JP2017125562A - 可変慣性フライホイール - Google Patents

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Yuya Oguro
優也 大黒
豊田 俊郎
Toshiro Toyoda
俊郎 豊田
西井 大樹
Daiki Nishii
大樹 西井
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Abstract

【課題】回転に基づく遠心力にかかわらず、慣性モーメントを、調節可能な範囲で任意の大きさに設定する事ができる構造を実現する。
【解決手段】可変慣性フライホイール1は、アクチュエータ4と、回転体5と、錘7と、複数のリンク機構6、6と、ダンパ部材8とを備える。アクチュエータ4が発生する軸方向の押圧力を、複数のリンク機構6、6によって、径方向の力に変換すると共に、梃子の原理により増幅して、錘7を構成する複数の錘素子27、27に付与する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、エンジンのクランクシャフト等の駆動軸と、変速機の入力回転軸等の従動軸との間に組み込まれて、この従動軸の回転を安定させる為の可変慣性フライホイールの改良に関する。
エンジンのクランクシャフトは、燃料の燃焼・膨張に同期して回転速度(角速度)が変動する。特に、このエンジンがディーゼル式エンジン又は直噴式のガソリンエンジンである場合、始動時やアイドリング時等の低回転時に、前記クランクシャフトの回転速度の変動が大きくなる。この様なクランクシャフトの回転速度の変動を抑えて、変速機の入力回転軸の回転を安定させる為に、これらクランクシャフトと入力回転軸との間に、慣性力を大きくする為のフライホイールを組み込む事が従来から行われている。この様なフライホイールは、前記入力回転軸の回転を安定させる面からは慣性モーメントを大きくする事が好ましいが、前記エンジンの始動性や加速応答性を良好にする面からは慣性モーメントを小さくする事が好ましい。そこで、慣性モーメントを変更可能なフライホイール(可変慣性フライホイール)も、例えば特許文献1に記載される等により従来から知られている。
この様な特許文献1には、ホイール盤の周方向複数箇所にシリンダ(ウェイト室)を放射状に設け、このシリンダ内に錘(重り)を嵌装し、このシリンダのうち、この錘よりも径方向外側部分に油圧を導入する事により、この錘を径方向に変位させて慣性モーメントを調節可能とした構造が記載されている。この様な特許文献1に記載された構造の場合、回転に基づく遠心力にかかわらず、慣性モーメントを任意の大きさに設定する事ができる。但し、前記特許文献1に記載された構造の場合、前記シリンダを、前記ホイール盤に放射状(径方向)に設けている。即ち、前記ホイール盤の回転時に、慣性モーメントを小さくする為には、回転に基づき、前記錘に径方向外方に向けて作用する遠心力に抗して、この錘を径方向内方に向けて変位させる必要がある。従って、前記特許文献1に記載された構造の場合、油圧を導入する為の油圧源が大型化する可能性がある。
特開平9−177894号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、回転に基づく遠心力にかかわらず、慣性モーメントを、調節可能な範囲内において任意の大きさに設定(変更)する事ができる可変慣性フライホイールの構造を実現する事を目的としたものである。
本発明の可変慣性フライホイールは、互いに同軸の、エンジンのクランクシャフト等である駆動軸と、変速機の入力回転軸等である従動軸との間に設けられ、アクチュエータと、回転体と、錘と、リンク機構とを備える。
前記アクチュエータは、油圧の導入に伴って該油圧に応じた押圧力を発生させる油圧式のもので、前記駆動軸と前記従動軸とのうちの一方の軸の端部(他方の軸に近い側の端部)に、該一方の軸と同軸に、且つ、該一方の軸と同期した回転を可能に支持されている。
前記回転体は、前記駆動軸と前記従動軸とのうちの他方の軸の端部(一方の軸に近い側の端部)に、該他方の軸と同軸に、且つ、該他方の軸と同期した回転を可能に支持されている。
前記錘は、前記回転体に径方向の変位のみ可能に支持されている。
前記リンク機構は、前記アクチュエータの軸方向の力(押圧力又は引張力)を径方向の力に変換して、前記錘に付与するものである。
そして、本発明の可変慣性フライホイールは、前記アクチュエータと前記回転体とが、トルクの伝達を可能に組み合わされている。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で「軸方向」、「径方向」又は「周方向」とは、特に断らない限り、可変慣性フライホイールの「軸方向」、「径方向」又は「周方向」を言う。
上述の様な本発明の可変慣性フライホイールを実施する場合に、具体的には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記リンク機構を、第一リンク部材と、第二リンク部材と、ローラとを備えるものとする。
