JP2017129823A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上筐体であるジョイントカバーにねじる力が加わることを防止することができる画像形成装置が求められている。
【解決手段】画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットを収容する筐体とを備える画像形成装置であって、前記筐体は、下筐体2と、閉位置と開位置との間で回動可能であるジョイントカバー3と、ジョイントカバー3の軸線O1方向の第1端側に備えられるスライド部材32及びアーム72と、ジョイントカバー3の軸線O1方向の第2端側に備えられるスライド部材33及びアーム73と、軸線O1方向の第1端側に備えられ、スライド部材32のスライド動作を制動可能な制動部材31と、ジョイントカバー3に備えられ、スライド部材32とスライド部材33との前記スライド動作を同期させるスライド動作同期部材34と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、下筐体に対して開閉可能に設けられる上筐体を備えた画像形成装置に関する。
従来から、感光ドラムを備えた下筐体と、第1端が前記下筐体に対して所定の軸線まわりに回動可能に支持され、下筐体に対して開閉可能に支持される上筐体であるトップカバーとを備えた画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置においては、感光ドラムやトナー等が収容されたカートリッジを下筐体に装着し、前記感光ドラムを露光するための露光ユニットであるLEDアレイをトップカバーに搭載したものがある。例えば、特許文献1及び特許文献2に開示される画像形成装置である。
トップカバーに搭載されたLEDアレイは、トップカバーを閉じた状態では下筐体内に侵入して感光ドラムに近接し、トップカバーを開いた状態では下筐体内から退避される。トップカバーが開いてLEDアレイが下筐体内から退避されると、下筐体の上部が開放された状態となるため、前記カートリッジを下筐体から取り出したり、下筐体へ装着したりすることが可能となる。
特開2009−251230号公報 特開2014−25970号公報
前述のように、LEDアレイをトップカバーに搭載した画像形成装置では、トップカバーの重量が大きくなるため、前記トップカバーを開けてジャム処理や前記カートリッジの交換等を行った後、当該トップカバーを閉じる際に、トップカバーの閉じる速度が大きくなりがちである。
トップカバーを閉じる際に、トップカバーの速度が大きくなりすぎると、トップカバーが閉じきったときに大きな衝撃が生じて、トップカバーに搭載されたLEDアレイが損傷するおそれがあるため、前記画像形成装置には、トップカバーの開閉動作を制動して、トップカバーの閉じる速度を小さくする制動手段が搭載されている。
前記制動手段は、例えば画像形成装置の左右片側にのみ設けると、使用者がトップカバーを閉じようとした際に、前記トップカバーの片側にだけ開閉動作を制動する力が作用するため、前記トップカバーには開閉軸線と直交する軸線回りにねじる力が加わることとなる。このねじる力に耐え得る程度の剛性をトップカバーに備えさせようとすると、トップカバーの重量が増大するため、さらに大きな制動力を発生することができる大型の制動手段が必要となり、画像形成装置が大型化する原因となる。
従って、従来の画像形成装置においては、画像形成装置の左右両側に互いに独立した制動手段を設けて、前記トップカバーの左右両側に制動力が作用するように構成し、トップカバーにねじる力が加わることを抑制していた。
しかし、トップカバーの左右両側に制動手段を設けた場合であっても、左右の制動手段に発生する制動力がばらついて互いに異なっていると、制動手段を左右片側にのみ設けた場合と同様に、トップカバーにねじる力が加わってしまうことになる。
そこで、制動手段を画像形成装置の左右片側にのみ設けた場合や、画像形成装置の左右両側に設けた制動手段の制動力がばらついていた場合であっても、トップカバー等の上筐体の左右に作用する制動力のバランスをとって、上筐体にねじる力が加わることを防止することができる画像形成装置が求められている。
上記課題を解決する画像形成装置は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、シートに画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットを収容する筐体と、を備える画像形成装置であって、前記筐体は、下筐体と、第1端が前記下筐体に対して所定の軸線まわりに回動可能に支持され、前記下筐体の上部を覆う閉位置と前記下筐体の上部を開放する開位置との間で前記軸線まわりに回動可能である上筐体と、前記上筐体の、前記所定の軸線方向の第1端側に備えられ、前記所定の軸線と直交するスライド方向へスライド可能な第1スライド部材と、前記所定の軸線方向の第1端側に備えられ、第1端が前記下筐体に対して回動可能に支持され、第2端が前記スライド部材に対して回動自在に支持される第1アームと、前記上筐体の、前記所定の軸線方向の第2端側に備えられ、前記スライド方向へスライド可能な第2スライド部材と、前記所定の軸線方向の第2端側に備えられ、第1端が前記下筐体に対して回動可能に支持され、第2端が前記スライド部材に対して回動自在に支持される第2アームと、前記所定の軸線方向の第1端側に備えられ、前記上筐体の回動動作に伴う前記第1スライド部材の前記スライド方向へのスライド動作を制動可能な第1制動部と、前記上筐体に備えられ、前記第1スライド部材の前記スライド動作と、前記第2スライド部材の前記スライド動作とを同期させる、スライド動作同期部材と、を備える。
また、請求項2記載の如く、前記第1スライド部材は第1ラック部を備え、前記第2スライド部材は第2ラック部を備えており、前記スライド動作同期部材は、前記第1ラック部にかみ合う第1ギアと、前記第2ラック部にかみ合う第2ギアと、前記第1ギアと第2ギアとを一体的に回転可能に連結する同期軸と、を備える。
また、請求項3記載の如く、前記スライド動作同期部材は、前記上筐体に固定され前記同期軸を軸支する軸受部材を備える。
また、請求項4記載の如く、前記所定の軸線方向の第2端側に備えられ、前記上筐体の回動動作に伴う前記第2スライド部材の前記スライド方向へのスライド動作を制動可能な第2制動部を備える。
