JP2017116309A - 内燃機関のガス濃度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】素子温度を計測するために用いる素子抵抗の検出精度を向上できる内燃機関のガス濃度検出装置を提供する。【解決手段】ガス濃度検出装置において、SCU40は、ポンプセル246の検出レンジに対応する掃引電圧の共通電極250への印加に応じたポンプセル246の応答特性に基づきポンプセル246の素子抵抗を検出する。また、SCU40は、センサセル248及びモニタセル249の検出レンジに応じた掃引電圧の共通電極250への印加に応じたセンサセル248及びモニタセル249の応答特性に基づきセンサセル248及びモニタセル249の素子抵抗を検出する。【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関のガス濃度検出装置に関する。
内燃機関の排出ガス中から特定のガス成分の濃度を検出するためのガス濃度検出装置として、複数の検出セルを有するものが知られている。例えば特許文献1には、ポンプセル、センサセル、及びモニタセルの3セル構造を有し、排気ガス中のNOx濃度を検出するガス濃度センサが記載されている。このガス濃度センサのポンプセルでは、電極間に電圧を印加することでチャンバに導入した排気ガス中の酸素の排出または汲み込みが行われる。センサセルでは、電極間に電圧を印加することで、ガス中のポンプセルを通過したのちのガスから特定ガス成分の濃度としてNOx濃度が検出される。モニタセルでは、電極間に電圧を印加することで、チャンバ内の残留酸素濃度が検出される。
また、このようなガス濃度センサでは、セルに印加する電圧を一時的に切り替え(電圧掃引)、そのときの電圧変化及び電流変化から素子抵抗が算出される。この素子抵抗を素子温度の代替指標として用い、素子抵抗が目標素子抵抗になるようにヒータ制御を行うことで、素子温度を所望の温度に制御する温度制御が行われる。
ところで、上記の複数の検出セルを有するガス濃度センサにおいて、各セルの素子温度をより緻密に制御するには、各々のセルの素子抵抗を検出し、複数の素子抵抗の情報を基にヒータ制御を最適に制御させることが望ましい。
一方、各セルが反応するガス成分や成分量によっては、各セルごとに検出される電流レベルが異なる傾向がある。例えばポンプセルはμAオーダであるのに対して、センサセルやモニタセルはnAオーダである。素子抵抗の検出精度を担保させるためには、各々のセルに印加する電圧を個別に設定させる必要があり回路の複雑化、高コスト化を招いてしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、素子温度を計測するために用いる素子抵抗の検出精度を向上できる内燃機関のガス濃度検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関のガス濃度検出装置(24,24A,30,40,40A,40B,60,60A)は、酸素を含むガスにおける、所定のガス成分の濃度を測定するガス濃度検出装置であって、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(244)と、前記固体電解質体の第1主面(244a)の側に形成されて前記ガスが導入されるガス室(242)と、前記固体電解質体の第2主面(244b)の側に形成されて基準ガスが導入される基準ガス室(243)と、前記固体電解質体の前記第1主面に設けられたポンプ電極(251)と、前記固体電解質体の前記第1主面に設けられ、前記ポンプ電極が設けられた位置よりも前記ガスの流れ方向の下流側に位置するセンサ電極(252)と、前記固体電解質体の前記第2主面に設けられた共通電極(250)と、を備え、前記ポンプ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記ガス中の酸素濃度を調整するためのポンプセル(246)が形成されており、前記センサ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記センサ電極と前記共通電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて前記ガス室における前記所定のガス成分の濃度を検出するためのセンサセル(248,248A)が形成されており、前記ポンプ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて前記ガス中の酸素濃度を調整すると共に、前記ポンプセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記ポンプセルの応答特性に基づき前記ポンプセルの素子抵抗を検出するポンプセル制御部(407,402,408,605,602,607)と、前記センサ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて前記濃度に応じた信号を出力すると共に、前記センサセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記センサセルの応答特性に基づき前記センサセルの素子抵抗を検出するセンサセル制御部(407,403,404,408,606,603,607)と、を備える。
同様に、上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関のガス濃度検出装置(24,30,40C,60)は、酸素を含むガスにおける、所定のガス成分の濃度を測定するガス濃度検出装置であって、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(244)と、前記固体電解質体の第1主面(244a)の側に形成されて前記ガスが導入されるガス室(242)と、前記固体電解質体の第2主面(244b)の側に形成されて基準ガスが導入される基準ガス室(243)と、前記固体電解質体の前記第1主面に設けられたポンプ電極(251)と、前記固体電解質体の前記第1主面に設けられ、前記ポンプ電極が設けられた位置よりも前記ガスの流れ方向の下流側に位置するセンサ電極(252)と、前記固体電解質体の前記第1主面に設けられ、前記ポンプ電極が設けられた位置よりも前記ガスの流れ方向の下流側に位置するモニタ電極(253)と、前記固体電解質体の前記第2主面に設けられた共通電極(250)と、を備え、前記ポンプ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記ガス中の酸素濃度を調整するためのポンプセル(246)が形成されており、前記モニタ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記モニタ電極と前記共通電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて前記ガス室における酸素濃度を検出するためのモニタセル(249)が形成されており、前記センサ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記センサ電極と前記共通電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて前記ガス室における前記所定のガス成分の濃度を検出するためのセンサセル(248)が形成されており、前記ポンプ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて前記ガス中の酸素濃度を調整すると共に、前記ポンプセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記ポンプセルの応答特性に基づき前記ポンプセルの素子抵抗を検出するポンプセル制御部(407,402,408,605,602,607)と、前記モニタ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて酸素濃度に応じた信号を出力すると共に、前記モニタセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記モニタセルの応答特性に基づき前記モニタセルの素子抵抗を検出するモニタセル制御部(407,405,406,408,606,604,607)と、を備える。
本発明によれば、素子温度を計測するために用いる素子抵抗の検出精度を向上できる内燃機関のガス濃度検出装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1〜図6を参照して第1実施形態について説明する。本発明の一実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置は、限界電流式のNOxセンサ24,30を用い、エンジン排気系ESを流れる内燃機関の排出ガス中の酸素(O2)濃度を検出すると共に、特定ガス成分の濃度としてのNOx(窒素酸化物)濃度を検出する。
