JP2017124791A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】係止フックとシートフレームとの係合が容易に外れないようにすることにある。【解決手段】係止フック13は、チルトシートフレーム下端部112aに引掛けられて係止される係止部131と、シートカバー12の末端部が結合されている結合部133とを備え、チルトシートフレーム下端部112aに係止部131が係止され且つシートパッド14が着座側から押圧されている状態において、結合部133が、係止部132からシートパッド14に向かって突出して配置されているとともに、シートカバー12の意匠面とは反対の裏側において、シートパッド14の厚み方向に延びる被覆部50によって、結合部133のシートパッド14を臨む側の端部(上端部UE)が覆われている。【選択図】図4

Description

本発明は、自動車、飛行機、船、電車等の乗物に搭載される乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートとして、特許文献1に開示の乗物用シートが公知である。この乗物用シートは、図18を参照して、シートフレームD上に支持されたシートパッドCをシートカバーBで被って構成されている。このシートカバーBは、その端部がJフックAを介してシートフレームDに係止されることによってシートパッドCを挟んでシートフレームDと一体化されている。そしてシートフレームDに係止されたJフックAが容易に外れないようにするため、シートフレームDの切起片D1にJフックAの爪A1を係合させ、且つ切起片D1と爪A1との係合状態が維持されるように構成されている。具体的には、図16のようにJフックAにシートカバーBの端末を縫合(仮縫い)Eした状態で、図17のようにシートカバーBの端末を包み込むようにJフックAを折り曲げ、この折り曲げ状態が維持されるようにシートカバーBの端末を包み込んだJフックAの片同士間を縫合(本縫い)Fしている。このようにJフックAとシートカバーBとを結合することにより、シートカバーBがJフックAから離れる方向に引っ張られたとき、図18の仮想線で示すようにJフックAはシートフレームDの切起片D1と係合した爪A1を中心に揺動することによって、JフックAの爪A1はシートフレームDの切起片D1に係合した状態を維持し、JフックAがシートフレームDから外れないようにしている。
特開2009−112571号公報
ところで上述の構成においては、図18に示すシートパッドCが、シートフレームDから外側(図18では前側)にはみ出すことがあり、このはみ出したシートパッドCがJフックAの上方に配置されることがある。この場合には、JフックAの上端部が、シートカバーBの裏側において、シートパッドCに向けて突出しつつ段差状に配置されている。そしてシートパッドCが、着座側から荷重を受けて下方に沈み込むのであるが、このときシートパッドCのはみ出した部分が、JフックAの上端部に引っ掛かることがあった。このためJフックAが、シートパッドCの沈み込みに従って下方に押されることによりシートフレームDから抜け外れるおそれがあった。このような問題に鑑み本発明の課題は、シートカバーの端末をJフックの如き係止フックによってシートフレームに係止させている乗物用シートにおいて、係止フックとシートフレームとの係合が容易に外れないようにすることにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートでは、骨格をなすシートフレーム上に支持された弾性体としてのシートパッドを、シートの意匠面を構成するシートカバーで被い、シートカバーの端部が係止フックを介してシートフレームに係止されることによって、シートカバーとシートフレームとの間にシートパッドを挟んで一体化されている。そして係止フックは、シートフレームに引掛けられて係止される係止部と、シートカバーの端部が結合されている結合部とを備え、シートフレームに係止部が係止され且つシートパッドが着座側から押圧されている状態において、結合部が、係止部からシートパッドに向かって突出して配置されている。この種の構成においては、シートパッドが沈み込みながら結合部の端部に引っ掛かるなどして、係止フックとシートフレームとの係合が外れることが懸念される。そこで本発明においては、シートフレームに係止部が係止され且つシートパッドが着座側から押圧されている状態において、意匠面とは反対の裏側において、シートパッドの厚み方向に延びる被覆部によって、結合部のシートパッドを臨む側の端部が覆われている。本発明においては、結合部の端部を覆う被覆部が、シートパッドの厚み方向に延びつつ、シートパッドと結合部の端部との間に配置されている。このため着座側から荷重を受けたシートパッドが、係止フックに極力引っ掛かることなく、被覆部に沿ってスムーズに沈み込むこととなる。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、被覆部が、シートカバーに設けられている。本発明では、被覆部を、係止フックの配置位置を考慮しつつ、シートカバーの必要な部分に取付けやすい構成とされている。
