JP2017115518A - 小便器およびこれを備えた小便器装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボウル部を流下する水の流れ方を変化させることができる小便器および小便器装置を提供する。
【解決手段】本発明の小便器1は、ボウル部2と、ボウル部2の内面に水を流下させる吐水部6とを備える。ボウル部2は、形状が可変な水流制御部4を有する。水流制御部4は、ボウル部2の内面において吐水部6から吐出された水が流れる部分に設けられる。小便器1は、水流制御部4を駆動し、水流制御部4の形状を変化させる駆動部5をさらに備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の小便器1は、ボウル部2と、ボウル部2の内面に水を流下させる吐水部6とを備える。ボウル部2は、形状が可変な水流制御部4を有する。水流制御部4は、ボウル部2の内面において吐水部6から吐出された水が流れる部分に設けられる。小便器1は、水流制御部4を駆動し、水流制御部4の形状を変化させる駆動部5をさらに備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、小便器およびこれを備えた小便器装置に関する。
特許文献1には、従来の小便器が開示されている。この特許文献1記載の小便器は、便器ボウルと、便器ボウルの上部に設けられた分配室とを備えている。分配室には複数の小穴が設けられており、分配室は複数の小穴を介して洗浄水を吐出するように構成される。
この便器ボウルの両側の側壁の内面には、導水段部が設けられている。導水段部は、洗浄水を便器ボウルの前壁にまで導水するために設けられている。
この特許文献1記載の小便器において、小穴から吐出された洗浄水は、便器ボウルの内面を伝って流下する。便器ボウルの内面を伝って流下した洗浄水は、導水段部を伝って便器ボウルの前壁の内面にまで移動する。これにより、洗浄水は、便器ボウルの全面にわたって広い範囲に流れる。
ところで上記特許文献1記載の小便器は、導水段部を設けることで、洗浄水を広範囲に流すことが可能であるが、洗浄水の流れ方はいつも同じであるため、洗浄水の流量が小さい部分については、洗浄効果が弱くなる可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ボウル部を流下する水の流れ方を変化させることができる小便器および小便器装置を提供することにある。
本発明の小便器は、小便を受けるように構成されたボウル部と、前記ボウル部の内面に水を流下させる吐水部とを備え、前記ボウル部は、前記ボウル部の内面において前記吐水部から吐出された水が流れる部分に設けられ、形状が可変な水流制御部を有し、前記水流制御部を駆動し、前記水流制御部の形状を変化させる駆動部をさらに備えていることを特徴とする。
本発明の小便器装置は、上記小便器を具備する小便器装置であって、前記駆動部に電力を供給する発電機を備えている。
本発明の小便器および小便器装置によれば、ボウル部を流下する水の流れ方を変化させることができる。
以下に示す実施形態は、小便器1およびこれを備えた小便器装置に関し、詳しくは、ボウル部2の内面に洗浄水を流下させるように構成された小便器1、および、この小便器1を備えた小便器装置に関する。
以下、本発明の一例の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
なお、以下の実施形態においては、壁に設置された状態の小便器1に基づいて説明する。特に、壁から小便器1に向かう方向を前方向、小便器1から壁に向かう方向を後方向として定義し、前方向および後方向に平行な方向を前後方向として定義する。また、水平面に沿う前後方向に直角な方向を左右方向として定義する。
(1)概要
本実施形態の小便器装置は、小便器1と、小便器1に電力を供給する発電機9とを備えている。小便器1は、小便を受けるボウル部2と、ボウル部2の内面に水を流下させる吐水部6とを備えている。ボウル部2の内面には、水流制御部4が設けられている。水流制御部4は、形状が可変となるように構成されており、形状を変えることで、ボウル部2の内面を流下する水(以下、洗浄水という場合がある)の流れる向きを変化させる。これにより、本実施形態の小便器装置によれば、洗浄水について、例えば、鉛直方向に流したり、汚れやすい箇所に集中させたりすることができ、ボウル部2の内面の効果的な洗浄を行うことができる。
