JP2017118692A - モータ及びモータの磁束調整方法 - Google Patents

モータ及びモータの磁束調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トルクの低下を抑えつつ高回転化を図ることができるモータを提供する。【解決手段】ロータ21の磁極は、永久磁石22を用いる磁石磁極Mn,Msと、ロータコア23の一部を用いるコア磁極Cn,Csとからなり、磁石磁極Mn(磁石磁極Ms)がU、V、W相のいずれかの相の第1の巻線(例えばU相巻線U1,U3)と対向するロータ21の回転位置で、コア磁極Cn(コア磁極Cs)が同相の第2の巻線(例えばU相巻線U2,U4)と対向するように構成される。また、ロータ21は、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整するための磁気調整部として、スリット部25及び該スリット部25に設けられたブリッジ部Bを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、モータ及びモータの磁束調整方法に関するものである。
従来、ブラシレスモータ等の永久磁石モータは、例えば特許文献1に示されるように、ステータコアに巻線が巻装されてなるステータと、該ステータと対向する永久磁石を磁極としたロータとを備え、ステータの巻線に駆動電流が供給されることで生じる回転磁界を受けてロータが回転するようになっている。
特開2014−135852号公報
上記のような永久磁石モータでは、ロータが高回転駆動になるほど、ロータの永久磁石による鎖交磁束の増加によりステータの巻線に発生する誘起電圧が大きくなり、この誘起電圧がモータ出力を低下させ、モータの高回転化の妨げとなっている。そこで、ロータの永久磁石のサイズを小さくするなどしてロータ磁極の磁力を小さくすることで、ロータの高回転時における前記誘起電圧を抑えることが可能であるが、それでは、得られるトルクも減少してしまうため、この点においてなお改善の余地があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、トルクの低下を抑えつつ高回転化を図ることができるモータ及びモータの磁束調整方法を提供することにある。
上記課題を解決するモータは、ステータの巻線に駆動電流が供給されることで生じる回転磁界を受けてロータが回転するモータであって、前記巻線は、前記駆動電流によって互いに同一のタイミングで励磁され、かつ、直列接続された第1の巻線と第2の巻線とを備え、前記ロータは、永久磁石を用いる磁石磁極と、ロータコアの一部を用いるコア磁極と、前記コア磁極に流れる磁束を調整するための磁気調整部とを備え、前記磁石磁極が前記第1の巻線と対向するロータの回転位置で前記コア磁極が前記第2の巻線と対向するように構成されている。
この構成によれば、励磁タイミングが同一な第1の巻線及び第2の巻線に対し所定の回転位置で対向するロータ磁極が、永久磁石を用いる磁石磁極と、ロータコアの一部を用いるコア磁極とを含む構成となる。つまり、励磁タイミングが同一な第1の巻線及び第2の巻線と対向する全てのロータ磁極の磁力を弱めるのではなく、そのうちの一部の磁極をコア磁極としてステータ側への磁力を弱めた構成となる。これにより、トルクの低下を極力抑えつつも、第1及び第2の巻線での合成誘起電圧(磁石磁極の磁力によって第1の巻線に生じる誘起電圧と、コア磁極の磁力によって第2の巻線に生じる誘起電圧とを合成した誘起電圧)を小さく抑えることができ、モータの高回転化を図ることができる。
なお、同一のタイミングで励磁される第1及び第2の巻線が直列接続された巻線態様では、第1及び第2の巻線でそれぞれ生じる誘起電圧の和が合成誘起電圧となることから、該合成誘起電圧が大きくなる傾向がある。このため、第1及び第2の巻線が直列接続された構成において上記のロータの磁極構成とすることで、合成誘起電圧の抑制効果をより顕著に得ることができ、モータの高回転化を図るのにより好適となる。
また、ロータがコア磁極に流れる磁束を調整するための磁気調整部を備えるため、該磁気調整部の構成変更によってモータの出力特性(トルク及び回転数)を所望の値に容易に調整することが可能となる。
上記モータにおいて、前記磁石磁極及び前記コア磁極は、前記ロータのN極及びS極の両方に備えられ、N極及びS極の前記コア磁極はそれぞれ、周方向において異極のコア磁極と隣接するとともに、該異極のコア磁極とは反対側において異極の前記磁石磁極と隣接し、前記磁気調整部は、前記ロータコアにおける周方向に隣接する異極の前記コア磁極同士の境界部分に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、磁気調整部がロータコアにおける異極のコア磁極間の境界部分に設けられる。このため、磁気調整部の構成変更によって、隣接するコア磁極間で短絡するマグネット磁束(磁石磁極の磁束)の量を調整可能となる。つまり、磁気調整部の構成変更によってコア磁極の磁力調整が可能となり、トルク値を所望の値に容易に調整することが可能となる。また、磁気調整部の構成変更によって、巻線への弱め界磁電流の供給によって生じる磁束(d軸磁束)がコア磁極を通る際の通りやすさを調整することが可能となる。