第3発明の乗物用シートは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、被覆部が、シートカバーの一部で構成されているため、シートの部品点数の削減に資するシンプルな構成とされている。
第4発明の乗物用シートは、第2発明又は第3発明の乗物用シートにおいて、シートカバーが、意匠面とは反対の裏側において、結合部との縫合による結合箇所である第一縫合部位と、第一縫合部位からシートパッドに向けて折り返された第一折返し部位と、第一折返し部位から反対向きで且つシートパッド側に折り返された第二折返し部位と、第一折返し部位と第二折返し部位との縫合による結合箇所である第二縫合部位とを有する。そして被覆部が、第二折返し部位によって構成されているとともに、シートパッドの厚み方向に直交する向きで見てシートパッドに重なるように配置されている。また第二縫合部位が、シートパッドの厚み方向に直交する向きで見てシートパッドに重なることなくその裏側に配置されている。本発明では、被覆部が、シートカバーの一部である第二折返し部位で構成されており、さらにシートパッドに重なって配置されている。このためシートパッドが、結合部の端部に極力引っ掛かることなく、被覆部に接しながらスムーズに沈み込むことができる。また第二縫合部位が、シートパッドに重なることなく極力離れて配置されているため、第二折返し部位が、シートパッドとの接触で第二縫合部位から捲れてしまうことを好適に回避することができる。
第5発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、被覆部が、シートカバーとは異なる別の部材で構成されているとともに、少なくとも結合部の係止部の形成されている部分に配置されている。本発明では、被覆部が、シートカバーとは別の部材であるため、シートカバーとは無関係に係止フックの適所により確実に配置させることができる。
第6発明の乗物用シートは、第5発明の乗物用シートにおいて、被覆部が、シートカバーと係止フックの少なくとも一方に取付けられている。本発明では、被覆部を、シートカバーと係止フックの配置関係を考慮しつつ必要な部分に取付けやすい構成とされている。
第7発明の乗物用シートは、第6発明の乗物用シートにおいて、被覆部が、シートカバーと係止フックの少なくとも一方に接着して取付けられている。本発明においては、被覆部が接着して取付けられるため、例えば予め縫製などで一体化されたシートカバーと係止フックに対して被覆部を作業性良く取付けることができる。
本発明に係る第1発明によれば、シートカバーの端末をJフックの如き係止フックによってシートフレームに係止させている乗物用シートにおいて、係止フックとシートフレームとの係合が容易に外れないようにすることができる。また第2発明によれば、適切に配置された被覆部によって、係止フックとシートフレームとの係合が容易に外れないようにすることができる。また第3発明によれば、比較的シンプルな構成によって、係止フックとシートフレームとの係合が容易に外れないようにすることができる。また第4発明によれば、係止フックとシートフレームとの係合をより確実に外れないようにすることができる。また第5発明によれば、被覆部を作業性良く適切に配置することができる。また第6発明によれば、適切に配置された被覆部によって、係止フックとシートフレームとの係合が容易に外れないようにすることができる。そして第7発明によれば、被覆部を作業性良く適切に配置することができる。
乗物用シートの斜視図である。 シートクッションにおけるシートパッド及びサイドシートフレームの組合せ状態を示す拡大部分断面斜視図である。 シートクッションにおけるシートパッド、サイドシートフレーム及び係止フックの組合せ状態を示す拡大斜視図である。 シートパッドにおいて図3のIV−IV線拡大断面図である。 シートクッションにおけるサイドシートフレーム及び係止フックの組合せ状態を示す拡大斜視図である。 図5と同様の拡大斜視図であり、図5とは別角度からの斜視図である。 係止フックの拡大斜視図である。 係止フックの拡大正面図である。 係止フックの拡大平面図である。 図8のX−X線拡大断面図である。 図8のXI−XI線拡大断面図である。 図8のXII−XII線拡大断面図である。 図8のXIII−XIII線拡大断面図である。 係止フックの結合部が外力を受けた際の変形説明図である。 第2実施形態にかかるシートカバーと係止フックの拡大斜視図である。 従来例における係止フックの斜視図であり、係止フックにシートカバーが縫合される前の状態を示す。 従来例における係止フックの斜視図であり、係止フックにシートカバーが縫合された後の状態を示す。 従来例における係止フックの斜視図であり、係止フックがシートフレームに係止された状態を示す。
