JP2017113162A - 呼吸用温湿度交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】呼気とともに吐出される分泌物等が湿熱蓄積体に付着するのを抑制して、湿熱蓄積体を安定して使用可能な呼吸用温湿度交換器を提供する。【解決手段】人工気道が接続される呼吸用温湿度交換器1であって、前記人工気道が接続される第1開口部21が形成された第1管20と、前記第1管の第2開口部22近傍で、間隙をあけて前記第1管を覆う第2管35と、前記第1管及び前記第2管の外周面に連接され、前記第1管及び前記第2管に直交して左右均等に2方向に向けてそれぞれ筒状に伸びる第3管30と、前記第2管と前記第3管を流通可能とする流通孔35Hとを有するハウジング10と、前記第2管の第3開口部35A付近に備えた開閉弁72と、前記第3管内に収容された湿熱蓄積体と、を備え、湿熱蓄積体を介して第1開口部21と第4開口部とを流通可能に構成されていることを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、気管切開チューブ等の人工気道に接続され、患者の呼気が含む水分と熱を吸気に戻すための呼吸用温湿度交換器に関する。
周知のように、呼吸機能の不十分な患者が、口や鼻から空気を取り込むことなく呼吸できるようにするために、患者に気管切開術を施して、その切開部へ気管切開チューブの先端を挿入することにより呼吸を可能とする気管切開チューブが広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
患者が、気管切開チューブを通じて、鼻腔または口腔および咽頭を介さずに呼吸する場合、乾燥した空気を長時間吸い込むと、気管の粘膜を傷めたり、痰の粘稠度が増すなどの変調を来し、気管を痛める可能性があるため、吸気は適切な湿度を含んでいることが望ましい。
そこで、吸気の湿度調整を効率的に行うために、気管切開チューブ(二重構造を有する気管切開チューブのインナーカニューレを含む)に装着される呼吸用温湿度交換器(いわゆる人工鼻)が広く用いられている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−345961号公報 特開2006−136461号公報
しかしながら、患者が呼吸用温湿度交換器を通じて呼吸をする場合に、痰等の分泌物が多く吐出されると、これら分泌物が湿熱蓄積体に付着して、通気路を塞ぎ、呼吸の障害となる場合がある。通気路が狭窄または閉塞した人工鼻は、速やかに新しい人工鼻に交換することが必要である。
また、人工鼻は24時間迄の連続使用(1日1回交換)を通例としているが、痰の吐出量が多い患者は交換時期を早めなければならず、人工鼻の使用量が増えて経済的負担を増大するばかりでなく、自ら人工鼻を着脱出来ない患者等の場合は、常に監視をする必要がある。
そこで、患者が呼吸用温湿度交換器を通じて呼吸する場合に、痰等の分泌物が吐出されても、湿熱蓄積体を長時間にわたって安定して使用することができる呼吸用温湿度交換器に対する技術的要請がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、気管切開チューブ等の人工気道が接続されて、患者の呼気が含む水分を吸気に還元するための呼吸用温湿度交換器であって、呼気とともに吐出される分泌物が湿熱蓄積体に付着するのを抑制して、湿熱蓄積体を長時間にわたって安定して使用することが可能な呼吸用温湿度交換器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、人工気道に接続されて、患者の呼気に含まれる水分と熱を吸気に還元するための呼吸用温湿度交換器であって、第1端側に前記人工気道を接続する第1開口部が形成されるとともに第2端側に第2開口部が形成され、前記第1開口部と第2開口部との間で呼吸気の流通を可能とする第1管路を形成する第1管と、前記第2開口部近傍で前記第1管の外周面を覆い前記第1管と間隙をあけて前記第2開口部側に向かって筒状に伸び前記第2開口部側に第3開口部が開口された第2管路を形成する第2管と、前記第1管及び前記第2管の外周面に連接され、前記第1管及び前記第2管の中心軸に対して直交し、少なくとも前記第2開口部より上方で前記中心軸より左右均等に2方向に向けてそれぞれ筒状に伸び、それぞれの端部に第4開口部が開口された第3管路を形成する第3管と、前記第3管の内部において前記第2管路と前記第3管路とを流通可能とする流通孔と、を有するハウジングと、前記第2管の第3開口部近傍に配され前記第1管路と前記第2管路との呼吸気の流通を可能にした状態で通常の呼吸時には外部に対して閉塞し、前記通常の呼吸時よりも流速の早い呼吸に対して可逆的に開口し、呼気に含まれる分泌物を外部に排出可能な開閉弁と、前記第3管路に配置され前記第3管内の前記流通孔側に位置される第1端部と前記第4開口部側に位置される第2端部との間で呼吸気が流通可能とされた筒状の湿熱蓄積体と、を備えていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1端側に人工気道を接続する第1開口部が形成されるとともに第2端側に第2開口部が形成され、第1開口部と第2開口部との間で呼吸気の流通を可能とする第1管路を形成する第1管と、第2開口部近傍で第1管の外周面を覆い第1管と間隙をあけて第2開口部側に向かって筒状に伸び第2開口部側に第3開口部が開口された第2管路を形成する第2管と、第1管及び第2管の外周面に連接されて第1管及び前記第2管の中心軸に対して直交し、少なくとも前記第2開口部より上方で前記中心軸より左右均等に2方向に向けてそれぞれ筒状に伸び、それぞれの端部に第4開口部が開口された第3管路を形成する第3管と、第3管の内部において第2管路と第3管路とを流通可能とする流通孔と、を有するハウジングと、第2管の第3開口部近傍に配され第1管路と第2管路との呼吸気の流通を可能にした状態で通常の呼吸時には外部に対して閉塞し、通常の呼吸時よりも流速の早い呼吸に対して可逆的に開口し、呼気に含まれる分泌物を外部に排出可能な開閉弁と、第3管路に配置され第3管内の流通孔側に位置される第1端部と第4開口部側に位置される第2端部との間で呼吸気が流通可能とされた筒状の湿熱蓄積体と、を備えているので、第1開口部と第4開口部との間で呼吸気の流通を可能とされるとともに、痰等の分泌物が人工気道を通じて呼気とともに吐出された場合に、第1管路を通じて第2開口部から排出された分泌物は開閉弁で補捉され、あるいは開閉弁の外に排出されて呼気から分泌物が分離される。その後、呼気は第1管路における移動方向とは逆向きに第2管路を移動して、流通孔を通じて第2管路から第3管路の湿熱蓄積体の第1端部に向かって移動するので、呼気とともに吐出された分泌物が湿熱蓄積体の第1端部に到達するのが抑制される。
その結果、呼気とともに吐出される分泌物が湿熱蓄積体に付着することが抑制され、湿熱蓄積体を長時間安定して使用することができる。
また、呼吸用温湿度交換器は、呼吸気が流通し、呼気とともに吐出された分泌物を分離するための複数の呼吸経路を簡単に構成されているので、特に気管切開患者が姿勢を変更する際に邪魔になることを抑制することができる。また、構造が簡潔であるので、容易に小型化することができる。
