JP2017113894A - 油性インキ用ボールペン - Google Patents

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浩之 斎藤
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Abstract

【目的】 滑りやすい紙面に筆記したときに筆跡が線飛びしてしまう現象、いわゆるコート紙筆記性に優れ、長期経時後においてもコート紙筆記性に優れたボールペンを提供する事を目的とする。【構成】 筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が1.0以上20.0以下であるボールペンチップを、直接又は接続部材を介して先端に接続するインキタンク内に、酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料と、トリイソプロパノールアミンと、リン酸エステルとを少なくとも含有するインキを収容するボールペン。【選択図】 図1

Description

本発明は、筆記部材としてのボールを回転自在に抱持するボールペンチップを、油性インキを収容するインキタンクの先端に接続した、油性インキ用ボールペンに関する。
従来、軽い書き味を得るために、油性インキの粘度を低粘度化することが知られている。
特許文献1では、酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料と、リン酸エステル系界面活性剤と、ポリオキシエチレンアルキルアミン又はオキシエチレンアルキルアミン又アルキルアミンとを併用した低粘度インキが開示されており、潤滑性を付与して、滑らかな書き味とボールとボール受け座との磨耗防止が可能で経時安定性の良いインキが開示されている。
特許文献2では、酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料と、特定の構造を持つ溶剤と、ピロール、γ−ラクタム、インドール、イミダゾール類の添加剤を使用することによってボール表面の低粘度インキの濡れを改善し、普通紙に加え、付せん紙やコート紙などの表面処理がなされた筆記面に対しても紙滑り現象を抑制しているインキが開示されている。
特開2009−108178号公報 特開2012−082338号公報
特許文献1は、摩耗防止性に優れ、経時安定性の良いインキが得られるが、インキのボール表面への濡れが悪く、コート紙のように紙面が平滑な筆記面では筆記時にボールがスリップし、線飛びが発生してしまう問題があった。
特許文献2においては、インキがボール表面を十分に濡らすことでコート紙のように紙面が平滑な筆記面でも紙滑りを起こすことなく線飛びを抑制出来るが、表面濡れ性を向上させるピロール、γ−ラクタム、インドール、イミダゾール類の環状化合物は熱、酸化、経時などで解環が起こりやすく、高温環境下にインキが置かれてしまうと、コート紙筆記性を改善する物質が効果を奏さなくなってしまい、また常温であっても長期的には同様の問題がある。
また、酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料はインキの発色性が優れ、鮮明な筆跡を得られるが、特許文献2に開示されているような、低粘度の油性ボールペンに使用される溶剤にはやや溶解性が悪く、長期経時で染料が析出してしまうことがある。特許文献1では、インキ経時が良好なことが示されているがこの文献に開示されているような溶解性の良好なベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテルのみで構成されたインキでは効果のあるリン酸エステルとアミンの組み合わせでも低粘度インキに使用されるこのような溶剤には溶解性が不十分なことがあり、析出した結晶がコート紙筆記性を悪化させてしまう問題があった。
そこで本発明は、筆跡の発色性に優れ、滑りやすい紙面に筆記したときに筆跡が線飛びしないという、いわゆるコート紙筆記性に優れ、長期経時後においてもコート紙筆記性に優れたボールペンを提供する事を目的とする。
即ち、本発明は、筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が1.0nm以上20.0nm以下であるボールペンチップを、直接又は接続部材を介して先端に接続するインキタンク内に、酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料と、トリイソプロパノールアミンと、リン酸エステルとを少なくとも含有する油性インキを収容するボールペンを要旨とするものである。
本発明のボールペンは、筆跡の発色性に優れ、滑りやすい紙面に筆記したときに筆跡が線飛びしないという、いわゆるコート紙筆記性に優れ、長期経時後においてもコート紙筆記性に優れる理由は詳細には明らかになってはいないが、酸性染料由来の良好な筆跡の発色を維持しつつ、酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料と、リン酸エステルに加えてトリイソプロパノールアミンをインキ中に添加することで、また、筆記部材として、紙面と接触して回転し、インキを紙面に転写するボールの表面粗さ(Ra)を1.0以上20.0以下とすることによって、ボールの表面の濡れ性を向上しコート紙のように紙面が平滑な筆記面でも筆記時にボールがスリップすることが無いので線飛びを防止出来、高温環境下での経時においてもボールペン用油性インキの性質の変化が無く、長期経時においてインキの濡れ性が低下することなく良好な状態で維持出来、溶剤の種類に影響されることなく長期経時においても染料やその他の成分の溶解安定性に優れたインキ組成物が得られ、析出物や不溶解物がボールの回転を阻害することが無いため、コート紙筆記性に優れたボールペン用油性インキが得られると推測される。
本発明の油性ボールペンリフィルを示す縦断面図 本発明のボールペンチップを示す縦断面図 図2のI部拡大断面図 サンプル1の縦断面図 図4のII−II’線断面矢視図 サンプル2の縦断面図 図6のIII−III’線断面矢視図 サンプル3の縦断面図 図8のIV−IV’線断面矢視図
以下に発明を詳細に説明する。
本発明のボールペンに使用する油性インキにて使用する有機溶剤としては従来ボールペン用油性インキに使用されるものなら特に限定なく使用出来、特に、安全性や臭気の問題から、アルコール、グリコール、グリコールエーテルが好ましい。
有機溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールターシャリブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート等のグリコールエーテル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、3−メチル−1,3ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のグリコール類、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシペンタノール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール類、メチルイソプロピルエーテル、エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル等のエーテル類、酢酸−2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類を挙げることが出来る。低沸点有機溶剤を一部使用するとインキを低粘度化しやすく、書き味を軽くするために好適である。好適に使用出来る低沸点有機溶剤は沸点が140℃以上200℃以下のグリコール、グリコールエーテルから選ばれる有機溶剤であり、具体的には、へキシレングリコール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテルなどを挙げることが出来る。
低粘度化による書き味向上とペン先耐乾燥性を考慮して沸点が140℃以上200℃以下のグリコール、グリコールエーテルから選ばれる低沸点有機溶剤と沸点が200℃を越える高沸点有機溶剤を併用することが好ましく、重量比で低沸点有機溶剤/高沸点有機溶剤の値が1.0以上30.0以下が好ましく、1.3以上6.0以下がより好ましい。
これらの有機溶剤は単独あるいは組み合わせて使用出来、その使用量は油性インキ全量に対し10.0重量%以上90.0重量%以下が好ましい。
着色剤としては、少なくとも酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料は安全性が高く、インキの発色性が優れるため必須であるが、その他の従来公知の着色剤を併用して使用することも出来る。
上記酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料において造塩に用いる塩基性物質は、従来公知の塩基性染料や塩基性物質を使用することが出来る。
