JP2017120999A - 水晶振動素子及び水晶振動デバイス - Google Patents

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Masahiko Goto
正彦 後藤
雅俊 湯村
Masatoshi Yumura
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Abstract

【課題】小型でCIが小さい水晶振動素子を提供する。【解決手段】水晶振動素子5は、ATカット水晶片15と、水晶片15の両主面に設けられた1対の励振電極17と、を有している。厚みすべりによる基本波振動の共振周波数をF(MHz)とし、水晶片15の長手方向の長さをL(μm)とし、t=1670/Fとしたときに、L<1000μm、かつL/t<18である。【選択図】図1

Description

本発明は、水晶振動素子、及び当該水晶振動素子を有する水晶振動デバイスに関する。水晶振動デバイスは、例えば、水晶振動子又は水晶発振器である。
ATカット水晶片の両主面に1対の励振電極を設けた水晶振動素子が知られており、また、このような水晶振動素子として、いわゆるメサ型のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。メサ型の水晶振動素子において、水晶片は、1対の励振電極が設けられるメサ部と、メサ部の外周に位置し、メサ部よりも薄い外周部とを有している。
特許文献1は、水晶片(外周部)の長さL(特許文献1ではx)をメサ部の厚さtで割った無次元長さL/tによって、掘量(メサ部と外周部との厚さの差)の範囲を規定することを提案している。また、その提案に際して、L/tの具体例として、16.2以上30以下の値が開示されている。また、L/tの種々の値毎に掘量を変化させたときのクリスタルインピーダンス(CI)の変化が図示されており(特許文献1の図4)、その図では、L/tが小さくなるほど、CIが大きくなってしまう傾向が示されている。また、一般的にも、厚さに対して寸法を小さくすると(アスペクト比を小さくすると)、CIが大きくなるとされている。
特開2007−124441号公報
特許文献1においては、水晶片の長さ等を無次元化していることから、その開示内容は、寸法の絶対値に関わらずに適用可能なはずである。しかし、本願発明者の検証の結果、実際には、水晶片が小型化されると、寸法がCIに及ぼす影響は、特許文献1の開示内容とは異なるものとなる。その結果、例えば、特許文献1の開示内容に基づくと、CIが大きくなってしまう。
従って、小型でCIが小さい水晶振動素子、及び当該水晶振動素子を有する水晶振動デバイスが提供されることが望まれる。
本発明の一態様に係る水晶振動素子は、ATカット水晶片と、前記水晶片の両主面に設けられた1対の励振電極と、を有しており、共振周波数をF(MHz)とし、前記水晶片の長手方向の長さをL(μm)とし、t=1670/Fとしたときに、L<1000μm、かつL/t<18である。
好適には、前記水晶振動素子は、下記の不等式を満たす。
0.9×Lcal/t≦L/t≦1.1×Lcal/t
ただし、
cal/t=0.003958×F-0.392946×F+13.051140×F-130.061211
好適には、F=24MHzであり、かつ、11.66≦L/t≦12.30である。
好適には、F=27.12MHzであり、かつ、13.37≦L/t≦13.62である。
好適には、F=32MHzであり、かつ、14.98≦L/t≦15.56である。
好適には、15.14≦L/t≦15.30である。
好適には、F=37.4MHzであり、かつ、15.32≦L/t≦15.61である。
好適には、15.36≦L/t≦15.56である。
好適には、F=38.4MHzであり、かつ、15.41≦L/t≦15.68である。
好適には、F=40MHzであり、かつ、16.72≦L/t≦17.01である。
本発明の一態様に係る水晶振動デバイスは、前記水晶振動素子と、前記水晶振動素子が実装されたパッケージと、を有している。
上記の構成によれば、小型でクリスタルインピーダンスが小さい水晶振動素子及び水晶振動デバイスを実現できる。
本発明の実施形態に係る水晶振動子の概略構成を示す分解斜視図。 図2は図1の水晶振動子のII−II線における断面図。 図1の水晶振動子の水晶振動素子を示す上面図。 図4(a)は図3の水晶振動素子を示す底面図、図4(b)は図3におけるIVb−IVb線における断面図、図4(c)は図3におけるIVc−IVc線における断面図である。 実施例の寸法を示す図表。 図6(a)及び図6(b)は、共振周波数が24MHzときの実験結果を示す図表及びグラフ。 図7(a)及び図7(b)は、共振周波数が27.12MHzときの実験結果を示す図表及びグラフ。 図8(a)及び図8(b)は、共振周波数が32MHzときの実験結果を示す図表及びグラフ。 図9(a)及び図9(b)は、共振周波数が37.4MHzときの実験結果を示す図表及びグラフ。 図10(a)及び図10(b)は、共振周波数が38.4MHzときの実験結果を示す図表及びグラフ。 図11(a)及び図11(b)は、共振周波数が40MHzときの実験結果を示す図表及びグラフ。 図12(a)及び図12(b)は近似式を説明するための図表及びグラフ。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。また、便宜上、層状の部材の表面(すなわち断面でない面)にハッチングを付すことがある。
