JP2017127669A - 微粒子が少ない、医療装置用潤滑性コーティング - Google Patents

微粒子が少ない、医療装置用潤滑性コーティング Download PDF

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Abstract

【課題】微粒子発生が少ない、医療装置用潤滑性コーティング、およびそれに関連する方法を提供する。【解決手段】光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤とを含む第1の層;光反応性基で誘導化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤とを含む、第1の層上に配置される第2の層、を含む医療装置用コーティングである。【選択図】なし

Description

本出願は、米国を除くすべての国を指定する出願人である米国企業SurModics,Inc.および米国のみを指定する出願人である米国市民David E.Babcockの名義で2013年1月18日にPCT国際特許出願として出願されており、2012年1月18日に出願された米国仮特許出願第61/587,929号明細書、および2012年1月18日に出願された米国仮特許出願第61/587,944号明細書に対する優先権を主張し;これらの内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
本発明は、医療装置用コーティングに関する。より具体的には、本発明は、微粒子発生が少ない、医療装置用潤滑性コーティング、およびそれに関連する方法に関する。
医療装置としては、とりわけ、慢性的に埋め込まれている装置、一時的に埋め込まれている装置、およびまったく埋め込まれない装置が挙げられる。多くの種類の医療装置は、特に装置の挿入の間、医療装置とその装置を取り囲む環境との間の摩擦を低下させることによって、向上させることができる。これの古典的な例は、対象の身体中に少なくとも一時的に挿入されるカテーテルに関するものである。摩擦の低下により、利点のうちでも、患者の快適さの向上、介護提供者の手順の容易さ、感染の機会の低下、および組織破壊の減少がもたらされ得る。医療装置とその医療装置を取り囲む環境との間の摩擦を低下させる手法の一つは、医療装置に潤滑性(又は滑性)コーティングを塗布することである。
本発明の実施形態は、医療装置(機器又は用具)用潤滑性コーティング(又は被覆)を含む。ある実施形態において、本発明は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤とを含む第1の層を含む医療装置用コーティングを含む。このコーティングは、光反応性基で誘導体化されたポリビニルビロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーとを含む、第1の層上に配置される第2の層を含むこともできる。
ある実施形態において、本発明は、基材、その基材上に配置された、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤とを含む第1の層、を有する医療装置を含む。この医療装置は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルビロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーとを含む、第1の層上に配置される第2の層を含むこともできる。
ある実施形態において、本発明は、第1のコーティング溶液を基材上に塗布して、第1の層を形成する工程を含む、医療装置の製造方法であって、第1のコーティング溶液は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤と、第1の溶媒とを含む、方法を含む。この方法は、第2のコーティング溶液を第1の層上に塗布して、第2の層を形成する工程であって、第2のコーティング溶液は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーと、第2の溶媒とを含む、工程を含むこともできる。
本発明の上記要約は、本発明のそれぞれ検討される実施形態を説明することは意図されない。これは、以下に続く図面および詳細な説明の目的である。
本発明は、以下の図面との関連でより完全に理解することができる。
本明細書での実施形態によるコーティングの概略図である。 本明細書での実施形態による装置の概略図である。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。 様々なコーティングについて測定された微粒子を示すグラフである。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。 ディップコーティングに用いたディップ速度に対して垂直ピンチ試験における測定摩擦力を示すグラフである。 ディップコーティングに用いたディップ速度に対して測定された微粒子を示すグラフである。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。 いくつかの試験サイクルにわたって垂直ピンチ試験における平均測定摩擦力を示すグラフである。
本発明は、様々な変更および代替の形態を受けやすい一方で、それらの細目は、一例としておよび図面によって示されてきたが、詳細に説明される。しかしながら、本発明は、記載した特定の実施形態に限定されないことが理解されるべきである。反対に、本発明の精神および範囲内に入る変更、等価、および代替に及ぶことが意図される。
上記のとおり、医療装置とその医療装置を取り囲む環境との間の摩擦を低下させる手法の一つは、医療装置に潤滑性(又は滑性)コーティングを塗布することである。しかしながら、潤滑性コーティングの多くは、装置とその装置を取り囲む環境(一例として、血管内空間)との間の摩擦の低下に比較的効果がない。さらに、潤滑性コーティングの多くは、十分な耐久性を欠き、使用過程の間に摩擦の急速な増加をもたらす。最終的に、潤滑性コーティングの多くは、水性環境(例えば、患者内)への曝露後に、望ましくないこともある微粒子物質を放出する。
本明細書での実施形態は、非常に潤滑性で、かつ比較的耐久性があるコーティングを含む。さらに、本明細書での実施形態は、比較的少ないまたは減少した微粒子物質の放出を示す潤滑性コーティングを含む。これから図1を参照して、本明細書での実施形態による、基材上のコーティングの略断面図が示される。コーティングは、第1の層102および第2層104を含み得る。第2の層104は、第1の層102の上に配置され得る。第1の層102は、基材106の上に配置され得る。例示的な基材材料は、以下により詳細に記載される。一部の実施形態において、第1の層102は、基材106上に直接配置される。他の実施形態において、他の構成要素が、第1の層102と基材106との間に配置されてもよい。第1の層102と第2の層104との厚さは、合わせて、乾燥時に約100nm〜約3000nmであり得る。一部の実施形態において、厚さは、乾燥時に約1800nm〜約2200nmであり得る。一部の実施形態において、厚さは、約2000nmで有り得る。一部の実施形態において、厚さは、約1000nmであり得る。しかしながら、一部の実施形態において、厚さは約200nm〜約400nmであり得ることが認められる。一部の実施形態において、厚さは、約300nmであり得る。
一部の実施形態において、第1の層は、光反応性基(またはフォト−PVP)で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤とを含み得る。フォト−PVPの調製方法は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,414,075号明細書に記載されている。少なくとも2個の光反応性基を含む例示的な架橋剤は、以下により詳細に記載される。第1の層内で、成分は、一部の実施形態において均一に混合され得る。
一部の実施形態において、第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比は、約2:1〜約30:1(重量/重量)である。一部の実施形態において、第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比は、約8:1〜約20:1(重量/重量)である。一部の実施形態において、第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比は、約8:1〜約16:1(重量/重量)である。一部の実施形態において、第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比は、約13:1(重量/重量)である。一部の実施形態において、第1の層の成分のすべては、光反応性基で誘導体化されている。
一部の実施形態において、第1の層は、非誘導体化ポリビニルピロリドン(PVP)も含み得る。PVPは、様々な分子量のものであり得る。一部の実施形態において、第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、第1の層中非誘導体化ポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比は、約13:0.1:1〜13:8:1(重量/重量/重量)である。一部の実施形態において、第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、第1の層中非誘導体化ポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比は、約13:5:1(重量/重量/重量)である。一部の実施形態において、第1の層中非誘導体化ポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比は、約0.1:1〜8:1(重量/重量)である。
一部の実施形態において、第2の層は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーとを含み得る。第2の架橋剤は、第1の架橋剤と同じであるか、異なっていることができる。一部の実施形態において、ポリアクリルアミドを含むポリマーは、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート基(AMPS)およびポリエチレングリコールセグメントも含み得る。具体的な実施形態において、ポリアクリルアミドを含むポリマーは、N−アセチル化ポリ[アクリルアミド−co−ナトリウム−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート−co−N−(3−(4−ベンゾイルベンズアミド)プロピル)メタクリルアミド]−co−メトキシポリ(エチレングリコール)モノメタクリレートであり得る。本明細書での実施形態によるポリアクリルミドを含むポリマーは、米国特許第4,979,959号明細書;米国特許第5,263,992号明細書;および米国特許第5,512,329号明細書に記載されており、これらのすべての内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。一部の実施形態において、第2の層の成分のすべては、光反応性基で誘導体化されている。第2の層内で、成分は、一部の実施形態において均一に混合され得る。
一部の実施形態において、PVP(非誘導体化PVP)は、トップコートに添加され得る。
一部の実施形態において、第2の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーとの比は、約10:1〜1:10(重量/重量)である。一部の実施形態において、第2の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーとの比は、約3:1〜1:3(重量/重量)である。一部の実施形態において、第2の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーとの比は、約2:1〜1:2(重量/重量)である。