上記モータにおいて、前記磁気調整部は、径方向に沿って延在するスリット部を備えることが好ましい。
この構成によれば、磁気調整部におけるスリット部の構成(例えば、スリット部の径方向長さや軸方向長さ等)の変更によって、モータの出力特性(トルク及び回転数)を所望の値に容易に調整することが可能となる。
上記モータにおいて、前記磁気調整部は、前記スリット部の周方向に対向する一対の側面間を繋ぐブリッジ部を備えることが好ましい。
この構成によれば、磁気調整部におけるブリッジ部の構成(個数や軸方向及び径方向の寸法等)の変更によって、モータの出力特性(トルク及び回転数)を所望の値に容易に調整することが可能となる。
上記モータにおいて、弱め界磁制御を実行可能に構成されることが好ましい。
この構成によれば、上記のように巻線に生じる誘起電圧が小さく抑えられることによって、巻線に供給する弱め界磁電流を小さく抑えることが可能となる。そして、弱め界磁電流を小さくできることで、弱め界磁制御時に永久磁石が減磁しづらくなり、また、巻線の銅損を抑えることができる。また、換言すると、同等の弱め界磁電流量で低減できる鎖交磁束量が増加するため、弱め界磁制御による高回転化をより効果的に得ることができる。
上記モータにおける前記コア磁極に流れる磁束を調整する調整方法において、前記ブリッジ部の個数、前記ブリッジ部の軸方向寸法、及び前記ブリッジ部の径方向寸法の少なくとも1つの変更により前記コア磁極に流れる磁束を調整することが好ましい。
この方法によれば、磁気調整部におけるブリッジ部の個数、ブリッジ部の軸方向寸法、及びブリッジ部の径方向寸法の少なくとも1つの変更によって、コア磁極に流れる磁束を調整することで、モータの出力特性(トルク及び回転数)を所望の値に容易に調整することが可能となる。
本発明のモータ及びモータの磁束調整方法によれば、トルクの低下を抑えつつ高回転化を図ることができる。
(a)は、実施形態のモータの平面図であり、(b)は、同形態のロータの平面図である。 (a)〜(c)は、ブリッジ部の個数の変更態様を説明するための平面図である。 ブリッジ部の個数とトルクとの関係、及びブリッジ部の個数と弱め界磁電流との関係を示すグラフである。 別例のロータの断面図である。 別例のロータの断面図である。
以下、モータ及びモータの磁束調整方法の一実施形態について説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態のモータ10は、ブラシレスモータとして構成され、円環状のステータ11の内側にロータ21が配置されて構成されている。
[ステータの構成]
ステータ11は、ステータコア12と、該ステータコア12に巻装された巻線13とを備えている。ステータコア12は、磁性金属にて略円環状に形成され、その周方向の等角度間隔においてそれぞれ径方向内側に延びる12個のティース12aを有している。
巻線13は、ティース12aと同数の12個備えられ、各ティース12aにそれぞれ集中巻きにて同一方向に巻装されている。つまり、巻線13は、周方向等間隔(30°間隔)に12個設けられている。この巻線13は、供給される3相の駆動電流(U相、V相、W相)に応じて3相に分類され、図1(a)において反時計回り方向に順に、U1、V1、W1、U2、V2、W2、U3、V3、W3、U4、V4、W4とする。
各相で見ると、U相巻線U1〜U4は周方向等間隔(90°間隔)に配置されている。同様に、V相巻線V1〜V4は、周方向等間隔(90°間隔)に配置されている。また、同様に、W相巻線W1〜W4は、周方向等間隔(90°間隔)に配置されている。
また、巻線13は各相毎に直列に接続されている。つまり、U相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4、及びW相巻線W1〜W4はそれぞれ直列回路を構成している。なお、U相巻線U1〜U4の直列回路、V相巻線V1〜V4の直列回路、及びW相巻線W1〜W4の直列回路は、スター結線若しくはデルタ結線されている。
[ロータの構成]
図1(b)に示すように、ロータ21は、磁極を形成する永久磁石22がロータコア23に埋設された埋込磁石型構造(IPM構造)をなす。なお、ロータコア23は、円形板状の磁性金属からなる複数のコアシートが軸方向に積層されることにより円筒状に構成され、該ロータコア23の中心部には、回転軸24が挿入固定される固定孔23aが形成されている。
ロータ21は、ロータコア23の外周面23bにおいてN極・S極が周方向等間隔(45°間隔)に交互に設定された8極ロータとして構成されている。具体的には、ロータ21は、N極の磁石磁極Mn、S極の磁石磁極Ms、N極のコア磁極Cn、及びS極のコア磁極Csをそれぞれ一対備えている。各磁石磁極Mn,Msは、永久磁石22を用いた磁極であり、各コア磁極Cn,Csは、ロータコア23の一部を用いた磁極である。
