JP2017117481A - カメラワーク生成方法、カメラワーク生成装置及びカメラワーク生成プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】設計者が設計した空間及び当該空間に込めた感情を視聴者に伝えやすくして感情移入度を向上させるとともに、視聴者にとって当該空間の内容が分かり易い映像を生成可能にするカメラワーク生成方法、カメラワーク生成装置及びカメラワーク生成プログラムを提供する。
【解決手段】カメラワーク生成方法は、建築物の設計情報から、建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出ステップと、抽出された複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定ステップと、規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成ステップと、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】カメラワーク生成方法は、建築物の設計情報から、建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出ステップと、抽出された複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定ステップと、規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成ステップと、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、カメラワーク生成方法、カメラワーク生成装置及びカメラワーク生成プログラムに関する。
従来、設計した空間を説明することを目的として、コンピュータグラフィックを使用して当該空間の3次元モデルを表示した空間説明用の映像を生成することが行われており、例えば、特許文献1には、建築予定の住宅の外観及び内装の3次元モデルを表示することが行われている。
ところで、従来の空間説明用の映像は、一人の人間が当該空間を移動した場合の視点を再現する方針で生成されていた。例えば、従来の空間説明用の映像は、カメラ又はカメラオブジェクトが任意の進行方向に対して正面を向いた状態で移動しながら撮影することで生成されていた。このような手法によって生成された映像は、一人称視点が連続し、単調な映像構成となる。よって、当該手法によって生成された映像は、空間の設計者が重要と考えているポイントや、当該空間の映像の設計者が当該空間について視聴者に訴求したいポイントが視聴者に伝わりにくくなることから、結果として分かり易さが欠如した映像となる。また、当該手法によって生成された映像は、映像のリズムが単調になり易く、映像の内容に対して視聴者が退屈感を抱いてしまうことから、結果として感情移入度も欠如した映像となる。これに対して、撮影パターンをランダムに切り替えることで映像の人称をランダムに切り替え、退屈感を抱きにくくして、感情移入度を向上させることが考えられる。しかしながら、空間の説明においてランダムに映像の人称を切り替えたとしても、当該方法によって生成された映像は、視聴者が、説明対象の空間を十分に説明したものとはいえず、依然として分かり易さが欠如したままであるという問題があった。
本発明は、設計者が設計した空間及び当該空間に込めた感情を視聴者に伝えやすくして感情移入度を向上させるとともに、視聴者にとって当該空間の内容が分かり易い映像を生成可能にするカメラワーク生成方法、カメラワーク生成装置及びカメラワーク生成プログラムを提供することを目的とする。
本発明者は、2つの空間に対して規定される基準線に基づいて制作された映像が、当該映像の視聴者が頭の中に思い描く認知地図を整合させるためのガイドとなり、分かり易さを制御できることを見出した。そして、本発明者は、建築物を説明するための映像を制作する際の撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の時間的な変化を示すカメラワーク情報を、当該基準線や、撮影パターンに関連付けられている視点の人称を利用して生成することで、視聴者の感情移入度を制御できることを見出した。
本発明の第1の態様に係るカメラワーク生成方法は、建築物の設計情報から、前記建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出ステップと、抽出された複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定ステップと、規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成ステップと、を備える。
2つの連続した空間に対して規定された基準線に基づいて生成される映像は、視聴者にとって分かり易い映像となる。これにより、カメラワーク生成方法によって撮影された映像は、視聴者に対して、建築物によって構成される空間構成を理解させ、空間の設計者が設計した空間及び当該空間に込めた感情や、映像の設計者が訴求したいポイントを伝えやすくし、視聴者の感情移入度を向上させることができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記規定ステップにおいて、前記2つの空間のうち第1空間における重心と、第2空間における重心との間を通るとともに、前記2つの空間を規定する複数の壁面のいずれかと平行な線を前記基準線として規定してもよい。
このようにすることで、壁面と平行な基準線に基づくカメラワーク情報によって撮影された映像は、壁面と基準線により構成される座標系となる。これにより、当該映像は、視聴者が体験する空間の前後左右と、視聴者の認知地図の上下左右とを合致させ易く、視聴者が空間の座標系を認識しやすい映像となる。したがって、視聴者に対して、建築物によって構成される空間構成の理解を向上させることができる。
このようにすることで、壁面と平行な基準線に基づくカメラワーク情報によって撮影された映像は、壁面と基準線により構成される座標系となる。これにより、当該映像は、視聴者が体験する空間の前後左右と、視聴者の認知地図の上下左右とを合致させ易く、視聴者が空間の座標系を認識しやすい映像となる。したがって、視聴者に対して、建築物によって構成される空間構成の理解を向上させることができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記規定ステップにおいて、前記第1空間における重心と、前記第2空間における重心との間を通るとともに、前記2つの空間を規定する壁面と平行な線のうち、外部の空間から前記2つの空間に対して進入する場合の進行方向と直交する線を前記基準線として規定してもよい。
このようにすることで、2つの空間に対して進入する場合の進行方向と直交する基準線に基づいて、2つの空間に侵入する前の空間を撮影するカメラワーク情報と、当該2つの空間の内部を撮影するカメラワーク情報とを連続して撮影することができる。これにより、2つの空間に侵入する前の空間(例えば、建築物の外部の空間)と、当該2つの空間(例えば、建築物の内部の空間)との連続性を視聴者に把握させることができる。
このようにすることで、2つの空間に対して進入する場合の進行方向と直交する基準線に基づいて、2つの空間に侵入する前の空間を撮影するカメラワーク情報と、当該2つの空間の内部を撮影するカメラワーク情報とを連続して撮影することができる。これにより、2つの空間に侵入する前の空間(例えば、建築物の外部の空間)と、当該2つの空間(例えば、建築物の内部の空間)との連続性を視聴者に把握させることができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記規定ステップにおいて、連続する2つの空間を1つの空間とみなし、当該1つの空間における重心と、当該2つの空間に隣接するとともに当該2つの空間から移動可能な他の空間における重心との間を通るとともに、当該1つの空間又は前記他の空間を規定する壁面のいずれかと平行な線を前記基準線として規定してもよい。