コーティングは、潤滑性を示し得る。潤滑性は、比較的低い摩擦として観測され得ることが認められる。一部の実施形態において、コーティングは、水に曝露後に潤滑性であり得る。コーティングは、以下に記載されるものなどの、垂直ピンチ試験により測定して湿潤時に0〜50グラムの力の潤滑性を示し得る。コーティングは、以下に記載されるものなどの垂直ピンチ試験により測定して湿潤時に0〜40グラムの力の潤滑性を示し得る。さらに他の実施形態において、コーティングは、以下に記載されるものなどの垂直ピンチ試験により測定して湿潤時に0〜30グラムの力の潤滑性を示し得る。一部の実施形態において、コーティングは、湿潤時に約20グラム未満の力の潤滑性を示し得る。一部の実施形態において、コーティングは、湿潤時に約15グラム未満の力の潤滑性を示し得る。
様々な実施形態において、コーティングの潤滑性は、耐久性であり得る。例えば、潤滑性は、長期間保持され得る。例えば、一部の実施形態において、潤滑性は、複数の摩擦試験サイクルにわたって維持され得る。一部の実施形態において、コーティングは、少なくとも10の連続試験サイクルの間に湿潤時0〜30グラムの力の潤滑性を示し得る。少なくとも15の摩擦試験サイクルが行われる場合などの、一部の実施形態において、測定潤滑性は、試験のサイクル1〜5の平均とサイクル10〜15の平均との間でわずか30%増加するに過ぎない。
コーティングは、水性環境への曝露時に、比較的少ない量の微粒子放出を示し得る。例えば、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える70,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える50,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える30,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える25,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える20,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える15,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える10,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える8,000個未満の粒子を発生する。一部の実施形態において、コーティングは、水性環境でサイズが10ミクロンを超える6,000個未満の粒子を発生する。本明細書での様々な実施形態によれば、潤滑性および微粒子の少ない放出の特性は、両方とも存在することが理解される。
光反応性基
本明細書で使用される場合、「潜在的光反応性基」および「光反応性基」という語句は、同義的に使用され、通常の貯蔵条件下で不活性状態(すなわち、基底状態)のままであるために十分に安定であるが、適当なエネルギー源下に置かれる場合、不活性状態から活性化状態への変化を受け得る化学的部分を指す。特に断りのない限り、本明細書で光反応性基への言及は、光反応性基の反応生成物も含むものとする。光反応性基は、特定の適用された外部刺激に応答して、隣接する化学構造への結果として得られる共有結合とともに活性種を生成させる。例えば、ある実施形態において、光反応性基は、活性化され得、アルキル基から水素原子を引き抜き得る。次いで、共有結合が、光反応性基を有する化合物とC−H結合を有する化合物との間に形成し得る。適切な光反応性基は、米国特許第5,002,582号明細書に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
光反応性基は、化学線の様々な部分に応答性であるように選択され得る。典型的には、紫外線または可視線のいずれかを用いて光活性化され得る基が選択される。適切な光反応性基には、例えば、アジド、ジアゾ、ジアジリン、ケトン、およびキノンが含まれる。光反応性基は、例えば、ニトレン、カルベンを含むフリーラジカル、および電磁波エネルギーの吸収後の励起状態のケトンなどの活性種を生成する。
一部の実施形態において、光反応性基は、アリールケトン、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、アントロン、およびアントロン様ヘテロ環(すなわち、10位にN、O、またはSを有するものなどのアントロンのヘテロ環式類似体)、またはそれらの置換(例えば、環置換)誘導体である。アリールケトンの例には、アクリドン、キサントン、およびチオキサントンを含めて、アントロンのヘテロ環式誘導体、ならびにそれらの環置換誘導体が含まれる。他の適切な光反応基には、例えば、アントラキノンなどのキノンが含まれる。
このようなアリールケトンの官能基は、複数の活性化/不活性化/再活性化サイクルを受け得る。例えば、ベンゾフェノンは、三重項状態への系内交差を受ける励起された一重項状態の初期形成とともに光化学励起の能力をもつ。励起された三重項状態は、水素原子の引き抜きによって(例えば、ポリマーコーティング層から)、炭素−水素結合中に挿入することができ、このようにしてラジカル対を生じさせ得る。その後のラジカル対の崩壊は、新たな炭素−炭素結合の形成をもたらす。反応性結合(例えば、炭素/水素)が結合に利用できない場合、ベンゾフェノン基の紫外線誘発励起は可逆的であり、分子は、エネルギー源の除去後に基底状態のエネルギーレベルに戻る。ベンゾフェノンおよびアセトフェノンなど光反応性アリールケトンは、水中で複数の再活性化を受けることができ、したがって、コーティング効率の増大をもたらし得る。
アジドは、光反応性基の別のクラスを構成し、それには、アリールアジド(C)、例えば、フェニルアジドおよび4−フルオロ−3−ニトロフェニルアジド;アシルアジド(−CO−N)、例えば、ベンゾイルアジドおよびp−メチルベンゾイルアジド;アジドホルメート(−O−CO−N)、例えば、エチルアジドホルメートおよびフェニルアジドホルメート;スルホニルアジド(−SO−N)、例えば、ベンゼンスルホニルアジド;ならびにホスホリルアジド(RO)PON、例えば、ジフェニルホスホリルアジドおよびジエチルホスホリルアジドが含まれる。
ジアゾ化合物は、光反応性基の別のクラスを構成し、それには、ジアゾアルカン(−CHN)、例えば、ジアゾメタンおよびジフェニルジアゾメタン;ジアゾケトン(−CO−CHN)、例えば、ジアゾアセトフェノンおよび1−トリフルオロメチル−1−ジアゾ−2−ペンタノン;ジアゾアセテート(−O−CO−CHN)、例えば、t−ブチルジアゾアセテートおよびフェニルジアゾアセテート;ならびにベータ−ケト−アルファ−ジアゾアセテート(−CO−CN−CO−O−)、例えば、t−ブチルアルファジアゾアセトアセテートが含まれる。
他の光反応性基には、ジアジリン(−CHN)、例えば、3−トリフルオロメチル−3−フェニルジアジリン;およびケテン(−CH=C=O)、例えば、ケテンおよびジフェニルケテンが含まれる。
特定の実施形態において、光反応性基は、アリールケトン、例えば、ベンゾフェノンである。
架橋剤
本明細書での実施形態によって用いられる架橋剤は、少なくとも2個の光反応性基を有するものを含み得る。例示的な架橋剤は、米国特許出願公開第2011/0245367号明細書に記載されており、この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
一部の実施形態において、第1および/または第2の架橋剤は、約1500kDa未満の分子量を有し得る。一部の実施形態において、架橋剤は、約1200、1100、1000、900、800、700、600、500、または400未満の分子量を有し得る。
一部の実施形態において、第1および第2の架橋剤の少なくとも一方は、式Photo−LG−Photo(式中、PhotoおよびPhotoは、独立して少なくとも1個の光反応性基を表し、LGは、少なくとも1個のケイ素原子または少なくとも1個のリン原子を含む連結基を表し、少なくとも1個の光反応性基と連結基との間に共有結合が存在し、少なくとも1個の光反応性基と連結基との間の共有結合は少なくとも1個のヘテロ原子によって割り込まれている)を有する連結剤を含む。
一部の実施形態において、第1および第2の架橋剤の少なくとも一方は、
Figure 2017127669
(式中、R1、R2、R8およびR9は、任意の置換であり;R3、R4、R6およびR7は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであり;R5は、任意の置換であり;それぞれのXは、独立して、O,N、Se、S、もしくはアルキル、またはそれらの組合せである);
Figure 2017127669
(式中、R1およびR5は、任意の置換であり;R2およびR4は、OHを除いて任意の置換であることができ;R3は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであることができ;Xは、独立して、O、N、Se、S、アルキレン、またはそれらの組合せである);
Figure 2017127669
(式中、R1、R2、R4およびR5は、任意の置換であり;R3は、任意の置換であり;R6およびR7は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであり;それぞれのXは、独立して、O、N、Se、S、アルキレン、またはそれらの組合せであることができる);および
Figure 2017127669
から選択される式を有する連結剤を含む。
特定の実施形態において、架橋剤は、ビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートであり得る。
一部の実施形態において、光活性化可能な架橋剤は、イオン性であり得、水性組成物、例えば、第1および/または第2のコーティング組成物中で良好な溶解性を有し得る。したがって、一部の実施形態において、少なくとも1種の光活性化可能なイオン性架橋剤が、コーティングを形成するために用いられる。一部の場合、光活性化可能なイオン性架橋剤は、第2のコーティング層内でポリマーを架橋し得、これは、コーティングの耐久性も向上させ得る。
任意の適切な光活性化可能なイオン性架橋剤を用いることができる。一部の実施形態において、光活性化可能なイオン性架橋剤は、式I:X−−Y−−X(ここで、Yは、少なくとも1個の酸性基、塩基性基、または酸性基もしくは塩基性基の塩を有するラジカルであり、XおよびXは、それぞれ独立して、潜在的光反応性基を有するラジカルである)の化合物である。光反応性基は、本明細書で記載されるものと同じであり得る。スペーサも、潜在的光反応性基とともに、XまたはXの一部であり得る。一部の実施形態において、潜在的光反応性基には、アリールケトンまたはキノンが含まれる。
式I中ラジカルYは、光活性化可能なイオン性架橋剤に対して所望の水溶解度を与える。水溶解度(室温および最適pHでの)は、少なくとも約0.05mg/mlである。一部の実施形態において、溶解度は、約0.1〜約10mg/mlまたは約1〜約5mg/mlである。
式Iの一部の実施形態において、Yは、少なくとも1個の酸性基またはその塩を有するラジカルである。このような光活性化可能な架橋剤は、コーティング組成物のpHに依存してアニオンであり得る。適切な酸性基には、例えば、スルホン酸、カルボン酸、ホスホン酸などが含まれる。このような基の適切な塩には、例えば、スルホン酸塩、カルボン酸塩、およびリン酸塩が含まれる。一部の実施形態において、イオン性架橋剤は、スルホン酸またはスルホン酸塩基を含む。適切な対イオンには、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、プロトン化アミンなどが含まれる。
例えば、式Iの化合物は、スルホン酸またはスルホン酸塩基を有するラジカルYを有し得;XおよびXは、アリールケトンなどの光反応性基を有し得る。このような化合物には、4,5−ビス(4−ベンゾイルフェニルメチレンオキシ)ベンゼン−1,3−ジスルホン酸または塩;2,5−ビス(4−ベンゾイルフェニルメチレンオキシ)ベンゼン−1,4−ジスルホン酸または塩;2,5−ビス(4−ベンゾイルフェニルメチレンオキシ)ベンゼン−1−スルホン酸または塩;N,N−ビス[2−(4−ベンゾイルベンジルオキシ)エチル]−2−アミノエタンスルホン酸または塩などが含まれる。米国特許第6,278,018号明細書を参照されたい。塩の対イオンは、例えば、アンモニウム、またはナトリウム、カリウムもしくはリチウムなどのアルカリ金属であり得る。
