JPH11125608A - 塗膜下腐食検査方法 - Google Patents
塗膜下腐食検査方法Info
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- JPH11125608A JPH11125608A JP9289788A JP28978897A JPH11125608A JP H11125608 A JPH11125608 A JP H11125608A JP 9289788 A JP9289788 A JP 9289788A JP 28978897 A JP28978897 A JP 28978897A JP H11125608 A JPH11125608 A JP H11125608A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】X線反射を利用することにより、塗膜やライニ
ング皮膜上から鋼板やパイプなどの金属材料の表面の腐
食状態を検査する方法を提供する。 【解決手段】塗装またはライニングが施された金属1の
塗膜またはライニング皮膜2下の金属1面に対して、X
線を、反射線量強度比率で70〜100%となる角度で
入射する工程と、入射X線5に対する反射線量率を計測
する工程と、この線量率から、予め求めたX線の反射線
量率と金属表面粗さとの関係に基づいて、金属表面の粗
さを計測する工程と、この金属表面の粗さから、予め求
めた金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づいて、塗
膜下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度を検査
する工程とを備えたことを特徴とする、塗膜下腐食検査
方法。
ング皮膜上から鋼板やパイプなどの金属材料の表面の腐
食状態を検査する方法を提供する。 【解決手段】塗装またはライニングが施された金属1の
塗膜またはライニング皮膜2下の金属1面に対して、X
線を、反射線量強度比率で70〜100%となる角度で
入射する工程と、入射X線5に対する反射線量率を計測
する工程と、この線量率から、予め求めたX線の反射線
量率と金属表面粗さとの関係に基づいて、金属表面の粗
さを計測する工程と、この金属表面の粗さから、予め求
めた金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づいて、塗
膜下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度を検査
する工程とを備えたことを特徴とする、塗膜下腐食検査
方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば塗装または
ライニングを施された鋼板等の塗膜下腐食を塗膜あるい
はライニング皮膜上から検査する方法に関する。
ライニングを施された鋼板等の塗膜下腐食を塗膜あるい
はライニング皮膜上から検査する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料の腐食を金属表面の粗さを計測
することにより検査するには、従来は目視検査や触針式
検査および光学的検査が行われているが、金属材料の上
に塗膜などがある場合には、剥がして検査を行ってい
る。塗膜を剥がさずに検査するには、渦流法や磁気を使
う方法がある。また、X線の反射を使う方法として、X
線回析法や蛍光X線法がある。
することにより検査するには、従来は目視検査や触針式
検査および光学的検査が行われているが、金属材料の上
に塗膜などがある場合には、剥がして検査を行ってい
る。塗膜を剥がさずに検査するには、渦流法や磁気を使
う方法がある。また、X線の反射を使う方法として、X
線回析法や蛍光X線法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の目視検査や触針
式検査および光学的検査方法では、塗膜やライニング皮
膜を通して検査することができず、塗膜下の金属材料の
腐食の検出には適用できない。これらの検査方法では塗
膜などを剥がす必要があり、金属表面を検査できる程度
にまで、剥がすには多大な労力と時間を要する。
式検査および光学的検査方法では、塗膜やライニング皮
膜を通して検査することができず、塗膜下の金属材料の
腐食の検出には適用できない。これらの検査方法では塗
膜などを剥がす必要があり、金属表面を検査できる程度
にまで、剥がすには多大な労力と時間を要する。
【0004】また、上記した塗膜やライニング皮膜上か
ら鋼板やパイプの表面欠陥を検出する渦流法や磁気的な
方法は割れや凹みの段差等でできるコーナー部を検出し
ており、腐食減肉の検出や腐食による表面粗さの増加を
計測することはできない。
ら鋼板やパイプの表面欠陥を検出する渦流法や磁気的な
方法は割れや凹みの段差等でできるコーナー部を検出し
ており、腐食減肉の検出や腐食による表面粗さの増加を
計測することはできない。
【0005】また、X線の反射・散乱を利用する方法と
しては、上記したX線回析や蛍光X線法(特開平4−3
40407号公報等)があるが、これらの方法は結晶構
造段階のミクロ的な利用で、表面のマクロ的な検査とは
相容れないものである。本発明の目的は、上記課題を解
決するために、X線反射を利用することにより、塗膜や
ライニング皮膜上から鋼板やパイプなどの金属材料の表