また、請求項5記載の如く、前記画像形成ユニットは、感光体と、LEDアレイを備え、感光体を露光する露光ユニットと、を備える電子写真式の画像形成ユニットであり、前記感光体は、前記下筐体に収容されており、前記露光ユニットは、第1端が前記上筐体に対して回動可能に支持され、第2端が前記上筐体から離間する露光位置と前記上筐体に近接する退避位置との間で回動可能に構成され、前記上筐体は、前記スライド部材の前記上筐体に対するスライド動作に伴って、前記露光ユニットを前記露光位置と退避位置との間で回動させるリンク機構を備える。
本発明によれば、スライド動作同期部材により、所定の軸線方向の第1端側のスライド部材のスライド動作と、所定の軸線方向の第2端側のスライド部材のスライド動作とを同期させることができ、上筐体の左右の閉じ角度を同一にして、上筐体にねじれが生じることを防止できる。
ジョイントカバーを閉じた状態の画像形成装置を示す斜視図である。 ジョイントカバーを開いた状態の画像形成装置を示す斜視図である。 (a)はジョイントカバーを閉じた状態の画像形成装置を示す中央断面図であり、(b)はジョイントカバーを開いた状態の画像形成装置を示す中央断面図である。 ジョイントカバーが開いた状態にあるジョイントカバーの開閉機構を示す側面図である。 ジョイントカバーが閉じた状態にあるジョイントカバーの開閉機構を示す側面図である。 ジョイントカバーの開閉機構を示す底面図である。 (a)は振り子ギアに構成される制動力切替具としてのギアが制動ギアとかみ合った状態にある制動部材の内部を示す側面図であり、(b)は振り子ギアに構成される制動力切替具としてのギアが制動ギアから分離した状態にある制動部材の内部を示す側面図である。 (a)は制動力切替具を振り子ギアにより構成した制動部材の内部を示す平面図であり、(b)は制動力切替具をワンウェイクラッチにより構成した制動部材の内部を示す平面図である。 ジョイントカバーが閉位置に位置した状態において、バネ部材の付勢力により、ジョイントカバーに上側へ向かう押圧成分が発生する様子を示す側面図である。 LEDアレイの回動機構を示す側面図であって、(a)はLEDアレイが退避位置に位置する状態を示す側面図であり、(b)はLEDアレイが露光位置に位置する状態を示す側面図である。 軸線O1方向の第1端側及び第2端側に制動部材を設けるとともに、軸受部材により伝達軸の中央部を支持した構成のジョイントカバーを示す底面図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
[画像形成装置の全体構成]
図1、図2に示す画像形成装置1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であり、下筐体2と、下筐体2上に設けられたジョイントカバー3と、ジョイントカバー3上に設けられた読取装置4と、読取装置4上に設けられた自動給紙装置5とを備えている。ジョイントカバー3は、下筐体2に対して開閉可能に支持される上筐体の一例である。また、下筐体2とジョイントカバー3とで、画像形成装置1の筐体を構成している。前記筐体は、用紙Pに画像を形成するための画像形成ユニットを収容している。前記画像形成ユニットは、感光ユニット6及び露光ユニットを備える電子写真式の画像形成ユニットに構成されている。
なお、以下の説明においては、画像形成装置1における軸心O1方向を左右方向と規定し、水平かつ軸心O1方向と直交する方向を前後方向と規定し、排紙トレイ3aの開口部3bの側を前後方向における前側と規定する。
下筐体2は、上面に開口部2aを備える略直方体形状に形成されている。下筐体2には、ジョイントカバー3が軸線O1まわりに回動可能に支持されている。軸線O1は、所定の軸線の一例である。下筐体2は、軸線O1と直交する面を形成する一対のサイドフレーム22・23を有している。
軸線O1は下筐体2の後端部に位置し、サイドフレーム22・23は、それぞれ下筐体2の左右端部に配置されている。下筐体2におけるサイドフレーム22・23間には感光ユニット6が収容されており、下筐体2内における感光ユニット6の下方には給紙カセット25が配置されている。
ジョイントカバー3は、第1端となる後端が下筐体2に対して軸線O1まわりに回動可能に支持されており、下筐体2の上部の開口部2aを覆う閉位置と下筐体2の上部の開口部2aを開放する開位置との間で軸線O1まわりに回動可能に構成されている。
ジョイントカバー3は、軸線O1と直交する方向となる前後方向に沿ってスライド可能なスライド部材32・33を、それぞれ左右端部に備えている。スライド部材32は、軸線O1方向の第1端側に備えられる第1スライド部材の一例であり、スライド部材33は、軸線O1方向の第2端側に備えられる第2スライド部材の一例である。
画像形成装置1の左右端部における、下筐体2とジョイントカバー3との間には、それぞれアーム72・73が介装されている。アーム72は、軸線O1方向の第1端側に備えられる第1アームの一例であり、アーム73は、軸線O1方向の第2端側に備えられる第2アームの一例である。
アーム72・73は、その第1端72a・73aがそれぞれ下筐体2におけるサイドフレーム22・23の上端部に回動可能に支持され、その第2端72a・73bがそれぞれジョイントカバー3のスライド部材32・33に回動可能に支持されている。
スライド部材32が配置されるジョイントカバー3の左右一側には、スライド部材32の前後方向へのスライド動作を制動可能な制動部材31が設けられている。スライド部材32のスライド動作を制動可能な制動部材31は、軸線O1方向の第1端側に備えられる制動部の一例である。
また、ジョイントカバー3には、左右一側に配置される制動部材31にて発生する制動力をジョイントカバー3の左右他側に配置されるスライド部材33へ伝達可能な制動力伝達部材34が備えられている。
図3に示すように、下筐体2内の感光ユニット6は、前後方向に並設される4つのドラムユニット61・61・・・を備えている。ドラムユニット61・61・・・は、ブラック(B)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、およびシアン(C)の各色に対応して設けられており、搬送ベルト63による用紙Pの搬送方向に向けて、ブラック(B)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、およびシアン(C)の順に並べられている。