本実施形態の小便器装置は、小便器1と、小便器1に電力を供給する発電機9とを備えている。小便器1は、小便を受けるボウル部2と、ボウル部2の内面に水を流下させる吐水部6とを備えている。ボウル部2の内面には、水流制御部4が設けられている。水流制御部4は、形状が可変となるように構成されており、形状を変えることで、ボウル部2の内面を流下する水(以下、洗浄水という場合がある)の流れる向きを変化させる。これにより、本実施形態の小便器装置によれば、洗浄水について、例えば、鉛直方向に流したり、汚れやすい箇所に集中させたりすることができ、ボウル部2の内面の効果的な洗浄を行うことができる。
(2)詳細
以下、本実施形態の小便器装置について詳しく説明する。ただし、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は下記実施形態に限定されない。本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、具体的な仕様や、製品のタイプに応じて、下記実施形態からの種々の変更が可能である。
以下、本実施形態の小便器装置について詳しく説明する。ただし、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は下記実施形態に限定されない。本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、具体的な仕様や、製品のタイプに応じて、下記実施形態からの種々の変更が可能である。
(2.1)小便器
本実施形態の小便器1は、男性の小便専用のストール小便器であり、床置き型の便器である。小便器1は、水流制御部4を有する便器本体11と、水流制御部4を駆動する駆動部5と、ボウル部2の内面に水を吐出する吐水部6と、駆動部5および吐水部6の駆動を制御する制御装置8(図5参照)とを備えている。
本実施形態の小便器1は、男性の小便専用のストール小便器であり、床置き型の便器である。小便器1は、水流制御部4を有する便器本体11と、水流制御部4を駆動する駆動部5と、ボウル部2の内面に水を吐出する吐水部6と、駆動部5および吐水部6の駆動を制御する制御装置8(図5参照)とを備えている。
(2.1.1)便器本体
便器本体11は、小便器1の主体を構成する。便器本体11は、ボウル部2と、外郭部3と、水流制御部4とを備えている。
便器本体11は、小便器1の主体を構成する。便器本体11は、ボウル部2と、外郭部3と、水流制御部4とを備えている。
ボウル部2は、小便を受けるように構成された部分である。ボウル部2は、ユーザに対向する対向面21と、対向面21の下端部から前方に延びる下受け面22とを備えている。本実施形態の対向面21は上下方向に延びており、左右方向に幅を有している。対向面21は、水平断面において、後方向に突出するように円弧状に形成されている。下受け面22は、椀状に形成されている。下受け面22の下端部には、排水管に通じる排水口23が形成されている。
外郭部3は、便器本体11の外郭を形成する部分である。外郭部3は、ボウル部2に一体に形成されている。特に、本実施形態のボウル部2および外郭部3は合成樹脂製であり、樹脂成形(例えば、射出成形や注型成形)により一体成形されている。
水流制御部4は、形状が可変であり、形状の変化の前後で、洗浄水の流れる向きを変える。水流制御部4は、図2A,2Bに示すように、ボウル部2の内面において、吐水部6の複数の吐出口610の下方に配置されている。本実施形態の水流制御部4は、形状を変える前においては洗浄水を鉛直方向に流下させ(図2A)、形状を変えた後においては、洗浄水を対向面21の左右方向の中央に向かうように流下させる(図2B)。本実施形態の水流制御部4は、図3に示すように、ベース部41と、ベース部41から突出する複数の突起部42とを有している。
ベース部41は、複数の突起部42を支持する部分である。ベース部41は、ボウル部2の内部に取り付けられている。ベース部41は、例えば、板状に形成されており、ボウル部2にインサート成形されている。
複数の突起部42は、ベース部41から突出しており、各突起部の先端が前斜め下方に臨んでいる。複数の突起部42は、ベース部41がボウル部2の内部に取り付けられた状態において、ボウル部2の内面に対して、起倒可能に構成されている。ここで、「起倒可能」とは、起き上がってボウル部2の内面から突出した状態(起立状態)と、倒れてボウル部2の内面に沿った状態(倒れた状態)との間で変形できることを意味する。起立状態の突起部42は、洗浄水の流れる向きが、倒れた状態の突起部42に対して流れたときの洗浄水の流れの向きに比べて、変化する程度に立ち上がっていればよい。すなわち、突起部42の起倒動作の変位は、変形の前後で洗浄水の流れる向きが変化する程度であればよい。
