JP3205396U - ヨーク、内磁型ダイナミック型ドライバユニット、ヘッドフォン、スピーカーユニットおよびマイクロフォン - Google Patents
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Abstract
【課題】部品の点数を減らして、また、磁気抵抗を減らすことで、ボイスコイルに交差させる磁束密度をより大きくし、さらに、ギャップの機械的寸法をより出しやすくするヨーク、内磁型ダイナミック型ドライバユニット、ヘッドフォン、スピーカーユニットおよびマイクロフォンを提供する。【解決手段】ヨーク34は、側面部52、底面部51および底面部53からなる円筒状に鉄材で形成されている。ヨーク34の内側には、円柱状の空洞71が形成されている。側面部52、底面部51および底面部53は、つなぎ目なく一体に形成されている。底面部51には、底面と同心であって、底面の径より小さい径の円形の孔61が形成されている。底面部53には、底面と同心であって、孔61の径より小さい径の円形の孔62が形成されている。【選択図】図7
Description
本考案はヨーク、内磁型ダイナミック型ドライバユニット、ヘッドフォン、スピーカーユニットおよびマイクロフォンに関し、特に、内磁型ダイナミック型ドライバユニットに用いるヨーク並びにこれを備えた内磁型ダイナミック型ドライバユニット、ヘッドフォン、スピーカーユニットおよびマイクロフォンに関する。
音楽や音声を聞くために、頭や耳に装着して用いるヘッドフォンが広く使われている。
ヘッドフォンに内蔵されて音を出力するドライバユニットには、ダイナミック型やコンデンサ型など各種の方式がある。さらに、ダイナミック型には、内磁型や外磁型がある。
図1は、従来の内磁型ダイナミック型のドライバユニット101の構成を説明する断面図である。ダイヤフラム121は、振動板であり、円盤状に形成されている。ボイスコイル122は、ダイヤフラム121に固定されている。マグネット123は、永久磁石である。ヨーク124およびポール125は、透磁率が比較的大きい鉄材により形成され、挟んでいるマグネット123で励磁された磁束を通す。ヨーク124およびポール125は、ヨーク124とポール125との隙間であるギャップに磁束を集中させ、このギャップに配置されるボイスコイル122と磁束とを交差させる。ボイスコイル122に音声信号の電流が流されると、フレミングの左手の法則により、音声信号に応じて、ダイヤフラム121が図1中の上下方向に振動する。ヨーク124は、バックカバー131およびトッププレート132からなる。バックカバー131は、ボトムプレートなどとも称される。
従来、円形の振動板と、振動板の駆動部と、を備えたドライバユニットと、このドライバユニットを内部に収容し、ドライバユニットにより、フロントチャンバと、リアチャンバとを分割形成するカバーとを備え、カバーの前面部の中心から耳の前方に偏倚した位置にスリットを形成するヘッドフォンが提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
フレミングの左手の法則から、ボイスコイルに交差する磁束密度が大きいと、ボイスコイルに流れる電流が同じでも、振動板の駆動力が大きくなる。ドライバユニットの感度を上げるには、ボイスコイルに交差させる磁束密度をより大きくする必要がある。
しかし、内磁型ダイナミック型のドライバユニット101のヨーク124は、バックカバー131およびトッププレート132の別個の2つの部材から組み立てられる。このため、バックカバー131とトッププレート132とのつなぎ目において、磁気抵抗が生じてしまう。
また、ヨーク124が、バックカバー131およびトッププレート132の別個の部材から組み立てられると、ポール125との隙間であるギャップの機械的寸法に誤差が生じやすい。機械的寸法が変化すると、磁気抵抗が変化し、磁束密度が変化してしまう。すなわち、感度にばらつきが生じやすい。
本考案は、このような状況に鑑みてなされたものであり、部品の点数を減らして、また、磁気抵抗を減らすことで、ボイスコイルに交差させる磁束密度をより大きくし、さらに、ギャップの機械的寸法をより出しやすくするものである。
本考案の第1の側面のヨークは、振動して音を発生させるか、または音により振動させられる振動板に固定され前記振動板と共に振動するボイスコイルの巻線に交差させるように、磁石からの磁束を導くヨークであって、円柱状の空洞が内側に形成されている、側面の部分および2つの底面の部分からなる円筒状に鉄材で形成され、円筒状の側面の部分および2つの底面の部分がつなぎ目なく一体に形成され、一方の底面の部分には、底面と同心であって、底面の径より小さい径の円形の孔である第1の孔が形成され、他方の底面の部分には、底面と同心であって、前記第1の孔の径より小さい径の円形の孔である第2の孔が形成されている。
