JP2017112498A - スピーカシステム - Google Patents

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康典 持田
Yasunori Mochida
康典 持田
和彦 西
Kazuhiko Nishi
和彦 西
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Abstract

【課題】複数の音域をそれぞれ分担する複数の振動板からの音を同じ位置から発生させることができ、かつ、歪みの少ない音として再生できるスピーカシステムを提供する。
【解決手段】ツイータのボイスコイル用ギャップおよびそれより大径のスコーカのボイスコイル用ギャップを同一板面内で同心円状に有するスピーカ磁気回路と、ツイータのボイスコイル用ギャップの中に配置されたツイータのボイスコイルと、スコーカのボイスコイル用ギャップの中に配置されたスコーカのボイスコイルと、前方に凸のドーム形状に形成され外周縁がツイータのボイスコイルの前縁に接続されたツイータの振動板と、前方に凸のドーム形状に形成され外周縁がスコーカのボイスコイルの前縁に接続されてツイータの振動板の前方に配置され、ツイータの振動板に対向する位置にツイータの振動板より大径の筒状部が一体に形成されたスコーカの振動板と、筒状部を摺動可能に押圧する制振部材とを備えてなる。
【選択図】図2

Description

この発明は、オーディオ再生装置におけるスピーカシステムに関し、より具体的には、再生音域を複数のスピーカで各音域ごとに分担して受け持たせて再生する形式のスピーカシステムにおいて、複数の音域のスピーカ振動板を同軸にかつ前後方向に接近させて配設したことにより音像の位置が周波数によってずれないように工夫するとともに、振動板が分割共振振動しにくい構造とすることにより再生音の歪みの少ない構造として実現したものである。
オーディオ再生装置では、低音から高音までの広い周波数帯域の音を再生するために、再生音域を複数のスピーカで各音域ごとに分担して受け持たせて再生するスピーカシステムがある。最も一般的なものは、低音域を再生するウーファ、中音域を再生するスコーカ、高音域を再生するツイータからなる3ウエイスピーカシステムであり、通常は、一つの縦長のスピーカボックス(エンクロージャ)に下からウーファ、スコーカ、ツイータの順で配置されている。
音は、周波数が高いほど指向性が鋭いので、スコーカとツイータが上下の異なる箇所に配置されていることにより聴者から見て中音域の音と高音域の音が上下にずれた位置から発しているように感じられる欠点を有することが否めない。つまり、周波数帯域に応じて聴者から見た音像の定位が上下に揺れ動くことになる。また、振動板が上下に異なる箇所に配置されることに応じて、その取付け面積に応じてスピーカボックスの高さが高くなり、大型とならざるを得ない。なお、低音域の音は指向性が鋭くないので、発音源の位置はあまり問題にならない。
従来技術の中にも、互いに異なる周波数帯域の音の再生を受け持つ複数のスピーカを同軸上に配置して発音源の音像の定位がずれないようにしようという発明が見受けられ、例えば、特許文献1〜4に開示されているが、いずれの技術も、振動板・ボイスコイル・磁気回路を備えてなる一つのスピーカの前方の空いた箇所に、同様に振動板・ボイスコイル・磁気回路を備えてなり大きさの異なる別のスピーカを配置する構成を採用しており、いわゆる別々のスピーカを前後方向に並べたに過ぎない。そのため、構成上嵩張らざるを得ない。また、同軸上に配置されているものの、前後方向には無視できない程度に位置がずれていることになり、特に中高音領域では、再生音の位相の面でやはり音像定位を阻害する。また、特許文献5には、ツイータとスコーカの振動板同士を接近させた構造の複合スピーカが開示されており、中高音の前後方向の音像定位の問題を解決しているが、やはり、それぞれ振動板・ボイスコイル・磁気回路を独立に備えてなる2種のスピーカを空間的にやりくりして組み合わせているので、特に磁気回路が複雑な形状を呈しているし、振動板の分割共振振動を抑制することに関しては、特に配慮が払われていない。