(水晶振動子の概略構成)
図1は、本発明の実施形態に係る水晶振動子1(以下、「水晶」は省略することがある。)の概略構成を示す分解斜視図である。また、図2は、図1のII−II線における断面図である。
振動子1は、例えば、全体として、概略、薄型の直方体状とされる電子部品であり、その寸法は適宜に設定されてよい。例えば、比較的小さいものでは、長辺又は短辺の長さが1〜2mmであり、厚さが0.2〜0.4mmである。
振動子1は、例えば、凹部3aが形成された素子搭載部材3と、凹部3aに収容された水晶振動素子5(以下、「水晶」は省略することがある。)と、凹部3aを塞ぐ蓋部材7とを有している。
素子搭載部材3及び蓋部材7によって、振動素子5をパッケージングするパッケージ8が構成されている。素子搭載部材3の凹部3aは蓋部材7により封止され、その内部は、例えば、真空とされ、又は適宜なガス(例えば窒素)が封入されている。
素子搭載部材3は、例えば、素子搭載部材3の主体となる基体9と、振動素子5を実装するための素子搭載パッド11と、振動子1を不図示の回路基板等に実装するための外部端子13とを有している。
基体9は、セラミック等の絶縁材料からなり、上記の凹部3aを構成している。素子搭載パッド11及び外部端子13は、例えば、金属等からなる導電層により構成されており、基体9内に配置された導体(図2。符号省略)によって互いに接続されている。蓋部材7は、例えば、金属から構成され、素子搭載部材3の上面にシーム溶接等により接合されている。
振動素子5は、例えば、水晶片15と、水晶片15に電圧を印加するための1対の励振電極17と、振動素子5を素子搭載パッド11に実装するための1対の引出電極19とを有している。
水晶片15は、いわゆるATカット水晶片である。すなわち、図1に示すように、水晶において、X軸(電気軸)、Y軸(機械軸)及びZ軸(光軸)からなる直交座標系XYZを、X軸回りに30°〜40°回転させて直交座標系XY′Z′を定義したときに、XZ′平面に平行に切り出された板状である。
1対の励振電極17及び1対の引出電極19は、金属等からなる導電層により構成されている。1対の励振電極17は、例えば、水晶片15の両主面の中央側に設けられている。1対の引出電極19は、例えば、1対の励振電極17からX軸方向の一方側(正負のいずれでもよい。)に延び出ており、水晶片15の一端に1対のパッド部19a(図4(a))を有している。
振動素子5は、主面を凹部3aの底面に対向させて凹部3aに収容される。引出電極19のパッド部19aは、バンプ21(図2)により素子搭載パッド11に接合される。これにより、振動素子5は、素子搭載部材3に片持ち梁のように支持される。また、1対の励振電極17は、1対の素子搭載パッド11と電気的に接続され、ひいては、複数の外部端子13のいずれか2つと電気的に接続される。バンプ21は、例えば、導電性接着剤からなる。
このようにして構成された振動子1は、例えば、不図示の回路基板の実装面に素子搭載部材3の下面を対向させて配置され、外部端子13が半田などにより回路基板のパッドに接合されることによって回路基板に実装される。回路基板には、例えば、発振回路23(図2)が構成されている。発振回路23は、外部端子13及び素子搭載パッド11を介して1対の励振電極17に交流電圧を印加して発振信号を生成する。この際、発振回路23は、例えば、水晶片15の厚みすべり振動のうち基本波振動を利用する。
(水晶振動素子の形状)
図3は、振動素子5を示す上面図である。図4(a)は、振動素子5を示す底面図である。図4(b)は図3におけるIVb−IVb線における断面図である。図4(c)は図3におけるIVc−IVc線における断面図である。
水晶片15は、例えば、いわゆるメサ型のものである。すなわち、水晶片15はメサ部15mと、メサ部15mの外周を囲み、メサ部15mよりも薄い外周部15pとを有している。このような形状により、エネルギー閉じ込め効果を向上させることができ、ひいては、クリスタルインピーダンス(CI、負荷容量がないときの等価直列抵抗)を低下させることができる。
メサ部15mの形状は、例えば、XZ′に平行な1対の主面を有する薄型直方体であり、その主面は、X軸に平行な長辺及びZ′軸に平行な短辺を有する矩形である。外周部15pの形状は、例えば、メサ部15mを無視すると、XZ′に平行な1対の主面を有する薄型直方体状であり、その外縁の形状は、X軸に平行な長辺及びZ′軸に平行な短辺を有する矩形である。
平面視したとき(図3又は図4(a))、メサ部15mは、水晶片15(外周部15p)の外形(外縁)に対して、Z′軸方向においては中心に位置し、X軸方向においては引出電極19とは反対側にずれて位置している。別の観点では、メサ部15mの中心Cm(図3)は、水晶片15の中心C(図3)に対して、X軸方向において引出電極19とは反対側へずれている。中心C及びCmは、平面視における図形重心であり、矩形においては1対の対角線の交点である。このようにメサ部15mを水晶片15の外形に対して引出電極19側とは反対側へ偏心させることによって、振動素子5の振動がバンプ21によって規制されることによる影響を低減できる。なお、本実施形態では、メサ部15mの中心Cmと水晶片15の中心Cとが一致していない場合について説明しているが、メサ部15mの中心と水晶片15の中心Cが一致していてもよい。
