以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下説明する実施形態は、本発明を具体的に実施した場合の一例を示すもので、特許請求の範囲に記載した構成の具体的な実施形態の1つである。
以下、本発明の情報処理システムの一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明における、情報処理システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
本発明における情報処理システムは、分包システム、薬剤監査システム、そして、インターネットなどのネットワークに接続されており、ネットワークを介してこれら2つのシステムとデータ通信可能な情報処理装置400からなる。
分包システムは、錠剤シート(PTPシートともいう)から錠剤を取り出し、包装装置5に取り出した錠剤を供給する錠剤供給装置10と、錠剤供給装置10から供給された錠剤、ユーザが手撒きした錠剤、そして、散薬を包装する包装装置5と、それに接続されている情報処理装置300、さらに情報処理装置300と接続されているコードリーダー1001を含む。
薬剤監査システムは、薬剤監査装置1003と、それに接続されている印刷装置1002を含む。
図1において、錠剤供給装置10は、錠剤取出しユニット1を備える。錠剤取出ユニット1は、錠剤シートから錠剤を取り出すユニットである。錠剤シートは、一般的にPTPシートと呼ばれており、錠剤シートのことをPTPシートとも言う。
錠剤シートは、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されたものである。
錠剤供給装置10には複数の錠剤取出ユニット1が収納されており、錠剤取出ユニット1は、幅方向(左右方向)に6つ並べられ、この6つの錠剤取出ユニット1からなる組が上下に3段に配置されている。
錠剤取出ユニット1は、本発明の処方データに従って錠剤シートから錠剤を取り出して前記分包手段に供給する錠剤取出し手段の適用例である。
なお、本実施形態では、錠剤供給装置10は複数の錠剤取出ユニット1を備えているが、錠剤取出ユニット1の数は1つでもよい。
錠剤供給装置10は、1つまたは複数の錠剤取出ユニット1の他に、錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を供給する錠剤供給ユニット500を備えている。
錠剤供給装置10は、錠剤取出ユニット1により錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して、錠剤供給ユニット500の供給経路を経て、包装装置5に供給する。
包装装置5は、錠剤供給装置10の錠剤取出ユニット1から供給された錠剤を包装する装置であり、散薬投入部103、ディスプレイ101、手撒きマス105、メインホッパー505等を備える。
散薬投入部103には、分包される散薬が投入される。
散薬投入部103に投入された散薬は、投薬1回分に分けて、分けられた1回分の散薬が後述するメインホッパー505に入れられ、1回分ずつに分包される。
手撒きマス105は、当該手撒きマス105に投入された錠剤を落下させて包装装置5により包装するためのマスである。手撒きマス105には、錠剤シートから手作業で取り出した錠剤をユーザが1マスずつ撒く。
手撒きマス105は、本発明における錠剤マスに手撒きされた錠剤を前記分包手段に供給する手撒供給手段の一例である。
ディスプレイ101は、処方データの入力、処理の選択をユーザから受け付ける画面を表示する。
情報処理装置300は、錠剤供給装置10及び包装装置5の外部に設けられており、錠剤供給装置10及び包装装置5と通信可能に接続されている。
情報処理装置300には、パーソナルコンピュータやタブレット端末が用いられ、主に錠剤取出ユニット1が取り出す錠剤シートに関する情報を、薬品マスタを用いて管理したり、ユーザ操作に従い包装装置5に対して処方箋に従った薬剤の包装指示を行ったりする。
情報処理装置400は、本システムの上位にあるシステムであり、ここではレセプトコンピュータ等を指す。情報処理装置400にユーザから入力された処方箋内容を、分包システムおよび薬剤監査システムへそれぞれ出力する。
薬剤監査システムは、調剤薬局内で薬剤棚から作業者がピッキングした薬剤を監査するシステムである。薬剤監査装置1003は、一般的な監査装置を示しており、薬剤の重さを計測する機能を備え、最低限の薬剤取り間違えや薬剤計量、監査結果を印刷装置1002に対して印刷指示することで、監査結果をレシートに印字できる。
次に、図2のブロック図を用いて、情報処理装置400、薬剤監査装置1003として適用可能なコンピュータのハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図について説明する。
CPU201は、システムバス204に接続される後述の各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。また、入力コントローラ(入力C)205は、入力デバイス209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。ビデオコントローラ(VC)206は、ディスプレイ210等の表示装置への表示を制御する。ディスプレイ装置は、例えばCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等である。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。本発明には直接関係があるものではない。
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明の各種処理を実行するために用いられるプログラムは外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されている。
次に、図3のブロック図を用いて、分包システムのハードウェア構成の一例について説明する。
図3は、本発明の実施形態における分包システムのハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図である。
