JP2017115758A - エンジンの排気制御装置 - Google Patents

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Naoyuki Yamagata
直之 山形
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Abstract

【課題】エンジントルクをより一層高めることのできるエンジンの排気制御装置を提供する。
【解決手段】排気に未燃の燃料を含有させることが可能な未燃燃料供給手段14と、吸排気弁21,22の開閉タイミングを変更可能な開閉時期変更手段23a,24aと、これとは別に設けられて過給用タービン52の回転数を低下させるように作用する回転抑制手段61とを設け、特定高負荷領域A1において、排気に未燃の燃料を含有させ、吸排気弁21,22のオーバーラップ期間を排気通路130内でアフターバーンが生じる期間に制御するとともに、特定高負荷領域A1においてエンジントルクが基準トルク以上の場合は、回転抑制手段61によって過給用タービン52の回転数を低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の気筒が形成されたエンジン本体と、当該エンジン本体にそれぞれ接続される吸気通路および排気通路と、前記排気通路に設けられた過給用タービンおよび前記吸気通路に設けられたコンプレッサとを含むタービン過給機とを備えたエンジンの排気制御装置に関する。
従来より、エンジントルクを高めるために排気通路に設けられたタービンと吸気通路に設けられたコンプレッサとを含むタービン過給機をエンジンに設けることが行われている。
例えば、特許文献1には、タービン過給機と、排気通路内の排気の一部を吸気通路に還流するEGR装置を備えたエンジンであって、エンジン回転数が低くエンジン負荷が高い低速高負荷領域において、吸排気弁の開弁期間をオーバーラップさせ、かつ、吸気通路内の圧力が排気通路内の圧力よりも高くなるようにEGR装置によって排気の一部を吸気通路に還流させるよう構成されたものが開示されている。
特開2014−114774号公報
特許文献1の装置によれば、低速高負荷領域において吸排気弁の開弁期間がオーバーラップしている状態で吸気通路内の圧力が排気通路内の圧力よりも高くされるため、吸気通路内の吸気を排気通路に吹き抜けさせて気筒内に残留している既燃ガスの量を低減することができ、ノッキングを生じにくくすることができる。そして、これに伴って、点火時期の進角が可能となってエンジントルクを高めることができる。
しかしながら、この装置では、EGR装置によって排気の一部が吸気通路に還流されることで、タービン過給機のタービンに流入する排気の流量が低下するため、エンジントルクの向上効果が小さい。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、エンジントルクをより一層高めることのできるエンジンの排気制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究の結果、掃気性能が高いエンジンにおいて吸気弁と排気弁とのオーバーラップ期間を長くして吸気通路から排気通路に吹き抜ける吸気(空気)量を増大させ、この状態で排気通路に未燃の燃料を存在させれば、排気通路内で空気と燃料とが燃焼するいわゆるアフターバーンが生じ、これによって排気のエネルギーが高められて過給圧ひいてはエンジントルクが高められることを突き止めた。しかしながら、本発明者らは、一方で、このようにアフターバーンが生じている状態では、オーバーラップ期間がわずかに増加しただけで過給圧およびエンジントルクが急増してしまい、この過給圧の増加によってさらに過給圧およびエンジントルクの急増が生じてこれらが過剰に高くなってしまうという問題が生じることを突き止めた。
本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、複数の気筒が形成されたエンジン本体と、当該エンジン本体にそれぞれ接続される吸気通路および排気通路と、前記排気通路に設けられた過給用タービンおよび前記吸気通路に設けられたコンプレッサを含むタービン過給機とを備えたエンジンの排気制御装置であって、前記各気筒に設けられる吸気弁と排気弁との少なくとも一方の開閉タイミングを変更可能な開閉時期変更手段と、前記過給用タービンに流入する排気に未燃の燃料を含有させることが可能な未燃燃料供給手段と、前記開閉時期変更手段とは別に設けられて、前記過給用タービンに対し、その回転数を低下させるように作用する回転抑制手段と、前記開閉時期変更手段、前記未燃燃料供給手段および前記回転抑制手段を含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、前記排気通路は、1または排気順序が連続しない複数の気筒にそれぞれ接続されてこれら気筒から排出された排気が流入する複数の独立通路と、排気順序が連続する気筒に接続された前記独立通路の下流端部が互いに隣接した状態で接続されるとともに前記過給用タービンが配置される主排気通路とを有し、前記制御手段は、エンジン負荷が基準負荷以上の領域の少なくとも一部の特定高負荷領域において、前記未燃燃料供給手段によって前記排気に前記未燃の燃料を含有させるとともに、前記開閉時期変更手段によって、前記各気筒の吸気弁の開弁期間と排気弁の開弁期間とがオーバーラップする期間を、前記吸気通路内の吸気が前記排気通路に吹き抜け、かつ、前記排気通路内でこの吹き抜けた吸気が前記未燃の燃料と反応して燃焼するような期間に制御するとともに、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが基準トルク以上であると判定すると、前記回転抑制手段によって前記過給用タービンの回転数を低下させることを特徴とする(請求項1)。
