JP2017131814A - エレクトロスプレー装置および薄膜の形成方法 - Google Patents

エレクトロスプレー装置および薄膜の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのを抑制することが可能なエレクトロスプレー装置を提供する。【解決手段】このエレクトロスプレー装置100は、ノズル1から噴霧された溶液材料を、基板3に薄膜8として堆積させるエレクトロスプレー装置100であって、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧するノズル1と、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電するための除電部4と、除電部4により基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、ノズル1から溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作と除電動作とを切り替える制御部7とを備える。【選択図】図1

Description

この発明は、エレクトロスプレー装置および薄膜の形成方法に関し、特に、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧するノズルを備えるエレクトロスプレー装置および薄膜の形成方法に関する。
従来、ノズルから噴霧された溶液材料を基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、基板が載置されるプレートと、電圧が印加された状態の溶液材料を基板に噴霧するノズルとを備えるエレクトロスプレー装置が開示されている。このエレクトロスプレー装置では、基板は金属製のプレートの表面上(ノズル側の表面上)に配置されている。また、金属製のプレートは、接地されている。これにより、ノズルと金属製のプレートとの間に電界が生じるので、基板が非導電性の場合でも、溶液材料を噴霧(塗布)することが可能になる。
特開2014−147891号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のエレクトロスプレー装置では、ノズルから電圧が印加された状態の溶液材料が基板に噴霧(塗布)されるため、基板および基板に堆積した溶液材料の薄膜に電荷(正の電荷)が帯電する場合がある。この場合、薄膜に帯電した電荷(正の電荷)と、ノズルから噴霧された溶液材料とが反発して、ノズルから噴霧された電荷(正の電荷)を帯びた溶液材料が基板に堆積(付着)しにくくなるという不都合がある。また、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、ノズルと基板(金属製のプレート)との間の電界が弱まり、安定した状態でノズルから溶液材料を噴霧できなくなるという不都合がある。これらのため、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつく(均一にならない)という問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのを抑制することが可能なエレクトロスプレー装置および薄膜の形成方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるエレクトロスプレー装置は、ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧するノズルと、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷を除電するための除電部と、除電部により基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、ノズルから溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作と除電動作とを切り替える切替部とを備える。
この第1の局面によるエレクトロスプレー装置では、上記のように、除電部により基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、ノズルから溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作と除電動作とを切り替える切替部を備える。これにより、薄膜堆積動作により基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷が除電動作により除電されるので、除電後の薄膜堆積動作の際に、ノズルから噴霧された電荷を帯びた溶液材料が反発されることと、ノズルと基板との間の電界が弱まることとが抑制される。その結果、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのを抑制することができる。
また、基板が絶縁性の部材からなる場合、薄膜堆積動作により基板自身も帯電するおそれがある一方、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷が除電動作により除電されるとともに基板も除電することができるので、電荷が比較的帯電しやすい厚みの大きい基板、および、電荷が比較的帯電しやすい材質の基板を使用することができる。
上記第1の局面によるエレクトロスプレー装置において、好ましくは、切替部は、薄膜の膜厚が目標膜厚に達するまで、複数回に分割された薄膜堆積動作と除電動作とを交互に切り替えるように構成されている。このように構成すれば、2回目以降の薄膜堆積動作の開始前に、除電動作により基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷が除電されているので、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのを効果的に抑制することができる。
この発明の第2の局面による薄膜の形成方法は、電圧を印加した状態でノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置による薄膜の形成方法であって、ノズルから溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作を行うことと、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、薄膜堆積動作と除電動作とを切り替えることとを備える。
この第2の局面による薄膜の形成方法では、上記のように、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、薄膜堆積動作と除電動作とを切り替えることを備える。これにより、薄膜堆積動作により基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷が除電動作により除電されるので、除電後の薄膜堆積動作の際に、ノズルから噴霧された電荷を帯びた溶液材料が反発されることと、ノズルと基板との間の電界が弱まることとが抑制される。その結果、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのを抑制することが可能な薄膜の形成方法を提供することができる。