前記第一リンク部材は、内径側腕部と、外径側腕部と、該内径側腕部と該外径側腕部とを互いに傾斜した状態で連結する屈曲部とを有し、該屈曲部が、前記回転体の径方向中間部に揺動可能に支持(枢支)されている。
前記第二リンク部材は、径方向内端部を、前記外径側腕部の径方向外端部に揺動可能に連結すると共に、径方向外端部を、前記錘に揺動可能に連結している。
前記ローラは、前記内径側腕部の径方向内端部に回転自在に支持されている。
そして、前記アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事で、該アクチュエータにより、前記ローラに軸方向の力を付与(該ローラを軸方向に押圧するか、又は引っ張る)し、該軸方向の力を前記リンク機構により径方向の力に変換して、前記錘に付与する。
この様な請求項2に記載した発明を実施する場合、前記内径側腕部と前記外径側腕部とを前記屈曲部により、該内径側腕部と該外径側腕部との成す角度が90°となる様に連結する事が好ましい。
或いは、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記リンク機構を、第一リンク部材と、第二リンク部材と、ローラとを備えるものとする。
前記第一リンク部材は、径方向内端部を、前記回転体に揺動可能に支持されている。
前記第二リンク部材は、径方向内端部を、前記第一リンク部材の径方向外端部に揺動可能に連結すると共に、径方向外端部を、前記錘に揺動可能に連結している。
前記ローラは、前記アクチュエータの先端部(押圧力の発生に伴い軸方向に変位する部材。例えばピストン)に回転自在に支持されている。
そして、前記アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事で、前記ローラにより、前記第一リンク部材と前記第二リンク部材との連結部に軸方向の力を付与(該連結部を軸方向に押圧するか、又は引っ張る)し、該軸方向の力を前記リンク機構により径方向の力に変換して、前記錘に付与する。
上述の様な本発明の可変慣性フライホイールを実施する場合、具体的には、例えば、前記アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事に伴って、前記錘に径方向内方又は径方向外方の何れか一方向に向かう力を付与する様に構成する事ができる。或いは、前記アクチュエータを、ピストンを挟んで1対の油圧室を設け、該1対の油圧室同士の間の油圧の差(差圧)に基づいて、該ピストンに軸方向両方向の力を付与可能とし、前記錘に径方向両方向の力を付与できる様に構成する事もできる。
又、上述の様な本発明の可変慣性フライホイールを実施する場合、具体的には、例えば、前記錘として、円環を周方向に関して複数に分割(2〜4分割)した如き形状(扇形)を有する複数の錘素子を組み合わせたものとする事ができる。この場合、該複数の錘素子毎に、前記リンク機構を設ける。
又、上述の様な本発明の可変慣性フライホイールを実施する場合、前記錘が径方向に許容限度を超えて変位する事を防止する為のストッパ機構を設ける事が好ましい。
又、上述の様な本発明の可変フライホイールは、前記アクチュエータと前記回転体とを、ボルト等の結合部材により、同期した回転を可能に組み合わせたシングルマス構造と、ダンパ部材を介す事により、回転方向の振動を低減しつつ、トルクの伝達を可能に組み合わせたデュアルマス構造との何れの構造でも実施する事ができる。
上述の様に構成する本発明の可変慣性フライホイールによれば、回転に基づく遠心力にかかわらず、慣性モーメントを、調節可能な範囲で任意の大きさに(無段階に)設定(変更)する事ができる。
即ち、本発明の場合、アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事により、リンク機構を介して、錘に径方向の力を付与し、この錘を径方向に変位させる事で、前記可変慣性フライホイールの慣性モーメントを、調節可能な範囲で任意の大きさに設定する事ができる。又、前記アクチュエータが発生する軸方向の力は、前記リンク機構を介す事で、径方向の力に変換されると共に、梃子の原理により増幅された状態で、前記錘に加わる。この為、前記可変慣性フライホイールの回転に基づいて、この錘に加わる遠心力にかかわらず、前記アクチュエータに油圧を導入する為の油圧源が徒に大型化する事を防止する事ができる。
本発明の実施の形態の第1例を、慣性モーメントが最も小さい状態で示す断面図。 図1の左方から見た状態を示す端面図。 慣性モーメントが最も小さい状態での、回転体を取り出して示す斜視図(A)と、端面図(B)。 慣性モーメントが最も大きい状態で示す断面図。 図4の左方から見た状態を示す端面図。 慣性モーメントが最も大きい状態での、図3と同様の図。 本発明の実施の形態の第1例に係る可変慣性フライホイールを、クランクシャフトと入力回転軸との間に組み付けた状態で示す断面図。 同じくクランクシャフトと入力回転軸との間に組み付けた状態の別の2例を示す断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図1と同様の図。 図10の左方から見た状態を示す端面図。 慣性モーメントが最も小さい状態での、回転体を取り出して示す斜視図(A)と、端面図(B)。 慣性モーメントが最も大きい状態で示す断面図。 図13の左方から見た状態を示す端面図。 慣性モーメントが最も大きい状態での、図12と同様の図。
