JP2017113122A - 人形用眼球 - Google Patents
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Abstract
【課題】実際の人間の眼球のように、角膜部と白目部分との境界が滑らかに連続して、鮮やかな虹彩部と艶やかな白目部分の外周面を備えた、リアル感に優れる人形用の眼球を提供する。【解決手段】外周面2dの一部を平坦に形成した平坦面2cを有する頂部2aと、頂部と連続して除々に裾広がり状に拡径した裾部2bとで構成される本体部2と、頂部に印刷により直接配される虹彩部3と、外周面と虹彩部上を密着して被覆する透明なカバー部4とからなり、カバー部は、裾部の領域を薄肉状に被覆する第一の領域4bと、頂部の領域を第一の領域と比して厚肉状に被覆する第二の領域4aとを含む。第一の領域と第二の領域とは滑らかに連続しており、第二の領域には、第一の領域と同一の曲率を有する第一の厚肉領域と、第一の厚肉領域の曲率よりも小さな曲率を有して突出し、レンズ状の突起部を構成する第二の厚肉領域とを含む。【選択図】図4
Description
本発明は、人形用眼球に関し、例えば、中空の頭部本体に穿設された眼球露出穴に内方から当て付けて、外方に一部が臨むように固定される人形用眼球に関する。
また、本明細書において、「人形」とは、胴体と脚部と腕部と頭部を備え、人間を模写した人形全般を言うが、これに限らず、眼球の一部が人形の外観のいずれかに臨むように固定されるものであれば人間を模写した人形以外の人形であってもよく、また、胴体と明確に分かれている頭部を備えていない人形であってもよい。すなわち、一般に人形と称される範疇のものの全てを対象とし、動物や空想上の生物若しくはロボットなどを模写した人形をも服務概念である。
昨今の人形業界において、特にフィギュアと称される人間の身体(裸体)形態を忠実に模写した構成を有する人形が需要者に人気を得ている。
このフィギュアなる人形は、一般に女児等が手に持って遊んだり、単に着せ替えをして遊んだりすることもあるが、昨今フィギュアの需要者層も変化してきており、特に成人男性などの需要者も多くなってきていることからも、その遊び方が変わってきている。
例えば、人形として完成した状態のものを購入する場合もあるが、人形の各パーツ、例えば頭部・脚部・腕部・胴部などを夫々個別に購入し、あるいは完成状態の人形の各パーツを別途他の別売りパーツに交換し、自分の好みの形態の人形に仕上げていくことで自分好みの意匠性を高める需要者も多い。
このフィギュアなる人形は、一般に女児等が手に持って遊んだり、単に着せ替えをして遊んだりすることもあるが、昨今フィギュアの需要者層も変化してきており、特に成人男性などの需要者も多くなってきていることからも、その遊び方が変わってきている。
例えば、人形として完成した状態のものを購入する場合もあるが、人形の各パーツ、例えば頭部・脚部・腕部・胴部などを夫々個別に購入し、あるいは完成状態の人形の各パーツを別途他の別売りパーツに交換し、自分の好みの形態の人形に仕上げていくことで自分好みの意匠性を高める需要者も多い。
特に、人形の構成パーツとして重要度が高いのは眼球であり、生物の眼球のように艶やかで虹彩が鮮やかであるほど人形の表情に美しさが加味され、人形の表情を左右する重要な構成要素である。
従って、頭部・脚部・腕部・胴部などの主要構成パーツを当初から備えている完成状態の人形であっても、眼球部分のみ組み込まれていない人形が多々あり、これらの人形は、需要者が人形購入後、別途自分の好みに合った眼球を購入して後付している。
また、需要者はこのような眼球を頭部本体の眼球露出穴に挿嵌して固定したり、頭部本体の眼球露出穴に内方から当て付けて固定したりすることにより、眼球の白目の一部と虹彩部とを頭部本体の外方に露出させ、人形の表情のリアル感を高めている。
従って、頭部・脚部・腕部・胴部などの主要構成パーツを当初から備えている完成状態の人形であっても、眼球部分のみ組み込まれていない人形が多々あり、これらの人形は、需要者が人形購入後、別途自分の好みに合った眼球を購入して後付している。