油性インキに使用することが従来公知である酸性染料と塩基性染料とからなる造塩染料の具体例としては、VALIFAST RED 1308(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料)、同1355(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料)、同1388(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料)、VALIFAST GREEN 1501(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Blue 1とからなる造塩染料)、VALIFAST VIOLET 1701(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料)、同1704(C.I.Acid Yellow 36とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料)、同1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料)、VALIFAST BLUE 1603(C.I.Direct Blue 86とC.I.Basic Blue 7とからなる造塩染料)、同1621(C.I.Direct Blue 87とC.I.Basic Blue 7とからなる造塩染料)(以上、オリヱント化学工業(株)製)を挙げることが出来、また、その他の酸性染料と塩基性染料の造塩染料を適宜従来公知の方法で作成して使用することもできる。また、油性インキに使用することが従来公知の酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料の具体例としては、VALIFAST YELLOW 1101(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料)、同1151(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料)、同1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料)、同1107(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料)、1109(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料)、VALIFAST BLUE 1605(C.I.Solvent Blue 38と塩基性物質とからなる造塩染料とからなる造塩染料)、VALIFAST BLACK 1815(C.I.Acid Black 1と塩基性物質とからなる造塩染料)(以上、オリヱント化学工業(株)製)を挙げることが出来、また、その他の酸性染料と塩基性物質の造塩染料を適宜従来公知の方法で作成して使用することもできる。これらの造塩染料は単独でも、組み合わせて調色して使用することも可能である。
その他の着色剤として上記記載の染料以外のボールペン用の油性インキに使用される従来公知の染料、顔料が併用可能であり、組み合わせ自由に調色出来る。
併用可能な染料の具体例としては、SPILON BLACK GMH SPECIAL、SPILON RED C−GH、SPILON RED C−BH、SPILON BLUE C−RH、SPILON BLUE BPNH、SPILON YELLOW C−GNH、SPILON YELLOW C−2GH、SPILON VIOLET C−RH、S.P.T. ORANGE6、S.P.T. BLUE111、SOT Yellow−1、SOT Yellow−2、SOT Yellow−3、SOT Yellow−4、SOT Yellow−6、SOT Orange−1、SOT Orange−2、SOT Scarlet−1、SOT Red−1、SOT Red−2、SOT Red−3、SOT Pink−1、SOT Brown−1、SOT Brown−2、SOT Blue−1、SOT Blue−2、SOT Blue−3、SOT Blue−4、SOT Violet−1、SOT Green−1、SOT Green−2、SOT Green−3、SOT Brack−1、SOT Brack−2、SOT Brack−4、SOT Brack−5、SOT Brack−6、SOT Brack−8、ORIENT SPRIT BLACK AB、VALIFAST BLACK 3804、VALIFAST RED 1320、VALIFAST RED 1360、VALIFAST ORANGE 2210、VALIFAST BLUE 1601、VALIFAST BLUE 1631、VALIFAST BLUE 2601、VALIFAST YELLOW 1110、VALIFAST YELLOW 3104、VALIFAST YELLOW 1108、Oil Colors Yellow #101、Oil Colors Yellow 3G、Oil Colors Yellow GGS、Oil Colors Yellow #105、Oil Colors Yellow #107、Oil Colors Yellow #136、Oil Colors Yellow #140、Oil Colors Orange PS、Oil Colors Orange PR、Oil Colors Orange #201、Oil Colors Pink OP、Oil Colors Pink #312、Oil Colors Scarlet #308、Oil Colors Red RR、Oil Colors Red 5B、Oil Colors Red #330、Oil Colors Brown GR、Oil Colors Brown #416、Oil Colors Brown BB、Oil Colors Green BG、Oil Colors Green #502、Oil Colors Green #533、Oil Colors Blue BOS、Oil Colors Blue IIN、Oil Colors Blue #603、Oil Colors Blue #613、Oil Colors Violet #730、Oil Colors Violet #732、Oil Colors Black BY、Oil Colors Black BS、Oil Colors Black HBB、Oil Colors Black #803、Oil Colors Black EB、Oil Colors Black EX、ネオスーパーブルーC−555、ローダミンBベース、ソルダンレッド3R、メチルバイオレット2Bベース、ビクトリアブルーF4R、C.I.Direct Black 17、同19、同22、同32、同38、同51、同71、C.I.Direct Red 1、同4、同23、同31、同37、同39、同75、同80、同81、同83、同225、同226、同227、C.I.Direct Blue 1、同15、同41、同71、同86、同87、同106、同108、同199、C.I.Direct Yellow 4、同26、同44、同50、C.I.Solvent Yellow 2、同6、同14、同15、同16、同19、同21、同33、同56、同61、同62、同79、同80、同82、同83:1、同151、C.I.Solvent Orange 1、同2、同5、同6、同14、同37、同40、同41、同44、同45、同62、C.I.Solvent Red 1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同89、同91、同100、同109、同121、同122、同127、同132、同218、C.I.Disperse Red 9、C.I.Solvent Violeto 8、同13、同14、同21、同21:1、同27、C.I.Disperse Violet 1、C.I.Solvent Blue 2、同4、同5、同11、同12、同25、同35、同36、同38、同44、同45、同55、同67、同70、同73、C.I.Solvent Green 3、C.I.Solvent Blown 3、同5、同20、同28、同37、C.I.Solvent Black 3、同5、同7、同22、同22:1、同23、同27、同29、同34、同43、同123を挙げることが出来る。
併用可能な顔料の具体例としては、カーボンブラックや不溶性アゾ顔料、アゾレーキ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン、ペリレン系顔料等有機顔料などの従来公知の一般的な顔料が使用可能である。
併用可能なカーボンブラックの具体例としては、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上、デグサヒュルスジャパン(株)製)、三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上、三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上、東海カーボン(株)製)や、ダイヤモンドブラックN(玉億色材(株)製)などのアニリンブラックや、ボーンブラック(三重カラーテクノ(株)製)や、鉄化ブラックKN−320(日本鉄化(株)製)などの鉄黒を挙げることが出来る。青色顔料の具体例としては、例えばC.I.Pigment Blue 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80を挙げることが出来る。赤色の顔料の具体例としてはC.I.Pigment Red 2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272を挙げることが出来る。黄色の顔料の具体例としてはC.I.Pigment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213が挙げられる。橙色の顔料の具体例としてはC.I.Pigment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74が挙げられる。緑色の顔料の具体例としてはC.I.Pigment Green7、同36、同37が挙げられる。紫色の顔料の具体例としてはC.I.Pigment Violet19、同23を挙げることが出来る。
また、これらの顔料の他に加工顔料も使用可能である。それらの具体例を挙げると、Renol Yellow GG−HW30、同HR−HW30、同Orange RL−HW30、同Red HF2B−HW30、同FGR−HW30、同F5RK−HW30、同Carmine FBB−HW30、同Violet RL−HW30、同Blue B2G−HW30、同CF−HW30、同Green GG−HW30、同Brown HFR−HW30、Black R−HW30(以上、クラリアントジャパン(株)製)、UTCO−001イエロー、同012イエロー、同021オレンジ、同031レッド、同032レッド、同042バイオレット、同051ブルー、同052ブルー、同061グリーン、同591ブラック、同592ブラック(以上、大日精化工業(株)製)を挙げることが出来る。