式Iの他の実施形態において、Yは、塩基性基またはその塩を有するラジカルであり得る。このようなYラジカルには、例えば、アンモニウム、ホスホニウム、またはスルホニウム基が含まれ得る。コーティング組成物のpHに依存して、基は、中性であるかまたは正に荷電していることができる。一部の実施形態において、ラジカルYは、アンモニウム基を含む。適切な対イオンには、例えば、カルボン酸塩、ハロゲン化物、硫酸塩、およびリン酸塩が含まれる。例えば、式Iの化合物は、アンモニウム基を有するYラジカルを有し得;XおよびXは、アリールケトンを含む光反応性基を有し得る。このような光活性化可能な架橋剤には、エチレンビス(4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウム)塩;ヘキサメチレンビス(4−ベンゾイルベンジル)ジメチルアンモニウム)塩;1,4−ビス(4−ベンゾイルベンジル)−1,4−ジメチルピペラジンジウム
塩、ビス(4−ベンゾイルベンジル)ヘキサメチレンテトラアミンジウム塩、ビス[2−(4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニオ)エチル]−4−ベンゾイルベンジルメチルアンモニウム塩;4,4−ビス(4−ベンゾイルベンジル)モルホリニウム塩;エチレンビス[(2−(4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニオ)エチル)−4−ベンゾイルベンジルメチルアンモニウム]塩;および1,1,4,4−テトラキス(4−ベンゾイルベンジル)ピペルジンジウム塩が含まれる。米国特許第5,714,360号明細書を参照されたい。対イオンは、典型的にはカルボン酸塩イオンまたはハロゲン化物である。一実施形態では、ハロゲン化物は、臭化物である。
他の実施形態において、光活性化可能なイオン性架橋剤は、式:
Figure 2017127669
(式中、Xは、第1の光反応性基を含み;Xは、第2の光反応性基を含み;Yは、コア分子を含み;Zは、少なくとも1個の荷電基を含み;Dは、第1の分解性リンカーを含み;Dは、第2の分解性リンカーを含む)
を有する化合物であり得る。さらなる例示的な光活性化可能な分解性イオン性架橋剤は、米国特許出願公開第2011/0144373号明細書(Swan et al.,“Water Soluble Degradable Crosslinker”)に記載されており、この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
一部の態様において、光活性化可能な非イオン性架橋剤を用いることができる。一実施形態において、光活性化可能な非イオン性架橋剤は、式XR(ここで、Xは、化学的主鎖であり、R、R、RおよびRは、潜在的光反応性基を含むラジカルである)を有する。例示的な非イオン性架橋剤は、例えば、米国特許第5,414,075号明細書および米国特許第5,637,460号明細書(Swan et al.,“Restrained Multifunctional Reagent for Surface Modification”)に記載されている。化学的に、第1および第2の光反応基、ならびにそれぞれのスペーサは、同じであるかまたは異なっていることができる。
他の実施形態において、光活性化可能な非イオン性架橋剤は、式:
PG−LE−X−LE−PG
(式中、PGおよびPGは、独立して、1個または複数の光反応性基、例えば、限定されるものではないが、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、アントラキノン、アントロン、アントロン様ヘテロ環、それらの置換誘導体またはそれらの組合せを含むアリールケトン光反応性基を含み;LEおよびLEは、独立して、例えば、尿素、カルバミン酸塩、またはそれらの組合せを含むセグメントを含む、連結性要素であり;Xは、限定されるものではないが、炭化水素(直鎖、分岐、環状、またはそれらの組合せである炭化水素を含む);芳香族、非芳香族、もしくはそれらの組合せ;単環式、多環式、炭素環式、ヘテロ環式、もしくはそれらの組合せ;ベンゼンもしくはその誘導体;またはそれらの組合せを含めて、ポリマーまたは非ポリマーのいずれかであり得る、コア分子を表す)
で表され得る。他の非イオン性架橋剤は、例えば、2011年12月9日に出願された米国特許出願第13/316,030号明細書(公開第2012/0149934号明細書)(Kurdyumov,“Photocrossliker”)に記載されており、この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
光活性化可能な非イオン性架橋剤のさらなる実施形態は、例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2011年6月8日に出願された米国仮特許出願第61/494,724号明細書(現在米国特許出願第13/490,994号明細書)(Swan et al.,“Photo−Vinyl Primers/Crosslinkers”)に記載されたものを含み得る。例示的な架橋剤は、一般式R−X−R(式中、Rは、ビニル基を含むラジカルであり、Xは、約1〜約20個の炭素原子を含むラジカルであり、Rは、光反応性基を含むラジカルである)を有する光活性化可能な非イオン性架橋剤を含み得る。
一部の適切な架橋剤は、化学的主鎖分子(例えば、ペンタエリトリトール)と過剰の光反応性基の誘導体(例えば、4−ブロモメチルベンゾフェノン)との混合によって形成されるものである。例示的な生成物は、ペンタエリトリトールのテトラキス(4−ベンゾイルベンジルエーテル)(テトラキス(4−ベンゾイルフェニルメトキシメチル)メタン)である。米国特許第5,414,075号明細書および米国特許第5,637,460号明細書を参照されたい。
単一の光活性化可能な架橋剤または光活性化可能な架橋剤の任意の組合せは、コーティングの形成に用いることができる。一部の実施形態において、少なくとも1種の非イオン性架橋剤、例えば、ペンタエリトリトールのテトラキス(4−ベンゾイルベンジルエーテル)は、少なくとも1種のイオン性架橋剤と一緒に用いることができる。少なくとも1種の光活性化可能な非イオン性架橋剤は、エチレンビス(4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウム)塩などの少なくとも1種の光活性化可能なカチオン性架橋剤または4,5−ビス(4−ベンゾイル−フェニルメチレンオキシ)ベンゼン−1,3−ジスルホン酸もしくは塩などの少なくとも1種の光活性化可能なアニオン性架橋剤と一緒に用いることができる。別の実施例において、少なくとも1種の非イオン性架橋剤は、少なくとも1種のカチオン性架橋剤および少なくとも1種のアニオン性架橋剤と一緒に用いることができる。さらに別の実施例において、少なくとも1種のカチオン性架橋剤は、少なくとも1種のアニオン性架橋剤と一緒に、しかし非イオン性架橋剤なしに用いることができる。
例示的な架橋剤は、二ナトリウム4,5−ビス[(4−ベンゾイルベンジル)オキシ]−1,3−ベンゼンジスルホネート(DBDS)である。この試薬は、4,5−ジヒドロキシベンジル−1,3−ジスルホネート(CHBDS)を、THF中4−ブロモメチルベンゾフェノン(BMBP)、および水酸化ナトリウムと合わせ、次いで、この混合物を還流および冷却し、続いて、精製および再結晶化することによって調製され得る(また、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,714,360号明細書中に記載されたとおりに)。
さらなる例示的な架橋剤は、エチレンビス(4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウム)ジブロミドである。この薬剤は、米国特許第5,714,360号明細書に記載されたとおりに調製することができ、この内容は参照により本明細書に組み込まれる。
さらなる架橋剤は、米国特許出願公開第2010/0274012号明細書および米国特許第7,772,393号明細書に記載された架橋剤を含むことができ、これらのすべての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
一部の実施形態において、架橋剤は、限定されるものではないが、その内容が参照により本明細書に組み込まれる、Kurdyumovらによる「Boron−Containing Linkng Agents」と表題された米国特許出願第61/666,516号明細書に開示されたホウ素含有連結剤を含めて、ホウ素含有連結剤を含み得る。一例として、連結剤は、ホウ酸塩、ボラジン、またはボロン酸塩基、ならびにコーティングおよび装置は、関連方法とともに、このような連結剤を組み入れる。ある実施形態において、連結剤は、構造(I):
Figure 2017127669
(式中、Rは、光反応性基を含むラジカルであり;Rは、OH、ならびに光反応性基を含むラジカル、アルキル基およびアリール基から選択され;Rは、OH、および光反応性基を含むラジカルから選択される)
を有する化合物を含む。一部の実施形態において、結合B−R、B−RおよびB−Rは、O、N、Sなどのヘテロ原子、またはそれらの混合物により割り込まれるように独立して選択され得る。
本明細書での実施形態によって用いられるさらなる薬剤は、限定されるものではないが、その内容が参照により本明細書に組み込まれる、Kurdyumovらによる「Stilbene−Based Reactive Compounds,Polymeric Matrices Formed Therefrom,and Articles Visualizable by Fluorescence」と表題された、米国特許出願第61/736,436号明細書に開示されたものを含めて、スチルベン系反応性化合物を含み得る。
さらなる光反応性剤、架橋剤、親水性コーティング、および関連試薬は、米国特許出願公開第2011/0059874号明細書;米国特許出願公開第2011/0046255号明細書;および米国特許出願公開第2010/0198168号明細書に開示されており、これらのすべての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
コーティングを形成する方法
一部の実施形態において、第1のコーティング溶液は、化合物を溶媒と合わせることによって形成される。例えば、化合物は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤とを含み得る。一部の実施形態において、第1のコーティング溶液は、非誘導体化ポリビニルピロリドンも含み得る。第1のコーティング溶液のための溶媒は、様々な成分を含み得る。一部の実施形態において、第1のコーティング溶液のための溶媒は、100%IPAであり得る。一部の実施形態において、第1のコーティング溶液のための溶媒は、水およびイソプロピルアルコール(IPA)を含み得る。IPAと水との比率は、約95%IPA−5%水〜約10%IPA−90%水であり得る。例えば、一部の実施形態において、IPA:水の比は、約95:5、90:10、85:15、80:20、75:25、70:30、65:35、60:40、55:45、50:50、45:55、40:60、35:65、30:70、25:75、20:80、15:85、10:90であり得るか、またはIPAと水との相対部分の合計が100に等しいような比の任意の2つを含む端点を有する範囲内であり得る。一部の実施形態において、溶媒は、約75%のイソプロピルアルコールおよび約25%の水を含み得る。
本開示の一部の実施形態において、他の例示的な極性溶媒(例えば、アセトン、アルコール類およびDMSO)が、上に記載されたものと置き換えられてもよい。