N極及びS極の各磁石磁極Mn,Msは、ロータコア23に埋設された一対の永久磁石22をそれぞれ備えている。各磁石磁極Mn,Msにおいて、一対の永久磁石22は、軸方向視で外周側に拡がる略V字状に配置されるとともに、周方向における磁極中心線(図1(b)中の直線L1を参照)に対して線対称に設けられている。なお、各永久磁石22は直方体をなす。また、各磁石磁極Mn,Msにおける一対の永久磁石22は、ロータ21を周方向において極数(磁石磁極Mn,Ms及びコア磁極Cn,Csの総数であり、本実施形態では8)で等分したときの角度範囲(本実施形態では45°の範囲)に収まるように配置されている。なお、各永久磁石22は、例えば異方性の焼結磁石であり、例えばネオジム磁石、サマリウムコバルト(SmCo)磁石、SmFeN系磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石等で構成される。
図1(b)には、N極の磁石磁極Mn及びS極の磁石磁極Msの各永久磁石22の磁化方向を実線の矢印で示しており、矢印先端側がN極、矢印基端側がS極を表している。この矢印にて示されるように、N極の磁石磁極Mnにおける各永久磁石22は、該磁石磁極Mnの外周側をN極にするべく、互いに向かい合う面(前記磁極中心線側の面)にN極が現れるように磁化されている。また、S極の磁石磁極Msにおける各永久磁石22は、該磁石磁極Msの外周側をS極にするべく、互いに向かい合う面(前記磁極中心線側の面)にS極が現れるように磁化されている。
次に、磁石磁極Mn,Ms及びコア磁極Cn,Csの配置構成について説明する。
N極の磁石磁極MnとS極の磁石磁極Msとは、互いの周方向の中心位置(磁極中心)の間隔が45°となるように隣接配置されており、その隣接配置されたN極の磁石磁極MnとS極の磁石磁極Msの対を磁石磁極対Pとする。そして、本実施形態のロータ21では、2つの磁石磁極対Pが周方向の180°対向位置に設けられている。より詳しくは、一方の磁石磁極対PのN極の磁石磁極Mnと、他方の磁石磁極対PのN極の磁石磁極Mnとは互いに180°対向位置に配置され、同様に、一方の磁石磁極対PのS極の磁石磁極Msと、他方の磁石磁極対PのS極の磁石磁極Msとは互いに180°対向位置に配置されている。つまり、各磁石磁極Mn,Ms(各永久磁石22)は、ロータ21の軸線L(回転軸24の軸線)を中心として点対称となるように設けられている。
N極の磁石磁極Mnの周方向の隣り(S極の磁石磁極Msとは反対側)には、ロータコア23の一部からなるS極のコア磁極Csが構成されている。また同様に、S極の磁石磁極Msの周方向の隣り(N極の磁石磁極Mnとは反対側)には、ロータコア23の一部からなるN極のコア磁極Cnが構成されている。また、異極のコア磁極Cn,Cs同士は、周方向に隣り合うように構成されている。つまり、ロータ21の外周面の磁極は、時計回り方向において順に、N極の磁石磁極Mn、S極のコア磁極Cs、N極のコア磁極Cn、S極の磁石磁極Ms、N極の磁石磁極Mn、・・・を繰り返す構成となっている。また、ロータ21のN極を構成する磁石磁極Mnとコア磁極Cnとは、それらの周方向の中心位置が等角度間隔(90°間隔)となるように交互に配置され、同様に、ロータ21のS極を構成する磁石磁極Msとコア磁極Csとは、それらの周方向の中心位置が等角度間隔(90°間隔)となるように交互に配置されている。
N極のコア磁極Cnは、周方向に隣り合うS極の磁石磁極Msの磁束作用によって疑似的な磁極として機能するように構成されている。また、S極のコア磁極Csは、周方向に隣り合うN極の磁石磁極Mnの磁束作用によって疑似的な磁極として機能するように構成されている。
より詳しくは、ロータコア23において、周方向に隣り合うコア磁極Cn,Csの境界部分には、径方向に沿って延びるスリット部25(磁気調整部)がそれぞれ形成されている。なお、各スリット部25が形成された前記コア磁極Cn,Csの境界部分は、一方の磁石磁極対PのN極の磁石磁極Mn(S極の磁石磁極Ms)と、他方の磁石磁極対PのS極の磁石磁極Ms(N極の磁石磁極Mn)との間の周方向中心位置に対応している。また、各スリット部25(隣接するコア磁極Cn,Csの境界部分)と、隣接する磁石磁極Mn,Msの境界部分とは、周方向等間隔(本実施形態では90°間隔)に交互に設定されている。
各スリット部25は、ロータコア23の固定孔23aの近傍位置から径方向に沿ってロータコア23の外周面23bの近傍位置まで延びている。なお、本実施形態では、各スリット部25は、ロータコア23を軸方向に貫通する孔である。つまり、各スリット部25は、ロータコア23を構成する前記各コアシートに貫通形成されている。
また、スリット部25を挟んで周方向に隣り合うコア磁極Cn,Cs同士は、スリット部25の径方向両端の連結部26a,26bで繋がる構成となっている。なお、径方向外側の連結部26aは、ロータコア23の外周面23bと面一となるように形成され、径方向内側の連結部26bは、ロータコア23の内周面(固定孔23aの内周面)と面一となるように形成されている。
