JP2017113161A - 呼吸用温湿度交換器 - Google Patents

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Mitsuru Chiba
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康司 本多
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Abstract

【課題】人工気道が接続される呼吸用温湿度交換器であって、呼気とともに吐出される分泌物等が湿熱蓄積体に付着するのを抑制して、湿熱蓄積体を安定して使用可能な呼吸用温湿度交換器を提供すること。
【解決手段】人工気道が接続される呼吸用温湿度交換器1であって、前記人工気道が接続される第1開口部21が形成された患者側管20と、前記患者側管20と間隙をあけて第2開口部22側に伸びる保持壁部35と、前記保持壁部35と間隙をあけて前記第3開口部35A側に伸びるハウジング本体30と、流通孔とを有するハウジング10と、湿熱蓄積体60と、収納容器50と、を備え、湿熱蓄積体60を介して第1開口部21と第4開口部34Aとを流通可能に構成されていることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、気管切開チューブ等の人工気道に接続され、患者の呼気が含む水分と熱を吸気に戻すための呼吸用温湿度交換器に関する。
周知のように、呼吸機能の不十分な患者が、口や鼻から空気を取り込むことなく呼吸できるようにするために、患者に気管切開術を施して、その切開部へ気管切開チューブの先端を挿入することにより呼吸を可能とする気管切開チューブが広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
患者が、気管切開チューブを通じて、鼻腔または口腔および咽頭を介さずに呼吸する場合、乾燥した空気を長時間吸い込むと、気管の粘膜を傷めたり、痰の粘稠度が増すなどの変調を来し、気管を痛める可能性があるため吸気は適切な湿度を含んでいることが望ましい。
そこで、吸気の湿度調整を効率的に行うために、気管切開チューブ(二重構造を有する気管切開チューブのインナーカニューレを含む)に装着される呼吸用温湿度交換器(いわゆる人工鼻)が広く用いられている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2002−345961号公報 特開2006−136461号公報
しかしながら、患者が呼吸用温湿度交換器を通じて呼吸をする場合に、痰等の分泌物が多く吐出されると、これら分泌物が湿熱蓄積体に付着して、通気路を塞ぎ、呼吸の障害となる場合がある。通気路が狭窄または閉塞した人工鼻は、速やかに新しい人工鼻に交換することが必要である。
また、人工鼻は24時間迄の連続使用(1日1回交換)を通例としているが、痰の吐出量が多い患者は交換時期を早めなければならず、人工鼻の使用量が増えて経済的負担を増大するばかりでなく、自ら人工鼻を着脱出来ない患者等の場合は、常に監視をする必要がある。
そこで、患者が呼吸用温湿度交換器を通じて呼吸する場合に、痰等の分泌物が吐出されても、湿熱蓄積体を長時間にわたって安定して使用することができる呼吸用温湿度交換器に対する技術的要請がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、気管切開チューブ等の人工気道が接続されて、患者の呼気が含む水分を吸気に還元するための呼吸用温湿度交換器であって、呼気とともに吐出される分泌物が湿熱蓄積体に付着するのを抑制して、湿熱蓄積体を長時間にわたって安定して使用することが可能な呼吸用温湿度交換器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、人工気道に接続されて、患者の呼気に含まれる水分と熱を吸気に還元するための呼吸用温湿度交換器であって、第1端側に前記人工気道を接続する第1開口部が形成されるとともに第2端側に第2開口部が形成され、前記第1開口部と第2開口部との間で呼吸気の流通を可能とする第1管路を形成する第1管と、前記第1開口部近傍で前記第1管の外周面に連接されて前記第1管と間隙をあけて前記第2開口部側に向かって筒状に伸び前記第2開口部側に第3開口部が開口された第2管路を形成する第2管と、前記第1開口部近傍で前記第1管又は前記第2管の外周面に連接されて前記第2管と間隙をあけて前記第3開口部側に向かって筒状に伸び前記第3開口部側に第4開口部が開口された第3管路を形成するハウジング本体と、前記ハウジング本体の内部において前記第2管路と前記第3管路とを流通可能とする流通孔と、を有するハウジングと、前記第1管路と前記第2管路との呼吸気の流通を可能にした状態で前記第2管の第3開口部を外部に対して閉塞し、呼気に含まれる分泌物を捕捉する吐出物捕捉部材と、前記第3管路に配置され前記ハウジング本体内の前記流通孔側に位置される第1端部と前記第4開口部側に位置される第2端部との間で呼吸気が流通可能とされた筒状の湿熱蓄積体と、を備えていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1端側に人工気道を接続する第1開口部が形成されるとともに第2端側に第2開口部が形成され、第1開口部と第2開口部との間で呼吸気の流通を可能とする第1管路を形成する第1管と、第1開口部近傍で第1管の外周面に連接されて第1管と間隙をあけて第2開口部側に向かって筒状に伸び第2開口部側に第3開口部が開口された第2管路を形成する第2管と、第1開口部近傍で第1管又は第2管の外周面に連接されて第2管と間隙をあけて第3開口部側に向かって筒状に伸び第3開口部側に第4開口部が開口された第3管路を形成するハウジング本体と、ハウジング本体の内部において第2管路と第3管路とを流通可能とする流通孔と、を有するハウジングと、第1管路と第2管路との呼吸気の流通を可能にした状態で第2管の第3開口部を外部に対して閉塞し、呼気に含まれる分泌物を捕捉する吐出物捕捉部材と、第3管路に配置されハウジング本体内の流通孔側に位置される第1端部と第4開口部側に位置される第2端部との間で呼吸気が流通可能とされた筒状の湿熱蓄積体と、を備えているので、(ハウジングに吐出物捕捉部材を連接した状態で、)第1開口部と第4開口部との間で呼吸気の流通を可能とされるとともに、痰等の分泌物が人工気道を通じて呼気とともに吐出された場合に、第1管路を通じて第2開口部から排出された分泌物は吐出物捕捉部材で補捉され、呼気から分泌物が分離される。その後、呼気は第1管路における移動方向とは逆向きに第2管路を移動して、流通孔を通じて第2管路から第3管路の湿熱蓄積体の第1端部に向かって移動するので、呼気とともに吐出された分泌物が湿熱蓄積体の第1端部に到達するのが抑制される。
その結果、呼気とともに吐出される分泌物が湿熱蓄積体に付着することが抑制され、湿熱蓄積体を長時間安定して使用することができる。
また、呼吸用温湿度交換器が、外方からハウジング本体、湿熱蓄積体が配置された第3管路、第2管路、第1管路の順序で配置され、呼吸気が流通する複数の呼吸経路を簡単に構成されているので、外方に引掛かり等が生じる凸部が形成されるのを抑制することが可能となり、患者が姿勢を変更する際に邪魔になることを抑制することができる。また、構造が簡潔であるので、容易に小型化することができる。
この明細書において、人工気道に接続するとは、一重構造の気管切開チューブ、二重構造を有する気管切開チューブにおけるインナーカニューレに接続する場合の他、気管内チューブ、ラリンゲルマスク等を含む。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記吐出物捕捉部材は、前記第2管の第3開口部と着脱可能に構成されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、吐出物捕捉部材は、第2管の第3開口部と着脱可能に構成されているので、吐出物捕捉部材に分泌物が捕捉された場合に、吐出物捕捉部材を容易に取り外すことが可能とされる。また、吐出物捕捉部材が大きく設定されている場合であっても、第3開口部から吐出物捕捉部材を離脱させて、ハウジング本体内に装填された湿熱蓄積体を効率的に交換することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記吐出物捕捉部材は、収納容器であることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、吐出物捕捉部材が収納容器であるので、第1管路と第2管路とが呼吸気が流通可能な状態で、第2管の第3開口部を外部に対して閉塞して呼気に含まれる分泌物を捕捉することができる。また、収容容器の貯留部の大きさによって、捕捉する分泌物の量を多くすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記収納容器は、収納部の底部が前記第4開口部を超えない範囲で外周に向かって膨出し、前記第2開口部の対向する部位に、前記第2開口部側に向かって突出する突出部が形成されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、収納容器は収納部の底部が第4開口部を超えない範囲で膨出し、第2開口部の対向する部位に、第2開口部側に向かって突出する突出部が形成されているので、呼吸用温湿度交換器を装着した際に邪魔になることが抑制される。
