JP2017129566A - 構造のバリエーションを検知するためのx線散乱システムおよび方法 - Google Patents

構造のバリエーションを検知するためのx線散乱システムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複合材料からなる航空機構造体などの構造部品上あるいは構造部品内におけるバリエーションを検知するためのX線散乱システムおよび方法を提供する。【解決手段】構造体の1または複数の熱特性および/または機械的特性を検知する方法は、構造体を構成する材料から1または複数のテスト構造を構成し、1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存し302、X線を構造体に放ち、構造体からのX線散乱を検知し306、検知されたX線散乱と校正データに基いて、構造体の1または複数の特性を決定する。【選択図】図6

Description

本開示の実施形態は、一般的には、構造部品上あるいは構造部品内におけるバリエーションを検知するためのX線散乱システムおよび方法に関し、具体的には、X線散乱のデータ、たとえば後方散乱および/または前方散乱データの分析をとおして構造のバリエーションを検知するためのシステムおよび方法に関する。
航空機構造体は、たとえば、複合材料から構成されており、このような複合材料は、一般的に、金属に代えて用いられる強化ポリマー系材料であり、特に、比較的低重量および高い機械的な強度が望まれる応用例において用いられる。複合材料は、様々な商用および軍用の航空機、地上の輸送機関、および消費生活用品において、幅広く用いられている。複合材料は、たとえば、一般的に層状に配置された強化繊維と、実質的に強化繊維をウェット状態とし、強化繊維との間の結合を構成するポリマー樹脂との網状体を含む。そしてこの複合材料は、たとえば、押出プロセスやその他の構造部品を構成するためのプロセスなどの様々な構造部品を構成するための方法によって、構造部品へと構成される。
複合構造体(たとえば航空機におけるもの)内のバリエーションは、落雷、発火、エンジン排気、あるいは、その他の高温の事象により引き起こされうる。複合体における初期の熱損傷は、一般的には、たとえば超音波法などの典型的な非破壊検査(NDI:Non−Destructive Inspection)技術を用いることにより、検知できない。
赤外分光法(Infrared (IR) Spectroscopy)は、特定の航空機部品に関するバリエーションを検知するためのよく知られた方法である。しかしながら、赤外分光法は、典型的には、構造体の外面におけるバリエーションを検知するために用いられる。要するに、赤外分光法によって、構造体内のバリエーションを効果的に決定することはできない。
超音波システムおよび超音波法も、たとえば熱損傷により引き起こされた、構造体内のバリエーションを検知するために用いられる。しかしながら、超音波システムがバリエーションを検知する前に、構造体が既に大きく変化している可能性がある。
概して、たとえば航空機における部位等の複合構造体内のバリエーション検知するための公知のシステムおよび方法は、初期の熱バリエーションを検知する上で、効果的でない。
たとえば航空機における部位等の構造体内の(たとえば熱損傷により引き起こされうる)構造のバリエーションが局所化された領域を、効果的に検知することができるシステムおよび方法の必要性が存在する。たとえば熱により引き起こされた、構造体へのバリエーションのレベルを定量化するためのシステムおよび方法の必要性が存在する。さらに、バリエーションが望ましくないレベルに至る前に、複合構造体内の初期のバリエーションの領域を検知することができるシステムおよび方法の必要性が存在する。
これらの必要性を考慮しつつ、本開示の特定の実施形態は、構造体の1または複数の特性を検知する方法を提供する。本方法は、1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存することであって、前記1または複数のテスト構造は、前記構造体を構成する材料から構成されていることと、前記構造体にX線放射線を放つことと、前記構造体からのX線散乱を検知することと、検知された前記X線散乱と前記校正データに基づいて、前記構造体の前記1または複数の特性を決定することと、を含みうる。前記特性は、熱特性および/または機械的特性でありうる。前記X線散乱は、X線後方散乱およびX線前方散乱のいずれか一方あるいは両方である。前記1または複数の特性は、前記構造体の密度と、前記構造体における高分子結合のバリエーションレベルとののいずれか一方あるいは両方を含む。前記決定することは、熱エネルギーにより引き起こされたバリエーションのレベルをもつ前記構造体の前記密度の差を関連付けることを含みうる。
前記方法は、また、前記構造体におけるバリエーションの領域を決定するために、前記X線散乱と所定のしきい値とを比較することを含みうる。前記生成且つ保存するステップは、校正曲線あるいはルックアップテーブルとして前記校正データを生成且つ保存することを含みうる。前記方法は、また、前記X線散乱のデータからバリエーションマップを生成することを含みうる。
本開示の特定の実施形態は、構造体の1または複数の特性を検知するように構成された特性検知システムを提供する。前記特性検知システムは、X線アッセンブリを含みうる。前記X線アッセンブリは、前記構造体にX線放射線を放つX線源と、前記構造体から散乱したX線散乱を検知する1または複数の散乱検知器と、を含む。前記X線アッセンブリは、前記構造体を構成する材料から構成されたテスト構造をスキャンする。前記特性検知システムは、前記X線アッセンブリに接続された制御ユニットを含みうる。前記制御ユニットは、前記1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存する。前記制御ユニットは、前記X線散乱と前記校正データとに基づいて前記特性を決定する。
本開示の特定の実施形態は、X線アッセンブリを含みうる特性検知システムを提供する。前記X線アッセンブリは、構造体にX線放射線を放つように構成されているX線源と、前記構造体から散乱するX線散乱を検知するように構成されている1または複数の散乱検知器と、を含みうる。前記X線アッセンブリは、前記構造体に前記X線放射線を放つ前に、1または複数のテスト構造スキャンするように構成されている。前記テスト構造は、前記構造体を構成する材料により構成されている。
前記特性検知システムは、また、前記X線アッセンブリに接続された制御ユニットを含みうる。前記制御ユニットは、前記1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存し、前記検知されたX線散乱に基づいて前記構造体の密度を決定することにより、構造体内のバリエーションを決定し、前記構造体におけるバリエーションのレベルをもつ前記構造体の密度および高分子結合のうちのいずれか一つの差を関連付け、前記構造体におけるバリエーションの領域を決定するため、前記X線散乱と所定のしきい値とを比較する、ように構成されている。
