JP2017124912A - エレベーターのソケット装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】同じ狭持部材のみでソケット形状の溝により各ソケット向き角度を溝角度により任意に設定し、かつソケットの距離を一定に保つこともできるようにしたエレベーターのソケット装置を提供する。
【解決手段】エレベーターの乗りかごおよび釣合錘を懸架する複数本のワイヤロープの端部をそれぞれ係止部に係止するためのエレベーターのソケット装置であって、中空、断面楕円形状の複数のソケットについて、その一方端からワイヤロープを配し、またその他方端からシンブルロッドを配して係止部に係止するとともに、型枠により中空、断面楕円形状の複数のソケットの断面楕円形状の方向が所定角度をもって並列配置されるように固定配置することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】エレベーターの乗りかごおよび釣合錘を懸架する複数本のワイヤロープの端部をそれぞれ係止部に係止するためのエレベーターのソケット装置であって、中空、断面楕円形状の複数のソケットについて、その一方端からワイヤロープを配し、またその他方端からシンブルロッドを配して係止部に係止するとともに、型枠により中空、断面楕円形状の複数のソケットの断面楕円形状の方向が所定角度をもって並列配置されるように固定配置することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベーターの乗りかごや釣合錘を懸架しているワイヤロープの端部を係止するためのエレベーターのソケット装置に関する。
エレベーターのソケット装置は、ワイヤロープのねじれに伴ってその軸線回りに回転することを防止する必要がある。このための具体的なエレベーターのシャックルロッド回転防止構造装置について、特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1には、「エレベーターの乗りかごおよび釣合錘を懸架する複数本のワイヤロープの端部をそれぞれ係止部に係止するためのシャックルロッドが、前記ワイヤロープと一体に回転することを防止する構造であって、前記複数本のワイヤロープのうちの1本の端部近傍部分を第1のシャックルロッドに固定するとともに、このワイヤロープの端部を延設して前記第1のシャックルロッドに挿通した後、前記第1のシャックルロッドに隣接している第2のシャックルロッドに挿通したことを特徴とするエレベーターのシャックルロッド回転防止構造。」が記載されている。
この構造は、要するに各シャックルロッドのソケットのうち全体的に平坦な形状を有している部品を第2の狭持部材によって一体に狭持することにより、係止部材に対する各シャックルロッドの回転を防止するようにしたものである。
特許文献1には、シャックルロッドを狭持部材で挟み込む回転防止構造装置が記載されている。しかし、特許文献1に記載された構造装置では、180°一定での回転防止だけに適用が限定されていた。このため、任意の角度での回転防止及び各シャックルロッドの距離を一定に保つ構造ではなかった。
この点に関し通常、エレベーターにおいてソケット向きはエレベーターを使用しているうちに変わってくる。また、釣合錘側のロープエンドにおいては釣合錘が近づいたり離れたりすることによって、互いのシンブルロッドが近づいたり離れたりする。
このため、エレベーターのソケット装置としては、ワイヤロープのねじれに伴ってその軸線回りに回転することを防止する構造である必要性があり、より詳しくは、構造が簡単で低コストでありながら現場作業が容易であり、かつ信頼性の高いソケット回転防止構造のものとされる必要がある。
以上のことから、本発明の目的は、同じ狭持部材のみでソケット形状の溝により各ソケット向き角度を溝角度により任意に設定し、かつソケットの距離を一定に保つこともできるようにしたエレベーターのソケット装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明においては、エレベーターの乗りかごおよび釣合錘を懸架する複数本のワイヤロープの端部をそれぞれ係止部に係止するためのエレベーターのソケット装置であって、中空、断面楕円形状の複数のソケットについて、その一方端からワイヤロープを配し、またその他方端からシンブルロッドを配して係止部に係止するとともに、型枠により中空、断面楕円形状の複数のソケットの断面楕円形状の方向が所定角度をもって並列配置されるように固定配置することを特徴とする。
本発明によれば、新たに狭持部材を設けずに、各ソケット向き角度を任意に設定できるようにしたエレベーターのソケット装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図2、図3は一般的なエレベーター装置の懸架構成例を示している。図2の例では、トラクションシーブ21およびそらせシーブ22に巻き掛けたワイヤロープ3によって、乗りかご24および釣合錘25を釣瓶状に懸架しており、ワイヤロープ3の一端3aは乗りかご24に係止され、他端3bは釣合錘25に係止されている。
また、図3に示したように、かご側シーブ24aおよび錘側シーブ25aを介して乗りかご24および釣合錘25を懸架する構造のエレベーターにおいては、ワイヤロープ3の両端3a、3bがそれぞれマシンビーム26に係止されている。
