JP2017124350A - 親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化力の高い薬液中に長時間浸漬し乾燥しても、親水性を損なわず水の透過流量の低下が少ない多孔質フッ素樹脂膜の親水化処理方法を提供する。【解決手段】多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物水溶液に浸漬し、該多孔質フッ素樹脂シートに、該化合物を被覆させる工程および、前記工程で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している該化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する工程を含む、親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は透水性および耐薬品性が向上された、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などからなる親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法に関する。
従来のPTFEからなる多孔質フッ素樹脂膜の親水化処理技術として、PTFEからなる多孔質フッ素樹脂シートにポリビニルアルコール(PVA)を含浸した後に、常温で、グルタルアルデヒドなどの二官能アルデヒドを用いてPVAの化学架橋を行い、不溶化する方法が広く知られている。この方法は主に室温で行なわれ、多孔質フッ素樹脂膜に親水性と透水性を具備させることができる。
PVAの化学架橋を用いて多孔質シートを親水化する方法として、特許文献1〜4が知られている。
特許文献1には、PTFE多孔質膜の微細多孔質構造の表面に架橋PVA層を形成して親水化膜を得る方法が開示されている。特許文献1ではPVAを多孔質膜に含浸させたのち、PVAとグルタルアルデヒドを水溶液中で反応させる方法である。
特許文献1には、PTFE多孔質膜の微細多孔質構造の表面に架橋PVA層を形成して親水化膜を得る方法が開示されている。特許文献1ではPVAを多孔質膜に含浸させたのち、PVAとグルタルアルデヒドを水溶液中で反応させる方法である。
特許文献2には、水溶性高分子をアセタール化し、フッ素樹脂多孔質膜を親水化する方法が開示されている。特許文献2の実施例には、PVAとグリオキザール、80℃、12秒で架橋させている。
しかしながら、前記の架橋方法で得られた多孔質フッ素樹脂膜は、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化力の強い薬品に対する耐久性は低く、たとえば40℃の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(0.6重量%)に浸漬すると、おおむね3〜4日で、親水性と透水性が失われる。
PVAなどの親水性化合物を用いた、グルタルアルデヒドなど多価アルデヒドによる架橋反応は、親水性化合物の水酸基の40%が反応したところで、反応が飽和平衡に達すると考えられており、PVAの未反応の水酸基が親水性に寄与していると考えられる。
次亜塩素酸ナトリウムに浸漬した場合、未架橋で残存している親水性化合物の水酸基の箇所が最も酸化を受けやすく、水酸基が酸化されカルボニル基を生成し、その後段階的に親水性化合物の主鎖が開裂することが、親水性劣化の大きな要因であると考えられる。
そして、酸化力の高い薬液(次亜塩素酸ナトリウムなど)中に長時間浸漬し乾燥しても、親水性を損なわず水の透過流量の低下が少ない多孔質フッ素樹脂膜の親水化処理方法の開発が望まれている。
そこで本発明者らはこのような課題を解決すべく鋭意検討した結果、このような親水性の劣化は、PVAなど親水性化合物の化学架橋の架橋密度などの架橋構造に関係すると考えた。
従来、親水性化合物の塗布状態が常温の水溶液中で非常に安定するため、多価アルデヒドによる架橋反応は常温で反応性が高く、架橋量が一定量に安定する反応であると考えられていた。
これに対し本発明者は、温水溶液中にて架橋反応を行うことにより、分子運動を活性化させ架橋反応基同士の接触機会を増やし、常温では反応しない水酸基に架橋反応を行って、架橋密度を上げて、より強固な架橋構造とすることで、透水量が高く、酸化力の高い薬液に対して耐久性の高い親水性多孔質フッ素樹脂膜を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明にかかる親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法は、
多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物水溶液に浸漬し、該多孔質フッ素樹脂シートに、該化合物を被覆させる工程および、