本開示の実施形態にかかる特性検知システムの概略図を示す。 本開示の実施形態にかかる特性検知システムの概略図を示す。 本開示の実施形態にかかるテスト構造の正面図を示す。 本開示の実施形態にかかる特性検知システムの斜視図を示す。 本開示の実施形態にかかる構造体におけるグレー値のグラフおよび距離に関連させた、構造体の画像示す。 本開示の実施形態にかかる構造体の1または複数の特性を検知する方法のフローチャートを示す。
上述の発明の概要、および、特定の実施形態についての以下の詳細な説明は、添付された図面とともに読むとより良く理解できるであろう。本明細書等で用いられているように、単数形で記載され、「a」や「an」の用語が前にある要素やステップは、必ずしも複数の要素やステップを除外するものと理解されるべきではなく、「一実施形態」に言及することは、記載された特徴も備える追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、明示的に逆に述べない限り、特定の状態を有する、ある要素や複数の要素を「備える」あるいは「有する」実施形態は、その状態を有さない追加の要素を含みうる。
本開示の実施形態は、様々な構造体を検査するのに用いることができ、このような構造体は、たとえば、複合構造体、炭素−炭素構造体、プラスチック、架橋ポリマー、その他の樹脂系構造体、等である。本開示の実施形態は、また、部位の内部における様々な機械的特性および熱特性、たとえば強度やストレス等、を検知するのに用いられうる。さらに、本開示の実施形態は、(たとえば、複合構造体の)硬化プロセスにて用いることができ、あるいは、たとえば熱シールド等の構造体の熱特性を決定するために用いることができる。要するに、本開示の実施形態は、散乱データの分析をとおして、構造体の1または複数の物理的特性を決定するのに用いられうる。
本開示の特定の実施形態は、構造体を構成する材料の内部の機械的特性および/または熱特性を決定するのに用いられるシステムおよび方法を提供する。材料の内部の特性は、たとえば、熱への露出レベルの変化に伴い変化する。一例として、構造体が第1温度に露出した時、内部の分子構造は、第1の特徴を有する。温度が上昇するにつれ内部の分子構造は変化し、第1温度よりも高い第2温度にて内部の分子は第2の特徴を有することとなる。本開示の実施形態は、X線散乱を利用し、熱的な露出および/または機械的なバリエーションに因る、材料の内部のバリエーションを検知する。
本開示の特定の実施形態は、構造体の熱特性および/または機械的特性を決定するためのシステムおよび方法を提供する。さらに、本開示の特定の実施形態は、構造体の内部の熱特性および機械的特性を決定するためのシステムおよび方法を提供する。
本開示の特定の実施形態は、複合構造体のバリエーションおよび/または特性(たとえば損傷のレベル)を速く、そして効率よく自動的に決定するように構成されているシステムおよび方法を提供する。本開示の実施形態は、構造体の内部の機械的特性および/または熱特性の変化を決定するためのシステムおよび方法を提供する。
バリエーションおよび/または特性は、熱損傷、機械的なあるいは構造の異常、不整合、および変化、等のうちの1または複数を含みうる。少なくとも1つの実施形態において、バリエーションおよび/または特性は、構造体の特徴(characteristicsあるいはfeatures)を含みうる。熱損傷あるいは劣化は、構造体に時間をかけて生じ、あるいは、たとえば落雷によって引き起こされうる。
本開示の特定の実施形態は、構造体の1または複数の物理的特性を検知する方法を提供し、当該方法は、特性検知システムにおけるX線アッセンブリを用い、テスト構造(たとえば1または複数の校正クーポン)をスキャンすることを含む。物理的特性は、たとえば熱エネルギーが加わったことにより、構造体が変化したか否かを決定するために、分析されうる。テスト構造は、ある材料により構成され、バリエーションについて検査される構造体と同一あるいは類似の厚さを有する。たとえば、テスト構造は、構造体(たとえば航空機の翼)を構成するのに用いられる複合材料によって、構成されうる。テスト構造は、構造体を構成するのに用いられる厚さの範囲を有しうる。テスト構造は、熱特性の範囲(たとえば、熱損傷が無い状態から構造体が分解している最大の熱損傷が存在する状態)を表しうる。
テスト構造および構造体を構成するのに用いられる材料は、たとえば、マトリクス中のポリマー鎖等の、特定の分子構造体を含みうる。一般に、分子構造体の1または複数の特性は、加えられる熱エネルギーの増加に応じて変化する。たとえば、分子構造体の密度は、構造体が燃焼したり、炭化したりする等につれて、減少する。マトリクス内あるいはマトリクス間の高分子結合は、非常に高い温度にて分解し、これにより密度のバリエーションを引き起こす。分子構造体における変化は、X線散乱のレベルに影響を及ぼし、これにより、X線散乱の強度(たとえば、構造体から散乱するX線フォトンの数)は、構造体の変化した部位と比較して、構造体の(たとえば、意図されたように製造された場合の)通常の部位において、大きいものとなる。より高い温度においてあるいは長時間の加熱時においてバリエーション(たとえば損傷)が増加するにつれて、マトリクスの酸化(炭化)も生じ、これにより、密度のバリエーションおよび密度の減少が起こるので、散乱強度が減少する。少なくとも1つの実施形態においては、熱損傷が構造体の密度に大きく影響を及ぼさずに、構造体の分子鎖の損傷に関連付けられた散乱減少が検知されうる。少なくとも1つの実施形態においては、制御ユニットは、たとえば、マトリクス内あるいはマトリクス間の高分子結合の、熱によって引き起こされた変化に関連付けられ、これにより、材料密度のバリエーションが引き起こされうる。
X線アッセンブリは、テスト構造をスキャンするのに用いられ、当該テスト構造は、たとえば異なる熱損傷の領域等の、構造のバリエーションの異なる領域を含む。たとえば、損傷がない領域は、第1X線散乱強度と関連付けられ、熱損傷が低いレベルの領域は、第2X線散乱強度(これは第1X線散乱強度より小さい)と関連付けられ、熱損傷が中程度のレベルの領域は、第3X線散乱強度(これは第2X線散乱強度よりも小さい)と関連付けられる、といった具合である。関連付けられたX線散乱強度は、校正曲線やルックアップテーブル等における、(損傷が無い場合から最大の熱損傷までの)熱損傷の変動するレベルと関連付けられるとよい。
テスト構造がスキャンされ、散乱強度に熱特性(たとえば熱損傷)を関連付けるために用いられた後、検査がなされる(テスト構造と同一の材料により構成される)実際の構造体が、X線アッセンブリによりスキャンされる。構造体の検知された散乱強度は、関連付けられた(たとえばテスト構造をとおして決定された)熱特性に関して参照され、特定の領域および構造体の熱損傷の強度を決定しうる。