なお、この明細書において、人工気道に接続するとは、一重構造の気管切開チューブ、二重構造を有する気管切開チューブにおけるインナーカニューレに接続する場合のほか、気管内チューブ、ラリンゲルマスク等を含む。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の呼吸用温湿度交換器であって、第2管の第3開口部に、外部との連通孔を備えた収納容器が着脱可能に配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、収納容器の一部に外部との連通孔を備えているので、収納容器を第2管の第3開口部に装着した状態で、通常の呼吸時よりも流速の早い、例えば咳等の呼気に対して開閉弁が開口可能となり、呼気に含まれる分泌物が収納容器に移行可能となる。さらに、第3管路に配置された筒状の湿熱蓄積体に分泌物が付着するなどして、第3管路を呼吸気が流通不能となった場合においても、呼吸気による管路内の負圧又は陽圧によって開閉弁が開口可能となるので、連通孔を通じて呼吸が維持継続できる。また、収納容器は第2管の第3開口部と着脱可能に構成されているので、収納容器に分泌物が捕捉された場合に、収納容器を容易に取り外すことが可能とされるほか、収容容器の貯留部の大きさによって、捕捉する分泌物の量を自由に設定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の呼吸用温湿度交換器であって、第2管路と第3管路の連接部近傍の第2管の内周に、環状に形成された凸部からなる阻止板を備えていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第2管路と第3管路の連接部近傍の第2管の内周に、環状に形成された凸部からなる阻止板を備えているので、通常の呼吸時よりも流速の早い、例えば咳等の呼気に伴って排出される分泌物の一部が、開閉弁に反射して第2管の内壁に沿って第2管路を進んだ場合でも、阻止板が邪魔板となり吐出物を跳ね返すことが可能となるので第3管路への分泌物の侵入をより確実に阻むことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、開閉弁は、フィルム状の弾性を有する平板基板に開閉可能な切込みが形成されたシール部材であって、第1管の第2開口部から呼吸に抵抗を与えない距離である少なくとも1mm以上の間隔を置き、第2開口部の直下に開閉弁の開口部が位置するように第2管の第3開口部付近に配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、開閉弁がフィルム状の弾性を有する平板基板に開閉可能な切込みが形成されたシール部材であるので、呼吸の流速に応じて閉塞状態を可逆的に開口状態にすることが可能となり、通常の呼吸時には閉塞して呼吸の温湿度状態を保ち、通常の呼吸時よりも流速の早い、例えば咳等の呼吸に対してのみ開口して分泌物を排出できる。また、第1管の第2開口部から呼吸に抵抗を与えない距離を置き、第2開口部の直下に開閉弁の開口部が位置するように第2管の第3開口部付近に配置されているので、患者の呼吸に負荷をかけることなく、呼吸の流速に伴う内圧で開閉弁が開閉されて、痰等の分泌物を効率的に排出することができるほか、第3管路に配置された筒状の湿熱蓄積体に分泌物が付着するなどして、第3管路を呼吸気が流通不能となった場合においても、呼吸気による管路内の負圧又は陽圧によって気道が確保できるので、呼吸が維持継続できる。さらに、開閉弁の構造が簡単で第2管路末端に構成するため、本体を小型化することができるほか、容易かつ低コストで製造することができる。
なお、柔軟性を有する平板面に開閉可能な切込みが形成された開閉弁部材には、フィルム状に形成された平板面に切込みが形成された開閉弁部材や、底部が柔軟性を有する平板面とされた有底筒状のキャップ形状を有し、この平板面に開閉可能な切込みが形成された開閉弁部材が含まれる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管と第2管が同じ中心軸上に形成されることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管の第2開口部が第2管内に配置されているので、第2開口部から流出する呼気が、第2管内で第3開口部の開閉弁に反射して折り返され、または、開閉弁を開口することができるので、効率よく気液分離されて分泌物の第3管路への侵入を防ぐことが出来る。また、第1管と第2管が同じ中心軸上に形成されているので、呼吸気が管路内を均等に往来できるようになり、呼吸抵抗を上げることなく効率的な気液分離が可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管には、第1開口部と第2開口部の間に屈曲部が形成されていて、前記第1管の第1開口部側は、前記第2管の中心軸に対して90°未満の傾斜角で傾斜して形成されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管には、第1開口部と第2開口部の間に屈曲部が形成されていて、第1管の第1開口部側が、第2管の中心軸に対して90°未満の傾斜角で傾斜して形成されているので、人工気道に装着した場合に、呼吸用温湿度交換器が患者から大きく離間することが抑制されて、患者が容易に姿勢を変更することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、ハウジングには、第3管の第4開口部近傍から湿熱蓄積体の第2端部に酸素を供給する酸素供給用管路が配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第3管の第4開口部近傍から湿熱蓄積体の第2端部に酸素を供給する酸素供給用管路が配置されているので、吸入する酸素が湿熱蓄積体を通り、加湿されることが可能とされる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管の第1開口部には、前記人工気道が接続された際にこれらを外方から付勢する付勢部材が配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管の第1開口部に、人工気道が接続された際に、これら人工気道を外方から付勢する付勢部材が配置されているので、呼吸用温湿度交換器の第1管内のテーパ部と、人工気道の外周のテーパ部に許容公差内の大きな製造誤差が生じている場合であっても、人工気道を第1管内に確実に接続することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管には、前記第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、前記吸引窓には吸引窓密封蓋が配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管のうち第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、吸引窓には吸引窓密封蓋が配置されているので、吸引用チューブを吸引窓から人工気道内に容易に挿入することができ、吸引窓に吸引用チューブを挿入しない場合における湿熱蓄積体を介した呼吸を妨げない。また、吸引窓密封蓋により吸引窓が確実に密封されるので、患者に衛生的な呼吸を確保することができる。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、患者が吐出した分泌物を呼気と分離させ、この分泌物が湿熱蓄積体に到達するのを抑制することができるので、湿熱蓄積体を長時間安定して使用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、呼吸用温湿度交換器を上方から見た斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を分解した態のハウジングを下方から見た斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る収納容器を上方から見た斜視図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図2において、VI−VIで示した縦断面図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図3において、VII−VII矢視で示した縦断面図である。 