上記酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料は単独あるいは組み合わせて使用出来、その他の染料、顔料とも自由に併用可能である。酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料の使用量はボールペン用油性インキ全量に対し5.0重量%以上30.0重量%以下が好適に使用出来る。
上記酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料以外のその他の着色剤の使用量は酸性染料と塩基性物質とからなる造塩染料を添加することによる筆跡の発色の良さを損なわない範囲で使用することが出来る。ボールペン用油性インキ全量に対し40.0重量%を超えると配合時の溶解不足や、ボールペン用油性インキ中の固形分の増加により書き味が重くなる不具合を生じやすくなる。
トリイソプロパノールアミンの使用量はボールペン用油性インキ全量に対し0.05重量%以上10.0重量%以下が好ましい。更に好ましくは0.1重量%以上3.0重量%以下である。0.05重量%よりも少ないとコート紙筆記性や、長期経時による結晶発生の防止が十分ではなく、10.0重量%を超えて添加してもこれ以上の性能の向上が見られない。
リン酸エステルはボールとボール受け座との摩耗防止のために用いられ、酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料と、トリイソプロパノールアミンと組み合わせることで、コート紙筆記性が良好で経時的に安定なインキ組成物を得ることができる。具体例としては、モノアルキルリン酸、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルリン酸、ジアルキルリン酸、ポリオキシエチレンジアルキルエーテルリン酸、トリアルキルリン酸、ポリオキシエチレントリアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンモノスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル、パーフルオロアルキル基・リン酸基含有リン酸エステルなどが挙げられる。また、これらの物質を溶液にして使用することは何ら差し支えない。
市販のものとしては、フォスファノールBH−650、同SM−172、同ED−200、同GF−339、同RA−600、同GF199、同ML−200、同ML−220、同ML−240、同RD−510Y、同GF−185、同RS−410、同RS−610、同RS−710、同RL−210、同RL−310、同RB−410、同RP−710、同AK−25、同GF702、同RS−610NA、同SC−6103、同RD−720、同LP−700、同LS−500、同LB400(以上、東邦化学工業(株)製)や、プライサーフA207H、同A208B、同A219B、同A208S、同A212S、同A215C、同AL、同AL12(以上、第一工業製薬(株)製)、NIKKOL DLP−10、同DOP−8NV、同DDP−2、同DDP−4、同DDP−6、同DDP−8、同DDP−10、同TLP−4、同TCP−5、同TOP−0V、同TDP−2、同TDP−6、同TDP−8(以上、日光ケミカルズ(株)製)、メガファック F−510(以上、DIC株式会社製)を挙げることが出来、なかでも、モノアルキルリン酸、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルリン酸、ジアルキルリン酸、ポリオキシエチレンジアルキルエーテルリン酸、トリアルキルリン酸、ポリオキシエチレントリアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンモノスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルリン酸エステルは、摩耗防止効果が優れ、更に、リン酸エステルに含まれるアルキル基の炭素数が10以上20以下であると強荷重筆記においてもボールとボール受け座との摩耗が少なく好適である。
さらにボールとボール受け座の摩耗防止を向上させるためにリン酸エステルにエチレンオキサイド基を導入したものを使用したものが好ましい。リン酸エステル構造中にエチレンオキサイド基が1モル以上20モル以下導入されているものが好ましい。
ボールペン用油性インキに用いるためにリン酸エステルのHLB(Hydrophile−Lipophile Balance)を適切にすることでインキ中においてリン酸エステルが分離しないことで長期にわたりボールとボール受け座の摩耗防止を良好に保つことが可能となる。好適なHLBの範囲としては5以上12以下である。
また、リン酸エステルにおいて炭化水素部分に、芳香環を有するもの、分岐鎖で飽和アルキル基を有するもの、分岐鎖で不飽和アルキル基を有するもの、直鎖で飽和アルキル基を有するもの、直鎖で不飽和アルキル基を有するものがあるが、リン酸エステル中の炭化水素部分に直鎖で不飽和二重結合を有するものを使用すると、初期のコート紙筆記性が一層向上するため最も好適である。具体的にはモノオレイルリン酸、ポリオキシエチレンモノオレイルエーテルリン酸、ジオレイルリン酸、ポリオキシエチレンジオレイルエーテルリン酸、トリオレイルリン酸、ポリオキシエチレントリオレイルエーテルリン酸、モノリノールリン酸、ポリオキシエチレンモノリノールエーテルリン酸、ジリノールリン酸、ポリオキシエチレンジリノールエーテルリン酸、トリリノールリン酸、ポリオキシエチレントリリノールエーテルリン酸が挙げられ、市販のものとしてはフォスファノールRB−410、同LB−400(以上、東邦化学工業(株)製)、NIKKOL DOP−8NV、同TOP−0V(以上、日光ケミカルズ(株)製)を挙げることが出来る。
リン酸エステルの使用量は油性インキ全量に対し0.05重量%以上20.0重量%以下の使用が好ましく、更に好ましくは0.1重量%以上10.0重量%以下であり、最も好ましいのは0.3重量%以上2.0重量%である。使用量が0.05重量%よりも少ないと、コート紙筆記性や長期経時による結晶発生の防止や書き味が十分ではなく、20.0重量%を越えると、インキ中の有機溶媒の含有量が減ってしまい、染料や樹脂などインキ中の固形分の溶解性が不足し、文字掠れが生じやすくなる恐れがある。
上記リン酸エステルとトリイソプロパノールアミンの組み合わせにおいて、溶剤の一部に低沸点有機溶剤を使用することにより、温度25℃で剪断速度100/sでの粘度が5000mPa・s以下のような低粘度インキとした場合、長期経時においてもコート紙筆記性が維持出来、酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料の結晶析出防止に優れた組み合わせ比率があり、モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値が1.0以上5.0以下が好ましく、更に好ましくは2.0以上3.5以下である。
また、更にポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油を添加することで、コート紙筆記において順書き筆記だけでなく、より線飛びが発生しやすい逆書き筆記でも線飛びを防止でき、特に優れたコート紙筆記性が得られる。本発明のボールペン用油性インキに記載のポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油とは、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とポリオキシエチレンヒマシ油のことである。
ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油の具体例としては、NIKKOL HCO−5、同HCO−10、同HCO−20、同HCO−30、同HCO−40、同HCO−50、同HCO−60、同HCO−80、同HCO−100(以上、日光ケミカルズ(株)製)、EMALEX HC−5、同HC−7、同HC−10、同HC−20、同HC−30、同HC−40、同HC−50、同HC−60、同HC−80、同HC−100(以上、日本エマルジョン(株)製)、ブラウノン BR−404、同BR−407、同BR−410、同BR−4135、同BR−417、同BR−420、同BR−425、同BR−430、同BR−450、同RCW−20、同RCW−40、同RCW−60、同RCW−80、同RCW−100(以上、日進化成(株)製)、ユニオックス HC−10、同HC−20、同HC−40、同HC−60、同HC−100、同C−35(日油(株)製)を挙げることが出来る。
ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油中に導入されているエチレンオキサイド基のモル数が5モル以上100モル以下の範囲であるとペン先耐乾燥性に対して好適に使用することが出来る。
ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油の使用量はボールペン用油性インキ全量に対し0.1重量%以上15.0重量%以下の使用が好ましく、更に好ましくは1.0重量%以上8.0重量%以下である。使用量が15.0重量%を越えると、ボールペン用油性インキ中の有機溶媒の含有量が減ってしまい、染料や樹脂などインキ中の固形分の溶解性が不足し、文字掠れが生じやすくなる恐れがある。ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油は単独でも、組み合わせて使用することも可能である。
さらに本発明のボールペンに使用する油性インキに水を添加することも出来る。水は水道水、イオン交換水、精製水、蒸留水、純水等からいずれを選んで用いても良い。中でも、イオン交換水、精製水、蒸留水、純水が好ましい。トリイソプロパノールアミンと、リン酸エステルと、水とを併用すると書き味が向上すると共に、初期のコート紙筆記性が向上する。その使用量はインキが経時的に不安定にならない範囲で添加出来、ボールペン用油性インキ全量に対し0.1重量%以上15.0重量%以下が好ましい。更に好ましくは0.5重量%以上10.0重量%以下が好ましい。尚、水の添加方法は特に限定されないが、水以外の成分を適宜混合したインキ中に水をそのままの状態で添加しても、着色剤や樹脂などの油性インキに用いる成分に予め水分を吸湿や吸水させておいても良い。
