JP2017126660A - 配線基板、電子機器、および配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板、電子機器、および配線基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大電流を印加することができる配線基板を提供する。【解決手段】基板と、前記基板の上方に設けられている絶縁層と、前記絶縁層の上方に設けられている配線と、前記配線を覆って設けられている第1導電層と、を含み、前記配線の材質は、銅またはニッケルであり、前記第1導電層は、平面視で前記配線の端部から延伸している第1延伸部を有し、前記第1延伸部の平面視における延伸長は、前記第1導電層の膜厚よりも大きい、配線基板。【選択図】図2

Description

本発明は、配線基板、電子機器、および配線基板の製造方法に関する。
インクジェット式記録装置等の液体噴射装置は、例えば、カートリッジやタンク等に貯留されたインク等の液体を噴射するための圧電アクチュエーターを備えた液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを制御する制御装置と、を備えている。
特許文献1には、複数のノズルおよび複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路構造体と、複数の圧力室とそれぞれ対向して配置された複数の圧電素子と、複数の圧電素子を駆動するドライバICと、を備えた液体噴射装置が開示されている。
特許文献1の液体噴射装置では、流路構造体には複数の圧電素子にそれぞれ接続された複数の接続端子が設けられており、ドライバICと複数の接続端子とは複数のバンプによって接続されている。また、特許文献1の液体噴射装置では、ドライバICと、複数のバンプと、複数のバンプの間に充填された封止材によって、圧電素子を密閉し、圧電素子を大気から遮断している。
特開2014−51008号公報
上記の液体噴射装置では、ドライバICから圧電素子に対して大電流が供給される場合がある。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、大電流を印加することができる配線基板を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記配線基板を含む電子機器を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、大電流を印加することができる配線基板の製造方法を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る配線基板の一態様は、
基板と、
前記基板の上方に設けられている絶縁層と、
前記絶縁層の上方に設けられている配線と、
前記配線を覆って設けられている第1導電層と、
を含み、
前記配線の材質は、銅またはニッケルであり、
前記第1導電層は、平面視で前記配線の端部から延伸している第1延伸部を有し、
前記第1延伸部の平面視における延伸長は、前記第1導電層の膜厚よりも大きい。
このような配線基板では、配線の材質は、銅またはニッケルである。銅およびニッケルは電気抵抗率が小さいため、配線を低抵抗にできる。これにより、このような配線基板では、配線に大電流を印加することができる。さらに、このような配線基板では、第1延伸部の延伸長は、第1導電層の膜厚よりも大きい。そのため、このような配線基板では、配線の酸化を抑制することができる。
なお、本発明に係る記載では、「上方」という文言を、例えば、「特定のもの(以下、「A」という)の「上方」に他の特定のもの(以下、「B」という)が設けられている」などと用いる場合に、A上に直接Bを設けるような場合と、A上に他のものを介してBを設けるような場合とが含まれるものとして、「上方」という文言を用いている。
[適用例2]
適用例1において、
前記第1導電層は、
第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられ、材質が金またはパラジウムである第2金属層と、
を有していてもよい。
このような配線基板では、配線の酸化を抑制することができる。
[適用例3]
適用例2において、
前記絶縁層と前記配線との間に設けられている第2導電層を含み、
前記第2導電層は、平面視で前記配線の端部から延伸している第2延伸部を有していてもよい。
このような配線基板では、より確実に配線の酸化を抑制することができる。
[適用例4]
適用例3において、
前記第2導電層の材質と、前記第1金属層の材質とは、同じであってもよい。
このような配線基板では、第2導電層と第1金属層との密着性を向上させることができる。さらに、このような配線基板では、同じエッチング液で、第2導電層と第1金属層とをエッチングすることができ、製造工程を簡易にすることができる。
[適用例5]
適用例1ないし4のいずれか1例において、
前記配線の前記基板側の面の面積は、前記配線の前記基板とは反対側の面の面積よりも大きくてもよい。
このような配線基板では、配線の断面を、基板側から上方に向けて幅が小さくなるテーパー形状にすることができる。そのため、このような配線基板では、第1導電層の配線に対するカバレッジ性を向上させることができ、より確実に配線の酸化を抑制することができる。
[適用例6]
適用例1ないし5のいずれか1例において、
前記基板には、集積回路と、前記集積回路と電気的に接続された電極と、が設けられ、
前記配線は、前記電極と電気的に接続されていてもよい。
このような配線基板では、集積回路を、電極、第2導電層、配線、および第1導電層を介して、実装先と電気的に接続させることができる。
なお、本発明に係る記載では、「電気的に接続」という文言を、例えば、「特定の部材(以下「C部材」という)に「電気的に接続」された他の特定の部材(以下「D部材」という)」などと用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、C部材とD部材とが、直接接して電気的に接続されているような場合と、C部材とD部材とが、他の部材を介して電気的に接続されているような場合とが含まれるものとして、「電気的に接続」という文言を用いている。