前記工程で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している該化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する工程を含む。
多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物水溶液に浸漬し、該多孔質フッ素樹脂シートに、該化合物を被覆させる工程および、
前記工程で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している該化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する工程を含む。
親水性基を有する化合物が、ポリビニルアルコールおよび/またはその変性体であることが好ましい。
多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中水溶液中で架橋する架橋時間が1〜60分であることが好ましい。
多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中水溶液中で架橋する架橋時間が1〜60分であることが好ましい。
本発明の製造方法によれば、従来に顧みられていなかった温水条件下での架橋を採用することで、より架橋密度の高い架橋を行うことができる。このような架橋構造により被覆された親水性多孔質フッ素樹脂膜は、親水性、透水性を有するとともに、酸化力の高い薬液に長時間浸漬した後でも、親水性が失われず、初期と比較しても水透過流量の低下が少ない。
本発明の親水性多孔質フッ素樹脂膜は以下の工程を含む製造方法により製造される。
工程1: 多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物水溶液に浸漬し、該多孔質フッ素樹脂シートに、該化合物を被覆させる工程
工程2: 前記工程で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している該化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する工程。
工程1: 多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物水溶液に浸漬し、該多孔質フッ素樹脂シートに、該化合物を被覆させる工程
工程2: 前記工程で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している該化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する工程。
<工程1>
工程1は、多孔質フッ素樹脂シートを親水化処理する工程である。このような親水化処理としては、特に制限されず、従来公知の方法で行えばよい。
本発明では、該シートの有する多孔性を損なわないで、親水性多孔質フッ素樹脂膜を得ることが好ましく、具体的には、得られる親水性多孔質フッ素樹脂膜の25℃における水接触角が、好ましくは90°以下、より好ましくは60°以下、さらに好ましくは30°以下、特に好ましくは10°以下となるように多孔質フッ素樹脂シート表面を親水化処理することが望ましい。
工程1は、多孔質フッ素樹脂シートを親水化処理する工程である。このような親水化処理としては、特に制限されず、従来公知の方法で行えばよい。
本発明では、該シートの有する多孔性を損なわないで、親水性多孔質フッ素樹脂膜を得ることが好ましく、具体的には、得られる親水性多孔質フッ素樹脂膜の25℃における水接触角が、好ましくは90°以下、より好ましくは60°以下、さらに好ましくは30°以下、特に好ましくは10°以下となるように多孔質フッ素樹脂シート表面を親水化処理することが望ましい。
なお、得られた親水性多孔質フッ素樹脂膜の25℃における水接触角は、例えば、公知の方法で測定することができる。
本発明で使用される多孔質フッ素樹脂シートとしては、その表面に空孔が存在し、連通孔を有しているシートであれば用いることができる。
本発明で使用される多孔質フッ素樹脂シートとしては、その表面に空孔が存在し、連通孔を有しているシートであれば用いることができる。
前記多孔質フッ素樹脂シートの、ASTM F316−86に基づき、PMI社製PERM−POROMETER測定器により表面張力21dynes/cmのイソプロピルアルコール(IPA)を用いて測定した平均細孔径は、所望の用途に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは0.01〜5.0μm、より好ましくは0.1〜3.0μm、さらに好ましくは0.1〜2.0μmである。