ここでは、情報処理装置300のCPU30と、包装装置5のCPU51と、錠剤供給装置10のCPU11とがそれぞれ連携して、包装装置5が制御する各装置(各ユニット)、及び、錠剤供給装置10が制御する各装置(各ユニット)の各種動作を制御している一例を示している。しかし1つのCPUが、錠剤供給システムの全ての各装置を制御する構成でも構わない。また、ここでは錠剤供給装置10にCPUが1つ設けられている状態を図示しているが、錠剤取出しユニット1ごとにCPUを設けてもよいし、錠剤取出しユニット1の段ごとにCPUを設けてもよい。
まず情報処理装置300のハードウェア構成について説明する。情報処理装置300のCPU30は、システムバスに接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御することができる。また、ROM31あるいは外部メモリ36には、CPU30の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM33は、CPU30の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU30は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM33にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、CPU30は、キーボードや不図示のマウス等の入力端末35からの入力を制御する。ビデオコントローラ(VC)206は、ディスプレイ34等の表示器への表示を制御することもでき、さらに、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ36へのアクセスを制御することもできる。
またI/F32は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、本実施形態においては包装装置5のI/F50と通信可能に接続されている。
次に、包装装置5のハードウェア構成について説明する。包装装置5のCPU51は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。ROM52にはCPU51の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。RAM53は、CPU51が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。CPU51は、タッチパネル式のディスプレイ101に対して表示制御したり、ディスプレイ101のタッチパネル機能を入力端末502としてユーザから情報の入力を受け付けたり、プリンタ706に印刷指示を出したりすることもできる。さらにCPU51は、包装装置5の散薬投入部103から投入された散薬を1包に包装する際に動作させる散薬分包機構55を制御したり、ユーザから手撒き投入部102に手撒きされた錠剤を包装する際に動作させる手撒き投入機構56を制御したりすることができる。そして包装装置5と錠剤供給装置10とは、包装装置5のI/O54と錠剤供給装置10のI/O12とで通信可能に接続されている。
次に、錠剤供給装置10のハードウェア構成について説明する。錠剤供給装置10のCPU11は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。ROM14にはCPU11の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。RAM13は、CPU11が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。CPU11は、さらに錠剤取出機構15における錠剤の取出動作を制御したり、錠剤シートを搬送する搬送機構16を制御したりすることもできる。
このようなハードウェア構成においては、以下のように錠剤取出を行うように制御することができる。まず包装装置5のCPU51が、錠剤供給装置10のCPU11に対して、錠剤の取出動作命令を送信する。そして、錠剤供給装置10のCPU11が、当該取出動作命令に従って、錠剤取出機構15や搬送機構16を制御して錠剤取出動作を行わせることができる。また、錠剤供給装置10のCPU11は、包装装置5のCPU50に対して、錠剤取出動作の状況を示す動作情報を送信することもできる。
では、ここから本発明の情報処理システムにおいて、各装置により実行される処理について説明する。
なお、本発明の実施形態における各処理の詳細は図4以降で説明するが、その前に、本発明の実施形態において、ユーザが処方箋を情報処理装置400に取り込んでから、包装装置5により薬剤の包装を行うまでの一連の流れについて説明する。
ユーザは、まず情報処理装置400上にて、処方箋データを入力して薬剤監査装置1003、情報処理装置300への送信指示を行う。
次に、情報処理装置400から処方箋データを受け取った薬剤監査装置1003、情報処理装置300は、受け取った処方箋データを記憶する。
次に、ユーザは、(本実施例では、患者ID:12345(テスト太郎 分1ねる前 4日分)の処方を調剤することとする)、調剤を行う処方箋データに含まれる薬剤を、調剤棚より必要な数量ピッキングする。
次に、ユーザは、薬剤監査システムを使い監査作業を行う。具体的には、薬剤監査装置1003上で、患者(患者ID:12345 テスト太郎 分1ねる前 4日分)を呼び出して、ピッキングしてきた薬剤が処方箋データの内容と正しいか(薬剤種類や数量など)を監査する。
監査終了後、薬剤監査装置1003と接続する印刷装置1002により、監査レシートが出力される。監査レシートには1次元コードが印字されており、1次元コードには患者ID12345が含まれている。
ユーザは、薬剤と監査レシートを分包システムまで持っていき、監査レシートをコードリーダー1001に読み取らせると、コードリーダー1001と接続する情報処理装置300は患者ID12345の処方箋データを、情報処理装置400から受け取った処方箋データから特定する。