図1〜図6を参照して第1実施形態について説明する。本発明の一実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置は、限界電流式のNOxセンサ24,30を用い、エンジン排気系ESを流れる内燃機関の排出ガス中の酸素(O2)濃度を検出すると共に、特定ガス成分の濃度としてのNOx(窒素酸化物)濃度を検出する。
図1に示されるように、エンジン排気系ESには、SCU(Sensor Control Unit)40が設けられている。SCU40は、ECU(Engine Control Unit)10とCAN(Controller Area Network)バス50を介して繋がっており、ECU10と情報通信を行っている。ECU10は、ディーゼルエンジン20及びそれに繋がるエンジン排気系ESを制御する装置である。ECU10は、ディーゼルエンジン20の挙動を制御する機能を有している。ECU10は、アクセル開度及びエンジン回転速度に基づいて燃料噴射弁の開度を調整する。
エンジン排気系ESには、ディーゼルエンジン20側から順に、ディーゼル酸化触媒コンバータ22と、SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒コンバータ28と、が設けられている。ディーゼル酸化触媒コンバータ22は、ディーゼル酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)221と、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)222と、を有している。
ディーゼル酸化触媒コンバータ22は、排出ガスに含まれる有害物質を酸化又は還元により浄化するものであって、特に炭素などからなる粒子状物質(PM)を捕集する装置である。
ディーゼル酸化触媒221は、主としてセラミック製の担体と、酸化アルミニウム、二酸化セリウム及び二酸化ジルコニウムを成分とする酸化物混合物、並びに白金、パラジウム、ロジウムといった貴金属触媒で構成されている。ディーゼル酸化触媒221は、排出ガスに含まれる炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物などを酸化させ浄化する。また、ディーゼル酸化触媒221は、触媒反応の際に発生する熱により排出ガス温度を上昇させる。
ディーゼルパティキュレートフィルタ222は、多孔質セラミックに白金やパラジウムなどの白金族触媒が担持され、ハニカム構造体で形成される。ディーゼルパティキュレートフィルタ222は、排出ガス中に含まれる粒子状物質をハニカム構造体の隔壁に堆積させる。堆積した粒子状物質は、燃焼によって酸化され浄化される。この燃焼には、ディーゼル酸化触媒221における温度上昇や、添加剤による粒子状物質の燃焼温度低下が利用される。
SCR触媒コンバータ28は、ディーゼル酸化触媒コンバータ22の後処理装置としてNOxを窒素と水に還元する装置であって、選択還元型の触媒であるSCR281を有する。SCR281は、ゼオライト又はアルミナなどの基材表面にPtなどの貴金属を担持した触媒が例示できる。SCR281は、触媒温度が活性温度域にあり、さらに、還元剤としての尿素が添加されているときにNOxを還元浄化するものである。尿素添加のため、SCR触媒コンバータ28の上流側には、尿素添加インジェクタ26が設けられている。
本実施形態では、ディーゼル酸化触媒コンバータ22と尿素添加インジェクタ26との間にNOxセンサ24が、SCR触媒コンバータ28の下流側にNOxセンサ30がそれぞれ配置されている。
NOxセンサ24で検出されるNOx濃度と、NOxセンサ30で検出されるNOx濃度とに基づき尿素添加インジェクタ26からSCR触媒コンバータ28に対して添加される尿素の量が決定される。より具体的には、NOxセンサ24においてSCR触媒コンバータ28通過前の排出ガスから検出されるNOx濃度に基づいて添加する尿素の量が決定される。また、NOxセンサ30においてSCR触媒コンバータ28を通過した後の排出ガスから検出されるNOx濃度が極力小さい値となるようにフィードバックし、添加する尿素の量を補正する。このように決定された量の尿素が、尿素添加インジェクタ26からSCR281に対して添加されることで、SCR281において排出ガス中のNOxが適正に還元される。このように、排出ガスに含まれる炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物は、NOxセンサ24及びNOxセンサ30を通過した後、テールパイプ(不図示)から外部に排出される。
NOxセンサ24及びNOxセンサ30が出力する電流は、SCU40が検出している。SCU40は、NOxセンサ24,30から検出した電流値からNOx濃度の算出や上記の尿素添加インジェクタ26の制御などを行い、必要なデータをECU10に送信している。ECU10及びSCU40は、CAN(Controller Area Network)バス50に繋がっており、CANバス50を介して情報通信を行っている。
SCU40は、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、及び記憶装置を含むものである。NOxセンサ24とNOxセンサ30とは同一の構成であるため、NOxセンサ24を例にとってその構成を説明し、併せてSCU40の構成についても説明する。
図2及び図3に示されるように、NOxセンサ24は、第1本体部241aと、第2本体部241bと、固体電解質体244と、拡散抵抗体245と、ポンプ電極251と、ヒータ247と、センサ電極252と、モニタ電極253と、共通電極250と、を備えている。
ポンプ電極251と共通電極250と固体電解質体244の一部とによって、排気ガス中の酸素濃度を調整するポンプセル246が形成されている。モニタ電極253と共通電極250と固体電解質体244の一部とによって、モニタ電極253と共通電極250との間に流れる酸素イオン電流に基づいて測定室242における酸素濃度を検出するモニタセル249が形成されている。センサ電極252と共通電極250と固体電解質体244の一部とによって、センサ電極252と共通電極250との間に流れる酸素イオン電流に基づいて測定室242における所定のガス成分の濃度(NOx濃度)を検出するためのセンサセル248が形成されている。
固体電解質体244は板状の部材であって、酸化ジルコニア等の酸素イオン伝導性固体電解質材料によって構成されている。第1本体部241aと第2本体部241bとは、固体電解質体244を挟んで配置されている。第1本体部241aには、固体電解質体244側から後退するように設けられた凹部が形成されており、その凹部は測定室242(ガス室)として機能している。測定室242の一側面は開放されており、その開放された一側面に拡散抵抗体245が配置されている。拡散抵抗体245は、多孔質材料又は細孔が形成された材料からなっている。拡散抵抗体245の作用により、測定室242内に引き込まれる排出ガスの速度が律せされる。測定室242は、固体電解質体244の第1主面244aの側に形成されて排出ガスが導入される。
第2本体部241bにも、固体電解質体244側から後退するように設けられた凹部が形成されており、その凹部は大気室243(基準ガス室)として機能している。大気室243の一側面は開放されている。固体電解質体244側から大気室243内に引き込まれる気体は大気に放出される。大気室243は、固体電解質体244の第2主面244bの側に形成されて基準ガスが導入される。
固体電解質体244の測定室242側に臨む面(第1主面244a)であって、拡散抵抗体245側には陰極側となるポンプ電極251が設けられている。固体電解質体244の大気室243に臨む面(第2主面244b)であって、ポンプセル246と対応する位置に陽極側となる共通電極250が設けられている。共通電極250は、センサ電極252及びモニタ電極253と対応する領域までカバーするように設けられている。
ポンプ電極251と共通電極250との間に電圧が印加されると、測定室242内の排出ガス中に含まれる酸素が陰極側のポンプ電極251に接触して酸素イオンとなる。この酸素イオンは、陽極側の共通電極250に向かって固体電解質体244内を流れ、共通電極250において電荷を放出して酸素となり、大気室243から大気中に排出される。
なお、ポンプ電極251と共通電極250との間に印加する電圧が高いほど、ポンプセル246によって排出ガス中から排出される酸素の量は多くなる。逆にポンプセル246と共通電極250との間に印加する電圧が低いほど、ポンプセル246によって排出ガス中から排出される酸素の量は減る。従って、ポンプ電極251と共通電極250との間に印加する電圧を増減することで、後段のセンサセル248及びモニタセル249に流れる排出ガス中の残留酸素の量を増減させることができる。