本考案の第1の側面のヨークにおいては、円筒状の側面の部分および2つの底面の部分がつなぎ目なく一体に形成されているので、ヨークをバックカバーおよびトッププレートの別個の2つの部材から組み立てる場合に比較して、磁気抵抗を減らすことができる。従って、ボイスコイルに交差させる磁束密度をより大きくすることができる。また、部品の点数が減ることになる。さらに、ヨークにおける第1の孔の位置が固定されているので、ポールの取り付け位置のみを管理すればよく、ギャップの機械的寸法をより出しやすくなる。
円筒状の側面の部分および2つの底面の部分は同じ材質で同じ厚さに形成することができる。この場合、ギャップの磁束密度の管理が容易になる。
本考案の第2の側面の内磁型ダイナミック型ドライバユニットは、本考案の第1の側面のヨークを備える。
本考案の第3の側面のヘッドフォンは、本考案の第1の側面のヨークを備える。
本考案の第4の側面のスピーカーユニットは、本考案の第1の側面のヨークを備える。
本考案の第5の側面のマイクロフォンは、本考案の第1の側面のヨークを備える。
以上のように、本考案によれば、部品の点数が減り、また、磁気抵抗が減ることで、ボイスコイルに交差させる磁束密度がより大きくなり、さらに、ギャップの機械的寸法がより出しやすくなる。
以下に本考案の実施の形態を説明するが、本考案の構成要件と、考案の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本考案をサポートする実施の形態が、考案の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、考案の詳細な説明中には記載されているが、本考案の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本考案の第1の側面のヨークは、振動して音を発生させるか、または音により振動させられる振動板に固定され前記振動板と共に振動するボイスコイルの巻線に交差させるように、磁石からの磁束を導くヨーク(例えば、図3のヨーク34)であって、円柱状の空洞が内側に形成されている、側面の部分(例えば、図7の側面部52)および2つの底面の部分(例えば、図7の底面部51および底面部53)からなる円筒状に鉄材で形成され、円筒状の側面の部分および2つの底面の部分がつなぎ目なく一体に形成され、一方の底面の部分(例えば、図7の底面部51)には、底面と同心であって、底面の径より小さい径の円形の孔である第1の孔(例えば、図7の孔61)が形成され、他方の底面の部分(例えば、図7の底面部53)には、底面と同心であって、前記第1の孔の径より小さい径の円形の孔である第2の孔(例えば、図7の孔62)が形成されている。
以下、本考案の一実施の形態を図2乃至図7を参照して説明する。図2は、本考案に係るヘッドフォンの構成の一例を説明する分解図である。
なお、図2は、ヘッドフォンの片側、いわゆる一方のチャンネルの構成を示す。ヘッドフォン1は、音楽や音声を聞くために、ユーザの頭や耳に装着され、アンプリファイアや音楽プレーヤなどから供給される音声の電気信号に応じて、ユーザの耳に放音する。ヘッドフォン1は、ドライバユニット11、フレーム12、筐体13、イヤパッド14、アーム15、ヘッドバンド16およびヘッドパッド17を備える。ドライバユニット11は、内磁型ダイナミック型ドライバユニットの一例であり、外部から音声の電気信号が入力されると、電気信号に応じた音声を出力する。ドライバユニット11の構成は後述する。
フレーム12は、ドライバユニット11、筐体13およびイヤパッド14を支える骨組みである。フレーム12は、マグネシウム合金、アルミニウム合金や鉄材、樹脂などによりリング状に形成されている。フレーム12は、アーム15によって支えられる。筐体13は、ドライバユニット11の背面側を覆い、ドライバユニット11の背面から放出される音を遮音する。筐体13は、樹脂、マグネシウム合金、アルミニウム合金または木材などにより椀状に形成されている。また、筐体13の内面側には、ドライバユニット11の駆動に必要な空間容積を確保するように、所定の容積の空洞が形成されている。
イヤパッド14は、発泡ポリウレタン樹脂(スポンジ)および合成皮革などから円形または楕円のリング状に形成されている。イヤパッド14は、ヘッドフォン1が装着された場合、ユーザの耳介(耳殻)を覆う。イヤパッド14は、ドライバユニット11から出力される音声の外部への漏れを防止するとともに、外部からの雑音を遮蔽する。