ドラムユニット61・61・・・は、ジョイントカバー3の回動位置が開位置にあって下筐体2の開口部2aが開放された状態で、開口部2aを介して下筐体2内に対して装着および離脱が可能となっている。
各ドラムユニット61は感光ドラム61aおよび現像ローラ61bを備えている。感光ドラム61aの表面は、感光ドラム61aの回転に伴って、図示しない帯電器によって一様に帯電される。なお、感光ドラム61aは、感光体の一例である。
一方、ジョイントカバー3には、露光ユニットを構成するLEDアレイ62・62・・・が設けられている。LEDアレイ62は、軸線O1方向に並列される複数のLED素子を備えている。
なお、図2に示すジョイントカバー3おいては、LEDアレイ62・62・・・の記載を省略している。
LEDアレイ62・62・・・は、LED素子の並列方向と直交する方向における第1端(図3(a)における上端)がジョイントカバー3に対して回動可能に支持されており、LED素子の並列方向と直交する方向における第2端(図3(a)における下端)がジョイントカバー3から離間する露光位置とジョイントカバー3に近接する退避位置との間で回動可能に構成されている。LEDアレイ62・62・・・は、各ドラムユニット61・61・・・に対応して4つ設けられており、前後方向に並設されている。
各LEDアレイ62は、ジョイントカバー3が下筐体2に対する閉位置に位置しているときには、その回動位置が露光位置となっており、前記第2端が感光ドラム61aの周面に対向した状態となっている(図3(a)参照)。また、各LEDアレイ62は、ジョイントカバー3が下筐体2に対する開位置に位置しているときには、その回動位置が退避位置となっており、下筐体2内から離脱した状態となっている(図3(b)参照)。
帯電器によって一様に帯電された感光ドラム61a・61a・・・は、それぞれLEDアレイ62・62・・・によって選択的に露光される。この露光により、感光ドラム61a・61a・・・の表面から電荷が選択的に除去され、感光ドラム61a・61a・・・の表面に静電潜像が形成される。
現像ローラ61b・61b・・・には現像バイアスが印加されており、静電潜像が現像ローラ61b・61b・・・に対向すると、静電潜像と現像ローラ61b・61b・・・との間の電位差により、現像ローラ61b・61b・・・から静電潜像にトナーが供給される。これによって、感光ドラム61a・61a・・・の表面にトナー像が形成される。
給紙カセット25は下筐体2の底部に配置されており、給紙カセット25に収容されている用紙Pは、各種ローラにより搬送ベルト63上に搬送される。搬送ベルト63は、一対の駆動ローラ64aと従動ローラ64bとの間に掛け渡されており、4つの感光ドラム61a・61a・・・の下方に対向して配置されている。搬送ベルト63を挟んだ各感光ドラム61a・61a・・・に対向する各位置には、転写ローラ65・65・・・がそれぞれ配置されている。
搬送ベルト63上に搬送された用紙Pは、駆動ローラ64aにより駆動されて走行する搬送ベルト63により、搬送ベルト63と感光ドラム61a・61a・・・との間を順次通過する。そして、感光ドラム61a・61a・・・の表面上のトナー像は、用紙Pと対向したときに、転写ローラ65・65・・・に印加された転写バイアスによって用紙Pに転写される。
用紙Pの搬送方向における搬送ベルト63よりも下流側には定着部66が配置されており、トナー像が転写された用紙Pは定着部13に搬送される。定着部では、用紙Pに対して加熱および加圧が行われ、トナー像が用紙Pに定着される。トナー像が定着した用紙Pは、各種ローラにより、ジョイントカバー3の排紙トレイ3aに排出される。
ジョイントカバー3は、軸線O1を中心にして閉位置と開位置との間で回動可能に構成されているが、ジョイントカバー3を開位置に回動させて下筐体2の開口部2aを開放することで、開口部2aを通じてドラムユニット61・61・・・の交換や、下筐体2内におけるジャム処理等の保守を行うことが可能となっている。
読取装置4は、ジョイントカバー3に対して軸線O2まわりに回動可能に支持されている。軸線O2はジョイントカバー3および読取装置4の後端部に位置しており、軸線O1と平行である。読取装置4は、前端部がジョイントカバー3に近接してジョイントカバー3の上面を覆う閉位置と、前端部がジョイントカバー3から離間する開位置との間で回動可能に構成されている。
自動給紙装置5は、読取装置4に対して軸線O3まわりに回動可能に支持されている。軸線O3は読取装置4および自動給紙装置5の後端部に位置しており、軸線O1と平行である。自動給紙装置5は、前端部が読取装置4に近接して読取装置4の上面を覆う閉位置と、前端部が読取装置4から離間する開位置との間で回動可能に構成されている。
[ジョイントカバーの開閉機構]
本実施形態の画像形成装置1においては、下筐体2とジョイントカバー3との間に介装されるアーム72の第2端72bを支持するスライド部材32のスライド動作を、制動部材31により制動することで、ジョイントカバー3が閉じる方向に回動する際に、ジョイントカバー3の回動動作を制動してジョイントカバー3が急激に閉じることを防ぎ、ジョイントカバー3に備えられるLEDアレイ62・62・・・に損傷が生じることを防止している。
図4〜図6に示すように、スライド部材32は、アーム72の第2端72aを支持する支持部32aと、支持部32aからスライド部材32のスライド方向における後側に向けて延出するラックギア32bとを備えている。ラックギア32bは、第1ラック部の一例である。
スライド部材32は、ジョイントカバー3が開位置側から閉位置側へ向かって回動動作する際には、アーム72が下筐体2に対する傾斜角度が小さくなる側へ回動するのに伴って、前方にスライドする。逆に、スライド部材32は、ジョイントカバー3が閉位置側から開位置側へ向かって回動動作する際には、アーム72が下筐体2に対する傾斜角度が大きくなる側へ回動するのに伴って、後方にスライドする。
スライド部材32は、ジョイントカバー3が下筐体2に対する回動角度が最も大きくなる開位置に位置するときには、最も後方のスライド位置に位置し、ジョイントカバー3が下筐体2に対して平行となる閉位置に位置するときには、最も前方のスライド位置に位置する。