一部の実施形態において、第2のコーティング溶液は、化合物を溶媒と合わせることによって形成される。例えば、化合物は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーとを含み得る。第2のコーティング溶液のための溶媒は、様々な成分を含み得る。一部の実施形態において、第2のコーティング溶液のための溶媒は、水およびイソプロピルアルコール(IPA)を含み得る。IPAと水との比率は、約0%IPA−100水〜約60IPA−40水であり得る。例えば、一部の実施形態において、IPA:水の比は、約0:100、5:95、10:90、15:85、20:80、25:75、30:70、35:65、40:60、45:55、50:50、55:45、60:40であり得るか、またはIPAと水との相対部分の合計が100に等しいような比の任意の2つを含む端点を有する範囲内であり得る。一部の実施形態において、溶媒は、約15%のイソプロピルアルコールおよび約85%の水を含み得る。
溶液の粘度は、変わり得る。一部の実施形態において、第2の溶液の粘度は、約100センチポイズ(cP)未満である。一部の実施形態において、第2の溶液の粘度は、約90、80、70、60、50、40、30、20、または10cPに等しいか、またはそれら未満である。
第1のコーティング溶液は、基材に塗布され得る。コーティング溶液の基材への塗布前に、多くの異なる前処理工程が行われ得る。一部の実施形態において、基材の表面は、清浄され得る。例えば、表面は、拭かれるか、またはイソプロピルアルコールなどのアルコール中に浸漬され得る。一部の実施形態において、基材は、VALTRON溶液などの清浄溶液中に入れられ、超音波処理され得る。一部の実施形態において、化合物は、基材の表面上に配置されて、タイ層(tie layer)として作用し得る。一部の実施形態において、基材の表面は滅菌処理され得る。
多くの異なる技術が、溶液を基材に塗布するために使用され得る。一例として、例示的な技術には、ドロップコーティング、ブレードコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティングなどが含まれ得る。様々な実施形態において、溶液は、ディップコーティングにより塗布される。ディップコーティングの速度は、変わり得る。例えば、基材は、第1のコーティング溶液に浸漬され、次いで、0.01〜10cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、第1のコーティング溶液に浸漬され、次いで、0.1〜4cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、第1のコーティング溶液に浸漬され、次いで、0.1〜0.5cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、0.2〜0.4cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、約0.3cm/秒の速度で引き出され得る。
第1のコーティング溶液が基材に塗布された後、次いで、UV線などの化学線が適用されて、第1の層を形成する第1のコーティング溶液の成分内の光反応性基を活性化させ得る。化学線は、光反応性基の活性化を促進する任意の適切な光源により与えられ得る。好ましい光源(例えば、Dymax Corp.から入手可能なもの)は、190nm〜360nmの範囲のUV線を与える。例示的なUV光源は、400ワットの金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプである。放射線の適切な線量は、約0.5mW/cm〜約2.0mW/cmの範囲である。場合によって、第1のコーティング溶液は、化学線の適用前または適用中に乾燥させ得る。
第2のコーティング溶液は、第1のコーティング層の上に塗布され得る。多くの異なる技術が、溶液を基材に塗布するために使用され得る。特定の実施形態において、溶液はディップコーティングにより塗布される。ディップコーティングの速度は変わり得る。例えば、基材は、第2のコーティング溶液に浸漬され、次いで、0.01〜10cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、第2のコーティング溶液に浸漬され、次いで、0.1〜4cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、第2のコーティング溶液に浸漬され、次いで、0.1〜0.5cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、0.2〜0.4cm/秒の速度で引き出され得る。一部の実施形態において、基材は、約0.3cm/秒の速度で引き出され得る。
第2のコーティング溶液が塗布された後、次いで、望ましい波長でのUV線などの化学線が、適用されて、第2のコーティング溶液の成分内の光反応性基を活性化させ得る。場合によって、第2のコーティング溶液は、化学線の適用前または適用中に乾燥させ得る。
基材
基材は、金属、セラミック、ガラスなど、またはそれらの組合せから部分的または全体的に作製され得る。基材は、例えば、ポリウレタンおよびポリウレタンコポリマー、ポリエチレン、ポリオレフィン、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリイソプレン、イソブチレン−イソプレンコポリマー(ブチルゴム)(ハロゲン化ブチルゴムを含む)、ブタジエン−スチレン−アクリロニトリルコポリマー、シリコーンポリマー、フルオロシリコーンポリマー、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル−ポリエステルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドコポリマーなどのポリマーを含み得る。基材は、単一の材料、または材料の組合せから作られていることができる。
基材ポリマーは、付加または縮合重合のいずれかから得られるオリゴマー、ホモポリマー、およびコポリマーを含めて、合成ポリマーから形成されるものも含み得る。適切な付加ポリマーの例には、限定されるものではないが、アクリル樹脂、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸グリセリル、メタクリル酸グリセリル、およびアクリルアミドから重合されたもの;ビニル樹脂、例えば、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、二フッ化ビニリデン、およびスチレンが含まれる。縮合ポリマーの例には、限定されるものではないが、ナイロン、例えば、ポリカプロラクタム、ポリラウリルラクタム、ポリヘキサメチレンアジパミド、およびポリヘキサメチレンドデカンジアミド、ならびにポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリジメチルシロキサン、およびポリエーテルケトンが含まれる。
一部の実施形態において、基材は、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレン、ポリウレタン、およびポリエチレンビニルアセテートからなる群から選択されるポリマーを含む。
医療物品に用いることができる金属には、白金、金、またはタングステン、ならびに他の金属、例えば、レニウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、チタン、ニッケル、およびこれらの金属の合金、例えば、ステンレススチール、チタン/ニッケル、ニチノール合金、コバルトクロム合金、非鉄合金、および白金/イリジウム合金を含む。例示的な合金の一つは、MP35である。
医療装置
本発明の方法および材料は、その表面に親水性および潤滑性コーティングを付与することが望まれる実質的にあらゆる医療装置をコーティングするために用いることができる。特に、このコーティングは、身体に挿入および身体内で移動され得る医療物品に特に有用である。
例示的な医療装置には、血管インプラントおよび移植片、外科用装置;合成人工器官;体内人口器官、ステント移植片、および血管内ステントの組合せを含む血管人工器官;小径移植片、腹部大動脈瘤移植片;創傷被覆材および創傷管理装置;止血障壁;メッシュおよびヘルニアプラグ;子宮出血パッチ、心房中隔欠損症(ASD)パッチ、卵円孔開存症(PFO)パッチ、心室中隔欠損症(VSD)パッチ、および他のジェネリック心臓パッチを含むパッチ;ASD、PFO、およびVSD閉鎖装置;経皮的閉鎖装置、僧帽弁修復装置;左心耳フィルタ;バルブ環状形成装置、カテーテル;中心静脈アクセスカテーテル、血管アクセスカテーテル、膿瘍排液カテーテル、薬剤注入カテーテル、非経口的栄養補給カテーテル、静脈内カテーテル(例えば、抗血栓剤で処理されたもの)、脳卒中治療カテーテル、血圧およびステント移植片カテーテル;ガイドワイヤおよびリードを含む介入的心臓病学装置(例えば、ペーシング、電気の送達、徐細動);吻合装置および吻合閉鎖装置;動脈瘤除去装置;バイオセンサ、例えば、グルコースセンサ;心臓センサ(および分析目的のための他のセンサ);避妊具;乳房インプラント;感染予防装置;膜;組織足場材料(tissue scaffold);組織関連材料;脳脊髄液(CSF)シャント、緑内障排液シャントを含むシャント;歯科装置および歯科インプラント;耳排液チューブ、中耳腔換気用ベントチューブなどの耳装置;眼科装置;排液チューブカフ、インプラントされた薬物注入チューブカフ、カテーテルカフを含む、装置のカフおよびカフ部分;縫合カフ;脊髄および神経装置;神経再生溝;神経カテーテル;ニューロパッチ;成形外科接合インプラント、骨修復/拡大装置、軟骨修復装置などの整形外科装置;泌尿器インプラント、膀胱装置、腎臓装置および血液透析装置、結腸痩袋付着装置などの泌尿器装置および尿道装置;胆管排液製品が含まれる。
これから図2を参照して、例示的装置の概略図が、具体的な実施形態によって示される。装置200は、例えば、血管形成バルーンカテーテルなどのカテーテルであることができる。バルーンカテーテル構成は、当技術分野で周知であり、様々な文書、例えば、米国特許第4,195,637号明細書、米国特許第5,041,089号明細書、米国特許第5,087,246号明細書、米国特許第5,318,587号明細書、米国特許第5,382,234号明細書、米国特許第5,571,089号明細書、米国特許第5,776,101号明細書;米国特許第5,807,331号明細書、米国特許第5,882,336号明細書;米国特許第6,394,995号明細書、米国特許第6,517,515号明細書、米国特許第6,623,504号明細書、米国特許第6,896,842号明細書、および米国特許第7,163,523号明細書に記載されている。例示的な装置のさらなる例は、以下により詳細に記載される。装置200は、カテーテルシャフト202および連結管端部205を含む。装置200は、カテーテルシャフト202の周りに配置された可膨張式バルーン204も含む。図2において、バルーン204は、膨張した構成で示される。カテーテルシャフト202は、バルーン204が収縮した構成から膨張した構成に、および元どおりに選択的になり得るように、カテーテルシャフト202を通して、かつバルーン204にまたはそれから空気を運ぶ流路を含み得る。カテーテルシャフト、および/またはバルーンは、その上に配置された、本明細書で記載されるものなどのコーティングを有し得る。
本発明は、以下の実施例を参照してより良く理解され得る。これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を表すことが意図され、本発明の範囲を限定するとして意図されない。
以下の試薬、コーティング溶液、および基材を本明細書での実施例に用いた:
PA−BBA−AMPS−PEG
N−アセチル化ポリ[アクリルアミド93.6%−co−ナトリウム−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート4.9%−co−N−(3−(4−ベンゾイルベンズアミド)プロピル)メタクリルアミド0.9%]−co−メトキシポリ(エチレングリコール)1000モノメタクリレート0.6%(パーセントは、モルパーセントである)を得た(PA−BBA−AMPS−PEG)。この試薬は、米国特許第4,979,959号明細書;米国特許第5,263,992号明細書;および米国特許第5,512,329号明細書に記載されたとおりに調製することができる。
