JP2017130249A - 磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、ガラス基板中間体、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、ガラス基板中間体、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】浮上距離が従来に比べて小さい記録再生素子の浮上条件においても、磁気ディスクの記録再生に支障が生じない磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、ガラス基板中間体、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】アルカリ土類金属成分をガラス組成として含んだ磁気ディスク用ガラス基板の端面は、鏡面であり、前記端面を2.5μm、エッチングした後の前記端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上である。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、及び磁気ディスク用ガラス基板の素板となるガラス基板中間体に関する。
今日、パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、あるいはDVD(Digital Versatile Disc)記録装置等には、データ記録のためにハードディスク装置が内蔵されている。特に、ノート型パーソナルコンピュータ等の可搬性を前提とした機器に用いられるハードディスク装置では、非磁性体の磁気ディスク用基板に磁性膜(以下、磁性層とも言う)が設けられた磁気ディスクが用いられる。磁気ディスク用基板として、例えばガラス基板が用いられる。
磁気ディスクは、記録密度の高密度化及び記憶容量の大容量化の要請を受けて、記録再生素子(記録素子及び再生素子の少なくとも一方)のみをメディア表面側へ突き出すことによって磁気ディスク表面と記録再生素子との間の距離(以後、浮上距離と呼ぶ)が従来に比べて短く、例えば浮上距離が5nm程度であるDFH(Dynamic Flying Height)タイプの磁気ヘッド(以後、DFHヘッドとも呼ぶ)が開発されている。
このようなDFHヘッドでは、上記浮上距離が短いため、磁気ディスクの主表面に微小粒子等が付着することは避けなければならない。この微小粒子の付着を抑制するために、ガラス基板の主表面のみならず端面においても精度よく研磨して、微小な窪み等の欠陥を形成しないことが望ましい。
一般に、ガラス基板の端面は、ガラス基板の側壁面と、この側壁面と主表面の間に設けられる面取り面と、を有する。このガラス基板において、面取り面に凹んだピット欠陥がないガラス基板が知られている(特許文献1)。
当該ガラス基板は、ダイヤモンド砥粒を固定した砥石で面取り加工を行った後、研磨ブラシを用いて端面研磨を行なって得られたものであり、ガラス基板の面取り面の表面を5μmエッチングした後に観察される直径または長径が10μm以上のピット欠陥が5個/mm以下とするガラス基板である。
特開2012−142084号公報
上記DFHヘッドでは、記録再生素子に熱を与えて熱膨張で上記浮上距離を制御するためのヒータが設けられているが、最近、上記浮上距離をさらに短くするために、上記浮上距離の制御を高精度に行なうための機能素子としてHDI(Head Disk Interface)センサがDFHヘッドに搭載されるようになってきた。このDFHヘッドでは、HDIセンサからの信号に基づいて記録素子及び再生素子の少なくとも一方の記録再生素子の突出量が制御される。このHDIセンサを搭載したDFHヘッドにより、記録再生素子と磁気ディスクとの間の距離を1nm以下と極めて小さくした場合であっても長期的に安定した記録再生を行うことが初めて可能となった。
この様なDFHヘッドと上述のピット欠陥がないガラス基板から作製した磁気ディスクを用いて、DFHヘッドの記録再生素子の浮上距離を1nm、5nm、及び10nmとした浮上条件で長期メディア耐久性テストを行なったとき、浮上距離1nmの浮上条件において再生信号のSN比が低下する現象が確認された。従来の浮上距離5nm及び10nmの浮上条件では、上記SN比の低下は見られなかった。
このため、浮上距離を1nm以下とする浮上条件では、今まで考慮する必要の無かった現象によって再生信号のSN比が低下したものと考えられる。
そこで、本発明は、浮上距離が従来に比べて小さい記録再生素子の浮上条件においても、磁気ディスクの記録再生に支障が生じない磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、ガラス基板中間体、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、アルカリ土類金属成分をガラス組成として含む磁気ディスク用ガラス基板である。当該磁気ディスク用ガラス基板は、
アルカリ土類金属成分をガラス組成として含む磁気ディスク用ガラス基板であって、
前記ガラス基板の端面は、鏡面であり、
前記端面は、前記端面を2.5μmエッチングした後の前記端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上である面を備える。
前記粗さ百分率は50%以上である、ことが好ましい。
前記粗さ百分率は60%以下である、ことが好ましい。
前記鏡面における算術平均表面粗さは0.015μm以下である、ことが好ましい。
前記磁気ディスク用ガラス基板を構成するガラスのガラス転移点は700℃以上である、ことが好ましい。
前記ガラス基板の前記端面は、側壁面と、前記ガラス基板の主表面と前記側壁面との間の面取り面と、を有し、前記側壁面は、前記粗さ百分率が40%以上である面である、ことが好ましい。
前記磁気ディスク用ガラス基板を構成するガラスは無アルカリガラスである、ことが好ましい。
前記ガラス基板は、DFH(Disk Flying Height)機能を備えた磁気ヘッドとともにハードディスクドライブに搭載される磁気ディスク用のガラス基板である、ことが好ましい。
前記ガラス基板は、エネルギーアシスト磁気記録方式用の磁気ディスクに用いられるガラス基板である、ことが好ましい。
また、本発明の他の一態様は、前記磁気ディスク用ガラス基板の表面に少なくとも磁性膜を有する、磁気ディスクである。
また、本発明のさらに他の一態様は、アルカリ土類金属成分をガラス組成として含み、磁気ディスク用ガラス基板の素板となるガラス基板中間体である。当該ガラス基板中間体は、
前記ガラス基板中間体の端面は、鏡面であり、
前記端面は、前記端面を2.5μmエッチングした後の前記端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上である面を備える。
前記粗さ百分率は50%以上である、ことが好ましい。
前記粗さ百分率は60%以下である、ことが好ましい。
前記ガラス基板中間体を構成するガラスは無アルカリガラスである、ことが好ましい。
さらに、本発明のさらに他の一態様は、ガラス基板の端面研磨処理を行う磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。当該製造方法における前記端面研磨処理では、前記ガラス基板の端面を2.5μm、エッチングした後の前記端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上となるように、前記端面の研磨が行われる。
本発明のさらに他の一態様も、ガラス基板の端面研磨処理を行う磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。この場合、前記ガラス基板中間体の主表面に少なくとも研磨処理を行うことを特徴とする。
