JP2017119733A - ガラス粉体顆粒 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体を造粒して顆粒状にしたガラス粉体顆粒が、熱可塑性樹脂と配合調製される際、押出機へのフィード部での詰まり、食い込み不良等を起こさず、押出機への供給の支障の発生を減らし、かつ熱可塑性樹脂へ鱗片状ガラス体が均一に分散し、該鱗片状ガラス体で補強した熱可塑性樹脂成形品の強度を向上させる技術の提供。【解決手段】界面活性剤、エポキシ樹脂及びウレタン樹脂及びシランカップリング剤を含む結合剤が付着したガラス粉体顆粒。固形分換算で前記造粒剤を基準にして、前記界面活性剤を3〜16質量%含有する鱗片状ガラス顆粒体。ガラス粉体顆粒を基準として、結合剤を0.1〜2質量%含有することが好ましいガラス粉体顆粒。特に好ましくは、シランカップリング剤がアミノシランであり、界面活性剤がポリオキシエチレンスリルフェニルである、ガラス粉体顆粒。【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性樹脂に配合するミルドファイバーと鱗片状ガラス体とを含む混合粉体顆粒に関する。鱗片状ガラス体はガラスフレークやフレーク状ガラスとも呼ばれる。
ミルドファイバーは、ガラス繊維を粉砕した粉末状、または、綿状の外観をもつもので、30〜300μmの長さを有するガラス繊維である。ミルドファイバーは、熱可塑性樹脂の補強材として、特に電子部品等の微細な成形品の補強用に用いられる。しかし、ミルドファイバーは、アスペクト比によっては、射出成形時に樹脂流動方向に配向するため、方向によって収縮率に差が生じ、反りが生じる。またウエルド強さが低い成形物となる。(特許文献1)
鱗片状ガラス体は、適切な厚さに制御されたガラス膜を破砕し鱗片状としたものであり、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の補強材、防食ライニング用充填材等の他に、塗料、インキ、化粧料等に光輝感等の独特の感応性を付与する用途に使用されている。鱗片状ガラス体は、ミルドファイバーのような繊維状物でないために、射出成形時に樹脂流動方向に配向することが無いために、鱗片状ガラス体を用いた成形品は、補強材にガラス繊維を用いた場合と比較して、成型品の反りや寸法安定性に優れ、ウエルド強さが高くなる。しかし、成型品の剛性や耐熱性の向上には期待するほどの効果を現さない。そこで、熱可塑性樹脂の補強材として、鱗片状ガラス体とミルドファイバーとを併用することが試みられている(特許文献2〜6)。
鱗片状ガラス体とミルドファイバーとを併用する場合、それぞれ単品で包装され販売されているものを使用する場合は、熱可塑性樹脂との混練工程において、それぞれを個別のフィーダーにより押出機に供給する必要があり、操作が煩雑となる。それを解決するために、鱗片状ガラス体及びミルドファイバーを混合すると共に、結合剤にて少なくとも一部の小ガラス体同士を結合した小ガラス体(顆粒)とすることにより、1つのフィーダーにて鱗片状ガラス体、ミルドファイバーの2種以上の強化材を供給することができる。このため、成形作業性が向上され、また、原料の購入、管理作業も軽減されることが開示されている(特許文献6)。
特開2000−178443号公報 特開2007−70468号公報 特開2010−275345号公報 特開2010−15091号公報 特開2012−207075号公報 特開平1−110934号公報
補強材として、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体とを併用する際、特許文献6に開示されている方法で、鱗片状ガラス体及びミルドファイバーを混合すると共に、結合剤にて少なくとも一部の小ガラス体同士を結合した顆粒とし、1つのフィーダーにて前記顆粒を押出機に供給すると、時々フィード部での詰まり、食い込み不良等を起こす場合があった。
また、ガラス粉体顆粒は、押し出し機で溶融混練した後もそのままの形態で存在すると強化材としての効果が低下するので、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体にばらけて樹脂中に均一に分散させる必要があるが、前記顆粒が完全に崩れずに残りコンパウンド樹脂中への前記補強材の分散不良もみられた。
本発明は上記問題を解決することを目的とする。
ここで、以下、樹脂又は樹脂エマルジョン、界面活性剤、シランカップリング剤などを水などの溶媒又は分散媒などに溶解または分散させたものを結合剤含有液と記載し、該結合剤含有液の全固形分を結合剤と記載する。
また、鱗片状ガラス体又は/及びミルドファイバーをガラス粉体、該ガラス粉体で強化される熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂、前記ガラス粉体とマトリックス樹脂が溶融混練されたものをコンパウンド樹脂と記載する。
本発明者らが鋭意検討した結果、界面活性剤を所定量含有する結合剤を用いて前記ガラス粉体を顆粒にしたものは、フィード性が良好で、マトリックス樹脂とを配合調製し押出機で溶融混練して得られたコンパウンド樹脂を射出成形機等で成形すると、得られた成形品の引張強さなどの強度特性が高いことがわかった。
即ち本発明は、(1)樹脂に配合し、該樹脂の強化剤として用いるためのガラス紛体顆粒であって、該ガラス粉体顆粒は、ガラス粉体と該ガラス粉体同士を結合させる結合剤を有し該ガラス粉体は、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体とを含む混合粉体であり、該結合剤は、エポキシ樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、界面活性剤及びシランカップリング剤を含み、前記界面活性剤は、オキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ポリアルキレンポリアミン脂肪酸縮合物及びジアルキルスルホコハク酸ナトリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記結合剤中に前記結合剤を基準にして、前記界面活性剤を3質量%以上、16質量%以下含有し、前記ガラス紛体顆粒中に、前記ガラス紛体顆粒を基準にして前記結合剤を0.1質量%以上、2質量%以下含有することを特徴とするガラス粉体顆粒である。
また、本発明は、(2)ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との質量比が1:2〜2:1で構成されることを特徴とする(1)に記載のガラス粉体顆粒である。