制動部材31は、ジョイントカバー3の左右一側かつ後端部に配置されており、制動力を発生する回転ダンパ31aと、回転ダンパ31aにて発生した制動力をラックギア32bに伝達するギア部31bと、回転ダンパ31aおよびギア部31bを収容するハウジング31cとを備えている。
回転ダンパ31aは、ハウジング311と、ハウジング311の内部に回転可能に配置され且つハウジング311の外部に突出する軸体(不図示)と、ハウジング311の内部において前記軸体に取り付けられており前記軸体と一体的に回転するロータ(不図示)と、ハウジング311の外部において前記軸体に取り付けられており前記軸体と一体的に回転する制動ギア312とを備えている。制動ギア312は、ダンパギアの一例である。
ハウジング311の内部には粘性流体が充填されている。粘性流体としては、例えば、シリコンオイル等の液体に種々の固定粒子や磁性粒子を分散したものや、無機添加剤を添加したものを用いることができる。
回転ダンパ31aにおいては、前記軸体の回転によりロータが回転すると、ハウジング311の内部において前記ロータと粘性流体との間に摩擦を生じる。これにより、前記軸体に取り付けられた制動ギア312は、回転を止めようとする方向の制動力を受けることとなる。
また、制動ギア312が受ける制動力の大きさは前記ロータの回転速度に比例し、例えば前記ロータの回転速度が大きいほど制動ギア312が受ける制動力の大きさが大きくなる。さらに、制動ギア312と前記ロータとは、ともに前記軸体と一体的に回転可能に構成されているため、制動部材31は、制動ギア312の回転速度に比例する制動力を発生することとなる。従って、ジョイントカバー3の閉じる速度が大きくなった場合でも、閉じる速度に応じた制動力を発生することが可能となっている。
なお、回転ダンパ31aにおいては、ハウジング311、前記軸体、ロータ、及び粘性流体によりダンパ部を構成している。
図7、図8(a)に示すように、ギア部31bは、制動ギア312と噛合可能なギア313と、ギア313と噛合するギア314aと、ギア314aと同軸かつ一体的に回転可能に設けられるギア314bと、ギア314bと噛合するギア315aと、ギア315aと同軸かつ一体的に回転可能に設けられるギア315bと、ギア315bと噛合するギア316aと、ギア316aと同軸かつ一体的に回転可能に設けられるギア316bと、ギア316bと噛合するギア317aと、ギア317aと同軸かつ一体的に回転可能に設けられるギア317bとを備えている。
また、ギア314aとギア314bとによりギア体314が構成され、ギア315aとギア315bとによりギア体315が構成され、ギア316aとギア316bとによりギア体316が構成され、ギア317aとギア317bとによりギア体317が構成されている。ギア部31bにおいては、後方から前方へ向かって、ギア313、ギア体314、ギア体315、ギア体316、およびギア体317の順に配置されている。
制動部材31のハウジング31cの前端面には開口部が形成されており、ラックギア32bが前記開口部からハウジング31c内に侵入可能となっている。
ハウジング31c内に侵入したラックギア32bは、ギア部31bのギア317bと噛合している。
このように、回転ダンパ31aの制動ギア312とギア部31bのギア313とが噛合し、ギア部31bのギア317bとラックギア32bとが噛合することで、回転ダンパ31aで発生した制動力を、ギア部31bを介してラックギア32bに伝達可能となっている。
ギア313のギア軸313aは、制動部材31のハウジング31cに形成された長孔318に支持されており、長孔318の第1端部318aと第2端部318bとの間の範囲内で長孔318内を摺動可能に構成されている。ギア313は、ギア軸313aが長孔318の第1端部318aに位置しているときに隣接する制動ギア312とかみ合い、ギア軸313aが長孔318の第2端部318bに位置しているときには制動ギア312から分離して、制動ギア312との噛合いを解除するように構成されている。
また、ギア部31bの各ギアは、ラックギア32bの前後方向へのスライド動作に伴って回転するが、ラックギア32bが前方へスライド動作した際には、ギア313のギア軸313cが、ギア部31bの各ギアの回転によって長孔318の第1端部318aに移動し、ギア313が制動ギア312とかみ合うこととなる(図7(a)参照)。逆に、ラックギア32bが後方へスライド動作した際には、ギア313のギア軸313cが、ギア部31bの各ギアの回転によって長孔318の第2端部318bに移動し、ギア313が制動ギア312から分離することとなる(図7(b)参照)。
従って、ジョイントカバー3が開位置側から閉位置側に向けて閉方向へ回動する際にはスライド部材32が前方へスライド動作するため、ラックギア32bが前方へスライドしてギア313が制動ギア312とかみ合い、回転ダンパ31aで発生した制動力がラックギア32bに伝達される。これにより、スライド部材32の前方へのスライド動作が制動されて、ジョイントカバー3の開位置側から閉位置側への回動速度が抑制されることとなり、ジョイントカバー3が急激に閉じてLEDアレイ62が損傷することを防止できる。
逆に、ジョイントカバー3が閉位置側から開位置側に向けて開方向へ回動する際にはスライド部材32が後方へスライド動作するため、ラックギア32bが後方へスライドしてギア313が制動ギア312から分離し、回転ダンパ31aで発生した制動力のラックギア32bへの伝達が遮断される。これにより、スライド部材32の後方へのスライド動作は制動部材31により制動されることがない。
このように、本実施形態における画像形成装置1では、ジョイントカバー3が閉方向へ回動する際にのみ制動部材31にて発生する制動力をラックギア32bに伝達可能となるように構成している。従って、ジョイントカバー3の閉じるときの速度を抑制する一方で、ジョイントカバー3の開くときの抵抗を小さくすることが可能となっている。
なお、ギア313は、ギア部31bにおけるギア列の途中に設けられ、ギア軸313aが長孔318内を摺動可能に構成された、振り子ギアの一例である。また、ギア313は、回転ダンパ31aからの制動力のラックギア32bへの伝達状態を切り替えて、ジョイントカバー3が閉方向へ回動する際にのみ制動力をラックギア32bに伝達可能とする制動力切替具である。
