JPH05126552A - コーテイング膜の膜厚測定方法 - Google Patents
コーテイング膜の膜厚測定方法Info
- Publication number
- JPH05126552A JPH05126552A JP31843691A JP31843691A JPH05126552A JP H05126552 A JPH05126552 A JP H05126552A JP 31843691 A JP31843691 A JP 31843691A JP 31843691 A JP31843691 A JP 31843691A JP H05126552 A JPH05126552 A JP H05126552A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating film
- film
- reflection echo
- thickness
- measured
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高度の熟練を要することなく、より容易にか
つ精度よく測定する。 【構成】 内面にコーティング膜2が形成された管1の
外側から超音波斜角探傷法のうちのV透過法による反射
エコーを測定し、管1の内面の内面反射エコーとコーテ
ィング膜面の膜面反射エコーとの時間差に、予め実験に
より求めたコーティング膜2に特有の係数を乗算し、コ
ーティング膜2の膜厚を導出する。
つ精度よく測定する。 【構成】 内面にコーティング膜2が形成された管1の
外側から超音波斜角探傷法のうちのV透過法による反射
エコーを測定し、管1の内面の内面反射エコーとコーテ
ィング膜面の膜面反射エコーとの時間差に、予め実験に
より求めたコーティング膜2に特有の係数を乗算し、コ
ーティング膜2の膜厚を導出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】一般に、原子力発電所,石油精製
コンビナート,化学工場或いは大型船舶などにおいて
は、海水をはじめとする腐食性流体の配管として、管の
内面に防食のためにポリエチレン等のコーティング膜を
形成した管が使用されており、本発明は、それらの管の
内面に形成されたコーティング膜の膜厚を測定するコー
ティング膜の膜厚測定方法に関する。
コンビナート,化学工場或いは大型船舶などにおいて
は、海水をはじめとする腐食性流体の配管として、管の
内面に防食のためにポリエチレン等のコーティング膜を
形成した管が使用されており、本発明は、それらの管の
内面に形成されたコーティング膜の膜厚を測定するコー
ティング膜の膜厚測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コーティング膜の膜厚を測定する
場合、電磁式あるいは渦電流式の膜厚計による測定が一
般的である。また、近年超音波垂直探触子による反射エ
コーを利用した膜厚測定方法も発明されている。
場合、電磁式あるいは渦電流式の膜厚計による測定が一
般的である。また、近年超音波垂直探触子による反射エ
コーを利用した膜厚測定方法も発明されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電磁式あるいは
渦電流式の膜厚計によりコーティング膜の膜厚を測定す
る場合、管の内面側からプローブによって測定を行うた
め、プローブが届く範囲しか測定することができず、し
かも、敷設,配管された管に対しては測定を行うことが
不可能であるという問題点がある。
渦電流式の膜厚計によりコーティング膜の膜厚を測定す
る場合、管の内面側からプローブによって測定を行うた
め、プローブが届く範囲しか測定することができず、し
かも、敷設,配管された管に対しては測定を行うことが
不可能であるという問題点がある。
【0004】また、前記問題を解決する方法として、超
音波垂直探触子による管の外側から反射エコーを測定
し、管の内面の膜厚を測定する方法が発明されている
が、反射エコーが多数発生し、コーティング膜からのエ
コーを特定し、膜厚を測定するのに高度の熟練と技術を
要するという問題点がある。本発明は、前記の点に留意
してなされ、管の外側からコーティング膜の膜厚を、高
度の熟練を要することなくより容易にかつ精度よく測定
できるコーティング膜の膜厚測定方法を提供することを
目的とする。
音波垂直探触子による管の外側から反射エコーを測定
し、管の内面の膜厚を測定する方法が発明されている
が、反射エコーが多数発生し、コーティング膜からのエ
コーを特定し、膜厚を測定するのに高度の熟練と技術を
要するという問題点がある。本発明は、前記の点に留意
してなされ、管の外側からコーティング膜の膜厚を、高
度の熟練を要することなくより容易にかつ精度よく測定
できるコーティング膜の膜厚測定方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のコーティング膜の膜厚測定方法は、内面に
コーティング膜が形成された管の外側から超音波斜角探
傷法のうちのV透過法による反射エコーを測定し、前記
管の内面の内面反射エコーと前記コーティング膜面の膜
面反射エコーとの時間差に、予め実験により求めた前記
コーティング膜に特有の係数を乗算し、前記コーティン
グ膜の膜厚を導出することを特徴とするものである。
に、本発明のコーティング膜の膜厚測定方法は、内面に
コーティング膜が形成された管の外側から超音波斜角探