また、本発明は、(3)前記ガラス粉体顆粒は、大略球形であり、粒径は、標準ふるい(JIS Z 8801)を用いてふるい分けし、目開き5.6mmの標準ふるい上の顆粒の質量割合が、ふるい分けにかけた全顆粒の質量の5質量%以内であり、目開き500μmの標準ふるい下の顆粒の質量割合が、ふるい分けにかけた全顆粒の質量の5質量%以内であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のガラス粉体顆粒である。
また、本発明は、(4)熱可塑性樹脂と前記ガラス粉体顆粒とを、押出機で溶融混練することを特徴とするガラス粉体含有熱可塑性樹脂ペレットの製造方法である。
さらに本発明は、(5)前記ガラス粉体含有熱可塑性樹脂ペレットを、射出成形機の手段を用いて成形体を得ることを特徴とするガラス粉体含有熱可塑性樹脂成形体の製造方法である。
本発明のガラス粉体顆粒は、熱可塑性樹脂中への高い分散性、押出機へのフィード性等を有するために、補強材としての機能を高めることができた。
押出機の一例の概略断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明のガラス粉体顆粒は、樹脂に配合し、該樹脂の強化剤として用いるためのガラス紛体顆粒であって、該ガラス粉体顆粒は、ガラス粉体と該ガラス粉体同士を結合させる結合剤を有し該ガラス粉体は、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体とを含む混合粉体であり、該結合剤は、エポキシ樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、界面活性剤及びシランカップリング剤を含み、前記界面活性剤は、オキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ポリアルキレンポリアミン脂肪酸縮合物及びジアルキルスルホコハク酸ナトリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、前記結合剤中に前記結合剤を基準にして、前記界面活性剤を3質量%以上、16質量%以下含有し、前記ガラス紛体顆粒中に、前記ガラス紛体顆粒を基準にして前記結合剤を0.1質量%以上、2質量%以下含有することを特徴とするものである。
以下、各々の構成要件について説明する。
1.ミルドファイバーについて
ミルドファイバーは、従来から用いられているものでよい。
例えば、ガラス種は、特に問わないが、Eガラス、Cガラス、ソーダライムガラス等が挙げられ、従来公知の製造方法によって溶融ガラスから繊維状のガラス粉体を得る。
ミルドファイバーは、マトリックス樹脂中での分散性とマトリックス樹脂の補強性を考慮するとその平均繊維長は30〜300μmが好ましい。30μmより小さい場合は、補強材として機能し難く、一方300μmより大きければ、マトリックス樹脂中での分散性が低下する。より好ましくは30〜150μmである。
また、ミルドファイバーの平均繊維径(直径)は、3〜20μmが好ましい。3μmより小さい場合は、ミルドファイバーを製造することは困難であり、実用的ではない。一方、20μmより大きいミルドファイバーは、射出成形の際、細かな部品を成形する様なゲートの細い金型においてゲートで詰まりを生じトラブルの原因となる。より好ましくは6〜13μmである。
また、本発明のミルドファイバーのアスペクト比(平均繊維長/平均厚さ)は、2〜30であることが好ましい。アスペクト比が2未満の場合は、ミルドファイバーによる補強効果が著しく低くなる。一方、30を越えると繊維配向の影響で異方性が大きくなり、そり変形量が大きくなる。より好ましくは2.5〜15である。
2.鱗片状ガラス体について
鱗片状ガラス体は、従来から用いられているものでよい。
例えば、鱗片状ガラス体を成すガラス種は、特に問わないが、Eガラス、Cガラス、ソーダライムガラス等が挙げられ、従来公知の製造方法によって溶融ガラスから鱗片状のガラス体を得る。
鱗片状ガラス体は、マトリックス樹脂中での分散性を考慮するとその平均粒径(最長径の単純平均)は10〜3,000μmが好ましい。10μmより小さい場合は、補強材として機能し難く、一方3,000μmより大きければ、マトリックス樹脂中での分散性が低下する。より好ましくは20〜2,000μmである。
また、本発明の鱗片状ガラス体の平均厚さは、0.5〜20μmが好ましい。0.5μmより小さい場合は、鱗片状ガラス体を製造することは困難であり、実用的ではない。一方、20μmより大きい鱗片状ガラス体は、射出成形の際、細かな部品を成形する様なゲートの細い金型においてゲートで詰まりを生じトラブルの原因となる。より好ましくは1〜5μmである。
また、鱗片状ガラス体のアスペクト比(平均粒径/平均厚さ)は、2〜1,000であることが好ましい。アスペクト比が2未満の場合は、造粒しても顆粒が十分な大きさにならず、飛散性及びフィード部での詰まりの問題が改善されない。一方1,000を越えると、分散性が低下するため、界面活性剤を多量に添加する必要が生じて、マトリックス樹脂の物性を劣化させるおそれがある。より好ましくは5〜200である。
3.ミルドファイバーと鱗片状ガラス体とを含む混合粉体顆粒
前記ミルドファイバーと前記鱗片状ガラス体とを、質量比率で1:2〜2:1となるように、公知の手段で充分に混合した後、公知の手段で造粒をする。ミルドファイバーと鱗片状ガラス体の質量比率は、補強するマトリックス樹脂の種類、求める成形品の特性により適宜定められるが、質量比率1:2〜1:2を外れると、例えば、ミルドファイバーが過剰になると、引張強さは良好であるが、ウエルド強さが劣り、鱗片状ガラス体が過剰になると引張強さが低下する。
公知の造粒法としては、攪拌造粒法、流動層造粒法、噴射造粒法及び回転造粒法等である。具体的には、スプレー等を用いて結合剤含有液を適量付着させた前記ミルドファイバーと前記鱗片状ガラス体との混合粉体を回転ドラム又は振動するトレイ上に広げ、加熱して溶媒を蒸発させつつ、塗布する方法等である。
顆粒形状は、大略球形である。顆粒の粒径は、標準ふるい(JIS Z 8801)を用いてふるい分けし、目開き5.6mmの標準ふるい上の顆粒の質量割合が、ふるい分けにかけた全顆粒の質量の5質量%以内が好ましく。目開き500μmの標準ふるい下の顆粒の質量割合が、ふるい分けにかけた全顆粒の質量の5質量%以内が好ましい。目開き5.6mmの標準ふるい上の顆粒の質量割合が5質量%よりも大きくしようとすると、前記混合ガラス粉体に結合剤含有液を多く噴霧して造粒する必要があり、そうすると前記粉体顆粒への結合剤の付着量(強熱減量)が大きくなり、押出機でマトリックス樹脂と溶融混練中に前記粉体顆粒が崩れ難く、前記ガラス粉体顆粒の樹脂中への分散性が低下する。また、顆粒形状が歪になり実際的ではない。目開き500μmの標準ふるい下の顆粒の質量割合が5質量%よりも大きくしようとすると、前記混合ガラス粉体に噴霧する結合剤含有液を過小に調製する必要があり、前記ガラス粉体全体に均一に結合剤含有を噴霧するのが困難で前記粉体顆粒への結合剤の付着量(強熱減量)がばらつくと共に過小となる場合があり実際的ではない。