また、本実施形態においては、回転ダンパ31aからの制動力のラックギア32bへの伝達状態を切り替える制動力切換具を、振り子ギアであるギア313により構成しているが、これに限るものではなく、例えば、ギア部31bにおけるギア列の途中に設けられるワンウェイクラッチにより制動力切換具を構成することもできる。
具体的には、図8(b)に示すように、ギア314aとギア314bとの間に、ジョイントカバー3が閉方向へ回動する場合に回転ダンパ31aからラックギア32bへ制動力を伝達し、ジョイントカバー3が開方向へ回動する場合に回転ダンパ31aからラックギア32bへ制動力を伝達しないワンウェイクラッチ319を、制動力切換具として設けることも可能である。
また、本実施形態においては、スライド部材32のスライド動作を制動する制動部材を、回転ダンパ31aを用いた制動部材31に構成しているが、これに限るものではなく、例えばトルクリミッタを用いた制動部材に構成することも可能である。
但し、トルクリミッタを用いた制動部材は、発生する制動力がジョイントカバー3の回動速度に比例するものではないため、ジョイントカバー3の回動速度に比例した制動力が発生する回転ダンパ31aを用いた制動部材31の方が、閉時におけるジョイントカバー3の回動速度をより効果的に抑制するためには有利である。
[スライド部材を付勢するためのバネ部材]
図4〜図6に示すように、ジョイントカバー3におけるスライド部材32の前方には、バネ部材39が設けられている。バネ部材39は、ジョイントカバー3の回動位置が閉位置の近傍から閉位置にかけての範囲にあるときに、ジョイントカバー3が閉方向へ回動する際のスライド部材32のスライド方向とは逆の方向、即ち後方向の付勢力を、スライド部材32に対して付与する圧縮バネである。
つまり、図4に示すように、ジョイントカバー3の回動位置が開位置にあって、スライド部材32が後方のスライド位置に位置しているときには、スライド部材32はバネ部材39から離間している。この状態から、ジョイントカバー3を閉方向へ回動させると、スライド部材32が前方へスライドしていき、ジョイントカバー3の回動位置が閉位置近傍に達すると、スライド部材32がバネ部材39に当接する。
ジョイントカバー3がさらに閉方向へ回動すると、スライド部材32が前方へスライドしてバネ部材39を押圧し、バネ部材39が圧縮される。バネ部材39が圧縮されると、バネ部38に後方へ向かう付勢力が生じてスライド部材32に付与される。これにより、スライド部材32の前方へのスライド動作が制動される。
この場合、スライド部材32は、そのスライド動作を制動部材31によっても制動されているため、制動部材31の制動力とバネ部材39による制動力とを合わせた制動力により制動されることとなり、より確実にジョイントカバー3の閉じる速度が抑えられる。
図5に示すように、ジョイントカバー3がさらに閉方向へ回動して閉位置に達すると、ジョイントカバー3は停止する。ジョイントカバー3が閉位置に位置している状態においては、スライド部材32にはバネ部材39による後方への付勢力が作用している。
図9に示すように、アーム72における第1端72aの回動支点P1の上下位置は、ジョイントカバー3の回動支点となる軸線O1の上下位置よりも下方に位置しており、アーム72における第2端72aの回動支点P2の上下位置は、回動支点P1の上下位置よりも上方に位置している。また、本実施形態の場合、回動支点P1の上下位置と軸線O1の上下位置とは、略同じ位置となっている。
このように、ジョイントカバー3が閉位置に位置し、回動支点P1の上下位置が軸線O1及び回動支点P2の上下位置よりも下方に位置している状態で、スライド部材32がバネ部材39により後方へ付勢されると、スライド部材32には後方へ向かう押圧力Fが作用する。押圧力Fは、回動支点P2と回動支点P1とを結ぶ直線に沿った方向における回動支点P2側から回動支点P1側へ向かう押圧成分Faと、回動支点P2と回動支点P1とを結ぶ直線と直交する方向における上側へ向かう押圧成分Fbとに分解することができる。
つまり、ジョイントカバー3が閉位置に位置した状態において、スライド部材32に後方へ向かう押圧力Fが作用することで、上側へ向かう押圧成分Fbが発生し、この押圧成分Fbによりジョイントカバー3に開方向の押圧力が作用することとなる。
これにより、ジョイントカバー3が閉位置に位置したときにおいても、ジョイントカバー3に対して、閉方向への回動動作を制動する力を作用させることが可能となっている。
[LEDアレイの回動機構]
本実施形態の画像形成装置1においては、スライド部材32のジョイントカバー3に対するスライド動作に伴って、LEDアレイ62・62・・・をリンク機構により前記露光位置と退避位置との間で回動させるように構成している。
図4〜図6、図10に示すように、ジョイントカバー3の軸線O1方向における第1端側にはスライド部材32のスライド方向に沿って延出する第1のガイドフレーム35が備えられ、第2端側にはスライド部材33のスライド方向に沿って延出する第2のガイドフレーム36が備えられている。ガイドフレーム35は、スライド部材32よりも軸線O1方向の内側に配置されている。また、ガイドフレーム36は、スライド部材33よりも軸線O1方向の内側に配置されている。
なお、図5においては、LEDアレイ62・62・・・の記載を省略している。
ガイドフレーム35・36には、それぞれLEDアレイ62・62・・・を回動可能に支持するためのガイド孔35a・35a・・・及びガイド孔36a・36a・・・が形成されている。ガイド孔35a・35a・・・及びガイド孔36a・36a・・・は、ジョイントカバー3に設けられるLEDアレイ62・62・・・の数に対応した数だけ形成されている。
各LEDアレイ62の軸線O1方向における第1端部にはガイド孔35aに係合可能な回動軸62aが形成され、第2端部にはガイド孔36aに係合可能な回動軸62dが形成されている。LEDアレイ62は、回動軸62a・62dがそれぞれガイド孔35a・36aに係合することによって、ジョイントカバー3に回動可能に支持されている。
LEDアレイ62の軸線O1方向における第1端部には、回動軸62aから軸線O1方向と直交する方向へ延出するアーム62bが形成されており、アーム62bの先端部には軸線O1方向の外側へ向かって突出するピン62cが形成されている。