また、基板が絶縁性の部材からなる場合、薄膜堆積動作により基板自身も帯電するおそれがある一方、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷が除電動作により除電されるとともに基板も除電することができるので、電荷が比較的帯電しやすい厚みの大きい基板、および、電荷が比較的帯電しやすい材質の基板を使用することが可能な薄膜の形成方法を提供することができる。
上記第2の局面による薄膜の形成方法において、好ましくは、薄膜堆積動作を行うことは、薄膜堆積動作を複数回に分割し、薄膜の膜厚が目標膜厚に達するまで、除電動作を間に挟んで、薄膜堆積動作を複数回行うことを含む。これにより、薄膜堆積動作が複数回に分割されるので、分割された1回分の薄膜堆積動作に要する時間は比較的短い。その結果、1回の薄膜堆積動作により基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電する電荷量が小さくなるので、ノズルから電荷を帯びた噴霧された溶液材料が反発されることと、ノズルと基板との間の電界が弱まることとがより抑制される。これにより、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのをより抑制することができる。
上記第2の局面による薄膜の形成方法において、好ましくは、薄膜堆積動作を複数回に分割して行うことは、薄膜の膜厚が目標膜厚に達するまで、複数回に分割された薄膜堆積動作と除電動作とを交互に切り替えることを含む。このように構成すれば、2回目以降の薄膜堆積動作の開始前に、除電動作により基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷が除電されているので、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのを効果的に抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷に起因して、基板に堆積される薄膜の膜厚がばらつくのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置の全体図である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置の側面図である。 複数回に分割された薄膜堆積動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置の薄膜堆積動作および除電動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置の除電動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態によるエレクトロスプレー装置の全体図である。 本発明の第2実施形態によるエレクトロスプレー装置の除電動作を説明するための図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(エレクトロスプレー装置の構造)
図1〜図3を参照して、第1実施形態によるエレクトロスプレー装置100の構造について説明する。エレクトロスプレー装置100は、ノズル1から噴霧された溶液材料を、基板3に薄膜8として堆積させるように構成されている。
図1に示すように、第1実施形態によるエレクトロスプレー装置100は、ノズル1を備えている。ノズル1は、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧するように構成されている。また、ノズル1は、複数設けられている。複数のノズル1は、X方向に沿って一列に配置されている。また、複数のノズル1は、溶液材料を上方(Z1方向)に噴霧するように構成されている。
また、エレクトロスプレー装置100は、ノズル1に対向するように設けられるアースプレート2を備えている。アースプレート2は、導電性の部材(金属など)から構成されている。また、アースプレート2は、接地されている。また、アースプレート2の下面(Z2方向側の面)には、基板3が載置されている。なお、基板3は、たとえば真空吸着によりアースプレート2に載置されている。
基板3は、たとえば、ガラスまたは樹脂などの絶縁性の部材からなる。
また、エレクトロスプレー装置100は、除電部4を備えている。除電部4は、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電するように構成されている。また、除電部4は、基板3に軟X線を照射することにより、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電するように構成されている。また、除電部4は、複数設けられている。除電部4は、略矩形形状のアースプレート2の一対の辺(たとえば短辺)に沿って複数ずつ設けられている。なお、「軟X線」とは、比較的エネルギーが低く、透過性の弱いX線を意味する。
また、除電部4は、エレクトロスプレー装置100に固定した状態で配置されている。除電部4は、軟X線を照射することにより、比較的広い範囲(空間)の除電を行うことが可能である。また、除電部4は、無風状態で(基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に送風することなく)除電を行うことが可能である。これにより、基板3に堆積された薄膜8に風紋(送風による紋様)を生じさせることなく除電を行うことが可能である。また、送風による基板3に堆積された薄膜8の乾燥のおそれなく除電を行うことが可能である。
また、エレクトロスプレー装置100は、XYステージ5を備えている。そして、複数のノズル1は、XYステージ5に取り付けられている。具体的には、XYステージ5は、X軸フレーム5aとY軸フレーム5bとを含む。そして、複数のノズル1は、X軸フレーム5a上に取り付けられている。
また、XYステージ15を取り囲むように複数の支柱6が設けられている。アースプレート2は、ノズル1に対向するように、複数の支柱6に支持されている。
また、エレクトロスプレー装置100は、制御部7を備えている。制御部7は、ノズル1からの溶液材料の噴霧、除電部4およびXYステージ5の動作を制御するように構成されている。ここで、第1実施形態では、制御部7は、除電部4により基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、ノズル1から溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作と除電動作とを切り替えるように構成されている。なお、制御部7は、特許請求の範囲の「切替部」の一例である。
