JP2017127452A - 超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波画像の各フレーム内においてIMT計測の適正領域を判定する技術を提供する。【解決手段】検出数評価部51は、フレームデータ内の各計測ラインごとに複数の境界点が検出された検出数を評価する。連続性評価部52は、フレームデータ内の互いに隣接する計測ライン間において、評価対象となる各境界点ごとに計測ライン方向の変位量を評価する。角度評価部53は、フレームデータ内の複数の計測ラインにおいて検出された複数の境界点に基づいて血管の角度を評価する。適正判定部60は、例えば、3つの評価部の全てから良好であるとの評価結果が得られた各判定領域を適正領域であると判定する。【選択図】図1
Description
本発明は、超音波診断装置に関し、特に、超音波画像を利用したIMT計測に関する。
超音波診断装置は、超音波を送受することにより得られた受信データに基づいて超音波画像を形成して表示する装置である。一般に、超音波診断装置は、複数の動作モード(Bモード、ドプラモードなど)を有している。さらに、複数の計測機能を有する超音波診断装置も知られており、そのような計測機能の一例がIMT計測の機能である。
IMT計測は、例えば頸動脈などの血管を対象とした計測であり、血管壁の内膜中膜複合体厚(Intima-Media Thickness)を計測対象とする。血管壁は、血流側から見て順に内膜と中膜と外膜からなる三層構造を有しており、IMT計測では、内膜と中膜を合わせた複合体の厚さ(内膜中膜複合体厚=IMT)が計測される。
例えば、特許文献1から3には、超音波診断装置によるIMT計測に関する技術が記載されている。また、特許文献4,5には、血管壁の境界の抽出において好適な画期的技術が記載されている。
上述したように、従来から、超音波診断装置によるIMT計測に係る様々な技術が提案されている中で、本願の発明者らは、IMT計測の適正を判定する技術に注目した。
従来のIMT計測では、IMT計測の適否をユーザの判断に任せることが一般的であった。例えば、医師や検査技師などのユーザが、モニタ等に映し出される超音波画像を目視で確認し、超音波画像内における血管断面の画像状態などから、IMT計測を行うか否かを判断していた。IMT計測の適否をユーザの判断のみに任せると、ユーザの技量や経験値に応じて判断にばらつきが発生し、例えばIMT計測の誤差要因となる場合もある。
本発明は、こうした背景事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、超音波画像の各フレーム内においてIMT計測の適正領域を判定する技術を提供することにある。
上記目的にかなう好適な超音波診断装置は、血管の断面を表す超音波画像の各フレーム内において、前記血管を横断するように設定された複数ラインの各ラインごとに、IMT計測のための複数の境界点として、前記血管の前壁の内膜に対応した境界点と前壁の中膜に対応した境界点と、前記血管の後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点と、を検出する境界検出部と、前記各フレーム内の各ラインごとに前記複数の境界点が検出された検出数を評価する第1評価部と、前記各フレーム内の隣接ライン間において前記各境界点ごとにライン方向の変位量を評価する第2評価部と、前記各ラインごとの検出数の評価と前記各境界点ごとの変位量の評価とを含む複数評価の評価結果に基づいて、前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定する判定部と、を有することを特徴とする。
上記構成の超音波診断装置は、超音波画像の各フレーム内においてIMT計測の適正領域を判定する。例えば、各フレーム内(超音波画像内)が複数の判定領域に分割され、各判定領域ごとにIMT計測の適正領域か否かが判定される。なお、各フレーム内の全域又は一部領域が1つの判定領域とされ、各フレーム内の全域又は一部領域がIMT計測の適正領域か否かが判定されてもよい。また、判定領域の位置や大きさは、各フレームに対し固定であってもよく、任意に設定されるようにしてもよい。
IMT計測では、計測対象となる血管の血管壁を構成する内膜と中膜を合わせた複合体の厚さである内膜中膜複合体厚(Intima-Media Thickness:IMT)が計測される。IMT計測の対象となる血管の代表例は頸動脈である。例えば、頸動脈のIMT計測では、超音波プローブを利用して、特に望ましくはリニアプローブを利用して、頸動脈の長軸断面を映し出す超音波画像が形成される。IMT計測では、例えば超音波画像内において頸動脈などの血管の長軸方向が左右方向(画像の横方向)となるように超音波画像を形成することが望ましい。
