JP2017119632A - 経口固形組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩の苦味や刺激性を低減させ、服用時に不快感を与えない安定な経口固形組成物を提供する。【解決手段】不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物とを含有することを特徴とする経口固形組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、酸性薬物のアルカリ金属塩の不快な味を隠蔽した経口固形組成物に関し、更に詳細には、薬物の有する苦味や粘膜刺激性等の不快味を有効に隠蔽した安定な経口固形組成物に関する。
従来、酸性薬物の溶解性を向上させるため、酸性薬物をアルカリ金属塩とした活性成分が医薬品として用いられている。医薬品に使用される酸性薬物のアルカリ金属塩は、溶解性が向上されているため、服用時に口腔内で苦味や粘膜刺激性などの不快味をよりいっそう生じることが多く、このような不快味を存在は、患者の服用感を低下させるという問題があった。
そのため、酸性薬物のアルカリ金属塩の不快な味をマスキングする方法として、さまざまな物質を用いた手法が取られてきたが良好なものはなかった。特に従来薬物のマスキングに用いられていたセルロース誘導体(例えば、特許文献1〜3参照)は、酸性薬物のアルカリ金属塩と組み合わせると、薬物が安定であっても、セルロース誘導体の分解が生じるため、製剤としては不安定なものとなり、更に、不快な味もマスキングができなくなってしまった。
特開2000−53563号公報 特開2002−363066号公報 特開2010−120872号公報
従って、本発明の課題は、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩の苦味や刺激性を低減させ、服用時に不快感を与えない安定な経口固形組成物を提供することである。
本発明者らは、酸性薬物のアルカリ金属塩の苦味や刺激性を防ぐ方法を開発すべく、種々の材料のマスキング作用を検索していたところ、酸性薬物のアルカリ金属塩を特定の高分子化合物でマスキングすることにより、苦味や刺激性が抑制され、安定性に優れ、服用感に優れた経口組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物とを含有することを特徴とする経口固形組成物である。
また、本発明は、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩を、メタアクリル系高分子化合物で皮膜することを特徴とする経口固形組成物の製造方法である。
更に、本発明は、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物とを造粒することを特徴とする経口固形組成物の製造方法である。
また更に、本発明は、経口固形組成物中に、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物とを含有させることを特徴とする不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩の不快な味のマスキング方法である。
本発明の経口固形組成物は、配合されるメタアクリル系高分子化合物の作用により、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩に起因する舌を麻痺させるような強烈な苦味や粘膜刺激性を防止することができる。
更に、経口固形組成物の安定性が良好に保たれ、従って本発明によれば、服用性に優れた薬剤を患者に提供することができる。
本発明の経口固形組成物(以下、「本発明組成物」という)に用いられる、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩(以下、単に「薬物」ということもある)は、服用時に服用者が不快感や違和感等を覚える酸性薬物のアルカリ金属塩であれば特に限定されないが、例えば、イブプロフェンナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、ナプロキセンナトリウム等が挙げられる。これら薬物の中でも、ロキソプロフェンナトリウムが好ましい。また、これら薬物は1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明組成物において、薬物の含有量は、特に制限されるものではなく各薬物の経口投与での許容投与量等に応じて適宜決定することができる。例えば、薬剤がロキソプロフェンナトリウムである場合、本発明組成物における含有量は、1〜98質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは2〜90%である。
一方、本発明組成物において薬物の苦味や刺激性等の不快味のマスキング剤として用いられるメタクリル酸系高分子化合物としては、例えば、胃溶性メタクリル酸系高分子化合物、水不溶性メタクリル酸系高分子化合物、腸溶性メタクリル酸系高分子化合物等が挙げられる。これらメタクリル酸系高分子化合物は、1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
胃溶性メタクリル酸系高分子化合物としては、例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(別名アミノアルキルメタクリレートコポリマーE:例えば、オイドラギットEPO、オイドラギットE100)、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体(例えば、コリコートスマートシール 30D)等が挙げられる。
水不溶性メタクリル酸系高分子化合物としては、例えば、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体(別名アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルコポリマー分散液:例えば、オイドラギットNE30D)、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(別名アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS:例えば、オイドラギットRS100、オイドラギットRSPO、オイドラギットRL、オイドラギットRLPO、および別名アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS水分散液:例えば、オイドラギットRS30D、オイドラギットRL30D)等が挙げられる。