4.結合剤について
また、本発明のミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体に塗布する結合剤含有液は、シランカップリング剤、樹脂エマルジョン及び界面活性剤等を含み、それらの全固形分質量に対し界面活性剤の固形分の含有率((界面活性剤の固形分質量/結合剤の質量)×100)が3〜16質量%のものである。
この含有率が3質量%未満の場合は、ミルドファイバー及び鱗片状ガラス体の滑り性が弱い、即ちガラス粉体顆粒同士、ガラス粉体同士との接触による摩擦力が大きく、熱可塑性樹脂と配合調製する際、押出機へのフィード部での詰まり、食込み不良等を起こし、ガラス粉体のマトリックス樹脂中での分散性の低下、含有率の不均一化が生ずる。また、ガラス粉体とマトリックス樹脂との複合体即ちコンパウンド樹脂複合体は、強度物性が不安定となる。一方、16質量%を越えると、結合剤の凝集力が低下するため、マトリックス樹脂ペレットと、ガラス粉体の顆粒とを混合したとき、該顆粒が崩れ、ガラス粉体顆粒とマトリックス樹脂ペレットとの配合物が押出機機のフィード部で滞り易くなる等のフィード性が低下する。また、過剰な界面活性剤の存在は、ガラス粉体と熱可塑性樹脂との接着を阻害する。界面活性剤の固形分の含有率は、3〜12質量%がより好ましい。
[界面活性剤]
界面活性剤は、ガラス粉体顆粒同士、ガラス粉体同士との接触による摩擦力を下げるためにガラス粉体に大きな滑り性、流動性を与える。そのために、界面活性剤を所定量含んだ結合剤で造粒して得たガラス粉体顆粒は、マトリックス樹脂と配合調製される際、押出機へのフィード部での詰まり、食い込み不良等を起こさない。また、ガラス粉体とマトリックス樹脂との濡れ性を改善するため、ガラス粉体のマトリックス樹脂への均一分散を可能とし、コンパウンド樹脂成形品の強度が安定する。この界面活性剤は、アニオン、カチオン、両性又はノニオンの何れかに限定されるものではない。
アニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリル硫酸エステル塩又はスルホコハク酸エステル塩等が挙げられる。特に、汎用的に使用され入手が容易でコスト的に利点のある、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムが好適に使用でき、ペレックスOT−P(花王株式会社製、固形分70質量%)として入手できる。
カチオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、高級アミンハロゲン酸塩、ハロゲン化アルキルピリジニウム又は第4級アンモニウム塩等が挙げられる。特に、汎用的に使用され入手が容易でコスト的に利点のある、ポリアルキレンポリアミン脂肪酸縮合物が好適に使用でき、ソフノンGW−18(東邦化学株式会社製、固形分30質量%)として入手できる。
両性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、アルキルベンダイン等が挙げられる。特に、汎用的に使用され入手が容易でコスト的に利点のある、ラウリン酸アミドプロピルベタインが好適に使用でき、アンヒトール20AB(花王株式会社製、固形分30質量%)として入手できる。
ノニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールモノステアレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、グリコールモノステアレート等のグリコール脂肪酸エステル類、脂肪酸モノグリセリド類又はオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、等が挙げられる。特に、汎用的に使用され入手が容易でコスト的に利点のある、オキシエチレンスチレン化フェニルエーテルが好適に使用でき、ノイゲンEA197D(第一工業製薬株式会社製、固形分濃度60質量%)として入手できる。
なお、これらを2種以上組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤は、ガラス粉体へ大きな滑り性を与えるために、本発明のガラス粉体顆粒は大きな流動性を有し、マトリックス樹脂と配合調製される際、押出機へのフィード部での詰まり、食い込み不良等を起こさせない。また、ガラス粉体のマトリックス樹脂との濡れ性を改善し、ガラス粉体のマトリックス樹脂への均一分散性を与え、コンパウンド樹脂成形品の強度が安定する。
しかし、通常、これら界面活性剤を結合剤に過剰に加えると、ガラス粉体同士の結合力が阻害され、造粒し顆粒状にしたガラス粉体顆粒は崩れやすくなるが、特にノニオン界面活性剤のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルは、結合力阻害への影響が低い。また、ノニオン界面活性剤は、結合剤含有液を構成するの他の成分であるシランカップリング剤や樹脂のエマルジョンと混合しても沈殿を生ずることなく長時間に亘って安定であるために扱いやすい。
[エポキシ樹脂エマルジョン]
結合剤中のエポキシ樹脂は、前記ガラス粉体同士を結合させる働きと、前記ガラス粉体とマトリックス樹脂との馴染みを良くし、前記ガラス粉体とマトリックス樹脂との接着性発現に寄与する。特に、エポキシ等量(1グラム当量のエポキシ基を含む樹脂のグラム数)が小さいものが良く、例えば、エポキシ等量が170〜210g/eqのエポキシ樹脂が良い。前記エポキシ樹脂は、ノニオン界面活性剤と共にホモジナイザーで攪拌混合してエマルジョンにして使用することができる。前記エポキシ樹脂としてビスフェノールA型樹脂は株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンPCシリーズなどが、フェノールノボラック型樹脂は新日鉄住金化学株式会社の商品名YDPN−638などを用いることができる。また、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂のエマルジョン品としてヘンケルジャパン株式会社製の商品名エポルジョンEA10、HC32、HC35及びHC78が入手できる。
[ウレタン樹脂エマルジョン]