また、上記構成においては、血管を横断するように設定された複数ラインの各ラインごとに、IMT計測のための複数の境界点が検出される。例えば、血管の長軸方向が左右方向となるように形成された超音波画像内において、上下方向をビーム方向(深さ方向)とする複数の超音波ビームのうちの全て又は一部がIMT計測用の複数ラインとされる。そして、各ラインごとに、IMT計測のための複数の境界点として、血管の前壁の内膜に対応した境界点と前壁の中膜に対応した境界点と、血管の後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点が検出される。なお、プローブに近い方(ビーム方向の浅い側)の血管壁が前壁であり、プローブから遠い方(ビーム方向の深い側)の血管壁が後壁と呼ばれる。超音波画像内において、血管壁はかなり薄く表示されるものの、内膜の内側(血流側)の内側境界と、中膜と外膜の間の中外膜境界は、比較的検出し易い。そこで、例えば、内膜に対応した境界点として内膜の内側境界が検出され、中膜に対応した境界点として中外膜境界が検出される。また、各ラインにおける複数の境界点の検出には、例えば特許文献4,5に記載される境界の検出技術を利用することが望ましいものの、他の検出技術が利用されてもよい。
そして、上記構成の第1評価部は、各フレーム内の各ラインごとに複数の境界点が検出された検出数を評価する。第1評価部は、例えば、各ラインにおける検出数が適正個数以上である場合にそのラインが良好であると判定する。各ラインごとに検出される複数の境界点の中で、つまり、血管の前壁の内膜に対応した境界点と前壁の中膜に対応した境界点と血管の後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点の中で、前壁の内膜は検出され難い傾向にある。そこで第1評価部は、例えば適正個数を3個とし、各ラインにおける検出数が3個以上である場合にそのラインが良好であると判定する。各ラインにおいて4つ全ての境界点が検出できていることを厳密に評価対象とすると過剰評価になる可能性があるためである。さらに、第1評価部は、例えば、各フレーム内の各判定領域において適正割合以上の複数ラインが良好である場合に、その判定領域の境界検出が良好であることを示す評価結果を得るようにしてもよい。
また、上記構成の第2評価部は、各フレーム内の隣接ライン間において各境界点ごとにライン方向の変位量を評価する。第2評価部は、例えば、各フレーム内の隣接ライン間における各境界点のライン方向の変位量が適正範囲内である場合に、その隣接ライン間が連続であると判定する。第2評価部は、例えば、前壁の中膜に対応した境界点と後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点の3点を評価対象とし、各境界点ごとに隣接ライン間が連続であるか否かを判定する。各境界点が検出されているもののその検出結果が誤検出である可能性があるため、隣接ライン間の連続性から誤検出か否かを判定することができる。さらに、第2評価部は、例えば、各フレーム内の各判定領域において適正割合以上の隣接ライン間が連続である場合に、その判定領域の連続性が良好であることを示す評価結果を得るようにしてもよい。
そして、上記構成の判定部は、各ラインごとの検出数の評価と各境界点ごとの変位量の評価とを含む複数評価の評価結果に基づいて、各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定する。つまり、判定部における判定には、第1評価部による検出数の評価と第2評価部による変位量の評価が反映される。第1評価部により、IMT計測に特有の事情(前壁の内膜は検出され難い)に鑑みて、例えば、各ラインにおける検出数の適正個数を3個以上とする比較的寛大な評価が成されている。これに対し、第2評価部においては、例えば、各境界点の検出が誤検出である可能性を踏まえた比較的厳格な評価が成されている。したがって、判定部は、第1評価部による比較的寛大な評価と第2評価部による比較的厳格な評価とを総合的に勘案して、各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定することができる。
望ましい具体例において、前記第1評価部は、前記各フレーム内の各ラインにおける前記検出数が適正個数以上である場合に当該各ラインが良好であると判定し、前記各フレーム内の各判定領域において適正割合以上の複数ラインが良好である場合に、当該各判定領域の境界検出が良好であることを示す評価結果とし、前記判定部は、前記各判定領域の境界検出が良好であることを適正領域の必要条件として、前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測の適正領域か否かを判定する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記第2評価部は、前記各フレーム内の隣接ライン間における前記各境界点のライン方向の変位量が適正範囲内である場合に当該隣接ライン間が連続であると判定し、前記各フレーム内の各判定領域において適正割合以上の隣接ライン間が連続である場合に当該各判定領域の連続性が良好であることを示す評価結果とし、前記判定部は、前記各判定領域の連続性が良好であることを適正領域の必要条件として前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測の適正領域か否かを判定することを特徴とする。