また、前記多孔質フッ素樹脂シートの空孔率は、所望の用途に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは20〜99%であり、より好ましくは50〜98%である。なお、空孔率は、多孔質フッ素樹脂シートの所定体積中に存在する孔(空隙)の総(体積)割合をいう。(多孔質フッ素樹脂シートを形成する樹脂の真密度−みかけの密度)×100/多孔質フッ素樹脂シートの真密度)により測定される。
多孔質フッ素樹脂シートの厚みは、所望の用途に応じて適宜選択すればよいが、得られるシートの強度等を考慮すると、好ましくは1〜500μmであり、より好ましくは3〜100μmである。
本発明で使用される多孔質フッ素樹脂シートは、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体〔FEP〕、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体〔EPE〕、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)〔PCTFE〕、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体〔ETFE〕、低融点エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオエチレン共重合体〔ECTFE〕、ポリフッ化ビニリデン〔PVDF〕、フルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体〔FEVE〕、テトラフルオロエチレン−パーフルオロジオキソール共重合体〔TFEPD〕などの「他のフッ素樹脂」、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)等からなるフッ素樹脂からなるものや、これらの少なくとも1種と含むものであってもよい。特に多孔質フッ素樹脂シートの安定性、耐久性の点などを考慮すると、前記多孔質フッ素樹脂シートがPTFEのみ(PTFE含量:100重量%)からなることが好ましい。
前記多孔質フッ素樹脂シートは従来公知の種々の方法で得ることができる多孔質シートであればよく、延伸膜、不織布、織布等を用いることができる。
不織布、織布からなる多孔質フッ素樹脂シートとしては、例えば乾式紡糸、湿式紡糸、乾湿式紡糸、溶融紡糸、電界紡糸等により前記樹脂から繊維を形成し、該繊維を用いて形成された織布または不織布が挙げられる。
不織布、織布からなる多孔質フッ素樹脂シートとしては、例えば乾式紡糸、湿式紡糸、乾湿式紡糸、溶融紡糸、電界紡糸等により前記樹脂から繊維を形成し、該繊維を用いて形成された織布または不織布が挙げられる。
多孔質フッ素樹脂シートとしては、延伸PTFE膜(ePTFE膜)が、PTFEが有する耐熱性、耐薬品性、耐侯性および電気的絶縁性等の特性に加え、延伸していることにより孔を有し、柔軟性に富み、機械的強度が高い膜である等の点から好ましい。該ePTFE膜は、一軸延伸してなる膜または二軸以上の延伸をしてなる膜のいずれでも構わないが、得られる構造体の機械的強度等を考慮すると二軸延伸してなる膜が好ましい。
このようなePTFE膜は、その一部または全体がフィブリル化され、繊維状樹脂を含むシートとなる。また、PTFE繊維からなる不織布(PTFE不織布)でも、同様の構造体を得ることができるため、前記多孔質フッ素樹脂シートとしてPTFE不織布も好ましく用いることができ、特に電界紡糸法により形成された繊維を用いて形成されたPTFE不織布を好ましく用いることができる。
このような多孔質フッ素樹脂シートは、市販品を用いることもできる。
市販品としては、例えばsa−PTFETM(延伸PTFE膜、平均細孔径:0.58μm、空孔率:90%、日本バルカー工業(株))、sa−PTFETM(延伸PTFE膜、平均細孔径:0.85μm、空孔率:85%、日本バルカー工業(株))などが挙げられる。
市販品としては、例えばsa−PTFETM(延伸PTFE膜、平均細孔径:0.58μm、空孔率:90%、日本バルカー工業(株))、sa−PTFETM(延伸PTFE膜、平均細孔径:0.85μm、空孔率:85%、日本バルカー工業(株))などが挙げられる。
また、多孔質フッ素樹脂シートは複数の多孔質フッ素樹脂シートから構成されていてもよく、さらに必要に応じて補強層、接着層などの公知の層を有していてもよい。
前記多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物(以後、親水性化合物)の水溶液に浸漬し、該シートに、該化合物を被覆させる。この処理を親水化処理ともいう。
前記多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物(以後、親水性化合物)の水溶液に浸漬し、該シートに、該化合物を被覆させる。この処理を親水化処理ともいう。