第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、酸素供給用管路が無く、収納容器を用いない場合の呼吸用温湿度交換器を説明する図である。 第1または第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器に吸引窓密封蓋を適用する場合の概略構成を説明する図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の第1開口部の接続構造を説明する図であり、(A)は第1開口部を構成する環状壁部の概略構成を示す斜視図であり、(B)はリング状シリコーンゴムを装着した状態を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る第1開口部の接続構造の詳細を説明する図であり、(A)は環状壁部を側面から見た図を、(B)は図10(A)に示す矢視XIB−XIB断面図を、(C)は(A)に示す矢視XIC−XIC断面図を、(D)は(A)に示す矢視XID−XID断面図を、(E)は図10(B)に示す矢視XIE−XIE断面図を示している。 第1の実施形態に係る第1開口部の接続構造の第1変形例の概略を説明する図であり、図11(E)と対応する断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器に適用する開閉弁を説明する図であり、(A)は開閉弁と開閉弁を第2管に接合する固定部材を分解した状態を上方から俯瞰した斜視図であり、(B)は開閉弁を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る開閉弁の第1変形例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る開閉弁の第2変形例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る開閉弁の第3変形例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る開閉弁の第4変形例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る開閉弁の第5変形例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の効果を説明する図であり、(a)、(b)は比較例1、2の検証結果を示す図であり、(c)は実施例の検証結果を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、図1から図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する。
図1は、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の概略構成を説明する斜視図であり、符号1は呼吸用温湿度交換器を、符号10はハウジングを、符号50は収納容器を示している。
呼吸用温湿度交換器1は、図6、図7に示すように、ハウジング10と、開閉弁72と、湿熱蓄積体601,602とを備え、患者が気管切開チューブ等の人工気道(不図示)を通じて呼吸する際に、呼気に含まれる水分と熱を吸収するとともに、この水分と熱を吸気に還元するように構成されている。
また、呼吸用温湿度交換器1は、図4、図5に示すように、ハウジングに固定された固定部材71と収納容器50とが、着脱突起部71Dと勘合突起51Mとの勘合により着脱可能に構成されている。
ハウジング10は、例えば、プラスチック樹脂により形成されていて、第1管20と、第3管30と、第2管35と、流通孔35Hとを備えており、この実施形態において、例えば、第1管20と第3管30と第2管35とは、一体に成形されている。
第1管20は、図4、図6に示すように、一端側(第1端側)に開口する第1開口部21と、他端側(第2端側)に開口する第2開口部22とを有していて、内方が略円筒形状の呼吸流路(第1管路)20Hとされた筒状部材である。
また、第1管20の第1開口部21側は、図6に示すように、第1端側に向かって拡径された拡径部20Aが形成されるとともに、第1端側に環状壁部21Aが形成されている。
また、拡径部20Aは、内周に第1開口部21から第2開口部22側に向うにしたがって縮径されたテーパ部21Tが形成されており、図示しない気管切開チューブのテーパ付接続部を挿入することにより、気管切開チューブが接続可能とされている。
また、第1管20は、第1開口部21側に位置される第1開口部側管201と、第2開口部22側に位置される第2開口部側管202とを備えていて、第1開口部側管201と第2開口部側管202とは屈曲部24において屈曲して接続されている。
そして、第1管20は、拡径部20Aの近傍において第3管30と連結されている。
第3管30は、第1管20と第2管35の中心軸に対して直交し、第2開口部22より上方で左右均等に2方向に向けてそれぞれ筒状に伸びている。
第3管30は、両方の端面に第4開口部34A1,34A2が開口され、筒状の内部に第3管路34Bが形成されている。
また、第3管30の中央部には直交して、第1開口部21が形成されており、第1開口部21は、第2管35の中心軸に対して傾斜された向きに開口されている。
また、第2開口部側管202の周囲には、第3管30に連接した第2管35が第2開口部側管202と間隔をあけて形成されている。そして、第2管35と第2開口部側管202との間には、第3開口部35A側から第3管路34Bに向かう流通路(第2管路)56が形成されている。
第2管35は、略円筒形に形成されるとともに、外周側には開閉弁の固定部材71との接合突起35Mが形成されている。そして、流通路(第2管路)56の第3管路側の終末付近の第2管35の内周に、環状に形成された凸部の阻止板35Rが形成されている。
流通孔35Hは、この実施形態において、例えば、第2管35の上部の第3管30との連結部近傍に第2管の内周に形成した阻止板35Rの内側に形成されている。
そして、ハウジング10内において、第2開口部側管202と第2管35との間に形成された流通路(第2管路)56と、湿熱蓄積体601,602が配置された第3管30内の第3管路34Bとを、呼吸気が流通可能に構成されている。
開閉弁72は、図4に示すように、第2管35の外側に固定される固定部材71によって第2管35の第3開口部35Aを覆った状態で保持される。開閉弁72は、例えば、シリコーンのような弾性のある素材を用い、平板状の円盤の中心部に十字の切れ目を入れて構成されているので、第2開口部22から排出される呼気の流速が遅い(弱い)場合には、第3開口部35Aを閉塞状態に保ち、呼気の流速が早い(強い)場合には、開閉弁72の切れ目が開いて第3開口部35Aを可逆的に開口状態に変化出来る。
固定部材71は、図13に示すように、例えば、円筒形状に形成された固定部材本体71Aと、固定部材本体71Aの外周に形成された勘合穴71Bと、固定部材本体71Aの内周に形成された環状凸部からなる開閉弁保持部71Cと、着脱突起部71Dとを備え、開閉弁保持部71Cによって開閉弁72を保持可能とされている。
また、固定部材71は、勘合穴71Bをハウジング10の第2管35の接合突起35Mに嵌合することにより開閉弁を固定し、呼吸流路(第1管路)20Hと流通路(第2管路)56との呼吸気の流通を可能にした状態で第3開口部35Aを閉塞することが可能とされている。