[実施の形態の第1例]
図1〜7は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の可変慣性フライホイール1は、駆動軸であるエンジンのクランクシャフト2と、従動軸である変速機の入力回転軸3との間に組み込まれ、アクチュエータ4と、回転体5と、錘7と、複数(図示の例では4個)のリンク機構6、6と、ダンパ部材8とを備える、所謂デュアルマス構造のものである。
前記アクチュエータ4は、前記複数のリンク機構6、6に対し軸方向の力を付与(入力)する為の油圧式のもので、前記クランクシャフト2の先端部(軸方向片端部、図7の右端部)に、このクランクシャフト2と同軸に、且つ、このクランクシャフト2と同期した回転を可能に支持されている。前記アクチュエータ4は、シリンダ9と、ピストン10とを備える。このうちのシリンダ9は、外径側円筒部11と、この外径側円筒部11の内径側に、この外径側円筒部11と同軸に配置された内径側円筒部12と、この外径側円筒部11の軸方向他端縁とこの内径側円筒部12の軸方向他端縁とを連結する円輪板状の側板部13とから構成されている。前記シリンダ9は、前記外径側円筒部11の内周面、前記内径側円筒部12の外周面、及び、前記側板部13の軸方向片側面により画成される(囲まれた)円環状の空間を、シリンダ空間14としている。前記側板部13の外周縁部の円周方向複数箇所には、ねじ孔15、15が形成されている。又、前記ピストン10は、円輪板状で、このシリンダ空間14内に油密に嵌装されている。このシリンダ空間14のうち、前記シリンダ9を構成する側板部13と前記ピストン10との間部分を、油圧を導入する為の油圧室53としている。従って、前記アクチュエータ4は、この油圧室53内に油圧を導入する事により、この油圧に応じた、前記入力回転軸3側(軸方向片方)に向かう方向の押圧力を発生する。この様なアクチュエータ4は、前記クランクシャフト2の先端部に設けられたフランジ部16の外周縁部の周方向複数箇所に形成された通孔17、17を挿通したボルト18、18を、前記側板部13のねじ孔15、15に螺合し、更に締め付ける事で、前記クランクシャフト2の先端部に、このクランクシャフト2と同軸に、且つ、このクランクシャフト2と同期した回転を可能に支持されている。
前記回転体5は、前記入力回転軸3の先端部(軸方向他端部、図7の左端部)に、この入力回転軸3と同軸に、且つ、この入力回転軸3と同期した回転を可能に支持されている。前記回転体5は、中央部にスプライン孔19が形成された円輪板状の側板部20と、この側板部20の外周縁から軸方向他方に折れ曲がった状態で設けられた円筒部21と、この側板部20の軸方向他側面に支持固定された固定部材22とを備える。このうちの固定部材22は、中央部にスプライン孔23が形成された略円輪板状の基部24と、この基部24の外周縁から放射方向にそれぞれ延出した、複数(図示の例では4本)の支持腕部25、25とから構成されている。この様な回転体5は、前記入力回転軸3の先端部外周面に形成された雄スプライン部26を、前記側板部20のスプライン孔19と、前記基部24のスプライン孔23とにスプライン係合させる事により、前記入力回転軸3の先端部に、この入力回転軸3と同軸に、且つ、この入力回転軸3と同期した回転を可能に支持されている。
前記錘7は、径方向に変位する事により、前記可変慣性フライホイール1の慣性モーメントを調整するもので、複数の錘素子27、27を組み合わせて構成される。これら複数の錘素子27、27はそれぞれ、円環を周方向に関して複数(図示の例では4個)に分割した如き形状(扇形)を有する。前記複数の錘素子27、27はそれぞれ、前記回転体5を構成する側板部20の軸方向他側面に、径方向の変位のみ可能に支持されている。本例の可変慣性フライホイール1は、前記複数の錘素子27、27が過度に径方向に変位する事を防止する為のストッパ機構を備える。即ち、これら複数の錘素子27、27を、径方向に関して最も内側に変位させた状態(前記可変慣性フライホイール1の慣性モーメントを最も小さくした状態)で、それぞれの周方向端面同士が当接する様にし、径方向に関して最も外側に変位させた状態(前記可変慣性フライホイール1の慣性モーメントを最も大きくした状態)で、それぞれの外周面が、前記回転体5を構成する円筒部21の外周面に当接する様にしている。
