすると、エンジンを運転せずに走行する電動走行を行なう機会が減少してしまう。
本発明のハイブリッド自動車は、電動走行を行なう機会が減少するのを抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
エンジンと、
第1モータと、
前記エンジンと前記第1モータと車軸に連結された駆動軸とに3つの回転要素が共線図において前記第1モータ,前記エンジン,前記駆動軸の順に並ぶように接続されたプラネタリギヤと、
前記駆動軸に接続された第2モータと、
前記第1モータおよび前記第2モータと電力をやりとりするバッテリと、
前記エンジンの逆回転を規制するワンウェイクラッチと、
前記エンジンからの動力と前記第1モータおよび前記第2モータからのトルクとによって走行するハイブリッド走行モードと、前記エンジンを運転せずに前記第2モータからのトルクだけによって走行する単駆動モードと、前記エンジンを運転せずにその逆回転を規制して前記第1モータおよび前記第2モータからのトルクによって走行する両駆動モードと、を切り替えながら走行するように前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータとを制御する制御手段と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、前記ハイブリッド走行モードからの前記エンジンの回転停止処理中に車両の加速要求が行なわれたとき、前記両駆動モードに移行すると前記ワンウェイクラッチでの係合音が許容範囲を超えると予測されるときには、前記エンジンを始動して前記ハイブリッド走行モードを再開し、前記両駆動モードに移行しても前記ワンウェイクラッチでの係合音が前記許容範囲内になると予測されるときには前記両駆動モードに移行する、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、ハイブリッド走行モードからのエンジンの回転停止処理中に車両の加速要求が行なわれたとき、両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチでの係合音が許容範囲を超えると予測されるときには、エンジンを始動してハイブリッド走行を再開し、両駆動モードに移行してもワンウェイクラッチでの係合音が許容範囲内になると予測されるときには両駆動モードに移行する。これにより、エンジンの回転停止処理中に車両に加速要求が行なわれたときに、常時エンジンを始動してハイブリッド走行モードを再開するものに比して、エンジンを運転せずに走行する電動走行を行なう機会が減少するのを抑制することができる。
ここで、「両駆動モードに移行してもワンウェイクラッチでの係合音が許容範囲内になると予測されるとき」としては、エンジンの回転数が所定回転数以下のとき(エンジンが略回転停止しているとき),車速が所定車速以上のとき(ロードノイズが比較的大きいとき),オーディオの音量が所定音量以上のときなどを考えることができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のHVECU70によって実行されるモード移行ルーチンの一例を示すフローチャートである。 両駆動モードのときのプラネタリギヤ30の共線図の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、ワンウェイクラッチC1と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24によって運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrなどが入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26の回転数、即ち、エンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されており、外歯歯車のサンギヤ31と、内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31およびリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリヤ34と、を有する。サンギヤ31には、モータMG1の回転子が接続されている。リングギヤ32には、駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38およびギヤ機構37を介して連結された駆動軸36が接続されている。キャリヤ34には、エンジン22のクランクシャフト26が接続されている。したがって、モータMG1,エンジン22,駆動軸36は、プラネタリギヤ30の共線図において、この順に並ぶように、プラネタリギヤ30の3つの回転要素としてのサンギヤ,キャリヤ,リングギヤに接続されていると言える。
ワンウェイクラッチC1は、エンジン22のクランクシャフト26(プラネタリギヤ30のキャリヤ34)と、車体に固定されたケース21と、に取り付けられている。このワンウェイクラッチC1は、ケース21に対するエンジン22の正回転を許容すると共にケース21に対するエンジン22の負回転を規制(禁止)する。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤ31に接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が減速ギヤ35を介して駆動軸36に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2に接続されると共にバッテリ50に電力ライン54を介して接続されている。電力ライン54には、平滑用のコンデンサ57が取り付けられている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2などが入力ポートを介して入力されている。モータECU40からは、インバータ41,42の複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいて、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、インバータ41,42に電力ライン54を介して接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの電池電圧Vb
・バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからの電池電流Ib(バッテリ50から放電するときが正の値)
・バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tb
バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからの電池電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。また、バッテリECU52は、演算した蓄電割合SOCと、温度センサ51cからの電池温度Tbと、に基づいて入出力制限Win,Woutを演算している。入力制限Winは、バッテリ50を充電してもよい許容充電電力であり、出力制限Woutは、バッテリ50から放電してもよい許容放電電力である。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号
・シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP
・アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc
・ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP
・車速センサ88からの車速V
HVECU70は、上述したように、エンジンECU24,モータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、ハイブリッド走行モード(HV走行モード)や電動走行モード(EV走行モード)によって、アクセル開度Accと車速Vとに応じた駆動軸36の要求トルクTp*を用いて走行するようにエンジン22とモータMG1,MG2とを制御する。ここで、HV走行モードは、エンジン22(プラネタリギヤ30のキャリヤ34)を回転状態として、エンジン22からの動力とモータMG1およびモータMG2からのトルクとを用いて走行する走行モードである。EV走行モードは、エンジン22(プラネタリギヤ30のキャリヤ34)を回転規制状態として、エンジン22を運転せずに少なくともモータMG2からの動力を用いて走行する走行モードである。なお、EV走行モードには、モータMG1からトルクを出力せずにモータMG2からのトルクだけによって走行する単駆動モードと、モータMG1およびモータMG2からのトルクによって走行する両駆動モードと、がある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、HV走行モードからのエンジン22の回転停止処理中(EV走行モードに移行しようとしている最中)に車両の加速要求が行なわれた(アクセルペダル83が踏み込まれて要求トルクTp*がある程度増加した)ときの動作について説明する。図2は、実施例のHVECU70によって実行されるモード移行ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、HV走行モードからのエンジン22の回転停止処理中に車両の加速要求が行なわれたときに実行される。
なお、エンジン22の回転停止処理では、エンジン22の回転数Neが閾値Nref(例えば、100rpm,150rpm,200rpmなど)以下に至るまでは、エンジン22の回転数Neを迅速に低下させるための第1トルクがモータMG1から出力されるようにモータMG1を制御し、エンジン22の回転数Neが閾値Nref以下に至った後は、エンジン22のクランク角θcrを目標クランク角周辺で緩やかに停止させるための第2トルク(第1トルクとは反対向きで且つ第1トルクよりも大きさの小さいトルク)がモータMG1から出力されるようにモータMG1を制御する。
図2のモード移行ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチC1で係合音が生じるか否かを判定(予測)する(ステップS100,S102)。この判定は、実施例では、エンジン22の回転数Neを閾値Nref1よりも大きい閾値Nref2(例えば、250rpm,300rpm,350rpmなど)と比較し、エンジン22の回転数Neが閾値Nref2以上のときには、両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチC1で係合音が生じると判定(予測)し、エンジン22の回転数Neが閾値Nref2未満のときには、両駆動モードに移行してもワンウェイクラッチC1で係合音は生じないと判定(予測)するものとした。
図3は、両駆動モードのときのプラネタリギヤ30の共線図の一例を示す説明図である。図3中、S軸は、サンギヤ31の回転数であると共にモータMG1の回転数Nm1を示し、C軸は、キャリヤ34の回転数であると共にエンジン22の回転数Neを示し、R軸は、リングギヤ32の回転数であると共に駆動軸36の回転数Npを示し、M軸は、減速ギヤ35の減速前のギヤの回転数であると共にモータMG2の回転数Nm2を示す。「ρ」は、プラネタリギヤ30のギヤ比(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)を示し、「Gr」は、減速ギヤ35の減速比を示す。図3中、S軸の太線矢印は、モータMG1から出力しているトルクTm1を示し、M軸の太線矢印は、モータMG2から出力しているトルクTm2を示し、R軸の2つの太線矢印は、モータMG1,MG2からトルクTm1,Tm2を出力しているときに駆動軸36に作用するトルク(−Tm1/ρ+Tm2・Gr)を示す。図3に示すように、両駆動モードでは、モータMG1,MG2から共に負のトルク(図3中下向きのトルク)を出力して駆動軸36に正のトルク(図3中上向きのトルク)を作用させて走行する。したがって、エンジン22の回転停止処理中に両駆動モードに移行する(両駆動モードを開始する)場合、エンジン22の回転数Neが値0付近のときやワンウェイクラッチC1がすでに係合しているときには、両駆動モードを開始しても、ワンウェイクラッチC1で係合音は生じないと考えられるが、エンジン22の回転数Neがある程度大きい回転数のときには、両駆動モードに移行すると、ワンウェイクラッチC1である程度の係合音を生じることがある。実施例では、これを考慮して、エンジン22の回転数Neと閾値Nref2との比較によって、両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチC1で係合音が生じるか否かを判定(予測)するものとした。
