以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置及び情報端末装置により構成される画像情報処理システムの回路構成を示すブロック図である。
本実施の形態における情報端末装置は、撮像部において取得された画像が転送されてユーザ操作に基づいて当該画像を得るためのパラメータの調整を可能にすると共に、調整後の画像の提示を行うことで、ユーザが簡単に希望する画像を取得することを可能にする。また、本実施の形態は、撮像部において情報端末装置からのパラメータの設定を適宜実施することで、タイムラプス撮影終了時点において、ユーザが希望する画像を取得することができる画像情報処理システムを得るものである。
図1において、本実施の形態における画像情報処理システム1は、撮像装置10及び情報端末装置20によって構成される。撮像装置10は、例えばデジタルカメラ等の撮影機器によって構成することができる。撮像装置10はCCDやCMOSセンサ等の撮像素子によって構成された撮像部12を有している。撮像部12には、図示しないレンズが設けられており、レンズを介して被写体光学像が導かれるようになっている。このレンズとしては、ズームやフォーカシングの機能を備えたものであってもよい。撮像部12は撮像素子によって被写体光学像を電気信号に変換して撮像信号を得る。
撮像装置10には制御部11が設けられており、制御部11は、撮像装置10の各部を制御する。制御部11は、図示しないCPU等のプロセッサによって構成されていてもよく、図示しないメモリに記憶されたプログラムに従って動作するものであってもよい。撮像装置10は、撮像装置10の筐体に設けられた図示しないシャッターボタン、ファンクションボタン、撮影モード設定等の各種スイッチ等を含む操作部19を有している。操作部19はユーザ操作を受け付け、ユーザ操作に基づく操作信号を制御部11に出力する。制御部11は、操作部19からの操作信号に基づいて、フォーカス信号及びズーム信号を発生して、撮像部12のレンズを駆動してズーミング、フォーカシング等を行うことができるようになっている。
また、制御部11は、撮像部12に撮像素子の駆動信号を出力してシャッタースピード、露光時間等を制御することができる。このように、制御部11は、レンズや撮像素子を制御して、撮影時の露出を調整することができるようになっている。
また、制御部11は、撮像部12を制御して、所定の時間間隔で撮影を行い、撮影時間よりも短い時間で再生を行うタイムラプス撮影を行うこともできるようになっている。
制御部11は、撮像部12からの撮影画像を読み出して、信号処理部18に供給することができる。信号処理部18は、読み出された撮影画像に対して、所定の信号処理、例えば、色調整処理、マトリックス変換処理、ノイズ除去処理、その他各種の信号処理を行う。
また、制御部11は、撮像部12及び信号処理部18を制御して、露出を変更しながら複数枚の撮影を行い、所定のパラメータに従った撮像画像を選択して合成することで、ダイナミックレンジを拡大するHDR撮影を行うこともできるようになっている。
撮像装置10には、通信部16が設けられている。また、情報端末装置20にも通信部22が設けられている。通信部16は、通信制御部17に制御されて、所定の伝送路を介して情報端末装置20の通信部22との間で情報の送受を行う。制御部11は、情報端末装置20から通信部16を介してコマンドやパラメータが転送されて、転送されたコマンドやパラメータに従って各部を制御することができるようになっている。
通信制御部17は、制御部11に制御されて、撮像装置10によって撮像した画像を通信部16を介して情報端末装置20の通信部22に送信することができるようになっている。
撮像装置10には記録部14及び仮記録部15が設けられている。制御部11は、信号処理部18によって信号処理された撮像画像を記録部14又は仮記録部15に与えて記録することができる。例えば、制御部11は、通常撮影モードにおいて取得した撮像画像については記録部14に与えて記録することができる。また、制御部11は、タイムラプス撮影モードにおいて、取得した撮像部12からの撮像画像及びHDR等の画像処理後の画像(以下、処理画像という)については仮記録部15に与えて仮記録することができるようになっている。
なお、画像処理は、HDRに限る必要はなく、各種特殊効果処理にも本願は適応可能であり、撮影後の処理が複雑な、複数枚の撮影結果を使って行う画像処理には3D化や、画素の位置を変えながら画像の情報量を増やす合成を行う超解像処理、ピント位置を変えながら得られた各部にピントの合った画像を利用し、ピントの合った画像を合成する深度合成処理、比較明合成処理など多岐にわたる処理があり、本願発明を有効に適用できるものである。HDRは、撮像時に露出条件をリアルタイムで切り換える等の処理が加わるので、効果が顕著であるという特徴はある。もちろん、露出条件を変えずに、合成の仕方だけを変えても良い。これらの一切の画像処理に対して有効な技術である。