この装置によれば、特定高負荷領域において、排気通路に吸気が吹き抜けている状態で排気通路内の排気に未燃燃料が含まれるように制御されるため、前記アフターバーンを生じさせて過給圧およびエンジントルクを高めることができる。しかも、エンジントルクが基準トルク以上に増加すると開閉時期変更手段以外の手段によって過給用のタービンの回転数が低減されるため、開閉時期変更手段により変更される吸排気弁の開閉時期ひいては吸排気弁のオーバーラップ期間が想定した値からずれた場合や変動した場合に過給圧ひいてはエンジントルクが過剰に増加するのを抑制することができる。
本発明において、前記主排気通路のうち前記過給用タービンの下流側に設けられて排気のエネルギーを受けて回転する発電用タービンと、前記発電用タービンにより駆動されて発電する発電機とを備え、前記制御手段は、前記特定高負荷領域において、エンジントルクが前記基準トルク以上であると判定すると、前記発電機を前記回転抑制手段として機能させて当該発電機の発電量を増大させるのが好ましい(請求項2)。
このようにすれば、発電機における発電量の増大に伴って発電用タービンの回転負荷を増加させて、発電用タービンの上流側の圧力すなわち過給用タービンの下流側の圧力を高めることができ、過給用タービン前後の圧力比(過給用タービンの上流側の圧力と下流側の圧力との比)を小さくして過給圧ひいてはエンジントルクが過剰に増加するのを抑制することができる。しかも、この構成では、エンジントルクの過剰分が電力に変換されることになるため、過給圧およびエンジントルクが過剰に増加するのを抑制しつつシステム全体のエネルギー効率を高めることができる。
また、本発明において、前記各気筒内に燃料を供給する燃料供給手段を備え、前記制御手段は、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが前記基準トルク以上であると判定すると、前記燃料供給手段を前記回転抑制手段として機能させて当該燃料供給手段によって前記各気筒内に供給される燃料量を低減するのが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、エンジントルクを生成するための燃料であって気筒に供給される燃料が低減されるため、より早期にエンジントルクの増加を抑制することができる。そして、このエンジントルクの増加の抑制によって排気のエネルギーの増加を抑制することができ、過給圧が過剰に増加するのも抑制することができる。
また、本発明において、前記制御手段は、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが前記基準トルク以上であると判定すると、前記回転抑制手段によって前記過給用タービンの回転数を低下させつつ前記開閉時期変更手段によって前記吸排気弁のオーバーラップ期間を所定量小さくするとしてもよい(請求項4)。
また、前記構成において、前記制御手段は、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが前記基準トルク以上であると判定した後、実際の前記オーバーラップ期間が前記所定量小さくなると、前記回転抑制手段による前記過給用タービンの回転数の低下を停止するのが好ましい(請求項5)。
このようにすれば、開閉時期変更手段以外の手段による過給用タービンの回転数低下制御の実施期間を短く抑えることができる。そのため、例えば、過給用タービンの回転数を低下させるために発電機に要求値以上の発電を行わせている場合には、この期間を短くしてエネルギー効率を高めることができる。また、過給用タービンの回転数を低下させるために気筒内に供給する燃料量を低減する場合には、燃料量が適正な量よりも低くされる期間を短くして排気性能等を良好にすることができる。
本発明において、前記特定高負荷領域としては、エンジン回転数が基準回転数以下かつエンジン負荷が前記基準負荷以上の低速高負荷領域が挙げられる(請求項6)。
以上説明したように、本発明のエンジンの排気制御装置によれば、エンジントルクをより一層高めることができる。
エンジンシステムの概略構成図である。 エンジン本体の概略断面図である。 可変絞り弁付近を拡大して示した概略断面図である。 可変絞り弁付近を拡大して示した概略断面図である。 制御ブロックを示した図である。 発電量等に係る運転領域を示した図である。 発電量等の制御手順を示したフローチャートである。 低速領域における吸排気弁の開閉時期を示した図である。 (a)オーバーラップ期間と過給圧との関係を示した図である。(b)オーバーラップ期間とエンジントルクとの関係を示した図である。 オーバーラップ期間と過給圧との関係を示した図である。
(1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態にかかるエンジンの排気制御装置2が適用されるエンジンシステムの概略構成図である。図2は、エンジン本体1の概略断面図である。
ここでは、図1に示すように、エンジン本体1が、4ストロークの直列4気筒エンジンであって、車両に駆動源として搭載される場合について説明する。すなわち、エンジン本体1は、所定の方向に並ぶ4つの気筒10(図1における左側から順に、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒)を有する。