また、第2開口部側に向かって突出する突出部が形成されているので、第2開口部から吐出された痰等の分泌物の移動が突出部により妨げられ、第2管路側に向かって移動するのを抑制することができる。
この明細書において、第2開口部の対向する部位に形成された第2開口部側に向かって突出する突出部とは、第2開口部側に向かって膨出する膨出部、多角錘、円錐状の凸部、傾斜面を有する凸部、または第2開口部から見て板状部を十字や放射状に形成した凸部材等、種々の形態を設定してもよい。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記吐出物捕捉部材は、吐出物捕捉弁であることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、吐出物捕捉部材が吐出物捕捉弁であるので、第1管路と第2管路の間を呼吸気が流通する際に、痰等の分泌物が呼気とともに勢いよく吐出された場合であっても、吐出物捕捉弁が開口し、呼気に含まれる分泌物を外部に放出するので、分泌物が湿熱蓄積体に到達することが抑制される。また、吐出物捕捉弁を適用することによって、吐出物捕捉部材を小型化することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管には、第1開口部と第2開口部の間に屈曲部が形成されていて、前記第1管の第1開口部側は、前記ハウジング本体の筒状に伸びる部分に対して90°未満の傾斜角で傾斜して形成されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管には、第1開口部と第2開口部の間に屈曲部が形成されていて、第1管の第1開口部側が、ハウジング本体の筒状に伸びる部分に対して90°未満の傾斜角で傾斜して形成されているので、人工気道に装着した場合に、呼吸用温湿度交換器が患者から大きく離間することが抑制されて、患者が容易に姿勢を変更することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記ハウジング本体は、前記湿熱蓄積体の第2端部と前記第4開口部との間に酸素を供給する酸素供給部が形成されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、ハウジング本体は、湿熱蓄積体の第2端部と第4開口部との間に酸素を供給する酸素供給部が形成されているので、小さなスペースによって効率的に酸素を供給することが可能とされる。
また、ハウジング本体から大きく突出するのを抑制することが可能であるので、患者が姿勢を変えたりする際に邪魔となるのを抑制することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管には、前記第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、前記吸引窓にはフィルム状の柔軟性を有する平板基板に開閉可能な切込みが形成された吸引窓シール部材が配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管の屈曲部の第1開口部の向い側に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されているので、吸引用チューブを、この吸引窓から人工気道内に容易に挿入することができる。
また、吸引窓に配置される吸引窓シール部材が、柔軟性を有する平板面に開閉可能な切込みが形成された構成とされているので、吸引窓に吸引用チューブを挿入しない場合は、吸引窓を閉塞するので湿熱蓄積体を介した呼吸を妨げない。また、通常の呼吸時には吸引窓が閉塞しているので、患者に衛生的な呼吸を確保することができる。
また、ハウジング本体に対する装着や取り扱いが容易であり、吸引窓シール部材を小型化することができる。
なお、柔軟性を有する平板面に開閉可能な切込みが形成された吸引窓シール部材には、フィルム状に形成された平板面に切込みが形成された吸引窓シール部材や、底部が柔軟性を有する平板面とされた有底筒状のキャップ形状を有し、この平板面に開閉可能な切込みが形成された吸引窓シール部材が含まれる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管には、前記第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、前記吸引窓には吸引窓密封蓋が配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管に、第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、吸引窓には吸引窓密封蓋が配置されているので、吸引用チューブを吸引窓から人工気道内に容易に挿入することができ、吸引窓に吸引用チューブを挿入しない場合における湿熱蓄積体を介した呼吸を妨げない。また、吸引窓密封蓋により吸引窓が確実に密封されるので、患者に衛生的な呼吸を確保することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、前記第1管の第1開口部には、前記人工気道が接続された際にこれらを外方から付勢する付勢部材が配置されていることを特徴とする。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、第1管の第1開口部に、人工気道が接続された際に、これら人工気道を外方から付勢する付勢部材が配置されているので、呼吸用温湿度交換器の第1管内のテーパ部と、人工気道の外周のテーパ部に許容公差内の大きな製造誤差が生じている場合であっても、人工気道を第1管内に確実に接続することができる。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、患者が吐出した分泌物を吐出物捕捉部材で捕捉して湿熱蓄積体に到達するのを抑制することができるので、湿熱蓄積体を長時間安定して使用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、呼吸用温湿度交換器を上方から見た斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を分解した態のハウジングを下方から見た斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を分解した態の収納容器を上方から見た斜視図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図2において、VI−VIで示した縦断面図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図3において、VII−VII矢視で示した縦断面図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図2において、VIII−VIIIで示した縦断面図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器に適用する吸引窓シール部材の概略構成を説明する図である。 第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の第1開口部の接続構造を説明する図であり、(A)は第1開口部を構成する環状壁部の概略構成を示す斜視図であり、(B)はリング状シリコーンゴムを装着した状態を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る第1開口部の接続構造の詳細を説明する図であり、(A)は環状壁部を側面から見た図を、(B)は図10(A)に示す矢視XIB−XIB断面図を、(C)は(A)に示す矢視XIC−XIC断面図を、(D)は(A)に示す矢視XID−XID断面図を、(E)は図10(B)に示す矢視XIE−XIE断面図を示している。 第1の実施形態に係る第1開口部の接続構造の第1変形例の概略を説明する図であり、図11(E)と対応する断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吸引窓シール部材の第1〜第3変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、呼吸用温湿度交換器を上方から見た斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、呼吸用温湿度交換器を上方から見た斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を下方から見た斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器に適用する吐出物捕捉弁を説明する図であり、(A)は吐出物捕捉弁を下方から見た斜視図であり、(B)は(A)においてXVIIB−XVIIBで示す吐出物捕捉弁の縦断面図であり、(C)は吐出物捕捉弁を下方から平面視した図である。 第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図15において、XVIII−XVIIIで示した縦断面図である。 第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図18において、XIX−XIXで示した縦断面図である。 第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する図であり、図18において、XX−XXで示した縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る吐出物捕捉弁の第1変形例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る吐出物捕捉弁の第2変形例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る吐出物捕捉弁の第3変形例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る吐出物捕捉弁の第4変形例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る吐出物捕捉弁の第5変形例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の効果を説明する図であり、(A)、(B)は比較例1、2の検証結果を示す図であり、(C)は実施例の検証結果を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、図1から図13を参照して、本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する。