そして、特定した処方箋データが1つであれば、包装装置5および錠剤供給装置10により薬剤を分包する処方箋データとして設定し、2つ以上であればいずれの処方箋データの包装動作を行うかユーザに選択させる。
その後、ユーザがピッキングした薬剤を包装装置5または錠剤供給装置10にセットした後、包装装置5のスタートボタンがユーザにより押下されると、包装動作を開始する。
作業者は、5401より患者ID:12345(テスト太郎 分1ねる前 4日分)の処方箋データを
以上が、本発明の実施形態において、ユーザが処方箋を情報処理装置400に取り込んでから、包装装置5により薬剤の包装を行うまでの一連の流れである。
では、ここから上記処理の詳細な説明について、図4以降の図を用いて説明する。
まず、図4について説明する。
図4は、分包システムおよび薬剤監査システムの上位システムである情報処理装置400から、各システムに対して処方箋データを送信するフローの一例を示す図である。
図4に示すフローチャートの各ステップの処理は、情報処理装置400のCPU201、薬剤監査装置1003のCPU201、錠剤取出し装置のCPU11により実行され、実現される。
ステップS401において、情報処理装置400は、ユーザから患者の処方箋の内容(患者名、処方された薬剤の種類、服用タイミング、服用日数、薬剤の数または量等)の入力を受け付け、ユーザからの送信指示を受け付けると、ステップS401で入力された処方箋の内容(以下、処方箋データと呼ぶ)を薬剤監査装置1003および情報処理装置300に送信する。
ステップS402で、情報処理装置400から薬剤監査装置1003および情報処理装置300に送信される処方箋データとは、例えば図5に示す処方箋データである。
ここで、図5を用いて、ステップS402で、情報処理装置400から薬剤監査装置1003および情報処理装置300に送信される処方箋データについて説明する。
図5は、情報処理装置400から薬剤監査装置1003および情報処理装置300に送信され、薬剤監査装置1003、および情報処理装置300内で記憶されている処方箋データの一例を示す図である。
処方箋データ501には、患者ID、名前、用法等がある。ここでは簡素化した表記をしているが、さらにそれぞれの処方箋データには薬剤情報等が含まれる。
図5の例では、処方箋データの例として、患者ID:12345(テスト太郎 分3毎食後 7日分)、患者ID:23456(テスト次郎 分1朝食後 14日分)、患者ID:34567(テスト三郎 分2朝夕食後 7日分)、患者ID:45678(テスト四朗 分3毎食後 14日分)、患者ID:56789(テスト五郎 分4毎食後ねる前 7日分)、患者ID:12345(テスト太郎 分1ねる前 4日分)、の6つの処方箋データが記憶されている。
502は、後述する図13のステップS1301において、501より患者IDが12345の処方箋データを抽出した結果を表している。本内容を元に、処方箋データリスト1501に表示する。
以上で、図5の説明を終了し、図4の説明に戻る。
ステップS403において、薬剤監査装置1003は、ステップS402で情報処理装置400から送信された処方箋データを受信したか否かを判定し、受信したと判定された場合に、ステップS404において、薬剤監査装置1003の外部メモリ211に記憶する。
そして、ステップS405において、薬剤監査装置1003は、監査処理を実行する。ステップS405の監査処理の詳細は、後述する図6を用いて説明する。
ステップS406において、情報処理装置300は、ステップS402で情報処理装置400から送信された処方箋データを受信したか否かを判定し、受信したと判定された場合に、ステップS407において、情報処理装置300の外部メモリ211に記憶する。
ステップS406は、本発明における処方データと、前記処方データが処方された患者を示す患者情報とを、前記処方データごとに関連付けて管理する管理手段の一例である。
そして、ステップS408において、情報処理装置300は、包装前処理を実行する。ステップS408の監査処理の詳細は、後述する図8を用いて説明する。
以上で図4の説明を終了し、次に図6を用いてステップS405の処理の詳細について説明する。
図6は、薬剤監査装置1003および印刷装置1002により行われる薬剤の監査処理の一例を示す図であり、ステップS405の処理の詳細を示す図である。
図6に示すフローチャートの各ステップの処理は、薬剤監査装置1003のCPU201、印刷装置1002のCPUにより実行され、実現される。
本フローを実行する前に、作業者(薬剤師等)はこれから分包システムにより包装する処方箋の内容に従った薬剤を薬剤棚よりピッキングしているものとする。
ステップS601において、薬剤監査装置1003は、作業者がピッキングした薬剤と処方箋データの内容が一致しているかを監査する。
具体的には、まず薬剤監査装置1003のディスプレイ210に、薬剤監査装置1003の外部メモリ211に記憶した処方箋データ(図5)の一覧を表示し、これから監査する処方箋データの指定を受け付ける。
次に、その指定を受け付けた処方箋データに含まれる薬剤と作業者がピッキングした薬剤とが一致するかを監査する。
薬剤の監査の方法としては、薬剤監査装置1003は、各薬剤の重さ(各薬剤の錠剤シート1枚の重さや、錠剤の場合は、1錠あたりの重さ等)を薬品マスタで管理しているため、処方箋データに含まれる薬剤の重さの合計とピッキングした薬剤の重さを比較することで、薬剤を取り間違えていないかを監査する。
そして、ステップS602において、薬剤監査装置1003は、ステップS601における監査結果を示す監査レシートを印刷装置1002に対して印刷指示し、ステップS603において、印刷指示を受信した印刷装置1002は、監査レシートを印刷する(ステップS604)。
ステップS604において、印刷装置1002により印刷される監査レシートとは、例えば、図7に示す監査レシートである。
以上で、図6の説明を終了し、次に図7を用いて、監査レシートについて説明する。
図7は、ステップS604において、印刷装置1002により印刷される監査レシートの一例を示す図である。