なお、撮像装置10は収音部13を備えている。収音部13は、図示しないマイクロフォン等によって構成されて、周囲の音を音声信号に変換して信号処理部18に出力することができるようになっている。信号処理部18は収音部13からの音声信号に対して所定の信号処理を施した後、記録部14及び仮記録部15に与えることができる。制御部11は、収音された音声を、対応するタイミングで取得された撮像画像に対応させて記録することができるようになっている。
情報端末装置20は、スマートフォンやタブレットPC等によって構成することができる。情報端末装置20は、制御部21を有しており、制御部21は、情報端末装置20の各部を制御する。制御部21は、図示しないCPU等のプロセッサによって構成されていてもよく、図示しないメモリに記憶されたプログラムに従って動作するものであってもよい。情報端末装置20には、情報端末装置20の筐体に設けられた図示しないスイッチ等を含む操作部23を有している。なお、操作部23は、制御部21が実行するプログラムによって得られるソフトウェアキーボード等によって構成することもでき、また、後述する表示部27に設けられた図示しないタッチパネル等によって構成することもできる。
操作部23はユーザ操作を受け付け、ユーザ操作に基づく操作信号を制御部21に出力する。制御部21は、操作部23からの操作信号に基づいて、各部を制御する。
情報端末装置20には、記録部24が設けられており、記録部24は、制御部21から与えられた情報を記録することができるようになっている。また、情報端末装置20には、表示制御部26が設けられている。表示制御部26は、表示に関する各種処理を実行する。
本実施の形態においては、情報端末装置20には信号処理部25が設けられている。信号処理部25は制御部21に制御されて、各種信号処理を実行する。例えば、信号処理部25は、撮像装置10の撮影時の撮影パラメータを変更した場合に撮像部12によって得られる画像及び当該画像に対する撮像装置10の信号処理部18の処理と同様の処理を実行することが可能である。即ち、信号処理部25は撮像装置10によって撮影パラメータや画像処理のパラメータを適宜設定して得られる画像と同様の画像(以下、シミュレーション画像という)を得ることができるようになっている。
制御部21は、シミュレーション画像の元となる画像(以下、元画像という)として、撮像装置10によって取得した画像を用いる。制御部21は、通信部16,22を介して、撮像装置10の信号処理部18から出力された撮像画像を受信し、当該撮像画像を元画像として信号処理部25に与える。信号処理部25は、元画像に対して各種パラメータを用いた画像処理によって、シミュレーション画像を生成する。制御部21は、元画像として、撮像装置10によって得られるスルー画を用いてもよく、また、記録部14又は仮記録部15に記録された画像を用いてもよい。
制御部21は、表示制御部26を制御して、信号処理部25の信号処理後の画像を表示部27に与えることができる。表示部27は、LCD等の表示画面を有しており、表示制御部26から与えられた画像を表示する。また、表示制御部26は、各種メニュー表示等をこれらの表示画面に表示させることもできるようになっている。
表示部27の表示画面上には、操作部23としてのタッチパネルが設けられていてもよい。タッチパネルは、ユーザが指で指し示した表示画面上の位置に応じた操作信号を発生することができる。この操作信号は、制御部21に供給される。これにより、制御部21は、ユーザがタッチした表示画面上の位置やユーザが表示画面上を指でスライドさせるスライド操作を検出することができ、ユーザ操作に対応した処理を実行することができるようになっている。
例えば、制御部21は表示制御部26を制御して、シミュレーション画像を表示部27の表示画面上に表示させると共に、当該シミュレーション画像を希望の画像に変更するために、撮像装置10の撮影及び画像処理に用いる各種パラメータを調整するための調整表示を表示させることができる。
制御部21は、調整表示に対するユーザ操作によるパラメータの設定値を信号処理部25に設定する。信号処理部25は、ユーザ操作に基づくパラメータを用いてシミュレーション画像を生成する。これにより、ユーザはそれを見ながら、シミュレーション画像をユーザが希望する画像に変更することができるようになっている。つまり、目視でユーザの好みに合わせられる。