エンジン本体1には、エンジン本体1に吸気を導入するための吸気通路120と、エンジン本体1から排気を排出するための排気通路130とが接続されている。
図2に示すように、エンジン本体1は、気筒10が内部に形成されたシリンダブロック11と、シリンダブロック11の上面に設けられたシリンダヘッド12と、気筒10に往復摺動可能に挿入されたピストン13とを有している。
シリンダブロック11の側壁には、気筒10内を臨むように、インジェクタ(燃料供給手段、未燃燃料供給手段)14が取り付けられている。なお、インジェクタ14は、シリンダヘッド12に取り付けられていてもよい。インジェクタ14は、各気筒10につきそれぞれ1組ずつ設けられている。
ピストン13の上方には燃焼室5が形成されている。燃焼室5内には、インジェクタ14から燃料が噴射される。噴射された燃料と空気との混合気は燃焼室5で燃焼し、ピストン13はその燃焼による膨張力で押し下げられて上下に往復運動する。
ピストン13はコネクティングロッドを介してクランクシャフト18と連結されており、ピストン13の往復運動に応じて、クランクシャフト18は中心軸回りに回転する。
シリンダヘッド12には、インジェクタ14から噴射された燃料と空気との混合気に対し火花放電による点火を行う点火プラグ15が、各気筒10につきそれぞれ1組ずつ設けられている。
本実施形態では、第1気筒→第3気筒→第4気筒→第2気筒の順で点火が行われる。
シリンダヘッド12には、各気筒10にそれぞれ対応して、吸気通路120から供給される空気を各気筒10の燃焼室5に導入するための吸気ポート16と、吸気ポート16を開閉する吸気弁21と、各気筒10の燃焼室5で生成された排気をエンジン本体1の外部に導出するための排気ポート17と、排気ポート17を開閉する排気弁22とが設けられている。
吸気弁21および排気弁22は、それぞれ、シリンダヘッド12に配設された一対の動弁機構23,24により、クランクシャフト18の回転に連動して開閉駆動される。
吸気弁21および排気弁22の動弁機構23,24には、それぞれ吸気弁21および排気弁22の開閉時期をそれぞれ変更する可変バルブタイミング機構、(開閉時期変更手段)いわゆるVVT(吸気VVT23a,排気VVT24a)が設けられている。VVTは、周知の装置であり、その詳細な構造についての説明は省略する。本実施形態では、VVTとして、油圧式のものが用いられており、供給される油圧に応じて吸気弁21および排気弁22の開弁時期および閉弁時期が変更される。本実施形態では、吸気弁21および排気弁22の開閉時期は、開弁期間が一定に維持された状態で変更される。
吸気通路120には、上流側から順に、エアクリーナ121、コンプレッサ51、インタークーラー123、スロットルバルブ124、サージタンク125が設けられている。サージタンク125からは4本の独立吸気通路126が延びており、これら独立吸気通路126がそれぞれ各気筒10の吸気ポート16と連通している。
このエンジンシステムは、ターボ過給機50付きであって、排気通路130に過給用のタービン52が設けられており、この過給用タービン52が排気により回転駆動されることで前記コンプレッサ51が回転し、これにより吸気通路120内の吸気が過給される。
排気通路130は、エンジン本体1の各排気ポート17に繋がるように設けられている。
(2)排気系
排気通路130は、各気筒10の排気ポート17とそれぞれ連通する4本の独立通路31と、各独立通路31の下流端部(排気ガスの流れ方向下流側の端部)32が1箇所に集合した部分から下流側に延びる1本の排気管(主排気通路)35とを有している。
本実施形態では、第1気筒10の排気ポート17と連通する独立通路31と、第4気筒の排気ポート17と連通する独立通路31とは、それぞれ独立して排気管35に接続される。一方、排気順序(排気行程が実施される順序であって点火順序と一致)が連続しない第2気筒10と第3気筒10の独立通路31はその下流側部分において1本の通路に集合し、その後、排気管35に接続されている。図2に示すように、本実施形態では、各独立通路31は、気筒10の配列方向に並んだ状態で排気管35に接続されている。
過給用タービン52は、排気管35に設けられている。
排気管35のうち過給用タービン52よりも下流側の部分には、排気のエネルギーを受けて回転する発電用のタービン62が設けられている。この発電用タービン62は、回転することで発電するジェネレータ(発電機、回転抑制手段)61と連結されている。発電用タービン62が排気のエネルギーを受けて回転することで、ジェネレータ61は回転して発電する。このように、本実施形態では、発電用タービン62とジェネレータ61とが発電装置60として機能する。なお、図1に示すように、過給用タービン52から流下した排気は全て発電用タービン62に供給される。ここで、ジェネレータ61の発電量が増加されると、ジェネレータ61から発電用タービン62に付与される回転負荷は増大し、発電用タービン62の上流側の圧力は上昇する。
ジェネレータ61は、バッテリ(不図示)や各種電気機器(不図示)と接続されており、ジェネレータ61により生成された電力はこれらに供給される。ジェネレータ61には、ジェネレータ61による発電量を変更するための電力制御装置(発電量変更手段)65が設けられている。
排気管35のうち発電用タービン62よりも下流側の部分には、排気を浄化するための触媒装置90が配置されている。
本実施形態では、各独立通路31の下流端部32に、これら下流端部32から排気管35に流入する排気の流路の面積を変更可能な可変絞り弁70が設けられている。図3および図4は、この可変絞り弁70周辺の構造を模式的示した断面図である。