上述の磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、ガラス基板中間体、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によれば、ガラス基板の端面におけるコロージョンの発生を抑制することができる。この結果、記録再生素子の浮上距離が従来に比べて小さい浮上条件においても、磁気ディスクの記録再生に支障が生じず、再生信号のSN比の低下を抑制することができる。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の外観形状を示す図である。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の端面の拡大断面図である。 ガラス基板の粗さ断面積の負荷率曲線について説明する図である。 粗さ断面積(断面長さ)の負荷率を説明する図である。 (a)〜(d)は、種々の一次元の表面形状の波形と、このとき得られる粗さ断面長さの負荷率曲線を示す図である。 本実施形態のガラス基板の側壁面と面取り面との間の接続部分の断面形状の曲率半径を求める方法を説明する図である。 本実施形態のガラス基板の端面に対して行なう研削の一例を説明する図である。 本実施形態における端面研磨処理の一例を説明する図である。 本実施形態における端面研磨処理の一例を説明する図である。 本実施形態における端面研磨処理の一例を説明する図である。 本実施形態における端面研磨処理の一例を説明する図である。
以下、本発明の磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、ガラス基板中間体、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について詳細に説明する。
本願発明者は、磁気ヘッドの記録再生素子の浮上距離を1nm以下とする浮上条件において再生信号のSN比が低下するガラス基板を調査検討したところ、従来であればガラス基板の端面が鏡面状に研磨されていれば発生しないコロージョン(ガラス成分の溶出)に起因する物質が端面に形成されていることを知見した。このコロージョン由来の物質が主表面に移動し、さらに記録再生素子に付着したものと考えられる。すなわち、ガラス基板の端面は、鏡面仕上げされても、磁気ディスク製作時の成膜処理時の熱衝撃等により、端面の表面がダメージを受けて、形状加工や端面研磨で形成されていた潜在クラックが広がってクラックが顕在化し、この顕在化したクラックからガラス成分の一部、例えばマグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属成分が溶出するコロージョンが発生したものと考えられる。溶出したアルカリ土類金属成分は、空気中の炭酸ガスと反応し、炭酸マグネシウムや炭酸カルシウム等の炭酸塩を生成する場合もある。特に、レーザビーム等を用いて磁気ディスクを局部加熱することで、情報を記録するHAMR(Heat Assisted Magnetic Recording)等のエネルギーアシスト磁気記録方式用の磁気ディスク向けに用いるガラス基板においては、磁性層の成膜後に例えば500〜700℃もの温度でアニール処理を行う必要があるので、コロージョンの発生はより大きく抑制しなければならない。
本願発明者は、このコロージョンの発生を抑制するために、ガラス基板の端面の表面形状とコロージョンの発生を鋭意検討した結果、以下の技術を想到するに至った。
・本明細書でいう算術平均粗さRa及び最大高さRzの値は、JIS B0601:2001に準拠した値である。
・粗さ断面積の負荷率、算術平均粗さRa、及び最大高さRzの値を求めるために行なうガラス基板の端面の表面形状の計測は、レーザ顕微鏡を用いて、50μm四方の評価領域にて以下の条件で行なわれる。
観察倍率:3000倍、
高さ方向(Z軸)の測定ピッチ:0.01μm、
カットオフ値λs:0.25μm、
カットオフ値λc:80μm。
なお、高さ方向の分解能は1nm以下であることが好ましい。また、本実施形態では観察倍率3000倍であるが、観察倍率は測定面の大きさに応じて、1000〜3000倍程度の範囲で適宜選択される。
(磁気ディスク)
磁気ディスクは、円板形状の中心部分が同心円形状にくり抜かれたドーナッツ状を成し、リングの中心の周りに回転する。磁気ディスクは、ガラス基板と、少なくとも磁性層(磁性膜)と、を備える。なお、磁性層以外には、例えば、付着層、軟磁性層、非磁性下地層、垂直磁気記録層、保護層および潤滑層等が形成される。付着層には、例えばCr合金等が用いられる。付着層は、ガラス基板との接着層として機能する。軟磁性層には、例えばCoTaZr合金等が用いられる。非磁性下地層には、例えばグラニュラー非磁性層等が用いられる。垂直磁気記録層には、例えばグラニュラー磁性層等が用いられる。保護層には、水素カーボンからなる材料が用いられる。潤滑層には、例えばフッ素系樹脂等が用いられる。
磁気ディスクは、例えばインライン型スパッタリング装置を用いて、ガラス基板の両主表面に、CrTiの付着層、CoTaZr/Ru/CoTaZrの軟磁性層、CoCrSiOの非磁性グラニュラー下地層、CoCrPt−SiO・TiOのグラニュラー磁性層、水素化カーボン保護膜を順次成膜される。さらに、成膜された最上層にディップ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層が成膜される。
本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板の材料として、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることができる。特に、主表面の平面度やうねり、粗さを低減しやすく、基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作製することができるという点で、アモルファスのアルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。また、アルミノシリケートガラスは化学強化を施すことも可能であるため好ましい。
(ガラス組成1)
本実施形態のガラス基板の組成を限定するものではないが、本実施形態のガラス基板は好ましくは、酸化物基準に換算し、質量%表示で、
SiO2 40〜61%、
Al23 15〜23.5%、
MgO 2〜20%、
CaO 0.1〜40%、を含有し、
[SiO2]+0.43×[Al23]+0.59×[CaO]−74.6≦0、かつ、
[SiO2]+0.21×[MgO]+1.16×[CaO]−83.0≦0
である無アルカリガラスの組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスである。上記[ ]は、[ ]内のガラス成分の含有率(質量%)である。以下、上記をガラス組成1とも呼ぶ。
(ガラス組成2)
また、その他の好ましいガラス組成として下記組成も挙げられる。すなわち、酸化物基準に換算し、質量%表示で、
SiO2 64〜72%、
Al23 17〜22%、
MgO 1〜8%、
CaO 4〜15.5%、を含有し、0.20≦[MgO]/([MgO]+[CaO])≦0.41
であるガラスの組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスである。
本実施形態のガラス基板は、MgO、CaO、SrO等のアルカリ土類金属成分のいずれかをガラス組成の必須成分として含む。なお、アルカリ金属成分(Li2O、Na2O、K2O)については含んでいてもよいが、Tgを高くしたい場合は含有量を少なくすることが好ましく、含まないようにするのがより好ましい。また、アルカリ金属成分を含むガラスの場合、ガラス組成によってはアルカリ金属成分の溶出が懸念される場合もあるが、その含有量を低下又はゼロ(無アルカリガラス)にすることで、溶出リスクを低減することができる。