制御部21は、ユーザが希望するシミュレーション画像を得るための必要な各種パラメータを通信部22を介して撮像装置10に送信することができるようになっている。撮像装置10の制御部11は、通信部16を介して撮影パラメータや信号処理のパラメータが与えられると、当該パラメータを記録部14に記録すると共に、当該パラメータに従った撮影及び信号処理を実施させる。
制御部11は、例えばタイムラプス撮影時においては、情報端末装置20から指定された撮影パラメータで以後撮影を行うと共に、信号処理部18に対して、当該指定されたパラメータを設定する。更に、制御部11は、当該パラメータを撮影開始時に遡って適用する。即ち、制御部11は、情報端末装置20からパラメータが指定されると、タイムラプス撮影開始以降に仮記録部15に記録されている撮像画像を読み出して、指定された信号処理パラメータを用いて画像処理を行う。例えば、HDR画像処理については、指定されたパラメータに従って撮影の開始時に遡って合成する画像の選択を行って、合成後の画像(以下、HDR画像という)を生成する。
制御部11は、生成した一連のHDR画像についても、仮記録部15に記録するようになっている。制御部11は、タイムラプス撮影が終了するまで情報端末装置20からのパラメータの変更を受け付け、タイムラプス撮影が終了した段階で、仮記録部15に記録されている一連のHDR画像を記録部14に与えて記録するようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2乃至図7を参照して説明する。図2及び図3はそれぞれ撮像装置10又は情報端末装置20の動作を示すフローチャートである。図4A〜図4Eは情報端末装置20の表示画面上に表示される画像の一例を示す説明図である。また、図5はHDR処理の動作を説明するためのフローチャートであり、図6A〜図6EはHDR処理によって得られるHDR画像を説明するための説明図である。図7は本実施の形態の処理のタイミングを説明するための説明図である。
図3のステップS31において、情報端末装置20の制御部21は、表示制御部26を制御して機能選択表示を表示させる。図4Aは表示部27の表示画面27aに表示される機能選択表示の一例を示している。図4Aの例では表示画面27a上には、その他の機能を選択するための選択ボタン31a、外部カメラ機能を選択するための選択ボタン31b、メール機能を選択するための選択ボタン31c及び電話機能を選択するための選択ボタン31dが表示されている。
ここで、ユーザが選択ボタン31b上をタッチ操作して、外部カメラ機能を選択するものとする。制御部21はステップS32において外部カメラ機能が選択されているか否かを判定している。制御部21は、外部カメラ機能が選択されていない場合には、ステップS51において、外部カメラからの要求の有無を判定し、要求が合った場合には、要求が別モードを起動させるものであるか否かを判定し(ステップS52)、別モードを起動させる要求の場合には別モードを起動する(ステップS53)。また、外部カメラからの要求がない場合には、ステップS54において外部カメラからの画像を受信し、受信画像を表示する(ステップS55)。
制御部21は、外部カメラ機能が選択されると、処理をステップS32からステップS33に移行して、既に外部カメラが指定されているか否かを判定する。外部カメラが指定されていない場合には、ステップSS34において、無線接続の設定、ID、パスワード設定等のカメラの指定操作を受け付け、指定された情報を記録部24に記録する。
制御部21は、ステップS33において既に外部カメラが指定されているものと判定した場合には、ステップS35において、通信部22に撮像装置10の通信部16との通信を確立させて外部カメラである撮像装置10にアクセスする。
一方、撮像装置10の制御部11は、ステップS1において、通信の待機状態である。制御部11は、ステップS2において、電源オフ通信が発生したか否かを判定する。制御部11は、電源オフ通信があった場合には、ステップS3において電源をオフにしてステップS1に処理を戻す。
制御部11は、ステップS4において、スルー画送信の相手先が設定済みであるか否かを判定する。設定済みの場合には、通信の相手先に、スルー画を送信する(ステップS10)。即ち、制御部11は、撮像部12によって取得された撮像信号を信号処理部18に与え、信号処理後の撮像画像をスルー画として通信部16から情報端末装置20に送信する。情報端末装置20の制御部21は、ステップS36において通信が確立したことを判定すると、ステップS38において、通信部22によりスルー画を受信する。そして、制御部21は、通信部22を介して受信したスルー画を表示制御部26に与える(ステップS39)。こうして、表示部27の表示画面27a上に、撮像装置10によって取得されたスルー画が表示される。制御部21は、ステップS36において通信が確立していないと判定した場合には、所定時間経過後に警告表示等の警告を行う(ステップS37)。