親水性化合物水溶液に浸漬する場合における浸漬時間は、多孔質フッ素樹脂シート内部表面が親水性化合物で被覆処理される程度の時間であれば特に制限されず、用いる化合物溶液中の親水性化合物の濃度等にもよるが、好ましくは1秒〜60分、さらに好ましくは10秒〜10分である。浸漬時間が前記範囲にあると、過剰の親水性化合物が付着または結合しない傾向にあり、前記多孔質フッ素樹脂シートの多孔性、高空孔率等が十分に活かされた親水性多孔質フッ素樹脂膜を得ることができ、また、工程時間が短くなることにより生産性が向上することが考えられる。
なお、浸漬温度や雰囲気は特に制限されず、親水性化合物等に応じて適宜選択すればよい。
なお、浸漬温度や雰囲気は特に制限されず、親水性化合物等に応じて適宜選択すればよい。
親水性化合物としては、例えば、水酸基含有化合物、カルボン酸基含有化合物、スルホン酸基含有化合物、エーテル基含有化合物、エポキシ基含有化合物およびアミノ基含有化合物が挙げられる。
これらの化合物は、1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
これらの化合物は、1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
水酸基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)およびその変性体(例:エチレンオキサイド基変性PVA、カルボキシル基変性PVA);アガロース、デキストラン、キトサン、セルロース等の多糖およびその誘導体;ゼラチン;ビニルアルコールとビニル基含有モノマーとの共重合体(例:ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニルアルコール−ポリビニルピロリドン共重合体);アクリルポリオール、フッ素含有ポリオール、ポリオキシアルキレン、ポリエステルポリオール、ジエチレングリコールが挙げられる。
カルボン酸基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン系モノマー、ブタジエン等のジエン系モノマー、スチレン等の芳香族基含有モノマー、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマーのうち、いずれか1種または2種以上のモノマー(i)と、アクリル酸およびメタクリル酸等のカルボン酸基を有するモノマ(ii)とのコポリマー;アクリル酸およびメタクリル酸等のカルボン酸基を有するモノマー(ii)のホモポリマーが挙げられる。
スルホン酸基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、スチレンとアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)との共重合体;スチレンとn−ブチルアクリレートとアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)との三元系共重合体;スチレンと2−エチルヘキシルアクリレートとアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)との三元系共重合体が挙げられる。
エーテル基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレングリコールおよびその誘導体、エーテル基を有するフッ素系共重合体、エーテル基を有するポリウレタン樹脂、エーテル基を有するポリフェニレン樹脂が挙げられる。
エポキシ基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、エポキシ基を有するアクリル系(共)重合体、エポキシ基を有するポリブタジエン樹脂、エポキシ基を有するポリウレタン樹脂、これらの樹脂の付加物または縮合物が挙げられる。
アミノ基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルアクリレートが挙げられる。
前記親水性化合物の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、好ましくは100〜1000000程度である。
前記親水性化合物としては、水酸基を多く有する点やフッ素樹脂との親和性などの観点からPVAおよび/またはその変性体が好ましい。
前記親水性化合物としては、水酸基を多く有する点やフッ素樹脂との親和性などの観点からPVAおよび/またはその変性体が好ましい。
PVAおよび/またはその変性体の鹸化度は、特に制限されないが、50〜100が好ましく、60〜100がより好ましい。鹸化度が50未満であると、得られる親水性多孔質フッ素樹脂膜の親水性が不十分になるおそれがある。