上記成分の他に必要に応じて、潤滑剤や樹脂、防錆剤、消泡剤の添加剤を併用することも可能である。
潤滑剤は、ボールの回転を円滑にし、ボールとボール受け座との磨耗防止を向上させるために添加するものであり、具体例としては、切削油類、高級脂肪酸類、アシルアミノ酸類、チアゾール類、ポリエチレングリコール類、ポリエーテル変性シリコーンを挙げることが出来る。筆記感が長期に渡って良好な状態を保つことが出来ることから、特にポリエーテル変性シリコーンを使用することが好ましい。
これらは油性インキ全量に対し0.2重量%以上4.5重量%以下使用する。4.5重量%を超えて添加するとインキの表面張力が小さくなり、ペン先を下向きにして放置したときにインキが漏れ出す恐れがある。
樹脂は、顔料などの固形物の分散、定着性向上、糸曳き性付与、筆跡の裏写り防止の他、粘度調整、染料の溶解促進の為に添加するものであり、具体例としては、エステルガム、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルピロリドン、アクリル酸エステル系樹脂、メラミン系樹脂、セルロース系樹脂、シクロヘキサノン、アセトフェノン、尿素などのケトンとホルムアルデヒドとの縮合樹脂、シクロヘキサノンの縮合樹脂及びそれらを水素添加した樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンとマレイン酸エステルとの共重合体、スチレンとアクリル酸又はそのエステルとの共重合体、重合脂肪酸とポリアミン類との縮合体であるポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルアルキルエーテル、クマロン−インデン樹脂、ポリテルペン、ロジン系樹脂やその水素添加物、ロジン変性されたマレイン酸樹脂、ロジン変性されたフェノール樹脂、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合物、ポリメタクリル酸エステル、ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、酢酸ビニルとポリビニルピロリドンの共重合体、アクリル樹脂塩、アクリル酸とアルキルメタクリレートの共重合体又はそれらの塩、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、ヒドロキシプロピル化グァーガム、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー等の多糖類、ベンジリデンソルビトールを挙げることが出来る。特に、ポリビニルブチラール樹脂は経時による粘度変化が小さく、顔料の分散安定性、定着性に優れるため好適に使用出来る。ポリビニルブチラールの具体例を挙げると、ヘキスト社製のMowital B20H、B30B、B30H、B60T、B60H、B60HH、B70H、積水化学工業(株)製のエスレックBH−3、BL−1、BL−2、BL−L、BL−S、BM−1、BM−2、BM−5、BM−S、BL−2H、BL−SH、BX−10、BX−L、BH−3、BH−6、BH−S、BX−1、BX−5などがある。これらの樹脂は単独あるいは混合して使用することが出来る。これらの樹脂の使用量は油性インキ全量に対して0.05重量%以上30.0重量%以下が好ましい。
本発明のボールペンに使用する油性インキのpHを適正範囲に保つことによって金属製のボールペンチップの腐食を抑えることができる。適正範囲は3以上10以下であり、より好ましくは5以上8以下である。
本発明のボールペンに使用する油性インキおいて、顔料を分散するには通常一般的な方法で可能である。例えば、顔料と、溶剤と、分散剤とを混合し、プロペラ撹拌機等で均一に撹拌した後、分散機で顔料を分散する。ロールミル、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ヘンシェルミキサー、ホモジナイザー、ニーダー等の分散機はインキの溶剤量や、顔料濃度によって適宜選択する。
インキを製造するには、上記で分散した顔料と染料から選ばれる1種もしくは2種以上の色材と、樹脂と、溶剤をホモミキサー等の撹拌機にて充分に混合攪拌した後、他の成分、例えば粘度調整剤や、色調調整のための染料、潤滑剤等を混合し、更に均一になるまで溶解・混合することで得られるが、場合によって混合したインキをさらに分散機にて分散したり、得られたインキを濾過や遠心分離機に掛けて粗大粒子や不溶解成分を除いたりすることは何ら差し支えない。
図面に基づいてボールペンの構造を説明する。ボールペンチップ1は、筆記部材としてのボール2を、ボールホルダー3のインキの通路である貫通孔の先端開口部より一部突出した状態で回転自在に抱持している。インキ収容管4内にはインキ5が収容されており、インキ5のボールペンチップと反対側の後端界面に接して、インキ5と相溶しない高粘度流体であるインキ追従体6が配置されている。
本発明のボールペンに使用する筆記部材としてのボールは、ボールの表面粗さ(Ra)が、1.0nm以上20.0nm以下のものを使用する。
表面粗さ(Ra)とは、JIS B0601:2001 による算術平均粗さ Raのことを表す。算術平均粗さ(Ra)は、JIS B0601で定義されている中心線平均粗さを測定面(2500ミクロン平方、一辺50μmの正方形)に対して三次元に拡張し、基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値を使用した。表面粗さの測定は(セイコーインスツルメンツ(株)製の機種名SPI3800N)を使用した。
当該ボールの組成成分としては、例えば、超硬合金などと称されるものとして、タングステン(元素記号:W)70.0重量%以上85.0重量%以下、コバルト(元素記号:Co)9.0重量%以上14.0重量%以下、クロム(元素記号:Cr)1.0重量%以上5.0重量%以下、炭素(元素記号:C)3.0重量%以上15.0重量%以下のものや、超硬合金以外にも、成分が、炭化ケイ素(分子式:SiC)0.0重量%以上95.0重量%以下、酸化イットリウム−酸化アルミニウム(分子式:Y−Al)0.0重量%以上5.0重量%以下で、ボール表面粗さ(Ra)が0.5nm以上10.0nm以下のものや、成分が、二酸化ジルコニウム(分子式:ZrO)0.0重量%以上95.0重量%以下、酸化イットリウム(分子式:Y)0.0重量%以上5.0重量%以下でボール表面粗さ(Ra)が1.0nm以上10.0nm以下のものや、成分が、酸化アルミニウム(分子式:Al)0.0重量%以上99.9重量%以下、クロム(元素記号:Cr)0.0重量%以上0.1重量%以下でボール表面粗さ(Ra)が1.0nm以上10.0nm以下のものなどが使用できる。
また、ボールのビッカース硬さ(HV)は1000以上2000以下のものが使用できる。
ボール径は、従来公知の0.1mm以上30.0mm以下のいずれを用いても良い。細字の筆跡を得たい場合は0.5mm以下のボール径を使用するのが好ましく、太字の筆跡を得たい場合は1.0mm以上のボール径を使用するのが好ましい。
前記ボールペンチップで使用できるボールホルダーの材質として、ステンレスの場合、成分が、クロム(元素記号:Cr)18.0重量%以上22.0重量%以下、モリブデン(元素記号:Mo)0.5重量%以上3.0重量%以下、マンガン(元素記号:Mn)0.01重量%以上2.0重量%以下、珪素(元素記号:Si)0.01重量%以上1.0重量%以下、硫黄(元素記号:S)0.1重量%以上2.0重量%以下、リン(元素記号:P)0.001重量%以上0.1重量%以下、炭素(元素記号:C)0.001重量%以上0.1重量%以下、鉛(元素記号:Pb)0.01重量%以上0.5重量%以下、テルル(元素記号:Te)0.001重量%以上0.1重量%以下、鉄(元素記号:Fe)70.0重量%以上80.0重量%以下のものが使用できる。更に、切削性に影響する成分である鉛(元素記号:Pb)をビスマス(元素記号:Bi)に置き換え切削性を保ちつつ、環境に考慮した快削ステンレス材は、より好ましい。
ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は150以上300以下のものが使用できる。
ボールホルダーの材質が銅合金の場合、成分が、銅(元素記号:Cu)55.0重量%以上65.0重量%以下、ニッケル(元素記号:Ni)12.0重量%以上18.0重量%以下、マンガン(元素記号:Mn)0.0重量%以上1.0重量%以下、鉄(元素記号:Fe)0.0重量%以上0.5重量%以下、鉛(元素記号:Pb)0.0重量%以上4.0重量%以下、亜鉛(元素記号:Zn)0.0重量%以上30.0重量%以下のものが使用できる。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は150以上300以下のものが使用できる。
その他、ボールホルダーの材質が樹脂や真鍮(黄銅)などの従来公知の材質も使用できる。
そして、ボールをボールホルダーの先端開口部の内縁に押し当てることでボールホルダーの密閉性を向上させ、ボールペンチップ先端からのインキのにじみ出しを防止する事を目的として、ボールを背面より押圧して前方付勢してボールホルダーの先端内縁に周状接触させるコイルスプリングを備えることもできる。当該コイルスプリングの材質としては主にSUS304などのステンレス鋼線を使用するが、硬鋼線やピアノ線材も使用できる。また、ポリカーボネートやポリエーテルエーテルケトン等の樹脂も使用することができる。ステンレス鋼線、硬鋼線などの表面にニッケル(元素記号:Ni)メッキを施したものも使用できる。ボールホルダー内にコイルスプリングを設置した状態におけるボールの押圧荷重は0.01N以上1.50N以下で使用できる。
インキ収容管4として、金属や、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂が使用できる。インキ収容管4の内径は直径0.1mm以上直径30.0mm以下のものが使用でき、直径0.5mm以上直径15.0mm以下が好ましい。また、図示した直線状のパイプの収容管の他に、異なる内径を多段に複数組み合わせた形状の収容管も使用することができる。直径0.5mm以上のものを使用する場合は、逆流防止のため可動栓となる成型品を併用してもよい。