[適用例7]
本発明に係る電子機器の一態様は、
適用例1ないし6のいずれか1例に記載の配線基板を含む。
このような電子機器では、大電流を印加することができる配線基板を含むことができる。
[適用例8]
本発明に係る配線基板の製造方法の一態様は、
基板の上方に絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層の上方に配線を形成する工程と、
前記配線を覆う導電層を形成する工程と、
を含み、
前記配線の材質は、銅またはニッケルであり、
前記導電層は、平面視で前記配線の端部から延伸している延伸部を有し、
前記延伸部の平面視における延伸長は、前記導電層の膜厚よりも大きい。
このような配線基板の製造方法では、大電流を印加することができる配線基板を製造することができる。
第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す平面図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面斜視図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る配線基板の製造方法の一例を示すフローチャート。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1実施形態の変形例に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第1本実施形態の変形例に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第1本実施形態の変形例に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係る配線基板を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係る配線基板の製造方法の一例を示すフローチャート。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第2本実施形態に係る配線基板の製造工程を模式的に示す断面図。 第3実施形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図。 プリントヘッドに配線基板を実装した状態を模式的に示す断面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
1.1. 配線基板
まず、第1実施形態に係る配線基板について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る配線基板100を模式的に示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る配線基板100を模式的に示す図1のII−II線断面図である。図3は、第1実施形態に係る配線基板100を模式的に示す図1のIII−III線断面斜視図である。
配線基板100は、図1〜図3に示すように、基板10と、絶縁層20と、第1樹脂突起30と、第1導電層60と、第2導電層40と、第1配線50と、を含む。
基板10は、例えば、シリコン基板である。基板10は、シリコン以外の半導体材料からなる半導体基板であってもよい。なお、基板10は、ガラス基板、セラミックス基板、プラスチック基板などであってもよい。
基板10には、集積回路12が設けられている。集積回路12の構成は特に限定されないが、例えば、トランジスター等の能動素子や、抵抗、コイル、コンデンサー等の受動素子を含んでいる。
絶縁層20は、基板10の上方(図示の例では基板10上)に設けられている。絶縁層20は、例えば、シリコン酸化膜(SiO膜)や、窒化シリコン膜(SiN膜)等である。
絶縁層20上には、図1に示すように、第1構造体101、第2構造体102、第3構造体103、第4構造体104、第5構造体105、第6構造体106、第7構造体107が設けられている。以下、各構造体について、順に説明する。
(1)第1構造体
第1構造体101では、図2に示すように、基板10上にパッド電極16が設けられている。絶縁層20は、パッド電極16上に位置する開口22を有している。パッド電極16は、集積回路12と電気的に接続されている。パッド電極16の材質は、例えば、アルミニウム(Al)である。
第1樹脂突起30は、絶縁層20の上方(図示の例では絶縁層20上)に設けられている。図2に示す例では、第1樹脂突起30の形状は、半球状である。第1樹脂突起30の膜厚(最大の膜厚)は、第1配線50の膜厚よりも大きく、例えば、10μm以上20μm以下であり、より好ましくは、12μm以上16μm以下である。第1樹脂突起30の材質は、例えば、感光性の樹脂である。具体的には、第1樹脂突起30の材質は、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB:benzocyclobutene)、ポリベンゾオキサゾール(PBO:polybenzoxazole)、フェノール樹脂等である。第1樹脂突起30上の第1導電層60は、図示はしない実装先(配線基板100が実装される部材、例えば液体噴射装置)と接合される外部端子として機能する。
第2導電層40は、絶縁層20の上方(図示の例では絶縁層20上および第1樹脂突起30上)に設けられている。第2導電層40は、絶縁層20と第1配線50との間、絶縁層20と第1導電層60との間、および第1樹脂突起30と第1導電層60との間に設けられている。図示の例では、第2導電層40は、絶縁層20と第1配線50とに接して挟持されている部分と、絶縁層20と第1導電層60とに接して挟持されている部分と、第1樹脂突起30と第1導電層60とに接して挟持されている部分と、を有している。第2導電層40は、絶縁層20と第1樹脂突起30との間には設けられていない。第2導電層40は、さらに、開口22(例えば開口22を規定する絶縁層20の側面およびパッド電極16の上面)に設けられている。第2導電層40は、開口22を介して、パッド電極16に接続されている。図1に示す例では、第2導電層40の平面形状(基板10の厚さ方向からみた形状)は、長方形である。