PVAおよび/またはその変性体の重量平均分子量は、特に制限されないが、200〜150000が好ましく、500〜100000がより好ましい。分子量が200未満だと、PVAおよび/またはその変性体を多孔質フッ素樹脂シート上に固定できず、該多孔質フッ素樹脂シートを親水化できないおそれがあり、分子量が150000を超えると、PVAおよび/またはその変性体が多孔質フッ素樹脂シートに浸透せず、該シート内部を親水化できないおそれがある。
PVAの市販品としては、RS2117(分子量74800)、PVA103(分子量13200、鹸化度98〜99)、PVA−HC(鹸化度99.85以上)、PVA−205C(分子量22000、高純度、鹸化度87〜89)、M−205(分子量22000、鹸化度87〜89)、M−115(分子量66000、鹸化度97〜98)(以上、(株)クラレ)、PVA(和光純薬(株)、重合度1500、鹸化度98)などが挙げられる。
前記親水性化合物水溶液中の親水性化合物の濃度は、好ましくは0.001〜5重量%、より好ましくは0.1〜2重量%である。
このような濃度の水溶液を用いると、前記多孔質フッ素樹脂シート表面を十分に親水化処理することができ、また、前記多孔質フッ素樹脂シートの多孔性、高空孔率等が十分に活かされた親水化多孔質フッ素樹脂シートを得ることができるため好ましい。
このような濃度の水溶液を用いると、前記多孔質フッ素樹脂シート表面を十分に親水化処理することができ、また、前記多孔質フッ素樹脂シートの多孔性、高空孔率等が十分に活かされた親水化多孔質フッ素樹脂シートを得ることができるため好ましい。
なお、前記多孔質フッ素樹脂シートの疎水性が高い場合、前記化合物水溶液に浸漬させても、親水性化合物を多孔質フッ素樹脂シートの内部まで浸透させ、該化合物でシートを被覆することができない傾向にある。従って、このような水溶液を用いる場合には、親水化処理の前に、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)などの水に相溶性のある化合物に多孔性フッ素樹脂シートを一旦浸漬させる工程を行うことが好ましい。このときの浸漬時間や温度、浸漬雰囲気は特に制限されず、使用する化合物等に応じて適宜選択すればよい。
前記水に相溶性のある化合物としては、多孔質フッ素樹脂シートに浸透し易く、揮発し易い化合物が好ましく、特に制限されないが、具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類などが挙げられる。これらの化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも、多孔質フッ素樹脂シートに浸透し易いため、イソプロピルアルコールが好ましい。
イソプロピルアルコールに浸漬させた多孔質フッ素樹脂シートに、親水性化合物水溶液を浸漬させて、イソプロピルアルコールと親水性化合物とを置換させるが、このとき、多孔質フッ素樹脂シートに機械的強度をかけて親水性化合物を、多孔質フッ素樹脂シート内に押し込めるようにしてもよい。具体的には押圧して擦り込んだり、真空加圧含浸装置を使用して、減圧もしくは加圧することで含浸させやすくすることも可能である。
<工程2>
前記工程1で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している親水性化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する。
架橋方法としては、前記親水性化合物で被覆された多孔質フッ素樹脂シートを、架橋剤を含む溶液に浸漬する。溶媒は通常、水が使用されるが、水以外の溶媒としてメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類なども用いることも可能である。さらに、水とその他の溶媒との混合溶媒を使用することも可能である。
前記工程1で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している親水性化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する。
架橋方法としては、前記親水性化合物で被覆された多孔質フッ素樹脂シートを、架橋剤を含む溶液に浸漬する。溶媒は通常、水が使用されるが、水以外の溶媒としてメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類なども用いることも可能である。さらに、水とその他の溶媒との混合溶媒を使用することも可能である。
前記化学架橋で用いる多価アルデヒド架橋剤は、使用する親水性化合物の種類に応じて、適宜選択すればよいが、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、ヘプタンジアール、フェニルマロンジアルデヒド等のアルデヒド系化合物などが挙げられる。これらの中でも、親水性化合物の架橋構造に起因する親水性多孔質フッ素樹脂膜の耐久性の観点からは、多価アルデヒド架橋剤は、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドから選ばれることが好ましい。