ジョイントカバー3の軸線O1方向における第1端側にはスライド部材32のスライド方向に沿って延出するLEDアレイ操作板37が配置されている。LEDアレイ操作板37は、ガイドフレーム35の軸線O1方向の内側に隣接して配置されており、前後方向へ移動可能に構成されている。
LEDアレイ操作板37には、LEDアレイ62・62・・・のピン62c・62c・・・が係合する係合孔37a・37a・・・が形成されている。LEDアレイ操作板37の前端部とジョイントカバー3との間には、引っ張りバネ37cが介装されており、LEDアレイ操作板37は引っ張りバネ37cにより前方へ付勢されている。
ガイドフレーム35における前後方向の略中央部には、リンクアーム38が回動軸38aと中心として回動可能に支持されている。リンクアーム38は、LEDアレイ操作板37よりも軸線O1方向の内側に配置されており、リンクアーム38の先端部には係合孔38bが形成されている。係合孔38bは、LEDアレイ操作板37から軸線O1方向の内側に突出するピン37bと係合している。
リンクアーム38には、ガイドフレーム35に形成されるガイド孔35bを通じて、ガイドフレーム35よりも軸線O1方向の外側に突出する操作ピン38cが形成されている。ガイド孔35bは、リンクアーム38の回動軸38aを中心とした円弧形状に形成されている。操作ピン38cは、リンクアーム38の回動動作に伴い、ガイド孔35bに沿って摺動可能となっている。
スライド部材32には、操作ピン38cに当接可能なリンクアーム操作部32cが形成されており、スライド部材32が前方へスライド動作した際に、リンクアーム操作部32cによって操作ピン38cを前方へ押圧することが可能となっている。
このような構成において、ジョイントカバー3が開側の回動位置に位置し、スライド部材32が後方に位置している状態では、リンクアーム操作部32cは、操作ピン38cの後方に、操作ピン38cから離間して位置している。このような状態では、図10(a)に示すように、LEDアレイ操作板37が引っ張りバネ37cの付勢力により前方へ移動した状態となる。
LEDアレイ操作板37が前方へ移動すると、LEDアレイ操作板37の係合孔37aにLEDアレイ62のピン62cが係合していることから、LEDアレイ62は、ピン62cが前方へ移動する方向へ回動し、LED素子の並列方向と直交する方向における第2端がジョイントカバー3に近接する退避位置に位置することとなる。
この際、リンクアーム38は、係合孔38bがLEDアレイ操作板37のピン37bと係合していることから、係合孔38bが前方へ移動する方向へ回動し、操作ピン38cは回動範囲の後端部に位置している。
一方、ジョイントカバー3が開側から閉側へ回動して、スライド部材32が前方へスライド動作すると、リンクアーム操作部32cが操作ピン38cに近づいていき、リンクアーム操作部32cと操作ピン38cとが当接する。リンクアーム操作部32cが操作ピン38cに当接した後に、さらにジョイントカバー3が閉側へ回動すると、リンクアーム操作部32cにより操作ピン38cが押圧されて、操作ピン38cが前方へ回動する。
操作ピン38cが前方へ回動すると、リンクアーム38は係合孔38bが後方へ移動する側に回動する。係合孔38bが後方へ移動すると、係合孔38bとLEDアレイ操作板37のピン37bとが係合していることから、LEDアレイ操作板37は後方へ移動する。
LEDアレイ操作板37が後方へ移動すると、LEDアレイ操作板37の係合孔37aとLEDアレイ62のピン62cが係合していることから、図10(b)に示すように、LEDアレイ62は、ピン62cが後方へ移動する方向へ回動し、LED素子の並列方向と直交する方向における第2端がジョイントカバー3から離間する露光位置に位置することとなる。
また、LEDアレイ62が露光位置に位置している状態からジョイントカバー3が閉側から開側へ回動すると、スライド部材32が後方へスライド動作してリンクアーム操作部32cによる操作ピン38cの押圧状態が解除され、引っ張りバネ37cの付勢力によりLEDアレイ操作板37が前方へ移動する。これにより、LEDアレイ62は、ピン62cが前方へ移動する方向へ回動して退避位置に移動する。
このように、画像形成装置1においては、LEDアレイ操作板37、リンクアーム38、LEDアレイ62のアーム62b等により構成されるリンク機構を、引っ張りバネ37c及びスライド部材32のリンクアーム操作部32cにより操作することで、LEDアレイ62を露光位置と退避位置との間で回動させるように構成している。
[制動力伝達部材(スライド動作同期部材)]
画像形成装置1においては、ジョイントカバー3の左右一側にスライド部材32、アーム72、及び制動部材31が配置され、左右他側にスライド部材33及びアーム73が配置されており、左右一側の制動部材31にて発生する制動力を、制動力伝達部材34を介して左右他側のスライド部材33へ伝達するように構成している。
スライド部材33は、アーム73の第2端73aを支持する支持部33aと、支持部33aからスライド部材33のスライド方向における後側に向けて延出するラックギア33bとを備えている。ラックギア33bは、第2ラック部の一例である。
制動力伝達部材34は、スライド部材32のラックギア32bにかみ合う第1ギア34aと、スライド部材33のラックギア33bにかみ合う第2ギア34bと、第1ギア34aと第2ギア34bとを連結して、両者間でトルクを伝達する伝達軸34cとを備えている。
第1ギア34a及び第2ギア34bは、それぞれジョイントカバー3に取り付けられる第1カバー34d及び第2カバー34eに覆われるとともに、支持されている。第1カバー34d及び第2カバー34eにおける第1ギア34a及び第2ギア34bの支持部は、それぞれ軸受部材にて構成されており、前記軸受部材は、第1ギア34a及び第2ギア34bの回転軸となる伝達軸34cを支持している。
なお、第1ギア34a及び第2ギア34bは、ラックギア32b・33bと直接かみ合っていてもよく、他のギアを介してかみ合っていてもよい。
このように、画像形成装置1においては、ジョイントカバー3に制動力伝達部材34を設けて、制動力伝達部材34を介してスライド部材32とスライド部材33とを互いに連結することで、制動部材31をジョイントカバー3の左右一側にのみ設けた場合でも、左右両側のスライド部材32・33に対して、制動部材31にて発生した制動力を伝達して、ジョイントカバー3が回動するときの変形を抑えることが可能となっている。