また、前記カメラワーク生成方法は、1つの空間の中を細分化して連続する2つの空間とみなし、当該1つの空間における重心と、当該2つの空間に隣接するとともに当該2つの空間から移動可能な他の空間における重心との間を通るとともに、当該1つの空間又は前記他の空間を規定する壁面のいずれかと平行な線を前記基準線として規定してもよい。
このようにすることで、複雑な形状の部屋や外部空間に対しても、基準線を規定することができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、1つの空間の中を細分化して連続する2つの空間とみなし、当該1つの空間における重心と、当該2つの空間に隣接するとともに当該2つの空間から移動可能な他の空間における重心との間を通るとともに、当該1つの空間又は前記他の空間を規定する壁面のいずれかと平行な線を前記基準線として規定してもよい。
このようにすることで、複雑な形状の部屋や外部空間に対しても、基準線を規定することができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記規定ステップにおいて、前記建築物の正面方向が規定されている場合には、当該正面方向に対応する前記壁面と平行な線を前記基準線として規定してもよい。
このようにすることで、劇場、教室、及び教会等の正面方向が規定された建築物について、当該正面方向に着目したカメラワーク情報を生成することができる。正面方向が規定された建築物は、正面方向に対して特徴的な構造が組まれ、当該建築物の視聴者が座標系を認識できることが多いことから、当該構造に着目し、当該建築物に適応したカメラワーク情報を生成することができる。
このようにすることで、劇場、教室、及び教会等の正面方向が規定された建築物について、当該正面方向に着目したカメラワーク情報を生成することができる。正面方向が規定された建築物は、正面方向に対して特徴的な構造が組まれ、当該建築物の視聴者が座標系を認識できることが多いことから、当該構造に着目し、当該建築物に適応したカメラワーク情報を生成することができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記規定ステップでは、前記生成ステップにおいて前記撮影の向きが所定量変化するカメラワーク情報が生成されると、2つの前記重心の間を通るとともに、規定されている前記基準線と直交する線を新たな基準線に規定してもよい。
このようにすることで、壁面と基準線との関係が大きく変化した場合でも、カメラワーク情報によって撮影された映像から視聴者が体験する空間の前後左右と、視聴者の認知地図の上下左右とを継続的に合致させて、分り易さを保持させることができる。
このようにすることで、壁面と基準線との関係が大きく変化した場合でも、カメラワーク情報によって撮影された映像から視聴者が体験する空間の前後左右と、視聴者の認知地図の上下左右とを継続的に合致させて、分り易さを保持させることができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記生成ステップにおいて、前記基準線を基準として同じ側に複数の前記撮影位置を含む前記カメラワーク情報を生成してもよい。
基準線を基準として同じ側において撮影した複数のカットからなる映像を生成することにより、視聴者は、当該複数の映像に映る空間の位置関係を認識しやすくなる。よって、カメラワーク生成方法によって撮影された映像は、建築物に対する視聴者の理解をさらに深めることができる。
基準線を基準として同じ側において撮影した複数のカットからなる映像を生成することにより、視聴者は、当該複数の映像に映る空間の位置関係を認識しやすくなる。よって、カメラワーク生成方法によって撮影された映像は、建築物に対する視聴者の理解をさらに深めることができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記生成ステップにおいて、直前に撮影される撮影位置に対して所定範囲以上の撮影位置を含む前記カメラワーク情報を生成してもよい。また、前記カメラワーク生成方法は、前記生成ステップにおいて、直前に撮影される撮影の向きに対して所定範囲以上の撮影の向きを含む前記カメラワーク情報を生成してもよい。
このようにすることで、複数の映像が映す空間は、互いに異なる視点から同一の対象物を映したり、同一又は近い範囲の背景を映したりして映像にリズムを与えるので、視聴者に対して新鮮な印象を与え、映像に対する視聴者の飽きを抑制し、視聴者の空間に対する理解をさらに深めることができる。
このようにすることで、複数の映像が映す空間は、互いに異なる視点から同一の対象物を映したり、同一又は近い範囲の背景を映したりして映像にリズムを与えるので、視聴者に対して新鮮な印象を与え、映像に対する視聴者の飽きを抑制し、視聴者の空間に対する理解をさらに深めることができる。
また、前記生成ステップにおいて、前記基準線が規定された前記2つの空間の形状に基づいて、予め規定されている、前記撮影位置、前記撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの変化パターンを示す複数の撮影パターンから、一の撮影パターンを選択し、選択した撮影パターンと、前記基準線とに基づいて、前記カメラワーク情報を生成してもよい。
このように、2つの空間の形状に適した撮影パターンに基づくカメラワーク情報を生成するので、視聴者は、当該形状を正確に理解することができる。これにより、設計者が2つの空間に対して抱く感情を視聴者に伝えやすくすることができる。
このように、2つの空間の形状に適した撮影パターンに基づくカメラワーク情報を生成するので、視聴者は、当該形状を正確に理解することができる。これにより、設計者が2つの空間に対して抱く感情を視聴者に伝えやすくすることができる。
また、前記カメラワーク生成方法は、前記生成ステップにおいて、予め規定されている、前記撮影位置、前記撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの変化パターンを示す複数の撮影パターンから、当該撮影パターンに関連付けられている人称に基づいて一の撮影パターンを選択し、選択した撮影パターンと、前記基準線とに基づいて、前記カメラワーク情報を生成してもよい。
このように、建築物の種別に適した撮影パターンに基づくカメラワーク情報を生成するので、設計者が建築物に対して抱く感情を視聴者に伝えやすくすることができる。
このように、建築物の種別に適した撮影パターンに基づくカメラワーク情報を生成するので、設計者が建築物に対して抱く感情を視聴者に伝えやすくすることができる。
また、本発明の第2の態様に係るカメラワーク生成装置は、建築物の設計情報から、前記建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出部と、抽出された前記複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定部と、規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成部と、を備える。
また、本発明の第3の態様に係るカメラワーク生成プログラムは、コンピュータを、建築物の設計情報から、前記建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出部、抽出された複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定部、及び規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成部、として機能させる。
第2の態様に係るカメラワーク生成装置及び第3の態様に係るカメラワーク生成プログラムによれば、第1の態様に係るカメラワーク生成方法と同等の効果を奏することができる。
本発明によれば、設計者が設計した空間及び当該空間に込めた感情を視聴者に伝えやすくして感情移入度を向上させるとともに、視聴者にとって当該空間の内容が分かり易い映像を生成することができる。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