なお、制御部21は、このスルー画をシミュレーション画像生成のための元画像として信号処理部25に与えてもよい。しかし、既にシミュレーション画像の生成処理が行われている場合には、元画像を更新しない方がよい。そこで、制御部21は、ステップS39においてシミュレーション画像生成のためのパラメータ調整中であるか否かを判定し、パラメータ調整中でない場合には元画像を受信画像によって更新し(ステップS41)、パラメータ調整中の場合には元画像を更新することなく処理をステップS42に移行する。
撮像装置10において、スルー画送信の相手が設定済みでない場合には、制御部11は、ステップS5において、スルー画送信の相手先の設定操作が行われたか否かを判定する。制御部11は、スルー画送信相手の設定操作が行われた場合には、ステップS6において設定手続きを行った後、設定情報を記録部14に記録して(ステップS7)、処理をステップS1に戻す。
なお、撮像装置10において、既にタイムラプス撮影が行われている場合には、ステップS5からステップS8を経由してステップS14に処理を移行して、タイムラプス撮影を継続する。
撮像装置10の制御部11は、ステップS11において、撮影制御用の通信が行われたか否かを判定する。情報端末装置20からの撮影パラメータや画像処理のパラメータ等が受信された場合には、制御部11は、ステップS12において、撮影用モードの変更やパラメータの変更を行う。
ここで、ユーザがタイムラプス撮影の撮影操作を行うものとする。撮影操作は撮像装置10の操作部19だけでなく、情報端末装置20の操作部23によっても行うことができる。例えば、情報端末装置20の制御部21は、表示制御部26を制御して、図4Bに示すモード選択画面を表示させることができる。図4Bの例では表示画面27a上には、通信設定モードを選択するための選択ボタン32a、通常撮影モードを選択するための選択ボタン32b、タイムラプス撮影モードを選択するための選択ボタン32c、再生モードを選択するための選択ボタン32d及び機能選択画面に戻るための戻るボタン32eが表示されている。
ここで、ユーザが選択ボタン32c上をタッチ操作して、タイムラプス撮影モードを選択するものとする。そうすると、制御部21は、通信部22,16を介してタイムラプス撮影の撮影指示を撮像装置10の制御部11に送信する。
制御部11はステップS13においてタイムラプス撮影の撮影指示があったか否かを判定しており、情報端末装置20からのタイムラプス撮影の撮影指示によって処理をステップS14に移行する。なお、タイムラプス撮影でなく通常撮影の指示があった場合には、通常撮影が行われる(図示省略)。制御部11はステップS14においてHDRモードが指定されているか否かを判定する。
ここでは、説明しやすく、人気のある画像処理としてHDRモードで説明するが、どのような合成モードや画像処理モードでも良い。目視確認が重要な、マニュアル操作をしたくなる、こだわりモードであれば有効である。
制御部11は、HDRモード等が指定されていない場合には、ステップS15において、設定された条件で撮影を行い、HDRモードが指定されている場合には、ステップS16において、設定された複数条件で撮影を行う。即ち、ステップS16では、設定された複数の露出条件での撮影が行われる。
本実施の形態においては、制御部11は、タイムラプス撮影時には、撮像部12によって取得され信号処理部18によって信号処理された撮像画像は、タイムラプス撮影の撮影終了時までは仮記録部15に与えて仮記録する。なお、制御部11は、HDRモード時には、タイムラプス撮影の撮影終了まで、HDR合成前の画像とHDR合成後の画像の両方を画像を仮記録部15に記録する(ステップS17)。
なお、本実施の形態においては、上述したように、タイムラプス撮影途中において情報端末装置20から新たなパラメータが指定されると、この新たなパラメータを用いてHDR合成処理を行うようになっており、タイムラプス撮影の撮影終了時までは、HDR合成前の画像を仮記録する必要がある。しかし、HDR合成処理に要する処理時間等によっては、必ずしもHDR合成後の画像を仮記録しなくてもよい場合がある。