また、スライド部材32とスライド部材33とは、制動力伝達部材34を介して連結されることにより、互いのスライド動作が同期することとなっている。
つまり、制動力伝達部材34の第1ギア34aと第2ギア34bとは伝達軸34cにより一体的に回転可能に構成されており、スライド部材32及びスライド部材33は、それぞれ第1ギア34a及び第2ギア34bとかみ合っているため、制動部材31にて発生した制動力がスライド部材32からスライド部材33へ伝達されて、スライド部材32のスライド動作と同期してスライド部材33がスライド動作することとなる。
このように、制動力伝達部材34は、スライド部材32とスライド部材33とのスライド動作を同期させるスライド動作同期部材として機能している。また、制動力伝達部材34の伝達軸34cは、第1ギア34aと第2ギア34bとを一体的に回転可能に連結して、スライド部材32とスライド部材33とのスライド動作を同期させる同期軸として機能している。
そして、スライド動作同期部材としての制動力伝達部材34により、スライド部材32とスライド部材33とのスライド動作を同期させることで、制動部材が設けられていないスライド部材33側に対しても制動力を伝達して、ジョイントカバー3の左右にバランスよく制動力を作用させることが可能となっている。これにより、ジョイントカバー3が回動する際に、ジョイントカバー3に生じるねじれが抑制される。
また、制動力伝達部材34は、制動部材31をジョイントカバー3の左右一側にのみ設けた場合だけでなく、制動部材31をジョイントカバー3の左右両側に設けた場合においても、スライド部材32とスライド部材33とのスライド動作を同期させて、ジョイントカバー3の左右にバランスよく制動力を作用させるスライド動作同期部材として機能することが可能である。
つまり、図11に示すように、ジョイントカバー3における軸線O1方向の第1端側に第1制動部としての制動部材31を設け、ジョイントカバー3における軸線O1方向の第2端側に第2制動部としての制動部材31を設けた場合、前記第1端側の制動部材31と前記第2端側の制動部材31との制動力が互いに異なる場合があるが、このように両制動部材31の制動力がアンバランスであった場合でも、制動力伝達部材34により、制動力に余裕がある側から制動力が不足している側へ制動力が伝達され、制動力がジョイントカバー3の左右にバランスよく作用することとなる。
また、制動力伝達部材34においては、第1ギア34a及び第2ギア34bを、ジョイントカバー3に固定され伝達軸34cの中央部を支持する軸受部材34fにより支持するように構成して、第1ギア34a及び第2ギア34bを覆うカバー部材を省略することもできる。このような構成により、制動力伝達部材34をコンパクトに構成して、制動力伝達部材34が他の部材に干渉することを防止できる。
なお、軸受部材34fにより伝達軸34cの中央部を支持する構成は、制動部材31をジョイントカバー3における軸線O1方向の第1端側にのみ設けた場合にも適用することができる。
[本実施形態おける効果]
本実施形態においては、画像形成装置1は上述のように構成されている。
つまり、画像形成装置1は、下筐体2と、第1端となる後端が下筐体2に対して軸線O1まわりに回動可能に支持され、下筐体2の上部を覆う閉位置と下筐体2の上部を開放する開位置との間で軸線O1まわりに回動可能であるジョイントカバー3と、ジョイントカバー3の、軸線O1方向の第1端側に備えられ、軸線O1と直交するスライド方向へスライド可能な第1スライド部材であるスライド部材32と、軸線O1方向の第1端側に備えられ、第1端が下筐体2に対して回動可能に支持され、第2端がスライド部材32に対して回動自在に支持される第1アームであるアーム72と、ジョイントカバー3の、軸線O1方向の第2端側に備えられ、前記スライド方向へスライド可能な第2スライド部材であるスライド部材33と、軸線O1方向の第2端側に備えられ、第1端が下筐体2に対して回動可能に支持され、第2端がスライド部材33に対して回動自在に支持される第2アームであるアーム73と、軸線O1方向の第1端側に備えられ、ジョイントカバー3の回動動作に伴うスライド部材32の前記スライド方向へのスライド動作を制動可能な第1制動部である制動部材31と、ジョイントカバー3に備えられ、スライド部材32の前記スライド動作と、スライド部材33の前記スライド動作とを同期させる、スライド動作同期部材34と、を備える。
このように、スライド動作同期部材34によりスライド部材32のスライド動作とスライド部材33のスライド動作とを同期させることができるので、ジョイントカバー3の左右の閉じ角度が同一になり、ジョイントカバー3にねじれが生じることを防止できる。特に、軸線O1方向の第1端側に制動部材31が設けられて、スライド部材32のスライド動作だけが制動されていた場合でも、スライド動作同期部材34により制動部材31が設けられていないスライド部材33側へ制動力を伝達して、ジョイントカバー3の左右にバランスよく制動力を作用させることができ、ジョイントカバー3に生じるねじれを抑制することができる。
また、スライド部材32は第1ラック部であるラック部32bを備え、第2スライド部材33は第2ラック部であるラック部33bを備えており、スライド動作同期部材34は、ラック部32bにかみ合う第1ギア34aと、ラック部33bにかみ合う第2ギア34bと、第1ギア34aと第2ギア34bとを一体的に回転可能に連結する同期軸34cと、を備える。
これにより、簡単な構造で、スライド部材32のスライド動作と、スライド部材33のスライド動作とを同期させて、ジョイントカバー3にねじれが生じることを防止できる。
また、スライド動作同期部材34は、ジョイントカバー3に固定され同期軸34cを軸支する軸受部材34fを備える。
このように構成することで、軸受部材34fによりスライド動作同期部材34をジョイントカバー3に装着することができ、簡単かつコンパクトな構成によりスライド動作同期部材34をジョイントカバー3に装着することが可能となる。これにより、スライド動作同期部材34が画像形成装置1の他の箇所に干渉することを防止できる。
また、画像形成装置1は、軸線O1方向の第2端側に備えられ、ジョイントカバー3の回動動作に伴うスライド部材33の前記スライド方向へのスライド動作を制動可能な第2制動部となる制動部材31を備える。