本実施形態に係るカメラワーク生成方法に係る処理は、カメラワーク生成装置1において実行される。
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
本実施形態に係るカメラワーク生成方法に係る処理は、カメラワーク生成装置1において実行される。
まず、カメラワーク生成装置1は、抽出ステップに係る処理を実行し、CAD(Computer Aided Design)やBIM(Building Information Modeling)によって生成された建築物の設計情報から、当該建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する。その後、カメラワーク生成装置1は、規定ステップに係る処理を実行し、複数の空間に含まれている連続する2つの空間に対して映像を構成する際の基準となる基準線を規定する。ここで、基準線は、映画等を撮影する場合に2人の対話者の間を結ぶイマジナリーラインと同様の概念を有している。本実施形態では、対話者の代わりに、連続する2つの空間に対してそれぞれ一の座標を定め、当該座標同士を結ぶ線を基準線とする。
その後、カメラワーク生成装置1は、生成ステップに係る処理を実行し、当該基準線と、当該2つの空間の空間情報とに基づいて、当該2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の時系列情報を含むカメラワーク情報を生成する。その後、カメラワーク生成装置1は、映像生成ステップに係る処理を実行し、建築物のモデルを含む3次元モデル空間内を撮影した場合のレンダリングを行い、映像を生成する。
図1は、本実施形態に係るカメラワーク生成装置1の構成を示す図である。カメラワーク生成装置1は、入力部2と、表示部3と、記憶部4と、制御部5とを備える。
入力部2は、例えば、キーボードやマウス等によって構成される。入力部2は、カメラワーク生成装置1の操作者から操作入力を受け付ける。
表示部3は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部3は、制御部5の制御に応じて、例えば、建築物の設計情報やカメラワーク情報等を表示する。
入力部2は、例えば、キーボードやマウス等によって構成される。入力部2は、カメラワーク生成装置1の操作者から操作入力を受け付ける。
表示部3は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部3は、制御部5の制御に応じて、例えば、建築物の設計情報やカメラワーク情報等を表示する。
記憶部4は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク、及びカメラワーク生成装置1に接続された記憶媒体等の外部記憶装置等により構成される。ここで、外部記憶装置は、カメラワーク生成装置1に直接接続されていてもよいし、通信ネットワーク(不図示)を介して通信可能に接続されていてもよい。
また、記憶部4は、建築物の設計情報及びカメラワーク情報を記憶する。また、記憶部4は、コンピュータを、後述の抽出部51、規定部52、カメラワーク生成部53及び映像生成部54として機能させるカメラワーク生成プログラムを記憶する。また、記憶部4は、3次元CGを生成する3次元CGプログラムを記憶する。
制御部5は、例えば、CPUにより構成されており、カメラワーク生成装置1を統括的に制御する。制御部5は、記憶部4に記憶されているカメラワーク生成プログラムを実行することにより、抽出部51、規定部52、カメラワーク生成部53及び映像生成部54として機能する。
続いて、抽出部51、規定部52、カメラワーク生成部53及び映像生成部54の詳細な機能を説明しながら、カメラワーク生成方法の具体的な処理の流れについて説明を行う。図2は、本実施形態に係るカメラワーク生成方法を用いて映像データを生成する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部5の抽出部51は、抽出ステップに係る処理を実行し、建築物の設計情報から、当該建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する(S1)。
具体的には、抽出部51は、例えば、カメラワーク生成装置1のユーザの操作に応じて、予め設計者によって作成された3次元CADやBIM等の建築物の設計情報や、建築物のパースを示すパース情報を受け付ける。そして、抽出部51は、当該設計情報又はパース情報を解析して当該建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する。ここで、抽出部51は、建築物の内部の空間を示す空間情報に限らず、建築物の外部の空間のうち、建築物に隣接している一部の空間を規定し、当該一部の空間を示す空間情報を抽出してもよい。
具体的には、抽出部51は、例えば、カメラワーク生成装置1のユーザの操作に応じて、予め設計者によって作成された3次元CADやBIM等の建築物の設計情報や、建築物のパースを示すパース情報を受け付ける。そして、抽出部51は、当該設計情報又はパース情報を解析して当該建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する。ここで、抽出部51は、建築物の内部の空間を示す空間情報に限らず、建築物の外部の空間のうち、建築物に隣接している一部の空間を規定し、当該一部の空間を示す空間情報を抽出してもよい。
続いて、制御部5は、3次元CGプログラムを用いて、抽出ステップにおいて受け付けた設計情報に対応する建築物のモデルを作成する。具体的には、制御部5は、3次元CGプログラムにおいて空間モデルを作成し、当該空間モデルの内部に、抽出ステップにおいて抽出した空間情報に基づいて建築物のモデルを作成する。なお、建築物のモデルは、制御部5が作成しなくてもよく、例えば、カメラワーク生成装置1のユーザが作成してもよい。また、制御部5が、他の装置において作成された建築物のモデルを当該他の装置から取得してもよい。この場合、抽出部51は、作成された建築物のモデル又は取得した建築物のモデルから、当該建築物に関連する空間情報を抽出してもよい。
続いて、制御部5の規定部52は、規定ステップに係る処理を実行し、抽出された複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間のそれぞれの重心を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する(S2〜S4)。
具体的には、規定部52は、抽出ステップにおいて抽出された複数の空間情報に基づいて、連続する2つの空間を抽出する(S2)。ここで、連続する2つの空間とは、例えば、複数の空間情報が示す複数の空間のうち、隣接した2つの空間であり、かつ、開口部等により連なっている2つの空間をいう。
続いて、規定部52は、例えば、連続する2つの空間の、3次元CADやBIM等におけるプロパティ情報から、空間の寸法情報を抽出し、当該寸法情報に基づいて、連続する2つの空間のそれぞれの重心を示す座標を算出する(S3)。ここで、規定部52は、3次元CADやBIM等におけるプロパティ情報に重心の座標を示す情報が含まれている場合、当該情報を取得してもよい。続いて、規定部52は、算出した2つの重心の座標のうち、1つの重心の座標を起点とし、他の重心の座標を終点とした線分を基準線として規定する。ここで、規定部52は、2つの重心の座標を通る直線を規定してもよい。その後、規定部52は、建築物のモデルを含む空間モデルに対して、基準線を描画する(S4)。
なお、カメラワーク生成装置1のユーザが、建築物の設計者が重要と考えている空間に係る情報を予め取得しておき、当該空間に対応する、連続した2つの空間を指定してもよい。このようにすることで、規定部52は、指定された空間に対応する2つの空間について基準線を設定することができる。