なお、磁性膜を形成する時の加熱処理に対応するために、ガラス転移点(Tg)が600℃以上となるようにガラス組成を調整することが好ましい。ガラス転移点は、より好ましくは700℃以上、さらに好ましくは750℃以上である。特に、ガラス転移点を700℃以上とすると、前述の500〜700℃の全温度領域の熱処理にも耐えうるため、ガラス転移点を700℃以上とすることが好ましい。このようなガラス基板は、エネルギーアシスト磁気記録方式用の磁気ディスク向けに用いるガラス基板として好適である。
(磁気ディスク用ガラス基板)
図1は、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の外観形状を示す図である。図2は、磁気ディスク用ガラス基板の外周側端面の拡大断面図である。
図1に示すように、本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板は、内孔2が形成された、ドーナツ型の薄板のガラス基板である。ガラス基板のサイズ(直径)は問わない。ガラス基板は、例えば公称1.8〜3.5インチサイズの基板に使用することができる。板厚についても特に制限はなく、例えば0.3〜3mmとすることができる。
本実施形態のガラス基板は、図2に示すように、一対の主表面1pと、一対の主表面1pに対して垂直に延びるガラス基板の側壁面1tと、側壁面1tと主表面1pの間に設けられ、側壁面1tから側壁面1tに対して傾斜して延び、主表面1pに接続する面取り面1cとを有する。図示しないが、ガラス基板の内周側端面についても同様に、側壁面と面取り面が形成されている。なお、面取り面は、断面視において一部又は全部が円弧状に形成されていてもよい。
本実施形態のガラス基板は、側壁面及び面取り面の少なくともいずれか一方の面の表面形状に関して、以下の2つの要件1、2を満たす形状となっている。
(要件1)ガラス基板の端面は鏡面であること、
(要件2)ガラス基板の端面を2.5μm、ウェットエッチングした後の端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上である、ガラス基板の端面は備えること。
要件1のガラス基板の端面は鏡面であるとは、ガラス基板の端面が研磨処理されて、端面が鏡のように物体の像を反射して面上に像を映し出す面である。鏡面は、例えば、端面における表面粗さの算術平均粗さRaが0.015μm以下であることが好ましい。端面における算術平均粗さRaが0.015μmよりも大きい場合、表面の凹部に異物が捕捉されることによって異物(微粒子)が付着しやすくなる。また、端面における表面粗さの最大高さRzが0.15μm以下であることが好ましい。最大高さRzを0.15μm以下とすることにより、端面に発生する筋状の溝の深さが浅くなるため、研磨に用いるコロイダルシリカ等の微粒子が表面に付着(残留)し難くなる。
より好ましくは、算術平均粗さRaは0.015μm以下であり、かつ、上記最大高さRzは0.15μm以下であることが好ましい。
要件2の粗さ百分率(粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率)は、以下に説明する端面(側壁面及び/又は面取り面)の粗さ断面積の負荷率曲線から求められる。図3は、側壁面及び/又は面取り面の粗さ断面積の負荷率曲線について説明する図である。なお、粗さ断面積の負荷率曲線は、ベアリングカーブとも呼ばれる。
ここで、「粗さ百分率」とは、対象となる物体の表面近傍領域の表面形状の測定結果(または表面形状の測定データ)において、ある高さにおいて、当該表面の巨視的形状を作る面に平行な平面で、上記物体の表面近傍領域を切断することを想定したときに、上記切断する平面が当該表面近傍領域において最大に突出した最大突出部分に接する切断高さのレベル(切断レベル)を最高高さ0%とし、ガラス基板の表面近傍領域において最も深く凹んだ最深谷部に接する切断高さのレベル(切断レベル)を最低高さ100%としたときの、切断高さのレベルをパーセントで表示した値である。「粗さ断面積の負荷率」とは、特定の切断レベルにおいて当該表面近傍領域を切断する切断面の面積の、当該物体の表面近傍領域が切断面上に存在するエリアの面積(すなわち、切断面に直交する方向からみたときの当該物体の表面近傍領域の面積であって、当該表面の凹凸に沿った表面積ではない。)に対する割合をパーセントで表示した値である。「粗さ断面積の負荷率」は、図4に示す一次元の表面形状の例では、切断長さLに対する、物体の表面近傍領域を切断する領域の長さL,L,L,Lの合計長さ(L+L+L+L)の割合のパーセント表示の値である。図4は、粗さ断面積の負荷率を説明する図である。
「粗さ断面積の負荷率曲線」とは、対象となる表面近傍領域について、縦軸を粗さ百分率の軸とし、横軸を粗さ断面積の負荷率の軸としたときの、両者の関係を表した曲線である。
図5(a)〜(d)は、複数の一次元の表面形状の波形c〜fと、このとき得られる粗さ断面長さの負荷率曲線C〜Fを示す図である。図5(a)〜(d)に示す例では、一次元の波形の負荷率曲線を求めるため、粗さ断面長さの負荷率曲線となっているが、図3に示す例では、粗さ断面積を調べて求めた負荷率曲線である。
図5(a)に示すように、略一定のレベルの表面から凸部が間隔をあけて突出した波形cの場合、負荷率曲線Cは、粗さ百分率が0%から100%に進む(図中の縦軸下方向に進む)とき、負荷率は穏やかに上昇(図中の横軸右方向に進む)する曲線である。これに対して、図5(d)に示すように、略一定のレベルの表面から間隔をあけてクラック等の凹部が内部に進展した波形fの場合、負荷率曲線Fは、粗さ百分率が0%から100%に進む(図中の縦軸下方向に進む)とき、負荷率は急激に上昇する(図中の横軸右方向に進む)曲線である。図5(b)に示すように、凸部と凹部が略同じ比率で現れる一次元波形dの場合、負荷率曲線Dは、粗さ百分率が0%から100%に進む(図中の縦軸下方向に進む)とき、負荷率の上昇(図中の横軸右方向)の勾配が略一定の曲線であり、その勾配は、負荷率曲線Cの勾配と負荷率曲線Fの勾配との中間である。したがって、負荷率曲線から、表面形状がどのような形状であるかを把握することができる。
上述の要件2に関しては、まず、ガラス基板の端面を2.5μm、ウェットエッチングした後の端面に関する表面形状の負荷率曲線を求める。この表面形状のデータは、ウェットエッチング後の端面に関する表面形状の計測によって得られる。このとき、本実施形態のガラス基板のウェットエッチング後の端面では、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上となっている。好ましくは、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が50%以上となっている。このように、ガラス基板の端面をウェットエッチングしたとき粗さ百分率が40%以上となる表面形状を、本実施形態のガラス基板の端面は備える。
ウェットエッチング後の端面の表面形状の粗さ百分率の値を用いて、ガラス基板の端面の表面形状を定めるのは、側壁面1t及び面取り面1c(図2参照)を形成するための形状加工処理時に、ガラス基板の端面の表面近傍に潜在クラックが形成され、この潜在クラックの隙間がウェットエッチングで広がり、潜在クラックが顕在化するためである。つまり、端面研磨処理後のガラス基板の端面には、ウェットエッチングをしなければ顕在化しない潜在クラックが多数形成されており、この潜在クラックをウェットエッチングで顕在化させて端面を評価するために、ウェットエッチング後の端面の表面形状の負荷率曲線を求める。
本実施形態のガラス基板では、ウェットエッチング後の端面の表面形状の粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率は40%以上である。これは、ウェットエッチング後の端面が、図5(d)に示すような表面形状ではなく、図5(b)に示すような表面形状であることを意味する。すなわち、図5(d)に示すようなクラック等の凹部が内部に進展した表面形状ではないことを意味する。粗さ断面積の負荷率が50%における粗さ百分率の値で端面の表面形状を定めるのは、この値によって負荷率曲線の形状を知ることができ、さらに、ウェットエッチング後の端面の表面形状を精密に知ることができるからである。