前記複数のリンク機構6、6は、前記アクチュエータ4が発生する軸方向{前記入力回転軸3側(軸方向他方)に向かう方向}の押圧力を径方向(径方向内方に向かう方向)の力に変換して、前記錘7を構成する複数の錘素子27、27に付与する為のもので、これら複数の錘素子27、27毎に設けられている。前記複数のリンク機構6、6はそれぞれ、第一リンク部材28と、第二リンク部材29と、ローラ30とを備える。このうちの第一リンク部材28は、周方向から見た形状が略L字形で、内径側腕部31と、外径側腕部32と、これら内径側腕部31と外径側腕部32とを互いに傾斜した状態で連結する屈曲部33とから構成されている。このうちの屈曲部33が、前記回転体5に支持固定された固定部材22の支持腕部25の先端部(径方向外端部)に揺動可能に支持(枢支)されている。尚、本例の場合、前記内径側腕部31と前記外径側腕部32との成す角度を90°としている。この様な第一リンク部材28は、慣性モーメントを最も小さくした状態で、前記内径側腕部31が径方向外方に向かう程軸方向片方に向かう方向に傾斜し、前記外径側腕部32が径方向外方に向かう程軸方向他方に向かう方向に傾斜する状態で設置されている。又、前記第二リンク部材29は、周方向から見た形状が直線状で、径方向内端部を、前記外径側腕部32の外径側端部に対し揺動可能に連結すると共に、径方向外端部を、前記錘素子27に揺動可能に連結している。この様な第二リンク部材29は、慣性モーメントを最も小さくした状態で、径方向外方に向かう程軸方向片方に向かう状態で設置されている。又、前記ローラ30は、前記内径側腕部31の径方向内端部に回転自在に支持されている。そして、このローラ30の外周面のうち、前記クランクシャフト2側部分を、前記ピストン10の軸方向片側面に当接させて、前記アクチュエータ4が発生する軸方向の押圧力を、前記複数のリンク機構6、6のそれぞれに入力可能としている。
前記ダンパ部材8は、前記アクチュエータ4と前記回転体5とを、回転方向の振動を低減(吸収)しつつ、トルクの伝達を可能に連結する為のもので、例えば、周方向に配置されたコイルばねのうち、周方向片端部を前記アクチュエータ4(を構成するシリンダ9)に連結し、周方向他端部を前記回転体5に連結する事により構成される。この様なダンパ部材8は、前記複数のリンク機構6、6の動作や前記複数の錘素子27、27の径方向変位を邪魔しない限り、周方向に関して複数に分割されたものを使用する事もできるし、径方向複数箇所に設ける事もできる。
尚、前記アクチュエータ4(を構成するシリンダ9)は、例えばエンジンのシリンダブロック等の固定部分に対し回転のみ可能に(軸方向変位を阻止した状態で)支持された前記クランクシャフト2の先端部に支持されている。又、前記回転体5は、例えば変速機のケーシング等の固定部分に対し回転のみ可能に支持された前記入力回転軸3の先端部に支持されている。従って、前記可変慣性フライホイール1を、前記クランクシャフト2と前記入力回転軸3との間に組み込んだ状態で、前記アクチュエータ4を構成するシリンダ9の側板部13と、前記回転体5の側板部20との間の距離は一定に保持される。
上述の様な可変慣性フライホイール1は、前記クランクシャフト2の回転に伴い、前記アクチュエータ4が回転すると、このアクチュエータ4の回転が、前記ダンパ部材8を介す事で、回転方向の振動が低減された状態で、前記回転体5に伝達される。この回転体5が回転する事に基づいて、この回転体5に対し径方向の変位のみ可能に支持された前記複数の錘素子27、27には、この回転体5の回転速度に応じた遠心力(径方向外方に向かう力)が作用する。従って、前記アクチュエータ4の非作動時や、このアクチュエータ4が発生する押圧力に基づいて前記複数の錘素子27、27に加わる径方向内方に向かう力が前記遠心力よりも小さい場合には、この遠心力の作用により、前記複数の錘素子27、27が径方向外方に変位して、前記可変慣性フライホイール1の慣性モーメントが大きくなる。この様な複数の錘素子27、27の径方向外方への変位量は、前記回転体5の回転速度が速くなる(遠心力が大きくなる)程多くなり、前記複数の錘素子27、27の径方向外方への変位量も多くなる。即ち、エンジンの始動時等の低速回転時には、慣性モーメントが小さくなり、高速回転時には、慣性モーメントが大きくなる。前記複数の錘素子27、27が径方向外方に変位する際に、前記複数のリンク機構6、6は、図1〜3→図4〜6の順に示す様に動作する。即ち、前記第二リンク部材29の径方向外端部が径方向外方に変位し、この第二リンク部材29が、径方向内端部が軸方向片方に向かって変位する方向に揺動する。この第二リンク部材29が揺動すると、前記第一リンク部材28が、前記屈曲部33を中心に、前記外径側腕部32の径方向外端部が軸方向片方に向かって変位し、前記内径側腕部31の径方向内端部が軸方向他方に向かって変位する方向に揺動する。前記第一リンク部材28が揺動する事に伴い、前記ローラ30により、前記アクチュエータ4のピストン10が軸方向他方に向けて押圧される。