開閉弁72は、例えば、シート本体72Aに、シート本体72Aを貫通して略十字状の切込み72Bが形成されている。
シート本体72Aは、保持部材本体71Aの内径と対応させて略円形平板状に形成されたシリコーンゴム等、弾性を有する材料により構成されており、切込み72Bは通常時は対向部分が密着し、所定圧力が印加されることにより開口するように構成されている。
また、切込み72Bは、図13Bに示すように、例えば、シート本体72Aの中央部から四方に伸びる十字形状を形成する四つの切込み72D、72E、72F、72Gにより構成されているので、切込み72Bによる舌片の突出をバランスよく四方に分散しつつ大きな開閉面積を確保することができる。また、それぞれの舌片が短いので、切込み72Bを安定して閉塞および開口することができる。
このような構成により、第2開口部側管202の第2開口部22から第2管35内に移動した呼気は、開閉弁72が閉じた状態に於いて流通路(第2管路)56を流れて、流通孔35Hから第3管路34Bを経て第3管30の両側に配置された湿熱蓄積体601,602のそれぞれの第1端部60Aに到達するようになっている。
湿熱蓄積体601および湿熱蓄積体602は、互いに同一形状の円筒形に形成され、呼気が含む水分を吸収して吸気に還元するためのものであり、この実施形態において、第3管30内の両側にそれぞれ配置され、その外周面が第3管30の内壁に保持されるようになっている。
また、湿熱蓄積体601,602は、それぞれの第1端部60Aが第3管30内の第3管路34Bに開放されるとともに、第2端部60Bは第4開口部34A1,34A2を介して外部(外気)に開放されている。
そして、湿熱蓄積体601,602は、第3管路34Bを流通する呼吸気が、第1端部60Aと第4開口部34A1,34A2側の第2端部60Bとの間で流通するようになっている。
また、湿熱蓄積体601,602は、第1端部60Aから取り込んだ呼気を第2端部60Bから第4開口部34A1,34A2をそれぞれ介して排出するとともに、第4開口部34A1,34A2を介して第2端部60Bから取り込んだ吸気を第1端部60Aから第3管路34B内に吸入するようになっている。
そして、湿熱蓄積体601,602を流通する呼吸気は、第2管35に形成された流通孔35Hを介して第2管35の内側、すなわち流通路56と第3管路34Bとの間で流通するようになっている。
湿熱蓄積体601,602は、例えば、多孔質のスポンジや、不織布、またはテープ状のコルゲート紙片をスパイラル(渦巻)状に巻き重ねたスパイラル構造や、短冊状のコルゲート紙片を環状に成形した内径の異なる複数の筒体を内径の小さいものから順に大きなものに挿入して同心円状に積層した同心重層構造を有している。
また、湿熱蓄積体601,602は、例えば、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウム、塩化リチウム等の化合物が吸湿性物質として含浸されていてもよい。なお、湿熱蓄積体601,602は、周知のものを用いることが可能である。
また、ハウジング10には、開閉弁の固定部材71に延設されて熱蓄積体601,602の第2端部60Bに酸素を供給するための酸素供給用管路37が付設されている。酸素供給用管路37は、例えば、固定部材71から展延して形成され、固定部材本体71Aの外周から第3管路に並行して突出した酸素供給用チューブの接続管37Pと、接続管37Pの内腔に連接して酸素通路を構成する窪みを備えた延伸路が、第2管から第3管の外壁に沿って第4開口部34A1,34A2の外周に勘合するキャップ37A1及び37A2まで展延し、これをハウジング10に勘合することにより酸素供給用管路37を形成して、キャップ37A1及び37A2の内側で開口されている。そして、接続管37Pには必要に応じて、酸素供給用チューブ(不図示)が接続可能とされている。酸素供給用管路37は、酸素供給用チューブを介して、酸素供給装置(不図示)などに接続される。
また、酸素供給用管路37は、外部の図示しない酸素供給装置から酸素供給用チューブを介して酸素供給管路37に供給された酸素を、第3管30の内周側に位置される湿熱蓄積体601,602の第2端部60Bと、第4開口部34A1,34A2に固定したキャップ37A1及び37A2の間で第3管30内に流入させて、流入した酸素を吸気によって空気とともに第4開口部34A1,34A2側の第2端部60Bから湿熱蓄積体601,602にそれぞれ取り込むようになっている。
収納容器50は、例えば、硬質なプラスチック樹脂により形成された接合部51と接合部51の外周に固定したフィルム状の袋体である収納部52により構成されている。
収納容器50の接合部51には、上端側の内周に固定部材71の外周の着脱突起部71Dに勘合可能な勘合突起51Mが形成され、固定部材71に接合部51を嵌めあわせて回転すると固定されるようになっている。
また、接合部51は、外周の一部が楕円状に膨出して中空を形成した連通孔51Aを備えている。この連通孔は、収納容器50をハウジング10に固定した固定部材71に勘合した状態で、収納部52の一部を常に解放状態に保つことが出来るので、呼吸に伴うハウジング内の内圧あるいは、呼吸の速さによって、開閉弁72が開口可能となる。
また、第1開口部21には、気管切開チューブ等の人工気道を装着する構造が形成されている。
以下、図10〜図12を参照して、第1の実施形態に係る第1開口部21における気管切開チューブの接続構造について、具体的に説明する。
気管切開チューブ(人工気道)を接続する接続構造は、図10、図11に示すように、例えば、第1管20の第1開口部21を構成する環状壁部21Aと、リング状シリコーンゴム(付勢部材)44とを備えていて、第1開口部21に、図示しない気管切開チューブを挿入するようになっている。
環状壁部21Aは、図10、図11に示すように、環状壁部21Aの周方向に間隔をあけて、環状壁部21Aの外周側から内周側に貫通する複数のリング保持孔21Hが形成されている。
この実施形態において、環状壁部21Aには、例えば、4つのリング保持孔21Hが形成されている。
また、環状壁部21Aは、図10(B)、図11(E)に示すように、リング状シリコーンゴム44が環状壁部21Aの外周側に引掛けられることにより、リング保持孔21Hを介して第1開口部21の内周側にリング状シリコーンゴム44が部分的に突出して、気管切開チューブを外方から付勢して保持するようになっている。
この実施形態では、図10、図11に示すように、例えば、環状壁部21Aの周囲には、リング状シリコーンゴム44を装着するためのリング保持溝21Uが形成されていて、リング保持溝21Uの底部は、リング状シリコーンゴム44の外形と略相補的に形成されている。
具体的には、リング保持溝21Uは、図11(C)に示すように、環状壁部21Aに装着された状態におけるリング状シリコーンゴム44の第1管20の軸線O21(図6参照)を含む断面と略同じ形状(例えば、略同じ曲率半径)とされている。
また、リング保持孔21Hは、例えば、図11(B)、(D)に示すように、リング保持溝21Uの底部に、リング状シリコーンゴム44を直線状とした仮想円筒44Lを配置して、リング保持溝21Uの所定の2箇所を直線的に接続した場合に形成される下溝形状部21Cにより構成されていることが好適である。
このとき、リング保持溝21Uと下溝形状部21Cとの相対位置は、リング状シリコーンゴム44が、リング保持孔21Hから第1開口部21の内周側に突出する突出量Mに基づいて設定することが好適である。
また、突出量Mについては、任意に設定することが可能であり、リング保持孔21Hの数、接続させる気管切開チューブの大きさ、着脱するときの着脱抵抗等によって適宜設定することが好適である。