架橋剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記架橋剤を用いる場合、酸触媒下で架橋が行なってもよい。酸触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、特に制限されないが、例えば、塩酸等が挙げられる。酸触媒の量は前記架橋剤に対し、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%で使用されることが望ましい。
前記架橋剤を用いる場合、酸触媒下で架橋が行なってもよい。酸触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、特に制限されないが、例えば、塩酸等が挙げられる。酸触媒の量は前記架橋剤に対し、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%で使用されることが望ましい。
架橋温度は、40〜95℃、好ましくは50〜80℃である。なお低い架橋温度では、最終的に得られる親水性多孔質フッ素樹脂膜の耐薬品性が不十分となる。なお、架橋温度を高くすると、架橋密度は高くなるものの、親水性多孔質フッ素樹脂膜の表面親水性自体は大きく変化しない。
工程2における架橋時間は、得られる親水性多孔質フッ素樹脂膜の耐久性および生産性の観点から、1〜60分、好ましくは5〜50分であることが好ましい。
この温度条件にあると、特に透水性および耐薬品性が高い親水性多孔質フッ素樹脂膜を得ることができる。
この温度条件にあると、特に透水性および耐薬品性が高い親水性多孔質フッ素樹脂膜を得ることができる。
本発明の製造方法では、所定の加熱条件下にて、多価アルデヒド架橋を行う。従来の室温でのアルデヒド架橋との違いは、所定の加熱条件下では分子運動が活発になり、親水性化合物中の水酸基とグルタルアルデヒドのアルデヒド基の接触機会が増え、室温で架橋できなかった反応基での架橋が進むため架橋密度が高くなるものと考えられる。また、所定の加熱条件下で架橋した親水性多孔質フッ素樹脂膜は、その透水量が従来の方法で得られる膜と比較し、高くなる傾向が観察されている。これは、加熱条件下での架橋により架橋密度が高くなったことで、親水性化合物が多孔質膜内部表面の繊維等により密着して固定されるためと考えられる。これらの特徴が最終的な透水量および耐薬品性に効果を及ぼしていると本発明者は考えている。
このような架橋構造の差異の検証するために、PVAを一例にとり、多価アルデヒド架橋における架橋構造の際の検証として、非晶高分子鎖の分子運動の化学的安定性に起因して生じる現象であるエンタルピー緩和の確認をDSC(示差走査熱量計)により観察した。
具体的には、PVA水溶液(濃度10重量%)をガラス基板上にキャストし、50℃にて、一昼夜乾燥させることでPVAフィルムを製膜した。製膜したPVAフィルムを室温、または40℃、80℃に加熱したグルタルアルデヒド水溶液に50分浸漬させ、乾燥させることで、3種類のPVA架橋フィルムを得た。PVA架橋フィルムから10mgのサンプルを切り出し、DSC装置(SII社、DSC6220)を用いて昇温速度5℃/分にて30℃からで260℃まで昇温し、DSC曲線を観測した。3種類のPVAフィルムについて、得られた曲線からエンタルピー緩和(ガラス転移温度付近に見られる吸熱反応を示す)のピーク温度を算出した。算出されたピーク温度を表1に示す。
表1の結果から、室温架橋により作成されたフィルムに比べ、40℃、80℃で架橋させたフィルムでは、ピーク温度がより高温に位置していた。これは、分子鎖の運動が生じる温度がより高温にシフトしていることを示しており、加熱環境下で架橋されることで分子鎖が束縛されやすい高い架橋密度を有する化学構造となっていることが推察される。
得られた親水性多孔質フッ素樹脂膜は、必要により未反応の親水性化合物および架橋剤を除去した後、必要により乾燥させてもよい。
以下、本発明の製造方法を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
以下の実施例で用いた材料は以下のとおりである。
・ePTFE膜a(日本バルカー工業(株)、sa−PTFETMシリーズ、平均細孔径:0.58μm、空孔率:90%、厚み:11μm、大きさ:14.8cm×21.0cm)
・ePTFE膜b(日本バルカー工業(株)、sa−PTFETMシリーズ、平均細孔径:0.30μm、空孔率:85%、厚み:25μm、大きさ:14.8cm×21.0cm)
・99.7重量%IPA溶液(和光純薬(株))
・PVA(和光純薬製「160−11485」、重合度1500、鹸化度98)
・グルタルアルデヒド2.5重量%水溶液(グルタルアルデヒド25重量%(和光純薬(株))水溶液を純水で希釈し、グルタルアルデヒドの濃度を2.5重量%に調整した水溶液