図1は、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の概略構成を説明する斜視図であり、符号1は呼吸用温湿度交換器を、符号10はハウジングを、符号50は収納容器を示している。
呼吸用温湿度交換器1は、図1〜図4に示すように、ハウジング10と、収納容器50と、湿熱蓄積体60とを備え、患者が気管切開チューブ等の人工気道(不図示)を通じて呼吸する際に、呼気に含まれる水分と熱を吸収するとともに、この水分と熱を吸気に還元するように構成されている。
また、呼吸用温湿度交換器1は、図4、図5に示すように、ハウジング10と収納容器50とが着脱可能に構成されている。また、ハウジング10の第3開口部35Aから収納容器50を離脱させた状態では、必要に応じて、湿熱蓄積体60を交換することができるようになっている。
ハウジング10は、例えば、プラスチック樹脂により形成されていて、患者側管(第1管)20と、ハウジング本体30と、保持壁部(第2管)35と、流通孔35Hとを備えており、この実施形態において、例えば、患者側管20とハウジング本体30と保持壁部35とは、一体に成形されている。
患者側管20は、図4、図6に示すように、一端側(第1端側)に開口する第1開口部21と、他端側(第2端側)に開口する第2開口部22とを有していて、内方が略円筒形状の呼吸流路(第1管路)20Hとされた筒状部材である。
また、患者側管20の第1開口部21側は、図6に示すように、第1端側に向かって拡径された拡径部20Aが形成されるとともに、第1端側に環状壁部21Aが形成されている。
また、拡径部20Aは、内周に第1開口部21から第2開口部22側に向うにしたがって縮径されたテーパ部21Tが形成されており、図示しない気管切開チューブのテーパ付接続部を挿入することにより、気管切開チューブが接続可能とされている。
また、患者側管20は、患者側管20の第1開口部21側に位置される第1開口部側管201と、第2開口部22側に位置される第2開口部側管202とを備えていて、第1開口部側管201と第2開口部側管202とは屈曲部24において屈曲して接続されている。
そして、患者側管20は、屈曲部24の近傍においてハウジング本体30と連結されている。
ハウジング本体30は、患者側管20の屈曲部24及び第1開口部側管201の外周面と連接して形成されるドーム部32と、ドーム部32の下端部に接続されて第2開口部側管202に沿って第2開口部側管202と間隔をあけて第3開口部35A側に伸び、第3開口部35A側に第4開口部34Aが形成された円筒形状(筒状)のスカート部(第3管)34と、を有している。
ドーム部32は、スカート部34と接続される下端部から屈曲部24側に向かって膨出して形成され、ドーム部32の頂部は、患者側管20及び保持壁部35の近傍に連結されている。
スカート部34は、ドーム部32の下端部から第2開口部側管202の外周面と所定間隔をあけて、第2開口部側管202の周囲に、第2開口部側管202より長く形成されていて、第2開口部側管202とは同心に形成されている。
そして、スカート部34の先端側には、第2開口部22より下側に開口する第4開口部34Aが形成されている。また、スカート部34の内周側には、図6〜図8に示すように、保持壁部35の外周面との間に第3管路34Bが形成されている。
また、ドーム部32の頂部から下端部に向かう位置には、第1開口部21が形成されていて、第1開口部21は、スカート部34の軸線に対して傾斜された向きに開口されている。
また、スカート部34の内周側には、例えば、第2開口部側管202の周囲に、ドーム部32の内面から第4開口部34Aに向かって伸びる保持壁部35が形成されている。そして、保持壁部35は、スカート部34及び第2開口部側管202と間隔をあけて形成され、保持壁部35の内周には収納容器50の筒状部51が配置されており、保持壁部35と第2開口部側管202との間には、筒状部51を介して第3開口部35A側からドーム部32内に向かう流通路(第2管路)56が形成されている。
保持壁部35は、略円筒形に形成されるとともに、ドーム部32の上部の内面の患者側管20の屈曲部近傍に連結されていて、内周側には収納容器50を螺合して取付けるためのネジ部35Mが形成されている。そして、外周側に湿熱蓄積体60を挿入することで、湿熱蓄積体60を保持することが可能な寸法に形成されている。
流通孔35Hは、この実施形態において、例えば、保持壁部35の上部の連結部近傍に保持壁部35を貫通して形成されている。
そして、ハウジング本体30のドーム部32内において、第2開口部側管202と収納容器50の筒状部51との間に形成された流通路(第2管路)56と、湿熱蓄積体60が配置された第3管路34Bとを、呼吸気が流通可能に構成されている。
このような構成により、第2開口部側管202の第2開口部22から収納容器50に移動した呼気は、保持壁部35内に保持された筒状部51と、第2開口部側管202との間に形成された流通路(第2管路)56を流れて、流通孔35Hからドーム部32内に流入して第3管路34Bに配置された湿熱蓄積体60の第1端部60Aに到達するようになっている。
湿熱蓄積体60は、呼気が含む水分を吸収して吸気に還元するためのものであり、この実施形態において、ハウジング本体30の内周側に配置されて、内周面が保持壁部35の外周に保持されるようになっている。
また、湿熱蓄積体60は、第1端部60Aがハウジング本体30の内側に開放されるとともに、第2端部60Bが第4開口部34Aを介して外部に開放されている。
そして、湿熱蓄積体60は、第3管路34Bを流通する呼吸気が、ドーム部32内に位置される第1端部60Aと第4開口部34A側の第2端部60Bとの間で流通するようになっている。
また、湿熱蓄積体60は、第1端部60Aから取り込んだ呼気を第2端部60Bから第4開口部34Aを介して排出するとともに、第2端部60Bから取り込んだ吸気を第1端部60Aからハウジング本体30内に吸入するようになっている。
そして、湿熱蓄積体60を流通する呼吸気は、保持壁部35に形成された流通孔35Hを介して保持壁部35の内外、すなわち流通路56と第3管路34との間で流通するようになっている。
湿熱蓄積体60は、例えば、多孔質のスポンジや、不織布、またはテープ状のコルゲート紙片をスパイラル(渦巻)状に巻き重ねたスパイラル構造や、短冊状のコルゲート紙片を環状に成形した内径の異なる複数の筒体を内径の小さいものから順に大きなものに挿入して同心円状に積層した同心重層構造を有しており、内方には保持壁部35を挿入するための穴が形成された略円筒形状に形成されている。
また、湿熱蓄積体60は、例えば、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウム、塩化リチウム等の化合物が吸湿性物質として含浸されていてもよい。なお、湿熱蓄積体60は、周知のものを用いることが可能である。
また、ハウジング本体30のスカート部34には、例えば、第4開口部34Aと湿熱蓄積体60の第2端部60Bとの間の位置に接続された酸素供給用管路37が設けられていて、酸素供給用管路37はスカート部34の外周面から略接線方向に伸びて形成され、酸素供給用管路37には必要に応じて、酸素供給用チューブ(不図示)が接続可能とされている。
また、酸素供給用管路37は、外部の図示しない酸素供給装置から酸素供給用チューブを介して供給された酸素を、スカート部34の内周側に位置される湿熱蓄積体60の第2端部60Bと、第4開口部34Aの間で第3管路34Bに流入させて、流入した酸素を吸気によって空気ととともに第4開口部34A側の第2端部60Bから湿熱蓄積体60に取り込むようになっている。
収納容器50は、例えば、透明なプラスチック樹脂により形成されていて、保持壁部(第2管)35の内周側に位置される筒状部51と、筒状部51の下側端に接続され筒状部51より大径の有底筒状に形成された収納部52とを備えている。なお、収納容器50の底外径は第4開口部34Aの直径を超えない範囲で膨出して形成されていることが好適である。