望ましい具体例において、前記超音波診断装置は、前記各フレーム内の複数ラインにおいて各ラインごとに検出された前記複数の境界点に基づいて前記血管の角度を評価する第3評価部をさらに有し、前記判定部は、前記血管の角度の評価を含む複数評価の評価結果に基づいて、前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記第3評価部は、前記血管の前壁の中膜に対応した境界点に基づいて前壁角度を評価し、前記血管の後壁の中膜に対応した境界点に基づいて後壁角度を評価し、前記各フレーム内の各判定領域において前壁角度と後壁角度が適正条件を満たす場合に、当該各判定領域の血管角度が良好であることを示す評価結果とし、前記判定部は、前記各判定領域の血管角度が良好であることを適正領域の必要条件として前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測の適正領域か否かを判定することを特徴とする。
望ましい具体例において、前記判定部は、各判定期間ごとに、その判定期間内における適正割合以上の複数フレームで前記各判定領域が適正領域と判定された場合に当該各判定領域の適正の継続性が良好であると判定する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記超音波診断装置は、前記複数の判定領域のうちの注目領域が閾値期間以上に亘って適正領域であると判定された場合に、IMT計測の適正状態であることを示す情報を表示する、ことを特徴とする。
本発明により、超音波画像の各フレーム内においてIMT計測の適正領域を判定する技術が提供される。
図1は、本発明の実施において好適な超音波診断装置の具体例を示す図である。図1の超音波診断装置は、血管のIMT(Intima-Media Thickness)計測の機能を備えている。プローブ10は、IMT計測の対象となる血管(例えば頸動脈)を含む診断領域に超音波を送受する超音波探触子である。プローブ10は、複数の振動素子を備えており、複数の振動素子が例えば電子的に走査制御され、診断対象を含む空間内で超音波ビームが走査される。プローブ10は、例えば、医師等のユーザ(検査者)に把持されて被検者の体表面上に当接して用いられる。頸動脈を対象とするIMT計測において、プローブ10としては例えばリニア型超音波探触子(リニアプローブ)が好適である。もちろん、例えば計測対象や計測内容に応じて、コンベックス型やセクタ型などのプローブ10が利用されてもよい。
送受信部12は、プローブ10が備える複数の振動素子の各々に対応した送信信号を出力することにより、超音波の送信ビームを形成してその送信ビームを走査する。また、送受信部12は、プローブ10が備える複数の振動素子の各々から得られる受波信号に対して整相加算処理などを施すことにより、走査される送信ビームに対応した受信ビームを形成し、受信ビームに沿って得られるエコーデータ(受信信号)を出力する。つまり、送受信部12は、送信ビームフォーマと受信ビームフォーマの機能を備えている。なお、送信開口合成などの送受信技術を利用してエコーデータ(受信信号)が得られてもよい。
画像形成部20は、走査面内から得られる超音波の受信信号に基づいて、超音波画像のデータ(画像データ)を形成する。画像形成部20は、例えば、超音波の受信信号に対して、検波処理やフィルタ処理やAD変換処理等を施すことにより、血管の長軸断面を映し出したBモード画像用のフレームデータを形成する。なお、超音波の受信信号に対する検波処理やフィルタ処理やAD変換処理等は、送受信部12において実行されてもよい。
境界検出部30は、血管の断面を表す超音波画像の各フレーム内において、血管を横断するように設定された複数の計測ラインの各計測ラインごとに、IMT計測のための複数の境界点として、血管の前壁の内膜に対応した境界点と前壁の中膜に対応した境界点と、血管の後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点を検出する。
検出数評価部51は、各フレーム内において各計測ラインごとに複数の境界点が検出された検出数を評価する。また、連続性評価部52は、各フレーム内の隣接する計測ライン間において各境界点ごとに計測ライン方向の変位量を評価する。また、角度評価部53は各フレーム内の複数の計測ラインにおいて各計測ラインごとに検出された複数の境界点に基づいて血管の角度を評価する。そして、適正判定部60は、検出数評価部51と連続性評価部52と角度評価部53から得られる複数評価の評価結果に基づいて、各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定する。検出数評価部51と連続性評価部52と角度評価部53と適正判定部60により実現される処理や機能の具体例については後に詳述する。