・塩酸(和光純薬(株) 試薬特級「080−01066」)
以下の実施例で用いた材料は以下のとおりである。
・ePTFE膜a(日本バルカー工業(株)、sa−PTFETMシリーズ、平均細孔径:0.58μm、空孔率:90%、厚み:11μm、大きさ:14.8cm×21.0cm)
・ePTFE膜b(日本バルカー工業(株)、sa−PTFETMシリーズ、平均細孔径:0.30μm、空孔率:85%、厚み:25μm、大きさ:14.8cm×21.0cm)
・99.7重量%IPA溶液(和光純薬(株))
・PVA(和光純薬製「160−11485」、重合度1500、鹸化度98)
・グルタルアルデヒド2.5重量%水溶液(グルタルアルデヒド25重量%(和光純薬(株))水溶液を純水で希釈し、グルタルアルデヒドの濃度を2.5重量%に調整した水溶液
・塩酸(和光純薬(株) 試薬特級「080−01066」)
[実施例1および2、比較例1]
ePTFE膜aを、室温25℃で、99.7重量%IPA溶液に1分間浸漬させた。次いで、ePTFE膜を取り出し、0.5重量%濃度に調整したPVAの水溶液500mL中に室温で10分間浸漬させた。
ePTFE膜aを、室温25℃で、99.7重量%IPA溶液に1分間浸漬させた。次いで、ePTFE膜を取り出し、0.5重量%濃度に調整したPVAの水溶液500mL中に室温で10分間浸漬させた。
その後、PVAの水溶液に浸漬させたePTFE膜を取り出し、40℃(実施例1)、80℃(実施例2)の湯浴中にて加熱したグルタルアルデヒド溶液500mL(1重量%濃度の塩酸を加えたもの)に、50分間浸漬させて架橋させた。また比較例1として、常温(23℃)で、グルタルアルデヒド溶液に浸漬させて架橋させたサンプルも作製した。
得られたePTFE膜を取り出し、純水で未反応のPVA、グルタルアルデヒドを洗浄して除去したのち、サンプルを乾燥させた。
得られたePTFE膜を取り出し、純水で未反応のPVA、グルタルアルデヒドを洗浄して除去したのち、サンプルを乾燥させた。
・耐薬品性評価
得られた親水化ePTFE膜を、湯浴中で40℃に加熱した次亜塩素酸ナトリウム0.6重量%水溶液に、3日、4日、5日、6日および7日間浸漬させた。浸漬後のサンプルを水で洗い、自然乾燥させた後、25℃における表面親水性(接触角)を評価した。表面親水性は5秒以内に水の浸透が確認された場合を◎、10秒以内に水の浸透が確認された場合を○、60秒以内に水の浸透が確認された場合を△とし、それ以外の場合(すなわち60秒以内に浸透しなかった場合)を×と表記する。
得られた親水化ePTFE膜を、湯浴中で40℃に加熱した次亜塩素酸ナトリウム0.6重量%水溶液に、3日、4日、5日、6日および7日間浸漬させた。浸漬後のサンプルを水で洗い、自然乾燥させた後、25℃における表面親水性(接触角)を評価した。表面親水性は5秒以内に水の浸透が確認された場合を◎、10秒以内に水の浸透が確認された場合を○、60秒以内に水の浸透が確認された場合を△とし、それ以外の場合(すなわち60秒以内に浸透しなかった場合)を×と表記する。
表面親水性(接触角)は、接触角計(協和界面科学(株)、CA−X型)を用いて得られた親水化ePTFE膜の表面に水滴を滴下して測定した値である。
透水量は、PMI社製PERM−POROMETER測定器を用いて加圧試験により評価した値である。
なお浸漬日数0日は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬前のサンプルである。
結果を表2および図1に示す。
透水量は、PMI社製PERM−POROMETER測定器を用いて加圧試験により評価した値である。
なお浸漬日数0日は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬前のサンプルである。
結果を表2および図1に示す。
表2および図1より、比較例1の親水化ePTFE膜は、5日目より、表面親水性および通水量が失われているのに対し、実施例1および2の親水化ePTFE膜は、表面親水性も透水量も維持していた。
[実施例3および4、比較例2]
多孔質フッ素樹脂膜として、ePTFE膜aの代わりにePTFE膜bを用いた以外は実施例1および2、比較例1と同様の方法(40℃(実施例3)、80℃(実施例4)、常温(比較例2)により親水化ePTFE膜を製造した。
多孔質フッ素樹脂膜として、ePTFE膜aの代わりにePTFE膜bを用いた以外は実施例1および2、比較例1と同様の方法(40℃(実施例3)、80℃(実施例4)、常温(比較例2)により親水化ePTFE膜を製造した。
・耐薬品性評価
作成された親水化ePTFE膜について、次亜塩素酸ナトリウム0.6重量%水溶液に、40℃で、3日、4日、5日、6日および7日間浸漬させた後の表面親水性および透水量を、実施例1と同様の方法により測定した。結果を表3および図2に示す。