断面視したとき(図4(b)又は図4(c))、水晶片15の形状は、例えば、上下方向において線対称の形状である。すなわち、外周部15pは、メサ部15mに対して、上下方向の中央に位置している。
メサ部15mの1対の主面は、例えば、研磨が行われることなどによって比較的高精度にXZ′平面に平行な平面とされている。別の観点では、メサ部15mの厚さは比較的高精度に一定かつ所定の値とされている。外周部15pの1対の主面、メサ部15mの外周面、外周部15pの外周面は、例えば、エッチングによって形成されている。
なお、水晶片15及びその他の各部材において、加工の誤差があってよいことは言うまでもないことであるが、特に、水晶片15においては、比較的大きな誤差が生じ、上述した形状と若干異なる形状が実現されてもよい。水晶は、エッチングに対して異方性を示し、誤差が生じやすいからである。例えば、メサ部15m及び外周部15pの外周面は、基本的にはY′軸に平行な平面であるが、若干の傾斜や丸みを有していてもよい。また、例えば、水晶片15の角部は丸みを有していてもよい。
励振電極17の平面形状は、例えば、X軸に平行な長辺及びZ′軸に平行な短辺を有する矩形である。励振電極17は、例えば、メサ部15mの主面内に収まっており、また、その中心(図形重心)は、メサ部15mの主面の中心(図形重心)と一致している。なお、本実施形態では、励振電極17の中心とメサ部15mの中心が一致している場合について説明しているが、引出電極19と反対側へ励振電極19の中心をずらしてもよい。
引出電極19は、上述のようにパッド部19aを有している。なお、本実施形態では、パッド部19aは、水晶片15の下面にのみ設けられているが、パッド部19aは、水晶片15の1対の主面(上面及び下面)のいずれを凹部3aの底面に対向させてもよいように、1対の主面の双方に設けられていてもよい。例えば、1対の引出電極19は、水晶片15の中心をとおり、X軸に平行な中心線(不図示)に対して180°回転対称の形状に形成されていてもよい。
パッド部19aは、例えば、水晶片15の外周部15pに収まっている。パッド部19aの形状は、例えば、外周部15pの下面において矩形である。また、パッド部19aは、図示の例のように、外周部15pのX軸方向の一方側の端面及び外周部15pの上面にまで広がって形成されていてもよい。
(水晶振動素子における寸法の定義)
本実施形態の説明では、水晶振動素子における各部の寸法に対して、以下のように記号を割り振るものとする。
L:水晶片15の長さ(X軸方向)
W:水晶片15の幅(Z′軸方向)
Lm:メサ部15mの長さ(X軸方向)
Wm:メサ部15mの幅(Z′軸方向)
t:メサ部15mの厚さ(共振周波数からの換算値、Y′軸方向)
Le:励振電極17の長さ(X軸方向)
We:励振電極17の幅(Z′軸方向)
厚さtは、ここでは、実際のメサ部15mの厚さ(以下、t′とする。)ではなく、共振周波数Fからの換算値であるものとする。すなわち、t(μm)=1670/F(MHz)である。実際の厚さt′は、励振電極17の重量等が共振周波数Fに及ぼす影響を考慮して、励振電極17の膜厚等に応じて厚さtから適宜に調整されたものとなる。励振電極17の膜厚等は、各製造者の経験等に基づいて適宜に設定される。従って、実際の厚さt′よりも、換算された厚さtの方が、寸法が振動素子5の特性に及ぼす一般的乃至は普遍的な影響を調べる上で適している。
ここでいう共振周波数Fは、振動素子5自体の共振周波数であって、パッケージ8の浮遊容量及び発振回路23の負荷容量等の影響を含まないものである。実際の製品が本願発明に該当するか否かを判定するに際しては、共振周波数は、例えば、製品の測定によって特定されてもよいし、仕様書等に示されている値によって特定されてもよい。また、共振周波数Fは、基本的には、厚みすべりによる基本波振動のものであるが、厳密には、他の振動モードに影響されている。
(実施例)
上述した形状の振動子5を種々の寸法で実際に作製し、そのCIを調べる実験を行った。その結果、水晶片15の長さLが比較的短い場合(例えば1000μm未満の場合)においては、特許文献1の開示内容等とは逆に、L/tが比較的小さくなるように長さLが設定されることが好ましいことが分かった。以下では、その実験に関して、比較的好ましい結果(比較的小さいCI)が得られたときの寸法(実施例の寸法)、及びCIの値を示す。
(実施例の寸法)
図5は、実施例の寸法を示す図表である。
図5の第1行に示すように、複数の共振周波数F(24MHz、27.12MHz、32MHz、37.4MHz、38.4MHz及び40MHz)のそれぞれについて、振動素子5を作製した。共振周波数毎の振動素子5の寸法は、図5の第2行目以降に示す範囲内の数値を用いた。