ここで、ユーザがタイムラプス撮影によって得られるHDR画像の出来映えを確認し、出来映えによってはHDR合成処理の設定を変更するものとする。本実施の形態においては、タイムラプス撮影の撮影途中における画像の確認及び設定変更は情報端末装置20において行うことが可能である。情報端末装置20の制御部21は、ユーザ操作に基づいて、撮像装置10によって得られる画像の確認及び設定変更のための設定メニュー画面を表示部27の表示画面27a上に表示させることができる。
図4Cは情報端末装置20の表示画面27aに表示された設定メニュー画面を示している。図4Cの例では、表示画面27a上には、設定メニュー画面であることを示す表示33a、HDR合成画像の確認及び設定変更を行うHDR確認モードを指定するための選択ボタン33b、撮影条件の設定変更を指定するための選択ボタン33c、撮影設定変更の開始を指定するための選択ボタン33dが表示されている。ユーザが選択ボタン33bに対する操作を行うことで、HDR合成の画像の確認及び設定変更モードが指定される。
情報端末装置20の制御部21は、ステップS42においてHDR確認モードが指定されたか否かを判定している。制御部21は、ユーザがHDR確認モードを指定すると、処理をステップS43に移行してHDR確認モードを実行する。ここで、「HDR」を例として示したのは、分かりやすく説明しやすく、人気のあるモードであるからで、なおかつ、ユーザの好みを反映したくなる画像処理だからである。しかし、目視確認が重要な、マニュアル操作をしたくなる、画像処理ならば何でも良い。
図5は図3中のHDR確認モードの具体的な処理の一例を示している。HDR確認モードにおいては、制御部21はステップS61において元画像として撮像画像を取得する。HDR撮影時には、撮像装置10の制御部11は、露出が異なる複数枚の撮像画像を得ており、情報端末装置20の制御部21は、撮像装置10によって撮像されたこれらの露出が異なる複数の撮像画像を取得する。なお、元画像としては、スルー画を用いてもよく、また、記録部14又は仮記録部15に記録されている撮像画像を用いてもよい。
制御部21は、露出が異なる複数の撮像画像を表示部27の表示画面27aに表示させる。そして、制御部21は、HDR画像を確認するために、HDR効果確認ボタンを表示させる。
図4Dはこの場合における画面表示の一例を示している。図4Dでは、表示画面27a上に、露出が異なる3枚の撮像画像34a〜34cが表示されている。また、図4Dでは、HDR効果を確認するためのHDR効果確認ボタン35b、図4Cの表示に戻るための戻るボタン35c及び収音部13による録音を行うための録音ボタン35aが表示された例を示している。
ここでユーザがHDR効果確認ボタン35bの操作を行うものとする。そうすると、制御部21は、表示制御部26を制御して、HDR画像を表示するHDR効果確認画面を表示させる。
図4EはこのHDR効果確認画面を示しており、表示画面27a上には、HDR効果確認表示36、補正切換ボタン37a及び採用ボタン37bが表示されている。ユーザは、HDR効果確認表示36を参照して、HDR画像が気に入らない場合には、HDR画像の合成方法を変更するために、補正切換ボタン37aを操作する。
制御部21はユーザによる補正切換ボタン37aの操作を検出すると、パラメータの設定変更を受け付ける。例えば、制御部21は、表示画面27a上に、HDR合成に際してより明るい部分を重視するかより暗い部分を重視するかの選択ボタンを表示させる(図示省略)。
図6A乃至図6Eは明るい部分を重視するHDR合成処理と暗い部分を重視するHDR合成処理を説明するためのものである。図6A〜図6Cは同一画角の同一被写体についての露出値が異なる3枚の撮像画像41a〜41cを示している。図6Aの画像41aは露出アンダーの例を示し、図6Bの画像41bは露出ノーマルの例を示し、図6Cの画像41cは露出オーバーの例を示している。
図6A〜図6Cの撮像画像41a〜41cは、中央に山の画像43と、山の手前の比較的暗い林の画像44と山の後方の比較的明るい空の画像42とを含んでいる。図6Aの画像41aは露出アンダーであり、画像41a中の暗い林の画像44は黒つぶれしていることを示している。逆に、図6Cの画像41cは露出オーバーであり、画像41c中の空の画像43部分は白飛びしていることを示している。
HDR撮影モードでは、露出値が異なる複数の撮像画像を合成する。図6Dは、適正露出以下(アンダー)の露出で撮像した図6Aに示す撮像画像41aと、適正露出(ノーマル)で撮像した図6Bに示す撮像画像41bとを合成した得たHDR画像45aを示している。即ち、このHDR画像45aは、明るい部分の空の画像42の色を表現することが可能であり、明るい部分を重視した画像となっている。