前記インキ追従体6はインキ収容管4のクリア−ドレイン性向上やインキ残量視認性向上、インキの乾燥防止性向上、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止したりするなどを目的として配置されている。インキ追従体6として、ポリブテン、αオレフィン、ポリオレフィン、シリコーン、などを基材として適宜シリカなどのゲル化剤などで高粘度とした流体などの、従来公知のインキ追従体が使用できる。インキ追従体の物理特性としては、ニュートン流体、チキソトロピー、剪断減粘性などの物性を有していてもよいが、ニュートン流体が好ましい。インキ追従体の粘度は特に限定されるものではないが、25℃、剪断速度100/sにおけるインキ追従体の粘度は10mPa・s以上100,000mPa・s以下が好ましく、100mPa・s以上30,000mPa・s以下が最も好ましい。市販されているものとしては、ジメチルシリコーンオイルとして、SH200 C Fluid 5CS(粘度5mPa・s)、同6CS(粘度6mPa・s)、同10CS(粘度9mPa・s)、同20CS(粘度19mPa・s)、同30CS(粘度29mPa・s)、同50CS(粘度48mPa・s)、同100CS(粘度97mPa・s)、同200CS(粘度190mPa・s)、同350CS(粘度340mPa・s)、同500CS(粘度490mPa・s)、同1000CS(粘度970mPa・s)、同3000CS(粘度290mPa・s)、SH200 Fluid 10000CS(粘度9700mPa・s)、同12500CS(粘度12000mPa・s)、同30000CS(粘度29000mPa・s)、同60000CS(粘度59000mPa・s)、同100000CS(粘度98000mPa・s)、同1000000(粘度980000mPa・s)、BY11−040(粘度1400mPa・s)、BY11−003(粘度1400mPa・s)、BY11−007(粘度1600mPa・s)、BY11−014(粘度12000mPa・s)、BY11−026(粘度100000mPa・s)、BY25−320(粘度8200mPa・s)(以上、東レ・ダウコーニング社製)、シリコーンオイルに剪断減粘性を付与したものとして、IF4310(粘度31000±2000mPa・s)、同4311(粘度24000±2000mPa・s)、同4312(粘度3850±450mPa・s)(以上、Dokumental社製)などが挙げられる。インキ追従体の使用量は、ボールペン用油性インキ全量に対し、重量比で、0.1%以上100.0%以下の範囲で使用できる。しかし、インキ追従体6は特に必要無いと判断された場合は、配置しなくとも構わない。
図2にボールペンチップ1の縦断面図を示す。ボールホルダー3の内部には、ボール2を背面より押して前方付勢するコイルスプリング7が配設されている。このコイルスプリング7は、ボールホルダー3に挿入された後に、押し込まれて全長を圧縮された状態で、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。コイルスプリング7は、伸縮する巻き部7aと先端に直線状に起立した先端直状部7bを備えており、先端直状部7bが、ボールホルダー3のインキ通路である貫通孔を通ってボール2の後端を直接押し、ボール2をボールホルダー3の先端開口部3bの内縁に周接させている。ボールホルダー3の貫通孔が十分に大きい場合はコイルスプリング7の先端直状部7bを形成せずに、巻き部7aを直接ボール2に当接させて付勢させても構わない。
図3にボールペンチップ1のI部拡大図を示す。ボールホルダー3は、前述した円柱状金属部材に貫通孔を形成する製法にて貫通したインキの通路として、先端側よりボールハウス部8、中孔9、後穴10を有している。ボールハウス部8と後穴10との間には、内方突出部11が形成されている。ボールハウス部8の先端開口部3bは、かしめ加工にて縮径化されており、この縮径化された先端開口部3bと、内方突出部11にて前記ボール2の前後方向への移動し得る範囲を規定している。また、内方突出部11に複数本、環状に等間隔で切削による放射状溝12が形成されている。この放射状溝12は、中孔9及び、後孔10に連通しているが、コイルスプリング7を挿入する時の引っ掛かりを防止する為に後孔10に連通させずに中孔9の途中までに留めておくこともできる。そして、内方突出部11にボール2を押し付けることによって凹状のボール転写部13が形成されており、凹状のボール転写部13は、筆記時に紙面などに当接してボール2が後退した状態の時にボールの位置を安定させ、不要な振動等の少ない円滑な回転を保障せんとするものであり、ボール2と凹状のボール転写部13とが略面状に接触するような形状としている。また、前述の放射状溝12は、内方突出部11の凹状のボール転写部13より外側に開口部を有し、ボールハウス部8へのインキ供給を確保しているものである。放射状溝12の本数は3本以上10本以下が使用できる。
予め貫通孔が形成されたパイプ材を使用することもできる。パイプ材を使用した場合は、パイプ材の外側壁部にピンによる押圧変形加工を施して凹部を形成することによって、該部に対応する内側壁部に凸部を形成し、その凸部が内方突出部となるものである。
その他、本発明の要旨を逸脱しない限りで種々なせる。
例えば、外装体の説明は省略するが、外装体がキャップを装着して、ボールペンチップを保護するものとしたり、出没機構を備えるボールペンとすることもできる。また、インキタンクそのものを外装部材とすることもできる。
以下に一例について説明する。
尚、トリイソプロパノールアミンとリン酸エステルの比率の算出については、リン酸エステルの付加モル数はカタログに記載の平均付加モル数を用いて分子量の計算を行っている。また、リン酸モノエステル、ジエステル、トリエステルの混合物の場合にはトリエステルの配合比率は小さいため、リン酸モノエステルとジエステルが重量比で50:50の割合で含まれているものとして加重平均によって分子量の計算を行っている。また、リン酸エステル中のアルキル基の炭素数が12以上15以下のように複数の範囲にわたって記載されている物質はアルキル基の炭素数を13として分子量の計算を行っている。
また、実施例中の粘度はPhysica MCR302(Anton Paar社製)で、ローター CP20−1にて測定を行った。
(実施例1)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製))
2.00重量%
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 18.00重量%
VALIFAST VIOLET 1704(C.I.Acid Yellow 36とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)
製) 12.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 5.00重量%
ベンジルアルコール(有機溶剤) 10.00重量%
3−メトキシ−1−ブタノール(有機溶剤) 14.30重量%
NIKKOL TOP−0V(ポリオキシエチレン(3)トリオレイルエーテルリン酸、分子量879.4、HLB2.5、日光ケミカルズ(株)製) 10.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
2.20重量%
ブラウノン BR−450(ポリオキシエチレンヒマシ油、青木油脂工業(株)製)
8.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
0.25重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.25重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
NIKKOL BL−9EX(ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、HLB14.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
イオン交換水 2.00重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は1.0である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が500mPa・sで、pHは4.5であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整した。尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例2)
インキ
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 5.00重量%
VALIFAST VIOLET 1704(C.I.Acid Yellow 36とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)
製) 20.00重量%
ベンジルアルコール(有機溶剤) 17.50重量%
3−メトキシ−1−ブタノール(有機溶剤) 38.68重量%
NIKKOL TOP−0V(ポリオキシエチレン(3)トリオレイルエーテルリン酸、分子量879.4、HLB2.5、日光ケミカルズ(株)製) 0.50重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.30重量%
エマレックスHC−20(ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、HLB9.0、日本エマルジョン(株)製) 2.00重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
3.00重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
NIKKOL BL−9EX(ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、HLB14.