また、図5の第2行において、各共振周波数Fについて、水晶片15の長さLを一つの値で示すのではなく、値の範囲で示しているように、共振周波数F毎に、種々の長さLについて振動素子5を作製した。一方、図5の第3行以降に示すように、長さL以外の寸法については、範囲内の所定の値とし、共振周波数F毎に一定の値とした。
いずれの共振周波数Fにおいても、長さLの範囲は、1000μm未満である。長さL以外の寸法によって規定される形状は、複数の共振周波数F間で相似形とはなっていない。共振周波数F毎に、CI等を考慮した経験的に好適な値を用いていることからである。
なお、図5に示す実施例において、全ての共振周波数Fにおける、長さL以外の寸法比は、以下のような範囲内の値となっている(小数点第3位は四捨五入)。メサ部15mの長さLmと幅Wmとの比(Wm/Lm)は、0.53以上0.89以下である。水晶片15の幅Wとメサ部15mの幅Wmとの比(Wm/W)は、0.57以上0.87以下である。メサ部15mの厚さtとメサ部15mの長さLmとの比(Lm/t)は、共振周波数Fが高いほど大きくなっており、6.47以上17.96以下である。メサ部15mの長さLmと励振電極17の長さLeとの比(Le/Lm)は、0.47以上0.99以下である。メサ部15mの幅Wmと励振電極17の幅Weとの比(We/Wm)は、0.57以上0.95以下である。
L、W、Lm、Wm及びWeの公差は、CIに及ぼす影響等を考慮した、一般に許容される寸法範囲となっている。なお、実施例においては、CIに及ぼす影響等を考慮した一般に許容される寸法範囲よりも高精度に長さLの調整乃至変化させている。
例えば、長さLの公差が±5μmの場合、合計の10μmが寸法範囲となる。この範囲を厚さtで無次元化すると、約0.14(24MHz)〜約0.24(40MHz)である。従って、L/tの好適な範囲をこの程度の範囲で絞ることができれば、極めて有効である。
(実験結果)
図6〜図11は、共振周波数F毎の実験結果を示している。各図(a)は、長さL(無次元化長さL/t)を変化させたときのCIの変化を示す図表である。各図(b)は、各図(a)に示した値をプロットしたグラフである。
各図(b)において、横軸はL/tを示し、縦軸はCI(Ω)を示している。点線でつながれた菱形の点は実験結果を示している。実線の曲線は、実験結果を示す点に関して最小二乗法で得られた2次の近似曲線を示している。グラフ上部には、近似曲線の式(x=L/t、y=CI)及び決定係数(R)が示されている。
CIは、振動素子5単体で測定された。すなわち、振動素子5が素子搭載部材3に実装されておらず、また、振動素子5が素子搭載部材3及び蓋部材7によって封止されていない状態で、CIは測定された。なお、振動素子5が素子搭載部材3及び蓋部材7によって封止され、真空雰囲気下に置かれると、CIは、今回の測定値よりも更に小さくなる。
以下、共振周波数F毎に実験結果を説明する。
(共振周波数24MHz)
図6(a)及び図6(b)は、共振周波数Fが24MHzの場合における実験結果を示している。
これらの図に示されているように、長さLを、811μm以上856μm以下(L/tは約11.66以上12.30以下)の範囲で3μmずつ(L/tは約0.04ずつ)異ならせた複数の振動素子5を作製した。この場合、CIの値は、83Ω以上771Ω以下となった。
後に、他の共振周波数Fについての説明から理解されるように、共振周波数Fが24MHzの場合においては、長さLの変化に対するCIの振動が比較的大きく、共振周波数Fが他の値の場合と若干異なる傾向が示された。ただし、L/tが約11.78のときに特異点のようにCIが大きくなっている点を除けば、概略として、L/tが小さくなるほどCIが小さくなる傾向が読み取れる。
プロットされた複数の点を結ぶ点線の変化率等を考慮しつつ、無次元化した公差(約0.14=10/1670×24)程度の広さで、L/tの好適な範囲を絞るとすれば、当該範囲は、例えば、CIが最も小さくなったL/t=約11.66を含む、11.60以上11.70以下の範囲である。プロットされたL/tの値のみを根拠とするならば、例えば、L/tの好適な範囲は、11.66以上11.70以下の範囲である。
(共振周波数27.12MHz)
図7(a)及び図7(b)は、共振周波数Fが27.12MHzの場合における実験結果を示している。
これらの図に示されているように、長さLを、823μm以上839μm以下(L/tは約13.37以上13.62以下)の範囲で2μmずつ(L/tは約0.03ずつ)異ならせた複数の振動素子5を作製した。この場合、CIの値は、74Ω以上106Ω以下となった。
L/tが約13.5以上13.6以下の範囲に近づくほどCIが小さくなる傾向が現れた。また、長さLの変化に対するCIの変化は、2次曲線によって比較的良好に(R=0.82)近似され、この2次曲線においても、上記の傾向が現れた。
プロットされた複数の点をつなぐ点線の変化率等を考慮しつつ、無次元化した公差(約0.16=10/1670×27.12)程度の広さで、L/tの好適な範囲を絞るとすれば、当該範囲は、例えば、13.46以上13.61以下の範囲である。プロットされたL/tの値のみを根拠とするならば、例えば、L/tの好適な範囲は、13.46以上13.59以下の範囲である。
(共振周波数32MHz)