第2導電層40の膜厚は、例えば、10nm以上500nm以下であり、好ましくは、100nmである。第2導電層40は、バリア層(バリアメタル)である。第2導電層40は、例えば、パッド電極16を構成するアルミニウム(Al)と、第1導電層60を構成する金(Au)と、の間の相互拡散を抑制することができる。さらに、第2導電層40は、絶縁層20と第1配線50との間の密着性を高めることができる。さらに、第2導電層40は、第1配線50の酸化を抑制することができる。
第2導電層40の材質は、例えば、チタンタングステン(TiW)や、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、ニッケルバナジウム(NiV)等である。第2導電層40の材質としては、チタンタングステンが好ましい。チタンタングステンは、第1配線50の材料として用いられる銅(Cu)に対して高い密着性を有するためである。
第1配線50は、図2に示すように、絶縁層20の上方(図示の例では第2導電層40上)に設けられている。第1配線50は、第1樹脂突起30と離間している。図1に示す例では、第1配線50の平面形状は、長方形である。
第1配線50は、図2に示すように、第1面50aと、第1面50aとは反対側の第2面50bと、第1面50aおよび第2面50bに接続された第3面50cと、を有している。第1面50aは、第1配線50の基板10側の面(下面)である。図示の例では、第1面50aは、第2導電層40と接している。第2面50bは、第1配線50の基板10とは反対側の面(上面)である。図示の例では、第2面50bは、第1導電層60と接している。第1面50aの面積は、第2面50bの面積よりも大きい。第3面50cは、第1配線50の側面である。第3面50cは、基板10の上面10aに対して傾斜している。第1配線50の断面は、基板10側から上方に向けて幅が小さくなるテーパー形状である。図3に示す例では、第1配線50の断面形状は、台形である。
なお、第1配線50の断面形状において、図4に示すように、第3面50cは、湾曲していてもよい。また、図示はしないが、第1面50aの面積と第2面50bの面積とは、同じであり、第3面50cは、基板10の上面10aに対して垂直であってもよい。
第1配線50は、図2に示すように、第2導電層40を介してパッド電極16と電気的に接続されている。したがって、第1配線50は、集積回路12と電気的に接続されている。
第1配線50の膜厚は、例えば、1μm以上5μm以下である。第1配線50の材質は、銅(Cu)またはニッケル(Ni)である。第1配線50の材質としては、銅が好ましい。銅は電気抵抗率が小さいため、第1配線50に、より大電流を印加できるためである。第1配線50は、パッド電極16を構成するアルミニウムと、第1導電層60を構成する金と、の間の相互拡散を抑制することができる。
第1導電層60は、第1樹脂突起30の上方(図示の例では第2導電層40を介して第1樹脂突起30の上方)から延伸して第1配線50を覆って設けられている。図示の例では、第1導電層60は、第2導電層40上および第1配線50上に設けられている。図1に示す例では、第1導電層60の平面形状は、長方形である。
第1導電層60は、平面視で(基板10の厚さ方向からみて)第1配線50の端部(外縁)51から延伸している第1延伸部60aを有している。図示の例では、平面視で、第1導電層60の面積は、第1配線50の面積よりも大きく、第1配線50は、第1導電層60の外縁61の内側に設けられている。第1延伸部60aは、平面視で、第1導電層60の第1配線50と重なっていない部分である。第1配線50の外縁51は、第1配線50の第1面50aの外縁である。
第1導電層60の第1延伸部60aの平面視における延伸長Lは、第1導電層60の膜厚Tよりも大きい。ここで、延伸長Lは、第1配線50の外縁51と第1導電層60の外縁61との間の距離のうち最短の長さのことである。第1導電層60の膜厚Tとは、第1配線50の第2面50b(より具体的には、第2面50bの、基板10の上面10aと平行な部分)に設けられた第1導電層60の膜厚である。延伸長Lは、例えば、3μm以上である。膜厚Tは、例えば、0.5μm以上1.5μm以下である。
図示の例では、第2導電層40は、第1導電層60と同様に、平面視で第1配線50の端部51から延伸している第2延伸部40aを有している。平面視で、第2延伸部40aの形状および大きさは、例えば、第1延伸部60aと同じである。
第1導電層60は、図2に示すように、第1金属層62と、第2金属層64と、を有している。第1導電層60の第1金属層62は、第1配線50の上方(図示の例では第1配線50上)に設けられている。第1金属層62は、第2導電層40と同様にバリア層であ
る。さらに、第1金属層62は、第1配線50と第2金属層64との間の密着性を高めることができる。さらに、第1金属層62および第2導電層40は、第1樹脂突起30と第2金属層64との密着性を高めることができる。さらに、第1導電層60は、第1配線50の酸化を抑制することができる。第1金属層62の膜厚は、例えば、10nm以上500nm以下であり、好ましくは、61nmである。第1金属層62の材質は、例えば、第2導電層40と同じである。
第1導電層60の第2金属層64は、第1金属層62の上方(図示の例では第1金属層62上)に設けられている。第2金属層64は、第1配線50の酸化を抑制することができる。さらに、第2金属層64は、配線基板100の製造工程において、第2導電層40や第1金属層62の加工に用いられるエッチング液によって第1配線50がエッチングされることを抑制することができる。第2金属層64の膜厚は、例えば、0.3μm以上1.5μm以下であり、好ましくは、0.5μmmである。第2金属層64の材質は、金(Au)またはパラジウム(Pd)である。特に、金は、化学的に安定しているため、酸化されにくい。また、金は、実装先の電極と比較的低温で合金化する。そのため、第2金属層64の材質を金とすることにより、実装先の電極と良好な接合が可能である。