続いて、制御部5のカメラワーク生成部53は、生成ステップに係る処理を実行し、3次元CGプログラムにおいて作成された空間モデルに対して設置され、当該空間モデルのコンピュータグラフィックをレンダリングするためのカメラオブジェクトのカメラワーク情報を生成する(S5、S6)。ここで、カメラワーク情報は、空間モデルに含まれる建築物モデルに対応する2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を含む。この撮影の向きは、基準となる方向に対する水平角と高低角とから構成されている。ここで、水平角は、所定の方向を基準とした場合の当該方向に対する角度であり、高低角は、カメラオブジェクトを通る水平面を基準として上下に測った角度である。
図3は、本実施形態に係るカメラワーク情報の一例を示す図である。図3に示されるように、カメラワーク情報は、時間と、カット番号と、撮影位置と、水平角と、高低角と、撮影移動方向とを関連付けた単位情報を複数含む。
カット番号は、中断なく撮影される一連の映像を示すカットを規定するための情報である。例えば、カット番号が同一の単位情報に基づいてカメラオブジェクトを移動させる場合には、撮影移動方向に基づいてカメラオブジェクトを連続的に移動させる。図3に示す例では、2つの単位情報のカット番号が「1」であることから、カメラオブジェクトは、時間t1において位置p1に位置し、その後、時間t2において位置p2となるように連続的に移動される。また、カット番号が切り替わる場合、カメラオブジェクトの位置を切り替える。図3に示す例では、カット番号が「1」から「2」に変化する場合、カメラオブジェクトは、位置p2から位置p3に連続的に移動せずに、位置p2から位置p3に切り替わる。なお、カメラワーク情報の単位情報には、カメラオブジェクトの焦点距離、及び被写界深度を含んでいてもよい。
カメラワーク生成部53は、規定ステップにおいて規定された基準線と、当該基準線が規定された2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、カメラワーク情報を生成する。
より具体的には、記憶部11には、予め規定されている、撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの変化パターンを示す複数の撮影パターンを示す撮影パターン情報が記憶されている。図4は、本実施形態に係る撮影パターン情報の一例を示す図である。図4に示されるように、撮影パターン情報は、パターンを識別するパターンIDと、時間と、撮影位置と、水平角と、高低角と、撮影移動方向とを関連付けた単位情報を複数含む。
撮影パターンには、例えば、カメラオブジェクトの撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向のいずれも変化しない「FIX」、カメラオブジェクトの撮影位置及び高低角を変更せずに、水平角を変化させる「パン」、撮影位置及び水平角を変更せずに、高低角を変化させる「ティルト」(パンナップ、パンダウンともいう)、カメラを手持ちにしたり、レール上を滑らしたりして移動させることにより、水平角及び高低角を変化させずに正面を向いたまま撮影位置を変化させる「ドリー」、カメラをレール上で滑らせるように移動させることにより水平角及び高低角を変化させずに横向きに撮影位置を移動させる「トラッキング」、カメラクレーンを用いて撮影位置を3次元的に変更させる「クレーン」等がある。例えば、図4に示す例は、「パン」を示しており、時間の変化に応じて水平角のみ変化していることが確認できる。
カメラワーク生成部53は、例えば、3次元CADやBIM等におけるプロパティ情報を参照して、基準線が規定された2つの空間の形状を特定し、特定した当該形状に基づいて、当該複数の撮影パターンから、一の撮影パターンを選択する(S5)。例えば、記憶部11に、空間の形状を示す形状情報と撮影パターン情報とを関連付けて記憶させておき、カメラワーク生成部53が、特定した形状に対応する撮影パターンを選択する。そして、カメラワーク生成部53は、選択した撮影パターンと、基準線とに基づいてカメラワーク情報を生成する。なお、カメラワーク生成部53は、2つの空間の形状を特定する際に、入力部2を介して形状を示す情報を取得してもよい。
例えば、カメラワーク生成部53は、2つの空間の少なくともいずれかの形状が廊下を示す形状である場合、撮影パターンとして、「パン」を選択する。また、カメラワーク生成部53は、2つの空間の少なくともいずれかの形状がホールを示す形状である場合、撮影パターンとして、「ティルト」を選択する。
カメラワーク生成部53は、基準線が規定された2つの空間に対して一の撮影パターンが選択された後、当該基準線に基づいて、空間モデルにおける1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影開始位置を決定する。例えば、カメラワーク生成部53は、視聴者による空間における座標の把握を考慮して、基準線に対して所定距離以内の任意の位置及び任意の方向をカメラオブジェクトの撮影開始位置に特定する。ここで、カメラワーク生成部53は、基準線の基点となる重心を含む空間のガイドを多く含ませることを意図した構図で、例えば、1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影開始位置及び撮影の向きを規定してもよい。ここで、カメラワーク生成部53は、S1において、静止画パースを受け付けた場合、当該静止画パースが示す画像に基づいてカメラオブジェクトの撮影開始位置及び撮影の向きを規定してもよい。また、1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影方向は、撮影位置から基準線に向かう方向、又は当該方向と逆方向であることが好ましい。カメラワーク生成部53は、カメラワーク生成装置1のユーザから入力部2を介して1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影開始位置、撮影の向き(水平角及び高低角)及び撮影移動方向を受け付けてもよい。カメラワーク生成部53は、選択した撮影パターンに対して、カット番号を付与するとともに、決定した撮影位置、水平角、高低角を適用することで、カメラワーク情報を生成する(S6)。
図5は、連続する2つの空間における1つ目のカットに対応するカメラの撮影位置の例を示す平面図である。ここでは、人の認知地図では水平方向の移動が支配的な傾向にあることから、高さ方向に関するカメラの移動については説明を省略し、水平方向に関するカメラの移動に着目して説明を進める。図5に示される平面図では、2つの空間A1、A2のそれぞれの重心G1及びG2に基づいて基準線Lが規定されている。そして、基準線L及び当該基準線Lからの延長線を境界として、空間A1、A2が2つの領域A3、A4に分割されている。カメラワーク生成部53は、1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影開始位置が領域A3側に設定されたカメラワーク情報を生成する。例えば、1つ目のカットでは、カメラオブジェクトの位置をC1からC2に移動させるカメラワーク情報を生成する。
続いて、カメラワーク生成部53は、2つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影開始位置、撮影の向き及び撮影移動方向を決定することにより、2つ目のカットに対応するカメラワーク情報を生成する。カメラワーク生成部53は、2つ目のカットに対応する撮影パターンを、予め規定されている複数の撮影パターンに関連付けられている人称に基づいて選択する。図6は、本実施形態に係る複数の撮影パターンのそれぞれの特性を示す図である。図6に示すように、各パターンのパターンIDには、パターン名称、当該撮影パターンで撮影したときの映像の人称を示す情報、撮影位置及び撮影の向きが関連付けられている。