5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は2.8である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が270mPa・sで、pHは7.0であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例3)
インキ
VALIFAST BLUE 1605(C.I.Solvent Blue 38と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST GREEN 1501(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Blue 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
5.00重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 34.00重量%
ンジルアルコール(有機溶剤) 46.65重量%
NIKKOL DDP−2(リン酸エステル(2)、ジ(C12−15)パレス−2リン
酸、分子量630.8、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製)) 0.25重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.30重量%
NIKKOL HCO−50(ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、HLB13.
5、日光ケミカルズ(株)製) 0.30重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
5.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
イオン交換水 4.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して緑色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は4.0である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が1000mPa・sで、pHは7.5であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)80.3重量%、炭素(元素記号:C)5.2重量%、コバルト(元素記号:Co)12.0重量%、クロム(元素記号:Cr)2.5重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1595のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例4)
インキ
VALIFAST BLUE 1605(C.I.Solvent Blue 38と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST GREEN 1501(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Blue 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
5.00重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 34.00重量%
ベンジルアルコール(有機溶剤) 40.70重量%
NIKKOL DDP−2(リン酸エステル、ジ(C12−15)パレス−2リン酸、分子量630.8、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製)) 2.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
1.30重量%
NIKKO LHCO−50(ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、HLB13.
5、日光ケミカルズ(株)製) 3.50重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
5.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%イオン交換水 4.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して緑色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は2.1である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が950mPa・sで、pHは6.7であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例5)
インキ
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST RED 1308(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
3.00重量%
VALIFAST GREEN 1501(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Blue 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
13.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 10.38重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 9.10重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 34.00重量%
NIKKOL DDP−2(リン酸エステル、ジ(C12−15)パレス−2リン酸、分子量630.8、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製)) 5.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
3.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
NIKKOL BL−9EX(ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、HLB13.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
イオン交換水 0.50重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は2.0である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が650mPa・sで、pHは6.5であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)80.3重量%、炭素(元素記号:C)5.2重量%、コバルト(元素記号:Co)12.0重量%、クロム(元素記号:Cr)2.5重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1595のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例6)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製))
7.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 2.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 7.00重量%
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
VALIFAST VIOLET 1704(C.I.Acid Yellow 36とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)
製) 3.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 26.00重量%
3−メトキシ−1−ブタノール(有機溶剤) 21.98重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 8.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
10.00重量%
ブラウノン BR−425(ポリオキシエチレン(25)ヒマシ油、HLB10.9、青木油脂工業(株)製) 1.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は4.8である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が520mPa・sで、pHは8.0であった。
ボールペンチップ
図8及び、図8のIV−IV’線断面矢視図である図9に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図8においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図9ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
先端開口部径B3:0.182mm
ボールの前後方向移動距離C3:0.010mm
ボール突出長さD3:0.06mm
ボールハウス部径E3:0.215mm
中孔径F3:0.12mm
後孔径G3:0.25mm
放射状溝幅H3:0.04mm
ボール転写部径J3:0.18mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は3、コイルスプリングの線径は0.10mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.014Nとし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例7)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製))
2.00重量%
OIL BLUE 613(着色剤、トリアリ−ルメタン系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 1.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 10.00重量%
VALIFAST RED 1308(C.I.Acid Yellow 23とC.I.
Basic Red 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
2.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 20.68重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 18.70重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 13.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
12.00重量%
NIKKOL HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
イオン交換水 0.10重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は3.6である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が550mPa・sで、pHは7.4であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.8重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例8)
インキ
VALIFAST BLUE 1605(C.I.Solvent Blue 38と塩基性物質とからなる造塩染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
14.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 14.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 28.46重量%
ベンジルアルコール(有機溶剤) 31.82重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 0.10重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.10重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
5.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
NIKKOL BL−9EX(ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、HLB13.5、日光ケミカルズ(株)製) 30.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して青色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は3.9である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が300mPa・sで、pHは7.4であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例9)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製))
2.00重量%
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株) 2.00重量%
VALIFAST BLUE 1605(C.I.Solvent Blue 38と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 22.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 19.90重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 18.89重量%
フォスファノール RS−610(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量1030.3、HLB10.5、東邦化学工業(株)製) 0.06重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.05重量%
NIKKOL HCO−100(ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油、HLB1
6.5、日光ケミカルズ(株)製) 0.10重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
イオン交換水 13.00重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は4.5である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が530mPa・sで、pHは7.7であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.8重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例10)
インキ
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 5.00重量%
VALIFAST VIOLET 1704(C.I.Acid Yellow 36とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)
製) 20.00重量%
3−メトキシ−1−ブタノール(有機溶剤) 43.68重量%
NIKKOL TOP−0V(リン酸エステル、リン酸トリオレイル、分子量879.4、HLB2.5、日光ケミカルズ(株)製) 0.20重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.10重量%
エマレックスHC−20(ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、HLB9.0、日
本エマルジョン(株)製) 15.00重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
3.00重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
NIKKOL BL−9EX(ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、HLB13.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は2.3である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が310mPa・sで、pHは6.5であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例11)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製))
2.00重量%
OIL BLUE 613(着色剤、トリアリールメタン系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業 1.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 10.00重量%
VALIFAST RED 1308(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
2.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 24.28重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 19.40重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 19.00重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 1.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.80重量%
NIKKOL HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製) 2.50重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
イオン交換水 0.50重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は3.1である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が560mPa・sで、pHは7.2であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)80.3重量%、炭素(元素記号:C)5.2重量%、コバルト(元素記号:Co)12.0重量%、クロム(元素記号:Cr)2.5重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1595のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例12)
インキ
VALIFAST YELLOW 1108(着色剤、アゾ系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST RED 1308(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
10.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 40.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 18.50重量%