固体電解質体244の測定室242側に臨む面であって、ポンプ電極251を挟んで拡散抵抗体245とは反対側(ポンプ電極251よりもガスの流れ方向の下流側)には陰極側となるモニタ電極253が設けられている。固体電解質体244の大気室243に臨む面であって、モニタ電極253と対応する位置に陽極側となる共通電極250が設けられている。
モニタセル249は、ポンプセル246によって酸素が排出された排出ガス中に残留する酸素濃度を検出する。モニタ電極253と共通電極250との間に電圧が印加されると、ポンプセル246によって酸素が排出された排出ガス中に含まれる残留酸素が陰極側のモニタ電極253セル249に接触して酸素イオンとなる。この酸素イオンは、陽極側の共通電極250に向かって固体電解質体244内を流れ、共通電極250において電荷を放出して酸素となり、大気室243から大気中に排出される。この際の電荷は、第1モニタセル検出回路405及び第2モニタセル検出回路406(図4を参照しながら後述する)により電流Imとして検出され、この電流Imに基づいて、排出ガス中の残留酸素濃度を算出し得る。
固体電解質体244の測定室242側に臨む面であって、ポンプ電極251を挟んで拡散抵抗体245とは反対側(ポンプ電極251よりもガスの流れ方向の下流側)には陰極側となるセンサ電極252が設けられている。固体電解質体244の大気室243に臨む面であって、センサ電極252と対応する位置に陽極側となる共通電極が設けられている。
センサ電極252は、Pt−Rh合金(白金−ロジウム合金)からなり、NOxに対して強い還元性を有している。センサ電極252に接触したNOxは、N2とO2とに還元分解される。センサ電極252と共通電極250との間に電圧が印加されると、分解されたO2は、陰極側のセンサ電極252から電荷を受け取って酸素イオンとなる。この酸素イオンは、陽極側の共通電極250に向かって固体電解質体244内を流れ、共通電極250において電荷を放出して酸素となり、大気室243から大気中に排出される。この際の電荷は、第1センサセル検出回路403及び第2センサセル検出回路404(図4を参照しながら後述する)により電流Isとして検出され、この電流Isに基づいて、排出ガス中のNOxの濃度及び残留酸素濃度を算出し得る。
ここで、ポンプセル246と、モニタセル249及びセンサセル248とは、各セルごとに検出される電流レベルが異なる傾向がある。モニタセル249及びセンサセル248は、基本的にはポンプセル246により酸素を排出された後の排出ガス中の酸素濃度及びNox濃度に応じた電流値を出力するため、ポンプセル246と比較して検出される電流レベルが相対的に小さい。ポンプセル246により検出される電流レベル(以下「検出レベル」ともいう)は例えばμAオーダであるのに対して、モニタセル249及びセンサセル248の検出レベルは例えばnAオーダである。
SCU40は、上記のような構成のNOxセンサ24,30の動作を制御する。SCU40は、センサ電極252と共通電極250との間に所定電圧を印加して、ポンプセル246によって酸素が排出された後の排出ガス中に含まれるNOx及び残留酸素の濃度を検出する「濃度検出モード」で主にNOxセンサ24,30を作動させる。SCU40は、この濃度検出モードの実行中に所定のタイミングで、素子温度推定に用いる素子抵抗を検出する「素子抵抗検出モード」を実行する。SCU40は、素子抵抗検出モードにて検出したポンプセル246、モニタセル249、センサセル248の素子抵抗に基づき各セルの素子温度を推定し、推定された素子温度が設定温度になるようにヒータ247を用いて温度制御を行うことができる。
SCU40は、その一部又は全部が、アナログ回路で構成されるか、メモリを備えたデジタルプロセッサとして構成される。いずれにしても、受信した電気信号に基づいて制御信号を出力する機能を果たすため、SCU40には機能的な制御ブロックが構成される。図4は、SCU40を、このような機能的な制御ブロック図として示したものである。
続いて、SCU40の機能的な構成要素について説明する。SCU40は、ヒータ駆動回路401と、ポンプセル検出回路402と、第1センサセル検出回路403(第1検出回路)と、第2センサセル検出回路404(第2検出回路)と、第1モニタセル検出回路405(第1検出回路)と、第2モニタセル検出回路406(第2検出回路)と、共通電極電圧印加部407と、マイコン408と、CANドライバ409と、を備えている。
ヒータ駆動回路401は、ヒータ247に印加する電圧を制御し、ヒータ247の発熱量を制御する部分である。
ポンプセル検出回路402は、ポンプセル246が出力する電流Ipを検出する部分である。ポンプセル検出回路402は、検出した電流Ipを示す信号をマイコン408に出力する。
第1センサセル検出回路403及び第2センサセル検出回路404は、センサセル248が出力する電流Isを検出する部分である。第1センサセル検出回路403と、第2センサセル検出回路404は、検出した電流Isを示す信号をマイコン408に出力する。第1センサセル検出回路403は、上記の濃度検出モードの際に用いられ、第2センサセル検出回路404は、上記の素子抵抗検出モードの際に用いられる。第2センサセル検出回路404は、電流Isの検出レンジが第1センサセル検出回路403のものと比較して相対的に大きく、より広い範囲で電流Isを検出できるように設定されている(図6参照)。このため、第2センサセル検出回路404は、第1センサセル検出回路403と比べて分解能が低くなり、電流Isの検出精度が相対的に低いものとなっている。素子抵抗検出モード用の検出レンジは、濃度検出用のものより広く設定されているため、以降では素子抵抗検出モード用の検出レンジを「拡大レンジ」とも表記し、濃度検出モード用の検出レンジを「狭レンジ」とも表記する。
第1モニタセル検出回路405及び第2モニタセル検出回路406は、モニタセル249が出力する電流Imを検出する部分である。第1モニタセル検出回路405及び第2モニタセル検出回路406は、検出した電流Imを示す信号をマイコン408に出力する。第1モニタセル検出回路405は、上記の濃度検出モードの際に用いられ、第2モニタセル検出回路406は、上記の素子抵抗検出モードの際に用いられる。第2モニタセル検出回路406は、電流Imの検出レンジが第1モニタセル検出回路405のものと比較して相対的に大きく、より広い範囲で電流Imを検出できるように設定されている(図6参照)。このため、第2モニタセル検出回路406は、第1モニタセル検出回路405と比べて分解能が低くなり、電流Imの検出精度が相対的に低いものとなっている。なお、上述のように、モニタセル249及びセンサセル248の検出レベルはポンプセル246のものより相対的に小さいので、第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405にて用いる濃度検出モード用の検出レンジ(狭レンジ)は、ポンプセル検出回路402の検出レンジより相対的に狭く設定されている(図6参照)。
共通電極電圧印加部407は、共通電極250に電圧を印加する部分である。共通電極電圧印加部407は、上記の濃度検出モードの際には、ポンプセル246による酸素汲み出し(ポンピング)制御、モニタセル249及びセンサセル248による濃度検出制御に応じて印加電圧を適宜設定する。また、共通電極電圧印加部407は、素子抵抗検出モードの際には、この印加電圧を所定の電圧印加幅ΔVでステップ状に増減させる掃引電圧を印加する。
マイコン408は、SCU40内の制御部である。マイコン408は、ヒータ駆動回路401にヒータ247の温度を制御するための制御信号を出力する。マイコン408は、濃度検出モードの際に、第1センサセル検出回路403が検出した電流Is及び第1モニタセル検出回路405が検出した電流Imに基いて、排出ガス中のNOx濃度を算出する。マイコン408は、センサセル248の出力電流Isからモニタセル249の出力電流Imを減算することで、センサセル248の検出した排出ガス中の残留酸素濃度による電流値を除き、排出ガス中のNOx濃度を算出する。マイコン408は、算出したNOx濃度を示す信号をCANドライバ409に出力する。また、マイコン408は、素子抵抗検出モードの際に、掃引電圧の印加に応じて検出される各セルの出力電流の変化幅ΔIp,ΔIs,ΔImと、掃引電圧の変化幅ΔVに基づいて、各セルの素子抵抗を算出する。この算出処理については図5及び図6を参照して後述する。
CANドライバ409は、マイコン408が出力する信号をCANバス50に送信し、CANバス50から受信する信号をマイコン408に出力する。