環状壁部21Aの周囲に、リング状シリコーンゴム44を装着するためのリング保持溝21Uを形成することにより、環状壁部21Aからリング状シリコーンゴム44が脱落することが抑制され、リング状シリコーンゴム44が所定位置に安定して保持される。
また、リング保持溝21Uの底部に、リング状シリコーンゴム44を直線状とした仮想円筒44Lが配置可能とされる下溝形状部21Cを形成してリング保持孔21Hを設定することにより、リング状シリコーンゴム44が確実に保持されるとともに、リング状シリコーンゴム44の突出量Mを容易に設定することができる。
リング状シリコーンゴム44は、環状壁部21Aの外周に装着され、リング状シリコーンゴム44の内周側の一部がリング保持孔21Hを介して環状壁部21Aの内周側に突出して、第1開口部21のテーパ部21Tに挿入される気管切開チューブの接続部を内方に付勢するとともに押圧して固定するようになっている。
以下、図12を参照して、第1の実施形態に係る接続構造の第1変形例について説明する。図12は、第1の実施形態に係る接続構造の第1変形例を示す断面図である。
第1変形例は、図12に示すように、環状壁部21Aの周方向に、3つのリング保持孔21Hが120°間隔で形成されている。なお、リング保持孔21Hの数については、任意に設定することが可能である。
このような構成として、リング状シリコーンゴム44の突出量を大きくして、気管切開チューブとの接触面積を増すことにより、気管切開チューブが第1開口部21に確実に保持される。
このように、リング保持孔21Hの数を増減すれば、気管切開チューブを挿脱する際の抵抗を調節できるので、必要な保持力に合わせて保持孔数を選択することができる。
以下、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1の作用について説明する。
呼吸用温湿度交換器1の第1開口部21には、気管切開チューブ等の人工気道が接続されているものと想定する。
(1)まず、患者が呼気を排出すると、第1開口部21から第1管20内の呼吸流路(第1管路)20Hに流入した呼気は、第1開口部側管201及び第2開口部側管202内の呼吸流路20Hを通じて、第2開口部22から第2管35の内方に排出される。
(2)呼気が第2管35内に排出されたときに、通常の呼気に於いて流速が遅く分泌物を伴わない場合には、開閉弁72は第3開口部35Aを閉塞状態に保ち、通常の呼吸時よりも流速の早い、例えば分泌物を伴う咳等の呼気の場合には、開閉弁72の切れ目が開いて第3開口部35Aを可逆的に開口出来るので、痰等の分泌物は、第3開口部35Aからハウジング10の外に排出される。そして、収納容器50内に貯留される。
(3)第2管35内に排出され、開閉弁により反射された呼気は、第2開口部側管202と第2管35の間に形成された流通路(第2管路)56から流通孔35Hを通じて第3管30の第3管路34B内に流入する。
(4)第3管路34B内に流入した呼気は、第1端部60Aから湿熱蓄積体601,602内をそれぞれ通過して第2端部60Bから流出され、第4開口部34A1,34A2から外部に排出される。このとき、呼気に含まれていた水分と熱が湿熱蓄積体601,602に吸収、保持される。
(5)次に、吸気が第4開口部34A1,34A2から取り込まれる。吸気に酸素を付加する場合には、酸素供給設備(不図示)などから酸素供給用管路37を通じて湿熱蓄積体601,602の第2端部60Bに酸素を供給する。
(6)取り込まれた吸気は、第2端部60Bから湿熱蓄積体601,602内をそれぞれ通過して第1端部60Aから第3管路34B内に流入する。
このとき、吸気には、湿熱蓄積体601,602がそれぞれ吸収、保持していた水分と熱が戻されて適度な湿度とされる。
(7)第3管路34B内に流入した吸気は、流通孔35Hから第2開口部側管202と第2管35の間に形成された流通路56を通過して第2管35内を経由して、第2開口部側管202及び第1開口部側管201内の流路を介して第1開口部21から人工気道に流入する。
第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、患者が吐出した分泌物を収納容器50で捕捉して湿熱蓄積体601,602に到達するのを抑制することができる。
その結果、呼気とともに吐出される分泌物が湿熱蓄積体601,602に付着するのを抑制することができるので、湿熱蓄積体601,602を長時間安定して使用することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、湿熱蓄積体601,602と第3管路34Bが配置される第3管30、そして、第3管30の中央部から下方に延びる第2管35と第3開口部35Aに固定部材71で固定された開閉弁72と、固定部材に着脱可能に勘合する収納容器50が配置され、更に、第3管と第2管の内側に流通路(第2管路)56と、第1管20の第2開口部側管202と、呼吸流路20Hが配置されていて、流通孔35Hを介して呼吸気を流通路56と第3管路34Bの間で流通可能とされているので、簡単な構成により外部に突出するのを抑制しつつ、湿熱蓄積体601,602を通じて第1開口部21と第4開口部34A1,34A2の間で呼吸気を流通させることができる。
その結果、容易に呼吸用温湿度交換器1の小型化を可能にするとともに患者が使用する際の引掛かり等を抑制することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、第1管20を第1開口部21側の第1開口部側管201と第2開口部側管202に屈曲する屈曲部24が形成されていて、第1開口部21が第2管の中心軸に対して傾斜された向きに開口されているので、気管切開チューブに装着した場合に、呼吸用温湿度交換器1が患者から遠くに離間するのが抑制される。これによって、患者が容易に姿勢を変更することができ、さらに呼吸用温湿度交換器1が患者の胸元や衣類等に接触することにより邪魔になることを抑制することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、第1管20の第1開口部21から湿熱蓄積体601,602に至るまでに、第2開口部側管202の先端の第3開口部に配置した開閉弁72及び流通孔35Hにおいて呼吸気の向きが折返すように変わるので、呼気とともに移動してきた痰等の分泌物は、慣性によって呼気に追従することが抑制されると共に、開閉弁72の効果によって主として収納容器50内に効率的に捕捉することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、収納容器50の接合部51の一部が楕円状に膨出して中空を形成した連通孔51Aを備えているので、通常の呼吸時よりも流速の早い、例えば咳等に対して開閉弁72が開口可能となり、呼気に含まれる分泌物が収納容器に移行可能となる。さらに、第3管路に配置された筒状の湿熱蓄積体に分泌物などが付着し、第3管路を呼吸気が流通不能となった場合においても、呼吸気による管路内の負圧又は陽圧によって開閉弁が開口可能となる。