図8(a)及び図8(b)は、共振周波数Fが32MHzの場合における実験結果を示している。
これらの図に示されているように、長さLを、782μm以上812μm以下(L/tは約14.98以上15.56以下)の範囲で2μmずつ(L/tは約0.04ずつ)異ならせた複数の振動素子5を作製した。この場合、CIの値は、53.4Ω以上136.9Ω以下となった。
L/tが約15.2以上15.3以下の範囲に近づくほどCIが小さくなる傾向が現れた。また、長さLの変化に対するCIの変化は、2次曲線によって比較的良好に(R=0.98)近似され、この2次曲線においても、上記の傾向が現れた。
プロットされた複数の点をつなぐ点線の変化率等を考慮しつつ、無次元化した公差(約0.19=10/1670×32)程度の広さで、L/tの好適な範囲を絞るとすれば、当該範囲は、例えば、15.14以上15.30以下の範囲である。プロットされたL/tの値のみを根拠とするならば、例えば、L/tの好適な範囲は、15.14以上15.29以下の範囲である。
なお、L/tが上記のような範囲であれば、CIの値は、60Ω未満である。要求されるCIの値(仕様)は、周波数帯等によって異なるが、F=32MHzにおいては、CIが60Ω未満であれば、大抵の場合において仕様が満たされると考えられる。
(共振周波数37.4MHz)
図9(a)及び図9(b)は、共振周波数Fが37.4MHzの場合における実験結果を示している。
これらの図に示されているように、長さLを、684μm以上697μm以下(L/tは約15.32以上15.61以下)の範囲で1μmずつ(L/tは約0.02ずつ)異ならせた複数の振動素子5を作製した。この場合、CIの値は、54.6Ω以上88.7Ω以下となった。
L/tが約15.4以上15.5以下の範囲に近づくほどCIが小さくなる傾向が現れた。また、長さLの変化に対するCIの変化は、2次曲線によって比較的良好に(R=0.76)近似され、この2次曲線においても、上記の傾向が現れた。
プロットされた複数の点をつなぐ点線の変化率等を考慮しつつ、無次元化した公差(約0.22=10/1670×37.4)程度の広さで、L/tの好適な範囲を絞るとすれば、当該範囲は、例えば、15.36以上15.56以下の範囲である。プロットされたL/tの値のみを根拠とする場合も同様である。
なお、L/tが上記の15.36以上15.56以下の範囲であれば、CIの値は、およそ60Ω未満である(確実に60Ω未満となるのは15.39以上15.54以下)。要求されるCIの値(仕様)は、周波数帯等によって異なるが、F=37.4MHzにおいては、CIが60Ω未満であれば、大抵の場合において仕様が満たされると考えられる。
(共振周波数38.4MHz)
図10(a)及び図10(b)は、共振周波数Fが38.4MHzの場合における実験結果を示している。
これらの図に示されているように、長さLを、670μm以上682μm以下(L/tは約15.41以上15.68以下)の範囲で2μmずつ(L/tは約0.05ずつ)異ならせた複数の振動素子5を作製した。この場合、CIの値は、55Ω以上65Ω以下となった。
CIは、図示した範囲で全体的に小さく、70Ω未満である。また、全体として、L/tが小さいほどCIが小さくなる傾向が現れた。また、長さLの変化に対するCIの変化は、2次曲線によって比較的良好に(R=0.65)近似され、この2次曲線においても、上記の傾向が現れた。
プロットされた複数の点をつなぐ点線の変化率等を考慮しつつ、無次元化した公差(約0.23=10/1670×38.4)程度の広さで、L/tの好適な範囲を絞るとすれば、当該範囲は、例えば、15.40以上15.64以下の範囲である。プロットされたL/tの値のみを根拠とするならば、例えば、L/tの好適な範囲は、15.41以上15.64以下の範囲である。
なお、L/tが上記の15.40以上15.64以下の範囲であれば、CIの値は、およそ60Ω未満(確実に60Ω未満となるのは15.41以上15.59以下)である。要求されるCIの値(仕様)は、周波数帯等によって異なるが、F=38.4MHzにおいては、CIが60Ω未満であれば、大抵の場合において仕様が満たされると考えられる。
(共振周波数40MHz)
図11(a)及び図11(b)は、共振周波数Fが40MHzの場合における実験結果を示している。
これらの図に示されているように、長さLを、698μm以上710μm以下(L/tは約16.72以上17.01以下)の範囲で2μmずつ(L/tは約0.05ずつ)異ならせた複数の振動素子5を作製した。この場合、CIの値は、49Ω以上120Ω以下となった。
L/tが約16.8以上16.9以下の範囲に近づくほどCIが小さくなる傾向が現れた。また、長さLの変化に対するCIの変化は、2次曲線によって比較的良好に(R=0.85)近似され、この2次曲線においても、上記の傾向が現れた。
プロットされた複数の点をつなぐ点線の変化率等を考慮しつつ、無次元化した公差(約0.24=10/1670×40)程度の広さで、L/tの好適な範囲を絞るとすれば、当該範囲は、例えば、16.79以上16.90以下の範囲である。プロットされたL/tの値のみを根拠とするならば、例えば、L/tの好適な範囲は、16.81以上16.86(又は16.91)以下の範囲である。