また、需要者はこのような眼球を頭部本体の眼球露出穴に挿嵌して固定したり、頭部本体の眼球露出穴に内方から当て付けて固定したりすることにより、眼球の白目の一部と虹彩部とを頭部本体の外方に露出させ、人形の表情のリアル感を高めている。
例えば、特許文献1には、アクリル材などでドーム状に形成した眼球本体(白目部分)の頂面に凹部を設け、前記凹部に、別途形成した虹彩部を嵌め込み、前記虹彩部に密着接合させて、眼球の径よりも小径の透明な両方凸形状のレンズ体(人間の眼球の角膜に相当する)を前記凹部に嵌め込むようにして配したものが開示されている。
また、アクリル材などでドーム状に形成した眼球本体(白目部分)の頂面に設けた凹部に、紙製の薄肉シート表面に印刷したシート状の虹彩部を組み込み、そして、凹部を含め眼球本体の外周面全域を所定の充填材(例えば透明エポキシ樹脂など)で覆って所定厚みを有する中間層を設け、その後、さらに、その中間層の表面全域に、別途成形した透明アクリル樹脂等からなるレンズ成形品を一体に被せて成形したものも開示されている(以下、従来技術2ともいう。)。
また、他例としては、紙製シートなどに印刷した虹彩部の表面に透明樹脂を樹脂盛り(ポッティング)して角膜部を形成し、前記虹彩部および角膜部をアクリル材などで形成した白目部分に貼付した眼球もあり、さらに、白目部分の外周面に透明樹脂を塗布して光沢感を付加したものもある。
また、アクリル材などでドーム状に形成した眼球本体(白目部分)の頂面に設けた凹部に、紙製の薄肉シート表面に印刷したシート状の虹彩部を組み込み、そして、凹部を含め眼球本体の外周面全域を所定の充填材(例えば透明エポキシ樹脂など)で覆って所定厚みを有する中間層を設け、その後、さらに、その中間層の表面全域に、別途成形した透明アクリル樹脂等からなるレンズ成形品を一体に被せて成形したものも開示されている(以下、従来技術2ともいう。)。
また、他例としては、紙製シートなどに印刷した虹彩部の表面に透明樹脂を樹脂盛り(ポッティング)して角膜部を形成し、前記虹彩部および角膜部をアクリル材などで形成した白目部分に貼付した眼球もあり、さらに、白目部分の外周面に透明樹脂を塗布して光沢感を付加したものもある。
しかし、特許文献1のようにレンズ状の角膜部を嵌め込んだ場合には、角膜部と白目部分との境界に明確な線状の境界線が表れてしまう。
また、上述した従来技術2の場合、凹部に合致したシート一杯に虹彩部が描かれていれば良いが、シートに対して印刷した虹彩部が小さかったり、凹部に組み込まれる虹彩部を印刷したシート自体が、凹部よりも小さかったりすると、アクリル製の眼球本体と紙製のシート状虹彩部との材質の差から、眼球には、不自然な段差が視認可能となってしまい美的外観を損なう虞があった。
一方、実際の人間の眼球では、角膜部と白目部分との境界には線状の境界線は存在しておらず滑らかに連続している。このため、従来から提供されている眼球は、角膜部と白目部分との境界に不自然な線状の境界線や段差によって眼球のリアル感が損なわれることになり、人形の表情のリアル感を追求することに限界が生じていた。
また、上述した従来技術2の場合、凹部に合致したシート一杯に虹彩部が描かれていれば良いが、シートに対して印刷した虹彩部が小さかったり、凹部に組み込まれる虹彩部を印刷したシート自体が、凹部よりも小さかったりすると、アクリル製の眼球本体と紙製のシート状虹彩部との材質の差から、眼球には、不自然な段差が視認可能となってしまい美的外観を損なう虞があった。
一方、実際の人間の眼球では、角膜部と白目部分との境界には線状の境界線は存在しておらず滑らかに連続している。このため、従来から提供されている眼球は、角膜部と白目部分との境界に不自然な線状の境界線や段差によって眼球のリアル感が損なわれることになり、人形の表情のリアル感を追求することに限界が生じていた。
また、紙製シートなどに印刷した虹彩部の表面に透明樹脂を樹脂盛りした角膜部を形成して白目部分に貼付した場合には、角膜部と白目部分との境界に明確な線状の境界線が表れるだけでなく、虹彩部および角膜部が白目部分から剥離してしまうなどの不都合が生じる。
本発明の目的は、このような不都合を一掃し、実際の人間の眼球のように、角膜部と白目部分との境界が滑らかに連続しており、鮮やかな虹彩部と艶やかな白目部分の外周面を備えた、リアル感に優れる人形用眼球を提供することである。