アーム15は、マグネシウム合金、アルミニウム合金や鉄材または樹脂などでY字形状に形成される。アーム15の一方の端部であって、分岐している側(Y字状に開いている側)の端部は、所定の角度範囲で回動可能にフレーム12を支える。アーム15の他方の端部は、ヘッドバンド16に支えられる。ヘッドバンド16は、弾性を有する樹脂やアルミニウム合金、鉄材などで半円状に形成されている。ヘッドバンド16は、ヘッドフォン1が装着された場合、ユーザの頭頂部を跨いで、ヘッドフォン1をユーザの頭に留める。ヘッドパッド17は、発泡ポリウレタン樹脂(スポンジ)および合成皮革などからヘッドバンド16を覆うように形成されている。ヘッドパッド17は、ヘッドフォン1が装着された場合、ユーザの頭頂部への当たりを和らげる。
図3は、ドライバユニット11の構成の例を説明する断面図である。ドライバユニット11は、ダイヤフラム31、フランジ32、マグネット33、ヨーク34、ポール35、コイル37、およびダンパー38を備える。
ダイヤフラム31は、振動板の一例であり、全体として、円盤状に形成されている。より詳細には、ダイヤフラム31の中心側は、円形の中心部分が盛り上がったドーム状に形成され、その外周側は、リング状であって、ドーナッツ型のトーラスのトーラス面状に形成されている。ダイヤフラム31は、樹脂の薄板、アルミニウム合金、チタニウム合金若しくはマグネシウム合金などの金属の薄板、またはポリエステル、シルク若しくはケブラー(登録商標)などの織布から形成されている。ダイヤフラム31の外周側は、柔軟な膜であるエッジを介して、フランジ32の外周側に固定されている。
フランジ32は、樹脂、ステンレス鋼、アルミニウム合金、チタニウム合金またはマグネシウム合金など、透磁率が比較的小さい、また、強度および剛性を得ることのできる素材により形成されている。フランジ32は、全体として円盤状に形成されている。フランジ32の中央部分は、円筒状に突出している。
円筒状に突出し空洞が形成されているフランジ32の中央部分には、マグネット33、ヨーク34およびポール35が収められている。マグネット33は、いわゆる永久磁石であり、磁場を生じさせる。マグネット33は、リング状に形成されている。例えば、マグネット33は、ネオジウム磁石で形成されている。マグネット33の円形の端部が、それぞれ、N極またはS極とされている。マグネット33は、円筒状のヨーク34の内側に格納される。ヨーク34は、いわゆるアウターポールである。なお、ヨーク34の形状の詳細は後述する。ポール35は、いわゆるセンターポール(ポールピース)であり、円盤状に形成され、マグネット33の円形の端部に接して、ヨーク34の円形の開口部に配置される。
マグネット33の円形の端部のうち、一方の端部が、円筒状のヨーク34の内側に接し、他方の端部が円盤状のポール35に接している。言い換えれば、マグネット33のN極およびS極は、ヨーク34およびポール35によって挟まれることになる。
ヨーク34の円形の開口部の径は、円盤状のポール35の径よりも大きく、ヨーク34の開口部の縁とポール35の外周の縁との間には、ギャップ(間隙(空隙))36が形成される。ギャップ36には、ヨーク34の開口部の縁またはポール35の外周の縁に接触しないようにコイル37が配置される。コイル37は、いわゆるボイスコイルであり、巻線が円筒状に螺旋状に巻かれてなり、電流が流されると磁界を生じさせる。コイル37は、接着剤などにより、ダイヤフラム31に固定されている。コイル37の巻線は、ヨーク34の円形の開口部の縁とポール35の外周の縁とに沿う方向に巻かれている。
ヨーク34およびポール35は、透磁率が比較的大きい鉄材により形成されている。従って、ギャップ36には、マグネット33で励磁された磁束が集中し、この磁束は、コイル37の巻線と交差することになる。
ダンパー38は、紙や樹脂などにより膜状に形成されて、ダイヤフラム31とフランジ32との間に配置されている。ダンパー38は、ダイヤフラム31の面に直交する方向の動きを妨げず、ダイヤフラム31の面に沿う方向には動かないようにダイヤフラム31に動きを規制する。また、ダンパー38は、ダイヤフラム31の固有振動を抑える。
フランジ32、マグネット33、ヨーク34およびポール35の中心部には、同じ径の孔が形成されている。フランジ32、マグネット33、ヨーク34およびポール35が重ねられた場合、この孔は、空気孔39となり、ダイヤフラム31の振動を妨げないように、ダイヤフラム31の面のうち、ポール35側の面で動かされる空気を逃がす。