このように、軸線O1方向の第1端側と第2端側との両方に、それぞれ制動部材31・31が設けられている場合、第1端側の制動部材31と第2端側の制動部材31とで発生する制動力がアンバランスとなることがあるが、このような場合でも、スライド動作同期部材34により、制動力に余裕がある側から制動力が不足している側へ制動力を伝達して、ジョイントカバー3の左右にバランスよく制動力を作用させることができ、ジョイントカバー3に生じるねじれを抑制することができる。
また、前記画像形成ユニットは、感光体である感光ドラム61aと、LEDアレイ62を備え、感光ドラム61aを露光する露光ユニットと、を備える電子写真式の画像形成ユニットであり、感光ドラム61aは、下筐体2に収容されており、前記露光ユニットは、第1端がジョイントカバー3に対して回動可能に支持され、第2端がジョイントカバー3から離間する露光位置とジョイントカバー3に近接する退避位置との間で回動可能に構成され、ジョイントカバー3は、スライド部材32のジョイントカバー3に対するスライド動作に伴って、前記露光ユニットを前記露光位置と退避位置との間で回動させるリンク機構を備える。
これにより、スライド部材32のスライド動作により前記リンク機構を駆動して、前記露光ユニットを露光位置と退避位置との間で回動させることができるため、露光ユニットを回動させるためのリンク機構を駆動するアームを別途設ける必要がなく、省スペース化を図ることができる。
また、前記リンク機構を駆動する際にスライド部材32に生じる負荷が、スライド部材32におけるスライド動作の制動力として作用することとなり、制動部にて発生する制動力を補助することができる。
さらに、ジョイントカバー3を開いたときに露光ユニットを退避位置に折りたたむことで、下筐体2内に設置された感光体ドラム61aを交換するなどの各種のメンテナンス作業を行うための空間を、折りたたまない場合に比べてより広く確保することができる。
1 画像形成装置、
2 下筐体
3 ジョイントカバー(上筐体)
31 制動部材
31a 回転ダンパ
31b ギア部
312 制動ギア
313 ギア(振り子ギア)
32・33 スライド部材
32a・33a 支持部
32b・33b ラックギア
32c リンクアーム操作部
34 制動力伝達部材(スライド動作同期部材)
34a 第1ギア
34b 第2ギア
34c 伝達軸(同期軸)
34d 第1カバー
34e 第2カバー
34f 軸受部材
35・36 ガイドフレーム
35a・36a ガイド孔
37 LEDアレイ操作板
37a 係合孔
37b ピン
37c 引っ張りバネ
38 リンクアーム
38a 回動軸
38b 係合孔
38c 操作ピン
39 バネ部材
62 LEDアレイ
62a 回動軸
62b アーム
62c ピン
72・73 アーム
72a・73a 第1端
72b・73b 第2端

Claims (5)

  1. シートに画像を形成する画像形成ユニットと、
    前記画像形成ユニットを収容する筐体と、を備える画像形成装置であって、
    前記筐体は、
    下筐体と、
    第1端が前記下筐体に対して所定の軸線まわりに回動可能に支持され、前記下筐体の上部を覆う閉位置と前記下筐体の上部を開放する開位置との間で前記軸線まわりに回動可能である上筐体と、
    前記上筐体の、前記所定の軸線方向の第1端側に備えられ、前記所定の軸線と直交するスライド方向へスライド可能な第1スライド部材と、
    前記所定の軸線方向の第1端側に備えられ、第1端が前記下筐体に対して回動可能に支持され、第2端が前記スライド部材に対して回動自在に支持される第1アームと、
    前記上筐体の、前記所定の軸線方向の第2端側に備えられ、前記スライド方向へスライド可能な第2スライド部材と、
    前記所定の軸線方向の第2端側に備えられ、第1端が前記下筐体に対して回動可能に支持され、第2端が前記スライド部材に対して回動自在に支持される第2アームと、
    前記所定の軸線方向の第1端側に備えられ、前記上筐体の回動動作に伴う前記第1スライド部材の前記スライド方向へのスライド動作を制動可能な第1制動部と、
    前記上筐体に備えられ、前記第1スライド部材の前記スライド動作と、前記第2スライド部材の前記スライド動作とを同期させる、スライド動作同期部材と、
    を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1スライド部材は第1ラック部を備え、
    前記第2スライド部材は第2ラック部を備えており、
    前記スライド動作同期部材は、
    前記第1ラック部にかみ合う第1ギアと、
    前記第2ラック部にかみ合う第2ギアと、
    前記第1ギアと第2ギアとを一体的に回転可能に連結する同期軸と、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記スライド動作同期部材は、
    前記上筐体に固定され前記同期軸を軸支する軸受部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記所定の軸線方向の第2端側に備えられ、前記上筐体の回動動作に伴う前記第2スライド部材の前記スライド方向へのスライド動作を制動可能な第2制動部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成ユニットは、
    感光体と、
    LEDアレイを備え、感光体を露光する露光ユニットと、
    を備える電子写真式の画像形成ユニットであり、
    前記感光体は、前記下筐体に収容されており、
    前記露光ユニットは、第1端が前記上筐体に対して回動可能に支持され、第2端が前記上筐体から離間する露光位置と前記上筐体に近接する退避位置との間で回動可能に構成され、
    前記上筐体は、
    前記スライド部材の前記上筐体に対するスライド動作に伴って、前記露光ユニットを前記露光位置と退避位置との間で回動させるリンク機構を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の画像形成装置。
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