IMT計測部70は、境界検出部30において検出されたIMT計測のための複数の境界点に基づいてIMTの計測値を算出する。IMT計測では、計測対象となる血管の血管壁を構成する内膜と中膜を合わせた複合体の厚さである内膜中膜複合体厚(IMT)が計測される。IMT計測部70は、例えば、血管の前壁の内膜に対応した境界点と前壁の中膜に対応した境界点との間の距離を前壁のIMT計測値として算出し、血管の後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点との間の距離を後壁のIMT計測値として算出する。IMT計測部70は、前壁と後壁の両方のIMT計測値を算出することができるものの、例えば、医師や検査技師などのユーザが予め前壁または後壁を指定した場合には、ユーザにより指定された前壁または後壁のみのIMT計測値を算出してもよい。
表示処理部80は、画像形成部20から得られる断層画像の画像データと、適正判定部60から得られる判定結果と、IMT計測部70から得られるIMT計測値に基づいて、IMT計測における表示画像を形成する。表示処理部80において形成された表示画像は表示部82に表示される。
制御部100は、図1の超音波診断装置内を全体的に制御する。制御部100による全体的な制御には、操作デバイス90を介して、医師や検査技師などのユーザから受け付けた指示も反映される。
図1に示す構成(符号を付した各部)のうち、送受信部12,画像形成部20,境界検出部30,検出数評価部51,連続性評価部52,角度評価部53,適正判定部60,IMT計測部70,表示処理部80の各部は、例えば電気電子回路やプロセッサ等のハードウェアを利用して実現することができ、その実現において必要に応じてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。また、上記各部に対応した機能の少なくとも一部がコンピュータにより実現されてもよい。つまり、上記各部に対応した機能の少なくとも一部が、CPUやプロセッサやメモリ等のハードウェアと、CPUやプロセッサの動作を規定するソフトウェア(プログラム)との協働により実現されてもよい。
表示部82の好適な具体例は液晶モニタ等である。操作デバイス90は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、タッチパネル、その他のスイッチ類等のうちの少なくとも一つにより実現できる。そして、制御部100は、例えば、CPUやプロセッサやメモリ等のハードウェアと、CPUやプロセッサの動作を規定するソフトウェア(プログラム)との協働により実現することができる。
図1の超音波診断装置の全体構成は以上のとおりである。次に、図1の超音波診断装置により実現されるIMT計測の機能等について詳述する。なお、図1に示した構成(部分)については以下の説明において図1の符号を利用する。
図2は、IMT計測に利用される超音波画像の具体例を示す図である。図2の超音波画像22は、リニア走査型のプローブ10を利用して得られるエコーデータ(受信信号)に基づいて画像形成部20において形成される画像データに対応している。画像形成部20は、複数フレームに亘って各フレームごとに超音波画像22の画像データを形成する。
図2の超音波画像22は、血管(例えば頸動脈)の断面を表している。IMT計測においては、血管の長軸方向が画像の左右方向(横方向)となるように形成された超音波画像22が望ましい。そして、画像の上下方向をビーム方向(深さ方向)とする複数の超音波ビームのうちの全て又は一部がIMT計測用の複数の計測ラインとされる。なお、複数の計測ラインは等間隔であることが望ましい。
また、図1の超音波診断装置によるIMT計測では、超音波画像22内(各フレーム内)が複数の判定領域に分割される。図2に示す具体例において、超音波画像22は、左側領域と中央領域と右側領域の3つの判定領域に3等分される。各判定領域内の計測ライン数は、3つの判定領域において同数であることが望ましいものの、超音波画像22内の全計測ライン数が3で割り切れない場合には、例えば左側領域,中央領域,右側領域の優先順位で剰余分の計測ライン数を割り当てるようにしてもよい。
境界検出部30は、複数フレームに亘って各フレームごとに得られる超音波画像22の画像データ(各フレームに対応したフレームデータ)に基づいて、IMT計測に必要な血管壁の境界点を検出する。
図3は、フレームデータの具体例を示す図である。図3のフレームデータは、部分的に拡大図示されるように、縦方向(超音波ビームの深さ方向)に配列された複数画素34からなる各ライン画像32を横方向(左右方向)に複数並べて配置した構成となっている。
血管壁は、内膜36と中膜38と外膜40からなる3層構造となっている。一般に、深さ方向の浅い側の血管壁が前壁と呼ばれて深い側の血管壁が後壁と呼ばれる。そして、前壁と後壁に囲まれた領域42が血管内腔と呼ばれる。
境界検出部30は、フレームデータ内の複数の計測ラインについて、各計測ラインごとにIMT計測に必要な血管壁の境界点を検出する。つまり、境界検出部30は、各計測ラインごとに、血管の前壁の内膜36に対応した境界点と前壁の中膜38に対応した境界点と、血管の後壁の内膜36に対応した境界点と後壁の中膜38に対応した境界点を検出する。
図4は、各計測ライン上における画素値分布の具体例を示す図である。図4において、x軸は超音波ビームの深さ方向(正方向が深い)の位置を示し、y軸は画素値を示している。図4の具体例では、深さ方向において浅い側の血管壁を前壁とし、深い側の血管壁を後壁とする。