第1実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置は、NOxセンサ24,30と、SCU40と、ECU10とを備えるものである。
第1実施形態では、SCU40の共通電極電圧印加部407、ポンプセル検出回路402、マイコン408が、「ポンプセル246の素子抵抗を検出するポンプセル制御部」に対応し、共通電極電圧印加部407、第1センサセル検出回路403、第2センサセル検出回路404、マイコン408が、「センサセル248の素子抵抗を検出するセンサセル制御部」に対応し、共通電極電圧印加部407、第1モニタセル検出回路405、第2モニタセル検出回路406、マイコン408が、「モニタセル249の素子抵抗を検出するモニタセル制御部」に対応する。
次に、図5及び図6を参照して第1実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置の動作について説明する。図6のタイムチャートは、ガス濃度検出装置の濃度検出モード、素子抵抗検出モード(素子低温時)、素子抵抗検出モード(素子高温時)における(a)共通電極250への印加電圧V(図6中では「COM+」と表記)と、(b)ポンプセル246が出力する電流Ip(図6中には「P−」と表記)と、(c)センサセル248及びモニタセル249が出力する電流Is,Im(図6中には「S−、M−」と表記)を示す。各項目(a)〜(c)の横軸は時間を表す。図5のフローチャートは、図6のタイムチャートのうち素子抵抗検出モードの処理の手順を示す。図5のフローチャートは、SCU40のマイコン408により、例えば所定周期ごとに実施される。以下、図6のタイムチャートを参照しつつ、図5のフローチャートに沿って説明する。
ステップS101では、電圧印加実施条件が成立しているか否かが判定される。電圧印加実施条件とは、素子抵抗検出モードを実施可能な状態を示す条件であり、具体的には、マイコン408が、素子抵抗検出モードを実施可能な状態に設定する旨の指令をECU10から受信していることを条件として設定することができる。ステップS101の判定の結果、電圧印加実施条件が成立している場合にはステップS102に進み、そうでない場合には本制御フローを終了する。
ステップS102では、ステップS101の判定の結果、素子抵抗検出モードを実施可能な状態であるので、まず、センサセル248及びモニタセル249の電流検出回路が拡大レンジに切り替えられる。具体的には、マイコン408が、センサセル248の電流Isを検出するための回路を第1センサセル検出回路403から第2センサセル検出回路404に切り替え、モニタセル249の電流Imを検出するための回路を第1モニタセル検出回路405から第2モニタセル検出回路406に切り替える。
図6のタイムチャートでは、時刻t1及び時刻t3において、ステップS102の電流検出回路の切り替えが行われ、センサセル248及びモニタセル249の検出レンジが狭レンジから拡大レンジに変更されている。ステップS102の処理が完了するとステップS103に進む。
ステップS103では、共通電極250に電圧印加幅ΔVの掃引電圧が印加される。図6のタイムチャートでは、時刻t1及び時刻t3において通常時の共通電極への印加電圧からΔVだけステップ状に増加させ、所定時間経過後に印加電圧からΔVだけ減少した値までステップ状に減少させ、さらに所定時間経過後に当所の印加電圧までステップ状に戻る電圧変化が掃引電圧として印加されている。ステップS103の処理が完了するとステップS104に進む。
ステップS104では、ポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の電流変化幅ΔIp、ΔIs、ΔImが取得される。マイコン408は、ポンプセル検出回路402を介して、掃引電圧の印加に応じた電流Ipの変動量である電流変化幅ΔIpを取得する。同様に、マイコン408は、第2センサセル検出回路404を介して、掃引電圧の印加に応じた電流Isの変動量である電流変化幅ΔIsを取得する。同様に、マイコン408は、第2モニタセル検出回路406を介して、掃引電圧の印加に応じた電流Imの変動量である電流変化幅ΔImを取得する。ステップS104の処理が完了するとステップS105に進む。
図6の例では、時刻t1〜t2の区間において素子温度が低温のときの、変化幅ΔVの掃引電圧の印加に応じたポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の電流Ip,Is、Imの応答が示される。また、時刻t3〜t4の区間において素子温度が高温のときの、変化幅ΔVの掃引電圧の印加に応じたポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の電流Ip,Is、Imの応答が示される。図6に示すように、同一の掃引電圧の印加があった場合に、ポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の電流変化幅ΔIp、ΔIs、ΔImは、素子高温時のほうが低温時よりもすべて大きくなる傾向がある。第2センサセル検出回路404及び第2モニタセル検出回路406の拡大レンジは、素子高温時(例えば活性温度)の電流Is及びImの最大値を包含できる程度に広く設定されている。
ステップS105では、電流変化幅ΔIp、ΔIs、ΔImと掃引電圧の電圧変化幅ΔVよりポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の交流抵抗値が計算される。マイコン408は、例えば電圧変化幅ΔVを電流変化幅ΔIp、ΔIs、ΔImで除算することにより、各セルの素子抵抗を算出できる。マイコン408は、算出したポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の素子抵抗に基づき、各セルの素子温度を推定し、推定した素子温度に基づきヒータを用いた温度制御を行う。ステップS105の処理が完了するとステップS106に進む。
ステップS106では、素子抵抗検出モードが終了したので、センサセル248及びモニタセル249の電流検出回路が拡大レンジから通常レンジに切り替えられる。具体的には、マイコン408が、センサセル248の電流Isを検出するための回路を第2センサセル検出回路404から第1センサセル検出回路403に切り替え、モニタセル249の電流Imを検出するための回路を第2モニタセル検出回路406から第1モニタセル検出回路405に切り替える。
図6のタイムチャートでは、時刻t2及び時刻t4において、ステップS106の電流検出回路の切り替えが行われ、センサセル248及びモニタセル249の検出レンジが拡大レンジから狭レンジに変更されている。ステップS106の処理が完了すると本制御フローを終了する。
次に、第1実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置の効果について説明する。
第1実施形態のガス濃度検出装置は、内燃機関の排出ガス中の酸素濃度を調整するためのポンプセル246と、測定室242においてポンプセル246を通過した後の排出ガスから特定のガス成分の濃度を検出するためのセンサセル248と、測定室242においてポンプセル246を通過した後の排出ガスから酸素濃度を検出するためのモニタセル249と、を備える。共通電極250は、ポンプ電極251、センサ電極252、及び、モニタ電極253のそれぞれと対向配置するよう設けられ、これらの組み合わせによって、ポンプセル246、センサセル248、モニタセル249が形成されている。ポンプセル制御部としてのSCU40の共通電極電圧印加部407、ポンプセル検出回路402、マイコン408は、ポンプ電極251と共通電極250との間の電圧印加に応じて排出ガス中の酸素濃度を調整すると共に、ポンプセル246の検出レンジに対応する掃引電圧の共通電極250への印加に応じたポンプセル246の応答特性に基づきポンプセル246の素子抵抗を検出する。センサセル制御部としての共通電極電圧印加部407、第1センサセル検出回路403、第2センサセル検出回路404、マイコン408は、センサ電極252と共通電極250との間の電圧印加に応じて特定ガス成分の濃度に応じた信号を出力すると共に、センサセル248の検出レンジに対応する掃引電圧の共通電極250への印加に応じたセンサセル248の応答特性に基づきセンサセル248の素子抵抗を検出する。モニタセル制御部としての共通電極電圧印加部407、第1モニタセル検出回路405、第2モニタセル検出回路406、マイコン408は、モニタ電極253と共通電極250との間の電圧印加に応じて酸素濃度に応じた信号を出力すると共に、モニタセル249の検出レンジに対応する掃引電圧の共通電極250への印加に応じたモニタセル249の応答特性に基づきモニタセル249の素子抵抗を検出する。