一方、図6Eは、適正露出以上(オーバー)の露出で撮像した図6Cに示す撮像画像41cと、適正露出(ノーマル)で撮像した図6Bに示す撮像画像41bとを合成した得たHDR画像45bを示している。即ち、このHDR画像45bは、暗い部分の林の画像44の色を表現することが可能であり、暗い部分を重視した画像となっている。
情報端末装置20の制御部21は、ステップS62において、ユーザが明るい部分を重視した設定操作を行ったか否かを判定する。制御部21は、ユーザが明るい部分を重視した設定操作を行った場合には、信号処理部25を制御して明るい部分を重視したHDR合成処理を行って、シミュレーション画像を得る(ステップS62)。例えば、撮像装置10から図6A〜図6Cの画像が転送された場合には、信号処理部25は、図6Aの撮像画像41aと図6Bの撮像画像41bとをHDR合成処理してシミュレーション画像を得る。制御部21は、シミュレーション画像を表示画面27a上に表示させる。なお、シミュレーション画像は、図4EのHDR効果確認表示36として表示画面27a上に表示される。
また、制御部21は、ステップS64において、ユーザが暗い部分を重視した設定操作を行ったか否かを判定する。制御部21は、ユーザが暗い部分を重視した設定操作を行った場合には、信号処理部25を制御して暗い部分を重視したHDR合成処理を行って、シミュレーション画像を得る(ステップS65)。例えば、撮像装置10から図6A〜図6Cの画像が転送された場合には、信号処理部25は、図6Cの撮像画像41cと図6Bの撮像画像41bとをHDR合成処理してシミュレーション画像を得る。制御部21は、シミュレーション画像を表示画面27a上に表示させる。なお、シミュレーション画像は、図4EのHDR効果確認表示36として表示画面27a上に表示される。
制御部21は、明るい部分を重視したシミュレーション画像と暗い部分を重視したシミュレーション画像とを比較のための表示画面27a上に表示させるようにしてもよい(ステップS66)。ユーザは表示画面27a上の比較表示を参照して、希望するシミュレーション画像を選択することができる。更に、ユーザは、比較表示されているシミュレーション画像のいずれも気に入らない場合には、更に、調整を行うことも可能である。
制御部21は、ユーザによるシミュレーション画像の選択操作を受け付け、ユーザが選択を希望しない場合には、さらなる合成方法の調整作業があるか否かを判定する(ステップS68)。図6A〜図6Eの例は、露出が異なる3枚の撮像画像からHDR合成画像を生成する例を示したが、HDR合成に用いる撮像画像の枚数が多い場合には、HDR合成に選択可能な撮像画像が増えて細かい調整が可能である。
ユーザがより明るい部分を重視する合成処理を希望する操作を行った場合には、制御部11は信号処理部25を制御して、よりアンダーで撮影した撮像画像をHDR合成に用いるよう制御し、この制御によるシミュレーション画像をHDR効果確認表示36として表示画面27a上に表示する(ステップS69)。逆に、ユーザがより暗い部分を重視する合成処理を希望する操作を行った場合には、制御部11は信号処理部25を制御して、よりオーバーで撮影した撮像画像をHDR合成に用いるよう制御し、この制御によるシミュレーション画像をHDR効果確認表示36として表示画面27a上に表示する(ステップS69)。
なお、図5の例では、明るい部分を重視する調整と暗い部分を重視する調整との一方の調整方法を選択する例を示したが、HDR合成処理にどの画像を用いるかをユーザが直接指定するようになっていてもよい。
ユーザは、シミュレーション画像に満足すると、自分が設定したパラメータを採用するために採用ボタンを操作する。制御部21は、ユーザによる採用ボタンの操作をパラメータの反映操作として検出し(ステップS70)、処理をステップS71に移行して、ユーザ操作によるパラメータ、即ちHDR合成処理の合成方法を記録部24に記録する。
制御部21は、HDR確認モードにおいて、パラメータを設定する操作があったか否かを判定しており、ユーザによるパラメータ設定が行われた場合には、処理をステップS44からステップS45に移行して、パラメータの捜査結果を撮像装置10に送信する。
なお、制御部21は、ユーザによるパラメータ操作がない場合には、ステップS46において撮影操作の有無を判定し、撮影操作があった場合には、撮影操作に応じて、撮影の開始又は終了等のコマンドを発生して、撮像装置10に送信する(ステップS47)。
撮像装置10の制御部11は、ステップS18において録音指示の有無を判定しており、録音の指示が有った場合には、ステップS19において収音部13及び仮記録部15を制御して、画像に関連付けた録音を行う。