特開2005−277874号公報 特開2005−303484号公報 特開2009− 5180号公報 特開2012−182773号公報 実開昭56−026486号マイクロフィルム
複数の音域をそれぞれ分担する複数の振動板からの音を同じ位置から発生させることができ、かつ、振動板の分割共振振動を抑制するとともに振動板の前面と後面のそれぞれから放射される音波同士の干渉を減じることによって、歪みの少ない音として再生できるスピーカシステムを提供する。
上記の課題を解決するために、この発明によるスピーカシステムは、第一のボイスコイル用ギャップおよび第一のボイスコイル用ギャップより大径の第二のボイスコイル用ギャップを同一板面内で同心円状に有するスピーカ磁気回路と、第一のボイスコイル用ギャップの中に配置された第一のボイスコイルと、第二のボイスコイル用ギャップの中に配置された第二のボイスコイルと、前方に凸のドーム形状に形成され外周縁が第一のボイスコイルの前縁に接続された第一の振動板と、前方に凸のドーム形状に形成され外周縁が第二のボイスコイルの前縁に接続されて第一の振動板の前方に配置され、第一の振動板に対向する領域において第一の振動板の径より大径の透孔が設けられるとともに、当該透孔の周縁から連続して第一の振動板の方向に延びる筒状部が一体的に形成された第二の振動板と、当該筒状部の外周面に摺動可能に外側から押圧接触する制振部材とを備えてなることを特徴とする。
この発明によるスピーカシステムでは、第一の振動板のドーム形状の前端を第二の振動板のドーム形状の後端よりも後方に位置させることにより、第一の振動板から放射される音波の位相を第二の振動板から放射される音波の位相に対して聴者の位置で聴感上好ましい位相遅れに調整することができる。
さらに音の放射効率を高めるために、この発明によるスピーカシステムは、上記の構造に加えて、記第一の振動板および筒状部に接触しない状態で第一の振動板に近接した位置から透孔の位置までに掛けて筒状部の内部に配置され、第一の振動板の径に対応する径の入口開口から筒状部の内径に対応する径の出口開口まで徐々に内径が広がる筒形に形成された、音波を誘導する導波ホーンを備えてなることを特徴とする。
この発明のスピーカシステムでは、制振部材は、筒状部の外周面の周りを全周にわたって取り囲み、制振部材より前方の空間と制振部材より後方の空間が空気の移動に対して隔てられていると、第二の振動板の後面から放射される音波が前面から放射される音波に干渉しないので、好適である。
さらに、この発明のスピーカシステムでは、第一の振動板を、ベリリウムを主構成要素として形成された厚さが30〜100μmの板状部材とし、第二の振動板を、マグネシウムを主構成要素として形成された厚さが30〜100μmの板状部材として構成すると、振動板の面内の分割振動が抑えられるので、スピーカシステムとして好適なものが実現できる。その場合、前方に凸のドーム形状である第一の振動板の直径は、20〜35mmの範囲が好適であり、前方に凸のドーム形状である第二の振動板の直径は、140〜180mmの範囲が好適である。
この発明によれば、スピーカシステムにおいて異なる周波数帯域を受け持つ振動板を前方に凸のドーム形状として同軸にかつ前後方向に接近させて配設したので、それら異なる帯域の音像がずれた位置から聞こえてくることがなく、再生音の音像の揺れ動きをなくすことができる。また、ドーム形状に形成したことにより両振動板の分割共振振動が抑えられるとともに、大径の振動板の中心部に筒状部を一体に形成したことにより振動板の曲げこわさが向上して分割振動が抑えられ、さらに、筒状部に制振部材を摺動可能に押圧接触させたことにより過剰振動が抑えられて、歪みの少ない音を再生することができる。
この発明の第一の実施形態によるスピーカシステムの正面図である。 図1のII−II線(中心軸の箇所で屈曲)における断面図である。 図1のIII−III線における断面図である。 この発明の第二の実施形態によるスピーカシステムの、図2に相当する断面図である。 この発明の実施形態によるスピーカシステムを利用した3ウエイスピーカシステムの周波数特性の概略を示す図である。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態として、中音域の音を再生するためのスコーカと高音域の音を再生するためのツイータの組合せとして実現したスピーカシステムについて説明する。図1は、第一の実施形態としてスコーカとツイータを組み合わせたスピーカシステムの正面図であり、図2は、図1のII−II線(中心軸の箇所で屈曲)における断面図である。