テスト構造から集められた校正データ(たとえば校正曲線やルックアップテーブル等)は、結果的に生じる散乱画像に自動的に適用され、たとえば熱により引き起こされうる構造の劣化マップ等の、構造の特性あるいは特徴の2次元マップを形成する。マップは、パーセント強度、公称時における最大温度、あるいは他の物理的特性として、(カラーあるいはグレースケールで)表示され、このことはどのようにテスト構造がテストされたかに依存しうる。バリエーションマップは、性能予測、修理サイズ、幾何的な測定、および分析のために、構造体の有限要素モデルに入力されうる。バリエーションマップはまた、構造体からカットあるいは取り除くべき損傷した材料がどの程度大きさか、および/または、形成するべき上塗り部分はどの程度の大きさかを決定するために、修理者に用いられうる。このように、本開示の実施形態をとおして、各人は、損傷の実際のサイズあるいは材料における危うい領域に基づいて、修理材料の正確なサイズ(すなわち、過不足の無い修理材料のサイズ)を決定することができる。
本開示の特定の実施形態は、複合部分内の初期の熱損傷を検知する方法を提供する。本方法は、X線ビーム内を複合部分における部位に放射することと、放射からの散乱(たとえば前方散乱における後方散乱)を検知し、複合部分内の初期の熱損傷の領域を決定するべく、検知された散乱を処理することと、を含みうる。
図1は、本開示の実施形態にかかる特性検知システム100の概略図を示す。特性検知システム100は、X線アッセンブリ102を含み、当該X線アッセンブリは、たとえば、1または複数の有線あるいは無線の接続を介して、制御ユニット104に作動可能に接続されている。特性検知システム100は、以下の通り、たとえば、図3に示されたテスト構造等の、1または複数のテスト構造を含みうる。
X線アッセンブリ102は、たとえばX線チューブ等のX線源106と、(構造体を透過するX線を検知する透過型散乱検知器と対となる)1または複数の散乱検知器108と、サポート110と、を含む。X線源106および散乱検知器108は、検査される複合構造体112の一方側に配置されうる。X線源106は、開口115をとおして、複合構造体112にプライマリX線ビーム114を放つように構成されている。プライマリX線ビーム114が複合構造体112へと、また、複合構造体112をとおして進行するにつれて、X線フォトンは、構造体112から散乱し、散乱検知器108によって、たとえば後方散乱データ等のX線散乱116として検知される。あるいは、X線アッセンブリ102は図示されたものより多い、又は、少ない散乱検知器108を含んでいても良い。たとえば、X線アッセンブリ102は、単一の散乱検知器108を含みうる。
制御ユニット104は、X線散乱116を分析し、X線散乱116と保存された校正あるいは参照データ(以下、校正データと称する)とを比較する。校正データは、たとえば、1または複数の校正曲線やルックアップテーブル等内に格納されている。保存された校正データは、制御ユニット104と通信している1または複数のメモリ、あるいは、制御ユニット104内の1または複数のメモリに保存されうる。保存された校正データは、散乱強度(たとえば散乱カウント)に対応するレベルを持つ、構造のバリエーションの様々なレベル(たとえば熱損傷の様々なレベル)に関連付けられうる。このように、制御ユニット104は、受けたX線散乱116を分析し、X線散乱116と構造のバリエーションとを関連付ける。X線アッセンブリ102が構造体に対し移動するにつれて、制御ユニット104は、構造体の異なる領域からのX線散乱116を検知し、構造体の様々な領域における構造のバリエーションのレベルを決定する。このことは、異なる領域におけるX線散乱116の異なる強度レベルと、校正データに保存された構造のバリエーションの関連付けられたレベル(たとえば関連付けられた熱損傷レベル)と、を比較することにより行われる。
サポート110は、構造体112に対してX線アッセンブリ102を移動するのに用いられうる。たとえば、サポート110は、1または複数のレールを含み、このレールはX線アッセンブリ102のベースの車輪を支持する。これにより、矢印118によって示された方向にX線アッセンブリ102が移動可能となる。少なくとも1つの他の実施形態においては、サポート110は、旋回台を含んでいてもよく、当該旋回台によって、X線アッセンブリ102は、構造体112に対してプライマリX線ビーム114を回転したり回動したりできる。サポート110は、1または複数のアクチュエータを含んでいてもよく、このようなアクチュエータは、X線アッセンブリ102を自動的に移動するように構成されている。さらに、X線アッセンブリ102は、サポート110を介して手動で移動するように構成されていてもよい。X線アッセンブリ102は、たとえば、トラックやローラ等の上にて手動であるいは自動的に移動することにより、構造体112に対して移動してもよい。
図2は、図1に示したものとは異なる構成を含む、特性検知システム100の概略図を示す。特性検知システム100は、X線源106が構造体112の一方側に配置されていることを除き、図1に示されたものとは類似しており、散乱検知器108は、構造体112の反対側に配置されている。検査されうる構造体112は、X線源106と散乱検知器108との間に配置されている。このように、散乱検知器108は、前方散乱データとしてX線散乱116を検知するように構成されており、当該前方散乱は、プライマリX線ビーム114から遠ざかるように構造体から散乱するものである。あるいは、特性検知システム100は、構造体112の両側にて散乱検知器108を含んでいてもよく、これにより、X線後方散乱およびX線前方散乱の両方に基づいて、構造体の特性を検知できるように構成することができる。
図3は、本開示の実施形態にかかる、テスト構造120の正面図を示す。テスト構造120は、検査されうる複合構造体112の物理的特性に類似する特性を有する材料122のストリップを含みうる。たとえば、材料122のストリップは、複合構造体112と同一の材料により構成されていてもよく、複合構造体112と同一の厚さを有していてもよい。テスト構造120はテストされて、構造体の少なくとも1つの物理的特性と散乱強度との間の関係を提供する。物理的特性は、たとえば、加熱および/または硬化のレベルに関連付けられるとよい。
テスト構造120は、既に知られた物理的特徴(たとえば、厚さ、材料タイプ等)を有し、機械的特性および/または熱特性についての1または複数のテストに用いられる。この1または複数のテストは、たとえば、三点曲げ試験や、疲労試験、強度テスト、熱テスト、および/または他の機械的なテストである。少なくとも1つの実施形態においては、テスト構造120は、様々なレベルにおいてテストされ、および/または、熱に関する不整合や異常や他のこのようなバリエーションが全く無い状態あるいは最小の状態から、熱に関する不整合や異常や他のこのようなバリエーションが最大の状態となる範囲において、テストされうる。たとえば、テスト構造120は、特定のテストに関し、最小のバリエーションや特性レベル(たとえば損傷が無い状態)から最大のバリエーションや特性レベル(たとえば損傷が最大である状態)までの様々なレベルや範囲において、テストされうる。