筒状部51は、略円筒形状に形成され、筒状部51の外周にはネジ部51Aが形成されていて、ネジ部51Aを保持壁部35のネジ部35Mと螺合することにより収納容器50が保持壁部35に把持されるようになっている。
また、収納部52の内側空間には、向かい側の第2開口部22に向かって膨出する膨出部(突出部)55が形成されている。
ドーム部32には、屈曲部24の近傍にドーム部32の内方に向かう凹部14が形成されていて、この凹部14には、患者側管20を貫通して呼吸流路20H内に開口する円形の吸引窓17が形成されている。この吸引窓17は、第1開口部21が見通せる位置に形成されている。
そして、この吸引窓17を介してハウジング本体30の外方から呼吸流路20H内に吸引用チューブを挿入することにより、第1開口部21を介して気管切開チューブ内に吸引用チューブを挿入できるようになっている。
この実施形態では、吸引窓17には、例えば、吸引窓シール部材18が装着されていて、呼吸流路20Hが外部に開放されるのを抑制するようになっている。
吸引窓17は、図9に示すように、例えば、周囲に吸引窓シール部材18を安定して配置するのを可能とする平坦凹部17Pが形成され、平坦凹部17Pは吸引窓シール部材18の厚さと対応する深さに形成されている。
キャッププレート19は、例えば、プラスチック樹脂により構成されていて、吸引窓17と対応して形成された吸引窓19Aが設けられた凹部14の外面と連続する形態を有しており、平坦凹部17Pに配置された吸引窓シール部材18を覆って外方から固定するようになっている。
また、外方からキャッププレート19は、例えば、ラッチ等により着脱可能に装着することが可能に構成されている。
吸引窓シール部材18は、この実施形態において、例えば、図9に示すように、柔軟性及び弾性を有するシリコーン樹脂等の材料を、長円を長手方向に二分割したフィルム状の平板基板(平板面)18Fに、吸引窓17の周縁部より内方に位置され上方が連接部分とされる横向きの略C字形状とされる切込み18Cが形成された構成とされている。
また、第1開口部21には、気管切開チューブ等の人工気道を装着する構造が形成されている。
以下、図10〜図12を参照して、第1の実施形態に係る第1開口部21における気管切開チューブの接続構造について、具体的に説明する。
気管切開チューブ(人工気道)を接続する接続構造は、図10、図11に示すように、例えば、患者側管20の第1開口部21を構成する環状壁部21Aと、リング状シリコーンゴム(付勢部材)44とを備えていて、第1開口部21に、図示しない気管切開チューブを挿入するようになっている。
環状壁部21Aは、図10、図11に示すように、環状壁部21Aの周方向に間隔をあけて、環状壁部21Aの外周側から内周側に貫通する複数のリング保持孔21Hが形成されている。
この実施形態において、環状壁部21Aには、例えば、4つのリング保持孔21Hが形成されている。
また、環状壁部21Aは、図10(B)、図11(E)に示すように、リング状シリコーンゴム44が環状壁部21Aの外周側に引掛けられることにより、リング保持孔21Hを介して第1開口部21の内周側にリング状シリコーンゴム44が部分的に突出して、気管切開チューブを外方から付勢して保持するようになっている。
この実施形態では、図10、図11に示すように、例えば、環状壁部21Aの周囲には、リング状シリコーンゴム44を装着するためのリング保持溝21Uが形成されていて、リング保持溝21Uの底部は、リング状シリコーンゴム44の外形と略相補的に形成されている。
具体的には、リング保持溝21Uは、図11(C)に示すように、環状壁部21Aに装着された状態におけるリング状シリコーンゴム44の患者側管20の軸線O21(図6参照)を含む断面と略同じ形状(例えば、略同じ曲率半径)とされている。
また、リング保持孔21Hは、例えば、図11(B)、(D)に示すように、リング保持溝21Uの底部に、リング状シリコーンゴム44を直線状とした仮想円筒44Lを配置して、リング保持溝21Uの所定の2箇所を直線的に接続した場合に形成される下溝形状部21Cにより構成されていることが好適である。
このとき、リング保持溝21Uと下溝形状部21Cとの相対位置は、リング状シリコーンゴム44が、リング保持孔21Hから第1開口部21の内周側に突出する突出量Mに基づいて設定することが好適である。
また、突出量Mについては、任意に設定することが可能であり、リング保持孔21Hの数、接続させる気管切開チューブの大きさ、着脱するときの着脱抵抗等によって適宜設定することが好適である。
環状壁部21Aの周囲に、リング状シリコーンゴム44を装着するためのリング保持溝21Uを形成することにより、環状壁部21Aからリング状シリコーンゴム44が脱落することが抑制され、リング状シリコーンゴム44が所定位置に安定して保持される。
また、リング保持溝21Uの底部に、リング状シリコーンゴム44を直線状とした仮想円筒44Lが配置可能とされる下溝形状部21Cを形成してリング保持孔21Hを設定することにより、リング状シリコーンゴム44が確実に保持されるとともに、リング状シリコーンゴム44の突出量Mを容易に設定することができる。
リング状シリコーンゴム44は、環状壁部21Aの外周に装着され、リング状シリコーンゴム44の内周側の一部がリング保持孔21Hを介して環状壁部21Aの内周側に突出して、第1開口部21のテーパ部21Tに挿入される気管切開チューブの接続部を内方に付勢するとともに押圧して固定するようになっている。
以下、図12を参照して、第1の実施形態に係る接続構造の第1変形例について説明する。図12は、第1の実施形態に係る接続構造の第1変形例を示す図である。
第1変形例は、図12に示すように、環状壁部21Aの周方向に、6つのリング保持孔21Hが60°間隔で形成されている。なお、リング保持孔21Hの数については、任意に設定することが可能である。
このような構成として、気管切開チューブとの接触箇所を増すととにより、リング状シリコーンゴム44の突出量を小さくしても、気管切開チューブが第1開口部21に確実に保持される。
その結果、気管切開チューブを挿脱する際の抵抗が小さくなり、容易に着脱することができる。
以下、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1の作用について説明する。
呼吸用温湿度交換器1の第1開口部21には、気管切開チューブ等の人工気道が接続されているものと想定する。
(1)まず、患者が呼気を排出すると、第1開口部21から患者側管(第1管)20内の呼吸流路(第1管路)20Hに流入した呼気は、第1開口部側管201及び第2開口部側管202内の呼吸流路20Hを通じて、第2開口部22から収納容器50の内方に排出される。
(2)呼気が収納容器50内に排出されたときに、呼気とともに吐出された痰等の分泌物は、慣性によって膨出部55側に移動しやすく、膨出部55に付着するか、衝突した際に膨出部55で第2開口部22とは異なる方向に方向が変化して飛散する。そして、収納容器50内に付着又は貯留される。
(3)収納容器50内に排出された呼気は、収納部52内から第2開口部側管202と保持壁部(第2管)35の間に形成された流通路(第2管路)56から流通孔35Hを通じてハウジング本体30のドーム部32内に流入する。
(4)ドーム部32内に流入した呼気は、第1端部60Aから湿熱蓄積体60内を通過して第2端部60Bから流出され、第4開口部34Aから外部に排出される。このとき、呼気に含まれていた水分と熱が湿熱蓄積体60に吸収、保持される。
(5)次に、吸気が第4開口部34Aから取り込まれる。吸気に酸素を付加する場合には、酸素供給用管路37を通じて第3管路34B内(第2端部60Bと第4開口部34Aの間)に酸素を供給する。
(6)取り込まれた吸気は、第2端部60Bから湿熱蓄積体60内を通過して第1端部60Aからドーム部32内に流入する。
このとき、吸気には、湿熱蓄積体60が吸収、保持していた水分と熱が還元されて適度な湿度とされる。
(7)ドーム部32内に流入した吸気は、流通孔35Hから第2開口部側管202と保持壁部(第2管)35の間に形成された流通路56を通過して収納容器50内を経由して、第2開口部側管202及び第1開口部側管201内の流路を介して第1開口部21から人工気道に流入する。
また、気管等に痰等の分泌物が溜まった場合には、吸引窓17を覆っている吸引窓シール部材18の切込み18Cから吸引用チューブを挿入し、吸引窓17を介して挿入した吸引用チューブによって、人工気道内又は気管内に溜まった分泌物を吸引、除去することができる。
第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、患者が吐出した分泌物を収納容器50で捕捉して湿熱蓄積体60に到達するのを抑制することができる。
その結果、呼気とともに吐出される分泌物が湿熱蓄積体60に付着するのを抑制することができるので、湿熱蓄積体60を長時間安定して使用することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、ハウジング本体30のスカート部34、湿熱蓄積体60が配置される第3管路34B、保持壁部35、収納容器50、流通路(第2管路)56、患者側管20(第2開口部側管202)、呼吸流路20Hが外周側からこの順序で配置されていて、流通孔35Hを介して呼吸気を流通路56と第3管路34Bの間で流通可能とされているので、簡単な構成により外部に突出するのを抑制しつつ、湿熱蓄積体60を通じて第1開口部21と第4開口部34Aの間で呼吸気を流通させることができる。