ウレタン樹脂は、主に前記ガラス粉体同士の結合力の発現に寄与する。ウレタン樹脂は、ポリオールとジイソシアネートの重合体であるが、ポリオールとしてポリエーテルを用いたウレタン樹脂は比較的耐水性に優れ、ポリエステルを用いたものは耐熱性に優れる。ジイソシアネートとしてキシリレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートを用いた場合は、ウレタン樹脂が黄色に変色し難くい。例えば、ポリエーテルとキシリレンジイソシアネートと重合させたウレタン樹脂のエマルジョンとしてヘンケルジャパン株式会社製の商品名ヨドゾールRC32が入手できる。また、ソープフリータイプ即ち乳化剤を含まない自己乳化型のウレタン樹脂のエマルジョンとしてDIC株式会社製の商品名ボンディック2210、2220が入手できる。
[シランカップリング剤]
シランカップリング剤は、有機ケイ素化合物であり、分子中に2種以上の反応基をもち、その1つがガラス粉体の表面と反応し、他の反応基がマトリックス樹脂と作用するため、ガラス粉体とマトリックス樹脂との馴染みを改善させることができる。
シランカップリング剤としては、アミノシラン又は/及びエポキシシランが好適に用いられ、アミノシランは、特に限定されるものではないが、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩が好ましい。特に、汎用的に使用され入手が容易でコスト的に利点のある、3−アミノプロピルトリエトキシシランが好適に使用でき、サイラエースS330(チッソ株式会社製、純度98質量%)として入手できる。
エポキシシランは、特に限定されるものではないが、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン及び3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランが望ましい。特に、汎用的に使用され入手が容易でコスト的に利点のある、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好適に使用でき、KBM−403(信越化学工業株式会社製、純度100質量%)として入手できる。
なお、前記シランカップリング剤を2種類以上組み合わせて使用してもよい。
また、前記のエポキシ樹脂とウレタン樹脂は、前記シランカップリング剤及びマトリックス樹脂との馴染みがよい。前記のエポキシ樹脂とウレタン樹脂及び前記シランカップリング剤を併用すれば、前記ガラス粉体はマトリックス樹脂と強固に結合し、補強材としての十分な機能を発揮することができる。
前記のエポキシ樹脂とウレタン樹脂及び前記シランカップリング剤の各成分の造粒皮膜中の含有比率は特に限定されないが、エポキシ樹脂とウレタン樹脂及びシランカップリング剤を合わせた固形分質量を100%基準とする質量百分率で表して、エポキシ樹脂が40〜70質量%、ウレタン樹脂が20〜50質量%、シランカップリング剤が10〜40質量%が好ましい。エポキシ樹脂の含有比率が過小即ちウレタン樹脂の含有比率が過大の場合、マトリックス樹脂成形品の強度が劣る又は/及びマトリックス樹脂成形品が着色しやすくなる。また、ガラス粉体顆粒のガラス粉体同士の結合力が過大となり、押出機でマトリックス樹脂と溶融混合した後も、ガラス粉体顆粒は、そのままの形態で存在し、補強材としての効果が低下する。一方、エポキシ樹脂の含有比率が過大即ちウレタン樹脂の含有比率が過小の場合、射出成形時のマトリックス樹脂の溶融粘度が高く、微細な形の成形品を成形する際支障をきたす又は/及びガラス粉体顆粒のガラス粉体同士の結合力が低下し、前記ガラス粉体の顆粒が崩れやすくなり押出機へのフィード部での詰まり、食込み不良を起こす。シランカップリング剤の含有比率が過小の場合、マトリックス樹脂成形品の強度が劣り、過大即ち上記比率が40質量%を超えてもマトリックス樹脂成形品の強度上昇は見込めない。
[結合剤]
結合剤含有液は、通常は水又はアルコールを溶媒として、前記ガラス粉体の表面に各成分が均一に存在しうるようにその濃度を調整される。溶媒を含む結合剤含有液の全質量に対して結合剤は、1〜10質量%であることが好ましい。この結合剤の含有率が1質量%未満の場合は、濃度が低すぎて、ガラス粉体の表面に結合剤が十分に付着することができず、一方、10質量%を越えると、濃度が高すぎて、所望の結合剤の付着率に調整すること及びガラス粉体の表面に均一に塗布することが困難になる。結合剤にはシランカップリング剤、樹脂成分及び界面活性剤の他に、この発明の目的を損なわない範囲で公知の添加剤、例えば消泡剤、帯電防止剤を加えてもよい。
結合剤含有液の調製方法は、とくに限定されるものではなく、常温大気圧下でシランカップリング剤を溶媒中に添加して加水分解後、樹脂エマルジョン、界面活性剤等を溶媒中に適宜添加し、均一になるまで撹拌することにより調製される。
前記ガラス粉体に結合剤含有液を塗布し造粒して乾燥させる。その結合剤の付着率、即ち、結合剤含有液を塗布し乾燥させた前記ガラス粉体の顆粒に対する前記結合剤の質量百分率は0.1〜2質量%である。
この結合剤の付着率が0.1質量%未満の場合は、前記ガラス粉体同士の結合力が過小のため、前記ガラス粉体の顆粒が崩れやすい。一方、2質量%を越えると、押出機での混練時に、前記ガラス粉体同士の結合力が過大なためガラス粉体顆粒が崩れ難く、一部がそのままの形態で存在するなどして前記ガラス粉体のマトリックス樹脂中への分散性が悪化する。更には、コンパウンド樹脂の成形温度によっては、射出成形時に結合剤が分解し発生するガスが多くなり金型の汚染を引き起こす、あるいはコンパウンド樹脂組成物が変色する虞が生じる。
前記ガラス粉体の造粒方法は、とくに限定されるものではなく、公知の手段で造粒することができる。たとえば、先ず、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体とを夫々所定量、混合機(回転型混合機など)で均一に混合した後に、撹拌造粒法、流動層造粒法、噴射造粒法及び回転造粒法等で造粒する。具体的には、スプレー等を用いて結合剤含有液を適量付着させたミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体を回転ドラム中又は振動するトレイ上に拡げ、加熱して溶媒を蒸発させつつ、塗布する方法等である。
前記のエポキシ樹脂とウレタン樹脂及び前記シランカップリング剤の各成分の造粒皮膜中の含有比率は、結合剤中の前記の各成分の固形分比率になると考える。
5.マトリックス樹脂(熱可塑性樹脂)組成物について
熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、非晶ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー及びふっ素樹脂等が挙げられる。特に、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ABS樹脂及び液晶ポリマーに好適に用いると良い。