第1構造体101は、例えば、集積回路12で生成される信号を、第1樹脂突起30上の第1導電層60と接合される実装先に送ることができる。
(2)第2構造体
第2構造体102は、図1に示すように、2つの第1構造体101のうちの、一方の第1構造体101の第1樹脂突起30と、他方の第1構造体101の第1樹脂突起30と、が連続した構造を有している。第2構造体102では、2つの第1構造体101は、第1配線50の延在方向(例えば平面視で第1配線50の長辺の延在方向)と直交する方向に並んで設けられている。
図5は、配線基板100を模式的に示す図1のV−V線断面図である。図5に示すように、第1樹脂突起30の第1導電層60下方に位置する第1部分30aの厚さは、第1樹脂突起30の第1導電層60下方に位置しない第2部分30bの厚さよりも大きい。そのため、配線基板100では、第2部分30bの厚さが第1部分30aの厚さと同じ場合に比べて、第1樹脂突起30上の第1導電層60を実装先と接合させる際に、小さな圧力で第1樹脂突起30を変形させることができる。これにより、配線基板100では、第1樹脂突起30の変形に起因する復元力によって、第1導電層60と実装先とを強固に接合させることができる。
(3)第3構造体
図6は、配線基板100を模式的に示す図1のVI−VI線断面図である。第3構造体103は、図1および図6に示すように、2つの第1構造体101のうちの、一方の第1構造体101の導電層40,60および第1配線50と、他方の第1構造体101の導電層40,60および第1配線50と、が連続した構造を有している。第3構造体103では、2つの第1構造体101は、第1配線50の延在方向に並んで設けられている。
(4)第4構造体
図7は、配線基板100を模式的に示す図1のVII−VII線断面図である。第4構造体104は、図1および図7に示すように、第1配線50が集積回路12と電気的に接続されていないこと以外は、基本的に上述した第3構造体103と同じ構造を有している。
第4構造体104では、集積回路12、パッド電極16、および開口22は、設けられ
ていない。第4構造体104は、例えば、第1樹脂突起30上の第1導電層60と接合される実装先(図示せず)の第1部分と第2部分とを接続する配線として機能することができる。
(5)第5構造体
図8は、配線基板100を模式的に示す図1のVIII−VIII線断面図である。第5構造体105は、図1および図8に示すように、第1配線50が第2配線52に接続されていること以外は、基本的に上述した第4構造体104と同じ構造を有している。
第5構造体105では、第2配線52は、基板10と絶縁層20との間に設けられている。図1に示す例では、第2配線52は、第1配線50と重なって設けられている。絶縁層20は、複数の開口22を有している。図示の例では、絶縁層20は、3つの開口22を有している。第1配線50は、複数の開口22を介して第2配線52と電気的に接続されている。図示の例では、第1配線50は、第1導電層40を介して第2配線52と電気的に接続されている。第2配線52の材質は、例えば、アルミニウムである。なお、図示はしないが、第2配線52は、集積回路12と電気的に接続されていてもよい。
(6)第6構造体
図9は、配線基板100を模式的に示す図1のIX−IX線断面図である。第6構造体106は、図1および図9に示すように、第1樹脂突起30の代わりに第2樹脂突起32が設けられ、第1導電層60の代わりに第3配線54が設けられ、かつ第1配線50が設けられていないこと以外は、基本的に上述した第1構造体101と同じ構造を有している。
第6構造体106では、第2樹脂突起32は、絶縁層20の上方(図示の例では絶縁層20上)に設けられている。第2樹脂突起32は、第1樹脂突起30と離間している。第2樹脂突起32の材質は、第1樹脂突起30と同じである。第3配線54は、第2樹脂突起32の上方(図示の例では第2導電層40を介して第2樹脂突起32の上方)から絶縁層20の上方(図示の例では第2導電層40上)に延伸している。図示の例では、第3配線54は、第2導電層40上に設けられている。第3配線54は、第1配線50および第1導電層60と離間している。第3配線54の材質は、第1導電層60の材質と同じであり、第3配線54は、第1金属層62および第2金属層64を有している。
(7)第7構造体
第7構造体107は、図1に示すように、第1構造体101の第1樹脂突起30と、第6構造体106の第2樹脂突起32と、が連続した構造を有している。第7構造体107を構成する第1構造体101では、絶縁層20は、3つの開口22を有し、第1配線50は、3つの開口22を介して、パッド電極16と電気的に接続されている。第7構造体107を構成する第6構造体106では、絶縁層20は、2つの開口22を有し、平面視で、一方の開口22は第2樹脂突起32の一方側に位置し、他方の開口22は第2樹脂突起32の他方側(一方側とは反対側)に位置している。
なお、図1に示す例では、第1構造体101は、3つ設けられ、構造体102〜107は、1つずつ設けられているが、その数は特に限定されない。また、構造体101〜107の配置は特に限定されない。また、絶縁層20上には、構造体101〜107以外の構造体が設けられていてもよい。
配線基板100は、例えば、以下の特徴を有する。
配線基板100では、第1配線50および第1導電層60を含むため、外部端子として
機能する第1樹脂突起30上の第1導電層60の位置(外部端子のレイアウト)の自由度を高めることができる。さらに、配線基板100では、第1配線50の材質は、銅またはニッケルである。銅およびニッケルは電気抵抗率が小さいため、第1配線50を低抵抗にできる。これにより、配線基板100では、第1配線50に大電流(例えばアンペアオーダーの電流)を印加することができる。したがって、配線基板100では、外部端子が設けられる位置の自由度を高めることができ、かつ、大電流を印加することができる。