この構成により、ポンプセル246と比較して検出レベルが小さいセンサセル248及びモニタセル249を備え、かつ、これらのセルに対応する共通電極250を備えるNOxセンサ24,30の構成において、ポンプセル246の検出レベル及び検出レンジを考慮して構成されるポンプセル制御部(共通電極電圧印加部407、ポンプセル検出回路402、マイコン408)と、センサセル248及びモニタセル249の検出レベル及び検出レンジを考慮して構成されるセンサセル制御部(共通電極電圧印加部407、第1センサセル検出回路403、第2センサセル検出回路404、マイコン408)、及び、モニタセル制御部(共通電極電圧印加部407、第1モニタセル検出回路405、第2モニタセル検出回路406、マイコン408)と、が併用される。これにより、ポンプセル246、センサセル248及びモニタセル249の各セルの掃引電圧に対する電流の応答特性が各セルの検出レンジに適切に収まるように検出でき、この応答特性応じて各セルの素子抵抗を個別に検出することができる。すなわち、素子抵抗検出モードにおいて、ポンプセル246とセンサセル248及びモニタセル249との間の検出レベルの差異の影響によらず、各セルの素子抵抗を高精度に検出できる。また、検出レベルや検出レンジの異なるポンプセル246とセンサセル248及びモニタセル249とを別の検出回路を用いて電流を検出するので、濃度検出モードにおいても各セルの濃度検出精度を良好にできる。この結果、第1実施形態のガス濃度検出装置は、ガス濃度の検出精度を維持しつつ、素子温度を計測するために用いる素子抵抗の検出精度を向上できる。
また、第1実施形態のガス濃度検出装置において、ポンプセル制御部(共通電極電圧印加部407、ポンプセル検出回路402、マイコン408)、センサセル制御部(共通電極電圧印加部407、第1センサセル検出回路403、第2センサセル検出回路404、マイコン408)、及び、モニタセル制御部(共通電極電圧印加部407、第1モニタセル検出回路405、第2モニタセル検出回路406、マイコン408)は、共通電極250に同一の掃引電圧ΔVを印加することによりポンプセル246、センサセル248及びモニタセル249により計測される電流変化幅ΔIp、ΔIs、ΔImを用いて素子抵抗を算出する。また、センサセル制御部及びモニタセル制御部は、特定ガス成分の濃度を検出する濃度検出モードにおいて電流値Is、Imを計測する第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405と、素子抵抗を検出する素子抵抗検出モードにおいて電流変化幅ΔIs、ΔImを計測し、電流値の検出レンジが第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405より広く設定される第2センサセル検出回路404及び第2モニタセル検出回路406と、を有する。すなわち第1実施形態では、同一の掃引電圧ΔVの印加に応じた各セルの応答特性を検出する検出回路の検出レンジを、セルごとに調整することによって、素子抵抗検出モードにおける掃引電圧をポンプセル246、センサセル248及びモニタセル249の各セルの検出レンジに対応するものとしている。
この構成により、センサセル248及びモニタセル249の出力電流値が比較的小さい濃度検出モードでは、検出レンジが狭い第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405を用いて電流値を検出することで分解能を高めてガス濃度の検出精度を維持できる。また、掃引電圧の印加によりセンサセル248及びモニタセル249の出力電流値が比較的大きくなる素子抵抗検出モードでは検出レンジが広い第2センサセル検出回路404及び第2モニタセル検出回路406を用いて電流値を検出することで、電流値の極大値が検出レンジを超えて計測できない状況が生じるのを回避でき、これにより素子抵抗の検出精度を向上できる。
なお、第1実施形態では、濃度検出モードから素子抵抗検出モードに切り替える際に、第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405を共に、検出レンジが広い第2センサセル検出回路404及び第2モニタセル検出回路406に強制的に切り替える構成を例示したが、この代わりに、検出される電流値が第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405の検出レンジ(狭レンジ)を超えないときは第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405を継続して使用し、検出される電流値が第1センサセル検出回路403及び第1モニタセル検出回路405の検出レンジ(狭レンジ)を超えた場合にのみ第2センサセル検出回路404及び第2モニタセル検出回路406切り替える構成としてもよい。
[第2実施形態]
図7〜図9を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、SCU60の構成が第1実施形態と異なる。
図7〜図9を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、SCU60の構成が第1実施形態と異なる。
図7に示すように、第2実施形態のSCU60は、ヒータ駆動回路601と、ポンプセル検出回路602と、センサセル検出回路603と、モニタセル検出回路604と、第1電圧印加部605と、第2電圧印加部606と、マイコン607と、CANドライバ608と、を備えている。
ヒータ駆動回路601と、ポンプセル検出回路602、センサセル検出回路603と、モニタセル検出回路604、マイコン607と、CANドライバ608は、第1実施形態のヒータ駆動回路401、ポンプセル検出回路402、第1センサセル検出回路403、第1モニタセル検出回路405、マイコン408、CANドライバ409、とそれぞれ対応する。
第1電圧印加部605及び第2電圧印加部606は、第1実施形態の共通電極電圧印加部407と同様に、共通電極250に電圧を印加する部分である。ただし、第1電圧印加部605及び第2電圧印加部606は、素子抵抗検出モードの際に共通電極250に印加する掃引電圧の種類が異なる。第1電圧印加部605は、印加電圧を所定の電圧印加幅ΔV1でステップ状に増減させる掃引電圧(第1の掃引電圧)を印加する。この電圧印加幅ΔV1は、図9に示すように、掃引電圧に応じた出力されるポンプセル246の出力電流Ipの変動幅ΔIpが、ポンプセル検出回路602の検出レンジに収まる程度に設定される。
同様に、第2電圧印加部606は、印加電圧を所定の電圧印加幅ΔV2でステップ状に増減させる掃引電圧(第2の掃引電圧)を印加する。この電圧印加幅ΔV2は、図9に示すように、掃引電圧に応じた出力されるセンサセル248の出力電流Isの変動幅ΔIs、及び、モニタセル249の出力電流Imの変動幅ΔImが、センサセル検出回路603及びモニタセル検出回路604の検出レンジに収まる程度に設定される。
第2実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置は、NOxセンサ24,30と、SCU60と、ECU10とを備えるものである。また、第2実施形態では、SCU60の第1電圧印加部605、ポンプセル検出回路602、マイコン607が、「ポンプセル246の素子抵抗を検出するポンプセル制御部」に対応し、第2電圧印加部606、センサセル検出回路603、マイコン607が、「センサセル248の素子抵抗を検出するセンサセル制御部」に対応し、第2電圧印加部606、モニタセル検出回路604、マイコン607が、「モニタセル249の素子抵抗を検出するモニタセル制御部」に対応する。
次に、図8及び図9を参照して第2実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置の動作について説明する。図9のタイムチャートの構成は、図6のタイムチャートと同様である。図8のフローチャートは、図9のタイムチャートのうち素子抵抗検出モードの処理の手順を示す。図8のフローチャートは、SCU60のマイコン607により、例えば所定周期ごとに実施される。
以下、図9のタイムチャートを参照しつつ、図8のフローチャートに沿って説明する。なお、ステップS201の処理は図5のステップS101の処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS202では、ステップS201の判定の結果、素子抵抗検出モードを実施可能な状態であるので、まず、交流抵抗を検出する検出セルがポンプセル246であるか否かが判定される。マイコン607は、例えば、素子抵抗検出モードを所定のタイミングごとに実行すると共に、ポンプセル246の素子抵抗を検出するモードと、センサセル248及びモニタセル249の素子抵抗を検出するモードとを交互に、または、所定回数ごとに切り替えて実行することができる。本ステップでは、マイコン607は、今回の処理フローで実行する素子抵抗検出モードが、ポンプセル246の素子抵抗を検出するモードであるか場合に、「交流抵抗を検出する検出セルがポンプセル246である」と判断する。ステップS202の判定の結果、交流抵抗を検出する検出セルがポンプセル246である場合にはステップS203に進み、そうでない場合にはステップS206に進む。