また、ロータコア23には、各磁石磁極Mn,Msにおける一対の永久磁石22よりも内周側位置に磁気抵抗孔27が形成されている。各磁気抵抗孔27は、軸方向視において径方向に沿って長い長方形の孔であり、各磁石磁極Mn,Msの周方向中心位置に設けられている。つまり、本実施形態では、周方向に隣り合う磁石磁極Mn,Msの各磁気抵抗孔27の中心間が45°に設定されている。また、各磁気抵抗孔27は、ロータコア23を軸方向に貫通している。つまり、各磁気抵抗孔27は、ロータコア23を構成する前記各コアシートを貫通している。
各磁気抵抗孔27は、周方向に隣り合う磁石磁極Mn,Ms間での磁束の短絡を抑制する。また、各スリット部25は、磁石磁極対P間での磁束の短絡を抑制する。つまり、これら各スリット部25及び各磁気抵抗孔27によって、ロータコア23内を通る各磁石磁極Mn,Msの磁束が隣り合うコア磁極Cn,Csに好適に誘導され、これにより、疑似磁極であるコア磁極Cn,Csの磁束量が確保されるようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図示しない駆動回路からそれぞれ120°の位相差を持つ3相の駆動電流(交流)がU相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4及びW相巻線W1〜W4にそれぞれ供給されると、各巻線U1〜W4が相毎に同一タイミングで励磁されてステータ11に回転磁界が発生し、その回転磁界に基づいてロータ21が回転する。このとき、3相の駆動電流の供給によってステータ11側に形成される磁極は、各相の巻線U1〜W4毎で同極となる。
上記したように、ロータ21の極対数(つまり、N極とS極のそれぞれの個数)は、各相の巻線U1〜W4の個数と同数(本実施形態では「4」)で構成されている。これにより、ロータ21の回転時に、例えば、ロータ21のN極(磁石磁極Mn及びコア磁極Cn)のうちの1つがU相巻線U1と径方向に対向するとき、他のN極がU相巻線U2〜U4とそれぞれ径方向に対向するようになっている(図1(a)参照)。
ここで、ロータ21の4つのN極は、そのうちの半分がコア磁極Cnで構成され、その各コア磁極Cnは、隣り合う磁石磁極Msの磁界によって機能する疑似磁極であるため、永久磁石22を備えた磁石磁極Mnに比べてステータ11側に与える磁力が弱くなっている。これは、ロータ21のS極(コア磁極Cs及び磁石磁極Ms)においても同様である。
これにより、例えば、各磁石磁極Mnと対向するU相巻線U1〜U4(図1(a)に示す例ではU相巻線U1,U3)を鎖交する鎖交磁束φxに対して、各コア磁極Cnと対向するU相巻線U1〜U4(図1(a)に示す例ではU相巻線U2,U4)を鎖交する鎖交磁束φyが減少される。従って、鎖交磁束φyが鎖交するU相巻線(コア磁極Cnと対向する巻線)に生じる誘起電圧は、鎖交磁束φxが鎖交するU相巻線(磁石磁極Mnと対向する巻線)に生じる誘起電圧よりも小さくなる。このため、各U相巻線U1〜U4に生じる誘起電圧を合成した合成誘起電圧は、コア磁極Cnと対向する一対のU相巻線(図1(a)ではU相巻線U2,U4)での誘起電圧の減少分だけ減少する。なお、ここではU相巻線U1〜U4がロータ21のN極(磁石磁極Mn及びコア磁極Cn)と対向するときの合成誘起電圧の減少を例にとって説明したが、V相巻線V1〜V4及びW相巻線W1〜W4においても同様であり、また、ロータ21のS極(磁石磁極Ms及びコア磁極Cs)においても同様にコア磁極Csによる合成誘起電圧の減少が生じる。
また、ロータ21の高速回転時においては、d軸磁束φd(図1(b)参照)を生じさせて誘起電圧を減少させるべく、巻線13に弱め界磁電流(d軸電流)を供給する弱め界磁制御が実行されるようになっている。
ここで、本実施形態では、隣接するコア磁極Cn,Csの間に形成されたスリット部25が磁気抵抗となるため、d軸磁束φdがコア磁極Cn,Csを通りにくくなっている。このため、供給する弱め界磁電流の大きさに対する誘起電圧の減少量が小さくなる。言い換えると、高回転域において所望の回転数を得るために、大きな弱め界磁電流が必要となる。
一方で、隣接するコア磁極Cn,Csの間にスリット部25が形成されていることで、該コア磁極Cn,Cs間における短絡磁束が少なく抑えられる。このため、磁石磁極Mn,Msからコア磁極Cn,Csの外周側に誘導される磁束(ロータ21の回転に寄与する有効磁束)を確保でき、高トルク化に寄与できる。
つまり、高回転化を図ること(コア磁極Cn,Csにd軸磁束φdを通りやすくすること)と、高トルク化(コア磁極Cn,Csの磁力の向上)を図ることとは、トレードオフの関係となっており、それらは、隣接するコア磁極Cn,Cs間の磁路構成(つまり、スリット部25の構成)の変更によって調整することができる。