たとえば、テスト構造120は、熱損傷について特定の構造体をテストするのに関連して、用いられる。この実施形態では、テスト構造120は、複数の領域124、126、128、130、132を含み、これらの各々は、異なるテストレベルに対応する。領域124は、損傷が無いもの(たとえば、熱が領域124に与えられていない)に対応する。領域126は、低損傷レベルに対応する。領域128は、中程度損傷レベルに対応する。領域130は、高損傷レベルに対応する。領域132は、最大損傷レベルに対応する。最大損傷レベルは、構造体が分解する直前の損傷レベルでありうる。たとえば、最大損傷レベルは、複合部分内にて分解が起こり始める時の損傷レベルでありうる。
テストは、たとえば、熱損傷テストである。このとき、領域124は、室温(たとえば、領域124に追加の熱が付与されていない)に対応する。領域126は、室温を超える低熱エネルギーレベルに対応する。領域128は、低熱エネルギーレベルを超える中程度の熱エネルギーレベルに対応する。領域130は、中程度の熱エネルギーレベルを超える高熱エネルギーレベルに対応する。領域132は、高熱エネルギーレベルを超える最大熱エネルギーレベルに対応し、最大熱エネルギーレベルでは領域132内にて分解が起こり始める。
異なるレベルのテストエネルギー(たとえば熱、ストレス、張力等)が各領域126〜132に作用するにつれて、領域126〜132の物理的特性は変化する。テスト構造120内の異なる領域は、テスト構造120において生じうる内部の変化により、異なる態様でX線放射線を散乱する。たとえば、樹脂やプラスチックや他の架橋ポリマーを含む複合部分の加熱は、複合部分の物理的特性および/または熱特性を変化させ、これにより、X線放射線が、異なる特性を有する領域から、異なる態様で散乱する。
たとえば、テストエネルギー(たとえば熱エネルギー)は、異なる態様で、領域124〜132の各々の密度に、影響を及ぼす。テストエネルギーが領域124には付与されないので、領域の密度は、構造体の通常の(たとえば、損傷がない)部位と同一のままである。しかしながら、テストエネルギーが増加するほど、各領域126〜132はより損傷することになる。たとえば、熱エネルギーのレベルが大きくなると、たとえば密度を減少させることにより、領域126〜132を累進的に損傷させる。このように、各領域124〜132は、特定のテスト(たとえば熱損傷テスト)によって引き起こされた異なる損傷レベルに対応している。さらに、領域124〜132は、材料の結合の異なる劣化レベルに対応してもよい。分解したポリマー鎖は、X線放射線をあまり散乱させない場合がある。分解したポリマー鎖は、材料損失に因り、構造体の密度に影響が及ぼされる前に、(たとえば熱損傷に引き起こされた)構造のバリエーションの兆候を提供しうる。
各領域124〜132は、テストクーポンに対応しうる。図示のように、領域124〜132は、材料122が帯状に互いにつながっていてもよい。あるいは、各領域124〜132は、互いにつながっていない、分離し且つ独立したテストクーポンであってもよい。さらに、図示されたものよりも多いかあるいは少ないテスト領域124〜132が用いられてもよい。
図1−3に示すように、テスト構造120が領域124〜132に対応する異なるバリエーションのレベル(たとえば、損傷)を構成するようにテストされた後に、テスト構造120がX線アッセンブリ102によってスキャンされる。X線源106は、領域124〜132について、プライマリX線ビーム114を、(たとえば撮像範囲を通って回転したり、構造体に対して移動したりする等して)スキャンするので、領域124〜132から散乱するX線散乱116は異なっている。各領域124〜132の物理的特性は、テスト構造120に行われるテストによって異なるので、各領域124〜132は、X線散乱116として、異なる量のプライマリX線ビーム114を散乱する。たとえば、領域124には何も作用されておらず、通常の密度(および/または分解されていない架橋ポリマー鎖)を有し、X線散乱116として、最大量のプライマリX線ビーム114を散乱する。逆に、領域132は、(たとえば多くの熱エネルギーによって損傷されることにより)作用されているので、領域132の密度は、他の領域124〜130よりも小さい。このようにして、領域132は、X線散乱116として、最小量のプライマリX線ビーム114を散乱する。
散乱検知器108は、各領域124〜132からのX線散乱116を検知し、制御ユニット104は、受けたX線散乱116を、領域124〜132に付与され、既に知られたテストエネルギー量(すなわちバリエーションのレベル)に、関連付ける。制御ユニット104は、領域124〜132から受けたX線散乱116に関係するデータを、それらの既に知られたバリエーションのレベルに関連づけて、校正データとしてメモリに関連付けられたデータとして保存するとよい。たとえば、制御ユニット104は、1または複数の校正曲線やルックアップテーブル等に校正データを保存するとよい。校正データは、いくつかの異なるテスト構造について、既に知られた物理的特徴、テスト、およびスキャンパラメータの各々に対して保存されうる。そして、制御ユニット104は、集められた(検査されうる)実際の構造体(たとえば構造体112)のデータと、構造体112におけるバリエーションの領域を決定するための校正データと、を比較することができる。
構造体112(たとえば、航空機の複合構造体)は、X線アッセンブリ102によってスキャンされる。構造体112の様々な領域から散乱したX線散乱116は、散乱検知器108によって検知される。制御ユニット104は、散乱検知器108から受けたデータを分析し、受けたデータと校正データとを比較し、構造体112における様々な領域における、構造のバリエーションの程度(たとえば熱損傷の程度)を決定する。
校正データに基づいて、許容可能なバリエーションレベル(たとえば許容可能な劣化レベル)が決定されうる。たとえば、特定の割合が、バリエーションしきい値として設定されうる。少なくとも1つの実施形態では、第1部位(たとえば領域124(たとえば、損傷がない部位))からのX線散乱116の80%がバリエーションしきい値として設定されうる。制御ユニット104が、構造体112の特定の領域において、第1部位からのX線散乱116の80%より小さい値を検出した場合、制御ユニット104は、その領域は修理してもよいと決定(判断)することができる。
受けたX線散乱116は、構造体112の内的物理的特性に対応するものであってもよい。たとえば、受けたX線散乱116が、いずれか特定の位置における、密度、弾性、強度、および/または、構造体112におけるその他のものに対応していてもよい。X線散乱116を検知することによって決定した物理的特性によって、様々な位置における構造体112に対するバリエーション(たとえば劣化やその他の損傷)を評価することができる。たとえば、構造体112において減少した密度は、構造体112に付与された熱エネルギーによって引き起こされたバリエーションに対応しうる。