図3および図4に示すように、可変絞り弁70は、独立通路31における排気の流れ方向と直交する断面が略扇形を有する弁体であって、独立通路31の並び方向に延びている。可変絞り弁70は、独立通路31の並び方向に沿って延びる軸回りに回動し、図4の破線で示すように排気通路130の内側に入り込む位置(以下、この位置にある状態を、全閉という場合がある)と、図4の実線で示すように排気通路130から外側に抜け出した位置(以下、この状態を、全開という場合がある)との間で変位する。
可変絞り弁70が全閉の状態では、独立通路31の下流端部32の流路面積、詳細には、排気が下流端部32から排気管35に流入する部分の面積は最小となる。一方、可変絞り弁70が全開の状態では、独立通路31の下流端部32の流路面積(排気が下流端部32から排気管35に流入する部分の面積)は最大となる。
そして、可変絞り弁70が全閉の状態では、独立通路31の下流端部32の流路面積(排気が下流端部32から排気管35に流入する部分の面積)は下流側ほど小さくされる。従って、排気の流速が小さい場合において、独立通路31の下流端部32からは高速で排気が排気管35に流入する。
また、本実施形態では、図3に示すように、排気通路130のうち独立通路31の下流端部32から過給用タービン52のスロート部52aまでの部分(以下、導入通路36という場合がある)が、下流側ほど流路面積が小さくなるように構成されており、この導入通路36を排気が高速を維持したまま通過できるようになっている。
このように構成されることで、本実施形態では、排気の流速が小さい場合において、所定の独立通路31の下流端部32から排気管35に高速で排気が流入すると、いわゆるエゼクタ効果によって排気管35内のこの排気の周囲に負圧が生成される。そして、前記負圧によって他の独立通路31内の排気が下流側に吸い出されるようになる。
ここで、エゼクタ効果を効果的に得るためには、独立通路31の下流端部32の開口面積M1と同じ面積を有する真円の径をそれぞれaとし、スロート部52aの面積M2と同じ面積を有する真円の径をDとしたときに、a/D<1の関係になることが望ましいことが分かっており、本実施形態では、これを満たすように独立通路31の下流端部32が構成されている。より具体的には、可変絞り弁70が全閉とされた状態において、独立通路31の下流端部32の開口面積M1が、前記関係を満たすように構成されている。
なお、排気流量が大きい場合に独立通路31の下流端部32の流路面積が小さいと、背圧が高くなり下流端部32から排気管35への排気の流れがかえって悪化するおそれがある。これに対して、本実施形態では可変絞り弁70が全開とされることで、背圧が高くなるのを抑制して排気を円滑に流下させることができる。
(3)制御系
次に、図5を用いて、エンジンシステムの制御系について説明する。当実施形態のエンジンシステムは、車両に搭載されたECU(エンジン制御ユニット、制御手段)500によって制御される。ECU500は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM、I/F等から構成されるマイクロプロセッサである。
ECU500には、各種センサからの情報が入力される。例えば、ECU500は、クランクシャフト18の回転数すなわちエンジンの回転数を検出するためのエンジン回転数センサSW1、吸気通路120のエアクリーナ121のすぐ下流側に設けられて各気筒10に導入される吸気量を検出するためのエアフローセンサSW2、サージタンク125に設けられてサージタンク125内の圧力すなわち吸気圧を検出するための吸気圧センサSW3、車両に設けられて運転者により操作されるアクセルペダル(不図示)の開度を検出するアクセル開度センサSW4等と電気的に接続されている。本実施形態では、ターボ過給機50に過給用タービン52およびコンプレッサ51の回転数を検出するためのタービン回転数センサSW5が設けられており、ECU500は、このセンサSW5とも接続されている。また、ECU500には、バッテリの電圧や、各種電気機器の操作信号が入力される。
ECU500は、各センサSW1〜S5からの入力信号等に基づいて種々の演算等を実行し、インジェクタ14、点火プラグ15、スロットルバルブ124、吸気VVT23a、排気VVT24a、可変絞り弁70、電力制御装置65等にそれぞれ制御信号を出力する。
図6は、本実施形態に係るエンジンの運転領域を示した図である。この図6に示すように、エンジンの運転領域は、3つの領域A1〜A3に区画されている。
領域A1は、エンジン回転数が予め設定された基準回転数N1以下、かつ、エンジン負荷が予め設定された基準負荷T1以上の低速高負荷領域(特定高負荷領域)である。なお、本実施形態では、基準負荷T1はエンジン回転数が高いほど大きくなるように設定されている。
領域A2は、エンジン回転数が基準回転数N1より高い第2基準回転数N2以下の低速領域のうち低速高負荷領域A1を除く領域である。
領域A3は、エンジン回転数が第2基準回転数N2よりも高い高速領域である。
ECU500は、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じてエンジンが領域A1〜A3のいずれで運転されているかを判定する。
(i)低速高負荷領域A1
低速高負荷領域A1における制御手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。
ECU500は、まずステップS2にて可変絞り弁70を全閉とする。
