JP2017125586A - 回転動力伝達装置 - Google Patents

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祥平 金子
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大樹 西井
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永生 土肥
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Eisaku Suzuki
栄作 鈴木
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Abstract

【課題】トルクコンバータ及び遠心振り子ダンパをコンパクトにできる回転動力伝達装置を提供する。【解決手段】回転動力伝達装置100は、入力軸のトルクを出力軸へ伝達するトルクコンバータ15と、弾性体の弾性変形によりトルクの変動を吸収する弾性ダンパ13と、揺動自在に支持された振り子の揺動により、トルクの変動を吸収する遠心振り子ダンパ19と、を備える。弾性ダンパ13は、トルクコンバータ15より動力伝達の上流側に設けられ、遠心振り子ダンパ19は、弾性ダンパ13より動力伝達の下流側に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、回転動力伝達装置に関する。
エンジンのトルク変動を吸収する回転動力伝達装置が知られている(特許文献1、2参照)。特許文献1に開示される駆動機械と被駆動部との間の出力伝達のための回転動力伝達装置は、ハイドロダイナミック式のコンポーネントを有する。ハイドロダイナミック式のコンポーネントは、トルクコンバータとして形成される。このトルクコンバータは、内部に、回転数適応型の動吸振器(遠心振り子ダンパ)が搭載されている。
図11に示すように、特許文献2に開示される回転駆動伝達装置は、ポンプインペラ501、タービンランナ503、ステータ505、ロックアップダンパ装置507を、作動流体が充填されるトルクコンバータ外殻509内に収容したトルクコンバータを有する。回転駆動伝達装置は、エンジンからの動力を得て、フロントカバー511が回転する。すると、フロントカバー511と一体とされたポンプインペラ501が回転し、トルクコンバータ外殻509内に収容された作動流体を媒介として、タービンランナ503が回転する。更に、この回転駆動伝達装置は、トルクコンバータのフロントカバー511の外周に、動吸振器513が設けられている。動吸振器513は、ロックアップダンパ装置507のピストン515がフロントカバー511に係合したロックアップ状態においては、コイルスプリング517と共にエンジンのトルク変動に伴う捩り振動を吸収する。
特表2011−504986号公報 特開2012−57693号公報
しかしながら、特許文献1の動力伝達装置は、遠心振り子ダンパをトルクコンバータの内部へ搭載しているため、遠心振り子ダンパの制振性能は油の影響を受ける。また、トルクコンバータ内部の部品が増えるため、トルクコンバータのサイズが大きくなる。
特許文献2に開示される回転駆動伝達装置は、動吸振器513がトルクコンバータの外側に設置されている。しかし、ロックアップダンパ装置507のコイルスプリング517は、トルクコンバータ内に配置され、動吸振器513が、コイルスプリング517よりエンジン動力の上流側に配置されている。そのため、動吸振器513には、コイルスプリング517で低減される前の大きなトルク変動が入力されることになり、大きな動吸振器513が必要となる。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、トルクコンバータ及び遠心振り子ダンパをコンパクトにできる回転動力伝達装置を提供することにある。
本発明は下記構成からなる。
入力軸のトルクを出力軸へ伝達するトルクコンバータと、
弾性体の弾性変形により前記トルクの変動を吸収する弾性ダンパと、
揺動自在に支持された振り子の揺動により、前記トルクの変動を吸収する遠心振り子ダンパと、
を備え、
前記弾性ダンパは、前記トルクコンバータより動力伝達の上流側に設けられ、
前記遠心振り子ダンパは、前記弾性ダンパより動力伝達の下流側に設けられたことを特徴とする回転動力伝達装置。