第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、収納容器50がハウジング10の第2管35に固定される固定部材71と着脱可能に構成されているので、分泌物が収容された収納容器50をハウジング10から容易に取り外して交換をすることができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、接続管37Pから供給された酸素は、酸素供給用管路37を介して、第4開口部34A1,34A2に固定したキャップ37A1及び37A2から湿熱蓄積体601,602の第2端部60Bに酸素が供給されるので、湿熱蓄積体601,602により加湿した酸素を供給することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、酸素供給用管路37がハウジング10から大きく突出することが抑制されているので、酸素供給チューブが接続されていない状態では、患者は呼吸用温湿度交換器1を装着していても、酸素供給用管路37の突出を気にすることなく姿勢を容易に変更することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、酸素供給用管路37は固定部材71に延設され、ハウジング10に装着固定する構成としているため、酸素供給用管路37を形成しない固定部材71を用いれば、容易に酸素供給用管路を構成しない呼吸用温湿度交換器に改造することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、第1開口部21を構成する環状壁部21Aに気管切開チューブが接続された場合に、これら気管切開チューブを外方から付勢する付勢部材が配置されているので、呼吸用温湿度交換器1の第1開口部21のテーパ部21Tと、気管切開チューブの外周のテーパ部との間に、許容公差内の製造誤差が大きい場合であっても、気管切開チューブを第1管20に容易かつ確実に接続することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、第1開口部21を構成する環状壁部21Aに設けられる付勢部材が、環状壁部21Aの外周に設けられるリング状シリコーンゴム44とされていて、第1開口部21の内方に落下することが抑制されるので、安全に装着することが可能である。
次に、図14A〜図14Eを参照して、第1の実施形態に係る開閉弁の変形例について説明する。
まず、図14Aを参照して、第1の実施形態の第1変形例に係る開閉弁について説明する。図14Aは、第1の実施形態の第1変形例に係る開閉弁721を示す平面図である。
開閉弁721は、図14Aに示すように、略円形平板状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み721Cが形成されている。
切込み721Cは、平行に伸び互いに対向する一対の切込み721Hと、一対の切込み721Hの中央部同士を接続して伸びる切込み721Lとを有する略H字形状の構成とされている。
第1変形例に係る開閉弁721によれば、シート本体72Aに略H字形状の切込み721Cが形成されているので、切込み721Cにより大きな開閉面積を確保することができ、開口時に切込み721Cによる舌片が大きく突出ことが抑制される。
次に、図14Bを参照して、第1の実施形態の第2変形例に係る開閉弁について説明する。図14Bは、第1の実施形態の第2変形例に係る開閉弁722を示す平面図である。
開閉弁722は、14Bに示すように、略円形平板状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み722Cが形成されている。
切込み722Cは、平行に伸び互いに対向する一対の切込みと、この一対の切込みの一端部同士を接続する切込みにより形成された略C字形状の構成とされている。
第2変形例に係る開閉弁722によれば、略C字状の切込み722Cを有していて、切込み722Cにより大きな開閉面積を確保することができるとともに、切込み721Cによる舌片を小さな呼気圧により開口することができる。
次に、図14Cを参照して、第1の実施形態の第3変形例に係る開閉弁について説明する。図14Cは、第1の実施形態の第3変形例に係る開閉弁723を示す平面図である。
開閉弁723は、図14Cに示すように、略円形平板状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み723Cが形成されている。切込み723Cは、図14Cに示すように、例えば、シート本体72Aに、シート本体72Aを貫通して略S字状に構成されている。
第3変形例に係る開閉弁723によれば、S字形状の切込み723Cを有していているので、切込み723Cによる舌片の突出をバランスよく左右に分散しつつ大きな開閉面積を確保することができる。
次に、図14Dを参照して、第1の実施形態の第4変形例に係る開閉弁について説明する。図14Dは、第1の実施形態の第4変形例に係る開閉弁724を示す平面図である。
開閉弁724は、図14Dに示すように、略円形平板状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み724Cが形成されている。
切込み724Cは、図14Dに示すように、例えば、シート本体72Aの中央部から放射状に伸びる6つの切込み724D、724E、724F、724G、724H、724Jにより構成されている。
第4変形例に係る開閉弁724によれば、放射状の切込み724Cを有していているので、切込み724Cによる舌片の突出をバランスよく六方に分散しつつ大きな開閉面積を確保することができる。また、それぞれの舌片が短いので、切込み734Cを安定して閉塞することができる。なお、3つ、5つ、又は7つ以上の放射状の切込みにより構成してもよい。
次に、図14Eを参照して、第1の実施形態の第5変形例に係る開閉弁について説明する。図14Eは、第1の実施形態の第5変形例に係る開閉弁725を示す平面図である。
開閉弁725は、図14Eに示すように、略円形平板状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み725Cが形成されている。
切込み725Cは、図14Eに示すように、例えば、シート本体72Aの一方側から対向する他方側に伸びる2つの舌片と、この2つの舌片の間に形成され他方側から一方側に伸びる1つの舌片とを形成する略M字形状の構成とされている。
第5変形例に係る開閉弁725によれば、一端側と他端側から伸びる舌片によりバランスよく分散して突出することが可能である。
<第2の実施形態>
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器について説明する。
図8は、第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の概略構成を示す斜視図である。図8において、符号1Aは、第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を示している。
呼吸用温湿度交換器1Aが、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1と異なるのは、第1の実施形態に備わる収納容器50および、接続管37P、酸素供給用管路37、キャップ37A1、37A2が省略されている点である。その他は、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1と同様であるので、説明を省略する。
第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1Aによれば、収納容器50および、接続管、酸素供給用管路、キャップが省略されているため突起部が少なく、使用時に第1の実施形態よりも更に衣類等に引っかかりにくくなるほか、重量を軽減できるので、酸素投与を要しない患者には、好適である。
また、患者が呼吸用温湿度交換器1Aを装着した状態に於いて、呼吸用温湿度交換器1Aの第3開口部351Aの直下の患者の胸元に痰等の分泌物を受け止めて保持するタオル等の吸収保持材を配置すれば(図示しない)収納容器を要せずとも呼吸用温湿度交換器1Aが使用できるので、人工気道にかかる負荷を少なく使用できるようになる。
<第3の実施形態>
次に、図9を参照して、本発明の第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器について説明する。