次に、ステップS3にて、ECU500は、過給用タービン52に流入する排気に未燃の燃料を含ませる。具体的には、ECU500は、気筒10内の空燃比がリッチとなる(空気過剰率λが1未満となる)燃料の量を演算し、この量の燃料を気筒10内に噴射するようにインジェクタ14に指令する。このようにすれば、気筒10で一部の燃料が空気と反応できず、未燃のまま排気通路130に排出される。従って、過給用タービン52に流入する排気に未燃の燃料を含ませることができる。このように、本実施形態では、インジェクタ14が排気に未燃の燃料を含有させる未燃燃料供給手段として機能する。
ステップS3の後はステップS4に進む。
ステップS4では、ECU500は、吸気弁21および排気弁22の開閉時期を、アフターバーンが生じる時期に設定する。
具体的には、ECU500は、吸気VVT23aおよび排気VVT24aによって、吸気弁21および排気弁22の開閉時期を図8に示すように制御する。すなわち、吸気弁21および排気弁22の開閉時期は、各気筒10の吸気弁21の開弁期間と排気弁22の開弁期間とがオーバーラップするとともに、所定の気筒10のこのオーバーラップ期間T_O/L中に排気順序が1つ後の気筒の排気弁22が開弁を開始するように制御される。
また、ステップS4において、ECU500は、吸気弁21および排気弁22のオーバーラップ期間を、吸気通路120から排気通路130に吸気が吹き抜けるとともに、排気通路130内の排気に含まれる未燃燃料とこの吸気とが反応して燃焼する期間にする。
図9(a)、(b)を用いて具体的に説明する。図9(a)、(b)は、それぞれ本実施形態に係るエンジンシステムにおいてジェネレータ61の発電量ひいては発電用タービン62にかかる係る回転負荷を0とし、発電用タービン62の前後の圧力比(発電用タービン62に流入する排気の圧力と発電用タービン62から排出される排気の圧力比)をほぼ1とした状態において、吸排気弁21,22のオーバーラップ期間を変更したときの過給圧およびエンジントルクの変化を示した図である。また、図9は、低速高負荷領域A1に含まれる所定の運転条件において本実施形態と同様に可変絞り弁70を全閉としたときの図である。
この図9に示されるように、オーバーラップ期間が第1期間LO1より小さい場合、オーバーラップ期間を増大させていくと過給圧は徐々に増大していく。そして、これに伴いエンジントルクも徐々に増大していく。
これは、オーバーラップ期間が増加することで掃気性能が高められて過給用タービン52に流入する排気の量が増大したためである。
具体的には、低速高負荷領域A1では排気流量が小さい。そして、前記のように、このエンジンシステムでは低速高負荷領域A1において可変絞り弁70が全閉とされる。そのため、前記のように、所定の気筒の独立通路31から排気管35に排気が排出されると、エゼクタ効果によって排気管35内に負圧が生成される。また、このエンジンシステムでは、排気順序が連続する気筒10に接続された独立通路31が互いに隣接した状態で配置されている。そして、低速高負荷領域A1では、所定の気筒10の排気弁22の開弁時に他の気筒10の吸排気弁21,22がオーバーラップしている。そのため、他の気筒10の独立通路31に対して、吸排気弁21,22のオーバーラップ期間中に前記負圧が作用することになり、この気筒10の残留ガスの排出が促進されて、過給用タービン52に流入する排気の量が増大する。特に、排気弁22の開弁開始直後は気筒10から非常に高速の排気(いわゆるブローダウンガス)が排出されるため、このブローダウンガスが排出された直後は、気筒10内の残留ガスの多くが下流側に吸い出される。
一方、オーバーラップ期間を第1期間LO1からさらに増大させていくと今度は過給圧およびエンジントルクが低下する。これは、掃気性能がさらに高められた結果、吸気通路120側から排気通路130側に低温の吸気が吹き抜けたためである。
具体的には、オーバーラップ期間が第1期間LO1以上となると掃気性能が非常に高くなる。そのため、気筒10内の残留ガスはほぼ全て気筒10内から排出される。さらには、吸気通路120内の吸気がエンジン本体1を通過して排気通路130に吹き抜ける。ここで、吸気は、残留ガス(燃焼ガス)に比べて低温である。そのため、この低温の吸気が排気通路130に導入されたことで、過給用タービン52に流入する排気の温度すなわち排気のエネルギーは低下し、過給圧およびエンジントルクが低下する。
このように、オーバーラップ期間を所定値以上に長くするとかえって過給圧が低下する場合がある。
ところが、本発明者らは、オーバーラップ期間をさらに増加させていくと、再び過給圧およびエンジントルクが増大することを突き止めた。すなわち、図9に示した例において、オーバーラップ期間を第2期間LO2よりも長くすると、過給圧およびエンジントルクが再び増大することを突き止めた。しかも過給圧が急激に増大することを突き止めた。
これについて、詳細に検討した結果、この現象が生じるのは、排気通路130に未燃の燃料が存在する場合であり、この現象は、未燃の燃料と排気通路130に吹き抜けた吸気とが燃焼して排気のエネルギーが増大したために生じていることが分かった。すなわち、前記のように、オーバーラップ期間を長くすると、吸気通路120から排気通路130に吸気が吹き抜ける。そのため、オーバーラップ期間が所定期間以上(第2期間LO2以上)になると、排気通路130内の空気量が多くなりこれと未燃の燃料との燃焼が可能となる結果、排気通路130内のガスのエネルギーすなわち過給用タービンに流入するガスのエネルギーが増大して過給圧が増大し、エンジントルクが増大する。
このように、オーバーラップ期間が所定値以上であって排気通路130に未燃の燃料が存在すると、排気通路130内での燃焼いわゆるアフターバーンが生じ、過給圧およびエンジントルクが増大する。