さらに、配線基板100では、第1延伸部60aの延伸長Lは、第1導電層60の膜厚Tよりも大きい。そのため、配線基板100では、延伸長Lが膜厚T以下の場合に比べて、第1導電層60の第1配線50に対するカバレッジ性を向上させることができ(より確実に第1配線50を密封することができ)、第1配線50の酸化を抑制することができる。仮に、延伸長Lが膜厚T以下の場合、第1配線50に大電流を印加すると、第1配線50は、発熱して高温となり、第1配線50の酸化が進行する場合がある。第1配線50の酸化が進行すると第1配線50の電気抵抗率が増加してさらに発熱し、第1配線50の酸化がさらに進行する。このようにして、第1配線50の酸化が加速することにより、第1配線50が溶断に至る場合がある。配線基板100では、上記のように第1配線50の酸化を抑制することができるため、このような問題が生じない。
配線基板100では、第1導電層60は、第1金属層62と、第1金属層62の上方に設けられ、材質が金またはパラジウムである第2金属層64と、を有する。そのため、配線基板100では、第1配線50の酸化を抑制することができる。さらに、配線基板100では、第2金属層64によって、配線基板100の製造工程において、第2導電層40や第1金属層62の加工に用いられるエッチング液によって第1配線50がエッチングされることを抑制することができる。
配線基板100では、絶縁層20と第1配線50との間に設けられている第2導電層40を含み、第2導電層40は、平面視で第1配線50の端部51から延伸している第2延伸部40aを有する。そのため、配線基板100では、より確実に第1配線50の酸化を抑制することができる。さらに、第2導電層40は、第1樹脂突起30と第1導電層60との間に設けられている。そのため、配線基板100では、第1樹脂突起30上に第2導電層40が設けられていない場合に比べて、第1樹脂突起30上方の導電層40,60に、大電流を印加することができる。
配線基板100では、第2導電層40の材質と、第1金属層62の材質とは、同じである。そのため、配線基板100では、第2導電層40および第1金属層62の材質が異なる場合に比べて、第2導電層40と第1金属層62との密着性を向上させることができる。さらに、配線基板100では、同じエッチング液で、第2導電層40と第1金属層62とをエッチングすることができ、製造工程を簡易にすることができる。
配線基板100では、第1配線50の基板10側の第1面50aの面積は、第1配線50の基板10とは反対側の第2面50bの面積よりも大きい。そのため、配線基板100では、第1配線50の断面を、基板10側から上方に向けて幅が小さくなるテーパー形状にすることができる。そのため、配線基板100では、第1導電層60の第1配線50に対するカバレッジ性を向上させることができ、より確実に第1配線50の酸化を抑制することができる。
配線基板100では、基板10には、集積回路12と、集積回路12と電気的に接続されたパッド電極16と、が設けられ、第1配線50は、パッド電極16と電気的に接続されている。そのため、配線基板100では、集積回路12を、パッド電極16、第2導電層40、第1配線50、および第1導電層60を介して、実装先と電気的に接続させるこ
とができる。
配線基板100では、第1配線50は、第1樹脂突起30と離間している。したがって、配線基板100では、第1樹脂突起30上に第1配線50は、設けられていない。そのため、配線基板100では、第1樹脂突起30上の第1導電層60を実装先と接合させる際に、第1樹脂突起30を変形(弾性変形)させることができる。これにより、配線基板100では、第1樹脂突起30の変形に起因する復元力によって、第1導電層60と実装先とを強固に接合させることができる。仮に第1樹脂突起30上に第1配線50が設けられていると、第1配線50は第1導電層60よりも厚く硬いので、第1樹脂突起30を変形させることができない場合があり、信頼性が低下する場合がある。
配線基板100では、基板10と絶縁層20との間に設けられている第2配線52を含み、第1配線50は、複数の開口22を介して第2配線52と電気的に接続されている。そのため、配線基板100では、第2配線52が設けられていない場合に比べて、配線50,52に、より大電流を印加することができる。
配線基板100では、第2樹脂突起32の上方から絶縁層20の上方に延伸し、第1配線50および第1導電層60と離間している第3配線54を含む。そのため、配線基板100では、例えば、集積回路12から実装先に流れる電流が大電流ではない場合(実装先の大電流が必要ではない部分と、第1導電層60とが接続する場合)は、第1配線50および第1導電層60ではなく第3配線54を用いて、集積回路12と実装先とを電気的に接続させることができる。そのため、配線基板100では、第1配線50のコストを低下させることができる。
1.2. 配線基板の製造方法
次に、第1実施形態に係る配線基板の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図10は、第1実施形態に係る配線基板100の製造方法の一例を示すフローチャートである。図11〜図20は、第1実施形態に係る配線基板100の製造工程を模式的に示す断面図である。
図11に示すように、集積回路12およびパッド電極16が形成された基板10を準備する。基板10は、ウエハーであってもよいし、個片化された状態(チップ)であってもよい。パッド電極16は、例えば、スパッタ法等により形成される。なお、パッド電極16を形成する工程において、第2配線52(図8参照)を形成することができる。
次に、基板10上に絶縁層20を形成する(ステップS10)。絶縁層20は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、塗布(スピンコート)法等により形成される。
次に、絶縁層20をパターニングして開口22を形成する。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィーおよびエッチングによって行われる。
図12に示すように、絶縁層20上に第1樹脂突起30を形成する(ステップS12)。第1樹脂突起30は、例えば、絶縁層20上に塗布法により樹脂層(図示せず)を形成し、該樹脂層をフォトリソグラフィーによってパターニングした後、熱処理(キュア)することによって形成される。本工程において、第2樹脂突起32(図9参照)を形成することができる。