本実施形態の複数の突起部42の各々は、磁性形状記憶合金により構成されている。磁性形状記憶合金は、磁場により形状が制御可能な形状記憶合金である。したがって、複数の突起部42は、磁場内に置かれると変形する。つまり、本実施形態の複数の突起部42は、駆動部5により磁場が発生すると、倒れた状態から起立状態に変化するように構成される。
具体的に各突起部42は、極細のワイヤ(繊毛状のワイヤ)により構成されており、線状に形成されている。各ワイヤの長手方向は、図4Aに示すように、倒れた状態では鉛直方向に平行となり、起立状態では、図4Bに示すように、下方に向かうほど対向面21の左右方向の中央に位置するように鉛直方向に対して傾斜する。これにより、複数の突起部42が起立状態にあるときに、洗浄水が複数の突起部42に向かって流れると、洗浄水が対向面21の左右方向の中央に向かうように流れる。これに対し、複数の突起部42が倒れた状態にあるとき、洗浄水は鉛直方向に流れる。この複数の突起部42は、駆動部5が発生する磁場によって起倒するように動作する。
(2.1.2)駆動部
駆動部5は、水流制御部4を駆動し、水流制御部4の形状を変化させる。駆動部5は、図3に示すように、ボウル部2の後方の壁の後ろに配置されている。駆動部5は、磁場を発生する電磁石51を有している。この電磁石51は、複数の突起部42が設けられた領域の全域にわたって形成されており、磁場の発生の有無を切り替えることで、複数の突起部42を起倒させる。この電磁石51は、後述の発電機9に電気的に接続されており、発電機9から供給された電力を駆動源とする。
駆動部5は、水流制御部4を駆動し、水流制御部4の形状を変化させる。駆動部5は、図3に示すように、ボウル部2の後方の壁の後ろに配置されている。駆動部5は、磁場を発生する電磁石51を有している。この電磁石51は、複数の突起部42が設けられた領域の全域にわたって形成されており、磁場の発生の有無を切り替えることで、複数の突起部42を起倒させる。この電磁石51は、後述の発電機9に電気的に接続されており、発電機9から供給された電力を駆動源とする。
なお、駆動部4は、ボウル部2の後方の壁の後ろに配置されているが、ボウル部2の後方の壁の厚み内に配置されていてもよく、すなわち、便器本体11の対向面21の後方に配置されていればよい。
(2.1.3)吐水部
吐水部6は、水を吐出できるように構成されており、ボウル部2の内面に水を流下させることができる。吐水部6は、複数の吐出口610を有するスプレッダ61と、開閉弁62とを備えている。
吐水部6は、水を吐出できるように構成されており、ボウル部2の内面に水を流下させることができる。吐水部6は、複数の吐出口610を有するスプレッダ61と、開閉弁62とを備えている。
スプレッダ61は、図2A,2Bに示すように、下側180°の範囲において放射状に水を吐出可能な複数の吐出口610を有している。スプレッダ61は、ボウル部2の対向面21の上端部に配置されており、詳しくは、水流制御部4の上方に配置される。スプレッダ61には、給水配管63が接続されており、給水配管63を介して水道管(給水源)に接続されている。
開閉弁62は、給水配管63の長手方向の途中に接続されており、スプレッダ61に供給する水の通過と停止とを切り替える。開閉弁62は、例えば、電磁弁により構成される。開閉弁62は、図5に示すように、制御装置8を介して、人体検知センサ7に電気的に接続されており、人体検知センサ7の検知情報に基づいて制御装置8により開閉動作が制御される。
ここで、人体検知センサ7は、小便器1の前方にユーザがいるか否かを検知する。人体検知センサ7は、図4に示すように、ボウル部2の対向面21の上端部に配置されている。人体検知センサ7は、例えば赤外線センサにより構成されている。人体検知センサ7は、図5に示すように、制御装置8に電気的に接続されており、検知情報を制御装置8に出力する。
(2.1.4)制御装置
制御装置8は、弁制御部81と、駆動制御部82とを備えている。弁制御部81は、人体検知センサ7と開閉弁62とに電気的に接続されている。弁制御部81は、人体検知センサ7から入力された検知情報に基づいて、開閉弁62の駆動を制御する。
制御装置8は、弁制御部81と、駆動制御部82とを備えている。弁制御部81は、人体検知センサ7と開閉弁62とに電気的に接続されている。弁制御部81は、人体検知センサ7から入力された検知情報に基づいて、開閉弁62の駆動を制御する。