なお、L/tが上記の16.79以上16.90以下の範囲であれば、CIの値は、およそ60Ω未満である(確実に60Ω未満となるのは16.81以上16.86以下)。要求されるCIの値(仕様)は、周波数帯等によって異なるが、F=40MHzにおいては、CIが60Ω未満であれば、大抵の場合において仕様が満たされると考えられる。
(共振周波数を変数とする近似式)
上記のように、複数の共振周波数Fについて、水晶片15の、好適な無次元長さL/tを得た結果、本願発明者は、好適なL/tと共振周波数Fとの間に相関があることを見出した。そこで本願発明者は、共振周波数Fを変数として好適なL/tを算出する近似式を提案する。これにより、例えば、実験を行った共振周波数以外の共振周波数についても、好適なL/tを予測して、振動素子5を作製することができる。具体的には、以下のとおりである。
(近似式の導出に用いた値)
図12(a)は、近似式の導出に用いた値(図12(a)の左側)、及び近似式による算出結果(図12(a)の右側)を示す図表である。まず、近似式の導出に用いた値について説明する。
図12(a)の最も左側の欄「F(MHz)」は、上述した実験を行った共振周波数Fを示している。すなわち、図12(a)の第2行以降の各行は、実験を行った各共振周波数に対応している。
図12(a)の「t(μm)」の欄は、1670/F(MHz)によって共振周波数から換算した厚さtを示している。
図12(a)の「Lexp(μm)」の欄は、上述した実験によって得られた各共振周波数Fにおける最適な長さLを示している。
図12(a)の「Lexp/t」の欄は、「Lexp(μm)」の欄の値を「t(μm)」の欄の値で割った値を示している。
(各共振周波数における最適な長さLの抽出)
ここで、「Lexp(μm)」の欄の値は、各共振周波数におけるCIの測定値自体、その測定値のL/tの変化に対する変化の傾向等を考慮して、適宜に抽出した。具体的には、以下のとおりである。
共振周波数が24MHz、32MHz及び40MHzの場合については、長さLの最適値として、実験において最小のCIが得られたときの長さLの値を抽出した。これらの共振周波数の場合においては、図6(b)、図8(b)及び図11(b)に示されているように、最小のCIに対応してプロットされた点が、複数の点の変化傾向(各図において複数の点をつなぐ点線参照)に対して概ね合致しているからである。
共振周波数が38.4MHzの場合についても、長さLの最適値として、実験において最小のCIが得られたときの長さLの値(670μm)を抽出した。なお、図10(a)に示されているように、最小のCIの値(55Ω)は、長さLが670μmのときと長さLが674μmのときとで得られている。しかし、図10(b)に示されているように、プロットされた複数の点の変化傾向(複数の点をつなぐ点線参照)に合致しているのは長さLが670μmのときの点であるので、この長さLの値を抽出した。
共振周波数が27.12MHzの場合については、実験において最小のCIが得られたのはL=837μmのときである。しかし、図7(b)に示されているように、このCIの値に対応してプロットされた点は、複数の点の変化傾向(複数の点をつなぐ点線参照)に対して、特異点のようになっている。そこで、長さLの最適値として、L=837μmを除いて、最小の(すなわち全体としては次点)のCIの値が得られた長さLの値(833μm)を抽出した。
共振周波数が37.4MHzの場合については、図9(b)に示されているように、プロットされた複数の点をつなぐ点線が振動していることから、最小のCIが得られたときの長さLの値ではなく、CIの値がおよそ60Ω以下となる範囲(L/tが15.36以上15.56以下の範囲)の概ね中央に位置する690μm(L/t=15.45)を抽出した。
(近似式の導出)
図12(b)は、上記のように共振周波数毎に抽出した最適の長さLを無次元化したL/t、及び当該最適な無次元化長さL/tに対する近似曲線を示す図である。横軸は、共振周波数F(MHz)を示し、縦軸は、水晶片15の無次元化長さL/tを示している。菱形の点は、抽出した最適のL/tを示しており、実線の曲線は、最適のL/tを示す点に関して最小二乗法で得られた近似曲線を示している。グラフ上部には、近似曲線の式(x=F、y=L/t)及び決定係数(R)が示されている。
近似式(近似曲線)は、図12(b)の上段に示されているように多項式とした。プロットされた複数の点を単純につないだ線を仮定すると複数の屈曲が現れることから、多項式で近似することが適当と考えられるからである。
多項式の次数は3とした。理論的には次数が高いほど正確に近似することが可能である。しかし、実際には、次数が高くなると、係数及び変数の小数点以下の有効数字の影響が大きくなることから、小数点以下の有効桁数を多くする必要があり、取り扱いが煩雑になったり、却って精度が低下したりする。一方、プロットされた複数の点を単純につないだ線を仮定すると、大きくは2つの屈曲が現れる。従って、2つの屈曲を表すことができる最小の次数を選択した。
その結果、図12(b)の上部においても示しているように、以下の近似式が得られた。
cal/t=0.003958×F-0.392946×F+13.051140×F-130.061211 (1)