まず、この第一の実施形態のスピーカシステムの磁気回路について説明する。中央磁極部材11は、前端部分(図2では左端部分)にツイータ用のボイスコイルギャップを形成するための円柱状の磁極部11aを有するとともに、それの後方に徐々に大径になりながら一体に続く外周が円柱状である大径部11bを有し、大径部11bの周囲には、磁気回路の磁束を発生させるための励磁コイル19が巻回されている。磁極部11aの半径方向外方には、円環状で板状の中間磁極部材12が支持部材15により中央磁極部材11に対して支持されていて、中間磁極部材12の内側の円環部12aと中央磁極部材11の磁極部11aとの間に、ツイータ用のボイスコイルギャップ25を形成している。中間磁極部材12の外側の円環部12bの半径方向外方には、外周ヨーク部材13の円環状で板状の内側の円環部13aが対向して設けられていて、外周ヨーク部材13の内側の円環部13aと中間磁極部材12の外側の円環部12bとの間に、ツイータ用のボイスコイルギャップ25より大径のスコーカ用のボイスコイルギャップ35を形成している。外周ヨーク部材13の外側後方部分13bは、円筒状を呈しており、その後方(図2では右方)には、円板状の背面ヨーク部材14が接続して設けられていて、背面ヨーク部材14の中央部分は、中央磁極部材11の大径部11bの背面に接続されている。これにより、中央磁極部材11、中間磁極部材12、外周ヨーク部材13および背面ヨーク部材14が、途中にツイータ用のボイスコイルギャップ25およびスコーカ用のボイスコイルギャップ35を直列に同一板面内に同心円状に有するスピーカ磁気回路を形成している。
図示の実施形態では、磁気回路の磁束を発生させるための起磁力源として中央磁極部材11に励磁コイル19を巻回した電磁石による構成を採用したが、これに代えて、中央磁極部材11自体を永久磁石で構成することも当然に可能である。ただ、電磁石による構成は、設計に際しての実験段階で磁束密度を種々に変えてみながら最適設計をするには、好都合であると思われ、また、オーディオセットとしてスピーカシステムを使用する場合にも、励磁電流に応じてスピーカの特性を意図的な特性に設定しようとするには、便利であると思われる。
ツイータ用のボイスコイルギャップ25の中には、ツイータ用のボイスコイル23が巻回されたツイータ用のボイスコイルボビン22が、ツイータ用のダンパ24により中間磁極部材12に対して位置決め支持されて、ギャップ25内で宙吊り状態で前後方向(図2では左右方向)に移動可能に配置されている。ツイータ用のボイスコイルボビン22の前縁には、前方に凸のドーム形状に形成されたツイータの振動板21の外周縁21cが接続されている。ツイータ用のボイスコイル23に流れる音声電流に応じてツイータの振動板21が振動して、前方(図2では左方)に放音する。ツイータの振動板21は、厚さが65μmのBeの薄板で、直径26mmの前方に凸のドーム形状に形成されている。なお、発明者らの実験では、Beの板厚は、30〜100μmの範囲で、また、ドーム形状の直径は、20〜35mmの範囲で、実用的であった。また、ツイータの振動板21としては、別途の特許第5324886号の発明に係る製造方法により製造された3層構造の振動板も好適に利用することができる。
スコーカ用のボイスコイルギャップ35の中には、スコーカ用のボイスコイル33が巻回されたスコーカ用のボイスコイルボビン32が、スコーカ用のダンパ34により外周ヨーク部材13に対して位置決め支持されて、ギャップ35内で宙吊り状態で前後方向(図2では左右方向)に移動可能に配置されている。スコーカ用のボイスコイルボビン32の前縁には、前方に凸のドーム形状に形成されたスコーカの振動板31の外周縁31cが接続されている。スコーカの振動板31の中心領域、すなわちツイータの振動板21に対向する領域には、ツイータの振動板21の径より大径の透孔31oが設けられるとともに、透孔31oの周縁に連続してツイータの振動板21の方向に延びる直円筒状の筒状部31pが一体的に形成されている。これにより、ツイータの振動板21から放音された音波は、筒状部31pの中を通って遮られることなく、前方に放射される。