PA−AMPS−BBA−MA
ポリ[アクリルアミド−co−ナトリウム−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート−co−N−(3−(4−ベンゾイルベンズアミド)プロピル)メタクリルアミド]は、米国特許第4,973,493号明細書、米国特許第5,002,582号明細書、および米国特許第5,263,992号明細書に記載された手順に従って調製した。
フォト−PVP
ベンゾフェノン光反応性基を有する約1,450kDaの平均分子量を有するポリビニルピロリドンは、米国特許第5,512,329号明細書に記載された方法に従って調製した。
BPP
架橋剤ナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートは、米国特許出願公開第2012/0046384号明細書に記載された方法に従って調製した。
PVP−K90
1,200kDaの平均分子量を有する非誘導体化PVP(例えば、未変性PVP)は、BASFから得た。
DBDS
二ナトリウム4,5−ビス[(4−ベンゾイルベンジル)オキシ]−1,3−ベンゼンジスルホネート(DBDS)を得た。この試薬は、4,5−ジヒドロキシベンジル−1,3−ジスルホネート(CHBDS)を、THF中4−ブロモメチルベンゾフェノン(BMBP)、および水酸化ナトリウムと組み合わせ、次いで、この混合物を還流および冷却し、続いて、精製および再結晶化することによって調製され得る(また、米国特許第5,714,360号明細書に記載されたとおりに)。
テトラホス:テトラ−ベンゾフェノンビスホスホネート
Figure 2017127669
米国特許出願公開第2012/0046384号明細書に記載された方法に従って調製した。
トリホス:トリ−ベンゾフェノンホスフェート
Figure 2017127669
米国特許出願公開第2012/0046384号明細書に記載された方法に従って調製した。
DSE:ジベンゾフェノンテトライソプロピルジシロキサン
Figure 2017127669
米国特許出願公開第2012/0046384号明細書に記載された方法に従って調製した。
コーティング溶液A
コーティング溶液は、75%イソプロピルアルコールおよび25%水の溶媒中13g/Lでフォト−PVPと;5g/LでPVP−K90と;1g/Lでナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液B
コーティング溶液は、15%イソプロピルアルコールおよび85%水の溶媒中10.5g/Lでフォト−PVPと;10.5g/LでPA−BBA−AMPS−PEGと;0.1g/Lでナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液C
コーティング溶液は、75%イソプロピルアルコールおよび25%水の溶媒中13g/Lでフォト−PVPと;1g/Lでナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液D
コーティング溶液は、15%イソプロピルアルコールおよび85%水の溶媒中10.5g/Lでフォト−PVPと;10.5g/LでPA−AMPS−BBA−MAと;0.1g/Lでナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液E(w/PVP−K90)
コーティング溶液は、75%イソプロピルアルコールおよび25%水の溶媒中13g/Lでフォト−PVPと;5g/LでPVP−K90と;1g/LでDBDSと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液F
コーティング溶液は、15%イソプロピルアルコールおよび85%水の溶媒中10.5g/Lでフォト−PVPと;10.5g/LでPA−BBA−AMPS−PEGと;0.1g/LでDBDSと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液G
コーティング溶液は、68%イソプロピルアルコールおよび32%アセトンの溶媒中16.36g/Lでフォト−PVPと;0.91g/Lでテトラホスと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液H
コーティング溶液は、75%イソプロピルアルコールおよび25%アセトンの溶媒中18g/Lでフォト−PVPと;1g/Lでトリホスと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液I
コーティング溶液は、75%イソプロピルアルコールおよび25%水の溶媒中18g/Lでフォト−PVPと;1g/LでDSEと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液J
コーティング溶液は、25%イソプロピルアルコールおよび75%水の溶媒中10g/Lでフォト−PVPと;10.5g/LでPA−BBA−AMPS−PEGと;0.1g/LでDSEと、を一緒に混合することによって調製した。
コーティング溶液K
コーティング溶液は、75%イソプロピルアルコールおよび25%水の溶媒中18g/Lでフォト−PVPと;1g/LでBPPと、を一緒に混合することによって調製した。
試験基材
試験基材は、Medicine Lake Extrusion,Plymouth,MNから得たPebaxロッド(72D;63D;および35D−40%BASO);Medicine Lake Extrusion,Plymouth,MNから得たNYLON−12ロッド;Zeus,Orangeburg,SCから得たPEEKロッド;およびUniversal Plastics,Denver,COから入手可能な高密度ポリエチレン(HDPE)ロッドを含んだ。
摩擦(潤滑性)および耐久性試験
実施例のコーティングされた基材を、以下の修正とともに国際出願番号国際公開第03/055611号パンフレットに記載されたとおりに、垂直ピンチ法(Vertical Pinch Method)を用いて摩擦測定により潤滑性/耐久性を評価した。コーティングされた基材試料を、ピンチテスターの2つのあご(jaw)の間に置いたロッドホルダーの端部に挿入し、水または生理食塩水のシリンダー中に浸した。試料を1cm/秒の移動速度で10cm垂直方向に引くとき、ピンチテスターのあごを閉じ、コーティングされた試料を元の位置に戻したときに開けた。本明細書で特に断りのない限り、挟んだあごによってコーティングされた基材を引き上げるときに、750gの力をかけた。次いで、基材に加えられた引張力を測定した(グラム)。引張力(g)は、ピンチ力(g)を乗じた摩擦係数(COF)に等しい。垂直ピンチ試験法に用いた装置は、米国特許第7,348,055号明細書に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
微粒子試験
本明細書での実施例について水溶液中で発生した微粒子の試験は、以下の手順に従って行った。ASTM F2394に記載された手順の派生として、基材を、以下のとおりに記載される水溶液中蛇行経路を通過させた。
6つのフレンチガイドカテーテル(Vista Brite Tip,Cordis)の遠位部を、30cm長さになるように、切断し、廃棄した。このガイドカテーテルをASTM F2394−07モデルに挿入した。止血弁コネクタ(Qosina)をガイドカテーテルに取り付けた。60ml注射器を用いて120mlのIsoton(Becton,Dicknson,and Company)をフラッシュし、そのフラッシュを捨てることによって、モデルを清浄した。60mlのIsotonによるベースラインフラッシュを光遮断法(light obscuration)により分析して、微粒子のバックグラウンドレベルを決定した。20cmコーティングされた60cmロッド(1mm直径)をIsoton中で≧1分間水加した。このロッドをガイドカテーテルに挿入し、ロッドの遠位部分がモデルを出るまで前進させた。Isotonによる30mlのフラッシュを行い、ガラスビーカに集めた。ロッドを取り出し、Isotonによるさらなる30mlのフラッシュを同じガラスビーカ中に行った。集めたIsotonを≧10および≧25ミクロンの微粒子について光遮断法により直ちに分析した。モデルを120mlのIsotonで清浄し、次のコーティングされたロッドを試験した。
実施例1:72DPebaxロッド上での潤滑性コーティングの形成
ディップコート法を用いて、コーティング溶液Aを基材(72DPebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材をベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。
次に、コーティング溶液Bを、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に塗布して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
次いで、コーティングの摩擦を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図3に示す。
実施例2:第2の層中ポリアクリルアミド含有ポリマーの変化の影響
ディップコート法を用いて、コーティング溶液Aを基材(72DPebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材をベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。
次に、コーティング溶液B(n=4)または溶液D(n=4)のいずれかを、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に塗布して、第2の層またはトップコートを形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
次いで、コーティングの摩擦を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図4に示す。
微粒子発生試験も行った。3本のロッドの平均について、PA−AMPS−BBA−MA群は、サイズが10ミクロン超の4,447(±567)個の微粒子を発生し、PA−BBA−AMPS−PEG群は、サイズが10ミクロン超の4,140(±725)個の微粒子を発生することがわかった。
実施例3:潤滑性および耐久性に対する基材の変化の影響
コーティングを、Pebaxロッド(72D;63D;および35D−40%BASO)、NYLON−12ロッド、PEEKロッド、およびHDPEロッドのそれぞれの上に堆積させた。
具体的には、ディップコート法を用いてそれぞれの基材にコーティング溶液Aを塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き抜いた。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。
次に、コーティング溶液Bを、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に塗布して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
次いで、それぞれの基材上のコーティングの摩擦を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図5に示す。
実施例4:潤滑性および耐久性に対する2層組合せの影響
第1の組のロッド(72D Pebax−n=7)について、ディップコート法を用いて、コーティング溶液Aを基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。次に、コーティング溶液Aの別の層を、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に適用して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