図4の画素値分布において、極小点A1は、前壁における外膜と中膜との間の境界点に対応しており、極小点A2は、前壁における中膜と内膜の間の境界点に対応している。また、前壁の外側で画素値が0(ゼロ)となるゼロ点A0は、前壁と血管外側領域との間の境界点に対応しており、前壁の内側で画素値が0(ゼロ)となるゼロ点A3は、前壁の内膜と血管内腔との間の境界点に対応している。
さらに、図4の画素値分布において、極小点P1は、後壁における外膜と中膜との間の境界点に対応しており、極小点P2は、後壁における中膜と内膜の間の境界点に対応している。また、後壁の外側で画素値が0(ゼロ)となるゼロ点P0は、後壁と血管外側領域との間の境界点に対応しており、後壁の内側で画素値が0(ゼロ)となるゼロ点P3は、後壁の内膜と血管内腔との間の境界点に対応している。
境界検出部30は、超音波画像のフレームデータを構成する複数の計測ラインの各計測ラインごとに、複数の境界点として、血管の前壁の内膜に対応した境界点と前壁の中膜に対応した境界点と、血管の後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点を検出する。
境界検出部30は、例えば、各計測ラインごとに得られる図4の画素値分布から複数の境界点を検出する。具体的には、血管の前壁の内膜に対応した境界点として、前壁の内膜と血管内腔との間の境界点に対応したゼロ点A3が検出され、前壁の中膜に対応した境界点として、前壁の外膜と中膜との間の境界点に対応した極小点A1が検出される。また、血管の後壁の内膜に対応した境界点として、後壁の内膜と血管内腔との間の境界点に対応したゼロ点P3が検出され、後壁の中膜に対応した境界点として、後壁の外膜と中膜との間の境界点に対応した極小点P1が検出される。
また、境界検出部30は、例えば、特許文献4,5に記載される血管の境界を検出する技術、特に「内腔特定処理」と「内膜特定処理」を利用して、各計測ラインにおける複数の境界点を検出してもよい。例えば、超音波画像のフレームデータ内において、内腔特定処理により、血管の内腔に対応した内腔領域が特定され、内膜特定処理により、内腔領域から血管外側に向かう画素値の変化に基づいて血管の内膜が特定される。
境界検出部30によりフレームデータ内の各計測ラインごとにIMT計測に必要な血管壁の境界点が検出されると、検出数評価部51と連続性評価部52と角度評価部53により検出結果の評価が行われる。評価は、例えば、左側領域と中央領域と右側領域の3つの判定領域(図2)の各判定領域ごとに行われる。
検出数評価部51は、フレームデータ内の各計測ラインごとに複数の境界点が検出された検出数を評価し、各計測ラインにおける検出数が適正個数以上である場合にその計測ラインが良好であると判定する。
既に説明したように、IMT計測では、各計測ラインごとに、血管の前壁の内膜に対応した境界点(前壁内膜)と前壁の中膜に対応した境界点(前壁中外膜)と、血管の後壁の内膜に対応した境界点(後壁内膜)と後壁の中膜に対応した境界点(後壁中外膜)が検出対象とされる。境界検出部30は、各計測ラインごとに4つ全ての境界点の検出を試みるものの、例えば、フレームデータ内のデータ状態(画像状態)によっては、4つ全ての境界点を検出できない場合がある。例えば4つの境界点の中で前壁内膜は検出され難い傾向にある。
そこで、検出数評価部51は、適正個数を3個とし、各計測ラインにおける検出数が3個以上である場合にその計測ラインが良好であると判定する。各計測ラインにおいて4つ全ての境界点が検出できていることを厳密に評価対象とすると、前壁内膜は検出され難い傾向にあるため、他の3つの境界点を高い精度で検出できている計測ラインをも良好ではないと判定してしまい、過剰評価になる可能性があるためである。
そして、検出数評価部51は、3つの判定領域(図2)の各判定領域ごとに、各判定領域において適正割合以上の複数の計測ラインが良好である場合に、その判定領域の境界検出が良好であることを示す評価結果を得る。例えば、各判定領域内の90パーセント以上の計測ラインが良好である場合に、その判定領域の境界検出が良好であるとする評価結果が得られる。なお、例えば、各判定領域内において4つ全ての境界点を検出できた計測ラインの割合が50パーセント以上の場合にその判定領域の境界検出が良好であるとの評価結果が得られてもよい。
連続性評価部52は、フレームデータ内の互いに隣接する計測ライン間において、評価対象となる各境界点ごとに計測ライン方向の変位量を評価する。連続性評価部52は、例えば、フレームデータ内の隣接する計測ライン間における各境界点の計測ライン方向の変位量が適正範囲内である場合に、その計測ライン間が連続であると判定する。連続性評価部52は、例えば、前壁の中膜に対応した境界点(前壁中外膜)と、血管の後壁の内膜に対応した境界点(後壁内膜)と後壁の中膜に対応した境界点(後壁中外膜)の3つの境界点を評価対象とする。
図5は、連続性評価の具体例を説明するための図である。図5には、IMT計測に利用される複数の境界点が検出された複数の計測ライン(L1〜L9)が図示されている。