図3に示す端面の表面形状の負荷率曲線に関して、負荷率曲線Aでは、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率は40%以上であり、負荷率曲線Bでは、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率は40%未満である。このため、負荷曲線Aを示す端面の表面形状は、図5(b)に示すような凹部と凸部が略同じ比率で含まれている表面形状に近く、負荷曲線Bを示す表面形状は、図5(c),(d)に示すようなクラック等の凹部が間隔をあけて略一定の表面レベルから進展した表面形状に近い。
すなわち、要件2では、端面をウェットエッチングしても、顕在する潜在クラックが少ないことを意味する。したがって、要件1及び要件2を満足するガラス基板では、端面に微粒子が付着することは少なく、また、潜在クラックが少ないので、磁気ディスク製作時の成膜処理時の熱衝撃等により潜在クラックが広がって潜在クラックが顕在化しても顕在化したクラックは少ない。したがって、ガラス基板においてコロージョンの発生は抑制される。すなわち、本実施形態のガラス基板は、浮上距離を1nm以下とする記録素子あるいは再生素子の浮上条件において、記録再生の支障は少なく、信号のSN比の低下を抑制することができる。
ガラス基板がアルカリ土類金属成分を含む場合、アルカリ土類金属成分がガラス基板の表面に溶出し易い。このようなアルカリ土類金属成分を含むアルカリ土類含有ガラスからなるガラス基板であっても、本実施形態のガラス基板は潜在クラックが少ないので、コロージョンの発生を抑制することができる。
このように、本実施形態の端面は鏡面であり、ウェットエッチング後の端面の粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上となる表面形状を端面は備える。このような表面形状を備える端面は、後述するガラス基板の製造方法において、後述する形状加工処理及び磁気機能性流体を用いた端面研磨処理を用いて、処理条件を調整することによって実現される。従来の研磨ブラシや研磨パッドによる端面研磨処理では、研磨ブラシや研磨パッドを端面に当接させることにより研磨する端面研磨処理では、端面を鏡面にすることはできても、表面近傍に潜在クラックが形成されやすいため、要件2を満足しない。磁気機能性流体を用いた端面研磨処理では、磁気機能性流体は磁気によって硬くなるが、研磨ブラシや研磨パッドと比べて、ガラス基板の側壁面1t及び面取り面1cの断面形状に合わせてより柔軟に変形するので、研磨ブラシや研磨パッドに比べて側壁面1tや面取り面1cの表面に筋状の溝や潜在クラックは形成され難い。磁気機能性流体は、例えば、磁気粘性流体に研磨砥粒を含ませたスラリが好適に用いられる。
なお、エッチング後の粗さ百分率は60%以下であることが好ましい。エッチング後の粗さ百分率が60%より大きいと、端面の表面形状は図5(a)に示す波形cのような表面形状に近づき、表面に傷がつき易くなる。この原因は必ずしも明確ではないが、エッチング後の粗さ百分率が60%より大きい場合、エッチング前のガラス基板端面は、その表面の広い領域がエッチングや擦れ等によって浸食等のダメージを受けやすくなっていると推定される。そのため、端面研磨後にキャリアに保持させながら主表面研磨を行う場合や、成膜処理する際に磁気ディスク用ガラス基板の外周端面を爪状の治具で保持する場合に、端面に傷がつきやすくなると推察される。
通常、磁性膜等の成膜工程において、側壁面1tは、爪状の保持治具と接触する一方、面取り面1cは、保持治具と接触しないため、面取り面1cと比べてダメージを受け易い。このため、特に、側壁面1tは、要件2を満足する表面形状を備えることが好ましい。なお、側壁面1tは、主表面の研削・研磨工程においてキャリア等との接触によるダメージを受ける場合もある。
さらに、ガラス基板の側壁面1t及び面取り面1cが、要件2を満足する表面形状を備えることよりが好ましい。これにより、ガラス基板の側壁面1t及び面取り面1cにおいてコロージョンの発生は抑制される。通常、面取り面1cは、磁性膜等の成膜工程や主表面の研削・研磨工程において、爪状の保持治具やキャリア等と接触しないため、側壁面1tと比べてダメージを受けにくいが、側壁面1tよりも主表面に近いため、コロージョンが発生した場合には主表面に移動し易い。したがって、側壁面1t及び面取り面1cの両方で要件1,2を満足させることで、主表面におけるコロージョンの発生をよりよく抑制することが可能となる。
ガラス基板の側壁面1tと面取り面1cの接続部分は、形状加工処理あるいは端面研磨処理によって丸い形状となる場合がある。この場合、ガラス基板の中心を基準として周方向に30度ごとに測定点を設け、側壁面1tと面取り面1cとの間の接続部分の断面形状の測定点における曲率半径を求めたときに、隣接する測定点間の曲率半径の差が0.01mm以下であることが好ましい。これにより、端面形状の周上のばらつきを抑制することができる。なお、この値が0.01mmより大きいと、HDDに組み込んだ後にフラッタリングの問題が発生する場合がある。
なお、側壁面1tと面取り面1cの接続部分の曲率半径Rは、以下のように求めることができる。
図6は、側壁面1tと面取り面1cとの間の接続部分の断面形状の曲率半径を求める方法を説明する図である。図6において、Rは、側壁面1tと面取り面1cとの間の接続部分の断面形状の曲率を形成する円C2の半径であって、当該接続部分の形状の曲率半径である。先ず、面取り面1cの直線部を延ばした仮想線L1と、側壁面1tの直線部を延ばした仮想線L2との交点をP1とする。次に、交点P1を通り、且つ、面取り面1cの直線部に対して垂直に延びる仮想線L3を設定する。次いで、側壁面1tと面取り面1cとの間の接続部分と、仮想線L3との交点をP2とする。次いで、ガラス基板の断面において、交点P2を中心として所定の半径(例えば50μm)を有する円C1を設定する。次いで、側壁面1tと面取り面1cとの間の接続部分と、円C1の外周との2つの交点をそれぞれP3,P4とする。さらに、3つの交点P2,P3,P4のそれぞれを通る円C2を設定する。こうして、円C2の半径を求めることによって、側壁面1tと面取り面1cとの間の接続部分の断面形状の曲率半径Rが求められる。
また、本実施形態のガラス基板の側壁面1t及び面取り面1cを形成するための形状加工処理は、ガラス基板の端面に対して以下説明する研削をして、側壁面1t及び面取り面1cを形成することが好ましい。図7は、本実施形態で行う研削の一例(以降、この研削をヘリカル研削という)を説明する図である。
図7に示すように、ガラス基板Gの端面の研削加工に用いる研削砥石40は、全体が円筒状に形成されているとともに溝50を有する。溝50は、ガラス基板Gの側壁面1tと面取り面1cとの両方の面を同時に研削加工により形成できるように形成されている。具体的には、溝50は、側壁部50a及びその両側に存在する面取り部50b,50bからなる溝形状を備えている。上記溝50の側壁部50a及び 面取り部50b,50bは、ガラス基板Gの研削加工面の仕上がり目標の寸法形状を考慮して、所定の寸法形状に形成されている。
ガラス基板の端面を形成する形状加工では、研削砥石40に形成された溝50の溝の延びる周方向に対してガラス基板Gを傾けた状態、つまり研削砥石40の回転軸L40に対してガラス基板Gの回転軸Lを角度α(図7において、αは反時計回りの角度を正とする。)だけ傾けた状態で、ガラス基板Gの端面に研削砥石40を接触させながら、ガラス基板Gと研削砥石40の両方を回転させて研削加工を行う。