監査レシートには、監査を行った処方箋データに含まれる患者IDや患者名、実際の処方箋データに基づいた薬剤の監査結果(薬品種別や秤量値)など印刷される。
1次元コード701には、監査を行った処方箋データに含まれる患者IDが含まれる。なお、本実施例では1次元コードを例にしているが、他の実施例として、2次元コードを印字しても良い。
また、本実施例では、1次元コードには、患者IDのみが含まれているが、他の実施例として監査を行った処方箋データに含まれる患者名や処方箋データを含んでも良い。
以上で図7の説明を終了し、次に図8を用いてステップS408の処理の詳細について説明する。
図8は、情報処理装置300、および包装装置5により行われる包装前処理の一例を示す図であり、ステップS408の処理の詳細を示す図である。
図8に示すフローチャートの各ステップの処理は、情報処理装置300のCPU30、包装装置5のCPU51により実行され、実現される。
ステップS801において、情報処理装置300は、ステップS407で外部メモリ211に記憶した処方箋データを、図9に示す受信データ画面中の受信データリスト906として、情報処理装置300のディスプレイ34に表示する。
では、ここで、ステップS801において情報処理装置300のディスプレイ34に表示される受信データ画面について図9を用いて説明する。
図9は、情報処理装置300のディスプレイ34に表示される受信データ画面の一例を示す図である。
901は、受信データリスト906で選択されている処方箋データを、後述する図10の予約画面中の予約リスト1011に登録させる予約ボタンである。
902は、受信データリスト906で選択されている処方箋データを、後述する図11の処方編集画面に表示させるボタンであり、902のボタンがユーザ操作に従って押下されると、図11の処方編集画面を情報処理装置300のディスプレイ34に表示する。
903は、後述する図12の環境設定画面を情報処理装置300のディスプレイ34に表示させるボタンである。
904は、受信データ画面を表示するボタンであり、図10の予約画面、図11の処方編集画面、および図12の環境設定画面から受信データ画面に戻るためのボタンである。
905は、予約画面(図10)を情報処理装置300のディスプレイ34に表示するボタンである。
受信データリスト906は、情報処理装置400より送られた処方箋データを表示するリストであり、ユーザによるマウス等の操作に従ってリストの中から処理の対象となる処方箋データを選択することが可能である。
スタートボタン907は、後述する図10の予約リスト1011に最上位に登録されている処方箋データを包装装置5へ送信し、処方箋データに従った内容で包装装置5による包装を開始させるボタンである。
以上で図9の説明を終了し、次に、図10の予約画面、図11の処方編集画面、および図12の環境設定画面について説明する。
まず、図10の予約画面について説明する。
図10は、情報処理装置300のディスプレイ34に表示される予約画面の一例を示す図である。
1011は、図9の受信データリスト906の中から処方箋データの選択を受け付けた後、図9の予約ボタン901が押下されることで、受信データリスト906の中から選択された処方箋データが予約リストとして登録され、1011にリスト表示される。
なお、後述する図13の処理において、監査レシートを読み込むことによって自動的に予約設定された処方箋データも1011にリスト表示される。
1012は、図9の受信データ画面を表示するボタンであり、図9の904のボタンと同じ機能を持つボタンである。
1013は、予約画面を表示するボタンであり、図9の905のボタンと同じ機能を持つボタンである。
スタートボタン1014は、予約リスト1011に最上位に登録されている処方箋データを包装装置5へ送信し、処方箋データに従った内容で包装装置5による包装を開始させるボタンである。
以上で、図10の説明を終了し、次に、図11の処方編集画面について説明する。
図11は、情報処理装置300のディスプレイ34に表示される処方編集画面の一例を示す図である。
図9の受信データリスト906の中から処方箋データの選択を受け付けた後、図9の902のボタンがユーザにより押下されることで、図11の処方編集画面において、選択を受け付けた処方箋データの内容を編集することが可能となる。
なお、錠剤取出しユニット1により錠剤シートから錠剤を取り出す場合には、処方編集画面からユーザが錠剤取出しユニット1の選択を行うことが出来る。
ただ、処方箋データの内容に錠剤が含まれるかは、情報処理装置300が自動で特定できるので、処方箋データの内容に錠剤が含まれる場合に、当該錠剤を封入した錠剤シートをセットすべき錠剤取出しユニット1を情報処理装置300が自動で設定しても良い。
1101は、処方編集画面に表示されている内容を確定する確定ボタンである。確定ボタン1101がユーザにより押下されることにより、処方編集画面を介して編集された処方箋データの内容を確定後、図9の受信データ画面へ遷移する。
1102は、処方編集画面を介して編集された処方箋データの内容をキャンセルするキャンセルボタンである。キャンセル1102がユーザにより押下されることにより、処方編集画面を介して編集された処方箋データの内容をキャンセル後、図9の受信データ画面へ遷移する。
以上で図11の説明を終了し、次に、図12の環境設定画面について説明する。
図12は、情報処理装置300のディスプレイ34に表示される環境設定画面の一例を示す図である。
環境設定画面は、情報処理装置300の設定をユーザから受け付ける画面である。
設定された内容は、後述する図13のステップS1311やステップS1312で判断されるものである。
図12の画面上の1201〜1203はラジオボタンになっており、予約1201と、編集1202と、何もしない1203の内1つの選択をユーザから受け付ける。
1201が選択されると、後述する図13の処理において、監査レシートを読み込むことによって特定された処方箋データが1つであった場合に、その処方箋データが自動的に予約リスト1011に登録されるように設定される。
1202が選択されると、後述する図13の処理において、監査レシートを読み込むことによって特定された処方箋データが1つであった場合に、その処方箋データが自動的に図11の処方編集画面に設定され、表示されるように設定される。