ここで、一人称の映像とは、人の目線で撮影したときの映像、すなわち、立位や座位の人から撮影したときの映像である。三人称の映像とは、人の目線よりも高い位置や低い位置から撮影した映像である。三人称の映像は、一画面において空間を広く把握できる映像であり、一人称の映像に比べて画面に含まれる情報を増やすことができる。よって、三人称の映像は、視聴者が思い描く認知地図の構築を促し、映像の分かり易さを説明したり、さらには、一人称から画面を切り替えることで映像のリズムに変化をつけたりすることができる。カメラワーク生成部53は、一人称の映像と三人称の映像とがそれぞれ所定数以上連続しないように映像の人称を切替えることで、映像に見飽きることのないリズムを与え、感情移入度を向上させることができる。
ここで、カメラワーク生成装置1は、視聴者(体験者)に装着された、視線ログを取得可能なウェアラブルコンピュータであってもよい。また、カメラワーク生成装置1の入力部2を、ウェアラブルコンピュータとしてもよい。この場合、カメラワーク生成部53は、映像が一人称である場合には、ウェアラブルコンピュータが取得した視線ログに基づいて、空間における体験者の見回し角度等の視聴者の動作を特定し、当該動作に基づいてカメラワーク情報を生成することができる。
このようにすることで、カメラワーク生成部53は、体験者の動作に合致した、感情移入度の高い映像にすることができる。
このようにすることで、カメラワーク生成部53は、体験者の動作に合致した、感情移入度の高い映像にすることができる。
また、カメラワーク生成装置1の記憶部4に、ウェアラブルコンピュータから取得した視線ログを蓄積するデータベースを設けてもよい。この場合、カメラワーク生成部53は、当該データベースに蓄積されている視線ログに基づいて空間における体験者の見回し角度等の視聴者の動作を平均化した数値を算出して標準的な動作を規定し、当該標準的な動作に基づいてカメラワーク情報を生成することができる。
このようにすることで得られる標準的なカメラワークは、当該データベースのサンプル数を増やすことにより、人の標準的な視認行為を表現することができるため、視聴者の共感性を向上させることができる。また、このようにすることで得られる複数の標準的なカメラワークを組み合わせることにより、一連の映像に安定したリズムを与えることができる。
このようにすることで得られる標準的なカメラワークは、当該データベースのサンプル数を増やすことにより、人の標準的な視認行為を表現することができるため、視聴者の共感性を向上させることができる。また、このようにすることで得られる複数の標準的なカメラワークを組み合わせることにより、一連の映像に安定したリズムを与えることができる。
また、カメラワーク生成部53は、基準線を基準として同じ側に複数の撮影位置を含むカメラワーク情報を生成することが好ましい。このようにすることで、カメラワーク生成部53は、当該カメラワーク情報によって生成される映像の視聴者に、当該映像を同一の認知地図の拡張として捉えさせ、映像に対する分かり易さを向上させることができる。また、カメラワーク生成部53は、複数の撮影位置を含むカメラワーク情報を生成することによっても映像に見飽きることのないリズムを与え、感情移入度をさらに向上させることができる。
カメラワーク生成部53は、直前に撮影される撮影位置に対して所定範囲以上の撮影位置を含むカメラワーク情報を生成してもよい。例えば、カメラワーク生成部53は、1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影終了位置が、図5に示すように領域A3に配置される場合、2つ目のカメラワーク情報に対応する撮影開始位置を、1つ目のカットに対応するカメラの撮影位置と、基準線を基準として同じ側である領域A3に含まれる位置であって、当該撮影終了位置から所定距離以上の位置に決定する。ここで、2つ目のカメラワーク情報に対応するカメラオブジェクトの撮影の向きは、1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影の向きと同様に、撮影位置から基準線に向かう方向となる範囲とすることが好ましい。
図7は、図5に示す1つ目のカットに対応するカメラの撮影位置に加えて、2つ目のカットに対応するカメラの撮影位置が追加された例を示す平面図である。図7に示すように、カメラワーク生成部53は、2つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影開始位置C3を、領域A3側であって、1つ目のカットに対応するカメラオブジェクトの撮影終了位置C2から所定範囲以上の位置に決定する。例えば、カメラワーク生成部53は、2つ目のカットに対応して、カメラオブジェクトの位置をC3からC4に移動させるカメラワーク情報を生成する。
カメラワーク生成部53は、直前に撮影される撮影の向きに対して所定範囲以上の撮影の向きを含むカメラワーク情報を生成してもよい。例えば、2つ目のカットの撮影開始位置におけるカメラオブジェクトの水平角と、1つ目のカット(直前のカット)の撮影終了位置におけるカメラオブジェクトの水平角との角度が所定角度以上(例えば、30度以上)となるようにカメラワーク情報を生成する。図7では、2つ目のカットの撮影開始位置C3におけるカメラオブジェクトの水平角と、1つ目のカットの撮影終了位置C2におけるカメラオブジェクトの水平角との角度φが所定角度以上であることが確認できる。
なお、カメラワーク生成部53は、角度φを所定角度以内としてもよい。このようにすることで、カメラワーク生成装置1は、同じような視点から空間を撮影するので、空間の分かり易さを向上させ、視聴者が思い描く空間の認知地図の整合に貢献することができる。ここで、カメラワーク生成部53は、角度φ及び高低角θのいずれも所定角度以内とすることが好ましい。なお、カメラワーク生成部53は、説明する空間が移行する際には、移行後の空間に基づいて基準線の重心(始点・終点)を移行させ、移行後の空間において、カメラオブジェクトの撮影の向きが撮影位置から基準線に向かう方向となるようにカメラオブジェクトを配置する。このようにすることで、カメラワーク生成装置1は、視聴者が思い描く認知地図を破綻させずに、カメラオブジェクトを効果的に切り替えた動画を構成することができる。
図8は、カメラオブジェクトの配置例と、それぞれの配置位置からの撮影画像の例を示す図である。具体的には、図8(1)では、2つの空間A1、A2におけるカメラオブジェクトの配置位置及び撮影方向の例として、C11〜C15を示している。図8(2)では、C11〜C15において撮影したときの撮影画像を示している。例えば、C12からC11、C12からC13に映像を切り替えることは、連続性が認識され、A3領域の中で基準線を向いているため、一連の認知地図の拡張として空間を把握でき、分かり易い。これに対して、C11からC14、C11からC15に映像を切り替えることは、不連続と認識され、A3の領域からA4の領域に基準線を越えて移動したため、認知地図が破綻して空間が把握できず、分かり難い。
続いて、制御部5の映像生成部54は、映像生成ステップに係る処理を実行し、生成ステップにおいて生成されたカメラワーク情報に基づいて、3次元CGプログラムにおいて作成された空間モデル上に配置された建築物モデルのレンダリングを行い、映像データを生成する(S7)。
具体的には、映像生成部54は、基準線が規定された2つの空間のそれぞれに対応して生成されたカメラワーク情報に基づいて、順番にカメラオブジェクトを移動させる。そして、映像生成部54は、空間モデルに配置されている建築物の外部及び内部を移動しているカメラオブジェクトから撮影した場合に得られる映像のレンダリングを行うことで、映像データを生成する。そして、映像生成部54は、生成された映像データを記憶部4に記憶させる。このようにすることで、一の基準線に対して生成されたカメラワーク情報によって撮影された複数の映像は、それぞれの関連性が高くなる。また、当該映像の視聴者は、複数の映像を視認する際に、それぞれの映像が空間においてどの場所に相当するのかを想像しながら、頭の中に思い描く認知地図を徐々に整合させることができる。これにより、映像の視聴者は、映像に含まれる建築物に対する理解を深めることができる。
[映像の生成例]