本発明の回転動力伝達装置によれば、トルクコンバータ及び遠心振り子ダンパをコンパクトにできる。
回転動力伝達装置の概略構成を表すブロック図である。 弾性ダンパの正面図である。 図1に示した弾性ダンパの分解斜視図である。 弾性ダンパとトルクコンバータを連結する中間部材に遠心振り子ダンパを設けた第1構成例の回転動力伝達装置の要部構成図である。 図4に示した遠心振り子ダンパの一例を示す正面図である。 第2構成例の回転動力伝達装置における遠心振り子ダンパを設けた弾性ダンパの正面図である。 トルクコンバータの外殻に遠心振り子ダンパを設けた第3構成例の回転動力伝達装置の要部構成図である。 (A)は弾性ダンパとトルクコンバータを連結する中間部材に遠心振り子ダンパを設けた回転動力伝達装置のブロック図、(B)は弾性ダンパに遠心振り子ダンパを設けた回転動力伝達装置のブロック図、(C)はトルクコンバータの外殻に遠心振り子ダンパを設けた回転動力伝達装置のブロック図である。 トランスミッション入力軸に遠心振り子ダンパを設けた第4構成例の回転動力伝達装置の概略の構成を表すブロック図である。 トルクコンバータとトランスミッションを連結する中間部材に遠心振り子ダンパを設けた第5構成例の回転動力伝達装置の概略構成を表すブロック図である。 従来のトルクコンバータに動吸振器を備えた回転動力伝達装置の要部断面図である。
以下、本発明の各構成例について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1構成例)
図1は回転動力伝達装置の概略構成を表すブロック図である。
本構成の回転動力伝達装置100は、エンジン11からのトルクが入力される弾性ダンパ13と、トルクコンバータ15と、弾性ダンパ13から動力伝達の下流側となるトランスミッション17までの動力伝達経路に設けられる遠心振り子ダンパ19と、を有する。
エンジン11は、クランクシャフトからトルクを出力する動力装置である。このエンジン11としては、内燃機関、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジン等が用いられる。
図2は弾性ダンパの正面図、図3は図2に示した弾性ダンパの分解斜視図である。
弾性ダンパ13は、図示しないクランクシャフトに接続されたハブ21が取り付けられる。本構成の弾性ダンパ13は、図1に示す動力伝達経路における、トルクコンバータ15より動力伝達の上流側に配置される。
図2,図3に示すように、弾性ダンパ13は、ハブ21と、ホルダ23と、圧縮コイルばね29と、回転体31とを有する。なお、弾性ダンパ13はこの他にも、ホルダ23の開口を塞ぐ蓋部材を更に備えるが、ここでは説明を省略する。ホルダ23は、ハブ21に固定される。ホルダ23の内周には環状室25が形成される。環状室25には、ホルダ23の半径方向の両端に、ホルダ底面から突出する2つのばね座凸部27A,27Bが設けられる。環状室25のばね座凸部27A,27Bによって二分される半円弧部分には、それぞれ弾性体である圧縮コイルばね29が装着される。圧縮コイルばね29は、周方向端部において、ばね座凸部27A,27Bにそれぞれ当接する。
ハブ21の外周には、回転体31が相対回転可能に同心で取り付けられる。回転体31は、同心円上に等間隔で穿設された固定穴33によって不図示の蓋部材に固定される。回転体31は、ハブ21を相対回転可能に遊嵌する内穴35を有する。回転体31の半径方向両端の外周には、半径方向外側に突出する一対の脚部37A,37Bが形成される。脚部37Aは、ホルダ23のばね座凸部27Aと対面して配置され、脚部37Bはばね座凸部27Bと対面して配置される。脚部37A,37Bは、ばね座凸部27A,27Bに当接している圧縮コイルばね29の周方向端部に当接する。
ホルダ23には、エンジン11(図1参照)からのトルクがハブ21を介して伝達される。ホルダ23のばね座凸部27A,27Bに両端が当接する一対の圧縮コイルばね29は、ホルダ23と一体に回転する。一方、回転体31は、ハブ21に相対回転可能となる。この回転体31は、一対の脚部37A,37Bが、一対の圧縮コイルばね29の端部同士の間に配置される。したがって、回転体31は、ハブ21に対して相対回転しようとするとき、脚部37A,37Bにより圧縮コイルばね29を圧縮する。これにより、クランクシャフトのトルクは、圧縮コイルばね29を介して回転体31に伝達される。