1203が選択されると、後述する図13の処理において、監査レシートを読み込むことによって特定された処方箋データが1つであった場合に、当該処方箋データに対して何も処理を行わないように設定される。
1204は、環境設定画面において設定された内容(1201〜1203のいずれかが選択された情報)を保存する保存ボタンである。1205は、環境設定画面を閉じるボタンである。
なお、図12の環境設定画面を介してユーザが環境設定を行っていない場合、デフォルトの設定としては、1201が選択されているものとして設定する。
以上で図12の説明を終了し、図8の説明に戻る。
ステップS802において、情報処理装置300は、図7に示す監査レシートがスキャンされたか否かを判断する。監査レシートがスキャンされたならば、情報処理装置300は、ステップS803に処理を移行し、監査レシートがスキャンされなければ、ステップS804に処理を移行する。監査レシートのスキャンは、ユーザが情報処理装置300と接続されるコードリーダー1001により、監査レシートの1次元コードを読み取ることによりスキャンされる。
ステップS802は、本発明における、薬剤の数又は量が処方データに示される数又は量分あるかを監査し、前記処方データが処方された患者を示す患者情報を含む監査結果を出力する監査装置から出力された監査結果に含まれる患者情報を読み取る読取手段の一例である。
ステップS803において、情報処理装置300は、処方データ設定処理を行う。ステップS803の処理の詳細については、後述する図13で説明する。
ステップS804において、情報処理装置300は、ステップS802で情報処理装置300のディスプレイ34に表示した図9の受信データ画面を介して、ユーザ操作を受け付ける。
ステップS805において、情報処理装置300は、ステップS804でユーザから受け付けた操作が、処方箋データの予約指示(受信データリスト906の中から処方箋データの選択を受け付けた後、予約ボタン901がユーザにより押下される操作)であるか否かを判定する。
情報処理装置300は、処方箋データの予約指示であれば、ステップS807に処理を移行し、処方箋データの指示でなければステップS806に処理を移行する。
ステップS806において、情報処理装置300は、ユーザ操作に従って、図11に示す処方編集画面の表示を行う処理、および、処方編集画面を介してユーザから指示を受け付ける処理や、図12に示す環境設定画面の表示する処理、および環境設定画面を介してユーザから指示を受け付ける処理などを実行する。
ステップS807において、情報処理装置300は、予約指示を受け付けた処方箋データの監査レシートが、ステップS802において、すでにスキャン済みであるか否かを判断する。
情報処理装置300は、予約指示を受け付けた処方箋データの監査レシートが、ステップS802においてすでにスキャン済みである場合には、ステップS808に処理を移行し、予約指示を受け付けた処方箋データの監査レシートがステップS802において、すでにスキャン済みでなければステップS809に処理を移行する。
ステップS807において、予約指示を受け付けた処方箋データの監査レシートがステップS802において、すでにスキャン済みであると判定される場合とは、例えば、後述する図13のステップS1312において、処方箋編集画面でユーザが処方箋データを編集した後、図9の受信データ画面を再度表示させ、その後、その編集した処方箋データをユーザが選択して、図9の予約ボタン901を押下することで、その編集した処方箋データを1011のリストに登録した場合である。
ステップS807において、予約指示を受け付けた処方箋データの監査レシートがステップS802において、すでにスキャン済みでないと判定される場合とは、ステップS802で処方箋データの監査レシートをスキャンすることなく、図9の受信データ画面から、当該処方箋データをユーザが選択して、図9の予約ボタン901を押下することで、当該処方箋データを1011のリストに登録しようとした場合である。
ステップS808において、情報処理装置300は、予約指示を受け付けた処方箋データを図10の予約画面中の予約リスト1011に登録させる。
ステップS809において、情報処理装置300は、図19に示すような、エラー画面を情報処理装置300のディスプレイ34に表示する。
ステップS810において、情報処理装置300は、スタートボタン(図9の904または図10の1014)がユーザにより押下されたか否かを判定する。情報処理装置300は、スタートボタンがユーザにより押下されたと判定された場合には、予約リスト1011に最上位に登録されている処方箋データを包装装置5へ送信し、スタートボタン(図9の904または図10の1014)がユーザにより押下されていないと判定された場合には、ステップS802に処理を戻す。
ステップS811において、包装装置5は、処方箋データに従って包装動作を実行する。ステップS811の処理の詳細については、後述する図14で説明する。
なお、本実施例中のステップS801、ステップS804、ステップS805、ステップS808の処理は従来から行われていた処理であるが、従来の処理では、ステップS801で表示した図9の受信データ画面中の受信データリスト906に数多くの患者の処方箋データが表示される場合に、ユーザが調剤を行いたい処方箋データを目で見て探し出す必要があり非常に手間がかかっていた。
そこで、本発明では、図8のステップS802で監査レシートを読み取り、後述する図13の処理で、監査レシートに含まれる患者IDをもとに処方箋データを特定することで、ユーザによる処方箋データの特定処理に係る手間を削減する。
また、本実施例では、ステップS807において、情報処理装置300は、ステップS805で予約指示を受け付けた処方箋データの監査レシートがすでにスキャン済みであるか否かを判断するとしたが、ステップS807およびステップS809の処理は必須の処理ではない。
ただ、ステップS807において、予約指示を受け付けた処方箋データの監査レシートがすでにスキャン済みであるか否かを判断することにより、監査を行った処方箋データに含まれる薬剤だけを包装装置5により包装することが可能となる、つまり監査されていない処方箋データに従った包装動作が包装装置5により実行される可能性を低減する事が可能となる。