図13に示すように、パッド電極16上、絶縁層20上、および第1樹脂突起30上に、第2導電層40を形成する(ステップS14)。第2導電層40は、例えば、スパッタ
法により形成される。
次に、第2導電層40上に第1配線50を形成する(ステップS16)。第1配線50は、例えば、スパッタ法により形成される。なお、第1配線50は、めっき法により形成されてもよい。以上により、互いに離間する第1樹脂突起30および第1配線50を形成することができる。
図14に示すように、第1配線50上に所定形状の第1レジスト層R1を形成する。第1レジスト層R1は、例えば、塗布法およびフォトリソグラフィーによって形成される。
図15に示すように、第1レジスト層R1をマスクとして、第1配線50をエッチングする。第1配線50のエッチングは、例えば、ウェットエッチングにより行われる。これにより、第1配線50の断面を、基板10側から上方に向けて幅が小さくなるテーパー形状にすることができる。具体的には、第1配線50の材質が銅である場合、エッチング液として、ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液に界面活性剤が注入された液体を用いる。
図16に示すように、第1レジスト層R1を除去(剥離)する。第1レジスト層R1は、公知の方法により除去される。
図17に示すように、第1樹脂突起30の上方から延伸して第1配線50を覆う第1導電層60を形成する(ステップS18)。第1導電層60を形成する工程は、第1金属層62を形成する工程と、第2金属層64を形成する工程と、を有する。具体的には、まず、第2導電層40上および第1配線50上に、第1金属層62を形成する。次に、第1金属層62上に第2金属層64を形成する。金属層62,64は、例えば、スパッタ法により形成される。本工程において、第3配線54(図9参照)を形成することができる。
図18に示すように、第1導電層60上に所定形状の第2レジスト層R2を形成する。第2レジスト層R2は、第1樹脂突起30および第1配線50の上方に位置するように形成される。第2レジスト層R2は、例えば、塗布法およびフォトリソグラフィーによって形成される。
図19に示すように、第2レジスト層R2をマスクとして、第2金属層64をエッチングする。第2金属層64のエッチングは、例えば、ウェットエッチングにより行われる。第2金属層64の材質が金である場合、エッチング液として、ヨウ化カリウム溶液を用いる。
図20に示すように、第2レジスト層R2を除去する。第2レジスト層R2は、公知の方法により除去される。
図2に示すように、第2金属層64をマスクとして、第1金属層62および第2導電層40をエッチングする。第1金属層62および第2導電層40のエッチングは、例えば、ウェットエッチングにより行われる。第1金属層62および第2導電層40の材質が同じ場合、同じエッチング液で、第1金属層62と第2導電層40とをエッチングすることができる。具体的には、第1金属層62および第2導電層40の材質がチタンタングステンである場合、エッチング液として過酸化水素水を用いる。例えば、第2レジスト層R2は、第1金属層62および第2導電層40のエッチングに用いるエッチング液に対して耐性がないので、第2金属層64をマスクとしてエッチングを行う。
図5に示すように、第2金属層64をマスクとして、第1樹脂突起30をエッチングする。これにより、第1部分30aおよび第2部分30bを有する第1樹脂突起30を形成
することができる。第1樹脂突起30のエッチングは、例えば、酸素プラズマによるドライエッチングによって行われる。本工程において、第1樹脂突起30と同様に第2樹脂突起32をエッチングすることができる。
基板10がウエハーである場合、基板10をダイシング等の公知の切断技術により個片化する。
以上の工程により、配線基板100を製造することができる。
なお、図示はしないが、第2金属層64をマスクとして第1樹脂突起30をエッチングした後に、第1導電層60上の一部に、感光性の樹脂を形成してもよい。
配線基板100の製造方法は、例えば、以下の特徴を有する。
配線基板100の製造方法では、外部端子が設けられる位置の自由度を高めることができ、かつ、大電流を印加することができる配線基板100を製造することができる。
配線基板100の製造方法では、第1樹脂突起30を形成する工程(ステップS12)の後に、第1配線50を形成する工程(ステップS16)を行う。そのため、第1樹脂突起30を形成するためのキュアによって第1配線50が酸化されることを抑制することができる。
1.3. 配線基板の変形例
次に、第1実施形態の変形例に係る配線基板について、図面を参照しながら説明する。図21は、第1実施形態の変形例に係る配線基板200を模式的に示す断面図であって、図2と同じ断面を示している。
以下、第1実施形態の変形例に係る配線基板200において、上述した第1実施形態に係る配線基板100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
上述した配線基板100では、図2に示すように、第1配線50は、例えばスパッタ法で形成された1つの層から構成されていた。これに対し、配線基板200では、図21に示すように、第1配線50は、例えば、スパッタ法で形成された第1層250と、めっき法で形成された第2層252と、によって構成されている。
第1層250の膜厚は、例えば、10nm以上500nm以下である。第2層252は、第1層250上に設けられている。第2層252の膜厚は、例えば、5μm以上20μm以下である。
配線基板200では、第1配線50は、スパッタ法で形成された第1層250、およびめっき法で形成された第2層252によって構成されているため、例えば第1配線50がスパッタ法形成された層のみよって構成されている場合に比べて、第1配線50の膜厚を大きくすることができる。そのため、配線基板200では、第1配線50に、より大電流を印加することができる。
図22および図23は、第1実施形態の変形例に係る配線基板200の製造工程を模式的に示す断面図である。