以下には、スリット部25の構成変更の一例を、図2(a)〜(c)に従って説明する。同図の例では、スリット部25において周方向に対向する一対の側面25a間を繋ぐブリッジ部Bを設けており、スリット部25及びブリッジ部Bが、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整するための磁気調整部を構成している。
そして、図2(a)〜(c)には、スリット部25に設けるブリッジ部Bの個数を変更する例を示し、図2(a)は、ブリッジ部Bを1つ設けた構成を示し、図2(b)は、ブリッジ部Bを2つ設けた構成を示し、図2(c)は、ブリッジ部Bを3つ設けた構成を示している。なお、本例では、ブリッジ部Bを設ける位置は、スリット部25を径方向において等分するように設定している。また、ブリッジ部Bの軸方向厚さは、前記コアシートの軸方向厚さと等しく構成されている。
図3は、上記態様で設けられるブリッジ部Bの個数と、トルクT及び弱め界磁電流Id(弱め界磁制御時において所望の回転数を得るために必要な弱め界磁電流)との関係を示すグラフである。
同グラフに示すように、ブリッジ部Bの個数が多いほど、得られるトルクTは減少する。これは、ブリッジ部Bの個数が多いほど、隣接するコア磁極Cn,Cs間で短絡するマグネット磁束(磁石磁極Mn,Msの磁束)が増加するためと考えられる。
一方、弱め界磁電流Id(弱め界磁制御時において所望の回転数を得るために必要な弱め界磁電流)は、ブリッジ部Bの個数が多いほど減少する。つまり、弱め界磁電流Idを一定とした場合では、ブリッジ部Bの個数が多いほど、巻線13への弱め界磁電流Idの供給によって生じるd軸磁束φd(図1参照)がコア磁極Cn,Csを通りやすくなるため、弱め界磁制御時のロータ21の最大回転数が増加する。なお、弱め界磁電流Idを大きくすると、弱め界磁制御時に永久磁石22が減磁しやすく、また、巻線13の銅損が増大してしまうため、弱め界磁電流Idの大きさは永久磁石22の減磁や巻線13の銅損を考慮した値に設定されることが望ましい。
このように、ブリッジ部Bの個数を変更することで、コア磁極Cn,Csに流れる磁束(マグネット磁束及びd軸磁束φd)が変化し、モータ10の出力特性(トルクT及び回転数)が変化する。従って、ロータ21に設けるブリッジ部Bの個数によって、モータ10の出力特性(トルクT及び回転数)を所望の値に容易に調整することが可能となる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)ステータ11の巻線13は、供給される3相の駆動電流に応じた、それぞれ4つのU相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4及びW相巻線W1〜W4からなり、各相の4つの巻線はそれぞれ直列接続されている。つまり、ステータ11の巻線13は、各相において、直列接続された少なくとも2つの巻線(第1の巻線及び第2の巻線)を備える。
また、ロータ21のN極は、永久磁石22を用いる磁石磁極Mnと、ロータコア23の一部を用いるコア磁極Cnとからなり、磁石磁極MnがU、V、W相のいずれかの相の第1の巻線(例えばU相巻線U1,U3)と対向するロータ21の回転位置で、コア磁極Cnが同相の第2の巻線(例えばU相巻線U2,U4)と対向するように構成される。また、ロータ21のS極も同様に、永久磁石22を用いる磁石磁極Msと、ロータコア23の一部を用いるコア磁極Csとからなり、磁石磁極MsがU、V、W相のいずれかの相の第1の巻線(例えばU相巻線U1,U3)と対向するロータ21の回転位置で、コア磁極Csが同相の第2の巻線(例えばU相巻線U2,U4)と対向するように構成される。
この構成によれば、ロータ21における同相の巻線13と対向する全てのN極(又はS極)の磁力を弱めるのではなく、そのうちの一部をコア磁極Cn(コア磁極Cs)として磁力を弱めている。これにより、トルクの低下を極力抑えつつも、ロータ21の磁極によって同相の巻線13に生じる合成誘起電圧を小さく抑えることができ、その結果、モータ10の高回転化を図ることができる。
なお、本実施形態のように、巻線13が各相でそれぞれ直列とされた巻線態様では、相毎の各巻線でそれぞれ生じる誘起電圧の和が合成誘起電圧となることから、該合成誘起電圧が大きくなる傾向がある。このため、巻線13が各相でそれぞれ直列とされた構成において上記のようにコア磁極Cn,Csを設けることで、合成誘起電圧の抑制効果をより顕著に得ることができ、モータ10の高回転化を図るのにより好適となる。
また、本実施形態では、ロータ21は、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整するための磁気調整部としてスリット部25及びブリッジ部Bを備える。このため、スリット部25やブリッジ部Bの構成変更によってモータ10の出力特性(トルクT及び回転数)を所望の値に容易に調整することが可能となる。