続いて、映像の生成例について説明する。図9〜図11は、本実施形態に係る映像の生成例を説明する図である。なお、図9に示す実線で囲まれたオブジェクトOb1は、予め指定された空間を示し、破線で囲まれたオブジェクトOb2は、新たに規定された空間を示している。図10、図11においても、実線で囲まれたオブジェクトは、予め指定された空間を示し、破線で囲まれたオブジェクトは、新たに規定された空間を示している。
続いて、映像の生成例について説明する。図9〜図11は、本実施形態に係る映像の生成例を説明する図である。なお、図9に示す実線で囲まれたオブジェクトOb1は、予め指定された空間を示し、破線で囲まれたオブジェクトOb2は、新たに規定された空間を示している。図10、図11においても、実線で囲まれたオブジェクトは、予め指定された空間を示し、破線で囲まれたオブジェクトは、新たに規定された空間を示している。
まず、図9の例について説明する。
例えば、住宅の設計者や販売者から、住宅のリビングの空間のみをパースで予め指定されたとする(図9の(1))。ここで、住宅のリビングの空間と、リビングに繋がる空間(廊下)とは、連続する2つの空間であることから(図9の(2))、規定部52は、これら2つの空間に対して、基準線を規定する(図9の(3))。
例えば、住宅の設計者や販売者から、住宅のリビングの空間のみをパースで予め指定されたとする(図9の(1))。ここで、住宅のリビングの空間と、リビングに繋がる空間(廊下)とは、連続する2つの空間であることから(図9の(2))、規定部52は、これら2つの空間に対して、基準線を規定する(図9の(3))。
続いて、カメラワーク生成部53は、基準線と、当該基準線が規定された2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、カメラワーク情報を生成する。まず、リビングの空間に対応する映像の撮影パターンを決定する。ここでは、カメラワーク生成部53は、リビングの撮影パターンをFIX(一人称)に決定する(図9の(4))。
続いて、カメラワーク生成部53は、空間の形状及び撮影パターンに対応する人称に基づいて、これら連続する3つの映像の撮影パターンを決定する。例えば、カメラワーク生成部53は、リビングの撮影パターンをFIX(一人称)に決定していることから、廊下の映像の撮影パターンを、図6に示す各撮影パターンに対応する人称に基づいて、FIX(三人称)に決定する(図9の(5))。この撮影パターンの人称は三人称であり、リビングの撮影パターンの人称(一人称)と切り替わることから、視聴者に程良いリズムを感じさせ、感情移入を促すことができる。このようにすることで、カメラワーク生成装置1は、予め指定されたリビングの映像のみならず、廊下部分の映像を追加し、視聴者にとって空間を認識しやすく、見飽きない建築動画を生成することができる。
続いて、図10の例について説明する。
例えば、美術館の設計者や運営者から、美術館の展示室の空間のパースと、通路の空間のパースを指定されたとする(図10の(1))。ここで、美術館の展示室の空間と、通路の空間とは、連続する2つの空間であることから、規定部52は、これら2つの空間に対して、基準線を規定する(図10の(2))。
例えば、美術館の設計者や運営者から、美術館の展示室の空間のパースと、通路の空間のパースを指定されたとする(図10の(1))。ここで、美術館の展示室の空間と、通路の空間とは、連続する2つの空間であることから、規定部52は、これら2つの空間に対して、基準線を規定する(図10の(2))。
続いて、カメラワーク生成部53は、基準線と、当該基準線が規定された2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、カメラワーク情報を生成する。まず、展示室に対応する映像の撮影パターンを決定する。ここでは、カメラワーク生成部53は、展示室の撮影パターンをFIX(三人称)に、通路の空間をドリー(一人称)に決定する(図10の(3))。
続いて、カメラワーク生成部53は、撮影位置を追加する。ここでは、予めパースで指定されている展示室から通路を経た空間として隣接しているアトリウムの空間を撮影位置に決定する(図10の(4))。ここで、カメラワーク生成部53は、全ての映像を、規定部52によって連鎖するように規定して配置された基準線に対して向かう方向から撮影するように撮影位置を決定する。
続いて、カメラワーク生成部53は、空間の形状及び撮影パターンに対応する人称に基づいて、これら連続する3つの映像の撮影パターンを決定する。例えば、カメラワーク生成部53は、展示室の撮影パターンをFIX(三人称)に決定し、通路の撮影パターンをドリー(一人称)に決定していることから、アトリウムの撮影パターンを、人称を切り替えて程良いリズムを感じさせることで感情移入を促すような撮影パターンに決定する。例えば、カメラワーク生成部53は、アトリウム部分の映像の撮影パターンをクレーン(三人称)に決定する(図10の(5))。このようにすることで、カメラワーク生成装置1は、予め指定された展示室と通路の映像のみならず、アトリウム部分の映像を追加し、視聴者にとって空間を認識しやすく、見飽きない建築動画を生成することができる。
続いて、図11の例について説明する。
例えば、オフィスビルの設計者や管理者から、オフィスの外観の映像と、当該オフィスの外部から内部への導入であるエントランスホールのパースを指定されたとする(図11の(1))。ここで、オフィスの外観を含む空間と、エントランスホールを含む空間とは、連続する2つの空間であることから、規定部52は、これら2つの空間に対して、基準線を規定する(図11の(2))。
例えば、オフィスビルの設計者や管理者から、オフィスの外観の映像と、当該オフィスの外部から内部への導入であるエントランスホールのパースを指定されたとする(図11の(1))。ここで、オフィスの外観を含む空間と、エントランスホールを含む空間とは、連続する2つの空間であることから、規定部52は、これら2つの空間に対して、基準線を規定する(図11の(2))。
続いて、カメラワーク生成部53は、基準線と、当該基準線が規定された2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、カメラワーク情報を生成する。まず、オフィスの外観に対応する映像の撮影パターンを決定する。ここでは、カメラワーク生成部53は、オフィスの外観の撮影パターンをパン(一人称)に決定する(図11の(3))。
続いて、カメラワーク生成部53は、撮影位置を追加する。ここでは、予め指定されているオフィスの外観の映像及びエントランスホールの映像の間の映像として、オフィスの外観に含まれ、エントランスホールに隣接している、エントランスへのアプローチ部分を撮影位置に決定する(図11の(4))。ここで、カメラワーク生成部53は、全ての映像を、規定した基準線に対して向かう方向から撮影するように撮影位置を決定する。
続いて、カメラワーク生成部53は、空間の形状及び撮影パターンに対応する人称に基づいて、これら連続する3つの映像の撮影パターンを決定する。例えば、カメラワーク生成部53は、オフィスの外観の撮影パターンをパン(一人称)に決定していることから、アプローチ部分の映像の撮影パターンを、図6に示す各撮影パターンに対応する人称に基づいて、人称を切り替えて程良いリズムを感じさせることで感情移入を促すような撮影パターンに決定する。例えば、カメラワーク生成部53は、アプローチ部分の映像の撮影パターンをトラッキング(三人称)に決定する。
続いて、カメラワーク生成部53は、同様の手法により、エントランスホールの撮影パターンをパンアップ(一人称)に決定する(図11の(5))。このようにすることで、カメラワーク生成装置1は、予め指定されたオフィスの外観の映像及びエントランスホールの映像のみならず、アプローチ部分の映像を追加し、視聴者にとって空間を認識しやすく、見飽きない建築動画を生成することができる。
なお、カメラワーク生成部53は、予め映像を撮影する1つ又は2つの空間を指定された場合に、これら1つ又は2つの空間に基づいて新たに撮影する空間を規定することとしたが、これに限らない。図12は、本実施形態に係る予め指定された映像と、新たに規定される映像との順番の例を示す図である。図12では、予め指定された空間が1つの場合、2つの場合、及び3つの場合の例について示している。例えば、新たに撮影する空間は、図12に示すように、予め指定された空間に対応する映像の前後に1つずつ規定するようにしてもよい。