<第1実施形態>
図1〜14は本発明の第1実施形態を示す。この実施形態は、車両のフロントシートとして用いられる乗物用シート(以下、単にシートという)に本発明を適用した例を示す。各図中、矢印によりシートを自動車内に設置した際の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1のように、シートは、座部をなすシートクッション10と背凭れをなすシートバック20とから主になり、シートバック20の上部には乗員の頭部を後方から支持するヘッドレスト30が設けられている。シートクッション10の構成について詳述すれば、図示は省略したが、シートクッション10は、骨格部材であるシートフレーム(不図示)の上に支持されたシートパッド(不図示)がその表面を表皮材であるシートカバー12によって被われ、シートカバー12の各方向の端末がシートフレームの各部に係止されて一体化されている。
図2〜図4には、シートフレームの側部をなす鉄板製のサイドシートフレーム11と、サイドシートフレーム11上に支持された発泡ウレタン製のシートパッド14と、シートカバー12の端部に縫合された状態でサイドシートフレーム11に係止される樹脂製の係止フック13が示されている。シートパッド14には、サイドシートフレーム11上に支持された状態でサイドシートフレーム11の側部にはみ出した側部はみ出し部141が形成されている。そして、係止フック13は、側部はみ出し部141の直下に配置されて、そこに縫合されたシートカバー12が側部はみ出し部141の側面及び下面を被うように、サイドシートフレーム11において下端部よりも上端部に近い位置に係止されている。
図5及び図6は、シートパッド14を外した状態で、サイドシートフレーム11に対する係止フック13の係止状態を更に詳しく示している。第1実施形態のシートは、いわゆるチルトシートであり、サイドシートフレーム11は、サイドシートフレーム本体111とチルトシートフレーム112とからなり、サイドシートフレーム本体111の上前部に、チルトシートフレーム112がその後端部を中心に前端部が上下動自在に結合されている。チルトシートフレーム112の後端部は、図6に示すヒンジピン113によってサイドシートフレーム本体111の側部に結合されている。また、チルトシートフレーム112は、サイドシートフレーム本体111の上でその両側を跨ぐように配置され(図4参照)、サイドシートフレーム本体111の右側には下方に向けて前下端部112a及び後下端部112b(以下、チルトシートフレーム下端部112a、112bという)が前後方向に離して配置されている。そして、係止フック13は、その前後長がチルトシートフレーム112のチルトシートフレーム下端部112a、112bを前後方向で含む長さとされ、チルトシートフレーム下端部112a、112bの下端に係止されている。この場合のシートは、いわゆるパワーシートであり、チルトシートフレーム112の上下動はモータ(不図示)によって行われる。
図3及び図4のように、シートパッド14の側部はみ出し部141は、デザイン上の要請で設けられ、シートクッション10において、チルトシートフレーム112及び係止フック13に対応する位置に、サイドシートフレーム11の左右方向での位置から右側に50mm程度のはみ出し量で設けられている。係止フック13は、側部はみ出し部141の直下で図5に示すチルトシートフレーム下端部112a、112bに係止されているため、側部はみ出し部141から下方に離間したサイドシートフレーム本体111上に係止された場合に比べて、係止フック13に縫合されてシートパッド14の側部を被うシートカバー12の上下長は短くなる。シートカバー12の上下長が長いと、短い場合に比べて、シートカバー12が上下方向に引張力を受けた際のシートカバー12の伸び量は大きくなり、シートカバー12が伸び縮みを繰り返したときにシートカバー12に皺が出来やすく、シートカバー12の見栄えが悪くなるが、シートカバー12の上下長が短くなるように構成されていることにより、その問題を抑制している。