上記の(1)式では、係数及び定数を小数点第6位まで示している(小数点第7位は四捨五入)。ただし、これよりも下の位まで係数及び定数の値を求め、利用してもよい。
(近似式の検証)
図12(a)の図表において、紙面右側の欄は、上記(1)式による算出結果を示している。具体的には、以下のとおりである。
図12(a)の「Lcal/t」の欄では、上記(1)式に共振周波数Fの値を代入して得られた値が示されている。すなわち、近似式から得られる最適のL/tの値が示されている。
図12(a)の「Ldif/t」の欄では、「Lexp/t」の欄の値と「Lcal/t」の欄の値との差(Lexp/t−Lcal/t)が示されている。すなわち、実験で得られた最適のL/tの値と、近似式から得られる最適のL/tの値との差が示されている。
図12(a)の「Ldif/Lcal×100」の欄では、「Ldif/t」の欄の値を「Lcal/t」の欄の値で割った値に100を乗じた値が示されている。すなわち、上記の実験値と算出値との差が算出値に対する比率で示されている。
cal/tの値は、近似式の係数及び定数(特に係数)における小数点以下の有効桁数によって変化する。図12(a)に示した計算結果は、上記の(1)式と同様に、係数及び定数として小数点第6位(小数点第7位は四捨五入)の値まで使用した。
図12(a)に示されているように、実験値と(1)式から算出された算出値との差は、L/t(Ldif/t)の値で0.4以下(小数点第2位は四捨五入)、又は算出値に対する割合(Ldif/Lcal×100)で2.5%以下(小数点第2位は四捨五入)である。従って、概ね良好に実験値に近似した値が算出されている。
図6〜図11において図示した実験結果は、既に述べたように、多数の実験結果のうち、CIの値がある程度小さくなったもの(実施例)のみを示している。各共振周波数において、実施例として実験結果が示されたL/tの範囲の広さ(各図(b)の横軸の長さ)は、0.25〜0.64である。従って、(1)式によって、概ね、図6〜図11に図示された範囲と同等の広さで、L/tが得られる。
なお、近似式の係数及び定数として小数点第5位(小数点第6位は四捨五入)の値まで使用した場合の誤差は3.2%以内であり、近似式の係数及び定数として小数点第7位(小数点第8位は四捨五入)の値まで使用した場合の誤差は2.4%以内である。従って、今回の近似式では、小数点以下の有効桁数は6で十分である。
(実施例のまとめ)
実施例は、全て水晶片15の長さLが1mm未満(共振周波数が24MHzのとき856μm、27.12MHzのとき838μm、32MHzのとき812μm、37.4MHzのとき697μm、38.4MHzのとき682μm、40MHzのとき710μm)である。このような実施例においては、従来の見解とは異なり、無次元化長さL/tが18未満(共振周波数が24MHzのとき12.30、27.12MHzのとき13.62、32MHzのとき15.56、38.4MHzのとき15.68、40MHzのとき17.01)のときにCIの値が小さくなることが見出された。
また、よりCIの値が小さくなる好適なL/tは、共振周波数Fに依存しており、概ね、共振周波数Fが大きくなると、好適なL/tは大きくなることが見出された。従って、所定の共振周波数において好適なL/tとして、(1)式によって算出されるLcal/tを用いた以下の不等式を満たすL/tを挙げることができる。
0.9×Lcal/t≦L/t≦1.1×Lcal/t (2)
ここで、Lcal/tから±10%の範囲としたのは、以下の理由による。既に述べたように、長さLの公差は±5μmである。これを厚さtで割って%に直すと、±約7.2%(24MHz)〜±約12%(40MHz)である。その概ね中間の値をとると、±10%である。また、最小値の±7.2%を採用するとともに、これに上述したLdif/Lcal×100の最大値2.5%に基づく±2.5%を加えて約±10%と考えることもできる。
なお、上記の他、±10%に代えて、公差の最小値±7.2%を採用したり、Ldif/Lcal×100の最大値2.5%に基づく±2.5%を採用したりしてもよい。また、実験を行った2つの共振周波数間で、各共振周波数の公差の平均を採用したりしてもよい。例えば、32MHz以上37.4MHz以下の範囲では、32MHzのときの約±9.6%と、37.4MHzのときの±約11.2%とを用いて、その平均の±10.3%を採用してもよい。これに、Ldif/Lcal×100の最大値2.5%に基づく±2.5%を加えてもよい。
以上のとおり、本実施形態では、水晶振動素子5は、ATカット水晶片15と、水晶片15の両主面に設けられた1対の励振電極17と、を有している。厚みすべりによる基本波振動の共振周波数をF(MHz)とし、水晶片15の長手方向の長さをL(μm)とし、t=1670/Fとしたときに、L<1mm、かつL/t<18である。
従って、長さLが1mm未満の振動素子5において、従来の設計思想に基づいてL/tが決定された振動素子に比較して、CIを小さくすることができる。その結果、例えば、等価直列抵抗の上昇を抑え、好適に発振させることができる。
また、本実施形態では、振動素子5は、下記の不等式を満たす。
0.9×Lcal/t≦L/t≦1.1×Lcal/t