上述の研削砥石40の溝方向に対するガラス基板Gの傾斜角度αは任意に設定することができるが、上述の作用効果をより良く発揮させるためには、例えば1〜15度の範囲内とすることが好ましい。研削加工に用いる研削砥石40は、ダイヤモンド砥粒をレジン(樹脂)で固定させた砥石(レジンボンド砥石)や、ダイヤモンド砥粒を電着メッキで固定した電着メッキ砥石が好ましい。ダイヤモンド砥石の番手は、例えば#800〜#3000である。
研削砥石40の周速度の好ましい例は、500〜3000m/分、ガラス基板Gの周速度は、1〜30m/分程度である。また、ガラス基板Gの周速度に対する研削砥石40の周速度の比(周速度比)は、50〜300の範囲内であることが好ましい。
なお、上記研削工程を2回に分け、1回目の研削を、上述したようにガラス基板Gの回転軸を角度α(α>0)だけ傾けた状態で行い、2回目の研削を、別の砥石を使用してガラス基板Gの回転軸を−αの角度だけ傾けた状態で行い、2回目の研削の取代を1回目の研削の取代より少なくなるように調整してもよい。なお、形状加工処理では、ヘリカル研削の前に、総型砥石による研削を行なうことがより好ましい。
(磁気ディスク用ガラス基板の製造方法)
次に、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を説明する。先ず、一対の主表面を有する板状の磁気ディスク用ガラス基板の素材となるガラスブランクをプレス成形により作製する(プレス成形処理)。なお、本実施形態ではガラスブランクをプレス成形で作製するが、周知のフロート法、リドロー法、あるいはフュージョン法でガラス板を形成し、ガラス板から上記ガラスブランクと同じ形状のガラスブランクを切り出してもよい。
次に、作製されたガラスブランクの中心部分に円形状の内孔を形成しリング形状(円環状)のガラス基板とする(円孔形成処理)。次に、内孔を形成したガラス基板の内周端部及び外周端部に対して面取り面を形成する形状加工を行う(形状加工処理)。これにより面取り面と側壁面とが端面に形成されたガラス基板が得られる。次に、形状加工されたガラス基板に対して端面研磨を行う(端面研磨処理)。端面研磨の行われたガラス基板に、固定砥粒による研削を行う(研削処理)。次に、ガラス基板の主表面に第1研磨を行う(第1研磨処理)。次に、必要に応じてガラス基板に対して化学強化を行う(化学強化処理)。次に、ガラス基板に対して第2研磨を行う(第2研磨処理)。その後、第2研磨処理後のガラス基板に対して超音波洗浄を行う(超音波洗浄処理)。以上の処理を経て、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。以下、各処理について、詳細に説明する。
なお、本実施形態の、要件1,2を満足する磁気ディスク用ガラス基板は、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法で製造された上記第2研磨(最終研磨)処理後の、最終製品である磁気ディスク用ガラス基板の他に、上記端面研磨処理後、第2研磨(最終研磨)処理前の、最終製品である磁気ディスク用ガラス基板の素板となるガラス基板中間体(以降、単に、ガラス基板中間体という)を含む。ガラス基板中間体は、端面研磨処理が行われたガラス基板であり、例えば、上記研削処理が行われる前のものや、上記研削処理が行われたが上記第1研磨処理が行われる前のもの、あるいは、上記研削処理及び上記第1研磨処理が行われたが、上記第2研磨処理前のものを含む。
(a)プレス成形処理
熔融ガラス流の先端部を切断器により切断し、切断された熔融ガラス塊を一対の金型のプレス成形面の間に挟みこみ、プレスして円板形状のガラスブランクを成形する。所定時間プレスを行った後、金型を開いてガラスブランクが取り出される。
(b)円孔形成処理
ガラスブランクに対してドリル等を用いて円形状の内孔を形成することにより円形状の孔があいたディスク状のガラス基板を得ることもできる。
(c)形状加工処理
形状加工処理では、円孔形成処理後のガラス基板の端面に対する面取り加工を行う。面取り加工は、研削砥石等を用いて行なわれる。面取り加工により、ガラス基板の端面に、ガラス基板の主表面に対して垂直に延びる基板の側壁面と、この側壁面と主表面の間に設けられ、側壁面に対して傾斜して延びる面取り面とを有する端面が形成される。
形状加工処理は、上述したヘリカル研削により、側壁面及び面取り面を形成してもよい。さらに、ヘリカル研削の前に、総型砥石による研削を行なってもよい。
(d)端面研磨処理
端面研磨処理では、ガラス基板の外周側端面及び内周側端面に対して、以下のような磁気機能性流体を用いた端面研磨処理により鏡面仕上げを行う。磁気機能性流体には、磁性粒子の他に研磨砥粒が含まれる。これにより、要件1及び要件2を満足するガラス基板を得ることができる。すなわち、ガラス基板の端面を2.5μm、ウェットエッチングした後の端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上となる表面形状をガラス基板の端面が備えるように、端面の研磨が行われる。特に、ガラス基板の外周側端面に対して、磁気機能性流体を用いた端面研磨処理を行うことがコロージョンを抑制する点から好ましい。外周側端面は、内周側端面より面積が大きく、また、例えば磁気ディスクとして組み込まれるHDD(ハードディスクドライブ装置)内部において露出しているため、外周側端面でコロージョンが発生したときにこのコロージョンが磁気ヘッドに与える影響が大きくなり易い。
磁性スラリを用いた端面研磨処理は、例えば以下のような方法で行なわれる。図8〜11は、本実施形態における端面研磨処理の一例を説明する図である。
端面研磨を行う装置10は、磁気を発生させる手段と、磁性粒子と研磨砥粒を含む磁気機能性流体とを用いてガラス基板の端面の研磨を行う。端面研磨を行う装置10の概要を説明すると、図8に示すように、装置10は、永久磁石である一対の磁石12,14と、スペーサ16と、を含む。装置10では、磁石12,14の間にスペーサ16が挟まれており、装置10は、一方向に長い回転体形状を成している。端面研磨を行うガラス基板は、図示されない保持具によって把持されている。保持具に把持されたガラス基板の外周側端面の近傍に装置10を配置し、磁気機能性流体の塊20(図10,図11参照)とガラス基板の外周側端面とを接触させる。装置10及びガラス基板を保持する図示されない保持具は、図示されない駆動モータと機械的に接続されている。駆動モータの駆動により、図11に示すように、装置10と保持具が回転してガラス基板の外周側端面と塊20とが相対的に移動する。これにより、ガラス基板の外周側端面の研磨が行われる。装置10と保持具を、例えば500〜2000rpmで相対的に回転させることにより、ガラス基板の外周側端面を研磨することができる。なお、装置10の回転をさせずに、ガラス基板のみを回転させることによって、ガラス基板の外周側端面と塊20とを相対的に移動させてもよい。図8に示す装置10は、磁石12,14の間にスペーサ16を挟んだ構造であるが、この構造を覆う外装部材18(図11参照)を備えてもよい。
さらに、装置10を、ガラス基板の中心に設けられた円形状の孔に貫通させて、装置10の外周に設けられた塊20を用いてガラス基板の内周側端面を研磨することもできる。また、内周側端面と外周側端面を同時に研磨するように、一対の磁石とスペーサを備えた装置を2つ配置してもよい。
磁気機能性流体を用いた端面研磨処理をより具体的に説明すると、磁石12と磁石14は、互いに近接して、磁気発生手段として機能し、図9に示すような磁力線19を形成する。この磁力線19は、磁石12,14の中心から外側に向けて進み、かつ、ガラス基板の厚さ方向に進む。磁石12,14との間には、図10に示すような磁性スラリの塊20が装置10の外周につくられる。なお、図10では、磁気機能性流体の塊20は磁石12,14の外周面から外側に盛り上がるように突出しているが、磁気機能性流体の塊20は磁石12,14の外周面から外側に突出していなくてもよい。
磁気発生手段における磁束密度は、磁性スラリの塊20を形成させる程度に設定すればよいが、端面研磨を効率よく行い、端面が上記表面形状を備える点で、0.3〜2[テスラ]であることが好ましい。