傷法のうちのV透過法による反射エコーを測定し、前記
管の内面の内面反射エコーと前記コーティング膜面の膜
面反射エコーとの時間差に、予め実験により求めた前記
コーティング膜に特有の係数を乗算し、前記コーティン
グ膜の膜厚を導出することを特徴とするものである。
【0006】
【作用】前記のように構成された本発明のコーティング
膜の膜厚測定方法は、超音波斜角探傷法のうちのV透過
法を用い、内面にコーティング膜を有する管の外側から
反射エコーを測定するため、超音波垂直探触子による反
射エコーより、コーティング膜からの反射エコーを特定
し易く、また、管の内面からの内面反射エコーとコーテ
ィング膜の膜面反射エコーとの時間差とコーティング膜
厚との関係に着目し、前記時間差に予め実験により求め
たコーティング膜に特有の係数を乗算して膜厚を導出す
るため、高度の熟練を要さず、より容易にかつ精度よく
膜厚を測定できる。
膜の膜厚測定方法は、超音波斜角探傷法のうちのV透過
法を用い、内面にコーティング膜を有する管の外側から
反射エコーを測定するため、超音波垂直探触子による反
射エコーより、コーティング膜からの反射エコーを特定
し易く、また、管の内面からの内面反射エコーとコーテ
ィング膜の膜面反射エコーとの時間差とコーティング膜
厚との関係に着目し、前記時間差に予め実験により求め
たコーティング膜に特有の係数を乗算して膜厚を導出す
るため、高度の熟練を要さず、より容易にかつ精度よく
膜厚を測定できる。
【0007】
【実施例】実施例について図1ないし図3を参照して説
明する。図1は測定時の概略を示し、同図において、1
は鋼管、2は管1の内面に形成された防食用のポリエチ
レンからなるコーティング膜、3,4はそれぞれ送信側
及び受信側の超音波斜角探触子であり、両探触子3,4
により管1の外側から反射エコーが測定され、測定され
た反射エコーに基づいてコーティング膜2の膜厚が導出
される。
明する。図1は測定時の概略を示し、同図において、1
は鋼管、2は管1の内面に形成された防食用のポリエチ
レンからなるコーティング膜、3,4はそれぞれ送信側
及び受信側の超音波斜角探触子であり、両探触子3,4
により管1の外側から反射エコーが測定され、測定され
た反射エコーに基づいてコーティング膜2の膜厚が導出
される。
【0008】いま、図2に示すように、管1の外側から
両探触子3,4により超音波の送信,受信角度が45度
における反射エコーの測定を行うと、例えば図3に示す
ような反射エコーが得られ、同図のV1,V2 は管1の内
面の内面反射エコー,Pはコーティング膜2の膜面の膜
面反射エコーである。なお、図2にこのときの超音波の
径路を模擬的に示してある。ここにおいて、鋼からなる
管1の内面反射エコーV1 とポリエチレンからなる膜2
による膜面反射エコーPの時間差tは、ポリエチレン膜
を超音波が通過するために要する時間である。
両探触子3,4により超音波の送信,受信角度が45度
における反射エコーの測定を行うと、例えば図3に示す
ような反射エコーが得られ、同図のV1,V2 は管1の内
面の内面反射エコー,Pはコーティング膜2の膜面の膜
面反射エコーである。なお、図2にこのときの超音波の
径路を模擬的に示してある。ここにおいて、鋼からなる
管1の内面反射エコーV1 とポリエチレンからなる膜2
による膜面反射エコーPの時間差tは、ポリエチレン膜
を超音波が通過するために要する時間である。
【0009】この時間差tとポリエチレン膜の膜厚につ
き種々実験を行ったところ、表1の上段に示す結果が得
られた。
き種々実験を行ったところ、表1の上段に示す結果が得
られた。
【0010】
【表1】 いま、膜厚を時間差で除算すると、いずれの場合も一定
値1.06×106 mm/sec が得られた。従って、この
値をポリエチレン膜に特有の係数とし、実際の測定に際
し、内面反射エコーと膜面反射エコーの時間差に、前記
係数を乗算することにより、ポリエチレン膜の膜厚を導
出することができる。 膜厚(mm)=1.06×106 ×tp
値1.06×106 mm/sec が得られた。従って、この
値をポリエチレン膜に特有の係数とし、実際の測定に際
し、内面反射エコーと膜面反射エコーの時間差に、前記
係数を乗算することにより、ポリエチレン膜の膜厚を導
出することができる。 膜厚(mm)=1.06×106 ×tp
【0011】つぎに、コーティング膜がナイロンの場合
につき、前記と同様種々実験を行ったところ、表1の中
段に示す結果が得られ、膜厚を時間差で除算したほぼ一
定値の1.18×106 の係数が得られた。
につき、前記と同様種々実験を行ったところ、表1の中
段に示す結果が得られ、膜厚を時間差で除算したほぼ一
定値の1.18×106 の係数が得られた。
【0012】また、コーティング膜が飽和ポリエステル
の場合についての実験では、表1の下段に示す結果が得
られ、1.24×106 の係数が得られた。
の場合についての実験では、表1の下段に示す結果が得
られ、1.24×106 の係数が得られた。
【0013】なお、前記は管1が鋼、コーティング膜2
がポリエチレン,ナイロン,飽和ポリエステルの場合に
ついて説明したが、これに限るものでないのは勿論であ
り、有機,無機の各種コーティング膜などへの適用が可
能である。また、管以外にタンク,ボンベ等への適用も
可能である。
がポリエチレン,ナイロン,飽和ポリエステルの場合に
ついて説明したが、これに限るものでないのは勿論であ
り、有機,無機の各種コーティング膜などへの適用が可