次に、図4乃至図7を参照して、ヨーク34の構造を説明する。図4乃至図7は、それぞれ、ヨーク34の構造を説明する平面図、側面図、底面図、断面図である。なお、図7は、図4中のAA'線から見た断面図である。また、図5および図7のCC'線は、中心を示す中心線である。
なお、ダイヤフラム31の振動する方向を上下方向として、図4乃至図7において、ヨーク34に対して上下の方向をZ軸で図示し、前後の方向をY軸で図示し、左右の方向をX軸で図示する。また、以下、X軸方向のうち、図4中の左側を単に左側と称し、X軸方向のうち、図4中の右側を単に右側と称する。さらに、以下、Y軸方向のうち、図4中の下側を単に前側と称し、Y軸方向のうち、図4中の上側を単に後側と称する。さらにまた、以下、Z軸方向のうち、図4中の手前側を単に上側と称し、Z軸方向のうち、図4中の奥側を単に下側と称する。なお、Z軸方向を、単に上下方向とも称し、X軸およびY軸に平行な面に沿う方向を単に水平方向または横方向とも称する。
ヨーク34は、SUYPO(純鉄)、SPCC若しくはSPCD(冷間圧延軟鉄)、SPHC若しくはSPHD(熱間圧延軟鉄)または電磁軟鉄などの、透磁率が比較的大きい鉄材で形成されている。ヨーク34は、底面が円形である筒状に形成されている。すなわち、ヨーク34は、円筒状に形成されている。円形の底面の中心は、図5および図7のCC'線で示される。
ヨーク34は、円筒の上側の底面の部分に当たる底面部51、円筒の側面の部分に当たる側面部52および円筒の下側の底面の部分に当たる底面部53からなる。すなわち、ヨーク34は、底面部51、側面部52および底面部53からなる円筒状に形成されている。
底面部51、側面部52および底面部53は、つなぎ目なく一体に形成されている。すなわち、底面部51、側面部52および底面部53は、別体の部品から構成されてなく、また、接着や溶着、圧接、溶接などで繋ぎ合わされていない。このようにすることで、ヨーク34の各部位の透磁率が変化しない。底面部51、側面部52および底面部53は、同じ材質で同じ厚さに形成されている。
ヨーク34の内側には、円柱状の空洞71が形成されている。
また、ヨーク34の外形は、円柱状に形成され、ヨーク34の内側には、外形と相似の円柱状の空洞71が形成されているとも言える。
このように、ヨーク34は、中空の円柱状に形成されていると言うこともできる。すなわち、ヨーク34は、円柱状の中空部である空洞71が内部に形成されている円柱と言うこともできる。
底面部51には、円形の孔61が形成されている。孔61の中心は、ヨーク34の円形の底面の中心と一致している。ヨーク34がドライバユニット11に組み付けられた場合、孔61の縁は、ポール35の外周の縁との間に、ギャップ36を形成する。
底面部53には、円形の孔62が形成されている。孔62の中心は、ヨーク34の円形の底面の中心と一致している。ヨーク34がドライバユニット11に組み付けられた場合、孔62は、空気孔39を形成する。
孔61の径は、リング状のマグネット33の外径より大きく、孔62の径は、マグネット33の内側の穴の径と同じなので、孔62の径は、孔61の径より小さいことになる。
すなわち、底面部51には、円筒の底面と同心であって、円筒の底面の径より小さい径の円形の孔61が形成されている。底面部53には、円筒の底面と同心であって、孔61の径より小さい径の円形の孔62が形成されている。
ヨーク34は、切削加工、プレス加工、絞り加工などにより加工され形成される。
例えば、まず、ヨーク34は、切削加工により円柱状に削り出される。そして、孔62が削られて開口され、底面部51側から孔61が削られ、孔61および孔62からミルが挿入されて、ヨーク34の内部が削られて、空洞71が形成される。
また、例えば、まず、ヨーク34は、プレス加工により、2つの底面が開いている円筒状に形成される。さらに、プレス加工により、円筒状に形成されたヨーク34の端部の一方は、側面と直交するように円形の底面の中心に向かって、側面から均等の長さだけ延ばされる。このようにして、底面部51に孔61が形成される。また、プレス加工により、円筒状に形成されたヨーク34の端部の他方も、側面と直交するように円形の底面の中心に向かって、側面から均等の長さだけ延ばされる。このようにして、底面部53に孔62が形成される。この場合、孔61および孔62は、一連の工程で同時に形成することもできる。
さらに例えば、2つの底面が開いている円筒状に形成されたヨーク34の端部を、絞り加工により、側面と直交するように円形の底面の中心に向かって、側面から均等の長さだけ延ばして、底面部51に孔61を形成し、底面部53に孔62を形成することもできる。
