JP2006136461A - 呼吸ガス用温湿度交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸気時の吸気ガスを常に好適な状態の温・湿度に加温、加湿し、安定した温湿度に保持して、生体への負荷を著しく軽減し得る呼吸ガス用温湿度交換器を得る。
【解決手段】気管内チューブまたは気管切開チューブ20に接続される患者側開口部1と、呼吸用ガス導入チューブに接続されるガス導入開口部2とを有するハウジング3内に、湿熱蓄積体4を、通気可能に配設するとともに、前記患者側開口部1側に、補助湿熱蓄積体11を配設した呼吸ガス用温湿度交換器である。
【選択図】図1
【解決手段】気管内チューブまたは気管切開チューブ20に接続される患者側開口部1と、呼吸用ガス導入チューブに接続されるガス導入開口部2とを有するハウジング3内に、湿熱蓄積体4を、通気可能に配設するとともに、前記患者側開口部1側に、補助湿熱蓄積体11を配設した呼吸ガス用温湿度交換器である。
【選択図】図1
Description
本発明は、麻酔器、人工呼吸器等を患者に使用するにあたって、吸気ガスの温度、湿度を好適な状態に保持するための呼吸ガス用温湿度交換器に関するものである。
呼吸ガス用温湿度交換器にあっては、吸気時の吸気ガスに十分な湿度を安定して保持し供給すること、そして圧力損失を小さくして、均一であることが要求される。このような温湿度交換器として、例えば特開昭61−280871号公報に開示されたものがある。これを図5ないし図8の図面を参照して説明する。
図5は従来の呼吸ガス用温湿度交換器の一例を説明する斜視図であり、図6は図5のA−A'線に沿って切載した断面図であり、図7は図6のB−B'線に沿って切載した断面図である。
図5は従来の呼吸ガス用温湿度交換器の一例を説明する斜視図であり、図6は図5のA−A'線に沿って切載した断面図であり、図7は図6のB−B'線に沿って切載した断面図である。
この呼吸ガス用温湿度交換器50は、一端に患者の気管に挿入される気管内チューブ20が接続される患者側開口部1と、他端に麻酔器、人工呼吸器(図示せず)等に連通する呼吸用ガス導入チューブ21が接続されるガス導入開口部2とが配設された、断面がほぼ方形のハウジング3内に湿熱蓄積体4を収納して構成されている。
この湿熱蓄積体4は、図8に図示するような波形状紙片41と平坦な紙片42とを重ね合わせたコルゲート紙片40を、図7に示すように波形状紙片41と平坦な紙片42とが交互に平行に積層されてなるものであり、そして波形状紙片41と平坦な紙片42との間に形成される空隙流路部43が、前記患者側開口部1とガス導入開口部2とに連通するようにハウジング3内に配設されているものである。
また、上記コルゲート紙片40を形成している波形状紙片41と平坦な紙片42は、その厚さが0.01〜0.30mmであり、、植物繊維、ビスコースレーヨン、セルロース、アセテートなどの繊維からなる紙が用いられる。また、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアクリルニトリル系、ポリビニルアルコール系等の合成繊維も用いられることもある。
さらに、湿熱蓄積体4には、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウムおよび塩化リチウムから選択される少なくとも1種の化合物からなる吸湿性物質が含浸されている。
さらに、湿熱蓄積体4には、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウムおよび塩化リチウムから選択される少なくとも1種の化合物からなる吸湿性物質が含浸されている。
このような呼吸ガス用温湿度交換器50は、患者に麻酔または人工呼吸を行うにあたって、気管内チューブ20が患者の気管に挿入され、呼吸用ガス導入チューブ21が麻酔器、人工呼吸器(図示せず)に連通して、患者に装着される。この状態で、患者に呼吸を行わせると、温湿度交換器50には交互に呼気、吸気が流通する。