駆動制御部82は、電磁石51と、人体検知センサ7と、発電機9と、商用電源とに電気的に接続されている。駆動制御部82は、発電機9または商用電源から供給された電力を電磁石51に供給する。なお、駆動制御部82は、商用電源から供給された交流電流を直流電流に変換した上で、電磁石51に供給することができる。駆動制御部82は、人体検知センサ7から入力された検知情報に基づいて電磁石51に供給する電力を制御し、電磁石51から発生する磁場の大きさを制御する。これにより、駆動制御部82は、複数の突起部42の起倒動作の変位やタイミングを制御することができる。
(2.2)発電機
発電機9は、駆動部5に対し、駆動制御部82を介して電力を供給する。発電機9は、図3に示すように、小便器1が設置された部屋の床に配置される発電床装置91により構成される。発電床装置91は、小便器1のユーザの体重を受ける位置に配置された圧電素子を有しており、圧電素子により圧力エネルギーを電気エネルギーに変換して発電するように構成されている。
発電機9は、駆動部5に対し、駆動制御部82を介して電力を供給する。発電機9は、図3に示すように、小便器1が設置された部屋の床に配置される発電床装置91により構成される。発電床装置91は、小便器1のユーザの体重を受ける位置に配置された圧電素子を有しており、圧電素子により圧力エネルギーを電気エネルギーに変換して発電するように構成されている。
(3)動作
このような構成の小便器装置は、例えば次のように動作する。
このような構成の小便器装置は、例えば次のように動作する。
ユーザが小便器1の前方に立つと、発電床装置91は電気を起こし、制御装置8に出力する。また、人体検知センサ7は、小便器1の前方にユーザがいる旨検知し、その検知情報を制御装置8に出力する。このとき、複数の突起部42はボウル部2の内面に沿った状態であり、水流制御部4の形状は変化していない。この状態でユーザは小便器1に向かって小便をする。
ユーザが小便を終え、小便器1の前方から立ち去ると、人体検知センサ7がOFFとなる。すると、制御装置8は、開閉弁62を開放して、スプレッダ61から水を吐出させる。さらに、制御装置8は、駆動部5に電力を供給して磁場を発生させ、複数の突起部42を起立させる。
すると、洗浄水は、図2Bに示すように、対向面21の幅方向の中央に向かう方向に流れるように向きを変える。これにより、洗浄水を対向面21の左右方向の中央に集中させることができる。
一定時間経過後、制御装置8は、電磁石51に対して電力の供給を停止する。すると、複数の突起部42は倒れて、ボウル部2の内面に沿った状態に変化する。この状態で洗浄水がボウル部2の内面に沿って流下すると、鉛直方向に流れる。これにより、ボウル部2の対向面21の幅方向の中央を集中的に洗浄した後、幅方向の左右方向の両端近傍についても、洗浄することができる。
ここで、駆動部5は、発電床装置91により発電された電気を駆動源とするが、発電床装置91で発電された電力が足りない場合には、不足分を商用電源で補ってもよいし、商用電源を電源とするように切り替えてもよい。
なお、上述の水流制御部4の動作のタイミングは、一例に過ぎない。例えば、ユーザが小便をしているときに、駆動部5が水流制御部4を変形するように駆動してもよい。また、本実施形態では、洗浄水が流下しているうちの一定の時間について、複数の突起部42を起立状態に変形させたが、洗浄水が流下している全ての時間について、複数の突起部42を起立状態に変化させてもよい。
(4)効果
以上述べた実施形態から明らかなように、本実施形態の小便器1は、小便を受けるように構成されたボウル部2と、ボウル部2の内面に水を流下させる吐水部6とを備える。ボウル部2は、形状が可変な水流制御部4を有している。水流制御部4は、ボウル部2の内面において吐水部6から吐出された水が流れる部分に設けられる。小便器1は、水流制御部4を駆動し、水流制御部4の形状を変化させる駆動部5をさらに備える。この構成によれば、ボウル部2の内面を伝って流れる水の流れ方を変化させることができるので、例えば、洗浄水を、汚れの付着しやすいボウル部2の中央部に対して集中的に水を流したり、全面に均一的に流したりすることができる。この結果、本実施形態の小便器1によれば、ボウル部2の内面に汚れが残りにくくすることができる。
以上述べた実施形態から明らかなように、本実施形態の小便器1は、小便を受けるように構成されたボウル部2と、ボウル部2の内面に水を流下させる吐水部6とを備える。ボウル部2は、形状が可変な水流制御部4を有している。水流制御部4は、ボウル部2の内面において吐水部6から吐出された水が流れる部分に設けられる。小便器1は、水流制御部4を駆動し、水流制御部4の形状を変化させる駆動部5をさらに備える。この構成によれば、ボウル部2の内面を伝って流れる水の流れ方を変化させることができるので、例えば、洗浄水を、汚れの付着しやすいボウル部2の中央部に対して集中的に水を流したり、全面に均一的に流したりすることができる。この結果、本実施形態の小便器1によれば、ボウル部2の内面に汚れが残りにくくすることができる。