第2の組のロッド(72D Pebax−n=4)について、ディップコート法を用いて、コーティング溶液Bを基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。次に、コーティング溶液Bの別の層を、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に適用して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
第3の組のロッド(72D Pebax−n=9)について、ディップコート法を用いて、コーティング溶液Aを基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。次に、コーティング溶液Bの層を、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に適用して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
次いで、コーティングの摩擦を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図6に示す。さらに、コーティングの膨潤挙動に関して観察を行った。第1の組のロッド(2つの「ベース」層を含む)は、最小量の膨潤を示すことがわかった。第2の組のロッド(2つの「トップ」層を含む)は、最大の膨潤を示すことがわかった。第3の組のロッド(1つのベース層および1つのトップ層を含む)は、中間量の膨潤を示すことがわかった。表1には、それぞれのスライドについてコーティング厚さ測定および計算膨潤比の要約が含まれる。
Figure 2017127669
実施例5:層による架橋剤の影響
第1の組(「BC−ベースコートおよびTC−トップコートにおける」)のロッドについて、ディップコート法を用いて、コーティング溶液Aを基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。次に、コーティング溶液Bの層を、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に適用して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
第2の組(TCのみにおける)のロッドについて、ディップコート法を用いて、ナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートを含まないことを除いて、Aと同様のコーティング溶液を基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。次に、コーティング溶液Bの層を、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に適用して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
第3の組(BCのみにおける)のロッドについて、ディップコート法を用いて、コーティング溶液Aを基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。次に、ナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェートを含まないことを除いて、Bと同様のコーティング溶液の層を、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に適用して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
次いで、コーティングの微粒子発生を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図7に示す。
実施例6:第2の層中成分の量の変化の影響
ディップコート法を用いて、コーティング溶液Aを基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。
次に、コーティング溶液の層を、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に塗布して、第2の層を形成した。第2のコーティング層に用いた種々の溶液は、フォト−PVP:PA−BBA−AMPS−PEGの比を変えた以外は、コーティング溶液Bと同様であった。対照について、コーティング溶液Bにおけるように比は1:1であった。他の比は、1:2および2:1であった。別のコーティング溶液において、フォト−PVPを完全に除外した。さらに別のコーティングにおいて、PA−BBA−AMPS−PEG(PBAP)を完全に除外した。すべての場合に、次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
次いで、コーティングの摩擦を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図8に示す。
実施例7:粘度およびディップ速度の変化の影響
ディップコート法を用いて、コーティング溶液Cを複数の基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から1.0cm/秒の速度で引き出した。次いで第1の層を、最初の乾燥なしにUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。
コーティング溶液Bの変化物を調製した。一つの変化物は、20cPの粘度を有するコーティング溶液を生じるのに十分な固体濃度を有した。別の変化物は、13.8cPの粘度を有するコーティング溶液を生じるのに十分な固体濃度を有した。さらに別の変化物は、8.91cPの粘度を有するコーティング溶液を生じるのに十分な固体濃度を有した。次いで、基材をコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸し、変化する引き出し速度は、0.3;0.5;0.8;1;1.5;および2cm/秒を含んだ。第2の層は、乾燥させずに、しかし直ちにUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で30秒間回転させた。
次いで、コーティングの摩擦を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図9に示す。
次いで、コーティングについての微粒子を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図10に示す。
実施例8:72D Pebaxロッド上での潤滑性コーティングの形成
ディップコート法を用いて、コーティング溶液Eを基材(72D Pebaxロッド)に塗布した。具体的には、基材を、ベースコートコーティング溶液中に5秒間の滞留時間で浸した。次いで、基材を溶液から0.3cm/秒の速度で引き出した。次いで、第1の層を少なくとも10分間空気乾燥させた。次いで、第1の層をUV硬化させた。具体的には、コーティングされた基材を、光源から約20cmで、400ワット金属ハロゲン化物バルブを有するDymax2000−ECシリーズUVフラッドランプの前で3分間回転させた。
次に、コーティング溶液Fを、やはり同じ速度でディップコーティングによって第1の層に塗布して、第2の層を形成した。次いで、第2の層を空気乾燥させ、第1の層の場合と同じ条件を用いてUV硬化させた。
次いで、コーティングの摩擦を、上に概略した試験手順に従って試験した。結果を図11に示す。
実施例9:ベースおよび/またはトップコート中の種々の架橋剤の影響
a)実施例1のように(コーティングKは、1.5cm/秒の速度でディップコーティングしたことを除いて)ディップコート法および硬化工程を用いて、それぞれG、H、IまたはKのコーティング溶液を、4つの別個の基材材料ロッド(72D Pebaxロッド)に塗布した。このコートは、これらの4つの実施例についてベースコートとして機能した。
b)コーティング溶液Bを、実施例1と同じディップコート法および硬化工程を用いて、上記a)に記載したGおよびHでコーティングされた試料の第1の層に塗布した。このコートは、トップコートとして機能した。
c)コーティング溶液Jを、実施例1と同じディップコート法および硬化工程を用いて、上記a)に記載したI試料の第1の層に塗布した。このコートは、トップコートとして機能した。
d)コーティング溶液Bを、実施例1と同じディップコート法および硬化工程を用いて、上記a)に記載したK試料の第1の層に塗布した。このコートは、トップコートとして機能した。
次いで、摩擦(図12および図13)および微粒子試験(表2)を、上に記載した試験手順に従って行った。
Figure 2017127669
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、文脈により明らかに他に指示されない限り、「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」という単数形は、複数形の指示対象を含むことが留意されるべきである。したがって、例えば、「1つの化合物(a compound)」を含有する組成物への言及は、2つ以上の化合物の混合物を含む。「または(or)」という用語は、文脈により明らかに他に指示されない限り、「および/または(and/or)」を含むその意味で一般に用いられる。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「構成された(configured)」という語句は、特定の仕事を行うか、または特定の構成を採用するように構築または構成されているシステム、装置、または他の構造を表現することも留意されるべきである。「構成された」という語句は、配置および構成された(arranged and configured)、構築および配置された(constructed and arranged)、構築された(constructed)、製造および配置された(manufactured and arranged)などの他の同様の語句と同義的に使用され得る。
本明細書における刊行物および特許出願のすべては、本発明が属する当業者のレベルを示す。刊行物および特許出願のすべては、それぞれの個別の刊行物または特許出願が参照により具体的および個別的に示されるものとして参照により本明細書に組み込まれる。本発明者らが、本明細書で引用されるいずれの刊行物および/または特許も含めて、いずれの刊行物および/または特許にも先行する資格がないという承認として、本明細書における何物も解釈されるべきでない。
本発明を、様々な具体的で好ましい実施形態および技術に言及して説明してきた。しかしながら、多くの変形および変更が、本発明の精神および範囲内のままでありながら、なされてもよいことが理解されるべきである。
本発明を、様々な具体的で好ましい実施形態および技術に言及して説明してきた。しかしながら、多くの変形および変更が、本発明の精神および範囲内のままでありながら、なされてもよいことが理解されるべきである。

本明細書に記載の主な態様を以下に示す。
1.光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤と
を含む第1の層、
光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、
ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーと
を含む、前記第1の層上に配置される第2の層
を含む、医療装置用コーティング。
2.前記第1の架橋剤が、前記第2の架橋剤と異なる、上記1および3〜27のいずれかに記載のコーティング。
3.前記第1の架橋剤が、前記第2の架橋剤と同じである、上記1〜2および4〜27のいずれかに記載のコーティング。
4.前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーが、ポリアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート(AMPS)、およびポリエチレングリコールの副単位を含むポリマーを含む、上記1〜3および5〜27のいずれかに記載のコーティング。