作成された親水化ePTFE膜について、次亜塩素酸ナトリウム0.6重量%水溶液に、40℃で、3日、4日、5日、6日および7日間浸漬させた後の表面親水性および透水量を、実施例1と同様の方法により測定した。結果を表3および図2に示す。
表3および図2より、比較例2の親水化ePTFE膜は、3日目より、表面親水性が低下し、4日目より、表面親水性および通水量が失われているのに対し、実施例3および4の親水化ePTFE膜は、表面親水性も透水量も維持していた。
[実施例5〜14、比較例3〜7]
グルタルアルデヒド溶液に浸漬させて架橋させる時間を表4の通りに変更した以外は、実施例3および4、比較例2と同様の方法(40℃(実施例5〜9)、80℃(実施例10〜14)、常温(比較例3〜7)により親水化ePTFE膜を製造した。
グルタルアルデヒド溶液に浸漬させて架橋させる時間を表4の通りに変更した以外は、実施例3および4、比較例2と同様の方法(40℃(実施例5〜9)、80℃(実施例10〜14)、常温(比較例3〜7)により親水化ePTFE膜を製造した。
製造された親水化ePTFE膜について、浸漬日数0日の表面親水性および透水量を、実施例1と同様の方法により測定した。結果を表5および図3に示す。
表5および図3より、実施例の親水化ePTFE膜は、短い架橋時間であっても、高い表面親水性および透水量を有しており、また、架橋が充分に進んだ条件では、比較例に比べて高い透水量を保持していた。
[実施例15〜24、比較例8〜12]
グルタルアルデヒド溶液に浸漬させて架橋させる時間を表6の通りに変更した以外は、実施例1および2、比較例1と同様の方法(40℃(実施例15〜19)、80℃(実施例20〜24)、常温(比較例8〜12)により親水化ePTFE膜を製造した。
グルタルアルデヒド溶液に浸漬させて架橋させる時間を表6の通りに変更した以外は、実施例1および2、比較例1と同様の方法(40℃(実施例15〜19)、80℃(実施例20〜24)、常温(比較例8〜12)により親水化ePTFE膜を製造した。
製造された親水化ePTFE膜について、浸漬日数0日の表面親水性を、実施例1と同様の方法により測定した。結果を表7に示す。
表7より、実施例の親水化ePTFE膜は、短い架橋時間であっても、高い表面親水性を有していた。
すなわち、本製造方法によれば、透水性および耐薬品性に優れた、親水性多孔質フッ素樹脂膜が生産性よく製造できることが判明した。
すなわち、本製造方法によれば、透水性および耐薬品性に優れた、親水性多孔質フッ素樹脂膜が生産性よく製造できることが判明した。
Claims (3)
- 多孔質フッ素樹脂シートを、親水性基を有する化合物水溶液に浸漬し、該多孔質フッ素樹脂シートに、該化合物を被覆させる工程および、
前記工程で得られた多孔質フッ素樹脂シートを被覆している該化合物を、40〜95℃の条件下に、多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する工程を含む、親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法。 - 親水性基を有する化合物が、ポリビニルアルコールおよび/またはその変性体であることを特徴とする請求項1に記載の親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法。
- 前記多価アルデヒドを含む架橋剤溶液中で架橋する架橋時間が1〜60分である、請求項1または2に記載の親水性多孔質フッ素樹脂膜の製造方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20200010859A (ko) * | 2018-07-23 | 2020-01-31 | 주식회사 엘지화학 | 친수성 필름 적층체 |
CN114832634A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-02 | 自然资源部天津海水淡化与综合利用研究所 | 一种聚四氟乙烯膜亲水改性剂及其制备方法 |
-
2016
- 2016-01-12 JP JP2016003616A patent/JP2017124350A/ja active Pending
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KR102285899B1 (ko) * | 2018-07-23 | 2021-08-03 | 주식회사 엘지화학 | 친수성 필름 적층체 |
CN114832634A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-02 | 自然资源部天津海水淡化与综合利用研究所 | 一种聚四氟乙烯膜亲水改性剂及其制备方法 |
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