本実施形態の小便器1は、次の付加的な構成を有する。本実施形態の水流制御部4は、起倒可能な複数の突起部42を有する。駆動部5は、複数の突起部42を起倒させることができるように構成される。この構成によれば、複数の突起部42を起立させることにより、変形の前後で水流の向きを変化させることができる。
本実施形態の小便器1は、次の付加的な構成を有する。本実施形態の複数の突起部42の各々は、磁性形状記憶合金により構成される。駆動部5は、複数の突起部42を起倒するよう駆動する電磁石51を有する。この構成によれば、洗浄水の流れる向きを、電力を利用して制御することができる。
本実施形態の小便器1は、次の付加的な構成を有する。本実施形態の複数の突起部42の各々は線状に形成される。この構成によれば、洗浄水や小便が複数の線状の突起部42に当たっても、水跳ねや尿の跳ね返りを抑制することができる。
本実施形態の小便器装置は、駆動部5に電力を供給する発電機9を備える。この構成によれば、例えば、人体検知センサ7や電磁弁,あるいは駆動部5のいずれか、または全部を用いた小便器1に対して、できる限り商用電源を用いないで、電力を供給することができる。この結果、本実施形態の小便器装置によれば、商用電源の使用を抑制することができる。
本実施形態の小便器1は、次の付加的な構成を有する。本実施形態の発電機9は、小便器1が設置された部屋の床に配置される発電床装置91により構成される。この構成によれば、ユーザが移動することによって発電することができるため、効率よく発電することができる。
(5)変形例
(5.1)水流制御部4の変形例1
上記実施形態の水流制御部4は、複数の突起部42を有していたが、例えば、図6に示すような態様であってもよい(これを変形例1とする)。なお、本変形例において、上記実施形態に対応する構成については上記実施形態の構成と同じ符号を付し、上記実施形態と異なる構成については新たに符号を付した上で、符号の末尾に「a」を付記し、重複する説明は省略する。
(5.1)水流制御部4の変形例1
上記実施形態の水流制御部4は、複数の突起部42を有していたが、例えば、図6に示すような態様であってもよい(これを変形例1とする)。なお、本変形例において、上記実施形態に対応する構成については上記実施形態の構成と同じ符号を付し、上記実施形態と異なる構成については新たに符号を付した上で、符号の末尾に「a」を付記し、重複する説明は省略する。
変形例1の各突起部42aは、面状の水伝い面44aを有する可動片43aにより構成されている。水伝い面44aは、可動片43aの上面である。各可動片43aは、やや湾曲した形状をしている。各可動片43aは、ベース部41aから突出している。
複数の可動片43aは、磁性形状記憶合金により構成されている。複数の可動片43aは、磁場に置かれると変形し、起立状態に変化する。したがって、通常の状態の複数の可動片43aは、図6Aに示すように、ボウル部2aの内面に沿って倒れており、洗浄水を鉛直方向に流す。一方、起立状態の複数の可動片43aは、図6Bに示すように、ボウル部2aの内面から起立しており、洗浄水を対向面21aの幅方向の中央部に向かって流す。
このように、変形例1の複数の突起部42aの各々は、吐水部6aから吐出された水が伝うように構成された面状の水伝い面44aを有する。この構成によれば、面状の水伝い面44aによって、洗浄水の流れを制御することができるため、洗浄水の向きを制御しやすくできる。この結果、本変形例の小便器1aによれば、ボウル部2aの内面をより効果的に洗浄することができる。
(5.2)水流制御部4の変形例2
上記実施形態および変形例1の複数の突起部42は、起倒するように駆動したが、例えば、図7に示すような態様であってもよい(これを変形例2とする)。なお、本変形例において、上記実施形態に対応する構成については上記実施形態の構成と同じ符号を付し、上記実施形態と異なる構成については新たに符号を付した上で、符号の末尾に「b」を付記し、重複する説明は省略する。
上記実施形態および変形例1の複数の突起部42は、起倒するように駆動したが、例えば、図7に示すような態様であってもよい(これを変形例2とする)。なお、本変形例において、上記実施形態に対応する構成については上記実施形態の構成と同じ符号を付し、上記実施形態と異なる構成については新たに符号を付した上で、符号の末尾に「b」を付記し、重複する説明は省略する。