フォスファノール RS−610(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量1030.3、HLB10.5、東邦化学工業(株)製) 3.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
1.50重量%
ブラウノン BR−404(ポリオキシエチレン(4)ヒマシ油、HLB3.2、青木油脂工業(株)製) 5.00重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
3.00重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
NIKKOL BL−9EX(ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、HLB13.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して赤色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は2.7である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が320mPa・sで、pHは6.8であった。
ボールペンチップ
図8及び、図8のIV−IV’線断面矢視図である図9に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図8においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図9ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
先端開口部径B3:0.182mm
ボールの前後方向移動距離C3:0.010mm
ボール突出長さD3:0.06mm
ボールハウス部径E3:0.215mm
中孔径F3:0.12mm
後孔径G3:0.25mm
放射状溝幅H3:0.04mm
ボール転写部径J3:0.18mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は3、コイルスプリングの線径は0.10mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.014Nとし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)80.3重量%、炭素(元素記号:C)5.2重量%、コバルト(元素記号:Co)12.0重量%、クロム(元素記号:Cr)2.5重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1595のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例13)
インキ
VALIFAST YELLOW 1108(着色剤、アゾ系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 2.00重量%
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 13.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 14.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 12.50重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 5.00重量%
NIKKOL DDP−2(リン酸エステル、ジ(C12−15)パレス−2リン酸、分子量630.8、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製)) 20.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
7.00重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
3.00重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
イオン交換水 10.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して黄色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は1.2である。測定温度25℃で
の粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が300mPa・sで、pHは5.0であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例14)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製)
2.00重量%
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(
株)製) 1.00重量%
OIL BLUE 613(着色剤、トリアリールメタン系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 2.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 7.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 26.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 12.00重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 25.88重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 1.20重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
1.00重量%
NIKKOL HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製) 2.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
0.10重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
イオン交換水 0.30重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は3.2である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が520mPa・sで、pHは7.0であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例15)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製)
5.00重量%
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.00重量%
OIL BLUE 613(着色剤、トリアリールメタン系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 4.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 6.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 24.88重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 16.00重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 16.00重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 1.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.80重量%
NIKKOL HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
0.30重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
イオン交換水 0.50重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は3.1である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が520mPa・sで、pHは7.8であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.8重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例16)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製)
7.00重量%
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 2.00重量%
OIL BLUE 613(着色剤、トリアリールメタン系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 4.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 22.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 21.08重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 15.00重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 1.50重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
1.20重量%
NIKKOL HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.50重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
0.70重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
イオン交換水 1.50重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は3.1である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が820mPa・sで、pHは7.5であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例17)
インキ
プリンテックス35(着色剤、カーボンブラック、デグザヒュルスジャパン(株)製))
5.00重量%
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.00重量%
OIL BLUE 613(着色剤、トリアリールメタン系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 10.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 19.93重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 15.65重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 15.00重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 0.80重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.60重量%
NIKKOL HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製) 4.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
1.00重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)製) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
イオン交換水 2.50重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は2.9である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が920mPa・sで、pHは7.5であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)80.3重量%、炭素(元素記号:C) 5.2重量%、コバルト(元素記号:Co)12.0重量%、クロム(元素記号:Cr)2.5重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1595のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例18)
インキ
FUJI FAST RED 8800(着色剤、C.I.Pigment Red 254、富士色素(株)製) 5.00重量%
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.00重量%
VALIFAST YELLOW 1108(着色剤、アゾ系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 1.00重量%
VALIFAST RED 1308(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
5.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 10.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 21.08重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 30.00重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 0.50重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.20重量%
ニッコール HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、
日光ケミカルズ(株)製) 2.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
0.70重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
イオン交換水 2.00重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、FUJI FAST RED 8800の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い赤色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して赤色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は1.5である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が1200mPa・sで、pHは5.5であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例19)
インキ
CROMOPHTAL Blue A3R(着色剤、C.I.Pigment Blue
60、チバ・ジャパン(株)製) 5.00重量%
OIL BLUE 613(着色剤、トリアリ−ルメタン系油性染料、オリヱント化学工業(株)製) 5.00重量%
VALIFAST BLUE 1605(C.I.Solvent Blue 38と塩基性物質とからなる造塩染料からなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
3.00重量%
VALIFAST VIOLET 1731(C.I.Acid Violet 17とメチン系染料とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 2.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 40.00重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 5.18重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 10.00重量%
フォスファノール LB−400(リン酸エステル、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルとトリエステルの混合物、分子量737.9、HLB8.6、東邦化学工業(株)製) 1.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.80重量%
ニッコール HCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、HLB6.5、
日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
エスレックBH−3(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
1.00重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
ユニオールD2000(ポリプロピレングリコール、日油(株)) 3.00重量%
AKP−20(アルミナ微粒子、住友化学(株)製) 0.02重量%
NIKKOL BL−9EX(ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、HLB13.5、日光ケミカルズ(株)製) 3.00重量%
イオン交換水 5.00重量%
上記成分のうち、各有機溶剤の半量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、CROMOPHTAL Blue A3Rの全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して青色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は3.1である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が900mPa・sで、pHは7.5であった。
ボールペンチップ
図8及び、図8のIV−IV’線断面矢視図である図9に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図8においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図9ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
先端開口部径B3:0.182mm
ボールの前後方向移動距離C3:0.010mm
ボール突出長さD3:0.06mm
ボールハウス部径E3:0.215mm
中孔径F3:0.12mm
後孔径G3:0.25mm
放射状溝幅H3:0.04mm
ボール転写部径J3:0.18mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は3、コイルスプリングの線径は0.10mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.014Nとし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)80.3重量%、炭素(元素記号:C)5.2重量%、コバルト(元素記号:Co)12.0重量%、クロム(元素記号:Cr)2.5重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1595のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(比較例1)
インキ
スピロンブラック GMH−S(着色剤、油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製)
20.00重量%