連続性評価部52は、隣接する計測ライン間において、評価対象となる各境界点ごとに計測ライン方向の変位量が適正範囲内であるかどうかを評価する。適正範囲は、例えば計測ライン方向(深さ方向)における境界点検出のサンプル間隔を基準として決定される。具体的には、隣接する計測ライン間における各境界点の変位量が±1サンプル以内にあるかどうかが評価される。
例えば、図5に示す具体例の計測ラインL1,L2間において、計測ラインL1から計測ラインL2への変位量を見ると、前壁中外膜の変位量は0(ゼロ)であり±1サンプル以内となり、後壁内膜の変位量は−1サンプルであり±1サンプル以内となり、後壁中外膜の変位量も−1サンプルであり±1サンプル以内となる。評価対象となる3つの境界点の全ての変位量が適正範囲内(±1サンプル以内)であるため、連続性評価部52は、計測ラインL1,L2間が連続であると判定し、例えば計測ラインL2に対して良フラグを付与する。
これに対し、図5に示す具体例の計測ラインL2,L3間において、計測ラインL2から計測ラインL3への変位量を見ると、前壁中外膜の変位量は−2サンプルであり±1サンプル以内になく、後壁内膜の変位量も−2サンプルであり±1サンプル以内になく、後壁中外膜の変位量は+2サンプルであり±1サンプル以内にない。評価対象となる3つの境界点の全ての変位量が適正範囲内(±1サンプル以内)にないため、連続性評価部52は、計測ラインL2,L3間が連続ではないと判定し、例えば計測ラインL3に対して否フラグを付与する。
連続性評価部52は、隣接する計測ライン間において、評価対象となる3つの境界点の全ての変位量が適正範囲内である場合に、その計測ライン間が連続であると判定する。なお、3つの境界点のうちの所定数以上(例えば2つ以上)の変位量が適正範囲内である場合に、計測ライン間が連続であると判定してもよい。
そして、連続性評価部52は、3つの判定領域(図2)の各判定領域ごとに、各判定領域において適正割合以上の隣接ライン間が連続である場合に、その判定領域の連続性が良好であることを示す評価結果を得る。
連続性評価部52は、例えば、各判定領域内における良フラグの割合が90パーセント以上である場合に、その判定領域の連続性が良好であるとする評価結果を得る。良フラグの割合は、例えば次式で算出される。なお、計測ライン総数は、対象となる各判定領域内における全計測ラインの本数である。
良フラグの割合={良フラグ数/(計測ライン総数−1)}×100(パーセント)
角度評価部53は、フレームデータ内の複数の計測ラインにおいて検出された複数の境界点に基づいて血管の角度を評価する。角度評価部53は、例えば、血管の前壁の中膜に対応した境界点(前壁中外膜)に基づいて前壁角度を評価し、血管の後壁の中膜に対応した境界点(後壁中外膜)に基づいて後壁角度を評価する。そして、角度評価部53は、フレームデータ内の各判定領域において前壁角度と後壁角度が適正条件を満たす場合に、その判定領域の血管角度が良好であることを示す評価結果を得る。
図6は、血管の角度評価の具体例を説明するための図である。図6には、複数の計測ライン(L1〜L9)において検出された前壁中外膜に対応した複数のサンプル点と後壁中外膜に対応した複数のサンプル点が図示されている。
角度評価部53は、前壁中外膜に対応した複数のサンプル点の座標に基づいて、例えば最小二乗法などを利用してそれら複数のサンプル点に対する回帰直線を導出し、その回帰直線を前壁近似直線とする。また、角度評価部53は、後壁中外膜に対応した複数のサンプル点の座標に基づいて、例えば最小二乗法などを利用してそれら複数のサンプル点に対する回帰直線を導出し、その回帰直線を後壁近似直線とする。さらに角度評価部53は、前壁近似直線の傾きから前壁角度θ1を算出し、後壁近似直線の傾きから後壁角度θ2を算出する。前壁角度θ1と後壁角度θ2は、例えば、水平軸に対する角度である。
そして、角度評価部53は、3つの判定領域(図2)の各判定領域ごとに、各判定領域において前壁角度θ1と後壁角度θ2が適正条件を満たす場合に、その判定領域の血管角度が良好であることを示す評価結果を得る。適正条件の具体例は次のとおりである。
・適正条件1(水平軸との誤差が±5.0deg以内)
−5.0deg≦θ1≦5.0deg,且つ,−5.0deg≦θ2≦5.0deg
・適正条件2(前壁と後壁の角度差が±5.0deg以内)
−5.0deg≦θ1−θ2≦5.0deg
−5.0deg≦θ1≦5.0deg,且つ,−5.0deg≦θ2≦5.0deg
・適正条件2(前壁と後壁の角度差が±5.0deg以内)
−5.0deg≦θ1−θ2≦5.0deg
角度評価部53は、各判定領域ごとに血管の角度を評価し、適正条件1と適正条件2を共に満たす場合に、その判定領域の血管角度が良好であることを示す評価結果を得る。
検出数評価部51と連続性評価部52と角度評価部53の3つの評価部による複数評価の評価結果が得られると、適正判定部60は、それらの評価結果に基づいて、フレームデータ内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定する。適正判定部60は、例えば、3つの評価部の全てから良好であるとの評価結果が得られた各判定領域を適正領域であると判定する。