[第1の実施形態における効果]
以上、第1の実施形態によれば、カメラワーク生成方法は、規定された基準線と、当該基準線が規定された2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する。2つの空間に対して規定された基準線に基づいて生成される映像は、視聴者にとって分かり易い映像となり得る。また、カメラワーク生成方法によって撮影された映像は、視聴者に対して、建築物によって構成される空間構成を理解させ、設計者が設計した空間及び当該空間に込めた感情や、映像の設計者が訴求したいポイントを伝えやすくし、視聴者の感情移入度を向上させることができる。
以上、第1の実施形態によれば、カメラワーク生成方法は、規定された基準線と、当該基準線が規定された2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する。2つの空間に対して規定された基準線に基づいて生成される映像は、視聴者にとって分かり易い映像となり得る。また、カメラワーク生成方法によって撮影された映像は、視聴者に対して、建築物によって構成される空間構成を理解させ、設計者が設計した空間及び当該空間に込めた感情や、映像の設計者が訴求したいポイントを伝えやすくし、視聴者の感情移入度を向上させることができる。
<第2の実施形態>
[壁面に対して平行な基準線を規定する]
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、規定部52が、連続する2つの空間のそれぞれの重心を通る基準線を規定した。これに対して、第2の実施形態では、規定部52が、壁面に対して平行な基準線を規定する点で第1の実施形態と異なる。以下に、第2の実施形態について図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[壁面に対して平行な基準線を規定する]
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、規定部52が、連続する2つの空間のそれぞれの重心を通る基準線を規定した。これに対して、第2の実施形態では、規定部52が、壁面に対して平行な基準線を規定する点で第1の実施形態と異なる。以下に、第2の実施形態について図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図13は、第2の実施形態に係る基準線の規定方法を説明する図である。
第2の実施形態において、規定部52は、規定ステップにおいて、連続する2つの空間のうち第1空間における重心と、第2空間における重心との間を通るとともに、2つの空間を規定する複数の壁面のいずれかと平行な線を基準線として規定する。
第2の実施形態において、規定部52は、規定ステップにおいて、連続する2つの空間のうち第1空間における重心と、第2空間における重心との間を通るとともに、2つの空間を規定する複数の壁面のいずれかと平行な線を基準線として規定する。
図13に示す例では、規定部52は、第1空間A1における重心G1と、第2空間A2における重心G2との中間点Mを通り、連続する2つの空間である第1空間A1及び第2空間A2の側面を示す壁面W1〜W5のいずれかに平行な線を規定する。図13では、壁面W1、W3及びW5はそれぞれ平行であり、壁面W2及びW4は平行であることから、規定部52は、2本の基準線L1及びL2を規定する。
また、規定部52は、第1空間における重心と、第2空間における重心との間を通るとともに、2つの空間を規定する壁面と平行な線のうち、外部の空間から2つの空間に対して進入する場合の進行方向と直交する線を基準線として規定してもよい。例えば、規定部52は、図13に示す例では、外部の空間との出入口Eからの進行方向Dと直交する線L1を基準線として規定する。
なお、規定部52は、連続する2つの空間を1つの空間とみなし、当該1つの空間における重心を設定してもよい。例えば、規定部52は、連続する2つの空間を、矩形状の1つの空間とみなしてもよい。図14は、連続する2つの空間である第1空間A1及び第2空間A2を、1つの空間A12とみなした例を示す図である。図14に示す例において、規定部52は、1つの空間A12に対応する重心G12が設定される。そして、規定部52は、図14に示すように、当該1つの空間A12における重心G12と、連続する第1空間A1及び第2空間A2に隣接するとともに、第1空間A1及び第2空間A2の少なくともいずれかから移動可能な他の空間A3における重心G3とを算出する。そして、規定部52は、重心G12と重心G3との間を通るとともに、当該1つの空間A12又は当該他の空間A3を規定する壁面のいずれかと平行な線L3及びL4を基準線として規定する。
また、規定部52は、1つの空間の中を細分化して連続する2つの空間とみなし、当該1つの空間における重心と、当該2つの空間に隣接するとともに当該2つの空間から移動可能な他の空間における重心との間を通るとともに、当該1つの空間又は他の空間を規定する壁面のいずれかと平行な線を基準線として規定してもよい。
このようにすることで、複雑な形状の部屋や外部空間も、これらの空間をまとめて一の空間とみなすことにより、当該一の空間の重心を算出して基準線を規定することができる。
このようにすることで、複雑な形状の部屋や外部空間も、これらの空間をまとめて一の空間とみなすことにより、当該一の空間の重心を算出して基準線を規定することができる。
また、規定部52は、建築物の正面方向が規定されている場合には、当該正面方向に対応する壁面と平行な線を基準線として規定してもよい。正面方向が規定されている建築物としては、例えば、劇場、教室、及び教会等が挙げられる。例えば、規定部52は、3次元CADやBIM等の建築物の設計情報から建築物の名称を特定する。そして、規定部52は、劇場や教会といった特定のキーワードが含まれている場合には、建築物が道路に接している側を正面方向と規定し、当該正面方向に基づいて基準線を設定する。正面方向が規定された建築物は、正面方向に対して特徴的な構造が組まれ、当該建築物の視聴者が座標系を認識できることが多いことから、正面方向に対応する壁面と平行な線を基準線として規定することにより、当該構造に着目し、当該建築物に適応したカメラワーク情報を生成することができる。
また、規定部52は、生成ステップにおいて撮影の向きが所定量変化するカメラワーク情報が生成されると、2つの空間の重心の間を通るとともに、規定されている基準線と直交する線を新たな基準線に規定してもよい。
例えば、図13に示す例において、基準線L1に基づいてカメラワーク生成部53が生成したカメラワーク情報が、撮影の向きが所定量以上変化する撮影パターン(例えば、パンや所定量の角度の変化を伴うドリー)のカメラワーク情報であったとする。この場合、規定部52は、基準線L1と直交する線L2を新たな基準線L2として規定する。その後、カメラワーク生成部53は、基準線L2に基づいてカメラワーク情報を生成する。なお、カメラワーク生成部53が基準線L1に基づいて新たに生成したカメラワーク情報が示す撮影の向きが、基準線L1に基づいて直前に生成したカメラワーク情報が示す撮影の向きから所定量以上変化した場合に、基準線L1と直交する線L2を新たな基準線L2として規定してもよい。
このようにすることで、壁面と平行な基準線L1及びL2に基づくカメラワーク情報によって撮影された複数の映像を組み合わせることができるので、壁面と基準線との関係が大きく変化した場合でも、カメラワーク情報によって撮影された映像から視聴者が体験する空間の前後左右と、視聴者の認知地図の上下左右とを継続的に合致させて、分り易さを保持させることができる。
[第2の実施形態における効果]