面の腐食状態を検査する方法を提供することにある。
しては、上記したX線回析や蛍光X線法(特開平4−3
40407号公報等)があるが、これらの方法は結晶構
造段階のミクロ的な利用で、表面のマクロ的な検査とは
相容れないものである。本発明の目的は、上記課題を解
決するために、X線反射を利用することにより、塗膜や
ライニング皮膜上から鋼板やパイプなどの金属材料の表
面の腐食状態を検査する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の方法は、塗装またはライニングが施され
た金属の塗膜またはライニング皮膜下の金属面に対し
て、X線を、反射線量強度比率で70〜100%となる
角度で入射する工程と、入射X線に対する反射線量率を
計測する工程と、この線量率から、予め求めたX線の反
射線量率と金属表面粗さとの関係に基づいて、金属表面
の粗さを計測する工程と、この金属表面の粗さから、予
め求めた金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づい
て、塗膜下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度
を検査する工程と、を備えたことを特徴とする、塗膜下
腐食検査方法である。
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の方法は、塗装またはライニングが施され
た金属の塗膜またはライニング皮膜下の金属面に対し
て、X線を、反射線量強度比率で70〜100%となる
角度で入射する工程と、入射X線に対する反射線量率を
計測する工程と、この線量率から、予め求めたX線の反
射線量率と金属表面粗さとの関係に基づいて、金属表面
の粗さを計測する工程と、この金属表面の粗さから、予
め求めた金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づい
て、塗膜下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度
を検査する工程と、を備えたことを特徴とする、塗膜下
腐食検査方法である。
【0007】(2)本発明の方法は、前記反射線量率計
測工程において、X線の入射角度に対して、X線反射線
量率を計測する角度を変えて複数の線量率を計測し、そ
の線量率が最大となる計測角度に設定して、反射線量率
を計測することを特徴とする、上記(1)に記載の塗膜
下腐食検査方法である。
測工程において、X線の入射角度に対して、X線反射線
量率を計測する角度を変えて複数の線量率を計測し、そ
の線量率が最大となる計測角度に設定して、反射線量率
を計測することを特徴とする、上記(1)に記載の塗膜
下腐食検査方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、X線反射を利用す
ることにより、塗膜やライニング皮膜上から鋼板やパイ
プなどの金属材料の表面の腐食状態を検査する方法を得
るために、鋭意研究を重ねた。
ることにより、塗膜やライニング皮膜上から鋼板やパイ
プなどの金属材料の表面の腐食状態を検査する方法を得
るために、鋭意研究を重ねた。
【0009】その結果、本発明者らは適用X線と反射す
る金属で決まる全反射角度またはこの角度に近い角度で
X線を入射し、反射強度を上げ、X線を鋼板等の金属表
面で反射させ、表面での散乱度合(反射線量率)から表
面粗さを計測するようにして、塗膜やライニング皮膜上
から鋼板やパイプなどの金属材料の表面粗さを計測し、
この表面粗さに相当する腐食の程度を検査する方法を見
出し、本発明を完成させた。
る金属で決まる全反射角度またはこの角度に近い角度で
X線を入射し、反射強度を上げ、X線を鋼板等の金属表
面で反射させ、表面での散乱度合(反射線量率)から表
面粗さを計測するようにして、塗膜やライニング皮膜上
から鋼板やパイプなどの金属材料の表面粗さを計測し、
この表面粗さに相当する腐食の程度を検査する方法を見
出し、本発明を完成させた。
【0010】本発明のX線反射による塗膜下腐食検査方
法は、塗装またはライニングが施された金属の塗膜また
はライニング皮膜下の金属面に対して、X線を、反射線
量強度比率で70〜100%となる角度で入射する工程
と、前記X線の入射角度に対して、X線反射線量率を計
測する角度を変えて複数の線量率を計測し、その線量率
が最大となる計測角度に設定して、反射線量率を計測す
る工程と、この線量率から、予め求めたX線の反射線量
率と金属表面粗さとの関係に基づいて、金属表面の粗さ
を検査する工程と、この金属表面の粗さから、予め求め
た金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づいて、塗膜
下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度を検査す
る工程とを備える。
法は、塗装またはライニングが施された金属の塗膜また
はライニング皮膜下の金属面に対して、X線を、反射線
量強度比率で70〜100%となる角度で入射する工程
と、前記X線の入射角度に対して、X線反射線量率を計
測する角度を変えて複数の線量率を計測し、その線量率
が最大となる計測角度に設定して、反射線量率を計測す
る工程と、この線量率から、予め求めたX線の反射線量
率と金属表面粗さとの関係に基づいて、金属表面の粗さ