制御ユニット104は、X線散乱116を検知する散乱検知器108が受けた信号から、散乱データを分析する。分析された散乱データに基づいて、制御ユニット104は、様々な箇所における、あるいは、構造体112に沿った、構造体112の1または複数の内部物理的特性(たとえば密度)を決定する。制御ユニット104は、(受けたX線散乱116から検知されて)分析された散乱データと、校正データとを比較し、物理的特性を決定する。決定した物理的特性に基づいて、制御ユニット104は、構造体112に関するバリエーションを評価することができる。
あるいは、制御ユニット104は、構造体112の物理的特性を決定するために、校正データを利用しなくてもよい。このような実施形態では、テスト構造120は必要ではない。その代わり、制御ユニット104は、構造体112の様々な箇所からのX線散乱116から検知された散乱データを分析しうる。制御ユニット104は、散乱データの差に基づき、構造体112の様々な箇所における構造体112の物理的特性の差を決定しうる。たとえば、制御ユニット104は、構造体112の特定の箇所の不備(たとえば損傷や劣化)を決定することができる。この特定の箇所では、構造体112の他の箇所と比較して、20%少ないX線散乱116を受ける。
図4は、特性検知システム100の斜視図を示す。図示のように、特性検知システム100は、サポート110に搭載されたX線アッセンブリ102を含み、サポート110は、1または複数のリニアレール111の形態でありうる。散乱検知器108は、X線源106の両側に配置されている。散乱検知器108は、構造体112から散乱したX線放射線、たとえばコンプトン散乱X線を検知する。コンプトン散乱は、帯電した粒子たとえば電子による、光子(たとえばX線)の非弾性散乱に関連し、これは、典型的には光子のエネルギーを減少させる。散乱X線放射線の波長は、X線源106によって生成された初期のX線とは異なる。X線源106は、X線源106の回動角にわたって、構造体112に対してプライマリX線ビーム114を回転するように、構成されている。
図4に示すシステムは、システム構成の一例にすぎない。あるいは、上述のように、散乱検知器108が後方散乱ではなく前方散乱を検知するように、システム100が配置されていてもよい。さらに、X線アッセンブリ102は移動するのではなく、X線アッセンブリ102が適所に固定されつつ、構造体112が移動するサポートに配置されていてもよい。当該サポートは、固定されたX線アッセンブリ102に対して構造体112を移動させる。
図5は、構造体112についてのグレー値204および距離206のグラフ202に関連させた構造体112の画像200を示す。図1−2、4、5に示すように、制御ユニット104は、構造体112の長さにわたって、受けたX線散乱116に基いて、画像200を生成あるいは復元することができる。少なくとも1つの実施形態においては、画像200は、構造体の少なくとも一部について実際の構成された画像でありうる。少なくとも1つの他の実施形態では、画像200は、画像として視認可能であるか否かは問わず、構造体の少なくとも一部に対応するデータか、あるいは、このようなデータを含む。たとえば、X線散乱116のX線フォトンを受けた数は、グレー値204と関連しうる。グレー値204の強度は、X線フォトンの数に正比例(あるいは反比例)しうる。たとえば、構造体112の部位210は、X線散乱116を最も多く反射するので、最も明るく見える。逆に、構造体112の部位210から異なる部位212は、最も少なく反射するので、最も暗く見える。あるいは、構造体210の部位210は部位212よりも暗く見えるように、その関係は逆転していてもよい。また、あるいは、グレースケールではなく、異なる色が異なるバリエーションのレベルに対応するように、画像200は色分けされていてもよい。
図5に示すように、構造体112は、概して、端部(0画素)に対応する長さ位置から、画像200の約50画素に対応する距離まで、ノーマルである。構造体112のバリエーション212(たとえば損傷)は、125画素ルに対応する距離から約200画素に対応する距離まで、存在する。
画素値は、検知された散乱放射に基いて集められる。画素値は、構造体112のいずれかの領域が所定のバリエーションしきい値より大きい、あるいは、小さいかを決定(判断)するために、校正データと比較されうる。たとえば、(校正データに対して)85%のバリエーションレベル領域を示す画素値を有する領域は、許容不可能としてフラグが付きうる。
図示および上述したように、異なる物理的特性を有する、構造体112の領域間(たとえば燃焼した領域と燃焼していない領域との間)には、X線散乱量の明確な差が存在する。(たとえば熱バリエーションにより引き起こされた)物理的特性の差は、互いのX線散乱量の差によって表される。たとえば、熱によって変化した(たとえば、炭化した、あるいは、燃焼した)構造体112の領域は、構造体112の通常の領域と比べて、X線散量は少ない。表面の炭化や色の変化を超えた熱バリエーションは、X線散乱量により検知され、これにより、初期の熱バリエーション(たとえば、複合物内の樹脂が溶融あるいは炭化し始める前に熱により引き起こされる変化)の存在を示すことができる。
さらに、画素値マップが、生成され、および/または、表示されてもよい。当該マップは、特定の特性(たとえば、疲労、三点曲げ、および剛性等)におけるバリエーションを表す構造体112の(レンダリングされ、あるいはレンダリングされていない)画像であるか、あるいは、このような画像を含みうる。少なくとも1つの実施形態においては、当該マップは、構造体を構成する材料の1または複数の熱特性および/または機械的な特性に関するコンプトン散乱を表しうる。
さらに、画素値および/またはマップは、有限要素解析法(FEA)モデルに変換されて、スキャンされた構造体112の1または複数の物理的特性を評価してもよい。たとえば、FEAモデルは、特定のしきい値に関連する誤差の範囲内に画素値がある場合に、有益である。
構造体112が分析され、どこかのバリエーションの領域を決定した後、バリエーションの領域は、取り除かれ、つぎ合わされ、あるいは、他の修理がなされる。たとえば、航空機の部分が過度の熱や力や摩耗にさらされた場合、検査者は、構造体112の部位を除去する作業によって、示されたバリエーション領域を除去しているといったことを知りたいと望むだろう。本開示の実施形態は、当初から製造されていたか、あるいはたとえばつぎ合わすことによりその後変更が加えられたかいずれであろうと、常に一定の特徴を構造体が有することをより確実にするシステムおよび方法を提供する。本明細書等で記載のシステムや方法の一つの適用例によって、より確実に、損傷した領域を十分に除去および/または修理することができる。より一般的には、本開示の実施形態は、特定の構造体内の構造のバリエーションを効率よく検知するためのシステムおよび方法を提供する。