変形例2の水流制御部4bは、形状の変形の態様として、複数の突起部42がボウル部2bの対向面21bに面一な状態(面一状態)と、ボウル部2の内面から突出した状態(突出状態)とを繰り返すように構成されている(つまり、本変形例の各突起部42は、進退可能に構成される)。本実施形態の突起部42bは、鉛直方向に交差する方向に延びた突条43bにより構成される。
駆動部5bは、突起部42bを駆動するように構成されている。駆動部5は、実施形態1と同様に、例えば、電磁石51bにより構成される。なお、この場合、突条43bは磁性体により構成される。
洗浄水は、複数の突起部42bが面一状態になると鉛直方向に流れ、複数の突起部42bが突出状態になると、流れる方向が変化する。
このように、本変形例においても、水流制御部4bのが変形することで、形状の変化の前後で、洗浄水の流れる向きを変えることができる。
(5.3)水流制御部4のその他の変形例
上記実施形態および変形例1の水流制御部4は、各突起部42が起倒することで変形し、変形例2の水流制御部4は、各突起部42が進退することで変形したが、例えば、次のような態様であってもよい。
上記実施形態および変形例1の水流制御部4は、各突起部42が起倒することで変形し、変形例2の水流制御部4は、各突起部42が進退することで変形したが、例えば、次のような態様であってもよい。
水流制御部は、ボウル部2の対向面21をゴム等の弾性変形可能な材料で形成し、部分的に対向面21の後方から前方に押し出すことで、対向面21を膨出させて形状を変えるものであってもよい。また、水流制御部4は、便器本体11に取り付けられるものであってもよいし、ボウル部2の内面の一部となっているものでもよい。
(6)応用
上記実施形態と変形例1,2の駆動部5は、電磁石51により構成されたが、例えば、熱を水流制御部4に伝導するヒータにより構成されてもよい。この場合、突起部42は、加熱により形状が復元する形状記憶合金が用いられる。すなわち、上記実施形態と変形例1,2の駆動部5は、電気エネルギーを駆動源とするが、動力源は熱エネルギーや、力学的なエネルギー(例えば、手動)によるものであってもよく、実施形態に限定されない。
上記実施形態と変形例1,2の駆動部5は、電磁石51により構成されたが、例えば、熱を水流制御部4に伝導するヒータにより構成されてもよい。この場合、突起部42は、加熱により形状が復元する形状記憶合金が用いられる。すなわち、上記実施形態と変形例1,2の駆動部5は、電気エネルギーを駆動源とするが、動力源は熱エネルギーや、力学的なエネルギー(例えば、手動)によるものであってもよく、実施形態に限定されない。
上記実施形態の発電機9は、発電床装置91により構成されたが、例えば、太陽光発電装置により構成されてもよい。また、発電機9に蓄電装置を接続して、発電機9により発生した電気を蓄電するように構成されてもよい。蓄電装置は、制御装置8を介して電磁石51に電気的に接続される。
上記実施形態の小便器1は、床置き形の小便器であったが、壁掛け式の小便器であってもよいし、いわゆるサニスタンドに適用してもよい。
上記実施形態の水流制御部4は、スプレッダ61の下方に設けられたが、水流制御部4の少なくとも一部がスプレッダ61の下方に位置していればよい。
上記実施形態の水流制御部4は、洗浄水の流下方向を対向面21の幅方向の中央に向かう方向に変えるものであったが、例えば、下方に向かうほど左右方向のいずれかの端部に向かうように水流を変化させるものであってもよい。これにより、ボウル部2の下受け面22において、旋回流を形成することも可能である。
実施形態と各変形例とで説明した構成は、適宜組み合わせて適用可能である。
1 小便器
2 ボウル部
4 水流制御部
42,42a,42b 突起部
44a 水伝い面
5 駆動部
51 電磁石
6 吐水部
9 発電機
91 発電床装置
2 ボウル部
4 水流制御部
42,42a,42b 突起部
44a 水伝い面
5 駆動部
51 電磁石
6 吐水部
9 発電機
91 発電床装置
Claims (7)
- 小便を受けるように構成されたボウル部と、
前記ボウル部の内面に水を流下させる吐水部と
を備え、
前記ボウル部は、前記ボウル部の内面において前記吐水部から吐出された水が流れる部分に設けられ、形状が可変な水流制御部を有し、
前記水流制御部を駆動し、前記水流制御部の形状を変化させる駆動部をさらに備えている
ことを特徴とする小便器。 - 前記水流制御部は、起倒可能な複数の突起部を有し、