呼気の時には、呼気ガスが患者側開口部1よりハウジング3内に流入し、コルゲート紙片40の空隙流路部43及びコルゲート紙片40の積層間間隙を通過する。この時、呼気ガス中に含まれている熱がコルゲート紙片40に伝熱し、呼気ガス自身は冷却され、過飽和となった水分は凝縮し、水滴となってコルゲート紙片40に付着し、結局、熱と水分がコルゲート紙片40からなる湿熱蓄積体4に蓄積される。この際、コルゲート紙片40が好適量の吸湿性物質を含有すると、多くの水分が蓄積されることとなり、高い吸湿機能を発揮する。
次に、吸気の時には、吸気ガスがガス導入開口部2よりハウジング3内に流入し、湿熱蓄積体4を形成するコルゲート紙片40の空隙流路部43及びコルゲート紙片40の積層間間隙を通過を通過する。この時にコルゲート紙片40に蓄積された熱及び水分は、吸気ガス中に放出され、吸気ガスはより自然呼吸に近い状態に加温、加湿される。
このような呼気ガスおよび吸気ガスが湿熱蓄積体4を通過するに際しては、コルゲート紙片40が規則正しく平行に積層されているため、一定容積中の温湿熱交換を行う表面積が広く、加温、加湿性能が高く、より自然呼吸に近い温湿度状態を安定的に維持し得るというものである。
特開昭61−280871号公報
しかしながら、従来の呼吸ガス用温湿度交換器50にあっては、湿熱蓄積体4の患者側開口部1側の付近で結露し、この結露が湿熱蓄積体4にすべて捕捉されずに、一部が患者側開口部1に滞留し、湿熱蓄積体4に吸収される熱と水分が損失することとなり、吸気ガスを好適な状態の温湿度に加温、加湿し、保持することが困難なことがあった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、呼吸ガス用温湿度交換器の患者側開口部1側での結露を防止し、吸気時の吸気ガスを常に好適な状態の温湿度に加温、加湿し、安定した温湿度に保持する呼吸ガス用温湿度交換器を提供することを、本発明の課題とするものである。
本発明は、上記課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、気管内チューブまたは気管切開チューブに接続される患者側開口部と、呼吸用ガス導入チューブに接続されるガス導入開口部とを有するハウジング内に、
湿熱蓄積体を、通気可能に配設するとともに、
前記患者側開口部側に、補助湿熱蓄積体を配設したことを特徴とする呼吸ガス用温湿度交換器である。
請求項1にかかる発明は、気管内チューブまたは気管切開チューブに接続される患者側開口部と、呼吸用ガス導入チューブに接続されるガス導入開口部とを有するハウジング内に、
湿熱蓄積体を、通気可能に配設するとともに、
前記患者側開口部側に、補助湿熱蓄積体を配設したことを特徴とする呼吸ガス用温湿度交換器である。
請求項2にかかる発明は、前記補助湿熱蓄積体には、吸湿性物質が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の呼吸ガス用温湿度交換器である。
請求項3にかかる発明は、前記補助湿熱蓄積体が、コルゲート紙片を巻き重ねたロール状のものであることを特徴とする請求項1に記載の呼吸ガス用温湿度交換器である。
請求項3にかかる発明は、前記補助湿熱蓄積体が、コルゲート紙片を巻き重ねたロール状のものであることを特徴とする請求項1に記載の呼吸ガス用温湿度交換器である。
請求項4にかかる発明は、前記補助湿熱蓄積体が、コルゲート紙片を積層したものであることを特徴とする請求項1に記載の呼吸ガス用温湿度交換器である。
請求項5にかかる発明は、前記吸湿性物質は、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウム、および塩化リチウムよりなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項2に記載の呼吸ガス用温湿度交換器である。
請求項5にかかる発明は、前記吸湿性物質は、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウム、および塩化リチウムよりなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項2に記載の呼吸ガス用温湿度交換器である。
本発明の呼吸ガス用温湿度交換器にあっては、湿熱蓄積体を配設したハウジングの患者側開口部に、補助湿熱蓄積体を設けたので、これにより呼気時の呼気中の水分を湿熱蓄積体に至る前の患者側で捕捉でき、患者側開口部や湿熱蓄積体に至る前のハウジング内部での結露を減少せしめることが出来る。