上述のように、制御ユニット104は、特性検知システム100の作動を制御するのに用いられる。本明細書等で用いられるように、「制御ユニット」、「ユニット」、「中央処理装置」、「CPU」、および「コンピュータ」等の用語は、あらゆるプロセッサに基づく、あるいはマイクロプロセッサに基づくシステムを含んでいてもよく、当該システムは、マイクロコントローラ、RISC(Reduced Instruction Set Computer)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、論理回路、およびその他の回路やプロセッサを含み、当該回路やプロセッサは、ハードウェア、ソフトウェア、および本明細書等で記載の機能を実行可能なものの組み合わせを含む。これらは専ら例示されたものであり、このような用語の定義および/または意味を限定することは全く意図されていない。たとえば、制御ユニット104は、特性検知システム100の作動を制御するように構成されている1または複数のプロセッサであるか、あるいはこのようなプロセッサを含みうる。
制御ユニット104は、データを処理するために、1または複数の記憶要素(たとえば1または複数のメモリ)において保存された一式の司令を実行するように構成されている。たとえば、制御ユニット104は、1または複数のメモリを含み、あるいは、このようなメモリに接続されていてもよい。記憶要素は、必要に応じて、データや他の情報を保存してもよい。記憶要素は、情報源や処理装置内の物理的メモリ要素の形態であってもよい。
一式の司令は、様々なコマンドを含んでいてもよく、このようなコマンドは、処理装置としての制御ユニット104に司令し、本明細書等で記載した主題についての様々な実施形態にかかる方法や処理等の、特定の作動を実行させる。一式の司令は、ソフトウェアプログラムの形態であってもよい。ソフトウェアは、システムソフトウェアやアプリケーションソフトウェア等の様々な形態でありうる。さらに、ソフトウェアは、別個のプログラムや、巨大プログラムにおけるプログラムサブセットや、プログラムの一部を集めた形態であってもよい。ソフトウェアは、オブジェクト指向プログラミングの形態のモジュラープログラミングを含みうる。処理装置による入力データの処理は、ユーザコマンドに応じて行ってもよく、過去の処理の結果に応じて行ってもよく、あるいは、他の処理装置のリクエストに応じて行ってもよい。
本実施形態の図は、1または複数の制御ユニットあるいは処理ユニット(たとえば制御ユニット104)を示す。処理ユニットあるいは制御ユニットは、回路(circuitsあるいはcircuitry)や回路の部位として実現され、このような回路や回路の部位は、本明細書等で記載の作動を実行する、関連付けられた司令(たとえば、非一過性であり、コンピュータが読み取り可能な有形の記憶媒体、たとえば、コンピュータハードディスク・ドライブ、ROM、あるいはRAM等、に保存されたソフトウェア)とともに、ハードウェアとして用いられうることが、理解されるだろう。ハードウェアは、本明細書等で記載の機能を実行するステートマシン回路ハードワイヤを含みうる。さらに、ハードウェアは、電気回路を含んでいてもよく、当該電子回路は、たとえば、マイクロプロセッサやプロセッサコントローラ等の、1または複数の論理型デバイスに接続されている。さらに、制御ユニット104は、たとえば、1または複数のFPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、およびマイクロプロセッサ等の処理回路によって実現されうる。様々な実施形態における回路は、本明細書等で記載の機能を実行するための1または複数のアルゴリズムを実行するように構成されている。1または複数のアルゴリズムは、フローチャートや方法にて明示的に特定されたか否かによらず、本明細書等で記載の実施形態の側面を含みうる。
本明細書等にて用いられているように、「ソフトウェア」および「ファームウェア」の用語は相互に入れ替え可能であり、コンピュータによって実行するための、メモリに保存されたあらゆるコンピュータプログラムを含み、当該メモリは、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、および、NVRAM(Non−Volatile RAM)メモリを含みうる。上記のメモリタイプは、専ら例示であり、コンピュータプログラムに格納するために用いられるメモリのタイプを限定するものではない。
図6は、たとえば構造体11である構造体の1または複数の特性を検知する方法のフローチャートを示す。図6のフローチャートによると、(図1および2に示す)制御ユニット104は、(たとえば図1および2に示す)特性検知システム100を作動しうる。方法は、300において開始し、特性検知システム100は校正される。たとえば、特性検知システム100におけるX線アッセンブリ(たとえば、図1および2に示すX線アッセンブリ102)は、変化した物理的特性を有する1または複数のテスト構造120(たとえばテストクーポン)をスキャンする。X線アッセンブリ102は、既に知られたテスト領域をスキャンし、X線散乱のデータと、各テスト構造120および/またはその領域とを関連付ける。既に知られたテスト領域とX線散乱のデータとの関連付けは、校正データを提供し、このような校正データは、たとえば、校正曲線、ルックアップテーブル、チャート、アルゴリズム、等の形態である。校正データは、302において保存される。
304にて、検査されうる構造体112は、X線アッセンブリ100によってスキャンされる。306にて、X線散乱は、構造体112の部位から検知される。少なくとも1つの実施形態では、スキャンされた構造体の領域の二次元グラフ(たとえば図5に示すグラフ202)が、構成される。グラフは、X線カウント軸(たとえばグレー値軸)および(たとえば画素内で測定された)距離軸を含みうる。308において、X線散乱に関するX線散乱のデータは、校正データと比較され、物理的特性が異なる領域を決定する。310において、X線散乱のデータが所定のしきい値(たとえばバリエーションを示すしきい値の割合)をパスしたか(たとえばしきい値よりも大きいかあるいは小さいか)を決定(判断)する。そうでない場合、方法は、310から312に進み、構造体の特定の箇所にてバリエーションが存在しないと決定(判断)される。X線散乱のデータが所定のしきい値をパスした(しきい値の値よりも大きいあるいは小さい)場合、方法は、310から314に進み、構造体の箇所が損傷しているとして示される(たとえばフラグが付される)。315において、構造体のスキャンが完了したかどうかを決定(判断)する。スキャンが完了した場合、プロセスは、317にて終わる。そうでない場合、方法は306に戻る。少なくとも1つの実施形態では、X線散乱のデータおよび/または校正データは、FEAモデルに移されてもよく、構造体の局所化された強度の減少にアクセスするのに用いられうる。
上述のように、本開示の実施形態は、構造体(たとえば航空機における部位)内の構造のバリエーションの局所化された領域を効果的に検知することができるシステムおよび方法を提供する。さらに、本開示の実施形態は、バリエーションが許容不可能なレベルに増加する前に、複合構造体内の初期のバリエーションの領域を検知することができるシステムおよび方法を提供する。