能である。また、管以外にタンク,ボンベ等への適用も
可能である。
【0014】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載する効果を奏する。超音波斜角
探傷法のうちのV透過法により測定した管の内面反射エ
コーとコーティング膜面の膜面反射エコーとの時間差
に、予め実験により求めたコーティング膜に特有の係数
を乗算して膜厚を導出するため、管の外側からコーティ
ング膜の膜厚を容易にかつ精度よく測定することがで
き、敷設,配管された管を敷設,配管されたままで、内
面コーティング膜の定期的な膜厚測定が可能であり、補
修の要否等を的確に判断することができる。また、超音
波垂直探触子を用いた方式よりコーティング膜からのエ
コーを特定し易く、測定に高度の熟練を必要としないた
め、より容易に高精度の測定が可能である。
ているので、以下に記載する効果を奏する。超音波斜角
探傷法のうちのV透過法により測定した管の内面反射エ
コーとコーティング膜面の膜面反射エコーとの時間差
に、予め実験により求めたコーティング膜に特有の係数
を乗算して膜厚を導出するため、管の外側からコーティ
ング膜の膜厚を容易にかつ精度よく測定することがで
き、敷設,配管された管を敷設,配管されたままで、内
面コーティング膜の定期的な膜厚測定が可能であり、補
修の要否等を的確に判断することができる。また、超音
波垂直探触子を用いた方式よりコーティング膜からのエ
コーを特定し易く、測定に高度の熟練を必要としないた
め、より容易に高精度の測定が可能である。
【図1】本発明の1実施例の測定時の断面図である。
【図2】図1の一部の拡大図である。
【図3】図1の反射エコーの波形図である。
1 管 2 コーティング膜 3,4 超音波斜角探触子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宗近 道郎 東京都中央区築地1丁目13番10号 第一高 周波工業株式会社内 (72)発明者 大和田 豊 東京都中央区築地1丁目13番10号 第一高 周波工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 内面にコーティング膜が形成された管の
外側から超音波斜角探傷法のうちのV透過法による反射
エコーを測定し、前記管の内面の内面反射エコーと前記
コーティング膜面の膜面反射エコーとの時間差に、予め
実験により求めた前記コーティング膜に特有の係数を乗
算し、前記コーティング膜の膜厚を導出することを特徴
とするコーティング膜の膜厚測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31843691A JPH05126552A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | コーテイング膜の膜厚測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31843691A JPH05126552A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | コーテイング膜の膜厚測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05126552A true JPH05126552A (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=18099130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31843691A Pending JPH05126552A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | コーテイング膜の膜厚測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05126552A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006308318A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Yokogawa Electric Corp | 超音波検査装置および超音波検査方法 |
CN113091665A (zh) * | 2021-05-10 | 2021-07-09 | 中国石油大学(北京) | 油膜厚度的测量装置和方法 |
-
1991
- 1991-11-05 JP JP31843691A patent/JPH05126552A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006308318A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Yokogawa Electric Corp | 超音波検査装置および超音波検査方法 |
CN113091665A (zh) * | 2021-05-10 | 2021-07-09 | 中国石油大学(北京) | 油膜厚度的测量装置和方法 |
CN113091665B (zh) * | 2021-05-10 | 2022-05-10 | 中国石油大学(北京) | 油膜厚度的测量装置和方法 |
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