そして、エンジントルクの変動によりホルダ23に対して回転体31が相対回転すると、圧縮コイルばね29が回転体31の脚部37A,37Bに押圧されて円周方向に伸縮する。これにより、トルク変動による振動が吸収もしくは緩和される。すなわち、圧縮コイルばね29は、回転体31が回転軸線を中心として振動したときに弾性により振動を減衰するよう働く。このようにして、弾性ダンパ13は、エンジン11のトルク変動に応じて弾性体である圧縮コイルばね29が弾性変形して、捩り振動を吸収する。
なお、弾性ダンパ13の構成は、上記例に限らず他の公知の構成であってもよい。
図4は弾性ダンパとトルクコンバータを連結する中間部材に遠心振り子ダンパを設けた第1構成例の回転動力伝達装置の要部構成図である。
トルクコンバータ15は、入力軸55に入力されたエンジン(ENG)からのトルクを出力軸45へ伝達する。このトルクコンバータ15は、フロントカバー39と、フロントカバー39と共に一体回転するように連結されたポンプインペラ41と、フロントカバー39とポンプインペラ41との間の空間に配置されたタービンランナ43とを有する。タービンランナ43は、軸固定部材を介在させて、トランスミッション(TM)17のトランスミッション入力軸に接続される前述の出力軸45と一体に回転するように連結される。また、トルクコンバータ15には、ポンプインペラ41とタービンランナ43との間を行き来する作動油に方向性を与えるステータ47が設けられる。
トルクコンバータ15は、フロントカバー39内に摩擦材51を有するピストン49が設けられる。ピストン49は、軸方向に移動することで、フロントカバー39の回転が摩擦材51を介して出力軸45に伝達するロックアップ機構として機能する。
本構成の遠心振り子ダンパ19は、動吸振器(dynamic vibration absorber:DVA)として働く。動吸振器は、振動対象物に、補助的な質量体を取り付けることにより、振動対象物の固有振動数周辺での共振現象を抑制する。すなわち、動吸振器は、補助質量体が対象物の振動を肩代わりして振動することで、対象物の振動を抑制する。
図1に示すように、遠心振り子ダンパ19は、トルクコンバータ15の外側で、かつ、弾性ダンパ13より動力伝達の下流側に設けられる。より具体的には、本構成においては、図4に示すように、遠心振り子ダンパ19は、弾性ダンパ13とトルクコンバータ15を連結する中間部材となる入力軸55に設けられる。遠心振り子ダンパ19は、揺動自在な振り子57の揺動により振動を減衰する。
図5は図4に示した遠心振り子ダンパ19の一例を示す正面図である。
遠心振り子ダンパ19は、入力軸55の外周に同軸で固定される回転ディスク59を有する。回転ディスク59の中央には、回転ディスク59を入力軸55に同軸で支持する固定孔61が形成される。回転ディスク59は、図示しない固定用部材によって入力軸55に固定され、入力軸55と一体に回転すする。
回転ディスク59は、円周方向に等配された例えば4個の開口部65を有する。開口部65は、回転ディスク59の回転軸線を中心とした円弧形状に形成される。それぞれの開口部65には、振り子57が開口部65の周方向に沿って揺動自在に取り付けられる。
振り子57は、例えば中央片67と、中央片67の表裏面に積層される2枚の側片69との合計3枚の板材が一体に接合されてなる。振り子57の側片69は、板厚方向に2本のピン71が設けられ、これら2本のピン71が、回転ディスク59の外縁部に形成されたガイド孔70にそれぞれ挿通される。ガイド孔70は、2本のピン71がガイド孔70に沿って移動することで、振り子57が揺動動作される形状に形成される。
なお、振り子57を揺動動作させる機構は上記例に限らず、周知の機構を適宜採用できる。
振り子57は、回転ディスク59と一体に回転駆動される。振り子57は、質量の変化により振動減衰特性が変化するため、入力される振動の種類や振幅に基づいて、質量、個数等が決定される。
回転動力伝達装置100は、エンジン11の燃料が燃焼してクランクシャフトからトルクが出力されると、そのトルクは弾性ダンパ13及び遠心振り子ダンパ19を経由して、トルクコンバータ15に伝達される。ここで、エンジン11のクランクシャフトから出力されるトルクに変動が生じたり、回転軸線を中心とする捩り振動が生じたりすることがある。例えば、エンジン11は燃焼効率が相対的に良好な領域で運転されると、爆発力が増すためトルク変動幅が相対的に大きくなる。