6.押出機による溶融混練について
前記ガラス粉体顆粒は、押出機を用いてマトリックス樹脂と溶融混練される。このとき、前記ガラス粉体顆粒は、ばらけてマトリックス樹脂中に均一に分散し、コンパウンド樹脂のペレットにしたり、そのまま長尺物に押出成形したりされる。このようにして製造された前記ガラス粉体を含有するコンパウンド樹脂組成物のペレットは、射出成形等により所望の形状に成型されてもよい。
使用する押出機は特に限定されない。押出機としては、1組のシリンダーとスクリューからなる単軸押出機、又は、2組のシリンダーとスクリューが平行に配置されてなる2軸押出機が汎用されている。押出機は、マトリックス樹脂、補強材(鱗片状ガラス体やガラス繊維(チョップドストランド、ミルドファイバーなど)など)及びその他添加剤などを溶融混練し、ペレットを製造する際に又はパイプや樋などの断面形状が固定した長尺物を連続して製造する際に使用される。
図1に、押出機の一例として、単軸押出機の概略図を示す。マトリックス樹脂は、ホッパー11に投入される。ガラス粉体顆粒は、マトリックス樹脂と混合して押出機の元の位置に設けられたホッパー11に投入され、フィード部91からシリンダー3に供給される。又は、マトリックス樹脂をホッパー11に投入し、ガラス粉体顆粒は単独若しくはその他添加材と混合し押出機のコンパウンド樹脂の吐出口側へ寄った所に設けたホッパー12に投入されフィード部92からシリンダー3に供給される。予め所定温度(充分な流動性が得られるようにマトリックス樹脂の融点あるいはガラス点移転温度より50〜150℃高い温度)にヒーター41〜44及び冷却ファン51〜53で加熱し温度調節されたシリンダー3と、モーターと変速機からなる駆動装置で駆動されるスクリュー2でマトリックス樹脂、補強材及びその他添加剤の混合物は溶融混練されダイ8から押出される。直径数mmの円形の押出口を有したダイ8から押出された紐状の溶融混合物は水などで冷却して又は冷却しないでペレタイザーでカットしてペレット化される。
パイプや樋などの断面形状の固定した長尺物を押出成形する際は、パイプや樋などの断面形状の押出口を有したダイ8から押出され形の整った溶融混練物を連続して引き出し冷却して所定の長さに切断して成形体を得る。
前記パイプや樋などの長尺物以外のものは、射出成形機等の成形手段を用いて前記ペレットを溶融し金型に注入して成形体を得る。
マトリックス樹脂組成物中の前記ガラス粉体の含有率は、5〜70質量%が好ましい。5質量%未満の場合は、補強材としての機能が十分に発揮されない。一方、70質量%を越えると、マトリックス樹脂組成物中での均一分散が困難になる。
7.マトリックス樹脂組成物の成形品の強度
ASTM D638に準拠した引張試験方法によりコンパウンド樹脂組成物の成形品の強度評価を行う。
一般的に、ミルドファイバーのみを補強材としたコンパウンド樹脂組成物の成形品は、応力が加わったときに変形し難いなどの特性を有する剛性、熱が加わったときに変形し難く極端な強度低下を起こさないなどの耐熱性は優れるが、射出成形時にガラス繊維が樹脂流動方向に配向するために、成形品は方向によって収縮率に差が生じ、その結果反りが生じる。また、ガラス繊維がウエルドラインに沿うように配向するために、その結果ウエルド強さも低い。
また、鱗片状ガラス体のみを補強材としたコンパウンド樹脂組成物の成形品は、補強材が繊維状でないために、射出成形時に樹脂流動方向に配向することが無く、成形品は方向による収縮率の差が小さく、その結果反りが小さく、寸法安定性が良い。また、補強材がウエルドラインに沿って配向することが無いので、ウエルド強さは、ミルドファイバーのみを補強材とした場合と比較して良い。
補強材によって補強されたコンパウンド樹脂組成物の成形品の強度は、マトリックス樹脂中への補強材の均一分散性の良し悪し及び補強材のマトリックス樹脂による濡れやすさが前記引張強さに現れる。補強材がマトリックス樹脂中への補強材の分散性が良く均一性が高い程、マトリックス樹脂に濡れや易い程、前記引張強さは安定していて大きい。
前記ガラス粉体が、マトリックス樹脂中で均一分散し、前記ガラス粉体がマトリックス樹脂に濡れ易くするためには、前記ガラス粉体を、マトリックス樹脂と濡れが良く且つ適度な集束性を有する結合剤で顆粒状に造粒する必要がある。然る本発明の顆粒を用いたコンパウンド樹脂組成物の成形品の強度は、前記ガラス粉体(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体)が、マトリックス樹脂組成物の成形品に均一分散し、マトリックス樹脂との濡れも良いので、引張強さやウエルド強さなどの強度物性が良好である。
以下、実施例と比較例により本発明を詳細に説明する。
実施例及び比較例では下記のガラス紛体を使用した。
<ミルドファバー>
平均繊維径11μm、平均繊維長150μmのEガラス組成のミルドファイバー(セントラルグラスファイバー株式会社製、EFH150−31)
<鱗片状ガラス体>
平均粒径140μm、平均厚さ5μmのEガラス組成の鱗片状ガラス体。
本実施例と比較例で得たガラス粉体顆粒の評価は以下の方法で実施した。
<強熱減量>
ガラス粉体顆粒に付着している結合剤の付着量である。
ガラス粉体顆粒を、625℃で20分間加熱後の質量変化率を、加熱前の顆粒の質量を基準に質量百分率で表す。式は、(結合剤の付着率、質量%)=(加熱前後のガラス粉体顆粒の質量変化量)/(加熱前のガラス粉体顆粒の質量)×100である。
<フィード性>
ガラス粉体顆粒又は/及びガラス粉体2kg、ABS樹脂(旭化成株式会社製 スタイラックABS120)3kgとをV型混合機で混合して配合し、押出機(ユニオンプラスチック株式会社製、型式V−USV)のホッパーに投入し、ガラス粉体顆粒又は/及びガラス粉体とABS樹脂配合物の押出機へのフィード(供給)性を観察した。ホッパーに滞ることなく押出機へ供給された場合は○、ホッパーに滞り押出機への供給に支障が生じた場合を×とした。
<ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合紛体のマトリックス樹脂中への分散性>
ここで得られたガラス紛体顆粒をマトリックス樹脂に配合して、その分散性を測定した。押出成形機(ユニオンプラスチック株式会社製、型式V−USV)を用いて、ガラス紛体顆粒40質量部、ABS樹脂100質量部の割合で配合し、ペレットを成型した。このペレットについて軟X線写真で観察した。この観察において、ペレット500個中に存在する鱗片状ガラス体の塊の数により、分散性を評価した。鱗片状ガラス体の塊が存在しなかった場合を「5」、1つの場合を「4」、2つの場合を「3」、3つの場合を「2」、4つ以上の場合を「1」とした。
<引張強さ(ウエルド強さ)>