本開示の実施形態は、損傷以外の、構造体の特性や特徴のバリエーションを検知するのに用いられうる。たとえば、本開示の実施形態は、特性(たとえば、構造の不整合、異常、形状不良)を決定するのに用いられる。
さらに、本開示は、以下の付記にかかる実施形態を備えている。
[付記1]
構造体の1または複数の特性を検知する方法であって、
1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存することであって、前記1または複数のテスト構造は、前記構造体を構成する材料から構成されていることと、
前記構造体をスキャンするために前記構造体にX線放射線を放つことと、
前記構造体からのX線散乱を検知することと、
検知された前記X線散乱と前記校正データとの比較に基づいて、前記構造体の前記1または複数の特性を決定することであって、前記1または複数の特性は、機械的特性および熱特性のうちの少なくとも1つである、方法。
[付記2]
前記1または複数の特性は、前記構造体の密度と、前記構造体における高分子結合のバリエーションレベルとのいずれか一方あるいは両方を含む、付記1に記載の方法。
[付記3]
前記構造体の前記1または複数の特性を決定することは、熱エネルギーにより引き起こされたバリエーションのレベルをもつ前記構造体の前記密度の差を関連付けることを含む、付記2に記載の方法。
[付記4]
前記構造体におけるバリエーションの領域を決定するために、前記X線散乱と所定のしきい値とを比較することを更に備える、付記1ないし3のいずれかに記載の方法。
[付記5]
前記X線散乱のデータからバリエーションマップを生成することを更に備える、付記1ないし4のいずれかに記載の方法。
[付記6]
バリエーションマップを生成することは、グレー値あるいは色分けされた値を含むバリエーションマップを生成することを備え、前記グレー値あるいは色分けされた値は、前記1または複数の散乱検知器によって検出されたX線散乱フォトンの数に関連付けられている、付記6に記載の方法。
[付記7]
前記校正データを生成且つ保存することは、校正曲線あるいはルックアップテーブルとして前記校正データを生成且つ保存することを備える、付記1ないし6のいずれかに記載の方法。
[付記8]
前記X線散乱は、X線後方散乱およびX線前方散乱の一方あるいは両方である、付記1ないし7のいずれかに記載の方法。
[付記9]
構造体の1または複数の特性を検知するように構成された特性検知システムであって、
前記構造体を構成する材料から構成された1または複数のテスト構造をスキャンし、且つ、X線源、および、1または複数の検出器を含むX線アッセンブリであって、前記X線源は、前記構造体にX線放射線を放ち、前記1または複数の検出器は、前記構造体から散乱したX線散乱を検知するX線アッセンブリと、
前記X線アッセンブリに接続された制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、前記1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存し、
前記制御ユニットは、前記X線散乱と前記校正データとに基づいて前記1または複数の特性を決定し、
前記1または複数の特性は、機械的特性および熱特性のうちの少なくとも1つである、特性検知システム。
[付記10]
前記1または複数の特性は、前記構造体の密度と、前記構造体における高分子結合のバリエーションレベルとのいずれか一方あるいは両方を含む、付記8に記載の特性検知システム。
[付記11]
前記制御ユニットは、熱エネルギーにより引き起こされたバリエーションのレベルをもつ前記構造体の前記密度の差を関連付ける、付記10に記載の特性検知システム。
[付記12]
前記制御ユニットは、前記構造体におけるバリエーションの領域を決定するために、前記X線散乱と所定のしきい値とを比較する、付記9ないし11のいずれかに記載の特性検知システム。
[付記13]
校正曲線あるいはルックアップテーブルとして前記校正データは生成且つ保存される、付記9ないし12のいずれかに記載の特性検知システム。
[付記14]
前記制御ユニットは、前記X線散乱のデータからバリエーションマップを生成する、付記9ないし13のいずれかに記載の特性検知システム。
[付記15]
前記バリエーションマップは、グレー値あるいは色分けされた値を含み、前記グレー値あるいは色分けされた値は、前記1または複数の散乱検知器によって検出されたX線散乱フォトンの数に関連付けられている、付記14に記載の特性検知システム。
[付記16]
前記X線源および前記1または複数の散乱検出器は、前記構造体の一方側に配置されており、前記X線散乱は、X線後方散乱である、付記9ないし15のいずれかに記載の特性検知システム。
[付記17]
前記構造体は、前記X線源と前記1または複数の散乱検出器との間に配置されており、前記X線散乱は、X線前方散乱である、付記9ないし15のいずれかに記載の特性検知システム。
[付記18]
構造体にX線放射線を放つ前に1または複数のテスト構造をスキャンするように構成され、X線源、および、1または複数の検出器を含むX線アッセンブリであって、前記X線源は、前記構造体にX線放射線を放つように構成され、前記1または複数の検出器は、前記構造体から散乱したX線散乱を検知するように構成され、前記1または複数のテスト構造は、前記構造体を構成する材料から構成されたX線アッセンブリと、
前記X線アッセンブリに接続された制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、
前記1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存し、
前記X線散乱に基づいて前記構造体の密度を決定することにより、構造体におけるバリエーションを決定し、
前記構造体におけるバリエーションのレベルをもつ前記構造体の密度および高分子結合のうちのいずれか一つの差を関連付け、
前記構造体におけるバリエーションの領域を決定するために、前記X線散乱と所定のしきい値とを比較する、
ように構成された、特性検知システム。
[付記19]
前記制御ユニットは、前記X線散乱のデータからバリエーションマップを生成するように更に構成され、
前記バリエーションマップは、グレー値あるいは色分けされた値を含み、前記グレー値あるいは色分けされた値は、前記1または複数の散乱検知器によって検出されたX線散乱フォトンの数に関連付けられている、付記18に記載の特性検知システム。
[付記20]
構造体の1または複数の特性を検知するように構成された特性検知システムであって、
X線源、および、1または複数の検出器を含むX線アッセンブリであって、前記X線源は、前記構造体にX線放射線を放ち、前記1または複数の検出器は、前記構造体から散乱したX線散乱を検知するX線アッセンブリと、
前記X線アッセンブリに接続された制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、前記1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存し、