しかも、患者側開口部で結露が生じても、この結露は患者側開口部に配した補助湿熱蓄積体に吸収され、吸気の際に吸気を加湿するのに利用される効果を奏する。
この結果、本発明の呼吸ガス用温湿度交換器は、吸気ガスに、常に適切な温度と温度に加温加湿して、安定した温湿度状態を保持して吸気ガスを吸気せしめることができる。
この結果、本発明の呼吸ガス用温湿度交換器は、吸気ガスに、常に適切な温度と温度に加温加湿して、安定した温湿度状態を保持して吸気ガスを吸気せしめることができる。
本発明の呼吸ガス用温湿度交換器について、最良の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の呼吸ガス用温湿度交換器の一例を説明する呼吸用ガス流通路に沿って切載した断面図、図2は図1のC−C'線に沿って切載した断面図である。
図1は本発明の呼吸ガス用温湿度交換器の一例を説明する呼吸用ガス流通路に沿って切載した断面図、図2は図1のC−C'線に沿って切載した断面図である。
図3は本発明に用いる補助湿熱蓄積体の態様の一例を説明する説明図で、(A)はスパイラル型タイプのもの、(B)は同心重層タイプのものである。なお、図1ないし図3中において、図5ないし図8に図示した構成部分と共通する構成部については同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
本発明の呼吸ガス用温湿度交換器10が、従来の呼吸ガス用温湿度交換器と異なるところは、ハウジング3の患者側開口部1付近に補助湿熱蓄積体11を設けた点である。
この補助湿熱蓄積体11は、図8に示すコルゲート紙片40をテープ状とし、これをスパイラル(渦巻)状に巻き重ねたもの(図3A)や、短冊状のコルゲート紙片40を環状に成形して、内径の異なる筒体を複数作成し、これを内径の小さいものから順に大きなものに挿入して同心円状に積層したもの(図3B)などが用いられる。
コルゲート紙片40を構成する波形状紙片41と平坦な紙片43の材料は、先に説明したものと同様である。また、波形状紙片41の寸法は、厚さ0.01〜0.30mmの薄紙で、波高0.5〜3.0mm、ピッチ0.5〜5.0mmである。
また、補助湿熱蓄積体11には、吸湿性物質として、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウム、および塩化リチウムから選択される少なくとも1種の化合物を含浸しておくこともできる。
また、補助湿熱蓄積体11には、吸湿性物質として、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウム、および塩化リチウムから選択される少なくとも1種の化合物を含浸しておくこともできる。
この呼吸ガス用温湿度交換器10は、患者に麻酔や人工呼吸を行うにあたって、以下の態様で使用される。
患者側開口部1に連結される気管内チューブ20が、患者の気管に挿入され、ガス導入開口部2は麻酔器または人工呼吸器(図示せず)に接続される。この状態で、患者に呼吸を行わせると、呼吸ガス用温湿度交換器10には、呼気と吸気が交互に通過する。
患者側開口部1に連結される気管内チューブ20が、患者の気管に挿入され、ガス導入開口部2は麻酔器または人工呼吸器(図示せず)に接続される。この状態で、患者に呼吸を行わせると、呼吸ガス用温湿度交換器10には、呼気と吸気が交互に通過する。
呼気の時には、呼気ガスが気管内チューブ20より患者側開口部1を経てハウジング3内に流入する。その時、呼気ガスは患者側開口部1でここに配設された補助湿熱蓄積体11に接触して通過し、呼気ガスに含まれる水分、熱の一部がこれに吸収され、蓄積される。
さらに、呼気ガスは、前記ハウジング3内に配設した湿熱蓄積体4を通過し、ここで呼気ガス中に含まれる熱がコルゲート紙片40に伝熱し、呼気ガス自身は冷却され、過飽和の水分は凝縮して水滴となってコルゲート紙片40に付着し、蓄積される。
この時に、呼気中の水分の一部が、予め患者側開口部1に配した補助湿熱蓄積体11に吸湿されて低減されているので、冷却が過冷になったり、過剰な水分の凝縮による、吸湿性物質に吸湿されない過剰水滴の発生がなく、過剰な水分が水滴となってハウジング3内に滞留することが無い。