配線基板200の製造方法では、図22に示すように第1層250を所定形状にパター
ニングした後、図23に示すように第1層250を種メタルとして第2層252を形成する。このこと以外は、配線基板200の製造方法は、配線基板100の製造方法と基本的に同じである。したがって、配線基板200の製造方法の詳細な説明は、省略する。
配線基板200の製造方法では、パターニングされた第1層250を種メタルとして、めっき法により第2層252を形成するため、基板10が反ることを抑制することができる。
例えば、パターニングされる前の第1層250(全面に設けられた第1層250)を種メタルとして全面に第2層252を形成し、その後、第2層252および第1層250をパターニングする場合には、厚い第2層252が基板10の全面に形成された際に、第2層252の応力によって基板10が反ってしまう場合がある。
2. 第2実施形態
2.1. 配線基板
次に、第2実施形態に係る配線基板について、図面を参照しながら説明する。図24は、第2実施形態に係る配線基板300を模式的に示す断面図であって、図2と同じ断面を示している。
以下、第2実施形態に係る配線基板300において、上述した第1実施形態に係る配線基板100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
上述した配線基板100では、図2に示すように、第2導電層40は、第1樹脂突起30上にも設けられていた。これに対し、配線基板300では、図24に示すように、第2導電層40は、第1樹脂突起30上には設けられていない。第2導電層40は、絶縁層20と第1配線50とに挟持されて設けられている。
配線基板300では、配線基板100と同様に、外部端子が設けられる位置の自由度を高めることができ、かつ、大電流を印加することができる。
なお、図示はしないが、配線基板300において、上述した配線基板200のように、第1配線50は、スパッタ法で形成された第1層250と、めっき法で形成された第2層252と、によって構成されていてもよい。
2.2. 配線基板の製造方法
次に、第2実施形態に係る配線基板の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図25は、第2実施形態に係る配線基板300の製造方法の一例を示すフローチャートである。図26〜図34は、第2実施形態に係る配線基板300の製造工程を模式的に示す断面図である。
以下、第2実施形態に係る配線基板300の製造方法において、上述した第1実施形態に係る配線基板100の製造方法の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略または簡略する。
図26に示すように、基板10上に絶縁層20を形成する(ステップS10)。次に、絶縁層20上に第2導電層40を形成する(ステップS14)。次に、第2導電層40上に第1配線50を形成する(ステップS16)。
図27に示すように、第1配線50上に所定形状の第1レジスト層R1を形成する。
図28に示すように、第1レジスト層R1をマスクとして、第1配線50をエッチングする。
図29に示すように、第1レジスト層R1を除去する。
図30に示すように、第1配線50をマスクとして、第2導電層40をエッチングする。
図31に示すように、第1樹脂突起30を形成する(ステップS12)。
図32に示すように、絶縁層20上および第1樹脂突起30上に、第1導電層60を形成する(ステップS18)。
図33に示すように、第1導電層60上に所定形状の第2レジスト層R2を形成する。
図34に示すように、第2レジスト層R2をマスクとして、第2金属層64をエッチングする。
図35に示すように、第2レジスト層R2を除去する。
図24に示すように、第2金属層64をマスクとして、第1金属層62をエッチングする。
以上の工程により、配線基板300を製造することができる。
配線基板300の製造方法では、第1配線50を形成する工程(ステップS16)の後に、第1樹脂突起30を形成する工程(ステップS12)を行う。そのため、配線基板300の製造方法では、第1配線50を形成するためのスピンコートの最中に、厚い第1樹脂突起30によって塗布液の厚さにムラが生じることを抑制することができる。
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。図36は、第3実施形態に係る電子機器400の構成例を示すブロック図である。以下では、電子機器400がプリンターである場合について説明する。
電子機器400は、図36に示すように、本発明に係る配線基板を含む。ここでは、図36に示すように、本発明に係る配線基板として、配線基板100を用いた場合について説明する。
電子機器400は、さらに、プリントヘッド411と、印字媒体搬送部412と、CPU(中央演算装置)420と、操作部430と、ROM(リードオンリー・メモリー)440と、RAM(ランダムアクセス・メモリー)450と、通信部460と、表示部470と、を含んでもよい。なお、図36に示す構成要素の一部を省略または変更してもよいし、あるいは、図36に示す構成要素に他の構成要素を付加してもよい。
プリントヘッド411としては、例えば、サーマル方式、ピエゾ方式、または静電方式のプリントヘッドが用いられる。配線基板100は、プリントヘッド411を駆動するための複数の駆動回路を内蔵している。駆動回路は、集積回路12に形成されている。
図37は、プリントヘッド411に配線基板100を実装した状態を模式的に示す断面図である。なお、図37では、便宜上、プリントヘッド411は、簡略化して図示している。
配線基板100に内蔵された駆動回路(集積回路12)は、図37に示すように、パッド電極16、第2導電層40、第1配線50、および第1導電層60を介してプリントヘッド411と電気的に接続される。駆動回路は、プリントヘッド411に駆動電流を供給する。例えばプリントヘッド411がサーマルヘッドである場合には、駆動回路はサーマルヘッドに大電流を供給する必要がある。