を検査する工程と、この金属表面の粗さから、予め求め
た金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づいて、塗膜
下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度を検査す
る工程とを備える。
【0011】X線を、反射線量強度比率で70〜100
%となる角度で入射する理由は、入射X線の大部分を全
反射させるためである。即ち、この時、放射したX線の
大部分が金属表面で反射し、金属内部に透過しないた
め、金属内部や金属裏面からのX線の反射が、放射線モ
ニター(線量計)に影響を及ぼし、誤差を生じさせるこ
とを防ぐことができる。
%となる角度で入射する理由は、入射X線の大部分を全
反射させるためである。即ち、この時、放射したX線の
大部分が金属表面で反射し、金属内部に透過しないた
め、金属内部や金属裏面からのX線の反射が、放射線モ
ニター(線量計)に影響を及ぼし、誤差を生じさせるこ
とを防ぐことができる。
【0012】また、反射線量率を、その線量率が最大と
なる計測角度に設定して計測する理由は、反射線量率の
最大値を測定して、反射線量率の測定精度を向上させる
ためである。
なる計測角度に設定して計測する理由は、反射線量率の
最大値を測定して、反射線量率の測定精度を向上させる
ためである。
【0013】以上のようにして、測定した反射線量率か
ら、予め求めたX線の反射線量率と表面粗さとの関係に
基づいて、金属の表面粗さを同定して計測し、さらに、
予め求めた金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づい
て、塗膜下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度
を検査することができる。以下に本発明の実施例を挙
げ、本発明の効果を立証する。
ら、予め求めたX線の反射線量率と表面粗さとの関係に
基づいて、金属の表面粗さを同定して計測し、さらに、
予め求めた金属表面粗さと腐食の程度との関係に基づい
て、塗膜下の金属表面の腐食発生の有無及び腐食の程度
を検査することができる。以下に本発明の実施例を挙
げ、本発明の効果を立証する。
【0014】
【実施例】本発明の塗膜下腐食検査方法を図1を用いて
説明する。金属1に施された塗膜またはライニング被膜
2の表面に、制御装置3により制御されたX線発生器4
から入射X線5が放射される。入射X線5は金属1の表
面で反射する反射強度が最大になる角度またはその近傍
(±5°の範囲)の角度に入射角7を設定され、反射X
線6は反射角8で反射し、放射線モニター(線量計)9
と制御装置10により計測される。放射線モニター(線
量計)9に入射X線5が直接入らないように、遮蔽板
(鉛板)11を金属1面上に設ける。
説明する。金属1に施された塗膜またはライニング被膜
2の表面に、制御装置3により制御されたX線発生器4
から入射X線5が放射される。入射X線5は金属1の表
面で反射する反射強度が最大になる角度またはその近傍
(±5°の範囲)の角度に入射角7を設定され、反射X
線6は反射角8で反射し、放射線モニター(線量計)9
と制御装置10により計測される。放射線モニター(線
量計)9に入射X線5が直接入らないように、遮蔽板
(鉛板)11を金属1面上に設ける。
【0015】入射X線5が金属1の表面で反射する反射
強度が最大になる角度は対象の金属1の種類および入射
X線5の種類により定められるものである。鋼板を対象
として、入射角7を変化させ、反射線量を計測したとこ
ろ、入射角7が10°の時に、最大反射線量を示した。
反射X線6の反射線量の強度比率を最大反射線量を示す
入射角7が10°の時の値を100%として、入射角7
との関係を図2に示す。入射角7を10°またはその近
傍(±5°の範囲)の角度に設定することにより、放射
したX線(軟X線)の大部分が反射する。この時、放射
したX線の大部分が金属表面で反射し、金属内部に透過
しないため、金属内部や金属裏面からのX線の反射が、
放射線モニター(線量計)9に影響を及ぼし、誤差を生
じさせることを防ぐことができる。この様に、X線の入
射角7を金属1の表面で反射する反射強度が最大になる
角度またはその近傍(±5°の範囲)の角度に設定す
る。
強度が最大になる角度は対象の金属1の種類および入射
X線5の種類により定められるものである。鋼板を対象
として、入射角7を変化させ、反射線量を計測したとこ
ろ、入射角7が10°の時に、最大反射線量を示した。
反射X線6の反射線量の強度比率を最大反射線量を示す
入射角7が10°の時の値を100%として、入射角7
との関係を図2に示す。入射角7を10°またはその近
傍(±5°の範囲)の角度に設定することにより、放射
したX線(軟X線)の大部分が反射する。この時、放射
したX線の大部分が金属表面で反射し、金属内部に透過
しないため、金属内部や金属裏面からのX線の反射が、
放射線モニター(線量計)9に影響を及ぼし、誤差を生
じさせることを防ぐことができる。この様に、X線の入
射角7を金属1の表面で反射する反射強度が最大になる
角度またはその近傍(±5°の範囲)の角度に設定す
る。
【0016】さらに、塗装を施した鋼板を種々の環境と
期間で暴露し、塗膜下の鋼板表面に程度の異なる腐食の
発生した数種類の鋼板を作成した。これらの鋼板に対し