監査されていない処方箋データに従った包装動作が包装装置5により実行される可能性を低減する事が可能となるということは、逆に言えば、監査済みの処方箋データに従った包装装置5による包装動作が行われることになるため、処方箋データと異なる薬剤の包装が包装装置5により実行される可能性を低減する事が可能となるという格別の効果を奏することができる。
以上で図8の説明を終了し、次に、図13を用いて、ステップS803の処理の詳細について説明する。
図13は、情報処理装置300により行われる処方データ設定処理の一例を示す図であり、ステップS803の処理の詳細を示す図である。
図13に示すフローチャートの各ステップの処理は、情報処理装置300のCPU30により実行され、実現される。
ステップS1301において、情報処理装置300は、監査レシートの1次元コードを読み取ることにより得えられる、薬剤監査装置1003により監査を行った処方箋データに含まれる患者IDと、図4のステップS407において、情報処理装置300の外部メモリ211に記憶した図5の処方箋データの患者IDの項目とを比較し、患者IDが一致する処方箋データを抽出する。
ステップS1301は、本発明における記管理手段で管理する複数の処方データのうち、前記読取手段により読み取られた患者情報に関連付けられて管理された処方データを取得する取得手段の一例である。
なお、図5の502は、監査レシートの1次元コードを読み取ることにより患者ID12345が得られた場合に、図5の処方箋データから患者ID12345の処方箋データを抽出した結果を示す例である。
ステップS1302において、情報処理装置300は、ステップS1301の結果、処方箋データが1件以上抽出されたか否かを判定する。
情報処理装置300は、ステップS1301の結果、処方箋データが1件以上抽出されたと判定した場合には、ステップS1304に処理を移行し、ステップS1301の結果、処方箋データが1件も抽出できなかったと判定した場合には、ステップS1303において、情報処理装置300のディスプレイ34に、図16に示す、監査レシートから得られる患者IDと患者IDが一致する処方箋データが情報処理装置300の外部メモリ211に記憶されていない旨のスキャンエラー画面を表示する。
そして、図16の閉じるボタン1601がユーザにより押下されると、再度、情報処理装置300のディスプレイ34に、図9の受信データ画面を表示する。
ステップS1304において、情報処理装置300は、ステップS1301の結果、処方箋データが1件だけ抽出されたか否かを判定する。
情報処理装置300は、ステップS1301の結果、処方箋データが1件だけ抽出されたならば、ステップS1311に処理を移行し、ステップS1301の結果、処方箋データが2件以上抽出されたならば、ステップS1305に処理を移行する。
ステップS1305において、情報処理装置300は、ステップS1301の結果を基に、図15に示す処方箋データ選択画面を表示する。
ここで、図15に示す処方箋データ選択画面について説明する。
図15は、情報処理装置300のディスプレイ34に表示される処方箋データ選択画面の一例を示す図である。
処方箋データリスト1501は、図5の処方箋データのうち、監査レシートの1次元コードに含まれる患者IDと患者IDが一致する複数の処方箋データをリスト表示する。
登録ボタン1502は、処方箋データリスト1501の中から、ユーザ操作に従って選択された処方箋データを図10の予約リスト1011へ登録するボタンである。
編集ボタン1503は、処方箋データリスト1501の中から、ユーザ操作に従って選択された処方箋データを、図11の処方編集画面に表示させるボタンである。
閉じるボタン1504は、処方箋データ選択画面を閉じるボタンである。
ステップS1306において、情報処理装置300は、図15の処方箋データ選択画面中の登録ボタン1502がユーザにより押下されたかを判定する。
情報処理装置300は、登録ボタン1502がユーザにより押下されたと判定した場合には、ステップS1307において、処方箋データリスト1501の中から、ユーザ操作に従って選択された処方箋データを図10の予約リスト1011へ登録したあと図8のステップS801に処理を戻し、登録ボタン1502がユーザにより押下されていないと判定した場合には、ステップS1308に処理を移行する。
ステップS1308において、情報処理装置300は、図15の処方箋データ選択画面中の編集ボタン1503がユーザにより押下されたかを判定する。
情報処理装置300は、編集ボタン1503がユーザにより押下されたと判定した場合には、ステップS1309において、処方箋データリスト1501の中から、ユーザ操作に従って選択された処方箋データを、図11の処方編集画面に表示させ、編集ボタン1503がユーザにより押下されていないと判定した場合(つまり、閉じるボタン1504がユーザにより押下された場合)には、図8のステップS801に処理を戻す。
ステップS1310において、情報処理装置300は、図11の処方編集画面を介してユーザから操作を受け付けた後、図8のステップS801に処理を戻す。
ステップS1311において、情報処理装置300は、図8のステップS806において、ユーザから図12に示す環境設定画面の表示する処理、および環境設定画面を介してユーザから指示を受け付けた場合に、その操作が1201を選択する操作であるか否かを判定する。
情報処理装置300は、1201を選択する操作である場合に、ステップS1307においてステップS1301で抽出された処方箋データを自動的に予約リスト1011に登録し(本発明における、取得手段で取得した処方データを、薬剤の包装動作を行う処方データとして設定する設定手段の一例)、1201を選択する操作でない場合にステップS1312に処理を移行する。
ステップS1301において、監査レシートに含まれる患者IDをもとに処方箋データを特定し、ステップS1311および1307において、特定した処方箋データを自動で予約リスト1011に登録することで、従来よりも、ユーザによる調剤を行う処方箋データの特定処理に係る手間を削減することが可能となる。