ステップS203では、ステップS202の判定の結果、交流抵抗を検出する検出セルがポンプセル246であるので、共通電極250に電圧変化幅ΔV1の掃引電圧が印加される。マイコン607は、共通電極250に電圧を印加する回路を第1電圧印加部605に切り替える。ステップS203の処理が完了するとステップS204に進む。
図9のタイムチャートでは、時刻t1〜t2の区間において、ステップS203の第1電圧印加部605への切り替えが行われ、共通電極250に電圧変化幅ΔV1の掃引電圧が印加されている。なお、この電圧変化幅ΔV1は、計測対象であるポンプセル246の電流変化幅ΔIpがポンプセル検出回路602の検出レンジに収まる程度に設定されている。
ステップS204では、ポンプセル246の電流変化幅ΔIpが取得される。マイコン607は、ポンプセル検出回路602を介して、電圧変化幅ΔV1の掃引電圧の印加に応じた電流Ipの変動量である電流変化幅ΔIpを取得する。ステップS204の処理が完了するとステップS205に進む。
図9の例では、時刻t1〜t2の区間においてポンプセル246の素子抵抗を検出するモードにおける、電圧変化幅ΔV1の掃引電圧の印加に応じたポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の電流Ip,Is、Imの応答が示される。図9の例では、このとき、計測対象であるポンプセル246の電流変化幅ΔIpは、ポンプセル検出回路602の検出レンジに収まっており、一方、電圧変化幅ΔV1の掃引電圧に応じて出力されるセンサセル248及びモニタセル249の電流変化幅ΔIs,ΔImは、センサセル検出回路603及びモニタセル検出回路604の検出レンジを超過している。
ステップS205では、電流変化幅ΔIpと掃引電圧の電圧変化幅ΔV1よりポンプセル246の交流抵抗値が計算される。マイコン607は、例えば電圧変化幅ΔV1を電流変化幅ΔIpで除算することにより、ポンプセル246の素子抵抗を算出できる。ステップS205の処理が完了すると本制御フローを終了する。
ステップS206では、ステップS202の判定の結果、交流抵抗を検出する検出セルがポンプセル246ではなく、センサセル248及びモニタセル249であるので、共通電極250に電圧変化幅ΔV2の掃引電圧が印加される。マイコン607は、共通電極250に電圧を印加する回路を第2電圧印加部606に切り替える。ステップS206の処理が完了するとステップS207に進む。
図9のタイムチャートでは、時刻t3〜t4の区間において、ステップS206の第2電圧印加部606への切り替えが行われ、共通電極250に電圧変化幅ΔV2の掃引電圧が印加されている。なお、この電圧変化幅ΔV2は、計測対象であるセンサセル248及びモニタセル249の電流変化幅ΔIs,ΔImがセンサセル検出回路603及びモニタセル検出回路604の検出レンジに収まる程度に設定されている。また、この電圧変化幅ΔV2は、図9に示すように、ポンプセル246の素子抵抗検出用の電圧変化幅ΔV1より小さい。
ステップS207では、センサセル248及びモニタセル249の電流変化幅ΔIs、ΔImが取得される。マイコン607は、センサセル検出回路603を介して、電圧変化幅ΔV2の掃引電圧の印加に応じた電流Isの変動量である電流変化幅ΔIsを取得する。同様に、マイコン408は、モニタセル検出回路604を介して、電圧変化幅ΔV2の掃引電圧の印加に応じた電流Imの変動量である電流変化幅ΔImを取得する。ステップS207の処理が完了するとステップS208に進む。
図9の例では、時刻t3〜t4の区間においてセンサセル248及びモニタセル249の素子抵抗を検出するモードにおける、電圧変化幅ΔV2の掃引電圧の印加に応じたポンプセル246、センサセル248、モニタセル249の電流Ip,Is、Imの応答が示される。図9の例では、このとき、計測対象であるセンサセル248及びモニタセル249の電流変化幅ΔIs,ΔImは、センサセル検出回路603及びモニタセル検出回路604の検出レンジに収まっており、一方、ポンプセル246の電流変化幅ΔIpは、ポンプセル検出回路602の検出レンジに対して極端に小さくなっている。
ステップS208では、電流変化幅ΔIs、ΔImと掃引電圧の電圧変化幅ΔV2よりセンサセル248及びモニタセル249の交流抵抗値が計算される。マイコン607は、例えば電圧変化幅ΔV2を電流変化幅ΔIs、ΔImで除算することにより、センサセル248及びモニタセル249の素子抵抗を算出できる。ステップS208の処理が完了すると本制御フローを終了する。
第2実施形態のガス濃度検出装置も、第1実施形態と同様に、SCU40の第1電圧印加部605、ポンプセル検出回路602、マイコン607が、内燃機関の排出ガス中の酸素濃度を調整するポンプセル246の素子抵抗を検出するポンプセル制御部として機能し、第2電圧印加部606、センサセル検出回路603、マイコン607が、ポンプセル246を通過した後の排出ガスから特定のガス成分の濃度に応じた信号を出力するセンサセル248の素子抵抗を検出するセンサセル制御部として機能し、第2電圧印加部606、モニタセル検出回路604、マイコン607が、ポンプセル246を通過した後の排出ガスから酸素濃度に応じた信号を出力するモニタセル249の素子抵抗を検出するモニタセル制御部として機能する。したがって、第2実施形態のガス濃度検出装置は、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、第2実施形態のガス濃度検出装置において、ポンプセル制御部(第1電圧印加部605、ポンプセル検出回路602、マイコン608)は、共通電極250に電圧変化幅ΔV1の掃引電圧を印加することにより、ポンプセル246により計測される電流変化幅ΔIpを用いてポンプセル246の素子抵抗を算出する。センサセル制御部(第2電圧印加部606、センサセル検出回路603、マイコン607)、及び、モニタセル制御部(第2電圧印加部606、モニタセル検出回路604、マイコン607)は、共通電極250に電圧変化幅ΔV1より小さい電圧変化幅ΔV2の掃引電圧を印加することにより、センサセル248及びモニタセル249により計測される電流変化幅ΔIs、ΔImを用いてセンサセル248及びモニタセル249の素子抵抗を算出する。すなわち第2実施形態では、ポンプセル246と、センサセル248及びモニタセル249とに、それぞれ異なる電圧変化幅ΔV1,ΔV2の掃引電圧を印加することによって、素子抵抗検出モードにおける掃引電圧をポンプセル246、センサセル248及びモニタセル249の各セルの検出レンジに対応するものとしている。
この構成により、第1実施形態と同様に、電流値の極大値が検出レンジを超えて計測できない状況が生じるのを回避できるので、第2実施形態のガス濃度検出装置も、第1実施形態と同様に、素子抵抗の検出精度を向上できるという効果を奏することができる。
[第3実施形態]
図10〜図12を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態は、NOxセンサのセルの構成が第1、第2実施形態と異なる。図10に示すように、第3実施形態のNOxセンサ24Aは、ポンプセル246の後段に設置されるセルが、単一のセンサセル248Aである。センサセル248Aは、ポンプセル246を通過した後の排出ガスから特定のガス成分の濃度を検出する。
図10〜図12を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態は、NOxセンサのセルの構成が第1、第2実施形態と異なる。図10に示すように、第3実施形態のNOxセンサ24Aは、ポンプセル246の後段に設置されるセルが、単一のセンサセル248Aである。センサセル248Aは、ポンプセル246を通過した後の排出ガスから特定のガス成分の濃度を検出する。