筒状部31pの外周面には制振部材37が摺動可能に外側から押圧接触しており、制振部材37は、支持部材38により中間磁極部材12に対して位置決め支持されている。制振部材37は、フェルトなどの柔らかい材質のもので形成し、例えば、0.1〜0.2グラム重の軽い力で筒状部31pを摺動可能に押圧している。スコーカ用のボイスコイル33に流れる音声電流に応じてスコーカの振動板31が振動して、前方(図2では左方)に放音する。その際に、制振部材37が筒状部31pの前後方向の動きに対して僅かな摩擦抵抗を呈するので、振動板31の振動をその分だけ制振する。さらに、制振部材37がフェルトで出来ている場合には、そのフェルトにビスコロイド(例えば、シリコンオイル)などの不揮発性の液体を含浸させておくと、適度な粘性と潤滑性が加わることになって、制振部材37と筒状部31tが擦れることによる、または制振部材37自体が振動することによる雑音の発生や高次倍音の発生が抑えられる効果も得られ、好適である。
また、図2に明示されているように、この実施形態では、ツイータの振動板21のドーム形状の前端(頂点21t)をスコーカの振動板31のドーム形状の後端(外周縁31c)よりも後方(図2では右方)に位置させており、これにより、ツイータの振動板21から放射される音波の位相をスコーカの振動板31から放射される音波の位相に対して聴者の位置で聴感上好ましい程度の位相遅れに調整している。この後方にずらす距離は、大方の聴者の位置に対して聴感上好ましい位相遅れを生じる程度の範囲で適当な値に設定することで実用的である。
スコーカの振動板31は、中心領域に筒状部31pが連続して一体的に成形されていることにより、その部分の面の曲げこわさが向上するので、振動板31が分割振動しにくくなり、また、制振部材37による筒状部31pの軽い押圧により、筒状部31pの前後方向の振動に対して僅かな摩擦抵抗が生じ、振動板31の振動が適度に抑えられる。さらに、この実施形態では、スコーカの振動板31の材質は、Alを1%含有するMg材料を採用しており、その加工性がよいことに加えて、適度な内部摩擦を有していることによりダンピング効果が得られ、ドーム形状の板面の分割共振振動が抑えられて、振動板31が良好なピストン運動を行うことに寄与している。また、この実施形態では、スコーカの振動板31は、厚さが60μmのAlを1%含有するMg材料の薄板で、直径160mmの前方に凸のドーム形状に型絞りで形成されており、筒状部31pの長さは、10mmである。なお、発明者らの実験では、このMg材料の板厚は30〜200μmの範囲で、また、ドーム形状の直径は140〜180mmの範囲で、実用的であった。
図1に示す実施形態では、制振部材37は、筒状部31pの外周の全周を取り囲んでおり、この場合に、支持部材38も同様に全周を取り囲むような構造とすれば、制振部材37より前方の空間と制振部材37より後方の空間が空気の移動に対して隔てられることになって、スコーカの振動板31の背面からの音波が筒状部31pの中および透孔31oを通って前面に回り込むことがないので、スピーカシステムの意図した周波数特性が損なわれないという利点が得られる。支持部材38が全周を取り囲まないで必要な箇所にのみ設けられたり、制振部材37自体も全周を取り囲まないで押圧摩擦に必要な程度に適当な箇所にのみ設けられたりして、振動板31の背面の空間が筒状部31pの内部の空間と完全に隔てられてはいない場合でも、筒状部31の存在による回り道の分だけ振動板31の背面側から放射される音波が振動板31の前面側から放射される音波に干渉する程度が、ある程度減じられる効果は認められる。
さらに、図2に示されるように、ツイータの振動板21の後方において中央磁極部材11の中心軸の周りに前面から細長い丸孔が穿設されているとともに、背面付近では広がった丸孔が設けられていて、ツイータのバックキャビティ11vを形成している。バックキャビティ11vの中にはグラスウールが詰められている。磁気回路全体を後方から覆うように取付フレーム41が設けられていて、背面ヨーク部材14と取付フレーム41の間に空間41vが形成されているとともに、中間磁極部材12には磁気回路の内部の空間に向けて透孔12hが穿設され、背面ヨーク部材14には空間41vに向けて透孔14hが穿設されていて、磁気回路の内部の空間および取付フレーム41の内部の空間41vとが合わさって、スコーカのバックキャビティを形成している。空間41vの中には、同様にグラスウールが詰められている。これらツイータのバックキャビティとスコーカのバックキャビティは、互いの振動による気圧変動の干渉を避けるために、互いに他方から独立して設けられている。