以上の通り、第2の実施形態に係る規定部52は、2つの空間のうち第1空間における重心と、第2空間における重心との間を通るとともに、当該2つの空間を規定する複数の壁面のいずれかと平行な線を基準線として規定する。このようにすることで、当該基準線に基づくカメラワーク情報によって撮影された映像は、壁面と基準線により構成される座標系となる。これにより、当該映像は、視聴者が体験する空間の前後左右と、視聴者の認知地図の上下左右とを合致させ易く、視聴者が空間の座標系を認識しやすい映像となる。したがって、カメラワーク生成装置1は、映像の視聴者に対して、建築物によって構成される空間構成の理解を向上させるカメラワーク情報を生成することができる。
以上の通り、第2の実施形態に係る規定部52は、2つの空間のうち第1空間における重心と、第2空間における重心との間を通るとともに、当該2つの空間を規定する複数の壁面のいずれかと平行な線を基準線として規定する。このようにすることで、当該基準線に基づくカメラワーク情報によって撮影された映像は、壁面と基準線により構成される座標系となる。これにより、当該映像は、視聴者が体験する空間の前後左右と、視聴者の認知地図の上下左右とを合致させ易く、視聴者が空間の座標系を認識しやすい映像となる。したがって、カメラワーク生成装置1は、映像の視聴者に対して、建築物によって構成される空間構成の理解を向上させるカメラワーク情報を生成することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、上記実施の形態の抽出ステップの前に、3次元CGプログラムによって、空間の座標情報を示す空間アウトラインモデル(3Dオブジェクト)を作成しておき、抽出ステップ、規定ステップ、生成ステップ及び映像生成ステップに対応する処理を、3次元CGプログラムにおいて実行するようにしてもよい。また、3次元CGプログラムにおいて空間モデルを作成せずに、空間を規定する数値情報を用いて抽出ステップ、規定ステップ、生成ステップ及び映像生成ステップに対応する処理を実行するようにしてもよい。
1・・・カメラワーク生成装置、2・・・入力部、3・・・表示部、4・・・記憶部、5・・・制御部、51・・・抽出部、52・・・規定部、53・・・カメラワーク生成部、54・・・映像生成部
Claims (14)
- 建築物の設計情報から、前記建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出ステップと、
抽出された複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定ステップと、
規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成ステップと、
を備えるカメラワーク生成方法。 - 前記規定ステップにおいて、前記2つの空間のうち第1空間における重心と、第2空間における重心との間を通るとともに、前記2つの空間を規定する複数の壁面のいずれかと平行な線を前記基準線として規定する、
請求項1に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記規定ステップにおいて、前記第1空間における重心と、前記第2空間における重心との間を通るとともに、前記2つの空間を規定する壁面と平行な線のうち、外部の空間から前記2つの空間に対して進入する場合の進行方向と直交する線を前記基準線として規定する、
請求項2に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記規定ステップにおいて、連続する2つの空間を1つの空間とみなし、当該1つの空間における重心と、当該2つの空間に隣接するとともに当該2つの空間から移動可能な他の空間における重心との間を通るとともに、当該1つの空間又は前記他の空間を規定する壁面のいずれかと平行な線を前記基準線として規定する、
請求項2又は3に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記カメラワーク生成方法は、1つの空間の中を細分化して連続する2つの空間とみなし、当該1つの空間における重心と、当該2つの空間に隣接するとともに当該2つの空間から移動可能な他の空間における重心との間を通るとともに、当該1つの空間又は前記他の空間を規定する壁面のいずれかと平行な線を前記基準線として規定する、
請求項2から4のいずれか1項に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記規定ステップにおいて、前記建築物の正面方向が規定されている場合には、当該正面方向に対応する前記壁面と平行な線を前記基準線として規定する、
請求項2から5のいずれか1項に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記規定ステップでは、前記生成ステップにおいて前記撮影の向きが所定量変化するカメラワーク情報が生成されると、2つの前記重心の間を通るとともに、規定されている前記基準線と直交する線を新たな基準線に規定する、
請求項2から6のいずれか1項に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記生成ステップにおいて、前記基準線を基準として同じ側に複数の前記撮影位置を含む前記カメラワーク情報を生成する、
請求項1から7のいずれか1項に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記生成ステップにおいて、直前に撮影される撮影位置に対して所定範囲以上の撮影位置を含む前記カメラワーク情報を生成する、
請求項8に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記生成ステップにおいて、直前に撮影される撮影の向きに対して所定範囲以上の撮影の向きを含む前記カメラワーク情報を生成する、
請求項8又は9に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記生成ステップにおいて、前記基準線が規定された前記2つの空間の形状に基づいて、予め規定されている、前記撮影位置、前記撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの変化パターンを示す複数の撮影パターンから、一の撮影パターンを選択し、選択した撮影パターンと、前記基準線とに基づいて、前記カメラワーク情報を生成する、
請求項1から10のいずれか1項に記載のカメラワーク生成方法。 - 前記生成ステップにおいて、予め規定されている、前記撮影位置、前記撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの変化パターンを示す複数の撮影パターンから、当該撮影パターンに関連付けられている人称に基づいて一の撮影パターンを選択し、選択した撮影パターンと、前記基準線とに基づいて、前記カメラワーク情報を生成する、
請求項1から11のいずれか1項に記載のカメラワーク生成方法。 - 建築物の設計情報から、前記建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出部と、
抽出された前記複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定部と、
規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成部と、
を備えるカメラワーク生成装置。 - コンピュータを、
建築物の設計情報から、前記建築物に関連する複数の空間を示す複数の空間情報を抽出する抽出部、
抽出された複数の空間情報が示す空間に含まれている、連続する2つの空間を通る、映像を構成する際の基準となる基準線を規定する規定部、及び
規定された前記基準線と、当該基準線が規定された前記2つの空間のそれぞれに対応する空間情報とに基づいて、前記2つの空間における撮影位置、撮影の向き及び撮影移動方向の少なくともいずれかの時系列情報を示すカメラワーク情報を生成する生成部、
として機能させるカメラワーク生成プログラム。
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