(2)磁石磁極Mn,Ms及びコア磁極Cn,Csは、ロータ21のN極及びS極の両方に備えられる。N極及びS極のコア磁極Cn,Csはそれぞれ、周方向において異極のコア磁極Cn,Csと隣接するとともに、該異極のコア磁極Cn,Csとは反対側において異極の磁石磁極Mn,Msと隣接するように構成される。そして、磁気調整部としてのスリット部25及びブリッジ部Bは、ロータコア23における周方向に隣接する異極のコア磁極Cn,Cs同士の境界部分に設けられる。
この構成によれば、スリット部25やブリッジ部Bの構成変更によって、周方向に隣接するコア磁極Cn,Cs間で短絡するマグネット磁束(磁石磁極Mn,Msの磁束)の量を調整可能となる。つまり、スリット部25やブリッジ部Bの構成変更によってコア磁極Cn,Csの磁力調整が可能となり、トルク値を所望の値に容易に調整することが可能となる。また、スリット部25やブリッジ部Bの構成変更によって、巻線13への弱め界磁電流Idの供給によって生じる磁束(d軸磁束φd)がコア磁極Cn,Csを通る際の通りやすさを調整することが可能となる。
(3)前記磁気調整部は、スリット部25の周方向に対向する一対の側面25a間を繋ぐブリッジ部Bを備えるため、ブリッジ部Bの構成(本実施形態ではブリッジ部Bの個数)の変更によって、モータ10の出力特性(トルクT及び回転数)を所望の値に容易に調整することが可能となる。
(4)モータ10が弱め界磁制御を実行可能に構成されており、本実施形態のように自発的に磁束を発さないコア磁極Cn,Csをロータ21が備えることで、巻線13に供給する弱め界磁電流を小さく抑えることが可能となる。そして、弱め界磁電流を小さくできることで、弱め界磁制御時に永久磁石22が減磁しづらくなり、また、巻線13の銅損を抑えることができる。また、換言すると、同等の弱め界磁電流量で低減できる鎖交磁束量が増加するため、弱め界磁制御による高回転化をより効果的に得ることができる。
(5)各磁石磁極Mn,Msにおいて、一対の永久磁石22が軸方向視で径方向外側に拡がる略V字をなすように埋設されるため、永久磁石22の外周側のロータコア体積(V字配置された一対の永久磁石22の間の磁石間コア部23cを含む部分の体積)を大きくとることが可能となる。それにより、リラクタンストルクを増やすことが可能となり、モータ10の高トルク化に寄与できる。
また、本実施形態のように永久磁石22がV字配置された磁石磁極Mn,Msにおいて、異極の磁石磁極Mn,Ms間の磁束の短絡を抑制するための磁気抵抗孔27が永久磁石22よりも径方向内側に設けられる。このため、磁気抵抗孔27によって異極の磁石磁極Mn,Ms間の磁束の短絡を好適に抑制することができる。
(6)U相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4、及びW相巻線W1〜W4がそれぞれ2n個(nは2以上の整数であって、本実施形態ではn=2)で構成され、ロータ21の磁石磁極Mn,Ms及びコア磁極Cn,Csのそれぞれの個数がn個(つまり2個)で構成される。つまり、磁石磁極Mn,Ms及びコア磁極Cn,Csが互いに同数(各相の巻線の個数の半数)で構成されるため、磁石磁極Mnとコア磁極Cn(磁石磁極Msとコア磁極Cs)とを周方向等間隔に交互に設けることが可能となる。これにより、磁力及び質量の異なる磁石磁極Mnとコア磁極Cn(磁石磁極Msとコア磁極Cs)が周方向にバランスよく配置されることとなり、ロータ21を磁気的に、また機械的にバランスの優れた構成とすることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ブリッジ部Bの設置位置は、スリット部25を径方向において等分するように設定したが、これに限定されるものではなく、スリット部25内におけるブリッジ部Bの設置位置(径方向外側寄りに設けるか内側寄りに設けるか)によってもモータ10の出力特性(トルクT及び回転数)を調整可能となる。
・上記実施形態では、ブリッジ部Bの個数を変更することで、モータ10の出力特性(トルクT及び回転数)を調整しているが、これに特に限定されるものではない。
例えば、ブリッジ部Bの径方向長さを変更することによって、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整してもよい。この場合、ブリッジ部Bの径方向長さを短くするほど、コア磁極Cn,Cs間を磁束(マグネット磁束及びd軸磁束φd)が通りづらくなり、トルクT及び弱め界磁電流Idは増加する。
また、例えば、図4に示すように、ロータコア23を構成する各コアシート30における、ブリッジ部Bを構成するブリッジ構成部31の軸方向厚さTbを変更することによって、モータ10の出力特性(トルクT及び回転数)を調整してもよい。この場合、ブリッジ構成部31の軸方向厚さTbを、コアシート30におけるコア磁極Cn,Csを構成する部位(コア磁極構成部32)の軸方向厚さよりも薄くするほど、コア磁極Cn,Cs間を磁束(マグネット磁束及びd軸磁束φd)が通りづらくなり、トルクT及び弱め界磁電流Idは増加する。