図7〜図14は係止フック13の詳細を示している。係止フック13は、上述のようにチルトシートフレーム下端部112a、112bの下端に引掛けて係止される係止部131と、係止部131がチルトシートフレーム下端部112a、112bに係止された状態から外れるのを阻止するように、チルトシートフレーム下端部112a、112bの切起片112c(図4参照。後下端部112bの切起片は図示省略)に対して係合する係合部132と、シートカバー12の端末に縫合されて結合される板状の結合部133とを備えている。係止フック13は、樹脂の押出成形にて形成され、係止部131、係合部132及び結合部133は互いに一体に構成されている。係止フック13の断面形状は、係止部131と結合部133とによってJ字形状とされ、係合部132は係止部131と結合部133とに挟まれた位置で、係止部131の側面に結合されている。そして、係合部132は、結合部133が乗員の着座時等にシートカバー12を介して伝達される力により動かされるとき、その動きの起点となる部位(図14にXで示す)より係止部131側に配置されている。起点となる部位Xは、係止フック13の形状と、係止部131及び結合部133の結合部における各部の肉厚とによって決まり、本実施形態のように係止フック13が全体として断面J字形状に形成され、J字形状の先端部に位置する係止部131の結合部133との結合部が厚肉に形成されている場合は、その厚肉部131aより結合部133側に寄った部位が起点となる部位Xとなる。ここで、係合部132は係止部131の厚肉部131aに結合されているため、結合部133が図14で示すように乗員の着座時等にシートカバー12を介して伝達される外力により移動した場合でも、その影響が係合部132に及ぶことは回避され、係合部132は結合部133の移動につられて移動することはない。
そのため、乗員の着座によってシートカバー12の着座部が乗員の体によって押圧され、シートカバー12の端末が着座面方向に引張力を受けたとき、結合部133は、図14で示すようにシートカバー12と共にその引張方向に移動することになるが、その影響が係合部132には及ばず、係合部132とチルトシートフレーム下端部112a、112bの切起片112cとの係合が解除されることを抑制することができる。しかも、係合部132の切起片112cに対する係合が外れるのを抑制するための構造は、結合部133と係合部132との結合構造を、上述のように結合部133の動きが係合部132に伝達されない結合構造とするだけであり、従来のように結合部133をシートカバー12に縫合する際に余分な作業を必要とせず、生産性が高められ、製造コストが高くなる問題を解決することができる。
図4及び図10のように、係止部131、係合部132及び結合部133の各結合部位から反対側(上側)への突出長は、係合部132、係止部131、結合部133の順に長くなるように形成されている。そのため、係止フック13をチルトシートフレーム下端部112a、112bの端部に係止させる際、係止部131が前側となるように係止フック13を手に持って、初めに結合部133をチルトシートフレーム下端部112a、112bの側面に当接させて最初の位置決めを行い、次に係止フック13をチルトシートフレーム下端部112a、112bの端部に向けて移動させながら最初に結合部133をチルトシートフレーム下端部112a、112bの側面に接近させる方向とは反対方向に移動させてチルトシートフレーム下端部112a、112bに係止部131を当接させて2回目の位置決めをし、最後にそのまま係止フック13をチルトシートフレーム下端部112a、112bに接近する方向に移動させてチルトシートフレーム下端部112a、112bの切起片112cに対して係合部132を係合させる。このように作業することによって、チルトシートフレーム下端部112a、112bが見えない位置にあっても作業性良く係止フック13のチルトシートフレーム下端部112a、112bへの係止作業を行うことができる。
係合部132の先端は係合端部132aとされ、係合相手であるチルトシートフレーム下端部112a、112bの切起片112cに向けて屈曲されている。そのため、係止フック13がチルトシートフレーム下端部112a、112bに係止されたとき、係合部132と切起片112cとの係合状態が解除され難いようにされている。また、結合部133は係止部131との結合部位とは反対側に薄肉部133aが形成され、シートカバー12の端部が縫合されている(シートカバー12と薄肉部133aの縫合の詳細は後述する)。薄肉部133aは、他に比べて肉厚を薄くされ、係止フック13の長手方向に沿って溝状に設けられている。
更に、結合部133の係合部132側の面で、係合部132の係合端部132aより僅かに薄肉部133a側に、係合部132側面に向けて突出する突出部133bが形成されている。そのため、係止フック13をチルトシートフレーム下端部112a、112bの下端に係止し、係合部132を切起片112cに係合させる際、誤ってチルトシートフレーム下端部112a、112bの下端が結合部133と係合部132との間の隙間に侵入しようとすると、チルトシートフレーム下端部112a、112bの下端は結合部133の突出部133bに妨害されて結合部133と係合部132との間の隙間に侵入することが阻止される。従って、チルトシートフレーム下端部112a、112bが側部はみ出し部141に隠れて見えない状況で係止フック13を係止する作業を行っても、チルトシートフレーム下端部112a、112bの下端を係合部132と係止部131とによって形成される溝に誘導して正常に係合部132の係合端部132aを切起片112cに係合させることができる。