そして、表示処理部80は、各判定領域において適正領域であるとの判定結果が一定期間以上継続した場合に、その判定領域が良好であることを示す表示画像を形成する。なお適正領域ではないとの判定結果が得られた場合には、良好であることを示す表示がクリアされる。
適正判定部60は、複数フレームに亘って得られるフレームデータを対象として各フレームごとに適正領域か否かを判定してもよいが、各フレームごとに判定を行わずに、一定の時間間隔で間欠的に適正領域の判定を行うようにしてもよい。
また、適正判定部60は、例えば、各判定期間ごとに、その判定期間内における適正割合以上の複数フレームで各判定領域が適正領域と判定された場合に、その判定領域の適正の継続性が良好であると判定してもよい。
図7は、継続性判定の具体例を説明するための図である。例えば、図7(1)に示す具体例1のように、1秒間隔の各判定期間内で90パーセント以上の複数フレームで各判定領域が適正領域と判定された場合に、その判定領域の適正の継続性が良好であると判定される。また、図7(2)に示す具体例2のように、判定期間を時間方向に逐次的に移動させながら各判定領域が適正領域か否かを判定するようにしてもよい。
そして、各判定領域の適正の継続性が良好であると判定された場合には、その判定領域が良好であることを示す表示画像が形成されて表示部82に表示されてもよい。なお、判定期間や適正割合を適宜に変更できる構成が望ましい。
図8は、IMT計測における表示画像の具体例を示す図である。超音波画像22は、画像形成部20において形成される画像データ(フレームデータ)に対応している。
図8に示す具体例では、超音波画像22内の各判定領域ごとに、つまり左側領域と中央領域と右側領域の各判定領域ごとに、最良(GOOD+),良好(GOOD),良好ではない(NG)のいずれかの判定結果が文字で表示される。判定結果は、例えば、各フレームごとに表示される。
図9は、判定結果の具体例を示す図である。図9には、検出数評価部51による検出数の評価と連続性評価部52による連続性の評価と角度評価部53による血管角度の評価(各評価の具体例については既に詳述したとおり)を評価項目とし、これらの評価項目から最良(GOOD+),良好(GOOD),良好ではない(NG)の判定結果を得る具体例が図示されている。
例えば、検出数と連続性と血管角度の評価結果が全て良好である場合にGOOD(良好)の判定結果が得られ、検出数と連続性と血管角度の評価結果のうちの少なくとも1つが良好ではない場合にNG(良好ではない)の判定結果が得られる。また、連続性と血管角度の評価結果が共に良好であり、さらに、検出数の評価において4点検出の計測ライン数割合が50パーセント以上である評価結果となる場合には、GOOD+(最良)の判定結果が得られる。なお、図9に示す判定結果は具体例の一つに過ぎない。
図8に戻り、図示する具体例では、中央領域の上部に、IMT計測に最適であることを示す「OPTIMAL」の文字が表示される。例えば、複数の判定領域のうちの注目領域が閾値期間以上に亘って適正領域であると判定された場合に、IMT計測の適正状態であることを示す情報として「OPTIMAL」の文字が表示される。
一般に、IMT計測においては、計測対象とする血管部分が超音波画像22の中央に映し出されるため、例えば、中央領域が注目領域とされ、中央領域においてGOOD+(最良)またはGOOD(良好)の判定結果が一定期間以上継続した場合に、IMT計測に最適であることを示す「OPTIMAL」の文字が中央領域の上部に表示される。必要に応じて、左側領域または右側領域が注目領域とされてもよいし、2つ以上の判定領域が注目領域とされてもよい。
また、図8に示す超音波画像22は、例えば、メモリなどに記憶された複数フレームの画像データ(フレームデータ)の中から選択的に表示される静止画像であってもよい。例えば、医師や検査技師などのユーザは、メモリなどに記憶された複数フレームの画像データ(フレームデータ)を次々に表示させることにより、各判定領域の判定結果を確認することができ、さらに「OPTIMAL」を示す画像を探し出して、IMT計測の画像として選択することができる。
また、IMT計測においては、拡張末期における計測を重視する場合があるため、例えば拡張末期から次の拡張末期までの期間を判定期間として、IMT計測に最適であるか否かを判定してもよい。心臓または血管の拡張収縮運動の周期性は、心電計を利用して確認することができる。例えば、心電計により計測される心電波形内に周期的に現れるR波のタイミングが拡張末期の時相(フレーム)に対応している。なお、例えば、複数の計測ラインのうちのいずれかの計測ラインを利用して血管径の時間変化波形を得て、その時間変化波形から拡張末期の時相(フレーム)を特定してもよい。
そして、例えばR波から次のR波までの1周期の期間を判定期間とし、各判定期間ごとにIMT計測に最適であるか否かを判定し、連続して2周期(またはそれ以上)の判定期間において最適であるとの判定結果が得られた場合に、それら2周期のうちの時間的に前の周期におけるR波に対応したフレームを最適(OPTIMAL)な画像として選択するようにしてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