腸溶性メタクリル酸系高分子化合物としては、例えば、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体(別名メタアクリレートコポリマーLD:例えば、オイドラギットL30D−55、オイドラギットL100−55)、メタクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体(別名メタアクリレートコポリマーL:例えば、オイドラギットL100、別名メタアクリレートコポリマーS:例えば、オイドラギットS100)アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸コポリマー(例えばオイドラギットFS30D)等が挙げられる。
本発明組成物において、メタクリル酸系高分子化合物の含有量は、メタクリル酸系高分子化合物の種類によっても異なるが、通常、薬物100質量部に対し、0.5〜2000質量部配合することが好ましく、1〜500質量部配合することがより好ましく、5〜200質量部配合することが特に好ましい。
なお、本発明組成物は、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物を、どのような状態であってもこれら2成分が含有さえしていればマスキング効果は得られるため、常法に従い、上記必須成分である不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩とメタクリル酸系高分子化合物とを製剤化することができる。この製剤化の際には、上記2成分のほかに通常の経口医薬品に用いられる成分を、本発明の効果を損なわない限り配合してもよい。
通常の経口医薬品に用いられる成分としては、賦形剤、可塑剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味剤、香料、流動改善剤、甘味剤、コーティング剤等の製剤添加剤が挙げられる。これら製剤添加剤は、薬食審査発 1204第1号(薬事行政法令)、医薬品添加物辞典2007(日本医薬品添加剤協会編集、薬事日報社)および第8版食品添加物公定書(日本食品添加物協会)に記載されているものを特に制限なく用いることができる。
上記製剤添加剤のうち、賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプン、コーンスターチ、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、精製白糖、糖アルコール類、軽質無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、沈降炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの賦形剤は1種または2種以上を用いることができる。
また、結合剤としては、例えば、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、プルラン、デキストリン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セラック、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等が挙げられる。これらの結合剤は1種または2種以上を用いることができる。
更に、崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、クロスリンクドインソルブルポリビニルピロリドン、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、バレイショデンプン、コーンスターチ、アルファー化デンプン等が挙げられる。これらの崩壊剤は1種または2種以上を用いることができる。
また更に、滑沢剤としては、例えば、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらの滑沢剤は1種または2種以上を用いることができる。
更にまた、矯味剤としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などを挙げることができる。
なお、本発明組成物の製剤化においては、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩にメタアクリル系高分子化合物の皮膜を施したもの、または不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩とメタアクリル系高分子化合物とを造粒したものを利用することにより、単にこれら2成分を含有する場合よりも、マスキング効果が高まるので好ましい。
不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩にメタアクリル系高分子化合物の皮膜を施すには、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩を、メタアクリル系高分子化合物で被覆すればよい。
本発明組成物の製剤化において、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩を、メタアクリル系高分子化合物で被覆したものを利用する場合、例えば、薬物および必要に応じて任意成分を混合・造粒・乾燥・整粒し、得られた粉粒物に、水または低級アルコールおよび両者の混合水溶液等適切な溶媒で溶解または分散したメタアクリル系高分子化合物を流動層中で噴霧し、皮膜を施す方法等を挙げることができる。
なお、低級アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール等のC2〜3の第1級アルコールを使用することができる。複数のメタアクリル系高分子化合物を用いる場合は、これらを併せて溶媒に溶解または分散させ噴霧してもよく、または、各メタアクリル系高分子化合物をそれぞれ単独で溶媒に溶解または分散させ、複数回に分けて噴霧を行ってもよい。
また、本発明組成物の製剤化において、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩とメタアクリル系高分子化合物とを造粒したものを利用する場合、例えば、薬物および必要に応じて任意成分を混合し、この混合物に、水または低級アルコールおよび両者の混合水溶液等適切な溶媒で溶解または分散した高分子化合物を添加し、これを高速撹拌造粒法、流動層造粒法等の公知の造粒方法に従って造粒する方法、薬物および高分子化合物並びに必要に応じて任意成分を混合し、この混合物を2軸エクストルーダ−等のエクストルーダ−を用いて、混合・混練・加圧・加熱・冷却・押出し、造粒する方法等を挙げることができる。