係止フック13は、押出成形により全体に同一断面形状に形成されるが、図8〜図12に示すように前後方向の中間部の3箇所で、係止部131、係合部132及び結合部133の少なくとも一部が切除されている。これはサイドシートフレーム11に固定される部品(不図示)との干渉を回避するためであり、また、係止フック13が前後方向に不用意に移動するのを阻止するように、切除後にできる係止部131や係合部132の端部にサイドシートフレーム11から突出された係合突起(不図示)を係合させるためである。
ところで図4を参照して、上記シート構成においては、シートパッド14が、サイドシートフレーム11から外側(図4では右側)にはみ出し、このはみ出したシートパッド14が係止フック13の上方に配置されることがある。例えば本実施形態においては、側部はみ出し部141が、テンションのかけられたシートカバー12で引締められながら係止フック13の結合部133の上方に配置されている。この側部はみ出し部141の下部の角部分14Eは、成形型の分割面に由来するパーティングラインPL(不図示)があり、他のシートパッド部分に比して硬くなっている。
また結合部133の上端部UEが、シートの意匠面12aとは反対の裏側12bにおいて、シートパッド14に向かって突出しつつ段差状に配置されている。そしてシートパッド14が、乗員の着座の際に着座側から押圧されて図4の破線で示すように下方に沈み込むことで、側部はみ出し部141の角部分14Eが、結合部133の上端部UEに乗り上げるように引っ掛かることがあった。ここで結合部133は、乗員の着座時においてシートカバー12が着座面方向に引張力を受けたとき、図14で示すようにシートカバー12と共にその引張方向に移動する。すなわち結合部133は、係止部131に対して下方且つ右方に撓み変形するのであるが、このとき結合部133の撓み量が少なくなっている場合がある。そして結合部133の撓み量が少ない場合には、係止フック13が、シートパッド14の沈み込みに従ってそのまま下方に押されてチルトシートフレーム下端部112a等から抜け外れやすくなる。例えば係止フック13の製造時において、結合部133と係止部132の結合部分の厚みにバラつきが生じてやや肉厚となることにより、係止部131に対して結合部133が撓みにくくなることが想定される。
そこで図4及び図14を参照して、シートの意匠面12aとは反対の裏側12bにおいて、シートパッド14の厚み方向(各図の上下方向)に延びる被覆部50によって、結合部133のシートパッド14を臨む側の上端部UEを覆うこととした。本実施形態では、シートカバー12と結合部133の薄肉部133aを縫合して結合しつつ、このシートカバー12の一部で被覆部50を構成することができる。すなわち図7を参照して、シートカバー12の端部を、シート前後方向において結合部133の上部側の略全長にあてがう。そしてシートカバー12の端部を、薄肉部133aに縫合しつつ裏側12bで断面N字状に折り返すことで、第一縫合部位SEW1と、第一折返し部位41と、第二折返し部位42と、第二縫合部位SEW2を設ける。第一縫合部位SEW1は、シートカバー12と結合部133の薄肉部133aとの縫合による結合箇所である。この第一縫合部位SEW1は、図7に示すように薄肉部133aに沿ってシート前後方向に連続的に形成されている。また第一折返し部位41は、第一縫合部位SEW1からシートパッド14に向かって上方に折り返されたシートカバー部分である。また第二折返し部位42は、第一折返し部位41から反対向きの下方で且つシートパッド側に折り返されたシートカバー部分である。この第二折返し部位42のシートパッド14を臨む面は、シートカバー12の意匠面12aを構成する表面で形成されており、このシートカバー12の表面は反対の裏面に比して滑らかで平面平滑性に優れている。また第二縫合部位SEW2は、第一折返し部位41と第二折返し部位42との縫合による結合箇所である。この第二縫合部位SEW2は、第一縫合部位SEW1よりも上方で且つそれに平行となるようにシート前後方向に連続的に形成されている。