5.前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーが、N−アセチル化ポリ[アクリルアミド−co−ナトリウム−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート−co−N−(3−(4−ベンゾイルベンズアミド)プロピル)メタクリルアミド]−co−メトキシポリ(エチレングリコール)モノメタクリレートを含む、上記1〜4および6〜27のいずれかに記載のコーティング。
6.前記第2の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーとの比が、約3:1〜1:3(重量/重量)である、上記1〜5および7〜27のいずれかに記載のコーティング。
7.前記第2の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーとの比が、約2:1〜1:2(重量/重量)である、上記1〜6および8〜27のいずれかに記載のコーティング。
8.前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約8:1〜約16:1(重量/重量)である、上記1〜7および9〜27のいずれかに記載のコーティング。
9.前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約13:1(重量/重量)である、上記1〜8および10〜27のいずれかに記載のコーティング。
10.前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、式フォト1−LG−フォト2(式中、フォト1およびフォト2は、独立して少なくとも1個の光反応性基を表し、LGは、少なくとも1個のケイ素原子または少なくとも1個のリン原子を含む連結基を表し、少なくとも1個の光反応性基と前記連結基との間に共有結合が存在し、前記少なくとも1個の光反応性基と前記連結基との間の共有結合は、少なくとも1個のヘテロ原子で割り込まれている)を有する連結剤を含む、上記1〜9および11〜27のいずれかに記載のコーティング。
11.前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、
Figure 2017127669
(式中、R1、R2、R8およびR9は、任意の置換であり;R3、R4、R6およびR7は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであり;R5は、任意の置換であり;それぞれのXは、独立して、O、N、Se、S、もしくはアルキレン、またはそれらの組合せである);
Figure 2017127669
(式中、R1およびR5は、任意の置換であり;R2およびR4は、OHを除いて、任意の置換であることができ;R3は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであることができ;Xは、独立して、O、N、Se、S、アルキレン、またはそれらの組合せである);
Figure 2017127669
(式中、R1、R2、R4およびR5は、任意の置換であり;R3は、任意の置換であり;R6およびR7は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであり;それぞれのXは、独立して、O、N、Se、S、アルキル、またはそれらの組合せであることができる);および
Figure 2017127669
から選択される式を有する連結剤を含む、上記1〜10および12〜27のいずれかに記載のコーティング。
12.前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、二ナトリウム4,5−ビス[(4−ベンゾイルベンジル)オキシ]−1,3−ベンゼンジスルホネート(DBDS)を含む、上記1〜11および13〜27のいずれかに記載のコーティング。
13.前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、ナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェート(BPP):
Figure 2017127669
を含む、上記1〜12および14〜27のいずれかに記載のコーティング。
14.前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、エチレンビス(4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウム)ジブロミドを含む、上記1〜13および15〜27のいずれかに記載のコーティング。
15.前記第1の層が、非誘導体化ポリビニルピロリドンをさらに含む、上記1〜14および16〜27のいずれかに記載のコーティング。
16.前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第1の層中非誘導体化ポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約13:0.1:1〜13:8:1)である、上記1〜15および17〜27のいずれかに記載のコーティング。
17.前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第1の層中非誘導体化ポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約13:5:1(重量/重量/重量)である、上記1〜16および18〜27のいずれかに記載のコーティング。
18.前記コーティングが、湿潤時に0〜30グラムの力の潤滑性を示す、上記1〜17および19〜27のいずれかに記載のコーティング。
19.前記コーティングが、少なくとも10の連続試験サイクルの間、湿潤時に0〜30グラムの力の潤滑性を示す、上記1〜18および20〜27のいずれかに記載のコーティング。
20.前記コーティングが、試験のサイクル1〜5と試験のサイクル10〜15の間の平均の間で測定摩擦において30パーセント未満の増加があるような潤滑性の耐久性を示す、上記1〜19および21〜27のいずれかに記載のコーティング。
21.前記コーティングが、10,000個未満の10ミクロンを超える粒子の微粒子を放出する、上記1〜20および22〜27のいずれかに記載のコーティング。
22.前記コーティングが、湿潤時に0から30グラムの力の潤滑性を示し、かつ前記コーティングが、20,000個未満の10ミクロンを超える粒子の微粒子を放出する、上記1〜21および23〜27のいずれかに記載のコーティング。
23.前記第1の層および第2の層を合わせた厚さが、乾燥時に約100〜3000nmである、上記1〜22および24〜27のいずれかに記載のコーティング。
24.前記第1の層および第2の層を合わせた厚さが、乾燥時に約2000nmである、上記1〜23および25〜27のいずれかに記載のコーティング。
25.前記光反応性基が、アリールケトンを含む、上記1〜24および26〜27のいずれかに記載のコーティング。
26.前記光反応性基が、ベンゾフェノンである、上記1〜25および27のいずれかに記載のコーティング。
27.前記第2の層の成分のすべてが、光反応性基で誘導体化されている、上記1〜26のいずれかに記載のコーティング。
28.基材;
光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤と
を含む、前記基材上に配置される第1の層;
光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、
ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーと
を含む、前記第1の層上に配置される第2の層
を含む、医療装置。
29.前記ポリアクリルアミドを含むポリマーが、ポリアクリルアミド、AMPS、およびポリエチレングリコールの副単位を含む、前記第2の層中ポリマーを含む、上記28および30〜32のいずれかに記載の医療装置。
30.前記基材が、ポリマー、金属、ガラス、およびセラミックスからなる群から選択される、上記28〜29および31〜32のいずれかに記載の医療装置。
31.前記基材が、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレン、ポリウレタン、およびポリエチレンビニルアセテートからなる群から選択されるポリマーを含む、上記28〜30および32のいずれかに記載の医療装置。
32.前記医療装置が、カテーテルを備える、上記28〜31のいずれかに記載の医療装置。
33.医療装置を製造する方法であって、
第1のコーティング溶液を基材上に塗布して、第1の層を形成する工程であって、前記第1のコーティング溶液は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと;少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤と;第1の溶媒とを含む工程;および
第2のコーティング溶液を前記第1の層上に塗布して、第2の層を形成する工程であって、前記第2のコーティング溶液は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと;少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と;ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーと;第2の溶媒とを含む工程
を含む、方法。
34.第1のコーティング溶液を形成する工程、および第2のコーティング溶液を形成する工程をさらに含む、上記33および35〜42のいずれかに記載の方法。
35.前記第1の溶媒が、イソプロピルアルコール(IPA)と水との比を、約95%IPA:5%水〜約10%IPA:90%水で含む、上記33〜34および36〜42のいずれかに記載の方法。
36.前記第1の溶媒が、100%イソプロピルアルコール(IPA)を含む、上記33〜35および37〜42のいずれかに記載の方法。
37.前記第2の溶媒が、イソプロピルアルコール(IPA)と水との比を約0%IPA:100%水〜約60%IPA:40%水で含む、上記33〜36および38〜42のいずれかに記載の方法。
38.前記第1のコーティングを塗布する工程および前記第2のコーティングを塗布する工程が、ディップコーティングによって行われる、上記33〜37および39〜42のいずれかに記載の方法。
39.前記第2の溶液の粘度が、約30cP未満である、上記33〜38および40〜42のいずれかに記載の方法。
40.前記第2の溶液の粘度が、約20cPである、上記33〜39および41〜42のいずれかに記載の方法。
41.前記第1の層を乾燥させる工程、およびそれを前記第2のコーティング溶液の塗布前に化学線に曝露する工程をさらに含む、上記33〜40および42のいずれかに記載の方法。
42.前記第2の層を乾燥させる工程、およびそれを化学線に曝露する工程をさらに含む、上記33〜41のいずれかに記載の方法。

Claims (42)

  1. 光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
    少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤と
    を含む第1の層、
    光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
    少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、
    ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーと
    を含む、前記第1の層上に配置される第2の層
    を含む、医療装置用コーティング。
  2. 前記第1の架橋剤が、前記第2の架橋剤と異なる、請求項1および3〜27のいずれかに記載のコーティング。