ステップS100,S102で、両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチC1で係合音が生じると判定(予測)したときには、その係合音がユーザに聞こえるか否かを判定(予測)する(ステップS110,S112)。この判定は、実施例では、車速Vを閾値Vref(例えば、10km/h,15km/h,20km/hなど)と比較すると共にオーディオの音量Voを閾値Voref(例えば、15dB,20dB,25dBなど)と比較し、車速Vが閾値Vref未満で且つオーディオの音量Voが閾値Voref未満のときには、ワンウェイクラッチC1での係合音がユーザに聞こえると判定(予測)し、車速Vが閾値Vref以上のときやオーディオの音量Voが閾値Voref以上のときには、ワンウェイクラッチC1での係合音はユーザに聞こえないと判定(予測)するものとした。このように判定(予測)するのは、車速Vが比較的高いときには、ワンウェイクラッチC1での係合音がロードノイズに紛れるためにユーザに聞こえなくなり、オーディオの音量Voが比較的大きいときには、ワンウェイクラッチC1での係合音がオーディオの音に紛れるためにユーザに聞こえなくなる、と考えられるからである。
ステップS110,S112で両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチC1での係合音がユーザに聞こえると判定(予測)したときには、エンジン22を再始動してHV走行モードを再開して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。これにより、ワンウェイクラッチC1での係合音をユーザに感じさせるのを回避することができる。
ステップS100,S102で両駆動モードに移行してもワンウェイクラッチC1で係合音は生じないと判定(予測)したときや、ステップS110,S112でワンウェイクラッチC1での係合音はユーザに聞こえないと判定(予測)したときには、EV走行モードにおける両駆動モードに移行して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。これにより、EV走行モードで走行する機会が減少するのを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、HV走行モードからのエンジン22の回転停止処理中(EV走行モードに移行しようとしている最中)に加速要求が行なわれたとき、両駆動モードに移行するとワンウェイクラッチC1での係合音が許容範囲を超える(ユーザに聞こえる)と予測されるときには、エンジン22を再始動してHV走行モードを再開し、両駆動モードに移行してもワンウェイクラッチC1での係合音が許容範囲内になる(係合音が生じないまたは係合音がユーザに聞こえない)と予測されるときには、EV走行モードにおける両駆動モードに移行する。これにより、HV走行モードからのエンジン22の回転停止処理中に車両の加速要求が行なわれたときに、常時エンジン22を始動してHV走行モードを再開するものに比して、EV走行モードで走行する機会が減少するのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2が減速ギヤ35を介して駆動軸36に接続されているものとした。しかし、モータMG2が駆動軸36に直結されるものとしてもよい。また、モータMG2が変速機を介して駆動軸36に接続されるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1が「第1モータ」に相当し、プラネタリギヤ30が「プラネタリギヤ」に相当し、モータMG2が「第2モータ」に相当し、バッテリ50が「バッテリ」に相当し、ワンウェイクラッチC1が「ワンウェイクラッチ」に相当し、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とが「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、21 ケース、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33 ピニオンギヤ、34 キャリヤ、35 減速ギヤ、36 駆動軸、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、57 コンデンサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、C1 ワンウェイクラッチ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. エンジンと、
    第1モータと、
    前記エンジンと前記第1モータと車軸に連結された駆動軸とに3つの回転要素が共線図において前記第1モータ,前記エンジン,前記駆動軸の順に並ぶように接続されたプラネタリギヤと、
    前記駆動軸に接続された第2モータと、
    前記第1モータおよび前記第2モータと電力をやりとりするバッテリと、
    前記エンジンの逆回転を規制するワンウェイクラッチと、
    前記エンジンからの動力と前記第1モータおよび前記第2モータからのトルクとによって走行するハイブリッド走行モードと、前記エンジンを運転せずに前記第2モータからのトルクだけによって走行する単駆動モードと、前記エンジンを運転せずにその逆回転を規制して前記第1モータおよび前記第2モータからのトルクによって走行する両駆動モードと、を切り替えながら走行するように前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータとを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記ハイブリッド走行モードからの前記エンジンの回転停止処理中に車両の加速要求が行なわれたとき、前記両駆動モードに移行すると前記ワンウェイクラッチでの係合音が許容範囲を超えると予測されるときには、前記エンジンを始動して前記ハイブリッド走行モードを再開し、前記両駆動モードに移行しても前記ワンウェイクラッチでの係合音が前記許容範囲内になると予測されるときには前記両駆動モードに移行する、
    ハイブリッド自動車。
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