前記クランクシャフト2が回転した状態で、前記アクチュエータ4の油圧室53内に油圧を導入し、このアクチュエータ4が発生する押圧力に基づいて前記複数の錘素子27、27に加わる径方向内方に向かう力を前記遠心力よりも大きくすると、これら複数の錘素子27、27が径方向内方に変位させられて、前記可変慣性フライホイール1の慣性モーメントが小さくなる。この際、前記複数のリンク機構6、6は、図4〜6→図1〜3の順に示す様に動作する。即ち、前記油圧室53内に油圧を導入し、前記ピストン10により、前記ローラ30を軸方向片方に向かう方向に押圧する。このローラ30が押圧され、前記第一リンク部材28の内径側腕部31の径方向内端部が軸方向片方に変位すると、この第一リンク部材28が、前記屈曲部33を中心に、前記外径側腕部32の径方向外端部が、軸方向他方に向かって変位する方向に揺動する。前記第一リンク部材28が揺動すると、前記第二リンク部材29が、この第二リンク部材29の径方向内端部が軸方向他方に向かって変位し、この第二リンク部材29の径方向外端部が径方向内方に向かって変位する方向に揺動する。この結果、この第二リンク部材29の径方向外端部と、前記回転体5の中心軸との径方向距離が小さくなり、この第二リンク部材29の径方向外端部に揺動可能に連結された前記複数の錘素子27、27が径方向内方に変位させられる。
従って、本例の可変慣性フライホイール1によれば、前記アクチュエータ4が発生する押圧力の大きさを調節する事により、前記複数の錘素子27、27に作用する遠心力にかかわらず、これら複数の錘素子27、27の径方向位置を、調節可能な範囲(図1〜3に示した位置と、図4〜6に示した位置との範囲)で任意の位置に調節して、前記慣性モーメントを調節可能な範囲内において任意の大きさに設定(変更)する事ができる。即ち、具体的には、前記クランクシャフト2の高速回転時に、前記可変慣性フライホイール1の慣性モーメントを小さくする事ができて、例えば、中速乃至高速走行中に急加速した場合でも、加速応答性を良好にする事ができる。
又、前記アクチュエータ4が発生する軸方向の押圧力は、前記複数のリンク機構6、6によって、径方向の力に変換されると共に、梃子の原理により増幅された状態で、前記複数の錘素子27、27に加わる。この為、前記遠心力の存在にかかわらず、前記アクチュエータ4の油圧室53内に油圧を導入する為の油圧源が徒に大型化するのを防止する事ができる。
尚、前記内径側腕部31と前記外径側腕部32との成す角度は90°に限らず、任意の角度とする事ができる。但し、この角度を90°とすれば、前記ピストン10の軸方向変位量に対する前記複数の錘素子27、27のそれぞれの径方向変位量を最も大きくする事ができる。具体的には、前記角度が90°の場合に、前記外径側腕部32の長さと前記第二リンク部材29の長さとを同じとすると、前記ピストン10の軸方向変位量に対する前記複数の錘素子27、27のそれぞれの径方向変位量は、前記外径側腕部32(又は前記第二リンク部材29)の長さの前記内径側腕部31の長さに対する比の2倍となる{前記複数の錘素子27、27のそれぞれの径方向変位量=前記ピストン10の軸方向変位量×前記外径側腕部32(又は前記第二リンク部材29)の長さ/前記内径側腕部31の長さ×2}。
尚、本例の可変慣性フライホイール1は、図8(A)に示す様に、アクチュエータ4を、従動軸である変速機の入力回転軸3の先端部に、この入力回転軸3と同軸に、且つ、この入力回転軸3と同期した回転を可能に支持すると共に、回転体5を、駆動軸であるエンジンのクランクシャフト2の先端部に、このクランクシャフト2と同軸に、且つ、このクランクシャフト2と同期した回転を可能に支持する事もできる。具体的には、例えば、図8(A)に示す様に、前記アクチュエータ4を構成するシリンダ9の内径側円筒部12の内周面に形成された雌スプライン部34と、前記入力回転軸3の先端部外周面に形成された雄スプライン部35とをスプライン係合させる事により、前記アクチュエータ4を前記入力回転軸3の先端部に支持する。又、基部24の周方向複数箇所に形成された通孔36a、36a、及び、側板部20の周方向複数箇所に形成された通孔36b、36bを挿通したボルト37、37を、前記クランクシャフト2の先端面に形成されたねじ孔38、38に螺合し、更に締め付ける事で、前記回転体5を前記クランクシャフト2に支持する。
又、図8(B)に示す様に、本例の可変慣性フライホイール1を構成するアクチュエータ4又は回転体5{図8(B)の例ではアクチュエータ4}を、クラッチ装置39を介して、変速機の入力回転軸3の先端部に、この入力回転軸3と同軸に、且つ、この入力回転軸3と同期した回転を可能に支持する事もできる。即ち、前記クラッチ装置39を構成するクラッチディスク40を前記入力回転軸3の先端部に対し、スプライン係合等により、この入力回転軸3と同軸に、且つ、同期した回転を可能に支持すると共に、前記クラッチ装置39を構成するクラッチカバー41を、前記アクチュエータ4を構成するシリンダ9の側板部13に対し、結合部材であるボルト42、42等により支持固定する。