10 プローブ、12 送受信部、20 画像形成部、30 境界検出部、51 検出数評価部、52 連続性評価部、53 角度評価部、60 適正評価部、70 IMT計測部、80 表示処理部、82 表示部、90 操作デバイス、100 制御部。
Claims (7)
- 血管の断面を表す超音波画像の各フレーム内において、前記血管を横断するように設定された複数ラインの各ラインごとに、IMT計測のための複数の境界点として、前記血管の前壁の内膜に対応した境界点と前壁の中膜に対応した境界点と、前記血管の後壁の内膜に対応した境界点と後壁の中膜に対応した境界点と、を検出する境界検出部と、
前記各フレーム内の各ラインごとに前記複数の境界点が検出された検出数を評価する第1評価部と、
前記各フレーム内の隣接ライン間において前記各境界点ごとにライン方向の変位量を評価する第2評価部と、
前記各ラインごとの検出数の評価と前記各境界点ごとの変位量の評価とを含む複数評価の評価結果に基づいて、前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定する判定部と、
を有する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記第1評価部は、前記各フレーム内の各ラインにおける前記検出数が適正個数以上である場合に当該各ラインが良好であると判定し、前記各フレーム内の各判定領域において適正割合以上の複数ラインが良好である場合に、当該各判定領域の境界検出が良好であることを示す評価結果とし、
前記判定部は、前記各判定領域の境界検出が良好であることを適正領域の必要条件として、前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測の適正領域か否かを判定する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1または2に記載の超音波診断装置において、
前記第2評価部は、前記各フレーム内の隣接ライン間における前記各境界点のライン方向の変位量が適正範囲内である場合に当該隣接ライン間が連続であると判定し、前記各フレーム内の各判定領域において適正割合以上の隣接ライン間が連続である場合に当該各判定領域の連続性が良好であることを示す評価結果とし、
前記判定部は、前記各判定領域の連続性が良好であることを適正領域の必要条件として前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測の適正領域か否かを判定する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記各フレーム内の複数ラインにおいて各ラインごとに検出された前記複数の境界点に基づいて前記血管の角度を評価する第3評価部をさらに有し、
前記判定部は、前記血管の角度の評価を含む複数評価の評価結果に基づいて、前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測に適する適正領域か否かを判定する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項4に記載の超音波診断装置において、
前記第3評価部は、前記血管の前壁の中膜に対応した境界点に基づいて前壁角度を評価し、前記血管の後壁の中膜に対応した境界点に基づいて後壁角度を評価し、前記各フレーム内の各判定領域において前壁角度と後壁角度が適正条件を満たす場合に、当該各判定領域の血管角度が良好であることを示す評価結果とし、
前記判定部は、前記各判定領域の血管角度が良好であることを適正領域の必要条件として前記各フレーム内の各判定領域ごとにIMT計測の適正領域か否かを判定する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記判定部は、各判定期間ごとに、その判定期間内における適正割合以上の複数フレームで前記各判定領域が適正領域と判定された場合に当該各判定領域の適正の継続性が良好であると判定する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記複数の判定領域のうちの注目領域が閾値期間以上に亘って適正領域であると判定された場合に、IMT計測の適正状態であることを示す情報を表示する、
ことを特徴とする超音波診断装置。
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- 2016-01-20 JP JP2016008407A patent/JP2017127452A/ja active Pending
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JP2021083699A (ja) * | 2019-11-28 | 2021-06-03 | 株式会社日立製作所 | 超音波診断装置及び表示方法 |
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