その結果、容易に小型化するとともに患者が使用する際の引掛かり等を抑制することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、患者側管20を第1開口部21側の第1開口部側管201と第2開口部側管202に屈曲する屈曲部24が形成されていて、第1開口部21がハウジング本体30のスカート部34に対して傾斜して形成されているので、気管切開チューブに装着した場合に、呼吸用温湿度交換器1が患者から遠くに離間するのが抑制されて、患者が容易に姿勢を変更することができ、さらに呼吸用温湿度交換器1が患者の胸元や衣類等に接触することにより邪魔になることを抑制することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、患者側管20の第1開口部21から湿熱蓄積体60に至るまでに、第2開口部側管202の先端及び流通孔35Hにおいて呼吸気の向きが折返すように変わるので、呼気とともに移動してきた痰等の分泌物は、慣性によって呼気に追従することが抑制されて、主として収納容器50内に効率的に捕捉することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、ハウジング本体30の患者側管20の屈曲部24の第1開口部21の向い側に位置される凹部14に吸引窓17が形成されているので、吸引窓17から気管切開チューブ内に吸引用チューブを挿入して気管内に生じた分泌物を容易に吸引することができる。
また、吸引窓17に配置される吸引窓シール部材18が、切込みが形成されたフィルムから構成されて構造が簡単であるので、吸引窓シール部材18を簡単に製造することができ、製造コストを削減することができる。
また、吸引窓シール部材18の構造が簡単であるので、容易に取扱うことが可能であるとともに、ハウジング本体30に対して容易に装着することができる。また、吸引窓シール部材18を容易に小型化することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、収納容器50の底部に膨出部55が形成されていて、吐出された痰等の分泌物が膨出部55に衝突することによって底部に付着するか斜め上方に向かって跳ね返るので、痰等の分泌物が第2開口部22を逆戻りし又は収納容器50と患者側管20の間の流通路56を通じて湿熱蓄積体60側に向かって飛散するのを抑制することができる。
第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、収納容器50がハウジング本体30と着脱可能に構成されているので、分泌物が収容された収納容器50を容易に取り外しや交換をすることができる。
また、収納容器50を容易に取り外すことができるので、収納容器50を取り外した状態で、必要に応じて、収納容器50の上方に保持される湿熱蓄積体60を効率的に交換することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、湿熱蓄積体60の第2端部60Bと第4開口部34Aの間に酸素供給用管路(酸素供給部)37から酸素が供給されるので、小さなスペースで効率的に酸素を供給することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、酸素供給用管路37が、スカート部34から略接線方向に形成されていて、酸素供給用管路37がハウジング10から大きく突出することが抑制されているので、酸素供給チューブが接続されていない状態では、患者は呼吸用温湿度交換器1を装着していても、酸素供給用管路37の突出を気にすることなく姿勢を変更することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、収納容器50が第4開口部34Aの内周側に位置されて収納部52が第4開口部34Aから突出するとともに、収納容器50の周囲の全周にわたって第4開口部34Aとの間に間隙が形成されているので、第4開口部34Aが密封されることが抑制され、患者の姿勢等に関係なく呼吸の安全を確保することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、第1開口部21を構成する環状壁部21Aに気管切開チューブが接続された場合に、これら気管切開チューブを外方から付勢する付勢部材が配置されているので、呼吸用温湿度交換器1の第1開口部21のテーパ部21Tと、気管切開チューブの外周のテーパ部との間に、許容公差内の製造誤差が大きい場合であっても、気管切開チューブを患者側管20に容易かつ確実に接続することができる。
また、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、第1開口部21を構成する環状壁部21Aに設けられる付勢部材が、環状壁部21Aの外周に設けられるリング状シリコーンゴム44とされていて、第1開口部21の内方に落下することが抑制されるので、安全に装着することが可能である。
次に、図13を参照して、第1の実施形態に係る吸引窓シール部材の変形例について説明する。図13は、第1の実施形態に係る吸引窓シール部材の第1〜3変形例を示す図である。
図13(A)は、第1変形例に係る吸引窓シール部材181を示す図である。
第1変形例に係る吸引窓シール部材181は、図13(A)に示すように、平板基板18Fに、外側輪郭が吸引窓17の周縁部よりわずかに小さく形成された横向きの略S字形状の切込み181Cが形成された構成とされている。
第1変形例に係る吸引窓シール部材181によれば、平板基板18Fに吸引窓17の内周縁と対応する横向きの略S字形状の切込み181Cが形成されているので、切込み181Cを吸引窓17と容易に対応させることができ、大きな開閉面積を確保することができる。
図13(B)は、第2変形例に係る吸引窓シール部材182を示す図である。
第2変形例に係る吸引窓シール部材182は、図13(B)に示すように、例えば、フィルム状の平板基板18Fに、吸引窓17の周縁部よりわずかに小さい切込み182Cが形成された構成とされている。
切込み182Cは、水平方向に伸びる互いに対向する一対の切込み182Hと、一対の切込み182Hの中央部同士を接続し垂直方向に伸びる切込み182Lとを有する横向きの略H字形状の構成とされている。
第2変形例に係る吸引窓シール部材182によれば、平板基板18Fに横向きの略H字形状の切込み182Cを形成することにより構成されているので、吸引窓17に対応させて、大きな開閉面積を確保することができる。
図13(C)は、第3変形例に係る吸引窓シール部材183を示す図である。
第3変形例に係る吸引窓シール部材183は、図13(C)に示すように、例えば、フィルム状の平板基板18Fに切込み183Cが形成された構成とされている。
そして、切込み183Cは、平板基板18Fの中央部から放射状に伸びる4つの切込み183D、183E、183F、183Gにより構成されている。
なお、吸引窓シール部材183に形成する放射状の切込み183Cを、放射状に伸びる3又は5以上の切込みによって構成してもよい。
第3変形例に係る吸引窓シール部材183によれば、切込み183Cが、4つの切込み183D、183E、183F、183Gにより構成されているので、それぞれの弁部材が小さな力で開閉することが可能であり、必要に応じて柔軟な設定が可能である。
<第2の実施形態>
次に、図14を参照して、本発明の第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器について説明する。
図14は、第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の吸引窓部の概略構成を示す図である。図14において、符号1Aは、第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を示している。
呼吸用温湿度交換器1Aが、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1と異なるのは、吸引窓17を閉塞するために、吸引窓シール部材18に代えて、例えば、上部がヒンジ構造とされた吸引窓密封蓋140を備えていて、矢印で示す方向に効率的に開閉可能とされている点である。
その他は、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1と同様であるので、説明を省略する。
第2の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1Aによれば、吸入用チューブを吸引窓17から人工気道内に容易に挿入することができ、吸引窓17に吸入用チューブを挿入しないときは、吸引窓密封蓋140によって吸引窓17を確実に密封し、患者に衛生的な呼吸を確保することができる。
<第3の実施形態>
次に、図15から図21を参照して、本発明の第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を説明する。
図15は、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器の概略構成を説明する斜視図であり、符号1Bは呼吸用温湿度交換器を、符号10はハウジングを、符号70は吐出物捕捉弁を示している。
呼吸用温湿度交換器1は、図15、図16に示すように、ハウジング10と、湿熱蓄積体60と、吐出物捕捉弁(吐出物捕捉部材)70とを備え、患者が気管切開チューブ等の人工気道(不図示)を通じて呼吸する際に、呼気に含まれる水分と熱を吸収するとともに、この水分と熱を吸気に還元するように構成されている。