エンジン11にこのようなトルク変動が生じると、弾性ダンパ13は、圧縮コイルばね29が伸縮して振動を吸収もしくは緩和する。弾性ダンパ13は、振動の周波数が高いほど、振動吸収機能が高い。また、弾性ダンパ13は、圧縮コイルばね29の伸縮により振動を減衰する構成であるため、入力されるトルクの振幅が相対的に大きくても、ばね定数の設計によりその振動を減衰できる。
遠心振り子ダンパ19は、入力されるトルクに変動が生じて、回転ディスク59が円周方向に振動すると、回転ディスク59の振動よりも遅れて振り子57がガイド孔70に沿って揺動する。この振り子57の揺動動作は、入力軸55の回転速度に依存する振動を低減させる。遠心振り子ダンパ19は、弾性ダンパ13とは振動吸収特性が異なり、トルク変動の周波数には依存しておらず、回転軸の回転速度に依存する。このため、弾性ダンパ13では吸収できない周波数の振動が、遠心振り子ダンパ19により吸収され、高い制振性能が得られる。
このようにして、回転動力伝達装置100では、エンジン11から出力されたトルクが、弾性ダンパ13及び遠心振り子ダンパ19を経由し、トルク変動が均されて、トルクコンバータ15に伝達される。トルクコンバータ15から出力されるトルクは、トランスミッション17のトランスミッション入力軸に接続される出力軸45に伝達され、駆動輪に伝達される。これにより、トルク変動の抑制された駆動力が発生可能となる。
したがって、本構成の回転動力伝達装置100によれば、トルクコンバータ15の外側に、弾性ダンパ13及び遠心振り子ダンパ19を設けているので、トルクコンバータ内の部品点数が少なくなり、トルクコンバータ15のサイズをコンパクトにできる。また、回転動力伝達装置100は、トルクコンバータ15のコンパクト化によって必要油量が低減することによる軽量化も見込める。
また、回転動力伝達装置100は、遠心振り子ダンパ19の振り子57がトルクコンバータ15の外側に配置されるため、振り子57が油の影響を受けない。そのため、遠心振り子ダンパ19は、振り子57が油の抵抗を受けて、制振する回転次数が変化する従来構成に比べ、制振したい回転次数での制振性能が低下することがない。その結果、振り子57自体が小さくて済み、装置全体を軽量かつコンパクトにでき、燃費向上が図れる。
更に、遠心振り子ダンパ19は、弾性ダンパ13より動力伝達の下流側に設置することで、弾性ダンパ13により低減された後のトルク変動が入力される。そのため、振り子57を小さくでき、これによっても装置全体をコンパクトな構成にできる。
(第2構成例)
次に、動吸振器を弾性ダンパ13に設けた第2構成例の回転動力伝達装置を説明する。
図6は第2構成例の回転動力伝達装置における弾性ダンパの正面図である。
本構成の回転動力伝達装置は、弾性ダンパ77の回転体79に遠心振り子ダンパ81を設けた以外は、第1構成例の回転動力伝達装置100と同様の構成である。そのため、以降の説明においては、同一の部分や部材には、同一の符号を付することで、その説明を省略、または簡略化する。
本構成の弾性ダンパ77は、回転体79に、上記の回転ディスク59に形成したものと同様の複数の開口部65を設けている。この回転体79の開口部65には、上記と同様にして振り子57が揺動自在に取り付けられる。
この弾性ダンパ77によれば、弾性ダンパ77の回転体79に遠心振り子ダンパ81が直接設けられることで、第1構成例と比較して、弾性ダンパ77より動力伝達の下流側における動力伝達経路の経路長を短縮できる。
(第3構成例)
次に、遠心振り子ダンパをトルクコンバータ15の外殻に設けた第3構成例の回転動力伝達装置を説明する。
図7はトルクコンバータの外殻に遠心振り子ダンパを設けた第3構成例の回転動力伝達装置の要部構成図である。
本構成の回転動力伝達装置は、トルクコンバータの外殻に遠心振り子ダンパ19を設けた以外は、第1構成例の回転動力伝達装置100と同様の構成である。
本構成の回転動力伝達装置は、トルクコンバータ15の外殻、例えばフロントカバー39の外周に遠心振り子ダンパ19が設けられる。遠心振り子ダンパ19は、回転ディスク59の固定孔61が図5に示したものよりも大径で形成される。つまり、遠心振り子ダンパ19は、回転ディスク59の固定孔61をフロントカバー39の外周に同軸で固定することで、トルクコンバータ15に取り付けられる。