前記駆動部は、前記複数の突起部を起倒させるように構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の小便器。 - 前記複数の突起部の各々は磁性形状記憶合金により構成され、
前記駆動部は、前記複数の突起部を起倒するよう駆動する電磁石を有している
ことを特徴とする請求項2記載の小便器。 - 前記複数の突起部の各々は線状に形成されている
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の小便器。 - 前記複数の突起部の各々は、前記吐水部から吐出された水が伝うように構成された面状の水伝い面を有する
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の小便器。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の小便器を具備する小便器装置であって、
前記駆動部に電力を供給する発電機を備えている
ことを特徴とする小便器装置。 - 前記発電機は、前記小便器が設置された部屋の床に配置される発電床装置により構成されている
ことを特徴とする請求項6記載の小便器装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015254682A JP2017115518A (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | 小便器およびこれを備えた小便器装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015254682A JP2017115518A (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | 小便器およびこれを備えた小便器装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017115518A true JP2017115518A (ja) | 2017-06-29 |
Family
ID=59233705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015254682A Pending JP2017115518A (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | 小便器およびこれを備えた小便器装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017115518A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108915058A (zh) * | 2018-07-09 | 2018-11-30 | 田野 | 一种可更换受尿面且带有洗手盆的小便池 |
JP2019027187A (ja) * | 2017-08-01 | 2019-02-21 | Toto株式会社 | 小便器 |
JP2020193525A (ja) * | 2019-05-30 | 2020-12-03 | 株式会社Lixil | 小便器 |
-
2015
- 2015-12-25 JP JP2015254682A patent/JP2017115518A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019027187A (ja) * | 2017-08-01 | 2019-02-21 | Toto株式会社 | 小便器 |
JP7004137B2 (ja) | 2017-08-01 | 2022-01-21 | Toto株式会社 | 小便器 |
CN108915058A (zh) * | 2018-07-09 | 2018-11-30 | 田野 | 一种可更换受尿面且带有洗手盆的小便池 |
CN108915058B (zh) * | 2018-07-09 | 2020-10-16 | 朱育盼 | 一种可更换受尿面且带有洗手盆的小便池 |
JP2020193525A (ja) * | 2019-05-30 | 2020-12-03 | 株式会社Lixil | 小便器 |
JP7402618B2 (ja) | 2019-05-30 | 2023-12-21 | 株式会社Lixil | 小便器 |
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