なお、図8〜図11に示す例では、磁気発生手段として永久磁石を用いたが、電磁石を用いることもできる。また、スペーサ16を用いず、図示されない外装部材に磁石12,14が固定されて、磁石12のN極の端面と磁石14のS極の端面との間の離間距離を一定に確保することもできる。
端面が上述した要件1、2を満足するために、端面研磨に用いる磁気機能性流体には、例えば、Feからなる磁性粒子を3〜5g/cm3含む非極性オイル、及び界面活性剤を含んだ磁気粘性流体が用いられる。非極性オイルあるいは極性オイルは、例えば、室温(20℃)において100〜1000(mPa・秒)の粘度を有する。磁性粒子の平均粒径d50(直径)は、例えば2〜7μmであることが好ましい。
磁気機能性流体により形成される塊20は、磁性粒子を含む磁気機能性流体が磁力線上に塊20として形成されるとき、磁性粒子と同様に研磨砥粒も塊20に含まれる。磁気機能性流体中の研磨砥粒は、磁気浮揚効果により磁力勾配の低い部分に押し出されるため、ガラス基板の研磨しようとする端面近傍に偏って存在する。しかも、磁力線により比較的高い弾性特性を有する塊(硬い塊)となるので、ガラス基板の端面を塊20に押圧することにより効率よく研磨することができる。すなわち、研磨レートを高くすることができ、効率よく研磨をすることができる。
磁気機能性流体に含まれる研磨砥粒として、酸化セリウム、コロイダルシリカ、酸化ジルコニア、アルミナ砥粒、ダイヤモンド砥粒、シリカ砥粒、SiC砥粒等の公知のガラス基板の研磨砥粒を用いることができる。研磨砥粒の粒径については、例えば2〜7μmである。この範囲の研磨砥粒を用いることにより、上記端面研磨を効率よく行なうことができ、ガラス基板の内周側端面を良好に研磨することができる。研磨砥粒は、磁性スラリ中に、例えば3〜15vol%含まれる。
磁気機能性流体は、例えば磁気粘性流体に研磨砥粒を含ませたスラリである。この場合、磁気機能性流体の粘度は、上記磁気粘性流体の濃度調整により、室温(20℃)で1000〜2000(mPa・秒)であることが、塊20を形成させ、上記端面研磨を効率よく行う点で好ましい。粘度が低い(磁気粘性流体の濃度が低い)と塊20を形成し難くなり、ガラス基板11の端面に押圧された状態で相対運動させて研磨することは難しい。一方、磁気機能性流体の粘度が過度に高い場合、塊20が研磨中にガラス基板11の端部形状に沿って凹んだ形状となり、その形状から復元しにくくなり、塊20にガラス基板11の形が強く残ってしまうため、均一な押圧状態が形成し難い。また、磁気発生手段における磁束密度は、塊20を形成させ、端面研磨を効率よく行う点で、0.3〜2[テスラ]であることが好ましい。
上記端面研磨を行う際、処理条件を適宜設定することにより、ガラス基板の側壁面及び/又は面取り面は、要件1及び要件2を満足することができる。処理条件には、例えば、磁気機能性流体の粘度、磁性粒子及び研磨砥粒の種類、研磨砥粒の粒子サイズ、磁磁性粒子及び研磨砥粒の含有量、磁石12,14の磁束密度、磁石12,14とガラス基板Gとの研磨位置における相対的速度、ガラス基板Gの塊20への押し付け力を少なくとも含む。
なお、上述のヘリカル研削と磁気機能性流体を用いた研磨とを用いることが、ガラス基板Gの端面が要件1,2を満足する点から、好ましい。
また、端面研磨による研磨量(取代)は、表面からの深さが10〜50μm(ガラス基板の直径換算で20〜100μm)とすることが好ましい。10μm未満の場合、形状加工による研削傷を十分に除去できないおそれがある。また50μmより大きくすると、加工時間がかかりすぎて生産性の悪化を招く恐れがある。なお、表面からの深さを20μm(ガラス基板の直径換算で40μm)以上とすると、研削加工により基板内部に生じたダメージ(潜傷)の深さまで除去することができるので好ましい。ただし、このとき、研磨処理によるダメージが新たに発生することに注意が必要である。
(e)研削処理
研削処理では、遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いて、ガラス基板の主表面に対して研削加工を行う。具体的には、ガラス基板の外周側端面を、両面研削装置の保持部材に設けられた保持孔内に保持しながらガラス基板の両側の主表面の研削を行う。両面研削装置は、上下一対の定盤(上定盤および下定盤)を有しており、上定盤および下定盤の間にガラス基板が狭持される。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作させ、クーラントを供給しながらガラス基板と各定盤とを相対的に移動させることにより、ガラス基板の両主表面を研削することができる。例えば、ダイヤモンドを樹脂で固定した固定砥粒をシート状に形成した研削部材を定盤に装着して研削処理をすることができる。なお、研削処理と上記端面研磨処理は、処理の順番を入れ替えてもよい。
(f)第1研磨処理
次に、研削のガラス基板の主表面に第1研磨が施される。具体的には、ガラス基板の外周側端面を、両面研磨装置の研磨用キャリアに設けられた保持孔内に保持しながらガラス基板の両側の主表面の研磨が行われる。第1研磨は、研削処理後の主表面に残留したキズや歪みの除去、あるいは微小な表面凹凸(マイクロウェービネス、粗さ)の調整を目的とする。
第1研磨処理では、固定砥粒による上述の研削処理に用いる両面研削装置と同様の構成を備えた両面研磨装置を用いて、研磨スラリを与えながらガラス基板が研磨される。第1研磨処理では、遊離砥粒を含んだ研磨スラリが用いられる。第1研磨に用いる遊離砥粒として、例えば、酸化セリウム、あるいはジルコニア等の砥粒が用いられる。両面研磨装置も、両面研削装置と同様に、上下一対の定盤の間にガラス基板が狭持される。下定盤の上面及び上定盤の底面には、全体として円環形状の平板の研磨パッド(例えば、樹脂ポリッシャ)が取り付けられている。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作させることで、ガラス基板と各定盤とを相対的に移動させることにより、ガラス基板の両主表面を研磨する。研磨砥粒の大きさは、平均粒径(D50)で0.5〜3μmの範囲内であることが好ましい。
(g)化学強化処理
ガラス基板を化学強化する場合、化学強化液として、例えば硝酸カリウムと硫酸ナトリウムの混合熔融液等を用い、ガラス基板を化学強化液中に浸漬する。これにより、イオン交換によってガラス基板の表面に圧縮応力層を形成することができる。
(h)第2研磨(最終研磨)処理
次に、ガラス基板に第2研磨が施される。第2研磨処理は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨においても、第1研磨に用いる両面研磨装置と同様の構成を有する両面研磨装置が用いられる。具体的には、ガラス基板の外周側端面を、両面研磨装置の研磨用キャリアに設けられた保持孔内に保持させながら、ガラス基板の両側の主表面の研磨が行われる。第2研磨処理が第1研磨処理と異なる点は、遊離砥粒の種類及び粒子サイズが異なることと、樹脂ポリッシャの硬度が異なることである。樹脂ポリッシャの硬度は第一研磨処理時よりも小さいことが好ましい。例えばコロイダルシリカを遊離砥粒として含む研磨液が両面研磨装置の研磨パッドとガラス基板の主表面との間に供給され、ガラス基板の主表面が研磨される。第2研磨に用いる研磨砥粒の大きさは、平均粒径(d50)で5〜50nmの範囲内であることが好ましい。
本実施形態では、化学強化処理の要否については、ガラス組成や必要性を考慮して適宜選択すればよい。第1研磨処理及び第2研磨処理の他にさらに別の研磨処理を加えてもよく、2つの主表面の研磨処理を1つの研磨処理で済ませてもよい。また、上記各処理の順番は、適宜変更してもよい。