この回転動力伝達装置によれば、トルクコンバータ15のフロントカバー39に遠心振り子ダンパ19を搭載することで、振り子の回転軸からの半径距離が長くなる。このため、同じ質量の振り子であっても制振性能が向上する。したがって、遠心振り子ダンパ19をコンパクトにしても、第1、第2構成例と同様の制振性能が得られる。また、振り子は、トルクコンバータ15の油の影響を受けて、制振する回転次数が変化することがなく、遠心振り子ダンパ19の制振したい回転次数での制振性能を低下させることがない。また、遠心振り子ダンパ19の制振性能が向上することで、より低速域からトルクコンバータ15のロックアップクラッチ53を接続状態にできるようになる。その結果、高効率でエンジントルクをトランスミッション入力軸に接続して出力軸45に伝達できる期間が長くなり、結果的に燃費を向上させることができる。
以上説明した第1〜第3構成例では、具体的に遠心振り子ダンパ19の取り付け位置を示しているが、概念的に図8(A)〜(C)のように示される位置に遠心振り子ダンパ19が設けてあればよい。
図8(A)は弾性ダンパとトルクコンバータを連結する中間部材に遠心振り子ダンパを設けた回転動力伝達装置のブロック図、(B)は弾性ダンパに遠心振り子ダンパを設けた回転動力伝達装置のブロック図、(C)はトルクコンバータの外殻に遠心振り子ダンパを設けた回転動力伝達装置のブロック図である。
このように、図8(A)に示す入力軸55に遠心振り子ダンパを設けた第1構成例の回転動力伝達装置100によれば、トルクコンバータ15のサイズをコンパクトにでき、必要油量が低減することによる軽量化も見込める。また、油の影響を受けずに制振性能を得られるので、遠心振り子ダンパ19をコンパクトにでき、その結果、燃費向上が図れる。
図8(B)に示す弾性ダンパ77に動吸振器を設けた第2構成例の回転動力伝達装置200によれば、弾性ダンパ77より動力伝達の下流側における動力伝達経路の経路長を短縮できる。
図8(C)に示すトルクコンバータ15のフロントカバー39に動吸振器を設けた第3構成例の回転動力伝達装置300によれば、遠心振り子ダンパ19の制振性能が向上することで、遠心振り子ダンパ19をよりコンパクトにできる。また、弾性ダンパ77より動力伝達の下流側における動力伝達経路の経路長を短縮できる。
(第4構成例)
次に、トランスミッション入力軸46に遠心振り子ダンパを設けた第4構成例を説明する。
図9はトランスミッション入力軸46に遠心振り子ダンパを設けた第4構成例の回転動力伝達装置の概略構成を表すブロック図である。
本構成の回転動力伝達装置400は、トランスミッション17に内設されるトランスミッション入力軸46に遠心振り子ダンパ19を設けた以外は、第1構成例の回転動力伝達装置100と同様の構成である。
トランスミッション17は、トランスミッション入力軸46に入力されたエンジン側からの回転トルクを、トランスミッションケース内のギヤ等の変速手段によって回転速度と回転トルクを変化させ、トランスミッション出力軸へ伝える。遠心振り子ダンパ19は、このトランスミッション入力軸46の外周に前述した回転ディスク59が同軸に取り付けられることで配置される。この遠心振り子ダンパ19の外側は、トランスミッションケースによって覆われている。
この回転動力伝達装置400では、トランスミッション入力軸46に遠心振り子ダンパ19を設けることで、遠心振り子ダンパ19がトランスミッションケースに収納された状態となる。これにより、遠心振り子ダンパ19が作動する際に発生する騒音を低減できる。
(第5構成例)
次に、トルクコンバータ15とトランスミッション17を連結する中間部材83に遠心振り子ダンパを設けた第5構成例を説明する。
図10はトルクコンバータとトランスミッションを連結する中間部材に遠心振り子ダンパを設けた第5構成例の回転動力伝達装置の概略構成を表すブロック図である。
本構成の回転動力伝達装置500は、トルクコンバータ15とトランスミッション17を連結する中間部材83に遠心振り子ダンパを設けた以外は、第1構成例の回転動力伝達装置100と同様の構成である。中間部材83は、前述の出力軸45と連結され、トランスミッション17に接続される部材である。