なお、低級アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール等のCの第1級アルコールを使用することができる。複数の高分子を用いる場合は、これらを併せて溶媒に溶解または分散させ造粒してもよく、または、各高分子をそれぞれ単独で溶媒に溶解または分散させ、複数回に分けて造粒を行ってもよい。
更に、本発明組成物の製剤化においては、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩にメタアクリル系高分子化合物の皮膜を施したものと、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩とメタアクリル系高分子化合物とを造粒したものを組み合わせたものも利用できる。
上記方法としては、例えば、薬物と必要に応じて任意成分を混合し、この混合物に、水または低級アルコールおよび両者の混合水溶液等適切な溶媒で溶解または分散したメタアクリル系高分子化合物を添加し、これを高速撹拌造粒法、流動層造粒法等の公知の造粒方法に従って造粒するか、薬物および高分子化合物並びに必要に応じて任意成分を混合し、この混合物を2軸エクストルーダ−等のエクストルーダーを用いて、混合・混練・加圧・加熱・冷却・押出し、造粒して得られた造粒物に、水または低級アルコールおよび両者の混合水溶液等適切な溶媒で溶解または分散したメタアクリル系高分子化合物を流動層中で噴霧し、皮膜を施す方法等を挙げることができる。
斯くして製剤化された本発明組成物は、そのままでもよいが、必要に応じて、篩分け等により整粒して顆粒とすることもできる。この顆粒の粒子径は、平均粒子径が20〜1000μm程度であり、好ましくは50〜700μmである。なお、顆粒の平均粒子径は、質量・体積分布により測定される値である。
また、本発明組成物は、必要に応じて、種々の剤形にすることができ、例えば、上記で得られた顆粒を、常法に従って、分包し分包顆粒剤として、カプセルに充填し硬カプセル剤または軟カプセル剤として、あるいは、打錠することにより錠剤として調製することができる。これら、分包顆粒剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、錠剤を調製する際には、必要に応じて、更に、上記した製剤添加剤を加えることもできる。
本発明組成物は、上記剤形の中でも錠剤とすることが好ましい。錠剤は、例えば、上記で造粒された顆粒および必要により加えた充填粉末成分を、単発式打錠機、ロータリー式打錠機等を用いて圧縮成型することにより製造することができる。このときの圧縮成型時の圧力は、1〜110KNが好ましく、より好ましくは2〜90KNである。また、打錠後の錠剤は、その直径が、約7〜15mm程度の丸型錠剤の服用しやすいものとすることが好ましい。
このようにして製造された本発明組成物を含有する顆粒、カプセル剤、錠剤は、製造コストも低く、加工し易いものであり、さらには、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩を含有するものの、これと組み合わせて配合される高分子化合物のために、苦味や収斂味が抑制され、服用感に優れたものである。そのうえ、安定性も優れている。
以上説明した本発明組成物の特に好ましい態様としては、下記に示す組成物を挙げることができる。
酸性薬物のアルカリ金属塩 15〜90%
メタアクリル系高分子化合物 1〜50%
次に、実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
実 施 例 1
<発明品1>
ロキソプロフェンナトリウム水和物681g、結晶セルロース85g(旭化成ケミカルズ社製)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース200g、軽質無水ケイ酸20g、ポリビニルアルコール(部分けん化物)14gを高速攪拌式混合造粒機を用いて混合した。この混合物に精製水100gを添加し、造粒した。続いて、造粒物を流動層乾燥機を用いて乾燥し、整粒機を用いて整粒し、平均粒子径が380μmの顆粒を得た。この乾燥顆粒200gを取り、流動層中でメタクリル酸メチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体分散液(固形分30%)488g、クエン酸トリエチル22.2g、軽質無水ケイ酸7.2g、カルボキシメチルセルロースナトリウム4.2g、精製水378.4gを均一に混合したコーティング液を顆粒の質量増が40%になるまで噴霧して被覆核粒子である発明品1を得た。
<発明品2>
発明品1と同様にしてメタクリル酸メチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体分散液(固形分30%)488g、クエン酸トリエチル22.2g、軽質無水ケイ酸7.2g、カルボキシメチルセルロースナトリウム4.2g、精製水378.4gを均一に混合したコーティング液を顆粒の質量増が30%になるまで噴霧して被覆核粒子である発明品2を得た。
<発明品3>
発明品1と同様にしてメタクリル酸メチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体分散液(固形分30%)488g、クエン酸トリエチル22.2g、軽質無水ケイ酸7.2g、カルボキシメチルセルロースナトリウム4.2g、精製水378.4gを均一に混合したコーティング液を顆粒の質量増が20%になるまで噴霧して被覆核粒子である発明品3を得た。
実 施 例 2
<発明品4>
ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1g、結晶セルロース30g、乳糖81.9gを高速攪拌式混合造粒機を用いて混合した。この混合物にメタクリル酸メチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体分散液(固形分30%)65.7g、クエン酸トリエチル0.3gの混合水溶液を数回に分けて添加し、造粒した。続いて、この造粒物を棚型乾燥機で乾燥し、整粒機を用いて整粒し、平均粒子径が417μmの被覆核粒子である発明品2を得た。
比 較 例 1
<比較品1>