VALIFAST VIOLET 1701(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)
製) 18.00重量%
ベンジルアルコール(有機溶剤) 23.00重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 23.50重量%
プライサーフA215C(ポリオキシエチレン(15)トリデシルエーテルリン酸エステル、第一工業製薬(株)製) 2.00重量%
ナイミーンL207(ポリオキシエチレン(7)アルキルアミン、HLB12.5、日油
(株)製) 2.00重量%
オレイン酸 2.00重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 7.00重量%
イオン交換水 2.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が850mPa・sで、pHは7.1であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(比較例2)
インキ
SPILON YELLOW C−GNH(着色剤、インドリノン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 10.00重量%
SPILON VIOLET C−RH(着色剤、トリアリールメタン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製 19.50重量%
VALIFAST VIOLET 1701(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Violet 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)
製) 2.80重量%
マイドール10(アルキル(8〜16)グルコシド、花王(株)製) 0.20重量%
マルキードNo.32(マレイン酸樹脂、荒川化学工業(株)製) 7.50重量%
3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン(東京化成工業(株)製) 5.00重量%
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(有機溶剤) 55.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が500mPa・sで、pHは6.8であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は6、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.18Nし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.8重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(比較例3)
インキ
SPILON RED C−GH(着色剤、キサンテン系油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST RED 1308(C.I.Acid Yellow 23とC.I.Basic Red 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
3.00重量%
VALIFAST GREEN 1501(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Blue 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
13.00重量%
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤) 34.80重量%
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(有機溶剤) 20.20重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 5.00重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
1.50重量%
NIKKOL HCO−50(ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、HLB13.
5、日光ケミカルズ(株)製) 2.00重量%
エスレックBL−1(樹脂、ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製)
2.50重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
0.50重量%
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
イオン交換水 4.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が700mPa・sで、pHは9.0であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)74.7重量%、炭素(元素記号:C)11.6重量%、コバルト(元素記号:Co)10.0重量%、クロム(元素記号:Cr)3.7重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1727のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(比較例4)
インキ
実施例1においてトリイソプロパノールアミンの全量をトリエタノールアミンに置き換えた以外は実施例1と同様にして黒色のボールペン用油性インキを得た。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が490mPa・sで、pHは4.4であった。
ボールペンチップ
図6及び、図6のIII−III’線断面矢視図である図7に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図6においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図7ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A2:0.5mm
先端開口部径B2:0.473mm
ボールの前後方向移動距離C2:0.014mm
ボール突出長さD2:0.154mm
ボールハウス部径E2:0.525mm
中孔径F2:0.28mm
後孔径G2:0.60mm
放射状溝幅H2:0.07mm
ボール転写部径J2:0.45mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
尚、放射状溝の本数は5、コイルスプリングの線径は0.12mm、ボールホルダー内にコイルスプリングを配設した状態におけるボールの押圧荷重は0.147N以上0.216N以下とし、ボールホルダー3の後端開口部3aを縮径するかしめ加工を施すことによって、ボール2の後端を付勢した状態で固定されている。
作成したボールペンのボール成分は、タングステン(元素記号:W)80.3重量%、炭素(元素記号:C)5.2重量%、コバルト(元素記号:Co)12.0重量%、クロム(元素記号:Cr)2.5重量%。ボールのビッカース硬さ(HV)は1595のものとした。
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
実施例、比較例を以降の項目について評価した。
初期コート紙筆記性確認試験1(順書き)
作成直後の上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ用いて、(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度70°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
初期コート紙筆記性確認試験2(逆書き)
作成直後の上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ用いて、(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度110°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
コート紙筆記性耐熱確認試験
上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ70℃の恒温槽にて24時間保管し、室温で24時間放冷した後に(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度70°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で順書きにて10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
長期経時コート紙筆記性確認試験
上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ50℃30%RHの恒温槽にて3ヶ月保管し、室温で24時間放冷した後に(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度70°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
長期経時結晶の発生確認試験
長期経時1コート紙筆記性確認試験で用いたボールペンのペン先からインキを取り出し、偏光顕微鏡(CX31−P、オリンパス(株)製)にて結晶の観察を行った。
結晶が無かったもの:○
結晶が確認されたもの:×
とした。結果を表2に示す。
Figure 2017113894
Figure 2017113894
実施例1〜19のボールペンは筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が1.0以上20.0以下であるボールペンチップを、直接又は接続部材を介して先端に接続し、油性インキは書き味も良く酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料と、トリイソプロパノールアミンと、リン酸エステルを含有しているので、筆跡の発色性に優れ、コート紙筆記性に優れ、長期経時後においてもコート紙筆記性に優れるものを得ることが出来た。
更に、実施例1〜4、6、7、9〜12、14〜19のボールペンは筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が1.0以上20.0以下であるボールペンチップを備え、油性インキは酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料と、トリイソプロパノールアミンと、リン酸エステルに加え、ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油が含有されていることで逆書きでのコート紙筆記性にも優れるものを得ることが出来た。
これに対して、比較例1は、トリイソプロパノールアミンではなく、特許文献1に記載されたポリオキシエチレンアルキルアミンを使用したインキを内蔵するボールペンであるが、発色がよく、長期経時後も結晶は発生しないが、筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が20.0より大きく、ボールの濡れ性が悪いためコート紙筆記性が得られない。
比較例2は特許文献2のインキを内蔵するボールペンであるが、酸性染料とコート紙筆記性が向上する環状化合物が含まれているため、発色がよく、初期のコート紙筆記性は他比較例と比べると比較的優れている。しかしながら筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が20.0より大い為、十分なコート紙筆記性が得られていない、さらに高温環境下にインキが置かれてしまうと、コート紙筆記性を改善する物質が効果を奏さなくなってしまい、また長期経時によってコート紙筆記性が得られなくなってしまう。さらに低粘度の油性ボールペンに使用される溶剤にはやや溶解性が悪く、長期経時で染料が析出してしまった。
比較例3は酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料とトリイソプロパノールアミンを含有したインキを内蔵するボールペンであり、発色は良いものの筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が20.0より大きく、良好なコート紙筆記性が得られず、長期経時後の結晶析出も防止出来ない。
比較例4はトリイソプロパノールアミン以外のアミンとしてトリエタノールアミンを含有しているインキを内蔵するボールペンであるが、発色は良いものの筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が20.0より大い為、良好なコート紙筆記性が得られず、長期経時後の結晶析出も防止出来ない。
以上、詳細に説明したように本発明は、筆跡の発色性に優れ、滑りやすい紙面に筆記したときに筆跡が線飛びしないという、いわゆるコート紙筆記性に優れ、長期経時後においてもコート紙筆記性に優れたボールペンに関するものである
1 ボールペンチップ
2 ボール
3 ボールホルダー
3a 後端開口部
3b 先端開口部
4 インキ収容管
5 インキ
6 インキ追従体
7 コイルスプリング
7a 巻き部
7b 先端直状部
8 ボールハウス部
9 中孔
10 後孔
11 内方突出部
12 放射状溝
13 ボール転写部
A1、A2、A3 ボール径
B1、B2、B3 先端開口部径
C1、C2、C3 ボールの前後方向移動距離
D1、D2、D3 ボール突出長さ
E1、E2、E3 ボールハウス部径
F1、F2、F3 中孔径
G1、G2、G3 後孔径
H1、H2、H3 放射状溝幅
J1、J2、J3 ボール転写部径
上記ボールペン用油性インキを内面にシリコーン処理を施したポリプロピレン製インキ収容管(外径φ3.0mm、内径φ1.8mm)に0.2g充填し、上記ボールペンチップをインキ収容管の先端に直接装着し、インキ追従体としてSH200 Fluid 12500CSを充填した後、遠心機にて遠心力(1000回転/分、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンリフィルを作製した。
(実施例3)
インキ
VALIFAST BLUE 1605(C.I.Solvent Blue 38と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 1.00重量%
VALIFAST YELLOW 1171(C.I.Acid Yellow 42と塩基性物質とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製) 3.00重量%
VALIFAST GREEN 1501(C.I.Acid Yellow 42とC.I.Basic Blue 1とからなる造塩染料、オリヱント化学工業(株)製)
5.00重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル(有機溶剤) 34.00重量%
ンジルアルコール(有機溶剤) 46.65重量%NIKKOL DDP−2(リン酸エステル、ジ(C12−15)パレス−2リン酸、分子量630.8、HLB6.5、日光ケミカルズ(株)製)) 0.25重量%
トリイソプロパノールアミン(分子量191.3、東京化成工業(株)製)
0.30重量%
NIKKOL HCO−50(ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、HLB13.5、日光ケミカルズ(株)製) 0.30重量%
PVPK−90(樹脂、ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製)
5.00重量%
L7002(ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製)
0.50重量%
イオン交換水 4.00重量%
上記成分を、70℃で4時間攪拌して緑色のボールペン用油性インキを得た。モル換算でトリイソプロパノールアミン/リン酸エステルの値は4.0である。測定温度25℃での粘度とpHを測定したところ、剪断速度100/sでの粘度が1000mPa・sで、pHは7.5であった。
ボールペンチップ
ボール径A1:0.7mm
図4及び、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す部分を以下に記す寸法値の範囲になるように調整し、尚、図4においてボール2をボール転写部13に当接させた状態を点線にて示している。また、説明の都合上、図5ではボール2及びコイルスプリング7の先端直状部7bは省略している。
ボール径A1:0.7mm
先端開口部径B1:0.660
ボールの前後方向移動距離C1:0.019mm
ボール突出長さD1:0.210mm
ボールハウス部径E1:0.725mm
中孔径F1:0.36mm
後孔径G1:0.80mm
放射状溝幅H1:0.10mm
ボール転写部径J1:0.63mm
ボールホルダーの材質は、成分が、クロム(元素記号:Cr)19.97重量%、モリブデン(元素記号:Mo)1.77重量%、マンガン(元素記号:Mn)1.08重量%、珪素(元素記号:Si)0.40重量%、硫黄(元素記号:S)0.288重量%、リン(元素記号:P)0.04重量%、炭素(元素記号:C)0.01重量%、鉛(元素記号:Pb)0.16重量%、テルル(元素記号:Te)0.03重量%、鉄(元素記号:Fe)76.25重量%のステンレスを使用した。ボールホルダーのビッカース硬さ(HV)は243であった。
実施例、比較例を以降の項目について評価した。
各実施例、比較例に使用したボールペンチップ10本のそれぞれに使用したボール表面の算術平均粗さ(Ra)を上述の測定方法にて測定した。結果を表1に示す。
初期コート紙筆記性確認試験1(順書き)
作成直後の上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ用いて、(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度70°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
初期コート紙筆記性確認試験2(逆書き)
作成直後の上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ用いて、(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度110°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
コート紙筆記性耐熱確認試験
上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ70℃の恒温槽にて24時間保管し、室温で24時間放冷した後に(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度70°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で順書きにて10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
長期経時コート紙筆記性確認試験
上記試験用のボールペンを各実施例、比較例あたり10本ずつ50℃30%RHの恒温槽にて3ヶ月保管し、室温で24時間放冷した後に(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、王子製紙(株)製コート紙(OKトップコート+)上に筆記角度70°、荷重1.47N、筆記速度7cm/秒の条件で10cm筆記させた時の線飛びの総距離(mm)の平均値を求めた。
長期経時結晶の発生確認試験
長期経時1コート紙筆記性確認試験で用いたボールペンのペン先からインキを取り出し、偏光顕微鏡(CX31−P、オリンパス(株)製)にて結晶の観察を行った。
結晶が無かったもの:○
結晶が確認されたもの:×
とした。結果を表2に示す。

Claims (1)

  1. 筆記部材としてのボールの表面粗さ(Ra)が1.0以上20.0以下であるボールペンチップを、直接又は接続部材を介して先端に接続するインキタンク内に、酸性染料と塩基性物質からなる造塩染料と、トリイソプロパノールアミンと、リン酸エステルとを少なくとも含有する油性インキを収容するボールペン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019126950A (ja) * 2018-01-23 2019-08-01 三菱鉛筆株式会社 熱変色性筆記具

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