吐出物捕捉弁(吐出物捕捉部材)70は、図17A〜図17Cに示すように、例えば、捕捉弁体保持部材71と、捕捉弁体シート72とを備え、ハウジング10の第3開口部35Aに着脱可能とされている。
捕捉弁体保持部材71は、例えば、円筒形状に形成された保持部材本体71Aと、保持部材本体71Aの外周に形成されたネジ部71Bと、保持部材本体71Aの内周に互いに対向して形成された一対の環状凸部からなる捕捉弁体シート保持部71Cと、着脱突起部71Dとを備え、捕捉弁体シート保持部71Cによって捕捉弁体シート72を保持可能とされている。
また、捕捉弁体保持部材71は、ネジ部71Bをハウジング10の保持壁部35のネジ部35Mに螺合することにより、呼吸流路(第1管路)20Hと流通路(第2管路)56との呼吸気の流通を可能にした状態で第3開口部35Aを閉塞することが可能とされている。
また、図示しない取付工具を着脱突起部71Dに係合させて廻すことにより、捕捉弁体保持部材71のネジ部71Bをハウジング10のネジ部35Mに効率的に螺合させることができるようになっている。
捕捉弁体シート72は、例えば、シート本体72Aに、シート本体72Aを貫通して略S字状の切込み72Bが形成されている。
シート本体72Aは、保持部材本体71Aの内径と対応させて略円形状に形成されたシリコーンゴム等、弾性を有する材料により構成されており、切込み72Bは通常時は対向部分が密着し、所定圧力が印加されることにより開口するように構成されている。
以下、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1Bの作用について説明する。
呼吸用温湿度交換器1Bの第1開口部21には、例えば、気管切開チューブ等の人工気道が接続されているものとする。
(1)まず、患者が呼気を排出すると、第1開口部21から患者側管(第1管)20内の呼吸流路(第1管路)20Hに流入した呼気が、第1開口部側管201及び第2開口部側管202内の呼吸流路20Hを通じて第2開口部22から排出される。
(2)呼気が第2開口部22から排出されたときに、呼気とともに排出された痰等の分泌物は、慣性によって吐出物捕捉弁70の捕捉弁体シート72の内側面に付着して捕捉される。
なお、第2開口部22から排出される呼気の勢いが強い場合には、吐出物捕捉弁70の切込み72が開口して排出されてもよい。
なお、痰等の分泌物が吐出物捕捉弁70の捕捉弁体シート72の切込み72Bから排出する可能性がある場合には、吐出物捕捉弁70の下側に、痰等の分泌物を受け止めて保持するタオル等の吸収保持材を設けることが好適である。
(3)第2開口部22から排出された呼気は、吐出物捕捉弁70の内側を通って第2開口部側管202と保持壁部(第2管)35の間に形成された流通路(第2管路)56から流通孔35Hを通じてハウジング本体30のドーム部32内に流入する。
(4)ドーム部32内に流入した呼気は、第1端部60Aから湿熱蓄積体60内を通過して第2端部60Bから流出され、第4開口部34Aから外部に排出される。このとき、呼気に含まれていた水分と熱が湿熱蓄積体60に吸収、保持される。
(5)次に、吸気が第4開口部34Aから取り込まれる。吸気に酸素を付加する場合には、酸素供給用管路37を通じて第3管路34B内(第2端部60Bと第4開口部34Aの間)に酸素を供給する。
(6)取り込まれた吸気は、第2端部60Bから湿熱蓄積体60内を通過して第1端部60Aからドーム部32内に流入する。
このとき、吸気には、湿熱蓄積体60が吸収、保持していた水分と熱が還元されて適度な湿度とされる。
(7)ドーム部32内に流入した吸気は、流通孔35Hから第2開口部側管202と保持壁部(第2管)35の間に形成された流通路56を通過して、吐出物捕捉弁70の内側を通って第2開口部22から第2開口部側管202に流入して第1開口部側管201内の流路を経由して第1開口部21から人工気道に流入する。
第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、患者が吐出した分泌物が吐出物捕捉弁70に付着して捕捉され、分泌物が湿熱蓄積体60に到達するのを抑制することができる。
その結果、呼気とともに吐出される分泌物が湿熱蓄積体60に付着するのを抑制することができるので、湿熱蓄積体60を長時間安定して使用することができる。
また、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、第2開口部22から流出された呼気の勢いが強い場合には、吐出物捕捉弁70の切込み72が開口し、呼気に含まれる分泌物を外部に排出するので、呼気の勢いが強い場合でも分泌物が湿熱蓄積体60に到達することが抑制される。
また、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、簡単な構成により外部に突出するのを抑制しつつ、湿熱蓄積体60を通じて第1開口部21と第4開口部34Aの間で呼吸気を流通させることができる。
その結果、容易に小型化するとともに患者が使用する際の引掛かり等を抑制することができる。
また、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、患者側管20の第1開口部21から湿熱蓄積体60に至るまでに、第2開口部側管202の先端及び流通孔35Hにおいて呼吸気の向きが折返すように変わるので、呼気とともに移動してきた痰等の分泌物は、慣性によって呼気に追従することが抑制されて、主として吐出物捕捉弁70の切込み72が開口して外部に排出され、または、吐出物捕捉弁70の内側面に付着して効率的に捕捉することができる。更に、必要に応じて、吐出物捕捉弁70に替えて、第1の実施形態に示した収納容器50に交換することもできる。
また、第3の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1によれば、吐出物捕捉弁70がハウジング本体30と着脱可能に構成されているので、分泌物が付着した吐出物捕捉弁70を容易に取り外したり交換することができる。
次に、図21A〜図21Eを参照して、第3の実施形態に係る吐出物捕捉弁の変形例について説明する。
まず、図21Aを参照して、第3の実施形態の第1変形例に係る吐出物捕捉弁について説明する。図21Aは、第3の実施形態の第1変形例に係る吐出物捕捉弁701を示す図である。図21Aにおいて、符号701は吐出物捕捉弁を、符号721は捕捉弁体シートを示している。捕捉弁体保持部材71については、第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
捕捉弁体シート721は、図21Aに示すように、略円形状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み721Cが形成されている。
切込み721Cは、平行に伸び互いに対向する一対の切込み721Hと、一対の切込み721Hの中央部同士を接続して伸びる切込み721Lとを有する略H字形状の構成とされている。
第1変形例に係る吐出物捕捉弁701によれば、シート本体72Aに略H字形状の切込み721Cが形成された捕捉弁体シート721を備えているので、切込み721Cにより大きな開閉面積を確保することができ、開口時に切込み721Cによる舌片が大きく突出ことが抑制される。
次に、図21Bを参照して、第3の実施形態の第2変形例に係る吐出物捕捉弁について説明する。図21Bは、第3の実施形態の第2変形例に係る吐出物捕捉弁702を示す図である。図21Bにおいて、符号702は吐出物捕捉弁を、符号722は捕捉弁体シートを示している。捕捉弁体保持部材71については、第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
捕捉弁体シート722は、図21Bに示すように、略円形状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み722Cが形成されている。
切込み722Cは、平行に伸び互いに対向する一対の切込みと、この一対の切込みの一端部同士を接続する切込みにより形成された略C字形状の構成とされている。
第2変形例に係る吐出物捕捉弁702によれば、略C字状の切込み722Cを有していて、切込み722Cにより大きな開閉面積を確保することができるとともに、切込み721Cによる舌片を小さな呼気圧により開口することができる。
次に、図21Cを参照して、第3の実施形態の第3変形例に係る吐出物捕捉弁について説明する。図21Cは、第3の実施形態の第3変形例に係る吐出物捕捉弁703を示す図である。図21Cにおいて、符号703は吐出物捕捉弁を、符号723は捕捉弁体シートを示している。捕捉弁体保持部材71については、第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
捕捉弁体シート723は、図21Cに示すように、略円形状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み723Cが形成されている。
切込み723Cは、図21Cに示すように、例えば、シート本体72Aの中央部から四方に伸びる十字形状を形成する四つの切込み723D、723G、723E、723Fにより構成されている。