ロキソプロフェンナトリウム水和物681g、結晶セルロース85g(旭化成ケミカルズ社製)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース200g、軽質無水ケイ酸20g、ポリビニルアルコール(部分けん化物)14gを高速攪拌式混合造粒機を用いて混合した。この混合物に精製水100gを添加し、造粒した。続いて、造粒物を流動層乾燥機を用いて乾燥し、整粒機を用いて整粒し、比較品1を得た。
比 較 品 2
<比較品2>
ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1g、結晶セルロース30g、乳糖81.9gヒドロキシプロピルセルロース20gを高速攪拌式混合造粒機を用いて混合した。この混合物に精製水10gを数回に分けて添加し、造粒した。続いて、この造粒物を棚型乾燥機で乾燥し、整粒機を用いて整粒し、比較品2を得た。
試 験 例 1
発明品1〜4、比較品1および2について、被験者5名を用い、不快な味の官能試験をそれぞれ下記マスキング評価基準に従って行った。それぞれの平均結果を併せて表1に示す。
<マスキング評価基準>
(評点) (内容)
4点 : マスキング効果が非常にある
3点 : マスキング効果がある
2点 : マスキング効果が少しある
1点 : マスキング効果が僅かにある
0点 : マスキング効果が全く無い
Figure 2017119632
表1の発明品1〜4の結果より、メタアクリル系高分子化合物を配合することにより、被覆核粒子が安定になり、酸性薬物のアルカリ金属塩の不快な味を改善することが分かった。
実 施 例 3
分包顆粒:
実施例1で得た発明品1の被覆核粒子120g、乳糖200g、トウモロコシデンプン177.5g、アセスルファムカリウム0.5g、アスパルテーム0.5g、香料0.5g、軽質無水ケイ酸0.5g、タルク0.5g、ステアリン酸マグネシウム0.5gを均一に混合し、1包あたり500mgとようにアルミヒートシールで分包して、ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mgを含有する分包顆粒を得た。
実 施 例 4
口腔内崩壊錠:
実施例1で得た発明品2の被覆核粒子130g、結晶セルロース155.6g、トウモロコシデンプン100g、アセスルファムカリウム4g、アスパルテーム4g、香料0.4g、軽質無水ケイ酸2g、タルク2g、ステアリン酸マグネシウム2gを均一に混合し、質量600mgになるように、直径12mmφの臼杵でロータリー式打錠機を用いて圧縮成型し、ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mgを含有する厚さ約4.7mmの口腔内崩壊錠を得た。
実 施 例 5
口腔内崩壊錠:
実施例1で得た発明品3の被覆核粒子140g、結晶セルロース155.6g、デンプン60g、マンニトール30g、アセスルファムカリウム4g、アスパルテーム4g、香料0.4g、軽質無水ケイ酸2g、タルク2g、ステアリン酸マグネシウム2gを均一に混合し、質量600mgになるように、直径12mmφの臼杵でロータリー式打錠機を用いて圧縮成型し、ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mgを含有する厚さ約4.7mmの口腔内崩壊錠を得た。
実 施 例 6
分包顆粒:
実施例2で得た発明品4の被覆核粒子120g、乳糖200g、トウモロコシデンプン177.5g、アセスルファムカリウム0.5g、アスパルテーム0.5g、香料0.5g、軽質無水ケイ酸0.5g、タルク0.5g、ステアリン酸マグネシウム0.5gを均一に混合し、1包あたり500mgとようにアルミヒートシールで分包して分包顆粒を得た。
本発明の経口組成物は、不快な味を有する薬物の苦味や収斂味が防止され、服用感に優れているので不快な味を有する薬物を有効成分とする各種薬剤等に好適に利用することができる。

以 上

Claims (9)

  1. 不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物とを含有することを特徴とする経口固形組成物。
  2. 不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩にメタアクリル系高分子化合物の皮膜を施したものである請求項1記載の経口固形組成物。
  3. 不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩とメタアクリル系高分子化合物とを造粒したものである請求項1記載の経口固形組成物。
  4. 前記不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩100質量部に対して、前記メタアクリル系高分子化合物を0.5〜2000質量部含有したものである請求項1〜3の何れかに記載の経口固形組成物。
  5. 前記不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩が、イブプロフェンナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、ナプロキセンナトリウムよりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜4の何れかに記載の経口固形組成物。
  6. 前記メタアクリル系高分子化合物が、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体よりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜5の何れかに記載の経口固形組成物。
  7. 不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩を、メタアクリル系高分子化合物で被覆することを特徴とする経口固形組成物の製造方法。
  8. 不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物とを造粒することを特徴とする経口固形組成物の製造方法。
  9. 経口固形組成物中に、不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩と、メタアクリル系高分子化合物とを含有させることを特徴とする不快な味を有する酸性薬物のアルカリ金属塩の不快な味のマスキング方法。
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