押出機(ユニオンプラスチック株式会社製、型式V−USV)を用いて、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の顆粒2kgとABS樹脂3kgとをV型混合機で混合して配合し、上記押出機のホッパに投入し、ペレットを成型した。
さらに、前記ペレットを射出成型機(日精樹脂工業株式会社製、型式FS80S12ASE)と1点ゲートの引張試験片金型を用いて引張試験片を、2点ゲートの引張試験片金型を用いてウエルドラインが形成された引張試験片を射出成型し、各々10本作製し、引張強さを測定し、その平均値を求めた(ASTM D638に準拠:測定温度23℃)。1点ゲートの引張試験片金型を用いて作製した引張試験片の引張強さを「引張強さ」、2点ゲートの引張試験片金型を用いてウエルドラインが形成された引張試験片の引張強さを「ウエルド強さ」と以下記載する。
実施例1
(ビスフェノールA型エポキシ樹脂エマルジョンの調整)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D)(株式会社ADEKA製、商品名アデカレジンEP−4100、エポキシ当量190)100質量部に、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(A)(第一工業製薬株式会社製、ノイゲンEA197D、固形分濃度60質量%)8.3質量部とに、水20質量部を加え、ホモジナイザーで3分間5000rpmで攪拌混合した。引き続き、加えた水の総量が91.7質量部になるまで、水の添加及び攪拌を繰り返し、転相を確認して、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D)エマルジョンを得た。
前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D)エマルジョン中のビスフェノールA型エポキシ樹脂(D)とポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(A)の濃度は、各々、50.0質量%、2.5質量%となる。
(結合剤含有液の調製)
水を溶媒として、先ず、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(B)(チッソ株式会社製、商品名サイラエースS330、純度98質量%)、ポリエステル系ウレタン樹脂(C)エマルジョン(DIC株式会社製、商品名ボンディック2210、固形分濃度40質量%)、及び前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D)エマルジョンを、各々、25.5質量部、87.5質量部、80質量部と、全固形分が6質量%となるように水を加え結合剤含有液の前駆体を調整した。前記(D)に内在するポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(A)も含め、前記(A)、(B)、(C)及び(D)を合わせた固形分質量を100%基準とする質量百分率で表して、前記(A)が2質量%、前記(B)が25質量%、前記(C)が34質量%、及び前記(D)が39質量%であった。
次に、前記前駆体にポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(A)(第一工業製薬株式会社製、ノイゲンEA197D、固形分濃度60質量%)14質量部を加え、前記(A)、(B)、(C)及び(D)を合わせた固形分質量を100%基準とする質量百分率で表して、前記(A)が9.4質量%になるように調製した。さらに、水を添加し、全固形分が4.5質量%になるように調製し、結合剤含有液を調製した。
結合剤中の前記(A)、前記(B)、前記(C)、及び前記(D)の各々の質量は各々の固形分濃度から固形分に換算して求めた。また、前記(B)の質量は、未加水分解物として求めた。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
平均繊維径11μm、平均繊維長150μmのEガラス組成のミルドファイバーと、平均粒径140μm、平均厚さ5μmのEガラス組成の鱗片状ガラス体とを質量比率で1:1の割合で、アキシャルミキサー(杉山重工株式会社製)に投入した後予備混合し、前記結合剤含有液を投入して攪拌造粒したあと、120℃に設定した乾燥機にて水分率が0.1質量%以下になるまで乾燥し、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体の混合粉体の顆粒を得た。結合剤の付着率は強熱減量で0.6質量%であった。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
実施例2
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同様にして、同じ組成、固形分濃度の結合剤含有液の前駆体を調整した。
次に、前記前駆体にポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(A)(第一工業製薬株式会社製、ノイゲンEA197D、固形分濃度60質量%)1.9質量部を加え、前記(A)、(B)、(C)及び(D)を合わせた固形分質量を100%基準とする質量百分率で表して、前記(A)が3質量%になるように調製した。さらに、水を添加し、全固形分が4.5質量%になるように調製し、結合剤含有液を調製した。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
実施例1と同様にして、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒を行い、強熱減量で0.6質量%のミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の顆粒を得た。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
実施例3
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同様にして、同じ組成、固形分濃度の結合剤含有液の前駆体を調整した。
次に、前記前駆体にポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(A)(第一工業製薬株式会社製、ノイゲンEA197D、固形分濃度60質量%)28.5質量部を加え、前記(A)、(B)、(C)及び(D)を合わせた固形分質量を100%基準とする質量百分率で表して、前記(A)が16質量%になるように調製した。さらに、水を添加し、全固形分が4.5質量%になるように調製し、結合剤含有液を調製した。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