図9は、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の概略構成を示す図である。図9において、符号1Bは、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を示している。
呼吸用温湿度交換器1Bが、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1と異なるのは、第1開口部側管201が、第1管20及び第3管30を貫通して延長し、呼吸流路20Hが枝分かれして、トンネル状に外部に開口する吸引窓17が形成され、係る吸引窓17を閉塞するための吸引窓密封蓋140を備えている点である。
この吸引窓17は、吸引窓開口部側から見て、第1開口部21が見通せる位置に形成されている。そして、吸引窓密封蓋140は、上部がヒンジ構造とされ矢印で示す方向に効率的に開閉可能とされているので、吸引窓密封蓋140を開けば、吸引窓17を経てハウジング10の外方から、呼吸流路20H、第1開口部21を介して気管切開チューブ内に吸引用チューブを挿入できるようになっている。
その他は、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1と同様であるので、説明を省略する。
第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1Bによれば、吸入用チューブを吸引窓17から人工気道内に容易に挿入することができ、吸引窓17に吸入用チューブを挿入しないときは、吸引窓密封蓋140によって吸引窓17を確実に密封し、患者に衛生的な呼吸を確保することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
また、上記第1、第2及び第3の実施形態においては、開閉弁72に略円形状に形成されたシリコーンゴム等、フィルム状のシート本体72Aに切込み72B 721C、722C、723C、724C、または、725Cが形成された開閉弁72が装着される場合について説明したが、開閉弁72の形状は任意に設定することが可能である。
また、上記構成の開閉弁72に代えて、周知の開閉弁部材を装着してもよい。
また、上記第1、第3の実施形態においては、収納容器50の接合部51に形成した勘合突起51Mと第2管35に固定される固定部材71の着脱突起部71Dとを勘合して、収納容器50が第2管35に対して着脱可能に取付けられる場合について説明したが、例えば、ネジ等により螺合して着脱可能に構成してもよい。
また、上記第1、第2及び第3の実施形態においては、第1管20が屈曲して形成され、第1開口部21が、第3管30のから斜めに傾斜される場合について説明したが、第1管20に屈曲部24を設けない直管とすることもできる。
また、上記第3の実施形態においては、第3管30に吸引窓17を設ける場合について説明したが、吸引窓17を設けるかどうかは任意に設定可能である。
また、上記第1、第3の実施形態においては、収納容器50の接合部51の一部が楕円状に膨出して中空を形成した連通孔51Aを備える場合について説明したが、連通孔51A形状は四角筒状としたり、多角形筒状とするなと、種々の形態を形成してもよいほか、収納部52の袋体に穴をあけて形成することもできる。
また、上記第1、第3の実施形態においては、収納容器50に固定部材71の着脱突起部71Dと勘合する勘合突起51Mが接合部51に形成する場合について説明したが、接合部51と固定部材71を一体に形成して、袋容器を接合部51の外周に輪ゴムや紐などで固定することもできる。
また、上記第1、第2及び第3の実施形態においては、第3管30が円筒形状に形成されている場合について説明したが、例えば、第3管30を四角筒状としたり、多角形筒状とするなと、種々の形態を形成してもよい。
上記第1、第2及び第3の実施形態においては、湿熱蓄積体601,602が、円筒形状に形成されている場合について説明したが、湿熱蓄積体601,602は、第3管30の内部に収容可能な形状であればどのような形状でも良く、例えば、多角筒形状や、C字形状やU字形状など任意の形状とすることができる。
上記第3の実施形態においては、吸引窓17を吸引窓密封蓋140で密封する場合について説明したが、吸引窓密封蓋140に替えて、吸引窓17の内側にフィルム状に形成された平板面に切込みが形成された吸引窓シール部材を配置する構成としてもよい。
また、上記第3の実施形態においては、酸素供給設備などから酸素供給用チューブを介して酸素供給用管路37に供給された酸素を、第3管30の内周側に位置される湿熱蓄積体601,602の第2端部60Bと、第4開口部34A1,34A2に固定したキャップ37A1及び37A2の間に流入させる場合について説明したが、酸素供給用管路37を設けるかどうか、酸素供給用管路37を設ける場合における位置等は任意に設定することができる。
また、上記第1、第2及び第3の実施形態においては、気管切開チューブを接続部するための付勢手段が、第1開口部21を構成する環状壁部21Aに複数のリング保持孔21Hが形成され、リング状シリコーンゴム44を用いる場合について説明したが、上記構成の付勢手段以外を用いて接続してもよい。
また、第1開口部21に気管切開チューブの接続部を挿入することのみで装着してもよく、第1開口部21における気管切開チューブの接続については、任意に設定することができる。
<実施例>
以下、図15を参照して、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1の効果について説明する。
図15は、本発明の効果を確認した検証結果を説明するための図であり、図15(a)、図15(b)はそれぞれ従来製品に係る比較例1、比較例2の検証結果及び使用した呼吸用温湿度交換器の概略構成を示しており、図15(c)は第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を実施例とする検証結果を示している。
図15に示した符号M1、M2、M3は、それぞれ比較例1、比較例2、実施例に係る呼吸用温湿度交換器を示している。また、図に示した矢印は吸引窓から流入する呼気及び流入した呼気の移動を示しており、矢印内に示された黒色の塗りつぶしは模擬痰を概念的に示している。
すなわち、白黒ストライプの矢印は、呼気が模擬痰を含んでいることを示しており、白抜きの矢印は模擬痰が除去された後の呼気を概念的に示している。
検証実験は、それぞれの呼吸用温湿度交換器に湿熱蓄積体を取りつけて、患者側管から呼吸用温湿度交換器内に、咳を模したエアとともに模擬痰W(2ml)を噴出し、エレメントSに付着した模擬痰W、及び吸引窓シール部材が装着された吸引窓をから外部に配置した受け皿(図では直線で表示)に吐出される模擬痰Wの付着状態により効果を確認した。
(a)比較例1は、従来タイプの呼吸用温湿度交換器M1を使用した例である。呼吸用温湿度交換器M1は、図15(a)に示すように、呼気の流入口と呼気が流出される流出口とは直交する構成とされており、吸引窓は流入口の向かい側の位置に形成されている。
また、吸引窓には、十字の切込みが形成された吸引窓シール部材M11が配置されている。
流入口から噴射された咳を模したエアと模擬痰Wとの混合気体は、その多くがエレメントS側に移動した。
エレメントS側に移動した混合気体に含まれていた模擬痰Wは、混合気体がエレメントSを通過する際にエレメントSで濾過されて、エレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された。