ステップS1312において、情報処理装置300は、図8のステップS806において、ユーザから図12に示す環境設定画面の表示する処理、および環境設定画面を介してユーザから指示を受け付けた場合に、その操作が1202を選択する操作であるか否かを判定する。
情報処理装置300は、1201を選択する操作である場合に、ステップS1301で抽出された処方箋データを自動的に図11の処方編集画面に設定した後、ステップS1309に処理を移行し、1201を選択する操作でない場合(つまり1203を選択する操作である場合)、図8のステップS801に処理を戻す。
以上で図13の説明を終了し、次に、図14を用いて、図8のステップS811について説明する。
図14は、包装装置5により行われる包装処理の一例を示す図であり、ステップS811の処理の詳細を示す図である。
図14に示すフローチャートの各ステップの処理は、包装装置5のCPU51により実行され、実現される。
ステップS1401において、包装装置5は、情報処理装置300から処方箋データや(図11の処方編集画面を介して、錠剤取出しユニット1の選択や、撒きマスを利用する旨の指示があればその情報も含む)、当該処方箋データに従った包装開始指示等を受信する。
ステップS1402において、包装装置5は、錠剤供給装置10の錠剤取出しユニット1により錠剤シートから錠剤を取り出す指示を行う。なお、ステップS1401で受信した情報から、錠剤シートから錠剤を取り出す必要がないと判断される場合、ステップS1402の処理は行わない。
ステップS1403において、包装装置5は、散薬投入部103から散薬を投入する動作を行う。なお、ステップS1401で受信した情報から、散薬投入部103から散薬を投入する動作を行う必要がないと判断される場合(処方箋データに散薬が含まれない場合)、ステップS1403の処理は行わない。
ステップS1404において、包装装置5は、手撒きマス105に投入された錠剤を落下させる。なお、ステップS1401で受信した情報から、手撒きマス105に投入された錠剤を落下させる必要がないと判断される場合、ステップS1404の処理は行わない。
ステップS1405において、包装装置5は、錠剤供給装置10から取り出された錠剤、散薬投入部から投入された散薬、手撒きマス105から落下させた錠剤を包装袋(分包紙とも言う)に包装する動作を行う。
以上で図14の説明を終了する。次に、図17を用いて、ステップS803の詳細処理の他の実施形態について説明する。
図17は、情報処理装置300により行われる処方データ設定処理の一例を示す図であり、ステップS803の処理の詳細を示す図である。
図17に示すフローチャートの各ステップの処理は、情報処理装置300のCPU30により実行され、実現される。
ステップS1701〜ステップS1706までの各処理は、図13のステップS1301〜ステップS1306までの各処理と同じ処理であるため説明は省略する。
図17と図13の処理の異なる点は、処方箋データが、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データであるかを判定する点である。
従来のように薬剤監査システムを用いることなく分包システムのみを用いる場合、錠剤供給装置10により、処方箋に従って錠剤シートから錠剤を取り出したときに、錠剤シートに錠剤が残ってしまう場合(以下、その例として、1枚あたり10錠の錠剤が封入されている錠剤シートの場合に、処方箋に含まれる当該錠剤の総数が24錠の場合を想定する。その場合3枚の錠剤シートが必要になるが3枚目の錠剤シートは、6錠分残る)であっても、分包システムを利用するユーザは、特に意識することなく3枚錠剤シートを錠剤取出しユニット1にセットすれば、3枚目の錠剤シートは4錠取り出した後、自動で排出されるため特に問題は発生しない。
しかしながら、本情報処理システムのように、薬剤監査システムで監査を行ってから、分包システムで分包する場合、ユーザがピッキングした薬剤を薬剤監査装置1003により監査するときに、先のように4錠しか必要ない3枚目の錠剤シートは、ユーザは、4錠分を錠剤シートから切り離して薬剤監査装置1003により監査を実行する。
そうすると、3枚目の錠剤シートは通常の錠剤シートよりも短くなるため、錠剤取出しユニット1にセットしたとき、錠剤取出しユニット1の構造上、錠剤取出しユニット1内の錠剤シートからの錠剤取出し位置まで錠剤シートを搬送できない恐れがあった。
より具体的に説明すると、助剤取り出しユニットの錠剤シートがセットされる位置から錠剤取出し位置までの間には、錠剤取出し位置まで錠剤シートを搬送するためのローラーが所定の間隔をあけて複数備えられているが、その間隔が錠剤シート1枚の平均の長さにあわせてあけられているため、通常より短い錠剤シートの場合、ローラーとローラーの間で止まってしまい、錠剤取出しユニット1の動作を妨げる恐れがあった。
そのため、通常より短い錠剤シートの場合、その錠剤シートは錠剤取出しユニット1にセットすることなく手撒きマス105にユーザが錠剤を投入する必要がある。
そこで、本実施形態では、そのような手撒きマスに錠剤を投入すべき錠剤シートが処方箋データに含まれるかを判定し、含まれる場合にユーザに通知し、さらに手撒きマスに錠剤を投入するための設定を自動で行うことで、ユーザが誤って上記手撒きマスに錠剤を投入すべき錠剤シートを錠剤取出しユニットにユーザが誤ってセットしてしまうことを防ぐとともに、手撒きマスに錠剤を投入するための設定の手間を削減する。
ステップS1707において、情報処理装置300は、ステップS1701で抽出した処方箋データ、およびステップS1706でユーザから選択を受け付けた処方箋データが、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データであるかを判定する。
ステップS1707は、本発明における特定手段により特定した錠剤シートの情報から、錠剤マスに手撒きすべき錠剤シートが含まれるか否かを判定する判定手段の一例である。