上記課題を達成するために、本発明が成した技術的手段は、人形の眼球保持部に保持される人形用眼球であって、外周面の一部を平坦に形成した平坦面を有する頂部と、前記頂部と連続して除々に裾広がり状に拡径した裾部と、で構成される本体部と、前記本体部の頂部に配される虹彩部と、前記本体部の外周面と虹彩部上を密着して被覆する透明なカバー部とからなり、前記カバー部は、前記本体部の裾部の領域を薄肉状に被覆する第一の領域と、前記本体部の頂部の領域を、前記第一の領域と比して厚肉状に被覆する第二の領域とを含むようにしたことである。
さらに、前記第一の領域と第二の領域とは滑らかに連続しており、前記第二の領域には、前記第一の領域と同一の曲率を有する第一の厚肉領域と、前記第一の厚肉領域の曲率よりも小さな曲率を有して突出し、レンズ状の突起部を構成する第二の厚肉領域とを含む場合もある。
また、前記カバー部は、成形型により所定の外径となるように形成されている場合もある。
さらに、前記第一の領域と第二の領域とは滑らかに連続しており、前記第二の領域には、前記第一の領域と同一の曲率を有する第一の厚肉領域と、前記第一の厚肉領域の曲率よりも小さな曲率を有して突出し、レンズ状の突起部を構成する第二の厚肉領域とを含む場合もある。
また、前記カバー部は、成形型により所定の外径となるように形成されている場合もある。
本発明によれば、実際の人間の眼球のように、角膜部と白目部分との境界が滑らかに連続して、鮮やかな虹彩部と艶やかな白目部分の外周面を備えた、リアル感に優れる人形用の眼球を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る人形用眼球について、添付図面に基づいて説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施形態にすぎず、何等これらに限定して解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
本実施形態における眼球1は、図1乃至図5に示すように、略椀状の外観を有する。
眼球1は、例えば、凸側(表面側)1aの外周面1bが、人形の頭部Hの眼球露出穴(眼球保持部)Gに対して頭部Hの内方側から当て付けられて固定される(図6参照)。
このとき、頭部Hの外方からは、眼球露出穴Gから眼球1の一部が突出するように臨み、人形の顔の表情を形成する。
眼球1は、例えば、凸側(表面側)1aの外周面1bが、人形の頭部Hの眼球露出穴(眼球保持部)Gに対して頭部Hの内方側から当て付けられて固定される(図6参照)。
このとき、頭部Hの外方からは、眼球露出穴Gから眼球1の一部が突出するように臨み、人形の顔の表情を形成する。
眼球1は、白目となる本体部2と、本体部2に配される虹彩部3と、虹彩部3と本体部2を被覆するカバー部4とからなる。
本体部2は、図3乃至図5に示すように、楕円形状の平坦面2cを有する頂部2aと、頂部2aの外周から連続して除々に裾広がり状に拡径した中空椀状の裾部2bとによって、全体が中空の略半球状に構成されている。
頂部2aの形状は、半球の鉛直方向中心軸X(頂部2aの中心)に対して水平方向に直交して切り欠いた楕円形状の平坦面2cを有する形状となっている。なお、平坦面2cは、おおよそ平らに形成されていれば良く、厳密な平面に形成されていなくても良い。
裾部2bの曲面形状も特に限定されず本発明の範囲内で設計変更可能である。
裾部2bの曲面形状も特に限定されず本発明の範囲内で設計変更可能である。
本体部2は、本実施形態によれば、頂部2aと裾部2bとが同一の肉厚をもって形成されている(図4参照)が、これに限定解釈されるものではなく、頂部2aと裾部2bの肉厚を異にする構成を採用することも可能である。また、裾部2bの肉厚を裾部の基端側から頂部2aに向けて徐々に薄肉に形成されるものであったり、徐々に厚肉に形成されるものであったりしてもよく任意である。
本体部2の材質は、眼球1の本体となるため、ある程度の強度を維持可能であれば特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート等の樹脂、融解して成形するガラス等、焼成して形成される粘土等が任意に選択されれば良い。