そこで、本実施形態では、前記のように、ステップS4において、吸排気弁21,22のオーバーラップ期間をアフターバーンが生じる期間として、アフターバーンによって過給圧およびエンジントルクをより高い値にする。例えば、このオーバーラップ期間は、100°CA等とされる。
これにより、図6に示すように、本実施形態では、低速高負荷領域A1において、破線で示したアフターバーンがない場合よりも、実線で示すようにより高いエンジントルクを得ることができる。
図7に戻り、ステップS4の後は、ステップS5に進む。
ステップS5では、エンジントルクを推定する。本実施形態では、吸気量とエンジン回転数と吸気圧とによりベースとなるエンジントルクを推定するとともに、このベースのエンジントルク推定値をコンプレッサ51の回転数で補正して、最終的なエンジントルク推定値とする。
ステップS6では、ステップS5で算出されたエンジントルク推定値が予め設定された基準トルク以上か否かが判定される。
ステップS6の判定がNOであって、エンジントルク推定値が基準トルク未満の場合は、そのまま処理を終了する。
一方、ステップS6の判定がYESであって、エンジントルク推定値が基準トルク以上の場合は、ステップS7に進む。
ステップS7では、ジェネレータ61での発電量を増大させて、発電用タービン62の回転負荷を増大する。そして、これにより、発電用タービン62の上流側の圧力を高くする。
以上のようにして、低速高負荷領域A1では、アフターバーンを生じさせてエンジントルクを高めるとともに、エンジントルクの推定値が基準トルク以上になるとジェネレータ61での発電量を増大させて発電用タービン62の上流側の圧力を高くする。
ここで、基準トルクは、ターボ過給機50やエンジン本体1等に対して許容されるエンジントルクの上限値(以下、上限トルクという場合がある)未満であってこれに近い値に設定されている。具体的には、過給圧やエンジントルクが所定値以上になるとターボ過給機50やエンジン本体1等に損傷が生じる場合があり、前記エンジントルクの上限値はこの損傷等を回避できる最大トルクであり、基準トルクはこれに近い値に設定されている。
(ii)低速領域A2および高速領域
低速領域A2および高速領域A3での制御内容を簡単に説明する。
低速領域A2では、低速高負荷領域A1と同様に可変絞り弁70が全閉にされるとともに、吸排気弁21,22の開閉時期が、吸排気弁21、22がオーバーラップするとともにこのオーバーラップ期間中に他の気筒10の排気弁22が開弁するように制御される。
また、低速領域A2においても、発電要求の有無によらず、吸排気弁21,22のオーバーラップ期間は、過給用タービン52に流入する排気の流量が多いほど小さくされる。
一方、高速領域A3では、可変絞り弁70は全開とされる。また、高速領域A3のうち特にエンジン回転数およびエンジン負荷が高い高速高負荷領域では吸排気弁21,22はオーバーラップしないように制御される。
(4)作用等
以上のように、本実施形態では、低速高負荷領域A1であってエンジントルクが比較的低くなりやすい領域において、アフターバーンを生じさせることで過給圧およびエンジントルクを高めることができる。すなわち、低速高負荷領域A1では、排気流量が少ないために過給圧を十分に高めることができずエンジントルクが比較的小さくなりやすいが、本実施形態では、この低速高負荷領域A1において、エンジントルクを高くすることができる。
しかも、エンジントルクが基準トルク以上に増加するとジェネレータ61の発電量および発電用タービン62の回転負荷が増大されて過給用タービン52の回転数が低下される。そのため、過給圧およびエンジントルクが上限値を超えて損傷等するのをより確実に回避することができる。
具体的には、前記のように、発電用タービン62の発電量が増大すると発電用タービン62の回転負荷が増大して発電用タービン62の上流側の圧力が増加する。ここで、発電用タービン62は過給用タービン52の下流側に配置されている。そのため、発電用タービン62の発電量が増大することで、過給用タービン52の下流側の圧力が高められる。その結果、過給用タービン52の前後の圧力比(過給用タービン52に流入する排気の圧力と過給用タービン52から排出される排気の圧力比)が小さくなり、過給用タービン52の回転が抑制されて、過給圧ひいてはエンジントルクの増大が抑制される。
しかも、この構成では、過剰に発生したエンジントルクが電力に変換されるため、システム全体のエネルギー効率を高めることができる。
そして、このようにジェネレータ61の発電量の増加制御によってエンジントルクが上限トルクを超えるのを抑制することができることで、本実施形態では、オーバーラップ期間をより長くして、過給圧およびエンジントルクをより高い値にすることができる。
図10を用いて具体的に説明する。
図10は図9(a)と同様のオーバーラップ期間と過給圧との関係を示した図である。この図10に示すように、過給圧ひいてはエンジントルクは、吸排気弁21,22のオーバーラップ期間に応じて変化する。そして、このオーバーラップ期間は、吸気VVT21や排気VVT22の個体差や応答遅れ等によって、想定した値(指令値)からずれるおそれがある。特に、VVT23a,24aは応答遅れが大きく、運転条件が変化した際等にオーバーラップ期間が想定値から大きくずれるおそれがある。
ここで、エンジントルクおよび過給圧がそれぞれ上限トルクおよび過給圧(過給圧の上限値であって上限トルクに対応する圧力)をそれぞれ超えないようにするために、例えば、オーバーラップ期間の指令値を、オーバーラップ期間のずれ量を加味した値に設定することが考えられる。具体的には、上限過給圧に対応するオーバーラップ期間から、このオーバーラップ期間の最大ずれ量をひいた値を指令値とする構成が考えられる。