情報処理装置300は、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データであると判定された場合には、ステップS1708に処理を移行し、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データでないと判定された場合には、ステップS1709に処理を移行する。
ステップS1707において、情報処理装置300は、ステップS1701で抽出した処方箋データ、およびステップS1706でユーザから選択を受け付けた処方箋データが、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データであるかを判定する方法として、ここでは、2つの実施形態を挙げる。
1つ目の実施形態は、薬剤監査装置1003により監査した処方箋データが、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データである場合に、監査レシートに印字されるコードに、その旨の情報を含ませておき、コードスキャナでコードを読み取ったときに(本発明における、錠剤シートが処方データ分あるかを監査し、監査結果を出力する出力手段を備える監査装置から出力された監査結果から、当該監査装置で監査した錠剤シートの情報を特定する特定手段の一例)、その情報を読み取ることが出来た場合に、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データであると判定する実施形態である。
より具体的には、図6のステップS601において薬剤監査装置1003が薬剤を監査したときに、薬剤監査装置1003は、当該薬剤監査装置1003の外部メモリ211に記憶する薬品マスタから各錠剤シート1枚あたりの重さが分かるため、薬剤監査装置1003にユーザがピッキングした錠剤シートが置かれたときに、その重さが、その錠剤シート1枚の重さの倍数以外の重さである場合に、ユーザにより必要錠剤数分切り離された錠剤シートが薬剤監査装置1003にセットされたことが分かる。
ユーザにより必要錠剤数分切り離された錠剤シートが薬剤監査装置1003にセットされたことが分かった場合に、薬剤監査装置1003は、印刷装置1002に対して、監査レシートに印字されるコードに、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データである旨の情報を含ませるように指示する。
2つ目の実施形態は、情報処理装置300が、ステップS1701で抽出した処方箋データ、およびステップS1706でユーザから選択を受け付けた処方箋データが、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データであるかを判定する実施形態である。
具体的には、当該処方箋データに含まれる錠剤の総数と、情報処理装置300の外部メモリ211で記憶する薬品マスタに含まれる当該錠剤が封入された錠剤シートの1枚あたり封入される錠剤の総数を用いて、処方箋データに含まれる錠剤の総数が、錠剤シート1枚あたり封入される錠剤の総数の倍数以外の錠剤数である場合に、ユーザにより必要錠剤数分切り離された錠剤シートが発生する、つまり、手撒きマス105に錠剤を手撒きすべき処方箋データであると判定することができる。
ステップS1708において、情報処理装置300は、情報処理装置300のディスプレイ34に、図18に示す手撒きマス設定画面を表示する。
ステップS1708は、本発明における、判定手段により、錠剤マスに手撒きすべき錠剤シートが含まれると判定された場合に、当該錠剤マスのマス配列を案内するための錠剤マス画面を表示する表示手段の一例である。
ここで、図18の手撒きマス設定画面について説明する。
図18は、情報処理装置300のディスプレイ34に表示される手撒きマス設定画面の一例を示す図である。
メッセージ1801には、ステップS1707の判定結果をもとに、手撒きマス105に何錠錠剤を手撒きすればよいかをユーザに通知する。
メッセージ1801を表示することにより、ユーザは、錠剤取出しユニット1にセットすべき錠剤シートの数と、手撒きすべき錠剤の数を把握することができ、かつユーザにより必要錠剤数分切り離された錠剤シートが誤って錠剤取出しユニット1にセットされる可能性を低減する事が可能となる。
手撒きマスイメージ1802は、手撒きマス105のイメージを示し(1つの四角が1つのマスを示す)、手撒きマスイメージ1802の斜線部は、ユーザが端数の錠剤を手撒きすべき手撒きマス105の位置を示す。
ユーザが端数の錠剤を手撒きすべき手撒きマス105の位置は情報処理装置300が自動で設定しても良いし、図18の画面を介してユーザが設定しても良い。
完了ボタン1803は、手撒きマス設定画面を閉じるボタンであり、完了ボタン1803がユーザにより押下されると、図11の処方編集画面を表示する。
以上で図18の説明を終了し図17の説明に戻る。
ステップS1709において、情報処理装置300は、情報処理装置300のディスプレイ34に、図11の処方編集画面を表示し、ステップS1710において、図11の処方編集画面を介してユーザから操作を受け付け、ステップS801に処理を戻す。
ステップS1709は、本発明における、判定手段により、錠剤マスに手撒きすべき錠剤シートが含まれないと判定された場合に、前記錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出し手段を選択する選択画面を表示する表示手段の一例である。
以上で図17の説明を終了する。
以上で実施例の説明を終了する。
なお、本実施例において、情報処理装置300のCPU30が実行するとした処理は、包装装置5のCPU51が実行しても良い。
以上、本発明によると、監査装置で監査された錠剤シートに、錠剤マスに錠剤を投入すべき錠剤シートが含まれる場合に、当該錠剤シートをユーザに認識させることが可能となる。
その場合、情報処理装置300のディスプレイ34に表示した各画面は、包装装置5のディスプレイ101に表示され、情報処理装置300の外部メモリ36に記憶した情報は、包装装置5のROM52に記憶される。
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。さらに、錠剤供給システム内で処理されてもよい。