そして図4及び図14を参照して、被覆部50が、第二折返し部位42によって構成されているとともに、シートパッド14の厚み方向に直交する向き(各図の左右方向)で見てシートパッド14に重なって配置されている。また被覆部50としての第二折返し部位42の上端が結合部133の上端部UEの上方に配置され、第二折返し部位42の下端が、上端部UEの下方で結合部133の裏側に配置されている。こうして被覆部50としての第二折返し部位42によって、結合部133の上端部UEがシートパッド側から庇状に覆われることとなる。そしてシートカバー12は適度な硬さを有し且つテンションがかけられた状態でシートパッド14に張られている。このためシートカバー12で構成された被覆部50は、その形状を好適に保ちつつ結合部133の上端部UEを覆うことができる。また第二縫合部位SEW2が、シートパッド14の厚み方向に直交する向きで見てシートパッド14に重なることなくその裏側に配置されている。
こうして本実施形態では、シートカバー12の裏側において、結合部133の上端部UEが、シートパッド14側から被覆部50に覆われている。このためシートパッド14が着座側から押圧された際に、側部はみ出し部141の下部の角部分14Eが、図4の破線で示すように係止フック13に極力引っ掛かることなく、被覆部50に沿ってスムーズに沈み込むこととなる。このとき被覆部50が、シートパッド14に重なって配置されているため、シートパッド14が、結合部133の上端部UEに極力引っ掛かることなく、被覆部50に接しながらスムーズに沈み込むことができる。また第二縫合部位SEW2が、シートパッド14に重なることなく離れて配置されているため、第二折返し部位42が、シートパッド14との接触で第二縫合部位SEW2から捲れてしまうことを好適に回避することができる。さらに被覆部50が、シートカバー12の一部で構成されているため、シートの部品点数の削減に資するシンプルな構成とされている。そして被覆部50が、シートカバー12に設けられているため、被覆部50を、係止フック13の配置位置を考慮しつつ、シートカバー12の必要な部分に取付けやすい構成とされているこのため本実施形態によれば、シートカバー12の端末をJフックの如き係止フック13によってシートフレームに係止させている乗物用シートにおいて、係止フック13とシートフレームとの係合が容易に外れないようにすることができる。
<第2実施形態>
図15は本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、被覆部51を、シートカバー12とは異なる別の部材で構成した点である。そして被覆部51が、少なくとも結合部133の係止部131の形成されている部分に配置されている。すなわち本実施形態では、図15に示すように複数の係止部131が前後に適宜の間隔をあけて係止フック13に形成されている。そこで各係止部131の形成位置に対応する結合部133部分にそれぞれ被覆部51が断続的に配置されている。このとき各被覆部51を、シートカバー12と係止フック13の少なくとも一方に取付けることができる。このため各被覆部51を、シートカバー12と係止フック13の配置関係を考慮しつつ必要な部分に取付けやすい構成とされている。さらに各被覆部51を接着して取付けることにより、例えば予め縫製などで一体化されたシートカバー12と係止フック13に対して各被覆部51を作業性良く取付けることができる。また図15を参照して、各被覆部51の上端を、結合部133の上方でシートカバー12に縫合して結合することもできる(縫合箇所には符号SEW3を付す)。そして各被覆部51が、結合部133の上端部UEをシートパッド14側から庇状に覆うように配置されるとともに、各被覆部51の下端が結合部133の裏側に配置されている。こうして本実施形態では、各被覆部51が、シートカバー12とは別の部材であるため、シートカバー12とは無関係に係止フック13の適所により確実に配置させることができる。また本実施形態においても、各被覆部51が、シートカバー12に設けられているため、各被覆部51を、係止フック13の配置位置を考慮しつつ、シートカバー12の必要な部分に取付けやすい構成とされている。ここで被覆部51は、布帛や皮革などの面材で構成することができ、樹脂製のシート材やマット材で構成することもできる。そして被覆部51は、シートカバー12の意匠面12aをなす表面と同等かそれに比して平面平滑性に優れる面材又はシート材であることが好ましい。なお変形例として、長尺とされた帯状の被覆部(単数の被覆部)を、全ての各係止部131を網羅するように結合部133に設けることもできる。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、チルトシートに本発明を適用したが、チルト機能のない通常のシートに適用してもよい。また、上記実施形態では、自動車用フロントシートのシートクッションの側部に本発明を適用したが、シートクッションの前部や後部に適用することができ、シートバックやヘッドレストにも適用することができる。更に、上記実施形態では、本発明を自動車のシートや、飛行機、船、電車等に搭載のシートに適用してもよい。