前記制御ユニットは、前記X線散乱と前記校正データとに基づいて前記1または複数の特性を決定し、
前記1または複数の特性は、機械的特性および熱特性のうちの少なくとも1つである、特性検知システム。
[付記21]
前記1または複数のテスト構造は、前記構造体を構成する材料から構成されている、付記20に記載の特性検知システム。
様々な空間上の位置を示す用語や方向を表す用語、たとえば、頂部、底部、低い、中位、横の、水平の、鉛直の、前方、等が本開示の実施形態を説明するのに用いられるかもしれないが、このような用語は、単に、図面に示された方向に関して用いられているに過ぎないことが理解される。上側の部位が低い部位となったり、あるいはその逆となったり、水平方向が鉛直方向になる等するように、方向は反転してもよく、回転してもよく、あるいは、変化してもよい。
本明細書にて用いられているように、あるタスクや作動を実行する「ように構成されている」構造、限定、あるいは要素は、特に、このようなタスクや作動に対応する態様で、構造的に、形成され、構成され、あるいは、適合されている。明確化、および疑念の回避のために、上記タスクや作動を実行するように単に変更されうる対象物は、本明細書等で用いられたタスクや作動を実行する「ように構成されている」ことは無い。
上述の記載は例示したものであり、限定的であることを意図していないことが理解されるだろう。たとえば、上述の実施形態(および/またはそれらの側面)は、互いに組み合わせて用いられうる。更に、本開示の様々な実施形態の教示の範囲を逸脱することなく、本開示の様々な実施形態の教示に特定の状況や材料に適合させるために、様々な変更を行うことができる。本明細書等で記載した寸法や材料のタイプは、本開示の様々な実施形態のパラメータを規定することを意図しているが、これらの実施形態は、限定的なものでは全くなく、例示である。本記載をレビューすることにより、当業者にとって他の多くの実施形態が明白となるだろう。したがって、本開示の様々な実施形態の側面は、添付された請求項、および、このような請求項と均等である全範囲と、を参照することで、決定されるべきである。添付された請求項においては、「含む」との用語は、「備える」との用語と均等の意味で用いられている。「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルを付して用いたものであり、それらの対象物に順列を付することを意図していない。
本記載では、ベストモードを含む、本開示の様々な実施形態を開示するために、実施例を用いており、また、本記載によって、当業者が、本開示の様々な実施形態を実行できるようになるだろう。これには、あらゆるデバイス(装置)やシステムを製造し、使用し、そして、取り込まれたあらゆる方法を実行できることを含む。本開示の様々な実施形態における特許可能な範囲は、請求項により規定され、当業者が考えうる他の実施例を含みうる。このような他の実施例が、請求項の文言と異ならない構造要素を有している場合や、このような他の実施例が、請求項の文言から本質的ではない差異を有する均等要素を含む場合には、このような他の実施例は、請求項の範囲内にあることが意図されている。

Claims (10)

  1. 構造体の1または複数の特性を検知する方法であって、
    1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存することであって、前記1または複数のテスト構造は、前記構造体を構成する材料から構成されていることと、
    前記構造体をスキャンするために前記構造体にX線放射線を放つことと、
    前記構造体からのX線散乱を検知することと、
    検知された前記X線散乱と前記校正データとの比較に基づいて、前記構造体の前記1または複数の特性を決定することであって、前記1または複数の特性は、機械的特性および熱特性のうちの少なくとも1つである、方法。
  2. 前記1または複数の特性は、前記構造体の密度と、前記構造体における高分子結合のバリエーションレベルとのいずれか一方あるいは両方を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記構造体の前記1または複数の特性を決定することは、熱エネルギーにより引き起こされたバリエーションのレベルをもつ前記構造体の前記密度の差を関連付けることを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記構造体におけるバリエーションの領域を決定するために、前記X線散乱と所定のしきい値とを比較することを更に備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記X線散乱のデータからバリエーションマップを生成することを更に備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記X線散乱は、X線後方散乱およびX線前方散乱の一方あるいは両方である、請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 構造体の1または複数の特性を検知するように構成された特性検知システムであって、
    前記構造体を構成する材料から構成された1または複数のテスト構造をスキャンし、且つ、X線源、および、1または複数の検出器を含むX線アッセンブリであって、前記X線源は、前記構造体にX線放射線を放ち、前記1または複数の検出器は、前記構造体から散乱したX線散乱を検知するX線アッセンブリと、
    前記X線アッセンブリに接続された制御ユニットと、を備え、
    前記制御ユニットは、前記1または複数のテスト構造から決定された校正データを生成且つ保存し、
    前記制御ユニットは、前記X線散乱と前記校正データとに基づいて前記1または複数の特性を決定し、
    前記1または複数の特性は、機械的特性および熱特性のうちの少なくとも1つである、特性検知システム。
  8. 前記1または複数の特性は、前記構造体の密度と、前記構造体における高分子結合のバリエーションレベルとのいずれか一方あるいは両方を含み、
    前記制御ユニットは、熱エネルギーにより引き起こされたバリエーションのレベルをもつ前記構造体の前記密度の差を関連付ける、請求項7に記載の特性検知システム。
  9. 前記制御ユニットは、前記構造体におけるバリエーションの領域を決定するために、前記X線散乱と所定のしきい値とを比較する、請求項7または8に記載の特性検知システム。
  10. 前記X線源および前記1または複数の散乱検出器は、前記構造体の一方側に配置されており、前記X線散乱は、X線後方散乱であり、あるいは、
    前記構造体は、前記X線源と前記1または複数の散乱検出器との間に配置されており、前記X線散乱は、X線前方散乱である、請求項7ないし9のいずれかに記載の特性検知システム。
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