具体的には、図3に示すように、エレクトロスプレー装置100は、薄膜8の膜厚が目標膜厚tに達するまで、複数回に分割して薄膜堆積動作を行う。たとえば、1回の薄膜堆積動作より堆積する薄膜8の膜厚をt/4として、薄膜堆積動作を4回行う。そして、第1実施形態では、制御部7は、薄膜8の膜厚が目標膜厚tに達するまで、複数回(4回)に分割された薄膜堆積動作と除電動作とを交互に切り替えるように構成されている。以下、薄膜8の形成方法について具体的に説明する。
(薄膜の形成方法)
次に、図4および図5を参照して、エレクトロスプレー装置100による薄膜8の形成方法について説明する。なお、エレクトロスプレー装置100の動作は、制御部7により制御されている。
まず、図4(a)に示すように、薄膜8が堆積されていない基板3に対して、ノズル1から溶液材料を噴霧する1回目の薄膜堆積動作が行われる。なお、第1実施形態では、薄膜堆積動作は、薄膜8の膜厚が目標膜厚tに達するまで、複数回(たとえば、4回)に分割されている。また、4回行われる薄膜堆積動作において、それぞれ堆積される薄膜8の膜厚は、略等しい。そして、図4(b)に示すように、1回目の薄膜堆積動作により、t/4の膜厚分、薄膜8が堆積される。また、薄膜堆積動作では、XYステージ5によりノズル1をX方向およびY方向に移動させながら、基板3に薄膜8を堆積させる。このとき、ノズル1に印加される電圧と同じ極性の電荷(たとえば、正電荷)が基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電する。
次に、第1実施形態では、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、薄膜堆積動作と除電動作とが切り替えられる。すなわち、図4(c)および図5に示すように、ノズル1からの溶液材料の噴霧を停止し、1回目の薄膜堆積動作を終了させた後、除電部4から軟X線を照射させることにより、1回目の除電動作が行われる。これにより、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷(正電荷)が除電される。なお、除電動作では、ノズル1が基板3から離間するように移動されている。
次に、図4(d)に示すように、1回目の除電動作から2回目の薄膜堆積動作に切り替えられる。すなわち、除電部4からの軟X線の照射を停止させた後、ノズル1からの溶液材料の噴霧が開始される。これにより、図4(e)に示すように、t/4の膜厚分薄膜8が堆積されて、合計t/2の膜厚の薄膜8が形成される。その後、2回目の除電動作、3回目の薄膜堆積動作および除電動作が行われる。その後、4回目の薄膜堆積動作が行われることにより、膜厚tの薄膜8が形成される。最後に、膜厚tの薄膜8を乾燥させて、薄膜8の形成が終了する。
(第1実施形態の効果)
次に、第1実施形態の効果について説明する。
第1実施形態では、上記のように、除電部4により基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、ノズル1から溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作と除電動作とを切り替える制御部7を備える。これにより、薄膜堆積動作により基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷が除電動作により除電されるので、除電後の薄膜堆積動作の際に、ノズル1から噴霧された電荷を帯びた溶液材料が反発されることと、ノズル1と基板3との間の電界が弱まることとが抑制される。その結果、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷に起因して、基板3に堆積される薄膜8の膜厚がばらつくのを抑制することができる。
また、基板3が絶縁性の部材からなる場合、薄膜堆積動作により基板3自身も帯電するおそれがある一方、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷が除電動作により除電されるとともに基板3も除電することができるので、電荷が比較的帯電しやすい厚みの大きい基板3、および、電荷が比較的帯電しやすい材質の基板3を使用することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、薄膜8の膜厚が目標膜厚tに達するまで、複数回に分割された薄膜堆積動作と除電動作とを交互に切り替えるように制御部7を構成する。これにより、2回目以降の薄膜堆積動作の開始前に、除電動作により基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷が除電されているので、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷に起因して、基板3に堆積される薄膜8の膜厚がばらつくのを効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、薄膜堆積動作を複数回に分割し、薄膜8の膜厚が目標膜厚tに達するまで、除電動作を間に挟んで、薄膜堆積動作を複数回行う。これにより、薄膜堆積動作が複数回に分割されるので、分割された1回分の薄膜堆積動作に要する時間は比較的短い。その結果、1回の薄膜堆積動作により基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電する電荷量が小さくなるので、ノズル1から噴霧された電荷を帯びた溶液材料が反発されることと、ノズル1と基板3との間の電界が弱まることとがより抑制される。これにより、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷に起因して、基板3に堆積される薄膜8の膜厚がばらつくのをより抑制することができる。
[第2実施形態]
(エレクトロスプレー装置の構造)
図6を参照して、第2実施形態によるエレクトロスプレー装置110の構造について説明する。エレクトロスプレー装置110は、上記軟X線を照射することにより基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷が除電されていた第1実施形態と異なり、イオン化した空気を送風することにより基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電する。
第2実施形態によるエレクトロスプレー装置110は、除電部14を備えている。除電部14は、イオナイザにより構成されている。すなわち、除電部14は、イオン化した空気を基板3に送風することにより、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷を除電するように構成されている。また、除電部14は、棒形状を有する。そして、除電部14は、X方向に沿ったエアカーテン状のイオン化した空気をZ1方向に送風するように構成されている。
また、エレクトロスプレー装置110は、XYステージ15を備えている。具体的には、XYステージ15は、X軸フレーム15aおよびX軸フレーム15bと、Y軸フレーム15cとを含む。複数のノズル1は、X軸フレーム15a上に取り付けられている。除電部14は、X軸フレーム15b上に取り付けられている。