図37に示すように、第1樹脂突起30が変形した状態で、配線基板100はプリントヘッド411と接合される。配線基板100とプリントヘッド411との間には、絶縁部402が設けられている。絶縁部402は、配線基板100とプリントヘッド411とを接着させる接着剤であってもよい。
図36に示すように、印字媒体搬送部412において、例えば、ステッピングモーターがベルトを介してプラテンローラーを駆動することにより、印字媒体である用紙が搬送される。配線基板100に内蔵された駆動回路がプリントヘッド411を駆動することにより、印字媒体搬送部412によって搬送された用紙に印字を行う。
CPU420は、ROM440等に記憶されているプログラムに従って各種の制御処理を行う。例えば、CPU420は、操作部430から供給される操作信号に応じて配線基板100および印字媒体搬送部412を制御したり、外部との間でデータ通信を行うために通信部460を制御したり、表示部470に各種の情報を表示させるための表示信号を生成したりする。
操作部430は、例えば、操作キーやボタンスイッチ等を含む入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU420に出力する。ROM440は、CPU420が各種の制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、RAM450は、CPU420の作業領域として用いられ、ROM440から読み出されたプログラムやデータ、または、操作部430を用いて入力されたデータ等を一時的に記憶する。
通信部460は、例えば、アナログ回路およびデジタル回路で構成され、CPU420と外部装置との間のデータ通信を行う。したがって、電子機器400は、外部のホストコンピューター等から供給される印字データに基づいて印字動作を行うことができる。表示部470は、例えば、LCD(液晶表示装置)等を含み、CPU420から供給される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。
本発明に係る配線基板は、プリンター以外の各種の電子機器に適用することも可能である。そのような電子機器としては、例えば、携帯電話機等の移動端末、スマートカード、電卓、電子辞書、電子ゲーム機器、デジタルスチルカメラ、デジタルムービー、テレビ、テレビ電話、防犯用テレビモニター、ヘッドマウント・ディスプレイ、パーソナルコンピューター、ネットワーク機器、カーナビゲーション装置、測定機器、および医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、および電子内視鏡)等が該当する。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び
結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…基板、10a…上面、12…集積回路、16…パッド電極、20…絶縁層、22…開口、30…第1樹脂突起、30a…第1部分、30b…第2部分、32…第2樹脂突起、40…第2導電層、40a…第2延伸部、50…第1配線、50a…第1面、50b…第2面、50c…第3面、51…外縁、52…第2配線、54…第3配線、60…第1導電層、60a…第1延伸部、61…外縁、62…第1金属層、64…第2金属層、100…配線基板、101…第1構造体、102…第2構造体、103…第3構造体、104…第4構造体、105…第5構造体、106…第6構造体、107…第7構造体、200…配線基板、250…第1層、252…第2層、300…配線基板、400…電子機器、402…絶縁部、411…プリントヘッド、412…印字媒体搬送部、420…CPU、430…操作部、440…ROM、450…RAM、460…通信部、470…表示部

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に設けられている絶縁層と、
    前記絶縁層の上方に設けられている配線と、
    前記配線を覆って設けられている第1導電層と、
    を含み、
    前記配線の材質は、銅またはニッケルであり、
    前記第1導電層は、平面視で前記配線の端部から延伸している第1延伸部を有し、
    前記第1延伸部の平面視における延伸長は、前記第1導電層の膜厚よりも大きい、配線基板。
  2. 請求項1において、
    前記第1導電層は、
    第1金属層と、
    前記第1金属層の上方に設けられ、材質が金またはパラジウムである第2金属層と、
    を有する、配線基板。
  3. 請求項2において、
    前記絶縁層と前記配線との間に設けられている第2導電層を含み、
    前記第2導電層は、平面視で前記配線の端部から延伸している第2延伸部を有する、配線基板。
  4. 請求項3において、
    前記第2導電層の材質と、前記第1金属層の材質とは、同じである、配線基板。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記配線の前記基板側の面の面積は、前記配線の前記基板とは反対側の面の面積よりも大きい、配線基板。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記基板には、集積回路と、前記集積回路と電気的に接続された電極と、が設けられ、
    前記配線は、前記電極と電気的に接続されている、配線基板。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の配線基板を含む、電子機器。
  8. 基板の上方に絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層の上方に配線を形成する工程と、
    前記配線を覆う導電層を形成する工程と、
    を含み、
    前記配線の材質は、銅またはニッケルであり、
    前記導電層は、平面視で前記配線の端部から延伸している延伸部を有し、
    前記延伸部の平面視における延伸長は、前記導電層の膜厚よりも大きい、配線基板の製造方法。
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