実施例1と同様にして、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒を行い、強熱減量で0.6質量%のミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の顆粒を得た。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
実施例4
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同様にして、同じ組成の結合剤含有液を調整した。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
平均繊維径11μm、平均繊維長150μmのEガラス組成のミルドファイバーと、平均粒径140μm、平均厚さ5μmのEガラス組成の鱗片状ガラス体とを質量比率で2:1の割合で、アキシャルミキサー(杉山重工株式会社製)に投入した後予備混合し、前記結合剤含有液を投入して攪拌造粒したあと、120℃に設定した乾燥機にて水分率が0.1質量%以下になるまで乾燥し、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体の混合粉体の顆粒を得た。結合剤の付着率は強熱減量で0.6質量%であった。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
実施例5
(結合剤願液の調製)
実施例1と同様にして、同じ組成の結合剤液を調整した。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
平均繊維径11μm、平均繊維長150μmのEガラス組成のミルドファイバーと、平均粒径140μm、平均厚さ5μmのEガラス組成の鱗片状ガラス体とを質量比率で1:2の割合で、アキシャルミキサー(杉山重工株式会社製)に投入した後予備混合し、前記結合剤含有液を投入して攪拌造粒したあと、120℃に設定した乾燥機にて水分率が0.1質量%以下になるまで乾燥し、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体の混合粉体の顆粒を得た。
結合剤の付着率は強熱減量で0.6質量%であった。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
比較例1
ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体は、実施例1と同じようにして準備し、結合剤含有液を塗布しなかった。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
比較例2
ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体は、実施例1と同じようにして準備し、前記(B)の25質量%加水分解水溶液を準備した。前記(B)の固形分濃度は、未加水分解物の質量を基準にして求めた。
前記加水分解水溶液を実施例1と同じミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体をアキシャルミキサー(杉山重工株式会社製)に投入した後予備混合し、前記結合剤含有液を投入して攪拌造粒したあと、120℃に設定した乾燥機にて水分率が0.1質量%以下になるまで乾燥し、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体の混合粉体の顆粒を得た。強熱減量は0.1質量%であった。前記顆粒体は、崩れやすく、樹脂ペレットと混合した際は、ほとんど顆粒体が崩れていた。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
比較例3
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同様にして、同じ組成、固形分濃度の結合剤含有液の前駆体を調整した。
次に、水を添加し、全固形分が4.5質量%になるように調製し、結合剤含有液を調製した。
該結合剤に含まれる前記(A)の固形分濃度は、前記(A)、(B)、(C)及び(D)を合わせた固形分質量を100%基準とする質量百分率で表して、2質量%であった。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
実施例1と同様にして、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒を行い、強熱減量で0.6質量%のミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の顆粒を得た。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
比較例4
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同様にして、同じ組成、固形分濃度の結合剤含有液の前駆体を調整した。
次に、前記前駆体にポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(A)(第一工業製薬株式会社製、ノイゲンEA197D、固形分濃度60質量%)31.4質量部を加え、前記(A)、(B)、(C)及び(D)を合わせた固形分質量を100%基準とする質量百分率で表して、前記(A)が17.2質量%になるように調製した。さらに、水を添加し、全固形分が4.5質量%になるように調製し、結合剤含有液を調製した。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
実施例1と同様にして、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒を行い、強熱減量で0.6質量%のミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の顆粒を得た。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
比較例5
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同様にして、同じ組成の結合剤含有液を調整した。
(ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の造粒)