また、エレクトロスプレー装置110は、制御部17を備えている。制御部17は、ノズル1からの溶液材料の噴霧、除電部14およびXYステージ15の動作を制御するように構成されている。なお、制御部17は、特許請求の範囲の「切替部」の一例である。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(薄膜の形成方法)
次に、図6および図7を参照して、エレクトロスプレー装置110による薄膜8の形成方法について説明する。なお、エレクトロスプレー装置110の動作は、制御部17により制御されている。
まず、図6に示すように、薄膜8が堆積されていない基板3に対して、ノズル1から溶液材料を噴霧する1回目の薄膜堆積動作が行われる。1回目の薄膜堆積動作の終了後、図7に示すように、XYステージ15により、ノズル1が基板3から離間するように移動される。
次に、XYステージ15により除電部14が基板3に対して相対的に移動されながら、除電動作が行われる。すなわち、エアカーテン状のイオン化した空気が基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に送風される。これにより、基板3に堆積した溶液材料の薄膜8に帯電した電荷が除電される。そして、除電動作の終了後、XYステージ15により、除電部14が基板3から離間するように移動される。
その後、薄膜8の膜厚が目標膜厚tに達するまで、複数回に分割された薄膜堆積動作と除電動作とが交互に切り替えながら行われる。
なお、第2実施形態の効果は、上記第1実施形態の効果と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、薄膜堆積動作と除電動作とが交互に切り替えられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、薄膜堆積動作を複数回行った後に、1回の除電動作を行ってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数回に分割された薄膜堆積動作においてそれぞれ堆積される薄膜の膜厚が略等しい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、各回の薄膜堆積動作において堆積される薄膜の膜厚を異ならせてもよい。たとえば、2回目の薄膜堆積動作において堆積される薄膜の膜厚の厚みを、1回目の薄膜堆積動作において堆積される薄膜の膜厚の厚みよりも大きくして、1回目に堆積された薄膜に2回目に堆積される薄膜(溶液材料)を溶かし込むようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ノズルが複数設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ノズルが1つだけ設けられていてもよい。
また、上記第1実施形態では、除電部が複数設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、除電部が1つだけ設けられていてもよい。
また、上記第1(第2)実施形態では、除電部が軟X線を照射する(イオン化した空気を送風する)ことにより、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷を除電する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、軟X線を照射する(イオン化した空気を送風する)こと以外の方法により、基板に堆積した溶液材料の薄膜に帯電した電荷を除電してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、絶縁性の基板に薄膜が堆積される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、導電性の基板に薄膜を堆積してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、溶液材料が下方から上方に向かって噴霧される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、溶液材料を上方から下方に向かって噴霧してもよいし、横方向に向かって噴霧してもよい。
また、上記第2実施形態では、薄膜堆積動作(ノズルからの溶液材料の噴霧)を停止させた後に、除電動作を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ノズルを移動させて薄膜堆積動作を行いながら、ノズルの移動に追従するように除電部を移動させてもよい。これによっても、基板を部分的に見た場合、薄膜堆積動作と除電動作とが切り替えられている。
1 ノズル
3 基板
4、14 除電部
7、17 制御部(切替部)
8 薄膜
100、110 エレクトロスプレー装置

Claims (5)

  1. ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、
    溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧する前記ノズルと、
    前記基板に堆積した溶液材料の前記薄膜に帯電した電荷を除電するための除電部と、
    前記除電部により前記基板に堆積した溶液材料の前記薄膜に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、前記ノズルから溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作と前記除電動作とを切り替える切替部とを備える、エレクトロスプレー装置。
  2. 前記切替部は、前記薄膜の膜厚が目標膜厚に達するまで、複数回に分割された前記薄膜堆積動作と前記除電動作とを交互に切り替えるように構成されている、請求項1に記載のエレクトロスプレー装置。
  3. 電圧を印加した状態でノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置による薄膜の形成方法であって、
    前記ノズルから溶液材料を噴霧する薄膜堆積動作を行うことと、
    前記基板に堆積した溶液材料の前記薄膜に帯電した電荷を除電する除電動作を間に挟むように、前記薄膜堆積動作と前記除電動作とを切り替えることとを備える、薄膜の形成方法。
  4. 前記薄膜堆積動作を行うことは、前記薄膜堆積動作を複数回に分割し、前記薄膜の膜厚が目標膜厚に達するまで、前記除電動作を間に挟んで、前記薄膜堆積動作を複数回行うことを含む、請求項3に記載の薄膜の形成方法。
  5. 前記薄膜堆積動作を複数回に分割して行うことは、前記薄膜の膜厚が目標膜厚に達するまで、複数回に分割された前記薄膜堆積動作と前記除電動作とを交互に切り替えることを含む、請求項4に記載の薄膜の形成方法。
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