なお、本実施形態において本体部2は眼球1の白目部分となるため、白色の材質が選択されるか、或いは、本体部2の外周面2dが白色に着色されていることが好ましいが限定解釈されるものではなく、透明であったり白色以外の有色であったり適宜選択することも本発明の範囲内である。また、ポリカーボネート以外の材質を採用することも可能である。
なお、本実施形態において本体部2は眼球1の白目部分となるため、白色の材質が選択されるか、或いは、本体部2の外周面2dが白色に着色されていることが好ましいが限定解釈されるものではなく、透明であったり白色以外の有色であったり適宜選択することも本発明の範囲内である。また、ポリカーボネート以外の材質を採用することも可能である。
虹彩部3は、本実施形態では、本体部2の頂部2aの平坦面2c上に直接印刷により設けている。虹彩部3の表面3aは、任意の虹彩の模様や瞳の模様や外光が映りこんだハイライト模様などが任意の色で印刷されている。
虹彩部3は、本体部2の頂部2aの範囲内に印刷可能な大きさであれば、虹彩部3の表面3aに表わす模様の大きさや形に応じて任意な平面形状とすれば良く、例えば楕円形や正円形、あるいは星形などを選択すれば良い。また、模様を印刷しないで着色のみを印刷した虹彩部3なども自由に選択可能である。
また、立体的に印刷してなる虹彩部3が採用されても良い。例えば、中央部が凸状に膨らんだ形状や、中央が凹状に窪んだ形状、あるいは王冠や星型などの形状であっても良い。
虹彩部3は、本体部2の頂部2aの範囲内に印刷可能な大きさであれば、虹彩部3の表面3aに表わす模様の大きさや形に応じて任意な平面形状とすれば良く、例えば楕円形や正円形、あるいは星形などを選択すれば良い。また、模様を印刷しないで着色のみを印刷した虹彩部3なども自由に選択可能である。
また、立体的に印刷してなる虹彩部3が採用されても良い。例えば、中央部が凸状に膨らんだ形状や、中央が凹状に窪んだ形状、あるいは王冠や星型などの形状であっても良い。
カバー部4は、透明な樹脂が本体部2の外周面2dと虹彩部3上に密着して被覆するように配され、本体部2の裾部2bの領域を薄肉状に被覆する第一の領域4bと、前記本体部2の頂部2aの領域を、前記第一の領域4bと比して厚肉状に被覆する第二の領域4aとが滑らかに連続して形成されるように、所定の成形型を用いて型成形によって本体部2の外周面2dと虹彩部3上に一体成形される。
すなわち、図4及び図5に示すように、第一の領域4bの肉厚をt2、第二の領域4aの肉厚をt1としたときに、t1>t2の関係を有している。
本実施形態では、カバー部4を型成形によって第一の領域4bの肉厚t2と、第二の領域4aの肉厚t1を異にすることが可能であるため、第二の領域4aの肉厚t1を肉厚にしてレンズ効果を高めつつも、第一の領域4bの肉厚t2を薄肉状に形成することが可能である。従って、眼球1を人形の頭部Hの眼球露出穴Gに内方から当て付けた際に、眼球1を適切な突出量で眼球露出穴Gから突出させることができる(図6参照)。
すなわち、図4及び図5に示すように、第一の領域4bの肉厚をt2、第二の領域4aの肉厚をt1としたときに、t1>t2の関係を有している。
本実施形態では、カバー部4を型成形によって第一の領域4bの肉厚t2と、第二の領域4aの肉厚t1を異にすることが可能であるため、第二の領域4aの肉厚t1を肉厚にしてレンズ効果を高めつつも、第一の領域4bの肉厚t2を薄肉状に形成することが可能である。従って、眼球1を人形の頭部Hの眼球露出穴Gに内方から当て付けた際に、眼球1を適切な突出量で眼球露出穴Gから突出させることができる(図6参照)。
前記第二の領域4aには、前記第一の領域4bと同一の曲率を有する第一の厚肉領域4dと、前記第一の厚肉領域4dの曲率よりも小さな曲率を有して突出し、レンズ状の突起部4cを構成する第二の厚肉領域4eとが含まれる。
なお、突起部4cは、人間の眼球の角膜を模しており、その中心軸X1が半球状の眼球1の中心軸X(頂部2aの中心)と重なるように配されるとともに、本体部2の平坦部2cよりも小径に形成されている。
なお、突起部4cは、人間の眼球の角膜を模しており、その中心軸X1が半球状の眼球1の中心軸X(頂部2aの中心)と重なるように配されるとともに、本体部2の平坦部2cよりも小径に形成されている。