ただし、
cal/t=0.003958×F-0.392946×F+13.051140×F-130.061211
従って、共振周波数Fの影響を考慮せずに単にL/tを18未満にしただけのものに比較して、対象とする共振周波数Fにおいて、CIをより小さくすることができる。また、製造工程(製造方法)に着目すると、共振周波数を変数とする3次の多項式の計算を行えば好適な長さLを求めることができることになり、有用である。
また、本実施形態(実施例)では、
F=24MHzであり、かつ、11.66≦L/t≦12.30である。又は、
F=27.12MHzであり、かつ、13.37≦L/t≦13.62である。又は、
F=32MHzであり、かつ、14.98≦L/t≦15.56である。又は、
F=37.4MHzであり、かつ、15.32≦L/t≦15.61である。又は、
F=38.4MHzであり、かつ、15.41≦L/t≦15.68である。又は、
F=40MHzであり、かつ、11.72≦L/t≦17.01である。
上記の範囲は、共振周波数毎に実験結果を図示したL/tの範囲である。既に述べたように、図示した実験結果は、L/tが18以上の場合等に比較して、CIの値がある程度小さくなったものであり、L/tが上記の範囲にあることにより、CIの値が小さい振動素子5が得られる。
また、さらに好ましくは、
F=32MHzであり、15.14≦L/t≦15.30である。又は、
F=37.4MHzであり、15.36≦L/t≦15.56である
既に述べたように、L/tが上記の範囲にあれば、CIの値は、およそ60Ω未満となる。その結果、大抵の場合において、これらの共振周波数の振動素子に要求される仕様が満たされる。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
水晶振動素子を有する水晶振動デバイスは、水晶振動子に限定されない。例えば、水晶振動素子に加えて、水晶振動素子に電圧を印加して発振信号を生成する集積回路素子(IC)を有する発振器であってもよい。また、例えば、水晶振動デバイス(水晶振動子)は、水晶振動素子の他に、サーミスタ等の他の電子素子を有するものであってもよい。また、例えば、水晶振動デバイスは、例えば、恒温槽付のものであってもよい。水晶振動デバイスにおいて、水晶振動素子をパッケージングするパッケージの構造は、適宜な構成とされてよい。例えば、パッケージは、上面及び下面に凹部を有する断面H型のものであってもよい。
水晶振動素子の形状及びL(L/t)以外の寸法は、実施形態において例示したものに限定されず、適宜に設定されてよい。実施形態で示したL/tの変化に対するCIの変化は、X軸方向に変位する厚みすべり振動の生じやすさに起因しており、重要な因子は厚さt及び長さLであるからである。例えば、Z′軸方向の水晶片の寸法(W及びWm)、並びに励振電極の平面視の寸法(Le,We)は、極端に一般的な寸法から逸脱しない限りは、今回の実験結果に影響しないと考えられる。
1…水晶振動子(水晶振動デバイス)、3…素子搭載部材、5…水晶振動素子、7…蓋部材、15…水晶片(ATカット水晶片)、17…励振電極。

Claims (11)

  1. ATカット水晶片と、
    前記水晶片の両主面に設けられた1対の励振電極と、
    を有しており、
    共振周波数をF(MHz)とし、前記水晶片の長手方向の長さをL(μm)とし、t=1670/Fとしたときに、
    L<1000μm、かつL/t<18である。
    水晶振動素子。
  2. 下記の不等式を満たす請求項1に記載の水晶振動素子。
    0.9×Lcal/t≦L/t≦1.1×Lcal/t
    ただし、
    cal/t=0.003958×F-0.392946×F+13.051140×F-130.061211
  3. F=24MHzであり、かつ
    11.66≦L/t≦12.30である
    請求項1に記載の水晶振動素子。
  4. F=27.12MHzであり、かつ
    13.37≦L/t≦13.62である
    請求項1に記載の水晶振動素子。
  5. F=32MHzであり、かつ
    14.98≦L/t≦15.56である
    請求項1に記載の水晶振動素子。
  6. 15.14≦L/t≦15.30である
    請求項5に記載の水晶振動素子。
  7. F=37.4MHzであり、かつ
    15.32≦L/t≦15.61である
    請求項1に記載の水晶振動素子。
  8. 15.36≦L/t≦15.56である
    請求項7に記載の水晶振動素子。
  9. F=38.4MHzであり、かつ
    15.41≦L/t≦15.68である
    請求項1に記載の水晶振動素子。
  10. F=40MHzであり、かつ
    16.72≦L/t≦17.01である
    請求項1に記載の水晶振動素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の水晶振動素子と、
    前記水晶振動素子が実装されたパッケージと、
    を有している水晶振動デバイス。
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