本発明を実施する場合、アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事に伴って、錘に径方向外方に向かう力を付与する様に構成する事もできる。前記油圧室に油圧を導入する事に伴って、前記錘に径方向外方に向かう力を付与する事ができれば、錘が遠心力によっては径方向外方に変化しない様な、クランクシャフトの低速回転時にも、可変慣性フライホイールの慣性モーメントを大きくする事ができる。従って、例えば前記クランクシャフトが低速且つ高トルクで回転している場合にも、変速機の入力回転軸の回転を安定させる事ができて、所謂こもり音等の不快な異音が発生するのを防止できる。前記油圧室への油圧の導入に伴い、前記錘に径方向外方に向かう力を付与する構造として、具体的には、例えば、次の様な構造が考えられる。即ち、上述の様な本発明の実施の形態の第1例の構造において、側板部を、外径側円筒部11の軸方向片端縁と内径側円筒部12の軸方向片端縁とを連結する状態で設ける。シリンダ空間14のうち、ピストン10の軸方向片側部分を、油圧を導入する為の油圧室とする。このピストン10の軸方向片側面の径方向内半部の複数箇所に連結腕部を、軸方向片方に突出し、前記側板部を油密に貫通する状態で設ける。第一リンク部材28を構成する内径側腕部31の径方向内端部を、前記連結腕部の先端部(軸方向片端部)に、揺動及び径方向の変位を可能に連結する。具体的には、例えば、この連結腕部の先端部に径方向に伸長する状態で設けられた長孔に、前記内径側腕部31の径方向内端部に設けられた揺動軸を、揺動及び径方向の変位を可能に係合(挿通)する。この様な構造では、前記油圧室内に油圧を導入する事に伴って、アクチュエータ4は、クランクシャフト2側(軸方向他方)に向かう方向の引張力を発生し、この引張力が複数のリンク機構6、6により径方向外方に向かう力に変化され、錘7を構成する複数の錘素子27、27に付与される。或いは、錘7を構成する複数の錘素子27、27と、回転体5との間にばね等の弾性部材を設ける事により、これら複数の錘素子27、27が、この回転体5が回転する以前の初期状態で、径方向外方に位置する様に構成する事もできる。そして、可変慣性フライホイール1の慣性モーメントを小さくする場合に、アクチュエータ4の油圧室53に油圧を導入し、前記複数の錘素子27、27に径方向内方に向かう力を付与する。この油圧室53内の油圧を排除すると、これら複数の錘素子27、27は、前記弾性部材の弾力により、径方向外方に変位させられる。
又、錘に径方向両方向の力を付与可能に構成する事もできる。具体的には、例えば、上述の様な本発明の実施の形態の第1例の構造において、1対の側板部を、外径側円筒部11の軸方向両端縁と内径側円筒部12の軸方向両端縁とをそれぞれ連結する状態で設け、ピストン10の軸方向片側面の径方向内半部の複数箇所に連結腕部を、軸方向片方に突出し、前記1対の側板部のうちの軸方向片側の側板部を油密に貫通する状態で設ける。そして、前記ピストン10を挟む状態で1対の油圧室を設ける。又、内径側腕部31の径方向内端部を、前記連結腕部の先端部に、揺動及び径方向の変位を可能に連結する。この様な構造では、前記1対の油圧室同士の油圧の差(差圧)に応じて、アクチュエータ4は、軸方向(軸方向片方又は軸方向他方)の力を発生し、この軸方向の力が複数のリンク機構6、6により径方向(径方向内方又は径方向外方)の力に変化され、錘7を構成する複数の錘素子27、27に付与される。
[実施の形態の第2例]
図9は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の可変慣性フライホイール1aは、回転方向の振動を低減する為のダンパ部材8(図1、4参照)を設けずに、アクチュエータ4aと回転体5aとを、結合部材である複数のボルト43、43により、互いに同軸に、且つ、同期した回転を可能に組み合わせた、所謂シングルマス構造としている。即ち、前記アクチュエータ4aのシリンダ9aを構成する外径側円筒部11aの周方向複数箇所に、この外径側円筒部11aを軸方向に貫通する状態で形成された貫通孔44、44に螺合又は挿通した前記複数のボルト43、43を、前記回転体5aを構成する円筒部21aの先端面の周方向複数箇所に形成されたねじ孔45、45に螺合し、更に締め付ける事で、前記アクチュエータ4aと前記回転体5aとを結合している。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図10〜図15は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の可変慣性フライホイール1bは、回転体5bを構成する側板部20aの軸方向他側面の中央部に固定部材22aを支持固定している。この固定部材22aは、角柱状で中心部に貫通孔46が形成された基部24aと、この基部24aの4つの側面から径方向外方に突出する状態で形成された支持板部47、47とから構成されている。又、本例の可変慣性フライホイール1bを構成する複数のリンク機構6a、6aのそれぞれは、錘7を構成する複数の錘素子27、27毎に設けられており、それぞれが、第一リンク部材48と、第二リンク部材49と、ローラ50とを備える。このうちの第一リンク部材48は、周方向から見た形状が略直線状で、径方向内端部を、前記支持板部47の軸方向他端部に対し揺動可能に連結している。