  3. 前記第1の架橋剤が、前記第2の架橋剤と同じである、請求項1〜2および4〜27のいずれかに記載のコーティング。
  4. 前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーが、ポリアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート(AMPS)、およびポリエチレングリコールの副単位を含むポリマーを含む、請求項1〜3および5〜27のいずれかに記載のコーティング。
  5. 前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーが、N−アセチル化ポリ[アクリルアミド−co−ナトリウム−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート−co−N−(3−(4−ベンゾイルベンズアミド)プロピル)メタクリルアミド]−co−メトキシポリ(エチレングリコール)モノメタクリレートを含む、請求項1〜4および6〜27のいずれかに記載のコーティング。
  6. 前記第2の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーとの比が、約3:1〜1:3(重量/重量)である、請求項1〜5および7〜27のいずれかに記載のコーティング。
  7. 前記第2の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第2の層中ポリアクリルアミドを含むポリマーとの比が、約2:1〜1:2(重量/重量)である、請求項1〜6および8〜27のいずれかに記載のコーティング。
  8. 前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約8:1〜約16:1(重量/重量)である、請求項1〜7および9〜27のいずれかに記載のコーティング。
  9. 前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約13:1(重量/重量)である、請求項1〜8および10〜27のいずれかに記載のコーティング。
  10. 前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、式フォト1−LG−フォト2(式中、フォト1およびフォト2は、独立して少なくとも1個の光反応性基を表し、LGは、少なくとも1個のケイ素原子または少なくとも1個のリン原子を含む連結基を表し、少なくとも1個の光反応性基と前記連結基との間に共有結合が存在し、前記少なくとも1個の光反応性基と前記連結基との間の共有結合は、少なくとも1個のヘテロ原子で割り込まれている)を有する連結剤を含む、請求項1〜9および11〜27のいずれかに記載のコーティング。
  11. 前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、
    Figure 2017127669
    (式中、R1、R2、R8およびR9は、任意の置換であり;R3、R4、R6およびR7は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであり;R5は、任意の置換であり;それぞれのXは、独立して、O、N、Se、S、もしくはアルキレン、またはそれらの組合せである);
    Figure 2017127669
    (式中、R1およびR5は、任意の置換であり;R2およびR4は、OHを除いて、任意の置換であることができ;R3は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであることができ;Xは、独立して、O、N、Se、S、アルキレン、またはそれらの組合せである);
    Figure 2017127669
    (式中、R1、R2、R4およびR5は、任意の置換であり;R3は、任意の置換であり;R6およびR7は、アルキル、アリール、またはそれらの組合せであり;それぞれのXは、独立して、O、N、Se、S、アルキル、またはそれらの組合せであることができる);および
    Figure 2017127669
    から選択される式を有する連結剤を含む、請求項1〜10および12〜27のいずれかに記載のコーティング。
  12. 前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、二ナトリウム4,5−ビス[(4−ベンゾイルベンジル)オキシ]−1,3−ベンゼンジスルホネート(DBDS)を含む、請求項1〜11および13〜27のいずれかに記載のコーティング。
  13. 前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、ナトリウムビス(4−ベンゾイルフェニル)ホスフェート(BPP):
    Figure 2017127669
    を含む、請求項1〜12および14〜27のいずれかに記載のコーティング。
  14. 前記第1および第2の架橋剤の少なくとも一方が、エチレンビス(4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウム)ジブロミドを含む、請求項1〜13および15〜27のいずれかに記載のコーティング。
  15. 前記第1の層が、非誘導体化ポリビニルピロリドンをさらに含む、請求項1〜14および16〜27のいずれかに記載のコーティング。
  16. 前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第1の層中非誘導体化ポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約13:0.1:1〜13:8:1)である、請求項1〜15および17〜27のいずれかに記載のコーティング。
  17. 前記第1の層中光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、前記第1の層中非誘導体化ポリビニルピロリドンと、前記少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤との比が、約13:5:1(重量/重量/重量)である、請求項1〜16および18〜27のいずれかに記載のコーティング。
  18. 前記コーティングが、湿潤時に0〜30グラムの力の潤滑性を示す、請求項1〜17および19〜27のいずれかに記載のコーティング。
  19. 前記コーティングが、少なくとも10の連続試験サイクルの間、湿潤時に0〜30グラムの力の潤滑性を示す、請求項1〜18および20〜27のいずれかに記載のコーティング。
  20. 前記コーティングが、試験のサイクル1〜5と試験のサイクル10〜15の間の平均の間で測定摩擦において30パーセント未満の増加があるような潤滑性の耐久性を示す、請求項1〜19および21〜27のいずれかに記載のコーティング。
  21. 前記コーティングが、10,000個未満の10ミクロンを超える粒子の微粒子を放出する、請求項1〜20および22〜27のいずれかに記載のコーティング。
  22. 前記コーティングが、湿潤時に0から30グラムの力の潤滑性を示し、かつ前記コーティングが、20,000個未満の10ミクロンを超える粒子の微粒子を放出する、請求項1〜21および23〜27のいずれかに記載のコーティング。
  23. 前記第1の層および第2の層を合わせた厚さが、乾燥時に約100〜3000nmである、請求項1〜22および24〜27のいずれかに記載のコーティング。
  24. 前記第1の層および第2の層を合わせた厚さが、乾燥時に約2000nmである、請求項1〜23および25〜27のいずれかに記載のコーティング。
  25. 前記光反応性基が、アリールケトンを含む、請求項1〜24および26〜27のいずれかに記載のコーティング。
  26. 前記光反応性基が、ベンゾフェノンである、請求項1〜25および27のいずれかに記載のコーティング。
  27. 前記第2の層の成分のすべてが、光反応性基で誘導体化されている、請求項1〜26のいずれかに記載のコーティング。
  28. 基材;
    光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
    少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤と
    を含む、前記基材上に配置される第1の層;
    光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと、
    少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と、
    ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーと
    を含む、前記第1の層上に配置される第2の層
    を含む、医療装置。
  29. 前記ポリアクリルアミドを含むポリマーが、ポリアクリルアミド、AMPS、およびポリエチレングリコールの副単位を含む、前記第2の層中ポリマーを含む、請求項28および30〜32のいずれかに記載の医療装置。
  30. 前記基材が、ポリマー、金属、ガラス、およびセラミックスからなる群から選択される、請求項28〜29および31〜32のいずれかに記載の医療装置。
  31. 前記基材が、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレン、ポリウレタン、およびポリエチレンビニルアセテートからなる群から選択されるポリマーを含む、請求項28〜30および32のいずれかに記載の医療装置。
  32. 前記医療装置が、カテーテルを備える、請求項28〜31のいずれかに記載の医療装置。
  33. 医療装置を製造する方法であって、
    第1のコーティング溶液を基材上に塗布して、第1の層を形成する工程であって、前記第1のコーティング溶液は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと;少なくとも2個の光反応性基を含む第1の架橋剤と;第1の溶媒とを含む工程;および
    第2のコーティング溶液を前記第1の層上に塗布して、第2の層を形成する工程であって、前記第2のコーティング溶液は、光反応性基で誘導体化されたポリビニルピロリドンと;少なくとも2個の光反応性基を含む第2の架橋剤と;ポリアクリルアミドを含み、少なくとも1個の光反応性基で誘導体化されたポリマーと;第2の溶媒とを含む工程
    を含む、方法。
  34. 第1のコーティング溶液を形成する工程、および第2のコーティング溶液を形成する工程をさらに含む、請求項33および35〜42のいずれかに記載の方法。
  35. 前記第1の溶媒が、イソプロピルアルコール(IPA)と水との比を、約95%IPA:5%水〜約10%IPA:90%水で含む、請求項33〜34および36〜42のいずれかに記載の方法。
  36. 前記第1の溶媒が、100%イソプロピルアルコール(IPA)を含む、請求項33〜35および37〜42のいずれかに記載の方法。
  37. 前記第2の溶媒が、イソプロピルアルコール(IPA)と水との比を約0%IPA:100%水〜約60%IPA:40%水で含む、請求項33〜36および38〜42のいずれかに記載の方法。
  38. 前記第1のコーティングを塗布する工程および前記第2のコーティングを塗布する工程が、ディップコーティングによって行われる、請求項33〜37および39〜42のいずれかに記載の方法。
  39. 前記第2の溶液の粘度が、約30cP未満である、請求項33〜38および40〜42のいずれかに記載の方法。
  40. 前記第2の溶液の粘度が、約20cPである、請求項33〜39および41〜42のいずれかに記載の方法。
  41. 前記第1の層を乾燥させる工程、およびそれを前記第2のコーティング溶液の塗布前に化学線に曝露する工程をさらに含む、請求項33〜40および42のいずれかに記載の方法。
  42. 前記第2の層を乾燥させる工程、およびそれを化学線に曝露する工程をさらに含む、請求項33〜41のいずれかに記載の方法。
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