なお、この場合、各コアシート30のブリッジ構成部31を軸方向にプレスすることで、軸方向厚さTbを薄く成形することが好ましい。そのように成形することで、ブリッジ構成部31がコア磁極構成部32よりも高密度となるため、ブリッジ構成部31の磁気抵抗が増し、これによっても、該ブリッジ構成部31を介して繋がるコア磁極Cn,Cs間の磁束の通りやすさを調整することが可能となる。
また、ブリッジ部Bの個数の変更、ブリッジ部Bの径方向長さの変更、及びブリッジ部Bの軸方向長さ(ブリッジ構成部31の軸方向厚さTb)の変更を、少なくとも2つ以上組み合わせることによって、コア磁極Cn,Csに流れる磁束(つまり、モータ10の出力特性)を調整してもよい。
・上記実施形態では、スリット部25にブリッジ部Bを設け、該ブリッジ部Bの構成を変更することで、モータ10の出力特性(トルクT及び回転数)を調整しているが、これに特に限定されるものではない。
例えば、スリット部25の径方向長さを変更(つまり、連結部26a,26bの径方向長さを変更)することによって、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整してもよい。この場合、スリット部25の径方向長さを短くするほど(つまり、連結部26a,26bの径方向長さを長くするほど)、コア磁極Cn,Cs間を磁束(マグネット磁束及びd軸磁束φd)が通りやすくなり、トルクT及び弱め界磁電流Idは減少する。
なお、この場合、連結部26a,26bのいずれか一方を省略、つまり、スリット部25をロータコア23の外周面23b又は内周面(固定孔23aの内周面)まで延長するように構成してもよい。
また、例えば、図5に示すように、スリット部25の軸方向長さを変更することによって、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整してもよい。同図に示す構成では、ロータコア23を構成する複数のコアシート30のうちの一部にスリット部25を形成し、それ以外のコアシート30はスリット部25を有しない構成としている。これにより、スリット部25を有するコアシート(図中、コアシート30a)、及びスリット部25を有しないコアシート(図中、コアシート30b)の各枚数を変更することによって、ロータコア23全体で見たときのスリット部25の軸方向長さ(軸方向深さ)を変更することができる。なお、この場合、スリット部25の軸方向長さを短くする(つまり、スリット部25を有するコアシート30の枚数を減らす)ほど、コア磁極Cn,Cs間を磁束(マグネット磁束及びd軸磁束φd)が通りづらくなり、トルクT及び弱め界磁電流Idは増加する。
なお、図5に示す構成では、スリット部25を有しないコアシート30bを下半分に積層し、スリット部25を有するコアシート30aを上半分に積層しているが、これに限らず、例えば、コアシート30a,30bを交互に積層してもよい。
また、同図のようにスリット部25の軸方向長さを変更する構成は、各コアシート30の形状を同一とした場合にも適用可能である。詳しくは、各コアシート30において、スリット部25を上記実施形態のように180°対向位置に一対形成するのではなく、それらの一方のみを形成し、一部のコアシート30を180°反転させて積層する(回転積層する)ことで、スリット部25の軸方向長さを変更することも可能である。
・上記実施形態では、隣接するコア磁極Cn,Csの領域にスリット部25を1つのみ設けたが、これ以外に例えば、該領域にスリット部25を複数設け、該スリット部25の個数の変更によって、コア磁極Cn,Csに流れる磁束(つまり、モータ10の出力特性)を調整してもよい。
・上記実施形態において、スリット部25に補助磁石(永久磁石)を設けることで、コア磁極Cn,Csに流れる磁束(つまり、モータ10の出力特性)を調整してもよい。
・上記実施形態のロータコア23では、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整するための磁気調整部としてスリット部25を形成したが、これに特に限定されるものではない。例えば、レーザ照射によってロータコア23の一部を非磁性化させることによって、コア磁極Cn,Csに流れる磁束を調整してもよい。
・上記実施形態のロータ21では、N極の磁石磁極Mnとコア磁極Cnとが周方向等間隔(90°間隔)に交互に配置され、S極側においても同様に、磁石磁極Msとコア磁極Csとが周方向等間隔(90°間隔)に交互に配置されるが、これに特に限定されるものではない。例えば、N極の磁石磁極Mnの180°対向位置にN極のコア磁極Cnを設けてもよい。また同様に、S極の磁石磁極Msの180°対向位置にS極のコア磁極Csを設けてもよい。
・上記実施形態では、ロータ21の例えばN極において、磁石磁極Mnとコア磁極Cnとを同数(各相の巻線13の個数の半数であって2個)で構成したが、必ずしも同数である必要はない。例えば、磁石磁極Mnを3個(又は1個)とし、コア磁極Cnを1個(又は3個)として構成してもよい。また、ロータのS極側(磁石磁極Ms及びコア磁極Cs)においても同様の変更を行ってもよい。