この様な第一リンク部材48は、前記可変慣性フライホイール1bの慣性モーメントが最も大きい状態で、径方向に伸長し、この慣性モーメントが小さい状態で、径方向外方に向かう程軸方向片方に向かう方向に傾斜した状態で設置されている。又、前記第二リンク部材49は、周方向から見た形状が略直線状で、径方向内端部を、前記第一リンク部材48の径方向外端部に対し揺動可能に連結すると共に、径方向外端部を、前記複数の錘素子27、27のそれぞれに対し揺動可能に連結している。この様な第二リンク部材49は、前記慣性モーメントが最も大きい状態で、径方向に伸長し、この慣性モーメントが小さい状態で、径方向外方に向かう程軸方向他方に向かう方向に傾斜した状態で設置されている。又、前記ローラ50は、アクチュエータ4bを構成するピストン10aの軸方向片側面の内径寄り部分の周方向複数箇所(本例の場合には4箇所)から軸方向片側に向けて突出する状態で設けられたピストン側支持腕部51の先端部(軸方向片端部)に、回転自在に支持されている。前記ローラ50は、前記第一リンク部材48の外径寄り部分に対向させ、前記アクチュエータ4bの押圧力の発生に伴い、前記ローラ50により、前記第一リンク部材48の径方向外端部と前記第二リンク部材49の径方向内端部との連結部52を軸方向片方に向けて押圧可能としている。
本例の可変慣性フライホイール1bは、クランクシャフト2(図7参照)の回転に伴い、前記アクチュエータ4bが回転すると、このアクチュエータ4bの回転が、前記回転体5bに伝達され、この回転体5bに対し径方向の変位のみ可能に支持された前記複数の錘素子27、27に、この回転体5bの回転速度に応じた遠心力が作用する。従って、前記アクチュエータ4bの非作動時や、このアクチュエータ4bが発生する押圧力に基づいて前記複数の錘素子27、27に加わる径方向内方に向かう力が前記遠心力よりも小さい場合には、この遠心力の作用により、前記複数の錘素子27、27が径方向外方に変位して、前記可変慣性フライホイール1bの慣性モーメントが大きくなる。この際、前記複数のリンク機構6a、6aは、図10〜12→図13〜15の順に示す様に動作する。即ち、前記複数の錘素子27、27が径方向外方に変位すると、前記第二リンク部材49の径方向外端部が径方向外方に変位し、この第二リンク部材49が、径方向内端部が軸方向他方に向かって変位する方向に揺動する。この第二リンク部材49が揺動すると、前記第一リンク部材48が、径方向内端部を中心に、径方向外端部が軸方向他方に向かって変位する方向に揺動し、前記ローラ50を軸方向他方に向けて押圧する。そして、このローラ50により、前記アクチュエータ4bのピストン10aが軸方向他方に向けて押圧される。
前記クランクシャフト2が回転した状態で、前記アクチュエータ4bの油圧室53内に油圧を導入し、このアクチュエータ4bが発生する押圧力に基づいて前記複数の錘素子27、27に加わる径方向内方に向かう力を前記遠心力よりも大きくすると、これら複数の錘素子27、27が径方向内方に変位させられて、前記可変慣性フライホイール1の慣性モーメントが小さくなる。この際、前記複数のリンク機構6a、6aは、図13〜15→図10〜12の順に示す様に動作する。即ち、前記油圧室53内に油圧を導入し、前記ピストン10bを軸方向片方に向けて変位させ、前記ローラ50により、前記連結部52を軸方向片方に向かう方向に押圧する。この連結部52が軸方向片方に向けて変位すると、前記第二リンク部材49が、径方向内端部が軸方向片方に向かう方向に揺動する。この結果、この第二リンク部材49の径方向外端部と、前記回転体5bの中心軸との径方向距離が小さくなり、この第二リンク部材49の径方向外端部に揺動可能に連結された前記複数の錘素子27、27が径方向内方に変位させられる。尚、前記連結部52が軸方向片方に向けて変位すると、前記第一リンク部材48は、径方向内端部を中心に、径方向外端部が軸方向他方且つ径方向内方に向かう方向に揺動する。
上述の様な本例の場合にも、前記アクチュエータ4bが発生する押圧力の大きさを調節する事により、前記複数の錘素子27、27に作用する遠心力にかかわらず、前記複数の錘素子27、27の径方向位置を、調節可能な範囲(図10〜12に示した位置と、図13〜15に示した位置との範囲)で任意の位置に調節して、前記慣性モーメントを調節可能な範囲内において任意の大きさに設定する事ができる。この様な本例の場合、前記複数のリンク機構6a、6aのそれぞれを構成する前記第一リンク部材48及び前記第二リンク部材49の構造が、前述した実施の形態の第1例の構造の複数のリンク機構6、6のそれぞれを構成する第一リンク部材28及び第二リンク部材29の構造(特に、前記第一リンク48の構造が、前記実施の形態の第1例の第一リンク部材28の構造)よりも簡易であり、前記可変慣性フライホイール1bの軽量化及びコストの低減を図り易い。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1〜2例と同様である。