次に、ボイスコイル用ギャップの磁気シャント部材について説明する。図3は、図1のIII−III線における断面図であり、この図は、ツイータのボイスコイル用ギャップ25の磁気シャント部材16aおよびスコーカのボイスコイル用ギャップ35の磁気シャント部材16bを図解するものである。磁気シャント部材16aは、ツイータのボイスコイル用ギャップ25を跨いで、中間磁極部材12から中央磁極部材11に架けて磁気回路を短絡するもので、この実施形態では円周方向に4箇所(図1参照)設けられ、ツイータのボイスコイル用ギャップ25内の磁界強度を適切な値に減じ調整している。磁気シャント部材16bは、スコーカのボイスコイル用ギャップ35を跨いで、中間磁極部材12から外周ヨーク部材13に架けて磁気回路を短絡するもので、この実施形態では円周方向に8箇所(図1参照)設けられ、スコーカのボイスコイル用ギャップ35内の磁界強度を適切な値に減じ調整している。なお、製品として仕上げる場合には、ツイータのボイスコイルギャップとスコーカのボイスコイルギャップのうちで、調整が必要な程度に磁束密度が強すぎる方にのみ磁気シャント部材を設けることでよい。
以上に説明した実施形態において、ツイータとスコーカが同じ軸位置から、かつ、前後方向にもほぼ同じ位置(ただし、聴感上好ましい位相調整の分だけずらしてある)から音を放射するので、聴者から見て音像が周波数帯に応じてずれることなく、良好な再生音空間が提供される。また、ツイータとスコーカが1つのユニットとしてできているので、スピーカボックスに占める大きさが小さくて済む。さらに、ツイータおよびスコーカともに、振動板が軽量で曲げこわさの高い材料により前方に凸のドーム形状に形成されていて、その外周縁がボイスコイルによって駆動されることにより、振動板がその形状を保ってピストン運動を行い易く、また、スコーカの振動板の中央領域に筒状部が形成されていることにより板面として波打ちにくいとともに、制振部材の摩擦により前後方向の動きが抑えられるので、振動板の分割共振振動が生じにくくて、歪みの少ない音の再生ができる。
図4は、この発明の第二の実施形態によるスピーカシステムの、上記図2に相当する断面図であり、この実施形態は、上述した第一の実施形態のスピーカシステムにおいて、さらに、ツイータの振動板21の前方にツイータから放射される音波を前方に誘導する導波ホーン27を備えてなるものである。この導波ホーン27は、ツイータの振動板21およびスコーカの筒状部31pに接触しない状態でツイータの振動板21の外周縁21cに近接した位置からスコーカの透孔31oに近接する位置までに掛けて筒状部31pの内部に配置され、ツイータの振動板21の径に対応する径の入口開口27aから前記筒状部31pの内径に近接する径の出口開口27bまで徐々に内径が広がる筒形に形成されたエクスポーネンシャルホーンである。導波ホーン27は、支持部材28によりツイータのダンパ24とともに支持部材28により中間磁極部材12に対して位置決め支持されている。これにより、ツイータは、ホーンスピーカとして効率よく音波を前方に放射する。また、この導波ホーン27の存在により、制振部材37および支持部材38が筒状部31pの全周を取り囲んでいない場合でも、スコーカの振動板31の背面の空間と前面の空間が実質的に隔てられることになって、スピーカシステムの意図した周波数特性が損なわれないことに寄与している。
図5は、この発明の実施形態によるスピーカシステムに別途設計に係るウーファを組み合わせて構成した3ウエイスピーカシステムの一例についての周波数特性の概略を示す図である。この発明の実施形態に係るツイータとスコーカは、それぞれ、3kHz〜50kHzの範囲(Pt)と150Hz〜3kHzの範囲(Ps)の音の再生を受け持ち、別途のウーファに30Hz〜150Hzの範囲(Pw)の音の再生を受け持たせている。