制御部11は、ステップS20においてタイムラプス撮影の途中において、情報端末装置20からパラメータが新たに設定された場合には、処理をステップS21に移行して撮影の開始時に遡って設定を反映させる。即ち、制御部11は、信号処理部18を制御して、タイムラプス撮影の最初から指定されたパラメータに従ってHDR画像の合成処理を行う。
もちろん、これは、最初にこだわる必要はなく、任意の位置から反映させるようにしても良い。従って、本発明によって、被写体を所定の時間間隔で撮像した撮像画像を得る撮像装置との間で通信を行う通信部と、上記通信部を介して上記撮像装置から送信された上記撮像画像に対する画像処理によってシミュレーション画像を生成する信号処理部と、上記信号処理部が上記シミュレーション画像の生成結果を反映させた画像処理用パラメータを、上記通信部を介して上記撮像装置に伝送することを特徴する情報端末装置、またはその制御方法が提供でき、ユーザの好みを反映した絵作りによるタイムラプス撮影が簡単にできる。これは、撮像装置としては、被写体を所定の時間間隔で撮像するタイムラプス撮影が可能な撮像部と、上記撮像部によって得た画像に対する画像処理によって撮像画像を得る信号処理部と、上記撮像画像を情報端末装置に送信する通信部と、上記通信部によって上記情報端末装置から上記信号処理部の上記撮像画像に対する画像処理に用いるパラメータが受信されると、受信されたパラメータを上記タイムラプス撮影に適用して上記信号処理部に画像処理を実行させる制御部とを具備したことを特徴するものともいえる。
この画像処理用パラメータは、HDRで言えば、合成画像の数や露出差や、合成時の画像部分の選択用の露出量や像データの閾値や、合成時の像データのブレンドの比率など、数値化されたデータであればよく、各数値が、どの計算やプログラムで利用されるかを情報端末と撮像装置の間で取り決めを決めておけば良い。また、数値のみならず、処理の種類やモードなどを数値化して決めておいても良く、これをパラメータと呼んでも良い。また、パラメータとしては、適応する合成処理が深度合成の場合は、ピントの位置や位置差であったり、超解像の場合は、合成する枚数や、画素ずらし調整の量であったりしても良い。複数枚合成でなければ、単純に露出値や色調整値、コントラスト調整値などが、このパラメータに相当する。
なお、上記説明では、制御部11は、タイムラプス撮影の途中においてパラメータの変更が発生した場合には、変更が生じた時点において、タイムラプス撮影の最初からHDR合成の合成方法をパラメータに従って変更するものと説明したが、タイムラプス撮影の終了後において、HDR合成の合成方法を変更されたパラメータに従って変更して、タイムラプス撮影の最初からのHDR画像の生成処理を行うようにしてもよい。
パラメータが急に変わるのは不自然な場合は、それを滑らかに変化させることも可能である。つまり、設定パラメータが、初期の値から設定値に向かって少しずつ変わるようにすればそれが実現できる。これは、撮像装置の方で、例えば所定コマ数で、そのように切り替わるようにしても良いし、どのコマがどうなるかを、情報端末側が指示できるようにしても良い。つまり、上記パラメータ変更を、上記タイムラプス撮影の途中で段階的に適用させる制御部とを具備したことを特徴する情報端末装置、方法、または、撮像装置、方法として、本実施例の装置、方法を捉えることも可能である。撮像装置や、その制御方法の特徴の1つとして、上記パラメータを、受信時点より前の撮影結果に適用できる点、或いは上記パラメータを、時間の経過と共に順次変化させる点を挙げることができる。
図7は本実施の形態における、HDR合成によるタイムラプス撮影のタイミングを示している。HDR撮影においては、露出が異なる複数回の撮影が行われる。図7の例は、ノーマル、アンダー及びオーバーの3つの露出で時分割に撮像が行われる例を示している。これらの3回の撮影が行われると、制御部11は、これらの3つの露出の撮像画像を用いたHDR処理によって、HDR画像を得る。タイムラプス撮影によって得られた画像を動画化すると、図7に示すように、タイムラプス撮影に要した時間よりも短い時間で再生可能である。
ここで、ユーザはタイムラプス撮影におけるHDR画像の確認を行うものとする。ユーザはHDR画像の確認を行った後、パラメータの設定操作を行う。この新たなパラメータは撮像装置10の制御部11に与えられて、制御部11は、新たなパラメータを用いたHDR合成処理を信号処理部18に指示する。信号処理部18は、タイムラプス撮影の開始時に遡ってHDR再合成処理を行う。図7の期間T1はこのHDR再合成処理の処理期間を示しており、通常のHDR合成処理の処理期間Tよりも長い期間となる。しかし、タイムラプス撮影の終了時点において、既にユーザが設定した新たなパラメータに基づくHDR合成が行われており、タイムラプス撮影の撮影直後において、ユーザが希望するHDRタイムラプス撮影画像を得ることができる。