模擬痰WがエレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された結果、エレメントSは通気性を失い、逃げ場がなくなった残余の混合気体が吸引窓シール部材M11を通過して、混合気体に含まれていた模擬痰Wが受け皿の広い範囲にわたって付着した。
(b)比較例2は、従来タイプの呼吸用温湿度交換器M2を使用した例である。呼吸用温湿度交換器M2は、図15(b)に示すように、流入口から流入した呼気が先端側で折り返して流出口から流出される構成とされていて、吸引窓は流入口の向かい側の位置に形成されている。吸引窓には、比較例1と同様に十字の切込みが形成された吸引窓シール部材M21が配置されている。
流入口から噴射された咳を模したエアと模擬痰Wとの混合気体は、その多くがエレメントS側に移動した。
エレメントS側に移動した混合気体に含まれていた模擬痰Wは、混合気体がエレメントSを通過する際にエレメントSで濾過されて、エレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された。
模擬痰WがエレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された結果、エレメントSは通気性を失い、逃げ場がなくなった残余の混合気体が吸引窓シール部材M21を通過して、混合気体に含まれていた模擬痰Wが受け皿の広い範囲にわたって付着した。
(c)実施例は、本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器M3を使用した例である。呼吸用温湿度交換器M3は、図15(c)に示すように、第1管の流入口から流入した呼気は屈曲部で方向を変化して移動して開閉弁に達し、その後、開閉弁に反射して折り返された呼気は第2管内を移動して流通孔を通じて第3管の両端部分に収納された湿熱蓄積体に到達する。第1管の流入口から噴出された咳を模したエアと模擬痰Wとの混合気体は、混合気体の勢いで舞い上がった模擬痰Wの一部のみが、エレメントSの内側端面に付着した。
また、混合気体による内圧ととともに模擬痰Wのほとんどが開閉弁72を通過して収納容器に捕捉された。
模擬痰Wのほとんどが収納容器に捕捉された結果、エレメントSは通気性の低下がほとんどなく、充分な通気性が保持されて、大きな効果が確保されることが確認できた。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、呼気とともに吐出された分泌物が湿熱蓄積体に付着するのを抑制して、湿熱蓄積体を長時間安定して使用することができるので、産業上利用可能である。
1、1A、1B 呼吸用温湿度交換器
10 ハウジング
17 吸引窓
20 第1管
201 第1開口部側管
202 第2開口部側管
20A 拡径部
20H 呼吸流路(第1管路)
21 第1開口部
21A 環状壁部
21H リング保持孔
21T テーパ部
22 第2開口部
24 屈曲部
30 第3管
34A1,34A2 第4開口部
34B 第3管路
35 第2管
35A,351A 第3開口部
35R 阻止板
35M 接合突起
35H 流通孔
37 酸素供給用管路
37P 接続管
37A1,37A2 キャップ
44 リング状シリコーンゴム
50 収納容器
51 接合部
51A 連通孔
51M 勘合突起
52 収納部
56 流通路(第2管路)
601,602 湿熱蓄積体
60A 第1端部
60B 第2端部
71 固定部材
71A 固定部材本体
71B 勘合穴
71C 開閉弁保持部
71D 着脱突起部
72 開閉弁
72A シート本体
72B 721C、722C、723C、724C、725C 切込み
140 吸引窓密封蓋

Claims (9)

  1. 人工気道に接続されて、患者の呼気に含まれる水分と熱を吸気に還元するための呼吸用温湿度交換器であって、
    第1端側に前記人工気道を接続する第1開口部が形成されるとともに第2端側に第2開口部が形成され、前記第1開口部と第2開口部との間で呼吸気の流通を可能とする第1管路を形成する第1管と、前記第2開口部近傍で前記第1管の外周面を覆い前記第1管と間隙をあけて前記第2開口部側に向かって筒状に伸び前記第2開口部側に第3開口部が開口された第2管路を形成する第2管と、前記第1管及び前記第2管の外周面に連接され、前記第1管及び前記第2管の中心軸に対して直交し、少なくとも前記第2開口部より上方で前記中心軸より左右均等に2方向に向けてそれぞれ筒状に伸び、それぞれの端部に第4開口部が開口された第3管路を形成する第3管と、前記第3管の内部において前記第2管路と前記第3管路とを流通可能とする流通孔と、を有するハウジングと、
    前記第2管の第3開口部近傍に配され前記第1管路と前記第2管路との呼吸気の流通を可能にした状態で通常の呼吸時には外部に対して閉塞し、前記通常の呼吸時よりも流速の早い呼気に対して可逆的に開口し、呼気に含まれる分泌物を外部に排出可能な開閉弁と、
    前記第3管路に配置され前記第3管内の前記流通孔側に位置される第1端部と前記第4開口部側に位置される第2端部との間で呼吸気が流通可能とされた筒状の湿熱蓄積体と、を備えていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  2. 請求項1に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第2管の第3開口部に、外部との連通孔を備えた収納容器が着脱可能に配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  3. 請求項1又は2に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第2管路および前記第3管路の連接部近傍の前記第2管の内周に、環状に形成された凸部からなる阻止板を備えていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記開閉弁は、フィルム状の弾性を有する平板基板に開閉可能な切込みが形成されたシール部材であって、前記第1管の前記第2開口部から呼吸に抵抗を与えない距離である少なくとも1mm以上の間隔を置き、前記第2開口部の直下に前記開閉弁の開口部が位置するように前記第2管の前記第3開口部付近に配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管の前記第2開口部が、少なくとも前記第2管内に配置され、前記第2開口部付近の前記第1管と前記第2管が同じ中心軸上に形成されることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管には、第1開口部と第2開口部の間に屈曲部が形成されていて、前記第1管の第1開口部側は、前記第2管の中心軸に対して90°未満の傾斜角で傾斜して形成されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記ハウジングには、前記第3管の第4開口部から前記湿熱蓄積体の第2端部に酸素を供給する酸素供給用管路が配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管の第1開口部には、前記人工気道が接続された際にこれらを外方から付勢する付勢部材が配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管には、前記第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、前記吸引窓には吸引窓密封蓋が配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
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