図4は、図3の懸架構造の場合におけるワイヤロープ3の端部3aまたは端部3bを拡大して示した図である。係止部材であるマシンビーム26に係止された複数本のロッド12のそれぞれは固定用の木枠5を介して、複数のワイヤロープ3の端部を保持する複数のソケット11に接続されている。なお図の例では、ワイヤロープ3はかご側シーブ24aに巻き掛けられているが、同様の構造は、図2、図3の懸架方式の他の端部も同様に構成されている。
図4の構成によれば、かご側シーブ24aは複数のロープ3を掛けられた状態で上下に昇降する。ロープ3の端部はソケット3を介し、シンブルロッド12で締め上げられている。かご側シーブ24aが上昇するとシンブルロッド12間が狭くなるので木枠5でシンブルロッド12の間隔を保っている。
本発明は、ワイヤロープ3の端部を保持するソケット11と、このソケット11を係止部材26に係止するシンブルロッド12と、シンブルロッド12の間隔を保持する木枠5から構成されるソケット部の改良に係るものである。なおこのソケット部分を、シャックルロッドと呼ぶことがある。このように、一般的なエレベーター装置の懸架構成例によれば、ワイヤロープ3の両端3a、3bは、図4に示したようにそれぞれソケット部を介して係止部材(図4の場合にはマシンビーム)26に係止されている。
図1は、本発明の実施例1に係るエレベーター装置のソケット部を拡大した図である。エレベーターの乗りかごおよび釣合錘を懸架する複数本のワイヤロープ3の端部をそれぞれ係止部26に係止するためのソケット3が、ワイヤロープ3と一体に回転することを防止する構造である。
図1によれば、係止部材であるマシンビーム26の上方において、シンブルロッド12の先端12bは、係止部材26の挿通孔に挿通された後、コイルばね15、ワッシャ16およびダブルロックナット126が取り付けられて、係止部材26に対して弾性的に支持されている。
また図1によれば、係止部材であるマシンビーム26の下方にソケット部が配置されている。複数のソケット11は、ワイヤロープ3の端部が巻回されるクサビ部材13を収納する台形状中空部分11aと、この台形状中空部分11aの上面に位置する楕円形状中空部分11bとを有している。
シンブルロッド12の頭部12aは、これらの楕円形状中空部分11b内の隙間部分に挿入され、連結軸14によってソケット11に連結される。
本発明では、図5a、図5b、図5cの斜視図に示すように、木枠5により複数のシンブルロッド12と複数のソケット11を固定配置している。
図5aは、木枠5をソケット11側から見た時の斜視図であり、左右木枠5R、5Lの接合面5C上にソケット11の楕円形状中空部分11bが嵌合するための嵌合孔51がソケット数、従ってワイヤロープ3数だけ設けられている。嵌合孔51の特徴は、ソケット11の楕円形状中空部分11bが嵌合された時に、多少の余裕をもって嵌合された遊嵌合とされた点、並びに楕円形状中空部分11bが接合面5C上に対して所定の角度をもって斜めに配置されている点である。図示hは、斜め配置方向を示している。またソケット11の断面A−Aは、楕円形状中空部分11bが嵌合孔51に挿入された時の挿入下部位置を示している。
図5bは、木枠5をシンブルロッド12の頭部12a側から見た時の斜視図であり、左右木枠5R、5Lの接合面5C上にシンブルロッド12の頭部12aが固定されるための固定孔52がソケット数、従ってワイヤロープ3数だけ設けられている。シンブルロッド12の頭部12aの断面B−Bは、シンブルロッド12の頭部12aが固定孔52に挿入された時の挿入上部位置を示している。
このように木枠は、その左右木枠5R、5Lの接合面5Cには、上面にシンブルロッド12の頭部12aが固定孔52、下面にソケット11の楕円形状中空部分11bが嵌合するための嵌合孔51が形成されるように構成されている。このように、シンブルロッド12の形状の固定孔52及びソケット11の形状の嵌合孔51を有することにより、シンブルロッド12を固定し、同時にソケット11の向きを斜め方向に拘束するように挟み込む。なお、左右木枠5R、5Lは、ボルト18を介し、ナット19にて締め付け固定する。
図5cは、接合面5Cにおける形状を示しており、断面の上部はシンブルロッド12の円形棒状の形状を示し、断面の下部はソケット11の楕円形状中空部分11bの斜め楕円形状を反映した孔構造を備えている。
実施例1によれば、左右木枠5R、5Lの一方の接合断面上に、断面形状に沿ってシンブルロッド12の頭部12aとソケット11の楕円形状中空部分11bを配置し、その後に左右木枠5R、5Lの他方の接合断面を合わせて、左右木枠5R、5Lの間を、ボルト18を介してナット19にて締め付け固定するという作業工程により完全に実現可能である。
実施例1では、木枠5を用いてシンブルロッド12の頭部12aとソケット11の楕円形状中空部分11bを所定の保持、配置関係を確保したものである。これに対し、実施例2に係るエレベーターのソケット装置では、ソケット11の楕円形状中空部分11bを所定の保持、配置関係とする金枠5e、5fにより固定するものである。
図6、図7を用いて本発明の実施例2に係るソケット装置を説明する。尚、図6において、図1と同一記号は同一部品を示すので、再度の説明は省略する。要するに実施例2では、金枠5e、5fによりソケット11の楕円形状中空部分11bを所定の配置関係となるように締め付け固定したものである。