また、第一の厚肉領域4dと第二の厚肉領域4eは段差無く滑らかに連続している。
さらに、第一の厚肉領域4dが前記第一の領域4bと同じ曲率を有しているため、第一の厚肉領域4dと前記第一の領域4bも滑らかに連続する。
これにより、カバー部4の外観は、第二の厚肉領域4e(突起部4c)から第一の領域4b(裾部2bを薄肉に被覆)に至るまで滑らかに連続した形状となる。
さらに、第一の厚肉領域4dが前記第一の領域4bと同じ曲率を有しているため、第一の厚肉領域4dと前記第一の領域4bも滑らかに連続する。
これにより、カバー部4の外観は、第二の厚肉領域4e(突起部4c)から第一の領域4b(裾部2bを薄肉に被覆)に至るまで滑らかに連続した形状となる。
カバー部4を形成する樹脂の材質は、透明度が高く艶やかな表面を形成可能であって、十分に硬化して眼球1の外形形状を維持可能な材質を需要に応じて適宜選択可能である。例えば、本実施形態では、紫外線硬化型(UV)レジンが採用される。紫外線硬化型(UV)レジンを採用したことにより、硬化が迅速に進むので製作時間を短縮することができる。また、2液混合型レジン(例えばエポキシレジン)を使用すれば、硬化に要する時間は長くなるが、表面の艶が綺麗になり、経年劣化も比較的穏やかである。なお、これらの樹脂の一例に限定されず、他の透明な樹脂を使用しても良い。
眼球1をこのように形成すると、突起部4cのレンズ効果によって、虹彩部3が立体的かつ大きく見えるとともに、看者が半球の中心軸X(頂部2aの中心)から外れた方向から眼球1を見た場合であっても、レンズ状に突出した突起部4cの表面に虹彩部が見えるので、看者と人形が見つめあっているように感じさせることができ、人形の表情が豊かになる。
また、虹彩部3を透明なカバー部4で被覆しているため、白目となる本体部2と虹彩部3との境界に境界線や段差が無い美しい外観を呈する。
また、透明なカバー部4は、虹彩部3のみではなく、本体部2の頂部2aから裾部2bの全てを被覆しているため、白目まで艶やかで美しい外観を呈する。
また、虹彩部3を透明なカバー部4で被覆しているため、白目となる本体部2と虹彩部3との境界に境界線や段差が無い美しい外観を呈する。
また、透明なカバー部4は、虹彩部3のみではなく、本体部2の頂部2aから裾部2bの全てを被覆しているため、白目まで艶やかで美しい外観を呈する。
さらに、カバー部4の外径(眼球1の外径)は、人形の頭部Hの眼球露出穴(眼球保持部)Gに設定されている眼球1の外径寸法に合わせて形成されている。これにより、眼球1を人形の頭部Hの眼球露出穴Gに内方から当て付けた際に、眼球1が適切な突出量で眼球露出穴Gから突出するので、均整の取れた人形の表情を演出することが可能となる。
なお、本実施形態では、前記本体部2を中空の半球状に形成したが、本体部2の外周面2dに平坦面2cを有する頂部2aと前記頂部2aと、連続して除々に裾広がり状に拡径した裾部2bが形成されていれば、本体部2の内側の形状については需要に応じて自由に設計変更されればよい。例えば、本体部2の内側が中実に形成されていても良いし、或いは、球状の本体部2の外周面2dに平坦面2cを有する頂部2aと裾部2bが形成されていても良い。
従来技術の場合、特殊な成形機が必要で、かつ金型も高価であったが、本実施形態によれば、簡易な成形型で済むためコスト低減効果を有している。また、従来のように紙製シートに印刷して虹彩部を形成するものでは、紙製シートに印刷した後、パンチで形通りに抜いて加工していたが、パンチ工程でズレが生じた場合には虹彩部に微妙なズレが生じてしまい、結果的に白目部分と虹彩部分との境界線や段差が形成されてしまう虞があった。本実施形態によれば、本体部2の頂部2aの平坦部2cに直接印刷により虹彩部3を形成するものであるため、虹彩部3は常に同一形状に印刷が可能である。また、印刷によって直接平坦部2cに印刷する構成を採用していることから、虹彩部3の形態はどのような形態(形状・サイズなど)を採用することも可能で、どのような形態を採用しても不自然な境界線や段差なども生じない。
さらに、成形型の形状によって、カバー部4の突起部4cの形状(レンズ形状)を自由に変えることが可能で、本発明の範囲内で設計変更可能である。