このように、本実施形態では、従来に比べて浮上距離を小さくした浮上条件においても、コロージョンの抑制により、再生信号のSN比の低下を抑制することができる。すなわち、DFHヘッド(DFH機能を備えた磁気ヘッド)とともにハードディスクドライブに搭載される磁気ディスク用ガラス基板としての品質要求に適応することができる。特に、HDIセンサが搭載されて、HDIセンサからの信号に基づいて記録再生素子の突出量を制御できるDFHヘッドとともにハードディスクドライブに搭載される磁気ディスク用ガラス基板として好適である。
なお、上記ガラス基板として、ガラス基板中間体を製造する場合、上記(e)研削処理以降の処理のうち、少なくとも(h)第2研磨(最終研磨)処理を行わない。この場合、ガラス基板中間体を製造する方法は、アルカリ土類金属成分をガラス組成として含むガラス基板の端面を研磨してガラス基板中間体をつくる処理を含む。このとき端面研磨処理では、ガラス基板中間体の処理後の処理端面が、処理端面を2.5μmエッチングした後の処理端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上である面を備えるように、ガラス基板の端面を研磨する。
この後、例えば、(e)主表面研削処理、必要に応じて(f)第1研磨処理、あるいは(g)化学強化処理が行われる。
このように、端面研磨処理後であって、少なくとも(h)第2研磨(最終研磨)処理を行う前の状態のガラス基板をガラス基板中間体と呼ぶ。
したがって、ガラス基板中間体を作製した後、例えばガラス基板中間体を別の場所に搬送して磁気ディスク用ガラス基板を製造する場合、ガラス基板中間体の主表面に少なくとも研磨処理(第2研磨処理)を行うことで、最終製品である磁気ディスク用ガラス基板を得ることができる。この場合、第2研磨処理の前に、必要に応じて、主表面の研削処理、第1研磨処理、あるいは化学強化処理を行うとよい。
[実験例1]
本実施形態のガラス基板の効果を調べるために、形状加工処理をしたガラス組成1のガラス基板の側壁面及び面取り面に種々の端面研磨処理を施した。なお、アルカリ金属成分は含まず、Tgが700℃以上となるようにガラス組成を調整した。
具体的には、プレス法により得た円盤状のガラスブランクに円孔形成処理を施し、中央部に円孔を有する円盤状ガラス基板を得た。使用したガラス組成は上述のガラス組成1である。この円盤状ガラス板の上下主表面の研削処理を一対の研削定盤を備えた両面研削装置を用いて行い、板厚0.7mmとした。この後、円盤状ガラス板の端面を、面取り幅0.15mm、面取り角度45°となるように形状加工処理を行って内周側端面と外周側端面を得た後、端面研磨処理を実施した。形状加工処理では、総型砥石を用いて、最初に砥石を傾けない研削処理による粗加工を行ない、次に砥石を変えて傾き3°のヘリカル研削処理による仕上げ加工を行った。
その後、形状加工処理をしたガラス基板の側壁面及び面取り面に種々の端面研磨処理(後述)を施した。なお、端面研磨処理以外の処理については、上記の実施形態に沿った内容で行い、1つの条件あたり200枚ずつの磁気ディスク用ガラス基板を製造した。ただし、化学強化処理は行わなかった。
端面研磨処理以降の処理として、具体的には、
・固定砥粒による主表面の研削処理、
・第1研磨(酸化セリウム(d50:1μm)と硬質のポリウレタン研磨パッドを用いて行なった)、
・第2研磨(コロイダルシリカ(d50:30nm)と軟質のポリウレタン研磨パッドを用いて行なった)、
・洗浄処理、
を順次行い、磁気ディスク用ガラス基板を製造した。製造した磁気ディスク用ガラス基板は、外径約65mm、内径約20mm、板厚約0.635mmの公称2.5インチサイズの磁気ディスク用ガラス基板である。
なお、端面研磨処理において使用した磁気機能性流体は、磁性粒子を含む磁気粘性流体に研磨砥粒を含ませた磁性スラリであり、室温(20℃)において1000(mPa・秒)の粘度を有した。
磁性粒子として平均粒径d50が2.0μmのFe粒子を用い、研磨砥粒として平均粒径d50が0.5μmのジルコニア粒子を用いた。
実施例1〜8及び比較例の端面研磨処理(磁性スラリ研磨1〜9)では、同じ組成の磁気機能性流体を用いて、図11に示す方法でガラス基板の側壁面と面取り面を研磨した。
この研磨では、ガラス基板Gが磁気機能性流体の塊20に押し付ける力が微小振動又は微小遥動するように、ガラス基板又は磁石の回転軸をお互いに向かう方向あるいは離れる方向に振動又は揺動させた。このとき、振動又は揺動の周波数は1〜50Hz、振幅(変動の幅の半分)が0.2〜2mmの範囲内で適宜周波数及び振幅を選択し、組み合わせた。こうすることで、ガラス基板と塊20が接触してガラス基板が研磨する加工点において振動又は揺動を生じさせることが可能となる。なお、ガラス基板と磁石の両方の回転軸を振動または揺動してもよい。各条件は、以下の傾向を基に適宜設定した。すなわち、振動又は揺動の周波数を高くすると、粗さ断面積の負荷率50%における粗さ百分率が大きくなる傾向にある。また、振幅を大きくすると、粗さ百分率が大きくなる傾向にある。振幅又は揺動で研磨面の品質が改善するのは、円形に形成された磁場の強さが円周方向に沿って微視的に見たときに必ずしも均一ではないためと推察される。
この磁気機能性流体により側壁面及び面取り面の研磨の状態がわずかに変化し、これがガラス基板Gの端面の潜在クラックの形成に影響を与える。
一方、従来例1として、ガラス基板の側壁面と面取り面を、上記磁気機能性流体に用いた同じ種類、同じ平均粒径d50の研磨砥粒、すなわち、平均粒径d50が0.5μmのジルコニア粒子を含んだ研磨スラリで研磨ブラシを用いて研磨した。
さらに、従来例2として、ガラス基板の側壁面と面取り面を、平均粒径d50が1.0μmのセリア粒子の研磨砥粒を含んだ研磨スラリで研磨ブラシを用いて研磨した。なお、従来例1,2の製造条件は、端面研磨以外は実施例1と同じである。
端面研磨による研磨量(取代)は、磁気機能性流体研磨とブラシ研磨ともに、形状加工による研削傷を十分に除去できるように表面からの深さ20μm(ガラス基板の直径換算で40μm)とした。
この端研磨処理によって得られた実施例1〜8、比較例、及び従来例1,2のガラス基板の端面(側壁面及び面取り面)に、フッ酸を含んだエッチング液に浸漬して端面の表面を2.5μmエッチングした後、ガラス基板の端面(側壁面)の表面形状を計測した。さらに、この計測結果から、粗さ断面積の負荷率曲線の、粗さ断面積の負荷率が50%における粗さ百分率の値を求めた。結果を表1に示す。
ところで、本実験例1において得られた磁気ディスク用ガラス基板のエッチング処理前の端面は、後述するものも含めて、外周側の側壁面及び面取り面ともに鏡面であった。また、内周側の側壁面及び面取り面についても同様に鏡面であった。また、端面の粗さについてはいずれも、算術平均粗さRaは0.015μm以下、Rzは0.15μm以下であった。また、ガラス基板の主平面について算術平均粗さRaを原子間力顕微鏡により測定し、微小うねり(μWa)を走査型白色干渉計により測定したところ、算術平均粗さRaは全てのガラス基板において0.15nm以下であり、微小うねり(μWa)は、全ての磁気記録媒体用ガラス基板において0.15nm以下であった。
さらに、実施例1〜8、比較例、及び従来例1,2の磁気ディスク用ガラス基板(上述のエッチング処理は行われていない未使用品)を温度80℃、湿度85%の雰囲気に48時間放置した後、コロージョンの発生の有無を、SEM(走査型電子顕微鏡)による表面観察及びEDS(Energy Dispersive X-ray Spectrometry)による成分分析を行なった。ガラス基板の端面に付着するコロージョンに起因する物質は、上記観察及び分析によって、その形状や成分から識別できるので、識別した物質の付着領域を上記SEMによる表面観察によりコロージョンの発生を評価し、さらに、表面キズの評価をした。
コロージョンの発生は、ガラス基板の側壁面を、SEMを用いて5000倍の観察倍率で10視野観察し、Mg、Ca、Srのアルカリ土類金属元素を含む異物(コロージョン)が視野中に観測された箇所をカウントして評価した。カウントに応じて下記のとおりレベル分けした。レベル1〜3は合格、レベル4,5は不合格である。
レベル1:コロージョンが観測された箇所が0箇所