この時に、呼気中の水分の一部が、予め患者側開口部1に配した補助湿熱蓄積体11に吸湿されて低減されているので、冷却が過冷になったり、過剰な水分の凝縮による、吸湿性物質に吸湿されない過剰水滴の発生がなく、過剰な水分が水滴となってハウジング3内に滞留することが無い。
次いで、吸気の時は、吸気ガスがガス導入開口部2よりハウジング3内に流入し、湿熱蓄積体4を通過する。この時、コルゲート紙片40に蓄積されていた水分、熱が吸気ガス中に放出され、吸気ガスはここで加温、加湿されて患者側開口部1に流入する。 そして、吸気ガスは、補助湿熱蓄積体11に接触して通過する。この時に、呼気時に補助湿熱蓄積体11に吸湿された水分が放出され、吸気ガスはこれによって更に加湿され、吸気はより自然呼吸に近い状態の温湿度の吸気ガスとなり、気管内チューブ20を介して患者の気管に送気される。
このように、呼吸ガス用温湿度交換器10においては、患者側開口部1に、補助湿熱蓄積体11を設けたので、これにより呼気時の呼気中の水分を湿熱蓄積体4に至る前の患者側で捕捉できるので、患者側開口部や湿熱蓄積体4よりも患者側のハウジング内部での凝縮結露を減少せしめることができる。
その上、補助湿熱蓄積体11は、コルゲート紙片40を呼吸気の流れ方向に平行に重ね巻いてあるので、半径方向の気体の流れが制限される結果、熱及び水分の損失を低減することができる。
その上、補助湿熱蓄積体11は、コルゲート紙片40を呼吸気の流れ方向に平行に重ね巻いてあるので、半径方向の気体の流れが制限される結果、熱及び水分の損失を低減することができる。
しかも、患者側開口部1で結露が生じても、この結露は患者側開口部1に配した補助湿熱蓄積体11に吸収され、吸気の際に吸気を加湿するのに利用される効果を奏する。
この結果、この呼吸ガス用温湿度交換器10は、吸気ガスに、常に適切な温度と湿度に加温加湿して、安定した温湿度状態を保持して吸気ガスを吸気せしめることが出来る。
この結果、この呼吸ガス用温湿度交換器10は、吸気ガスに、常に適切な温度と湿度に加温加湿して、安定した温湿度状態を保持して吸気ガスを吸気せしめることが出来る。
なお、上記形態では、ハウジング3に配設される湿熱蓄積体4として、コルゲート紙片40を積層として用いた例を示したが、これに限定されるものでなく、コルゲート紙片40を巻いたもの、波状の紙を巻いたもの、綿状のもの、スポンジ状のものなどを用いることができる。
また、患者側開口部1に配設する補助湿熱蓄積体11は、患者側開口部1から湿熱蓄積体4に隣接するまで伸びていてもよく、湿熱蓄積体4との間に間隔があってもよい。
また、患者側開口部1に配設する補助湿熱蓄積体11は、患者側開口部1から湿熱蓄積体4に隣接するまで伸びていてもよく、湿熱蓄積体4との間に間隔があってもよい。
(実施例)
以下の寸法諸元を有する本発明の呼吸ガス用温湿度交換器10を製作した。
<ハウジング3>
容量:14mL
内側寸法:直径25mm
<湿熱蓄積体4>
●コルゲート紙片をスパイラル状に巻回したもの
材質:セルロース
厚さ:0.15mm
波高:1mm
波形状のピッチ:3mm
全表面積:300cm2
配設方法:コルゲート紙片40を、波形状紙片41と平坦な紙片42の間に形成される空隙流路部43が呼吸気の流れ方向に沿って配されるようにして、スパイラルに巻いたものを長さ15mmにしてハウジング3内に充填、配設した。
●吸湿性物質
塩化カルシウムを、スパイラル状に巻回されたコルゲート紙片40に、均一に含有量20wt%で含浸せしめた。
以下の寸法諸元を有する本発明の呼吸ガス用温湿度交換器10を製作した。
<ハウジング3>
容量:14mL
内側寸法:直径25mm
<湿熱蓄積体4>
●コルゲート紙片をスパイラル状に巻回したもの
材質:セルロース
厚さ:0.15mm
波高:1mm
波形状のピッチ:3mm
全表面積:300cm2
配設方法:コルゲート紙片40を、波形状紙片41と平坦な紙片42の間に形成される空隙流路部43が呼吸気の流れ方向に沿って配されるようにして、スパイラルに巻いたものを長さ15mmにしてハウジング3内に充填、配設した。
●吸湿性物質
塩化カルシウムを、スパイラル状に巻回されたコルゲート紙片40に、均一に含有量20wt%で含浸せしめた。