このように本実施の形態においては、タイムラプス撮影の撮影途中において、パラメータの変更作業を容易にすると共に変更したパラメータを反映させた画像処理を実行させることにより、ユーザが希望する撮影画像を簡単に得ることができる。
撮像装置の撮影状態を変化させることなく、撮像装置に無線等によって接続された情報端末装置によって、タイムラプス撮影の撮影結果であるHDR画像を確認すると共に、合成画像を得るパラメータの設定変更を行うことができる。これにより、タイムラプス撮影の撮影途中において、タイムラプス撮影に影響を与えることなく、ユーザが希望する画像を得ることができる。また、撮像装置は、新たなパラメータが設定されると、タイムラプス撮影の撮影開始時に遡ってパラメータを反映させた撮像画像を得るようになっており、タイムラプス撮影の撮影修了直後において、ユーザが希望する画像を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図8は本発明の第2の実施の形態を示す説明図である。本実施の形態のハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。
タイムラプス撮影においては、記録時間と再生時間とが異なることから、タイムラプス撮影時に収音した音声もリアルタイムで再生されず、再生音声は実際の音声よりも短い時間で再生されて、聞き取れないものとなることがある。本実施の形態は、タイムラプス撮影において収音した音声を、リアルタイムに再生するものである。
撮像装置10の制御部11は、収音部13の音声については、タイムラプス撮影した画像の再生時間に合わせた複数の撮像画像に対応させて記録を行う。図8はこの場合の記録を説明するものである。図8の例は、ノーマル、アンダー及びオーバーの3種類の露出でタイムラプス撮影を行う例を示している。このタイムラプス撮影の途中の期間T2において収音が行われるものとする。
制御部11は、タイムラプス撮影した画像の撮影時間に対応する再生時間との関係に基づいて、収音した音声信号を割り当てる撮像画像の数を決定する。例えば、制御部11は、タイムラプス撮影した画像の再生時間が記録時間の1/10である場合には、収音期間T1の10倍の期間に撮影された撮像画像に収音した音声信号を割り当てるようになっている。
図8の再生時における時間のタイミングに示すように、再生時には、撮像画像は記録時間よりも短い時間で再生されるのに対し、収音された音声は実時間で再生される。なお、音声を収音する時間と当該音声を再生する時間とを必ずしも同一にする必要はなく、再生時に音声が十分に聞き取れれば、記録時間と再生時間とが異なっていてもよい。
このように本実施の形態においては、 第1の実施の形態と同様の効果が得られると共に、タイムラプス撮影においても、収音した音声をリアルタイムに再生することができ、再生時に違和感を感じることなく音声を聞くことができる。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。
例えば、ユーザの好みの画像を得るためのシステムとして、民生用の撮像システムに限るものではなく、ユーザが観察したり、診断したり、診察したりするための画像を得るためのシステムにも応用が可能である。ユーザの好みの画像を得るための処理は、レポートやエビデンス用の画像に対する調整処理と表現しても良い。
なお、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。また、これらの動作フローを構成する各ステップは、発明の本質に影響しない部分については、適宜省略も可能であることは言うまでもない。
また、ここで説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御や機能は、多くがプログラムにより設定可能であり、そのプログラムをコンピュータが読み取り実行することで上述した制御や機能を実現することができる。そのプログラムは、コンピュータプログラム製品として、フレキシブルディスク、CD−ROM等、不揮発性メモリ等の可搬媒体や、ハードディスク、揮発性メモリ等の記憶媒体に、その全体あるいは一部を記録又は記憶することができ、製品出荷時又は可搬媒体或いは通信回線を介して流通又は提供可能である。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本実施の形態の情報端末装置、撮像装置及び画像情報処理システムを実現することができる。