平均繊維径11μm、平均繊維長150μmのEガラス組成のミルドファイバーと、平均粒径140μm、平均厚さ5μmのEガラス組成の鱗片状ガラス体とを質量比率で2:1の割合で、アキシャルミキサー(杉山重工株式会社製)に投入した後予備混合し、前記結合剤含有液を投入して攪拌造粒したあと、120℃に設定した乾燥機にて水分率が0.1質量%以下になるまで乾燥し、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体の混合粉体の顆粒を得た。結合剤の付着率は強熱減量で2.5質量%であった。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
参考例1
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同じ組成、同じ操作にて結合剤含有液を調製した。
(ミルドファイバーの造粒)
平均繊維径11μm、平均繊維長150μmのEガラス組成のミルドファイバーを、アキシャルミキサー(杉山重工株式会社製)に投入した後予備混合し、前記結合剤含有液を投入して攪拌造粒したあと、120℃に設定した乾燥機にて水分率が0.1質量%以下になるまで乾燥し、ミルドファイバーの顆粒を得た。結合剤の付着率は強熱減量で0.6質量%であった。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
参考例2
(結合剤含有液の調製)
実施例1と同じ組成、同じ操作にて造粒剤を調製した。
(鱗片状ガラス体の造粒)
平均粒径140μm、平均厚さ5μmのEガラス組成の鱗片状ガラス体を、アキシャルミキサー(杉山重工株式会社製)に投入した後予備混合し、前記結合剤含有液を投入して攪拌造粒したあと、120℃に設定した乾燥機にて水分率が0.1質量%以下になるまで乾燥し、鱗片状ガラス体の混合粉体の顆粒を得た。結合剤の付着率は強熱減量で0.6質量%であった。
(引張試験片の作製)
前記の<引張強さ(ウエルド強さ)>に従い、試験片を作製した。なお、押出機から採取したペレットは、全量一括してよく混合して射出成形機に投入した。
Figure 2017119733
Figure 2017119733
Figure 2017119733
実施例1〜5の結果が示すように、本発明の技術的範疇に入るミルドファイバーと鱗片状ガラス体との混合粉体の顆粒とABS樹脂ペレットとの配合物を押出機のホッパーへ投入したときフィード性は良好であった。
更に、実施例1〜5の結果から、前記配合物を押出機で溶融混練して得られたペレット中のミルドファイバーと鱗片状ガラス体との分散性は良好であり、このペレットで射出成形した試験片の引張強さは本発明の技術的範疇から外れる比較例1〜5と比較して高い値で安定していた。
引張強さは、結合剤とマトリックス樹脂との相溶性と、ガラス粉体顆粒の分散性に影響される。本実施例1〜5と比較例1〜4の結果から、マトリックス樹脂へのミルドファイバーと鱗片状ガラス体との分散性はフィード性の影響を受けることを示す。従って、相溶性とフィード性を両立させることが重要である。なお、比較例5は、結合剤の付着率が高いので、ガラス粉体顆粒が崩れずに顆粒の状態を保っているのでフィード性が良い。しかし、ガラス粉体顆粒が崩れ難く、マトリックス樹脂中への分散性が悪いために引張強さは低い。
補強材がミルドファイバーのみの参考例1は、ウエルド強さは低い。これはミルドファイバーを構成するガラス繊維がウエルドラインに沿って配向するためと考えられる。一方、補強材が鱗片状ガラス体のみの参考例2は、参考例1よりもウエルド強さが高く、鱗片状ガラス体を補強材として用いるとウエルド強さが改善されることがわかる。
実際に、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体の混合粉体を補強材としている実施例1〜5をみると、ミルドファイバーのみを補強材としている参考例1と比較してウエルド強さが高い。
11〜12 ホッパ
2 スクリュー
3 シリンダー
41〜44 ヒーター
51〜53 冷却ファン
6 モーターと変速機
7 ブレーカープレート
8 ダイ
91〜92 フィード部

Claims (6)

  1. 樹脂に配合し、該樹脂の強化剤として用いるためのガラス紛体顆粒であって、
    該ガラス粉体顆粒は、ガラス粉体と該ガラス粉体同士を結合させる結合剤を有し、
    該ガラス粉体は、ミルドファイバーと鱗片状ガラス体とを含む混合粉体であり、
    該結合剤は、エポキシ樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、界面活性剤及びシランカップリング剤を含み、
    前記界面活性剤は、オキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ポリアルキレンポリアミン脂肪酸縮合物及びジアルキルスルホコハク酸ナトリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、
    前記結合剤中に前記結合剤を基準にして、前記界面活性剤を3質量%以上、16質量%以下含有し、
    前記ガラス紛体顆粒中に、前記ガラス紛体顆粒を基準にして前記結合剤を0.1質量%以上、2質量%以下含有することを特徴とするガラス粉体顆粒。
  2. ミルドファイバーと鱗片状ガラス体との質量比が1:2〜2:1で構成されることを特徴とする請求項1に記載のガラス粉体顆粒。
  3. シランカップリング剤がアミノシランであり、
    界面活性剤がポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガラス粉体顆粒。
  4. 前記ガラス粉体顆粒は、大略球形であり、
    粒径は、標準ふるい(JIS Z 8801)を用いてふるい分けし、
    目開き5.6mmの標準ふるい上の顆粒の質量割合が、ふるい分けにかけた全顆粒の質量の5質量%以内であり、
    目開き500μmの標準ふるい下の顆粒の質量割合が、ふるい分けにかけた全顆粒の質量の5質量%以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス粉体顆粒。
  5. 熱可塑性樹脂と請求項1〜4の何れか1項に記載のガラス粉体顆粒とを、押出機で溶融混練することを特徴とする、ガラス粉体含有熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
  6. 請求項5に記載のガラス粉体含有熱可塑性樹脂ペレットを、射出成形機に投入して成形体を得ることを特徴とする、ガラス粉体含有熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
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