この回転動力伝達装置500によれば、トランスミッション内に遠心振り子ダンパ19を取り付けるスペースがない場合でも、遠心振り子ダンパを確実に設けることができ、上記同様の作用効果が得られる。
以上説明した各構成の回転動力伝達装置によれば、トルクコンバータ15及び遠心振り子ダンパ19をコンパクトにでき、これにより、装置全体を軽量小型化できる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
例えば、遠心振り子ダンパ19は、上述した各軸に設ける以外にも、その軸と同期して回転する他の軸部材に設けられてもよい。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 入力軸のトルクを出力軸へ伝達するトルクコンバータと、
弾性体の弾性変形により前記トルクの変動を吸収する弾性ダンパと、
揺動自在に支持された振り子の揺動により、前記トルクの変動を吸収する遠心振り子ダンパと、
を備え、
前記弾性ダンパは、前記トルクコンバータより動力伝達の上流側に設けられ、
前記遠心振り子ダンパは、前記弾性ダンパより動力伝達の下流側に設けられたことを特徴とする回転動力伝達装置。
この回転動力伝達装置100によれば、トルクコンバータ15内に弾性ダンパを配置する構成よりもトルクコンバータ15をコンパクト化でき、必要油量が低減することにより軽量化が図れる。また、弾性ダンパ13によってトルク変動による振動が減衰された後に、遠心振り子ダンパ19にトルクが伝達されため、遠心振り子ダンパ19の制振能力を下げることができる。その結果、遠心振り子ダンパ19をよりコンパクトなサイズのものにできる。
(2) (1)の回転動力伝達装置であって、前記弾性ダンパの回転体に前記遠心振り子ダンパが設けられたことを特徴とする回転動力伝達装置。
この回転動力伝達装置200によれば、弾性ダンパ77の回転体79に遠心振り子ダンパ81が直接設けられることで、弾性ダンパより動力伝達の下流側における動力伝達経路の経路長を短縮できる。
(3) (1)の回転動力伝達装置であって、前記トルクコンバータの外殻に前記遠心振り子ダンパが設けられたことを特徴とする回転動力伝達装置。
この回転動力伝達装置300によれば、トルクコンバータ15の外殻に遠心振り子ダンパ19を搭載することで、遠心振り子ダンパ19の制振性能が向上する。また、トルクコンバータ15の油の影響を受けて、制振する回転次数が変化することがなく、遠心振り子ダンパ19の制振したい回転次数での制振性能が低下することはない。また、遠心振り子ダンパ19の制振性能が向上することで、より低速域からトルクコンバータ15のロックアップクラッチ53を接続状態にできるようになり、燃費の向上が図れる。
(4) (1)の回転動力伝達装置であって、トランスミッションに内設されるトランスミッション入力軸に前記遠心振り子ダンパが設けられたことを特徴とする回転動力伝達装置。
この回転動力伝達装置400によれば、トランスミッションケース内のトランスミッション入力軸46に遠心振り子ダンパ19が設けられる。これにより、遠心振り子ダンパ19が作動する際に発生する騒音がトランスミッションケースにより低減される。
(5) (1)の回転動力伝達装置であって、前記トルクコンバータとトランスミッションとを連結する中間部材に前記遠心振り子ダンパが設けられることを特徴とする回転動力伝達装置。
この回転動力伝達装置500によれば、トランスミッション内に遠心振り子ダンパ19を取り付けるスペースがない場合でも、遠心振り子ダンパ19を確実に取り付けできる。
11 エンジン
13 弾性ダンパ
15 トルクコンバータ
19 遠心振り子ダンパ
29 圧縮コイルばね(弾性体)
45 出力軸
55 入力軸
57 振り子
100 回転動力伝達装置

Claims (1)

  1. 入力軸のトルクを出力軸へ伝達するトルクコンバータと、
    弾性体の弾性変形により前記トルクの変動を吸収する弾性ダンパと、
    揺動自在に支持された振り子の揺動により、前記トルクの変動を吸収する遠心振り子ダンパと、
    を備え、
    前記弾性ダンパは、前記トルクコンバータより動力伝達の上流側に設けられ、
    前記遠心振り子ダンパは、前記弾性ダンパより動力伝達の下流側に設けられたことを特徴とする回転動力伝達装置。
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