<患者側開口部1>
管口径:20mm
長さ:25mm
<補助湿熱蓄積体11>
材質:セルロース
厚さ:0.15mm
波高:1mm
波形状のピッチ:3mm
配設方法:コルゲート紙片40を、波形状紙片41と平坦な紙片42の間に形成される空隙流路部43が呼吸気の流れ方向に沿って配されるようにして、スパイラルに巻いたものを長さ9mmにして患者側開口部1に充填配設した。
管口径:20mm
長さ:25mm
<補助湿熱蓄積体11>
材質:セルロース
厚さ:0.15mm
波高:1mm
波形状のピッチ:3mm
配設方法:コルゲート紙片40を、波形状紙片41と平坦な紙片42の間に形成される空隙流路部43が呼吸気の流れ方向に沿って配されるようにして、スパイラルに巻いたものを長さ9mmにして患者側開口部1に充填配設した。
(比較例)
比較例として、患者側開口部1に補助湿熱蓄積体11を配設しない、図6、図7に図示した従来の呼吸ガス用温湿度交換器50を製作した。
その寸法諸元は、患者側開口部1に補助湿熱蓄積体11を配設していない以外は、実施例と同様とした。
比較例として、患者側開口部1に補助湿熱蓄積体11を配設しない、図6、図7に図示した従来の呼吸ガス用温湿度交換器50を製作した。
その寸法諸元は、患者側開口部1に補助湿熱蓄積体11を配設していない以外は、実施例と同様とした。
<性能確認試験>
実施例の呼吸ガス用温湿度交換器10の性能を確認するため、比較例の呼吸ガス用温湿度交換器50の性能と比較した。
性能試験は、それぞれの呼吸ガス用温湿度交換器を使用して、人工呼吸を行い、それぞれの交換器で吸気に付加される気体1L中に含有する水分の量(mg)[湿度(mg/L)]を、呼吸継続経過時間(分)に伴う変化量として測定した。なお、呼気の湿度は、43mg/Lで一定とした。その結果を図4のグラフに図示する。
実施例の呼吸ガス用温湿度交換器10の性能を確認するため、比較例の呼吸ガス用温湿度交換器50の性能と比較した。
性能試験は、それぞれの呼吸ガス用温湿度交換器を使用して、人工呼吸を行い、それぞれの交換器で吸気に付加される気体1L中に含有する水分の量(mg)[湿度(mg/L)]を、呼吸継続経過時間(分)に伴う変化量として測定した。なお、呼気の湿度は、43mg/Lで一定とした。その結果を図4のグラフに図示する。
図4で明らかなように、実施例の呼吸ガス用温湿度交換器で得られる吸気の湿度は、比較例の呼吸ガス用温湿度交換器で得られる吸気の湿度より2〜4mg/L、呼吸継続経過時間中常に多く含有していることが確認され、呼気時における結露が減少され、水分と熱の損失が防止されていることが確認された。このため、自然呼吸に近い状態の吸気が常に気管に供給し得て、生体への負荷を著しく軽減し得る効果を発揮する。
10…呼吸ガス用温湿度交換器、1…患者側開口部、3…ハウジング、 4…湿熱蓄積体、11…補助湿熱蓄積体、40…コルゲート紙片、
Claims (5)
- 気管内チューブまたは気管切開チューブに接続される患者側開口部と、呼吸用ガス導入チューブに接続されるガス導入開口部とを有するハウジング内に、
湿熱蓄積体を、通気可能に配設するとともに、
前記患者側開口部側に、補助湿熱蓄積体を配設したことを特徴とする呼吸ガス用温湿度交換器。 - 前記補助湿熱蓄積体には、吸湿性物質が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の呼吸ガス用温湿度交換器。
- 前記補助湿熱蓄積体が、コルゲート紙片を巻き重ねたロール状のものであることを特徴とする請求項1に記載の呼吸ガス用温湿度交換器。
- 前記補助湿熱蓄積体が、コルゲート紙片を積層したものであることを特徴とする請求項1に記載の呼吸ガス用温湿度交換器。
- 前記吸湿性物質は、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルアルコール、グリコール類、塩化カルシウム、および塩化リチウムよりなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項2に記載の呼吸ガス用温湿度交換器。
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