第3実施形態において、NOxセンサ24Aを第1実施形態と同様に制御する場合には、図11に示すように、SCU40Aは、第1実施形態のSCU40と比較して、第1モニタセル検出回路405及び第2モニタセル検出回路406を備えない構成となる。この場合、第3実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置は、NOxセンサ24Aと、SCU40Aと、ECU10とを備えるものである。また、SCU40Aの共通電極電圧印加部407、ポンプセル検出回路402、マイコン408が、「ポンプセル246の素子抵抗を検出するポンプセル制御部」に対応し、共通電極電圧印加部407、第1センサセル検出回路403、第2センサセル検出回路404、マイコン408が、「センサセル248Aの素子抵抗を検出するセンサセル制御部」に対応する。
同様に、第3実施形態において、NOxセンサ24Aを第2実施形態と同様に制御する場合には、図12に示すように、SCU60Aは、第1実施形態のSCU60と比較して、モニタセル検出回路604を備えない構成となる。この場合、第3実施形態に係る内燃機関のガス濃度検出装置は、NOxセンサ24Aと、SCU60Aと、ECU10とを備えるものである。また、SCU60Aの第1電圧印加部605、ポンプセル検出回路602、マイコン607が、「ポンプセル246の素子抵抗を検出するポンプセル制御部」に対応し、第2電圧印加部606、センサセル検出回路603、マイコン607が、「センサセル248Aの素子抵抗を検出するセンサセル制御部」に対応する。
したがって、第3実施形態のガス濃度検出装置も、第1、第2実施形態と同様に、ポンプセル制御部及びセンサセル制御部として機能する要素を備えるので、第1,第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
[第4実施形態]
図13を参照して第4実施形態について説明する。第4実施形態は、SCU40Bの構成が第1実施形態と異なる。
図13を参照して第4実施形態について説明する。第4実施形態は、SCU40Bの構成が第1実施形態と異なる。
図13に示すように、第4実施形態のSCU40Bは、第1実施形態のSCU40の構成要素のうち第2モニタセル検出回路406を備えていない。第4実施形態は、ポンプセル246、センサセル248及びモニタセル249を有するNOxセンサ24,30のためのガス濃度検出装置として機能する点では第1実施形態と共通する。しかし、第4実施形態のSCU40Bは、第1実施形態のSCU40の機能のうち、「ポンプセル246の素子抵抗を検出するポンプセル制御部」と、「センサセル248の素子抵抗を検出するセンサセル制御部」を備える一方で、「モニタセル249の素子抵抗を検出するモニタセル制御部」に関する機能を備えていない。
なお、第4実施形態のSCU40Bと同等の機能を第2実施形態のSCU60によっても実現することができる。
したがって、第4実施形態のガス濃度検出装置も、第1,第2実施形態と同様に、ポンプセル制御部及びセンサセル制御部として機能する要素を備えるので、第1〜第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
[第5実施形態]
図14を参照して第5実施形態について説明する。第5実施形態は、SCU40Cの構成が第1実施形態と異なる。
図14を参照して第5実施形態について説明する。第5実施形態は、SCU40Cの構成が第1実施形態と異なる。
図14に示すように、第5実施形態のSCU40Cは、第1実施形態のSCU40の構成要素のうち第2センサセル検出回路404を備えていない。第5実施形態は、ポンプセル246、センサセル248及びモニタセル249を有するNOxセンサ24,30のためのガス濃度検出装置として機能する点では第1実施形態と共通する。しかし、第5実施形態のSCU40Cは、第1実施形態のSCU40の機能のうち、「ポンプセル246の素子抵抗を検出するポンプセル制御部」と、「モニタセル249の素子抵抗を検出するモニタセル制御部」を備える一方で、「センサセル248の素子抵抗を検出するセンサセル制御部」に関する機能を備えていない。
なお、第5実施形態のSCU40Cと同等の機能を第2実施形態のSCU60によっても実現することができる。
したがって、第5実施形態のガス濃度検出装置は、第1,第2実施形態と同様に、ポンプセル制御部及びモニタセル制御部として機能する要素を備えるので、第1,第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
20:内燃機関
24,24A,30:NOxセンサ
242:測定室(ガス室)
243:大気室(基準ガス室)
244:固体電解質体
244a:第1主面
244b:第2主面
246:ポンプセル
248,248A:センサセル
249:モニタセル
250:共通電極
251:ポンプ電極
252,252A:センサ電極
253:モニタ電極
40,40A,40B,40C,60,60A:SCU
407:共通電極電圧印加部(ポンプセル制御部、センサセル制御部、モニタセル制御部)
402:ポンプセル検出回路(ポンプセル制御部)
408:マイコン(ポンプセル制御部、センサセル制御部、モニタセル制御部)
403:第1センサセル検出回路(センサセル制御部、第1検出回路)
404:第2センサセル検出回路(センサセル制御部、第2検出回路)
405:第1モニタセル検出回路(モニタセル制御部、第1検出回路)
406:第2モニタセル検出回路(モニタセル制御部、第2検出回路)
605:第1電圧印加部(ポンプセル制御部)
602:ポンプセル検出回路(ポンプセル制御部)
607:マイコン(ポンプセル制御部、センサセル制御部、モニタセル制御部)
606:第2電圧印加部(センサセル制御部、モニタセル制御部)
603:センサセル検出回路(センサセル制御部)
604:モニタセル検出回路(モニタセル制御部)
24,24A,30:NOxセンサ
242:測定室(ガス室)
243:大気室(基準ガス室)
244:固体電解質体
244a:第1主面
244b:第2主面
246:ポンプセル
248,248A:センサセル
249:モニタセル
250:共通電極
251:ポンプ電極
252,252A:センサ電極
253:モニタ電極
40,40A,40B,40C,60,60A:SCU
407:共通電極電圧印加部(ポンプセル制御部、センサセル制御部、モニタセル制御部)
402:ポンプセル検出回路(ポンプセル制御部)
408:マイコン(ポンプセル制御部、センサセル制御部、モニタセル制御部)
403:第1センサセル検出回路(センサセル制御部、第1検出回路)
404:第2センサセル検出回路(センサセル制御部、第2検出回路)
405:第1モニタセル検出回路(モニタセル制御部、第1検出回路)
406:第2モニタセル検出回路(モニタセル制御部、第2検出回路)
605:第1電圧印加部(ポンプセル制御部)
602:ポンプセル検出回路(ポンプセル制御部)
607:マイコン(ポンプセル制御部、センサセル制御部、モニタセル制御部)
606:第2電圧印加部(センサセル制御部、モニタセル制御部)
603:センサセル検出回路(センサセル制御部)
604:モニタセル検出回路(モニタセル制御部)
Claims (10)
- 酸素を含むガスにおける、所定のガス成分の濃度を測定するガス濃度検出装置であって、
酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(244)と、
前記固体電解質体の第1主面(244a)の側に形成されて前記ガスが導入されるガス室(242)と、
前記固体電解質体の第2主面(244b)の側に形成されて基準ガスが導入される基準ガス室(243)と、
前記固体電解質体の前記第1主面に設けられたポンプ電極(251)と、
前記固体電解質体の前記第1主面に設けられ、前記ポンプ電極が設けられた位置よりも前記ガスの流れ方向の下流側に位置するセンサ電極(252)と、
前記固体電解質体の前記第2主面に設けられた共通電極(250)と、を備え、
前記ポンプ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記ガス中の酸素濃度を調整するためのポンプセル(246)が形成されており、
前記センサ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記センサ電極と前記共通電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて前記ガス室における前記所定のガス成分の濃度を検出するためのセンサセル(248,248A)が形成されており、
前記ポンプ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて前記ガス中の酸素濃度を調整すると共に、前記ポンプセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記ポンプセルの応答特性に基づき前記ポンプセルの素子抵抗を検出するポンプセル制御部(407,402,408,605,602,607)と、