また本実施形態では、シートカバーの一部で被覆部を構成する例を説明した。被覆部は、例えばシートカバーをW状などのように複数回折り返すことで形成することもでき、この場合には、最もシートパッド側に配置するシートカバー部分が被覆部となる。また被覆部は、シートパッドに重ならないように配置されていてもよい。また第二縫合部は、シートパッドに重なって配置していてもよい。また係止フックの構成は適宜変更可能であり、係止フックとしてJフックを用いることもできる。また係止フックの結合部は、シートカバーに縫合や接着や融着等の手法で取付けることができる。またシートカバーの端部を輪状とし、この輪状の部分を結合部の貫通孔に挿通して一体化することもできる。なお被覆部をなす第二折返し部位の下端を、係止フックに縫合等で一体化することができ、例えば第一縫合部位に共縫いすることができる。
また被覆部は、シートカバーとシートパッドの少なくとも一方に取付けることができる。そして被覆部が、シートパッド又はシートカバーのいずれかに取付けられて、シートパッドと係止フックの端部の間に介装されることにより、この被覆部によって、結合部のシートパッドを臨む側の端部を覆うことができる。なお被覆部は、係止フックや、シートカバーとシートパッドの間に介装されるシートヒータ等の部材に取付けることもできる。
10 シートクッション
11 サイドシートフレーム(シートフレーム)
111 サイドシートフレーム本体
112 チルトシートフレーム
112a 前下端部(チルトシートフレーム下端部)
112b 後下端部(チルトシートフレーム下端部)
112c 切起片
113 ヒンジピン
12 シートカバー
13 係止フック
131 係止部
132 係合部
131a 厚肉部
132a 係合端部
133 結合部
UE 結合部の上端部(結合部のシートパッドを臨む側の端部)
133a 薄肉部
133b 突出部
14 シートパッド
141 側部はみ出し部
14E 側部はみ出し部の角部分
20 シートバック
30 ヘッドレスト
41 第一折返し部位
42 第二折返し部位
SEW1 第一縫合部位
SEW2 第二縫合部位
50 被覆部

Claims (7)

  1. 骨格をなすシートフレーム上に支持された弾性体としてのシートパッドを、シートの意匠面を構成するシートカバーで被い、前記シートカバーの端部が係止フックを介して前記シートフレームに係止されることによって、前記シートカバーと前記シートフレームとの間に前記シートパッドを挟んで一体化されている乗物用シートにおいて、
    前記係止フックは、前記シートフレームに引掛けられて係止される係止部と、前記シートカバーの端部が結合されている結合部とを備え、
    前記シートフレームに前記係止部が係止され且つ前記シートパッドが着座側から押圧されている状態において、前記結合部が、前記係止部から前記シートパッドに向かって突出して配置されているとともに、前記意匠面とは反対の裏側において、前記シートパッドの厚み方向に延びる被覆部によって、前記結合部の前記シートパッドを臨む側の端部が覆われている乗物用シート。
  2. 前記被覆部が、前記シートカバーに設けられている請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記被覆部が、前記シートカバーの一部で構成されている請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記シートカバーが、前記意匠面とは反対の裏側において、前記結合部との縫合による結合箇所である第一縫合部位と、前記第一縫合部位から前記シートパッドに向けて折り返された第一折返し部位と、前記第一折返し部位から反対向きで且つシートパッド側に折り返された第二折返し部位と、前記第一折返し部位と前記第二折返し部位との縫合による結合箇所である第二縫合部位とを有し、
    前記被覆部が、前記第二折返し部位によって構成されているとともに、前記シートパッドの厚み方向に直交する向きで見て前記シートパッドに重なるように配置されており、
    前記第二縫合部位が、前記シートパッドの厚み方向に直交する向きで見て前記シートパッドに重なることなくその裏側に配置されている請求項2又は3に記載の乗物用シート。
  5. 前記被覆部が、前記シートカバーとは異なる別の部材で構成されているとともに、少なくとも前記結合部の前記係止部の形成されている部分に配置されている請求項1に記載の乗物用シート。
  6. 前記被覆部が、前記シートカバーと前記係止フックの少なくとも一方に取付けられている請求項5に記載の乗物用シート。
  7. 前記被覆部が、前記シートカバーと前記係止フックの少なくとも一方に接着して取付けられている請求項6に記載の乗物用シート。
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