・上記実施形態では、ロータ21のN極及びS極においてコア磁極Cn及びコア磁極Csをそれぞれ備えたが、これに特に限定されるものではなく、例えば、ロータ21の一方の極のみにコア磁極を設け、他方の極を全て磁石磁極で構成してもよい。
・上記実施形態では、各相の巻線、つまり、U相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4、及びW相巻線W1〜W4がそれぞれ直列接続されたが、これに特に限定されるものではなく、巻線態様は適宜変更してもよい。例えば、変更例としてU相を例にとって説明すると、U相巻線U1,U2を直列接続し、また、U相巻線U3,U4を直列接続し、それらU相巻線U1,U2の直列対とU相巻線U3,U4の直列対とを並列接続してもよい。
・上記実施形態では、ロータ21を8極とし、ステータ11の巻線13の個数を12個とした(つまり、8極12スロットのモータ構成とした)が、ロータ21の極数と巻線13の個数は構成に応じて適宜変更可能である。
・上記実施形態では、永久磁石22を焼結磁石としたが、これ以外に例えば、ボンド磁石としてもよい。
・上記実施形態の各磁石磁極Mn,Msでは、ロータコア23に埋設される一対の永久磁石22が軸方向視で外周側に拡がる略V字状に配置される構成としたが、これに特に限定されるものではなく、磁石磁極Mn,Msにおける永久磁石の構成は適宜変更可能である。例えば、1つの磁石磁極Mn,Msにつき1つの永久磁石を有する構成としてもよい。
また、上記実施形態のロータ21は、磁石磁極Mn,Msを構成する永久磁石22がロータコア23に埋設された埋込磁石型構造(IPM構造)をなしているが、磁石磁極Mn,Msを構成する永久磁石がロータコア23の外周面に固着された表面磁石型構造(SPM構造)としてもよい。
・上記実施形態では、ロータ21をステータ11の内周側に配置したインナロータ型のモータ10に具体化したが、これに特に限定されるものではなく、ロータをステータの外周側に配置したアウタロータ型のモータに具体化してもよい。
・上記実施形態では、ステータ11とロータ21とが径方向に対向するラジアルギャップ型のモータ10に具体化したが、これに特に限定されるものではなく、ステータとロータとが軸方向に対向するアキシャルギャップ型のモータに適用してもよい。
・上記した実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
10…モータ、11…ステータ、12…ステータコア、12a…ティース、13…巻線、21…ロータ、22…永久磁石、23…ロータコア、24…回転軸、25…スリット部(磁気調整部)、B…ブリッジ部(磁気調整部)、Mn,Ms…磁石磁極、Cn,Cs…コア磁極、U1〜U4…U相巻線、V1〜V4…V相巻線、W1〜W4…W相巻線。

Claims (6)

  1. ステータの巻線に駆動電流が供給されることで生じる回転磁界を受けてロータが回転するモータであって、
    前記巻線は、前記駆動電流によって互いに同一のタイミングで励磁され、かつ、直列接続された第1の巻線と第2の巻線とを備え、
    前記ロータは、永久磁石を用いる磁石磁極と、ロータコアの一部を用いるコア磁極と、前記コア磁極に流れる磁束を調整するための磁気調整部とを備え、前記磁石磁極が前記第1の巻線と対向するロータの回転位置で前記コア磁極が前記第2の巻線と対向するように構成されていることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記磁石磁極及び前記コア磁極は、前記ロータのN極及びS極の両方に備えられ、
    N極及びS極の前記コア磁極はそれぞれ、周方向において異極のコア磁極と隣接するとともに、該異極のコア磁極とは反対側において異極の前記磁石磁極と隣接し、
    前記磁気調整部は、前記ロータコアにおける周方向に隣接する異極の前記コア磁極同士の境界部分に設けられていることを特徴とするモータ。
  3. 請求項2に記載のモータにおいて、
    前記磁気調整部は、径方向に沿って延在するスリット部を備えたことを特徴とするモータ。
  4. 請求項3に記載のモータにおいて、
    前記磁気調整部は、前記スリット部の周方向に対向する一対の側面間を繋ぐブリッジ部を備えたことを特徴とするモータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    弱め界磁制御を実行可能に構成されたことを特徴とするモータ。
  6. 請求項4に記載のモータにおける前記コア磁極に流れる磁束を調整する調整方法であって、
    前記ブリッジ部の個数、前記ブリッジ部の軸方向寸法、及び前記ブリッジ部の径方向寸法の少なくとも1つの変更により前記コア磁極に流れる磁束を調整することを特徴とするモータの磁束調整方法。
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