第3変形例に係る吐出物捕捉弁703によれば、十字形状の切込み723Cを有していているので、切込み723Cによる舌片の突出をバランスよく四方に分散しつつ大きな開閉面積を確保することができる。また、それぞれの舌片が短いので、切込み723Cを安定して閉塞することができる。
次に、図21Dを参照して、第3の実施形態の第4変形例に係る吐出物捕捉弁について説明する。図21Dは、第3の実施形態の第4変形例に係る吐出物捕捉弁704を示す図である。図21Dにおいて、符号704は吐出物捕捉弁を、符号724は捕捉弁体シートを示している。捕捉弁体保持部材71については、第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
捕捉弁体シート724は、図21Dに示すように、略円形状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み724Cが形成されている。
切込み724Cは、図21Dに示すように、例えば、シート本体72Aの中央部から放射状に伸びる6つの切込み724D、724J、724E、724H、724G、724Fにより構成されている。
第4変形例に係る吐出物捕捉弁704によれば、放射状の切込み724Cを有していているので、切込み724Cによる舌片の突出をバランスよく六方に分散しつつ大きな開閉面積を確保することができる。また、それぞれの舌片が短いので、切込み734Cを安定して閉塞することができる。なお、3つ、5つ、又は7つ以上の放射状の切込みにより構成してもよい。
次に、図21Eを参照して、第3の実施形態の第5変形例に係る吐出物捕捉弁について説明する。図21Eは、第3の実施形態の第5変形例に係る吐出物捕捉弁705を示す図である。図21Eにおいて、符号705は吐出物捕捉弁を、符号725は捕捉弁体シートを示している。捕捉弁体保持部材71については、第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
捕捉弁体シート725は、図21Eに示すように、略円形状に形成されシリコーンゴム等、弾性を有する材料で構成されたシート本体72Aに、切込み725Cが形成されている。
切込み725Cは、図21Eに示すように、例えば、シート本体72Aの一方側から対向する他方側に伸びる2つの舌片と、この2つの舌片の間に形成され他方側から一方側に伸びる1つの舌片とを形成する略M字形状の構成とされている。
第5変形例に係る吐出物捕捉弁705によれば、一端側と他端側から伸びる舌片によりバランスよく分散して排出することが可能である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
また、上記実施の形態においては、吐出物捕捉部材が、収納容器50又は吐出物捕捉弁70である場合について説明したが、呼吸流路(第1管路)20Hと流通路(第2管路)56との呼吸気の流通を可能にした状態で第3開口部35Aを閉塞することが可能な他の部材により吐出物捕捉部材を構成してもよい。
また、上記第1、第2実施の形態においては、収納容器50のネジ部51Aを保持壁部35のネジ部35Mに螺合して、収納容器50が保持壁部35に対して着脱可能に取付けられる場合について説明したが、例えば、ラッチ機構等により着脱可能に構成してもよい。
また、上記実施の形態においては、患者側管20が屈曲して形成され、第1開口部21が、ハウジング本体30のドーム部32から斜めに傾斜される場合について説明したが、患者側管20に屈曲部24を設けない直管として、第1開口部21がドーム部32の頂部からスカート部34と反対側に開口された直管状の呼吸用温湿度交換器とすることもできる。ここで、吸引窓を設けるかどうかは、任意に設定可能である。
また、上記実施の形態においては、ハウジング本体30に吸引窓17を設ける場合について説明したが、吸引窓17を設けるかどうかは任意に設定可能である。
上記実施の形態においては、円形の吸引窓17にフィルム状の平板基板18Fに切込み18C、181C、182C、183Cが形成された吸引窓シール部材18、181、182、183が装着される場合について説明したが、吸引窓17の形状は任意に設定することが可能である。
また、上記構成の吸引窓シール部材18に代えて、周知の吸引窓シール部材を装着してもよい。
また、上記実施の形態においては、柔軟性を有する平板面に開閉可能な切込みが形成された吸引窓シール部材として、フィルム状に形成された平板面に切込みが形成された吸引窓シール部材18を用いる場合について説明したが、例えば、凹部を有するキャップ形状とされ底部に開閉可能な切込みが形成された平板面を有する吸引窓シール部材を適用してもよい。
また、上記第1、第2実施形態においては、収納容器50の底部に内方(第2開口部側)に向かって膨出する膨出部55が形成されている場合について説明したが、膨出部55を設けるかどうかは任意に設定することができる。また、膨出部55に代えて、内方に向かって突出する多角錘、円錐状の凸部や、傾斜面を有する凸部、また板を十字に形成した凸部材等、種々の形態を形成してもよい。
また、上記実施の形態においては、収納容器50が湿熱蓄積体60から第4開口部34A側に突出している場合について説明したが、収納容器50が湿熱蓄積体60の内周側に収納される構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、スカート部34が円筒形状に形成されていて、収納容器50の底部の直径が、スカート部34の先端に開口する第4開口部34Aの直径を超えない範囲で形成されている場合について説明したが、例えば、第4開口部34Aが円形以外(例えば、矩形をはじめとする多角形等)である場合に、収納容器50の底部が第4開口部34Aを超えない範囲に設定してもよい。また、収納容器50の底部が第4開口部34Aを超えない範囲に設定するかどうかは、任意に設定することができる。
また、上記実施の形態においては、第2開口部22から流出した呼気を湿熱蓄積体60まで移動させる第2管路が、保持壁部35に加えて保持壁部35に保持された収納容器50の筒状部51により構成される場合について説明したが、第2管路が、例えば、保持壁部35のみによって構成してもよいことはいうまでもない。
また、上記実施の形態においては、流通路(第2管路)56と第3管路34Bとの流通を可能とする流通孔35Hが、保持壁部35の上部において連結部近傍の保持壁部35の途中を貫通して形成される場合について説明したが、例えば、保持壁部35とドーム部32間に形成された間隙や保持壁部35と収納容器50の筒状部51の双方を貫通して形成された第2開口部22から湿熱蓄積体60の第1端部60Aに呼気を流通可能とする孔により構成してもよい。
上記第1、第2実施形態においては、湿熱蓄積体60が、円筒形状に形成されている場合について説明したが、多角筒形状や、C字形状やU字形状のほか、ハウジング本体30と収納容器50の間に収納することが可能な任意の形状とすることができる。
上記第3実施の形態においては、吐出物捕捉弁70、701、702、703、704、705が略円形のシート本体72Aに切込み72B、721C、722C、723C、724C、725Cが形成された捕捉弁体シート72、721、722、723、724、725を備える場合について説明したが、捕捉弁体シートに形成する切込みについては任意に設定することが可能である。
また、上記実施の形態においては、ハウジング本体30のスカート部34の第4開口部34A近傍に酸素供給用管路37が形成されている場合について説明したが、酸素供給用管路37を設けるかどうか、酸素供給用管路37を設ける場合におけるスカート部34に対する位置等は任意に設定することができる。
また、第3実施の形態においては、吸用温湿度交換器1の吐出物捕捉弁70の下側等にタオル等を設けて用いる場合について説明したが、吐出物捕捉弁70の外方(例えば、下側)にビニール等袋等からなる収容部材を設ける構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、気管切開チューブを接続部するための付勢手段が、第1開口部21を構成する環状壁部21Aに複数のリング保持孔21Hが形成され、リング状シリコーンゴム44を用いる場合について説明したが、上記構成の付勢手段以外を用いて接続してもよい。
また、第1開口部21に気管切開チューブの接続部を挿入することのみで装着してもよく、第1開口部21における気管切開チューブの接続については、任意に設定することができる。
<実施例>
以下、図22を参照して、第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器1の効果について説明する。
図22は、本発明の効果を確認した検証結果を説明するための図であり、図22(A)、図22(B)はそれぞれ従来製品に係る比較例1、比較例2の検証結果及び使用した呼吸用温湿度交換器の概略構成を示しており、図22(C)は第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器を実施例とする検証結果を示している。
図22に示した符号M1、M2、M3は、それぞれ比較例1、比較例2、実施例に係る呼吸用温湿度交換器を示している。また、図に示した矢印は吸引窓から流入する呼気及び流入した呼気の移動を示しており、矢印内に示された黒色の塗りつぶしは模擬痰を概念的に示している。
すなわち、白黒ストライプの矢印は、呼気が模擬痰を含んでいることを示しており、白抜きの矢印は模擬痰が除去された後の呼気を概念的に示している。