金枠5e、5fは、図7に一例を示すように、木枠5a、5bと同様に2組の枠形状の部材であり、ソケット11の楕円形状中空部分11bを締め付け固定する。この場合に、金枠5e、5fで構成する枠形状により、複数のソケット11の楕円形状中空部分11bを図5aと同様に、所定の角度θをもって斜めに配置したものである。なお実施例1ではシンブルロッド12の頭部12a側を木枠により固定し、ソケット11の楕円形状中空部分11b側を遊嵌合させる関係にしているが、実施例2の場合金枠5e、5fは複数のソケット11の楕円形状中空部分11bを所定の角度関係に固定している。
なお金枠5e、5fは、あらかじめ片側のボルト18とナット19にて固定しておく。その後にソケット3を挟み込み、他方側をボルト18とナット19で締結することにより、ソケットの向きが正しいかを含めて検査可能な、固定兼検査治具としても機能する。
以上説明をした本発明は、エレベーターの乗りかごおよび釣合錘を懸架する複数本のワイヤロープの端部をそれぞれ係止部に係止するためのエレベーターのソケット装置である。ソケット装置は、中空、断面楕円形状の複数のソケットについて、その一方端から前記ワイヤロープを配し、またその他方端からシンブルロッドを配して前記係止部に係止するとともに、型枠により中空、断面楕円形状の複数のソケットの断面楕円形状の方向が所定角度をもって並列配置されるように固定配置する機能を果たしている。この場合に型枠とは、実施例1ではソケット11とシンブルロッド12部分を一体に配置するための木型で構成しており、実施例2ではソケット11部分を締結する金型により実現したものである。
3:ワイヤロープ
3a、3b:ワイヤロープ3の両端
5a、5b:木枠
5e、5f:金枠
5R、5L:左右木枠
5C:接合面
11:ソケット
11a:台形状中空部分
11b:楕円形状中空部分
12:シンブルロッド
13:クサビ部材
15:コイルばね
16:ワッシャ
17:ダブルロックナット
18:ボルト
19:ナット
21:トラクションシーブ
22:そらせシーブ
24:乗りかご
25:釣合錘
24a:かご側シーブ
25a:錘側シーブ
26:マシンビーム
51:嵌合孔
52:固定孔
3a、3b:ワイヤロープ3の両端
5a、5b:木枠
5e、5f:金枠
5R、5L:左右木枠
5C:接合面
11:ソケット
11a:台形状中空部分
11b:楕円形状中空部分
12:シンブルロッド
13:クサビ部材
15:コイルばね
16:ワッシャ
17:ダブルロックナット
18:ボルト
19:ナット
21:トラクションシーブ
22:そらせシーブ
24:乗りかご
25:釣合錘
24a:かご側シーブ
25a:錘側シーブ
26:マシンビーム
51:嵌合孔
52:固定孔
Claims (3)
- エレベーターの乗りかごおよび釣合錘を懸架する複数本のワイヤロープの端部をそれぞれ係止部に係止するためのエレベーターのソケット装置であって、
中空、断面楕円形状の複数のソケットについて、その一方端から前記ワイヤロープを配し、またその他方端からシンブルロッドを配して前記係止部に係止するとともに、型枠により前記中空、断面楕円形状の複数のソケットの断面楕円形状の方向が所定角度をもって並列配置されるように固定配置することを特徴とするエレベーターのソケット装置。 - 請求項1記載のエレベーターのソケット装置であって、
1対の木枠で構成された前記の型枠は、前記木枠の接合面の一方側に前記シンブルロッドを配置するための複数の固定孔を備え、また前記木枠の接合面の他方側に中空、断面楕円形状のソケットを配置するための複数の嵌合孔を備えるとともに、
前記複数の嵌合孔に前記ソケットを配置したときに、前記中空、断面楕円形状の複数のソケットの断面楕円形状の方向が所定角度をもって並列配置されるように形成されていることを特徴とするエレベーターのソケット装置。 - 請求項1記載のエレベーターのソケット装置であって、
1対の枠で構成された前記の型枠は、枠内に前記中空、断面楕円形状の複数のソケットを固定配置するとともに、
前記型枠に前記ソケットを固定配置したときに、前記中空、断面楕円形状の複数のソケットの断面楕円形状の方向が所定角度をもって並列配置されるように形成されていることを特徴とするエレベーターのソケット装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004990A JP2017124912A (ja) | 2016-01-14 | 2016-01-14 | エレベーターのソケット装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004990A JP2017124912A (ja) | 2016-01-14 | 2016-01-14 | エレベーターのソケット装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017124912A true JP2017124912A (ja) | 2017-07-20 |
Family
ID=59363916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016004990A Pending JP2017124912A (ja) | 2016-01-14 | 2016-01-14 | エレベーターのソケット装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017124912A (ja) |
-
2016
- 2016-01-14 JP JP2016004990A patent/JP2017124912A/ja active Pending
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