尚、アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事に伴って、錘に径方向外方に向かう力を付与する様に構成すべく、上述の様な本発明の実施の形態の第2例の構造に関連して次の様な構造が考えられる。即ち、側板部を、外径側円筒部11の軸方向片端縁と内径側円筒部12の軸方向片端縁とを連結する状態で設ける。シリンダ空間14のうち、ピストン10の軸方向片側部分を、油圧を導入する為の油圧室とする。このピストン10の軸方向片側面の径方向内半部の複数箇所に連結腕部を、軸方向片方に突出し、前記側板部を油密に貫通する状態で設ける。第一リンク部材48の径方向内端部を、前記連結腕部の先端部(軸方向片端部)に、揺動及び径方向の変位を可能に連結する。この様な構造では、この油圧室内に油圧を導入する事に伴って、アクチュエータ4bは、軸方向他方に向かう方向の引張力を発生し、この引張力が複数のリンク機構6a、6aにより径方向外方に向かう力に変化され、錘7を構成する複数の錘素子27、27に付与される。更に、1対の側板部を、外径側円筒部11の軸方向両端縁と内径側円筒部12の軸方向両端縁とをそれぞれ連結する状態で設け、ピストン10を挟む状態で1対の油圧室を設ける事で、錘に径方向両方向の力を付与可能な構造とする事もできる。
1、1a、1b 可変慣性フライホイール
2 クランクシャフト
3 入力回転軸
4、4a、4b アクチュエータ
5、5a、5b 回転体
6、6a リンク機構
7 錘
8 ダンパ
9、9a シリンダ
10、10a ピストン
11、11a 外径側円筒部
12 内径側円筒部
13 側板部
14 シリンダ空間
15 ねじ孔
16 フランジ部
17 通孔
18 ボルト
19 スプライン孔
20、20a 側板部
21、21a 円筒部
22、22a 固定部材
23 スプライン孔
24 基部
25 支持腕部
26 雄スプライン部
27 錘素子
28 第一リンク部材
29 第二リンク部材
30 ローラ
31 内径側腕部
32 外径側腕部
33 屈曲部
34 雄スプライン部
35 雌スプライン部
36a、36b 通孔
37 ボルト
38 ねじ孔
39 クラッチ装置
40 クラッチディスク
41 クラッチカバー
42 ボルト
43 ボルト
44 貫通孔
45 ねじ孔
46 貫通孔
47 支持板部
48 第一リンク部材
49 第二リンク部材
50 ローラ
51 ピストン側支持腕部
52 連結部
53 油圧室ローラ

Claims (3)

  1. 互いに同軸の駆動軸と従動軸との間に設けられた可変慣性フライホイールであって、
    アクチュエータと、回転体と、錘と、リンク機構とを備え、
    該アクチュエータは、油圧の導入に伴って該油圧に応じた軸方向の力を発生させる油圧式のもので、前記駆動軸と前記従動軸とのうちの一方の軸の端部に、該一方の軸と同軸に、且つ、該一方の軸と同期した回転を可能に支持されており、
    前記回転体は、前記駆動軸と前記従動軸とのうちの他方の軸の端部に、該他方の軸と同軸に、且つ、該他方の軸と同期した回転を可能に支持されており、
    前記錘は、前記回転体に径方向の変位のみ可能に支持されており、
    前記リンク機構は、前記アクチュエータの軸方向の力を径方向の力に変換して、前記錘に付与するものであり、
    前記アクチュエータと前記回転体とが、トルクの伝達を可能に組み合わされている、
    可変慣性フライホイール。
  2. 前記リンク機構は、第一リンク部材と、第二リンク部材と、ローラとを備え、
    該第一リンク部材は、内径側腕部と、外径側腕部と、該内径側腕部と該外径側腕部とを互いに傾斜した状態で連結した屈曲部とを有し、該屈曲部が、前記回転体の径方向中間部に揺動可能に支持されており、
    前記第二リンク部材は、径方向内端部を、前記外径側腕部の径方向外端部に揺動可能に連結すると共に、径方向外端部を、前記錘に揺動可能に連結しており、
    前記ローラは、前記内径側腕部の径方向内端部に回転自在に支持されており、
    前記アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事で、該アクチュエータにより、前記ローラに軸方向の力を付与し、該軸方向の力を前記リンク機構により径方向の力に変換して、前記錘に付与する、
    請求項1に記載した可変慣性フライホイール。
  3. 前記リンク機構は、第一リンク部材と、第二リンク部材と、ローラとを備え、
    該第一リンク部材は、径方向内端部を、前記回転体に揺動可能に支持されており、
    前記第二リンク部材は、径方向内端部を、前記第一リンク部材の径方向外端部に揺動可能に連結すると共に、径方向外端部を、前記錘に揺動可能に連結しており、
    前記ローラは、前記アクチュエータの先端部に回転自在に支持されており、
    前記アクチュエータの油圧室に油圧を導入する事で、前記ローラにより、前記第一リンク部材と前記第二リンク部材との連結部に軸方向の力を付与し、該軸方向の力を前記リンク機構により径方向の力に変換して、前記錘に付与する、
    請求項1に記載した可変慣性フライホイール。
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