検証実験は、それぞれの呼吸用温湿度交換器に湿熱蓄積体を取りつけて、患者側管から呼吸用温湿度交換器内に、咳を模したエアとともに模擬痰W(3ml)を噴出し、エレメントSに付着した模擬痰W、及び吸引窓シール部材が装着された吸引窓をから外部に配置した受け皿(図では直線で表示)に吐出される模擬痰Wの付着状態により効果を確認した。
(A)比較例1は、従来タイプの呼吸用温湿度交換器M1を使用した例である。呼吸用温湿度交換器M1は、図22(A)に示すように、呼気の流入口と呼気が流出される流出口とは直交する構成とされており、吸引窓は流入口の向かい側の位置に形成されている。
また、吸引窓には、図13(C)に示すような十字の切込みが形成された吸引窓シール部材M11が配置されている。
流入口から噴射された咳を模したエアと模擬痰Wとの混合気体は、その多くがエレメントS側に移動した。
エレメントS側に移動した混合気体に含まれていた模擬痰Wは、混合気体がエレメントSを通過する際にエレメントSで濾過されて、エレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された。
模擬痰WがエレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された結果、エレメントSは通気性を失い、逃げ場がなくなった残余の混合気体が吸引窓シール部材M11を通過して、混合気体に含まれていた模擬痰Wが受け皿の広い範囲にわたって付着した。
(B)比較例2は、従来タイプの呼吸用温湿度交換器M2を使用した例である。呼吸用温湿度交換器M2は、図22(B)に示すように、流入口から流入した呼気が先端側で折り返して流出口から流出される構成とされていて、吸引窓は流入口の向かい側の位置に形成されている。吸引窓には、比較例1と同様に十字の切込みが形成された吸引窓シール部材M21が配置されている。
流入口から噴射された咳を模したエアと模擬痰Wとの混合気体は、その多くがエレメントS側に移動した。
エレメントS側に移動した混合気体に含まれていた模擬痰Wは、混合気体がエレメントSを通過する際にエレメントSで濾過されて、エレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された。
模擬痰WがエレメントSの内側端面に付着し、または、エレメントSに吸収された結果、エレメントSは通気性を失い、逃げ場がなくなった残余の混合気体が吸引窓シール部材M21を通過して、混合気体に含まれていた模擬痰Wが受け皿の広い範囲にわたって付着した。
(C)実施例は、本発明の第1の実施形態に係る呼吸用温湿度交換器M3を使用した例である。呼吸用温湿度交換器M3は、図22(C)に示すように、患者側管の流入口から流入した呼気は屈曲部で方向を変化して移動して収納容器内に開放され、その後、折返して保持壁部内を移動して流通孔を通じて湿熱蓄積体に到達する。また、吸引窓は屈曲部の流入口の向かい側に形成されている。なお、吸引口に装着された吸引窓シール部材M31は、上記第1実施形態において示した吸引窓シール部材18に代えて、比較例1と同様に十字の切込みが形成されたタイプのものを使用した。
吸引窓から噴出された咳を模したエアと模擬痰Wとの混合気体は、混合気体の勢いで舞い上がった模擬痰Wのごく一部のみが、エレメントSの内側端面に付着した。
また、混合気体による内圧ととともに吸引窓M31を通過して受け皿まで到達した模擬痰Wが僅かに認められたものの、収納容器に移動した混合器は収納容器内で気液分離されて模擬痰Wのほとんどが収納容器に捕捉された。
模擬痰Wのほとんどが収納容器に捕捉された結果、エレメントSは通気性の低下がほとんどなく、充分な通気性が保持されて、大きな効果が確保されることが確認できた。
この発明に係る呼吸用温湿度交換器によれば、呼気とともに吐出された分泌物が湿熱蓄積体に付着するのを抑制して、湿熱蓄積体を長時間安定して使用することができるので、産業上利用可能である。
1、1A、1B 呼吸用温湿度交換器
10 ハウジング
17 吸引窓
17P 平坦凹部
18 吸引窓シール部材
18F 平板基板
18C、181C、182C、183C 切込み
19 キャッププレート
19A 吸引窓
20 患者側管(第1管)
201 第1開口部側管
202 第2開口部側管
20A 拡径部
20H 呼吸流路(第1管路)
21 第1開口部
21A 環状壁部
21H リング保持孔
21T テーパ部
22 第2開口部
24 屈曲部
30 ハウジング本体
32 ドーム部
34 スカート部
34A 第4開口部
35 保持壁部(第2管)
35A 第3開口部
34B 第3管路
35M ネジ部
35H 流通孔
37 酸素供給用管路
44 リング状シリコーンゴム
50 収納容器(吐出物捕捉部材)
51 筒状部
51A ネジ部
52 収納部
55 膨出部(突出部)
56 流通路(第2管路)
60 湿熱蓄積体
60A 第1端部
60B 第2端部
70、701、702、703、704、705 吐出物捕捉弁(吐出物捕捉部材)
71 捕捉弁体保持部材
72 捕捉弁体シート
72A シート本体
72B、721C、722C、723C、724C、725C 切込み
140 吸引窓密封蓋

Claims (10)

  1. 人工気道に接続されて、患者の呼気に含まれる水分と熱を吸気に還元するための呼吸用温湿度交換器であって、
    第1端側に前記人工気道を接続する第1開口部が形成されるとともに第2端側に第2開口部が形成され、前記第1開口部と第2開口部との間で呼吸気の流通を可能とする第1管路を形成する第1管と、前記第1開口部近傍で前記第1管の外周面に連接されて前記第1管と間隙をあけて前記第2開口部側に向かって筒状に伸び前記第2開口部側に第3開口部が開口された第2管路を形成する第2管と、前記第1開口部近傍で前記第1管又は前記第2管の外周面に連接されて前記第2管と間隙をあけて前記第3開口部側に向かって筒状に伸び前記第3開口部側に第4開口部が開口された第3管路を形成するハウジング本体と、前記ハウジング本体の内部において前記第2管路と前記第3管路とを流通可能とする流通孔と、を有するハウジングと、
    前記第1管路と前記第2管路との呼吸気の流通を可能にした状態で前記第2管の第3開口部を外部に対して閉塞し、呼気に含まれる分泌物を捕捉する吐出物捕捉部材と、
    前記第3管路に配置され前記ハウジング本体内の前記流通孔側に位置される第1端部と前記第4開口部側に位置される第2端部との間で呼吸気が流通可能とされた筒状の湿熱蓄積体と、
    を備えていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  2. 請求項1に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記吐出物捕捉部材は、
    前記第2管の第3開口部と着脱可能に構成されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  3. 請求項1又は2に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記吐出物捕捉部材は、
    収納容器であることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  4. 請求項3に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記収納容器は、
    収納部の底部が前記第4開口部を超えない範囲で外周に向かって膨出し、
    前記第2開口部の対向する部位に、前記第2開口部側に向かって突出する突出部が形成されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  5. 請求項1又は2に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記吐出物捕捉部材は、
    吐出物捕捉弁であることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管には、第1開口部と第2開口部の間に屈曲部が形成されていて、前記第1管の第1開口部側は、前記ハウジング本体の筒状に伸びる部分に対して90°未満の傾斜角で傾斜して形成されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記ハウジング本体は、前記湿熱蓄積体の第2端部と前記第4開口部との間に酸素を供給する酸素供給部が形成されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管には、
    前記第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、前記吸引窓にはフィルム状の柔軟性を有する平板基板に開閉可能な切込みが形成された吸引窓シール部材が配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管には、
    前記第1開口部と対向する位置に、吸引用チューブを挿入する吸引窓が形成されていて、前記吸引窓には吸引窓密封蓋が配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の呼吸用温湿度交換器であって、
    前記第1管の第1開口部には、前記人工気道が接続された際にこれらを外方から付勢する付勢部材が配置されていることを特徴とする呼吸用温湿度交換器。
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