レベル2:コロージョンが観測された箇所が1、2箇所
レベル3:コロージョンが観測された箇所が3、4箇所
レベル4:コロージョンが観測された箇所が5、6箇所
レベル5:コロージョンが観測された箇所が7箇所以上
下記表1にその結果を示す。
Figure 2017130249
表1の評価結果からわかるように、ウェットエッチング後の端面の粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%のときの粗さ百分率が40%以上である表面形状を端面が備えることにより、コロージョンの発生が抑制されることがわかる。また、粗さ百分率が50%以上の場合、コロージョンの発生がさらに抑制されることがわかる。これより、本実施形態の効果は明らかである。
また、実施例において、粗さ断面積の負荷率が50%のときの粗さ百分率が60%より大きくなると、外周側端面においてごく薄い傷が観察された。この薄い傷は、端面研磨後の主表面の研磨時に、研磨キャリアとの擦れによって生じたものと推察される。すなわち、端面研磨処理時に加工点における振動を大きくした結果、ガラス基板の基板端面への当たりの強弱の差が大きくなって表面の軟らかい部分の比率が大きくなったと推察される。
また、実施例1〜8、比較例、及び従来例1,2において、端面研磨処理後の固定砥粒による研削処理、第1研磨及び第2研磨をしなかったガラス基板中間体についても、レーザ顕微鏡を用いたエッチング処理後の端面の粗さ百分率の値を求め、コロージョンの発生の評価を行った。この場合、実施例1〜8、比較例、及び従来例1,2と同様の評価結果を得ることができた。
[実験例2]
実験例1で製造した各種の磁気ディスク用ガラス基板(未使用品)に対して、600°でアニール処理した後、実験例1と同じコロージョンと表面キズの評価を実施した。その結果、コロージョン評価においては、アニール処理したにもかかわらず、表1と同様に、粗さ断面積の負荷率が50%のときの粗さ百分率が40%以上である端面の表面形状を備える実施例において良好なコロージョンの抑制が見られた。また、表面の傷の評価においても、粗さ断面積の負荷率が50%のときの粗さ百分率が60%以下の条件においてごく薄い傷の発生が抑制されることが見られた。
[実験例3]
実験例1で製造した各種の磁気ディスク用ガラス基板(未使用品)に対して、上述の磁性膜のほかに、付着層、軟磁性層、非磁性下地層、垂直磁気記録層、保護層および潤滑層等を設けるように成膜処理を施し、磁気ディスクを製造した。なお、磁性膜の形成後に600°でアニール処理も実施した。得られた磁気ディスクを用いて、DFHヘッドの記録再生素子部の浮上距離を1nmとした条件で長期信頼性テスト(信号の記録・再生の連続実行テスト)を行なったところ、実施例の端面研磨処理を行った磁気ディスク用ガラス基板を用いた磁気ディスクにおいては再生信号のSN比が低下する現象は確認されなかった。
[実験例4]
実験例1の製造条件を元に、形状加工処理及び磁気機能性流体を用いた端面研磨処理の処理条件を適宜調整する(参考例1〜8)ことにより、エッチング処理前の端面の表面形状を様々に変更した磁気ディスク用ガラス基板を8種類製造した。なお、端面研磨処理の処理条件の調整は、磁気機能性流体に含まれる研磨砥粒の平均粒径d50及び種類、さらには、磁気機能性流体を用いた端面研磨における回転軸の振動または揺動の条件等を変更することにより行った。
得られた8種類の磁気ディスク用ガラス基板(エッチング未処理)のそれぞれについて、
・レーザ顕微鏡を用いて前述の測定条件で側壁面の表面形状を計測し、粗さ百分率が60%における粗さ断面積の負荷率を求めること、
・各種類の複数枚のガラス基板のうち残りの基板(未使用)を用いて実験例1と同じコロージョンの発生の評価を実施すること、
の2点を実行した。結果を下記表2に示す。表2から明らかなように、エッチング処理前のガラス基板の側壁面における粗さ百分率が60%における粗さ断面積の負荷率と、コロージョンの発生との間には、何ら相関がないことがわかる。
Figure 2017130249
以上、本発明の磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク、ガラス基板中間体、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例等に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
1c 面取り面
1p 主表面
1t 側壁面
2 内孔
10 装置
12,14 磁石
16 スペーサ
20 塊
40 研削砥石
50 溝
50a 側壁部
50b 面取り部

Claims (14)

  1. アルカリ土類金属成分をガラス組成として含む磁気ディスク用ガラス基板であって、
    前記ガラス基板の端面は、鏡面であり、
    前記端面は、前記端面を2.5μmエッチングした後の前記端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上である面を備える、
    ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板。
  2. 前記粗さ百分率は50%以上である、請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  3. 前記粗さ百分率は60%以下である、請求項1又は2に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  4. 前記鏡面における算術平均表面粗さは0.015μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  5. 前記磁気ディスク用ガラス基板を構成するガラスのガラス転移点は700℃以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  6. 前記磁気ディスク用ガラス基板を構成するガラスは無アルカリガラスである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  7. 前記ガラス基板は、DFH(Dynamic Flying Height)機能を備えた磁気ヘッドとともにハードディスクドライブに搭載される磁気ディスク用のガラス基板である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  8. 前記ガラス基板は、エネルギーアシスト磁気記録方式用の磁気ディスクに用いられるガラス基板である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の表面に少なくとも磁性膜を有する、磁気ディスク。
  10. アルカリ土類金属成分をガラス組成として含み、磁気ディスク用ガラス基板の素板となるガラス基板中間体であって、
    前記ガラス基板中間体の端面は、鏡面であり、
    前記端面は、前記端面を2.5μmエッチングした後の前記端面の表面粗さを測定したときに得られる粗さ断面積の負荷率曲線において、粗さ断面積の負荷率が50%であるときの粗さ百分率が40%以上である面を備える、
    ことを特徴とするガラス基板中間体。
  11. 前記粗さ百分率は50%以上である、請求項10に記載のガラス基板中間体。
  12. 前記粗さ百分率は60%以下である、請求項10又は11に記載のガラス基板中間体。
  13. 前記ガラス基板中間体を構成するガラスは無アルカリガラスである、請求項10〜12のいずれか1項に記載のガラス基板中間体。
  14. 請求項10〜13のいずれか1項に記載のガラス基板中間体の主表面に少なくとも研磨処理を行うことを特徴とする、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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