さらにまた、ヨーク34は、プレス加工または絞り加工によって、タイヤ状(特に、自動車のタイヤと同様の形状)または太鼓状に形成してから、孔61および孔62を切削して、形成することもできる。
なお、ヨーク34を備えるドライバユニット11は、ツイータやスコーカなどのスピーカーユニットとして用いることもできる。
また、ヨーク34は、ドライバユニット11の構造と同様の構造のダイナミック型マイクロフォンにも採用できる。ドライバユニット11のダイヤフラム31が音声により振動すれば、コイル37に起電力が生じるので、これを音声信号として取り出すことができる。すなわち、ドライバユニット11の構造と同じ構造のダイナミック型マイクロフォンにヨーク34を採用した場合、ヨーク34は、音により振動させられる振動板に固定され振動板と共に振動するボイスコイルの巻線に交差させるように、磁石からの磁束を導く。
このように、ヨーク34は、振動して音を発生させるか、または音により振動させられるダイヤフラム31に固定されダイヤフラム31と共に振動するコイル37の巻線に交差させるように、マグネット33からの磁束を導く。ヨーク34は、側面部52、底面部51および底面部53からなる円筒状に鉄材で形成されている。ヨーク34の内側には、円柱状の空洞71が形成されている。側面部52、底面部51および底面部53は、つなぎ目なく一体に形成されている。底面部51には、底面と同心であって、底面の径より小さい径の円形の孔61が形成されている。底面部53には、底面と同心であって、孔61の径より小さい径の円形の孔62が形成されている。
側面部52、底面部51および底面部53は、つなぎ目なく一体に形成されているので、ヨークをバックカバーおよびトッププレートの別個の2つの部材から組み立てる場合に比較して、磁気抵抗を減らすことができる。従って、ボイスコイルであるコイル37に交差させる磁束密度をより大きくすることができる。また、部品の点数が減ることになる。従って、ドライバユニット11の組み立てがより容易になる。さらに、ヨーク34における孔61の位置が固定されているので、ポール35の取り付け位置のみを管理すればよく、ギャップの一例であるギャップ36の機械的寸法をより出しやすくなる。
側面部52、底面部51および底面部53は、同じ材質で同じ厚さに形成されている。この場合、ギャップ36の磁束密度の管理が容易になる。
ドライバユニット11は、ヨーク34を備える。
ヘッドフォン1は、ヨーク34を備える。
また、本考案の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 ヘッドフォン, 11 ドライバユニット, 12 フレーム, 13 筐体, 14 イヤパッド, 15 アーム, 16 ヘッドバンド, 17 ヘッドパッド, 31 ダイヤフラム, 32 フランジ, 33 マグネット, 34 ヨーク, 35 ポール,36 ギャップ, 37 コイル, 38 ダンパー, 39 空気孔, 51 底面部, 52 側面部, 53 底面部, 61 孔, 62 孔, 71 空洞
Claims (6)
- 振動して音を発生させるか、または音により振動させられる振動板に固定され前記振動板と共に振動するボイスコイルの巻線に交差させるように、磁石からの磁束を導くヨークにおいて、
円柱状の空洞が内側に形成されている、側面の部分および2つの底面の部分からなる円筒状に鉄材で形成され、
円筒状の側面の部分および2つの底面の部分がつなぎ目なく一体に形成され、
一方の底面の部分には、底面と同心であって、底面の径より小さい径の円形の孔である第1の孔が形成され、
他方の底面の部分には、底面と同心であって、前記第1の孔の径より小さい径の円形の孔である第2の孔が形成されている
ヨーク。 - 請求項1に記載のヨークにおいて、
円筒状の側面の部分および2つの底面の部分は同じ材質で同じ厚さに形成されている
ヨーク。 - 請求項1に記載のヨークを備える内磁型ダイナミック型ドライバユニット。
- 請求項1に記載のヨークを備えるヘッドフォン。
- 請求項1に記載のヨークを備えるスピーカーユニット。
- 請求項1に記載のヨークを備えるマイクロフォン。
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WO2019010924A1 (zh) * | 2017-07-10 | 2019-01-17 | 中兴通讯股份有限公司 | 一种孔保护结构及设备 |
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