11…中央磁極部材、11a…磁極部、11b…大径部、11v…バックキャビティ、12…中間磁極部材、12a…内側の円環部、12b…外側の円環部、12h…透孔、13…外周ヨーク部材、13a…内側の円環部、13b…外側後方部分、14…背面ヨーク部材、14h…透孔、15…支持部材、16a、16b…磁気シャント部材、19…励磁コイル、21…ツイータの振動板、21c…外周縁、22…ツイータのボイスコイルボビン、23…ツイータのボイスコイル、24…ツイータのダンパ、25…ツイータのボイスコイル用ギャップ、27…導波ホーン、27a…入口開口、27b…出口開口、28…支持部材、31…スコーカの振動板、31c…外周縁、31o…透孔、31p…筒状部、32…スコーカのボイスコイルボビン、33…スコーカのボイスコイル、34…スコーカのダンパ、35…スコーカのボイスコイル用ギャップ、37…制振部材、38…支持部材、41…取付フレーム。

Claims (6)

  1. 第一のボイスコイル用ギャップおよび前記第一のボイスコイル用ギャップより大径の第二のボイスコイル用ギャップを同一板面内で同心円状に有するスピーカ磁気回路と、
    前記第一のボイスコイル用ギャップの中に配置された第一のボイスコイルと、
    前記第二のボイスコイル用ギャップの中に配置された第二のボイスコイルと、
    前方に凸のドーム形状に形成され外周縁が前記第一のボイスコイルの前縁に接続された第一の振動板と、
    前方に凸のドーム形状に形成され外周縁が前記第二のボイスコイルの前縁に接続されて前記第一の振動板の前方に配置され、前記第一の振動板に対向する領域において前記第一の振動板の径より大径の透孔が設けられるとともに、前記透孔の周縁から連続して前記第一の振動板の方向に延びる筒状部が一体的に形成された第二の振動板と、
    前記筒状部の外周面に摺動可能に外側から押圧接触する制振部材と
    を備えてなるスピーカシステム。
  2. 請求項1に記載のスピーカシステムにおいて、
    前記第一の振動板のドーム形状の前端を前記第二の振動板のドーム形状の後端よりも後方に位置させた
    ことを特徴とするスピーカシステム。
  3. 請求項1または2に記載のスピーカシステムであって、さらに、
    前記第一の振動板および前記筒状部に接触しない状態で前記第一の振動板に近接した位置から前記透孔の位置までに掛けて前記筒状部の内部に配置され、前記第一の振動板の径に対応する径の入口開口から前記筒状部の内径に対応する径の出口開口まで徐々に内径が広がる筒形に形成された、音波を誘導する導波ホーンを備えてなる
    ことを特徴とするスピーカシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のスピーカシステムにおいて、
    前記制振部材は、前記筒状部の外周面の周りを全周にわたって取り囲み、前記制振部材より前方の空間と前記制振部材より後方の空間が空気の移動に対して隔てられている
    ことを特徴とするスピーカシステム。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のスピーカシステムにおいて、
    前記第一の振動板は、ベリリウムを主構成要素として形成された振動板であって、厚さが30〜100μmの板状部材であり、前記第二の振動板は、マグネシウムを主構成要素として形成された厚さが30〜100μmの板状部材である
    ことを特徴とするスピーカシステム。
  6. 請求項5に記載のスピーカシステムにおいて、
    前記第一の振動板は、前方に凸のドーム形状の直径が20〜35mmであり、前記第二の振動板は、前方に凸のドーム形状の直径が140〜180mmである
    ことを特徴とするスピーカシステム。
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CN107277718A (zh) * 2017-07-28 2017-10-20 常州市润蒙声学科技有限公司 扬声器
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