また、カバー部4は透明樹脂材をもって型成形で一体に成形可能であるため、例えば、カバー部4に宝石やガラス玉(ガラス片)などの所定の装飾品を内装することも可能で、装飾効果を高めて需要者の興趣を向上させることも可能である。
さらに、成形型の形状によって、カバー部4の突起部4cの形状(レンズ形状)を自由に変えることが可能で、本発明の範囲内で設計変更可能である。
また、カバー部4は透明樹脂材をもって型成形で一体に成形可能であるため、例えば、カバー部4に宝石やガラス玉(ガラス片)などの所定の装飾品を内装することも可能で、装飾効果を高めて需要者の興趣を向上させることも可能である。
なお、虹彩部3が本体部2に直接印刷して形成されているものではなく、柔軟性を持った薄いシートに印刷したものを、本体部2の頂部2aの平坦面2c上に備える形態を除外するものではなく、本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。
上述した実施形態では、眼球1の一部が人形の外観のいずれかに臨むように固定されていれ人形用の眼球1について一例を挙げて説明したが、本発明による人形用眼球1は、本体部2の頂部2aから裾部2b、及び虹彩部3の全てを透明のカバー部4で被覆して、滑らかで艶やかな美しい外観を呈するため、眼球1そのものをオブジェとして鑑賞するような用途としても利用可能である。
1 眼球
2 本体部
2a 頂部
2b 裾部
2c 平坦面
2d 本体部の外周面
3 虹彩部
4 カバー部
4a 第二の領域
4b 第一の領域
4c レンズ状の突出部
4d 第一の厚肉領域(第二の領域)
4e 第二の厚肉領域(第二の領域)
t1 第二の領域の厚み
t2 第一の領域の厚み
2 本体部
2a 頂部
2b 裾部
2c 平坦面
2d 本体部の外周面
3 虹彩部
4 カバー部
4a 第二の領域
4b 第一の領域
4c レンズ状の突出部
4d 第一の厚肉領域(第二の領域)
4e 第二の厚肉領域(第二の領域)
t1 第二の領域の厚み
t2 第一の領域の厚み
Claims (3)
- 人形の眼球保持部に保持される人形用眼球であって、
外周面の一部を平坦に形成した平坦面を有する頂部と、前記頂部と連続して除々に裾広がり状に拡径した裾部と、で構成される本体部と、
前記本体部の頂部に配される虹彩部と、
前記本体部の外周面と虹彩部上を密着して被覆する透明なカバー部とからなり、
前記カバー部は、前記本体部の裾部の領域を薄肉状に被覆する第一の領域と、
前記本体部の頂部の領域を、前記第一の領域と比して厚肉状に被覆する第二の領域とを含むことを特徴とする人形用眼球。 - 前記第一の領域と第二の領域とは滑らかに連続しており、
前記第二の領域には、
前記第一の領域と同一の曲率を有する第一の厚肉領域と、
前記第一の厚肉領域の曲率よりも小さな曲率を有して突出し、レンズ状の突起部を構成する第二の厚肉領域とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の人形用眼球。 - 前記カバー部は、成形型により所定の外径となるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の人形用眼球。
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019235464A1 (ja) * | 2018-06-05 | 2019-12-12 | 株式会社セガトイズ | 人形用眼球ユニット |
JP7042894B1 (ja) | 2020-11-27 | 2022-03-28 | 奈美 小島 | 人形用眼球 |
WO2022097465A1 (ja) * | 2020-11-04 | 2022-05-12 | 株式会社バンダイ | 眼部品、その製造方法、及び人形体 |
JP7456924B2 (ja) | 2019-09-26 | 2024-03-27 | 株式会社バンダイ | 模型玩具用部品 |
-
2015
- 2015-12-22 JP JP2015249492A patent/JP2017113122A/ja active Pending
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