しかしながら、図10に示すように、オーバーラップ期間が第2期間LO2よりも長く、アフターバーンが生じる領域では、オーバーラップ期間がわずかに増加しただけで過給圧が急激に増大するようになっており、オーバーラップ期間に対する過給圧の変化量は非常に大きい。そのため、前記の構成(オーバーラップ期間の最大ずれ量を加味して指令値を設定する構成)では、指令値に対応する過給圧が低くなってしまう。例えば、図10に示すように、上限過給圧Pim_maxに対応するオーバーラップ期間LO11からオーバーラップ期間の想定される最大ずれ量dLOをひいた期間LO12を指令値とすると、過給圧がPim_12まで低下してしまい、十分に高い過給圧を得ることができなくなる。
これに対して、本実施形態では、エンジントルクが基準トルク以上になるとジェネレータ61の発電量が増大されて、これによってエンジントルクが上限トルクを超えるのが抑制されるため、オーバーラップ期間の指令値をより大きい値LO13に設定することができ、過給圧およびエンジントルクを上限過給圧および上限トルクに近いより大きい値にすることができる。
(5)第2実施形態
前記実施形態(第1実施形態)では、ジェネレータ61の発電量の増加によって、過給用タービン52の回転数を低下させる場合について説明したが、この発電量の増加制御に代えて、気筒10内に供給する燃料の量を低減するようにしてもよい。すなわち、インジェクタ14を過給用タービン52の回転数を低下可能な回転抑制手段として機能させて、インジェクタ14から気筒10内に供給される燃料の量を低減してもよい。なお、このように、気筒10内に供給する燃料の量が低減されると、排気のエネルギーが低減して過給用タービン52の回転数は低下する。
具体的には、第2実施形態では、図7のフローチャートにおけるステップ7において、発電量の増加制御に代えて気筒10内に供給する燃料量を低減する制御を実施する。すなわち、ステップS6の判定がYESの場合において、インジェクタ14に、この判定がNOの場合(この判定以外の運転条件が同じであってこの判定のみが異なる場合)よりも少ない量の燃料を気筒10内に供給させる。例えば、ステップS6の判定がYESであってエンジントルクが基準トルク以上となった後、1、2燃焼サイクル程度、インジェクタ14からの燃料供給を停止させて、気筒10内に供給される燃料量を0とする。
この場合であっても、気筒10内に供給される燃料量が低減されること、また、これに伴い排気のエネルギーが低減して過給用タービン52の回転数が低下することで、エンジントルクおよび過給圧が上限トルクおよび上限過給圧を超えるのを抑制することができる。特に、この場合は、エンジントルクが即座に低減されるため、エンジントルクが上限トルクを超えるのをより確実に抑制することができる。
また、ステップS7において、発電量の増加制御に加えて気筒10内に供給する燃料の量を低減する制御を行ってもよい。
(6)第3実施形態
前記のように、吸排気弁21,22のオーバーラップ期間に対する過給圧およびエンジントルクの感度は非常に高い。また、VVTの応答性は比較的悪い。そのため、このオーバーラップ期間を変化させることのみでエンジントルクを上限トルク未満に抑えるのは困難である。しかしながら、発電量の増加制御および/または気筒10内に供給する燃料量の低減制御に加えてオーバーラップ期間を小さくする制御を行ってもよい。
すなわち、図7のフローチャートにおいて、ステップS7の後に、オーバーラップ期間を所定量小さくする制御を実施してもよい。
また、オーバーラップ期間が所定量小さくなった時点で、ステップS7で実施されている制御、例えば、発電量の増加制御および/または気筒10内に供給する燃料量の低減制御を停止してもよい。ここで、所定量は、予め、過給圧およびエンジントルクをより確実に上限過給圧および上限トルク未満に抑えることができる量に設定されている。
このようにすれば、過給圧およびエンジントルクを上限過給圧および上限トルク未満に抑えつつ、発電量の増加制御および/または気筒10内に供給する燃料量の低減制御が実施される期間を短く抑えることができる。そのため、例えば、タービンの回転数を低下させるために発電装置に過剰に負荷をかける期間や、燃料量を適正な量よりも低くする期間を短くすることができる。
(7)その他の変形例
前記実施形態では、エンジントルクを直接推定した場合について説明したが、エンジントルクと相関の高い他のパラメータを推定して、これと基準値とを比較するようにしてもよい。例えば、過給用タービン52に流入する排気の流量と基準値とを比較し、推定した排気の流量が基準値以上の場合に、過給用タービン52の回転数を低下させるための制御を実施してもよい。
また、前記実施形態では、低速高負荷領域A1において空気過剰率λを1以下とすることで排気管35内に未燃の燃料を供給する場合について説明したが、この気筒10内の混合気の空気過剰率λを1以下にする制御に代えて、排気通路130内に直接燃料を供給するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、第2気筒10と第3気筒10の独立通路31,31を集合させた状態で排気管35に接続した場合について説明したが、これら独立通路31,31をそれぞれ個別に排気管35に接続してもよい。ただし、この場合には、排気順序が連続する気筒10の独立通路31どうしが隣接するように、例えば、独立通路31の下流端部どうしを周方向に並ぶように配置する。