前記センサ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて前記濃度に応じた信号を出力すると共に、前記センサセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記センサセルの応答特性に基づき前記センサセルの素子抵抗を検出するセンサセル制御部(407,403,404,408,606,603,607)と、
を備える、内燃機関のガス濃度検出装置(24,24A,30,40,40A,40B,60,60A)。 - 前記ポンプセル制御部(407,402,408)及び前記センサセル制御部(407,403,404,408)は、前記共通電極に同一の前記掃引電圧を印加することにより前記ポンプセル及び前記センサセルにより計測される電流値を用いて前記素子抵抗を算出し、
前記センサセル制御部は、前記濃度を検出するときに前記電流値を計測する第1検出回路(403)と、前記素子抵抗を検出するときに前記電流値を計測し、前記電流値の検出レンジが前記第1検出回路より広く設定される第2検出回路(404)と、を有する、
請求項1に記載の内燃機関のガス濃度検出装置(24,24A,30,40,40A,40B)。 - 前記センサセル制御部は、前記素子抵抗を検出するとき、検出される電流値が前記第1検出回路の検出レンジを超えないときは前記第1検出回路を用い、検出される電流値が前記第1検出回路の検出レンジを超えるときに前記第2検出回路に切り替える、
請求項2に記載の内燃機関のガス濃度検出装置。 - 前記ポンプセル制御部(605,602,607)は、前記共通電極に第1の掃引電圧を印加することにより前記ポンプセルにより計測される電流値を用いて前記ポンプセルの素子抵抗を算出し、
前記センサセル制御部(606,603,607)は、前記共通電極に前記第1の掃引電圧より小さい第2の掃引電圧を印加することにより前記センサセルにより計測される電流値を用いて前記センサセルの素子抵抗を算出する、
請求項1に記載の内燃機関のガス濃度検出装置(24,24A,30,60,60A)。 - 前記固体電解質体の前記第1主面に設けられ、前記ポンプ電極が設けられた位置よりも前記ガスの流れ方向の下流側に位置するモニタ電極(253)を備え、
前記モニタ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記モニタ電極と前記共通電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて前記ガス室における酸素濃度を検出するためのモニタセル(249)が形成されており、
前記モニタ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて酸素濃度に応じた信号を出力すると共に、前記モニタセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記モニタセルの応答特性に基づき前記モニタセルの素子抵抗を検出するモニタセル制御部(407,405,406,408,606,604,607)を更に備える、
請求項1に記載の内燃機関のガス濃度検出装置(24,30,40,60)。 - 前記ポンプセル制御部(407,402,408)、前記モニタセル制御部(407,405,406,408)、及び前記センサセル制御部(407,403,404,408)は、前記共通電極に同一の前記掃引電圧を印加することにより前記ポンプセル、前記モニタセル、及び前記センサセル(248)により計測される電流値を用いて前記素子抵抗を算出し、
前記モニタセル制御部及び前記センサセル制御部は、前記濃度を検出するときに前記電流値を計測する第1検出回路(403,405)と、前記素子抵抗を検出するときに前記電流値を計測し、前記電流値の検出レンジが前記第1検出回路より広く設定される第2検出回路(404,406)と、を有する、
請求項5に記載の内燃機関のガス濃度検出装置(24,30,40)。 - 前記ポンプセル制御部(605,602,607)は、前記共通電極に第1の掃引電圧を印加することにより前記ポンプセルにより計測される電流値を用いて前記ポンプセルの素子抵抗を算出し、
前記モニタセル制御部(606,604,607)及び前記センサセル制御部(606,603,607)は、前記共通電極に前記第1の掃引電圧より小さい第2の掃引電圧を印加することにより前記モニタセル及び前記センサセル(248)により計測される電流値を用いて前記モニタセル及び前記センサセルの素子抵抗を算出する、
請求項5に記載の内燃機関のガス濃度検出装置(24,30,60)。 - 酸素を含むガスにおける、所定のガス成分の濃度を測定するガス濃度検出装置であって、
酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(244)と、
前記固体電解質体の第1主面(244a)の側に形成されて前記ガスが導入されるガス室(242)と、
前記固体電解質体の第2主面(244b)の側に形成されて基準ガスが導入される基準ガス室(243)と、
前記固体電解質体の前記第1主面に設けられたポンプ電極(251)と、
前記固体電解質体の前記第1主面に設けられ、前記ポンプ電極が設けられた位置よりも前記ガスの流れ方向の下流側に位置するセンサ電極(252)と、
前記固体電解質体の前記第1主面に設けられ、前記ポンプ電極が設けられた位置よりも前記ガスの流れ方向の下流側に位置するモニタ電極(253)と、
前記固体電解質体の前記第2主面に設けられた共通電極(250)と、を備え、
前記ポンプ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記ガス中の酸素濃度を調整するためのポンプセル(246)が形成されており、
前記モニタ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記モニタ電極と前記共通電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて前記ガス室における酸素濃度を検出するためのモニタセル(249)が形成されており、
前記センサ電極と前記共通電極と前記固体電解質体の一部とによって、前記センサ電極と前記共通電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて前記ガス室における前記所定のガス成分の濃度を検出するためのセンサセル(248)が形成されており、
前記ポンプ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて前記ガス中の酸素濃度を調整すると共に、前記ポンプセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記ポンプセルの応答特性に基づき前記ポンプセルの素子抵抗を検出するポンプセル制御部(407,402,408,605,602,607)と、
前記モニタ電極と前記共通電極との間の電圧印加に応じて酸素濃度に応じた信号を出力すると共に、前記モニタセルの検出レンジに対応する掃引電圧の前記共通電極への印加に応じた前記モニタセルの応答特性に基づき前記モニタセルの素子抵抗を検出するモニタセル制御部(407,405,406,408,606,604,607)と、
を備える、内燃機関のガス濃度検出装置(24,30,40C,60)。 - 前記ポンプセル制御部(407,402,408)及び前記モニタセル制御部(407,405,406,408)は、前記共通電極に同一の前記掃引電圧を印加することにより前記ポンプセル及び前記モニタセルにより計測される電流値を用いて前記素子抵抗を算出し、
前記モニタセル制御部は、前記濃度を検出するときに前記電流値を計測する第1検出回路(405)と、前記素子抵抗を検出するときに前記電流値を計測し、前記電流値の検出レンジが前記第1検出回路より広く設定される第2検出回路(406)と、を有する、
請求項8に記載の内燃機関のガス濃度検出装置(24,30,40C)。 - 前記ポンプセル制御部(605,602,607)は、前記共通電極に第1の掃引電圧を印加することにより前記ポンプセルにより計測される電流値を用いて前記ポンプセルの素子抵抗を算出し、
前記モニタセル制御部(606,604,607)は、前記共通電極に前記第1の掃引電圧より小さい第2の掃引電圧を印加することにより前記モニタセルにより計測される電流値を用いて前記モニタセルの素子抵抗を算出する、
請求項8に記載の内燃機関のガス濃度検出装置(24,30,60)。
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JP2015249361A JP2017116309A (ja) | 2015-12-22 | 2015-12-22 | 内燃機関のガス濃度検出装置 |
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