て、X線を入射角7を10°で入射し、反射X線6の反
射線量率を放射線モニター(線量計)9の計測する角度
を変化させて計測した。
期間で暴露し、塗膜下の鋼板表面に程度の異なる腐食の
発生した数種類の鋼板を作成した。これらの鋼板に対し
て、X線を入射角7を10°で入射し、反射X線6の反
射線量率を放射線モニター(線量計)9の計測する角度
を変化させて計測した。
【0017】一方、前記塗装鋼板の塗膜を、鋼板表面の
腐食による錆、表面凹凸を損なわないように留意して除
去し、鋼板の表面粗さを触針式計測器で計測し、平均粗
さで求めた。
腐食による錆、表面凹凸を損なわないように留意して除
去し、鋼板の表面粗さを触針式計測器で計測し、平均粗
さで求めた。
【0018】表1に鋼板の腐食状況と鋼板表面の平均粗
さとの関係を示すごとく、腐食の程度が高くなるほど、
鋼板の表面粗さが増加することが明らかである。そのた
め、表面粗さを計測することにより、腐食の発生の有
無、程度を同定することができる。
さとの関係を示すごとく、腐食の程度が高くなるほど、
鋼板の表面粗さが増加することが明らかである。そのた
め、表面粗さを計測することにより、腐食の発生の有
無、程度を同定することができる。
【0019】
【表1】
【0020】図3に放射線モニター(線量計)9の計測
角度と前記の方法により計測した表面粗さに対応する反
射線量率の関係を示す。金属表面の粗さに相当して、放
射線モニター(線量計)9の計測する角度それぞれにつ
いて、反射線量率の数値に差違があることが明らかであ
る。また、放射線モニター(線量計)9の反射線量率を
計測する角度が入射角7と同じ10°で反射線量率が最
大になっていることが、明らかである。放射線モニター
(線量計)9の反射線量率を計測する角度を10°で計
測することが、反射線量率の計測精度を高めることとな
り、適当である。
角度と前記の方法により計測した表面粗さに対応する反
射線量率の関係を示す。金属表面の粗さに相当して、放
射線モニター(線量計)9の計測する角度それぞれにつ
いて、反射線量率の数値に差違があることが明らかであ
る。また、放射線モニター(線量計)9の反射線量率を
計測する角度が入射角7と同じ10°で反射線量率が最
大になっていることが、明らかである。放射線モニター
(線量計)9の反射線量率を計測する角度を10°で計
測することが、反射線量率の計測精度を高めることとな
り、適当である。
【0021】また、放射線モニター(線量計)9の計測
する角度が10°の時の反射線量率と表面粗さとの関係
を図4に示す。表面粗さに対して、反射線量率が直線的
に変化していることが明らかである。この様にして、金
属表面の粗さに相当するX線(軟X線)の散乱の程度
を、反射線量を計測することにより求め、表面粗さを求
めることができ、その表面粗さの数値から金属表面の腐
食の有無、腐食の程度を検査することができる。
する角度が10°の時の反射線量率と表面粗さとの関係
を図4に示す。表面粗さに対して、反射線量率が直線的
に変化していることが明らかである。この様にして、金
属表面の粗さに相当するX線(軟X線)の散乱の程度
を、反射線量を計測することにより求め、表面粗さを求
めることができ、その表面粗さの数値から金属表面の腐
食の有無、腐食の程度を検査することができる。
【0022】本発明の方法により、塗装またはライニン
グが施された、橋梁、桟橋、鉄塔などの鋼構造物や煙
突、タンク、各種プラントなどの建築物、及びガス、石
油、上下水道などのパイプラインなど(の金属)に対し
て、塗膜またはライニング皮膜の表面から金属表面の表
面粗さを計測し、その後、塗膜またはライニング皮膜を
剥がして、金属表面の表面粗さを触針式検査法で計測し
たところ、同じ表面粗さの値か、あるいは、5%程度の
誤差であることが確認でき、さらに表面粗さの数値から
腐食の検査を行うことができ、十分に実用に供すること
ができた。
グが施された、橋梁、桟橋、鉄塔などの鋼構造物や煙
突、タンク、各種プラントなどの建築物、及びガス、石
油、上下水道などのパイプラインなど(の金属)に対し
て、塗膜またはライニング皮膜の表面から金属表面の表
面粗さを計測し、その後、塗膜またはライニング皮膜を
剥がして、金属表面の表面粗さを触針式検査法で計測し
たところ、同じ表面粗さの値か、あるいは、5%程度の
誤差であることが確認でき、さらに表面粗さの数値から
腐食の検査を行うことができ、十分に実用に供すること
ができた。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、全反射に近い角度でX
線を入射し、反射強度を上げるとともに、反射X線の強
度を測定することにより、鋼板やパイプなどの金属材料
に施された塗膜またはライニング皮膜の上から、塗膜ま
たはライニング被膜を剥がすことなく、金属表面の粗さ
を計測することができ、腐食発生の有無、腐食の程度を
判定する検査方法を提供することができる。
線を入射し、反射強度を上げるとともに、反射X線の強
度を測定することにより、鋼板やパイプなどの金属材料
に施された塗膜またはライニング皮膜の上から、塗膜ま
たはライニング被膜を剥がすことなく、金属表面の粗さ
を計測することができ、腐食発生の有無、腐食の程度を
判定する検査方法を提供することができる。
【0024】本発明の検査方法を用いることにより、従
来法で必要であった塗膜を剥がす労力や時間、さらに、