また、エゼクタ効果により掃気性能が高められるエンジン回転数領域は、エンジン回転数が基準回転数N1以下の領域に限らない。そして、アフターバーンを生じさせる領域も、エンジン回転数が基準回転数N1以下の領域に限らない。ただし、エンジン回転数が基準回転数N1以下の低速領域では、排気流量が小さいために過給圧が低くなりやすい。従って、この低速領域において(低速高負荷領域A1)においてアフターバーンを生じさせれば、エンジントルクを効果的に高めることができる。
また、前記可変絞り弁70は省略可能である。また、可変絞り弁70は、独立通路31から排気管35に流入する排気の流路の面積を変更可能であればよく、その具体的な構造は前記に限らない。
また、本実施形態は、4気筒以外のエンジンにも適用可能である。
1 エンジン本体
10 気筒
14 インジェクタ(未燃燃料供給手段、燃料供給手段)
23a 吸気VVT(開閉時期変更手段)
24a 吸気VVT(開閉時期変更手段)
31 独立通路
35 排気管(主排気通路)
50 ターボ過給機
51 コンプレッサ
52 過給用タービン
60 発電装置
61 ジェネレータ(発電機、回転抑制手段)
62 発電用タービン
65 電力制御装置(発電量変更手段)
70 可変絞り弁(流路面積変更手段)
500 ECU(制御手段)

Claims (6)

  1. 複数の気筒が形成されたエンジン本体と、当該エンジン本体にそれぞれ接続される吸気通路および排気通路と、前記排気通路に設けられた過給用タービンおよび前記吸気通路に設けられたコンプレッサを含むタービン過給機とを備えたエンジンの排気制御装置であって、
    前記各気筒に設けられる吸気弁と排気弁との少なくとも一方の開閉タイミングを変更可能な開閉時期変更手段と、
    前記過給用タービンに流入する排気に未燃の燃料を含有させることが可能な未燃燃料供給手段と、
    前記開閉時期変更手段とは別に設けられて前記過給用タービンに対し、その回転数を低下させるように作用する回転抑制手段と、
    前記開閉時期変更手段、前記未燃燃料供給手段および前記回転抑制手段を含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、
    前記排気通路は、1または排気順序が連続しない複数の気筒にそれぞれ接続されてこれら気筒から排出された排気が流入する複数の独立通路と、排気順序が連続する気筒に接続された前記独立通路の下流端部が互いに隣接した状態で接続されるとともに前記過給用タービンが配置される主排気通路とを有し、
    前記制御手段は、
    エンジン負荷が基準負荷以上の少なくとも一部の特定高負荷領域において、前記未燃燃料供給手段によって前記排気に前記未燃の燃料を含有させるとともに、前記開閉時期変更手段によって、前記各気筒の吸気弁の開弁期間と排気弁の開弁期間とがオーバーラップする期間を、前記吸気通路内の吸気が前記排気通路に吹き抜け、かつ、前記排気通路内でこの吹き抜けた吸気が前記未燃の燃料と反応して燃焼するような期間に制御するとともに、
    前記特定高負荷領域においてエンジントルクが基準トルク以上になると、前記回転抑制手段によって前記過給用タービンの回転数を低下させることを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの排気制御装置において、
    前記主排気通路のうち前記過給用タービンの下流側に設けられて排気のエネルギーを受けて回転する発電用タービンと、
    前記発電用タービンにより駆動されて発電する発電機とを備え、
    前記制御手段は、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが前記基準トルク以上になると、前記発電機を前記回転抑制手段として機能させて当該発電機の発電量を増大させることを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの排気制御装置において、
    前記各気筒内に燃料を供給する燃料供給手段を備え、
    前記制御手段は、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが前記基準トルク以上になると、前記燃料供給手段を前記回転抑制手段として機能させて当該燃料供給手段によって前記各気筒内に供給される燃料量を低減することを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの排気制御装置において、
    前記制御手段は、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが前記基準トルク以上になると、前記回転抑制手段によって前記過給用タービンの回転数を低下させつつ前記開閉時期変更手段によって前記吸排気弁のオーバーラップ期間を所定量小さくすることを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  5. 請求項4に記載のエンジンの排気制御装置において、
    前記制御手段は、前記特定高負荷領域においてエンジントルクが前記基準トルク以上になった後、実際の前記オーバーラップ期間が前記所定量小さくなると、前記回転抑制手段による前記過給用タービンの回転数の低下を停止することを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のエンジンの排気制御装置において、
    前記特定高負荷領域は、エンジン回転数が基準回転数以下かつエンジン負荷が前記基準負荷以上の低速高負荷領域であることを特徴とするエンジンの排気制御装置。
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