復旧塗装などを不要にすることができるなど、産業上の
利用価値は大きい。
来法で必要であった塗膜を剥がす労力や時間、さらに、
復旧塗装などを不要にすることができるなど、産業上の
利用価値は大きい。
【図1】本発明の実施例に係る表面粗さ検査法を示す
図。
図。
【図2】本発明の実施例に係る入射角と反射線量の強度
比率の関係を示す図。
比率の関係を示す図。
【図3】本発明の実施例に係る放射モニター計測角度と
表面粗さに対応する反射線量の関係を示す図。
表面粗さに対応する反射線量の関係を示す図。
【図4】本発明の実施例に係る表面粗さと反射線量の関
係を示す図。
係を示す図。
1…金属、2…塗膜またはライニング皮膜、3…制御装
置、4…X線発生器、5…入射X線、6…反射X線、7
…入射角、8…反射角、9…放射線モニター(線量
計)、10…制御装置、11…遮蔽板(鉛板)。
置、4…X線発生器、5…入射X線、6…反射X線、7
…入射角、8…反射角、9…放射線モニター(線量
計)、10…制御装置、11…遮蔽板(鉛板)。
Claims (2)
- 【請求項1】 塗装またはライニングが施された金属の
塗膜またはライニング皮膜下の金属面に対して、X線
を、反射線量強度比率で70〜100%となる角度で入
射する工程と、 入射X線に対する反射線量率を計測する工程と、 この線量率から、予め求めたX線の反射線量率と金属表
面粗さとの関係に基づいて、金属表面の粗さを計測する
工程と、 この金属表面の粗さから、予め求めた金属表面粗さと腐
食の程度との関係に基づいて、塗膜下の金属表面の腐食
発生の有無及び腐食の程度を検査する工程と、を備えた
ことを特徴とする、塗膜下腐食検査方法。 - 【請求項2】 前記反射線量率計測工程において、 X線の入射角度に対して、X線反射線量率を計測する角
度を変えて複数の線量率を計測し、その線量率が最大と
なる計測角度に設定して、反射線量率を計測することを
特徴とする、請求項1に記載の塗膜下腐食検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28978897A JP3465561B2 (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 塗膜下腐食検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28978897A JP3465561B2 (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 塗膜下腐食検査方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11125608A true JPH11125608A (ja) | 1999-05-11 |
JP3465561B2 JP3465561B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=17747785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28978897A Expired - Fee Related JP3465561B2 (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 塗膜下腐食検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3465561B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7924677B2 (en) | 2002-12-20 | 2011-04-12 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | Optical recording medium with power calibration areas and a recording method therefor with optimum power control |
JP2013053916A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | 塗膜下鋼材腐食の検出方法、検出装置及び検出プログラム |
KR20170066247A (ko) * | 2015-11-30 | 2017-06-14 | 더 보잉 컴파니 | 구조적 변화들을 검출하기 위한 x선 산란 시스템들 및 방법들 |
-
1997
- 1997-10-22 JP JP28978897A patent/JP3465561B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013053916A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | 塗膜下鋼材腐食の検出方法、検出装置及び検出プログラム |
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CN106940324A (zh) * | 2015-11-30 | 2017-07-11 | 波音公司 | 用于检测结构变化的x射线散射系统和方法 |
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